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技術 プラスチックマグネットロータ、このプラスチックマグネットロータを用いた電動機、及びこの電動機を用いた空気調和機

出願人 三菱電機株式会社
発明者 石井博幸中根和広山本峰雄山崎東吾松永隆
出願日 2001年2月23日 (19年10ヶ月経過) 出願番号 2001-048188
公開日 2002年9月6日 (18年3ヶ月経過) 公開番号 2002-252940
状態 特許登録済
技術分野 永久磁石型同期機 同期機の永久磁石界磁
主要キーワード 押圧部近傍 同芯円状 回転軸表面 凸部先端 振動伝播 室内外機 慣性質量体 家電品
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

プラスチックマグネット部の端面部に慣性質量体を設けた従来のプラスチックマグネットロータをもつ電動機は、慣性質量体を回転軸に直接嵌合するため軸に傷がつきやすく、軸受の音不良を引き起こし、また、軸受を取付けるための軸受止輪が必要で、高コストとなるなどの問題があった。

解決手段

回転軸1と、この回転軸1の周りに該回転軸と同軸密着固定され、軸方向の一端部及び他端部より上記回転軸の一方及び他方の軸端部分をそれぞれ露出させてなるプラスチック材からなる内筒部3と、この内筒部3の周囲外方を上記回転軸1と同軸に囲繞して円筒状に設けられ、上記内筒部の一端部側に形成された第1の端面部4aが該内筒部3の一端部3aよりも軸方向に短く形成されたプラスチック材からなる磁極部4と、これら磁極部4と内筒部3を一体的に結合する連結部5と、上記磁極部4の第1の端面部4aに配設され回転中心部に上記内筒部3を挿通する挿通孔を有する円板状の慣性質量体7と、この慣性質量体7を上記磁極部の第1の端面部側に固定する固定手段10とを備えたものである。

概要

背景

図12、及び図13は、回転子に極配向されたプラスチックマグネットを用いた従来のプラスチックマグネットロータを示す図であり、図12は断面図、図13は平面図である。図において、1は回転軸、2はこの回転軸1と一体成形されたプラスチックマグネット部である。このプラスチックマグネット部2は、回転軸1に同軸になるように密着固定された円筒状の内筒部3と、回転軸1に同軸になるように外周側に設けられた円筒状の磁極部4と、これら内筒部3と磁極部4を連結する円板状の連結部5とから形成されている。6は磁極部4の回転軸方向の第1の端面部に一体的に形成された凸部であり、回転方向に90°の等間隔で4個設けられている。7は前記プラスチックマグネット部2の凸部6の形成側に設けられた円板状の慣性質量体、8はこの慣性質量体7の回転中心部に設けられ、回転軸1と嵌合する挿通孔、9は慣性質量体7の周縁部に等間隔に設けられ、磁極部4の凸部6と嵌合する貫通孔である。

プラスチックマグネット部2は、熱可塑性樹脂磁性体紛末を混合したプラスチック材料を用いて、射出成形等により回転軸1と一体的に成形され、回転軸1と密着固定される。磁極部4は極配向するように着磁される。磁極部4の第1の端面部4aに突設される複数の凸部6は、上記成形時に同時に形成される。上記磁極部の第1の端面部4aは、内筒部3の一端部3aよりも軸方向に長く形成されている。そして慣性質量体7は、中心部の挿通孔8に回転軸1を挿通、嵌合させつつ、周縁部の複数の貫通孔9に磁極部4の各凸部6を挿通させて、第1の端面部4aに当接する位置まで挿入され、次いで貫通孔9を挿通した凸部6の先端部突出部を熱融着することによって磁極部4の第1の端面部4aに固定される。

概要

プラスチックマグネット部の端面部に慣性質量体を設けた従来のプラスチックマグネットロータをもつ電動機は、慣性質量体を回転軸に直接嵌合するため軸に傷がつきやすく、軸受の音不良を引き起こし、また、軸受を取付けるための軸受止輪が必要で、高コストとなるなどの問題があった。

回転軸1と、この回転軸1の周りに該回転軸と同軸に密着固定され、軸方向の一端部及び他端部より上記回転軸の一方及び他方の軸端部分をそれぞれ露出させてなるプラスチック材からなる内筒部3と、この内筒部3の周囲外方を上記回転軸1と同軸に囲繞して円筒状に設けられ、上記内筒部の一端部側に形成された第1の端面部4aが該内筒部3の一端部3aよりも軸方向に短く形成されたプラスチック材からなる磁極部4と、これら磁極部4と内筒部3を一体的に結合する連結部5と、上記磁極部4の第1の端面部4aに配設され回転中心部に上記内筒部3を挿通する挿通孔を有する円板状の慣性質量体7と、この慣性質量体7を上記磁極部の第1の端面部側に固定する固定手段10とを備えたものである。

目的

この発明は、上記のような従来の課題を解決するためになされたもので、慣性質量体を取り付ける際に軸を損傷することがなく、低コスト化が可能なプラスチックマグネットロータ、このプラスチックマグネットロータを用いた電動機、及びこの電動機を用いた空気調和機を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

回転軸と、この回転軸の周りに該回転軸と同軸密着固定され、軸方向の一端部及び他端部より上記回転軸の一方及び他方の軸端部分をそれぞれ露出させてなるプラスチック材からなる内筒部と、この内筒部の周囲外方を上記回転軸と同軸に囲繞して円筒状に設けられ、上記内筒部の一端部側に形成された第1の端面部が該内筒部の一端部よりも軸方向に短く形成されたプラスチック材からなる磁極部と、これら磁極部と内筒部を一体的に結合する連結部と、上記磁極部の第1の端面部に配設され回転中心部に上記内筒部を挿通する挿通孔を有する円板状の慣性質量体と、この慣性質量体を上記磁極部の第1の端面部側に固定する固定手段とを備えてなることを特徴とするプラスチックマグネットロータ

請求項2

プラスチックマグネットロータを有する電動機において、前記プラスチックマグネットロータは、回転軸と、この回転軸の周りに該回転軸と同軸に密着固定され、軸方向の一端部及び他端部より上記回転軸の一方及び他方の軸端部分をそれぞれ露出させてなるプラスチック材からなる内筒部と、この内筒部の周囲外方を上記回転軸と同軸に囲繞して円筒状に設けられ、上記内筒部の一端部側に形成された第1の端面部が該内筒部の一端部よりも軸方向に短く形成されたプラスチック材からなる磁極部と、これら磁極部と内筒部を一体的に結合する連結部と、上記磁極部の第1の端面部に配設され回転中心部に上記内筒部を挿通する挿通孔を有する円板状の慣性質量体と、この慣性質量体を上記磁極部の第1の端面部側に固定する固定手段とを備えてなることを特徴とする電動機。

請求項3

固定手段は、磁極部の第1の端面部に一体的に形成された複数の凸部と、慣性質量体の周縁部に設けられ、上記第1の端面部の各凸部をそれぞれ挿通する複数の貫通孔と、この貫通孔を挿通した前記磁極部の凸部先端部を熱融着することによって形成された熱融着体とからなることを特徴とする請求項1または請求項2記載のプラスチックマグネットロータまたは電動機。

請求項4

慣性質量体の貫通孔のまわりに、熱融着時に形成される熱融着体と係合する係合部を形成してなることを特徴とする請求項3記載のプラスチックマグネットロータまたは電動機。

請求項5

固定手段は、慣性質量体の挿通孔の近傍をコーキングにより内筒部の外周面の方向に変形させ、上記内筒部に対して上記慣性質量体を固着したものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のプラスチックマグネットロータまたは電動機。

請求項6

内筒部の外周面部と、この外周面に嵌合する慣性質量体の挿通孔部とにより、互いに係合してこれら内筒部と慣性質量体相互の回動を阻止する回り止め手段を形成してなることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れかに記載のプラスチックマグネットロータまたは電動機。

請求項7

回転軸に圧入した軸受を内筒部の一方の端部に当接して配設してなることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載のプラスチックマグネットロータまたは電動機。

請求項8

電動機により駆動される送風機を有する室内機または室外機を備えた空気調和機において、上記電動機として、請求項2ないし請求項7の何れかに記載のプラスチックマグネットロータを有する電動機を用いたことを特徴とする空気調和機。

技術分野

0001

この発明は、たとえばブラシレスモータステッピングモータなどのロータに用いるプラスチックマグネットロータ、このプラスチックマグネットロータを用いた電動機、及びこの電動機を用いた空気調和機に関するものである。

背景技術

0002

図12、及び図13は、回転子に極配向されたプラスチックマグネットを用いた従来のプラスチックマグネットロータを示す図であり、図12は断面図、図13は平面図である。図において、1は回転軸、2はこの回転軸1と一体成形されたプラスチックマグネット部である。このプラスチックマグネット部2は、回転軸1に同軸になるように密着固定された円筒状の内筒部3と、回転軸1に同軸になるように外周側に設けられた円筒状の磁極部4と、これら内筒部3と磁極部4を連結する円板状の連結部5とから形成されている。6は磁極部4の回転軸方向の第1の端面部に一体的に形成された凸部であり、回転方向に90°の等間隔で4個設けられている。7は前記プラスチックマグネット部2の凸部6の形成側に設けられた円板状の慣性質量体、8はこの慣性質量体7の回転中心部に設けられ、回転軸1と嵌合する挿通孔、9は慣性質量体7の周縁部に等間隔に設けられ、磁極部4の凸部6と嵌合する貫通孔である。

0003

プラスチックマグネット部2は、熱可塑性樹脂磁性体紛末を混合したプラスチック材料を用いて、射出成形等により回転軸1と一体的に成形され、回転軸1と密着固定される。磁極部4は極配向するように着磁される。磁極部4の第1の端面部4aに突設される複数の凸部6は、上記成形時に同時に形成される。上記磁極部の第1の端面部4aは、内筒部3の一端部3aよりも軸方向に長く形成されている。そして慣性質量体7は、中心部の挿通孔8に回転軸1を挿通、嵌合させつつ、周縁部の複数の貫通孔9に磁極部4の各凸部6を挿通させて、第1の端面部4aに当接する位置まで挿入され、次いで貫通孔9を挿通した凸部6の先端部突出部を熱融着することによって磁極部4の第1の端面部4aに固定される。

発明が解決しようとする課題

0004

従来のプラスチックマグネットロータは以上のように構成されているので、慣性質量体7を回転軸1に嵌合する際に軸1に傷がつきやすく、傷がついた回転軸1に軸受(図示せず)を圧入することとなるので、軸受の音不良を引き起こす要因となる。また、磁極部4の凸部6が成形後の収縮により傾斜することがあるため、凸部6と、この凸部6に嵌合する貫通孔9とのクリアランスを大きくとる必要があり、慣性質量体7が回転方向にガタを生じ易く、音振動の原因となる場合がある。さらに、回転軸1の慣性質量体7側に軸受(図示せず)を取り付けるには、何れも図示しない軸受止輪と、この軸受止輪を取付ける溝を回転軸に設けるか、あるいは段付きの軸を用いる等の必要があり、高コストを招くなどの問題があった。

0005

この発明は、上記のような従来の課題を解決するためになされたもので、慣性質量体を取り付ける際に軸を損傷することがなく、低コスト化が可能なプラスチックマグネットロータ、このプラスチックマグネットロータを用いた電動機、及びこの電動機を用いた空気調和機を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

この発明に係るプラスチックマグネットロータは、回転軸と、この回転軸の周りに該回転軸と同軸に密着固定され、軸方向の一端部及び他端部より上記回転軸の一方及び他方の軸端部分をそれぞれ露出させてなるプラスチック材からなる内筒部と、この内筒部の周囲外方を上記回転軸と同軸に囲繞して円筒状に設けられ、上記内筒部の一端部側に形成された第1の端面部が該内筒部の一端部よりも軸方向に短く形成されたプラスチック材からなる磁極部と、これら磁極部と内筒部を一体的に結合する連結部と、上記磁極部の第1の端面部に配設され回転中心部に上記内筒部を挿通する挿通孔を有する円板状の慣性質量体と、この慣性質量体を上記磁極部の第1の端面部側に固定する固定手段とを備えてなるものである。

0007

また、上記のように構成されたプラスチックマグネットロータを用いて電動機を構成してなるものである。

0008

さらに、固定手段を、磁極部の第1の端面部に一体的に形成された複数の凸部と、慣性質量体の周縁部に設けられ、上記第1の端面部の各凸部をそれぞれ挿通する複数の貫通孔と、この貫通孔を挿通した前記磁極部の凸部先端部を熱融着することによって形成された熱融着体とからなるように構成したものである。

0009

さらにまた、慣性質量体の貫通孔のまわりに、熱融着時に形成される熱融着体と係合する係合部を形成して構成してなるものである。

0010

また、固定手段は、慣性質量体の挿通孔の近傍をコーキングにより内筒部の外周面の方向に変形させ、上記内筒部に対して上記慣性質量体を固着するようにしたものである。

0011

さらにまた、内筒部の外周面部と、この外周面に嵌合する慣性質量体の挿通孔部とにより、互いに係合することによってこれら内筒部と慣性質量体相互の回動を阻止する回り止め手段を形成してなるものである。

0012

さらに、回転軸に圧入した軸受を内筒部の一方の端部に当接して配設してなるものである。

0013

また、電動機により駆動される送風機を有する室内機または室外機を備えた空気調和機において、上記電動機として、上記記載のプラスチックマグネットロータを有する電動機を用いたものである。

発明を実施するための最良の形態

0014

発明の実施の形態1.図1、及び図2は、この発明の実施の形態1に係るプラスチックマグネットロータの要部を示すもので、図1は断面図、図2はその平面図である。図において、1は回転軸、2はこの回転軸1の周りに該回転軸1と同軸に一体成形されたプラスチックマグネット部である。このプラスチックマグネット部2は、回転軸1の周りに該回転軸1と密着固定された内筒部3と、この内筒部3の外方を囲繞して円筒状に設けられた磁極部4と、これら磁極部4及び内筒部3を一体的に結合する連結部5とからなっている。

0015

上記磁極部4の第1の端面部4aは、内筒部3の一端部3aよりも軸方向に短く形成されている。6は前記磁極部4の第1の端面部4aより軸方向に突出形成された凸部であり、この例では周方向に90°の等間隔で4個設けられている。7は磁極部4の第1の端面部4a側に配設された慣性質量体、8はこの慣性質量体7の回転中心部に設けられ、上記内筒部3を挿通する挿通孔、9は磁極部4の第1の端面部4aに突設された4つの凸部6をそれぞれ挿通する貫通孔である。なお、6aは前記凸部6の前記貫通孔9から突き出た部分を熱融着するときに形成された熱融着体である。10は慣性質量体7を磁極部4の第1の端面部4aに固定する手段であり、この実施例では固定手段10は上記磁極部4の凸部6と、この凸部6を挿通する慣性質量体7の貫通孔9と、熱融着体6aによって構成されている。

0016

上記プラスチックマグネット部2は、熱可塑性樹脂に磁性体紛末を混合したプラスチック材料を用いて射出成形などによって回転軸1と一体的に成形され、マグネットを極配向して形成される。慣性質量体7の回転中心部に設けられた挿通孔8の内径は、回転軸1の外径よりも更に大きい内筒部3の外径と実質的に同一の内径に形成されているので、ロータ組み立て時にこの慣性質量体7を磁極部4の第1の端面部4aに配設する際、回転軸1の周面を傷つけることなく容易に装着できる。なお、慣性質量体7を磁極部4の第1の端面部4aに配置した後は、凸部6の突出部を熱融着することにより第1の端面部4aに固定される。

0017

なお、回転軸1の内筒部3から露出した図の上方及び下方部分には図示しないボールベアリングなどの軸受がそれぞれ圧入され、内筒部3の一方の端部3a、及び反対側の他方の端部3bに当接する位置にそれぞれ配設され、電動機のプラスチックマグネットロータが形成される。

0018

以上のように、この実施の形態1によれば、ロータの組み立て時に回転軸1に傷をつける恐れがなくなり、軸受の音不良を低減することができる。また、図示しないボールベアリングなどの軸受を取り付ける際、軸端部から内筒部3の端面部3a、3bに当接する位置に軸受を単に圧入すればよく、軸受を取り付けるための回転軸1への溝加工や、この溝部への止め輪の取り付けなどは不要となり、また、回転軸を段付きのものにする必要もなくせるので、加工が簡単となり、低コスト化できる効果もある。

0019

発明の実施の形態2.図3、及び図4はこの発明の実施の形態2に係るプラスチックマグネットロータの要部を示すもので、図3は断面部分拡大図図4平面部分拡大図である。図において、11は慣性質量体7の貫通孔9の周りに同軸状に設けられた溝からなる係合部であり、この係合部11は図示を省略しているが、周方向に等間隔で設けられたすべての貫通孔9の周りにそれぞれ設けられている。なお、その他の符号は前記実施の形態1と同一部分は同一符号としているので、説明を省略する。

0020

この実施の形態2におけるプラスチックマグネット部2は、上記実施の形態1と同様に回転軸1と一体に成形され、慣性質量体7の挿通孔8に内筒部3を挿通させつつ、複数の貫通孔9(一個所のみ図示)に磁極部4に突設した凸部6を挿通させ、該慣性質量体7が磁極部4の端面部4aに当接した位置に配設される。次いで、凸部6を熱融着する際、熱により凸部6の貫通孔9より突出した部分が融解して、同芯円状の溝からなる係合部11に入り込み、熱融着体6aを形成し、慣性質量体7をプラスチックマグネット部2に固定する。

0021

この様に、この発明の実施の形態2によれば、貫通孔9の近傍に熱融着体6aの係合部11を設けたことにより、プラスチックマグネット部2に対する慣性質量体7の固定がより確実となり、回転軸1に傷が付かなくなるだけでなく、慣性質量体7のガタの発生を防止したプラスチックマグネットロータを提供することができる効果がある。なお、上記実施の形態2では、係合部11を同心円状の1本の溝としたが、これに限定されるものではなく、例えば溝を同心円状に複数設けたり、山状に設けてもよい。

0022

発明の実施の形態3.図5図6、及び図7はこの発明の実施の形態3であるプラスチックマグネットロータを示すもので、図5は斜視図、図6は断面図、図7は平面図である。図において、3cは内筒部3に一体的に形成され、内筒部3の周面部より放射方向に突設された突起部、8aは慣性質量体7の挿通孔8に設けられ、前記突起部3cに係合する凹部である。なお、前記内筒部3周面部の突起部3c、挿通孔8部の凹部8aにて回り止め手段12を構成している。その他の符号は上記実施の形態1と同一もしくは相当部分を示しているので、説明を省略する。

0023

図に示す内筒部3の周面部に設けた突起部3cは、付け根部分が内筒部3と軸方向に沿って一体に成形されているため成形後の収縮で傾斜しにくく、嵌合する慣性質量体7の挿通孔8部に設けた凹部8aとのクリアランスを小さくできる。

0024

このため、発明の実施の形態3によれば、回り止め手段12を設けたことにより、プラスチックマグネット部2に対する慣性質量体7のガタをさらに効果的に防止することができる。

0025

発明の実施の形態4.上記この発明の実施の形態3では、回り止め手段12として、内筒部3に突起部3c、慣性質量体7の挿通孔8に凹部8aを設ける構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、前記凸部と凹部を逆にして凸部を挿通孔8側に設け、凹部を内筒部3に設けてもよく、さらに、内筒部3を例えば断面D字形状とし、慣性質量体7の挿通孔8の形状を前記断面D字形の内筒部に嵌合するD字形状として構成したり、あるいは内筒部3を断面□形状とし、慣性質量体7の挿通孔8の形状を前記断面□形状の内筒部と嵌合する□形状として構成し、ないしは互いに係合する形状を多角形として構成することでも同様の効果を得ることができる。また、これら回り止め手段12は、上記実施の形態2の構成例に付加してもよい。さらに上記実施の形態1ないし3では、磁極部4の第1の端面部4aに4つの凸部6を設けた場合について説明したが、凸部6の設置数は4つに限定されるものではなく、所望により例えば2つ以上を任意に設けることができる。

0026

発明の実施の形態5.図8、及び図9はこの発明の実施の形態5に係る電動機のプラスチックマグネットロータを示すもので、図8は断面図、図9は平面図である。図において、13は連結部5の内筒部3近傍に設けられた貫通穴であり、図9に示すようにこの例では円周上に等間隔で4個所設けられている。14a、14bはコーキングの上刃、15a、15bはコーキングの下刃である。なお、連結部5の内周側に設けられた貫通穴13は上記コーキングの下刃15aを挿通させるために設けられている。その他の符号は上記実施の形態1と同一、もしくは相当部分を示すので説明を省略する。

0027

慣性質量体7は磁極部4の端面部4aに配置される。次いで、破線で示すコーキングの上刃14aを矢印A方向に、コーキングの下刃15aを矢印B方向にそれぞれ移動させる。これら上刃、及び下刃が慣性質量体7の図の上面部、及び下面部にそれぞれ当接する位置14b、15bに達した後、さらに矢印A、及びB方向に挿通孔8近傍の慣性質量体7表面を上下から押圧することにより、慣性質量体7の挿通孔8の押圧部近傍が該挿通孔8の内周を軸心方向塑性変形してコーキングされ、慣性質量体7が内筒部3に緊密に固定される。なお、このコーキングは回転方向に90°間隔で4個所に施され、固定手段10を構成する。

0028

この様に、この実施の形態5によれば、慣性質量体7の挿通孔8の近傍に、慣性質量体7及び内筒部3相互の回動を阻止するコーキングによる固定手段10を設けたことにより、回転軸1に傷が付かないよう慣性質量体7を固定し、更に磁極部4の一端面部4aに突設する凸部を不要にすることができる。なお、上記の例ではコーキングを円周上に4個所について行ったが、4個所に限定されるものではない。

0029

なお、この実施の形態5では、内筒部3と、慣性質量体7の挿通孔8を円形で構成したが、これに限定されるものではなく、例えば上記実施の形態3、及び4の例と同様に、内筒部3に凸部、挿通孔8に凹部を設ける構成とし、あるいは内筒部を断面D形状、慣性質量体の挿通孔8を断面D形状の構成とし、さらにはそれら嵌合部の形状を多角形状に構成したもので、コーキングを適用してもよく、その場合には慣性質量体7のガタをより確実になくすことができる。また、実施の形態1にて用いた、磁極部4の一端面部4aに凸部、慣性質量体7にこの凸部と嵌合する貫通孔を設け、前記凸部を熱融着する手段を付加すれば一層確実に慣性質量体7のガタをなくすことができる。

0030

発明の実施の形態6.図10はこの発明の実施の形態6になる電動機の要部を示す断面図である。図において、16は樹脂モールドされた固定子、17は上記実施の形態1に示したプラスチックマグネットロータ、18は軸受、19はブラケットである。なお、その他の符号は上記実施例と同一部分に同一符号を付しているので、説明を省略する。

0031

プラスチックマグネットロータ17の回転軸1に軸受18を取り付ける際、一対の軸受18は内筒部3のそれぞれ一方の端面部3a、及び他方の端面部3bに当接するまで圧入される。次いで、その軸受18を取り付けたプラスチックマグネットロータ17を固定子16内側の中空に挿入し、固定子16とブラケット19で、一対の軸受18をそれぞれ保持するようブラケット19を固定子16に圧入し、電動機とする。

0032

上記のようにこの発明の実施の形態6によれば、プラスチックマグネットロータ17が慣性質量体7を有しており、トルク脈動や駆動の乱調現象を低減するだけでなく、軸受18部の音不良、慣性質量体7のガタによる音振動を低減でき、電動機の低騒音、低振動、品質向上が可能となる。また、慣性質量体7側の軸受を内筒部3の端面部3aに当て止めとすることで、軸加工、止め輪など部品点数の削減ができ、低コスト化が可能であるという利点を有する。なお、プラスチックマグネットロータ17として、上記実施の形態2ないし5に示す何れを用いてもよい。

0033

なお、上記各実施の形態に例示したものは、慣性質量体7を配設する磁極部4の第1の端面部4aを出力軸側としたが、これに限定されるものではなく、反出力軸側に配設しても同様の効果を得ることができる。さらに、回転軸1の両端部を出力軸としたものでも同様の効果が期待できる。

0034

発明の実施の形態7.図11はこの発明の実施の形態7になる空気調和機の構成図である。図11において、20は空気調和機の室内機、21はこの室内機20に接続された空気調和機の室外機、22は上記実施の形態6に示す電動機により駆動される室内側送風機、23は同じく上記実施の形態6に示す電動機により駆動される室外側送風機である。(詳細は図示省略)

0035

図11に示す空気調和機は、室内外機の送風機として、上記図10に示す実施の形態6になる電動機を用いた他は、公知の従来技術と同様の構成からなっている。

0036

近年の空気調和機には、低騒音、低振動、低コスト化が要求され、室内機20としては、送風機に用いる電動機の振動、騒音、ファン羽根の振動、風切り音冷媒通流音、及び室内機筐体への振動伝播などと、これらの相乗作用が問題となり、室外機21では、それら要素に加えて圧縮機の振動、騒音などが問題となり、各種改善策が提案されているが、この実施の形態7によれば、慣性質量体7の取り付け時の軸の損傷をなくし、また慣性質量体7のがたつきを防止したことにより、従来の空気調和機より一層の低騒音化低振動化が可能となり、さらに軸受1の加工を単純化し、部品点数を削減可能にしているので、低コスト化を図った空気調和機を提供できる効果がある。

0037

上記実施の形態7では、この発明のプラスチックマグネットロータを有する電動機を空気調和機の送風機に用いた場合に、振動や騒音の面で品質向上を図り、低コスト化ができる例を示したが、この発明の電動機自体は、空気調和機などの用途に限定されず、各種の用途に用いることができることは勿論であり、例えば、ステッピングモータなどとして構成し、あるいはファンヒータ扇風機除湿機乾燥機空気清浄器など各種家電品その他の送風機の動力源として用い、さらに一般的な各種動力源として用いることができることはいうまでもない。

発明の効果

0038

本発明は上記説明したように構成されているので、下記のような効果が得られる。

0039

内筒部の一端部側に形成された磁極部の第1の端面部を、該内筒部の一端部よりも軸方向に短く形成し、慣性質量体を内筒部に嵌合させるように構成したことにより、回転軸表面への傷の発生を防ぎ、軸受の音不良を改善し得るプラスチックマグネットロータ、及び電動機を提供できるという効果がある。

0040

また、磁極部の第1の端面部に複数の凸部を形成するとともに、慣性質量体にこれら各凸部を挿通する複数の貫通孔を設け、この貫通孔を挿通した前記磁極部の凸部を熱融着して前記慣性質量体を磁極部の軸方向端面部に固定したことにより、慣性質量体のガタの発生を防止した電動機を提供できる。

0041

さらに、慣性質量体の挿通孔部とこの挿通孔に対向する内筒部の周面部に、互いに係合することによりこれら慣性質量体及び内筒部相互の回動を阻止する回り止め手段を設けたことにより、慣性質量体のガタの発生を防止した電動機を提供できる効果がある。

0042

さらにまた、電動機により駆動される送風機を有する室内機または室外機を備えた空気調和機において、上記電動機として、内筒部の一端部側に形成された磁極部の第1の端面部を、該内筒部の一端部よりも軸方向に短く形成し、慣性質量体を内筒部に嵌合させるようにしたプラスチックマグネットロータを有する電動機を用いて構成したことにより、振動や騒音レベルの低い空気調和機を得ることができる効果がある。

図面の簡単な説明

0043

図1この発明の実施の形態1に係る電動機のプラスチックマグネッロータを示す断面図である。
図2図1に示すプラスチックマグネッロータの平面図である。
図3この発明の実施の形態2に係る電動機のプラスチックマグネッロータを示す断面図である。
図4図3に示すプラスチックマグネッロータの平面部分拡大図である。
図5この発明の実施の形態3に係る電動機のプラスチックマグネッロータを示す斜視図である。
図6図5に示すプラスチックマグネッロータの断面図である。
図7図5に示すプラスチックマグネッロータの平面図である。
図8この発明の実施の形態5に係る電動機のプラスチックマグネッロータを示す断面図である。
図9図8に示すプラスチックマグネッロータの平面図である。
図10この発明の実施の形態6に係る電動機を示す断面図である。
図11この発明の実施の形態7に係る空気調和機を示す構成図である。
図12従来のプラスチックマグネットロータを示す断面図である。
図13従来のプラスチックマグネットロータを示す平面図である。

--

0044

1回転軸、
2プラスチックマグネット部、
3内筒部、
3a 内筒部の一端部、
4磁極部、
4a 第1の端面部、
5 連結部、
6 凸部、
6a熱融着体、
7慣性質量体、
8挿通孔、
9貫通孔、
10 固定手段、
11係合部、
12 回り止め手段、
17プラスチックマグネットロータ、
18軸受、

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