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技術 電着塗装における水洗方法

出願人 日本ペイントホールディングス株式会社
発明者 斉藤宏立部裕神野和信
出願日 2001年2月15日 (18年8ヶ月経過) 出願番号 2001-038366
公開日 2002年8月28日 (17年1ヶ月経過) 公開番号 2002-241994
状態 未査定
技術分野 電気分解または電気泳動による被覆
主要キーワード 外観評価結果 電解着色処理 多層コート アニオン電着 アクリル樹脂ワニス 結合形式 シャワー式 電着槽
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年8月28日)のものです。
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課題

特に1コート塗装電着塗装において、水洗水固形分濃度を上げることなく、また特別に溶剤を添加することなく、水洗効果を上げることのできる洗浄方法を提供する。

解決手段

電着塗装された被塗物を水洗する水洗工程において、水洗浴液中にHLBが10〜16で親水性基高分子量ポリエチレンオキサイド付加物であるノニオン界面活性剤を50〜200ppmの濃度で含有することを特徴とする1コート塗装の電着塗装における水洗方法。ノニオン界面活性剤がアルコールまたはノニルフェノールエチレンオキサイドを2〜80モル付加させて得られるものである上記水洗方法。電着塗装が金属キレート化合物を含有する艶消しアニオン電着塗料塗装する電着塗装である上記水洗方法。

概要

背景

電着塗装では、被塗物電着槽塗装されたのち水洗槽水洗され、表面に付着した遊離電着塗料が洗い落とされる。この洗浄工程で十分に遊離塗料が除去されないと、最終工程である焼き付け工程で加熱されると遊離塗料が垂れ落ちながら硬化するため形成された塗膜が均一とならず、垂れ模様が形成される。そのため洗浄工程においては十分に遊離塗料を洗浄除去しておく必要がある。塗装を何段も重ねる多段塗装を施こさない1コート塗装ではそのまま製品仕上げとなるため特に洗浄を完全に行うことが重要である。

洗浄を十分に実施する方法として、特開昭52-155645号公報には、水洗槽にノニオン界面活性剤を0.001〜1重量%添加することが記載されている。この発明の目的は被塗物に付着した未塗装電着塗料が水洗槽内で希釈されたときにフロックとなって析出するのを防止するものであって、被塗物表面に付着した未塗装電着塗料を従来以上に洗浄することを開示または示唆していない。

また、従来から、水洗の効率は、水洗浴の成分が、ED浴から出てきた被塗物の表面に付着している塗料の構成に近いほど水洗水が塗料に親和して塗料を水洗浴中へ溶かし込みやすいことが知られていた。しかしこれは水洗浴中の塗料成分濃度をより高くすることを意味し、被塗物に随伴して塗料成分がより多く水洗浴から系外へ持ち出されることとなる。また、水洗水の表面張力下げて被塗物への濡れを良くするとともに、塗料成分と親和性のある疎水性溶剤を使用することによっても洗浄効果は上がるが、この方法は塗膜にとって好ましくない。また親水性溶剤でも効果はあるが、その場合はかなりの溶剤を要するため、電着槽に持ち込まれた場合に電着塗料の性質に影響を与えるため好ましくない。

概要

特に1コート塗装電着塗装において、水洗水の固形分濃度を上げることなく、また特別に溶剤を添加することなく、水洗効果を上げることのできる洗浄方法を提供する。

電着塗装された被塗物を水洗する水洗工程において、水洗浴液中にHLBが10〜16で親水性基高分子量ポリエチレンオキサイド付加物であるノニオン界面活性剤を50〜200ppmの濃度で含有することを特徴とする1コート塗装の電着塗装における水洗方法。ノニオン界面活性剤がアルコールまたはノニルフェノールエチレンオキサイドを2〜80モル付加させて得られるものである上記水洗方法。電着塗装が金属キレート化合物を含有する艶消しアニオン電着塗料を塗装する電着塗装である上記水洗方法。

目的

本発明は、特に1コート塗装電着塗装において、水洗水の固形分濃度を上げることなく、また特別に溶剤を添加することなく、水洗効果を上げることのできる効果的な洗浄方法を提供する。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電着塗装された被塗物水洗する水洗工程において、水洗浴液中にHLBが10〜16で親水性基高分子量ポリエチレンオキサイド付加物であるノニオン界面活性剤を50〜200ppmの濃度で含有することを特徴とする1コート塗装の電着塗装における水洗方法

請求項2

ノニオン界面活性剤がアルコールまたはノニルフェノールエチレンオキサイドを2〜80モル付加させて得られるものである請求項1に記載の水洗方法。

請求項3

電着塗装が、アニオン電着塗料塗装することである請求項1または2に記載の水洗方法。

請求項4

アニオン電着塗料が金属キレート化合物を含有する艶消し電着塗料である請求項3に記載の水洗方法。

技術分野

0001

本発明は、1コート塗装電着塗装における水洗方法に関する。

背景技術

0002

電着塗装では、被塗物電着槽塗装されたのち水洗槽水洗され、表面に付着した遊離電着塗料が洗い落とされる。この洗浄工程で十分に遊離塗料が除去されないと、最終工程である焼き付け工程で加熱されると遊離塗料が垂れ落ちながら硬化するため形成された塗膜が均一とならず、垂れ模様が形成される。そのため洗浄工程においては十分に遊離塗料を洗浄除去しておく必要がある。塗装を何段も重ねる多段塗装を施こさない1コート塗装ではそのまま製品仕上げとなるため特に洗浄を完全に行うことが重要である。

0003

洗浄を十分に実施する方法として、特開昭52-155645号公報には、水洗槽にノニオン界面活性剤を0.001〜1重量%添加することが記載されている。この発明の目的は被塗物に付着した未塗装電着塗料が水洗槽内で希釈されたときにフロックとなって析出するのを防止するものであって、被塗物表面に付着した未塗装電着塗料を従来以上に洗浄することを開示または示唆していない。

0004

また、従来から、水洗の効率は、水洗浴の成分が、ED浴から出てきた被塗物の表面に付着している塗料の構成に近いほど水洗水が塗料に親和して塗料を水洗浴中へ溶かし込みやすいことが知られていた。しかしこれは水洗浴中の塗料成分濃度をより高くすることを意味し、被塗物に随伴して塗料成分がより多く水洗浴から系外へ持ち出されることとなる。また、水洗水の表面張力下げて被塗物への濡れを良くするとともに、塗料成分と親和性のある疎水性溶剤を使用することによっても洗浄効果は上がるが、この方法は塗膜にとって好ましくない。また親水性溶剤でも効果はあるが、その場合はかなりの溶剤を要するため、電着槽に持ち込まれた場合に電着塗料の性質に影響を与えるため好ましくない。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、特に1コート塗装電着塗装において、水洗水の固形分濃度を上げることなく、また特別に溶剤を添加することなく、水洗効果を上げることのできる効果的な洗浄方法を提供する。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、電着塗装された被塗物を水洗する水洗工程において、水洗浴液中にHLBが10〜16で親水性基高分子量ポリエチレンオキサイド付加物であるノニオン界面活性剤を50〜200ppmの濃度で含有することを特徴とする1コート塗装の電着塗装における水洗方法に関する。好ましくは、本発明は、ノニオン界面活性剤がアルコールまたはノニルフェノールエチレンオキサイドを2〜80モル付加させて得られるものである上記水洗方法に関する。

0007

本発明で対象とする水洗工程は、連続した多段の水洗槽からなるものであってもよいし、一段水洗槽であってもよい。また、本発明の水洗方法は、カチオン電着およびアニオン電着のいずれの電着塗装の水洗工程にも利用できるし、通常の光沢を有する塗膜を有する被塗物の場合にもまた艶消しの被塗物の場合にも適用できる方法である。特に好ましくは、本発明の水洗方法は、アニオン電着塗料を使用するアニオン電着塗料の水洗工程に有用であり、更に好ましくはアニオン電着塗料として艶消しアニオン電着塗料を使用するアニオン電着塗料の水洗工程に有用である。

0008

ここでいう艶消し電着塗料とは、炭素数が6〜30のアルキルエステル基を持つ長鎖β-ケトエステルを含有する金属キレート化合物、または炭素数が6〜30のアルキルエステル基を持つ長鎖β-ケトエステルとβ-ジケトンとを含有する金属キレート化合物を含む艶消し電着塗料が好ましい。このような金属キレート化合物含有艶消し電着塗料組成物は、例えば、特開平11-256080号公報に記載されている、
a)カルボキシル基および水酸基を有するアクリル樹脂およびカルボキシル基および水酸基を有するフッ素樹脂の少なくとも1種を50〜80重量%、
b)アミノ樹脂およびブロックイソシアネート樹脂の少なくとも1種を20〜50重量%、および
c)炭素数が6〜30のアルキルエステル基を持つ長鎖β-ケトエステルを含有する金属キレート化合物を0.5〜5.0重量%、の割合で含む、ものを使用することができる。

0009

また、本発明の水洗方法は、洗浄工程がシャワー式であっても浸漬式であっても適用できるし、洗浄工程に続いて純水洗浄工程が設けられている場合にも当然適用できる。更に、本発明の洗浄方法は、1コート塗装に特に有効であるが、多層コートの電着塗装における洗浄工程においても適用できることは言うまでもない。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明の水洗浴中に添加するノニオン界面活性剤は、HLBが10〜16であり、親水性基が高分子量のポリエチレンオキサイド付加物のみからなるものである。好ましくは、ノニオン界面活性剤は、HLBは4〜18であり、また、好ましくはポリエチレンオキサイド基重合度は2〜80である。親油基は特に限定されるものではなく、アルキル基であってもアルキルアリル基であってもよく、またはそれ以外の残基であってもよい。親油基とポリエチレンオキサイド基との結合形式エステル型のものおよびエーテル型のもののいずれであってもよい。

0011

本発明で使用できるノニオン界面活性剤の例としては、高級アルコール系に属するものとして「エマルミン」(商品名;三洋化成社製)、「アデカトールTN;旭電化社製」、「エマルゲン700系」(商品名;花王社製)、「ドバノックス」(商品名;ライオン社製)、ノニルフェノール系に属するものとして「ノニポール」(商品名;三洋化成社製)、「アデカトールNP;旭電化社製」、「エマルゲン900系」(商品名;花王社製)、「リポノックス」(商品名;ライオン社製)を例示することができる。

0012

水洗浴中に含有されるノニオン界面活性剤の濃度は、50〜200ppmである。50ppmより少ないと、意図する洗浄効果が得られず、200ppmより多いと塗膜のが消えにくくなるため好ましくない。

0013

(アクリル樹脂の合成)溶剤であるイソプロピルアルコール32重量部およびブチルセロソルブ33重量部を反応容器仕込み、90〜100℃に加熱し、緩やかに還流させながらスチレン10重量部、メチルメタクリレート23.5重量部、イソブチルアクリレート15重量部、エチルアクリレート8重量部、ヒドロキシエチルアクリレート27重量部、メタクリル酸10重量部およびN-ブトキシメチルアクリルアミド4重量部のモノマーと、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル2.0重量部との混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を続けたのち、開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル0.5重量部およびイソプロピルアルコール1.0重量部を1.5時間かけて後滴下し、更に2時間反応させた。得られたアクリルワニスの不揮発分は60%、水酸基価は130mgKOH/mg、酸価は65mgKOH/mg、重量平均分子量は30000であった。
(使用した金属キレート化合物)アルミニウム1.0重量%に対して、長鎖β-ケトエステルとしてのアセト酢酸エチル2重量部およびβ-ジケトンとしてのアセチルアセトン1.0重量部の比率でこれらを配位させて、キレート化合物を調製した。

0014

(電着塗料の調製)上記で合成したアクリル樹脂ワニス35.0重量部にトリエチルアミン中和率35%(カルボキシル基に対して0.35当量)となるように添加し、均一に混合した。この中に予めサイメル235(メラミン樹脂三井サイテック社製)10.5重量部に上記で得た金属キレート2.5部を混合しておいたものを所定量加え、10分間撹拌した。撹拌しながらこの中に脱イオン水を徐々に加えて固形分30%の水分散液を調製し、電着塗料原液とした。この原液にトリエチルアミン、脱イオン水を加えて中和率70%、固形分10%としたものを電着に供した。
実施例 1
この電着塗料を20℃に調整し、この中に、アルマイト処理アルマイト厚さ:9μm)および電解着色処理を行ったのちに、封孔処理(80℃の熱水に3分間浸漬)した6063Sアルミニウム合金板に吊るし、乾燥膜厚8〜10μmとなるよう100〜200Vの直流電圧を3分間印加し、電着塗装した。電着塗装後、ノニオン界面活性剤「エマルミン140」(三洋化成社製;HLB=14)を100ppm添加し、20℃に調整した水洗浴中に、上記で塗装したアルミニウム合金板を3分間浸漬して水洗したのち、180℃で30分間焼き付け乾燥し、硬化塗膜を得た。

0015

実施例 2
水洗浴のノニオン界面活性剤として、「エマルミン140」100ppmの代わりに「エマルゲン709」(花王社製;HLB=13)を100ppm用いた以外は実施例1と同様にして、電着塗装および水洗、焼き付けを行った。

0016

比較例 1
水洗浴のノニオン界面活性剤として、HLBが6の「ノニポール20」(三洋化成社製)を100ppm使用した以外は実施例1と同様にして、電着塗装および水洗、焼き付けを行った。

0017

比較例 2
水洗浴にノニオン界面活性剤を全く使用しない以外は実施例1と同様にして、電着塗装および水洗、焼き付けを行った。

0018

上記の工程を得て得られたそれぞれの電着塗装アルミニウム板塗膜外観を、目視にて評価した。外観評価結果を表1に示した。

0019

ID=000002HE=040 WI=088 LX=0610 LY=0300
表1における外観評価評価基準は以下の通りである。
〔外観評価基準〕
○:塗膜表面光沢ムラ等の異常が全くなく、良好。
△:塗膜表面に光沢ムラ等の異常がわずかに見られる。
×:塗膜表面の光沢ムラが著しい。

発明の効果

0020

外観評価にとって厳しい条件となる1コート電着塗装においても、本発明の洗浄方法を取り入れることにより効果的な洗浄が可能となり、水洗水のNVを上げたり、特別に溶剤を添加することなく良好な塗膜を得ることが可能となった。

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