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技術 エレベータの非常止め装置

出願人 東芝エレベータ株式会社
発明者 高井和彦小林英彦
出願日 2001年1月25日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 2001-017231
公開日 2002年8月6日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2002-220172
状態 特許登録済
技術分野 エレベーターの保守安全及び検査装置
主要キーワード ローラ保持具 各案内板 上下端板 転動運動 シュー材 転送ローラ 締結体 半球部分
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図面 (15)

課題

案内板運動を円滑に行わせて、制動動作に対する信頼性を高くすることができるとともに、製造性及び保守性を高くする。

解決手段

非常止め装置は一対の端板17A,17B間に、ばね15によって押圧された案内板14が設けられている。案内板14の内側には転送ローラ13を介してクサビ11が設けられており、このクサビ11がかご下降速度の超過により作動する調速機の働きにより引き上げられてガイドレール4を挟むことにより制動動作する。この際、案内板14は広がる等の移動を行うが、案内板14と端板17A,17Bの係合部はローラ19を用いて構成しているので、案内板14の動作が円滑に行われ、ガイドレール4に曲がりがあっても追従して支障なく動作する。

概要

背景

エレベータでは、安全装置として建築基準法施行令の129条の9第7号において、下降するかごの速度が規定された値を超えると、かごの下降を自動的に制止する装置の設置が義務づけられている。

図12は、非常止め装置が設けられた一般的なエレベータの概略機構を示している。エレベータのかご1は主ロープ2で吊り下げられ、巻上機3によって昇降路内を昇降するとともに、その昇降路に設けられたガイドレール4によってその昇降が案内されている。上記かご1又は主ロープ2の他端に設けられたつり合いおもり5には非常止め装置6が装着されている。

図12はかごにだけ非常止め装置が装着されている例を示す。主ロープ2が切断したり、巻上機3の回転速度が異常になり上記かご1もしくはつり合いおもり5の下降速度が定格速度以上になった場合、非常止め装置はガイドレール4を掴み、かご1もしくはつり合いおもり5の下降を機械的に停止させる様に構成されている。即ち、エレベータの過速度を調速機7が検知すると、この調速機7に組込まれたロープ掴み部が作動し、調速機7に巻装されている調速機ロープ8が把持される。調速機ロープ8が把持されると、かご1もしくはつり合いおもり5に装着されたセフティリンク9が作動し、左右の引き上げ棒10を引き上げることにより、引き上げ棒10に連結された、詳細は図13及び図14に示すクサビ11を引き上げ、非常止め装置6が動作される。

図13は、従来のエレベータの非常止め装置の一例を示す正面図であり、図の左側は非常止め装置動作前、右側は非常止め装置動作後の状態を表し、図14は図13の非常止め装置動作前におけるB−B断面図である。図13及び図14において、この非常止め装置は、かごの下梁に上面が固定され、図示しない平面図ではほぼ正方形の上部端板17Aと、この上部端板17Aとほぼ同形であり且つ板厚がわずかに薄い下部端板17Bと、これらの上部端板17Aと下部端板17Bの両側の間に縦設されて、これらの上部端板17Aと下部端板17Bに上下が溶接される山形鋼製の図示しない一対の柱とで骨格が構成されている。

これらの上部端板17Aと下部端板17Bの前面中央部には、ガイドレール4の頭部が遊嵌するU字状の溝17aが図14に示す様に形成されている。上部端板17Aの前端両側には、段付部17bが形成され、同様に下部端板17Bの前端両側には段付部17cが形成されている。これらの段付部17b,17cには、略コ字状に形成された一対の案内板14の上下端の対向側に突設された係止部14a、14bが外側から挿入され、これらの案内板14の対向面は、下側の間隔が広くなって傾斜している。左右の案内板14の外側には、コ字状の溝14cが形成され、この溝14cには、図14に示す様にU字状に形成された厚板製の板ばね15の両端が遊嵌している。この板ばね15の両端には、一対の押圧具16が内側からあらかじめ挿入されており、この押圧具16頭部の半球部分の大部分は、案内板14の溝14cの上下に形成された半球状の凹部に嵌合し、板ばね15の復帰力によって凹部に押圧され、板ばね15はその姿勢を維持している。

符号10は、前述した引き上げ棒を示し、帯板状の鋼材から製作され、この引き上げ棒10の下端には、ピンを介して略台形状のクサビ11の下端が連結されている。このクサビ11の前後面の外面側には、斜面と平行な案内溝が図14に示す様に形成されている。同じく、先述した各案内板14の対向側の前後面にも、図14で示す様に案内溝が形成されている。この案内板14に形成された案内溝と前述したクサビ11に形成された案内溝には、図14に示す様に略状に形成されたローラ保持板12の両側の爪部が嵌合している。前後のローラ保持板12の中心線上に形成された数カ所の軸穴には、転送ローラ13の両端に突設された軸部が挿入されている。したがって、ローラ保持板12は、案内板14に形成された溝に片側が嵌合した爪部によって、転送ローラ13とともに上方に移動自由となっている。なお、この非常止め装置は、かご1の他側にも設けられ、更につり合いおもり5にも取り付けられることがある。

この様に構成されたエレベータの非常止め装置においては、かご1もしくはつり合いおもり5の下降速度が規定された値を超えると、調速機ロープ8が調速機7の掴み部で把持されて引き上げ棒10がかご1もしくはつり合いおもり5より先に停止し、かご1もしくはつり合いおもり5及び案内板14に対して相対的に上昇することで、この引き上げ棒10の下端に係止されたクサビ11が、かご1もしくはつり合いおもり5に対して上昇する。すると、一対のクサビ11の対向面がガイドレール4の頭部の側面に押圧され、ガイドレール4を両側から挟み、このガイドレール4とクサビ11との間の摩擦力によってかごの下降は停止される。

クサビ11とともに上昇するローラ保持板12に挿入された転送ローラ13は、クサビ11と案内板14との間に発生する摩擦を減らし、クサビ11の上昇運動を円滑にし、ガイドレール4への押圧力の低下を防ぐために組込まれている。

概要

案内板の運動を円滑に行わせて、制動動作に対する信頼性を高くすることができるとともに、製造性及び保守性を高くする。

非常止め装置は一対の端板17A,17B間に、ばね15によって押圧された案内板14が設けられている。案内板14の内側には転送ローラ13を介してクサビ11が設けられており、このクサビ11がかごの下降速度の超過により作動する調速機の働きにより引き上げられてガイドレール4を挟むことにより制動動作する。この際、案内板14は広がる等の移動を行うが、案内板14と端板17A,17Bの係合部はローラ19を用いて構成しているので、案内板14の動作が円滑に行われ、ガイドレール4に曲がりがあっても追従して支障なく動作する。

目的

本発明はこの様な点に鑑み、案内板の運動を円滑に行わせることができ、制動動作に対する信頼性を高くすることができるとともに、製造性及び保守性も高くすることのできるエレベータの非常止め装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ガイドレールの両側に対置してエレベータかごはつり合いおもりに設けられ、前記かごの下降速度の超過により作動する調速機の働きにより引き上げられるクサビと、転送ローラを介して前記クサビと係合する案内板と、この案内板の外面側を押圧するばねと、前記案内板の上下に設けられ案内板の上下端が片側に係合する一対の端板とを備えたエレベータの非常止め装置において、前記案内板と端板の係合部をローラを用いて構成することを特徴とするエレベータの非常止め装置。

請求項2

前記ローラに保持具を装着したことを特徴とする請求項1に記載のエレベータの非常止め装置。

請求項3

前記ローラを弾性体によって所定の位置に保持することを特徴とする請求項2に記載のエレベータの非常止め装置。

請求項4

前記ローラの転動運動ガイドにより拘束することを特徴とする請求項2に記載のエレベータの非常止め装置。

請求項5

ガイドレールの両側に対置してエレベータのかご又はつり合いおもりに設けられ、前記かごの下降速度の超過により作動する調速機の働きにより引き上げられるクサビと、転送ローラを介して前記クサビと係合する案内板と、この案内板の外面側を押圧するばねと、前記案内板の上下に設けられ案内板の上下端が片側に係合する一対の端板とを備えたエレベータの非常止め装置において、前記案内板と端板の係合部を低摩擦材を用いて構成することを特徴とするエレベータの非常止め装置。

請求項6

前記案内板と前記端板の係合部を弾性体を用いて支持することを特徴とする請求項1又は5に記載のエレベータの非常止め装置。

請求項7

前記案内板と前記端板の係合部間隔を調整可能な構造とすることを特徴とする請求項1又は5に記載のエレベータの非常止め装置。

技術分野

0001

本発明は、エレベータ非常止め装置に関する。

背景技術

0002

エレベータでは、安全装置として建築基準法施行令の129条の9第7号において、下降するかごの速度が規定された値を超えると、かごの下降を自動的に制止する装置の設置が義務づけられている。

0003

図12は、非常止め装置が設けられた一般的なエレベータの概略機構を示している。エレベータのかご1は主ロープ2で吊り下げられ、巻上機3によって昇降路内を昇降するとともに、その昇降路に設けられたガイドレール4によってその昇降が案内されている。上記かご1又は主ロープ2の他端に設けられたつり合いおもり5には非常止め装置6が装着されている。

0004

図12はかごにだけ非常止め装置が装着されている例を示す。主ロープ2が切断したり、巻上機3の回転速度が異常になり上記かご1もしくはつり合いおもり5の下降速度が定格速度以上になった場合、非常止め装置はガイドレール4を掴み、かご1もしくはつり合いおもり5の下降を機械的に停止させる様に構成されている。即ち、エレベータの過速度を調速機7が検知すると、この調速機7に組込まれたロープ掴み部が作動し、調速機7に巻装されている調速機ロープ8が把持される。調速機ロープ8が把持されると、かご1もしくはつり合いおもり5に装着されたセフティリンク9が作動し、左右の引き上げ棒10を引き上げることにより、引き上げ棒10に連結された、詳細は図13及び図14に示すクサビ11を引き上げ、非常止め装置6が動作される。

0005

図13は、従来のエレベータの非常止め装置の一例を示す正面図であり、図の左側は非常止め装置動作前、右側は非常止め装置動作後の状態を表し、図14図13の非常止め装置動作前におけるB−B断面図である。図13及び図14において、この非常止め装置は、かごの下梁に上面が固定され、図示しない平面図ではほぼ正方形の上部端板17Aと、この上部端板17Aとほぼ同形であり且つ板厚がわずかに薄い下部端板17Bと、これらの上部端板17Aと下部端板17Bの両側の間に縦設されて、これらの上部端板17Aと下部端板17Bに上下が溶接される山形鋼製の図示しない一対の柱とで骨格が構成されている。

0006

これらの上部端板17Aと下部端板17Bの前面中央部には、ガイドレール4の頭部が遊嵌するU字状の溝17aが図14に示す様に形成されている。上部端板17Aの前端両側には、段付部17bが形成され、同様に下部端板17Bの前端両側には段付部17cが形成されている。これらの段付部17b,17cには、略コ字状に形成された一対の案内板14の上下端の対向側に突設された係止部14a、14bが外側から挿入され、これらの案内板14の対向面は、下側の間隔が広くなって傾斜している。左右の案内板14の外側には、コ字状の溝14cが形成され、この溝14cには、図14に示す様にU字状に形成された厚板製の板ばね15の両端が遊嵌している。この板ばね15の両端には、一対の押圧具16が内側からあらかじめ挿入されており、この押圧具16頭部の半球部分の大部分は、案内板14の溝14cの上下に形成された半球状の凹部に嵌合し、板ばね15の復帰力によって凹部に押圧され、板ばね15はその姿勢を維持している。

0007

符号10は、前述した引き上げ棒を示し、帯板状の鋼材から製作され、この引き上げ棒10の下端には、ピンを介して略台形状のクサビ11の下端が連結されている。このクサビ11の前後面の外面側には、斜面と平行な案内溝図14に示す様に形成されている。同じく、先述した各案内板14の対向側の前後面にも、図14で示す様に案内溝が形成されている。この案内板14に形成された案内溝と前述したクサビ11に形成された案内溝には、図14に示す様に略状に形成されたローラ保持板12の両側の爪部が嵌合している。前後のローラ保持板12の中心線上に形成された数カ所の軸穴には、転送ローラ13の両端に突設された軸部が挿入されている。したがって、ローラ保持板12は、案内板14に形成された溝に片側が嵌合した爪部によって、転送ローラ13とともに上方に移動自由となっている。なお、この非常止め装置は、かご1の他側にも設けられ、更につり合いおもり5にも取り付けられることがある。

0008

この様に構成されたエレベータの非常止め装置においては、かご1もしくはつり合いおもり5の下降速度が規定された値を超えると、調速機ロープ8が調速機7の掴み部で把持されて引き上げ棒10がかご1もしくはつり合いおもり5より先に停止し、かご1もしくはつり合いおもり5及び案内板14に対して相対的に上昇することで、この引き上げ棒10の下端に係止されたクサビ11が、かご1もしくはつり合いおもり5に対して上昇する。すると、一対のクサビ11の対向面がガイドレール4の頭部の側面に押圧され、ガイドレール4を両側から挟み、このガイドレール4とクサビ11との間の摩擦力によってかごの下降は停止される。

0009

クサビ11とともに上昇するローラ保持板12に挿入された転送ローラ13は、クサビ11と案内板14との間に発生する摩擦を減らし、クサビ11の上昇運動を円滑にし、ガイドレール4への押圧力の低下を防ぐために組込まれている。

発明が解決しようとする課題

0010

上記の様に、非常止め装置は各部が円滑に動作する様に構成し、クサビ11に所用の押圧力を伝達し、確実にガイドレール4を押圧できなくてはならない。また、ガイドレール4は僅かながら曲がりを持って昇降路に取り付けられているため、非常止め装置の動作時には、このガイドレール4の曲がりに追従する様にクサビ11及び案内板14が僅かながらも左右に移動して、このガイドレール4の曲がりの影響を受けずに安定した制動力が得られる構造でなければならない。したがって、安定した制動力を発生するためには、ガイドレール4の曲がりに追従できる様に、案内板14が滑らかに移動できることが必要になる。さらに、非常止め装置の動作時には、この案内板14の係合部18に制動力の分力が作用し、大容量の非常止め装置においては、その力は10kN近くになる。

0011

ところが、図13および図14に示した従来の非常止め装置では、案内板14と上部端板17A及び下部端板17Bの段付部17b、17cに加工された平面部において、面接触による摺動を行う構造となっているため、係合部18の加工精度不良等に起因する摺動時のセリにより、案内板14が円滑に運動しなくなるおそれがある。さらに、非常止め装置動作時には係合部18に作用する力によって、運動時のセリが大きくなると、所要の制動力が得られなくなるばかりか、非常止め装置の動作不良の原因となり得る。このため、係合部18には高い加工精度が要求されるとともに、係合部18の検査等が必要になり、作業人員の増加等の要因となっている。

0012

本発明はこの様な点に鑑み、案内板の運動を円滑に行わせることができ、制動動作に対する信頼性を高くすることができるとともに、製造性及び保守性も高くすることのできるエレベータの非常止め装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明によるエレベータの非常止め装置は、ガイドレールの両側に対置してエレベータのかご又はつり合いおもりに設けられ、前記かごの下降速度の超過により作動する調速機の働きにより引き上げられるクサビと、転送ローラを介してクサビと係合する案内板と、この案内板の外面側を押圧するばねと、前記案内板の上下に設けられ案内板の上下端が片側に係合する一対の端板とを備えたエレベータの非常止め装置において、前記案内板と端板の係合部をローラを用いて構成することを特徴とする。

0014

また、本発明によるエレベータの非常止め装置は、ガイドレールの両側に対置してエレベータのかご又はつり合いおもりに設けられ、前記かごの下降速度の超過により作動する調速機の働きにより引き上げられるクサビと、転送ローラを介してクサビと係合する案内板と、この案内板の外面側を押圧するばねと、前記案内板の上下に設けられ案内板の上下端が片側に係合する一対の端板とを備えたエレベータの非常止め装置において、前記案内板と端板の係合部を低摩擦材を用いて構成することを特徴とする。この様な手段によって案内板の運動を円滑に行わせることができ、しかも製作、保守が容易で、高い信頼性を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下に、本発明のエレベータの非常止め装置の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明のエレベータの非常止め装置の第1の実施形態を示す図であり、従来の技術で示した図13に対応する図である。また、図2図1のB−B断面に相当し、従来の技術で示した図14に対応する。

0016

図1において、従来の技術で示した図13と異なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部端板17Bの係合部18にローラ19を配し、ローラ19の転動運動によって案内板14の運動を行わせる点にあり、他は従来の技術で示した図13と同一である。

0017

この様に、案内板14の摺動をローラ19の転動運動によって行わせることで、案内板14の運動をより滑らかに行わせることができるので、板ばね15による押圧力を効率よくクサビ11に伝達できるとともに、ガイドレール4の曲がりに対する追従性が向上する。

0018

また、係合部18にホコリゴミ等の異物侵入した場合、従来の面接触による摺動運動では、そのゴミ等によって直ちに摺動抵抗が大きくなり、摺動時のセリや動作不良発生の原因となるが、ローラ19は線接触によって転動運動しているため、ゴミ等の異物が侵入したとしても、直ちに抵抗が大きくなることは無く、セリ等が発生しにくいため、制動動作に対する信頼性の高い非常止め装置を得ることが可能となる。特に、定格速度が900m/分を超えるエレベータでは、非常止め装置6の動作によって、ガイドレール4及びシュー材摩耗粉が大量に飛散する。このため、案内板14の係合部18をローラによって構成することは非常に大きな効果を生むことになる。

0019

このように本実施形態によれば、ガイドレール4の曲がりや、異物の侵入等の外乱の影響を受けにくく、安定した制動力を発生することができる、信頼性の高い非常止め装置を提供することができる。

0020

さらに、ローラ19を用いると、案内板14と上部及び下部端版17A、17Bの係合部18の遊びが大きく、案内板14及びローラ19ががたつく場合においても、ローラ19による転動作用により、案内板14がセリ上がり、非常止め装置が動作不良となることを未然に防ぐことができる。

0021

次に、図3は、本発明のエレベータの非常止め装置の第2の実施形態を示す図であり、従来の技術で示した図13に対応する図である。また、図4図3のB−B断面に相当し、従来の技術で示した図14に対応する。

0022

図3において、第1の実施形態で示した図1と異なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部端板17Bの係合部18に配置されたローラ19をローラ保持具20によって保持固定する点にある。

0023

この様に、ローラ19を保持具20によって保持固定することにより、複数個のローラ19を1つのユニットとして扱うことが可能となり、ローラ19が扱い易くなるので組立性が向上し、非常止め装置の製造工数が改善される。

0024

また、構成部品コンパクトに収めるため、係合部18の面積を大きく取ることが困難となる場合があり、このような場合、ローラ転動時の面圧及び転がり抵抗を低減するためには、ローラ19の直径を小さくし、できる限り多くのローラ19を配置する必要がある。この際、多数のローラ19を保持具20にて保持固定することで、ローラ19が扱い易くなるとともにローラ19の間隔を適切な距離に維持し、常にローラ19の向きを転動方向に対して直角に保持することができるので、ローラ19同士の干渉を防ぐことができるとともにローラ19の転動方向を一定に保つことができる。これにより、案内板14の運動をより確実なものとすることができ、制動動作に対する信頼性の高い非常止め装置を得ることができる。

0025

次に、図5は、本発明のエレベータの非常止め装置の第3の実施形態を示す図であり、従来の技術で示した図13に対応する図である。また、図6図5のB−B断面に相当し、従来の技術で示した図14に対応する。

0026

図5において、第2の実施形態で示した図3と異なる点は、ばね等の弾性体22によってローラ19の運動及び初期位置を保持するとともに、その運動をガイド21によって拘束する点にある。

0027

この係合部18に挿入されたローラ19の移動量は、基本的には案内板14の移動量の1/2となるが、実際にはローラの転動運動の他に滑り運動も発生するため、実際のローラ19の移動量は案内板14の移動量の1/2にはならない。

0028

本実施形態の様に、弾性体22及びガイド21を用いてローラ19を保持することにより、ローラ19を適切な初期位置に保持するとともにローラ19の転動範囲を規定することが可能となる。これにより、ローラ19の初期位置のずれに起因して非常止め装置の動作時にローラ19が案内板14に接触してしまい、転動運動が妨げられて案内板14の運動がくなったり、ローラ19の初期位置がずれてしまい、案内板14上の転動面からローラ19が飛び出たりすることを防ぐことができ、案内板14の円滑な運動を維持することができる。

0029

また、ローラ19はローラ19の移動量分の弾性変形が許されるばねによって保持されており、ローラ19の初期位置は任意となっている。即ち、ローラ19が確実に運動できるだけのクリアランスが弾性体22によって保証されおり、通常時にローラ19の移動量以上にローラ19がガイド21に近づくと、この弾性体22によりローラ19が押し戻される。これにより、ローラ19の移動量分のクリアランスは必ず確保されるので、ローラ19を初期位置に保持する必要が無くなる。

0030

したがって、本実施形態の様な構成を取ることで、ローラ19を初期位置に設定、調整する必要が無くなり、ローラ19は自動的に初期位置に保持されるので、製造及び点検作業を軽減することができる。

0031

次に、図7は、本発明のエレベータの非常止め装置の第4の実施形態を示す図であり、従来の技術で示した図13に対応する図である。また、図8図7のB−B断面に相当し、従来の技術で示した図14に対応する。図7において、従来の技術で示した図13と異なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部端板17Bの係合部18を低摩擦材23で構成したことにある。

0032

図7において、案内板14と上部端板17A及び下部端板17Bの係合部18は低摩擦材23で構成されており、図8斜線部で示した係合部18を低摩擦材23で構成することにより、前述の様な非常止め装置の動作時に発生する案内板14の摺動抵抗を低減することができる。この低摩擦材23は、例えば含油鋳鉄等の潤滑油を含んだ金属材料低摩擦性能を有する樹脂材料あるいは表面をテフロン登録商標)やフッ素コーティングした表面改質材料等である。これにより、案内板14はより円滑な摺動運動を行うことができ、動作時のガイドレール4の曲がりに対する追従性が向上するとともに動作時のセリ等を防ぐことができる。この結果、ガイドレール4の曲がりの影響をほとんど受けることなく所定の制動力を得ることができ、より確実にガイドレール4を押圧することが可能となるので、非常止め装置の信頼性がさらに向上する。また、低摩擦材23を用いるため、この係合部18への給油等の保守作業が省略でき、整備及び保守作業が容易になる。上記は、案内板14の係合部18ではなく、上下端板の係合部18を低摩擦材23で構成しても同様な効果が得られる。

0033

次に、図9は、本発明のエレベータの非常止め装置の第5の実施形態を示す図であり、従来の技術で示した図13に対応する図である。また、図10は本発明の作用を示す図である。

0034

図9において、従来の技術で示した図13と異なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部端板17Bの係合部18の下部に弾性体24を配置し、この係合部18を弾性体24で支持したことにある。

0035

図9において、案内板14の係合部18の下部には弾性体24が挿入されており、案内板14の運動中にセリが生じた場合、この弾性体24が図10の左側の様に変形し、係合部間隔が変化することにより、案内板14の無理な回転運動等を吸収することができ、係合部18のセリが自動的に解消される。この弾性体24は、例えば緩衝材ゴム高分子体等である。また、異物が侵入したとしても、図10の右側の様に、弾性体24が変形することで、異物による係合部間隔の変化を吸収するので、同様に係合部18のセリが自動的に解消される。これにより、ゴミの侵入や、加工精度の問題により係合部18に多少のセリが生じたとしても、そのセリによって案内板14が動作不良となるのを防ぐことができるので、非常止め装置の信頼性がさらに向上する。また、前記の実施形態におけるローラあるいは低摩擦材と組み合わせて用いることで、案内板14の運動をより円滑に行わせることが可能となり、制動動作に対する信頼性の高い非常止め装置を提供することが可能となる。上記は、案内板14の係合部18ではなく、上部及び下部端板17A,17Bの係合部18に用いても同様な効果が得られる。

0036

次に、図11は、本発明のエレベータの非常止め装置の第6の実施形態を示す図であり、従来の技術で示した図13対応する図である。図11において、従来の技術で示した図13と異なる点は、案内板14と上部端板17A及び下部端板17Bの係合部18の間隔を調整可能な構造としたことにある。

0037

図11において、案内板14の係合部18の下部には調整板25が挿入されており、係合部18は締結体で案内板14の本体に固定されている。つまり、調整板25の厚さ及び枚数を調整することで、案内板14と上下端板17A,17Bの係合部18の係合状態を調整することができる。これにより、上下の係合部間隔の加工に高い精度が必要無くなり、調整板25により案内板を最適な係合状態に調整することが可能となるので、係合部18の加工性が良くなるとともに、加工後の検査等の作業を軽減することが可能となる。また、前記の実施形態におけるローラあるいは低摩擦材と組み合わせて用いることで、案内板14の運動をより円滑に行わせることが可能となり、制動動作に対する信頼性の高い非常止め装置を提供することが可能となる。上記は、案内板14の係合部18ではなく、上部及び下部端板17A、17Bの係号部18に用いても同様な効果が得られる。

発明の効果

0038

以上説明のように、本発明によれば、案内板と端板の係合部をローラを用いて構成したり、あるいは低摩擦材を用いて構成することで、信頼性が高く、製造製及び保守性の高いエレベータの非常止め装置を得ることができる。

図面の簡単な説明

0039

図1本発明のエレベータの非常止め装置の第1の実施形態を示す図。
図2図1のB−B断面相当図。
図3本発明のエレベータの非常止め装置の第2の実施形態を示す図。
図4図3のB−B断面相当図。
図5本発明のエレベータの非常止め装置の第3の実施形態を示す図。
図6図5のB−B断面相当図。
図7本発明のエレベータの非常止め装置の第4の実施形態を示す図。
図8図7のB−B断面相当図。
図9本発明のエレベータの非常止め装置の第5の実施形態を示す図。
図10本発明のエレベータの非常止め装置の第5の実施形態の作用を示す図。
図11本発明のエレベータの非常止め装置の第6の実施形態を示す図。
図12非常止め装置が設けられた一般的なエレベータの概略構成図。
図13従来のエレベータの非常止め装置の一例を示す正面図。
図14図13のB−B断面相当図。

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0040

1…かご、2…主ロープ、3…巻上機、4…ガイドレール、5…つり合いおもり、6…非常止め装置、7…調速機、8…調速機ロープ、9…セフティリンク、10…引き上げ棒、11…クサビ、12…ローラ保持板、13…転送ローラ、14…案内板、15…板ばね、16…押圧具、17A…上部端板、17B…下部端板、18…係合部、19…ローラ、20…保持具、22…弾性体、23…低摩擦材、24…弾性体、25…調整板。

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