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技術 希ガス回収方法及びその装置

出願人 株式会社神戸製鋼所エア・ウォーター株式会社
発明者 大山隆司鮎原俊行渡部鼎士田中耕治濱口徹也
出願日 2001年2月14日 (19年1ヶ月経過) 出願番号 2001-036973
公開日 2002年8月28日 (17年6ヶ月経過) 公開番号 2002-241115
状態 特許登録済
技術分野 吸着による気体の分離 深冷分離 硫黄、窒素等及びそれらの化合物;過化合物
主要キーワード 不燃化処理 電力費用 要素部材 液化アルゴン 空気発生装置 運転態様 純アルゴンガス 不純成分
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課題

N2ガス代わる安価な再生用ガスを使用して、従来と変わらない高効率のアルゴン希ガス回収を実現させて経済性富む希ガス回収方法とその装置を提供する。

解決手段

使用済の不純希ガスを、前処理設備2に送給し酸素水素を添加して可燃性成分燃焼除去処理と酸素の水添除去と水分及び二酸化炭素吸着処理を行わせ、次いで深冷液分離装置3に送給して深冷液化分離することにより、高純化された希ガスを得る希ガス回収方法において、水分・二酸化炭素吸着装置6での再生工程における再生用ガスとして、加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯にはドライ空気、若しくはドライでかつ二酸化炭素を含まない空気、又は併設した空気深冷分離装置15において生じる廃ガスを使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用する。

概要

背景

希ガス回収例として、ここではアルゴンガスの回収について例にとり説明する。使用済の不純アルゴンガスを再利用のために回収するアルゴン回収方法の典型的な先行技術が特公平 4− 12393号公報に挙示される。このアルゴン回収方法の構成の概要は次の通りである。すなわち、炉の雰囲気ガスに使用後の不純アルゴンガスを反応処理装置に導いて酸素または空気と反応させ不純アルゴンガス中に含まれる可燃性成分二酸化炭素と水に変換した後冷却し、これを水分・二酸化炭素吸着装置送入して水分及び二酸化炭素を吸着させ、ついで熱交換器に送入して炉雰囲気ガスとして使用する高純液化アルゴン熱交換させて冷却し、さらに蒸溜装置で深冷液化分離することにより、高純度アルゴンを得るようにしたものである。

この場合、深冷液化分離するに際して−100℃以下に冷却すれば固化して機器配管における流路閉塞させる性質を持つ水(H2 O)と二酸化炭素(CO2)は前もって水分・二酸化炭素吸着装置の吸着塔吸着作用により除去している。そしてこの吸着塔の吸着剤再生には窒素(N2 )ガスが使用されている。再生用N2 ガスは、普通、液化窒素から蒸発させたN2ガスかまたはパイプラインからのオンサイトN2 ガスが使用される。

概要

N2ガスに代わる安価な再生用ガスを使用して、従来と変わらない高効率のアルゴン等希ガス回収を実現させて経済性富む希ガス回収方法とその装置を提供する。

使用済の不純希ガスを、前処理設備2に送給し酸素と水素を添加して可燃性成分の燃焼除去処理と酸素の水添除去と水分及び二酸化炭素の吸着処理を行わせ、次いで深冷液化分離装置3に送給して深冷液化分離することにより、高純化された希ガスを得る希ガス回収方法において、水分・二酸化炭素吸着装置6での再生工程における再生用ガスとして、加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯にはドライ空気、若しくはドライでかつ二酸化炭素を含まない空気、又は併設した空気深冷分離装置15において生じる廃ガスを使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用する。

目的

本発明は、このような問題点の解消を図るために成されたものであり、したがって本発明の目的は、N2ガスに代わる安価な再生用ガスを使用しながら従来と変わらない高効率の希ガス回収を実現することにより経済性に富ましめる希ガス回収方法及びその装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

使用済の不純希ガスを、反応処理装置冷却装置と水分・二酸化炭素吸着装置とを備える前処理設備に送給し酸素水素を添加して可燃性成分燃焼除去処理と酸素の水添除去と水分及び二酸化炭素吸着処理を行わせ、次いで冷却用熱交換装置蒸溜装置とを備える深冷液分離装置に送給して深冷液化分離することにより、高純化された希ガスを得る希ガス回収方法において、前記水分・二酸化炭素吸着装置での再生工程における再生用ガスとして、加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯にはドライ空気、ドライでかつ二酸化炭素を含まない空気の何れか一方を使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用することを特徴とする希ガス回収方法。

請求項2

使用済の不純希ガスを、反応処理装置と冷却装置と水分・二酸化炭素吸着装置とを備える前処理設備に送給し酸素と水素を添加して可燃性成分の燃焼除去処理と酸素の水添除去と水分及び二酸化炭素の吸着処理を行わせ、次いで冷却用熱交換装置と蒸溜装置とを備える深冷液化分離装置に送給して深冷液化分離することにより、高純化された希ガスを得る希ガス回収方法において、前記水分・二酸化炭素吸着装置での再生工程における再生用ガスとして、加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯には前記深冷液化分離装置に併設された空気深冷分離装置において生じる廃ガスを使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用することを特徴とする希ガス回収方法。

請求項3

原料ガス供給ラインから送給された使用済の不純希ガスに含まれる可燃性成分を燃焼除去する反応処理装置、前記反応処理装置から送給された不純希ガスを冷却して該ガス中の水分の一部を凝縮により除去する冷却装置、前記冷却装置から送給された被冷却不純希ガス中の残存水分及び二酸化炭素を吸着により除去する再生が可能な水分・二酸化炭素吸着装置を備える前処理設備と、前記前処理設備から送給された被冷却不純希ガスを更に冷却する冷却用熱交換装置、前記冷却用熱交換装置から送給された被冷却不純希ガスを深冷液化分離して高純化された希ガスにする蒸溜装置を備える深冷液化分離装置と、窒素ガスを前記水分・二酸化炭素吸着装置に送給するための再生用窒素ガス送給ラインと、ドライ空気、ドライでかつ二酸化炭素を含まない空気の何れか一方を前記水分・二酸化炭素吸着装置に送給するための再生用空気送給ラインと、前記水分・二酸化炭素吸着装置に対してその再生工程における加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯には再生用空気送給ラインを、同じように再生工程における引き続く残りの時間帯には再生用窒素ガス送給ラインをそれぞれ切替えて接続する切替え手段とを含むことを特徴とする希ガス回収装置

請求項4

再生用空気送給ラインが、圧力スイング吸着(PSA)式吸着装置からなるドライ空気発生装置を含んで構成される請求項3に記載の希ガス回収装置。

請求項5

再生用空気送給ラインが、サーマルスイング吸着(TSA)式吸着装置からなるドライ空気発生装置を含んで構成される請求項3に記載の希ガス回収装置。

請求項6

原料ガス供給ラインから送給された使用済の不純希ガスに含まれる可燃性成分を燃焼除去する反応処理装置、前記反応処理装置から送給された不燃化処理済の不純希ガスを冷却して該ガス中の水分の一部を凝縮により除去する冷却装置、前記冷却装置から送給された被冷却不純希ガス中の残存水分及び二酸化炭素を吸着により除去する再生が可能な水分・二酸化炭素吸着装置を備える前処理設備と、前記前処理設備から送給された被冷却不純希ガスを更に冷却する冷却用熱交換装置、前記冷却用熱交換装置から送給された被冷却不純希ガスを深冷液化分離して高純化された希ガスにする蒸溜装置を備える深冷液化分離装置と、窒素ガスを前記水分・二酸化炭素吸着装置に送給するための再生用窒素ガス送給ラインと、前記深冷液化分離装置に併設された空気深冷分離装置において生じる廃ガスを前記水分・二酸化炭素吸着装置に送給するための再生用廃ガス送給ラインと、前記水分・二酸化炭素吸着装置に対してその再生工程における加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯には再生用廃ガス送給ラインを、同じく再生工程における引き続く残りの時間帯には再生用窒素ガス送給ラインをそれぞれ切替えて接続する切替え手段とを含むことを特徴とする希ガス回収装置。

請求項7

請求項1に記載の希ガス回収方法における前処理設備が、第一段階で可燃性成分を過剰の酸素の添加によって燃焼除去したのち、生成した二酸化炭素と水分を吸着除去し、第二段階残留した酸素分を水素の添加によって燃焼除去したのち、生成した水分を吸着除去する前処理工程で、第一段階の吸着除去工程の再生ガスとして、短くとも加熱時前段時間帯にドライ空気、ドライでかつ二酸化炭素を含まない空気の何れか一方を使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用することを特徴とする希ガス回収方法。

請求項8

請求項1に記載の希ガス回収方法において、前処理設備のうち、水分及び二酸化炭素を吸着除去する最終段階で、残存窒素等の除去のために精製希ガスを使用して、2回以上のパージを行うことを特徴とする希ガス回収方法。

技術分野

0001

本発明は、He混合ガスからのHeの回収や、半導体製造用炉等の炉の雰囲気ガスとして使用済の不純アルゴンガスから高純化された液化アルゴンを得る等の希ガス回収方法並びに該方法の実施に用いて好適な希ガス回収装置に関する。

背景技術

0002

希ガスの回収例として、ここではアルゴンガスの回収について例にとり説明する。使用済の不純アルゴンガスを再利用のために回収するアルゴン回収方法の典型的な先行技術が特公平 4− 12393号公報に挙示される。このアルゴン回収方法の構成の概要は次の通りである。すなわち、炉の雰囲気ガスに使用後の不純アルゴンガスを反応処理装置に導いて酸素または空気と反応させ不純アルゴンガス中に含まれる可燃性成分二酸化炭素と水に変換した後冷却し、これを水分・二酸化炭素吸着装置送入して水分及び二酸化炭素を吸着させ、ついで熱交換器に送入して炉雰囲気ガスとして使用する高純液化アルゴンと熱交換させて冷却し、さらに蒸溜装置で深冷液化分離することにより、高純度アルゴンを得るようにしたものである。

0003

この場合、深冷液化分離するに際して−100℃以下に冷却すれば固化して機器配管における流路閉塞させる性質を持つ水(H2 O)と二酸化炭素(CO2)は前もって水分・二酸化炭素吸着装置の吸着塔吸着作用により除去している。そしてこの吸着塔の吸着剤再生には窒素(N2 )ガスが使用されている。再生用N2 ガスは、普通、液化窒素から蒸発させたN2ガスかまたはパイプラインからのオンサイトN2 ガスが使用される。

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、吸着塔の再生に使用されるN2ガスは、例えば、20〜30円/Nm3 と非常に高価な材料であり、そのため規模が相当大きい場合、アルゴン回収コストが高くつくことが難点とされていた。

0005

本発明は、このような問題点の解消を図るために成されたものであり、したがって本発明の目的は、N2ガスに代わる安価な再生用ガスを使用しながら従来と変わらない高効率の希ガス回収を実現することにより経済性に富ましめる希ガス回収方法及びその装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上記の目的を達成するため以下に述べる構成としたものである。すなわち、本発明における請求項1の発明は、使用済の不純希ガスを、反応処理装置と冷却装置と水分・二酸化炭素吸着装置とを備える前処理設備に送給し酸素と水素を添加して可燃性成分の燃焼除去処理と酸素の水添除去と水分及び二酸化炭素の吸着処理を行わせ、次いで冷却用熱交換装置と蒸溜装置とを備える深冷液化分離装置に送給して深冷液化分離することにより、高純化された希ガスを得る希ガス回収方法において、前記水分・二酸化炭素吸着装置での再生工程における再生用ガスとして、加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯にはドライ空気、ドライでかつ二酸化炭素を含まない空気の何れか一方を使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用することを特徴とする希ガス回収方法である。

0007

また、本発明における請求項2の発明は、使用済の不純希ガスを、反応処理装置と冷却装置と水分・二酸化炭素吸着装置とを備える前処理設備に送給し酸素と水素を添加して可燃性成分の燃焼除去処理と酸素の水添除去と水分及び二酸化炭素の吸着処理を行わせ、次いで冷却用熱交換装置と蒸溜装置とを備える深冷液化分離装置に送給して深冷液化分離することにより、高純化された希ガスを得る希ガス回収方法において、前記水分・二酸化炭素吸着装置での再生工程における再生用ガスとして、加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯には前記深冷液化分離装置に併設された空気深冷分離装置において生じる廃ガスを使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用することを特徴とする希ガス回収方法である。

0008

また、本発明における請求項3の発明は、原料ガス供給ラインから送給された使用済の不純希ガスに含まれる可燃性成分を燃焼除去する反応処理装置、前記反応処理装置から送給された不純希ガスを冷却して該ガス中の水分の一部を凝縮により除去する冷却装置、前記冷却装置から送給された被冷却不純希ガス中の残存水分及び二酸化炭素を吸着により除去する再生が可能な水分・二酸化炭素吸着装置を備える前処理設備と、前記前処理設備から送給された被冷却不純希ガスを更に冷却する冷却用熱交換装置、前記冷却用熱交換装置から送給された被冷却不純希ガスを深冷液化分離して高純化された希ガスにする蒸溜装置を備える深冷液化分離装置と、窒素ガスを前記水分・二酸化炭素吸着装置に送給するための再生用窒素ガス送給ラインと、ドライ空気、ドライでかつ二酸化炭素を含まない空気の何れか一方を前記水分・二酸化炭素吸着装置に送給するための再生用空気送給ラインと、前記水分・二酸化炭素吸着装置に対してその再生工程における加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯には再生用空気送給ラインを、同じように再生工程における引き続く残りの時間帯には再生用窒素ガス送給ラインをそれぞれ切替えて接続する切替え手段とを含むことを特徴とする希ガス回収装置である。

0009

また、本発明における請求項4の発明は、上記請求項3記載の希ガス回収装置に関して、再生用空気送給ラインが圧力スイング吸着(PSA)式吸着装置からなるドライ空気発生装置を含んで構成されることを特徴とする。

0010

また、本発明における請求項5の発明は、上記請求項3に記載の希ガス回収装置に関して、再生用空気送給ラインがサーマルスイング吸着(TSA)式吸着装置からなるドライ空気発生装置を含んで構成されることを特徴とする。

0011

また、本発明における請求項6の発明は、原料ガス供給ラインから送給された使用済の不純希ガスに含まれる可燃性成分を燃焼除去する反応処理装置、前記反応処理装置から送給された不燃化処理済の不純希ガスを冷却して該ガス中の水分の一部を凝縮により除去する冷却装置、前記冷却装置から送給された被冷却不純希ガス中の残存水分及び二酸化炭素を吸着により除去する再生が可能な水分・二酸化炭素吸着装置を備える前処理設備と、前記前処理設備から送給された被冷却不純希ガスを更に冷却する冷却用熱交換装置、前記冷却用熱交換装置から送給された被冷却不純希ガスを深冷液化分離して高純化された希ガスにする蒸溜装置を備える深冷液化分離装置と、窒素ガスを前記水分・二酸化炭素吸着装置に送給するための再生用窒素ガス送給ラインと、前記深冷液化分離装置に併設された空気深冷分離装置において生じる廃ガスを前記水分・二酸化炭素吸着装置に送給するための再生用廃ガス送給ラインと、前記水分・二酸化炭素吸着装置に対してその再生工程における加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯には再生用廃ガス送給ラインを、同じく再生工程における引き続く残りの時間帯には再生用窒素ガス送給ラインをそれぞれ切替えて接続する切替え手段とを含むことを特徴とする希ガス回収装置である。

0012

また、本発明における請求項7の発明は、請求項1に記載の希ガス回収方法に関して、該方法における前処理設備が、第一段階で可燃性成分を過剰の酸素の添加によって燃焼除去したのち、生成した二酸化炭素と水分を吸着除去し、第二段階残留した酸素分を水素の添加によって燃焼除去したのち、生成した水分を吸着除去する前処理工程で、第一段階の吸着除去工程の再生ガスとして、短くとも加熱時前段時間帯にドライ空気、ドライでかつ二酸化炭素を含まない空気の何れか一方を使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用する構成としたことを特徴とする。

0013

また、本発明における請求項8の発明は、請求項1に記載の希ガス回収方法に関して、前処理設備のうち、水分及び二酸化炭素を吸着除去する最終段階で、残存窒素等の除去のために精製希ガスを使用して、2回以上のパージを行う構成としたことを特徴とする。

0014

このような本発明によれば、水分・二酸化炭素吸着装置での再生工程において、加熱時前・後段時間帯と加熱後の冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯に、ドライ空気或いはドライでかつ二酸化炭素を含まない空気又は併設された空気深冷分離装置で生じる廃ガスの再生用ガスを使用することにより、その時間帯に必要とされていたN2ガスの使用量を節減できる。この場合の上記再生用ガス、例えばドライ空気は、N2 ガス(例えば20〜30円/Nm3 )に比して3円/Nm3 程度と安価であることから、希ガスとしてのアルゴンの回収コストに大きい影響を及ぼすN2 ガスの消費量を減らし得ることにより、希ガスの回収に要する回収処理コストを大幅に下げることが可能である。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明の好ましい実施形態を、添付図面を参照しながら具体的に説明する。

0016

図1には、本発明の第1の実施形態に係るアルゴン回収装置のブロック示回路図が図示される。本実施形態のアルゴン回収装置は、原料ガス供給ライン1と、反応処理装置4、冷却装置5及び水分・二酸化炭素吸着装置6を備える前処理設備2と、冷却用熱交換装置7及び蒸溜装置8を備える深冷液化分離装置3と、液化アルゴン貯槽9と、再生用窒素ガス送給ライン10と、再生用空気送給ライン11と、切替え手段12とを含んで、使用済の不純アルゴンガスから高純化された液化アルゴンを得るアルゴン回収装置が構成される。このアルゴン回収装置の各部の態様の詳細に関しては、アルゴン回収工程のフローと併せて以下に説明する。

0017

炉雰囲気ガスとして使用され不純化された使用済の不純アルゴンガスは、加圧されて原料ガス供給ライン1を経由し反応処理装置4に送給される。この反応処理装置4内で不純アルゴンガス中のCn Hm やCO等が触媒の存在下でO2 と反応して二酸化炭素と水に転化される。

0018

不純アルゴンガスは冷却装置5での冷却の過程で該ガス中の水分の一部が凝縮により除去される。こうして冷却された不純アルゴンガスは、再生処理が可能な水分・二酸化炭素吸着装置6の吸着塔に送給され、ここでガス中の残存水分及びCO2 が吸着により除去される。

0019

なお、吸着塔における吸着剤は、例えば、アルミナモレキュラシーブとを充填させてなる吸着体であって、100〜200℃に加熱した再生用ガス(N2 等)によりH2 O、CO2 を脱着し再生するが、再生工程としてはこの加熱工程とその後に続く冷却工程とからなっている。

0020

このようにして水分及びCO2 が完全に除去された不純アルゴンガスは、深冷液化分離装置3の冷却用熱交換装置7に送給され、ここでより低温に冷却された後、次の蒸溜装置8に送給されて高純度化され、一方、不純成分排出ラインから廃ガスとして取出される。蒸溜装置8で液化精製された液化アルゴンを液化アルゴン貯槽9に貯溜するか、蒸発させて製品アルゴンとする。

0021

水分・二酸化炭素吸着装置6の吸着塔の吸着剤が長時間の吸着運転に伴って飽和状態になったとき、脱着のための再生運転を行う必要がある。この場合の再生工程は、前述した如く加熱工程とその後に続く冷却工程とからなる。そこで、再生用窒素ガス送給ライン10と、再生用空気送給ライン11と、切替え手段12とからなる再生手段によって吸着剤の再生を行わせる。再生用窒素ガス送給ライン10は、例えば液体窒素ボンベ及び窒素ガス配管等を備えていて、蒸溜装置8で不純アルゴンガスと熱交換させた後のガス化した窒素を水分・二酸化炭素吸着装置6の吸着塔に導かせるように配管構成することは好適な手段である。

0022

一方、再生用空気送給ライン11は、例えばドライ空気発生装置14及び電気ヒータ等の加熱装置16を備えていて、100〜200℃に加熱したドライ空気を前記吸着塔に導かせるように配管構成している。なお、ドライ空気発生装置14としては、圧力スイング吸着(PSA; pressure swing adsorption)式吸着装置からなるドライ空気発生装置又はサーマルスイング吸着(TSA;thermalswing adsorption)式吸着装置からなるドライ空気発生装置が使用される。

0023

前者のPSA式ドライ空気発生装置は、昇圧して吸着、減圧してパージ脱着させる減圧再生方式により空気を乾燥させる吸着装置により構成されるドライ空気発生装置であり、後者のTSA式ドライ空気発生装置は、降温下で吸着、昇温して脱着させる熱再生方式により空気を乾燥させる吸着装置により構成されるドライ空気発生装置である。この場合のドライ空気中の水分は ppmと極めて低い値である。

0024

次いで切替え手段12は、例えば再生用窒素ガス送給ライン10における前記吸着塔との接続端部配管中に介設した電磁弁12A と、再生用空気送給ライン11における前記吸着塔との接続端部配管中に介設した電磁弁12B とにより形成されていて、再生運転の際、再生用窒素ガス送給ライン10と再生用空気送給ライン11とを切替えて吸着塔に連通させるようになっている。

0025

水分・二酸化炭素吸着装置6の吸着塔に対する脱着のための再生運転は次のようにして行う。図1及び水分・二酸化炭素吸着装置の再生工程推移線図が示される図3を併せ参照して、併設されて吸着運転と再生運転とを交互に切替えて行わせるようにする2基の吸着塔のうち、吸着運転中の一方の吸着塔の吸着能が飽和状態に逹した時点になると、アルゴン回収運転中断することなく、再生運転が終わって待機中の他方の吸着塔に切り替えて吸着運転を続行させるとともに、前記一方の吸着塔の再生運転を以下に述べる要領により行う。先ず、加熱装置16を加熱運転させ、かつドライ空気発生装置14を発生運転させて再生用空気送給ライン11を作動した後、切替え手段12を操作して、電磁弁12A を閉弁させ、かつ電磁弁12B を開弁させる。

0026

ドライ空気発生装置14から送出されたドライ空気は、加熱装置16により例えば150℃に加熱されて電磁弁12B 及び送気管を経て、水分・二酸化炭素吸着装置6の吸着塔に送り込まれ、かくして、ドライ空気により水分と二酸化炭素の脱着が行われる。この場合、再生運転は例えば2時間(又は4時間)の加熱工程とこれに引き続く2時間(又は4時間)の冷却工程とにより行われるものとする。図3に示されるように、2時間(又は4時間)の加熱工程は、加熱したドライ空気による再生運転が行われ、続いて冷却工程の1時間(又は2時間)程度の前段時間帯は、加熱装置16の加熱運転を停止した状態下での低温のドライ空気による再生運転が行われる。

0027

引き続いて、切替え手段12を切替え操作して、電磁弁12B を閉弁させ、かつ電磁弁12A を開弁させ、再生用空気送給ライン11を非作動にすると同時に、再生用窒素ガス送給ライン10を作動させる。この切替え操作によって、冷却工程の引き続く残りの1時間(又は2時間)程度の後段時間帯は、低温のN2ガスによる再生運転が行われる。

0028

このように、本実施形態においては、再生運転における加熱工程の全時間帯及び冷却工程の前段時間帯はドライ空気を用いて行い、これに引き続く冷却工程の後段時間帯はN2ガスを用いて行うものである。すなわち、脱着運転の全部はドライ空気によって行わせ、その後のパージ運転はN2 ガスにより、又はドライ空気で一部行った後にN2 ガスにより行わせている。この場合、N2 ガスによるパージを行わせているのは、吸着剤に残存しているO2 をパージして除去させるためである。

0029

上記実施形態は、加熱工程の全時間帯及び冷却工程の前段時間帯にはドライ空気を用いているが、本発明においてはドライ空気に替えて、ドライでかつ二酸化炭素を含まない空気を用いるようにしても良く、この場合は、前記ドライ空気発生装置14として二酸化炭素を含まないドライ空気を発生する装置にすることで、実質的に図1図示の回収装置と同等の装置で実現させることが可能である。なお、本発明においては、加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯に、すなわち、加熱時前段時間帯若しくは加熱時前・後段時間帯又は加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯に、ドライ空気又はドライでかつ二酸化炭素を含まない空気を再生用ガスとして使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを再生用ガスとして使用するものであって、上記実施形態の運転態様に限定されない。

0030

図2には本発明の第2の実施形態に係るアルゴン回収装置のブロック示回路図が図示される。本実施形態のアルゴン回収装置においては、前述する第1の実施形態に係るアルゴン回収装置に類似した構成であり、対応する各部材には同一の参照符号を付して説明を省略する。上記第2の実施形態に係るアルゴン回収装置において構成上の特徴とされる点は、再生用廃ガス供給ライン13が前記再生用空気送給ライン11に替えて備えられていることである。

0031

再生用廃ガス供給ライン13は、例えば、前記深冷液化分離装置3に用いられる液体窒素を精製するためとして該分離装置3に隣り合わせて併設された空気深冷分離装置15と廃ガス貯槽17と電気ヒータ等の加熱装置16を要素部材に備えていて、空気深冷分離装置15での深冷液化分離処理の際に生じる廃ガスを一旦廃ガス貯槽17に溜めて、これを加熱した後に脱着のための再生用ガスとして利用するようになっている。

0032

この第2の実施形態においては、アルゴン回収運転及び吸着塔の再生運転は前記第1の実施形態の態様と同じであって、再生運転における加熱工程の前・後段時間帯と冷却工程の前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯には空気深冷分離装置15での深冷液化分離処理の際に生じる廃ガスを用いて再生を行わせ、これに引き続く短くとも冷却工程の後段時間帯を含む時間帯にはN2ガスを用いて再生を行わせるものである。

0033

以下、本発明の実施例について説明する。半導体単結晶炉の雰囲気ガスとして使用済の不純アルゴンガス200Nm3 /h(含有CO;1000〜2000ppm,含有O2 ;1000〜2000ppm)から高純化アルゴンを回収する相当規模のアルゴン回収装置の例について、N2ガスのみを再生用ガスとしてなる従来のものと、再生工程における再生用ガスとして、加熱時全時間帯(2時間)と冷却時前段時間帯(1時間)とにはドライ空気を、引き続く残りの時間帯(1時間)にはN2 ガスを使用してなる本実施例のものとの両装置における回収運転コストを比較した。その比較結果は、電力負荷電力費用を10円/kwとした)については、
従来装置:140kw < 実施例:190kw、
N2ガス使用量(ガス費用を30円/Nm3 とした)については、
従来装置:160Nm3 /h > 実施例:40Nm3 /h
であって、アルゴンガス1Nm3 当たり電力費用は本実施例の方が2.5円高くつくものの、アルゴンガス1Nm3 当たりのN2 ガス低減費用は本実施例の方が18円安くつき、総合的にみると本実施例の場合が、アルゴンガス1Nm3 当たり15.5円のコスト安になる結果が得られ、以上のことから本実施例の採用に基づき、アルゴンの回収に要する回収処理コストを大幅に下げ得ることが立証された。

発明の効果

0034

本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。希ガス回収方法の過程において、水分・二酸化炭素吸着装置での再生工程の際の再生用ガスとして、加熱時前・後段時間帯と冷却時前段時間帯とにおける短くとも加熱時前段時間帯にはドライ空気と、ドライでかつ二酸化炭素を含まない空気と、空気深冷分離装置において生じる廃ガスとの何れか一方を使用し、引き続く残りの時間帯には窒素ガスを使用するようにしたから、再生運転時を通して必要とされている窒素ガスの使用量を大幅に節減できる。その結果、高価額材料である窒素ガスの消費を減らすことができてアルゴン等の希ガスの回収コストが低減される。

図面の簡単な説明

0035

図1本発明の第1の実施形態に係るアルゴン回収装置のブロック示回路図である。
図2本発明の第2の実施形態に係るアルゴン回収装置のブロック示回路図である。
図3図1図示のアルゴン回収装置における水分・二酸化炭素吸着装置の再生工程推移線図である。

--

0036

1…原料ガス供給ライン2…前処理設備3…深冷液化分離装置
4…反応処理装置5…冷却装置6…水分・二酸化炭素吸着装置
7…冷却用熱交換装置8…蒸溜装置 9…液化アルゴン貯槽
10…再生用窒素ガス供給ライン11…再生用空気供給ライン
12…切替え手段 12A …電磁弁12B …電磁弁
13…再生用廃ガス供給ライン 14…ドライ空気発生装置
15…空気深冷分離装置 16…加熱装置17…廃ガス貯槽

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