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技術 電子ファイルの改ざん検出方法、そのための電子ファイルの記述方法および通信装置

出願人 三菱電機株式会社
発明者 伊藤浩
出願日 2001年2月28日 (19年8ヶ月経過) 出願番号 2001-055439
公開日 2002年9月13日 (18年2ヶ月経過) 公開番号 2002-259216
状態 拒絶査定
技術分野 記憶装置の機密保護
主要キーワード 連続関係 無価値 傍受者 ファイル記述 ファイルレコード 演算手順 配列順序 改ざん検出
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年9月13日)のものです。
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図面 (8)

課題

電子ファイルの一部が受信された段階で、すでに受信された部分の改ざんを検出できるとともに、電子ファイルの全体が受信されたか否かの判定を可能とする。

解決手段

送信元原電子ファイルファイル構成単位X(1)〜X(N)に分割する。そして、次のようにしてレコード単位240等を作成し、順次これらを送出する。レコード単位の作成では、ファイル単位Xのそれぞれに、そのファイル単位の完全性検査するための記述子Hと、そのファイル単位が電子ファイルの先頭か否かおよび最後か否かを検査するための識別子Fと、そのファイル単位の連続関係の完全性(前後のファイル単位が欠落していないこと)を検査するための記述子C’とを付与する。

概要

背景

図7を参照しながら、特開平11−196392に開示された電子画像改ざん検出方法およびそのための電子ファイル記述方法を説明する。図7はネットワークを通じて、送信元から送信される一つの電子ファイルレコードを示す。図7において、A、B、C、Dはそれぞれファイル単位である。原電子ファイルユーザ情報)は、元来、ファイル単位A、B、C、Dのみから構成されており、図7に示された他の要素はネットワーク送信での改ざんを検出するために送信元が付与するものである。

DAはファイル単位Aの改ざんを検出するための記述子であり、ファイル単位Bに付与されている。DBはファイル単位Bの改ざんを検出するための記述子であり、ファイル単位Dに付与されている。DCはファイル単位Cの改ざんを検出するための記述子であり、いずれのファイル単位にも埋め込まれない。DDはファイル単位Dの改ざんを検出するための記述子であり、ファイル単位Cに付与されている。

Dallは図中、四角で囲んだ部分(ファイル単位A、B、C、D、記述子DA、DB、DD)の改ざんを検出するための記述子、順序鍵は記述子を付与する順番を暗号化したものである。順番は、ファイル単位A、B、D、Cの順である。従って、上述の通り、記述子DBはファイル単位Bの後のファイル単位Dに付与され、記述子DDはファイル単位Dの後のファイル単位Cに付与される。

記述子DC、Dall、順序鍵は、ファイル単位とは別個に、最後に電子ファイルレコードに付与される。この図において、ファイル単位の伝送順はA、B、D、Cの順と仮定されている。

次に、送信先の動作について説明する。送信先は、電子ファイルレコードの全てを受信すると、まず順序鍵を復号して、ファイルの伝送順がA、B、D、Cであることを知る。次に、図7の四角で囲んだ部分から記述子Dallを計算し、伝送されたファイルレコードに含まれる記述子Dallとこれを比較する。これらが一致すれば、ファイルは改ざんなく完全であると判定する。これが一致しない場合は、ファイルの一部が不完全であると判定される。その不完全な部分は、記述子DA、DBなどを用いて特定することができる。すなわち、今ファイル単位Aの検査を行う場合を考えれば、受信者はファイル単位Aから記述子DAを計算し、これを伝送された記述子DAと比較すればよい。記述子DA、DB、DC、DD、Dallを算出する関数としては、ハッシュ関数その他の適切な関数などが用いられる。

概要

電子ファイルの一部が受信された段階で、すでに受信された部分の改ざんを検出できるとともに、電子ファイルの全体が受信されたか否かの判定を可能とする。

送信元は原電子ファイルをファイルの構成単位X(1)〜X(N)に分割する。そして、次のようにしてレコード単位240等を作成し、順次これらを送出する。レコード単位の作成では、ファイル単位Xのそれぞれに、そのファイル単位の完全性を検査するための記述子Hと、そのファイル単位が電子ファイルの先頭か否かおよび最後か否かを検査するための識別子Fと、そのファイル単位の連続関係の完全性(前後のファイル単位が欠落していないこと)を検査するための記述子C’とを付与する。

目的

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、電子ファイルの一部が受信された段階で、すでに受信された部分の改ざんを検出できるとともに、電子ファイルの全体が受信されたか否かの判定を可能とする電子ファイルの改ざん検出方法、そのための電子ファイルの記述方式および通信装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

一定順序関係づけられる複数のファイル単位を有する電子ファイル改ざんを検出する方法であって、各ファイル単位とそれに付与された情報を用いてそのファイル単位の完全性検査するステップと、各ファイル単位とそれに付与された情報を用いてそのファイル単位が前記電子ファイルの先頭のファイル単位であるか否か、および最後のファイル単位であるか否かを検査するステップと、各ファイル単位の直前と直後の少なくとも一つのファイル単位および各ファイル単位に付与された情報を用いて、それらのファイル単位の連続関係の完全性を検査するステップとを備えた電子ファイルの改ざん検出方法

請求項2

順次送信されてくるファイル単位を受信する受信部と、受信されたファイル単位について、請求項1記載の改ざん検出方法を実行する改ざん検出部とを備えた通信装置

請求項3

一定順序で関係づけられる複数のファイル単位を有する電子ファイルの記述方法であって、各ファイル単位に、そのファイル単位の完全性を検査するための情報と、そのファイル単位が前記電子ファイルの先頭のファイル単位であるか否か、または最後のファイル単位であるか否かを検査するための情報と、そのファイル単位と直前または直後のファイル単位との連続関係の完全性を検査するための情報とを付与することを特徴とする電子ファイルの記述方法。

請求項4

一定順序で関係づけられる複数のファイル単位を有する電子ファイルの記述方法であって、各ファイル単位に、そのファイル単位の関数である第1の記述子と、そのファイル単位の直前のファイル単位の関数である第2の記述子と、そのファイル単位の直後のファイル単位の関数である第3の記述子とを付与することを特徴とする電子ファイルの記述方法。

請求項5

第2の記述子または第3の記述子は、直前または直後のファイル単位の第1の記述子の関数であり、その長さは元の第1の記述子よりも短いことを特徴とする請求項4記載の電子ファイルの記述方法。

請求項6

一定順序で関係づけられる複数のファイル単位を有する電子ファイルの記述方法であって、各ファイル単位に、そのファイル単位の関数である第1の記述子と、そのファイル単位の直前と直後の少なくとも一つのファイル単位の関数である第2の記述子と、そのファイル単位が電子ファイルの先頭であるか否か、または最後であるか否かを示す識別子とを付与することを特徴とする電子ファイルの記述方法。

請求項7

識別子が、第1または第2の記述子の中に埋め込まれていることを特徴とする請求項6記載の電子ファイルの記述方法。

請求項8

第2の記述子は、直前または直後のファイル単位の第1の記述子の関数であり、その長さは元の第1の記述子よりも短いことを特徴とする請求項6または請求項7記載の電子ファイルの記述方法。

請求項9

記述子および識別子の少なくともいずれかは暗号化されていることを特徴とする請求項4から請求項8のいずれか1項記載の電子ファイルの記述方法。

請求項10

請求項3から請求項9記載の電子ファイルの記述方法を実行するファイル記述部と、ファイル記述部で作成されたファイル単位を順次送信する送信部とを備えた通信装置。

技術分野

0001

この発明は、テレビコンピュータなどの情報端末で用いられて、取得したデジタルコンテンツ完全性検査するのに適した電子ファイル改ざん検出係り、より詳細には、ビデオファイルなどの大容量のデータを取得できる機能をもつ情報端末に適用して好適な電子ファイルの改ざん検出方法、そのための電子ファイルの記述方法および通信装置に関するものである。

背景技術

0002

図7を参照しながら、特開平11−196392に開示された電子画像の改ざん検出方法およびそのための電子ファイルの記述方法を説明する。図7ネットワークを通じて、送信元から送信される一つの電子ファイルレコードを示す。図7において、A、B、C、Dはそれぞれファイル単位である。原電子ファイルユーザ情報)は、元来、ファイル単位A、B、C、Dのみから構成されており、図7に示された他の要素はネットワーク送信での改ざんを検出するために送信元が付与するものである。

0003

DAはファイル単位Aの改ざんを検出するための記述子であり、ファイル単位Bに付与されている。DBはファイル単位Bの改ざんを検出するための記述子であり、ファイル単位Dに付与されている。DCはファイル単位Cの改ざんを検出するための記述子であり、いずれのファイル単位にも埋め込まれない。DDはファイル単位Dの改ざんを検出するための記述子であり、ファイル単位Cに付与されている。

0004

Dallは図中、四角で囲んだ部分(ファイル単位A、B、C、D、記述子DA、DB、DD)の改ざんを検出するための記述子、順序鍵は記述子を付与する順番を暗号化したものである。順番は、ファイル単位A、B、D、Cの順である。従って、上述の通り、記述子DBはファイル単位Bの後のファイル単位Dに付与され、記述子DDはファイル単位Dの後のファイル単位Cに付与される。

0005

記述子DC、Dall、順序鍵は、ファイル単位とは別個に、最後に電子ファイルレコードに付与される。この図において、ファイル単位の伝送順はA、B、D、Cの順と仮定されている。

0006

次に、送信先の動作について説明する。送信先は、電子ファイルレコードの全てを受信すると、まず順序鍵を復号して、ファイルの伝送順がA、B、D、Cであることを知る。次に、図7の四角で囲んだ部分から記述子Dallを計算し、伝送されたファイルレコードに含まれる記述子Dallとこれを比較する。これらが一致すれば、ファイルは改ざんなく完全であると判定する。これが一致しない場合は、ファイルの一部が不完全であると判定される。その不完全な部分は、記述子DA、DBなどを用いて特定することができる。すなわち、今ファイル単位Aの検査を行う場合を考えれば、受信者はファイル単位Aから記述子DAを計算し、これを伝送された記述子DAと比較すればよい。記述子DA、DB、DC、DD、Dallを算出する関数としては、ハッシュ関数その他の適切な関数などが用いられる。

発明が解決しようとする課題

0007

従来の電子ファイルの改ざん検出方法および電子ファイルの改ざん検出方法およびそのための電子ファイルの記述方法は上記のように構成されていたので、ファイル全体の取得が完結するまでその完全性が検査できないという問題点があった。例えば、ファイル単位A、B、記述子DAが取得された段階で検査しても、ファイル単位Aの完全性と、ファイル単位Bの前のファイル単位Aが欠落したりまたは改ざんされたりしていない(もし欠落や改ざんがあれば、記述子DAが一致しない)を検知できるだけであり、現在のところ最後に受信されたファイル単位Bの完全性を検査することができない。さらに、ファイル単位Aがファイルの先頭であるのか、ファイル単位Bがファイルの最後であるのかなどを判定することができない。

0008

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、電子ファイルの一部が受信された段階で、すでに受信された部分の改ざんを検出できるとともに、電子ファイルの全体が受信されたか否かの判定を可能とする電子ファイルの改ざん検出方法、そのための電子ファイルの記述方式および通信装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

この発明に係る電子ファイルの改ざん検出方法は、一定順序で関係づけられる複数のファイル単位を有する電子ファイルの改ざんを検出する方法であって、各ファイル単位とそれに付与された情報を用いてそのファイル単位の完全性を検査するステップと、各ファイル単位とそれに付与された情報を用いてそのファイル単位が電子ファイルの先頭のファイル単位であるか否か、および最後のファイル単位であるか否かを検査するステップと、各ファイル単位の直前と直後の少なくとも一つのファイル単位および各ファイル単位に付与された情報を用いて、それらのファイル単位の連続関係の完全性を検査するステップとを備えたものである。

0010

この発明に係る通信装置は、順次送信されてくるファイル単位を受信する受信部と、受信されたファイル単位について、上記の改ざん検出方法を実行する改ざん検出部とを備えたものである。

0011

この発明に係る電子ファイルの記述方法は、一定順序で関係づけられる複数のファイル単位を有する電子ファイルの記述方法であって、各ファイル単位に、そのファイル単位の完全性を検査するための情報と、そのファイル単位が電子ファイルの先頭のファイル単位であるか否か、または最後のファイル単位であるか否かを検査するための情報と、そのファイル単位と直前または直後のファイル単位との連続関係の完全性を検査するための情報とを付与するものである。

0012

この発明に係る電子ファイルの記述方法は、一定順序で関係づけられる複数のファイル単位を有する電子ファイルの記述方法であって、各ファイル単位に、そのファイル単位の関数である第1の記述子と、そのファイル単位の直前のファイル単位の関数である第2の記述子と、そのファイル単位の直後のファイル単位の関数である第3の記述子とを付与するものである。

0013

この発明に係る電子ファイルの記述方法は、第2の記述子または第3の記述子が、直前または直後のファイル単位の第1の記述子の関数であり、その長さは元の第1の記述子よりも短いものである。

0014

この発明に係る電子ファイルの記述方法は、一定順序で関係づけられる複数のファイル単位を有する電子ファイルの記述方法であって、各ファイル単位に、そのファイル単位の関数である第1の記述子と、そのファイル単位の直前と直後の少なくとも一つのファイル単位の関数である第2の記述子と、そのファイル単位が電子ファイルの先頭であるか否か、または最後であるか否かを示す識別子とを付与するものである。

0015

この発明に係る電子ファイルの記述方法は、識別子が、第1または第2の記述子の中に埋め込まれているものである。

0016

この発明に係る電子ファイルの記述方法は、第2の記述子は、直前または直後のファイル単位の第1の記述子の関数であり、その長さは元の第1の記述子よりも短いものである。

0017

この発明に係る電子ファイルの記述方法は、記述子および識別子の少なくともいずれかは暗号化されているものである。

0018

この発明に係る通信装置は、上記のいずれかの電子ファイルの記述方法を実行するファイル記述部と、ファイル記述部で作成されたファイル単位を順次送信する送信部とを備えたものである。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1に係る電子ファイルの改ざん検出方法を示すフローチャートである。この検出方法は、テレビ、コンピュータなどの情報端末で用いられて、取得したデジタルコンテンツの完全性を検査するのに適しており、より詳細には、ビデオファイルなどの大容量のデータを取得できる機能をもつ情報端末に適用して好適である。

0020

電子ファイルの送信元となる通信装置は、単一の電子ファイルを複数のファイル単位に分割し、各ファイル単位にオーバーヘッド情報を付与してレコード単位を生成し、これらのレコード単位を順次送出する。電子ファイルの送信先となる通信装置は、この改ざん検出方法を実行するために、順次送信されてくる複数のレコード単位を受信する受信部と、受信されたレコード単位中のファイル単位について、この改ざん検出方法を実行する改ざん検出部と、これらのファイル単位から元の電子ファイルを再組立する組立部を備える。

0021

次に、動作について説明する。図1のステップST1で、送信先の改ざん検出部は、レコード単位中のファイル単位とそれに付与された情報を用いて、そのファイル単位に改ざんまたは要素の欠落がないことを検査する。この検出の詳細は、後述するが、例えば、ファイル単位にそのハッシュ値が付与されているなら、送信先では、そのファイル単位から計算したハッシュ値と伝送されたハッシュ値を比較してそれらが一致したとき、そのファイル単位は改ざんまたは要素の欠落がないと判断する。以下、ファイル単位に改ざんまたは要素の欠落がないときそのファイル単位は完全であるという。

0022

次に、ステップST2で、送信先の改ざん検出部は、付与された情報を用いて、そのファイル単位がファイル全体の先頭か否かを検査する。このステップで、そのファイル単位がファイルの先頭であるときには、そのファイル単位の前に他のファイル単位は存在しないことが理解される。

0023

次に、ステップST3で、送信先の改ざん検出部は、付与された情報を用いて、そのファイル単位がファイル全体の末尾か否かを検査する。このステップで、そのファイル単位がファイルの末尾であるときには、そのファイル単位の後に他のファイル単位が存在しないことが理解される。

0024

さらに、ステップST4で、送信先の改ざん検出部は、そのファイル単位に付与された情報とそのファイル単位の直前のファイル単位または直後のファイル単位を用いて、当該ファイル単位とその直前または直後のファイル単位の間にファイル単位の欠落がないことを検査する。この検出は、例えば以下の実施の形態2から7に関連して述べる方法で行うことができる。以下、ファイル単位の前後のファイル単位が欠落していないとき、そのファイル単位の「連続関係」は完全であるという。ファイル単位がファイルの先頭(または最後)のときには、そのファイル単位の前の(または後ろの)関係は、ステップST4で検査するまでもなく完全であると判断される。

0025

以上に述べたように、図1に示す電子ファイルの改ざん検出方法では、1)ファイル単位それ自体が完全であること、2)ファイル単位がファイル全体の先頭または末尾であること、3)ファイル単位の連続関係が完全であることの3つの属性が、そのファイル単位を中心とする局所的な情報だけから検知される。

0026

従って、ステップST1またはステップST4で不完全であることが認識されれば、送信先の通信装置は、その装置の使用者に不完全である旨を通知してもよい。あるいは、送信先の通信装置は、送信元の通信装置に、不完全と推定されるファイル単位を指定した自動再送要求を送信してもよい。特に、個々のファイル単位から元の電子ファイルを復元する必要がなく、個々のファイル単位に基づいて送信先が処理をする(例えばビデオフレーム再現する)のであれば、ステップST1またはステップST4の結果が好適でなければ、自動再送要求すればよい。

0027

ただし、次のように処理を進めてもよい。すなわち、この後、ステップST3の検査結果に基づいて、送信先の改ざん検出部は、ステップST5で、当該ファイル単位は末尾であったか否かを判断し、判断結果が否定的なら、処理はステップST1に戻り、次のファイル単位について完全性を検査する。もしステップST5の判断結果が肯定的なら、処理はステップST6に進む。

0028

ステップST6では、ステップST1の検査結果に基づいて、送信先の改ざん検出部は、ファイル単位が完全であったか否かを判断し、判断結果が肯定的なら、処理はステップST7に進む一方、判断結果が否定的なら、処理はステップST9に進む。

0029

ステップST7では、ステップST4の検査結果に基づいて、送信先の改ざん検出部は、ファイル単位の連続関係が完全であったか否かを判断し、判断結果が肯定的なら、処理はステップST8に進む一方、判断結果が否定的なら、処理はステップST9に進む。

0030

ステップST8では、完全に受信に成功した複数のレコード単位中のファイル単位から、送信先の組立部は元の電子ファイルを再組立(復元)する。送信先は、組み立てられた電子ファイルに基づいて、処理をする(例えばビデオのフレームを再現する)。一方、ステップST9では、送信先の通信装置は、その装置の使用者に不完全である旨を通知する。これに代えて、送信先の通信装置は、送信元の通信装置に、不完全と推定されるファイル単位を指定した自動再送要求を送信してもよい。

0031

以上のように、この実施の形態1によれば、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。

0032

実施の形態2.送信先が上記の動作を行うために、送信元の通信装置は、以下に述べるいずれかの実施の形態の電子ファイルの記述方法を実行するファイル記述部と、ファイル記述部で作成されたファイル単位を順次送信する送信部とを備える。図2は、この発明の実施の形態2に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。図において、240〜242は、ネットワークにより送信元の通信装置から送信先の通信装置へ送信される電子ファイルレコードを構成するレコード単位である。レコード単位240〜242の各々は、ファイル単位X、記述子H、記述子C’、および識別子Fを格納する。

0033

X(1)〜X(N)は原電子ファイルを構成するファイル単位である。すなわち送信元は、単一の大容量の原電子ファイルをファイル単位X(1)〜X(N)に分割する。送信元のアプリケーションで作成された原電子ファイル(ユーザ情報)は、元来、ファイル単位X(1)〜X(N)のみから構成されており、図2に示された他の要素H、C’、Fはネットワーク送信での改ざんを検出するために送信元が付与するオーバーヘッド情報である。

0034

H(1)〜H(N)は、与えられたファイル単位X(1)〜X(N)のそれぞれの完全性を検査するための記述子である。例えば、レコード単位240に着目すると、記述子H(1)は、ファイル単位X(1)の完全性を検査するために、送信元によりレコード単位240に格納されている。記述子H(1)は、ハッシュ関数その他の適切な関数をファイル単位X(1)に適用することにより得られる。従って、送信先が同じ方式で記述子H(1)を推定し、受信されたレコード単位240の内部の記述子H(1)と推定結果を比較することにより、単一のファイル単位X(1)の完全性を検査することが可能である。

0035

C’(1)〜C’(N)はファイル単位X(1)〜X(N)の連続関係の完全性を検査するための記述子である。例えば、レコード単位240においては、記述子C’(1)は、レコード単位241の内部のいずれかの情報、例えば、記述子H(2)またはファイル単位X(2)に基づいて得られる。記述子H(2)をそのまま記述子C’(1)にしてもよいし、記述子H(2)またはファイル単位X(2)にハッシュ関数その他の適切な関数を適用して記述子C’(1)を生成してもよい。従って、送信先が同じ方式で後続の(直後の)ファイル単位の情報に基づいて、記述子C’(1)を推定し、受信されたレコード単位240の内部の記述子C’(1)と推定結果を比較することにより、ファイル単位X(1)とX(2)との連続関係の完全性を検査することが可能である。

0036

末尾のファイル単位X(N)に関しては、後続のファイル単位との比較はないので、記述子C’(N)には無価値ユニークなコードまたはビットが与えられる。

0037

F(1)〜F(N)は与えられたファイル単位X(1)〜X(N)が全体のファイルレコードの先頭であるか否か、および最後であるか否かを検査するための識別子である。先頭のレコード単位240の識別子F(1)には先頭を表すコードが与えられ、途中のレコード単位241の識別子F(2)には途中を表すコードが与えられ、末尾のレコード単位242の識別子F(N)には末尾を表すコードが与えられる。従って、送信先は、電子ファイルの全体を取得できたか否かを確認することができる。

0038

以上のように、各レコード単位は、概略的には、ペイロードとしてのファイル単位Xと、オーバーヘッド情報、すなわち記述子H、記述子C’、識別子Fを有する。ただし、各レコード単位のフォーマット、すなわちファイル単位X、記述子H、記述子C’、識別子Fの配列は、送信先でこれらを区別しながらレコード単位から取り出せるのであれば、どのようなものでもよい。

0039

次に動作について説明する。今、まず一つのレコード単位240が送信先に受信され、続いてレコード単位241が受信されたと仮定する。上記のように送信先では、レコード単位240に含まれるファイル単位X(1)の完全性は記述子H(1)を用いて検査される。このレコード単位240がファイルレコードの先頭または最後であるかは識別子F(1)を用いて検査される。実際、このレコード単位240は先頭であるので、送信先では先頭であることが検知され、ファイル単位X(1)にとって、その直前のファイル単位(なし)との連続関係は完全であることがわかる。

0040

ファイル単位X(1)とファイル単位X(2)の連続関係は、2番目のレコード単位が受信されたとき、それに含まれるいずれかの情報と、ファイル単位X(1)に付与された記述子C’(1)を用いて上記の手法で検査される。2番目に受信されたレコード単位の情報に基づいて送信先で推定した記述子C’(1)と、受信されたレコード単位240に格納された記述子C’(1)とが一致すれば、ファイル単位X(1)とファイル単位X(2)の連続関係は完全であることがわかる。他の場合には、送信先で2番目に受信されたレコード単位は、送信元から2番目に送信されたレコード単位241ではないということである。これは、レコード単位241が欠落したか、傍受者により改ざんされたことを意味する。

0041

ファイル単位X(2)の完全性はレコード単位241に付与された記述子H(2)を用いて検査される。以上のようにして、レコード単位240と241を取得した段階で、ファイル単位X(1)とX(2)およびそれらの連続関係の完全性が確認される。

0042

以上のように、この実施の形態2によれば、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。

0043

実施の形態3.図3は、この発明の実施の形態3に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。図において、240〜245は、ネットワークにより送信元から送信先へ送信される電子ファイルレコードを構成するレコード単位である。レコード単位240〜245の各々は、ファイル単位X、第1の記述子H、第2の記述子C、および第3の記述子Dを格納する。

0044

X(1)〜X(N)は、送信元のアプリケーションで作成された原電子ファイル(ユーザ情報)を構成するファイル単位である。レコード単位に与えられた番号240〜245は、送信元の原電子ファイル中のファイル単位の配列順序を表す。すなわち、図3に示された実施の形態に関しては、送信元は、レコード単位の番号で示されるように、原電子ファイルのうちの最初の部分をファイル単位X(1)にし、次の部分をファイル単位X(N)にし、さらに次の部分をファイル単位X(i−1)にし、さらに次の部分をファイル単位X(i)にし、末尾の部分をファイル単位X(i+1)にした。しかし、送信元は、240、243、244、245、242の順にレコード単位を送出する。

0045

H(1)〜H(N)は、与えられたファイル単位X(1)〜X(N)のそれぞれの完全性を検査するための第1の記述子である。例えば、レコード単位240において、記述子H(1)は、ハッシュ関数その他の適切な関数をファイル単位X(1)に適用することにより得られる。

0046

C(1)〜C(N)はファイル単位X(1)〜X(N)の連続関係の完全性を検査するための第2の記述子である。例えば、レコード単位244においては、第2の記述子C(i)は、直前のレコード単位243の内部のファイル単位X(i−1)に関数を適用して得られる。

0047

同じ関数を適用すれば、レコード単位244の第2の記述子C(i)は、直前のレコード単位243の第1の記述子H(i−1)と等しい。最初のレコード単位240のファイル単位X(1)に関しては、直前のファイル単位との比較はないので、記述子C(1)には無価値でユニークなコードまたはビットが与えられる。

0048

D(1)〜D(N)は、やはりファイル単位X(1)〜X(N)の連続関係の完全性を検査するための第3の記述子である。例えば、レコード単位244においては、第3の記述子D(i)は、直後のレコード単位245の内部のファイル単位X(i+1)に関数を適用して得られる。

0049

同じ関数を適用すれば、レコード単位244の第3の記述子D(i)は、直後のレコード単位245の第1の記述子H(i+1)と等しい。最後のレコード単位242のファイル単位X(N)に関しては、直後のファイル単位との比較はないので、記述子D(N)には無価値でユニークなコードまたはビットが与えられる。

0050

各レコード単位のフォーマット、すなわちファイル単位X、第1の記述子H、第2の記述子C、および第3の記述子Dの配列は、送信先でこれらを区別しながらレコード単位から取り出せるのであれば、どのようなものでもよい。

0051

次に動作について説明する。第1の記述子H(1)〜H(N)は、対応するファイル単位X(1)〜X(N)のデータの関数であり、例えばハッシュ関数を用いた場合は、そのハッシュ値である。従って、送信先が同じ関数で記述子Hを推定し、受信されたレコード単位の内部の記述子Hと推定結果を比較することにより、個々のファイル単位Xの完全性を検査することが可能である。

0052

第2の記述子C(i−1)〜C(N)は、対応するファイル単位の直前のファイル単位のデータの関数である。今、レコード単位244が送信先で受信されたとする。すると、送信先は、直前のレコード単位のファイル単位(もし正規のレコード単位243ならファイル単位はX(i−1)である)の関数値(記述子C(i)の推定結果)と、現在受信されたレコード単位244に格納された記述子C(i)を比較する。それらが一致したとき、ファイル単位X(i−1)とX(i)の連続関係は完全であることがわかる。他の場合には、直前に受信されたレコード単位は、正規のレコード単位243ではないということである。これは、レコード単位243が欠落したか、傍受者により改ざんされたことを意味する。

0053

上述したように、記述子Hと記述子Cの算出に同じ関数を適用してもよい。この場合には、例えば、第2の記述子C(i)は直前の第1の記述子H(i−1)と同じである。従って、送信先では、受信されたレコード単位の第2の記述子との比較に、既に算出した直前の第1の記述子の推定結果を利用することができ、第2の記述子の推定値を計算する必要はない。

0054

上記のように、先頭のレコード単位240の第2の記述子C(1)には無価値でユニークなコードまたはビットが与えられる。従って、受信されたレコード単位の第2の記述子を参照することによって、そこに含まれたファイル単位がファイルの先頭であるかどうかを検査することができる。

0055

第3の記述子D(1)〜D(i+1)は、対応するファイル単位の直後のファイル単位の関数であり、第2の記述子と同様にファイル単位の連続関係の完全性を検査するのに用いられる。例えば、レコード単位244に関しては、直後のレコード単位のファイル単位(もし正規のレコード単位245ならファイル単位はX(i+1)である)の関数値(記述子C(i)の推定結果)と、既に受信されたレコード単位244に格納された記述子C(i)を比較する。それらが一致したとき、ファイル単位X(i)とX(i+1)の連続関係は完全であることがわかる。他の場合には、直後に受信されたレコード単位は、正規のレコード単位245ではないということである。これは、レコード単位245が欠落したか、傍受者により改ざんされたことを意味する。

0056

上述したように、記述子Hと記述子Dの算出に同じ関数を適用してもよい。この場合には、例えば、第3の記述子D(i)は直後の第1の記述子H(i+1)と同じである。従って、送信先では、既に先行して受信されたレコード単位の第3の記述子との比較に、現在受信したレコード単位の検査のために算出した第1の記述子の推定結果を利用することができ、第3の記述子の推定値を計算する必要はない。

0057

最後のレコード単位242の第3の記述子D(N)には無価値でユニークなコードまたはビットが与えられる。従って、受信されたレコード単位の第3の記述子を参照することによって、そこに含まれたファイル単位がファイルの末尾であるかどうかを送信先が検査することができる。

0058

以上のように、この実施の形態3によれば、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。

0059

実施の形態4.図4は、この発明の実施の形態4に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。図4において、図3と共通する要素を示すには同一の符号が使用される。

0060

図4で、F’(1)〜F’(N)は、対応するファイル単位X(1)〜X(N)が最後か否かを示す第3の記述子を示す。この実施の形態4において、レコード単位240〜245の各々は、ファイル単位X、第1の記述子H、第2の記述子C、および識別子F’を格納する。

0061

ファイル単位X、第1の記述子Hおよび第2の記述子Cは、上述の実施の形態3のそれらと同じものである。従って、第1の記述子H(1)〜H(N)のおのおのにより、対応するファイル単位Xの個々の完全性を検査することができる。また、第2の記述子C(i−1)〜C(N)のおのおのにより、対応するファイル単位とその直前のファイル単位の連続関係の完全性を検査することができる。例えば、第2の記述子C(i)により、ファイル単位X(i−1)とX(i)の連続関係の完全性を検査することができる。さらに先頭のレコード単位240の第2の記述子C(1)にのみユニークなコードまたはビットを与えることにより、ファイル単位がファイルの先頭であるかどうかを検査することができる。

0062

実施の形態3では、第3の記述子D(1)〜D(i+1)のおのおのにより、対応するファイル単位とその直後のファイル単位の連続関係の完全性を検査する。しかし、第2の記述子C(i−1)〜C(N)のおのおのにより、対応するファイル単位とその直前のファイル単位の連続関係の完全性を検査することができる。ファイル単位と直後のファイル単位の連続関係は、ファイル単位と直前のファイル単位の連続関係と等価であるので、一方の連続関係を検査すれば、他方の連続関係の検査は必ずしも必要ではない。

0063

従って、この実施の形態4では、実施の形態3の第3の記述子Dを使用しない。但し、実施の形態3では、最後のレコード単位242の第3の記述子D(N)にのみユニークなコードまたはビットを与えることにより、ファイル単位がファイルの末尾であるかどうかを検査することができる。そこで、ファイル単位がファイルの末尾であるか否かを検査できるように、実施の形態4では、識別子F’を使用する。図4に示すように、識別子F’は、例えば、対応するファイル単位が最後のファイル単位X(N)のときだけ、1となるような1ビットのフラグである。但し、この発明をこの開示に限定する意図ではなく、識別子F’は、対応するファイル単位X(1)〜X(N)が全体のファイルレコードの先頭であるか否か、および最後であるか否かを検査することができるように、1ビットより大きいビットが与えられていてもよい。

0064

各レコード単位のフォーマット、すなわちファイル単位X、第1の記述子H、第2の記述子C、および識別子F’の配列は、送信先でこれらを区別しながらレコード単位から取り出せるのであれば、どのようなものでもよい。

0065

次に動作について説明する。上記の通り、第1の記述子H(1)〜H(N)のおのおのにより、対応するファイル単位Xの個々の完全性を送信先が検査することができる。また、第2の記述子C(i−1)〜C(N)のおのおのにより、対応するファイル単位とその直前のファイル単位の連続関係の完全性を送信先が検査することができる。さらに先頭のレコード単位240の第2の記述子C(1)にのみユニークなコードまたはビットを与えることにより、ファイル単位がファイルの先頭であるかどうかを送信先が検査することができる。

0066

さらに、識別子F’(1)〜F’(N)により、対応するファイル単位X(1)〜X(N)が最後か否かを送信先が判断することができる。

0067

以上のように、この実施の形態4によれば、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。また、そのファイル単位がファイルの最後または先頭であることを示す識別子は短くて(例えば上記のように1ビット)でよいので、レコード単位の長さを短縮できる効果がある。また識別子は関数で演算しなくても得られるので演算手順を簡略化できる。

0068

実施の形態5.図5は、この発明の実施の形態5に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。図5において、図3および図4と共通する要素を示すには同一の符号が使用される。

0069

図5に示すように、この実施の形態5において、最後のレコード単位242を除くレコード単位240〜245の各々は、ファイル単位X、第1の記述子Hおよび第2の記述子Cを格納する。

0070

最後のレコード単位242を除くレコード単位240〜245における第1の記述子H(1)〜H(i+1)のおのおのにより、対応するファイル単位Xの個々の完全性を検査することができる。

0071

第2の記述子Cは、上述の実施の形態3および実施の形態4のそれらと同じものである。従って、第2の記述子C(i−1)〜C(N)のおのおのにより、対応するファイル単位とその直前のファイル単位の連続関係の完全性を検査することができる。例えば、第2の記述子C(i)により、ファイル単位X(i−1)とX(i)の連続関係の完全性を検査することができる。さらに先頭のレコード単位240の第2の記述子C(1)にのみユニークなコードまたはビットを与えることにより、ファイル単位がファイルの先頭であるかどうかを検査することができる。

0072

この実施の形態5では、ファイル単位がファイルの末尾であるかどうかを検査するための実施の形態4の識別子F’を明示的には使用しない。その代わりに、実施の形態5の最後のレコード単位242においては、第1の記述子H’(N)には、ファイルの末尾であることを示す識別子F’(N)が埋め込まれている。従って、第1の記述子H(1)〜H(i+1)および〜H’(N)により、対応するファイル単位X(1)〜X(N)が最後か否かを送信先が判断することができる。

0073

より具体的には、最後のレコード単位242を除くレコード単位240〜245の第1の記述子H(1)〜H(i+1)は、ハッシュ関数その他の適切な関数を、対応するファイル単位X(1)〜X(i+1)に適用することにより得られる。送信元は関数の演算結果をそのまま第1の記述子H(1)〜H(i+1)として用いる。これに対して、最後のレコード単位242に関しては、ファイル単位X(N)に上記関数を適用して演算結果H(N)を求めた後、この演算結果H(N)の末尾の一つのビットに1を加えることで、記述子H’(N)を求める。つまり、演算結果H(N)と記述子H’(N)は、末尾の一つまたは二つのビットが異なる。

0074

各レコード単位のフォーマット、すなわちファイル単位X、第1の記述子HまたはH’および第2の記述子Cの配列は、送信先でこれらを区別しながらレコード単位から取り出せるのであれば、どのようなものでもよい。

0075

次に動作について説明する。第1の記述子H(1)〜H(i+1)およびH’(N)のおのおのにより、対応するファイル単位Xの個々の完全性を送信先が検査することができる。送信先は、受信されたレコード単位240〜242に格納されたファイル単位X(1)〜X(i+1)に送信元が適用したのと同じ関数を適用し、この演算結果で得られた第1の記述子Hの推定結果を、受信されたレコード単位240〜242に格納された第1の記述子と比較する。推定結果と受信結果が一致すれば、対応するファイル単位Xは完全であることがわかる。また、ここで一致するということは、最後のレコード単位242を除くレコード単位240〜245の第1の記述子H(1)〜H(i+1)に関してあてはまることであるから、同時に、そのファイル単位は末尾でないことが判明する。

0076

また、第1の記述子Hの推定結果が、受信結果の記述子Hと末尾の一つまたは二つのビットだけが異なる場合、受信結果の記述子Hは、最後のレコード単位242の第1の記述子H’(N)である。従って、対応するファイル単位Xは完全であることがわかると同時に、そのファイル単位は末尾のファイル単位X(N)であることが判明する。

0077

他の場合、ファイル単位は不完全であり、ファイル単位中のビットが欠落したりまたは改ざんされたりしているということである。従って、送信先では、ファイル単位X(1)〜X(N)の関数の一致または不一致の状態と、ファイル単位が最後か否かの状態との排他的論理和を得ることにより、全てのファイル単位X(1)〜X(N)が正規か否かを判定することが可能である。

0078

また、上記の通り、第2の記述子C(i−1)〜C(N)のおのおのにより、対応するファイル単位とその直前のファイル単位の連続関係の完全性を送信先が検査することができる。さらに先頭のレコード単位240の第2の記述子C(1)にのみユニークなコードまたはビットを与えることにより、ファイル単位がファイルの先頭であるかどうかを送信先が検査することができる。

0079

この実施の形態5では、送信元は、ファイルの末尾であることを示す識別子F’(N)を第1の記述子H’(N)に埋め込むが、これに代えて、第2の記述子C(N)に埋め込んでもよい。

0080

以上のように、この実施の形態5によれば、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。また、識別子F’を記述子に埋め込むことにより、レコード単位の長さを短縮することができる。

0081

実施の形態6.図6は、この発明の実施の形態6に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。実施の形態6は実施の形態5(図5)のバリエーションであり、図6において、図5と本質的に共通する要素を示すには同一の符号が使用される。

0082

図6に示すように、この実施の形態6において、最後のレコード単位242を除くレコード単位240〜245の各々は、ファイル単位X、第1の記述子Hおよび第2の記述子Cを格納する。また、最後のレコード単位242は、ファイル単位X(N)、第1の記述子H’(N)および第2の記述子C(N)を格納する。各レコード単位のフォーマット、すなわちファイル単位X、第1の記述子HまたはH’および第2の記述子Cの配列は、送信先でこれらを区別しながらレコード単位から取り出せるのであれば、どのようなものでもよい。かかる概略的構造は、図5に示す実施の形態5と同じである。

0083

ただし、この実施の形態6では、第2の記述子C(i−1)〜C(N)の算出方法が実施の形態5のそれと異なる。実施の形態2ないし実施の形態5では、第2の記述子C(i−1)〜C(N)は直前のファイル単位X(1)〜X(N−1)の関数であり、場合によっては、直前のファイル単位に付与された第1の記述子H(1)〜H(N−1)そのものであった。これに対して、この実施の形態6においては、第2の記述子C(i−1)〜C(N)は直前のファイル単位に付与された第1の記述子H(1)〜H(N−1)にさらにある変換を施した値(例えば、そのハッシュ値)であり、その長さ(ビット長)は第1の記述子H(1)〜H(N−1)よりも短い。その変換の関数をGとすると、図6に示すように、例えば第2の記述子C(i)はG(H(i−1))で表される。

0084

さらに実施の形態2ないし実施の形態5と同様に、先頭のレコード単位240の第2の記述子C(1)にのみユニークなコードまたはビットを与えることにより、ファイル単位がファイルの先頭であるかどうかを検査することができる。

0085

次に動作について説明する。実施の形態5と同様に、第1の記述子H(1)〜H(i+1)およびH’(N)のおのおのにより、対応するファイル単位Xの個々の完全性と、ファイル単位が最後であるかどうかの属性を送信先が検査することができる。

0086

また、第2の記述子C(1)〜C(N)の機能は実施の形態5のものと同一である。すなわち、第2の記述子C(1)〜C(N)により、ファイル単位の連続関係の完全性と、対応するファイル単位が先頭であるかどうかの属性が判定できる。但し、第2の記述子C(i−1)〜C(N)は上記の方法で算出されているので、送信先では、直前のレコード単位の第1の記述子H(1)〜H(N−1)にさらに上記と同じ変換を施して第2の記述子の推定結果を算出し、受信されたレコード単位240〜242に格納された第2の記述子と比較する。推定結果と受信結果が一致すれば、対応するファイル単位Xと直前のファイル単位との連続性が完全であることがわかる。

0087

以上のように、この実施の形態6によれば、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。また、第2の記述子が第1の記述子であって、第1の記述子よりも短いので、レコード単位の長さを短縮することができる。

0088

上記の実施の形態6は実施の形態5のバリエーションであるが、この実施の形態6の原理すなわち直前のファイル単位Xに二度変換を施して第2の記述子Cを得ることは、他の実施の形態2ないし実施の形態4に応用してもよく、そのような応用は本発明の範囲内に含まれる。さらに、実施の形態3では、第2の記述子Cに代えてまたは第2の記述子に加えて、直後のファイル単位Xに二度変換を施して第3の記述子Dを得てもよい。

0089

実施の形態7.上記の実施の形態2ないし実施の形態6では、ファイル単位X(1)〜X(N)に付与する記述子はファイル単位X(1)〜X(N)の関数値または関数値の関数値であった。また、識別子F(図3)およびF’(図4)は簡単なコードであった。しかし、ファイルの改ざんを防ぐため、これらの記述子および識別子の少なくともいずれかを暗号化してもよい。これらの記述子および識別子だけでなくファイル単位Xも含むレコード単位全体を暗号化してもよい。暗号化の技術は、電子署名などに使われている暗号化技術公開鍵方式共通鍵方式、その他の技術を用いることができる。以上のように、この実施の形態7によれば、ファイルの改ざんを困難にするという効果がある。

発明の効果

0090

以上のように、この発明によれば、各ファイル単位とそれに付与された情報を用いてそのファイル単位の完全性を検査するステップと、各ファイル単位とそれに付与された情報を用いてそのファイル単位が電子ファイルの先頭のファイル単位であるか否か、および最後のファイル単位であるか否かを検査するステップと、各ファイル単位の直前と直後の少なくとも一つのファイル単位および各ファイル単位に付与された情報を用いて、それらのファイル単位の連続関係の完全性を検査するステップとを備えるように改ざん検出方法を構成したので、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。

0091

この発明によれば、順次送信されてくるファイル単位を受信する受信部と、受信されたファイル単位について、上記の改ざん検出方法を実行する改ざん検出部とを備えるように通信装置を構成したので、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。

0092

この発明によれば、各ファイル単位に、そのファイル単位の完全性を検査するための情報と、そのファイル単位が電子ファイルの先頭のファイル単位であるか否か、または最後のファイル単位であるか否かを検査するための情報と、そのファイル単位と直前または直後のファイル単位との連続関係の完全性を検査するための情報とを付与するように電子ファイルの記述方法を構成したので、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。

0093

この発明によれば、各ファイル単位に、そのファイル単位の関数である第1の記述子と、そのファイル単位の直前のファイル単位の関数である第2の記述子と、そのファイル単位の直後のファイル単位の関数である第3の記述子とを付与するように電子ファイルの記述方法を構成したので、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。

0094

この発明によれば、第2の記述子または第3の記述子は、直前または直後のファイル単位の第1の記述子の関数であり、その長さは元の第1の記述子よりも短いように電子ファイルの記述方法を構成したので、レコード単位の長さを短縮できるという効果がある。

0095

この発明によれば、各ファイル単位に、そのファイル単位の関数である第1の記述子と、そのファイル単位の直前と直後の少なくとも一つのファイル単位の関数である第2の記述子と、そのファイル単位が電子ファイルの先頭であるか否か、または最後であるか否かを示す識別子とを付与するように電子ファイルの記述方法を構成したので、送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。また、そのファイル単位がファイルの最後または先頭であることを示す識別子は短くてよいので、レコード単位の長さを短縮できる効果がある。また識別子は関数で演算しなくても得られるので演算手順を簡略化できる。

0096

この発明によれば、識別子が、第1または第2の記述子の中に埋め込まれているように電子ファイルの記述方法を構成したので、さらにレコード単位の長さを短縮できるという効果がある。

0097

この発明によれば、第2の記述子は、直前または直後のファイル単位の第1の記述子の関数であり、その長さは元の第1の記述子よりも短いように電子ファイルの記述方法を構成したので、レコード単位の長さを短縮できるという効果がある。

0098

この発明によれば、記述子および識別子の少なくともいずれかは暗号化されているように電子ファイルの記述方法を構成したので、ファイルの改ざんを困難にするという効果がある。

0099

この発明によれば、上記の電子ファイルの記述方法を実行するファイル記述部と、ファイル記述部で作成されたファイル単位を順次送信する送信部とを備えるように通信装置を構成したので、この通信装置からファイルを受け取る送信先では、取得したファイル単位だけからその部分に改ざんがないこととそのファイル単位の直前または直後のファイル単位の欠落がないことを検知でき、さらに取得したデータがファイルの全体なのか一部分なのかを検知できるという効果がある。

図面の簡単な説明

0100

図1この発明の実施の形態1に係る電子ファイルの改ざん検出方法の動作を示すフローチャートである。
図2この発明の実施の形態2に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。
図3この発明の実施の形態3に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。
図4この発明の実施の形態4に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。
図5この発明の実施の形態5に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。
図6この発明の実施の形態6に係る電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。
図7従来の電子ファイルの記述方法に基づいて記述された電子ファイルレコードの構造を示す概略図である。

--

0101

240〜242レコード単位、C(1)〜C(N) 第2の記述子、C’(1)〜C’(N) 記述子、D(1)〜D(N) 第3の記述子、F(1)〜F(N)識別子、F’(1)〜F’(N) 第3の識別子、H(1)〜H(N)(第1の)記述子、H’(N) 第1の記述子、X(1)〜X(N)ファイル単位。

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