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技術 ブレーキ倍力装置の制御装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 倉垣智吉川徳治横山篤間中敏雄
出願日 2001年2月28日 (19年10ヶ月経過) 出願番号 2001-053424
公開日 2002年9月11日 (18年3ヶ月経過) 公開番号 2002-255024
状態 特許登録済
技術分野 ブレーキシステム(制動力調整) ブレーキシステム(ブースタ) ブレーキシステム(制動力調整)
主要キーワード 圧力センサ値 圧力変化分 ソレノイド機構 作動圧室 直接温度 記録値 圧力指令 比例成分
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図面 (10)

課題

ソレノイド電流は、弾性変形可能な弁体弾性係数と、弾性変形可能なシール材摺動抵抗が温度に依存して変化し、低温では大きく、高温では小さくなるので、閉じている弁機構を開くためのソレノイド電流は、低温と高温で変化させる必要がある。

解決手段

直接温度計測することなく、弁機構を開くために必要なソレノイド電流を供給するために、増圧時は、弁機構が開いて圧力が変化したときのソレノイド電流(増圧開始電流学習値)を記録し、その後弁機構が閉じた後に再度弁機構を開く際には、前記記録した増圧開始電流学習値に基づいて算出したソレノイド電流を流すようにする。

概要

背景

特開2001−10481に開示されているとおり、ブレーキ倍力装置バルブボディ内にソレノイド機構を内蔵し、ソレノイド機構に通電してその可動子を移動させ、この可動子の移動によって、弁機構である大気弁または真空弁開弁するようにしたものがある。このブレーキ倍力装置は、ブレーキペダル連動する入力ロッド変位に基づく作動とは別に、ソレノイドに流す電流に応じた弁機構が、前記ブレーキ倍力装置の定圧室作動圧室の間の空気流量を調節し定圧室と作動圧室の間に圧力差を生じさせ、マスターシリンダ内のブレーキ液に圧力を加えることができる。この圧力が各車輪スレーブシリンダ伝わり、車両にブレーキがかかる。(自動ブレーキ

概要

ソレノイド電流は、弾性変形可能な弁体弾性係数と、弾性変形可能なシール材摺動抵抗が温度に依存して変化し、低温では大きく、高温では小さくなるので、閉じている弁機構を開くためのソレノイド電流は、低温と高温で変化させる必要がある。

直接温度計測することなく、弁機構を開くために必要なソレノイド電流を供給するために、増圧時は、弁機構が開いて圧力が変化したときのソレノイド電流(増圧開始電流学習値)を記録し、その後弁機構が閉じた後に再度弁機構を開く際には、前記記録した増圧開始電流学習値に基づいて算出したソレノイド電流を流すようにする。

目的

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請求項1

少なくともブレーキペダルの入力に基づいて増幅した出力を出力する機能と、制御弁電磁力を作用して出力を増減する機能とを備え、制御装置起動後に初めてマスターシリンダ内に圧力を供給する際に電磁石に流す電流初期値と、2回目以降にマスターシリンダ内に圧力を供給する際に電磁石に流す電流の初期値を変化させることを特徴とする倍力装置

請求項2

少なくともブレーキペダルの入力に基づいて増幅した出力を出力する機能と、制御弁に電磁力を作用して出力を増減する機能とを備え、制御装置を起動後にマスターシリンダ内の圧力を低下させる際に電磁石に流す電流の初期値と、次回以降にマスターシリンダ内の圧力を低下させる際に電磁石に流す電流の初期値を変化させることを特徴とする倍力装置。

請求項3

少なくともブレーキペダルの入力に基づいて増幅した出力を出力する機能と、制御弁に電磁力を作用して出力を増減する機能とを備えた倍力装置を運転する方法において、制御装置を起動後に初めてマスターシリンダ内に圧力を供給する際に電磁石に流す電流の初期値と、2回目以降にマスターシリンダ内に圧力を供給する際に電磁石に流す電流の初期値を変化させることを特徴とする方法。

請求項4

請求項3の倍力装置を運転する方法において、今回のマスターシリンダ内に圧力を供給する際にソレノイドに流す電流と、検出されたマスターシリンダ内の圧力の関係を記録し、次回のマスターシリンダ内に圧力を供給する際に電磁石に流す電流の初期値を、前記記録に基づいて設定することを特徴とする方法。

請求項5

請求項3の倍力装置を運転する方法において、マスターシリンダ内に供給される圧力が検出され、今回のマスターシリンダ内の圧力を低下させる際にソレノイドに流す電流と、検出されたマスターシリンダ内の圧力の関係を記録し、次回のマスターシリンダ内に圧力を低下させる際に電磁石に流す電流の初期値を、前記記録に基づいて設定することを特徴とする方法。

請求項6

少なくともブレーキペダルの入力に基づいて増幅した出力を出力する機能と、制御弁に電磁力を作用して出力を増減する機能とを備え、制御装置を起動後に初めてマスターシリンダ内に圧力を供給する際に電磁石に流す電流の初期値と、2回目以降にマスターシリンダ内に圧力を供給する際に電磁石に流す電流の初期値を変化させることを特徴とする倍力装置を搭載した車両。

技術分野

0001

本発明は、車両のブレーキ装置に関わる。

背景技術

0002

特開2001−10481に開示されているとおり、ブレーキ倍力装置バルブボディ内にソレノイド機構を内蔵し、ソレノイド機構に通電してその可動子を移動させ、この可動子の移動によって、弁機構である大気弁または真空弁開弁するようにしたものがある。このブレーキ倍力装置は、ブレーキペダル連動する入力ロッド変位に基づく作動とは別に、ソレノイドに流す電流に応じた弁機構が、前記ブレーキ倍力装置の定圧室作動圧室の間の空気流量を調節し定圧室と作動圧室の間に圧力差を生じさせ、マスターシリンダ内のブレーキ液に圧力を加えることができる。この圧力が各車輪スレーブシリンダ伝わり、車両にブレーキがかかる。(自動ブレーキ

発明が解決しようとする課題

0003

このようなブレーキ倍力装置において、自動ブレーキをかける際に、前記ソレノイド機構の可動子を動かして閉じている弁機構(大気弁)を開くためには、弁機構を構成している弾性変形可能な弁体の弾性変形による反力と、バネの変形による反力と、弾性変形可能なシール材摺動抵抗による反力の、前記3つの反力を加えた力より大きな電磁気力を発生するソレノイド電流を流す必要がある。ソレノイド電流は、前記弾性変形可能な弁体の弾性係数と、弾性変形可能なシール材の摺動抵抗が温度に依存して変化し、低温(−10℃以下)では大きく、高温(+60℃以上)では小さくなるので、閉じている弁機構を開くためのソレノイド電流は、低温と高温で変化させる必要がある。

0004

一方、自動ブレーキを解除するために、前記ソレノイド機構の可動子を動かし閉じている弁機構(真空弁)を開くためには、バネの変形による反力と、弾性変形可能なシール材の摺動抵抗による反力の、前記2つの反力を加えた力と釣り合う電磁気力を発生するソレノイド電流を流す必要がある。ソレノイド電流は、弾性変形可能なシール材の摺動抵抗が温度に依存して変化し、低温では大きく、高温では小さくなるので、閉じている弁機構を開くためのソレノイド電流は、低温と高温で変化させる必要がある。

課題を解決するための手段

0005

前記課題に関し、直接温度計測することなく、弁機構を開くために必要なソレノイド電流を供給するために、増圧時は、弁機構が開いて圧力が変化したときのソレノイド電流(増圧開始電流学習値)を記録し、その後弁機構が閉じた後に再度弁機構を開く際には、前記記録した増圧開始電流学習値に基づいて補正したソレノイド電流を流すようにする。

0006

また、減圧時も増圧時と同様に、弁機構が開いて圧力が変化したときのソレノイド電流(減圧開始電流学習値)を記録し、その後弁機構が閉じた後に再度弁機構を開く際には、前記記録した減圧開始電流学習値に基づいて補正したソレノイド電流を流すようにする。

0007

このようにして、増圧開始電流学習値を増圧毎に更新していくことで、装置の起動後第一回目を除き、常に適切なソレノイド電流をブースタ倍力装置に供給することが可能となる。減圧時も同様である。

0008

また、ソレノイド電流の代わりに、ソレノイド電流指令を増圧開始電流学習値として記録しても、同様に常に適切なソレノイド電流をブースタ倍力装置に供給することが可能となる。減圧時も同様である。

発明を実施するための最良の形態

0009

図1は、本発明の倍力装置の制御装置の構成図である。ブレーキペダル116と、ブレーキペダルの入力に基づいて増幅した出力を出力する機能と制御弁電磁力を作用して出力を増減する機能とを備えた倍力装置101(以下、倍力装置)と、マスターシリンダ102と、圧力センサ103と、電流源104と、増圧制御機能107と、増圧時の圧力−電流指令変換機能108と、増圧開始電流指令の学習機能113と、圧力保持時の圧力−電流指令変換機能109と、減圧制御機能110と、減圧時の圧力−電流指令変換機能111と、減圧開始電流指令の学習機能114と、圧力指令ゼロ時の電流指令機能115と、電流指令の切り換え判定機能105と、切り換え判定機能105の結果に基づいて電流指令を切り換える電流切り換え機能112からなる。倍力装置101は、ソレノイドに電流を流すことにより弁機構の開閉を制御し、マスターシリンダ内の圧力を制御する機能を持つ。増圧時の圧力−電流指令変換手段108は、あらかじめ測定してある増圧時のソレノイド電流と圧力センサの関係を使って、圧力指令PRUから電流指令IRUに変換する。減圧時の圧力−電流指令変換手段111にも、同様にして減圧時の電流と圧力センサの関係を使って、圧力指令PRUから電流指令IREFに変換する。

0010

切り換え判定手段105の判断は、図2状態遷移図を基に決定する。初期状態制御禁止状態202である。倍力装置とその制御装置の自己診断を行い、前記2つの装置が正常であることを確認し、ゼロ保持状態205に遷移する。また、装置に何らかの故障があることを確認した場合には制御禁止状態202を継続する。

0011

ゼロ保持状態205において、圧力指令PCMD が所定値PD 未満(例:0.01MPa未満)のとき、ソレノイド電流をゼロとして、圧力センサ値PM/C をゼロに保持している。圧力指令PCMD が所定値PD 以上で、かつ圧力指令PCMD が増加している(圧力指令の時間微分d/dt PCMDが正)場合に増圧状態203に遷移する。前記条件が成立しない場合には、ゼロ保持状態205を継続する。

0012

増圧状態203において、圧力指令PCMD が所定値PD 未満のときは、ゼロ保持状態205に遷移する。また、圧力指令PCMD が減少か一定になっており(圧力指令の時間微分d/dt PCMDが負またはゼロ)、かつ圧力指令PCMD と圧力センサ値PM/C との差(以下、圧力偏差ΔP)が所定値PB 未満の場合には保持状態201に遷移する。前記条件が成立しない場合には、増圧状態203を継続する。

0013

保持状態201において、圧力指令PCMD が所定値PD 未満のときは、ゼロ保持状態205に遷移する。また、圧力指令PCMD が増加しており(圧力指令の時間微分d/dt PCMDが正)、かつ圧力偏差ΔPが所定値PA 以上の場合には増圧状態203に遷移する。一方、圧力指令PCMD が減少しており(圧力指令の時間微分d/dt PCMDが負)、かつ圧力偏差ΔPが所定値「−PA 」未満の場合には減圧状態204に遷移する。前記3つの条件が成立しない場合には、保持状態201を継続する。

0014

減圧状態204において、圧力指令PCMD が所定値PD 未満の状態が所定時間TE以上継続したときは、ゼロ保持状態205に遷移する。また、圧力指令PCMDが増加しており(圧力指令の時間微分d/dt PCMDが正またはゼロ)、かつ圧力偏差ΔPが所定値−PB 以上の場合には保持状態201に遷移する。前記2つの条件が成立しない場合には、減圧状態204を継続する。

0015

また、倍力装置または倍力装置の制御装置が故障していると判断した場合には、すべての状態から制御禁止状態202に遷移し、ソレノイド電流をゼロにする。

0016

次に、増圧時の動作を、図3図6を用いて説明する。図3は圧力指令PCMDとソレノイド電流,圧力センサ値PM/C の動きを示したものである。また、図4は倍力装置101の動作を説明するための模式図である。図3時刻T1 以前では、ソレノイド機構402に通電しておらず、大気弁403および真空弁404は共に閉じており、定圧室406と作動圧室405の圧力は真空源407と同じ圧力になっている。図3の時刻T1 において、制御装置401からソレノイド電流I1 をソレノイド機構402に供給する。時刻T2 までは圧力センサ値PM/Cはゼロであり、後に説明する図6処理フローによりソレノイド電流の供給を徐々に大きくしている。時刻T2 においてソレノイド電流I2 になると、大気弁403が開き、経路408を通して作動圧室405に大気が導入される。このとき真空弁404は閉じたままであるので、定圧室406と作動圧室405の間に圧力差が生じ、その圧力差を源にした力がマスターシリンダ内のピストンに加わり、マスターシリンダ内の圧力が増大し、ブレーキが掛かる。図6の処理フローによりソレノイド電流の供給を適宜変更することにより、圧力指令PCMD に沿って圧力センサ値PM/C を変化させることができる。

0017

図3において、圧力指令PCMD が入力されてから、圧力センサ値PM/C が観測できるまでの所用時間はΔT12である。この所用時間を短縮するために、次回以降は、圧力センサ値PM/C が観測できた時刻T2 のときのソレノイド電流I2 を基に補正したソレノイド電流I5 から給電を開始する。

0018

図5図1における増圧開始電流指令の学習機能113を、ソフトウェアで実現する処理フローである。ステップ501において、前回制御状態を判定する。前回が増圧状態以外(多くはゼロ保持状態)の場合には、ソレノイド電流学習値ILを記録するための初期化処理をステップ502で行う。初期化処理は、2つのカウンタAおよびカウンタBをゼロクリアする。カウンタAは圧力指令PCMD が所定値PD を越えて大きくなってからの時間を計測する。一方カウンタBは圧力センサ値PM/C が所定値PGを越えて大きくなってからの時間を計測する。前回が増圧状態のときは初期化せず、ステップ512の判定を行う。ステップ512では、カウンタBとカウンタBの最大値TBMAXとを比較する。カウンタBが最大値TBMAXより小さい場合には、ステップ503の判定へ進み、最大値TBMAXと等しいか大きい場合には何も更新せず終了する。ステップ503では圧力センサ値PM/C と所定値PG との大小を比べ、圧力センサ値PM/C が小さい場合にはステップ504を行う。圧力センサ値PM/C が大きい場合にはステップ505の判定を行う。ステップ504は、圧力センサ値PM/C が所定値PG を越えていないので、カウンタBをゼロクリアし、また増圧開始電流学習値ILUを前回の記録値のままとする。ステップ505においては、カウンタAと所定値TFとを比較し、カウンタAが小さい場合にはステップ506の判定を行い、カウンタAが大きい場合にはステップ507の判定を行う。ステップ506においては、圧力指令PCMD と圧力センサ値PM/C とを比較する。圧力センサ値PM/C が圧力指令PCMD より大きい場合には、ステップ508において、増圧開始電流学習値ILUを前回の記録値より所定値だけ小さくした値として更新する。また、カウンタBを最大値に設定し、増圧開始電流学習値ILUの更新を終了する。ステップ506で圧力センサ値PM/C が圧力指令PCMD より小さい場合には、ステップ509において増圧開始電流学習値ILUを学習中であり、カウンタBを1増やして終了する。

0019

ステップ507において、カウンタBが所定値TH 以下の場合にはステップ510の処理を行い、カウンタBが所定値TH 以上の場合にはステップ511の処理を行う。ステップ510は増圧開始電流学習値ILUを学習中であり、カウンタBを1増やして終了する。一方、ステップ511は、増圧開始電流学習値ILUを前回の記録値より所定値だけ小さくした値として更新する。また、カウンタBを最大値に設定し、増圧開始電流学習値ILUの更新を終了する。

0020

以上の処理フローにより、圧力センサ値PM/C が所定値PGを越えたときの増圧開始電流学習値ILUを、増圧開始ごとに更新することが可能となる。もちろん、学習する値は圧力センサ値PM/C が所定値PG を越えたときのソレノイド電流計測値でもよい。

0021

図6は、図1における増圧制御機能106と、増圧時の圧力−電流指令変換機能108をソフトウェアで実現する処理フローである。ステップ601は圧力偏差ΔPの微分成分を計算する。ステップ602は圧力偏差ΔPの比例成分を計算する。ステップ603は前回の制御状態を判定し、前回の制御状態が増圧状態のときはステップ605へ、増圧状態以外のときは積分成分初期設定を行った後、ステップ605へ進む。ステップ605においては積分成分の計算を行う。その後ステップ606において前記3成分の加算を行う。

0022

0023

さらにステップ607において、加算した制御指令PRUから仮電流指令ITMPに変換する。変換には、あらかじめ測定した増圧時の電流−圧力静特性を利用する。ステップ608においては、仮電流指令ITMP と増圧開始学習値ILUと所定値ICMPから電流指令IREFを計算する。

0024

IREF=ITMP+ILU−ICMP
そしてソレノイド電流測定値と電流指令IREF からトランジスタのONまたはOFF動作をさせるためのPWM信号デューティ比を計算し、終了する。

0025

電流指令IREF を計算する場合には仮電流指令ITMP と増圧開始学習値ILUから算出してもよい。

0026

IREF=ITMP+ILU
図5および図6の処理フローを所定の時間間隔で実行することにより、図3における時刻T5 の通り、増圧開始時に電流I5 を流すことが可能となる。ここで電流I5 は時刻T2 で学習した増圧開始電流学習値ILUを考慮することにより、圧力指令がゼロから大きくなり始めてからΔT56で圧力センサ値が立ち上がり、第一回目のΔT12より短くなっている。そして、本装置動作温度に関係なく前記ソレノイド電流学習の処理フローを実行することにより、常に適切なソレノイド電流をブースタ倍力装置に供給することが可能となり、スムーズな増圧が実現できる。

0027

次に、減圧時の処理フローを説明する。図3の時刻T3直前では、図4のソレノイド機構402に電流が給電されており、定圧室406と作動圧室405には圧力差がある。この状態で大気弁403と真空弁404は共に閉じている。時刻T3 において、制御装置401からソレノイド電流I3 をソレノイド機構402にする。時刻T4 までは圧力センサ値PM/C は一定値である。この区間において真空弁404は閉じており、後に説明する図8の処理フローによりソレノイド電流の供給を徐々に小さくしている。時刻T4 においてソレノイド電流I4 になると、真空弁404が開き、経路409を通して作動圧室405の大気が定圧室406に流れ込み、さらに通路410を通して真空源407に流出する。このとき大気弁403は閉じているので、定圧室406と作動圧室405の間の圧力差は減少し、圧力差を源にした力はマスターシリンダ内のピストンから徐々に抜け、マスターシリンダ内の圧力が減少し、ブレーキが解除される。図8の処理フローによりソレノイド電流の供給を適宜変更することにより、圧力指令PCMD に応じて圧力センサ値PM/C を制御することができる。

0028

図3において、圧力指令PCMD が時刻T3 で減少に転じてから、圧力センサ値PM/C が実際に減少するまでの所用時間はΔT34である。この所用時間を短縮するために、次回以降は、圧力センサ値PM/C の減少が観測できた時刻T4 のときの電流I4 を基にした電流から供給を開始する。

0029

図7図1における減圧開始電流指令の学習機能114を、ソフトウェアで実現する処理フローである。ステップ701において、前回の制御状態の判定を行う。前回の制御状態が減圧状態の場合はステップ703を、前回の制御状態が減圧状態以外の場合はステップ702を実行する。ステップ702においては減圧開始電流学習値ILDを学習するために必要な、減圧開始圧力PS と、減圧学習カウンタCの初期設定を行う。ステップ703では減圧を開始したことを判別するために、減圧開始圧力PS と圧力センサ値PM/C の差(以下、圧力変化分)と所定値PJ を比較する。所定値PJ より圧力変化分が大きい場合にはステップ709へ、所定値PJより圧力変化分が小さい場合にはステップ704の処理を行う。ステップ704においては減圧学習カウンタCと所定値TK とを比較し、減圧学習カウンタCが所定値TK より大きい場合には、ステップ705において減圧開始電流学習値ILDの学習を終了し、減圧学習カウンタCを最大値CMAX に設定する。減圧学習カウンタCが所定値TK より小さい場合には、ステップ706において判定を行う。ステップ706は現在の電流指令IREF と前回の減圧開始電流学習値ILDとの差を比較し、所定値IT より大きい場合にはステップ707,小さい場合にはステップ708を実行する。ステップ707では、減圧開始電流学習値ILDと、減圧学習カウンタCを更新する。一方、ステップ708では減圧学習カウンタCを更新する。

0030

ステップ709においては、減圧学習カウンタCと所定値TN との比較を行う。減圧学習カウンタCが所定値TN 以下の場合には、ステップ710で減圧学習カウンタCを最大値CMAX に設定する。減圧開始電流学習値ILDは更新しない。一方、減圧学習カウンタCが所定値TN 以上の場合には、ステップ711で減圧開始電流学習値ILDを更新し、減圧学習カウンタCを最大値CMAX に設定して終了する。

0031

図6は、図1における減圧制御機能110と、減圧時の圧力−電流指令変換機能111をソフトウェアで実現する処理フローである。ステップ801は圧力偏差ΔPの微分成分を計算する。ステップ802は圧力偏差ΔPの比例成分を計算する。ステップ803は前回の制御状態を判定し、前回の制御状態が減圧状態のときはステップ805へ、減圧状態以外のときはステップ804で積分成分の初期設定を行った後、ステップ805へ進む。ステップ805においては積分成分の計算を行う。その後ステップ806において前記3成分の加算を行う。

0032

0033

さらにステップ807において、加算した制御指令PRDから仮電流指令ITMPに変換する。変換には、あらかじめ測定した減圧時の電流−圧力静特性を利用する。ステップ808においては、仮電流指令ITMP と減圧開始電流学習値ILDと所定値ICMPDから電流指令IREF を計算する。

0034

IREF=ITMP+ILD+ICMPD
そしてステップ809で、ソレノイド電流測定値と電流指令IREF からトランジスタのONまたはOFF動作をさせるためのPWM信号のデューティ比を計算し、終了する。

0035

電流指令IREF を計算する場合には仮電流指令ITMP と減圧開始電流学習値ILDを加算してもよい。

0036

IREF=ITMP+ILD
図9は、本発明を搭載した車両で車間距離制御クルーズコントロールを行う場合の構成図である。車両には、エンジン902,変速機903,倍力装置101,制御装置904,車間距離制御装置901が搭載してある。車間距離制御装置901は、前方の車両との距離と相対速度を測定する機能と、自車速度目標値を設定する機能と、自車速度の目標値と自車速度の測定値を一致させるためのエンジントルクの目標値を設定する機能と、自車速度の目標値と自車速度の測定値を一致させるためのブレーキ液圧力指令の目標値を設定すると、変速機の目標変速比を設定する機能の、少なくとも前記5つの機能を備える。前方の車両との距離と相対速度から自車速度の目標値を早くする場合には、エンジントルク目標値を大きくし、エンジン902が前記エンジントルク目標値に一致したエンジントルクを出力することにより、車両が加速し、自車速度の目標値と測定値が一致する。また、前方の車両との距離と相対速度から自車速度の目標値を遅くする場合には、ブレーキ液圧力指令の目標値を大きくし、倍力装置101の制御装置904が、前記圧力指令に一致したブレーキ液圧力を実現することにより、車両が減速し、自車速度の目標値と測定値が一致する。このとき本発明を備える制御装置904はブレーキ液圧力のスムーズな増減を可能としており、したがってスムーズな減速が実現できる。もちろん、ブレーキ液圧力指令の目標値がゼロのままでエンジントルク目標値を小さくすることや、変速機の変速比を変更することにより、車両が減速し、自車速度の目標値と測定値が一致する場合もある。

発明の効果

0037

本発明によれば、増圧開始電流学習値を増圧開始毎に更新していくことで、装置の起動後第一回目を除き、常に適切なソレノイド電流をブースタ倍力装置に供給することができる。減圧時も増圧時と同様である。これにより、倍力装置の動作温度が変化しても、スムーズなブレーキ液圧力の制御が可能となる。

0038

また、ソレノイド電流測定値を記録しても、同様に常に適切なソレノイド電流をブースタ倍力装置に供給することが可能である。

図面の簡単な説明

0039

図1本発明の制御装置の構成図。
図2制御状態切り換え判断の状態遷移図。
図3本発明を実施した結果。
図4ブレーキ倍力装置の動作を説明するための図。
図5増圧開始電流指令を学習する処理フロー。
図6増圧時の処理フロー。
図7減圧開始電流指令を学習する処理フロー。
図8減圧時の処理フロー。
図9本発明を搭載した車両。

--

0040

101…倍力装置、102…マスターシリンダ、103…圧力センサ、104…電流源、105…制御状態切り換え判定機能、107…増圧制御機能、108…増圧時の圧力−電流変換機能、109…保持時の圧力−電流変換機能、110…減圧制御機能、111…減圧時の圧力−電流変換機能、112…電流指令を切り換える電流切り換え機能、113…増圧開始電流指令の学習機能、114…減圧開始電流指令の学習機能、115…ゼロ保持時の電流指令機能、116…ブレーキペダル、401…制御装置、402…ソレノイド機構、403…大気弁、404…真空弁、405…作動圧室、406…定圧室、407…真空源、408…空気の導入通路、409…作動圧室と定圧室の空気通路、410…空気の排気通路

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