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技術 音質調整装置

出願人 ローム株式会社
発明者 小濱重二斎藤博之
出願日 2001年1月29日 (19年11ヶ月経過) 出願番号 2001-019947
公開日 2002年8月9日 (18年4ヶ月経過) 公開番号 2002-223137
状態 特許登録済
技術分野 遅延要素を用いたフィルタ 音質制御・圧縮伸張・振幅制限
主要キーワード 取り付け面積 電圧フォロワー 減衰調整 スイッチオン期間 所定周波数領域 負フィードバック 部分抵抗値 多段フィルタ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

SCフィルタを用いて所定の周波数帯域毎音声信号等の振幅増減制御する音質調整装置において、回路構成部品を削減して小型化するとともに、信号経路中の演算増幅器などの増幅器周波数帯域分割数に関わらず少なくして、出力ノイズを低減し、歪みの悪化を抑制すること。

解決手段

音声信号等の信号経路中に、減衰処理手段11と増幅処理手段12とを1つずつ設けるとともに、減衰処理手段11の出力部の信号を複数の周波数帯域毎に設けたSCフィルタ15と選択手段SWとを有する調整手段を設けて、各周波数帯域毎減衰中立、或いは加算を行い、分割された各周波数帯域毎に、強調、除去などを制御する。

概要

背景

従来から、カーオーディオテレビ受像機マイクロコンポなどのオーディオ機器類においては、一般的に、高音域や低音域などの各周波数帯域毎に、強調や減衰あるいは除去など、サウンド特性ユーザーが操作するための調整可能フィルター回路が、音声信号経路装備されている。これらの調整可能フィルター回路では、周波数特性を決定する抵抗器RやコンデンサCの所要面積が大きくなり集積化に適さないため、外部部品によりフィルター部を構成しなければならなかった。

そこで、いわゆる「スイッチトキャパシタ(SC)」フィルタ技法を用いて、大きなチップ取り付け面積を要する音声フィルタをSC構成にて代替した音声信号処理回路が、提案されている(例えば、特開平10−233653号公報参照)。

図7は、SCフィルタを用いて構成された、多段フィルタ構成の従来の音質調整装置の構成を示す図である。第1フィルタ部40は、音声信号経路中に設けられ、演算増幅器OP等から構成された増幅器41と、ローパスフィルタで構成されるアンチエリアシングフィルタ42と、音声フィルタをSC技術で実現したSCフィルター部43と、設定部(分圧抵抗器)44とで、構成されている。アンチエリアシングフィルタ42は、SC技法で実現されるフィルタの前段に、SC技法における最高周波数より高い周波数域の信号成分を十分に減衰する選択特性を持つフィルタでよく、この意味でローパスフィルタで構成される。同様に、第2フィルタ部50は、音声信号経路中に設けられ、演算増幅器OP等から構成された増幅器51と、ローパスフィルタで構成されるアンチエリアシングフィルタ52と、抵抗部品をSC技術で実現したSCフィルタ部53と、設定部(分圧抵抗器)54とで、構成されている。このようなフィルタ部40,50が、調整すべき各周波数帯域に応じてそれぞれ設けられる。

この図7の音質調整装置は、代表して第1フィルタ部40についてみると、分圧抵抗器44のタップ部の位置設定によりフィルタ部の作用が決まる。抵抗分圧器44のタップが増幅器41の出力部に直接に短絡接続できるように設定されている場合には、増幅係数が一定の電圧フォロワーとして作用する。この場合、第1フィルタ部40は中立設定となり、アンチエリアシングフィルタ42とSCフィルタ部43は信号経路から分離されているから、アンチエリアシングフィルタ42とSCフィルタ部43によるノイズ信号出力信号に付加されることはない。

一方、抵抗分圧器41のタップが増幅器41の出力部との間で部分抵抗値を生成できるような設定に変更された場合には、アンチエリアシングフィルタ42とSCフィルタ部43は信号経路に挿入されることになり、第1フィルタ部40の周波数特性に影響を与えることになる。すなわち、増幅器41の出力信号は、アンチエリアシングフィルタ42、SCフィルタ部43、抵抗分圧器44から増幅器41に負フィードバックされる。

このように図7の音質調整装置では、所定の周波数域における音声信号振幅増減制御出来るとともに、中立設定状態においてはアンチエリアシングフィルタ42、SCフィルタ部43によるノイズが音声信号に印加されることがない。

概要

SCフィルタを用いて所定の周波数帯域毎に音声信号等の振幅を増減制御する音質調整装置において、回路構成部品を削減して小型化するとともに、信号経路中の演算増幅器などの増幅器を周波数帯域分割数に関わらず少なくして、出力ノイズを低減し、歪みの悪化を抑制すること。

音声信号等の信号経路中に、減衰処理手段11と増幅処理手段12とを1つずつ設けるとともに、減衰処理手段11の出力部の信号を複数の周波数帯域毎に設けたSCフィルタ15と選択手段SWとを有する調整手段を設けて、各周波数帯域毎に減衰、中立、或いは加算を行い、分割された各周波数帯域毎に、強調、除去などを制御する。

目的

そこで、本発明は、SCフィルタを用いて所定の周波数帯域毎に音声信号を含む入力信号の振幅を増減制御する音質調整装置において、回路構成部品を削減して小型化を可能にするとともに、信号経路中の演算増幅器などの増幅器を周波数帯域の分割数に関わらず少なくして、出力ノイズを低減し、歪みの悪化を抑制することを、目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

入力信号INと複数の所定周波数領域調整信号のうちの選択された減衰用調整信号とが入力され、前記入力信号INが前記各減衰用調整信号により減衰された信号を発生する減衰処理手段と、前記減衰処理手段で発生された信号と、複数の所定周波数領域の調整信号のうちの選択された増幅用調整信号が入力され、前記減衰処理手段で発生された信号を前記各増幅用調整信号で増幅した信号を発生し、出力信号として出力する増幅処理手段と、前記減衰処理手段で発生された信号が入力され、所定の周波数域周波数成分を調整信号として通過させるスイッチトキャパシタフィルタ(SCフィルタ)と、このSCフィルタを通過した調整信号を、前記減衰用調整信号として前記減衰処理手段に入力するか、前記増幅用調整信号として前記増幅処理手段に入力するか、或いはいずれにも入力しないかを選択する選択手段とを少なくともそれぞれ有し、分割すべき周波数帯域に応じて設けられた複数の調整手段と、を備えることを特徴とする音質調整装置

技術分野

0001

本発明は、音声信号を含む入力信号振幅を、所定の周波数帯域毎増減制御することにより、音質の調整を行える音質調整装置に関する。

背景技術

0002

従来から、カーオーディオテレビ受像機マイクロコンポなどのオーディオ機器類においては、一般的に、高音域や低音域などの各周波数帯域毎に、強調や減衰あるいは除去など、サウンド特性ユーザーが操作するための調整可能フィルター回路が、音声信号経路装備されている。これらの調整可能フィルター回路では、周波数特性を決定する抵抗器RやコンデンサCの所要面積が大きくなり集積化に適さないため、外部部品によりフィルター部を構成しなければならなかった。

0003

そこで、いわゆる「スイッチトキャパシタ(SC)」フィルタ技法を用いて、大きなチップ取り付け面積を要する音声フィルタをSC構成にて代替した音声信号処理回路が、提案されている(例えば、特開平10−233653号公報参照)。

0004

図7は、SCフィルタを用いて構成された、多段フィルタ構成の従来の音質調整装置の構成を示す図である。第1フィルタ部40は、音声信号経路中に設けられ、演算増幅器OP等から構成された増幅器41と、ローパスフィルタで構成されるアンチエリアシングフィルタ42と、音声フィルタをSC技術で実現したSCフィルター部43と、設定部(分圧抵抗器)44とで、構成されている。アンチエリアシングフィルタ42は、SC技法で実現されるフィルタの前段に、SC技法における最高周波数より高い周波数域の信号成分を十分に減衰する選択特性を持つフィルタでよく、この意味でローパスフィルタで構成される。同様に、第2フィルタ部50は、音声信号経路中に設けられ、演算増幅器OP等から構成された増幅器51と、ローパスフィルタで構成されるアンチエリアシングフィルタ52と、抵抗部品をSC技術で実現したSCフィルタ部53と、設定部(分圧抵抗器)54とで、構成されている。このようなフィルタ部40,50が、調整すべき各周波数帯域に応じてそれぞれ設けられる。

0005

この図7の音質調整装置は、代表して第1フィルタ部40についてみると、分圧抵抗器44のタップ部の位置設定によりフィルタ部の作用が決まる。抵抗分圧器44のタップが増幅器41の出力部に直接に短絡接続できるように設定されている場合には、増幅係数が一定の電圧フォロワーとして作用する。この場合、第1フィルタ部40は中立設定となり、アンチエリアシングフィルタ42とSCフィルタ部43は信号経路から分離されているから、アンチエリアシングフィルタ42とSCフィルタ部43によるノイズ信号出力信号に付加されることはない。

0006

一方、抵抗分圧器41のタップが増幅器41の出力部との間で部分抵抗値を生成できるような設定に変更された場合には、アンチエリアシングフィルタ42とSCフィルタ部43は信号経路に挿入されることになり、第1フィルタ部40の周波数特性に影響を与えることになる。すなわち、増幅器41の出力信号は、アンチエリアシングフィルタ42、SCフィルタ部43、抵抗分圧器44から増幅器41に負フィードバックされる。

0007

このように図7の音質調整装置では、所定の周波数域における音声信号の振幅を増減制御出来るとともに、中立設定状態においてはアンチエリアシングフィルタ42、SCフィルタ部43によるノイズが音声信号に印加されることがない。

発明が解決しようとする課題

0008

しかし、従来の音質調整装置では、調整すべき各周波数帯域毎にフィルタ部が形成され、それらが音声信号経路中に縦列して設けられる。したがって、音声帯域分割数に応じて、演算増幅器OP等から構成された増幅器やローパスフィルタで構成されるアンチエリアシングフィルタ等が必要となり、周波数帯域多段に分割する場合に音質調整装置を小型化することが困難である。また、周波数帯域の分割数に応じた数の演算増幅器OP等が音声信号経路中に縦列接続されることになるから、演算増幅器OP等のノイズが加算され出力ノイズを増加させ、歪みを大きくする原因となる。この周波数帯域の分割数は、グラフィックイコライザ等を用いる場合には例えば、5〜12程度に構成されるから、小型化、音質などの点で大きな問題となる。

0009

そこで、本発明は、SCフィルタを用いて所定の周波数帯域毎に音声信号を含む入力信号の振幅を増減制御する音質調整装置において、回路構成部品を削減して小型化を可能にするとともに、信号経路中の演算増幅器などの増幅器を周波数帯域の分割数に関わらず少なくして、出力ノイズを低減し、歪みの悪化を抑制することを、目的とする。

課題を解決するための手段

0010

請求項1記載の音質調整装置は、入力信号INと複数の所定周波数領域調整信号のうちの選択された減衰用調整信号とが入力され、前記入力信号INが前記各減衰用調整信号により減衰された信号を発生する減衰処理手段11と、前記減衰処理手段11で発生された信号と、複数の所定周波数領域の調整信号のうちの選択された増幅用調整信号が入力され、前記減衰処理手段11で発生された信号を前記各増幅用調整信号で増幅した信号を発生し、出力信号OUTとして出力する増幅処理手段12と、前記減衰処理手段11で発生された信号が入力され、帯域通過型、低域通過型、或いは高域通過型などの所定の周波数域の周波数成分を調整信号として通過させるスイッチトキャパシタフィルタ(SCフィルタ)15−1〜15−3と、このSCフィルタ15−1〜15−3を通過した調整信号を、前記減衰用調整信号として前記減衰処理手段11に入力するか、前記増幅用調整信号として前記増幅処理手段12に入力するか、或いはいずれにも入力しないかを選択する選択手段SW1〜SW3とを少なくともそれぞれ有し、分割すべき周波数帯域に応じて設けられた複数の調整手段と、を備えることを特徴とする。

0011

この請求項1記載の音質調整装置によれば、信号経路中には、減衰処理手段11と増幅処理手段12とを1つずつ設けるとともに、減衰処理手段11の出力部の信号を複数の周波数帯域毎に設けたSCフィルタ15と選択手段SWとを有する調整手段を設けて、各周波数帯域毎に減衰、中立、或いは増幅を行える。したがって、この音質調整装置によれば、分割された各周波数帯域毎に、強調や減衰(除去)あるいは通過などの制御が可能になるとともに、帯域の分割数に関わらず、減衰処理手段、増幅処理手段などを共用するから、SCフィルタの使用と相俟って、音質調整装置を一層小型化することが出来る。また、信号経路には、帯域の分割数に関わらず、共用される減衰処理手段11と増幅処理手段12が設けられるだけであるから、周波数帯域の分割数が多くなった場合でも、信号経路中にノイズ源となる素子数が増えることがないので、出力ノイズが増加することはなく、歪みの悪化を抑制することが出来る。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、図面を参照して、本発明の音質調整装置に係る実施の形態について説明する。

0013

図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる音質調整装置の構成を示す図であり、図2は各周波数帯域毎の利得特性の調整状況を模式的に示す図である。なお、この実施の形態では、周波数帯域を3つに区分した例を示しているが、勿論この数に限ることなく、任意の数の帯域に分割することが出来る。また、各実施の形態では、音声信号の調整について説明するが、本発明は音声信号に限ることなく、その他の信号にも同様に適用することができる。

0014

図1において、処理されるべき音声入力信号INが入力される減衰処理手段11と、処理された音声出力信号OUTが出力される増幅処理手段12が、音声信号経路中に直列に設けられている。また、図示していないが、入力信号INを入力する入力手段、及び出力信号OUTを出力する出力手段が、それぞれ入力側、出力側に設けられている。

0015

減衰処理手段11は、音声入力信号INと、周波数帯域の分割数に応じた調整信号のうち選択された減衰用調整信号とを加算器11−1で加算し、この加算された結果を増幅度1の反転増幅器11−2を介して出力する。

0016

増幅処理手段12は、減衰処理手段11の出力信号と、周波数帯域の分割数に応じた調整信号のうち選択された増幅用調整信号とを加算器12−1で加算し、この加算された結果を増幅度1の反転増幅器12−2を介して音声出力信号OUTとして出力する。

0017

第1〜第3調整手段13−1〜13−3は、前記減衰処理手段11で発生された信号が入力され音声信号の特定の周波数域の信号を調整して、減衰処理手段11または増幅処理手段12に供給するものであり、音声信号の周波数帯域の分割数に応じて設けられる。

0018

第1調整手段13−1は、アンチエリアシングフィルタ14−1、SCフィルタ15−1、スムージングフィルタ16−1、ゲイン調整手段17−1、選択スイッチSW1が、この順序で直列に接続されて、構成されている。アンチエリアシングフィルタ14−1は、SC技法における最高周波数より高い周波数域の信号成分を十分に減衰する選択特性を持つローパスフィルタでよい。

0019

SCフィルタ15−1は、帯域通過型、低域通過型、或いは高域通過型などの所定の周波数特性を有しており、各々の周波数域の周波数成分を調整信号として通過させる。スムージングフィルタ16−1は、SCフィルタ15−1のスイッチングにより発生した高調波成分を除去する特性を持つローパスフィルタである。ゲイン調整手段17−1は、減衰処理手段11や増幅処理手段12に供給する調整信号のレベルを制御する。また、選択スイッチSW1は、レベル制御された調整信号を、減衰用調整信号として減衰処理手段11に入力するか、増幅用調整信号として増幅処理手段12に入力するか、或いはいずれにも入力しない中立位置とするかを選択する。また、第2調整手段13−2、第3調整手段13−3については、SCフィルタで設定される周波数特性が異なるのみで、第1調整手段13−1と同様に構成される。なお、簡単化するためにその説明を省略する。

0020

さて、以上のように構成されている音質調整装置の動作について説明する。なお、調整手段としては第1調整手段13−1を中心に説明する。

0021

選択スイッチSW1が接点aに接続され、第1調整手段13−1の調整信号が減衰処理手段11にフィードバックされる状態にセットされているときには、音声入力信号INに減衰処理手段11の加算器11−1でフィードバックされた調整信号が加算され、反転増幅器11−2から出力される。この反転増幅器11−2の出力が第1調整手段13−1において、特定の周波数帯域の音声信号が例えば帯域通過特性のSCフィルタ14−1を通過し、通過した特定の周波数帯域の音声信号のレベルがゲイン調整手段17−1で調整されて、調整信号となる。この場合には、選択スイッチSW1が接点aに接続されているから、この調整信号が減衰用調整信号として加算器11−1にフィードバックされる。

0022

このように反転増幅器11−2で反転増幅した信号を第1調整手段13−1で制御調整して、加算器11−1に供給しているから、加算器11−1と反転増幅器11−2は減衰処理を行うことになる。

0023

つぎに、選択スイッチSW1が接点bに接続され、第1調整手段13−1の調整信号が増幅処理手段11に供給される状態にセットされているときには、反転増幅器11−2の出力が第1調整手段13−1において同様に調整され、その調整信号が、選択スイッチSW1の接点bを通って増幅用調整信号として、増幅処理手段12の加算器12−1に供給される。この加算器12−1の加算信号が、反転増幅器12−2で反転増幅されて音声出力信号OUTになる。

0024

このように反転増幅器11−2で反転増幅した信号を、直接及び第1調整手段13−1で制御調整して、それぞれ加算器12−1に供給して加算し、さらに反転増幅器12−2で反転増幅しているから、増幅処理手段12−2からは増幅処理され、かつ音声入力信号と同位相関係の音声出力信号OUTが出力されることになる。

0025

つぎに、選択スイッチSW1が接点cに接続され、中立状態にセットされている時には、第1調整手段13−1の調整信号は、減衰処理手段11にも増幅処理手段12にも供給されないから、この場合には、減衰処理手段11で反転増幅された音声入力信号INが、増幅処理手段12で再び反転増幅されるから、実質的に音声入力信号INがそのまま出力されることになる。以上の各動作は、他の第2,第3調整手段13−2,13−3についても同様である。

0026

したがって、音声信号の周波数帯域の分割数に応じて設けられた、第1〜第3調整手段13−1〜13−3の、選択スイッチSW1〜SW3の接続設定状態、すなわち減衰処理手段11へ接続、中立位置への設定、或いは増幅処理手段12へ接続、によって、分割された特定周波数帯域毎の強調、不変、減衰が選択的に行われ、またその強調、減衰の程度もゲイン調整手段17−1〜17−3での調整により、任意に調整することが出来る。

0027

各周波数帯域毎の調整状況を、周波数f−利得Gvの利得特性で模式的に図2に示している。ここでは各SCフィルタ15−1〜15−3を帯域通過特性のものとして表しており、選択スイッチSW1〜SW3の接続設定状態とゲイン調整手段17−1〜17−3での調整により、各周波数帯域毎の利得特性をそれぞれ任意に強調あるいは減衰したり、または不変とすることができることを示している。

0028

図3は、SCフィルタ15の構成例を帯域通過特性のものについて示す図であり、図4(a)、(b)はその特性を例示する図である。

0029

図3において、第1演算増幅器OPaの反転入力端子に、入力がコンデンサC1を介して供給され、この第1演算増幅器OPaの反転入力端子と出力端子間にコンデンサCaが接続され、その非反転入力端子基準電位点に接続される。第2演算増幅器OPbの反転入力端子に、第1演算増幅器OPaの出力端子がスイッチS1,コンデンサC2、スイッチS2を介して接続され、この第2演算増幅器OPbの反転入力端子と出力端子間にコンデンサCbが接続され、その非反転入力端子は基準電位点に接続される。コンデンサC2の両端はそれぞれ、スイッチS3,スイッチS4を介して基準電位点に接続される。また、第1演算増幅器OPaの反転入力端子と第2演算増幅器OPbの出力端子との間に、コンデンサC4が接続され、さらにスイッチS5,コンデンサC3、スイッチS6を介して接続されており、コンデンサC3の両端はそれぞれ、スイッチS7,スイッチS8を介して基準電位点に接続される。

0030

スイッチS2,スイッチS3、スイッチS5、スイッチS6はクロック信号φ1で駆動され、スイッチS1,スイッチS4、スイッチS7、スイッチS8はクロック信号φ2で駆動される。これらクロック信号φ1、φ2は、相補信号として、かつ両クロック信号高位期間(スイッチオン期間)が互いにオーバーラップしないように形成される。

0031

このように構成されたSCフィルタ15の各スイッチS1〜S8をクロック信号φ1,φ2によりスイッチングすることにより、所定のフィルタ特性が得られる。そのフィルタ特性も調整することが出来、例えば、コンデンサC2,C3を大きく或いは小さくすることにより、図4(a)に示すように、そのフィルタ特性の中心周波数f0を高く或いは低くすることが出来る。また、コンデンサC1,C4を大きく或いは小さくすることにより、図4(b)に示すように、そのフィルタ特性の選択度Qを小さく或いは大きくすることが出来る。

0032

この第1の実施の形態にかかる音質調整装置によれば、分割された各周波数帯域毎に、強調、減衰(除去)、通過などの制御が可能であるとともに、帯域の分割数に関わらず、減衰処理手段11、増幅処理手段12を共用するから、SCフィルタの使用と相俟って、音質調整装置を一層小型化することが出来る。また、音声信号経路には、帯域の分割数に関わらず、共用される減衰処理手段11と増幅処理手段12が設けられるだけであるから、音声帯域の分割数が多くなった場合でも、音声信号の主信号経路中にノイズ源となる素子数が増えることがないので、出力ノイズが増加することはなく、歪みの悪化を抑制することが出来る。

0033

さらに、中立位置に設定した調整手段13については、SCフィルタ15、アンチエリアシングフィルタ14等は、音声信号経路中から除外されるので、さらにノイズを低減することが出来る。

0034

したがって、この音質調整装置を作り込む半導体集積回路装置自体を小型化でき、フィルタのための外付け部品も不要とすることが出来るから、カーオーディオ、テレビ受像機、マイクロコンポなどセット基板スペース制約のあるオーディオ機器類に有効に適用することが出来る。

0035

図5(a)は、本発明の第2の実施の形態にかかる音質調整装置の構成を示す図であり、同図(b)は増幅処理手段22の構成を示す図である。

0036

この図5(a)(b)の第2の実施の形態においては、図1の第1の実施の形態におけるアンチエリアシングフィルタ14−1〜14−3に代えて、各調整手段に対して共通にアンチエリアシングフィルタ24を設け、減衰処理手段11の出力をアンチエリアシングフィルタ24を介して各SCフィルタ15−1〜15−3にそれぞれ供給する。アンチエリアシングフィルタは、SC技法で実現されるフィルタの前段に、SC技法における最高周波数より高い周波数域の信号成分を十分に減衰するために設けられ、ローパスフィルタで構成されるから、共通化することが出来る。この共通化は、本発明にしたがって、各調整手段を並列接続する構成において、取り得ることである。

0037

また、この図5(a)(b)の第2の実施の形態においては、図1の第1の実施の形態におけるスムージングフィルタ16−1〜16−3を除去し、その機能を増幅処理手段22に持たせている。同図(b)は、増幅処理手段22を示す図であり、加算器22−1と反転増幅器22−2を含んでいる。

0038

この増幅処理手段22は、演算増幅器OP22の反転入力端子に入力抵抗Rs22を介して減衰処理された信号が入力され、その反転入力端子と出力端子間に帰還抵抗Rf22が接続される。その反転入力端子には、それぞれ選択スイッチSW1〜SW3の接点bに接続された抵抗器Ra22−1〜Ra22−3が接続されている。また、演算増幅器OP22の非反転入力端子は基準電位点に接続されている。さらに、帰還抵抗Rf22に並列帰還コンデンサCf22を接続することにより、増幅処理手段22にローパスフィルタの機能をも持たせることで、独立のスムージングフィルタを不要としている。なお、その他の構成は、図1の第1の実施の形態と同様であり、対応する構成要素には同一の符号を付しており、再度の説明は省略する。

0039

図6は、本発明の第3の実施の形態にかかる音質調整装置の構成を示す図である。この第3の実施の形態においては、減衰調整手段31及び増幅調整手段32を具体化するとともに、図1の第1の実施の形態における利得調整手段17−1〜17−3を除去し、その機能を減衰調整手段31及び増幅調整手段32に取り込んでいる。その他の構成は、図1の第1の実施の形態と同様であり、対応する構成要素には同一の符号を付している。

0040

図6において、減衰処理手段31は、演算増幅器OP31の反転入力端子に入力抵抗Rs31を介して音声入力信号が入力され、その反転入力端子と出力端子間に帰還抵抗Rf31が接続される。その反転入力端子には、それぞれ選択スイッチSW1〜SW3の接点aに接続された可変抵抗器Rv31−1〜Rv31−3が接続されている。また、演算増幅器OP31の非反転入力端子は基準電位点に接続されている。ここで、入力抵抗Rs31と帰還抵抗Rf31とを等しい抵抗値とすることで増幅度1の反転増幅器として機能し、また可変抵抗器Rv31−1〜Rv31−3の抵抗値を変化させることでゲイン調整手段として機能させることが出来る。

0041

また、同様に、増幅処理手段32は、演算増幅器OP32の反転入力端子に入力抵抗Rs32を介して減衰処理された信号が入力され、その反転入力端子と出力端子間に帰還抵抗Rf32が接続される。その反転入力端子には、それぞれ選択スイッチSW1〜SW3の接点bに接続された可変抵抗器Rv32−1〜Rv32−3が接続されている。また、演算増幅器OP32の非反転入力端子は基準電位点に接続されている。ここで、入力抵抗Rs32と帰還抵抗Rf32とを等しい抵抗値とすることで増幅度1の反転増幅器として機能し、また可変抵抗器Rv32−1〜Rv32−3の抵抗値を変化させることでゲイン調整手段として機能させることが出来る。

0042

なお、さらに図5の第2の実施の形態におけると同様に、アンチエリアシングフィルタを共通化すること、スムージングフィルタを除去して増幅処理手段32にその機能を持たせることも出来る。

0043

これら第2、第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態におけると同様の効果を得ることが出来るとともに、さらに小型化を図ることが出来る。

発明の効果

0044

請求項1記載の音質調整装置によれば、分割された各周波数帯域毎に、強調や減衰(除去)あるいは通過などの制御が可能になるとともに、帯域の分割数に関わらず、減衰処理手段、増幅処理手段などを共用するから、SCフィルタの使用と相俟って、音質調整装置を一層小型化することが出来る。また、信号経路には、帯域の分割数に関わらず、共用される減衰処理手段と増幅処理手段が設けられるだけであるから、帯域の分割数が多くなった場合でも、信号経路中にノイズ源となる素子数が増えることがないので、出力ノイズが増加することはなく、歪みの悪化を抑制することが出来る。

図面の簡単な説明

0045

図1本発明の第1の実施の形態にかかる音質調整装置の構成図。
図2周波数帯域毎の利得特性の調整状況を模式的に示す図。
図3SCフィルタの構成例を示す図。
図4SCフィルタの特性を例示する図。
図5本発明の第2の実施の形態にかかる音質調整装置の構成図。
図6本発明の第3の実施の形態にかかる音質調整装置の構成図。
図7従来の音質調整装置の構成図。

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0046

11、31減衰処理手段
11−1加算器
11−2反転増幅器
12、22、32増幅処理手段
12−1、22−1 加算器
12−2、22−2 反転増幅器
13−1〜13−3 調整手段
14−1〜14−3、24アンチエリアシングフィルタ
15−1〜15−3 SCフィルタ
16−1〜16−3スムージングフィルタ
17−1〜17−3ゲイン調整手段
SW1〜SW3 選択手段

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