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技術 中空部を有する樹脂成形体を製造するための方法および金型

出願人 日産自動車株式会社
発明者 鈴木克彦半田浩一上杉憲治鈴木正明鳥居信吉
出願日 2001年2月14日 (19年10ヶ月経過) 出願番号 2001-037066
公開日 2002年8月28日 (18年3ヶ月経過) 公開番号 2002-240097
状態 未査定
技術分野 プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の注型成形、圧縮成形 プラスチック等の射出成形
主要キーワード 弾性容器 流体供給経路 流体導入経路 注入時期 エネルギ吸収性 固化膜 往復運動方向 騒音抑制
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重要な関連分野

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図面 (15)

課題

樹脂成形体に形成される中空部の構成を制御できる金型を提供する。

解決手段

成形体の表面を形成する固定金型13と、成形体の裏面を形成する可動金型と、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型17と、固定金型および可動金型によって構成されるキャビティとを有しており、前記可動金型は、制御用金型の移動と連動して制御用金型に対して摺動することによって移動する第1可動部14と、制御用金型に連結される第2可動部16とを有し、前記第1可動部および/または前記第2可動部は、キャビティに面する加圧流体噴出口21を有する。

概要

背景

樹脂を材料とする中空部を有する成形体は、ハニカム状成形体平板とを積層する方法や、補強リブを立てる方法等により製造される。

しかし、前者は、積層工程に多くの時間を必要としており、また層間が剥がれ易い問題も有する。一方、後者は、複雑な金型加工を必要としており、また開口面を塞ぐための工程が必要がある等の問題を有する。

上記の問題を解消する方法として、加熱成形時において樹脂が流動性を帯びている間に、圧力媒体注入することによって、一度に中空部を有する成形体を製造する方法が提案されている。

例えば、特開平5−84786号公報は、金型キャビティ内溶融樹脂中への加圧流体圧入と、移動型金型開放方向へ移動させることによる金型キャビティ容積拡大とを併用し、中空部を成形することを開示している。

また、特開平6−134828号公報は、リブを備えた中空部を有する樹脂成形体を開示している。

概要

樹脂成形体に形成される中空部の構成を制御できる金型を提供する。

成形体の表面を形成する固定金型13と、成形体の裏面を形成する可動金型と、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型17と、固定金型および可動金型によって構成されるキャビティとを有しており、前記可動金型は、制御用金型の移動と連動して制御用金型に対して摺動することによって移動する第1可動部14と、制御用金型に連結される第2可動部16とを有し、前記第1可動部および/または前記第2可動部は、キャビティに面する加圧流体の噴出口21を有する。

目的

本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、樹脂成形体に形成される中空部の構成を制御できる金型および製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

中空部を有する樹脂成形体を製造するための金型であって、成形体の表面を形成する固定金型と、成形体の裏面を形成する可動金型と、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型と、固定金型および可動金型によって構成されるキャビティとを有しており、前記可動金型は、制御用金型の移動と連動して制御用金型に対して摺動することによって移動する第1可動部と、制御用金型に連結される第2可動部とを有し、前記第1可動部および/または前記第2可動部は、キャビティに面する加圧流体噴出口を有することを特徴とする金型。

請求項2

前記第1可動部は、制御用金型の移動方向とは異なる方向に移動することを特徴とする請求項1に記載の金型。

請求項3

前記第2可動部は、制御用金型の移動方向と同一方向に移動することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金型。

請求項4

前記第1可動部は、制御用金型と接する摺動面を有し、前記制御用金型は、前記摺動面を誘導する凹部あるいは凸部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金型。

請求項5

前記制御用金型の移動方向に関する、前記制御用金型の前記第1可動部と接する面の角度は、制御されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型。

請求項6

前記可動金型は、金型外部に供給源を有する加圧流体を導入するための流体導入経路を有していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の金型。

請求項7

前記噴出口は、複数設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の金型。

請求項8

前記第1可動部は、複数設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の金型。

請求項9

前記制御用金型は、単一あるいは複数の多角形形状の金型からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の金型。

請求項10

請求項1〜9のいずれか1項に記載の金型を用いて、中空部を有する樹脂成形体を製造するための方法であって、制御用金型を前進させて、第1可動部および第2可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって第1可動部および第2可動部をコア内部に引き戻すと共に、加圧流体を供給して、キャビティ内に充填されている樹脂に、噴出口から圧入することを特徴とする製造方法。

請求項11

前記第1可動部および前記第2可動部の後退容積は、成形体の中空部の容積と同一またはそれ以上であることを特徴とする請求項10に記載の製造方法。

請求項12

前記加圧流体は、空気・窒素炭酸ガスあるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の製造方法。

請求項13

前記成形体は、自動車部品であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の製造方法。

請求項14

中空部を有する樹脂成形体を製造するための金型であって、成形体の表面を形成する固定金型と、成形体の裏面を形成する可動金型と、固定金型および可動金型によって構成されるキャビティと、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型と、加圧流体を可動金型に供給する流体導入手段と、流体導入手段によって供給される加圧流体の注入量および注入時期を制御する流体制御手段とを有しており、前記可動金型は、キャビティに面する複数の加圧流体の噴出口を有すると共に制御用金型の移動と連動して移動する可動部を有することを特徴とする金型。

請求項15

前記流体制御手段および前記流体導入手段は、複数設けられていることを特徴とする請求項14に記載の金型。

請求項16

前記流体制御手段は、制御用金型の移動量に応じて、加圧流体の注入量および注入時期を制御することを特徴とする請求項14又は請求項15に記載の金型。

請求項17

請求項14〜16のいずれか1項に記載の金型を用いて、中空部を有する成形体を製造するための方法であって、制御用金型を前進させて、可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって可動部をコア内部に引き戻すと共に、キャビティ内に充填されている樹脂に、流体制御手段によって制御された加圧流体を、噴出口から圧入することを特徴とする製造方法。

請求項18

前記加圧流体は、空気・窒素・炭酸ガスあるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項17に記載の製造方法。

請求項19

前記成形体は、自動車部品であることを特徴とする請求項17又は請求項18に記載の製造方法。

請求項20

中空部を有する樹脂成形体を製造するための金型であって、成形体の表面を形成する固定金型と、成形体の裏面を形成する可動金型と、固定金型および可動金型によって構成されるキャビティと、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型と、加圧流体を可動金型に供給する流体導入手段とを有しており、前記可動金型は、固定部と、キャビティに面する複数の加圧流体の噴出口を有すると共に制御用金型の移動と連動して移動する可動部とを有し、前記流体導入手段は、可動金型の固定部を経由する流体経路を有し、前記流体経路は、可動金型の固定部に対する可動部の移動に基づいて、接続あるいは遮断されることを特徴とする金型。

請求項21

前記流体経路は、キャビティに対する可動部の突出時に遮断され、後退時に接続されることを特徴とする請求項20に記載の金型。

請求項22

前記流体導入手段は、複数設けられていることを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の金型。

請求項23

請求項20又は請求項21に記載の金型を用いて、中空部を有する成形体を製造するための方法であって、制御用金型を前進させて、可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって可動部をコア内部に引き戻すと共に、可動金型の固定部に対する可動部の移動に基づいて、流体経路が接続され、加圧流体が、キャビティ内に充填されている樹脂に、噴出口から圧入されることを特徴とする製造方法。

請求項24

請求項22に記載の金型を用いて、中空部を有する成形体を製造するための方法であって、制御用金型を前進させて、可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって可動部をコア内部に引き戻すと共に、可動金型の固定部に対する可動部の移動に基づいて、流体経路が接続され、異なる圧力を有する加圧流体が、キャビティ内に充填されている樹脂に、噴出口から圧入されることを特徴とする製造方法。

請求項25

前記加圧流体は、空気・窒素・炭酸ガスあるいはこれらの混合物であることを特徴とする請求項23又は請求項24に記載の製造方法。

請求項26

前記成形体は、自動車部品であることを特徴とする請求項23〜25のいずれか1項に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、中空部を有する樹脂成形体を製造するための方法および金型に関する。

背景技術

0002

樹脂を材料とする中空部を有する成形体は、ハニカム状成形体平板とを積層する方法や、補強リブを立てる方法等により製造される。

0003

しかし、前者は、積層工程に多くの時間を必要としており、また層間が剥がれ易い問題も有する。一方、後者は、複雑な金型加工を必要としており、また開口面を塞ぐための工程が必要がある等の問題を有する。

0004

上記の問題を解消する方法として、加熱成形時において樹脂が流動性を帯びている間に、圧力媒体注入することによって、一度に中空部を有する成形体を製造する方法が提案されている。

0005

例えば、特開平5−84786号公報は、金型キャビティ内溶融樹脂中への加圧流体圧入と、移動型を金型開放方向へ移動させることによる金型キャビティ容積拡大とを併用し、中空部を成形することを開示している。

0006

また、特開平6−134828号公報は、リブを備えた中空部を有する樹脂成形体を開示している。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特開平5−84786号公報などに開示されている金型構造においては、移動型が通常型開方向のみに移動することによって、キャビテイ容積を拡大させる。したがって、一方向のみにしか中空部を形成することができない。また、中空部の寸法・形状・容積を任意に制御できない問題も有している。

0008

また、特開平6−134828号公報に開示されている射出成形装置は、金型とは別に流体供給装置を設けており、それに付随して流体制御手段を設けなければならない問題を有している。また、加圧流体の圧力を部位毎に制御できないため、中空部の寸法は、可変ではない。

0009

本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、樹脂成形体に形成される中空部の構成を制御できる金型および製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、中空部を有する樹脂成形体を製造するための金型であって、成形体の表面を形成する固定金型と、成形体の裏面を形成する可動金型と、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型と、固定金型および可動金型によって構成されるキャビティとを有しており、前記可動金型は、制御用金型の移動と連動して制御用金型に対して摺動することによって移動する第1可動部と、制御用金型に連結される第2可動部とを有し、前記第1可動部および/または前記第2可動部は、キャビティに面する加圧流体の噴出口を有することを特徴とする金型である。

0011

請求項2に記載の発明は、前記第1可動部が、制御用金型の移動方向とは異なる方向に移動することを特徴とする。

0012

請求項3に記載の発明は、前記第2可動部が、制御用金型の移動方向と同一方向に移動することを特徴とする。

0013

請求項4に記載の発明は、前記第1可動部が、制御用金型と接する摺動面を有し、前記制御用金型が、前記摺動面を誘導する凹部あるいは凸部を有することを特徴とする。

0014

請求項5に記載の発明は、前記制御用金型の移動方向に関する、前記制御用金型の前記第1可動部と接する面の角度が、制御されることを特徴とする。

0015

請求項6に記載の発明は、前記可動金型が、金型外部に供給源を有する加圧流体を導入するための流体導入経路を有していることを特徴とする。

0016

請求項7に記載の発明は、前記噴出口が、複数設けられていることを特徴とする。

0017

請求項8に記載の発明は、前記第1可動部が、複数設けられていることを特徴とする。

0018

請求項9に記載の発明は、前記制御用金型は、単一あるいは複数の多角形形状の金型からなることを特徴とする。

0019

請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の金型を用いて、中空部を有する樹脂成形体を製造するための方法であって、制御用金型を前進させて、第1可動部および第2可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって第1可動部および第2可動部をコア内部に引き戻すと共に、加圧流体を供給して、キャビティ内に充填されている樹脂に、噴出口から圧入することを特徴とする製造方法である。

0020

請求項11に記載の発明は、前記第1可動部および前記第2可動部の後退容積が、成形体の中空部の容積と同一またはそれ以上であることを特徴とする。

0021

請求項12に記載の発明は、前記加圧流体が、空気・窒素炭酸ガスあるいはこれらの混合物であることを特徴とする。

0022

請求項13に記載の発明は、前記成形体が、自動車部品であることを特徴とする。

0023

請求項14に記載の発明は、中空部を有する樹脂成形体を製造するための金型であって、成形体の表面を形成する固定金型と、成形体の裏面を形成する可動金型と、固定金型および可動金型によって構成されるキャビティと、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型と、加圧流体を可動金型に供給する流体導入手段と、流体導入手段によって供給される加圧流体の注入量および注入時期を制御する流体制御手段とを有しており、前記可動金型は、キャビティに面する複数の加圧流体の噴出口を有すると共に制御用金型の移動と連動して移動する可動部を有することを特徴とする金型である。

0024

請求項15に記載の発明は、前記流体制御手段および前記流体導入手段が、複数設けられていることを特徴とする。

0025

請求項16に記載の発明は、前記流体制御手段が、制御用金型の移動量に応じて、加圧流体の注入量および注入時期を制御することを特徴とする。

0026

請求項17に記載の発明は、請求項14〜16のいずれか1項に記載の金型を用いて、中空部を有する成形体を製造するための方法であって、制御用金型を前進させて、可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって可動部をコア内部に引き戻すと共に、キャビティ内に充填されている樹脂に、流体制御手段によって制御された加圧流体を、流体分配室を経由して噴出口から圧入することを特徴とする製造方法である。

0027

請求項18に記載の発明は、前記加圧流体が、空気・窒素・炭酸ガスあるいはこれらの混合物であることを特徴とする。

0028

請求項19に記載の発明は、前記成形体が、自動車部品であることを特徴とする。

0029

請求項20に記載の発明は、中空部を有する樹脂成形体を製造するための金型であって、成形体の表面を形成する固定金型と、成形体の裏面を形成する可動金型と、固定金型および可動金型によって構成されるキャビティと、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型と、加圧流体を可動金型に供給する流体導入手段とを有しており、前記可動金型は、固定部と、キャビティに面する複数の加圧流体の噴出口を有すると共に制御用金型の移動と連動して移動する可動部とを有し、前記流体導入手段は、可動金型の固定部を経由する流体経路を有し、前記流体経路は、可動金型の固定部に対する可動部の移動に基づいて、接続あるいは遮断されることを特徴とする金型である。

0030

請求項21に記載の発明は、前記流体経路が、キャビティに対する可動部の突出時に遮断され、後退時に接続されることを特徴とする。

0031

請求項22に記載の発明は、前記流体導入手段は、複数設けられていることを特徴とする。

0032

請求項23に記載の発明は、請求項20又は請求項21に記載の金型を用いて、中空部を有する成形体を製造するための方法であって、制御用金型を前進させて、可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって可動部をコア内部に引き戻すと共に、可動金型の固定部に対する可動部の移動に基づいて、流体経路が接続され、加圧流体が、キャビティ内に充填されている樹脂に、噴出口から圧入されることを特徴とする製造方法である。

0033

請求項24に記載の発明は、請求項22に記載の金型を用いて、中空部を有する成形体を製造するための方法であって、制御用金型を前進させて、可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって可動部をコア内部に引き戻すと共に、可動金型の固定部に対する可動部の移動に基づいて、流体経路が接続され、異なる圧力を有する加圧流体が、キャビティ内に充填されている樹脂に、噴出口から圧入されることを特徴とする製造方法である。

0034

請求項25に記載の発明は、前記加圧流体が、空気・窒素・炭酸ガスあるいはこれらの混合物であることを特徴とする。

0035

請求項26に記載の発明は、前記成形体が、自動車部品であることを特徴とする。

発明の効果

0036

上記のように構成した本発明は以下の効果を奏する。

0037

請求項1に記載の発明によれば、制御用金型を前進させて、第1可動部および第2可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって第1可動部および第2可動部をコア内部に引き戻すと共に、加圧流体を供給して、キャビティ内に充填されている樹脂に、噴出口から圧入することによって、中空部を有する成形体を製造できる。

0038

また、配置位置や配置密度などの噴出口の構成や、制御用金型(第1可動部と第2可動部)の移動量および/または移動速度を変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性吸音性剛性エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0039

請求項2に記載の発明によれば、第1可動部が、制御用金型の移動方向とは異なる方向に移動するため、第1可動部によって、成形体の側面に中空部を形成することができる。

0040

請求項3に記載の発明によれば、第2可動部が、制御用金型の移動方向と同一方向に移動するため、第2可動部によって、成形体の開放面に相対する面に中空部を形成することができる。

0041

請求項4に記載の発明によれば、第1可動部が、制御用金型と接する摺動面を有し、制御用金型が、前記摺動面を誘導する凹部あるいは凸部を有するため、制御用金型の往復運動の可動部に対する伝達が容易となり、摺動時の音および振動が抑制される。

0042

請求項5に記載の発明によれば、制御用金型の第1可動部と接する面の角度が、制御されるため、第2可動部に対する第1可動部の移動量および/または移動速度を、変更できる。

0043

請求項6に記載の発明によれば、可動金型が、金型外部に供給源を有する加圧流体を導入するための流体導入経路を有しているため、金型の構成を単純化できる。

0044

請求項7に記載の発明によれば、噴出口が、複数設けられているため、成形体の一面に、複数の中空部を形成できる。

0045

請求項8に記載の発明によれば、複数の第1可動部によって、成形体の複数の面に中空部を形成できる。

0046

請求項9に記載の発明によれば、制御用金型が、単一あるいは複数の多角形形状の金型からなるため、より複雑な形状の多面体からなる成形体を製造することができる。

0047

請求項10に記載の発明によれば、配置位置や配置密度などの噴出口の構成や、制御用金型(第1可動部と第2可動部)の移動量および/または移動速度を変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性・吸音性・剛性・エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0048

請求項11に記載の発明によれば、第1可動部および第2可動部の後退容積が、成形体の中空部の容積と同一またはそれ以上であるため、目標とする容積を有する中空部を確実に形成させることができる。

0049

請求項12に記載の発明によれば、加圧流体が、空気・窒素・炭酸ガスあるいはこれらの混合物であるため、取扱いが容易である。

0050

請求項13に記載の発明によれば、成形体を、騒音抑制のための吸音材、軽量・高剛性が要求される内外装部品等の自動車部品に、適用できる。

0051

請求項14に記載の発明によれば、制御用金型を前進させて、可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって可動部をコア内部に引き戻すと共に、キャビティ内に充填されている樹脂に、流体制御手段によって制御された加圧流体を、噴出口から圧入することによって、中空部を有する成形体を製造できる。

0052

また、配置位置や配置密度などの噴出口の構成や、加圧流体の圧力および注入量を変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性・吸音性・剛性・エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0053

請求項15に記載の発明によれば、流体制御手段および流体導入手段が、複数設けられているため、噴出口によって、加圧流体の圧力および注入量を変更できる。したがって、さらに多様な中空体を有する成形体を得ることができる。

0054

請求項16に記載の発明によれば、加圧流体の注入量および注入時期が、制御用金型の移動量に基づいているため、精度が良好である。

0055

請求項17に記載の発明によれば、配置位置や配置密度などの噴出口の構成や、加圧流体の圧力および注入量を変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性・吸音性・剛性・エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0056

請求項18に記載の発明によれば、加圧流体が、空気・窒素・炭酸ガスあるいはこれらの混合物であるため、取扱いが容易である。

0057

請求項19に記載の発明によれば、成形体を、騒音抑制のための吸音材、軽量・高剛性が要求される内外装部品等の自動車部品に、適用できる。

0058

請求項20に記載の発明によれば、制御用金型を前進させて、可動部をキャビティ側に突出させ、溶融している樹脂をキャビティ内に充填し、充填中あるいは充填後に、制御用金型を後退させることによって可動部をコア内部に引き戻すと共に、可動金型の固定部に対する可動部の移動に基づいて、流体経路が接続され、加圧流体が、キャビティ内に充填されている樹脂に、噴出口から圧入されることによって、中空部を有する成形体を製造できる。

0059

また、配置位置や配置密度などの噴出口の構成や、可動金型に設けられる経路と固定部に設けられる経路との間隔を、変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性・吸音性・剛性・エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0060

請求項21に記載の発明によれば、流体経路が、キャビティに対する可動部の突出時に遮断され、後退時に接続されるため、加圧流体を、キャビティ内に充填されている樹脂に、確実に圧入できる。

0061

請求項22に記載の発明によれば、流体導入手段および固定部に連結される流体経路が複数設けられているため、噴出口によって、注入される加圧流体の圧力を変更できる。したがって、さらに、多様な中空体を有する成形体を得ることができる。

0062

請求項23に記載の発明によれば、配置位置や配置密度などの噴出口の構成や、可動金型に設けられる経路と固定部に設けられる経路との間隔を、変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性・吸音性・剛性・エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0063

請求項24に記載の発明によれば、流体導入手段が、複数設けられているため、噴出口によって、注入される加圧流体の圧力を変更できる。したがって、さらに、多様な中空体を有する成形体を得ることができる。

0064

請求項25に記載の発明によれば、加圧流体が、空気・窒素・炭酸ガスあるいはこれらの混合物であるため、取扱いが容易である。

0065

請求項26に記載の発明によれば、成形体を、騒音抑制のための吸音材、軽量・高剛性が要求される内外装部品等の自動車部品に適用できる。

発明を実施するための最良の形態

0066

以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。

0067

図1は、本発明に係る中空部を有する成形体の一例の斜視図、図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。

0068

本発明に係る成形体10は、樹脂製であり、開放された一面を有する。また、成形体10の壁部を構成する樹脂内部には、表面に開口部11Aを有する中空部11が形成されている。そのため、高剛性を有しかつ軽量である一方、吸音性・耐衝撃エネルギ吸収性・断熱性等の機能を有している。

0069

したがって、自動車部品としては、騒音抑制のための吸音材、軽量・高剛性が要求される内外装部品等に適用できる。例えば、シリンダヘッドカバーエンジンアンダーカバーアンダーフロアカバーフードトランクリッド等が挙げられる。

0070

次に、実施の形態1に係る金型を説明する。なお、図3は、金型を開いた状態を示している断面図である。

0071

実施の形態1に係る金型は、成形体の表面を形成する固定金型13と、成形体の裏面を形成する可動金型と、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型17と、固定金型13および可動金型によって構成されるキャビティと、流体導入手段とを有する。なお、キャビティの外寸は、150×150×100mmである。また、固定金型13のキャビティに面する表面は、成形体の表面を形成するため、平滑または加飾を目的とする絞等が付加されている。

0072

また、可動金型は、固定部14A,14Bと、可動部15,16とを有する。可動部(第1可動部)15は、制御用金型17の移動と連動して制御用金型17に対して摺動することによって移動し、可動部(第2可動部)16は、結合部24において制御用金型17に連結される。また、可動部15,16は、固定部14Bの表面にキャビティに面して配置される。

0073

なお、可動部15は、120×80mmの面を有しており、成形体の側面の数に対応する4個配置されている。可動部16は、120×120mmの面を有しており、成形体の開放面に相対する面に対応して1個配置されている。

0074

また、可動部15,16は、制御用金型17がキャビティ方向に前進すると、キャビティに対し突出し、制御用金型17がキャビティ方向から後退すると、コア内部に引き戻される。

0075

固定部14Aは、成形体の開放面に位置し、成形体を形成する樹脂の注入口25を有する。

0076

流体導入手段は、固定部14A,14Bおよび可動部15,16の内部に配置される流体導入経路(不図示)を有する。流体導入経路は、注入口34を介して、外部の流体供給手段が接続されている。

0077

流体供給手段は、加圧流体の収容容器30・圧力調整バルブ31・制御弁32A,32B・加熱装置33を有する。つまり、加圧流体は、加熱装置33で温度が制御される一方、制御弁32A,32Bで注入時期および圧力を制御されて、注入口34に供給される。なお、加熱装置33は、加圧流体の物性に応じて、省略することも可能である。

0078

可動部15,16は、キャビティに面する加圧流体の噴出口21と加圧流体を貯えるための貯留室20とを有している。噴出口21の設置数および位置は、成形品の対応する面に設けられる中空部の設置数および位置に対応する。例えば、噴出口21の間隔を大きくすると、中空部11の寸法が大きくなる。

0079

つまり、配置位置や配置密度などの噴出口21の構成を変更することによって、寸法・形状・容積・配置位置などの中空部11の構成を制御できる。したがって、成形体の軽量化や断熱性および吸音性を制御できる。

0080

貯留室20に貯えられる加圧流体は、注入口34から流体導入経路を通過して、導入される。したがって、圧力および容量を制御された加圧流体が、貯留室20から噴出口21を通過し、樹脂に圧入される。なお、固定部14Aに設けられる噴出口21から加圧流体を樹脂に直接圧入する方法を併用することも可能である。

0081

また、可動部15,16は、例えばバネなどの付勢手段22を介して固定部14Bに連結されている。付勢手段22は、固定部14Bから突出した可動部15をコア内部方向に引き戻すために使用される。付勢手段22として、例えば、バネなどの弾性部材ゴムなどの弾性体・弾性体からなる袋に高圧流体が収容されている弾性容器が挙げられる。

0082

したがって、制御用金型17が前後に往復運動する場合、可動部15と制御用金型17とが接している摺動面23が摺動することにより、可動部15は、制御用金型17の移動方向に対して、所定の角度を維持して往復運動する。当該角度は、任意に設定可能であるが、成形品が箱型である場合は、90度である。

0083

また、可動部15と制御用金型17とが接する摺動面23は、凹部あるいは凸部を有しており、制御用金型17の往復運動の可動部15に対する伝達を容易にしており、摺動時の音および振動を抑制している。

0084

摺動面23は、制御用金型17の往復運動方向に対して所定の角度を有している。当該角度は、任意に設定可能であるが、制御用金型17の移動量および移動速度が、可動部15の移動量および移動速度と同じである場合、45度である。また、可動部15によって形成される中空部11を、可動部16によって形成される中空部11より小さくする場合、制御用金型17の往復運動方向と摺動面23とがなす角度を、45度より小さくする。つまり、制御金型17と連結している可動部16に対して、可動部15の移動量および/または移動速度を変化させることができる。

0085

なお、可動部15,16の移動量は、得られる成形体の厚さに相当する。また、可動部15,16の移動速度は、中空部11間に形成される隔壁の厚さに影響を与える。例えば、移動速度を速くする場合、キャビティ内の樹脂12が速く引き伸ばされるため、中空部11間に形成される隔壁が、薄くなる。つまり、中空部11の構成(隔壁の厚さ)を変更できるため、成形体の剛性およびエネルギ吸収機能を制御できる。

0086

次に、上記金型を用いる樹脂成形体の製造を詳細に説明する。なお、図4は、金型の可動部をキャビティ内に突出し、樹脂を注入した後の状態を示している断面図、図5は、金型の可動部をキャビティからコア内部方向に引き戻し、加圧流体を注入している状態を示している断面図、図6は、金型に加圧流体を注入した後の状態を示している断面図である。

0087

また、型絞め圧力が110tである射出成形機が適用され、加圧流体として窒素が、そして、成形体を形成する樹脂としてポリプロピレン樹脂((株)チッソ製の商品名「XK4157V」)が使用される。さらに、摺動面23の角度は30度とする。

0088

まず、制御用金型17をキャビティに対して前進させ、可動部15,16を、それぞれ、5mmおよび8.5mm可動金型14Bから突出させる。この時、固定金型13と可動部15,16との隙間は、5mmである。

0089

次に、190℃のポリプロピレン樹脂からなる樹脂12が、固定部14Aの注入口25から射出され、キャビティ内に充填される(図4参照)。

0090

そして、充填中あるいは充填後に、制御用金型17を後退させて、可動部15,16をコア内部に引き戻すことによって、キャビティ容積を拡大する。この際、流体供給手段の制御弁32A,32Bが制御されて、流体経路が開にされる。そして、圧力調整バルブ31によって0.5MPaに圧力が制御された窒素からなる加圧流体が、注入口34から供給される。さらに、加圧流体は、流体導入経路を通過して、貯留室20に導入され、噴出口21から樹脂12内に圧入される。

0091

加圧流体は、樹脂表面層固化膜を破って開口部を形成し、この開口部を経由して樹脂12内部に導入され、表面に開口部を有する中空部11を成形する(図5参照)。

0092

そして、加圧流体の圧入と同時に、制御用金型17が、8.5mm後退させられ、可動部15,16が、固定部14B内に引き戻される(図6参照)。樹脂12の冷却および固化が完了すると、固定金型13が開かれ、中空部11を有する樹脂成形体が取り出される。

0093

以上のように、実施の形態1においては、配置位置や配置密度などの噴出口の構成・制御用金型(第1可動部と第2可動部)の移動量および/または移動速度を変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性・吸音性・剛性・エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0094

なお、可動部16は1個であることに対し、可動部15は少なくとも1個以上設けられる。例えば、成形体が直方体からなり、開放された一面を有する箱型である場合、可動部15は4個である。この場合、制御用金型17は台形形状である。つまり、成形体の側面の数に対応させ、可動部15の設置数が変更される。

0095

例えば、可動部の設置数を増やし任意の方向に往復運動させることにより、多面体を形成できる。この場合、制御用金型17は、可動部が移動する方向と垂直な面を有する多角形形状となる。

0096

なお、可動部15の面の構成を全て同一にする必要はない。例えば、特定の可動部15のみに関し、その構成を変更することも可能である。

0097

また、制御用金型17は、少なくとも1個以上を有する。例えば、箱型の直方体からなる成形体を製造する場合、単一の制御用金型で形成できる。しかし、多面体からなる成形体を製造する場合、面数・大きさ・傾斜角度などに関する金型構造を考慮すると、単一の制御用金型では制御することが困難な場合がある。しこの場合は、複数の多角形形状の制御用金型を設置する。

0098

さらに、第1可動部および第2可動部の後退容積は、成形体の中空部の容積と同一またはそれ以上であることが好ましい。この場合、目標とする容積を有する中空部を確実に形成させることができる。

0099

また、可動金型が、金型外部に供給源を有する加圧流体を導入するための流体導入経路を有する場合、金型の構成を単純化できる。

0100

次に、実施の形態2に係る金型を説明する。なお、図7は、金型を開いた状態を示している断面図である。

0101

実施の形態2に係る金型は、成形体の表面を形成する固定金型43と、成形体の裏面を形成する可動金型と、固定金型43および可動金型によって構成されるキャビティと、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型47と、加圧流体を可動金型に供給する流体導入手段と、流体導入手段によって供給される加圧流体の注入量および注入時期を制御する流体制御手段58とを有する。なお、キャビティの外寸は、150×150×100mmである。

0102

また、可動金型は、固定部44A,44Bと可動部45,46とを有する。

0103

固定部44A,44Bは、制御用金型47が内部空間に配置されており、また、固定部14Aは、成形体の開放面に位置し、成形体を形成する樹脂の注入口55を有する。可動部45,46は、固定部44Bの表面にキャビティに面して配置され、制御用金型47の移動と連動して移動する。

0104

また、可動部15は、120×80mmの面を有しており、成形体の側面の数に対応する4個配置されている。可動部46は、120×120mmの面を有しており、成形体の開放面に相対する面に対応して1個配置されている。可動部45,46は、制御用金型47がキャビティ方向に前進すると、キャビティに対し突出し、制御用金型47がキャビティ方向から後退すると、コア内部に引き戻される。

0105

可動部45,46は、実施の形態1と同様に、キャビティに面する加圧流体の噴出口21と、加圧流体を貯えるための貯留室50とを有している。したがって、成形体の軽量化や断熱性および吸音性を制御できる。

0106

流体導入手段は、可動部45,46の貯留室50に加圧流体を供給するための流体導入経路を有する。流体導入経路は、固定部44Aの内部に配置される経路57・制御用金型77が配置される(制御用金型77の表面と固定部44A,44Bの内面とによって構成される)内部空間・可動部45,46の内部に配置され貯留室50に接続される経路(不図示)を有する。つまり、前記内部空間は、流体導入手段の流体分配室として機能する。

0107

また、固定部44Aの内部に配置される経路57は、注入口64を介して、実施の形態1と同様に、外部の流体供給手段に接続されている。

0108

流体制御手段58は、固定部44Aの内部に配置される経路57の途中に配置され、制御用金型77の移動量の検出手段58Aを有しており、制御用金型77の移動量に応じて、経路57を通過する加圧流体を制御する。つまり、加圧流体の注入量および注入時期が、制御用金型の移動量に基づいているため、精度が良好である。

0109

したがって、制御用金型77がキャビティ方向から後退して、キャビティに対し突出した可動部45,46がコア内部に引き戻される際に、注入量および注入時期が制御された加圧流体が、可動部45,46の内部に配置され貯留室50に導入され、噴出口51から樹脂42に注入される。

0110

つまり、中空部41の構成を変化させることができる。例えば、高圧力の加圧流体が供給される場合は、低圧力の加圧流体が供給される場合に比べて、中空部41の容積は大きくなり、また、中空部41間の隔壁は薄くなる。また、注入時期を遅くすると、キャビティ内で溶融している樹脂42が金型により冷却されるため、樹脂42の粘度が増加する。したがって、形成される中空部41の容積は小さくなり、また、中空部41間の隔壁は厚くなる。つまり、制御用金型77の移動量に応じ、流体制御手段58によって、加圧流体の圧力および注入量を変更することによって、中空部の寸法・形状・容積の構成を制御できる。

0111

また、可動部45,46は、実施の形態1と同様に、付勢手段52を介して固定部44Bに連結されている。

0112

次に、上記金型を用いる樹脂成形体の製造を詳細に説明する。なお、図8は、金型の可動部をキャビティ内に突出し、樹脂を注入した後の状態を示している断面図、図9は、金型の可動部をキャビティからコア内部方向に引き戻し、加圧流体を注入している状態を示している断面図、図10は、金型に加圧流体を注入した後の状態を示している断面図である。

0113

また、型絞め圧力が110tである射出成形機が適用され、加圧流体として窒素が、そして、成形体を形成する樹脂としてポリプロピレン樹脂((株)チッソ製の商品名「XK4157V」)が使用される。

0114

まず、制御用金型17をキャビティに対して前進させ、可動部45,46を、5mm固定部44Bから突出させる。この時、固定金型43と可動部45,46との隙間は、5mmである。なお、流体制御手段58によって、窒素からなる加圧流体の圧力は、0.5MPaに設定されている。

0115

次に、190℃のポリプロピレン樹脂からなる樹脂42が、固定部44Aの注入口55から射出され、キャビティ内に充填される(図8参照)。

0116

そして、制御用金型47を後退させる(可動部45,46をコア内部に引き戻す)ことによって、キャビティ容積を拡大させる。この際、制御用金型が1mm後退した時に加圧流体を注入するように、流体制御手段58を制御する。その結果、加圧流体は、貯留室50に導入され、噴出口51から樹脂42内に圧入される。

0117

加圧流体は、樹脂表面層の固化膜を破って開口部を形成し、この開口部を経由して樹脂42内部に導入され、表面に開口部を有する中空部41を成形する(図9参照)。

0118

そして、加圧流体の圧入と同時に、制御用金型47が、さらに4mm後退させられ、可動部45,46が、可動金型44B内に引き戻される(図10参照)。そして、樹脂42の冷却および固化が完了すると、固定金型43が開かれ、中空部を有する樹脂成形体が取り出される。

0119

以上のように、実施の形態2においては、配置位置や配置密度などの噴出口の構成や、加圧流体の圧力および注入量を変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性・吸音性・剛性・エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0120

また、流体制御手段および流体導入手段を、複数設ける場合、噴出口によって、加圧流体の圧力および注入量を変更できるため、さらに多様な中空体を有する成形体を得ることができる。

0121

次に、実施の形態3に係る金型を説明する。なお、図11は、金型を開いた状態を示している断面図である。

0122

実施の形態3に係る金型は、成形体の表面を形成する固定金型73と、成形体の裏面を形成する可動金型と、固定金型73および可動金型によって構成されるキャビティと、可動金型の内部空間に設けられ、前後に移動する制御用金型77と、加圧流体を可動金型に供給する流体導入手段とを有する。なお、キャビティの外寸は、150×150×100mmである。

0123

可動金型は、可動金型は、固定部74A,74Bと、可動部75,76とを有する。

0124

固定部74Aは、成形体の開放面に位置し、成形体を形成する樹脂の注入口85を有する。

0125

可動部75,76は、制御用金型の移動と連動して移動する。また、流体導入手段は、可動金型の固定部74A,74Bを経由する流体経路を有する。流体経路は、可動金型の固定部74A,74Bに対する可動部75,76の移動に基づいて、接続あるいは遮断される。

0126

なお、可動部75は、120×80mmの面を有しており、成形体の側面の数に対応する4個配置されている。可動部76は、120×120mmの面を有しており、成形体の開放面に相対する面に対応して1個配置されている。また、可動部75は、制御用金型77がキャビティ方向に前進すると、キャビティに対し突出し、制御用金型77がキャビティ方向から後退すると、コア内部に引き戻される。

0127

可動部75,76は、実施の形態1と同様に、加圧流体の噴出口81と加圧流体を貯えるための貯留室80とを有している。したがって、成形体の軽量化や断熱性および吸音性を制御できる。

0128

なお、貯留室80に貯えられる加圧流体は、流体供給経路を経由して供給される。したがって、可動部75,76の各面に対応する貯留室80には、圧力および容量が独立して制御された加圧流体が供給され、それぞれの噴出口81を通過し、樹脂に圧入される。

0129

つまり、加圧流体の圧力および注入量を変更することによって、中空部の寸法・形状・容積の構成を制御できる。例えば、流体供給経路から高圧力の加圧流体が供給された場合における可動部75,76の面に対応する中空部71は、流体供給経路から低圧力の加圧流体が供給された場合における可動部75,76の面に対応する中空部71に比べて、その容積は大きくなり、また、中空部71間の隔壁の厚さは薄くなる。

0130

流体導入手段は、可動部75,76の各面に対応する流体導入経路(不図示)を有する。流体導入経路は、固定部74A,74Bおよび可動部75,76の内部に配置される。なお、流体導入経路は、可動部75,76が移動することによって、樹脂72に注入される加圧流体の注入時期が制御される構成、つまり、加圧流体の通過/遮断が制御される構成とされている。

0131

詳しくは、可動部75,76に設けられる経路87Aと、固定部74A,74Bに設けられる経路87Bとの間隔によって、注入時期が制御される。例えば、間隔が大きい場合、経路87Aと経路87Bが接続するまでの可動部75の移動量が長くなるため、加圧流体の注入時期が遅くなる。そのため、キャビティ内で溶融している樹脂72は、金型により冷却され、その粘度が増加する。したがって、形成される中空部71の容積は小さくなると共に、中空部71の間の隔壁も厚くなる。

0132

なお、流体導入経路は、実施の形態1と同様に、注入口94を介して、外部の流体供給手段に接続されている。また、可動部75,76は、実施の形態1と同様に、付勢手段82を介して固定部74Bに連結されている。

0133

次に、上記金型を用いる樹脂成形体の製造を詳細に説明する。なお、図12は、金型の可動部をキャビティ内に突出し、樹脂を注入した後の状態を示している断面図、図13は、金型の可動部をキャビティからコア内部方向に引き戻し、加圧流体を注入している状態を示している断面図、図14は、金型に加圧流体を注入した後の状態を示している断面図である。

0134

また、型絞め圧力が110tである射出成形機が適用され、加圧流体として窒素が、そして、成形体を形成する樹脂としてポリプロピレン樹脂((株)チッソ製の商品名「XK4157V」)が使用される。また、可動部75,76に設けられる経路87Aと、固定部74A,74Bに設けられる経路87Bとの間隔は、1mmである。

0135

まず、制御用金型77をキャビティに対して前進させ、可動部75,76を、5mm可動金型74Bから突出させる。この時、固定金型73と可動部75,76との隙間は、5mmである。この時、流体供給経路は、可動部75,76によって遮断されている一方、窒素からなる加圧流体によって、0.5MPaに加圧されている。

0136

次に、190℃のポリプロピレン樹脂からなる樹脂72が、固定部74Aの注入口85から射出され、キャビティ内に充填される(図12参照)。

0137

そして、制御用金型77を後退させる(可動部75,76をコア内部に引き戻す)ことによって、キャビティ容積を拡大させる。この際、可動部75,76が引き戻されると、可動部75,76に設けられる経路87Aと、固定部74A,74Bに設けられる経路87Bとが接続され、流体供給経路から加圧流体が供給される。加圧流体は、貯留室80に導入され、噴出口81から樹脂72内に圧入される。

0138

加圧流体は、樹脂表面層の固化膜を破って開口部を形成し、この開口部を経由して樹脂72内部に導入され、表面に開口部を有する中空部71を成形する(図13参照)。

0139

そして、加圧流体の圧入と同時に、制御用金型77が、5mm後退させられ、可動部75,76が、可動金型74B内に引き戻される(図14参照)。そして、樹脂72の冷却および固化が完了すると、固定金型73が開かれ、中空部を有する樹脂成形体が取り出される。

0140

以上のように、実施の形態3においては、配置位置や配置密度などの噴出口の構成や、可動金型に設けられる経路と固定部に設けられる経路との間隔を、変更できるため、寸法・形状・容積・配置位置・隔壁の厚さなどの中空部の構成が制御できる。したがって、軽量化・断熱性・吸音性・剛性・エネルギ吸収機能に関する要求性能を適宜満たす成形体を得ることができる。

0141

なお、流体導入経路は、可動部75,76の複数の面で統合することも可能である。例えば、固定部74A,74B内で流体導入経路を合流させる。この場合、加圧流体の圧力および流量を個別に変更することはできない。また、噴出口81の構成が同一であれば、一様な中空部71が形成される。

0142

さらに、流体導入手段を複数設ける場合、噴出口によって、注入される加圧流体の圧力を変更できるため、多様な中空体を有する成形体を得ることができる。

0143

なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。

0144

例えば、実施の形態1〜3における加圧流体は、常温大気圧下で気体状態である流体が好ましく、特に、空気・窒素・炭酸ガスあるいはこれらの混合物は、取扱いが容易であるため好ましい。なお、加圧流体は、室温で気体状態を維持できる不燃性ガスであれば適用でき、アルゴン等も使用できる。

0145

また、成形体に用いられる樹脂は、中空部の形成時間の設定が容易であるため、熱可塑性樹脂が好ましく、一般の射出成形射出圧縮成形圧縮成形押出成形スタンピング成形などにおいて通常使用される熱可塑性樹脂がそのまま適用できる。

0146

例えば、ポリエチレンポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂ポリスチレンポリカーボネートアクリロニトリルスチレンブタジエンブロック共重合体ナイロンなどの一般的な熱可塑性樹脂や、エチレンプロピレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエンブロック共重合体などの熱可塑性エラストマ、あるいはこれらのポリマーアロイ等があげられる。前記熱可塑性樹脂は、これらを全て包含するものである。

0147

また、熱可塑性樹脂中には、タルクガラス繊維などの各種の充填材顔料滑材帯電防止剤酸化防止剤などの通常使用される各種の添加剤を、配合することも可能である。

0148

なお、前記樹脂は、熱可塑性樹脂に限定されず、加熱成形時に流動性を帯びる樹脂であれば適用可能であり、例えば、熱硬化樹脂が挙げられる。熱硬化樹脂の場合、触媒種触媒量あるいは加熱温度等を変更して、硬化を調整することで容易に使用できる。

図面の簡単な説明

0149

図1本発明に係る中空部を有する樹脂成形体の一例の斜視図である。
図2図1のII−II線に沿う断面図である。
図3本発明の実施の形態1に係る金型を開いた状態を示している断面図である。
図4金型の可動部をキャビティ内に突出し、樹脂を注入した後の状態を示している断面図である。
図5金型の可動部をキャビティからコア内部方向に引き戻し、加圧流体を注入している状態を示している断面図である。
図6金型に加圧流体を注入した後の状態を示している断面図である。
図7本発明の実施の形態2に係る金型を開いた状態を示している断面図である。
図8金型の可動部をキャビティ内に突出し、樹脂を注入した後の状態を示している断面図である。
図9金型の可動部をキャビティからコア内部方向に引き戻し、加圧流体を注入している状態を示している断面図である。
図10金型に加圧流体を注入した後の状態を示している断面図である。
図11本発明の実施の形態3に係る金型を開いた状態を示している断面図である。
図12金型の可動部をキャビティ内に突出し、樹脂を注入した後の状態を示している断面図である。
図13金型の可動部をキャビティからコア内部方向に引き戻し、加圧流体を注入している状態を示している断面図である。
図14金型に加圧流体を注入した後の状態を示している断面図である。

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0150

10…成形体、
11…中空部、
11A…開口部、
12…樹脂、
13…固定金型、
14A,14B…固定部、
15…可動部(第1可動部)、
16…可動部(第2可動部)、
17…制御用金型、
20…貯留室、
21…噴出口、
22…付勢手段、
23…摺動面、
24…結合部、
25…注入口、
30…収容容器、
31…圧力調整バルブ、
32A,32B…制御弁、
33…加熱装置、
34…注入口、
41…中空部、
42…樹脂、
43…固定金型、
44A,44B…固定部、
45,46…可動部、
47…制御用金型、
50…貯留室、
51…噴出口、
55…注入口、
57…経路、
58…流体制御手段、
58A…検出手段、
60…収容容器、
61…圧力調整バルブ、
62A,62B…制御弁、
63…加熱装置、
64…注入口、
71…中空部、
72…樹脂、
73…固定金型、
74A,74B…固定部、
75,76…可動部、
77…制御用金型、
80…貯留室、
81…噴出口、
82…付勢手段、
85…注入口、
87A,87B…経路、
90…収容容器、
91…圧力調整バルブ、
92A,92B…制御弁、
93…加熱装置、
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