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技術 ディスペンサー容器及びディスペンサー容器の使用性評価方法及びディスペンサー容器の使用性評価システム

出願人 株式会社資生堂ニッタ株式会社
発明者 尾崎尚武越智信也篠田重喜
出願日 2001年2月26日 (19年9ヶ月経過) 出願番号 2001-051185
公開日 2002年9月3日 (18年3ヶ月経過) 公開番号 2002-248385
状態 未査定
技術分野 内容物取出用特殊手段をもつ容器・包装体 容器の蓋 手動噴霧装置
主要キーワード 本評価システム 被評価対象 評価誤差 圧力パターン 容器デザイン 香水容器 シャンプー容器 個人特性
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年9月3日)のものです。
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図面 (13)

課題

本発明は圧力センサを用いて使用性評価を行なうディスペンサー容器使用性評価方法及びディスペンサー容器の使用性評価システムに関し、容易かつ短時間でディスペンサー容器の使用性評価を行なうことを課題とする。

解決手段

ディスペンサー容器1を直接把持することによりその使用性の評価を行なうディスペンサー容器の使用性評価システムであって、使用者五指にそれぞれ圧力センサ10〜14を設け、この使用者がディスペンサー容器1を操作する時に各圧力センサ10〜14に印加される圧力を測定し、ディスペンサー容器1のボタン3を押圧した時における中指押圧力(中指センサ12の出力)と、他の指の押圧力(センサ10,11,13,14の出力)とを比較し、中指センサ12の出力が最も大きいかどうかを判断することによりディスペンサー容器1の使用性を評価する。

概要

背景

一般に、容器を設計するに際しては、内容物を保護するという本来的な機能に加え、デザイン性及び使用性等を考慮して設計されている。例えば、化粧品容器一種であるディスペンサー容器香水化粧水等の容器として利用される)においては、容器本体の外観デザイン)から受ける印象が顧客の購買意欲に大きく影響するため、容器デザインの決定には細心の注意が払われている。このため、往々にして容器設計においては、デザインが先行してしまい、使用性については後回しとなることがあった。

しかしながら、近年ユニバーサルデザインとして提唱されているように、最大限可能な限りすべの人々に安全で快適に使用できる容器が望まれている。従って、化粧品容器においても、単にデザインのみ、或いは単に使用性のみではなく、デザイン及び使用性の双方において優れた容器開発を行なう必要がある。このためには、あるデザインのディスペンサー容器を設計した場合、当該ディスペンサー容器の使用性を評価する必要がある。

従来、あるデザインのディスペンサー容器を設計し、これに対する使用性の評価を行なおうとした場合、複数のパネリスト(容器の評価を行なう試験者)を用意し、このパネリストに実際に試作されたディスペンサー容器を使用してもらうことが行なわれていた。そして、各パネリストが当該ディスペンサー容器を使用した際の使用感アンケートを取り、これを分析することにより、当該ディスペンサー商品の使用性を評価することが行なわれていた(官能評価)。

概要

本発明は圧力センサを用いて使用性評価を行なうディスペンサー容器の使用性評価方法及びディスペンサー容器の使用性評価システムに関し、容易かつ短時間でディスペンサー容器の使用性評価を行なうことを課題とする。

ディスペンサー容器1を直接把持することによりその使用性の評価を行なうディスペンサー容器の使用性評価システムであって、使用者五指にそれぞれ圧力センサ10〜14を設け、この使用者がディスペンサー容器1を操作する時に各圧力センサ10〜14に印加される圧力を測定し、ディスペンサー容器1のボタン3を押圧した時における中指押圧力(中指センサ12の出力)と、他の指の押圧力(センサ10,11,13,14の出力)とを比較し、中指センサ12の出力が最も大きいかどうかを判断することによりディスペンサー容器1の使用性を評価する。

目的

本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、デザイン性及び使用性が共に良好であるディスペンサー容器を提供することを目的とする。

また、他の目的は、容易かつ短時間でディスペンサー容器の評価を行ないうるディスペンサー容器の使用性評価方法及びディスペンサー容器の使用性評価システムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

容器本体が使用者親指中指薬指,及び小指把持され、上部に配設された押しボタン操作者人差指押圧操作することにより前記容器本体に充填されている内容物を吐出させるディスペンサー容器において、前記容器本体は、前記使用者が該容器本体を把持し、かつ、前記押しボタンの押圧した時における前記中指が前記容器本体を押圧する力が、前記親指が前記容器本体を押圧する力,前記薬指が前記容器本体を押圧する力,及び前記小指が前記容器本体を押圧する力よりも大きくなる形状とされていることを特徴とするディスペンサー容器。

請求項2

被評価対象となるディスペンサー容器を直接把持することにより使用性の評価を行なうディスペンサー容器の使用性評価方法であって、前記使用者の五指にそれぞれの圧力センサを設け、該使用者がディスペンサー容器を操作する時に各圧力センサ印加される圧力を測定する手順と、前記押しボタンの押圧した時における前記中指が前記容器本体を押圧する力が、前記親指が前記容器本体を押圧する力,前記薬指が前記容器本体を押圧する力,及び前記小指が前記容器本体を押圧する力よりも大きいかどうかを判断することにより、前記ディスペンサー容器の使用性を評価する手順とを有することを特徴とするディスペンサー容器の使用性評価方法。

請求項3

被評価対象となるディスペンサー容器を直接把持することにより使用性の評価を行なうディスペンサー容器の使用性評価システムであって、前記使用者の五指にそれぞれ圧力センサを設け、該使用者がディスペンサー容器を操作する時に各圧力センサに印加される圧力を測定する測定装置と、前記押しボタンの押圧した時における前記中指が前記容器本体を押圧する力と、他の指が前記容器本体を押圧する力とを比較し、前記中指が前記容器本体を押圧する力が最も大きいかどうかを判断することにより、前記ディスペンサー容器の使用性を評価する評価手段とを具備することを特徴とするディスペンサー容器の使用性評価システム。

技術分野

0001

本発明は、使用性の向上を図ったディスペンサー容器、及び圧力センサを用いて使用性評価を行なうディスペンサー容器の使用性評価方法及びディスペンサー容器の使用性評価システムに関する。

背景技術

0002

一般に、容器を設計するに際しては、内容物を保護するという本来的な機能に加え、デザイン性及び使用性等を考慮して設計されている。例えば、化粧品容器一種であるディスペンサー容器(香水化粧水等の容器として利用される)においては、容器本体の外観デザイン)から受ける印象が顧客の購買意欲に大きく影響するため、容器デザインの決定には細心の注意が払われている。このため、往々にして容器設計においては、デザインが先行してしまい、使用性については後回しとなることがあった。

0003

しかしながら、近年ユニバーサルデザインとして提唱されているように、最大限可能な限りすべの人々に安全で快適に使用できる容器が望まれている。従って、化粧品容器においても、単にデザインのみ、或いは単に使用性のみではなく、デザイン及び使用性の双方において優れた容器開発を行なう必要がある。このためには、あるデザインのディスペンサー容器を設計した場合、当該ディスペンサー容器の使用性を評価する必要がある。

0004

従来、あるデザインのディスペンサー容器を設計し、これに対する使用性の評価を行なおうとした場合、複数のパネリスト(容器の評価を行なう試験者)を用意し、このパネリストに実際に試作されたディスペンサー容器を使用してもらうことが行なわれていた。そして、各パネリストが当該ディスペンサー容器を使用した際の使用感アンケートを取り、これを分析することにより、当該ディスペンサー商品の使用性を評価することが行なわれていた(官能評価)。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら従来の官能評価を主体とした使用性の評価方法では、パネリストの選定方法により使用性の評価に大きな相違が生じることがある。例えば、小さい手を有したパネリストが多い場合における使用性の評価と、大きな手を有したパネリストが多い場合における使用性の評価では、使用性評価の結果に相違が生じる。また、握力が強い若いパネリストが多い場合における使用性の評価と、握力が弱い年配者のパネリストが多い場合における使用性の評価では、使用性評価の結果に相違が生じる。

0006

このように評価結果はパネリストの選定方法により異なるため、なるべくパネリストの属性年齢、手の大きさ,有する握力等)が平均化するようパネリストの選定を行なっているが、パネリストの属性による評価誤差を完全に除去することは不可能である。

0007

また、従来の使用性の評価方法では、パネリストに当該ディスペンサー商品を使用してもらった後、使用感に対するアンケートを分析する作業が必要となる。この作業は大変面倒なものであり、分析に多大な時間を要してしまう。このため、ユニバーサルデザインに基づいた容器を容易かつ短時間で開発することは困難であった。

0008

本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、デザイン性及び使用性が共に良好であるディスペンサー容器を提供することを目的とする。

0009

また、他の目的は、容易かつ短時間でディスペンサー容器の評価を行ないうるディスペンサー容器の使用性評価方法及びディスペンサー容器の使用性評価システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。

0011

請求項1記載の発明は、容器本体が使用者親指中指薬指,及び小指把持され、上部に配設された押しボタン操作者人差指押圧操作することにより前記容器本体に充填されている内容物を吐出させるディスペンサー容器において、前記容器本体は、前記使用者が該容器本体を把持し、かつ、前記押しボタンの押圧した時における前記中指が前記容器本体を押圧する力が、前記親指が前記容器本体を押圧する力,前記薬指が前記容器本体を押圧する力,及び前記小指が前記容器本体を押圧する力よりも大きくなる形状とされていることを特徴とするものである。

0012

上記発明によれば、使用者が容器本体を把持した際、中指が容器本体を押圧する力が、他の指が容器本体を押圧する力よりも大きくなるため、ディスペンサー容器の使用性を向上させることができる。

0013

また、請求項2記載の発明は、被評価対象となるディスペンサー容器を直接把持することにより使用性の評価を行なうディスペンサー容器の使用性評価方法であって、前記使用者の五指にそれぞれの圧力センサを設け、該使用者がディスペンサー容器を操作する時に各圧力センサ印加される圧力を測定する手順と、前記押しボタンの押圧した時における前記中指が前記容器本体を押圧する力が、前記親指が前記容器本体を押圧する力,前記薬指が前記容器本体を押圧する力,及び前記小指が前記容器本体を押圧する力よりも大きいかどうかを判断することにより、前記ディスペンサー容器の使用性を評価する手順とを有することを特徴とするものである。

0014

また、請求項3記載の発明は、被評価対象となるディスペンサー容器を直接把持することにより使用性の評価を行なうディスペンサー容器の使用性評価システムであって、前記使用者の五指にそれぞれ圧力センサを設け、該使用者がディスペンサー容器を操作する時に各圧力センサに印加される圧力を測定する測定装置と、前記押しボタンの押圧した時における前記中指が前記容器本体を押圧する力と、他の指が前記容器本体を押圧する力とを比較し、前記中指が前記容器本体を押圧する力が最も大きいかどうかを判断することにより、前記ディスペンサー容器の使用性を評価する評価手段とを具備することを特徴とするものである。

0015

上記請求項2及び請求項3記載の発明によれば、使用者がディスペンサー容器を操作する時に印加される圧力を使用者の五指に複数設けられた各圧力センサにより測定し、押しボタンの押圧した時における中指が容器本体を押圧する力と、他の指が前記容器本体を押圧する力とを比較する処理を行なう。

0016

本発明者が実施したディスペンサー容器の使用性試験において、中指が容器本体を押圧する力が他の指が容器本体を押圧する力に対して大きい場合、当該ディスペンサー容器の使用性が良好となることが判明した。よって、中指が容器本体を押圧する力と、他の指が容器本体を押圧する力とを比較することにより、当該ディスペンサー容器の使用性を評価することが可能となる。

0017

この使用性評価を行なう際、圧力測定は、操作者がディスペンサー容器を通常と同様に操作するだけで測定することができる。また、使用性の評価は、押しボタンの押圧した時における中指が容器本体を押圧する力と、他の指が前記容器本体を押圧する力との比較処理のみで使用性の評価を行なうことができる。よって、ディスペンサー容器の使用性を容易にかつ短時間で評価することができる。

発明を実施するための最良の形態

0018

次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。

0019

図1は、ディスペンサー容器の使用状態を示している。ディスペンサー容器は、大別すると香水容器のように片手で把持して使用するものと、シャンプー容器のように容器自体は据え置いた状態でボタンを片手で操作すると共に、もう一方の手で吐出した内容物を受けて使用するものがある。本願発明では、前者である片手で把持して使用するディスペンサー容器を対象としている。

0020

図1に示すように、片手4で把持して使用するディスペンサー容器1は、親指,中指,薬指,及び小指によりディスペンサー容器1の容器本体2を把持し、人差指によりディスペンサー容器1の上部に設けられたボタン3を押圧操作して内容物を吐出させる。

0021

ところで、前記したように近年ではユニバーサルデザインが提唱されており、ディスペンサー容器においても最大限可能な限りすべの人々に安全で快適に使用できる容器とする必要がある。即ち、ディスペンサー容器の開発に際し、単にデザインのみ或いは単に使用性のみを追求するのではなく、デザイン及び使用性の双方において優れた容器開発を行なう必要がある。また、このためには、ディスペンサー容器の使用性の評価が必要であることも前述した通りである。

0022

本発明者は、上記の点に鑑み、ディスペンサー容器の使用性評価を定量的に行なう方法、即ち従来行われていたパネリストによる官能評価を定量的に行なう方法について検討した。その結果、本発明者は、ディスペンサー容器の使用性は使用者がディスペンサー容器を把持したときに感じるものであること、また、ディスペンサー容器を把持したときに手の各指(五指)はディスペンサー容器を押圧した状態となっていることに注目し、五指がディスペンサー容器を押圧する力と使用性評価との関係を求める実験を行なった。

0023

具体的には、パネリストの手に圧力センサを装着し、このパネリストがディスペンサー容器を使用した際に感じるディスペンサー容器の使用性と、その時に圧力センサから測定される圧力値との関係を調べる実験を実施した。以下、本発明者が実施した、上記の使用性と圧力値との関係を調べる実験について説明する。

0024

図2は、今回の実験において、手4に圧力センサを装着した位置を示している。同図に示されるように、手4には合計20個の圧力センサを装着した。具体的には、親指には3個の親指センサ10を装着し、人差指には4個の人差指センサ11を装着し、中指には4個の中指センサ12を装着し、薬指には4個の薬指センサ13を装着し、小指には5個の小指センサ14を装着した。この各センサ10〜14は、それぞれ0.15mm程度の厚さを有したシート状のセンサであり、またその大きさも□16mm程度であり、五指の任意の位置に装着することが可能なものである。よって、各センサ10〜14を装着した上でディスペンサー容器1を把持することにより、各指がディスペンサー容器1を押圧する圧力の分布を測定することができる。尚、この各指がディスペンサー容器1を押圧する圧力の分布を測定するシステムとして、例えばニッタ株式会社製の把持力分布測定システムを用いることができる。

0025

図3乃至図6は、各種個人特性を有するパネリストに、種々の容器特性を有するディスペンサー容器1を把持してもらったときの、当該ディスペンサー容器1に対する使用性評価の結果を示している。各図に示すように、本実験においては、高さ及び直径の異なる合計30個のディスペンサー容器1を作成し、各容器に対して使用性の評価と、圧力の測定を行なう実験を実施した。尚、ここで個人特性とは、握力、手の大きさ、年齢等をいう(以下説明する実験結果では、手の大きさのみを対象としている)。また、容器特性とは、ディスペンサー容器1の高さ、ディスペンサー容器1の太さ(直径)をいう。また、各図において、縦軸はディスペンサー容器1の高さを示しており、横軸はディスペンサー容器1の直径を示している。また、使用性の表示は、◎が最適、○が良好、△がやや使いにくい、×が使いにくいを示している。

0026

図3は、標準的な手の大きさの人(パネリスト)がディスペンサー容器1を使用した場合の使い易い領域(使用性の良好な領域)を示している。この場合、高さが55mm〜60mmで、かつ直径が40mm〜45mmの領域において使用性が良好であることがわかる。

0027

図4は、手の大きい人パネリストがディスペンサー容器1を使用した場合の使い易い領域を示している。この場合、高さが50mm〜60mmで、かつ直径が40mm〜45mmの領域において使用性が良好であることがわかる。

0028

図5は、より手の大きいパネリストがディスペンサー容器1を使用した場合の使い易い領域を示している。この場合、同図に矢印Aで示す領域において使用性が良好であり、手の大きい人の場合には図3及び図4に比べ、高さ及び直径が大きい場合における使用性の領域が増大していることがわかる。

0029

図6は、手の小さいパネリストがディスペンサー容器1を使用した場合の使い易い領域を示している。この場合、同図に矢印Bで示す領域において使用性が良好であり、手の小さい人の場合には図3及び図4に比べ、高さ及び直径が小さい場合における使用性の領域が増大していることがわかる。

0030

また、各図間の特性に注目すると、図4の使用性良好な領域(○領域)は、図3の○領域に比べて、より高い方向及びより太い方向に広がっていることが判る。また、図4図5を比較すると、図5の○領域は,図4の○領域に比べ、更に高い方向及びより太い方向にシフトし、また使いにくい領域(×領域)がなくなっているのが判る。しかしながら、図5では細い領域(容器直径が30mm)における使用性がやや使いにくい領域(△領域)となっている。

0031

上記した実験結果から明らかなように、ディスペンサー容器1の形状から使用性評価を定量的に行なおうとした場合、手の大きさ、ディスペンサー容器1の高さ及び直径等の複数のパラメータを考慮する必用が生じ、使用性の定量評価が複雑化してしまう。

0032

そこで本発明者は、パネリストに装着してもらった圧力センサの出力と、使用性との関係を求めることを試みた。図3乃至図6に示されるように、使用性の領域は最適な領域、良好な領域、やや使いにくい領域、使いにくい領域に大別される。図7は説明の便宜上、この各領域をハッチング及び梨地区分して示した図である。そして、本発明者は図7星印で示すポイントP1〜P3を代表として指定し、この各ポイントにおける圧力センサ10〜14の出力パターンを観察すること、上記した図3乃至図6の全てにおいて試みた。ここで、ポイントP1は使用性が最適な領域に位置するポイントであり、ポイントP2は細くて使い難い傾向のある領域に位置するポイントであり、更にポイントP3は太くて使い難い傾向のある領域に位置するポイントである。

0033

上記の実験を実施したところ、個人特性及び容器特性に拘わらず、圧力センサ10〜14からの出力パターンは、各ポイントP1〜P3において、次に示すような一定化したパターンが発生した。図8乃至図10は、ポイントP1〜P3における圧力センサ10〜14の出力パターンの代表例を示している。図8は、ポイントP1の使用性が最適な領域におけるにおける圧力センサ10〜14の出力パターンを示している。また、図9は、ポイントP2の細くて使い難い傾向のある領域における圧力センサ10〜14の出力パターンを示している。更に、図10は、ポイントP3の太くて使い難い傾向のある領域における圧力センサ10〜14の出力パターンを示している。

0034

尚、各図において、縦軸は各圧力センサ10〜14の出力を示しており、横軸は時間を示している。また、人差指の出力等に高低周期があるのは、各図に示す出力は、ディスペンサー容器1のボタン3を押圧操作及び押圧解除を行なったときの出力を示しているからである。

0035

先ず、図8の使用性が最適な領域におけるにおける圧力センサ10〜14の出力パターンに注目する。同図に示すように、使用性が最適なディスペンサー容器1では、ボタン3を押圧した状態における中指センサ12の圧力値が、他のセンサ10,11,13,14の圧力値に対して高い値となっていることが判る。これに対し、図9及び図10に使用性がやや不良な(やや使い難い)領域におけるにおける圧力センサ10〜14の出力パターンは、ボタン3を押圧した状態における、中指センサ12の圧力値は他のセンサ10,11,13,14の圧力値に対して低い値となっている。この現象は、前記した図3乃至図6に示される各態様において同様に発生した。

0036

よって、本実験結果より、ディスペンサー容器1の使用性の良否は、使用時において中指がディスペンサー容器1の容器本体2を押圧する力に関係しており、使用時において中指が最も大きな押圧力を発生できるようディスペンサー容器1の容器形状を設定することより、ディスペンサー容器1の使用性を良好とすることができることが判明した。従って、ディスペンサー容器1の形状を、使用者が容器本体2を把持しかつボタン3を押圧した時における中指の押圧力が、親指,薬指,及び小指の押圧力よりも大きくなる形状とすることにより、ディスペンサー容器1の使用性を向上させることができる。

0037

続いて、上記した実験結果に基づき、本発明が開発したディスペンサー容器の使用性評価システム及びこれを用いた使用性評価方法について説明する。図11は、ディスペンサー容器の使用性評価システム(以下、単に評価システムという)の概略構成図である。同図に示すように、評価システムは、前記した各センサ10〜14,処理装置15,記憶装置16,出力装置17等により構成されている。

0038

処理装置15は後述する使用性評価プログラムを実行することによりディスペンサー容器1の使用性評価処理を行なうと共に、各センサ10〜14及び装置16,17を統括的に制御するものである。また、記憶装置16には、予め使用性評価プログラムが格納されている。更に、出力装置17は、例えばCRTであり、使用性評価を行なった結果が表示される。

0039

図12は、処理装置15が実効する使用性評価プログラムを示すフローチャートである。ディスペンサー容器1に対する使用性評価を行なうには、パネリストに各センサ10〜14を装着しディスペンサー容器1を操作させると共に、図12に示す使用性評価プログラムを実行する。

0040

図12に示す使用性評価プログラムが起動すると、先ずステップ10(図では、ステップをSと略称する)において、処理装置15は各センサ10〜14で測定される圧力値を読み込む。この時、上記したように各センサ10〜14は、複数の圧力センサにより構成されている(例えば、親指センサ10では3個の圧力センサから構成されている)ため、処理装置15では入力されるデータに基づき、各指毎の平均圧力演算する。

0041

続くステップ11では、中指センサ12の圧力値と、他の指のセンサ10,11,13,14の圧力値とを比較処理する。そして、ステップ12において、他の指のセンサ10,11,13,14から出力される圧力値に対し、中指センサ12の圧力値が最大であった場合、ステップ13において出力装置17に当該ディスペンサー容器1の使用性は良好である旨の表示を行なう。

0042

これに対し、ステップ12において、他の指のセンサ10,11,13,14から出力される圧力値に対し、中指センサ12の圧力値が最大ではなかった場合、処理はステップ14に進み、出力装置17に当該ディスペンサー容器1の使用性は不良である旨の表示を行なう。

0043

このように、本評価システムを用いることにより、使用性評価処理は、操作者がディスペンサー容器1を通常と同様に操作し、ボタン3の押圧した時における中指が容器本体を押圧する力(中指センサ12からの出力)と、他の指がディスペンサー容器1を押圧する力(他のセンサ10,11,13,14からの出力)との比較処理のみで使用性の評価を行なうことができる。よって、ディスペンサー容器1の使用性を容易にかつ短時間で評価することが可能となり、ディスペンサー容器1の開発時において、デザイン性及び使用性が共に良好であるディスペンサー容器1を容易に実現することができる。

0044

尚、上記した実施例では、個人特性として手の大きさのみを対象とした例を示したが、個人特性として手の大きさの他にも、握力、年齢等をパラメータとして使用性評価行なう構成としてもよい。

発明の効果

0045

上述の如く本発明によれば、次に述べる種々の効果を実現することができる。

0046

請求項1記載の発明によれば、使用者が容器本体を把持した際、中指が容器本体を押圧する力が、他の指が容器本体を押圧する力よりも大きくなるため、ディスペンサー容器の使用性を向上させることができる。

0047

また、請求項2及び請求項3記載の発明によれば、ディスペンサー容器の使用性を容易にかつ短時間で評価することができる。

図面の簡単な説明

0048

図1ディスペンサー容器を使用している状態を示す図である。
図2圧力センサの取り付け位置を示す図である。
図3標準的な手の大きさの人におけるディスペンサー容器の使用性が良好な領域を示す図である。
図4手の大きい人におけるディスペンサー容器の使用性が良好な領域を示す図である。
図5図4よりも更に手の大きい人におけるディスペンサー容器の使用性が良好な領域を示す図である。
図6手の小さい人におけるディスペンサー容器の使用性が良好な領域を示す図である。
図7圧力測定を行なった領域を説明するための図である。
図8使用性の良好なディスペンサー容器における五指の圧力パターンを示す図である。
図9細くて使い難いディスペンサー容器における五指の圧力パターンを示す図である。
図10太くて使い難いディスペンサー容器における五指の圧力パターンを示す図である。
図11ディスペンサー容器の使用性評価システムのシステム構成図である。
図12ディスペンサー容器の使用性の評価処理を示すフローチャートである。

--

0049

1ディスペンサー容器
2容器本体
3 押しボタン
4 手
10親指センサ
11人差指センサ
12中指センサ
13薬指センサ
14小指センサ

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