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技術 長手方向の振動の方向を変化するための方法および導波管

出願人 エシコン・エンド-サージェリィ・インコーポレイテッド
発明者 ジーン・エム・ビュープレ
出願日 2002年1月31日 (18年10ヶ月経過) 出願番号 2002-024352
公開日 2002年9月10日 (18年3ヶ月経過) 公開番号 2002-253567
状態 特許登録済
技術分野 手術用機器 手術用機器
主要キーワード 取付スロット 動作振動数 伝送導波管 平衡領域 中央隆起 交叉部分 平衡形状 クロス乗積
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

課題

超音波外科器具において使用するような湾曲状の超音波導波管を提供する。

解決手段

この超音波導波管はそれぞれの各先端側の末端部において同様の振動動作を有する2個の湾曲状の半波長部分を備えており、これらの半波長部分は各先端側の末端部において一体にまたは圧縮的に連結されて従来において可能な半径よりもさらに鋭い屈曲半径を有する単一の導波管を形成する。この結果として得られる導波管は寄生動作を生じることがなく、あるいは、導波管の入力部分または出力部分において過剰な熱を発生しない。

概要

背景

音響的または電磁気的な導波管の設計において、導波管における急激な変化が不効率な寄生動作、過剰な発熱およびノイズを引き起こすと広く考えられている。比較的小さい曲率半径により導波管の効率が100%から急速に降下するので、一般的な手法として、導波管の曲率半径を伝送状態の導波管よりも小さくしないようにしている。カットオフ半径波長の約1/6において生じる。そこで、設計者はカットオフ半径Rを式R>λ/2πにより定めており、この場合のλは伝送されるエネルギーの波長を示し、πは任意の円の直径に対する円周率、すなわち、約3.14である。

概要

超音波外科器具において使用するような湾曲状の超音波導波管を提供する。

この超音波導波管はそれぞれの各先端側の末端部において同様の振動動作を有する2個の湾曲状の半波長部分を備えており、これらの半波長部分は各先端側の末端部において一体にまたは圧縮的に連結されて従来において可能な半径よりもさらに鋭い屈曲半径を有する単一の導波管を形成する。この結果として得られる導波管は寄生動作を生じることがなく、あるいは、導波管の入力部分または出力部分において過剰な熱を発生しない。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

第1の軸に沿う実質的に長手方向の超音波振動の方向を当該第1の軸に対して一定の角度で傾斜している第2の軸に沿う実質的に長手方向の動作に変化するための導波管において、第1の半波長部分および第2の半波長部分を備えており、各半波長部分が直線状の部分、末端部を有する湾曲状の部分、および平衡領域を有しており、前記半波長部分がそれぞれの湾曲状の部分における各末端部において連結されており、第1の半波長部分における湾曲状の部分の末端部における超音波振動がその振幅および方向において第2の半波長部分における湾曲状の部分の末端部における振動に対して実質的に同一である導波管。

請求項2

第1の軸に沿う実質的に長手方向の超音波振動の方向を当該第1の軸に対して一定の角度で傾斜している第2の軸に沿う実質的に長手方向の動作に変化するための方法において、第1の半波長部分および第2の半波長部分を供給する工程を含み、各半波長部分が直線状の部分、末端部を有する湾曲状の部分、および平衡領域を有しており、さらに、前記半波長部分をそれぞれの湾曲状の部分における各末端部において一体に連結する工程と、第1の半波長部分における湾曲状の部分の末端部に、振幅および方向において、第2の半波長部分における湾曲状の部分の末端部における振動に対して実質的に同一である超音波振動を供給する工程を含む方法。

技術分野

0001

本発明は一般に長手方向の振動の方向を変化するための方法および導波管に関し、特に、一般的に使用可能であるとして許容されている従来技術の設計よりも大きな角度での運転効率を維持する長手方向の振動の方向を変化するための方法および導波管に関する。

背景技術

0002

音響的または電磁気的な導波管の設計において、導波管における急激な変化が不効率な寄生動作、過剰な発熱およびノイズを引き起こすと広く考えられている。比較的小さい曲率半径により導波管の効率が100%から急速に降下するので、一般的な手法として、導波管の曲率半径を伝送状態の導波管よりも小さくしないようにしている。カットオフ半径波長の約1/6において生じる。そこで、設計者はカットオフ半径Rを式R>λ/2πにより定めており、この場合のλは伝送されるエネルギーの波長を示し、πは任意の円の直径に対する円周率、すなわち、約3.14である。

発明が解決しようとする課題

0003

従来技術の導波管の設計は導波管の効率が50%以下に減少する可能性があるのでカットオフ半径よりも小さい曲率半径を備えることを回避していた。このような導波管はその屈曲角度に拘わらずその効率を損失する。また、従来技術の導波管におけるあらゆる屈曲は、特に導波管自体半径がその導波管の曲率半径の10%よりも大きい場合に、熱およびノイズを発生する寄生動作を誘発して部品寿命を減少する可能性がある。

0004

また、従来技術においては、導波管を所望の角度まで通常において連続的な曲線状に屈曲させること、または分周調波部分(subharmonics)を励起してこれら分周調波部分による使用を誘導することのいずれかにより長手方向の動作の方向変化を一般的に行っていた。これらの方法は両方ともその屈曲部分の基端側および先端側の両方に伝播する動作の重ね合わせを生じる。この動作における導波管の長手軸に対して平行でない成分が熱およびノイズを発生して、高出力において装置を破壊する可能性がある。

課題を解決するための手段

0005

従って、本発明の主たる目的は長手方向の振動の方向を変化するための方法および導波管を提供することである。

0006

本発明は従来技術の装置よりも大幅に効率的に第1の軸に沿う実質的に長手方向の動作を当該第1の軸に対して一定範囲の角度で傾斜している第2の軸に沿う実質的に長手方向の動作に方向を変化する。また、本発明は導波管が上記2個の軸の間の部分において極めて小さい曲率半径を有する場合でも一定の効率を維持し、実用において減少されることなく使用可能であるとして一般的に許容されている従来技術の設計よりも大きな角度において一定の効率を維持する。さらに、本発明による導波管が従来技術において使用されていた導波管と同等の減少した角度においてその長手方向の動作の角度を変化する場合には、これら従来技術の設計よりも高い効率が得られる。さらに、本発明により上記の曲率半径を何ら制限することなく180°の可能な最大角度までの角度が達成できることが分析により示されている。また、本発明は導波管の半径がその導波管の曲率半径の10%を超える場合でも全ての角度において100%に近い伝達効率を得ることができる。現行の理論に矛盾するが、この新規な導波管の設計は、特に比較的大きな屈曲角度において、比較的小さい曲率半径による恩恵を受けている。

0007

本発明の導波管はそれぞれ直線状の部分、湾曲状の部分および平衡領域を有する第1の半波長部分および第2の半波長部分を備えている。これらの半波長部分は、それぞれの湾曲状部分末端部において、1個の連続的な部材片に連結しているか、互いに対して圧縮的に負荷かけられている。第1の半波長部分における湾曲状部分の末端部における振動はその振幅および方向において第2の半波長部分における湾曲状部分の末端部における振動に対して実質的に同一である。さらに、それぞれの半波長部分における各湾曲状部分の末端部における振動の方向はその曲線に対する接線方向であるのが好ましいが、本発明はこのような制限を必要としない。

0008

単純な実施形態において、本発明はそれぞれの湾曲状部分における末端部において連結している2個の同一の半波長部分を備えている。また、別の実施形態は、各半波長部分の末端部における振動の方向が実質的に同一であれば、それぞれの半波長部分において必ずしも同一でない任意の形状を含むことができる。

0009

既存の平衡形状部分を僅かに変更することは高次の作用(連結している各表面部分に沿う不均一な速度特性図を含む)に対する修正のための僅かな同調処理が必要になる。このような僅かな変更は大規模な形状の変化を必要としない。

0010

本発明は寄生動作、熱またはノイズを発生せずに、あるいは、本発明を含む器具における早期の失敗を生じることなく長手方向の超音波振動の方向を変化し、従来技術において使用可能であるとして一般的に許容されている曲率半径よりも小さい曲率半径を実現することができ、結合されている器具における適用の可能性を有している。

0011

本明細書における教示によれば、本発明は第1の軸に沿う実質的に長手方向の超音波振動を当該第1の軸に対して一定範囲の角度で傾斜している第2の軸に沿う実質的に長手方向の動作に方向を変化するための導波管および方法を提供する。また、第1の半波長部分および第2の半波長部分が備えられており、この場合の各半波長部分が直線状の部分、末端部分を有する曲線状の部分、および平衡領域を有している。これらの半波長部分はそれぞれの湾曲状部分の末端部において連結されていて、その第1の半波長部分における湾曲状部分の末端部における超音波振動がその振幅および方向において第2の半波長部分における湾曲状部分の末端部における振動に対して実質的に同一である。

0012

さらに詳しく言えば、各半波長部分におけるそれぞれの湾曲状部分の末端部における超音波振動の方向がその曲線に対して接線方向であることが好ましい。上記第1の半波長部分および第2の半波長部分における各湾曲状部分の半径は180°の可能な最大角度までの一定範囲の角度にわたり延在することができる。

0013

また、別の実施形態において、2個の同一の第1の半波長部分および第2の半波長部分がそれぞれの湾曲状部分の末端部において連結されている。さらに、別の実施形態においては、上記第1の半波長部分および第2の半波長部分が異なる形状を有している。実施形態の一例において、超音波発生器により生成された超音波振動が導波管の一端部に導かれて、エンド−イフェクタ切断要素がこの導波管の別の端部に配置されている。

0014

各半波長部分はその超音波振動の振幅が各半波長部分の一端部から各半波長部分の他端部まで当該半波長部分全体の波長の1/2を有するように設計されている。この超音波振動の振幅は各半波長部分の一端部において一定の最大値であり、各半波長部分の中心に近い節の位置まで減少し、各半波長部分における反対側の端部の末端部において再び一定の最大値まで増大する。

0015

幾つかの実施形態において、上記の第1の半波長部分および第2の半波長部分はそれぞれの湾曲状部分の末端部において1個の連続的な部材片に一体に連結されている。また、別の実施形態においては、これら第1の半波長部分および第2の半波長部分はそれぞれの湾曲状部分の末端部において互いに対して圧縮的に負荷がかけられていて、一体に接続されていない。さらに、これらの第1の半波長部分および第2の半波長部分は互いに対して回転可能であり、導波管の入力部分出力部分との間の効果的な角度が連続的に変更可能である。

発明を実施するための最良の形態

0016

上記の長手方向の振動の方向を変化するための方法および導波管における本発明の目的および利点は以下の添付図面と共に本発明の幾つかの好ましい実施形態の詳細な説明を参考にすることにより当該技術分野における熟練者によりさらに容易に理解可能になり、これらの図面においては、幾つかの図面を通して同一の参照番号または符号により同一の構成要素が示されている。詳細に各図面を参照すると、図1乃至図4は本発明の教示に従って構成されている湾曲状の導波管の幾つかの異なる実施形態を示している。各湾曲状の導波管は第1および第2の接続されている半波長部分1,1を備えており、各半波長部分は直線状の部分2、湾曲状の部分3、および平衡領域4を有していて、これらの全てにより一定範囲の角度5が形成されている。この導波管は、図6および図7において示す実施形態によりさらに明瞭に示されているように、各直線状の部分2において実質的に円形の断面を有しており、各湾曲状の部分3において実質的に平坦状の断面を有している。各平衡領域は2個のアンダーカット部分6を含み、各アンダーカット部分が湾曲状の部分3に隣接している直線状の部分2のそれぞれ反対側に1個ずつ備えられている。各アンダーカット部分6から除去される(または当該部分に付加される)材料により米国特許出願第106,661号および同第106,686号に開示および教示されているような様式でこの部材片の平衡を保つことが補助される。各半波長部分1,1は各湾曲状の部分の端部における末端部7まで延在している。これらの半波長部分1,1は各末端部における符号8で示す部分において一体的または圧縮的に連結されて湾曲状の導波管が形成されている。

0017

各半波長部分1は、所望の動作振動数において、各末端部7,7がその振幅および方向において実質的に同一の振動性応答を有するように設計されている。図5および図8図4および図6乃至図7の各実施形態の振動におけるベクトルプロット図であり、導波管の異なる部分における振動の振幅および方向をそれぞれ示しており、各末端部7,7のいずれの側における導波管の振動の振幅および方向もほぼ同一であることを示している。

0018

各半波長部分1は任意の時点におけるその半波長部分の一端部からその他端部までの振動の振幅が当該部分1の全体における波長の1/2を有するように設計されている。好ましくは、本発明の実施形態の一例において、上記振動の振幅は各半波長部分1の一端部において一定の最大値であり、当該半波長部分1の中心の近くにおける節の位置まで減少して、その反対側の端部の末端部において再び一定の最大値まで増大する。末端部7における振動の振幅は一般にその半波長部分1の反対側の端部における振幅に対して位相が反対であり、これにより半波長の形態になる。

0019

図2乃至図4の各実施形態における4種類の設計は徐々に増大している一定範囲の角度5および湾曲部分3の徐々に減少している一定の曲率半径をそれぞれ示している。図4の実施形態は120°の屈曲角度および0.39インチ(0.99センチメートル)の屈曲半径が本発明により達成できることを示している。本発明のこの特定の実施形態においては、55.5kHzの周波数におけるチタンを伴う使用のために設計されており、その波長は約3.4インチ(約8.64センチメートル)である。従って、比較的大きな角度5において、超音波器具伝送波長よりも十分に低い状態で、極めて小さな曲率半径により有用な振動の方向が変化できる。

0020

超音波エネルギーは導波管の一端部において導入されて、超音波振動がその中で生じてこの導波管の内部を進行して各半波長部分1,1の連結している末端部7,7を通過する。さらに、このエネルギーは有用な作用が実行可能なその導波管の他端部において超音波振動動作を生じる。また、このエネルギーは無視できる損失で上記の連結している各末端部を通過する。図5および図8に示すように、振動の方向は各直線状の部分2の各端部7においてその導波管に対して実質的に平行であるが、各湾曲部分3においてはその導波管の曲線に対して必ずしも接線方向ではない。この各端部7における平行な超音波振動により、導波管は有用な作用を実行することが可能になる。例えば、図6に示すような切断要素9を外科手術を行うために導波管の一端部に配置することができる。

0021

また、各半波長部分1,1は同一である必要はない。例えば、図6図7および図8外観において同一でない各半波長部分1,1により形成されている導波管を示している。このような非同一の部分は超音波伝送器に接続する場合に最も有利である有用な部分をそれぞれの部分の端部に連結することを可能にする。また、超音波伝送器により駆動されることに適している切断部分9を半波長部分1の一端部に配置することにより、本発明は一定の屈曲角度の近辺において有用な作用を実行することが可能になる。

0022

図9図2の導波管における連結可能な実施形態を示しており、図9においては直線状の状態で示されているが、図2はさらに大きな角度の連結部分を示しており、180°の可能な最大角度までの任意の連結角度が使用可能である。

0023

本発明の別の実施形態は、本明細書において説明するように、平衡化した第1および第2の半波長部分1,1を使用することができ、この場合に、第1の半波長部分および第2の半波長部分は、図9における圧縮方向の矢印Cにより示されるように、互いに対して圧縮的に負荷がかけられていて、一体に強固に接続されておらず、米国特許出願第6,063,098号において記載されるような負荷の供給方法の使用により中実の部材と同一の作用を達成することができる。各半波長部分1,1を上記の結合面に対して垂直な軸の回りに相対的に回転して当該結合面を垂直方向に通過させることにより、導波管における各半波長部分1,1の入力と出力との間の効果的な角度が連続的に変更できる。

0024

好ましくは、各半波長部分1,1は1998年6月29日に出願されていて本特許出願と共同譲渡されている米国特許出願第106,661号および同第106,686号の開示および教示に従って設計されている。

0025

図10乃至図15についての以下の説明は説明の完全性のために米国特許出願第106,661号および同第106,686号の開示から引用したものであるが、本明細書に参考文献として含まれるこれらの米国特許出願第106,661号および同第106,686号のそれぞれの開示は各半波長部分1,1の設計方法についてのさらに完全な説明として考えるべきではない。

0026

図10は米国特許出願第106,661号および同第106,686号による半波長部分を含む超音波外科器具10の分解斜視図である。図10において、超音波エンド−イフェクタ12は超音波伝送導波管14に機械的に連結して超音波伝送組立体11を形成している。超音波伝送導波管14は取付O−リング18およびシール・リング20により外側シース16の中に位置決めされている。さらに、1個以上の付加的なダンパーまたは支持部材(図示せず)をこの超音波伝送導波管14に沿って備えることもできる。この超音波伝送導波管14は取付ピン21により外側シース16に固定されており、このピン21は外側シース16における取付穴23および伝送導波管14における取付スロット25の中を通過する。

0027

図11はエンド−イフェクタ12を含む超音波伝送組立体11の先端部の側面図である。図11はさらに座標系を含み、この座標系においては、x軸が超音波伝送導波管14の中心軸24に沿って配置されており、y軸が治療領域26における曲率の軸である。本明細書に記載する本発明の各実施形態において、エンド−イフェクタ12はバランスノード22において伝送導波管14の先端部に固定されている。伝送導波管14の中心軸24は当該伝送導波管14の基端部からこの伝送導波管14の先端部まで延在している。この伝送導波管14は中心軸に対して対称形である。エンド−イフェクタ12は当該エンド−イフェクタ12の先端部に配置されている治療領域26、および当該治療領域26とバランス・ノード22との間に配置されている平衡領域28を含む。湾曲している治療領域26は凹状の上面部30および凸状の下面部32の2個の表面部分を含む。凸状の表面部分32はブレードにおけるy軸に沿って実質的に平面状または平坦である。さらに、治療領域26は丸みを付けた末端部分34を含む。図示の実施形態においては、平衡領域28は第1のカットアウト部分38および第2のカットアウト部分40を含み、これらは非対称形の平衡形状部分として作用する。第1のカットアウト部分38は凹状の表面部分30の基端部からバランス・ノード22よりも先端側の第1の所定の点42まで延在している。一方、第2のカットアウト部分40は凸状の表面部分32の基端部から上記の点42およびバランス・ノード22よりも先端側の第2の所定の点44まで延在している。

0028

図12はエンド−イフェクタ12を含む超音波伝送組立体11の先端部の上面図である。図12において、ブレード・エッジ36は治療領域26の両側に配置されていて、当該治療領域26の基端部から丸みを付けた末端部分34まで延在している。つまり、凹状の表面部分30および凸状の表面部分32の交叉部分がブレード・エッジ36を形成している。さらに、中央隆起部37が平衡領域28の先端部から治療領域26の中心に沿って丸みを付けた末端部分34まで延在している。この中央隆起部37は凹状の上面部30の一部分を形成している。また、この中央隆起部37は治療領域26を実質的に台形の断面形状にして当該治療領域26に強度、硬さおよび剛性を加えている。

0029

図13は超音波伝送組立体11の実施形態における先端部の斜視図である。図14は超音波伝送導波管14の中心を通して描かれている仮想のx,y平面52を伴う図13に示す実施形態における超音波伝送組立体11の先端部の斜視図である。図14において、仮想のx,y平面52は中心軸24を通過している。治療領域26はx,y平面52から曲がって離間しているので、エンド−イフェクタ12はx,y平面52に対して対称ではない。それゆえ、平面52はエンド−イフェクタ12に対して非対称の平面と言うことができる。

0030

図15は超音波伝送導波管14の中心を通して描かれている仮想のx,z平面50を伴う図13に示す実施形態における超音波伝送組立体11の先端部の斜視図である。図15において、仮想のx,z平面50は上記のx,y平面52に対して90°の角度で中心軸24を通過している。エンド−イフェクタ12はこのx,z平面50に対して実質的に対称である。それゆえ、この平面50はエンド−イフェクタ12に対して対称の平面と言うことができる。

0031

超音波外科器具10は、例えば、55キロヘルツ(55kHz)等の超音波周波数において振動する場合に、切断および凝固を行うように設計されている湾曲状のブレードを含む治療領域26を有している。この治療領域26は超音波器具10を使用する際に外科医に比較的良好な接近性および可視性を与えるために湾曲状になっている。図14および図15に示すように、湾曲状の治療領域26はx,z平面50に対して対称であるが、x,y平面52に対しては非対称である。この治療領域26が切断および凝固を行うために適当な超音波周波数で振動する場合に、この治療領域26における非対称な形状がトルクを含む不所望な力を誘発する傾向があり、このような力が伝送導波管14に送り戻されて、この伝送導波管14において不所望な横方向の振動が生じる。

0032

これらの不所望な横方向の振動の最小化およびエンド−イフェクタの平衡化は当該エンド−イフェクタに沿う任意点における質量の中心を伝送導波管の中心軸上またはその極めて近くに配置するようにエンド−イフェクタを設計することにより可能であることが知られている。しかしながら、非対称の部分(例えば、治療領域26の湾曲部分)が質量の中心を伝送導波管の中心軸から延長している直線から実質的に発散させて治療領域内における平衡形状部分の付加が望ましくない場合には、このブレードは別の方法により平衡化する必要がある。

0033

米国特許出願第106,661号および同第106,686号によれば、エンド−イフェクタ12は治療領域26の中に機能的な非対称の形状部分を含む結果として当該治療領域26よりも基端側のエンド−イフェクタ12に誘発するトルクを減少または消去することにより平衡化される。このエンド−イフェクタ12の基端部における適当な物理基準点がバランス・ノード22である。なお、このバランス・ノード22は伝送導波管14に沿う長手方向の振動における任意の節とすることができ、必ずしも最先端側の節ではない。これらの長手方向の振動における各節は伝送導波管に沿って半波長の間隔で生じて、この波長は超音波エンド−イフェクタが駆動される周波数(例えば、55kHz)の波長である。図12に示す実施形態において、非対称の機能的な形状部分は丸みを付けた末端部分34を有する湾曲状の治療領域26を含む。この場合に、導波管の中心軸24に対して断面が対称でない場合にその形状部分は非対称である。また、導波管の中心軸24に対して断面が対称である場合にその形状部分は対称である。すなわち、一定の形状部分を含むエンド−イフェクタの部分の断面を通る弦が中心軸24により二等分される場合にその形状部分は対称である。

0034

米国特許出願第106,661号および同第106,686号によれば、平衡領域28(図1乃至図4図6図7および図9における平衡領域4と等価である)がエンド−イフェクタ12に含まれており、エンド−イフェクタ12は治療領域26の基端部とバランス・ノード22との間の平衡領域28内に少なくとも2個の非対称な平衡形状部分を配置することにより平衡化されている。これらの平衡領域28内に含まれる非対称な平衡形状部分の寸法、形状および位置は平衡点29におけるトルクをゼロまたは可能な限りゼロに近く減少するように選択される。この平衡点29は、例えば、バランス・ノード22に配置されている中心軸24上に存在している。また、このトルクを減少する程度は特定の設計および製造上の制約により決まる。従って、平衡領域28内の非対称な平衡形状部分を適当に配置することにより、治療領域26内の非対称の機能的な形状部分により誘発されるトルクを上記の非対称な平衡形状部分により誘発されるトルクにより相殺することができる。これらのエンド−イフェクタ12の先端側のトルクの合計を最小にすることにより、伝送導波管14内の横方向の振動を実質的に減少してほぼゼロに低下することができる。

0035

非対称のエンド−イフェクタが適当に平衡化されているか否かを決定するために、伝送導波管14内に誘発されるトルクを測定することが好適である。この伝送導波管14内に誘発されるトルクの相対的な大きさは伝送導波管の任意の横方向の振動波腹部における横方向の変位ピーク値、すなわちレスポアソンズ・スエリング(less Poisson’s swelling)(長手方向の節部の膨張とも言う)の伝送導波管の任意の長手方向の振動波腹部における長手方向の変位のピーク値に対する比率値を採用することにより推定できる。この比率値がゼロに近いほど、小さい横方向の振動が導波管内に誘発される。従って、上記の横方向の変位のピーク値の長手方向の変位のピーク値に対する比率値を「平衡比率値(balance ratio)」と言うことができる。実施形態の一例において、この横方向の変位のピーク値の長手方向の変位のピーク値に対する比率値が1:10以下である場合にそのブレードは平衡化されていると考えられる。特に、本明細書において説明する技法によれば、1:200以下の平衡比率値を達成することが可能である。

0036

非対称な形状部分はその形状部分の質量中心が伝送導波管の中心軸から延長している直線からずれているエンド−イフェクタにおける形状部分である。各図面に示されているエンド−イフェクタのような対称形の配向部分および非対称形の配向部分を有するエンド−イフェクタにおいては、全ての非対称な形状部分が対称の平面に対して平行な平面内に存在している。

0037

上記の平衡領域28の中に導入されている非対称な平衡形状部分の質量および形状は多数のファクターにより決定される。平衡点29において誘発されるトルクはエンド−イフェクタ上の各点におけるベクトル加速度と一定の密度スケーラー(density scaler)を掛け合わせた位置ベクトルとのクロス乗積容積全体にわたる積分値に等しい。上記の密度スケーラーはエンド−イフェクタ上の各点におけるエンド−イフェクタの密度を表す関数である。この式を数学的に表現すると、平衡点29におけるトルク(T)は以下の式(1)のようになる。

0038

それゆえ、米国特許出願第106,661号および同第106,686号に従って設計されている平衡化したエンド−イフェクタにおいては、治療領域26(例えば、湾曲状のブレード・エッジ36)内に1個以上の有効な非対称形の部分を含むエンド−イフェクタ12が先ず設計される。その後、導波管14に沿う適当な振動の節においてバランス・ノードの位置が選択される。通常において、このバランス・ノードの位置は導波管14における最も先端側の振動の節である。その後、対称形(例えば、円筒形)の平衡領域28がエンド−イフェクタ12に組み込まれる。図示の各実施形態においては、平衡領域28はバランス・ノード22から治療領域26の基端部まで延在している。また、通常において、治療領域26の基端部は最も基端側の有効な非対称形の部分の基端部に一致する。例えば、図11に示す本発明の実施形態において、治療領域26の基端部は湾曲状のブレード・エッジ36の基端部に一致している。適当で有効な非対称形の部分がエンド−イフェクタ内において設計されると、これら有効な非対称形の部分を含むエンド−イフェクタの設計により平衡点29において誘発されるトルクが米国特許出願第106,661号および同第106,686号の式(1)により計算できる。

0039

さらに、上記の米国特許出願第106,661号および同第106,686号は、これらにおいて説明されている理論的な方法に加えて、各半波長部分1,1を設計するための幾つかの経験的な方法を開示して論じている。

0040

以上において長手方向の振動の方向を変化するための方法および導波管についての本発明の幾つかの実施形態および変形例を詳細に説明したが、この本発明の開示および教示が当該技術分野における熟練者に対して多くの別の設計を示唆することは当然に明らかである。

0041

本発明の実施態様は以下の通りである。
(1)前記各半波長部分における各湾曲状の部分の末端部における超音波振動の方向がその曲線に対する接線方向である請求項1に記載の導波管。
(2)それぞれの湾曲状の部分の末端部において連結している2個の同一の第1の半波長部分および第2の半波長部分を備えている請求項1に記載の導波管。
(3)前記第1の半波長部分および第2の半波長部分が異なる形状を有している請求項1に記載の導波管。
(4)前記第1の半波長部分および第2の半波長部分における各湾曲状の部分の半径が180°の可能な最大角度までの一定範囲の角度にわたり延在している請求項1に記載の導波管。
(5)超音波振動の振幅が各半波長部分の一端部からその半波長部分の他端部まで当該半波長部分全体の波長の1/2を有し、前記超音波振動の振幅が各半波長部分の一端部において一定の最大値であり、当該半波長部分の中心に近い節の点まで減少して、当該半波長部分における反対側の端部の末端部において一定の最大値まで再び増大するように各半波長部分が設計されている請求項1に記載の導波管。

0042

(6)超音波発生器により生成される超音波振動が前記導波管の一端部に導入され、エンド−イフェクタ切断要素が当該導波管の第2の端部に配置されている請求項1に記載の導波管。
(7)前記第1の半波長部分および第2の半波長部分がそれぞれにおける湾曲状の部分の末端部において1個の連続的な部材片に一体に連結されている請求項1に記載の導波管。
(8)前記第1の半波長部分および第2の半波長部分がそれぞれにおける湾曲状の部分の末端部において互いに圧縮的に負荷がかけられていて、一体に接続されていない請求項1に記載の導波管。
(9)前記第1の半波長部分および第2の半波長部分が互いに対して回転可能であり、前記導波管の入力部分と出力部分との間の効果的な角度が連続的に変更できる実施態様(8)に記載の導波管。
(10)曲線に対して接線方向である超音波振動を前記各半波長部分における各湾曲状の部分の末端部に供給する工程を含む請求項2に記載の方法。

0043

(11)それぞれの湾曲状の部分の末端部において連結されている2個の同一の第1の半波長部分および第2の半波長部分を供給する工程を含む請求項2に記載の方法。
(12)異なる形状を有する第1の半波長部分および第2の半波長部分を供給する工程を含む請求項2に記載の方法。
(13)180°の可能な最大角度までの一定範囲の角度にわたり延在している前記第1の半波長部分および第2の半波長部分における各湾曲状の部分の半径を備える工程を含む請求項2に記載の方法。
(14)超音波振動の振幅が各半波長部分の一端部からその半波長部分の他端部まで当該半波長部分全体の波長の1/2を有し、前記超音波振動の振幅が各半波長部分の一端部において一定の最大値であり、当該半波長部分の中心に近い節の点まで減少して、当該半波長部分における反対側の端部の末端部において一定の最大値まで再び増大するように各半波長部分を設計する工程を含む請求項2に記載の方法。
(15)前記導波管の一端部に超音波発生器により生成した超音波振動を導入して、当該導波管の第2の端部にエンド−イフェクタ切断要素を供給する工程を含む請求項2に記載の方法。

0044

(16)前記第1の半波長部分および第2の半波長部分をそれぞれにおける湾曲状の部分の末端部において1個の連続的な部材片に一体に連結する工程を含む請求項2に記載の方法。
(17)前記第1の半波長部分および第2の半波長部分のそれぞれにおける湾曲状の部分の末端部において互いに対して圧縮的に負荷をかける工程を含み、これらの半波長部分が一体に接続していない請求項2に記載の方法。
(18)前記第1の半波長部分および第2の半波長部分を互いに対して回転する工程を含み、前記導波管の入力部分と出力部分との間の有効な角度が連続的に変更できる実施態様(17)に記載の方法。

発明の効果

0045

従って、本発明によれば、長手方向の振動の方向を効果的に変化する方法および導波管が提供できる。

図面の簡単な説明

0046

図10.795インチ(2.02センチメートル)の屈曲半径および60°の屈曲角度を有する湾曲状の導波管の第1の実施形態を示している概略図である。
図20.750インチ(1.91センチメートル)の屈曲半径および62°の屈曲角度を有する図1に示す湾曲状の導波管の改良品である第2の実施形態を示している概略図である。
図30.6インチ(1.52センチメートル)の屈曲半径および80°の屈曲角度を有する図2の湾曲状の導波管の変更例である第3の実施形態を示している概略図である。
図40.39インチ(0.99センチメートル)の屈曲半径および120°の屈曲角度を有する図2および図3の各実施形態と同様の湾曲状の導波管の第4の実施形態を示している概略図である。
図5図4の実施形態における振動のベクトル・プロット図であり、湾曲状の導波管の両端部における横方向の動作を含まない長さ方向の動作を示すと共に、屈曲部分において許容される横方向の動作を示している。
図6フック・エンド−イフェクタを有する湾曲状の導波管における図3の実施形態の変更例を示している概略図である。
図7図6の実施形態の回転状態を示している概略図である。
図8図6および図7の実施形態における振動のベクトル・プロット図である。
図9図2の導波管の結合可能な実施形態を示しており、図9においては直線状態に示されているが、図2はその結合部分の最大の角度を示しており、これらの間の結合部分における任意の角度が可能である。
図10米国特許出願第106,661号および同第106,686号に従う超音波外科器具の分解斜視図である。
図11米国特許出願第106,661号および同第106,686号に従う超音波伝送組立体の先端部の側面図である。
図12米国特許出願第106,661号および同第106,686号に従う超音波伝送組立体の先端部の上面図である。
図13米国特許出願第106,661号および同第106,686号に従う超音波伝送組立体の別の実施形態の先端部の斜視図である。
図14図13に示す超音波伝送組立体の先端部の斜視図であり、仮想のx,y平面がこの超音波伝送組立体の中心を通して描かれている。
図15図13に示す超音波伝送組立体の先端部の斜視図であり、仮想のx,z平面がこの超音波伝送組立体の中心を通して描かれている。

--

0047

1 第1の半波長部分または第2の半波長部分
2 直線状の部分
3湾曲状の部分
4平衡領域
5 一定範囲の角度
6アンダーカット部分
7末端部分
8 結合部分

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