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技術 診断支援プログラム、診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体、診断支援装置及び診断支援方法

出願人 富士通株式会社
発明者 村尾晃平
出願日 2001年11月22日 (19年3ヶ月経過) 出願番号 2001-357478
公開日 2002年8月16日 (18年6ヶ月経過) 公開番号 2002-230518
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器 診断用測定記録装置 イメージ処理・作成 検索装置 イメージ分析
主要キーワード 技術学 球状部分 参照資料 確率演算 検査単位 重み付けベクトル PACS 広域的
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

画像を読影して診断する医師が参照症例を容易に参照できるようにし、診断精度を向上させる。

解決手段

診断画像から病変位置を検出し(S2)、検出されたすべての病変位置に対して画像的な特徴量を抽出する(S3)。そして、データベース蓄積された参照画像の特徴量と診断画像の特徴量とを照合し、診断画像に対する参照画像の類似度演算する(S5)と共に、類似度が演算された参照画像に関連付けられた所見を参照し、参照画像の病名毎にその確率を演算する(S6)。その後、演算された確率順に、参照画像,病名及びその確率を表示する(S7)。このため、診断画像を読影して診断する医師は、診断画像に対して画像的に類似する参照画像を容易に参照することができるようになり、例えば、参照画像に関連付けられた所見を参照することで、診断精度を向上することができる。

概要

背景

従来から、CT(Computed Tomography)画像,MRI(Magnetic ResonanceImaging)画像等(以下「CT画像」という)の読影は、放射線科医等の医師が長い間かけて培ってきた経験をもとに、主観的判断によって行なわれてきた。しかし、主観的判断のみによる画像診断では、見落としや思い違いによる誤診は避けることができない。このような誤診を避けるために、複数の医師がCT画像を読影するなど、様々な工夫がなされているが、時間の制約などの問題も多く残されている。

一方、現在では、CT画像のディジタル化が急速に進み、単純写真から血管造影像に至るまで、ほぼすべてのCT画像がディジタル化されている。そして、ディジタル化されたすべてのCT画像を診断に役立つものとするため、画像の伝送及び蓄積を迅速に行なうPACS(Picture Archiving and Communication System)が開発された。

概要

画像を読影して診断する医師が参照症例を容易に参照できるようにし、診断精度を向上させる。

診断画像から病変位置を検出し(S2)、検出されたすべての病変位置に対して画像的な特徴量を抽出する(S3)。そして、データベースに蓄積された参照画像の特徴量と診断画像の特徴量とを照合し、診断画像に対する参照画像の類似度演算する(S5)と共に、類似度が演算された参照画像に関連付けられた所見を参照し、参照画像の病名毎にその確率を演算する(S6)。その後、演算された確率順に、参照画像,病名及びその確率を表示する(S7)。このため、診断画像を読影して診断する医師は、診断画像に対して画像的に類似する参照画像を容易に参照することができるようになり、例えば、参照画像に関連付けられた所見を参照することで、診断精度を向上することができる。

目的

そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、CT画像の読影に際して、画像の特徴量を用いて類似症例の検索を可能にし、診断精度を向上させることができる診断支援技術を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
16件
牽制数
12件

この技術が所属する分野

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請求項1

診断画像から病変位置を検出する病変位置検出機能と、該病変位置検出機能により検出された病変位置の画像的な特徴量を抽出する特徴量抽出機能と、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、前記特徴量抽出機能により抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索する参照画像検索機能と、をコンピュータに実現させるための診断支援プログラム

請求項2

診断画像から病変位置を検出する病変位置検出機能と、該病変位置検出機能により検出された病変位置の画像的な特徴量を抽出する特徴量抽出機能と、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、前記特徴量抽出機能により抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索する参照画像検索機能と、をコンピュータに実現させるための診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体

請求項3

前記診断画像及びその特徴量を前記データベースに登録するデータベース登録機能を備えたことを特徴とする請求項2記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

請求項4

前記データベースに蓄積された参照画像の特徴量と診断画像の特徴量とを照合して画像的な類似度演算する類似度演算機能を備え、前記参照画像検索機能は、前記類似度演算機能により演算された類似度順に参照画像を検索することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

請求項5

前記参照画像検索機能により検索された参照画像に関連付けられた所見を表示する所見表示機能を備えたことを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1つに記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

請求項6

診断画像から病変位置を検出する病変位置検出手段と、該病変位置検出手段により検出された病変位置の画像的な特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、前記特徴量抽出手段により抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索する参照画像検索手段と、を含んで構成されたことを特徴とする診断支援装置

請求項7

前記診断画像及びその特徴量を前記データベースに登録するデータベース登録手段を備えたことを特徴とする請求項6記載の診断支援装置。

請求項8

診断画像から病変位置を検出する病変位置検出工程と、該病変位置検出工程により検出された病変位置の画像的な特徴量を抽出する特徴量抽出工程と、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、前記特徴量抽出工程により抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索する参照画像検索工程と、を備えたことを特徴とする診断支援方法

請求項9

前記診断画像及びその特徴量を前記データベースに登録するデータベース登録工程を備えたことを特徴とする請求項8記載の診断支援方法。

請求項10

前記データベースに蓄積された参照画像の特徴量と診断画像の特徴量とを照合して画像的な類似度を演算する類似度演算工程を備え、前記参照画像検索工程は、前記類似度演算工程により演算された類似度順に参照画像を検索することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の診断支援方法。

請求項11

前記参照画像検索工程により検索された参照画像に関連付けられた所見を表示する所見表示工程を備えたことを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか1つに記載の診断支援方法。

技術分野

0001

本発明は、画像の読影による診断支援する診断支援技術において、特に、診断精度を向上させる技術に関する。

背景技術

0002

従来から、CT(Computed Tomography)画像,MRI(Magnetic ResonanceImaging)画像等(以下「CT画像」という)の読影は、放射線科医等の医師が長い間かけて培ってきた経験をもとに、主観的判断によって行なわれてきた。しかし、主観的判断のみによる画像診断では、見落としや思い違いによる誤診は避けることができない。このような誤診を避けるために、複数の医師がCT画像を読影するなど、様々な工夫がなされているが、時間の制約などの問題も多く残されている。

0003

一方、現在では、CT画像のディジタル化が急速に進み、単純写真から血管造影像に至るまで、ほぼすべてのCT画像がディジタル化されている。そして、ディジタル化されたすべてのCT画像を診断に役立つものとするため、画像の伝送及び蓄積を迅速に行なうPACS(Picture Archiving and Communication System)が開発された。

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、CT画像の読影では、過去に撮影されたCT画像の中から類似した症例を有するものを参照すると、診断精度が向上することが知られている。しかし、従来のPACSでは、ディジタル画像を蓄積及び参照するだけであっため、蓄積された多量のCT画像の中から、適切な参照画像を選び出すことは極めて困難であった。このため、PACSが開発されたにもかかわらず、過去に撮影されたCT画像の活用が不十分となり、医師の主観的判断による診断が依然として行なわれ、診断精度の向上が困難な状況であった。

0005

そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、CT画像の読影に際して、画像の特徴量を用いて類似症例の検索を可能にし、診断精度を向上させることができる診断支援技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

このため、本発明に係る診断支援技術では、診断画像から検出された病変位置画像的な特徴量を抽出し、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索することを特徴とする。

0007

かかる構成によれば、診断画像から検出された病変位置の特徴量に基づいて、データベースに蓄積された参照画像の中から、画像的に類似する参照画像が検索される。このため、診断画像を読影して診断を行なう医師は、診断画像に表れた病変部の症例に類似した過去の症例を容易に参照できるようになる。また、診断画像及びその特徴量をデータベースに登録することが望ましい。このようにすれば、診断済みの診断画像及びその特徴量は、データベースに登録され、以後の診断において参照画像及びその特徴量として検索対象となる。このため、診断画像の読影が進むにつれて、参照資料が次第に充実するようになる。

0008

さらに、データベースに蓄積された参照画像の特徴量と診断画像の特徴量とを照合して画像的な類似度演算し、類似度順に参照画像を検索することが望ましい。ここで、類似度は、臓器別に設定された重み付けを考慮して演算されることが望ましく、重み付けは、変更可能に構成されたテーブルに設定されていることが望ましい。

0009

かかる構成によれば、画像的な類似度によって診断画像と参照画像との類似性が定義され、類似性の強い参照画像から順に検索されることとなる。このため、診断画像の読影に際して、参照画像となり得る可能性が強いものから参照されるので、無駄な参照を行なうことが防止され、診断効率が向上する。ここで、臓器別に設定された重み付けを考慮して類似度を演算するようにすれば、臓器の特性に応じた類似度が演算されることとなり、類似度の演算精度が向上する。また、変更可能に構成されたテーブルに重み付けが設定されていれば、例えば、CT装置固有の特性に応じた補正が可能となり、類似度の演算精度が一層向上する。

0010

この他には、検索された参照画像に関連付けられた所見を表示することが望ましい。このようにすれば、参照画像に加えて、その所見をも参照することができ、患者の病名が判然としないときであっても、類似症例の所見から病名を診断することができるようになる。さらに、診断画像から病変位置を検出する際、指定された臓器の病変位置を検出することが望ましい。また、画像的な特徴量としては、診断画像のすべての病変位置に対して、広域的な特徴量,局所的な特徴量及び共通的な特徴量を抽出することが望ましい。

0011

かかる構成によれば、診断対象とならない臓器の検出処理が行なわれず、処理速度が向上する。また、画像的な特徴量として、広域的な特徴量,局所的な特徴量及び共通的な特徴量を検出するようにすれば、疾病の特性に応じた特徴量の抽出が可能となり、例えば、腫瘍の見落としが防止される。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。図1は、本発明に係る診断支援技術を具現化した診断支援装置の構成を示す。診断支援装置は、少なくとも、中央処理装置(CPU)とメモリとを備えたコンピュータシステム上に構築され、メモリにロードされたプログラムにより作動する。

0013

診断支援装置は、画像データベース10と、特徴データベース12と、所見データベース14と、病変位置検出部16と、病変特徴量抽出部18と、病変特徴量照合部20と、病名確率演算部22と、を含んで構成される。なお、以下の説明では、データベースをDBと表わすことにする。画像DB10には、CT画像,MRI画像等の画像データが、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)に準拠したフォーマットで蓄積される。ここで、DICOMとは、米国で開発された医用ディジタル画像と通信とに関する規格であって、日本においても採用された標準規格である。そして、画像DB10と特徴DB12と所見DB14とを相互に関連付けるために、画像DB10のインデックスには、図2に示すように、少なくとも、患者ID,検査ID及び画像ファイル名が登録される。なお、画像ファイルのDICOMヘッダには、検査日目的部位(臓器名)などの情報が登録される。

0014

特徴DB12には、画像データから抽出された病変特徴量が蓄積される。病変特徴量とは、画像的な類似を用いて画像データの検索を可能にする情報であって、例えば、病変の大きさ(体積又は面積),形状(球状度又は円形度),輝度統計量(平均,偏差など),テクスチャ統計量(空間周波数分解,フーリエ変換ウェーブレット変換など)が用いられる。病変特徴量は、患者ID及び検査IDに関連付けられた特徴データとして一括りにされる。そして、特徴DB12のインデックスには、図3に示すように、少なくとも、目的部位,検査日及び特徴データが登録される。ここで、特徴データを画像データと1対1に対応させるべく分割しておくと、検索時のファイルアクセスに長時間要するので、例えば、1ヶ月単位で一元化しておくことが望ましい。この場合、検査日には、検査をした年及び月のみが登録される。また、目的部位毎に特徴データを分けておくことで、検索効率を高めることができる。

0015

所見DB14には、CT画像の読影結果である所見が蓄積される。そして、所見DB14のインデックスには、図4に示すように、少なくとも、患者ID,検査ID,担当医師名及び所見が登録される。なお、所見には、少なくとも、CT画像を読影して診断した病名が含まれる。病変位置検出部16では、CT画像から、診断対象となる臓器又は部位(以下「臓器」という)における病変位置が検出される。病変位置の検出は、例えば、木登「肺癌CT検診支援システム」日本放射線技術学会誌,Vol.56 No.3, March(2000), pp.337-340に示される技術により行なわれる。

0016

病変特徴量抽出部18では、病変位置検出部16により検出された全ての病変位置に対して、画像的な類似を統計量で表わした病変特徴量が抽出される。病変特徴量の抽出は、例えば、近真樹ら「3次元胸部X線CT像による腫瘍影含気型と充実型への分類およびその良悪性鑑別への応用」Technical Report ofIEICEMI2000-16(2000-05), pp.27-32に示される技術により行なわれる。

0017

病変特徴量照合部20では、診断対象となる臓器について、病変特徴量抽出部18により抽出された病変特徴量と特徴DB12に蓄積された病変特徴量とが照合され、画像類似の尺度を表わす類似度が演算される。病名確率演算部22では、病変特徴量照合部20により演算された類似度に基づいて、診断対象となる臓器の病名の確率が演算される。そして、病名及びその確率は、図示しないディスプレイ装置に表示され、医師による診断が支援される。

0018

次に、かかる構成からなる診断支援装置の概要について説明する。X線CT装置により断層撮影が行なわれると、CT画像は画像DB10に蓄積されると共に、病変位置検出部16により病変位置が検出される。病変位置が検出されると、すべての病変位置に対して病変特徴量が抽出される。抽出された病変特徴量は、特徴DB12に登録されると共に、病変特徴量照合部20により、特徴DB12に蓄積されている過去の症例に係るCT画像の類似度が演算される。そして、病名確率演算部22によりCT画像の類似度に応じた病名の確率が演算され、確率順に、病名と共にその確率が医師に示される。

0019

このため、CT画像の読影により診断を行なう医師は、診断対象となる症例と類似した過去の症例を容易に参照することが可能となり、その所見を参照することで、主観を排して客観的な診断を行なうことができるようになる。このとき、診断対象となる症例の病名及びその確率が併せて表示されるので、患者の病名が判然としないときでも、表示された病名及びその確率を参照して病名を診断することができる。このようにして、医師による診断精度を向上することができる。

0020

図5図7は、診断支援装置の制御内容を示すフローチャートを示す。なお、かかる制御は、例えば、X線CT装置によりCT画像が撮影され、臓器の指定並びに患者ID及び検査IDが入力された後、実行される。メインルーチンを示す図5において、ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様)では、撮影されたCT画像(以下「診断画像」という)が、画像DB10に登録される。このとき、画像DB10のインデックスには、患者ID及び検査IDに対応付けて画像を特定すべく、患者ID,検査ID及び画像ファイル名が追加登録される。なお、ステップ1における処理が、データベース登録機能,データベース登録手段及びデータベース登録工程の一部に該当する。

0021

ステップ2では、病変位置検出部16から提供される機能により、診断画像から、指定された臓器における病変位置が検出される。即ち、診断画像に対して、輝度値又はCT値による絞り込みやモルフォロジーなどのフィルタリング処理が施され、臓器の輪郭が検出される。次に、検出された臓器の輪郭が、正常な範囲からどれだけずれているかを示す差分が算出される。正常な臓器の範囲は、例えばの場合、肋骨内輪郭であるとみなすことで定義される。そして、算出された差分が所定幅以上になった部分が、病変位置とみなされる。

0022

一方、腫瘤のような局所的な病変の場合には、病変位置は、例えば、直径が所定値以下の輝度の高い球状部分を探索することで検出される。但し、血管や気管などと接触しているような腫瘤は、細線化処理と球状部分の探索とを組み合わせることで、検出することができる。また、病変位置の判断は、医師によって異なることがあり得るので、その位置を修正,削除又は追加できるような機能を備えておくことが望ましい。

0023

なお、ステップ2における処理が、病変位置検出機能,病変位置検出手段及び病変位置検出工程に該当する。ステップ3では、検出されたすべての病変位置に対して病変特徴量を抽出すべく、図6に示す病変特徴量抽出のためのサブルーチンコールされる。なお、ステップ3における処理、即ち、図6における処理全体が、特徴量抽出機能,特徴量抽出手段及び特徴量抽出工程に該当する。

0024

ステップ4では、抽出された病変特徴量が、特徴DB12に登録される。このとき、病変特徴量は、検索効率向上のために、目的部位及び検査日に対応した特徴データに取り込まれ一元化される。但し、検査日が異なるとき、又は、対応した特徴データが未登録であるときには、特徴DB12のインデックスに、目的部位,検査日及び特徴データが追加登録される。なお、ステップ4における処理が、データベース登録機能,データベース登録手段及びデータベース登録工程の一部に該当する。

0025

ステップ5では、病変特徴量照合部20から提供される機能により、診断対象となる臓器について、診断画像の病変特徴量と特徴DB12に蓄積された病変特徴量とが照合され、蓄積されたCT画像(以下「参照画像」という)の類似度が演算される。即ち、診断画像及び参照画像の病変特徴量は、図8に示すように、画像単位検査単位)毎に第1要素から順に、例えば、体積,輝度の平均,輝度の偏差,球状度,テクスチャ統計量・・・のようにベクトル的に並べられている。各要素は、同レベルで比較できるように、0から1の範囲で正規化される。例えば、体積については、対象部位が肺の場合、病変部の体積は必ず肺の体積よりも小さいことから正規化できる。

0026

そして、2つの特徴ベクトルA,Bを、
A=(f1 f2 f3 ・・・・)
B=(g1 g2 g3 ・・・・)
と定義し、重み付けベクトルWを
W=(w1 w2 w3 ・・・・)
とすると、類似度Sは、例えば、
S=Wt(E-(A-B))/|W|
=[w1(1-f1+g1)+w2(1-f2+g2)+・・・・]/(w1+w2+・・・・)
のようにして演算される。ここで、Eは各成分が0のベクトル、|W|は重み付けベクトルWの成分の和を表わす。また、重み付けベクトルWは、図9に示すように、臓器別にテーブル形式で設定されることが望ましい。

0027

なお、重み付けベクトルWの各成分は、ユーザが自由に変更することができることが望ましい。また、病変特徴量と所見の対応を神経回路網によって予め学習させておくことで、最適な重み付け値が設定されるようにしてもよい。ここで、ステップ5における処理が、参照画像検索機能,参照画像検索手段,参照画像検索工程,類似度演算機能,類似度演算手段及び類似度演算工程に該当する。

0028

ステップ6では、診断画像に表れた病変部の病名の確率を演算すべく、図7に示す病名確率演算のためのサブルーチンがコールされる。ステップ7では、病名及びその確率が、例えば、図10に示すような画面によって表示される。なお、ステップ7における処理が、所見表示機能,所見表示手段及び所見表示工程に該当する。

0029

ステップ8では、医師による最終的な診断である所見が、所見DB14に登録される。このとき、医師は、診断画像に加え、診断画像から推定された病名及びその確率、並びに、参照画像及びその所見を参照することで、主観を排して客観的な診断を行なうことができる。そして、ここで登録された所見は、以後の診断において参照画像の所見として利用されることとなり、所見の登録数の増加に伴って、診断支援のための資料が充実されることとなる。

0030

なお、診断支援装置の運用開始時には、参照画像,特徴データ及び所見が蓄積されていないため、初期状態として、典型的な症例を表わす参照画像,特徴データ及び所見を各DBに登録しておくことが望ましい。図6は、病変特徴量抽出のためのサブルーチンを示す。なお、病変特徴量の抽出は、病変特徴量抽出部18から提供される機能によって行なわれる。

0031

ステップ11では、病変部が広域に亘る広域特徴量が抽出される。即ち、検出された病変部全体に対して、例えば、空間周波数分解,フーリエ変換,ウェーブレット変換が施され、広域特徴量としてのテクスチャ統計量が抽出される。ステップ12では、病変部が局所に留まる局所特徴量が抽出される。即ち、検出された局所的な病変部に対して、例えば、球状度(3次元)又は円形度(2次元)が抽出される。

0032

ステップ13では、病変部に共通する共通特徴量が抽出される。即ち、検出された病変部に対して、例えば、大きさ(体積又は面積),輝度の統計量(平均,偏差など)が抽出される。図7は、病名確率演算のためのサブルーチンを示す。なお、病名確率の演算は、病名確率演算部22から提供される機能によって行なわれる。

0033

ステップ21では、特徴DB12に蓄積された特徴データのうち類似度が演算されたものが、図11に示すように、順位,検査ID,類似度,病名が一括りにされつつ、類似度順に整列される。このとき、病名は、特徴データに含まれる患者ID及び検査IDをキーとして所見DB14を検索することで、所見から取得することができる。

0034

ステップ22では、診断画像の診断に役立てる参照症例として、類似度順に整列された特徴データから、例えば、上位10位までの特徴データ、又は、類似度が50%以上の特徴データが選択される。ステップ23では、選択されたすべての参照症例に対して、病名毎に類似度を平均した病名確率が演算される。

0035

ステップ24では、病名確率順に、病名及びその確率が表示される。なお、神経回路網で病変特徴量と所見との対応が学習済みであれば、病変特徴量から病名及びその確率を直接演算することができる。以上説明した診断支援装置によれば、指定した臓器について、診断画像から病変位置が検出され、検出されたすべての病変位置における病変特徴量が抽出される。抽出された病変特徴量は、特徴DB12に蓄積された同一臓器に関する特徴データと照合され、参照画像となり得る症例の類似度が演算される。そして、演算された類似度に基づいて病名及びその確率が演算され、これがディスプレイ装置に表示される。

0036

このため、診断画像を読影して診断を行なう医師は、診断画像に表れた病変部の症例に類似した過去の症例を参照することができ、主観を排して客観的な診断を行なうことができる。そして、客観的な診断が可能となることから、例えば、読影経験が不足する医師であっても、誤診する可能性が激減し、診断精度を向上することができる。また、参照症例を活用することで、診断画像だけからでは病名が依然としないときであっても、その病名を推定することができ、診断精度を向上することができる。

0037

さらに、診断が終了した診断画像は、その病変特徴量及び所見と共にデータベースに登録され、以後の診断において参照画像として活用される。このため、診断画像の読影が進むにつれて、参照資料が次第に充実することとなり、診断精度を一層向上することができる。なお、本実施形態における診断支援装置は、スタンドアロン型のコンピュータシステム上に構築されたが、ネットワークを介して接続されたクライアントサーバモデル上に構築するようにしてもよい。この場合、全国的規模又は世界的規模で参照症例が蓄積され得るので、医療技術の向上にも資することとなり、公益の立場からも極めて有用である。

0038

このような機能を実現するプログラムを、例えば、磁気テープ磁気ディスク磁気ドラムICカードCD−ROM,DVD−ROM等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録しておけば、本発明に係る診断支援プログラム市場流通させることができる。そして、かかる記録媒体を取得した者は、一般的なコンピュータシステムを利用して、本発明に係る診断支援装置を容易に構築することができる。

0039

また、インターネットに接続されたサーバ上に、本発明に係る診断支援プログラムを登録させておけば、電気通信回線を介して、かかるプログラムをダウンロードすることで、本発明に係る診断支援装置を容易に構築することができる。

0040

(付記1)診断画像から病変位置を検出する病変位置検出機能と、該病変位置検出機能により検出された病変位置の画像的な特徴量を抽出する特徴量抽出機能と、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、前記特徴量抽出機能により抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索する参照画像検索機能と、をコンピュータに実現させるための診断支援プログラム。

0041

(付記2)診断画像から病変位置を検出する病変位置検出機能と、該病変位置検出機能により検出された病変位置の画像的な特徴量を抽出する特徴量抽出機能と、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、前記特徴量抽出機能により抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索する参照画像検索機能と、をコンピュータに実現させるための診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

0042

(付記3)前記診断画像及びその特徴量を前記データベースに登録するデータベース登録機能を備えたことを特徴とする付記2記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

0043

(付記4)前記データベースに蓄積された参照画像の特徴量と診断画像の特徴量とを照合して画像的な類似度を演算する類似度演算機能を備え、前記参照画像検索機能は、前記類似度演算機能により演算された類似度順に参照画像を検索することを特徴とする付記2又は付記3に記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

0044

(付記5)前記類似度演算機能は、臓器別に設定された重み付けを考慮して類似度を演算することを特徴とする付記4記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

0045

(付記6)前記重み付けは、変更可能に構成されたテーブルに設定されていることを特徴とする付記5記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

0046

(付記7)前記参照画像検索機能により検索された参照画像に関連付けられた所見を表示する所見表示機能を備えたことを特徴とする付記2〜付記6のいずれか1つに記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

0047

(付記8)前記病変位置検出機能は、指定された臓器の病変位置を検出することを特徴とする付記2〜付記7のいずれか1つに記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

0048

(付記9)前記特徴量抽出機能は、前記診断画像のすべての病変位置に対して、広域的な特徴量,局所的な特徴量及び共通的な特徴量を抽出することを特徴とする付記2〜付記8のいずれか1つに記載の診断支援プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。

0049

(付記10)診断画像から病変位置を検出する病変位置検出手段と、該病変位置検出手段により検出された病変位置の画像的な特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、前記特徴量抽出手段により抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索する参照画像検索手段と、を含んで構成されたことを特徴とする診断支援装置。

0050

(付記11)前記診断画像及びその特徴量を前記データベースに登録するデータベース登録手段を備えたことを特徴とする付記10記載の診断支援装置。

0051

(付記12)前記データベースに蓄積された参照画像の特徴量と診断画像の特徴量とを照合して画像的な類似度を演算する類似度演算手段を備え、前記参照画像検索手段は、前記類似度演算手段により演算された類似度順に参照画像を検索することを特徴とする付記10又は付記11に記載の診断支援装置。

0052

(付記13)前記類似度演算手段は、臓器別に設定された重み付けを考慮して類似度を演算することを特徴とする付記12記載の診断支援装置。

0053

(付記14)前記重み付けは、変更可能に構成されたテーブルに設定されていることを特徴とする付記13記載の診断支援装置。

0054

(付記15)前記参照画像検索手段により検索された参照画像に関連付けられた所見を表示する所見表示手段を備えたことを特徴とする付記10〜付記14のいずれか1つに記載の診断支援装置。

0055

(付記16)前記病変位置検出手段は、指定された臓器の病変位置を検出することを特徴とする付記10〜付記15のいずれか1つに記載の診断支援装置。

0056

(付記17)前記特徴量抽出手段は、前記診断画像のすべての病変位置に対して、広域的な特徴量,局所的な特徴量及び共通的な特徴量を抽出することを特徴とする付記10〜付記16のいずれか1つに記載の診断支援装置。

0057

(付記18)診断画像から病変位置を検出する病変位置検出工程と、該病変位置検出工程により検出された病変位置の画像的な特徴量を抽出する特徴量抽出工程と、参照画像及びその特徴量が蓄積されたデータベースから、前記特徴量抽出工程により抽出された特徴量に基づいて画像的に類似する参照画像を検索する参照画像検索工程と、を備えたことを特徴とする診断支援方法

0058

(付記19)前記診断画像及びその特徴量を前記データベースに登録するデータベース登録工程を備えたことを特徴とする付記18記載の診断支援方法。

0059

(付記20)前記データベースに蓄積された参照画像の特徴量と診断画像の特徴量とを照合して画像的な類似度を演算する類似度演算工程を備え、前記参照画像検索工程は、前記類似度演算工程により演算された類似度順に参照画像を検索することを特徴とする付記18又は付記19に記載の診断支援方法。

0060

(付記21)前記類似度演算工程は、臓器別に設定された重み付けを考慮して類似度を演算することを特徴とする付記20記載の診断支援方法。

0061

(付記22)前記重み付けは、変更可能に構成されたテーブルに設定されていることを特徴とする付記21記載の診断支援方法。

0062

(付記23)前記参照画像検索工程により検索された参照画像に関連付けられた所見を表示する所見表示工程を備えたことを特徴とする付記18〜付記22のいずれか1つに記載の診断支援方法。

0063

(付記24)前記病変位置検出工程は、指定された臓器の病変位置を検出することを特徴とする付記18〜付記23のいずれか1つに記載の診断支援方法。

0064

(付記25)前記特徴量抽出工程は、前記診断画像のすべての病変位置に対して、広域的な特徴量,局所的な特徴量及び共通的な特徴量を抽出することを特徴とする付記18〜付記24のいずれか1つに記載の診断支援方法。

発明の効果

0065

以上説明したように、本発明に係る診断支援技術によれば、診断画像を読影して診断を行なう医師は、診断画像に表れた病変部の症例に類似した過去の症例を容易に参照できるようになる。このため、主観を排して客観的な診断を行なうことができる。そして、客観的な診断が可能となることから、例えば、読影経験が不足する医師であっても、誤診する可能性が激減し、診断精度を向上することができる。また、参照症例を活用することで、診断画像だけからでは病名が判然としないときであっても、その病名を推定することができ、診断精度を向上することができる。

図面の簡単な説明

0066

図1本発明に係る診断支援装置の構成図である。
図2画像DBのインデックスの説明図である。
図3特徴DBのインデックスの説明図である。
図4所見DBのインデックスの説明図である。
図5制御内容を示すメインルーチンのフローチャートである。
図6病変特徴量抽出のためのサブルーチンのフローチャートである。
図7病名確率演算のためのサブルーチンのフローチャートである。
図8類似度の算出方法の説明図である。
図9重み付けベクトルテーブルの説明図である。
図10病名及びその確率を表示する画面の説明図である。
図11類似度順に整列された参照症例の説明図である。

--

0067

10 画像DB
12 特徴DB
14所見DB
16病変位置検出部
18病変特徴量抽出部
20 病変特徴量照合部
22 病名確率演算部

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