図面 (/)

技術 アニメーション再生端末、アニメーションの再生方法、および、そのプログラム

出願人 シャープ株式会社
発明者 水口充
出願日 2001年3月6日 (18年9ヶ月経過) 出願番号 2001-062438
公開日 2002年9月13日 (17年3ヶ月経過) 公開番号 2002-260004
状態 特許登録済
技術分野 イメージ処理・作成 計算機間の情報転送
主要キーワード Y座標 処理能力不足 要素図形 インタプリト 状況検知 マスクROM データ評価 アニメーション再生
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年9月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (18)

課題

多様な複雑さの各アニメーションデータを、種々の処理能力アニメーション再生端末再生する場合であっても、一部の種類のデータが欠落したアニメーションが再生されたり、フレーム落ちの多いアニメーションが再生されるという不具合を防止する。

解決手段

データ記憶部11に格納されたアニメーションデータを再生しようとする場合、データ評価部21は、アニメーションデータの再生前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価して、アニメーション再生部12で支障なく再生できるか否かを判定する。アニメーション再生部12の機能あるいは処理能力の不足などによって、評価対象のアニメーションデータをそのままでは再生できないと判定した場合、データ評価部21は、アニメーション再生部12にアニメーションデータを再生させることなく、ユーザに、再生できない旨を通知する。

概要

背景

近年では、例えば、携帯電話携帯型の情報端末など、携帯可能な端末装置が広く普及しており、通信網発達や端末装置自体の高機能化に伴って、映像アニメーション再生することで、直感的かつ効率的な情報交換が可能な携帯型のアニメーション再生端末も使用されている。

ここで、アニメーションの再生方法としては、例えば、特開平10−275244号(1998年10月13日公開)には、キーフレーム伝送し、キーフレーム間を補間することで、アニメーションを表示する方法が開示されている。また、特開平11−225168号(1999年8月17日公開)には、動画を示すビットストリームを伝送する際、伝送データに加えて、伝送方法伝送フォーマットに関する情報を送受信し、映像や音声再生品質を動的に変更する方法が開示されている。

概要

多様な複雑さの各アニメーションデータを、種々の処理能力のアニメーション再生端末で再生する場合であっても、一部の種類のデータが欠落したアニメーションが再生されたり、フレーム落ちの多いアニメーションが再生されるという不具合を防止する。

データ記憶部11に格納されたアニメーションデータを再生しようとする場合、データ評価部21は、アニメーションデータの再生前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価して、アニメーション再生部12で支障なく再生できるか否かを判定する。アニメーション再生部12の機能あるいは処理能力の不足などによって、評価対象のアニメーションデータをそのままでは再生できないと判定した場合、データ評価部21は、アニメーション再生部12にアニメーションデータを再生させることなく、ユーザに、再生できない旨を通知する。

目的

本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、再生多様な複雑さの各アニメーションデータを、種々の処理能力のアニメーション再生端末で再生する場合であっても、十分な処理能力のアニメーション再生端末では、そのまま再生すると共に、処理能力の足りないアニメーション再生端末では、一部の種類のデータが欠落したアニメーションが再生されたり、フレーム落ちの多いアニメーションが再生されるという不具合を防止可能なアニメーション再生端末、アニメーションの再生方法、および、アニメーション再生端末を実現するためのプログラムを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

アニメーションの各フレームを複数の要素図形の組み合わせで表現したアニメーションデータ再生する再生手段を有するアニメーション再生端末において、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータのフレームに含まれる要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、評価結果に基づいて、上記再生手段がそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、能力不足時用に予め定められた処理を行う制御手段とを備えていることを特徴とするアニメーション再生端末。

請求項2

アニメーションデータは、アニメーションを構成するフレームの一部のキーフレームのみを含み、上記再生手段は、当該アニメーションデータ再生時にキーフレーム間を補間してフレームを生成すると共に、上記データ評価手段は、上記要素図形の数として、フレームを構成する図形の頂点を数えることを特徴とする請求項1記載のアニメーション再生端末。

請求項3

上記制御手段は、上記能力不足時用の処理として、ユーザに再生不可通知することを特徴とする請求項1または2記載のアニメーション再生端末。

請求項4

上記制御手段は、上記能力不足時用の処理として、アニメーションデータに含まれるデータのうち、上記再生手段ではそのまま再生できないデータを削除または上記再生手段の処理能力でも再生可能なデータに変換することを特徴とする請求項1または2記載のアニメーション再生端末。

請求項5

さらに、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置通信する通信手段を備え、上記制御手段は、上記データ評価手段が評価したアニメーションデータが上記配信装置から送信されたデータの場合、上記能力不足時用の処理として、上記配信装置が上記アニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを再送するよう、上記通信手段に要求させることを特徴とする請求項1または2記載のアニメーション再生端末。

請求項6

アニメーションデータを再生する再生手段を有するアニメーション再生端末において、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置と通信する通信手段と、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、評価結果に基づいて、上記再生手段がそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、評価されたアニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを上記配信装置が再送するよう、上記通信手段に要求させる制御手段とを備えていることを特徴とするアニメーション再生端末。

請求項7

上記制御手段は、上記データ評価手段によって評価されたアニメーションデータを上記再生手段がそのままでは再生できないと判定した場合、判定した理由を上記配信装置へ通知して、上記再生手段がそのまま再生可能なアニメーションデータの再送を要求するように、上記通信手段を制御することを特徴とする請求項5または6記載のアニメーション再生端末。

請求項8

アニメーションデータを再生する再生手段を有するアニメーション再生端末において、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する状況検知手段と、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、上記データ評価手段による評価結果、および、上記状況検知手段により検知された外的状況に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換して、現在の外的状況でも上記再生手段が再生可能なアニメーションデータに変換する制御手段とを備えていることを特徴とするアニメーション再生端末。

請求項9

アニメーションデータを再生する再生手段を有するアニメーション再生端末において、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する状況検知手段と、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、上記データ評価手段による評価結果、および、上記状況検知手段により検知された外的状況に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況で再生すると不適切なデータを削除または変換して、現在の外的状況で再生しても適切なアニメーションデータに変換する制御手段とを備えていることを特徴とするアニメーション再生端末。

請求項10

アニメーションの各フレームを複数の要素図形の組み合わせで表現したアニメーションデータを再生する再生工程を含むアニメーションの再生方法において、上記再生工程の前に、アニメーションデータのフレームに含まれる要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さを評価する工程と、評価結果に基づいて、上記再生工程にてアニメーションデータをそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、能力不足時用に予め定められた処理を行う工程とを含んでいることを特徴とするアニメーションの再生方法。

請求項11

アニメーション再生端末がアニメーションデータを再生する再生工程を含むアニメーションの再生方法において、上記再生工程の前にアニメーションデータの複雑さを評価する工程と、評価結果に基づいて、上記再生工程にてアニメーションデータをそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置と通信して、評価されたアニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを再送するよう要求する工程とを含んでいることを特徴とするアニメーションの再生方法。

請求項12

アニメーション再生端末がアニメーションデータを再生する再生工程を含むアニメーションの再生方法において、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する工程と、上記再生工程の前にアニメーションデータの複雑さを評価する工程と、検知された外的状況および評価結果に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換して、現在の外的状況でも再生可能なアニメーションデータに変換する工程とを含んでいることを特徴とするアニメーションの再生方法。

請求項13

アニメーション再生端末がアニメーションデータを再生する再生工程を含むアニメーションの再生方法において、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する工程と、上記再生工程の前にアニメーションデータの複雑さを評価する工程と、検知された外的状況および評価結果に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況で再生すると不適切なデータを削除または変換して、現在の外的状況で再生しても適切なアニメーションデータに変換する工程とを含んでいることを特徴とするアニメーションの再生方法。

請求項14

アニメーションの各フレームを複数の要素図形の組み合わせで表現したアニメーションデータを再生する再生手段、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータのフレームに含まれる要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段、並びに、評価結果に基づいて、上記再生手段がそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、能力不足時用に予め定められた処理を行う制御手段として、コンピュータを動作させるプログラム

請求項15

アニメーションデータを再生する再生手段、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置と通信する通信手段、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段、並びに、評価結果に基づいて、上記再生手段がそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、評価されたアニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを上記配信装置が再送するよう、上記通信手段に要求させる制御手段として、コンピュータを動作させるプログラム。

請求項16

アニメーションデータを再生する再生手段、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する状況検知手段、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段、並びに、上記データ評価手段による評価結果、および、上記状況検知手段により検知された外的状況に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換して、現在の外的状況でも上記再生手段が再生可能なアニメーションデータに変換する制御手段として、コンピュータを動作させるプログラム。

請求項17

アニメーションデータを再生する再生手段、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する状況検知手段、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段、並びに、上記データ評価手段による評価結果、および、上記状況検知手段により検知された外的状況に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況で再生すると不適切なデータを削除または変換して、現在の外的状況で再生しても適切なアニメーションデータに変換する制御手段として、コンピュータを動作させるプログラム。

技術分野

0001

本発明は、多様な複雑さの各アニメーションデータを、種々の処理能力アニメーション再生端末再生する場合であっても、一部の種類のデータが欠落したアニメーションが再生されたり、フレーム落ちの多いアニメーションが再生されるという不具合を防止可能なアニメーション再生端末、アニメーションの再生方法、および、そのプログラムに関するものである。

背景技術

0002

近年では、例えば、携帯電話携帯型の情報端末など、携帯可能な端末装置が広く普及しており、通信網発達や端末装置自体の高機能化に伴って、映像やアニメーションを再生することで、直感的かつ効率的な情報交換が可能な携帯型のアニメーション再生端末も使用されている。

0003

ここで、アニメーションの再生方法としては、例えば、特開平10−275244号(1998年10月13日公開)には、キーフレーム伝送し、キーフレーム間を補間することで、アニメーションを表示する方法が開示されている。また、特開平11−225168号(1999年8月17日公開)には、動画を示すビットストリームを伝送する際、伝送データに加えて、伝送方法伝送フォーマットに関する情報を送受信し、映像や音声再生品質を動的に変更する方法が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、携帯型のアニメーション再生端末は、携帯する必要があるために、汎用の卓上型コンピュータなどに比べて機能/性能などの処理能力が低く設定されており、種々の処理能力を持った機種が混在せざるを得ない。この結果、個々のアニメーションデータ間で、再生に必要な処理能力が異なっていると、あるアニメーション再生端末では、再生できても、他のアニメーション再生端末では、十分な速度で再生できない場合やアニメーションデータの一部を再生できない場合がある。したがって、このようなアニメーション再生端末で、アニメーションデータをそのまま再生しようとすると、作成者の意図が正しく伝わらなくなる虞れがあるという問題を生ずる。

0005

すなわち、携帯型のアニメーション再生端末は、理想的には、高解像度表示や多階調色表示など、高い機能を持ち、演算能力が高く、高速に図形や文字を描画可能で、しかも、小さく軽量で長時間稼動することが望まれる。ところが、卓上型のコンピュータと異なり、携帯型のアニメーション再生端末は、携帯する必要があるため、機能、性能、寸法、重量および稼動時間の要求を全て満たすことが難しい。したがって、例えば、寸法および重量の削減を重視する用途では、機能などを抑えるなど、機能を用途に応じて、多様な機種が存在する。

0006

この結果、高機能のアニメーション再生端末に合わせてアニメーションデータを作成・配信すると、あるアニメーション再生端末では、例えば、描画や演算速度不足などによって、十分な速度で再生できなかったり、例えば、音声を出力できないなどの機能不足によって、アニメーションデータの一部を再生できなくなる虞れがある。この結果、音声が出力されなかったり、フレーム落ちなどによって、作成者の意図が正しく伝わらない場合がある。一方、低機能の端末に合わせてアニメーションデータを作成し、当該アニメーションデータを配信すると、表現力が乏しくなってしまう。

0007

本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、再生多様な複雑さの各アニメーションデータを、種々の処理能力のアニメーション再生端末で再生する場合であっても、十分な処理能力のアニメーション再生端末では、そのまま再生すると共に、処理能力の足りないアニメーション再生端末では、一部の種類のデータが欠落したアニメーションが再生されたり、フレーム落ちの多いアニメーションが再生されるという不具合を防止可能なアニメーション再生端末、アニメーションの再生方法、および、アニメーション再生端末を実現するためのプログラムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明に係るアニメーション再生端末は、上記課題を解決するために、アニメーションの各フレームを複数の要素図形の組み合わせで表現したアニメーションデータを再生する再生手段を有するアニメーション再生端末において、以下の手段を講じたことを特徴としている。すなわち、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータのフレームに含まれる要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、評価結果に基づいて、上記再生手段がそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、能力不足時用に予め定められた処理を行う制御手段とを備えている。

0009

上記構成において、データ評価手段は、当該アニメーションデータのフレームに含まれる要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さを評価し、制御手段は、評価結果に基づいて、上記再生手段がアニメーションデータを再生できるか否かを判定する。さらに、制御手段は、そのままでは再生できない場合、例えば、ユーザへ再生不可報知したり、自らの再生手段で再生可能形式に変換したり、アニメーションデータを送信したサーバがあれば、上記再生手段で再生可能な形式のアニメーションデータを再送するよう、上記サーバに依頼するなど、予め定められた処理を行う。一方、上記再生手段がアニメーションデータの再生に十分な処理能力を持っている場合、上記制御手段は、再生手段に当該アニメーションデータを再生させる。

0010

上記構成では、上記再生手段が再生しようとするアニメーションデータ個々について、アニメーションデータそれぞれの複雑さが、アニメーションデータに含まれる要素図形の数に基づいて評価され、評価結果に基づいて、上記上記再生手段が、各アニメーションデータをそのまま再生できるか否かが判定される。したがって、アニメーションデータの再生を試みるよりも少ない演算能力で判定できる。

0011

また、再生手段がアニメーションデータを再生する前にアニメーションデータの複雑さを評価して、そのまま再生できない場合は、所定の処理を行うので、処理能力が十分ではないアニメーション再生端末が、アニメーションデータをそのまま再生することを防止できる。

0012

この結果、処理能力が十分ではないアニメーション再生端末で、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されたり、音声出力ができないアニメーション再生端末で、音声が含まれるアニメーションデータを再生しようとした結果、アニメーションの意図が伝わらないなどの不具合を、少ない演算量で防止できる。

0013

また、上記構成に加えて、アニメーションデータは、アニメーションを構成するフレームの一部のキーフレームのみを含み、上記再生手段は、当該アニメーションデータ再生時にキーフレーム間を補間してフレームを生成する構成の場合は、上記データ評価手段は、上記要素図形の数として、フレームを構成する図形の頂点を数える方が望ましい。

0014

当該構成では、データ評価手段は、上記要素図形の数として、フレームを構成する図形の頂点を数えて、アニメーションデータの複雑さを評価する。ここで、アニメーションデータを再生するために図形を描画する際、描画に必要な処理量は、各図形を構成する頂点の数、辺の数および塗りつぶしの面積に依存している。また、キーフレーム間を補間してフレームを生成する際の処理量は、各図形を構成する頂点の数に依存している。さらに、辺の数は、頂点の数によって概ね決定される。

0015

したがって、フレームを構成する図形の頂点の数を数えて、アニメーションデータの複雑さを評価することで、頂点の数と辺の数と塗りつぶしの面積とを算出して評価するよりも大幅に少ない演算量であるにも拘らず、アニメーションデータの複雑さを概略評価できる。

0016

さらに、上記構成に加え、上記制御手段は、上記能力不足時用の処理として、ユーザに再生不可を通知してもよい。当該構成では、同じ形式のアニメーションデータであっても、再生手段の処理能力でそのまま再生可能であれば、そのまま再生され、そのまま再生できなければ、ユーザに再生不可を通知する。したがって、ユーザは、当該アニメーションデータが、そのアニメーション再生端末で再生不可であることを、いち早く知ることができる。

0017

また、上記制御手段は、ユーザに通知する代わりに、上記能力不足時用の処理として、アニメーションデータに含まれるデータのうち、上記再生手段ではそのまま再生できないデータを削除または上記再生手段の処理能力でも再生可能なデータに変換してもよい。

0018

当該構成において、再生しようとするアニメーションデータ、それぞれについて、アニメーションデータの複雑さに基づき、再生前しかも少ない演算量で、再生の可否が判定される。例えば、音声を出力できないなど、再生能力自体がない場合、あるいは、例えば、フレーム中に含まれる図形が多い場合など、再生に必要な処理能力に満たない場合、制御手段は、再生手段がそのままではアニメーションデータを再生できないと判定して、例えば、再生できない種類のデータを削除したり、複雑な形状の図形のデータを単純な形状の図形のデータに変換したりして、再生手段で十分再生可能なアニメーションデータを生成する。

0019

上記構成によれば、同じ形式のアニメーションデータであっても、再生手段の処理能力でそのまま再生可能であれば、そのまま再生され、そのまま再生できなければ、データの削除や変換によって、再生可能なアニメーションデータに変換された後、再生される。この結果、各アニメーションデータのそれぞれについて、アニメーション再生端末の再生手段の処理能力に応じ、可能な限り高品質なアニメーションを再生できる。

0020

また、上記制御手段がデータ変換する代わりに、さらに、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置通信する通信手段を備え、上記制御手段は、上記データ評価手段が評価したアニメーションデータが上記配信装置から送信されたデータの場合、上記能力不足時用の処理として、上記配信装置が上記アニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを再送するよう、上記通信手段に要求させてもよい。

0021

当該構成において、制御手段が、アニメーションデータを評価して、そのままでは再生できないと判定した場合、通信手段は、アニメーションデータを配信する配信装置へ、アニメーションデータの再送を要求する。要求に応えて、配信装置がアニメーションデータを再送すると、アニメーション再生端末は、当該アニメーションデータを受け取り、再生手段に再生させる。ここで、再送されるアニメーションデータは、先に評価対象としたアニメーションデータよりも単純であり、低い処理能力で再生できる。したがって、先に評価したアニメーションデータが再生手段でそのまま再生できない場合であっても、再生手段は、新たなアニメーションデータを再生できる。なお、新たなアニメーションデータも再生できない場合、制御手段は、再度、アニメーションデータの再送を要求させてもよい。

0022

上記構成では、各アニメーションデータ毎に再送の要否が判定されるので、アニメーションデータの形式が同一であっても、そのままでは再生できないアニメーションデータのみを、配信装置から再送することで、再生手段が再生可能なアニメーションデータに差し替えることができる。したがって、アニメーション再生端末の制御手段がデータ変換(削除)する場合と同様にアニメーション再生端末は、各アニメーション各アニメーションデータのそれぞれについて、アニメーション再生端末の再生手段の処理能力に応じ、可能な限り高品質なアニメーションを再生できる。

0023

一方、本発明に係る他の好適なアニメーション再生端末は、上記課題を解決するために、アニメーションデータを再生する再生手段を有するアニメーション再生端末において、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置と通信する通信手段と、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、評価結果に基づいて、上記再生手段がそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、評価されたアニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを上記配信装置が再送するよう、上記通信手段に要求させる制御手段とを備えていることを特徴としている。なお、アニメーションデータの複雑さは、再生手段が当該アニメーションデータを再生する際の処理量の大小などで評価される。

0024

上記構成では、個々のアニメーションデータそれぞれについて、再生前の時点でアニメーション再生端末のデータ評価手段によって、アニメーションデータの複雑さが評価される。さらに、アニメーション再生端末の再生手段が当該アニメーションデータをそのまま再生できない場合、制御手段の指示を受けた通信手段は、評価対象のアニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを再送するように配信装置へ要求する。

0025

上記構成でも、各アニメーションデータ毎に再送の要否が判定されるので、アニメーションデータの形式が同一であっても、そのままでは再生できないアニメーションデータのみを、配信装置から再送することで、再生手段が再生可能なアニメーションデータに差し替えることができる。したがって、アニメーション再生端末は、各アニメーション各アニメーションデータのそれぞれについて、アニメーション再生端末の再生手段の処理能力に応じ、可能な限り高品質なアニメーションを再生できる。

0026

ところで、配信装置からアニメーションデータを再送する場合、再送されたアニメーションデータは、再送前のアニメーションデータよりも単純であり、処理能力が低い再生手段でも再生できるが、再送を要求したアニメーション再生端末の再生手段の処理能力が、配信装置によって想定されているレベルよりも大幅に低い場合、当該再生手段は、再送されたアニメーションデータであっても、そのままでは再生できない虞れがある。

0027

したがって、再送する上記各構成において、上記制御手段は、上記データ評価手段によって評価されたアニメーションデータを上記再生手段がそのままでは再生できないと判定した場合、判定した理由を上記配信装置へ通知して、上記再生手段がそのまま再生可能なアニメーションデータの再送を要求するように、上記通信手段を制御する方が望ましい。なお、通信手段は、理由として、例えば、アニメーションデータ中の音声データや特定の形式のデータを再生できないなど、再生手段が再生できないデータの種類を通知したり、これとは逆に、再生手段が再生可能なデータの種類を通知したりして、データの種類による再生不可を指示してもよい。また、例えば、再生手段の処理能力、あるいは、再生手段がアニメーションデータを再生する際の処理量を算出するための算出式などによって、再生手段の能力不足を通知してもよい。

0028

当該構成では、アニメーション再生端末の通信手段が配信装置へ再送を要求する場合、当該通信手段は、再送前のアニメーションデータが上記アニメーション再生端末の再生手段でそのままでは再生できなかった理由を配信装置へ通知して、当該再生手段でそのまま再生可能なアニメーションデータを再送するように、上記配信装置へ指示する。これにより、アニメーション再生端末の再生手段の処理能力の高低に拘らず、配信装置は、アニメーション再生端末の再生手段がそのまま再生可能なアニメーションデータを再送できる。この結果、再送の繰り返しを防止でき、配信装置とアニメーション再生端末との間の通信路を伝送されるデータの量や、アニメーションデータの再生を準備するために必要な時間を削減できる。

0029

ところで、再生の可否や最適なアニメーションデータは、再生手段自体の処理能力だけではなく、アニメーション再生端末の外的状況によっても左右される。例えば、映画館の中などでは、音を出すと不適切であるし、周囲が明るい場合は、コントラストを上げる方が望ましい。したがって、あるアニメーション再生端末が、データ変換によって、常時一律なアニメーションデータを新たに取得すると、ある外的状況下では適切なアニメーションデータであったとしても、他の外的状況下では、最適なアニメーションデータではなくなってしまう。

0030

これに対して、本発明に係る他の好適なアニメーション再生端末は、上記課題を解決するために、アニメーションデータを再生する再生手段を有するアニメーション再生端末において、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する状況検知手段と、上記再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、上記データ評価手段による評価結果、および、上記状況検知手段により検知された外的状況に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換して、現在の外的状況でも上記再生手段が再生可能なアニメーションデータに変換する制御手段とを備えていることを特徴としている。なお、外的状況とは、アニメーション再生端末の位置や周囲の気温あるいは明るさなど、アニメーション再生端末の外部の状態に関する状況であり、センサによって検出してもよいし、位置情報などに応答して、天候地図情報返答するサーバ装置などへ問い合わせて取得してもよい。また、ユーザの設定や指示によって、状態を検出してもよい。

0031

上記構成では、状況検知手段は、アニメーション再生端末の外的状況を検知され、データ評価手段は、再生前に、各アニメーションデータ毎の複雑さを評価する。さらに、制御手段は、再生しようとするアニメーションデータの複雑さと外的状況とに応じて、再生手段が現在の外的状況では再生できないと判断した場合、現在の外的状況でも再生可能なアニメーションデータに変換する。

0032

これにより、同じアニメーション再生端末であっても、現在の外的状況下では、処理能力が十分ではない場合に、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されるなどの不具合を確実に防止できると共に、現在の外的状況で最適なアニメーション再生端末に変換できる。

0033

また、上記制御手段が、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換する代わりに、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況で再生すると不適切なデータを削除または変換して、現在の外的状況で再生しても適切なアニメーションデータに変換してもよい。

0034

この場合も、外的状況に応じてデータ削除/変換が調整されるので、同じアニメーション再生端末であっても、現在の外的状況下では、処理能力が十分ではない場合に、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されるなどの不具合を確実に防止できると共に、現在の外的状況で最適なアニメーション再生端末に変換できる。

0035

また、本発明に係るアニメーションの再生方法は、上記課題を解決するために、アニメーションの各フレームを複数の要素図形の組み合わせで表現したアニメーションデータを再生する再生工程を含むアニメーションの再生方法において、上記再生工程の前に、アニメーションデータのフレームに含まれる要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さを評価する工程と、評価結果に基づいて、上記再生工程にてアニメーションデータをそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、能力不足時用に予め定められた処理を行う工程とを含んでいることを特徴としている。なお、上記および後述の各工程は、単一の装置で実施されてもよいし、通信可能な複数の装置が協働して実施してもよい。例えば、配信装置からアニメーション再生端末へアニメーションデータを配信する構成で、アニメーションデータを評価する工程を配信装置が実施し、再生工程をアニメーション再生端末で実施すれば、アニメーション再生端末の処理量を、さらに削減でき、配信装置に比べて低い、アニメーション再生端末の処理能力を節約できる。

0036

当該構成では、アニメーションデータの再生工程前に、フレームを構成する要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さが評価され、そのままでは再生できないと判断された場合、例えば、ユーザへ再生不可を報知したり、再生可能な形式に変換したり、アニメーションデータを送信したサーバへ、再生可能な形式のアニメーションデータを再送するよう、上記サーバに依頼するなど、予め定められた処理を行う。

0037

これにより、上述のアニメーション再生端末と同様に、処理能力が十分ではないアニメーション再生端末で、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されたり、音声出力ができないアニメーション再生端末で、音声が含まれるアニメーションデータを再生しようとした結果、アニメーションの意図が伝わらないなどの不具合を、少ない演算量で防止できる。

0038

また、本発明に係る他の好適なアニメーションの再生方法は、上記課題を解決するために、アニメーション再生端末がアニメーションデータを再生する再生工程を含むアニメーションの再生方法において、上記再生工程の前にアニメーションデータの複雑さを評価する工程と、評価結果に基づいて、上記再生工程にてアニメーションデータをそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置と通信して、評価されたアニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを再送するよう要求する工程とを含んでいることを特徴としている。

0039

当該構成によれば、上述のアニメーション再生端末と同様に、各アニメーションデータ毎に再送の要否が判定されるので、アニメーションデータの形式が同一であっても、そのままでは再生できないアニメーションデータのみを、配信装置から再送することで、再生手段が再生可能なアニメーションデータに差し替えることができる。したがって、アニメーション再生端末は、各アニメーション各アニメーションデータのそれぞれについて、アニメーション再生端末の処理能力に応じ、可能な限り高品質なアニメーションを再生できる。

0040

さらに、本発明に係る他の好適なアニメーションの再生方法は、上記課題を解決するために、アニメーション再生端末がアニメーションデータを再生する再生工程を含むアニメーションの再生方法において、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する工程と、上記再生工程の前にアニメーションデータの複雑さを評価する工程と、検知された外的状況および評価結果に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換して、現在の外的状況でも再生可能なアニメーションデータに変換する工程とを含んでいることを特徴としている。

0041

また、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換する代わりに、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況で再生すると不適切なデータを削除または変換して、現在の外的状況で再生しても適切なアニメーションデータに変換してもよい。

0042

これらの構成によれば、上述の状況検知手段を有するアニメーション再生端末と同様に、アニメーションデータの再生前に、当該アニメーションデータの複雑さが評価され、現在の外的状況下では、そのままでは再生できない場合(不適切な場合)に、現在の外的状況に応じたアニメーションデータに変換する。

0043

この結果、同じアニメーション再生端末であっても、現在の外的状況下では、処理能力が十分ではない場合に、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されるなどの不具合を確実に防止できると共に、現在の外的状況で最適なアニメーション再生端末に変換できる。

0044

ところで、アニメーション再生端末は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させて実現してもよい。これらのプログラムが実行されると、コンピュータは、上記アニメーション再生端末として動作する。この結果、上記各アニメーション再生端末と同様に、処理能力が十分ではないアニメーション再生端末で、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されたり、音声出力ができないアニメーション再生端末で、音声が含まれるアニメーションデータを再生しようとした結果、アニメーションの意図が伝わらないなどの不具合を防止できる。

発明を実施するための最良の形態

0045

〔第1の実施形態〕本発明の一実施形態について図1ないし図6に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施形態に係るアニメーション再生端末1は、例えば、携帯電話や携帯型の情報端末など、携帯可能な端末として特に好適に使用される装置であって、図1に示すように、記録媒体や通信などによって配布され、アニメーションを示すアニメーションデータが格納されるデータ記憶部11と、当該アニメーションデータを再生するアニメーション再生部(再生手段)12とを備えている。

0046

上記アニメーション再生部12がアニメーションデータの一例として、キーフレーム形式のアニメーションデータを再生する場合について説明すると、上記アニメーションデータAは、例えば、特開平10−275244号に記載されているように、順序付けされた1以上のキーフレームデータKFを含んでいる。各キーフレームデータKFは、アニメーションを構成するフレームのうちのキーフレームを示すものであって、キーフレーム間のフレームは、上記アニメーション再生部12により、キーフレームデータKFに基づいて作成される。

0047

上記キーフレームデータKFは、例えば、図2に示すように、多角形閉曲線線、線分曲線あるいは円など、キーフレームを構成する図形Id(図3参照)に対応する図形データEdを1つ以上含んでいる。また、キーフレームデータKFには、文字を示す文字列データEsや音声を示す音声データEdが含まれていてもよい。

0048

さらに、アニメーションデータAには、複数のキーフレーム間を補間して、アニメーションを再生するために、キーフレーム間の時間を示す時間情報や、各キーフレームに含まれる図形や文字列同士の対応関係などを含んでいてもよい。

0049

上記アニメーション再生部12は、アニメーションデータAを再生する場合、キーフレームデータKFを順次抽出し、必要に応じてキーフレームデータKF間を補間する。さらに、補間あるいは抽出された各フレームデータFから、当該キーフレーム内の図形データEdや文字データEsを抽出した後、それらが示す図形Idや文字Isを組み合わせて1フレームを形成し、例えば、図3図4または図5に示すように、画面上に表示できる。

0050

ここで、図3および図5は、詳細は後述するように、キーフレームデータKFから作成したキーフレームであり、図4は、両キーフレーム間の補間により生成されたフレームである。

0051

上記各フレームは、順次表示される。これにより、動きのあるアニメーションが表示される。また、キーフレームデータKFに音声データEaが含まれていれば、アニメーション再生部12は、キーフレームに同期して、音声データEaが示すファイルの音声を再生できる。

0052

さらに、本実施形態に係るアニメーション再生端末1には、アニメーション再生部12がアニメーションデータの再生を試みる前に、アニメーションデータAの複雑さを評価するデータ評価部21が設けられている。当該データ評価部21は、アニメーションデータAを評価して、アニメーション再生部12が実際に再生する際に必要な処理量を見積もり、上記アニメーション再生部12がアニメーションデータAの再生に十分な処理能力を有しているか否かを判定する。なお、上記データ評価部21が特許請求の範囲に記載のデータ評価手段および制御手段に対応する。

0053

具体的には、本実施形態に係るデータ評価部21は、上記アニメーションデータAから、例えば、図形データEd、文字データEsおよび音声データEaのように、互いに異なる種類のデータを抽出し、それぞれに応じた方法で、再生に必要な処理量を見積もる。さらに、各データの種類毎に予め定められた重み係数を各処理量に乗算した後で合計して、アニメーションデータA全体の評価値を算出する。

0054

より詳細には、本実施形態に係るデータ評価部21は、図形Idの処理量を算出する場合、アニメーションデータAの各キーフレームから、図形データEdを抽出し、図形データEdによって描画される図形Idの頂点の数を合計する。

0055

ここで、図形には、種々の図形があるが、アニメーション再生部12が図形Edを描画する際、図形データEdを描画するために必要な処理量は、各図形Idを構成する頂点の数、辺の数、および、塗りつぶしの面積に依存している。また、キーフレーム間を補間する場合、補間に必要な処理量は、各図形Idを構成する頂点の数に依存している。ここで、辺の数は、頂点の数によって概ね決定される。したがって、頂点の数に基づいて、図形Edの描画に必要な処理量を見積もることで、頂点の数と辺の数と塗りつぶしの面積との全てに基づいて見積もる場合よりも大幅に少ない演算量で見積もることができるにも拘らず、図形Edの描画に必要な処理量を概ね見積もることができる。

0056

補間に必要な処理量と頂点数との関係について、さらに詳細に説明すると、キーフレーム間を補間する場合、補間によって生成されるフレーム中の各図形を構成する頂点の座標は、生成されるフレームの前後のキーフレームに含まれ、しかも、それぞれに対応する図形の頂点の座標から内挿されて算出される。線形補間を例にして説明すると、n−1番目のキーフレームからn番目のキーフレームまでの時間がt0秒であり、n−1番目のキーフレームにおいて、X−Y座標が(x〔n−1〕,y〔n−1〕)の頂点と、n番目のキーフレームにおいて、X−Y座標が(x〔n〕,y〔n〕)の頂点とが対応していた場合、n−1番目のキーフレームからt秒後のフレームにおいて、上記両頂点に対応するX−Y座標(x〔m〕,y〔m〕)は、以下に示すように、
x〔m〕={ x〔n−1〕・(t0−t) + x〔n〕・t }/t0
y〔m〕={ y〔n−1〕・(t0−t) + y〔n〕・t }/t0
となる。また、線形補間に限らず、他の補間方法であっても、補間によって生成されるフレーム中の頂点座標は、対応する頂点の座標から算出される。したがって、上記フレームの生成に必要な処理量は、対応する頂点の数に依存する。

0057

また、文字列の場合は、アニメーション再生部12が文字を再生する際の処理量は、文字数に依存するので、データ評価部21は、当該アニメーションデータを構成する各キーフレームから、文字データEsも抽出して、文字データEsによって表示される文字列の文字数を合計する。

0058

さらに、データ評価部21は、音声が格納されたファイルのフォーマットそれぞれについて、処理量に応じた値を予め記憶しており、アニメーションデータに含まれる音声データEdから音声が格納されたファイルが特定されると、音声を格納する際のフォーマットに対応する値を取得する。ここで、音声をファイルに格納する際のフォーマットには、例えば、wave形式やMP3(Mpeg1 Layer3)形式のように、種々のフォーマットが存在し、例えば、MP3形式のように、データ圧縮された形式の場合は、再生時にデータ展開のための処理が必要である。この処理の処理量は、フォーマットに処理量が依存するので、フォーマットによって、処理量を見積もることができる。

0059

さらに、頂点の合計と、文字数の合計と、音声のフォーマットに応じた値は、それぞれに、予め定められた重み係数がかけられた後で加算され、アニメーションデータの再生に必要な処理量が見積もられる。また、見積もられた処理量は、アニメーション再生部12の処理能力を示す値として、予め設定された基準値と比較され、当該基準値を超えていた場合、データ評価部21は、アニメーション再生部12の処理能力が不足して、当該アニメーションデータAを再生できないと判断する。

0060

例えば、図3に示すキーフレームは、図形Is1・Id2・Id3を含んでおり、後述するように、wave形式の音声ファイルと共に再生される。したがって、頂点の数は、7個、文字数は、5文字、音声ファイルのフォーマットは、wave形式である。また、本実施形態に係るデータ評価部21では、頂点の重み係数が1、文字数の重み係数が5、wave形式の音声ファイルの重み係数が100に設定されている。さらに、データ評価部21の上記基準値として、100が設定されている。

0061

したがって、データ評価部21は、当該キーフレームの複雑さ、すなわち、再生に必要な処理量を、7×1+5×5+1×100=132と見積もり、上記基準値100よりも大きいため、再生不可と判断する。

0062

なお、上記重み係数は、アニメーションデータAに含まれるデータの各種類について、それぞれの処理に必要な処理量の比率を表しており、アニメーション再生端末1(アニメーション再生部12)毎に異なっている。

0063

例えば、アニメーション再生部12が、文字を予めビットマップデータとして記憶しておき、描画する際には、文字毎のビットマップデータをそのまま描画する構成の場合、文字をアウトラインデータとして記憶しておき、描画時にアウトラインデータをビットマップデータに展開する構成に比べて、文字の表示に必要な処理量が少ない。したがって、アニメーション再生部12がビットマップデータを記憶する構成の場合、アウトラインデータを記憶する場合よりも、重み係数が小さく設定される。また、例えば、特定のフォーマットで格納された音声を再生(伸張)するための回路音源回路など、音声再生用に専用のハードウェアを備えているアニメーション再生部12では、専用のハードウェアを持たず、CPUなどの演算手段がプログラムを実行して音声を再生する場合に比べて、音声データEaの重み係数が低く設定される。

0064

上記データ評価部21の評価の結果、例えば、アニメーション再生部12が再生できない種類のデータがアニメーションデータAに含まれている場合、あるいは、アニメーション再生部12が再生可能な種類であっても、アニメーション再生部12の能力が再生には十分ではない場合など、アニメーション再生部12では、そのまま再生できないと判断した場合、例えば、図4に示すように、アニメーション再生端末1の画面に表示するなどして、ユーザへ通知する。

0065

これとは逆に、データ評価部21が、アニメーションデータを評価した結果、アニメーション再生部12がアニメーションデータの再生に十分な能力を持っていると判断した場合、データ評価部21は、アニメーション再生部12に上記アニメーションデータを再生させる。

0066

ここで、従来技術のように、アニメーションデータAの複雑さを評価せず、いずれのアニメーションデータAであっても再生を試みる構成では、例えば、アニメーション再生部が音声データを再生できないにも拘らず、アニメーション再生部が、音声を含むアニメーションデータAを再生しようとする。この結果、当該アニメーション再生部では、音声のないアニメーションが再生されてしまい、ユーザは、作成者の意図を読み取れなくなる虞れがある。

0067

また、上記従来技術では、アニメーション再生部の処理能力を超えたアニメーションデータAの再生を試みる虞れがある。この場合、アニメーション再生部12の処理能力不足によって、アニメーションは、作成者が意図した、本来のフレーム数で再生することができず、コマ落ちが多発してしまう。

0068

ここで、コマ落ちが最初から最後まで同じ頻度で発生する場合、ユーザは、アニメーションの最初の部分を見た時点で再生の停止を指示して、より処理能力の高い他のアニメーション再生端末で再生するようにすれば、手間がかかるものの、作成者が意図したアニメーションを再生できる。

0069

ところが、コマ落ちが途中で発生した場合、ユーザは、それまでの部分を完全に見ており、コマ落ちが発生する部分も不完全ながら見てしまっている。したがって、他のアニメーション再生端末で再生し直したとしても、見直した際の印象は、最初から他のアニメーション再生端末で見る場合と異なる虞れがある。特に、意外性が強く、強いインパクトを与えることを目標としたアニメーションでは、両者の印象が大幅に異なってしまう。

0070

これに対して、図1に示すアニメーション再生端末1では、アニメーション再生部12がアニメーションデータを再生する前に、データ評価部21が各アニメーションデータAの複雑さを評価して、アニメーション再生部12が当該アニメーションデータAを支障なく再生できるか否かを判定し、再生できない場合、その旨を、ユーザに通知する。したがって、コマ落ちが多発するアニメーションや、例えば、音声など、一部の種類のデータが欠落したアニメーションが再生されるといった不具合を防止できる。この結果、アニメーションの作成者の意図を正しくユーザに伝えることができるアニメーション再生端末1を実現できる。

0071

なお、上記図4では、音声の再生機能が無いアニメーション再生部12でアニメーションデータAを再生しようとした場合に、音声の再生機能がないことを通知している場合を説明しているが、処理能力の不足で再生できない場合は、その旨が表示される。この場合、本実施形態に係るデータ評価部21は、アニメーションデータAに含まれるデータの種類毎について、評価値を算出し、それぞれに重み係数を乗算した後で合計することで、アニメーションデータAの複雑さを評価している。したがって、各データの種類毎の評価値を参照することで、アニメーションデータAを再生できない理由を判断し、その理由を表示してもよい。

0072

例えば、上述の例のように、基準値が100で、図形データEd、文字データEsおよび音声データEaの評価値に重み係数を乗算した値が7、25および100の場合、データ評価部21は、音声データEaに対する評価値が大きいため、再生不可であると判断でき、音声が原因で再生できないことを、ユーザに通知できる。

0073

なお、上記では、説明の便宜上、アニメーション再生部12の処理能力の一例として、1つの文字データEsと2つの図形データEdと音声データEaとを含むアニメーションデータAのように、簡単なアニメーションデータAでも再生できる場合とできない場合とがある程度の処理能力を持ったアニメーション再生部12を例にして説明しているため、上記評価値に対する音声データの寄与が非常に大きい。ところが、実際には、アニメーション再生部12は、もう少し複雑なアニメーションデータAも再生できるため、実際には、音声データの寄与が小さい。

0074

また、上記では、データ評価部21がアニメーションデータAを評価する際、図形に関しては、フレーム中に含まれる図形データEdを構成する頂点を要素図形と見なし、頂点の数に基づいて評価しているが、これに限るものではない。例えば、要素図形として、図形Id自体の数、あるいは、図形Idを定義付けるための稜線の数に基づいて、当該アニメーションデータAの複雑さを評価してもよい。ただし、図形Idの描画に必要な処理能力は、頂点の数や稜線の数によって変化する。また、稜線の数は、頂点の数に依存する。したがって、頂点の数に基づいて、アニメーションデータAの複雑さを評価することで、余り精度を低下させずに、演算量を削減できる。

0075

さらに、キーフレーム形式の場合は、フレーム形式の場合に比べて、再生に必要な演算量に対する頂点数の寄与が大きい。したがって、要素図形として頂点を採用することで、少ない演算量で精度良く評価できる。

0076

なお、要素図形の数だけではなく、例えば、多角形の塗りつぶしの有無や、線分が破線か否かなど、要素図形の描画方法も併せて評価してもよい。この場合は、有無の判定や線種の判定のように、実際に描画するよりも大幅に少ない量の演算を追加するだけで、要素図形を描画する際の難易を評価できる。したがって、要素図形の数のみで算出するよりも高精度に、アニメーションデータAの複雑さを評価できる。

0077

また、上記では、アニメーション再生部12がキーフレーム形式のアニメーションデータAを再生する場合について説明したが、これに限るものではなく、複数のビットマップ画像を連続的に切り替えて表示することで、アニメーションを再生する場合にも適用できる。また、ビットマップ画像によるアニメーション伝送方法の一例として、例えば、MPEG( Moving Picture Expert Group)や、QuickTime(商標)などのように、アニメーションを構成するビットマップ画像間の相似性を利用して、データ圧縮することで、データ量を削減する場合にも適用できる。

0078

ただし、アニメーションデータAが、予め定められた図形や文字の描画命令あるいは音声の再生命令を組み合わせて、アニメーション中のフレームを構成するフレーム形式のアニメーションデータの場合、命令の数や命令の内容によって、アニメーション再生部12が再生する際に必要な処理能力は大きく異なる。この結果、フレーム形式やキーフレーム形式のアニメーションでは、始めの方では、コマ落ちが発生しなかったとしても、アニメーションの途中で、コマ落ちが多発する虞れがある。また、フレーム形式のアニメーションの場合、上述したように、図形の頂点の数を基準に評価することで、再生時に必要な演算量や塗りつぶしの面積も評価する際の演算量に比べて大幅に少ない演算量で、再生時に必要な処理能力を精度良く概算できる。したがって、アニメーション再生部12がフレーム形式のアニメーションを再生する場合に適用すると、特に効果が大きい。

0079

さらに、アニメーションデータAがキーフレーム形式の場合は、アニメーション再生部12が各キーフレームに基づき、キーフレーム間のフレームを補間する必要があるが、補間に要する処理能力も、命令の数や内容によって大幅に増減する。したがって、アニメーション再生部12がキーフレーム形式のアニメーションを再生する場合には、さらに効果的である。

0080

以下では、本実施形態で再生されるキーフレーム形式のアニメーションデータAのデータ構造と、再生時におけるアニメーション再生部12の動作とを詳細に説明する。

0081

すなわち、アニメーションデータAに含まれる図形データEdには、例えば、直線や曲線や円などのように、描画すべき図形の形状を示す形状情報と、例えば、図形の位置や大きさや回転角など、描画すべき図形の位置(範囲)を示す位置情報と、図形の色を示す色情報と、図形を表現する線の太さや線種(破線や点線など)を示す線情報となど、キーフレームを構成する各図形を描画するための情報が含まれている。上記文字データEsには、例えば、文字列の内容を示す内容情報と、表示する際のフォントを示すフォント情報と、文字の位置や大きさや回転各など、文字の位置(範囲)示す位置情報と、文字の色情報となど、キーフレームに文字を表示するための情報が含まれている。さらに、音声データEaは、例えば、音声ファイルのファイル名などが含まれている。

0082

例えば、図3に示すように、文字列Is1と、三角形の図形Id2と、四角形の図形Id3とを含むキーフレームを描画するためのキーフレームデータKFは、図2に示すように、それぞれに対応する文字データEs1・図形データEd2・Ed3を含んでいる。また、キーフレームデータKFには、音声データEa4も含まれている。

0083

上記文字データEs1は、文字列データであることと文字列の内容(hello )とを示すコマンド「(text "hello" ... )」であり、当該コマンドには、表示位置を示す要素「(POS...) 」と、文字列の方向を示す要素「(direction ... )」と、フォントを示す要素「(font ... ) 」と、文字列の大きさを示す要素「(size ... ) 」と、文字の色を示す要素「(color ... )」とを含んでいる。上記表示位置は、文字列の原点座標で指定され、色は、赤成分の値と緑成分の値と青成分の値との組み合わせで指定されている。

0084

また、三角形の図形Id2を示す図形データEd2は、三角形の描画を示すコマンド「(triangle ... ) 」であり、表示位置を示す要素「(POS... )」と、辺の描画方法を示す要素「(line ... ) 」と、三角形内部の描画方法を示す要素「(fill ...)」とを含んでおり、表示位置は、各頂点の座標で指定される。また、辺の描画方法は、文字と同様の色に加えて、線の太さを示す要素「(width ... )」で指定されている。一方、図2の例では、内部の描画方法は、文字の場合と同様に、色で指定されている。同様に、四角形の図形Id3を示す図形データEd3は、四角形の描画を示すコマンド「(rectangle ... )」であり、三角形と同様の要素を含んでいる。なお、図形データEd3では、内部を示す要素が含まれていないが、この場合、アニメーション再生部12は、予め定められた既定値デフォルト値)が指定されている場合と同様に処理する。

0085

一方、音声データEa4は、音声の再生を示すコマンド「(sound ... )」であり、音声データの実体を示す要素「(file ... ) 」を含んでいる。本実施形態では、音声データの実体は、音声を再生するために必要なデータが格納されたファイルのファイル名で指定されている。なお、図2では、各データEs1〜Ea4は、要素やコマンドを含む文字列として記述されているが、各要素やコマンドを特定可能であれば、バイナリデータであってもよい。また、上記の例では、音声データの実体が別のファイルの場合を例にして説明したが、キーフレームデータKF中に含めてもよい。

0086

上記キーフレームデータKFは、多彩な色の指定や、多様な線の太さ、あるいは、複数種類のフォントなど、図形や文字の高度な表現指示と、音声の再生指示とを含んでおり、高機能なアニメーション再生部12、すなわち、図形や文字を描画するための処理能力が高く、高解像度表示および多階調の色表示が可能で、しかも、音声を再生できるアニメーション再生部12で再生することを前提としている。

0087

上記アニメーション再生部12がアニメーションデータAから図2に示すキーフレームデータKFを抽出すると、アニメーション再生部12は、上記各データEs1〜Ea4に基づいて、図3の文字Is1および図形Id2・Id3を含むキーフレームを表示し、音声データEa4が示す音声を再生する。

0088

また、アニメーションデータA中の別のキーフレームデータによって、当該キーフレームの次のキーフレームが、図5に示すように指定されていたとすると、アニメーション再生部12は、両キーフレームデータに基づいて、図4に示すように、中間のフレームを生成する。なお、キーフレームやフレームを描画する際、必要であれば、キーフレームデータが示す座標を、アニメーション再生端末1の表示画面に合わせた座標に変換してもよい。

0089

具体的には、アニメーション再生部12は、例えば、各キーフレームデータにおいて、コマンドの種別自体、コマンドの出現順、あるいは、図示しない他のデータにより、文字Is1と文字Is11とが対応し、図形Id2・Id3と図形Id12・Id13とが対応していると判断する。したがって、アニメーション再生部12は、1枚のフレームを線形に補間する場合、図4に示すように、文字Is1と文字Is11との中間の位置に、文字Is21を表示する。また、三角形の図形Id22は、図形Id2・Id12の中間の位置、かつ、中間の大きさで表示される。さらに、四角形の図形Id23は、図形Id3・Id13の中間の位置かつ大きさで表示される。なお、それぞれの大きさや位置は、キーフレームデータに含まれるデータ(例えば、Es1〜Ed3)を参照すれば取得できる。また、この例では、線形に補間すなわち等分する場合を例にして説明したが、キーフレームデータKFから任意の数のフレームを作成できれば、予め定められた関数非線形に補間するなど、他の方法で補間してもよい。

0090

これにより、アニメーション再生部12は、アニメーションデータAをそのまま再生できる場合、キーフレームデータKFを必要に補間して、音声と同期しながら、滑らかなアニメーションを再生できる。

0091

一方、アニメーションデータAが、アニメーション再生部12の処理能力を超える複雑さの場合や、アニメーション再生部12で再生できないデータを含んでいる場合は、上述したように、データ評価部21による再生前の評価によって、アニメーション再生部12は、アニメーションデータAを再生せず、不適切なアニメーション再生を事前に防止できる。

0092

〔第2の実施形態〕ところで、第1の実施形態に係るアニメーション再生端末1では、データ評価部21は、アニメーションデータAをそのままでは再生できないと判断した場合、アニメーション再生部12へアニメーションデータAの再生を指示せず、ユーザへ再生不可を通知している。

0093

これに対して、本実施形態では、アニメーションデータAがそのままでは再生できないと判断された場合、アニメーション再生部12で再生可能な程度に当該アニメーションデータAを簡略化して再生する場合について説明する。

0094

すなわち、図7に示すように、本実施形態に係るアニメーション再生端末1aには、図1の構成に加え、アニメーションデータAを変換するデータ変換部(制御手段)22が設けられており、当該データ変換部22は、データ評価部21が再生不可と判断した場合、変換規則記憶部23に予め格納された変換規則に基づいて、アニメーションデータAを、アニメーション再生部12でも再生可能な程度に簡略化する。

0095

これにより、アニメーションデータAのうち、アニメーション再生部12が再生できないデータは、削除、または、再生可能な形式に変換される。また、アニメーション再生部12の処理能力では、アニメーション表示できない程、複雑なデータは、簡略化される。この結果、アニメーションデータAをそのまま再生できないアニメーション再生部12であっても、可能な範囲で再生できる。

0096

この場合でも、アニメーションデータAの再生前に、データ評価部21によって、アニメーションデータAの複雑さが評価される。したがって、第1の実施形態と同様に、アニメーションデータAをそのまま再生しようとした結果、フレーム落ちの多いアニメーションが再生されるという不具合を防止できる。

0097

以下では、図2に示すように、線の幅が指定された図形データEd2・Ed3と音声データEa4とを含むアニメーションデータを、音声の再生機能が無く、モノクロ2階調で低解像度にしか表示できないアニメーション再生部12で再生する場合を例にして、変換動作を詳細に説明する。

0098

すなわち、上記変換規則記憶部23には、図8に示すように、変換前のパターンと、それを変換した後のパターンとの組み合わせを列挙した表形式として、変換規則が記憶されている。ここで、図中、変換前のパターンの欄に記載の”* ”は、任意の文字列にマッチすることを示しており、変換後のパターンの欄の”*”は、変換前のまま変換しないことを示している。

0099

例えば、図8に示す変換表の第1行目は、位置情報に関しては、何も変換しないことを示しており、第2行目は、線の色が黒を除く何色であっても、特定の色(この場合は、"255,25,255"が示す白色)に強制的に変換することを示している。また、第3〜第7行目は、変換後のパターンが空欄になっており、線の幅、内部の描画、文字のフォントおよび大きさ、並びに、音声については、変換前にどんな記述があっても削除することを示している。

0100

上記変換表が格納された状態で、アニメーションデータAの変換が指示されると、データ変換部22は、アニメーションデータA中の各キーフレームデータKFから、変換前のパターンに当てはまる(マッチする)箇所を見つけ、当該箇所を変換後のパターンで置き換える。これにより、図2に示すキーフレームデータKFは、図9に示すキーフレームデータKFaに変換される。

0101

ここで、変換後のキーフレームデータKFaでは、アニメーション再生部12のモノクロ2階調の表示能力に合わせて、各図形(文字)の色が2値化(白黒化)され、辺(線)は、元の色が何色であっても、白色を示す「(255,255,255) 」に変換されている。また、図形を塗りつぶさないように、塗りつぶしの色情報(属性)など、内部の描画方法に関する要素「(fill ... ) 」も削除されている。さらに、低解像度の表示能力に合わせて、図形の辺の太さを示す要素「(width ... )」が削除されており、いずれの太さであっても、既定値の太さで描画される。同様に、1種類しかないフォントに合わせて、文字のフォントや大きさを示す属性が省略されており、文字は、既定のフォントおよび大きさで表示される。また、本実施形態に係るアニメーション再生部12が音声の再生機能を持たないことに合わせて、上記キーフレームデータKFaからは、図2に示す音声データEa4が省略されている。これにより、変換後のキーフレームデータKFaが再生されると、図10に示すように、アニメーション再生部12が再生可能な図形(文字)Is1〜Id3からなるキーフレームが表示される。

0102

ところで、上記では、データ変換部22がキーフレームデータKFから、変換前のパターンにマッチする文字列を見出し、変換後のパターン置換する場合について説明した。当該変換方法によれば、パターン照合および文字列置換という比較的演算量の少ない処理で、アニメーション再生部12が持っていないデータやコマンドまたは要素を削除できる。また、パターン照合および文字列置換によって、データやコマンドまたは要素を所定の値に変換することもできる。

0103

したがって、アニメーションデータA中に、アニメーション再生部12で再生できない種類のデータが含まれている場合、あるいは、再生可能な種類のデータであっても、キーフレームデータKFの一部に、再生できないコマンドや要素が含まれている場合を少ない演算量で確実に検出し、それらを削除したり、アニメーション再生部12でも再生可能なデータやコマンドまたは要素に変換したりできる。

0104

これに対して、以下では、他の変換方法として、データ変換部22が、アニメーションデータA中の複雑な形状の図形を、少ない処理能力で描画可能な形状の図形で近似する際の精度を、アニメーション再生部12の処理能力に見合った精度に調整する場合について説明する。

0105

近似の一例として、曲線を線分で近似する場合で説明すると、アニメーションデータAのキーフレームデータKF中に曲線が含まれており、データ評価部21によって、アニメーション再生部12が当該アニメーションデータAをそのままでは再生できないと判断された場合、データ変換部22は、曲線を複数の線分で近似する。

0106

この場合、多数の線分で精度良く近似すれば、元の曲線に近くなるが、描画に要する処理量が増大してしまう。これとは逆に、少数の線分で近似すれば、描画に要する処理量を削減できる一方で、精度が低くなり、元の曲線とは大きく形の異なる図形が表示されてしまう。

0107

本変形例では、可能な限り元の図形を正確に表現するために、データ評価部21がアニメーションデータを評価して、描画の処理量を見積もり、アニメーション再生部12の処理能力に見合った精度で近似するよう、データ変換部22が近似する際の精度を調整する。

0108

例えば、あるキーフレームデータKFが、10本の曲線を示す図形データEdから構成されている場合、曲線を近似する線分の数の初期値が20本とすると、線分で近似された一本の曲線は、21個の頂点を有することになる。したがって、上述の評価方法を例にすると、初期値の精度において、データ評価部21は、このキーフレームデータKFの評価値を210と評価する。上述したように、アニメーション再生部12の処理能力の大きさを示す基準値が100なので、この精度では、処理能力が不足しており、十分な速度でアニメーションを表示できないことが予測される。したがって、データ評価部21は、評価値が上記基準値内に収まるように、曲線を近似する精度を下げる。

0109

ここで、曲線を近似する線分の数がn本とすると、線分で近似された1本の曲線は、(n+1)個の頂点を有することになり、10本の曲線の図形データEdを含むキーフレームは、評価値が10(n+1)となる。したがって、データ評価部21は、10(n+1)≦100より、n≦9を導出し、9本の線分で、1本の曲線を近似するよう、データ変換部22へ指示する。

0110

これにより、アニメーションデータAは、アニメーション再生部12で再生できる範囲で、可能な限り高い精度で近似され、アニメーション再生部12は、変換後のアニメーションデータAaを十分な速度で再生できる。

0111

また、他の変換方法として、データ変換部22は、実際に表示されるサイズが小さい図形を削除するように変換してもよい。この場合、例えば、予め定められた値と比較するなどして、描画してもユーザが視認できない程度に小さな図形が削除される。これにより、アニメーション再生部12におけるアニメーションの表現力を損なうことなく、再生時に必要な処理量を削減できる。

0112

さらに、他の変換方法として、データ変換部22は、MP3形式のように、圧縮された音声データを予め展開しておくことで、再生時の処理量を減らすことができる。

0113

いずれの変換方法であっても、データ評価部21によって、アニメーション再生前に、アニメーションデータAの複雑さが評価され、そのままでは再生できない場合、データ変換部22によって、アニメーション再生部12でも再生可能な形式にアニメーションデータAが変換される。したがって、第1の実施形態と同様に、アニメーションデータAをそのまま再生しようとした結果、フレーム落ちの多いアニメーションが再生されるという不具合を防止できる。

0114

〔第3の実施形態〕ところで、上記第2の実施形態では、アニメーション再生端末1にデータ変換部22を設け、アニメーションデータAを変換して、アニメーション再生部12で再生可能なアニメーションデータAaを生成する場合について説明した。

0115

これに対して、本実施形態では、データ評価部21によって、アニメーションデータAをそのまま再生できないと判断された場合、アニメーションデータAを配信しているサーバ装置に、最初のアニメーションデータAよりも低い処理能力で再生可能なアニメーションデータAbを再送するよう要求する場合について説明する。

0116

すなわち、本実施形態に係るシステムでは、図11に示すように、図1に示すアニメーション再生端末1と同様のアニメーション再生端末1bに加えて、アニメーション再生端末1へアニメーションデータAを配信するサーバ装置(配信装置)3が設けられている。

0117

ただし、上記アニメーション再生端末1bは、図1に示す構成に加えて、サーバ装置3と通信するための通信処理部(通信手段)13を備えており、例えば、インターネット公衆電話回線網あるいはLANなど、任意の通信路を介して、アニメーションデータAを受信できる。また、通信処理部13は、データ評価部21がアニメーション再生部12でアニメーションデータAを再生できないと判断した場合、データ評価部21の指示に従って、サーバ装置3へアニメーションデータAの再送要求を送信することもできる。なお、上記通信路は、有線であっても無線であってもよい。

0118

一方、サーバ装置3には、例えば、図12図14に示すように、同じ内容で、互いに異なる複雑さのアニメーションデータAを記憶するデータ記憶部31と、これらのアニメーションデータAの中から、アニメーション再生端末1bへ送信するアニメーションデータAを選択・決定するデータ選択部32と、アニメーション再生端末1bと通信してデータを送受するための通信処理部33とが設けられている。なお、図12図14は、各アニメーションデータAのうち、互いに対応するキーフレームデータKFに基づいて表示されたキーフレームを示している。

0119

図12は、最も処理能力が高いアニメーション再生端末1bでの再生が想定されたアニメーションデータA1を示している。また、図13のアニメーションデータA2は、中位の処理能力のアニメーション再生端末1bでの再生が想定されており、アニメーションデータA1の場合と比較して、図中、左下の梯子の絵や、の影、あるいは、月にかかる雲や、海面に沿った雲の内部形状が省略されている。さらに、図14のアニメーションデータA3は、アニメーションデータA2に比べて処理能力の低いアニメーション再生端末1bでも再生できるように、図13に比べて、鳥やバイクの絵が省略されていると共に、雲の形状が簡略化されている。なお、図示していないが、アニメーションデータA1およびA2には、音声データEaが含まれているが、アニメーションデータA3では、音声データEaが省略されており、データ記憶部31に記憶されていない。

0120

また、データ選択部32には、図15に示すように、各アニメーションデータA1〜A3を選択する際の選択基準を示すデータが格納されている。図15において、データ番号は、同じ内容のアニメーションデータ群(例えば、A1〜A3)を特定するための番号であり、各データ番号について、アニメーションデータ群に含まれる各アニメーションデータ(A1〜A3)を構成するデータと、それぞれを再生するために必要な処理能力の上限値との組み合わせが格納されている。図15の例では、処理能力を示す基準値が1000〜∞のアニメーション再生端末1bに対しては、アニメーションデータA1を送信するように設定されており、80〜1000の場合は、アニメーションデータA2、80以下の場合は、アニメーションデータA3を送信するように設定されている。

0121

なお、図中の基準値の上限値の欄の「∞」は、無限大を示しており、実装上は、基準値の取り得る最大の値を記述すればよい。また、アニメーションデータA1〜A3は、アニメーションデータA1〜A3自体を格納するファイル名(データ名)と、例えば、音声データのファイル名など、それらから参照されるサブデータ名との組み合わせで記憶されている。

0122

上記構成において、アニメーション再生端末1bの通信処理部13が、サーバ装置3から、データ番号400で、最も複雑なアニメーションデータA1を受信すると、当該アニメーションデータA1は、データ記憶部11に格納される。さらに、第1の実施形態と同様に、データ評価部21によって、アニメーションデータA1が評価される。

0123

さらに、データ評価部21は、当該アニメーションデータA1をアニメーション再生部12でそのままでは再生できないと判定した場合、データ評価部21は、通信処理部13へ指示して、再送を要求するメッセージをサーバ装置3に送信させる。

0124

このメッセージには、再送を要求するアニメーションデータの内容を示すデータ番号(400)と、自機器のアニメーション再生部12の処理能力を示す基準値(100)とが含まれている。

0125

一方、サーバ装置3の通信処理部33が上記メッセージを受信すると、データ選択部32は、メッセージに基づいて、再送すべきアニメーションデータを特定すると共に、当該アニメーションデータをデータ記憶部31から読み出して、通信処理部13に送信させる。

0126

具体的には、データ選択部32は、メッセージのデータ番号から、図15に示すように、当該データ番号に対応する表を取得する。さらに、当該表の各上限値と、メッセージ中の基準値とを比較して、アニメーション再生端末1bに応じたアニメーションデータを判定する。

0127

この例では、メッセージ中の基準値が100なので、アニメーションデータA2、より詳細には、データ名402.datが、再送すべきデータと決定される。なお、401.sndは、アニメーションデータA1の送付時に既に送信されているので、再送不要である。これにより、データ選択部32は、データ記憶部31からアニメーションデータA2を読み出し、通信処理部13にアニメーションデータA2を送信させる。

0128

このようにして、処理能力を示す基準値が80以下のアニメーション再生端末1bに対しては、アニメーションデータA3が送信され、80〜1000の場合は、アニメーションデータA2、1000より大きい場合は、アニメーションデータA1が送信される。

0129

なお、上記では、再送を要求するメッセージ中に、アニメーション再生端末1bの処理能力を示す基準値が含まれている場合を例にして説明したが、これに限るものではない。例えば、音声データの再生能力の有無など、データの種類毎に、再生能力の有無を伝えてもよい。この場合、データ選択部32は、音声の再生能力のないアニメーション再生端末1bには、音声再生用のファイル(サブデータ)の送信を中止できる。

0130

また、音声の再生能力がないと通知された場合、再送すべきアニメーションデータを決定する際、音声データの処理に必要な分だけ低い基準値のアニメーション再生端末1bでも再生可能と判断してもよい。例えば、アニメーションデータA1を再生するために必要な処理能力を示す基準値の下限値が1000であり、音声を再生するために必要な基準値が100とする。この場合、本来であれば、基準値が900のアニメーション再生端末1bは、音声の再生能力の有無に拘らず、アニメーションデータA1を再生不可能と判断され、アニメーションデータA2が再送される。ところが、当該音声の再生能力が無いと通知された際、その分だけ低い基準値のアニメーション再生端末1bでも再生可能と判断する場合は、基準値が900のアニメーション再生端末1bであっても、アニメーションデータA1を再生可能と判断でき、より表現能力の高いアニメーションを再生できる。さらに、別の再送要求方法として、例えば、基準値を算出する際の重み係数など、上記基準値の算出方法をメッセージで伝えてもよい。

0131

また、上記では、データ記憶部31内に、同じ内容で、互いに複雑さの異なるアニメーションデータA1〜A3が格納されている場合を例にして説明したが、最も高機能なアニメーション再生端末1bで再生するためのアニメーションデータAを記憶しておき、第2の実施形態に係るデータ変換部22と同様に、当該アニメーションデータAを簡略化するデータ変換部をサーバ装置3に設け、再送要求があったときに、簡略化されたアニメーションデータAaを生成してもよい。いずれの場合であっても、再送要求時に、より簡略化されたアニメーションデータ送信できれば、同様の効果が得られる。

0132

さらに、上記では、アニメーションデータA1〜A3とは別に、図15に示す対応表を記憶している場合を例にして説明したが、これに限るものではない。例えば、各アニメーションデータや、それを構成する図形データや画像データ、あるいは音声データに、それぞれを再生するために必要な基準値を含めていても良い。この場合は、あるサーバ装置3に記憶されているアニメーションデータを別のサーバ装置に複写した場合に、上記対応表の複写が不要なので、アニメーションデータを管理する際の手間を削減できる。

0133

〔第4の実施形態〕ところで、上記第2の実施形態では、変換規則記憶部23に記憶されている変換規則が、アニメーション再生端末1aに固有規則として記憶されている。これに対して、本実施形態では、外的状況に応じて、適用する変換規則を変更可能なアニメーション再生端末について説明する。

0134

図16に示すように、本実施形態に係るアニメーション再生端末1cには、図7の構成に加えて、例えば、アニメーション再生端末1cの位置や周囲の気温や明るさなど、アニメーション再生端末1cの外部の状態に関する状況(外的状況)を検知する状況検知部(状況検知手段)24が設けられており、データ評価部21は、現在の外的状況において、アニメーション再生部12がアニメーションデータAをそのまま再生できるか否かを判定すると共に、データ変換部22は、現在の外的状況において、アニメーション再生部12が再生可能な形式にアニメーションデータAを変換する。

0135

一例として、状況検知部24が、外的状況として、例えば、映画館など、音声の再生に不適切な場所か否かと、周囲が明るく、高コントラスト表示が必要か否かとを検知する場合を例にして説明すると、上記状況検知部24は、周囲の明るさを検知する場合、カメラ照度センサなどによって、直接明るさを検出してもよいし、例えば、GPS( Global Positioning System)やPHS(Personal Handyphone System:登録商標)を用いた現在地検索サービスなどによって位置を検出し、位置情報に応答して、天候を返答するサーバ装置などへ問い合わせて、周囲の明るさを取得してもよい。また、音声の再生に不適切な場所か否かを検出する場合、状況検知部24は、例えば、上記位置情報に応答して、その位置に応じた地図情報を返答するサーバ装置などへ問い合わせて、当該地図情報に基づいて、アニメーション再生端末1cが予め音声の再生に不適切と判断された場所(映画館や公共の場所など)に位置しているか否かを判定できる。

0136

一方、本実施形態に係る変換規則記憶部23には、図17に示すように、図8に示す変換規則に加えて、各変換規則を適用するための条件が記憶されている。図中、条件は、状況検知部24で検出された状況を示しており、「BW mode」は、周囲が明るく、高コントラスト表示が必要な外的状況と判断された場合に、変換規則が適用されることを示している。一方、「sound off」は、音声の再生が不適切と判断された場合に適用される変換規則であることを示している。なお、特に、条件が指定されていない場合は、外的状況に拘らず適用される。また、ある変換規則に対して、複数の条件を対応つけてもよい。

0137

上記構成では、アニメーション再生端末1cの周囲が明るい場合、データ評価部21によって、アニメーション再生部12がアニメーションデータAを高コントラストで表示できるか否かが判定されると共に、データ変換部22は、高コントラストで表示するための規則(「BW mode」の規則)を適用して、高コントラストなアニメーションを再生する。一方、アニメーション再生端末1cが音声の再生が不適切な場所に置かれている場合、データ評価部21によって、音声を除いたアニメーションデータAの再生に十分な処理能力を、アニメーション再生部12が有しているか否かが判定されると共に、データ変換部22は、音声を再生しないための規則(「sound off」の規則)を適用して、音声以外のアニメーションデータAを再生する。

0138

なお、上記では、アニメーション再生端末1cの外的状況を状況検知部24が自動的に取得する場合を例にして説明したが、例えば、音声再生適否や高コントラスト表示の要否をユーザの操作によって検知してもよい。ただし、本実施形態のように、状況検知部24がセンサなどによって外的状況を判断することで、ユーザが設定することなく、適切なアニメーションデータAに変換して、アニメーションを再生できる。

0139

ところで、上記では、個々の変換規則を適用するための条件が、状況検知部24で検出される外的状況の場合を例にして説明したが、例えば、アニメーション再生部12の処理能力を条件としてもよい。具体的には、データ変換部22は、アニメーション再生部12がモノクロ2階調でしか表示できない場合に、条件「BW mode」の変換規則を適用してもよい。この場合は、変換規則記憶部23に格納された各変換規則のうち、実際に適用する変換規則を、アニメーション再生部12の処理能力に応じて選択できるので、例えば、CPUやメモリ容量などの基本構成が同じで、表示装置の表示能力が互いに異なる機種間のように、複数のアニメーション再生端末1c間で、同一の変換規則表共用できる。

0140

なお、上記第1ないし第4の実施形態において、アニメーション再生端末1〜1cおよびサーバ装置3を構成する各部材は、CPUなどの演算手段が、ROMやRAMなどの記録媒体に格納されたプログラムを実行することで実現される機能ブロックであってもよいし、同様の処理を行うハードウェアで実現してもよい。また、処理の一部を行うハードウェアと、当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うプログラムを実行する上記演算手段とを組み合わせても実現することもできる。さらに、上記演算手段は、単体であってもよいし、装置内部のバスや種々の通信路を介して接続された複数の演算手段が共同してプログラムを実行してもよい。

0141

上記プログラムは、プログラム自体や当該プログラムを作成するためのデータなどを示すプログラムデータを記録媒体に格納し、当該記録媒体を配付したり、あるいは、上記プログラムデータを、有線または無線の通信手段で送信したりして配付され、上記演算手段で実行される。

0142

ここで、プログラムデータを配付する際の記録媒体は、取外し可能である方が好ましいが、プログラムデータを配付した後の記録媒体は、取外し可能か否かを問わない。また、上記記録媒体は、プログラムデータが記憶されていれば、書換え(書き込み)可能か否か、揮発性か否か、記録方法および形状を問わない。記録媒体の一例として、磁気テープカセットテープなどのテープ、あるいは、フロッピー(登録商標)ディスクハードディスクなどの磁気ディスク、または、CD−ROM光磁気ディスク(MO)、ミニディスク(MD)やデジタルビデオディスク(DVD)などのディスクが挙げられる。また、記録媒体は、ICカード光カードのようなカード、あるいは、マスクROMEPROM、EEPROMまたはフラッシュROMなどのような半導体メモリであってもよい。

0143

なお、上記プログラムデータは、上記各処理の全手順を上記演算手段へ指示するコードであってもよいし、所定の手順で呼び出すことで、上記各処理の一部または全部を実行可能な基本プログラム(例えば、オペレーティングシステムライブラリなど)が既に存在していれば、当該基本プログラムの呼び出しを上記演算手段へ指示するコードやポインタなどで、上記全手順の一部または全部を置き換えてもよい。

0144

また、上記記録媒体にプログラムデータを格納する際の形式は、例えば、実メモリに配置した状態のように、演算手段がアクセスして実行可能な格納形式であってもよいし、実メモリに配置する前で、演算手段が常時アクセス可能ローカルな記録媒体(例えば、実メモリやハードディスクなど)にインストールした後の格納形式、あるいは、ネットワークや搬送可能な記録媒体などから上記ローカルな記録媒体にインストールする前の格納形式などであってもよい。また、プログラムデータは、コンパイル後のオブジェクトコードに限るものではなく、ソースコードや、インタプリトまたはコンパイルの途中で生成される中間コードとして格納されていてもよい。いずれの場合であっても、圧縮の解凍や、復号化、インタプリト、コンパイル、リンク、あるいは、実メモリへの配置などの処理や各処理の組み合わせによって、上記演算手段が実行可能な形式に変換可能であれば、プログラムデータを記録媒体に格納する際の形式に拘わらず、同様の効果を得ることができる。

0145

また、アニメーションデータAは、上述のプログラムデータを配布する場合と同様に配布でき、データ記憶部11やデータ記憶部31において、アニメーションデータAを記憶する媒体は、上述の任意の記録媒体を使用できる。ただし、アニメーション再生時には、高速なアクセスが要求されるので、ハードディスクなどの二次的な記録媒体にアニメーションデータAが格納されている場合であっても、アクセス前には、例えば、RAMなど、上記記録媒体のうち、アクセス速度の速い記録媒体に一旦記憶することが望ましい。

発明の効果

0146

本発明に係るアニメーション再生端末は、以上のように、再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータのフレームに含まれる要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、評価結果に基づいて、上記再生手段がそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、能力不足時用に予め定められた処理を行う制御手段とを備えている構成である。また、本発明に係るプログラムは、上記各手段として、コンピュータを動作させるプログラムであり、コンピュータが当該プログラムを実行することで、上記アニメーション再生端末が実現される。

0147

それゆえ、処理能力が十分ではないアニメーション再生端末で、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されたり、音声出力ができないアニメーション再生端末で、音声が含まれるアニメーションデータを再生しようとした結果、アニメーションの意図が伝わらないなどの不具合を少ない演算量で防止できるという効果を奏する。

0148

本発明に係るアニメーション再生端末は、以上のように、上記構成に加え、アニメーションデータは、アニメーションを構成するフレームの一部のキーフレームのみを含み、上記再生手段は、当該アニメーションデータ再生時にキーフレーム間を補間してフレームを生成する構成の場合は、上記データ評価手段は、上記要素図形の数として、フレームを構成する図形の頂点を数える構成である。

0149

それゆえ、フレームを構成する図形の頂点の数を数えて、アニメーションデータの複雑さを評価することで、頂点の数と辺の数と塗りつぶしの面積とを算出して評価するよりも大幅に少ない演算量であるにも拘らず、アニメーションデータの複雑さを概略評価できるという効果を奏する。

0150

本発明に係るアニメーション再生端末は、以上のように、上記構成に加え、上記制御手段は、上記能力不足時用の処理として、ユーザに再生不可を通知する構成である。それゆえ、アニメーションデータが、そのアニメーション再生端末で再生不可であることを、ユーザへ、いち早く伝えることができ、他のアニメーション再生端末での再生などの適切な対応を、ユーザに促すことができるという効果を奏する。

0151

本発明に係るアニメーション再生端末は、以上のように、上記構成に加えて、上記制御手段は、ユーザに通知する代わりに、上記能力不足時用の処理として、アニメーションデータに含まれるデータのうち、上記再生手段ではそのまま再生できないデータを削除または上記再生手段の処理能力でも再生可能なデータに変換する構成である。

0152

上記構成によれば、同じ形式のアニメーションデータであっても、再生手段の処理能力でそのまま再生可能であれば、そのまま再生され、そのまま再生できなければ、データの削除や変換によって、再生可能なアニメーションデータに変換された後、再生される。この結果、各アニメーションデータのそれぞれについて、アニメーション再生端末の再生手段の処理能力に応じ、可能な限り高品質なアニメーションを再生できるという効果を奏する。

0153

本発明に係るアニメーション再生端末は、以上のように、上記制御手段がデータ変換する代わりに、さらに、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置と通信する通信手段を備え、上記制御手段は、上記データ評価手段が評価したアニメーションデータが上記配信装置から送信されたデータの場合、上記能力不足時用の処理として、上記配信装置が上記アニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを再送するよう、上記通信手段に要求させる構成である。

0154

上記構成では、各アニメーションデータ毎に再送の要否が判定されるので、アニメーションデータの形式が同一であっても、そのままでは再生できないアニメーションデータのみを、配信装置から再送することで、再生手段が再生可能なアニメーションデータに差し替えることができる。したがって、アニメーション再生端末は、各アニメーション各アニメーションデータのそれぞれについて、アニメーション再生端末の再生手段の処理能力に応じ、可能な限り高品質なアニメーションを再生できるという効果を奏する。

0155

本発明に係るアニメーション再生端末は、以上のように、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置と通信する通信手段と、再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、評価結果に基づいて、上記再生手段がそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、評価されたアニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを上記配信装置が再送するよう、上記通信手段に要求させる制御手段とを備えている構成である。また、本発明に係るプログラムは、上記各手段としてコンピュータを動作させるプログラムであり、プログラムの実行によってアニメーション再生端末を実現できる。

0156

上記構成でも、各アニメーションデータ毎に再送の要否が判定されるので、アニメーション再生端末は、各アニメーション各アニメーションデータのそれぞれについて、アニメーション再生端末の再生手段の処理能力に応じ、可能な限り高品質なアニメーションを再生できるという効果を奏する。

0157

本発明に係るアニメーション再生端末は、再送する上記各構成において、上記制御手段は、上記データ評価手段によって評価されたアニメーションデータを上記再生手段がそのままでは再生できないと判定した場合、判定した理由を上記配信装置へ通知して、上記再生手段がそのまま再生可能なアニメーションデータの再送を要求するように、上記通信手段を制御する構成である。

0158

当該構成では、再送前のアニメーションデータをそのままでは再生できなかった理由が配信装置へ通知されるので、配信装置は、アニメーション再生端末の再生手段の処理能力の高低に拘らず、そのまま再生可能なアニメーションデータを再送できる。この結果、再送の繰り返しを防止でき、配信装置とアニメーション再生端末との間の通信路を伝送されるデータの量や、アニメーションデータの再生を準備するために必要な時間を削減できるという効果を奏する。

0159

本発明に係るアニメーション再生端末は、以上のように、上記アニメーション再生端末の外的状況を検知する状況検知手段と、再生手段がアニメーションデータを再生する前に、当該アニメーションデータの複雑さを評価するデータ評価手段と、上記データ評価手段による評価結果、および、上記状況検知手段により検知された外的状況に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換して、現在の外的状況でも上記再生手段が再生可能なアニメーションデータに変換する制御手段とを備えている構成である。また、本発明に係るアニメーション再生端末は、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換する代わりに、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況で再生すると不適切なデータを削除または変換して、現在の外的状況で再生しても適切なアニメーションデータに変換する構成である。さらに、本発明に係る各プログラムは、上記各手段としてコンピュータを動作させるプログラムであり、当該プログラムの実行によって、上記各アニメーション再生端末を実現できる。

0160

上記構成によれば、外的状況に応じてデータ削除/変換が調整されるので、同じアニメーション再生端末であっても、現在の外的状況下では、処理能力が十分ではない場合に、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されるなどの不具合を確実に防止できると共に、現在の外的状況で最適なアニメーション再生端末に変換できるという効果を奏する。

0161

本発明に係るアニメーションの再生方法は、以上のように、アニメーションの再生工程の前に、アニメーションデータのフレームに含まれる要素図形の数に基づいて、当該アニメーションデータの複雑さを評価する工程と、評価結果に基づいて、上記再生工程にてアニメーションデータをそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、能力不足時用に予め定められた処理を行う工程とを含んでいる構成である。

0162

それゆえ、上述のアニメーション再生端末と同様に、処理能力が十分ではないアニメーション再生端末で、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されたり、音声出力ができないアニメーション再生端末で、音声が含まれるアニメーションデータを再生しようとした結果、アニメーションの意図が伝わらないなどの不具合を、少ない演算量で防止できるという効果を奏する。

0163

本発明に係るアニメーションの再生方法は、以上のように、再生工程の前にアニメーションデータの複雑さを評価する工程と、評価結果に基づいて、上記再生工程にてアニメーションデータをそのまま再生できるか否かを判定し、そのままでは再生できない場合、複雑さの互いに異なるアニメーションデータを配信可能な配信装置と通信して、評価されたアニメーションデータよりも単純なアニメーションデータを再送するよう要求する工程とを含んでいる構成である。

0164

それゆえ、上述のアニメーション再生端末と同様に、各アニメーションデータ毎に再送の要否が判定されるので、アニメーションデータの形式が同一であっても、そのままでは再生できないアニメーションデータのみを、配信装置から再送することで、再生手段が再生可能なアニメーションデータに差し替えることができる。したがって、アニメーション再生端末は、各アニメーション各アニメーションデータのそれぞれについて、アニメーション再生端末の処理能力に応じ、可能な限り高品質なアニメーションを再生できるという効果を奏する。

0165

本発明に係るアニメーションの再生方法は、以上のように、アニメーション再生端末の外的状況を検知する工程と、再生工程の前にアニメーションデータの複雑さを評価する工程と、検知された外的状況および評価結果に応じて、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換して、現在の外的状況でも再生可能なアニメーションデータに変換する工程とを含んでいる構成である。

0166

また、本発明に係るアニメーションの再生方法は、現在の外的状況では再生できないデータを削除または変換する代わりに、上記アニメーションデータのうち、現在の外的状況で再生すると不適切なデータを削除または変換して、現在の外的状況で再生しても適切なアニメーションデータに変換する構成である。

0167

これらの構成によれば、上述の状況検知手段を有するアニメーション再生端末と同様に、同じアニメーション再生端末であっても、現在の外的状況下では、処理能力が十分ではない場合に、能力以上に複雑なアニメーションデータを再生しようとした結果、フレーム落ちが多いアニメーションが再生されるなどの不具合を確実に防止できると共に、現在の外的状況で最適なアニメーション再生端末に変換できるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0168

図1本発明の一実施形態を示すものであり、アニメーション再生端末の要部構成を示すブロック図である。
図2上記アニメーション再生端末で再生されるアニメーションデータの例を示す説明図である。
図3上記アニメーションデータによって再生されるキーフレームの例を示す説明図である。
図4上記アニメーションデータによって再生されるフレームの例を示す説明図である。
図5上記アニメーションデータによって再生されるキーフレームの他の例を示す説明図である。
図6上記アニメーション再生端末の画面例を示すものであり、再生不可を通知する場合を示す説明図である。
図7本発明の他の実施形態を示すものであり、アニメーション再生端末の要部構成を示すブロック図である。
図8上記アニメーション再生端末がアニメーションデータを変換する際に参照する変換規則を示す説明図である。
図9変換後のアニメーションデータの例を示す説明図である。
図10上記アニメーションデータによって再生されるキーフレームの例を示す説明図である。
図11本発明のさらに他の実施形態を示すものであり、アニメーション再生端末およびサーバ装置の要部構成を示すブロック図である。
図12上記サーバ装置が送信するアニメーションデータの例を示すものであり、最も複雑なアニメーションデータを再生した画面を示す説明図である。
図13上記サーバ装置が送信するアニメーションデータの他の例を示すものであり、次に複雑なアニメーションデータを再生した画面を示す説明図である。
図14上記サーバ装置が送信するアニメーションデータのさらに他の例を示すものであり、最も簡単なアニメーションデータを再生した画面を示す説明図である。
図15上記サーバ装置がアニメーション再生端末へ再送するアニメーションデータを選択する際に参照する対応表を示す説明図である。
図16本発明の別の実施形態を示すものであり、アニメーション再生端末の要部構成を示すブロック図である。
図17上記アニメーション再生端末がアニメーションデータを変換する際に参照する変換規則を示す説明図である。

--

0169

1・1a〜1cアニメーション再生端末
3サーバ装置(配信装置)
12 アニメーション再生部(再生手段)
13通信処理部(通信手段)
21データ評価部(データ評価手段;制御手段)
22データ変換部(制御手段)
24状況検知部(状況検知手段)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ