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技術 難燃性粘着シート

出願人 DIC株式会社
発明者 石塚豊山上晃桑下明弘山田昭洋
出願日 2001年2月28日 (19年9ヶ月経過) 出願番号 2001-054419
公開日 2002年9月11日 (18年3ヶ月経過) 公開番号 2002-256232
状態 未査定
技術分野 高分子組成物 高分子成形体の被覆 接着テープ 接着剤、接着方法
主要キーワード 軟質プラスチックフィルム 難燃性テープ 重合脂肪酸系ポリアミド 大災害 合成樹脂フィルム製 加工作業性 アルキルペンダント系剥離剤 テルペンフェノール共重合体
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この項目の情報は公開日時点(2002年9月11日)のものです。
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課題

耐溶剤性と高度な難燃性を有し、焼却時にハロゲン元素に起因する有毒ガスを発生せず、灰分が残らない柔軟性に富んだ難燃性粘着シートを提供する。

解決手段

基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有し、ハロゲン元素の含有率が1質量%以下であり、かつ灰分が1質量%以下である難燃性粘着シートであって、基材フィルムがポリアミドエラストマーエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物ポリアミド重合脂肪酸系ポリアミドの群から選ばれる少なくとも2種の樹脂と、難燃剤としてチッソ含有化合物および/またはリン含有化合物を含有する難燃性粘着シートを提供。

概要

背景

従来、ハロゲン系難燃剤三酸化アンチモンを併用することにより、ポリオレフィン系樹脂アクリル系樹脂製品に高度の難燃性を付与できることが知られている。また、難燃剤として水酸化アルミニウム等の水和金属化合物を多量に添加することで、焼却時の有害ガス発生を抑制することも知られており、これらの難燃剤を配合した難燃性粘着シートが、一般に広く使用されている。

有害物質汚物を取り扱う場所、あるいはそれらを取り扱う設備工事を行う場合、床、壁、天井間仕切り什器等を有害物質や火花から保護する目的で合成樹脂フィルム製養生シートが使用される。養生シートは、一定期間経過ごとに新しいシート交換し、使用済みのシートは焼却処理されることが多い。一般に合成樹脂フィルム易燃性であるため、これら養生シートには、火災等による重大災害を防止するため、高い難燃性が付与されていることが要求される。特に養生シートが使用される場所が、原子力発電所放射性物質研究所等、放射性物質を取り扱う場所では、通常養生シートの焼却処分は施設内で行われる。この場合、放射性物質に汚染された養生シートが放射化されやすい無機元素を含有していると、焼却後に比較的半減期の長い放射性灰分を残すこととなる。したがって、上記目的で使用される養生シートには、焼却時に有毒ガスや、焼却炉を損傷する腐食性ガスを発生しないことに加えて、灰分が少ないことも要求される。

養生シートを床、壁面、天井、あるいは什器に固定する場合、または養生シート同士を接合する場合、粘着シートが使用される。これら粘着シートにもまた、養生シートと同様、高度の難燃性と焼却時に有毒ガス、腐食性ガスを発生しないこと、ならびに焼却後灰分を残さないことが要求される。

特開平05−202340号公報には、軟質プラスチックフィルムと、二軸延伸プラスチックフィルムとが難燃剤を含有する接着剤を介して積層された積層体粘着剤層を設けた難燃性テープが開示されている。しかし、この難燃性テープはフィルムの積層という複雑な製造工程を必要とし、コスト高になるという欠点がある。また、柔軟性にも欠けることから粘着性養生シートとしては使用しづらいという欠点を有している。さらに、使用する難燃剤がハロゲン系難燃剤の場合は焼却時にダイオキシン等の有毒ガスを発生し、金属水和物等の場合は灰分が多く残るなど、放射性物質を取り扱う場所での使用には適していない。

ポリアミドエラストマーからなる基材フィルムを使用した難燃性粘着シートは、適度な柔軟性を有しており上記用途に適しているが、ポリアミドエラストマーが有機溶剤に溶解しやすいことから、溶剤粘着剤を直接基材フィルムに塗工した場合、ポリアミドエラストマーが溶剤に侵されて基材フィルムが伸縮するという欠点がある。

概要

耐溶剤性と高度な難燃性を有し、焼却時にハロゲン元素に起因する有毒ガスを発生せず、灰分が残らない柔軟性に富んだ難燃性粘着シートを提供する。

基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有し、ハロゲン元素の含有率が1質量%以下であり、かつ灰分が1質量%以下である難燃性粘着シートであって、基材フィルムがポリアミドエラストマー、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物ポリアミド重合脂肪酸系ポリアミドの群から選ばれる少なくとも2種の樹脂と、難燃剤としてチッソ含有化合物および/またはリン含有化合物を含有する難燃性粘着シートを提供。

目的

本発明の課題は、耐溶剤性と高度な難燃性を有し、焼却時にハロゲン元素に起因する有毒ガスを発生せず、灰分が残らない柔軟性に富んだ難燃性粘着シートを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
5件

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請求項1

基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有し、ハロゲン元素含有率が1質量%以下であり、かつ灰分が1質量%以下である難燃性粘着シートであって、基材フィルムがポリアミドエラストマーエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物ポリアミド重合脂肪酸系ポリアミドの群から選ばれる少なくとも2種の樹脂と、難燃剤としてチッソ含有化合物および/またはリン含有化合物を含有することを特徴とする難燃性粘着シート。

請求項2

基材フィルム中に、ケン化前の酢酸ビニル成分含有率が10〜45質量%であり、かつケン化度が90%以上であるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を含有することを特徴とする請求項1に記載の難燃性粘着シート。

請求項3

基材フィルムが12ナイロンを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の難燃性粘着シート。

請求項4

前記チッソ含有化合物および/またはリン含有化合物の含有率が前記樹脂と該チッソ含有化合物および/またはリン含有化合物との合計質量の10〜50%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性粘着シート。

請求項5

チッソ含有化合物がメラミンシアヌレートである請求項1〜4のいずれかに記載の難燃性粘着シート。

請求項6

リン含有化合物が縮合リン酸エステルである請求項1〜4のいずれかに記載の難燃性粘着シート。

請求項7

片面に粘着剤層を有する基材フィルムの粘着剤層とは反対側の面に、アルキルペンダント系剥離剤または縮合ワックス剥離剤を含有する剥離剤層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の難燃性粘着シート。

請求項8

粘着剤層が、難燃剤としてチッソ含有化合物および/またはリン含有化合物を、60質量%を超えない範囲で含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の難燃性粘着シート。

技術分野

0001

本発明は、耐溶剤性と高度な難燃性を有し、焼却時にハロゲン元素に起因する有毒ガスを発生せず、燃焼後灰分を残さない難燃性粘着シートに関する。

背景技術

0002

従来、ハロゲン系難燃剤三酸化アンチモンを併用することにより、ポリオレフィン系樹脂アクリル系樹脂製品に高度の難燃性を付与できることが知られている。また、難燃剤として水酸化アルミニウム等の水和金属化合物を多量に添加することで、焼却時の有害ガス発生を抑制することも知られており、これらの難燃剤を配合した難燃性粘着シートが、一般に広く使用されている。

0003

有害物質汚物を取り扱う場所、あるいはそれらを取り扱う設備工事を行う場合、床、壁、天井間仕切り什器等を有害物質や火花から保護する目的で合成樹脂フィルム製養生シートが使用される。養生シートは、一定期間経過ごとに新しいシート交換し、使用済みのシートは焼却処理されることが多い。一般に合成樹脂フィルム易燃性であるため、これら養生シートには、火災等による重大災害を防止するため、高い難燃性が付与されていることが要求される。特に養生シートが使用される場所が、原子力発電所放射性物質研究所等、放射性物質を取り扱う場所では、通常養生シートの焼却処分は施設内で行われる。この場合、放射性物質に汚染された養生シートが放射化されやすい無機元素を含有していると、焼却後に比較的半減期の長い放射性灰分を残すこととなる。したがって、上記目的で使用される養生シートには、焼却時に有毒ガスや、焼却炉を損傷する腐食性ガスを発生しないことに加えて、灰分が少ないことも要求される。

0004

養生シートを床、壁面、天井、あるいは什器に固定する場合、または養生シート同士を接合する場合、粘着シートが使用される。これら粘着シートにもまた、養生シートと同様、高度の難燃性と焼却時に有毒ガス、腐食性ガスを発生しないこと、ならびに焼却後灰分を残さないことが要求される。

0005

特開平05−202340号公報には、軟質プラスチックフィルムと、二軸延伸プラスチックフィルムとが難燃剤を含有する接着剤を介して積層された積層体粘着剤層を設けた難燃性テープが開示されている。しかし、この難燃性テープはフィルムの積層という複雑な製造工程を必要とし、コスト高になるという欠点がある。また、柔軟性にも欠けることから粘着性養生シートとしては使用しづらいという欠点を有している。さらに、使用する難燃剤がハロゲン系難燃剤の場合は焼却時にダイオキシン等の有毒ガスを発生し、金属水和物等の場合は灰分が多く残るなど、放射性物質を取り扱う場所での使用には適していない。

0006

ポリアミドエラストマーからなる基材フィルムを使用した難燃性粘着シートは、適度な柔軟性を有しており上記用途に適しているが、ポリアミドエラストマーが有機溶剤に溶解しやすいことから、溶剤粘着剤を直接基材フィルムに塗工した場合、ポリアミドエラストマーが溶剤に侵されて基材フィルムが伸縮するという欠点がある。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、耐溶剤性と高度な難燃性を有し、焼却時にハロゲン元素に起因する有毒ガスを発生せず、灰分が残らない柔軟性に富んだ難燃性粘着シートを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、基材フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有し、ハロゲン元素の含有率が1質量%以下であり、かつ灰分が1質量%以下である難燃性粘着シートであって、基材フィルムがポリアミドエラストマー、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物ポリアミド重合脂肪酸系ポリアミドの群から選ばれる少なくとも2種の樹脂と、難燃剤としてチッソ含有化合物および/またはリン含有化合物を含有する難燃性粘着シートを提供することにより、上記課題を解決した。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下に本発明をさらに詳細に説明するが、特に断らない限り例示する素材はすべて、化学構造中にハロゲン元素を含有しないものであり、触媒添加剤あるいは不純物由来して含有する場合も、その含有率は1質量%以下のものである。

0010

1.基材フィルム
本発明の難燃性粘着シートの基材フィルムは、ポリアミドエラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリアミド、重合脂肪酸系ポリアミドの群から選ばれる少なくとも2種の樹脂、チッソおよび/またはリン含有化合物、および必要に応じて添加する添加剤によって構成される。

0011

ポリアミドエラストマーとしては、たとえば、特開平5−320336号公報、特開平6−122817号公報、特開平4−337325号公報、あるいは特公平6−47622号公報等に開示されたものを使用することができる。代表的な例としては、炭素数が20〜48の重合脂肪酸アゼライン酸および/またはセバシン酸、および炭素数が2〜20のジアミンの3成分からなる数平均分子量が500〜5000のポリアミドオリゴマーと、数平均分子量が200〜3000のポリオキシアルキレングリコール、またはポリオキシアルキレングリコールと数平均分子量が200〜3000のα,ω−ジヒドロキシ炭化水素との混合物と、炭素数6〜20のジカルボン酸とを重縮合させた、溶融粘度が5Pa・s以上のポリアミドエラストマーが挙げられる。本発明の基材フィルムは、ポリアミドエラストマーを必須成分とはしておらず、これを含有していなくても適度な柔軟性を有するが、用途によっては、ポリアミドエラストマーを添加することにより、なお一層の柔軟性が得られる。この場合、ポリアミドエラストマーの添加率は、全樹脂に対して10〜50質量%の範囲にあるのが好ましい。10質量%未満では、ポリアミドエラストマーを添加することによる効果の発現が不十分となり、50質量%を超えると、難燃性粘着シートの耐溶剤性が低下する傾向にある。

0012

エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を公知の方法によってケン化したものである。ケン化前の酢酸ビニル成分含有率は10〜45質量%が好ましい。共重合体中のエチレン成分が多くなるほど燃焼しやすくなるため、ケン化前の酢酸ビニル成分含有率が10質量%未満では難燃性が得にくくなる。45質量%を超えるとフィルムが粘着性を帯びるため、難燃性粘着シートの加工作業性が低下する。ケン化度は90%以上であることが特に好ましい。90%未満では難燃粘着シートの耐溶剤性が低下する。エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の含有率は、全樹脂に対して50質量%を超えない範囲で使用するのが好ましい。50質量%を超えると、難燃性粘着シートの難燃性が得られにくい。

0013

ポリアミドとしては12ナイロン、11ナイロン、6ナイロン、6/12ナイロン、66ナイロン、6Tナイロン等を使用することができるが、柔軟性があり、吸湿性が低い12ナイロンが最も好ましい。ポリアミドを使用する場合は、その含有率を全樹脂に対して20〜90質量%とするのが好ましい。20質量%未満では耐溶剤性が低下する傾向にあり、90質量%を超えると十分な柔軟性が得られにくい。

0014

重合脂肪酸系ポリアミドとしては、たとえば、特開平5−320335号公報に開示されているポリアミドを使用することができる。代表的な例としては、炭素数が20〜48の重合脂肪酸、アゼライン酸および/またはセバシン酸、および炭素数が2〜20のジアミンとを重縮合して得られる、250℃での溶融粘度が5Pa・s以上のポリアミドが挙げられる。重合脂肪酸系ポリアミドの含有率は、全樹脂に対して40質量%を超えない範囲で使用するのが好ましい。40質量%を超えると、フィルムが粘着性を帯びるため、難燃性粘着シートの加工作業性が低下する。

0015

本発明の難燃性粘着シートの基材フィルムとして、上記樹脂を単独で使用した場合は、柔軟性、引張強度等の機械的性質、および耐溶剤性をすべて満足させることは困難である。難燃性粘着シートの用途と使用条件に応じて、上記樹脂の群から2種以上を適宜組み合わせて使用することにより、本発明の効果が発揮される。

0016

本発明の難燃性粘着シートの基材フィルムには、難燃剤としてチッソ含有化合物および/またはリン含有化合物を配合する。難燃剤としては、チッソおよび/またはリンを含有する化合物であること以外に特に限定はないが、なかでもチッソおよび/またはリンの含有率の高い化合物ほど難燃効果が高い。このようなチッソ含有化合物としてはメラミンシアヌレートメラミンメラムメレム尿素グアニジン等が挙げられるが、本発明においては、難燃性、耐熱性耐水性等に優れたメラミンシアヌレートを使用するのが最も好ましい。

0017

また、リン含有化合物としては、赤リンリン酸エステル縮合リン酸エステル等が挙げられるが、本発明においては、難燃性に優れ、ブリードしにくく、かつ無色である縮合リン酸エステルを使用するのが最も好ましい。

0018

チッソおよびリンを含有する化合物としては、ポリリン酸メラミンポリリン酸メラム、ポリリン酸メレム、ポリリン酸アンモニウムリン酸エステルアミド等が挙げられる。本発明においては、耐水性および難燃性に優れたリン酸エステルアミドを使用するのが最も好ましい。

0019

チッソ含有化合物、およびリン含有化合物は、これらを単独で使用するばかりではなく、混合して使用することもできる。上記のチッソ含有化合物および/またはリン含有化合物の含有率は、基材フィルムを構成する全樹脂と該チッソ含有化合物および/またはリン含有化合物との合計質量の10〜50%であるのが好ましい。10質量%未満では、難燃性粘着シートの難燃性が不十分となり、50質量%を超えると、基材フィルムの引張強度が低下する。上記範囲内でチッソ含有化合物および/またはリン含有化合物の含有率を高くするほど、基材フィルムの厚さが薄くても高い難燃性を有する難燃性粘着シートが得られる。基材フィルムには、必要に応じて酸化防止剤紫外線吸収剤耐候安定剤顔料分散剤等、公知慣用の各種添加剤を添加することができる。

0020

本発明の基材フィルムは、Tダイ、インフレーション、あるいはカレンダー等の加工方法により作製することができる。フィルムの厚さは、10〜1000μmであるのが好ましい。難燃性粘着シートに高い難燃性を付与するためには、100〜1000μmが最も好ましい。粘着剤との密着性を改善するために、基材フィルム表面にコロナ処理や、公知慣用のプライマー処理を施してもよい。

0021

2.剥離剤層
一般に粘着シートは、剥離剤層を有するセパレータと貼り合わせて保管され、あるいは取り扱われて、被着体へ貼着する直前剥離される。しかし、基材フィルムの片面に粘着剤層を有する粘着シートの場合には、基材フィルムの粘着剤層とは反対側の面に剥離剤層を設けることにより、セパレータを使用せず、ロール状に巻き取って保管、あるいは取り扱うことができる。この場合はセパレータが不要となるので、廃棄物を削減でき、廃棄物処理コストを低減することができる。本発明の難燃性粘着シートにおいても、上記と同様に基材フィルムの片面に剥離剤層を設けた場合は、ロール状に巻き取ることができる。剥離剤としては公知のものを使用することができる。具体的には、シリコーン系剥離剤アルキルペンダント系剥離剤縮合ワックス系剥離剤等が挙げられる。なかでも、灰分が少ないことから、アルキルペンダント系剥離剤および縮合ワックス系剥離剤を使用するのが好ましい。剥離剤の塗布量は、0.1〜4g/m2であるのが好ましい。

0022

3.粘着剤および粘着剤層
本発明の粘着剤としては公知のものを使用することができる。具体的には、たとえば、アクリル系粘着剤ゴム系粘着剤等が挙げられる。

0023

本発明の難燃性粘着シートは、基材フィルムに難燃剤としてチッソ含有化合物やリン含有化合物を含有させるだけで十分な難燃効果を発揮するが、粘着剤層にもこれらの化合物を添加することにより、なお一層難燃性を高めることができる。本発明の粘着剤層に添加するチッソ含有化合物やリン含有化合物には、基材フィルムに添加するものと同じものを使用することが好ましい。なかでも、粘着剤溶液中での分散性や耐水性に優れたメラミンシアヌレートが最も好ましい。チッソ含有化合物やリン含有化合物難燃剤の添加量は、該化合物を含有する粘着剤全体の10〜80質量%が好ましく、さらに好ましくは、30〜60質量%がよい。10質量%未満である場合は、粘着剤層に難燃剤を添加したことによる難燃性向上の十分な効果が得られず、80質量%を超えると粘着性が低下する。難燃剤の粒径は、1〜80μmが好ましく、更に好ましくは、1〜40μmである。粒径が80μmを超えると粘着剤の塗工性、接着力が低下する。

0024

粘着剤層には、必要に応じて粘着付与樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、増粘剤等、公知慣用の各種添加剤を、接着力を損なわない範囲で添加することができる。

0025

基材フィルム上の粘着剤層は、公知慣用の方法で形成することができる。本発明においては、粘着剤層用組成物を基材フィルムに直接塗布し、乾燥してもよいし、いったんセパレータ上に粘着剤層を形成した後、基材フィルムと貼り合わせても良い。基材フィルムの両面に粘着剤層を設けて、難燃性両面粘着シートとしてもよい。

0026

粘着剤層の厚さは特に限定されるものではないが、一般の粘着シートと同程度の10〜400μmが好ましく、さらに好ましくは、30〜100μmである。

0027

以下、実施例および比較例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。特に断らない限り、部および%は、それぞれ質量部および質量%を表す。

0028

<粘着剤層用組成物の調製>
2−エチルヘキシルアクリレート50部
n−ブチルアクリレート46部
アクリル酸3.5部
2−ヒドロキシエチルアクリレート0.5部
2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.2部
酢酸エチル100部
上記混合物を、チッソ気流中、80℃で8時間撹拌し、固形分50%、質量平均分子量40万のアクリル酸エステル共重合体溶液を得た。

0029

上記アクリル酸エステル共重合体固形分100部に対し、表1に示す割合で、粘着付与樹脂、難燃剤、および架橋剤を配合し、トルエンに溶解して固形分濃度50%の粘着剤層用組成物A〜Dを調製した。ただし、表1中のエポキシ系架橋剤の配合量は、0.5%トルエン溶液の質量部で表した。

0030

0031

表1に記載の〜は以下の通りである。
重合ロジンペンタエリスリトールエステル(理化ハーキュレス(株)製「ペンタリンC−J」)
テルペンフェノール共重合体(ヤスハラケミカル(株)製「YP−90LL」)
:縮合リン酸エステル(旭電化工業(株)製「アデカスタブFP−600」)
:メラミンシアヌレート(日産化学工業(株)製「MC−610」)
:エポキシ系架橋剤(綜研化学(株)製「E−05X」(0.5%トルエン溶液))

0032

<基材フィルムの作成>表2に記載した配合組成で、30mmφの二軸ベント式押出機を使用し、200℃で溶融混練後、樹脂をペレット化した。樹脂ペレットを200℃でTダイ成形し、厚さ200μmのフィルムを作成し、基材フィルムとした。

0033

0034

表2に記載した配合組成の各成分は下記の通り。
AE:ポリアミドエラストマー(富士化成工業(株)製「TPAE−8」)
PA:12ナイロン(ダイセルヒュルス(株)製「ダイアミドL−2140」)
EVAOH:エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(田岡化学工業(株)製「テクノリンクK−131」(ケン化度90%))
MC:メラミンシアヌレート(日産化学工業(株)製「MC−610」)
P:縮合リン酸エステル(旭電化工業(株)製「アデカスタブFP−600」)

0035

試験用粘着シートの作製>上記基材フィルム1〜3の片面に、表1記載の粘着剤層用組成物を、乾燥後の厚さが50μmになるよう塗布して、表3に記載した実施例1〜3、および比較例の試験用粘着シートを作製した。

0036

<粘着シートの試験および結果の評価>試験用粘着シートについて、接着力、耐溶剤性、灰分量、および難燃性を、下記の方法で試験し、評価した。結果を表3に記載した。

0037

〔接着力〕JIS Z 0237に準じ、25mm幅×100mm長さの粘着シートを23℃でSUS板貼付し、2kgローラーで1往復加圧した。30分間放置後、23℃で180°方向に剥離速度300mm/minで剥離し、接着力を測定した。5N/25mm以上あれば、実用接着力があると評価した。

0038

〔耐溶剤性〕基材フィルムの片面に粘着剤層用組成物を塗布し、80℃で2分間乾燥した後、下記式に従って算出した収縮率で耐溶剤性を評価した。収縮率が1%未満であれば、耐溶剤性があるとして○、1%以上の場合は×で表した。式 収縮率=[(粘着剤層形成前の基材フィルムの幅−粘着シートの幅)/粘着剤層形成前の基材フィルムの幅]×100

0039

〔灰 分〕粘着シート試料を、空気中に550℃で1時間保持し、残留した灰分の量を、試料に対する質量%で表した。

0040

〔難燃性〕UL94「薄物燃焼試験」に準じて試験した。VTM−0相当に適合するか否かを判定した。

0041

0042

実施例および比較例の難燃性粘着テープは、いずれも柔軟性を有していた。しかし、表3の結果から明らかなように、実施例の難燃性粘着シートはいずれも灰分が少なく、難燃性に優れており、かつ耐溶剤性を有しているのに対して、比較例の難燃性粘着シートは、灰分が少なく、難燃性には優れるものの、耐溶剤性に劣っている。

発明の効果

0043

本発明の難燃性粘着シートは、良好な連続生産性を有し、柔軟性に富み、かつ高度な難燃性および接着性を併せ持ち、しかも焼却処理時にハロゲン元素に由来する有害ガスを発生せず、燃焼後も灰分が残らないという顕著な効果を発現する。そのため、種々の難燃性を要求される工業用粘着シートとして有用であり、なかでも、原子力発電所等の放射性物質取り扱い場所など、有害物質や汚物を扱う場所における床、壁、天井、什器等の粘着性養生シートとして、あるいは粘着性をもたない養生シートの固定用粘着シートとして、特に有用である。

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