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技術 筆記具

出願人 ゼブラ株式会社
発明者 外山松平大谷充男工藤直人中田裕二郎酒井洋高松正治柴田豊板倉耕作相沢吉敏
出願日 2001年3月28日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 2001-093524
公開日 2002年10月3日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2002-283786
状態 特許登録済
技術分野 シャープペンシル及び出没式、複式筆記具 塗布装置3(一般、その他) ペン・筆
主要キーワード 保持カバー 各継手部材 水墨画 二重成形 軟質樹脂材料 作動棒 同筆記具 弾性壁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年10月3日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

インク漏れ心配がない上、容易にインク流量調整を行え、更には、多色筆記具を構成した場合に、各色を掠れることなく均等な濃度に筆記でき、選択した色のみを濃く筆記することもできる筆記具を提供する。

解決手段

インクタンク10からペン体20へ供給されるインクの流量を調整するインク流量調整機構30を備えた筆記具において、前記インク流量調整機構30は、軸筒周壁弾性壁部31bを有し、該弾性壁部31bが押されることにより軸筒1内の弁部材33を開閉動する。

概要

背景

従来、この種の筆記具には、例えば実開昭59−68984号公報に開示されているもののように、ペン体を被筆記面押し付けることで弁体開閉動させるインク流量調整機構具備したものがある。しかしながら、上記従来の筆記具では、繰り返しペン体が筆記面に押し付けられるためペン体の前端が変形してしまったり、押し付け操作の際に急にインクが流出して被筆記面を汚してしまったり等の問題点を有していた。そこで、軸筒の外面に押しボタンを設け、その押しボタンにより弁を開閉動させるようにすることが考えられるが、押しボタンの周囲からインクが漏れることが懸念され、その密封構造には工夫を要する。

また、上記従来のインク流量調整機構を用いて例えば特開昭63−302096号公報に開示されいるもののような多色筆記具を構成した場合、ペン体が複数並設されているために、何れかのペン体のみを押付け操作するのが困難である。したがって、前記多色筆記具では、インク流量調整機構を用いることができず、長時間筆記した際に、筆記先端部の筆圧偏りにより、複数色の筆記線の内の何れかの色が掠れてしまうという問題を有するのが現状であった。

概要

インク漏れ心配がない上、容易にインクの流量調整を行え、更には、多色筆記具を構成した場合に、各色を掠れることなく均等な濃度に筆記でき、選択した色のみを濃く筆記することもできる筆記具を提供する。

インクタンク10からペン体20へ供給されるインクの流量を調整するインク流量調整機構30を備えた筆記具において、前記インク流量調整機構30は、軸筒1周壁弾性壁部31bを有し、該弾性壁部31bが押されることにより軸筒1内の弁部材33を開閉動する。

目的

本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、インク漏れの心配がない上、容易にインクの流量調整を行え、更には、多色筆記具を構成した場合に、各色を掠れることなく均等な濃度に筆記でき、選択した色のみを濃く筆記することもできる筆記具を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

インクタンクからペン体へ供給されるインクの流量を調整するインク流量調整機構を備えた筆記具において、前記インク流量調整機構は、軸筒周壁弾性壁部を有し、該弾性壁部が押されることにより軸筒内弁部材開閉動することを特徴とする筆記具。

請求項2

上記弾性壁部が、軸筒外周壁における把持される部位に配置されていることを特徴とする請求項1記載の筆記具。

請求項3

上記弾性壁部が、二重成形により形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の筆記具。

請求項4

上記インクタンクを交換可能に構成したことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載の筆記具。

請求項5

上記インクタンクを複数設けるとともに、それら複数のインクタンクの各々に対応して上記インク流量調整機構を複数設け、ペン体へ供給されるインクの流量を選択されるインクタンク毎に調整可能にしたことを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の筆記具。

請求項6

上記複数のインクタンクには、各々異なる色のインクが充填されていることを特徴とする請求項5記載の筆記具。

請求項7

上記ペン体は、その後端側が上記各インクタンクに対応して仕切られるとともに、その前端側が一体状に構成されていることを特徴とする請求項5又は6記載の筆記具。

請求項8

上記ペン体は、その後端側が上記各インクタンクに対応して仕切られるとともに、その前端側が上記各インクタンクに対応して分離されていることを特徴とする請求項5又は6記載の筆記具。

請求項9

上記ペン体は、筆ペン用ペン体であることを特徴とする請求項1乃至7何れか1項記載の筆記具。

請求項10

インクタンクからペン体へ供給されるインクの流量を調整するインク流量調整機構を備えた筆記具において、前記インク流量調整機構は、軸筒後端部に弾性壁部を有し、該弾性壁部が押されることにより軸筒内の弁部材を開閉動することを特徴とする筆記具。

技術分野

0001

本発明は、ペン体へ供給されるインクの流量を調整可能な筆記具に関するものである。

背景技術

0002

従来、この種の筆記具には、例えば実開昭59−68984号公報に開示されているもののように、ペン体を被筆記面押し付けることで弁体開閉動させるインク流量調整機構具備したものがある。しかしながら、上記従来の筆記具では、繰り返しペン体が筆記面に押し付けられるためペン体の前端が変形してしまったり、押し付け操作の際に急にインクが流出して被筆記面を汚してしまったり等の問題点を有していた。そこで、軸筒の外面に押しボタンを設け、その押しボタンにより弁を開閉動させるようにすることが考えられるが、押しボタンの周囲からインクが漏れることが懸念され、その密封構造には工夫を要する。

0003

また、上記従来のインク流量調整機構を用いて例えば特開昭63−302096号公報に開示されいるもののような多色筆記具を構成した場合、ペン体が複数並設されているために、何れかのペン体のみを押付け操作するのが困難である。したがって、前記多色筆記具では、インク流量調整機構を用いることができず、長時間筆記した際に、筆記先端部の筆圧偏りにより、複数色の筆記線の内の何れかの色が掠れてしまうという問題を有するのが現状であった。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その目的とする処は、インク漏れ心配がない上、容易にインクの流量調整を行え、更には、多色筆記具を構成した場合に、各色を掠れることなく均等な濃度に筆記でき、選択した色のみを濃く筆記することもできる筆記具を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、インクタンクからペン体へ供給されるインクの流量を調整するインク流量調整機構を備えた筆記具において、前記インク流量調整機構は、軸筒周壁弾性壁部を有し、該弾性壁部が押されることにより軸筒内弁部材を開閉動することを特徴とする。

0006

ここで、弾性壁部が押されることにより軸筒内の弁部材を開閉動するインク流量調整機構とは、具体的な一例としては、インク流路閉鎖すべく付勢された弁部材と、上記弾性壁部の内面に押されることで前記弁部材を開方向へ押し動かす操作部材とを具備した構成等である。

0007

上記技術的手段によれば、インクタンクから吐出されるインクが、インク流量調整機構によって流量調整されてペン体へ供給される。その流量調整操作は、弾性壁部が押されることにより軸筒内の弁部材を開閉動させるため、密封構造が維持された状態で行われる。

0008

また、上記流量調整の際の操作性をより向上するためには、上記弾性壁部が、軸筒外周壁における把持される部位に配置される。ここで、把持される部位とは、通常の筆記姿勢で把持される場合が多い部位を意味し、軸筒外周壁の前部側を含む。

0009

更に、上記インク流量調整機構の密封性をより確実にするためには、上記弾性壁部が、二重成形により形成される。

0010

また、上記インクタンクを交換可能に構成すれば、インク流量調整機構及びペン体等を廃棄することなく長期間有効に利用することができる。

0011

また、上記インクタンクを複数設けるとともに、それら複数のインクタンクの各々に対応して上記インク流量調整機構を複数設け、ペン体へ供給されるインクの流量を選択されるインクタンク毎に調整可能にすれば、選択されるインクタンクに対応するインク流量調整機構の弾性壁部が押されることで、その選択されたインクタンクのインクのみをペン体へ供給することができる。

0012

更に、上記複数のインクタンクに各々異なる色のインクを充填すれば、選択された色に対応するインク流量調整機構が操作されることで、選択された色のみを流量調整してペン体へ供給できる。

0013

また、上記ペン体の後端側を各インクタンクに対応して仕切るとともに前端側を一体状に構成すれば、複数色のインクがペン体の前端側で徐々に混ざりあいながら筆記先端部から吐出される。また、上記ペン体の後端側を上記各インクタンクに対応して仕切るとともに、その前端側を上記各インクタンクに対応して分離するように構成すれば、複数色のインクが混ざり合うことなく筆記先端部から吐出される。

0014

また、上記ペン体を筆ペン用ペン体で構成すれば、柔軟材料からなる筆ペン用ペン体へ容易にインクを供給することができる。

0015

また、インクタンクからペン体へ供給されるインクの流量を調整するインク流量調整機構を備えた筆記具において、前記インク流量調整機構は、軸筒後端部に弾性壁部を有し、該弾性壁部が押されることにより軸筒内の弁部材を開閉動することを特徴とする。ここで、上記軸筒後端部に弾性壁部を有しとは、外部から押されることにより軸筒後端が軸筒内へ弾性的に窪むように、軸筒の後端部を、合成ゴムエラストマー樹脂等の弾性変形可能な材料で構成していることを意味し、この弾性壁部は周知の蛇腹状の構成を含まない。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係わる筆記具の一例を示す。この筆記具Aは、顔料タイプ水性インクが充填されたインクタンク10と、該インクタンク10から吐出されるインクの流量を調整するインク流量調整機構30とにより軸筒1を構成するとともに、該軸筒1の前端にペン体20を備え、軸筒1外周壁に構成された弾性壁部31bが押されることにより、軸筒1内の弁部材33を開閉動するようにした直液式の筆記具である。

0017

尚、本実施の形態の筆記具Aでは、インクタンク10を複数(図示例では3本)設けるとともに、それら複数のインクタンク10の各々に対応して上記インク流量調整機構30を複数設け、前記複数のインクタンク10に各々異なる色のインクを充填することで、ペン体20へ供給されるインクの流量を選択される色毎に調整可能にした特に好ましい一例を示している。

0018

各インクタンク10は、前端部を開口するとともに後端部を閉鎖した横断面略扇形の筒状を呈する。そして、各インクタンク10は、継手部材11を介して後述するインク流量調整機構30の弁室構成体31に接続されることで軸心周りに複数束ねられ、軸筒1の後部側を構成している。また、各インクタンク10内には、顔料インクが充填されるとともに、その顔料インク内の顔料攪拌するための攪拌子10aが軸方向に遊動自在に収納されている。

0019

尚、各インクタンク10は、インク流量調整機構30へ着脱交換可能に接続するようにしても構わない。この場合、インクタンク10内周面の前端側に、継手部材11の後端部によって突き破られる膜を形成すればよい。この構成によれば、早くインクが消耗されたインクタンク10のみをインクが充満されている新しいインクタンク10に交換したり、任意のインクタンク10を異なる色のインクが充填されたインクタンク10に交換したりすることができる。

0020

上記継手部材11は、略筒状を呈し、その内周面に上記攪拌子10aによって開閉される弁座11aを形成してなる。そして、インクタンク10毎に設けられた各継手部材11は、各々その前端部がインク流量調整機構30の弁室構成体31に接続されている

0021

インク流量調整機構30は、インク流路を閉鎖するように付勢された弁部材33と、該弁部材33を開放するように押し動かす操作部材34とを、弁室3内に具備してなり、該弁室3を弁室構成体31内に三つ構成することで、三本のインクタンク10,10,10の各々に対応する複数構成になっている。そして、これら複数のインク流量調整機構30は、前記弁室構成体31外周の弾性壁部31bを、軸筒1外周壁における把持される部位に配置するように、軸筒1の前部側に設けられている。

0022

前記弁室構成体31は、二重成形によって一体的に形成され、ポリプロピレン等の硬質樹脂材料から一次成形される本体31aと、熱可塑性エラストマー樹脂等の軟質樹脂材料から二次成形される弾性壁部31bとからなる。

0023

本体31aは、筒体内を周方向に三等分して仕切り三つの弁室3を形成するとともに、その仕切られた弁室3の周壁に、弾性壁部31bを嵌め合わせるための窓部31a1を形成している。そして、弾性壁部31bは、本体31aを覆い包む略筒状に成形され、その周壁が本体31aの前記各窓部31a1に嵌め合わせられている。

0024

弁部材33は、各弁室3内で軸方向に移動するように形成された略軸状の一体部材であり、その後端側に、攪拌子10aを押すことで該攪拌子10aと継手部材11内の弁座11aとの間を開弁する押軸部33aが形成され、前端側には、後述するペン体保持カバー40の後端弁座部41aとの間を開閉する弁部33bが形成されている。

0025

更に、この弁部材33は、前記弁部33bの前端側に、後述するペン体保持カバー40内のインク通路43を開閉するインク通路開閉軸部33dが形成され、また、前記押軸部33aと前記弁部33bとの間には、遠心方向に突出する凸部33cが形成されている。

0026

そして、この弁部材33は、前記押軸部33aの周囲に設けられたスプリング32によって前方に付勢された状態で、弁室構成体31の本体31a内に案内されながら軸方向へ摺動するように組み付けられている。

0027

操作部材34は、後端側で継手部材11の内周面に嵌着した嵌合筒部34aと、該嵌合筒部34aの前端部から弾性壁部31bに沿って前方に延出された揺動片部34bと、該揺動片部34bの前端部で軸筒の求心方向に突出した三角状の突起部34cとから一体に形成され、弾性壁部31bが外部から押されて弾性変形することにより操作される。

0028

すなわち、弾性壁部31bが外部から押されると、弾性変形した弾性壁部31bの内面によって揺動片部34bが弾性的に撓み、揺動片部34b前端部の突起部34cが軸筒1の求心方向へ動く。その際、該突起部34cの傾斜面34c1が弁部材33の凸部33cに摺接することで、弁部材33が後方図1における上方)へ押し動かされる(図8参照)。

0029

ペン体保持カバー40は、後端側の三つのインク導入部41,41,41と、前端側の三つのペン体保持部42,42,42とから一体に形成され、インク流量調整機構30の前端部に嵌着されている。

0030

各インク導入部41は、上記した三つの弁室3,3,3のそれぞれに対応して、各弁室3内へ嵌合可能な筒状に形成され、その後端面に、弁部材33の弁部33bによって開閉される後端弁座部41aを形成している。

0031

また、各ペン体保持部42は、後述するペン体20を嵌合可能な筒状に形成され、隣り合うペン体保持部42との間に仕切壁42aを有する(図4(a)参照)。

0032

そして、各インク導入部41と各ペン体保持部42とは、インク導入部41前端側の内壁面からペン体保持部42の後端面にわたるインク通路43によって連通されている(図1及び図3参照)。

0033

各ペン体20は、ペン体保持カバー40の各ペン体保持部42に嵌着された状態で、その筆記先端部20aの側面が隣り合うペン体20の筆記先端部20aの側面に当接するように、筆記先端部20aが幅広に形成されている(図4(a)参照)。そして、ペン体保持カバー40には、三本のペン体20,20,20がそれらの筆記先端部20a同士を当接させることで一体状に保持される(図4(b)参照)。尚、図中符号70は、ペン体20,20,20を保護するように弁室構成体31の前端部外周に嵌められ、使用時に外されるキャップである。

0034

上記構成の筆記具Aによれば、インク流量調整機構30が弾性壁部31bを弾性変形させることにより操作される密封構造になっているため、インク漏れの心配がなく、弾性壁部31bを外部から押す操作により容易に流量調整できる。その上、各ペン体20が後方から異なる色のインクの供給を受け、それらインクを、隣接した三本の筆記先端部20a,20a,20aから吐出することになる。その吐出の際、隣り合うインク同士が筆記先端部20a,20aの前端側(当接部)で混ざり合うため、紙面等の被筆記面に書かれる筆記線Lは、隣り合う異なる色のインクがそれらの境界近傍で若干混ざりあったグラデーション風の線になる(図7参照)。また、長時間の筆記により何れかの色が掠れてしまった場合や、何れかの色のみを濃く強調したい場合等には、その色に対応するインク流量調整機構30を、弾性壁部31bを押すことで操作すれば、その選択された色のみをペン体20へ供給することができる(図8参照)。

0035

尚、三本のペン体20,20,20は、図5(a)に示す態様のペン体50、または図6(a)に示す態様のペン体80に置き換えても構わない。図5(a)に示すペン体50は、上記態様の三本のペン体20,20,20を幅広の筆記先端部20a同士で接合した一体状に形成され、後端側の二つのスリット部50a,50aをペン体保持カバー40の上記仕切壁42a,42aに嵌め合わせるようにして、ペン体保持部42a内に嵌着される(図5(b)参照)。

0036

また、図6(a)に示すペン体80は、その後端から前端にわたって略同一の幅に形成され、仕切壁42a,42aによって仕切られた状態で、ペン体保持カバー40に嵌着される(図6(b)参照)。すなわち、複数のペン体80は、ペン体保持カバー40に嵌着された状態において、後端側が上記各インクタンク10に対応して仕切られるとともに、前端側が上記各インクタンク10に対応して分離されている。したがって、このペン体80によれば、複数色のインクが混ざり合うことなく筆記先端部80aから吐出される。

0037

また、上記筆記具Aでは、三色の筆記具を例示しているが、単色、または二色や四色以上の複数色の筆記具の構成も可能である。例えば、図9に示す筆記具Bは、単色の筆記具を構成したものである。この筆記具Bは、大まかには上記筆記具Aを周方向に三分割した構成、すなわちインクタンク10、及びインク流量調整機構30、ペン体20をそれぞれ単数にした構成になっており、上記筆記具Aと基本構造が同様である部位に同一の符号を付けることで重複説明を省略する。

0038

次に、図10に示す筆記具Cについて説明する。この筆記具Cは、上述した筆記具Aに対し、弾性壁部31bを軸筒1の後端部に配置するようにインク流量調整機構30’を構成したものであり、上記筆記具Aと基本構造が同様である部位については、同一の符号を付けるとともに、重複する詳細説明を省略する。

0039

インク流量調整機構30’は、軸筒後部1aの後端部に弾性壁部31bを有し、該弾性壁部31bが押されることにより軸筒前部1b内の弁部材36を開閉動するように構成されている。

0040

軸筒後部1aは、内部に複数のインクタンク10を収納する筒状に形成され、その後端開口部に弾性壁部31bが嵌着されるとともに、その前端開口部には、ネジ嵌合又は圧入等によって軸筒前部1bが接続されている。

0041

各インクタンク10内には、軸方向へ遊動自在な攪拌子17と、その攪拌子17の略軸心を貫通して軸方向へ摺動自在な作動棒18とを有する。

0042

そして、前記複数のインクタンク10は、継手部材15を介して前軸部1bに接続されている。

0043

継手部材15は、その内部にインクタンク10毎のインク通路15aを形成しており、各インク通路15aの後端開口部には、攪拌子17下端部との間にインクを流通させるインク流通溝15bが複数形成され、また、同インク通路15aの前端開口部が弁座15cになっている。

0044

前軸部1bは、その内部の弁室5に、スプリング16によって後方へ付勢された弁部材36を有する。該弁部材36は、作動棒18の前端に当接されており、作動棒18の軸方向への摺動に伴って、継手部材15の弁座15cを開閉する。

0045

そして、この筆記具Cによれば、弾性壁部31bが選択されたインクタンク10に対応する部位で後方から押されると、作動棒18が、弾性変形した弾性壁部31bの内面に押されて前方へ摺動し、弁部材36を前方へ押し動かして、継手部材15の弁座15cを開放する。したがって、インクタンク10内のインクは、インク流通溝15b、及び継手部材15内のインク通路15a、前軸部1b内のインク通路1b−1等を流通してペン体20へ供給される。

0046

次に、図11に示す態様の筆記具Dについて説明する。この筆記具Dは、二本のインクタンク10,10と、各インクタンク10から吐出されるインクを選択される色毎に流量調整するインク流量調整機構30と、該インク流量調整機構30からペン体保持カバー40を介してインク及び水の供給を受ける筆ペン用ペン体60とを具備した筆ペンであり、前記二本のインクタンク10,10の一方には顔料タイプの水性黒色インクが、また他方には、水や、予め水で薄められた水性黒色インク等の薄め液が充填されている。

0047

尚、この筆記具Dは、上記筆記具Aが三色筆記具に構成されているのに対し、二色筆記具(本実施の形態では水性黒色インクと薄め液とを筆ペン用ペン体60へ供給するようにした筆記具)に構成するように、インクタンク10及びインク流量調整機構30、ペン体保持カバー40の形状を変更するとともに、上記ペン体20,20,20を筆ペン用ペン体60に置き換えたものであり、上記筆記具Aと基本構造が同様である部位については、同一の符号を付けることで重複説明を省略する。

0048

筆ペン用ペン体60は、柔軟性を有する一般的な筆ペン用のペン体であり、ナイロン繊維ポリエステル繊維連続気泡を有するウレタン樹脂等から一体に形成されている。そして、この筆ペン用ペン体60は、後端側がペン体保持カバー40のペン体保持部42に嵌着されている。

0049

而して、上記構成の筆記具Dによれば、後方から供給される水性黒色インクと薄め液との双方を筆ペン用ペン体60の筆記先端部から吐出することになる。その際、水性黒色インクと薄め液とは、筆ペン用ペン体60内を流動する過程で混ざり合い、筆記先端部から吐出されることになる。

0050

したがって、上記構成の筆記具Dは、水性黒色インクと薄め液とをインク流量調整機構30により各々流量調整して吐出できるため、筆記線の濃度を調整して文字が書けるのは勿論のこと、筆記線の微妙な濃淡調整を要する水墨画を書くのにも適している。

0051

尚、上記実施の形態では、筆記具A,B,C,Dの何れも、顔料タイプの水性インクを用いた例を示しているが、染料タイプの水性インクを用いることも可能である。この場合、顔料を撹拌するための攪拌子10a,17を省いて、インク流量調整機構をより簡素な構造にすることができる。

0052

また、上記実施の形態では、ペン体20,50,80の周面に空気交換用の通路を設けずに、筆記先端部で空気交換が行われるようにしているが、必要に応じて、ペン体保持カバー40のペン体保持部42内壁面に空気交換用の溝を形成しても構わない。

発明の効果

0053

本発明によれば、インク流量調整機構が弾性壁部を弾性変形させることにより操作される密封構造になっているため、インク漏れの心配がない上、弾性壁部を外部から押すことで容易にインクの流量調整を行うことができる。また、本発明が具備するインク流量調整機構は、従来のもののようにペン体を被筆記面に押し付けて操作する構造でなく、軸筒周壁の弾性壁部を外部から押すことで操作されるため、ペン体を押し付ける操作によって該ペン体の筆記先端部が変形してしまうようなことがない。しかも、弾性壁部が把持される部位に配置された態様によれば、インクの流量調整を筆記姿勢のまま容易に行うことができ、その上、把持された際の滑り防止把持感触の向上等、弾性壁部がグリップとしての作用効果を奏する。更に、弾性壁部を二重成形により形成すれば、インク流量調整機構の密封構造をより確実なものにすることができる。更に、インクタンクを交換可能に構成すれば、インク流量調整機構やペン体等を廃棄することなく、長期間有効に利用することができる。更に、インクタンクを複数設けるとともにそれら複数のインクタンクの各々に対応して上記インク流量調整機構を複数設けた態様によれば、選択されるインクタンク毎にインクの流量を調整することができる。その上、複数のインクタンクに各々異なる色のインクを充填すれば、各インクタンクから吐出されるインクを選択される色毎に流量調整してペン体へ供給することができる。したがって、長時間筆記した際に筆記先端部の筆圧の偏りにより何れかの色の筆記線が掠れてしまうという従来の多色筆記具の問題を解消して、各色を均等な濃度に筆記できる上、故意に選択した色のみを濃く筆記することもできる。更に、上記ペン体の後端側を各インクタンクに対応して仕切るとともに前端側を一体状に形成すれば、複数色のインクがペン体の前端側で徐々に混ざりあいながら筆記先端部から吐出されるため、隣り合う異なる色のインクがそれらの境界近傍で混ざりあったグラデーション風の筆記線を得ることができる。また、上記ペン体の後端側を上記各インクタンクに対応して仕切るとともに、その前端側を上記各インクタンクに対応して仕切るように構成すれば、隣り合う異なる色のインクが混ざり合うことのない複数色の筆記線を得ることができ、しかも、各色の濃淡をインク流量調整機構によって調整することができる。また、上記ペン体を筆ペン用ペン体にした態様によれば、従来では柔軟なペン体を有するためにペン体の押し付け操作によるインク流量調整が困難であった筆ペンを、インク流量調整が容易な構造にすることができる。また、弾性壁部を軸筒後端部に有する態様によれば、軸筒後端のノック操作により、インク漏れを生じることなく容易にインクの流量調整を行うことができる。

図面の簡単な説明

0054

図1本発明に係わる筆記具の一例を示す縦断面図。
図2図1における(I)−(I)線断面図。
図3図1における(II)−(II)線断面図。
図4ペン体の一例を示す斜視図であり、(a)はペン体をペン体保持カバーに嵌入する前の状態、(b)はペン体をペン体保持カバーに嵌入した後の状態を示す。
図5ペン体の他例を示す斜視図であり、(a)はペン体をペン体保持カバーに嵌入する前の状態、(b)はペン体をペン体保持カバーに嵌入した後の状態を示す。
図6ペン体の他例を示す斜視図であり、(a)はペン体をペン体保持カバーに嵌入する前の状態、(b)はペン体をペン体保持カバーに嵌入した後の状態を示す。
図7同筆記具により複数色からなる筆記線が書かれた状態を示す斜視図。
図8本発明に係わる筆記具の使用状態図であり、要部を切欠して示している。
図9本発明に係わる筆記具の他例を示す縦断面図。
図10本発明に係わる筆記具の他例を示す縦断面図。
図11本発明に係わる筆記具の他例を示す縦断面図。

--

0055

3:弁室
10:インクタンク
20:ペン体
30:インク流量調整機構
33:弁部材
34:操作部材
31b:弾性壁部
40:ペン体保持カバー
60:筆ペン用ペン体
A,B,C,D:筆記具

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