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技術 粉体処理装置および粉体処理方法

出願人 ホソカワミクロン株式会社
発明者 猪木雅裕
出願日 2002年4月18日 (18年7ヶ月経過) 出願番号 2002-116727
公開日 2002年8月20日 (18年3ヶ月経過) 公開番号 2002-233787
状態 特許登録済
技術分野 破砕・粉砕(3) 電子写真における現像剤 造粒 固体相互の分離 電子写真における現像剤
主要キーワード 気体噴射方向 投入エネルギー量 分散ピン 筒状回転体 盤状体 輸送管路 回転片 取出板
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

複数の装置を用いることなく不要な微粉を含まない処理粉体を得ることができる、コンパクトかつ清掃作業が容易な取扱性の良い粉体処理装置を提供する。

解決手段

本体11内部で原料一括処理して処理粉体を作製する粉体処理装置10は、原料に機械的エネルギーを加えて処理して処理粉体とする回転片14と、原料および/または処理粉体のうち、所定の粒径以下の微粉のみを選択的に通過させて微粉除去部15を介して本体11の外部に排出する分級ロータ12と、本体11内部の処理粉体を取り出すための取出部17とを備えている。

概要

背景

原料粉砕処理などを施して製造される処理粉体は、通常、種々の粒径のものが混在した状態で得られる。一般に、処理品製品)としての処理粉体に要求される粒径、形状などはその用途に応じて異なるが、その粒径が所望の範囲よりも小さい不要な微粉を取り除くために、種々の粒径が混在した処理粉体を分級することが行われている。

概要

複数の装置を用いることなく不要な微粉を含まない処理粉体を得ることができる、コンパクトかつ清掃作業が容易な取扱性の良い粉体処理装置を提供する。

本体11内部で原料を一括処理して処理粉体を作製する粉体処理装置10は、原料に機械的エネルギーを加えて処理して処理粉体とする回転片14と、原料および/または処理粉体のうち、所定の粒径以下の微粉のみを選択的に通過させて微粉除去部15を介して本体11の外部に排出する分級ロータ12と、本体11内部の処理粉体を取り出すための取出部17とを備えている。

目的

本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の装置を用いることなく、微粉を含まない処理粉体を得ることができ、コンパクトかつ清掃作業が容易な粉体処理装置および粉体処理方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
11件

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請求項1

体内部において原料一括処理して処理粉体とする粉体処理装置であって、原料に機械的エネルギーおよび/または流体エネルギーを加えて、粉砕形状制御複合化表面処理、混合、外添造粒、融合および乾燥のうち、いずれか又は複数の処理を行って処理粉体とする粉体処理部と、原料および/または処理粉体のうち、所定の粒径以下の微粉のみを選択的に通過させて、この通過した微粉を本体内部から除去する微粉除去部と、本体内部の処理粉体を本体外部に取り出すための取出部とを備えていることを特徴とする粉体処理装置。

請求項2

上記微粉除去部が、上記本体内部の複数の羽根部を有する分級ロータと、該分級ロータを回転駆動する駆動軸とからなっており、分級ロータが回転しているときに、該分級ロータを通過した微粉のみを本体内部から除去するものであって、上記分級ロータと上記本体との間に、筒状部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の粉体処理装置。

請求項3

上記筒状部は、該筒状部の上記粉体処理部側端部に向かって連続的に内径が大きくなっているものであることを特徴とする請求項2に記載の粉体処理装置。

請求項4

上記本体内部の温度を設定する温度調節部をさらに備えていることを特徴とする請求項1、2または3に記載の粉体処理装置。

請求項5

上記筒状部の温度を設定する筒状部温度調節部をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載の粉体処理装置。

請求項6

上記粉体処理部が、原料を粉砕する粉砕処理部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉体処理装置。

請求項7

上記粉体処理部が、2種以上の原料に、衝撃力圧縮力および剪断力のうち少なくとも1つを加えて複合化する複合化処理部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉体処理装置。

請求項8

上記粉砕処理部が、回転片と該回転片を回転駆動する駆動部とからなっており、該回転片の回転によって、原料を粉砕または複合化するものであることを特徴とする請求項6または7記載の粉体処理装置。

請求項9

上記粉砕処理部が、上記本体内部に気体噴射することにより原料を粉砕または複合化する気体噴射部をさらに備えており、該気体噴射部は、気体の噴射方向が可変なものであることを特徴とする請求項8に記載の粉体処理装置。

請求項10

上記本体は、その側面に、本体内部の処理粉体を本体外部に取り出すための、本体内部と外部とを連通する処理粉体出口形設されているケーシングであり、上記取出部は、上記処理粉体出口を塞ぐために、上記本体外部側から嵌挿される嵌挿部と、その内部が上記処理粉体出口を介して本体内部と連通するように上記本体外側に連接されている取出筒部と、該取出筒部の本体とは反対側を開閉する取出バルブ部と、取出筒部の内部に気体を導入するための気体導入部と、該気体導入部から取出筒部内への気体の導入を制御する気体導入バルブ部と、を備えてなるものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の粉体処理装置。

請求項11

上記本体は、その側面に、本体内部の処理粉体を本体外部に取り出すための、本体内部と外部とを連通する処理粉体出口が形設されているケーシングであって、上記回転片の回転により形成される処理粉体の流れを阻害する板状体が、上記処理粉体取出口の上記本体内部側の少なくとも一部と重なるように形設されているものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の粉体処理装置。

請求項12

上記処理粉体がトナーおよび/またはトナー中間品であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の粉体処理装置。

請求項13

原料を一括処理して処理粉体とする粉体処理方法であって、原料に機械的エネルギーおよび/または流体エネルギーを加えて、粉砕、形状制御、複合化、表面処理、混合、外添、造粒、融合および乾燥のうち、いずれかの処理又は複数の処理を行って処理粉体とする粉体処理工程と、粉体処理工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むことを特徴とする粉体処理方法。

請求項14

原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を粉砕して処理粉体とする粉砕工程と、粉砕工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むことを特徴とする粉体処理方法。

請求項15

原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、形状制御工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むことを特徴とする粉体処理方法。

請求項16

原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、形状制御工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程と、処理粉体に外添剤を添加する外添工程とを含むことを特徴とする粉体処理方法。

請求項17

原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を粉砕する粉砕工程と、粉砕工程と並行する、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、粉砕工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むことを特徴とする粉体処理方法。

請求項18

原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を粉砕する粉砕工程と、粉砕工程と並行する、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、粉砕工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程と、処理粉体に外添剤を添加する外添工程とを含むことを特徴とする粉体処理方法。

請求項19

上記トナーまたは粉体塗料が、トナーおよび/またはトナー中間品、または粉体塗料および/または粉体塗料中間品であることを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載の粉体処理方法。

技術分野

0001

本発明は、粉砕分級形状制御複合化表面処理、混合、外添造粒、乾燥、融合等の処理を行って処理粉体を製造する粉体処理装置であって、複数の処理を行うことが出来る粉体処理装置および粉体処理方法に関する。

背景技術

0002

原料粉砕処理などを施して製造される処理粉体は、通常、種々の粒径のものが混在した状態で得られる。一般に、処理品製品)としての処理粉体に要求される粒径、形状などはその用途に応じて異なるが、その粒径が所望の範囲よりも小さい不要な微粉を取り除くために、種々の粒径が混在した処理粉体を分級することが行われている。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、通常、分級は粉体処理に用いられる装置とは別の装置を用いて行われるから、複数の装置により構成されることとなり目的の処理品を得るためのシステムが大規模になる、複数の装置を操作するため取扱性が悪く、特に清掃作業に長時間を要するという問題点がある。それゆえ、処理粉体から微粉を除去するための分級を必要としない粉体処理装置、すなわち、不要な微粉を含まない処理粉体が得られるコンパクトで取扱性に優れる粉体処理装置が嘱望されている。

0004

本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の装置を用いることなく、微粉を含まない処理粉体を得ることができ、コンパクトかつ清掃作業が容易な粉体処理装置および粉体処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明の発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、原料に機械的エネルギーおよび/または流体エネルギーを加える処理が行われている間に、その粒径が処理粉体に要求される粒径の下限値よりも小さい粉体、すなわち不要な微粉を本体内部から取り除くことにより、微粉を含まない処理粉体を得ることができることを見出した。さらに、上記粉体処理装置は、粉体処理と分級とを別々の装置により行う従来のシステムと比べてコンパクトなシステムとして実現できること、および清掃が容易で取扱性に優れることを確認して本発明を完成させるに至った。

0006

本発明の粉体処理装置は、上記の課題を解決するために、その本体内部において原料を一括処理して処理粉体とする粉体処理装置であって、原料に機械的エネルギーおよび/または流体エネルギーを加えて、粉砕、形状制御、複合化、表面処理、混合、外添、造粒、融合および乾燥のうち、いずれか又は複数の処理を行って処理粉体とする粉体処理部と、原料および/または処理粉体のうち、所定の粒径以下の微粉のみを選択的に通過させて、この通過した微粉を本体内部から除去する微粉除去部と、本体内部の処理粉体を本体外部に取り出すための取出部とを備えていることを特徴としている。

0007

上記の発明により、本体内部の粉体処理部によって原料を処理すること、および所定の粒径以下の不要な微粉を本体内部から取り除くことができる。すなわち、不要な微粉が取り除かれた状態の処理粉体を本体内部に残留する処理品(製品)として得ることが可能となる。

0008

これにより、原料に機械的エネルギーおよび/または流体エネルギーを加えて行う粉砕、形状制御、複合化、表面処理、混合、外添、造粒、融合および乾燥のような単位操作と分級とを、すなわち複数の操作を一つの粉体処理装置により同時または連続して処理できるため、これらを別々の装置により行うシステムに比べてコンパクトな粉体処理装置を実現することができる。

0009

また、通常、複数の装置により行われる操作が一つの粉体処理装置によりなされるから、複数の装置を接続する配管などを清掃する必要がない。したがって、従来よりも短時間かつ容易に清掃作業を行うことできるため取扱性が良好である。さらに、粉体処理後の外添剤の添加等の最終の混合操作まで一つの粉体処理装置により行うことが可能である。

0010

すなわち、本発明の粉体処理装置は微粉除去部を備えているため、本体内部の原料および/または処理粉体から、所定の粒径以下の不要な微粉のみを取り除くことができる。また、微粉除去部により取り除かれるべき微粉の粒径は、処理品としての処理粉体に要求される粒径に応じて任意に設定することができる。なお、本体内部からの微粉除去は、本体内部から処理粉体が取り出される前に行われるものであればよく、例えば、原料の処理と同時又は処理後等に行うことができる。

0011

一方、微粉除去部により除去されない粒子は、本体内部において滞留し粉体処理部と微粉除去部との間を循環して、粉体処理部により繰り返し処理されることとなる。なお、粉体処理部と微粉除去部との間の循環は、本体内部における滞留のみに限られず、本体外部に循環経路を設けて微粉除去部により除去されない粒子を再び粉体処理部に供給する構成によって行うこともできる。

0012

本発明の粉体処理装置は、原料を一括処理(バッチ処理)して、その本体内部に目的物である処理品としての処理粉体を得るものである。このため、粉体処理部による処理の時間、強度、温度等の条件を設定することにより、処理の程度を調整することができる。

0013

例えば、粉体処理部が、原料に衝撃力圧縮力剪断力などの高エネルギーを加えて粉砕するものである場合は、粉体処理部の処理強度、処理時間を制御することにより、本体内部における処理粉体の粉砕の程度を調整して処理粉体を所望の粒径以下にすることができる。

0014

このため、粉体処理後に本体内部に残留する処理粉体の粒径を、所望の範囲内とすることができる。なお、上記微粉除去部としては、既存する全ての分級・集塵装置強制渦流型、自由渦型(サイクロン等)、メッシュフィルタ等)を適用することができる。

0015

また、本発明の粉体処置装置は、上記処理粉体を本体内部から取り出す取出部を備えているから、原料を処理して得られた本体内部に残留する処理粉体を本体内部から容易に取り出すことができる。

0016

上記粉体処理装置においては、上記微粉除去部が、上記本体内部の複数の羽根部を有する分級ロータと、該分級ロータを回転駆動する駆動軸とからなっており、分級ロータが回転しているときに、該分級ロータを通過した微粉のみを本体内部から除去するものであって、上記分級ロータと上記本体との間に、筒状部をさらに備えているものであることが好ましい。

0017

また、上記筒状部は、該筒状部の上記粉体処理部側端部に向かって連続的に内径が大きくなっているものであることが好ましい。

0018

上記の構成により、分級ロータによる遠心力によって、微粉以外の原料を粉体処理部に効果的に供給することができるから、原料を処理するときに微粉以外を効率良く循環させて処理することが可能となる。

0019

本発明の粉体処理装置は、上記本体内部の温度を設定する温度調節部をさらに備えているものであってもよい。

0020

これにより、本体内部の温度を任意に設定することができる。したがって、本体内部の温度を原料の種類や目的とする処理品に適した温度として、粉体処理部による処理を行うことが可能となる。例えば、処理が発熱を伴うものである場合には、温度調節部により本体内部を冷却して、熱による原料の変質を防止することができる。また、加熱により粉体処理効率が向上する場合には、温度調節部により本体内部を加熱して、処理に適した温度において粉体処理部による原料の処理を行うことができる。

0021

例えば、粉体処理部により球形化、偏平化等の形状変化がなされる場合は、本体内部の温度を調整して、原料が形状変化に適した固さとなる温度で形状制御を行うことにより効果的に形状変化させることができる。

0022

また、上記粉体処理装置は、上記筒状部の温度を設定する筒状部温度調節部をさらに備えていることが好ましい。これにより、本体内部の温度を、より確実に調整することができる。

0023

上記粉体処理装置の上記粉体処理部は、原料を粉砕する粉砕処理部、または2種以上の原料に衝撃力、圧縮力および剪断力のうち少なくとも1つを加えて複合化する複合化処理部であってもよい。

0024

これにより、原料を粉砕または複合化する処理と分級とを一つの粉体処理装置を用いて行うことができ、不要な微粉を含まない処理粉体を本体内部に残留する残留物として得ることが可能となる。なお、上記粉砕処理部としては、回転型粉砕機ジェットミルボールミルローラーミル等の既存の全ての粉砕装置を用いることができる。なお、上記した粉砕装置は、それぞれ単独で用いても、複数を併用してもよい。

0025

また、上記粉体処理部は、原料の形状制御、表面処理、混合、外添、造粒、融合、乾燥等を行うものであってもよい。これにより、これらの処理と分級とを1つの粉体処理装置を用いて行うことができる。

0026

また、上記粉体処理装置は、上記粉砕処理部が、回転片と該回転片を回転駆動する駆動部とからなっており、該回転片の回転によって、原料を粉砕または複合化するものであってもよい。

0027

また、上記粉砕処理部が、上記本体内部に気体噴射することにより原料を粉砕または複合化する気体噴射部をさらに備えており、該気体噴射部は、気体の噴射方向が可変なものであってもよい。

0028

上記粉体処理装置においては、上記本体は、その側面に、本体内部の処理粉体を本体外部に取り出すための、本体内部と外部とを連通する処理粉体出口形設されているケーシングであり、上記取出部は、上記処理粉体出口を塞ぐために、上記本体外部側から嵌挿される嵌挿部と、その内部が上記処理粉体出口を介して本体内部と連通するように上記本体外側に連接されている取出筒部と、該取出筒部の本体とは反対側を開閉する取出バルブ部と、取出筒部の内部に気体を導入するための気体導入部と、該気体導入部から取出筒部内への気体の導入を制御する気体導入バルブ部と、を備えてなるものであることが好ましい。

0029

上記の構成により、上記嵌挿部を上記処理粉体出口に嵌挿することにより閉じ、かつ上記取出バルブを閉じている状態において、上記気体導入バルブにより取出筒部内への気体の導入を制御することにより、取出筒部内の圧力を調整することができる。

0030

このため、例えば、上記嵌挿部を上記処理粉体出口への嵌挿が完了する直前に、上記気体導入バルブにより取出筒部内の圧力を高くすることにより、両者の間に気流を生じさせて原料や処理粉体を取り除くことができる。したがって、上記嵌挿部と上記処理粉体出口との間に、原料等が入り込むことにより生じる不都合、例えば、原料や処理粉体によって両者が接着されること等を確実に防止することができる。

0031

また、上記嵌挿部と上記処理粉体出口との間に多少の隙間がある場合であっても、上記取出筒部内部の気圧を本体内部よりも高くすることにより、当該隙間をエアーシーリングできるため、本体内部からの原料などの漏れ、および当該隙間に原料等が入り込むこと等を確実に防止することが可能となる。

0032

上記粉体処理装置において、上記本体は、その側面に、本体内部の処理粉体を本体外部に取り出すための、本体内部と外部とを連通する処理粉体出口が形設されているケーシングであって、上記回転片の回転により形成される処理粉体の流れを阻害する板状体が、上記処理粉体取出口の上記本体内部側の少なくとも一部と重なるように形設されているものであることが好ましい。

0033

上記の構成により、本体内部の処理粉体を、本体外部に効率良く取り出すことができる。すなわち、本体内部から処理粉体を取り出す際には、処理粉体の流れが板状体によりきとめられて、処理粉体取出口の方向に向かうことになる。このため、処理粉体を本体内部から効率よく取り出すことができる。

0034

上記粉体処理装置においては、上記処理粉体がトナーおよび/またはトナー中間品であってもよい。

0035

上記粉体処理装置は、原料の粉砕、球形化などの形状制御、および微粉除去を行うことができるので、その粒径ならびに形状と機能との関連性が高いトナーの製造装置として、特に好適に用いることができる。

0036

なお、本発明において「トナー中間品」とは、トナー製造(生成)工程における中間品、すなわちトナー製造工程において粉体処理された、トナーになる前の状態のものをいう。また、トナーおよびトナー中間品は、粉砕法により得られるものおよび重合法により得られるもののいずれであってもよく、製造方法は問わない。

0037

上記粉体処理装置は、具体的には、粉砕装置、形状制御装置、複合化装置、表面処理装置、混合・外添装置造粒装置乾燥装置融合装置、および分級装置などとして用いることができる。

0038

本発明の粉体処理方法は、上記の課題を解決するために、原料を一括処理して処理粉体とする粉体処理方法であって、原料に機械的エネルギーおよび/または流体エネルギーを加えて、粉砕、形状制御、複合化、表面処理、混合、外添、造粒、融合および乾燥のうち、いずれかの処理又は複数の処理を行って処理粉体とする粉体処理工程と、粉体処理工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むことを特徴としている。

0039

上記の発明により、原料に機械的エネルギーおよび/または流体エネルギーを加えて処理粉体とする粉体処理工程と並行して、本体内部から微粉を取り除くことができるため、粉体処理装置本体内部の残留物として不要な微粉を含まない処理粉体を得ることができる。

0040

本発明の粉体処理方法は、上記の課題を解決するために、原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を粉砕して処理粉体とする粉砕工程と、粉砕工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むことを特徴としている。

0041

上記の発明により、その粒径が所望の範囲内であるトナーまたは粉体塗料を得ることができる。ここで、粉体処理工程における粉砕強度、粉砕時間および粉砕温度等の条件の調整により、処理粉体の粒径の最大値を調整することは可能であるが、処理粉体の粒径の最小値は、粉砕処理の条件設定により制御することは困難である。そこで、本発明の粉体処理方法では、粉砕工程と並行する、所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程において原料および/または処理粉体を分級して不要な微粉を取り除くこととしている。このため、粉体処理装置本体内部の残留物としてその粒径が所望の範囲内であるトナーまたは粉体塗料を得ることができる。

0042

本発明の粉体処理方法は、上記の課題を解決するために、原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、形状制御工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むことを特徴としている。

0043

また、本発明の粉体処理方法は、上記の課題を解決するために、原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、形状制御工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程と、処理粉体に外添剤を添加する外添工程とを含むことを特徴としている。

0044

また、本発明の粉体処理方法は、上記の課題を解決するために、原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を粉砕する粉砕工程と、粉砕工程と並行する、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、粉砕工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むことを特徴としている。

0045

また、本発明の粉体処理方法は、上記の課題を解決するために、原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法であって、原料を粉砕する粉砕工程と、粉砕工程と並行する、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、粉砕工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程と、処理粉体に外添剤を添加する外添工程とを含むことを特徴としている。

0046

上記の発明によれば、原料に含まれている不要な微粉や原料を粉砕する粉砕工程において生じた不要な微粉、および/または原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程において生じた不要な微粉を、粉砕工程および/または形状制御工程と並行する微粉除去工程によって取り除くことができる。このため、不要な微粉を含まない形状制御されたトナーまたは塗料原料を得ることができる。

0047

従来の原料に熱を加えることによって形状制御を行い球形化する粉体処理方法では、低融点材料を原料として用いる場合は原料同士の凝集融着が発生しやすい。これに対して、本発明の粉体処理方法の形状制御工程は、原料に衝突圧縮などの機械的エネルギーを与えて原料粒子の角を取り、さらには真球に近い形状に形状変化させるものであるから、原料同士が凝集、融着することを効果的に防止することが可能となる。

0048

また、上記形状制御工程は加熱条件下で行われるものであってもよい。これにより、形状変化される原料の種類に応じた好ましい温度において、原料同士あるいは処理粉体同士を衝突させたり、圧縮力を与えたりすることができる。したがって、原料の形状制御をより効果的に実現することができる。

0049

上記原料を一括処理してトナーまたは粉体塗料とする粉体処理方法においては、上記トナーまたは粉体塗料が、トナーおよび/またはトナー中間品または粉体塗料および/または粉体塗料中間品であってもよい。なお、本発明において「トナー中間品」とは上記したものをいい、「粉体塗料中間品」とは、粉体塗料製造(生成)工程における中間品、すなわち粉体塗料製造工程において粉体処理された、粉体塗料になる前の状態のものをいう。また、これらは、粉砕法により得られるものおよび重合法により得られるもののいずれであってもよく、製造方法は問わない。

発明を実施するための最良の形態

0050

〔実施の形態1〕本発明の一実施形態について、図1から図3に基づいて説明すれば以下のとおりである。

0051

図1は本発明の粉体処理装置を含んでなる粉体処理システム概略構成を示す。同図に示すように、本発明の粉体処理装置1を含む粉体処理システムは、スクリューフィーダを介して粉体処理装置1に原料を供給する原料供給槽2と、粉体処理装置1へ導入する気体を所望の温度に調整するための熱交換器3と、粉体処理装置1内部から取り除かれた不要な微粉を捕捉する集塵機4と、不要な微粉を取り除くための吸引を行うブロワー5とを備えている。

0052

上記熱交換器3は、粉体処理装置1に導入されるべき気体の温度を粉体処理に適した温度にするものである。熱交換器3としては、例えば、その内部に配設されている管にスチーム冷水などの熱媒体循環供給し、気体がその内部を通過するときに管と気体との間で熱交換を行い、所望の温度の気体を粉体処理装置1に導入するものなどが挙げられる。上記ブロワー5は上記集塵機4を介して粉体処理装置1内部に接続されており、ブロワー5により吸引された微粉は集塵機4により捕捉される。

0053

図1に記載のシステムにおいては、上記粉体処理装置1と上記熱交換器3との間に第1の温度表示制御手段(TIC(Temperature Indicate Controller)、および上記粉体処理装置1と上記集塵機4との間に第2の温度表示制御手段が、上記集塵機4とブロワー5との間に風量表示制御手段(FIC(Flow Indicate Controller)が設けられていることが好ましい。

0054

上記第1の温度表示制御手段、および第2の温度表示制御手段によって、粉体処理装置1の入口温度および出口温度を測定し、また上記風量表示制御手段によりブロワー5の風量を測定し、これら測定結果を粉体処理装置1にフィードバックすることができる。これにより、例えば、温度よる影響が大きいトナーなどを粉体処理装置1により製造する場合に、フィードバックされた測定結果に応じて、原料の供給量を調整したり、粉砕エネルギーや温度などの処理条件を調整することが可能となる。

0055

なお、一般に、粉体処理装置1の入口温度を低くする程、粉体処理の際に、原料に大きな負荷を与えることができるため、処理能力を向上させることができる。例えば、粉体処理装置1を用いて原料に球形化などの形状制御を行う場合には、粒子の形状変化の程度は出口温度が大きく影響を及ぼすので、入口温度を低く設定することにより、原料を十分に処理して処理粉体の形状変化の程度を向上させることができる。

0056

図2は、本発明の粉体処理装置の概略構成を示すブロック図である。同図を用いて、本発明の粉体処理装置について以下説明する。

0057

図2に示すように粉体処理装置1は、その本体6内部に粉体処理部7および微粉除去部8を備えており、微粉除去部8を通過した原料および/または処理粉体(以下両者を区別しない場合は、単に「粉体」という)は、本体6内部から除去される。また、粉体処理装置1は、本体6内部の残留分として得られた処理粉体を本体6から取り出すための取出部9を備えている。

0058

上記粉体処理部7は、原料に衝撃力、圧縮力、摩砕力、剪断力などの機械的エネルギーを加えて粉体処理を行うものであり、既存する全ての粉砕装置、形状制御装置、混合・外添装置、表面処理装置などを流用することができる。

0059

上記微粉除去部8は、本体6内部の粉体を分級するものであり、本体6内部の粉体のうち所定の粒径以下の不要な粉体(以下「微粉」という)のみが、粉体処理部7側から微粉除去部8を通過して微粉回収装置である集塵機4(図1参照)により捕捉されることとなる。微粉除去部8としては、既存する全ての分級装置を流用することができる。また、微粉除去部8を通過可能な微粉の粒径は、目的とする処理品としての処理粉体に要求される粒径に応じて任意に設定することができる。

0060

例えば粉体処理装置1を用いて粉体を形状制御する場合は、形状制御される原料に応じた適切な温度条件の下、粉体処理部7により本体6内部の粉体に強力な力を与えることにより、原料粒子の角を取ったり、球形化したり、偏平化したりすることができる。

0061

図2に示すように、微粉除去部8を通過しない粉体は、本体6内部において内部循環して、粉体処理部7による処理が繰り返しなされる。このため、粉体処理部7の処理強度、処理時間、本体6内部の処理温度などの処理条件を制御することによって、原料の形状変化を進行させて所望の粒子形状に到達させることができる。

0062

このように、球形化のような粒子形状制御操作に加えて本体6内部から微粉が取り除かれるため、処理品に要求される粒径を満足するシャープな粒度分布の処理粉体を得ることができる。

0063

また、粉体処理部7としてジェットミルあるいは回転刃を有する機械式微粉砕機の粉砕部を搭載すると、原料の混練を行う工程からのフレーク品を原料に用いて、例えば、微粉砕、微粉カットおよび球形化の3つの操作を同時に処理し、所望する粒径と粒子形状とを有し且つ微粉を含まない処理粉体を得ることができる。

0064

また、本発明の粉体処理装置1は、その本体内部において、粉砕または粒子形状の制御等の処理に加えて微粉カット(微粉除去)ができる。すなわち、微粉除去および形状制御を粉体処理装置1のみにより行うことが可能であるから、従来の微粉除去のための分級機を別に備える粉体処理システムと比べて、システム全体を大幅にコンパクトにすることができる。また、複数の装置を接続する配管やサイクロン等の面倒な洗浄がなくなるため、装置の清掃作業時間を飛躍的に短縮することができる。

0065

なお、上記説明においては、粉体処理部7による原料の形状制御と並行して本体6から微粉除去がなされることとしているが、同処理はブロワー5を停止するなど微粉除去部8から集塵機4への流通を止めて運転し、微粉除去部8による微粉除去は原料の形状制御終了後に行うこととしてもよい。

0066

図3は実施の形態1の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。同図に示すように、本実施の形態の粉体処理装置10は、その内部において粉体処理を行う本体(ケーシング)11と、本体11内の粉体のうち微粉のみを通過させる分級ロータ(微粉除去部)12と、本体11内部の粉体を分級ロータ12に導くガイドリング13(筒状部)と、原料に衝撃力、圧縮力等を与えて処理粉体とする回転片(粉体処理部、粉砕処理部)14と、本体11内部から微粉を取り除く微粉排出部(微粉除去部)15と、本体11内部に原料を導入する原料導入部16と、本体11から処理品としての処理粉体を取り出す取出部(処理粉体出口)17とを備えてなっている。

0067

上記本体11は略円筒形状であり、その内部には分級ロータ12、ガイドリング13および回転片14を備えている。本体11の内部の分級ロータ12は、本体11に形設されている微粉排出部15と回転片14との間に配設されている。

0068

また、粉体処理装置10には、気体を本体11内部に導入する気体導入口28が設けられている。この気体導入口28の位置は特に限定されないが、回転片14の下方に設けられることが好ましい。微粉排出部15に集塵機4(図1参照)を介して接続されているブロワー5による吸引によって、気体導入口28から本体11内部に導入された気体は、本体11の内部から分級ロータ12を介して微粉排出部15を介して集塵機4に到達する流れを形成する。なお、上記気体としては、目的とする処理品に応じたものが用いられるが、例えば、空気、窒素アルゴンなどの不活性ガス等が挙げられる。

0069

上記本体11の周囲には、本体11の内部温度を調節するためのジャケット部(温度調節部)21が設けられている。ジャケット部21としては、例えば、別に設けたタンク(図示せず)からの加熱媒体又は冷却媒体が必要に応じて循環供給されることによって、本体11の内部温度を調節することができる。例えば、温度変化によって変質する虞のある原料を粉体処理する場合は、ジャケット21に冷却媒体を循環供給することにより粉体の変質を防止することができる。

0070

上記分級ロータ12は図示しない駆動手段に駆動軸22を介して接続されており、本体11内部で高速回転することにより、粉体中に含まれる微粉のみを回転片14側から微粉排出部15側に通過させるものである。ここで、分級ロータ12を通過できる粉体の粒径は、分級ロータ12の回転速度を制御することにより任意に設定することができる。このため、分級ロータ12の回転速度制御によって本体11内部から取り除かれる微粉の粒径を規定することができる。

0071

一方、分級ロータ12を通過できない粉体は、本体11内部に滞留し、回転片14によって繰り返し処理されることとなる。回転片14は図示しないモータなどの駆動手段(駆動部)に接続されており、高速回転することにより本体11の内壁面との間に位置する原料に衝撃剪断作用を与えて、原料に処理を施して処理粉体とするものである。

0072

本実施の形態の粉体処理装置10の回転片14は、盤状体23の上面に設けられているから、原料に衝撃剪断作用を与えて粉砕する粉砕装置としての用途に適している。図示しないが、回転片14は盤状体23の下面に設けられているものであってもよい。回転片14が盤状体23の下面に設けられている場合、回転片14は本体11内部の原料を粉砕することなく、本体11内部に強い旋回気流を形成できるため、原料同士を衝突させて球形化する球形化装置として好適に用いることができる。

0073

前記ガイドリング13は、略円筒状の形状をしており、分級ロータ12を取り囲むように本体11内部に配設されている。図3には、その内径が本体11の回転片14側の端部に向かって連続的に小さくなっているガイドリング13を示しているが、図11のように同径のものや、図8のように、その内径が本体11の回転片14側の端部に向かって連続的に大きくなっているガイドリング63を用いてもよい。

0074

上記ガイドリング63のように、本体11の回転片14側の端部に向かってその内径が大きくなるものを用いた場合、回転片14の回転によって本体11内部の原料に加わる遠心力により、原料がガイドリング63(筒状部)に沿って回転片14側に移動する。これにより、本体11内部の原料を効果的に循環させて処理することができるため、粉体処理の効率が向上する。

0075

また、上記ガイドリング13およびガイドリング63は、図示しないが、本体11同様、温度を調節するためのジャケット部を備えていることが好ましい。これにより、温度変化によって変質する虞のある原料を粉体処理する場合に粉体が変質することをより確実に防止することができる。

0076

前記微粉排出部15は、分級ロータ12を通過した不要な微粉を本体11内部から取り除くものである。また、微粉排出部15は集塵機4を介してブロワー5に接続されており(図1参照)、ブロワー5によって吸引された微粉は集塵機4によって捕捉される。

0077

前記取出部17は、原料の処理が完了した後に、本体11中に残留する処理粉体を取り出すためにその側壁に設けられている取出口であり、エアーシリンダ18によりその開閉が制御される。処理中は取出部17は閉じられており、処理が完了して本体11内部の残留物として微粉を含まない目的の処理粉体が得られた後に、取出部17が開かれて本体11の内部から処理粉体が取り出される。具体的には、取出部17を開いてその一端が取出部17に接続されている取出筒20の取出バルブ19を開くことにより、本体11内部の処理粉体を容易に取り出すことができる本実施の形態の粉体処理装置10は、原料を連続処理して得られる処理粉体を順次排出するものではなく、原料を一括して処理するいわゆるバッチ処理を行うものである。例えば、原料を連続処理して処理品に要求される粒径の上限よりも小さい処理粉体を順次取り出す従来の粉体処理装置とは異なり、原料を一括処理して処理品に要求される範囲の粒径の下限よりも小さい微粉を不要物として本体11内部から取り除くものである。このため、粉体処理終了後に本体11の内部に残留物として得られる処理粉体は、処理品に要求される範囲の粒径の下限よりも小さい不要な微粉を含まないものとして得られる。

0078

また、回転片14により原料を粉砕処理する場合は、回転片14の回転速度、処理時間、本体11の内部温度などの条件調整によって、本体11内部における原料の粉砕の程度を調整することができる。従って、本体11内部に残留する処理粉体の粒径の上限値については、回転片14の処理条件の調整等により、粉体処理装置10の処理能力の範囲内で所望の値以下にすることが可能となる。

0079

したがって、本実施の形態の粉体処理装置10によって処理された本体11内部の残留物として得られる処理粉体は、処理品に要求される粒径を満足するものとなる。

0080

このように、本実施の形態の粉体処理装置10は、原料を連続して粉砕処理する際に本体内部の粉体を分級して所定の粒径以下となった処理粉体を取り出す従来の粉体処理装置とは異なり、本体内部の残留物として微粉を含まない処理粉体を得ることができる。したがって、得られた処理粉体から不要な微粉を取り除くために別の装置を用いることは不要である。

0081

また、粉体処理装置10は、粉体処理の際に原料同士を繰り返し衝突させて球形化することができる。このように、本実施の形態の粉体処理装置10は、単体で、原料の粉砕、微粉除去および球形化などの形状制御を行うことが可能である。したがって、コピー機プリンタ内でのストレスに対する劣化の防止、流動性の確保、帯電制御性の向上などの観点から、その形状が真球に近い程好ましいトナーを製造するための粉体処理装置として特に好適に用いることができる。

0082

本実施の形態の粉体処理装置10は、1成分トナーおよび2成分トナーのいずれをも処理することが可能である。また、原料として重合トナーカプセルトナー等を用いた場合にも、粉砕トナーと同様に球形化と微粉除去とを粉体処理装置10によって行うことができる。

0083

上記2成分トナーは、通常、樹脂着色剤帯電制御剤離型剤、および表面処理剤から構成されている。上記樹脂としては、スチレンアクリル共重合体ポリエステルエポキシ等が挙げられる。上記着色剤としては、黒トナー用のカーボンブラック等が挙げられる。上記帯電制御剤としては、正電荷用のニグロシン染料脂肪酸金属塩、4級アンモニウム塩等の電子供与性物質負電荷用のアゾ系含金染料塩素化パラフィン等の電子受容性物質;樹脂中に極性官能基を導入したいわゆるポリマー型の帯電制御剤などが挙げられる。上記離型剤としては、ポリプロピレンポリエチレンなどの合成ワックス天然ワックスが挙げられる。上記表面処理剤としては、コロイダルシリカアルミナ酸化チタン等が挙げられる。なお、離型剤と表面処理剤は最終の外添工程においてトナー粒子表面につけられるものである。

0084

つづいて、本実施の形態の粉体処理装置10を用いた粉体処理方法について以下に説明する。まず、本体11内部に所定量の原料を投入し、本体11内部で原料を滞留させて、回転片14により粉体処理を所定時間行う。そして、この粉体処理と並行して、分級ロータ12によって本体11内部の粉体を分級し、微粉排出部15により不要な微粉を排出する。

0085

このように、本体11内部において原料を所定時間保持し滞留させている間に、粉砕、形状制御、表面処理、混合、外添、造粒、乾燥、複合化、融合、分散などの粉体処理と微粉除去とを同時に行うことができるため、この所定時間保持し滞留された後の処理粉体は不要な微粉を含まないものとなる。したがって、別の装置を用いて処理粉体中の微粉を除去することが不要となる。

0086

また、本実施の形態の粉体処理方法は、本体内部において原料を所定時間滞留させて微粉除去を行うものであるから、原料を連続投入して分級する分級機のように微粉が処理粉体に直接混入すること(いわゆるショートパス)が起こらない。さらに、粉体処理部において原料に衝撃力などを与えて凝集粒子単粒子に分散化させることが可能であり、不要な微粉を効率よく除去することができる。したがって、処理粉体中の微粉を従来の分級機に比べてより確実に取り除くことができる。

0087

〔実施の形態2〕本発明の粉体処理装置の他の実施例について、図4に基づいて以下に説明する。本実施の形態の粉体処理装置を含む粉体処理システムの構成は実施の形態1と同様であるから、本実施の形態においてはその説明を省略することとする。

0088

図4は、本実施の形態の粉体処理装置30の概略構成を示す一部破断図である。同図に示すように、本実施の形態の粉体処理装置30は、その内部において粉体処理を行う本体31と、所定の粒径以下の微粉のみを通過させる分級部(微粉除去部)32と、本体31内部に気体の噴射を行う気体噴射部(粉体処理部、粉砕処理部)34と、微粉を本体31内部から取り除く微粉排出部(微粉除去部)35と、本体31内部に原料を導入する原料導入部36と、原料を粉砕して得られた処理品としての処理粉体を本体31から取り出す取出部37とを備えてなっている。

0089

図4に示すように、本体31は略円筒形状であり、気体噴射部34でその内部の原料に対して気体の強力な噴射(Jet Airの噴射)を行うことにより原料に流体エネルギーを加えて、即ち流動体によって原料にエネルギーを加えて、原料を粉砕したり、乾燥させたり、凝集している粉体を分散させたりすることができる。なお、本体31はその内部の温度を調節するジャケット部をその外部に備えているものであってもよい。

0090

また、本体31の内部には、気体噴射部34による気体の強力な噴射がなされる領域と微粉排出部35との間に分級部32が設けられており、この分級部32は、実施の形態1の分級ロータ12と同様に本体31内部の不要な微粉のみを通過させるものであって、通過した微粉を微粉排出部35により本体31内部から取り除くことができる。一方、分級部32を通過できない粉体は、本体31内部に滞留して気体噴射部34による処理が繰り返しなされることとなる。

0091

上記微粉排出部35は、実施の形態1の粉体処理装置10の微粉排出部15と同様に、集塵機4を介してブロワー5(図1参照)に接続されている。分級ロータ32を通過した微粉は、ブロワー5の吸引により微粉排出部35から本体31の外部へ排出される。上記取出部37は、粉体処理の間は閉塞されており、粉体処理が完了した後に開放して本体31内部の処理粉体を取り出すためのものである。

0092

本実施の形態の粉体処理装置30は、原料を一括して処理するバッチ処理を行って処理品としての処理粉体を本体31の内部の残留分として得るものである。このため、気体噴射部34による気体射出強度や本体31内部における処理時間や処理温度を調整することにより、原料に所望の処理を施すとともに本体31内部の不要な微粉を取り除いて、微粉を含まない処理粉体を確実に得ることができる。

0093

〔実施の形態3〕本発明のさらに他の実施形態について、図5に基づいて説明すれば以下のとおりである。本実施の形態の粉体処理装置を含む粉体処理システムの構成は実施の形態1と同様であるから、本実施の形態においてはその説明を省略することとする。

0094

図5は、本実施の形態の粉体処理装置の概略構成を示す一部破断図である。同図に示すように、本実施の形態の粉体処理装置40は、その内部において粉体処理を行う本体41と、所定の粒径以下の不要な微粉のみを通過させる分級部(微粉除去部)42と、ロータ44(粉体処理部、複合化処理部)と、インナーピース(粉体処理部、複合化処理部)48と、原料または粉体に含まれる微粉を本体41内部から取り除く微粉排出部(微粉除去部)45と、本体41内部に原料を導入する原料導入部46と、原料を粉砕して得られた処理品を本体41から取り出す取出部47とを備えてなっている。

0095

上記本体41の周囲にはジャケット部(温度調節部)51が備えられているため、本体41内部の温度を調節することができる。上記ロータ44は有底略円筒形状の筒状回転体であり、また上記インナーピース48は当該ロータ44の内周面に対して圧縮力、剪断力等を発生させて粉体に機械的エネルギーを加えて処理するものである。

0096

このように、ロータ44を回転させて当該ロータ44の内周面とインナーピース48とを相対回転させることにより、これらの間隙に存在する粉体に圧縮力、剪断力等を付与して、複数の粉体の複合化処理を行うことができる。また、ロータ44の壁面にはスリット52が形成されており、このスリット52を介してロータ44の外側に送られた粉体は、循環用ブレード53により再びロータ44上部に搬送され、再びロータ44内に戻されて複合化処理がなされる。このように、本実施の形態の粉体処理装置40は、複数種類の粉体を複合化するために好適に用いられるものである。

0097

本実施の形態の粉体処理装置40は、本体41内部に微粉のみを通過させる分級部42を備えているから、粉体の複合化等の処理と同時に、あるいは複合化処理が完了した後に、複合化されなかった不要な微粉を分級して微粉排出部45から本体41の外部へ排出することができる。

0098

したがって、本実施の形態の粉体処理装置40は、ロータ44とインナーピース48とによる処理時間や処理温度を調整することにより、原料に所望の処理を施すと共に本体41内部の不要な微粉を取り除くから、微粉を含まない処理粉体を確実に得ることができる。

0099

〔実施の形態4〕本発明のさらに他の実施形態について、図9に基づいて説明すれば以下のとおりである。本実施の形態の粉体処理装置を含む粉体処理システムの構成は実施の形態1と同様であるから、本実施の形態においてはその説明を省略することとする。

0100

図9は、本実施の形態の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。本実施の形態の粉体処理装置100を構成する部材のうち、実施の形態1において説明したものと機能が同じ部材については、同じ番号を付して説明を省略することとする。

0101

図9に示すように、本実施の形態の粉体処理装置100は、本体11、分級ロータ12、ガイドリング13、微粉排出口15、取出部17、エアーシリンダ18、取出バルブ19、取出筒20、駆動軸22、粉砕ロータ114、添加剤導入口116、および気体・原料導入口118を備えている。粉体処理装置100は、粉砕処理部として、回転片14の代りに粉砕ロータ(粉体処理部、粉砕処理部)114を備えている点、添加剤導入口116をさらに備えている点、本体11下部に気体および原料を導入する気体・原料導入口118を備えている点において、前記粉体処理装置10と相違している。

0102

上記粉砕ロータ114は多数の溝部を有する円柱形状のものであり、図示しないモータなどの駆動手段によって回転駆動される。また、粉砕ロータ114の分級ロータ12側の端部には、本体内部の処理粉体を分散するための分散手段として分散ピン119が設けられている。この分散ピン(粉体処理部)119によって、本体11内部の分級ロータ12側の空間に、処理粉体の旋回流を形成することができる。

0103

本体11の下部の気体・原料導入口118から本体11内部に導入された原料は、回転している粉砕ロータ114を通過する際に粉砕された後に、分級ロータ12側に到達することになる。そして、分級ロータ12側に到達した処理粉体同士は、分散ピン119により形成された旋回流によって繰り返し衝突することとなり、この際に粒子の角が取れたり、角がつぶされたりして球形化される。さらに、この球形化とともに分級ロータ12により本体11内部の不要な微粉を取り除くこともできる。このように、本実施の形態の粉体処理装置100は、原料の粉砕処理、球形化、微粉除去を行って、所望の粒径の球形粒子を処理粉体として本体11内部に得ることが可能である。

0104

本実施の形態の粉体処理装置100は、上記説明したように、本体11内部の上記粉砕ロータ114を通過した処理粉体から微粉を除去するものであるから、粉砕されていない原料がそのまま取出部17に到達すること(いわゆるショートパス)が生じない。このため、一括処理でなく、連続処理によっても、原料の粉砕、球形化と微粉の除去とを行うことが可能である。しかしながら、本体11内部において確実に球形化するためには、一括処理により原料を処理することが好ましい。

0105

また、本実施の形態の粉体処理装置100は、本体11の添加剤導入口116から添加剤を加えることができる。このため、粉砕ロータ114によって粉砕された処理粉体を、添加剤によって処理し、例えば、処理粉体の表面に添加剤の膜を形成して所望の性質改質することが可能となる。

0106

なお、本体11内部の処理粉体に添加剤を添加して表面処理を行うときには、原料粉砕時および球形化時よりも、ブロワー5(図1参照)により吸引する風量を大幅に少なくする、あるいは吸引をしないこととする。そして、処理粉体の表面処理が終わった後には、上記ブロワー5により吸引する風量を多くして本体11内部の未処理分の添加剤を除去する。

0107

〔実施の形態5〕本発明のさらに他の実施形態について、図10に基づいて説明すれば以下のとおりである。本実施の形態の粉体処理装置を含む粉体処理システムの構成は実施の形態1と同様であるから、本実施の形態においてはその説明を省略することとする。

0108

図10は、本実施の形態の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。本実施の形態の粉体処理装置140を構成する部材のうち、実施の形態1において説明したものと機能が同じ部材については、同じ番号を付して説明を省略することとする。

0109

図10に示すように、本実施の形態の粉体処理装置140は、ガイドリング13、回転片14、微粉排出口15、原料導入部16、取出部17、取出バルブ19、取出筒20、本体141、第1の分級ロータ(微粉除去部)142、第2の分級ロータ143、添加剤導入口146、および本体141内部の処理粉体を取出部17から取り出す時に用いられるナイフ弁148を備えている。粉体処理装置140は、本体141の内部に、第1の分級ロータ142および第2の分級ロータ143の2つ分級ロータを備えている点、および添加剤導入口146を備えている点において、実施の形態1の粉体処理装置10と相違している。

0110

同図に示すように、本実施の形態の粉体処理装置140は、回転片14と第1の分級ロータ142との間に第2の分級ロータ143が設けられている。上記第1の分級ロータ142は、上記実施の形態1の分級ロータ12同様に、不要な微粉のみを通過させるものである。そして、上記第2の分級ロータ143は回転片14によって粉砕されて所望の粒径以下となった処理粉体のみを通過させるものである。このため、処理粉体の粒径の下限値をより確実に制御し、所望の粒径の処理粉体をより確実に得ることができる。

0111

また、本実施の形態の粉体処理装置140は添加剤導入口146を備えているから、処理粉体を添加剤によって処理し、例えば、処理粉体の表面に添加剤の膜を形成して所望の性質に改質することが可能となる。

0112

〔実施の形態6〕本発明のさらに他の実施形態について、図11ないし図13に基づいて説明すれば以下のとおりである。本実施の形態の粉体処理装置を含む粉体処理システムの構成は実施の形態1と同様であるから、本実施の形態においてはその説明を省略することとする。

0113

図11は、本実施の形態の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。本実施の形態の粉体処理装置150を構成する部材のうち、実施の形態1において説明したものと機能が同じ部材については、同じ番号を付して説明を省略することとする。

0114

図11に示すように、本実施の形態の粉体処理装置150は、分級ロータ12、ガイドリング13、回転片14、微粉排出口15、取出部17、エアーシリンダ18、取出バルブ19、取出筒20、駆動軸22、気体導入口28、ジャケット部153、温度調節媒体供給部154、気体噴射部155、気体導入部156、および気体導入バルブ157を備えている。

0115

粉体処理装置150は、ガイドリング13の周囲に温度を調節するためのジャケット部(温度調節部)153が設けられている点、本体151内部に対して気体を噴射する気体噴射部(粉体処理部、粉砕処理部)155を備えている点、および取出筒20内部に気体を導入する気体導入部156と気体導入バルブ157とを備えている点において、実施の形態1の粉体処理装置10と相違している。

0116

上記したように、ガイドリング13はその周囲にジャケット153を備えており、温度調節媒体供給部154を介して、例えば、別に設けたタンク(図示せず)からの加熱媒体又は冷却媒体が必要に応じて循環供給される。これによってガイドリング13の温度をその温度を調節することができるから、例えば温度変化によって変質する虞のある原料を粉体処理する場合、ジャケット153に冷却媒体を循環供給して粉体が変質することを防止することができる。

0117

なお、図示していないが、本実施の形態の粉体処理装置150の本体151は、前記粉体処理装置10の本体11と同様に、温度を調節するためのジャケットを備えているものであってもよい。上記ガイドリング13および本体151の両方がジャケット部を備えることにより、本体内部の粉体の温度を所望の温度とし、粉体処理の際の温度変化をより確実に防止することができる。

0118

また、本実施の形態の粉体処理装置150は、回転片14に加え気体噴射部155をも備えているため、本体151内部の原料を処理粉体とする際に、回転片14のみならず気体噴射部155をも用いることができる。したがって、本体151内部における粉体処理の条件をより細かく設定することができる。

0119

図12は、図11の粉体処理装置150の気体噴射部155の概略構成を示すA−A’矢視断面図である。気体噴射部155は、矢印により示した本体151内部への気体噴射方向が可変であり、気体噴射部155から本体151内部への気体噴射方向と本体151の断面の中心Oとのなす角xを変化させることができる。このため、例えば、粉体処理装置150により、原料の粉砕、球形化および微粉除去を行う場合、気体噴射部155の気体噴射方向を変化させて、粉砕および球形化の程度を制御することができる。

0120

具体的には、同じ強度で気体噴射する場合は、上記気体噴射方向が本体151の断面の中心方向(x=0°)のときに原料を粉砕する力が最大となり、本体151の断面の接線方向(x=90°)に近づくに従って小さくなる。一方、原料を球形化する力は、上記気体噴射方向が本体151の断面の中心方向(x=0°)のときに最小となり、本体151の断面の接線方向(x=90°)に近づくに従って大きくなる。

0121

このため、気体噴射部155からの気体噴射方向を変化させることにより、処理粉体の粉砕および球形化の程度を制御することができる。また、図11には、気体噴射方向と上記中心Oとのなす角xが、それぞれの気体噴射部155についてほぼ同じものを示しているが、異なるものであっても良い。

0122

また、上記粉体処理装置150は、その気体噴射方向が可変である気体噴射部155を備えているが、気体噴射方向が固定された気体噴射部155を備えていてもよい。この場合、気体噴射部155ごとに気体噴射方向が異なることが好ましい。例えば、4つの気体噴射部155のうち、2つの気体噴射方向を上記中心O方向とし、残りの2つの気体噴射方向を上記接線方向とする。これにより、目的とする処理粉体に応じて、気体噴射部155を使い分けて、粉砕および形状制御や複合化の程度を制御し、所望の処理粉体を得ることができる。なお、図12には、気体噴射部155が4つのものを示しているが、気体噴射部155の数はこれに限られず、1、2、3あるいは5以上であってもよい。

0123

図13は、本実施の形態の粉体処理装置150の取出筒20の概略構成を示す断面図である。同図に示すように、粉体処理装置150は、取出筒20内部に、空気等の気体を導入する気体導入部156と気体導入バルブ157とを備えている。このため、取出部バルブが閉じられている状態で、気体導入バルブ157により気体導入部156から取出筒20内部への気体の導入を制御して、取出筒20内部の気圧を調整することができる。

0124

このため、処理粉体出口としての取出部17と、嵌挿部158との間に隙間が存在する場合であっても、取出筒20内部の気圧を本体151内部の気圧よりも高くして、当該隙間に処理粉体および/または原料が入ることを防止することができる。したがって、上記隙間に処理粉体等が入ることによる弊害を確実に防止することができる。例えば、上記処理粉体がトナーである場合には、取出部17と嵌挿部158との間に挟まったトナーに圧力が加えられることによって温度が上昇して溶け、取出部17と嵌挿部158とに融着するという問題を確実に防止することができる。

0125

また、嵌挿部158が取出部17にある程度まで嵌挿された状態(完全には嵌挿されていない状態)において、気体導入部156から、取出筒20内部に気体を噴射することにより、嵌挿部158または取出部17に付着している処理粉体および/または原料を取り除くことができる。これにより、嵌挿部158と取出部17との間に、処理粉体および/または原料が挟まれることを防止することができる。

0126

なお、上記気体導入部156は、取出筒20内部に気体を導入し、その気圧を本体151内部よりも高くできるものであればよい。本実施の形態の粉体処理装置150の微粉排出口15は、図1に示すように、集塵機4を介してブロワー5に接続されている。そして、粉体処理中はブロワー5により空気が吸引されて、本体151内部の圧力は大気圧以下となっている。このため、気体導入バルブ157を開けて取出筒20内を大気圧とすることにより、取出筒20内の気圧を本体151内の気圧よりも高くすることができる。なお、気体導入部156は、図示しない高圧の気体が封入されているボンベ等に接続されたものであってもよく、また単数であっても、複数であってもよい。

0127

〔実施の形態7〕本発明のさらに他の実施形態について、図14ないし図16に基づいて説明すれば以下のとおりである。本実施の形態の粉体処理装置を含む粉体処理システムの構成は実施の形態1と同様であるから、本実施の形態においてはその説明を省略することとする。

0128

図14は、本実施の形態の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。本実施の形態の粉体処理装置160を構成する部材のうち、実施の形態1および実施の形態6において説明したものと機能が同じ部材については、同じ番号を付して説明を省略することとする。

0129

図14に示すように、本実施の形態の粉体処理装置160は、気体導入部156、気体導入バルブ157、および取出板(板状体)161を備えている点において、実施の形態1の粉体処理装置10と相違している。気体導入部156および気体導入バルブ157については、実施の形態6において説明したため、本実施の形態ではその説明を省略することとする。上記取出板161について、図15および図16を用いて、以下に説明する。

0130

図15は、粉体処理装置160の取出板の位置を説明する図14B−B’矢視断面図である。同図は、取出部17から嵌挿部158が外された状態、すなわち本体11内部の処理粉体を取出部17から取り出す場合について示している。なお、本体11の周りのジャケット部21(図3参照)については、簡略化のため図11では記載を省略している。同図に示されているように、取出板161は、回転片14の回転により形成される処理粉体の流れを阻害するように形設されているものであるから、本体11内部から処理粉体を取り出す際に処理粉体の流れの方向を変えて、処理粉体を取出筒20の側へ誘導することができる。このため、本体11内部からの処理粉体の取り出し効率を向上させて、取り出しに要する時間を短縮することが可能となる。

0131

図16は、粉体処理装置160の取出板161の位置を説明する図15C−C’矢視断面図である。同図に示すように、取出板161は、処理粉体取出口である取出部17の一部が覆われるように形成されている。また、同図に示すように、取出板161は、回転片14の回転により形成される処理粉体の流れに対して略垂直に形設されていることが好ましく、この取出板161の上端下端よりも処理粉体の流れの下流側に位置するようにして設けられていることがより好ましい。これにより、処理粉体の取出効率をさらに向上させることができる。

0132

また、図示しないが、取出板161は、取出部17を開いて処理粉体を取り出すときにのみ、処理粉体の流れを阻害するものであることが好ましい。すなわち、原料を処理している間は処理粉体の流れを阻害しなように、嵌挿部158(図14参照)、取出部17に嵌挿されている場合には、処理粉体の流れに対して取出板161が略並行となるものであることが好ましい。

0133

取出板161の位置を変化させる構成については、特に限定されず、従来公知の構成を用いることができる。例えば、取出板161の一端を蝶番により本体11内面に固定し、他端を嵌挿部158に接続手段を介して接続して、該接続手段により嵌挿部158と取出部板161の上記他端の位置を連動させ、嵌挿部158が取出部17に嵌挿されている場合には処理粉体の流れに対して略並行となり、嵌挿されてない場合には略垂直となる構成としてもよい。

0134

なお、本発明の粉体処理装置は、実施の形態1から7のそれぞれにおいて開示された構成を相互に組み合わせたものとして実現することも可能である。

0135

〔実施の形態8〕本発明の粉体処理装置は、単独で複数の粉体処理を行うことが可能なものであるが、従来公知の装置と本発明の粉体処理装置とを組み合わせたシステムとしても実施することができる。本発明の粉体処理装置を用いたシステムについて、図17を用いて以下に説明する。

0136

図17は、従来の複数の装置からなるトナーおよび粉体塗料の製造システムの一例の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、従来の粉体処理システムは、原料を粉砕する微粉砕機201、微粉砕機201により粉砕された原料から所望の粒径以下の処理粉体のみを取り出す粗粉分級機202、処理粉体から不要な微粉を取り除く微粉分級機203、処理粉体の形状を制御する形状制御機204、および粗粉と微粉とが取り除かれた状態の処理粉体(中粉)に添加剤を添加、混合する外添混合機205から構成されている。なお、微粉砕機201と粗粉分級機202とは別々に構成されていても、1つの装置として構成されていてもよい。なお、図17に示した製造システムは、従来の製造システムの一例を示すものであり、本発明の粉体処理装置は、同図に示されている各装置と組み合わせて用いること、および同図に示されている各装置の代替品として用いることがのいずれも可能である。

0137

例えば、本発明の粉体処理装置は、図17に示す微粉分級機203の代替装置として組み入れること、形状制御機204の代替装置として組み入れること、外添混合機205の代替装置として組み入れること、各装置の間に追加して組み入れること、外添混合機205の後に組み入れること、のいずれも可能である。

0138

微粉分級機203の代りに本発明の粉体処理装置を組み入れることにより、微粉砕機201、粗粉分級機202、粉体処理装置、形状制御機204および外添混合機205よりなる粉体処理システムが構成される。形状制御機204の代わりに本発明の粉体処理装置を組み入れることにより、微粉砕機201、粗粉分級機202、微粉分級機203、粉体処理装置および外添混合機205よりなる粉体処理システムが構成される。外添混合機205の代りに本発明の粉体処理装置を組み入れることにより、微粉砕機201、粗粉分級機202、微粉分級機203、形状制御機204および粉体処理装置よりなる粉体処理システムが構成される。

0139

また、本発明の粉体処理装置を図17の各装置の間に追加して組み入れる場合には、微粉砕機201と粗粉分級機202との間、粗粉分級機202と微粉分級機203との間、微粉分級機203と形状制御機204との間、微粉分級機203と外添混合機205との間のいずれにも組み入れることができる。なお、粗粉分級機202および/または微粉分級機203を複数用いて粉体処理システムを構成することも可能であり、この場合には、複数の粗粉分級機202の間、複数の微粉分級機203の間のいずれにも本発明の粉体処理装置を組み入れることが可能である。すなわち、微粉砕機201の前以外であれば、本発明の粉体処理装置はどこにでも組み入れることができる。

0140

図17に示したシステムにおいて使用される装置の例を以下に示す。微粉砕機201としては、カウンタージェットミル(ホソカワミクロン(株)製)、ミクロンジェットT型(ホソカワミクロン(株)製)、クロスジェットミル((株)本鐵工所製)、IDS型およびPJM型ジェットミル(日本ニューマチック工業(株)製)、コンダックス・ジェットミル(三井三池化工機(株)製)、その他のジェットミルおよび気流式粉砕機ACMパルベライザ(ホソカワミクロン(株)製)、イノマイザ(ホソカワミクロン(株)製)、ターボミルターボ工業(株)製)、クリプロトン(川崎重工業(株)製)、スーパーロータ(日清エンジニアリング(株)製)、ファインミル(日本ニューマチック工業(株)製)、クラッシファイヤーミル(三井三池化工機(株)製)その他の機械式衝撃粉砕機などが挙げられる。

0141

粗粉分級機202としては、ターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、ターボクラシファイア(日清エンジニアリング(株)製)ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業(株)製)、シャープカットセパレータ((株)栗本鐵工所製)、SFシャープカットセパレータ((株)栗本鐵工所製)、エルボージェット(日鉄鉱業(株)製)その他の気流式分級機などが挙げられる。

0142

微粉砕機201と粗粉分級機202とが一体となって構成されている装置としては、カウンタージェットミル(ホソカワミクロン(株)製)、クロスジェットミル((株)栗本鐵工所製)、ACMパルベライザ(ホソカワミクロン(株)製)、イノマイザ(ホソカワミクロン(株)製)、コンダックス・ジェットミル(三井三池化工機(株)製)などが挙げられる。

0143

微粉分級機203としては、ターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン(株)製)、シャープカットセパレータ((株)栗本鐵工所製)、SFシャープカットセパレータ((株)栗本鐵工所製)、エルボージェット(日鉄鉱業(株)製)などが挙げられる。

0144

形状制御機204としては、熱球形化装置(ホソカワミクロン(株)製)、ハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製作所製)、上記の機械式衝撃粉砕機、並びに同様の衝撃手段もしくは攪拌混合手段を有する粉砕機・分級機・混合機などが挙げられる。

0145

外添混合機205としては、サイクロミックス(ホソカワミクロン(株)製)、タービュライザ(ホソカワミクロン(株)製)、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン(株)製)、ハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製作所製)、スーパーミキサー((株)カワタ製)、レーディゲミキサー(独国レーディゲ社製)、その他のスクリューまたは攪拌羽根を有する混合機、及び空気・ガスによる流動混合式の混合機などが挙げられる。

0146

以下に、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例および比較例における平均円形度の測定は、FPIA-2100(シスメックス(株)製)を用いて行った。実施例1〜実施例3および比較例1における粒度分布の測定はMULTISIZERII(コールター社製)を用いて行った。実施例4〜実施例8および比較例2における粒度分布(累積通過率)の測定はMICROTRAC HRA(MODEL:9320-X100、日機装(株)製)を用いて行った。実施例10および比較例3、および比較例4における個数頻度の測定は、FPIA-2100(シスメックス(株)製)を用いて行った。実施例11および比較例5における微粉量の測定はコールターカウンター(コールター社製)を用いて行った。

0147

〔平均円形度〕実施例および比較例においては、粒子像画像解析して得られた各粒子像投影面積および周囲長の情報を用いて求めた円形度を平均した平均円形度を用いて原料の球形化を評価した。上記円形度とは、粒子像の投影面積を、同じ面積をもつ円を想定しその想定された円の円周の長さを粒子投影像の周囲長で除して得られた値をいう。円形度が1に近い程、粒子の形状が球に近いことを意味する。

0148

円形度変化率〕上記のようにして求めた平均円形度を、下の式(1)に代入して円形度変化率(ψ)を求めた。円形度変化率が大きいほど、処理粉体の球形化の程度が大きいことを意味する。
円形度変化率(ψ)
=(処理粉体平均円形度−原料平均円形度)/(1−原料平均円形度)…(1)
〔実施例1〕本発明の一実施例につき、図3に基づいて以下に説明する。本実施例においては、ポリエステル系カラートナーマゼンダ)1〜2mm品をジェットミル(カウンタージェットミル、ホソカワミクロン(株)製)を用いて粉砕することにより作製した、平均径6.3μm、平均円形度0.925の粉体を原料として用いた。なお、この原料は、粒径12.7μm以上の粒子を0.1重量%含み、粒径4μm以下の粒子を47.3重量%含むものであった。

0149

原料の球形化処理には図3に示した粉体処理装置10を用いた。処理条件は、処理能力59kg/時間、回転片14の回転数6000rpm、分級ロータ12の回転数7500rpm、処理風量8m3/分として、1サイクル時間45秒、原料フィード時間3秒/1サイクル、処理粉体排出時間20秒/1サイクルに設定した。また、気体導入口28の気体温度は16℃、微粉排出口15の気体温度は40〜45℃であった。

0150

上記の条件の下、原料を処理して得られた処理粉体は、平均径6.5μm、平均円形度0.935であり、その回収率は78.2%であった。また、処理粉体には、粒径12.7μm以上の粒子は含まれておらず、粒径4μm以下の粒子は0.9重量%含まれていた。結果を表1に示す。

0151

〔実施例2〕粉体処理装置10の処理条件を、処理能力30kg/時間、1サイクル時間75秒、気体導入口28の気体温度を17℃とした以外は、実施例1と同様にして原料の処理を行った。

0152

上記のようにして得られた処理粉体は、平均径6.7μm、平均円形度0.942であり、回収率は74.7%であった。また、処理粉体には、粒径12.7μm以上の粒子は含まれておらず、粒径4μm以下の粒子は0.5重量%含まれていた。結果を表1に示す。

0153

〔実施例3〕粉体処理装置10の処理条件を、処理能力14kg/時間、1サイクル時間120秒、気体導入口28の気体温度を17℃とした以外は、実施例1と同様にして原料の処理を行った。

0154

上記のようにして得られた処理粉体は、平均径6.7μm、平均円形度0.953であり、回収率は73.5%であった。また、処理粉体には、粒径12.7μm以上の粒子は含まれておらず、粒径4μm以下の粒子は0.4重量%含まれていた。結果を表1に示す。

0155

〔比較例1〕微粉除去装置としてターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)を用いて、処理条件50kg/時間で連続処理して実施例1と同じ原料から微粉を取り除いた。そして、この微粉が取り除かれた原料を、熱球形化装置(ホソカワミクロン(株)製)を用いて球形化した。

0156

上記のようにして得られた処理粉体は、平均径6.8μm、球形度0.943であり、その回収率は77.5%であった。処理粉体には、粒径12.7μm以上の粒子は含まれておらず、粒径4μm以下の粒子は0.7重量%含まれていた。結果を表1に示す。

0157

0158

〔実施例4〕本発明の他の一実施例につき、図3に基づいて以下に説明する。アクリル系粉体塗料(白色)のフレーク品(一辺の長さ約15mm、厚み約1mm(15mm×15mm×t1mm程度))を原料として用いて、図3に示す粉体処理装置10によって処理した。処理条件は、1サイクル時間60秒、処理能力75kg/時間、回転片14の回転数6800rpm、分級ロータ12の回転数5000rpm、処理風量10m3/分、原料フィード時間20秒/1サイクル、処理粉体排出時間20秒/1サイクルに設定した。また、気体導入口28の気体温度を20℃、微粉排出口15の気体温度を35℃前後とした。

0159

上記条件の下、原料を処理して得られた処理粉体は、平均粒径49μm、平均円形度0.912であり、回収率は87%であった。結果を表2に示す。また、本実施例の処理粉体の粒度分布を表す累積通過率を図6に示す。なお、図6横軸に示す粒径は対数を用いて表している。

0160

〔実施例5〕1サイクル時間を90秒、処理能力を58kg/時間とした以外は実施例4と同様に原料を処理して処理粉体を得た。このようにして得られた処理粉体は、平均粒径33μm、平均円形度0.918であり、回収率は82%であった。結果を表2に示す。また、本実施例の処理粉体の粒度分布を表す累積通過率を図6に示す。

0161

〔実施例6〕1サイクル時間を120秒、処理能力を47kg/時間とした以外は実施例1と同様に原料を処理して処理粉体を得た。このようにして得られた処理粉体は、平均粒径20μm、平均円形度0.932であり、回収率は73%であった。結果を表2に示す。また、本実施例の処理粉体の粒度分布を表す累積通過率を図6に示す。

0162

〔比較例2〕粉体処理装置10の代りに、粉砕機ACM−10A(ホソカワミクロン(株)製)を用いて、処理条件を、処理能力50kg/時間、回転片の回転数6800rpm、分級部の回転数4000rpm、処理風量15m3/minに設定して処理を行った。このようにして得られた処理粉体は、平均粒径25μm、平均円形度0.919であった。結果を表2に示す。また、本比較例の処理粉体の粒度分布を表す累積通過率を図6に示す。

0163

0164

このように、1サイクル時間を長くすることにより、処理粉体の平均粒径を小さくできることが分かる。また、1サイクル時間を長くすることにより、平均円形度が大きくなっていることから、原料の球形化が進行していることが分かる。

0165

図6より、実施例4〜実施例6の処理粉体は、いずれも比較例2の処理粉体よりも10μm以下の粒径のものの割合が小さいことが分かる。これにより、本発明の一実施形態である粉体処理装置10を用いることにより、処理粉体から微粉を効果的に取り除くことができることが分かる。また、図6累積透過率を示すグラフにより、1サイクル時間を長くすることにより、粉体塗料として好適な粒度分布の幅が狭い処理粉体が得られることが示されている。

0166

〔実施例7〕本発明の他の一実施例につき、図3基づいて以下に説明する。ポリエステル系粉体塗料(灰色)のフレーク品(一辺の長さ約20mm、厚み約1mm(20mm×20mm×t1mm程度)を原料として用いて、図3示す粉体処理装置10によって処理した。処理条件は、1サイクル時間90秒、処理能力54kg/時間、回転片14の回転数6000rpm、分級ロータ12の回転数5000rpm、処理風量8m3/分、原料フィード時間15秒/1サイクル、原料排出時間25秒/1サイクルに設定した。また、気体導入口28の気体温度を10℃、微粉排出口15の気体温度を29℃前後とした。

0167

上記条件の下、原料を処理して得られた処理粉体は回収率81%であった。本実施例の処理粉体の粒度分布を表す累積透過率を図7に示す。

0168

〔実施例8〕分級ロータ12の回転数を7000rpmとし、処理能力を52kg/時間とした以外は、実施例7と同様にした。このようにして原料を処理して得られた処理粉体の回収率は93%であった。本実施例の処理粉体の粒度分布を表す累積透過率を図7に示す。

0169

〔実施例9〕本発明の他の一実施例につき、図3に基づいて以下に説明する。本実施例においては、2成分系非磁性カラートナー(マゼンダ)、2成分系非製磁性トナー(黒)、1成分系磁性トナー(黒)を、それぞれ原料として用いて処理粉体を作製した。なお、原料として用いた2成分系非磁性カラートナー(マゼンダ)の平均円形度は0.925であり、2成分系非磁性トナー(黒)の平均円形度は0.921であり、1成分系磁性トナー(黒)の平均円形度は0.937であった。

0170

原料の球形化処理には図3に示した粉体処理装置10を用いた。処理条件は、回転片14の回転数5200rpm〜6000rpm、分級ロータ12の回転数6000rpm〜7500rpm、処理風量8m3〜15m3/分、1サイクル時間30秒〜90秒、原料フィード時間2秒/1サイクル、処理粉体排出時間10秒/1サイクル、気体導入口28の気体温度−20℃〜17℃、微粉排出口15の気体温度20〜45℃、処理能力14kg〜100kg/時間の範囲内とした。処理条件を上記範囲内で種々変化させることによって、トナー単位重量当たり投入エネルギー量を変化させて球形化を行った。得られた処理粉体の円形度を測定して、円形度変化率(ψ)を求めた。

0171

上記のようにして測定されたトナー単位重量当たりの投入エネルギーと円形度変化率との関係を図18に示す。同図より、トナーの種類に関係なく、トナー単位重量当たりの投入エネルギーの増加に伴って円形度変化率が大きくなることが認められる。

0172

〔実施例10〕本発明の他の一実施例につき、図3に基づいて以下に説明する。本実施例においては、トナー用スチレン系樹脂商品名;ハイマー、三洋化成工業製)をカウンタージェットミル200AFG(ホソカワミクロン(株)製)を用いて粉砕することにより作製した、平均径8.2μmの粉体を原料として用いた。

0173

原料の球形化処理には図3に示した粉体処理装置10を用いた。処理条件は、処理能力55kg/時間、回転片14の回転数6000rpm、分級ロータ12の回転数7300rpm、処理風量15m3/分として、1サイクル時間30秒、原料フィード時間2秒/1サイクル、処理品排出時間8秒/1サイクルに設定した。また、気体導入口28の気体温度は7℃、微粉排出口15の気体温度は38℃であった。

0174

上記の条件の下、原料を処理して得られた処理粉体の粒度分布を個数頻度により評価した結果を図19に示す。

0175

〔比較例3〕原料の球形化処理に、図3に示した粉体処理装置10の代りにTSPセパレータ315TSP(ホソカワアルピネ社製)を用いた以外は、実施例10と同様にして処理粉体を得た。

0176

TSPセパレータ315TSPの処理条件は、分級ロータ回転数2900rpm、処理風量20m3/分、処理能力100kg/時間とした。

0177

上記の条件の下、原料を処理して得られた処理粉体の粒度分布を個数頻度により評価した結果を図19に示す。

0178

〔比較例4〕TSPセパレータ315TSPより、比較例3と全く同じ条件で原料を2回処理して得られた処理粉体の粒度分布を個数頻度により評価した結果を図19に示す。

0179

〔実施例11〕本発明の他の一実施例につき、図3に基づいて以下に説明する。本実施例においては、カラートナーをカウンタージェットミル200AFG(ホソカワミクロン(株)製)を用いて粉砕することにより作製した、平均径7.6μmの粉体を原料として用いた。

0180

原料の球形化処理には図3に示した粉体処理装置10を用いた。処理条件は、回転片14の回転数5200rpm、分級ロータ12の回転数7000rpm〜7300rpm、処理風量10m3〜15m3/分として、1サイクル時間30〜80秒、原料フィード時間2秒/1サイクル、処理粉体排出時間10〜12秒/1サイクル、処理能力30〜50kg/時間に設定し、この範囲内で処理条件を変化させて球形化を行った。また、気体導入口28の気体温度は0℃、微粉排出口15の気体温度は35℃前後であった。

0181

上記の条件の下、原料を処理して得られた処理粉体の、粒径4μm以下の微粉量と収率との関係を図20に示す。

0182

〔比較例5〕原料の球形化処理に、図3に示した粉体処理装置10の代りにTSPセパレータ315TSP(ホソカワアルピネ社製)を用いた以外は、実施例11と同様にして処理粉体を得た。

0183

TSPセパレータ315TSPの処理条件は、分級ロータ回転数2500rpm〜3000rpm、処理風量20m3/分、処理能力50kg/時間に設定した。

0184

上記の条件の下、原料を処理して得られた処理粉体の、粒径4μm以下の微粉量と収率との関係を図20に示す。

0185

図20のグラフより、実施例11、比較例5のいずれも4μm以下の微粉量の割合が多くなるにつれて処理粉体の収率が向上するが、実施例11は比較例5よありも処理粉体収率が良く、粉体処理装置10は、TSPセパレータ315TSPよりも収率が優れていることが分かる。

発明の効果

0186

以上のように、本発明の粉体処理装置は、原料に機械的エネルギーおよび/または流体エネルギーを加えて、粉砕、形状制御、複合化、表面処理、混合、外添、造粒、融合および乾燥のうち、いずれか又は複数の処理を行って処理粉体とする粉体処理部と、原料および/または処理粉体のうち、所定の粒径以下の微粉のみを選択的に通過させて本体内部から除去する微粉除去部と、上記処理粉体を本体内部から取り出す取出部とを備えているものである。

0187

それゆえ、本体内部の粉体処理部により原料を処理すること、および所定の粒径以下の不要な微粉を本体内部から取り除くことができる。このため、本体内部の残留物として不要な微粉を含まない処理粉体が得られ、取出部から容易に取り出すことができる。これにより、粉体処理と分級とを一つの装置によって実現するコンパクトかつ取扱性の良好な粉体処理装置を提供できるという効果を奏する。

0188

また、本発明の粉体処理装置は、原料投入から製品取出しまで一貫して、原料および処理粉体を粉体処理装置内に留めることができる。それゆえ、従来の装置のように輸送管路を移動するために起こる異物の混入や輸送管路への付着の問題、および付帯設備としての分級機や集塵機における同様の問題を解消することができる。これにより、粉体処理装置の運転後の清掃や洗浄などが容易になり、粉体処理装置の保守の面においてメリットがある。

0189

さらに、例えば、粉体処理容器内の温度を調整したり、真空にしたり、不活性ガス雰囲気にしたり、医薬食品原料等の処理も可能なクリーンな空気を導入したりすることへの対応が容易となる。

0190

また、粉体処理装置の原料および/または処理粉体と接する部分に付着防止や磨耗防止などの処理を施すには、処理容器内のみに処理を施すという対応でよい。このため、これらの処理を安価に施すことができる、すなわち保守、管理に要する費用が抑えられるという経済的な効果もある。

0191

本発明の粉体処理装置は、上記分級ロータと上記本体との間に、筒状部をさらに備えているものであってもよく、この筒状部は該筒状部の上記粉体処理部側の端部に向かって連続的に内径が大きくなっているものが好ましい。

0192

これにより、微粉以外の原料を効率良く循環処理して処理粉体とすることができるという効果を奏する。

0193

本発明の粉体処理装置は、上記本体内部の温度を設定する温度調節部をさらに備えているものであってもよい。

0194

これにより、本体内部の温度を任意に設定し、原料の種類や目的とする処理粉体に適した温度で粉体処理を行うことができるという効果を奏する。

0195

上記粉体処理装置は、上記筒状部の温度を設定する筒状部温度調節部をさらに備えているものであってもよい。これにより、粉体処理の際の温度をより確実に制御することができるという効果を奏する。

0196

上記粉体処理装置の上記粉体処理部は、原料を粉砕する粉砕処理部、あるいは2種以上の原料に、衝撃力、圧縮力および剪断力のうち少なくとも1つを加えて複合化する複合化処理部であってもよい。

0197

これにより、粉砕や複合化などの処理と分級とを一つの粉体処理装置を用いて行うことができるという効果を奏する。

0198

また、上記粉体処理装置は、気体噴射部をさらに備えており、該気体噴射部は、気体の噴射方向が可変なものであってもよい。

0199

また、上記本体は、気体導入部と、気体導入バルブ部とを備えてなるものであることが好ましい。これにより粉体処理の際に、本体をエアシリングして、本体内部からの原料などの漏れを確実に防止することができるという効果を奏する。

0200

また、処理粉体取出口の上記本体内部側の少なくとも一部と重なるように、上記回転片の回転により形成される処理粉体の流れを阻害する板状体が形設されていることが好ましい。これにより、本体内部の処理粉体を、本体外部に効率良く取り出すことができるという効果を奏する。

0201

また、本発明の粉体処理方法は、粉体処理工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程を含むものである。

0202

それゆえ、粉体処理工程と並行して、本体内部から微粉を取り除くことができるため、不要な微粉を含まない処理粉体が得られるという効果を奏する。

0203

本発明の粉体処理方法は、粉砕工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程を含むものである。 それゆえ、その粒径が所望の範囲内である処理粉体を得ることができるという効果を奏する。

0204

本発明の粉体処理方法は、形状制御工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程を含むものである。

0205

また、本発明の粉体処理方法は、粉砕工程と並行する、原料を形状変化させて処理粉体とする形状制御工程と、粉砕工程と並行する、原料および/または処理粉体に含まれている所定の粒径以下の微粉を取り除く微粉除去工程とを含むものである。

0206

それゆえ、形状制御工程および/または粉砕工程と並行して、微粉除去工程により不要な微粉を取り除くことができる。このため、不要な微粉を含まない形状制御されたトナーまたは塗料原料が容易に得られるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0207

図1本発明の粉体処理装置を含んでなる粉体処理システムの概略図である。
図2本発明の粉体処理装置の概略構成を示すブロック図である。
図3実施の形態1の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。
図4実施の形態2の粉体処理装置の概略構成を示す一部破断図である。
図5実施の形態3の粉体処理装置の概略構成を示す一部破断図である。
図6実施例4〜実施例6の処理粉体および比較例2の処理粉体の粒度分布を示すグラフである。
図7実施例7および実施例8の処理粉体の粒度分布を示すグラフである。
図8実施の形態1の粉体処理装置の他の実施形態の概略構成を示す断面図である。
図9実施の形態4の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。
図10実施の形態5の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。
図11実施の形態6の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。
図12図11の粉体処理装置の気体噴射部の概略構成を示す、A−A’矢視断面図である。
図13図11の粉体処理装置の取出筒の概略構成を示す断面図である。
図14実施の形態7の粉体処理装置の概略構成を示す断面図である。
図15実施の形態7の粉体処理装置の取出板の位置を示すB−B’矢視断面図である。
図16実施の形態7の粉体処理装置の取出板の位置を示すC−C’矢視断面図である。
図17従来の複数の装置からなるトナーおよび粉体塗料の製造システムの一例の概略構成を示すブロック図である。
図18トナー単位重量当たりの投入エネルギーと円形度変化率との関係を示すグラフである。
図19実施例10、比較例3および比較例4の処理粉体の粒度分布を個数頻度を用いて表したグラフである。
図20処理粉体に含まれる粒径4μm以下の微粉量と処理粉体の収率との関係を示すグラフである。

--

0208

1粉体処理装置
6 本体
7粉体処理部
8微粉除去部
9取出部
10 粉体処理装置
11 本体
12分級ロータ(微粉除去部)
13、63ガイドリング(筒状部)
14回転片(粉体処理部、粉砕処理部)
15 微粉排出部(微粉除去部)
17 取出部(処理粉体出口)
19 取出バルブ(取出部)
20 取出筒(取出部)
21ジャケット部(温度調節部)
22駆動軸
30 粉体処理装置
32分級部(微粉除去部)
34気体噴射部(粉体処理部、粉砕処理部)
35 微粉排出部(微粉除去部)
40 粉体処理装置
42 分級部(微粉除去部)
44ロータ(粉体処理部、複合化処理部)
45 微粉排出部(微粉除去部)
48インナーピース(粉体処理部、複合化処理部)
51 ジャケット部(温度調節部)
100 粉体処理装置
114粉砕ロータ(粉体処理部、粉砕処理部)
119分散ピン(粉体処理部)
140 粉体処理装置
141 本体
142 第1の分級ロータ(微粉除去部)
143 第2の分級ロータ
150 粉体処理装置
153 ジャケット部(温度調節部)
156気体導入部
157 気体導入バルブ
158 嵌挿部
160 粉体処理装置
161取出板(板状体)

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