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技術 電解コンデンサの駆動用電解液

出願人 ニチコン株式会社
発明者 麻田宏司
出願日 2001年3月16日 (19年8ヶ月経過) 出願番号 2001-075516
公開日 2002年9月27日 (18年2ヶ月経過) 公開番号 2002-280266
状態 特許登録済
技術分野 電解コンデンサのセパレータ等 電解コンデンサ
主要キーワード 耐電圧低下 比抵抗上昇 低比抵抗化 残存酸素 外装ケース内 高温槽 主鎖切断 火花発生電圧
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この項目の情報は公開日時点(2002年9月27日)のものです。
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図面 (1)

課題

長期にわたり電解コンデンサのtanδ増加・ショートパンクの抑制が可能な電解コンデンサの駆動用電解液を提供する。

解決手段

エチレングリコールを主成分とする溶媒に高級二塩基酸またはその塩と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、メチレンビスジアルキルフェノール、特に2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)(化1)または4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)(化2)を0.10〜5.00wt%溶解することを特徴としている。

化1

化2

概要

背景

従来、中圧アルミニウム電解コンデンサには、エチレングリコール等の溶媒に、高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、マンニトール等の糖アルコール類とを溶解した電解液が使用されてきた。高級二塩基酸またはホウ酸と糖アルコール類は、エステル化合物を形成することから、その構造的な特性により電解液の耐電圧を向上させることが知られている。しかし、このエステル化合物は、電解コンデンサ発熱等により微量のアミド類を生成し、このアミド類と電解液に残存する酸素とのラジカル連鎖熱酸化反応による生成物が電解液の比抵抗上昇を起こすという問題があった。また、ポリビニルアルコールの添加により耐電圧の向上が図れるが、製品内部で発生する酸素ラジカルによってポリビニルアルコールの主鎖切断が生じ、電解液の耐電圧低下が生じるという問題があった。

概要

長期にわたり電解コンデンサのtanδ増加・ショートパンクの抑制が可能な電解コンデンサの駆動用電解液を提供する。

エチレングリコールを主成分とする溶媒に高級二塩基酸またはその塩と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、メチレンビスジアルキルフェノール、特に2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)(化1)または4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)(化2)を0.10〜5.00wt%溶解することを特徴としている。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エチレングリコールを主成分とする溶媒に、高級二塩基酸またはその塩と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、メチレンビスジアルキルフェノールとを溶解することを特徴とする電解コンデンサ駆動用電解液

請求項2

請求項1記載のメチレンビスジアルキルフェノールが、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)(化1)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)(化2)、4,4’−メチレンビス(2,5−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,3−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(3,6−ジ−tert−ブチルフェノール)であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。

請求項

ID=000004HE=020 WI=041 LX=0395 LY=2000

請求項

ID=000005HE=020 WI=043 LX=0385 LY=2250

請求項3

請求項1記載のメチレンビスジアルキルフェノールの溶解量が、0.10〜5.00wt%であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。

請求項4

請求項1記載の電解コンデンサの駆動用電解液に、マンニトールソルビトールズルシトールポリビニルアルコールのうち少なくとも1種を添加することを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。

技術分野

0001

本発明は、電解コンデンサ駆動用電解液(以下、電解液と称す)の改良に関するものである。

背景技術

0002

従来、中圧アルミニウム電解コンデンサには、エチレングリコール等の溶媒に、高級二塩基酸またはそのアンモニウム塩と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、マンニトール等の糖アルコール類とを溶解した電解液が使用されてきた。高級二塩基酸またはホウ酸と糖アルコール類は、エステル化合物を形成することから、その構造的な特性により電解液の耐電圧を向上させることが知られている。しかし、このエステル化合物は、電解コンデンサの発熱等により微量のアミド類を生成し、このアミド類と電解液に残存する酸素とのラジカル連鎖熱酸化反応による生成物が電解液の比抵抗上昇を起こすという問題があった。また、ポリビニルアルコールの添加により耐電圧の向上が図れるが、製品内部で発生する酸素ラジカルによってポリビニルアルコールの主鎖切断が生じ、電解液の耐電圧低下が生じるという問題があった。

発明が解決しようとする課題

0003

ラジカル連鎖熱酸化反応やポリビニルアルコールの主鎖切断を抑制するためにカテコール等の酸化防止剤を電解液に添加することが提案されているが、カテコールは反応性が高く、電解液調合時に気中酸素を取り込んで反応してしまうことから、コンデンサ素子に電解液を含浸し、ケース封止したときには、ほとんどのカテコールが反応してしまい、長期間にわたって効果が持続しないという問題があった。

0004

本発明は上記課題を解決するため、電解液に酸化防止剤としてメチレンビスジアルキルフェノール、特に2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、または4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)を溶解することで、電解液の耐電圧を低下させることなく、電解コンデンサ内におけるアミド類の酸化反応、ポリビニルアルコールの主鎖切断反応を長期間抑制し、高温負荷試験において製品のtanδ上昇やショートパンク発生を抑制できる電解液を提供するものである。すなわち、エチレングリコールを主成分とする溶媒に、高級二塩基酸またはその塩と、ホウ酸またはそのアンモニウム塩と、メチレンビスジアルキルフェノールとを溶解することを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。

0005

そして、上記メチレンビスジアルキルフェノールが、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)(化3)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)(化4)、4,4’−メチレンビス(2,5−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,3−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(3,6−ジ−tert−ブチルフェノール)であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。

0006

0007

0008

さらに、上記メチレンビスジアルキルフェノールの溶解量が、0.10〜5.00wt%であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。

0009

また、上記電解コンデンサの駆動用電解液に、マンニトール、ソルビトールズルシトール、ポリビニルアルコールのうち少なくとも1種を添加することを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液である。

0010

高級二塩基酸としては、アジピン酸アゼライン酸セバシン酸、1,6−デカンジカルボン酸、5,6−デカンジカルボン酸、7−ビニルヘキサデセン−1,16−ジカルボン酸等を例示することができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

メチレンビスジアルキルフェノール、特に2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)や4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)は、ビスフェノールアルキル基を付与した構造を示すポリオキシ化合物であり、分子内の二つのOH基が電解コンデンサ内の残存酸素優先的に反応し、酸素のラジカル性消失する作用を有するので、アミド類の酸化反応、ポリビニルアルコールの主鎖切断反応を抑制することができる。また、ベンゼン環を一つしか有しないカテコールに比べ、融点沸点が高いため熱安定性に優れ、反応性が比較的低いことから長期にわたってアミド類の酸化反応、ポリビニルアルコールの主鎖切断反応を抑制することができるので、製品の初期特性を長時間維持できる。更に、糖アルコールやポリビニルアルコールを溶質に含まない電解液であっても、メチレンビスジアルキルフェノールが電極箔と電解液中の水分との反応を抑制し、製品の初期特性を長時間維持できる。

0013

以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。表1〜2の組成で電解液を調合し、30℃における電解液の比抵抗と85℃における火花発生電圧(耐電圧)を測定した。

0014

0015

0016

表1〜2に示した電解液をコンデンサ素子に含浸した後、アルミニウム外装ケース内封口ゴムと共に封止し、直径35.0mm、長さ35.0mm、定格電圧400V、静電容量390μFのアルミニウム電解コンデンサを各10個製作エージング処理を行った。これらの製品の初期値を105℃の高温槽中で定格電圧を印加し、一定時間毎に取り出し製品のtanδ変化を調査し表3の結果を得た。

0017

0018

従来例1は時間の経過とともにtanδが上昇し、2000時間までに耐電圧低下が原因によるショートパンクが発生した。カテコールを溶解した従来例2は、500時間までtanδ値に変化が見られないが、その後カテコールが全て反応したためかtanδが大きく上昇した。それに対して本発明の2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)を溶解した実施例1〜5と4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)を溶解した実施例6〜10は、tanδの増加と電解液の耐電圧低下によるショートパンク発生が抑制され、添加量増加に伴ってその効果が大きくなっていることが分かる。

0019

メチレンビスジアルキルフェノールの溶解量は、0.10〜5.00wt%の範囲が好ましい。0.10wt%未満ではtanδ増加の抑制効果がみられず、5.00wt%を超えると比抵抗の上昇が顕著になるため低比抵抗化が必要な用途に不適である。

0020

なお、実施例ではメチレンビスジアルキルフェノールとして、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)を用いたが、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,5−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,3−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(3,6−ジ−tert−ブチルフェノール)を用いても実施例と同等の効果があった。

発明の効果

0021

上記したとおり、本発明によるメチレンビスジアルキルフェノール、特に2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(5−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−tert−ブチル−6−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−5−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(3−tert−ブチル−6−メチルフェノール)や、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,5−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,3−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(3,6−ジ−tert−ブチルフェノール)を溶解した電解液は、電解液の耐電圧を低下させることなく高温負荷試験において製品tanδ上昇および製品のショートパンクを抑制することができる。

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