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技術 液撃防止器

出願人 鈴木総業株式会社
発明者 鈴木栄次小林達也
出願日 2001年2月19日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 2001-041405
公開日 2002年8月28日 (18年10ヶ月経過) 公開番号 2002-243089
状態 特許登録済
技術分野 上水用設備 管の付属装置
主要キーワード シンタクティックフォーム 異種原料 弾性緩衝体 自己弾性 保持構成 発泡エラストマー 溝幅寸法 取付環
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年8月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

本体に形成した嵌合溝部に保護膜の嵌合凸部を嵌合させることで、高い液密性を備え、且つ簡単な保持構成として、品質安定と製造コストの低減ができる液撃防止器を提供する。

解決手段

流路通孔1連通する本体3に被せたケーシングKO内に、挿入配置される本体3の頭部3Dに嵌合溝部3Eを一体形成し、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口縁半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・固定する。上記嵌合凸部の外周面に、嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法が嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上となるように半径方向外方へ突出する突部を形成し、この外周面がケーシングの内壁面と押圧されて半径方向内方及び外方へ膨出変形され、内周面が嵌合溝部の側部外周面と押圧されて液密作用が発揮され、また、嵌合凸部の軸心方向の上面下面が嵌合溝部の上面下面に押圧されて液密作用を発揮させる。

概要

背景

従来から、水道配管内等で発生する液撃現象を効果的に低減させる液撃防止器が普及している。上記液撃防止器は、例えば水道配管の管路途中に接続する外部取付けタイプと、水栓開閉操作するスピンドル操作ハンドル内等、水栓内に内蔵する内部取付けタイプとがある。

上記液撃防止器の代表的な実施形態について、図8と図9で説明する。図8に示す液撃防止器500は、管路の途中に分岐接続されるタイプのものである。上記液撃防止器500は、流路に対して通孔1を介して連通される本体3が、この接続部のねじ部3Aに取付環5のねじ部5Bを螺合し、下端のねじ部5Aで繋がれている。取付環5の外周に、ケーシングKOを被せて両者のねじ部5C,7で締付けられている。上記ケーシングKO内に挿入配置される本体の頭部3Dと、取付環5との間に嵌合溝部3Eを形成し、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。これで、上記保護膜Fは、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とに区画されている。そして、上記領域S1と領域S2との液密性は、2部材からなる本体の頭部3Dと取付環5とのねじ部3A,5Bの締付によって、嵌合凸部F1を軸心方向Xから挟持することにより確保している。

また、図9に示す液撃防止器600は、液撃防止器を内蔵した止水栓タイプのもので、スピンドル11を開閉操作するハンドル19内に設置したものである。上記スピンドル11は、弁本体(図示なし)の雌ねじ部に螺合するねじ部11Aとこの下端の弁体13とからなる。上記スピンドル11には軸心に通孔1があけられ、この上端に本体3が液密螺着されている。そして、上記液撃防止器500の構成と同様に、上記本体3の外周3Bに螺設したねじ部3Nに取付環5が螺着され、これにハンドル19となるケーシングKOを被せて両者のねじ部5C,7で締付けられている。

上記ケーシングKO内に挿入配置される本体の頭部3Dと、取付環5との間に嵌合溝部3Eを形成し、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。これで、上記保護膜Fは、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とに区画されている。上記領域S1と領域S2との液密性は、2部材からなる本体の頭部3Dと取付環5とのねじ部3N,5Bの締付によって、嵌合凸部F1を軸心方向Xから挟持することにより確保している。

上記液撃防止器において、液撃現象を効果的に吸収・低減させるために求められる構造としては、保護膜の液密性を高くし、弾性緩衝体を収納したケーシング空間内に保護膜とケーシングの接続部を通って液漏れさせないことにある。仮にケーシング内に液漏れして弾性緩衝体が液体内に配置されいわゆる浮上したようになると、弾性緩衝体の全方向から液撃が作用し効果的なエネルギー変換が実施されず、液撃現象を効果的に吸収・低減させられなくなるからである。また、ケーシング外への液漏れを防止し、機器健全性を低下させないことである。

上記液撃防止器における保護膜の液密性を確保するための締め付けは、本体頭部と取付環との2部材間をねじ締めにより行われている。このため、部品点数が増加し、加工工数組立工数も増加し、液撃防止器の製造コストを高くしているという経済的な問題点と、組立時のねじ込みトルクバラツキにより製品品質が一定に維持でき難いという技術的な問題点がある。

概要

本体に形成した嵌合溝部に保護膜の嵌合凸部を嵌合させることで、高い液密性を備え、且つ簡単な保持構成として、品質安定と製造コストの低減ができる液撃防止器を提供する。

流路に通孔1連通する本体3に被せたケーシングKO内に、挿入配置される本体3の頭部3Dに嵌合溝部3Eを一体形成し、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口縁に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・固定する。上記嵌合凸部の外周面に、嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法が嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上となるように半径方向外方へ突出する突部を形成し、この外周面がケーシングの内壁面と押圧されて半径方向内方及び外方へ膨出変形され、内周面が嵌合溝部の側部外周面と押圧されて液密作用が発揮され、また、嵌合凸部の軸心方向の上面下面が嵌合溝部の上面下面に押圧されて液密作用を発揮させる。

目的

本発明は、上記問題点を解決せんとしてなされたもので、本体に形成した嵌合溝部に保護膜の嵌合凸部を嵌合させることで、高い液密性を備え、且つ簡単な保持構成として、品質安定と製造コストの低減ができる液撃防止器を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

ケーシングと、ケーシング内に配置される弾性緩衝体と、ケーシング内に配置され流路と連通される通孔を有する本体と、開口縁半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部に嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定される保護膜とからなり、上記保護膜は嵌合凸部の外周面に、嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法が嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上となるように半径方向外方へ突出する突部を形成したことを特徴とする液撃防止器

請求項2

ケーシングと、ケーシング内に配置される弾性緩衝体と、ケーシング内に配置され流路と連通される通孔を有する本体と、開口縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部に嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定される保護膜とからなり、上記本体は嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方へ突出する突起部を形成したことを特徴とする液撃防止器。

請求項3

ケーシングと、ケーシング内に配置される弾性緩衝体と、ケーシング内に配置され流路と連通される通孔を有する本体と、開口縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部に嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定される保護膜とからなり、上記保護膜は嵌合凸部の外周面に、嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法が嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上となるように半径方向外方へ突出する突部を形成するとともに、上記本体は嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方へ突出する突起部を形成したことを特徴とする液撃防止器。

請求項4

保護膜は嵌合凸部の半径方向内方側の下面に液圧作用により嵌合溝部の下面に密着する薄肉リップ部を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の液撃防止器。

技術分野

0001

本発明は、水道管油圧機器等の管路内で発生する液撃現象を抑制する液撃防止器係り、特に、本体に形成した嵌合溝部に保護膜の嵌合凸部を嵌合させることにより、高い液密性を備え、且つ簡単な保持構造としたものに関する。

背景技術

0002

従来から、水道配管内等で発生する液撃現象を効果的に低減させる液撃防止器が普及している。上記液撃防止器は、例えば水道配管の管路途中に接続する外部取付けタイプと、水栓開閉操作するスピンドル操作ハンドル内等、水栓内に内蔵する内部取付けタイプとがある。

0003

上記液撃防止器の代表的な実施形態について、図8図9で説明する。図8に示す液撃防止器500は、管路の途中に分岐接続されるタイプのものである。上記液撃防止器500は、流路に対して通孔1を介して連通される本体3が、この接続部のねじ部3Aに取付環5のねじ部5Bを螺合し、下端のねじ部5Aで繋がれている。取付環5の外周に、ケーシングKOを被せて両者のねじ部5C,7で締付けられている。上記ケーシングKO内に挿入配置される本体の頭部3Dと、取付環5との間に嵌合溝部3Eを形成し、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。これで、上記保護膜Fは、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とに区画されている。そして、上記領域S1と領域S2との液密性は、2部材からなる本体の頭部3Dと取付環5とのねじ部3A,5Bの締付によって、嵌合凸部F1を軸心方向Xから挟持することにより確保している。

0004

また、図9に示す液撃防止器600は、液撃防止器を内蔵した止水栓タイプのもので、スピンドル11を開閉操作するハンドル19内に設置したものである。上記スピンドル11は、弁本体(図示なし)の雌ねじ部に螺合するねじ部11Aとこの下端の弁体13とからなる。上記スピンドル11には軸心に通孔1があけられ、この上端に本体3が液密螺着されている。そして、上記液撃防止器500の構成と同様に、上記本体3の外周3Bに螺設したねじ部3Nに取付環5が螺着され、これにハンドル19となるケーシングKOを被せて両者のねじ部5C,7で締付けられている。

0005

上記ケーシングKO内に挿入配置される本体の頭部3Dと、取付環5との間に嵌合溝部3Eを形成し、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。これで、上記保護膜Fは、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とに区画されている。上記領域S1と領域S2との液密性は、2部材からなる本体の頭部3Dと取付環5とのねじ部3N,5Bの締付によって、嵌合凸部F1を軸心方向Xから挟持することにより確保している。

0006

上記液撃防止器において、液撃現象を効果的に吸収・低減させるために求められる構造としては、保護膜の液密性を高くし、弾性緩衝体を収納したケーシング空間内に保護膜とケーシングの接続部を通って液漏れさせないことにある。仮にケーシング内に液漏れして弾性緩衝体が液体内に配置されいわゆる浮上したようになると、弾性緩衝体の全方向から液撃が作用し効果的なエネルギー変換が実施されず、液撃現象を効果的に吸収・低減させられなくなるからである。また、ケーシング外への液漏れを防止し、機器健全性を低下させないことである。

0007

上記液撃防止器における保護膜の液密性を確保するための締め付けは、本体頭部と取付環との2部材間をねじ締めにより行われている。このため、部品点数が増加し、加工工数組立工数も増加し、液撃防止器の製造コストを高くしているという経済的な問題点と、組立時のねじ込みトルクバラツキにより製品品質が一定に維持でき難いという技術的な問題点がある。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、上記問題点を解決せんとしてなされたもので、本体に形成した嵌合溝部に保護膜の嵌合凸部を嵌合させることで、高い液密性を備え、且つ簡単な保持構成として、品質安定と製造コストの低減ができる液撃防止器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するべく本発明の請求項1による液撃防止器は、ケーシングと、ケーシング内に配置される弾性緩衝体と、ケーシング内に配置され流路と連通される通孔を有する本体と、開口縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部に嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定される保護膜とからなり、上記嵌合凸部の外周面に、嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法が嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上となるように半径方向外方へ突出する突部を形成したことを特徴とするものである。

0010

また、請求項2による液撃防止器は、ケーシングと、ケーシング内に配置される弾性緩衝体と、ケーシング内に配置され流路と連通される通孔を有する本体と、開口縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部に嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定される保護膜とからなり、嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方へ突出する突起部を形成したことを特徴とするものである。

0011

また、請求項3による液撃防止器は、ケーシングと、ケーシング内に配置される弾性緩衝体と、ケーシング内に配置され流路と連通される通孔を有する本体と、開口縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部に嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定される保護膜とからなり、上記保護膜は嵌合凸部の外周面に、嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法が嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上となるように半径方向外方へ突出する突部を形成するとともに、上記本体は嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方へ突出する突起部を形成したことを特徴とするものである。

0012

また、請求項4による液撃防止器は、請求項1〜3のいずれか1項記載の液撃防止器において、保護膜は嵌合凸部の半径方向内方側の下面に液圧作用により嵌合溝部の下面に密着する薄肉リップ部を形成したことを特徴とするものである。

0013

本発明の請求項1の液撃防止器の場合には、まず、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口縁に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させることにより、通孔を介して流路と連通する領域と、ケーシング内に収納した弾性緩衝体の領域とに区画している。

0014

上記保護膜の嵌合凸部は、外周面に半径方向外方へ突出される突部を形成して嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法を嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上に設定したから、この外周面がケーシングの内壁面と押圧されて半径方向内方及び外方へ膨出変形され、内周面が嵌合溝部の側部外周面と押圧されて液密作用が発揮される。また、嵌合凸部の軸心方向の上面下面が嵌合溝部の上面下面に押圧され、液密作用が発揮される。

0015

これにより、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体の浮上のような問題がなくなり、液撃防止器としての機能を長期にわたり発揮することができる。また、ケーシングから外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も一定に維持することができる。

0016

請求項2の液撃防止器の場合には、まず、上記ケーシング内に挿入配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口縁に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させることにより、通孔を介して流路と連通する領域と、ケーシング内に収納した弾性緩衝体の領域とに区画される。上記保護膜の嵌合凸部は、上記嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方に突出形成された突起部が嵌合凸部の内周面に押し込まれることにより、上記保護膜の嵌合凸部は突起部に押されて半径方向と軸心方向に膨出変形する。これにより、嵌合凸部の外周面がケーシングの内壁面に押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部の内周面が突起部に強く押圧されて液密作用が発揮される。また、嵌合凸部の軸心方向の上面下面が嵌合溝部の上面下面に押圧され、液密作用が発揮される。

0017

これにより、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体の浮上のような問題がなくなり、液撃防止器としての機能を長期にわたり発揮することができる。また、ケーシングから外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も一定に維持できる。

0018

本発明の請求項3の液撃防止器の場合には、まず、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口縁に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させることにより、通孔を介して流路と連通する領域と、ケーシング内に収納した弾性緩衝体の領域とに区画している。

0019

上記保護膜の嵌合凸部は、外周面に半径方向外方へ突出される突部を形成して嵌合凸部の半径方向の内周面と外周面間の長さ寸法を嵌合溝部の側部外周面とケーシングの内壁面間の奥行寸法以上に設定したから、この外周面がケーシングの内壁面と押圧されて半径方向内方及び外方へ膨出変形され、内周面が嵌合溝部の側部外周面と押圧される。さらに、上記保護膜の嵌合凸部は、上記嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方に突出形成された突起部が嵌合凸部の内周面に押し込まれ、突起部に押されて半径方向と軸心方向に一層膨出変形する。これにより、嵌合凸部の外周面がケーシングの内壁面に強く押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部の内周面が突起部に強く押圧されて液密作用が発揮される。また、嵌合凸部の軸心方向の上面下面が嵌合溝部の上面下面に押圧され、液密作用が発揮される。

0020

これにより、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体の浮上の問題がなくなり、液撃防止器としての機能を長期にわたり発揮することができる。また、ケーシングから外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も一定に維持できる。

0021

請求項4の液撃防止器の場合には、保護膜における嵌合凸部の半径方向内方側の下面に液圧作用により嵌合溝部の下面に密着する薄肉のリップ部を形成するものであり、万一嵌合溝部内に液体が侵入しても、リップ部が液圧作用方向の力を受けて嵌合溝部の下面に強く密着され、高い液密作用が発揮される。

0022

これにより、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体の浮上の問題もなくなり、液撃防止器としての機能を長期にわたり発揮することができる。また、ケーシングから外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も一定に維持できる。

発明を実施するための最良の形態

0023

下図1,2,4を参照して本発明の第1実施形態を説明する。図1に示す液撃防止器100は、ケーシングKOと、ケーシングKO内に配置される弾性緩衝体9と、ケーシングKO内に配置され流路と連通される通孔1を有する本体3と、開口縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部F1を有し嵌合凸部F1を本体3の頭部に凹陥形成された嵌合溝部3Eに嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・固定される保護膜Fとからなる。

0024

本体3にはねじ部3Aが設けられており、これにより水道配管の管路と繋がれる。本体3には通孔1が開けられこれを介して流路と連通される。本体3の外周部3Bには取付ネジ部3Cが設けられ、これにケーシングKOを被嵌させてねじ部3C,7で締付けることにより、本体3とケーシングKO内を液密にしている。尚、本体3の外周部3Bには、リング溝が形成され、これにOリングRを嵌め、OリングRがケーシングKOの内壁面7Aと押圧して液密性を確保するようにしている。もっとも、上記保護膜の嵌合凸部F1と嵌合溝部3Eとの密着により水密性を維持できるので、この構成は必ずしも必要ではない。

0025

上記ケーシングKO内に挿入配置される本体3の頭部3Dには嵌合溝部3Eが一体形成され、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口縁に半径方向内方D1に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。保護膜Fは、嵌合凸部F1を嵌合溝部3Eとケーシングの内壁面7Aとで保持・固定させることにより、通孔を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とに区画されている。

0026

そして、図4に示すように、上記保護膜の嵌合凸部F1は、外周面F3に半径方向外方へ突出される2山からなる突部F4を形成して嵌合凸部F1の半径方向の内周面F2と外周面F3間の長さ寸法H2を嵌合溝部3Eの側部外周面3FとケーシングKOの内壁面7A間の奥行寸法H1以上に設定されている。

0027

これにより、保護膜Fの嵌合凸部F1を嵌合溝部3EとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・固定した状態とすると、この外周面F3がケーシングKOの内壁面7Aと押圧されて半径方向内方D1及び外方D2へ膨出変形されるとともに、嵌合凸部F1の上下両面が軸心方向Xにも膨出変形される。これにより、内周面F2が嵌合溝部3Eの側部外周面3Fと押圧されるようになっている。

0028

更に、保護膜Fにおける嵌合凸部F1の軸心方向Xの厚さ寸法L2は、上記嵌合溝部3Eの溝幅寸法L1より僅かに大きく(具体的には0.1mm前後)設定されている。尚、この場合は同一寸法としても良い。このような寸法関係により、嵌合凸部F1の上面下面が嵌合溝部3Eの上面下面に押圧されるようになっている。

0029

上記保護膜Fの材質は、耐摩耗性に優れている高強度ミラブルシリコーンゴムが好適に使用できる。また、弾性緩衝体9の材質としては、従来から知られているゲル又はゴムを基材としこれに有弾性外殻を有する微小中空体を添加して形成されるシンタクティックフォームが使用される。このものは、シンセティックフォームともいわれるものであって、好適には、シリコン製シンタクティックフォームが用いられる。この場合、シリコーンゲル又はシリコーンゴムは、JISK2207(50g荷重)による針入度200〜JISK6301によるゴム硬度が50程度の範囲にあるものが適用でき、又、微小中空体は数十μm〜千μmの微小中空球体であって、これが1〜6%程度添加されているものである。

0030

好適なシリコーンゴムとしては、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)社のCX52−282がある。これは数分で硬化し始める高速硬化品でアスカーC硬度は約55である。ちなみに、アスカーC硬度は、上記JISK6301によるゴム硬度より柔らかいゴムや発泡エラストマースポンジ等を測定するに適するものとして規定されるSRIS0101(日本ゴム協会規格)やJISS6050により測定されたものである。また、シリコーンゲルとしては、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)社のCY52−276等がある。勿論、これらシリコーンゲル又はシリコーンゴムでなくとも、上記硬さを備え、温度特性に優れ、溶出の点でも心配がなく、変質せず、耐久性がある等の基本的な諸物性を満たすものであれば適用できるものである。

0031

また、添加される微小中空体は、自己弾性変形し得る有弾性の合成樹脂を材料とした殻を有している直径数十μm〜千μmの微小中空体であり、好適なものとして、日本フィライト(株)社のエクスパンセル登録商標),本油脂製薬(株)社のマツモトマイクロスフェアー等が例示できる。本実施形態においてはマツモトマイクロスフェアー80EDL(直径200μm)を使用している。

0032

また、弾性緩衝体9として、初期硬度アスカーC30〜85で、且つ見かけ比重が0.30〜0.70の発泡体も好適に使用される。発泡体としては、各種の高分子で形成した発泡体が適用できるが、具体例としてポリウレタン微発泡体が使用される。このポリウレタン微発泡体としては、日清紡績株式会社製の商品である「ダンプロンES202」や「ダンプロンES206」の上記範囲内の初期硬度及び見かけ比重のものが好適に使用できる。因みに、この範囲内のポリウレタン微発泡体は、樹脂型枠流し込んでシート状に発泡成形したものであり、その際、外側はガスが抜けるため、発泡粒径300〜400μmとやや粗くなり、内部はガス抜けができず発泡粒径50〜100μmと緻密となっている。

0033

上記ポリウレタン微発泡体は、ポリウレタンフォーム一種であって無数微小独立発泡を有する弾性緩衝体9であり、種別としては半硬質に属するものであり、そのなかでも高硬度型である。その製造方法は、グリコール成分とジイソシアネート成分が水により反応し橋架け結合によって網状化する際に発生するガスを利用して発泡させて製造されるものであるが、鉄道用弾性マクラギを始めとする、屋外に直ちに晒され、高荷重の拘束下に長期間使用され、振動吸収性、耐久性に優れた鉄道用防振材として実績のあるものを使用する。

0034

その具体的な製造方法は、弾性マクラギ用の低発泡ウレタンエラストマーとして、特公昭58−50590号公報、特公昭61−60202号公報、特公平4−22170号公報、特公平4−58494号公報、特公平8−18391号公報、特許第2521837号公報、特許第2973847号公報等に詳細に記載されている。

0035

そして、このポリウレタン微発泡体において、特に「ダンプロンES202」の初期硬度がアスカーC55〜70で、且つ見かけ比重が0.30〜0.40のものが好適に使用される。このものと「ダンプロンES206」の初期硬度がアスカーC50〜60で、且つ見かけ比重が0.60〜0.70のものの発泡仕様及び機械的特性を表1に示す。

0036

0037

上記表1のように、初期硬度がアスカーC55〜70で、且つ見かけ比重が0.30〜0.40のポリウレタン微発泡体は、弾性特性による変位量の確保と内部摩擦粘弾性特性)によるエネルギー損失により圧力エネルギー変換媒体として機能を発揮でき、また、異種原料複合体でないため、接合界面がなくて、高硬度に設定でき、機械的強度も大きく、圧縮永久歪、繰返し圧縮によるへたりが少ない等、耐久性に優れる。したがって、液撃に対するエネルギー吸収減衰機能を長期間にわたり維持することができ、また、形状変更の自由度が高まって省スペース化に対応できる。

0038

また、図3に示す第2実施形態の止水栓式の液撃防止器200は、スピンドル11を開閉操作するハンドル19内に設置したものである。上記スピンドル11は、弁本体(図示なし)の雌ねじ部に螺合するねじ部11Aとこの下端の弁体13とからなる。上記スピンドル11の上端に本体3が螺着され、これらの軸心に通孔1があけられている。その他の構成は上記液撃防止器100と同様であり、説明を省略する。

0039

本発明の第1実施形態の液撃防止器100及び第2実施形態の液撃防止器200は、上記のように構成されており、以下のように作用する。まず、上記ケーシングKO内に配置された本体3の頭部に設けた嵌合溝部3Eに、保護膜Fの開口縁に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・固定させることにより、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とに区画されている。

0040

そして、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とを液密に保持する手段として、嵌合凸部F1と嵌合溝部3Eとの嵌合構造が作用する。すなわち、上記嵌合凸部F1の外周面F3に半径方向外方へ突出される突部F4を形成して嵌合凸部F1の半径方向の内周面F2と外周面F3間の長さ寸法H2を嵌合溝部3Eの側部外周面3FとケーシングKOの内壁面7A間の奥行寸法H1以上に設定しているので、この外周面がケーシングKOの内壁面7Aと押圧されて半径方向内方D1及び外方D2へ膨出変形されるとともに、嵌合凸部F1の上下両面が軸心方向Xにも膨出変形される。これにより、内周面F2が嵌合溝部の側部外周面3Fと押圧され、液密作用が発揮される。

0041

更に、保護膜Fにおける嵌合凸部F1の軸心方向Xの厚さ寸法L2を上記嵌合溝部3Eの溝幅寸法L1より僅かに大きく(具体的には0.1mm前後)設定しているので、嵌合凸部F1の上面下面が嵌合溝部3Eの上面下面に押圧されることにより液密作用が発揮される。

0042

これにより、嵌合凸部F1と嵌合溝部3Eの各内面との液密作用が発揮され、通孔1を介して流路と連通する領域S1からケーシングKO内の領域S2に収納した弾性緩衝体9の周囲へ液体が侵入することが防止される。これにより通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体の周囲へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体が浮上したようになる問題もなくなり、液撃防止器の機能を長期にわたり維持できる。耐久試験の結果では、40万回の連続供給回数でも性能が維持されていることが確認されている。また、ケーシングKOから外部への液漏れも発生しないことが確認されている。

0043

以上、本実施形態の液撃防止器100,200によると以下のような効果を奏する。まず、保護膜Fの嵌合凸部F1を本体3の嵌合溝部3Eに嵌合することにより液密性が発揮されるので、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体の周囲へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体が浮上したようになる問題もなくなり、液撃防止器としての機能を長期にわたり発揮することができる。

0044

また、ケーシングから外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も一定に維持できる。

0045

次に図5ないし図6を参照して本発明の第3実施形態の液撃防止器300を説明する。液撃防止器300は、図5に示すように、ケーシングKOと、ケーシングKO内に配置される弾性緩衝体9と、ケーシングKO内に配置され流路と連通される通孔1を有する本体3と、開口縁に半径方向内方へ突出形成した嵌合凸部F1を有し嵌合凸部を本体の頭部に凹陥形成された嵌合溝部3Eに嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁面とで保持・固定される保護膜Fとからなる。

0046

本体3にはねじ部3Aが設けられており、これにより水道配管の管路と繋がれる。本体3には通孔1が開けられこれを介して流路と連通される。本体3の外周部3Bには取付ネジ部3Cが設けられ、これにケーシングKOを被嵌させてねじ部3C,7で締付けることにより、本体3とケーシングKO内を液密にしている。尚、本体3の外周部3Bには、リング溝が形成され、これにOリングRを嵌め、OリングRがケーシングKOの内壁面7Aと押圧して液密性を確保するようにしている。もっとも、上記保護膜の嵌合凸部F1と嵌合溝部3Eとの密着により水密性を維持できるので、この構成は必ずしも必要ではない。

0047

上記ケーシングKO内に挿入配置される本体3の頭部3Dには嵌合溝部3Eが一体形成され、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口縁に半径方向内方D1に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。保護膜Fは、嵌合凸部F1を嵌合溝部3Eとケーシングの内壁面とで保持・固定させることにより、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体の領域S2とに区画されている。

0048

そして、図6に示すように、上記保護膜の嵌合凸部F1は、外周面F3に半径方向外方D2へ突出される2山からなる突部F4を形成して嵌合凸部F1の半径方向の内周面F2と外周面F3間の長さ寸法H2を嵌合溝部3Eの側部外周面3FとケーシングKOの内壁面7A間の奥行寸法H1以上に設定されている。尚、上記突部F3は1山の構成としても良い。また、保護膜Fにおける嵌合凸部F1の軸心方向Xの厚さ寸法L2は、上記嵌合溝部3Eの溝幅寸法L1より僅かに大きく(具体的には0.1mm前後)設定されている。尚、この場合は同一寸法としても良い。

0049

上記保護膜Fの材質は、耐摩耗性に優れている高強度ミラブルシリコーンゴムが好適に使用できる。また、弾性緩衝体9の材質としては、従来から知られているゲル又はゴムを基材としこれに有弾性の外殻を有する微小中空体を添加して形成されるシンタクティックフォームや初期硬度がアスカーC30〜85で、且つ見かけ比重が0.30〜0.70の発泡体が使用される。その詳細は、上記第1実施形態のものと同じであり、説明を省略する。

0050

上記嵌合溝部3Eの側部外周面3Fには半径方向外方D2に膨出した2山からなる突起部3Gが形成されている。これにより、保護膜Fの嵌合凸部F1を嵌合溝部3EとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・固定した状態とすると、突起部3Gが嵌合凸部F1の内周面に押し込まれ、上記保護膜の嵌合凸部F1は突起部3Gに押されて半径方向と軸心方向に膨出変形する。これにより、嵌合凸部F1の外周面がケーシングKOの内壁面に押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部F1の内周面が突起部3Gに強く押圧されるようになっている。

0051

更に、上記嵌合凸部F1の半径方向内方側の下面に薄肉のリップ部F5を形成している。このものは、嵌合溝部3E内に液体が侵入してきた場合に、その液圧力J1の作用方向と略直交する方向に受圧面F6を持つので、液圧力J1の作用でこの液圧作用方向へ変位して嵌合溝部3Eの下面に密着され、これにより、高い液密作用を発揮するものである。

0052

本発明の第3実施形態の液撃防止器300は上記のように構成されており、以下のように作用する。まず、上記ケーシングKO内に配置された本体3の頭部に設けた嵌合溝部3Eに、保護膜Fの開口縁に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁面7Aとで保持・固定させることにより、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とに区画されている。

0053

そして、通孔1を介して流路と連通する領域S1と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体9の領域S2とを液密に保持する手段として、嵌合凸部F1と嵌合溝部3Eとの嵌合構造が作用する。すなわち、上記嵌合凸部F1の外周面に半径方向外方へ突出される突部F4を形成して嵌合凸部F1の半径方向の内周面F2と外周面F3間の長さ寸法H2を嵌合溝部3Eの側部外周面3FとケーシングKOの内壁面7A間の奥行寸法H1以上に設定しているので、保護膜Fの嵌合凸部F1を本体3の嵌合溝部3Eに嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁面とで保持・固定させると、この外周面がケーシングKOの内壁面7Aと押圧されて半径方向内方D1及び外方D2へ膨出変形されるとともに、嵌合凸部F1の上下両面が軸心方向Xにも膨出変形される。これにより、内周面F2が嵌合溝部3Eの側部外周面3Fと押圧される。また、上記嵌合溝部3Eの側部外周面に半径方向外方に突出形成された突起部3Gが嵌合凸部F1の内周面に押し込まれ、上記保護膜の嵌合凸部は突起部3Gに押されて半径方向外方D2へ一層膨出変形する。これにより、嵌合凸部F1の外周面がケーシングKOの内壁面に押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部の内周面が突起部3Gに強く押圧されて両面において液密作用が発揮される。

0054

更に、保護膜Fにおける嵌合凸部F1の軸心方向Xの厚さ寸法L2を上記嵌合溝部3Eの溝幅寸法L1より僅かに大きく(具体的には0.1mm前後)設定しているので、このような寸法関係により、嵌合凸部F1の上面下面が嵌合溝部3Eの上面下面に押圧され、ここでも液密作用が発揮される。

0055

更に、保護膜における嵌合凸部F1の半径方向内方側の下面に薄肉のリップ部F5が形成されている。このものは、万一嵌合溝部3E内に液体が侵入した場合に、リップ部F5が液圧作用方向の力を受けて嵌合溝部3Eの下面に強く密着され、高い液密作用が発揮される。

0056

これにより、嵌合凸部F1と嵌合溝部3E内面との強い液密作用が発揮され、通孔1を介して流路と連通する領域S1からケーシングKO内の領域S2に収納した弾性緩衝体9の周囲へ液体が侵入することが防止される。

0057

以上、本実施形態の液撃防止器300によると以下のような効果を奏する。まず、上記嵌合凸部F1の外周面の突部F4により、保護膜Fの嵌合凸部F1を本体3の嵌合溝部3Eに嵌合すると、半径方向内方D1及び外方D2へ膨出変形され、また、嵌合溝部3Eの突起部3Gにより、嵌合凸部F1の内周面に押し込まれ、半径方向と軸心方向に膨出変形する。これにより、嵌合凸部F1の外周面がケーシングKOの内壁面7Aに押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部F1の内周面が突起部3Gに強く押圧される。よって、強い液密性が発揮され、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体の周囲へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体が浮上したようになる問題もなくなり、上記第1実施形態と同様に液撃防止器としての機能を長期にわたり発揮することができる。

0058

また、ケーシングKOから外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部3Eに、保護膜の開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も一定に維持できる。

0059

次に図7を参照して本発明の第4実施形態の液撃防止器400を説明する。液撃防止器400は、嵌合溝部の側部外周面に半径方向外方へ突出する突起部を形成する構成としたものである。図7に示すように、ケーシングKO内に挿入配置される本体3の頭部3Dには嵌合溝部3Eが一体形成され、この嵌合溝部3Eに保護膜Fの開口縁に半径方向内方D1に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させている。保護膜Fは、嵌合凸部F1を嵌合溝部3Eとケーシングの内壁面とで保持・固定させることにより、通孔を介して流路と連通する領域と、ケーシングKO内に収納した弾性緩衝体の領域とに区画されている。

0060

そして、上記保護膜の嵌合凸部F1は、その半径方向の内周面F2と外周面F3間の長さ寸法H2を嵌合溝部3Eの側部外周面3FとケーシングKOの内壁面7A間の奥行寸法H1とほぼ同一寸法に設定されている。また、保護膜Fにおける嵌合凸部F1の軸心方向Xの厚さ寸法L2は、上記嵌合溝部3Eの溝幅寸法L1より僅かに大きく(具体的には0.1mm前後)設定されている。尚、この場合は同一寸法としても良い。

0061

上記嵌合溝部3Eの側部外周面3Fには半径方向外方D2に膨出した2山からなる突起部3Gが形成されている。尚、上記突起部3Gは1山の構成としても良い。これにより、保護膜Fの嵌合凸部F1を嵌合溝部3EとケーシングKOの内壁面とで保持・固定した状態とすると、突起部3Gが嵌合凸部F1の内周面に押し込まれ、上記保護膜の嵌合凸部は突起部に押されて半径方向と軸心方向に膨出変形する。これにより、嵌合凸部F1の外周面がケーシングKOの内壁面7Aに押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部F1の内周面が突起部3Gに強く押圧されるようになっている。その他の構成は、上記第3実施形態のものと同じであり、その説明を省略する。

0062

本発明の第4実施形態の液撃防止器400は上記のように構成されており、以下のように作用する。まず、上記ケーシングKO内に配置された本体3の頭部に設けた嵌合溝部3Eに、保護膜Fの開口縁に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこれとケーシングKOの内壁面とで保持・固定させる。すると、上記嵌合溝部3Eの側部外周面に半径方向外方に突出形成された突起部3Gが嵌合凸部F1の内周面に押し込まれ、上記保護膜の嵌合凸部F1は突起部3Gに押されて半径方向外方Dへ膨出変形されるとともに、嵌合凸部F1の上下両面が軸心方向Xにも膨出変形される。これにより、嵌合凸部F1の外周面がケーシングKOの内壁面に押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部の内周面が突起部3Gに押圧されて両面において液密作用が発揮される。

0063

更に、保護膜Fにおける嵌合凸部F1の軸心方向Xの厚さ寸法L2を上記嵌合溝部3Eの溝幅寸法L1より僅かに大きく(具体的には0.1mm前後)設定しているので、このような寸法関係により、嵌合凸部F1の上面下面が嵌合溝部3Eの上面下面に押圧されることにより液密作用が発揮される。

0064

これにより、嵌合凸部F1と嵌合溝部3E内面との液密作用が発揮され、通孔1を介して流路と連通する領域S1からケーシングKO内の領域S2に収納した弾性緩衝体9の周囲へ液体が侵入することが防止される。

0065

以上、本実施形態の液撃防止器400によると以下のような効果を奏する。嵌合溝部3Eの突起部3Gにより、嵌合凸部F1の内周面に押し込まれ、半径方向と軸心方向に膨出変形し、これにより、嵌合凸部F1の外周面がケーシングKOの内壁面7Aに押圧されるとともに、その反力で嵌合凸部F1の内周面が突起部3Gに強く押圧される。よって、液密性が発揮され、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体の周囲へ液体が侵入するおそれがなく、これによる弾性緩衝体が浮上するようになる問題もなくなり、上記第1実施形態と同様に液撃防止器としての機能を長期にわたり発揮することができる。

0066

また、ケーシングKOから外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部3Eに、保護膜の開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部F1を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も一定に維持できる。

0067

尚、本発明の液撃防止器は、上記各実施形態に限定されず要旨内での設計変更が可能である。例えば、第1、第2、第4実施形態の液撃防止器において、嵌合凸部F1に薄肉のリップ部F5を形成させた構造としても良い。このように構成しても、上記第3実施形態の液撃防止器と同様の効果を奏することができる。また、ケーシングKOは、強化プラスチック材で形成しても良いし、ステンレス材で形成しても良い。また、弾性緩衝体9と保護膜Fの材質も、適宜に変更が可能である。

発明の効果

0068

以上詳述したように、本発明の請求項1ないし3の液撃防止器によると、保護膜の嵌合凸部の外周面に半径方向外方へ突出される突部を形成したので、液密性が発揮され、これにより、通孔を介して流路と連通する領域からケーシング内の別の領域に収納した弾性緩衝体の周囲へ液体が侵入するおそれがなく、これにより弾性緩衝体が浮上するような問題がなくなり、液撃防止器としての機能を長期にわたり発揮することができる。また、ケーシングから外部への液漏れを生じるおそれがなく、機器の健全性が維持される。また、上記ケーシング内に配置された本体の頭部に設けた嵌合溝部に、保護膜の開口に半径方向内方に突出形成した嵌合凸部を嵌合させるとともにこれとケーシングの内壁面とで保持・固定させる構造としたので、部品点数が少なくて済み、工数や組立工数も減少し、液撃防止器の製造コストを低下することができ、製品品質も一定に維持することができる。

0069

また、保護膜における嵌合凸部の半径方向内方側の下面に薄肉のリップ部を形成した場合には、万一嵌合溝部内に液体が侵入しても、リップ部が液圧作用方向の力を受けて嵌合溝部の内面に強く密着され、一層確実な液密作用を発揮させることができる。

図面の簡単な説明

0070

図1本発明の第1実施形態を示し、液撃防止器の展開斜視図である。
図2本発明の第1実施形態に係る外部取付式の液撃防止器の断面図である。
図3本発明の第2実施形態に係る止水栓式の液撃防止器の断面図である。
図4本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る保護膜の作用断面図である。
図5本発明の第3実施形態を示し、液撃防止器の展開斜視図である。
図6本発明の第3実施形態に係る保護膜の作用断面図である。
図7本発明の第4実施形態に係る保護膜の作用断面図である。
図8従来の外部取付式液撃防止器の断面図である。
図9従来の止水栓式液撃防止器の断面図である。

--

0071

1通孔
3 本体
3Aねじ部
3B 外周部
3C,7取付ネジ部
3D 頭部
3E 嵌合溝部
3F 側部外周面
3G突起部
7A内壁面
9弾性緩衝体
D1,D2半径方向外方、内方
F 保護膜
F1 嵌合凸部
F2内周面
F3外周面
F4 突部
F5リップ部
F6 受圧面
J1液圧力
KOケーシング
L1溝幅寸法
L2 厚さ寸法
H1 ケーシングの内壁面と溝外周面間の奥行き寸法
H2 内周面と外周面間の寸法
R Oリング
S1,S2 領域
X 軸心方向

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