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技術 ガス供給設備の運転計画方法

出願人 東京瓦斯株式会社学校法人東海大学
発明者 淵昌彦森忠広鈴木昌和
出願日 2001年1月10日 (19年2ヶ月経過) 出願番号 2001-002714
公開日 2002年7月26日 (17年7ヶ月経過) 公開番号 2002-206695
状態 未査定
技術分野 圧力容器;ガスの充填・放出 ガス貯蔵容器;ガスの充填・放出 特定用途計算機 学習型計算機
主要キーワード 所定順位内 例外事項 最大消費量 冷熱発電 スチーム発生用 非線形計画法 階段的 ガス気化器
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図面 (5)

課題

最適なガス供給設備運転計画を行う方法を提供する。

解決手段

第1段階として所定の条件を満足する条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎所定数求め、第2段階として、第1段階で求められた各所定の短時間内における運転条件をランダムに抽出して、抽出された運転条件で時系列的運転される所定の長期間内の運転条件であって、別の条件を満足するものを所定数作成し、そのうちで、運転コスト最低にするものを、運転計画として採用する。

概要

背景

ガス供給基地においては、予め複数のタンク受け入れられて貯蔵されている複数の液化ガスを、複数の気化器により気化して混合し、所定のカロリーを有するガスとして需要家に供給している。このようなガス供給基地における設備配管系統の例を図4に示す。

図4において、A1〜A5、B1、B2、C1〜C8は液化ガスタンクであり、それぞれの符号に対応する液化ガスA、B、Cが貯蔵されている。また、V1〜V11は気化器であり、括弧中の記号は気化器の種類を示す。MIX1、MIX2はミキサーであり、気化されたガスのカロリーが低い場合に、LPGと混合することにより、需要家に供給されるガスのカロリーを一定に保つ作用を行う。

図4の配管系統図に示されるように、気化器V1で気化されたガスA、気化器V4で気化されたガスB、気化器V6、V7で気化されたガスCは、混合されてミキサーMIX1に入り、LPGと混合された後、需要家に供給される。また、気化器V2、V3で気化されたガスA、気化器V5で気化されたガスB、気化器V8、V9で気化されたガスCは、混合されてミキサーMIX2に入り、LPGと混合された後、需要家に供給される。また、気化器V10とV11で気化されたガスCは、そのまま需要家に供給される。

このようなガス供給設備運転制約条件として、各気化器等の能力制約があるのは当然であるが、その他に以下のような制約条件がある。
(a) 所定の短時間(例えば1時間)における、ガスの供給量の総和を所定量に維持する。すなわち、気化器の総数をkとし、各気化器のj番目の短時間中におけるガス発生量をxij(i=1〜k)とすると、

概要

最適なガス供給設備の運転計画を行う方法を提供する。

第1段階として所定の条件を満足する条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎所定数求め、第2段階として、第1段階で求められた各所定の短時間内における運転条件をランダムに抽出して、抽出された運転条件で時系列的に運転される所定の長期間内の運転条件であって、別の条件を満足するものを所定数作成し、そのうちで、運転コスト最低にするものを、運転計画として採用する。

目的

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、新しい計画法を適用することにより、最適なガス供給設備の運転計画を行う方法を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

複数種液化ガスを、複数台気化器により気化して供給するガス供給設備運転計画方法であって、(a) 所定の短時間内におけるガス供給量をそれぞれの短時間に対応する目標値に維持する。(b) 所定の長時間内における各種の液化ガスの消費量を、それぞれの液化ガスについての所定範囲内に維持する。という2つの制約条件下において、前記各所定の短時間内における各気化器気化量を、前記所定の長時間内におけるガス製造コストが最低になるように決定するに際し、第1段階として(a)の条件を満足する条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎所定数求め、第2段階として、第1段階で求められた各所定の短時間内における運転条件をランダムに抽出して、抽出された運転条件で時系列的運転される所定の長期間内の運転条件であって、(b)の条件を満足するものを所定数作成し、そのうちで、製造コストを最低にするものを、運転計画として採用することを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項2

複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、請求項1に記載のガス供給設備の運転計画方法の第1段階を、(a)の条件を満足し、かつ製造コストが所定以下という条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎に所定数求めることに代えたことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項3

複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、請求項1又は請求項2に記載のガス供給設備の運転計画方法の第2段階を、第1段階で求められた各所定の短時間内における運転条件をランダムに抽出して、抽出された運転条件で時系列的に運転される所定の長期間内の運転条件であって、(b)の条件を満足しかつ製造コストが所定以下のものを所定数作成し、そのうちで、製造コストを最低にするものを、運転計画として採用することに代えたことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項4

複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、(a) 所定の短時間内におけるガス供給量をそれぞれの短時間に対応する目標値に維持する。(b) 所定の長時間内における各種の液化ガスの消費量を、それぞれの液化ガスについての所定範囲内に維持する。という2つの制約条件下において、前記各所定の短時間内における各気化器の気化量を、前記所定の長時間内におけるガス製造コストが最低になるように決定するに際し、第1段階として(a)の条件を満足する条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎に所定数求め、第2段階として、第1段階で求められた各所定の短時間内における運転条件の時系列的な組み合わせのうち(b)の条件を満足するものについて、遺伝的アルゴリズムにより、製造コストを最低にするものを、運転計画として採用することを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項5

複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、請求項4に記載のガス供給設備の運転計画方法の第1段階を、(a)の条件を満足し、かつ製造コストが所定以下という条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎に所定数求めることに代えたことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項6

請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、第1段階で行う遺伝的アルゴリズムが、前記気化器の集合を個体に対応する染色体とみなし、各気化器を遺伝子座とみなし、気化器の気化量を決定する値を遺伝子とみなし、初めに、各気化器の能力の制約条件及びガス気化量の総計を目標値にするという条件の下で、ランダムに遺伝子を決定することによりN個の個体を求め、そのうち、製造コストの低いものから順にn(n<N)の個体を残し、残された個体のうちランダムに選ばれた2個の個体の間の、ランダムに選ばれた遺伝子座対同士の間で、遺伝子の交換や結合を行うことを所定回行って新しい2個の個体を得、得られた新しい個体のそれぞれについて1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、ガス気化量の総計を目標値とし、この動作をn’(n’<n/2)回数繰り返し、新しい個体を有するn個の個体に、ランダムに遺伝子を決定することにより新たに作られた(N−n)個の個体を混ぜてN個の個体の集団とし、そのうち、製造コストの低いものから順にn(n<N)の個体を残し、以下、前記からまでを所定回数又は所定の収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を所定数求める工程を有するものであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項7

請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、第1段階で行う遺伝的アルゴリズムが、前記気化器の集合をを個体に対応する染色体とみなし、各気化器を遺伝子座とみなし、気化器の気化量を決定する値を遺伝子とみなし、初めに、各気化器の能力の制約条件及びガス気化量の総計を目標値にするという条件の下で、ランダムに遺伝子を決定することによりN個の個体を求め、そのうち、製造コストの低いものから順にn(n<N)の個体を残し、新たにランダムに遺伝子を決定することにより作られた(N−n)個の個体を混ぜてN個の個体の集団とし、N個の個体のうちランダムに選ばれた2個の個体の間の、ランダムに選ばれた遺伝子座対同士の間で、遺伝子の交換や結合を行うことを所定回行って新しい2個の個体を得、得られた新しい個体のそれぞれについて1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、ガス気化量の総計を目標値とし、この動作をn’(n’<n/2)回数繰り返し、以下、前記ととを所定回数又は所定の収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を所定数求める工程を有するものであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項8

請求項6又は請求項7に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、の工程において新しい個体群を作った後に、1個の個体をランダムに選択して、その遺伝子座の中からランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更し、その後、選ばれなかった遺伝子座の中から一つをランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、ガス気化量の総計を目標値とし、これを所定回繰り返す工程をの工程の最後に新たな一部として追加したことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項9

請求項5又は請求項6に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、の工程において新しい個体を作った後に、1組の個体をランダムに選択して、そのうちランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更し、新しい個体が(a)の条件を満たさないときは、その個体を捨て、新たに1組の個体を選んで同じことを行うことにより、(a)の条件を満たす新しい個体を作り、これを所定回繰り返す工程をの工程の最後に新たな一部として追加したことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項10

請求項6から請求項9のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、の工程において遺伝子を操作する個体を選ぶに際し、製造コストが低い順に所定数の個体は、選択の対象としないことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項11

請求項6から請求項9のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、製造コストが低い順に所定数の個体は、そのまま残し、残された分だけ、新しく追加される個体の数を減らすことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項12

請求項6から請求項9のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、製造コストの低いものから順にn(n<N)の個体を残すに際し、まず、製造コストの低いものから順にn個の個体を選出し、それらのうち、最も製造コストの低い個体と他の個体の類似度を判定し、類似度が所定値以上のものは残す対象から除外して、その分だけ、当初のn個の個体以外の個体を製造コストの低い順に残す対象に加えるようにしたことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項13

請求項6から請求項12のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、所定の収束条件が、製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項14

請求項6から請求項12のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、所定の収束条件が、製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項15

請求項6から請求項12のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、所定の収束条件が、製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなり、かつ製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項16

請求項6から請求項15のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、遺伝子が所定範囲の数であり、各気化器の気化量がこれらの数の値を独立変数とする、それぞれの気化器に応じた関数で決定されることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項17

請求項4から請求項16のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって請求項4又は請求項5でもあるものにおいて、前記第2段階で行う遺伝的アルゴリズムが、’前記所定の短時間における気化器の状態の、前記所定の長時間内に亘る時系列的な組み合わせを個体に対応する染色体とみなし、各所定の短時間を遺伝子座とみなし、各所定の短時間を遺伝子座とみなし、第1段階で選ばれた各所定の短時間における各気化器の気化量を決定する値の組み合わせを遺伝子とみなし、’初めに、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にするという制約条件の下で、ランダムに遺伝子を決定することによりM個の個体を求め、’そのうち、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残し、’残された個体のうちランダムに選ばれた2個の個体の間の、ランダムに選ばれた遺伝子座対同士の間で、遺伝子の交換や結合を行うことを所定回行って新しい2個の個体を得、必要に応じて得られた新しい個体のそれぞれについて、遺伝子の交換や結合の対象とならなかった1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にし、この動作をm’(m’<m/2)回数繰り返し、’新しい個体を有するm個の個体に、ランダムに遺伝子を決定することにより新たに作られた(M−m)個の個体を混ぜてM個の個体の集団とし、そのうち、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残し、’以下、前記’から’までを所定回数又は所定の収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが最低となる気化器の運転条件を求める工程を有するものであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項18

請求項4から請求項16のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって請求項4又は請求項5でもあるものにおいて、前記第2段階で行う遺伝的アルゴリズムが、’前記所定の短時間における気化器の状態の、前記所定の長時間内に亘る時系列的な組み合わせを個体に対応する染色体とみなし、各所定の短時間を遺伝子座とみなし、第1段階で選ばれた各所定の短時間における各気化器の気化量を決定する値の組み合わせを遺伝子とみなし、’初めに、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にするという制約条件の下で、ランダムに遺伝子を決定することによりM個の個体を求め、’そのうち、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残し、新たにランダムに遺伝子を決定することにより作られた(M−m)個の個体を混ぜてM個の個体の集団とし、’M個の個体のうちランダムに選ばれた2個の個体の間の、ランダムに選ばれた遺伝子座対同士の間で、遺伝子の交換や結合を行うことを所定回行って新しい2個の個体を得、得られた新しい個体のそれぞれについて1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にし、この動作をm’(m’<m/2)回数繰り返し、’以下、前記’と’とを所定回数又は所定の収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが最低となる気化器の運転条件を求める工程を有するものであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項19

請求項17又は請求項18に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、’の工程において新しい個体を作った後に、1個の個体をランダムに選択して、その遺伝子座の中からランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更し、その後、必要に応じて、選ばれなかった遺伝子座の中から一つをランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にし、これを所定回繰り返す工程を’の工程の最後に新たな一部として追加したことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項20

請求項17又は請求項18に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、’の工程において新しい個体を作った後に、1組の個体をランダムに選択して、そのうちランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更し、新しい個体が(b)の条件を満たさないときは、その個体を捨て、新たに1組の個体を選んで同じことを行うことにより、(b)の条件を満たす新しい個体を作り、これを所定回繰り返す工程を’の工程の最後に新たな一部として追加したことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項21

請求項17から請求項20のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、’の工程において遺伝子を操作する個体を選ぶに際し、製造コストが低い順に所定数の個体は、選択の対象としないことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項22

請求項17から請求項20のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、製造コストが低い順に所定数の個体は、そのまま残し、残された分だけ、新しく追加される個体の数を減らすことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項23

請求項17から請求項22のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残すに際し、まず、製造コストの低いものから順にmの個体を選出し、それらのうち、最も製造コストの低い個体と他の個体の類似度を判定し、類似度が所定値以上のものは残す対象から除外して、その分だけ、当初のm個の個体以外の個体を製造コストの低い順に残す対象に加えるようにしたことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項24

請求項17から請求項23のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、第2段階における所定の収束条件が、製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項25

請求項17から請求項23のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、第2段階における所定の収束条件が、製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

請求項26

請求項17から請求項23のうちいずれか1項に記載のガス供給設備の運転計画方法であって、第2段階における所定の収束条件が、製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなり、かつ製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法。

技術分野

0001

本発明は、複数種液化ガスを、複数台気化器により気化して混合し、需要家に供給するガス供給設備運転計画方法に関するものである。

背景技術

0002

ガス供給基地においては、予め複数のタンク受け入れられて貯蔵されている複数の液化ガスを、複数の気化器により気化して混合し、所定のカロリーを有するガスとして需要家に供給している。このようなガス供給基地における設備配管系統の例を図4に示す。

0003

図4において、A1〜A5、B1、B2、C1〜C8は液化ガスタンクであり、それぞれの符号に対応する液化ガスA、B、Cが貯蔵されている。また、V1〜V11は気化器であり、括弧中の記号は気化器の種類を示す。MIX1、MIX2はミキサーであり、気化されたガスのカロリーが低い場合に、LPGと混合することにより、需要家に供給されるガスのカロリーを一定に保つ作用を行う。

0004

図4配管系統図に示されるように、気化器V1で気化されたガスA、気化器V4で気化されたガスB、気化器V6、V7で気化されたガスCは、混合されてミキサーMIX1に入り、LPGと混合された後、需要家に供給される。また、気化器V2、V3で気化されたガスA、気化器V5で気化されたガスB、気化器V8、V9で気化されたガスCは、混合されてミキサーMIX2に入り、LPGと混合された後、需要家に供給される。また、気化器V10とV11で気化されたガスCは、そのまま需要家に供給される。

0005

このようなガス供給設備の運転制約条件として、各気化器等の能力制約があるのは当然であるが、その他に以下のような制約条件がある。
(a) 所定の短時間(例えば1時間)における、ガスの供給量の総和を所定量に維持する。すなわち、気化器の総数をkとし、各気化器のj番目の短時間中におけるガス発生量をxij(i=1〜k)とすると、

0006

0007

ここで、Cjは、予め需要予測により定められたj番目の短時間中におけるガス発生量の目標値である。
(b) 所定の長時間(たとえば1ヶ月)における各種の液化ガスの消費量を、各々所定範囲内に維持する。すなわち、液化ガスの種類をLとし、所定の長時間中に前記所定の短時間jがK個含まれるとし、各液化ガスlの短時間jにおける消費量をyljとすると、各lについて

0008

0009

ただし、Aminl、Amaxlは、それぞれ各液化ガスlの所定の長時間における最小消費量、最大消費量である。もちろん

0010

0011

が各jについて成り立つことはいうまでもない。

0012

このような制約条件の下で、前設備のトータル製造コストミニマムにするのが、運転計画の目標となる。しかしながら、図4に示すような設備を考えた場合、前記短時間の所定時間を1時間、長時間の所定時間を1ヶ月とした場合、気化器が11個あるので、状態変数は、11×24×31=8184個となり、膨大な数となる。このような多数の状態変数に、前記(1)、(2)、(3)式で示されるような制約をつけながら、製造コストをミニマムにする計画を行う必要がある。

発明が解決しようとする課題

0013

一般に上記のような問題を解き最適解を得る方法としては、線形計画法や、非線形計画法勾配法最急降下法共役勾配法、純ニュートン法)等が使用される。しかしながら、このような方法は、いずれもガス供給基地の最適運転計画には使用することができない。それは、以下のような理由による。

0014

(1) 一般に製造コストは、電力コスト燃料コストの和で表せるが、電力コスト関数(各気化器の気化量と電力コストの関係を表す関数)には微分不可能な領域が含まれている。たとえば、気化量が0のときは、電力コストも0であるが、気化量が少しでもあると、所定量以上の電力コストがかかることになり、電力コストが階段的に増加する。

0015

(2) 最適化すべき関数が多峰性の関数である。すなわち、通常の気化器においては、気化量の増加と共にコストが増加するが、気化器の中には冷熱発電設備を有しているものがあり、この場合には、最初は気化量の増加と共にコストが増加するが、気化量がある程度増加すると、逆に気化量が増加するに従ってコストが減少するようになる。

0016

また、逆に、求められる解は、厳密な最適解である必要はなく、実用的に所定以下のコストであれば許容できるという特性もある。

0017

このような事情のため、従来は、ガス供給設備の最適な運転を決定することは困難とされ、人間が経験に基づいて運転計画をたてて運転を行っていた。そのため、必ずしも十分な最適な運転が行われているとは言いがたかった。

0018

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、新しい計画法を適用することにより、最適なガス供給設備の運転計画を行う方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0019

以下、本発明の課題を解決するための手段について説明する。この説明中においは、発明の内容を分かりやすくするためにその作用・効果を説明するが、その説明中にのみ現れる例示や例外事項処理の説明は、あくまでも例示であって、発明の内容を制限するものではない。発明の内容は、あくまでも、請求項に記載された事項により決定されることはいうまでもない。

0020

前記課題を解決するための第1の手段は、複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、
(a) 所定の短時間内におけるガス供給量をそれぞれの短時間に対応する目標値に維持する。
(b) 所定の長時間内における各種の液化ガスの消費量を、それぞれの液化ガスについての所定範囲内に維持する。という2つの制約条件下において、前記各所定の短時間内における各気化器の気化量を、前記所定の長時間内におけるガス製造コストが最低になるように決定するに際し、第1段階として(a)の条件を満足する条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎所定数求め、第2段階として、第1段階で求められた各所定の短時間内における運転条件をランダムに抽出して、抽出された運転条件で時系列的に運転される所定の長期間内の運転条件であって、(b)の条件を満足するものを所定数作成し、そのうちで、製造コストを最低にするものを、運転計画として採用することを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項1)である。

0021

本手段においては、各所定の短時間内で、(a)の条件を満足することを条件として、ガス製造コストが低い気化器の運転条件をそれぞれ求める第1段階と、第1段階で求まった運転条件を時系列的に組み合わせて(b)の条件を満足するものを所定数作成し、そのうちで製造コストを最低とするものを運転計画として採用する第2段階の2段階に分けて最適化を行っている。よって、各段階において扱うべき変数を、全てを1段階の問題として処理した場合に比して飛躍的に少なくすることができ、計算時間が短縮される。

0022

また、第1段階で解を求める解は、各所定の短時間毎に複数個としている。これは、第1段階の各短時間毎に最適解のみを採用してしまうと、それを時系列的に組み合わせたときに(b)の制約条件を満足できなくなる可能性があるためであり、(b)の制約条件を満たす組み合わせを実現させるために、最適解を含め複数の解を第2段階で使用する候補として残している。

0023

さらに、本手段においては、第1段階で解を求めるに際し、遺伝的アルゴリズムを使用している。遺伝的アルゴリズムとは、ある評価関数を決定する因子を個体の遺伝子、評価関数を環境への適応度と考え、低い評価関数(環境への適応度)を与える個体を淘汰して消滅させ、残った個体の中で遺伝子の交換交配を行って新しい遺伝子を持つ個体を発生させ、このような淘汰と新しい個体の発生を繰り返すことにより、高い評価関数を持つ個体を増殖させていき、その結果として最適な解を得る方法である。

0024

その際、遺伝子にランダムな操作を加えることにより突然変異を与え、これにより、多峰性のある問題において局所的最適解が得られるのを防止することができる。

0025

また、本手段においては2段階に分けて最適な運転計画を求めているので、1度求めた第1段階の解は、時期が変わっても条件が同じであればそのまま使用して、第2段階の計算だけを行って最適な運転計画を求めることができる。

0026

前記課題を解決するための第2の手段は、複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、前記第1の手段であるガス供給設備の運転計画方法の第1段階を、(a)の条件を満足し、かつ製造コストが所定以下という条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎に所定数求めることに代えたことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項2)である。

0027

本手段においては、第1段階において、単にガス製造コストが低い気化器の運転条件を所定数求めるのでなく、これに、製造コストが所定以下という条件を加えている。よって、遺伝的アルゴリズムにより気化器の運転条件を所定数求める際の繰り返し計算が、不十分なまま打ち切られ、製造コストが高い運転条件が紛れ込むのを防止できる。

0028

前記課題を解決するための第3の手段は、複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、請求項1又は請求項2に記載のガス供給設備の運転計画方法の第2段階を、第1段階で求められた各所定の短時間内における運転条件をランダムに抽出して、抽出された運転条件で時系列的に運転される所定の長期間内の運転条件であって、(b)の条件を満足しかつ製造コストが所定以下のものを所定数作成し、そのうちで、製造コストを最低にするものを、運転計画として採用することに代えたことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項3)である。

0029

本手段においては、運転条件を所定数抽出する際に、(b)の条件を満足するものをランダムに所定数抽出するのでなく、ランダムに抽出されたものから製造コストが所定以下のもののみを残して、その他のものは捨て、その上で所定数の運転条件をそろえるようにしている。よって、単にランダムに抽出を行い、そこから最適なものを選ぶのに比して、より最適な運転条件を見つけやすくなる。

0030

前記課題を解決するための第4の手段は、複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、
(a) 所定の短時間内におけるガス供給量をそれぞれの短時間に対応する目標値に維持する。
(b) 所定の長時間内における各種の液化ガスの消費量を、それぞれの液化ガスについての所定範囲内に維持する。という2つの制約条件下において、前記各所定の短時間内における各気化器の気化量を、前記所定の長時間内におけるガス製造コストが最低になるように決定するに際し、第1段階として(a)の条件を満足する条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎に所定数求め、第2段階として、第1段階で求められた各所定の短時間内における運転条件の時系列的な組み合わせのうち(b)の条件を満足するものについて、遺伝的アルゴリズムにより、製造コストを最低にするものを、運転計画として採用することを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項4)である。

0031

本手段においては、第2段階においても、遺伝的アルゴリズムを使用して製造コストを最低にするものを求めている。よって、第2段階においてランダム選択を使用していた前記第1の手段から第3の手段に比して、より、最適な運転方法を見つけ出すことができる。

0032

前記課題を解決するための第5の手段は、複数種の液化ガスを、複数台の気化器により気化して供給するガス供給設備の運転計画方法であって、前記第4の手段であるガス供給設備の運転計画方法の第1段階を、(a)の条件を満足し、かつ製造コストが所定以下という条件の下で、各所定の短時間内で、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を、遺伝的アルゴリズムにより各所定の短時間毎に所定数求めることに代えたことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項5)である。

0033

本手段においては、第1段階において、単にガス製造コストが低い気化器の運転条件を所定数求めるのでなく、これに、製造コストが所定以下という条件を加えている。よって、遺伝的アルゴリズムにより気化器の運転条件を所定数求める際の繰り返し計算が、不十分なまま打ち切られ、製造コストが高い運転条件が紛れ込むのを防止できる。

0034

前記課題を解決するための第6の手段は、前記第1の手段から第5の手段のうちいずれかであって、第1段階で行う遺伝的アルゴリズムが、
前記気化器の集合を個体に対応する染色体とみなし、各気化器を遺伝子座とみなし、気化器の気化量を決定する値を遺伝子とみなし、
初めに、各気化器の能力の制約条件及びガス気化量の総計を目標値にするという条件の下で、ランダムに遺伝子を決定することによりN個の個体を求め、
そのうち、製造コストの低いものから順にn(n<N)の個体を残し、
残された個体のうちランダムに選ばれた2個の個体の間の、ランダムに選ばれた遺伝子座対同士の間で、遺伝子の交換や結合を行うことを所定回行って新しい2個の個体を得、得られた新しい個体のそれぞれについて1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、ガス気化量の総計を目標値とし、この動作をn’(n’<n/2)回数繰り返し、
新しい個体を有するn個の個体に、ランダムに遺伝子を決定することにより新たに作られた(N−n)個の個体を混ぜてN個の個体の集団とし、そのうち、製造コストの低いものから順にn(n<N)の個体を残し、
以下、前記からまでを所定回数又は所定の収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を所定数求める工程を有するものであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項6)である。

0035

気化器がk個あり、そのガス気化量決定する値をxkとすると、個体iは、遺伝子配列(x1,i,x2,i,x3,i,…,xk,i)が定まれば決定される。すなわち、各気化器の集合がx1〜xkの遺伝子座を有する染色体とみなされ、その中で各遺伝子座中の遺伝子に対応する、具体的なガス気化量決定する値の配列(x1,i,x2,i,x3,i,…,xk,i)を有するものが、1つの個体iとみなされる。

0036

本手段においては、初めに、このような遺伝子をランダムに選ぶことにより、N個の個体を発生させる。すなわち、(x1,i,x2,i,x3,i,…,xk,i)の組をi=1〜NまでN組発生させる。その際、x1,i〜xk,iは、個々の気化器の能力等の制約条件に合致していなければならず、かつ、(x1,i,x2,i,x3,i,…,xk,i)によって決定されるガス気化量の総量が、短期間(例えば1時間)におけるガス気化量の目標値に一致するようにする。

0037

これは、以下のようにして実現できる。まず、x1,1を一様乱数によって決定するが、その際、選ばれた値が対応する気化器に合わなければその値を捨て、新しい値を同様にして求める。そして、選ばれた値が対応する気化器に合うまでこれを繰り返す。同じことをx2,1〜x(k−1),1について行う。そして、xk,1の値は、第1から第(k−1)までのガス気化器の気化量の和を、ガス気化量の目標値から引いて、その気化量が得られるような値とする。もし、xk,1の値が、第k番目の気化器の能力に合わなければ、x1,1からの遺伝子の決定を最初からやり直す。このようにして、第1番目の個体が決定される。以下、同様の方法を繰り返してN個の個体を発生させる。

0038

このN個の個体の発生に際して、発生させた個体の製造コストが所定値以下であることを条件とすることもできる。すなわち、発生させた個体の製造コストが所定値を越える場合には、その個体を採用しないようにし、このようにしてN個の個体を発生させる。

0039

次に、発生させたN個の個体について、各々の製造コストを求め、製造コストの低いものからn(n<N)個の個体を残し、残りは消滅させる。これは、自然淘汰社会淘汰に相当する。

0040

続いて、残された個体間で交配を行う。まず、n個の個体のうちから2つの個体をランダムに選んで、さらにこれらの個体で所定数の遺伝子座対を選び、対応する遺伝子の対間で遺伝子の交換や結合を行う。遺伝子座対というのは、2つの個体の間では、同じ遺伝子座が対として選ばれることを意味する。例えば、4番目の個体と15番目の個体が選ばれたとし、その中で、3番目の遺伝子座の対と7番目の遺伝子座の対が選ばれたとすると、例えば、x3,4とx3,15の値、x7,4とx7,15の値を交換する(遺伝子の交換)。または、新しい遺伝子を、選ばれた1対の遺伝子の関数として決定する(遺伝子の結合)。以上は代表的な例であるが、このようにして、遺伝子の変更を行う(交配)。

0041

一般にこのような遺伝子操作を行って新しい個体を発生させると、その個体では、ガス気化量の総和を目標値に保つという条件が保てなくなる。よって、これを調整するために、各々の個体でランダムに一つの遺伝子座を選んで、その遺伝子を変更することにより、ガス気化量の総和を目標値に保てるようにする。もし、この遺伝子の変更が、対応する気化器の能力的な制限を満足しないときは、例えば、以上のような遺伝子操作を無効にして、個体の選定からの動作をやり直す等により、対応する気化器の能力的な制限を満足するようにする。

0042

この動作をn’(n’<n/2)回数繰り返す。次に、新たに、最初に個体を発生させたのと同じランダム手法を使用して、(N−n)の個体を発生させ、全部でN個の個体とする。そして、これらN個の個体について、各々製造コストを計算し、製造コストの低いものから順にn個の個体を残す。そして、このn個の個体について、前述の交配(遺伝子の交換や結合等による遺伝子の変更)を行う。そしてこの動作を、所定回数、又は収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を所定数(N以下の数)求める。

0043

これにより、一つの短時間の間における製造コストが低い運転条件が所定組求まることになる。これを、各々の短時間毎に繰り返すことにより、所定の長期間(例えば1ヶ月間)における、運転条件の候補を求めることができる。

0044

前記課題を解決するための第7の手段は、前記第1の手段から第5の手段のうちいずれかであって、第1段階で行う遺伝的アルゴリズムが、
前記気化器の集合を個体に対応する染色体とみなし、各気化器を遺伝子座とみなし、気化器の気化量を決定する値を遺伝子とみなし、
初めに、各気化器の能力の制約条件及びガス気化量の総計を目標値にするという条件の下で、ランダムに遺伝子を決定することによりN個の個体を求め、
そのうち、製造コストの低いものから順にn(n<N)の個体を残し、新たにランダムに遺伝子を決定することにより作られた(N−n)個の個体を混ぜてN個の個体の集団とし、
N個の個体のうちランダムに選ばれた2個の個体の間の、ランダムに選ばれた遺伝子座対同士の間で、遺伝子の交換や結合を行うことを所定回行って新しい2個の個体を得、得られた新しい個体のそれぞれについて1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、ガス気化量の総計を目標値とし、この動作をn’(n’<n/2)回数繰り返し、
以下、前記ととを所定回数又は所定の収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが低い気化器の運転条件を所定数求める工程を有するものであることを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項7)である。

0045

本手段の方法は、基本的には前記第6の手段と代わるところはないが、前記の段階で、製造コストの高い(N−n)個の個体を消滅させた後、新たにランダムに遺伝子を決定することにより作られた(N−n)個の個体を混ぜてN個の個体の集団を作り、N個の個体の集団内で交配を行っており、その代わり、前記第6の手段のの工程は省略されている点のみが異なっている。よって、作用効果も、前記第6の手段と同じである。

0046

前記課題を解決するための第8の手段は、前記第6の手段又は第7の手段であって、の工程において新しい個体群を作った後に、一個の個体をランダムに選択して、その遺伝子座の中からランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は元の値からランダムに離れた値に変更し、その後、選ばれなかった遺伝子座の中から一つをランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、ガス気化量の総計を目標値とし、これを所定回繰り返す工程をの工程の最後に新たな一部として追加したことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項8)である。

0047

本手段は、前記第6の手段又は第7の手段に、突然変異を与える工程を付加したものである。

0048

すなわち、1個の個体をランダムに選択して、その遺伝子座の中からランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更する。もちろん、新しく選ばれた値が、対応する気化器の能力的な制約条件を満たすものである必要があり、もし、満たさない場合は、満たす値が選ばれるまで、ランダム選択を繰り返す。このようにして突然変異を与えると、その個体は、ガス気化量の総量を目標値にするという制約を満たさなくなるので、突然変異を与えるのに選ばれなかった遺伝子座の中から一つをランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、ガス気化量の総計を目標値とする。

0049

もし、変えられた遺伝子が対応する気化器の能力的な制約条件を満たさない場合は、その遺伝子を捨て、前記条件に従って遺伝子の変更を新たに行うか、他の遺伝子座をランダムに選んで、前記条件に従ってその遺伝子を変え、気化器の能力的な制約条件とガス気化量を目標値にするという条件が同時に満たされるようにする。

0050

この動作を所定回数繰り返し、所定数の個体に突然変異を与える。突然変異を与えることにより、集団から離れたところに最適解がある場合に、それを見つけ出す確率が高くなる。

0051

前記課題を解決するための第9の手段は、前記第5の手段又は第6の手段であって、の工程において新しい個体を作った後に、1組の個体をランダムに選択して、そのうちランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更し、新しい個体が(a)の条件を満たさないときは、その個体を捨て、新たに1組の個体を選んで同じことを行うことにより、(a)の条件を満たす新しい個体を作り、これを所定回繰り返す工程をの工程の最後に新たな一部として追加したことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項9)である。

0052

本手段においては、突然変異で選ばれた個体が(a)の条件を満たさないときは、他の遺伝子で調整をせず、その個体を捨て去り、新たに新しい個体に突然変異を与えるようにしている。よって、前記第8の手段よりも簡単で、ほぼ同一の作用効果を奏する。

0053

前記課題を解決するための第10の手段は、前記第6の手段から第9の手段のいずれかであって、の工程において遺伝子を操作する個体を選ぶに際し、製造コストが低い順に所定数の個体は、選択の対象としないことを特徴とするガス供給設備の運転計画方法(請求項10)である。

0054

遺伝的アルゴリズムを使用した場合、折角見つかった優秀な個体が、交配や突然変異によって劣化してしまう恐れがある。本手段はこれを避けるためのもので、製造コストが低い順に所定数の個体は、交配や突然変異の対象としないようにしている。よって、製造コストが低い運転条件が失われてしまうことを防止することができる。

0055

前記課題を解決するための第11の手段は、前記第6の手段から第9の手段のいずれかであって、製造コストが低い順に所定数の個体は、そのまま残し、残された分だけ、新しく追加される個体の数を減らすことを特徴とするもの(請求項11)である。

0056

本手段の目的は前記第10の手段と同じであるが、優秀な個体も交配に使用し、その代わり交配によって失われた場合には、その親となった優秀な個体を次世代に残しておく手法を使用している。よって、残される個体が増えるので、その分だけランダムに製造して新しく集団に加える個体の個数を減らしておく。よって、本手段においては、前記第10の手段よりも優秀な個体が得られる可能性が高くなる。

0057

前記課題を解決するための第12の手段は、前記第6の手段から第9の手段のいずれかであって、製造コストの低いものから順にn(n<N)の個体を残すに際し、まず、製造コストの低いものから順にn個の個体を選出し、それらのうち、最も製造コストの低い個体と他の個体の類似度を判定し、類似度が所定値以上のものは残す対象から除外して、その分だけ、当初のn個の個体以外の個体を製造コストの低い順に残す対象に加えるようにしたことを特徴とするもの(請求項12)である。

0058

本手法は、対象とする個体をできるだけ広い範囲から選択することにより、多峰性のある問題において、候補となる個体が少数に集中してしまうのを避けるものである。すなわち、最も製造コストの低い個体と他の個体の類似度を判定し、類似度が所定値以上のものは残す対象から除外して、その分だけ、当初のn個の個体以外の個体を製造コストの低い順に残す対象に加えるようにしている。ここで類似度とは、例えば前記の遺伝子配列(x1,i,x2,i,x3,i,…,xk,i)を原点を起点とする一つのベクトルとみなし、二つのベクトルの差の絶対値の逆数を類似度とするような方法が考えられるが、他に、類似を示す指数であればどのようなものでもよい。このように、候補となる個体が少数の峰に集中してしまうのを避けることにより、第2段階において、解が得られなくなることを避けることができる。

0059

前記課題を解決する第13の手段は、前記第6の手段から第12の手段のいずれかであって、所定の収束条件が、製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするもの(請求項13)である。

0060

製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなった場合には、最適解に近い解が得られてしまったために、それを超えるものが現れなくなったと考えられるので収束したとみなすことができる。

0061

前記課題を解決するための第14の手段は、前記第6の手段から第12の手段のいずれかであって、所定の収束条件が、製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするもの(請求項14)である。

0062

製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなった場合には、所定個の集団が最適に近いものとなっているため、それを超えるものが現れなくなったと考えられるので収束したとみなすことができる。

0063

前記課題を解決するための第15の手段は、前記第6の手段から第12の手段のいずれかであって、所定の収束条件が、製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなり、かつ製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするもの(請求項15)である。

0064

本手段は、前記第13の手段の収束条件と、前記第14の手段の収束条件を組み合わせたもので、より厳密に収束条件を判定することができる。

0065

前記課題を解決するための第16の手段は、前記第6の手段から第15の手段のいずれかであって、遺伝子が所定範囲の数であり、各気化器の気化量がこれらの数の値を独立変数とする、それぞれの気化器に応じた関数で決定されることを特徴とするもの(請求項16)である。

0066

本手段においては、遺伝子を所定範囲の数とし、各気化器の気化量をその関数としているので、遺伝子をランダムに選択した場合にも、各気化器毎の特性に合せた気化量が選択されるようにすることができ、計算が著しく簡単になる。

0067

例えば、遺伝子を0〜1の間の数とした場合、気化器の気化量が最大値の20%以上に限られる場合には、0以上0.2未満の数を気化量0に対応させ、0.2〜1の数を気化量の最大値に対する割合に対応させるようにする。また、気化量が最大気化量の50%、100%であることが好ましい気化器については、0〜0.1の数を最大気化量の0〜50%にリニア対応させ、0.1〜0.5までの数を最大気化量の50%に対応させ、0.5〜0.6の数を最大気化量の50〜100%にリニア対応させ、0.6〜1までの数を最大気化量の100%に対応させるようにして、最大気化量の50%、100%に対応する値が選ばれる確率を多くするようなことができる。

0068

前記課題を解決するための第17の手段は、前記第4の手段から第16の手段のいずれかであって、前記第4の手段又は第5の手段でもあるものにおいて、前記第2段階で行う遺伝的アルゴリズムが、
’前記所定の短時間における気化器の状態の、前記所定の長時間内に亘る時系列的な組み合わせを個体に対応する染色体とみなし、前記所定の長時間内に亘る時系列的な組み合わせを染色体とみなし、各所定の短時間を遺伝子座とみなし、第1段階で選ばれた所定の短時間における各気化器の気化量を決定する値の組み合わせを遺伝子とみなし、
’初めに、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にするという制約条件の下で、ランダムに遺伝子を決定することによりM個の個体を求め、
’そのうち、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残し、
’残された個体のうちランダムに選ばれた2個の個体の間の、ランダムに選ばれた遺伝子座対同士の間で、遺伝子の交換や結合を行うことを所定回行って新しい2個の個体を得、必要に応じて得られた新しい個体のそれぞれについて、遺伝子の交換や結合の対象とならなかった1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にし、この動作をm’(m’<m/2)回数繰り返し、
’新しい個体を有するm個の個体に、ランダムに遺伝子を決定することにより新たに作られた(M−m)個の個体を混ぜてM個の個体の集団とし、そのうち、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残し、
’以下、前記’から’までを所定回数又は所定の収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが最低となる気化器の運転条件を求めるものであることを特徴とするもの(請求項17)である。

0069

本手段においては、第1段階で対象とした短時間における気化器の状態の、前記所定の長時間内に亘る時系列的な組み合わせを個体に対応する染色体とみなし、各所定の短時間を遺伝子座とみなし、各所定の短時間を遺伝子座とみなし、第1段階で選ばれた各所定の短時間における各気化器の気化量を決定する値の組み合わせを遺伝子とみなしている。

0070

すなわち、前記短時間がK個集まって前記長時間を形成しているものとし、各短時間をj(j=1〜K)とする。そして、前記i番目の遺伝子配列(x1,i,x2,i,x3,i,…,xk,i)をXiとして表し、時間帯jにおけるXiをXi,jと示す。第2段階においては、(X?,1,X?,2,…,X?,K)が遺伝子配列となり1つの個体(染色体)に対応する。ここで?は、第1段階で選択された運転条件のうち一つを表わし、各要素についてそれぞれ選択されたうちの何番目に当たるかを示す数字が入る。すなわち?は、各要素ごとに必ずしも同じ数字でないことを示す。

0071

第2段階においては、各時間帯j(遺伝子座)に、それぞれ一つずつX?,1,X?,2,…,X?,Kを選ぶことにより、一つの個体(染色体)を発生させる。そして、その個体が、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にするという制約条件を満足させるかどうか判断し、満足しないものは捨て、満足するものを残す。そして、これを繰り返し、M個の個体を発生させる。

0072

このM個の個体の発生に際して、発生させた個体の製造コストが所定値以下であることを条件とすることもできる。すなわち、発生させた個体の製造コストが所定値を越える場合には、その個体を採用しないようにし、このようにしてN個の個体を発生させる。

0073

次に、これらの個体の製造コストをそれぞれ求め、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残す。

0074

続いて、残された個体間で交配を行う。まず、m個の個体のうちから2つの個体をランダムに選んで、さらにこれらの個体で所定数の遺伝子座の対を選び、対応する遺伝子座の対間で遺伝子の交換や結合を行う。例えば、6番目の個体と18番目の個体が選ばれたとし、その中で、3番目と7番目の遺伝子座が選ばれたとする。そして、例えば、6番目の個体の遺伝子配列が(X6,1,X15,2,X15,3,…,X31,7,…X5,K)、18番目の個体の遺伝子配列が(X4,1,X40,2,X53,3,…,X12,7,…X34,K)となっていたとすると、3番目と7番目の遺伝子座の遺伝子を交換して、(X6,1,X15,2,X53,3,…,X12,7,…X5,K)という遺伝子配列を持つ個体と、(X4,1,X40,2,X15,3,…,X31,7,…X34,K)という遺伝子配列を有する個体を作り出す。または、新しい遺伝子を、選ばれた1対の遺伝子の関数として決定する(遺伝子の結合)。以上は代表的な例であるが、このようにして新しい遺伝子を作り出す(交配)。

0075

このようにして作り出された新しい個体が、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にするという制限条件を満足する場合は、それらの個体を新しい個体として採用する。もし、制限条件を満足しなければ(「必要に応じて」とは、このようなことである。)、例えば、遺伝子の交換や結合の対象とならなかった1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えること等により、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にする。この遺伝子の変え方としては、第1段階で選ばれた候補の中から、制限条件を満足するものが選択されるまでランダムに選択する。

0076

次に、新たに、最初に個体を発生させたのと同じランダム手法を使用して、(M−m)の個体を発生させ、全部でM個の個体とする。そして、これらM個の個体について、各々製造コストを計算し、製造コストの低いものから順にm個の個体を残す。そして、このm個の個体について、前述の交配を行う。そしてこの動作を、所定回数、又は収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが最低となる気化器の運転条件を最終解として採用する。

0077

前記課題を解決するための第18の手段は、前記第4の手段から第16の手段のいずれかであって、前記第4の手段又は第5の手段でもあるものにおいて、前記第2段階で行う遺伝的アルゴリズムが、
’前記所定の短時間における気化器の状態の、前記所定の長時間内に亘る時系列的な組み合わせを個体に対応する染色体とみなし、各所定の短時間を遺伝子座とみなし、第1段階で選ばれた各所定の短時間における各気化器の気化量を決定する値の組み合わせを遺伝子とみなし、
’初めに、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にするという制約条件の下で、ランダムに遺伝子を決定することによりM個の個体を求め、
’そのうち、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残し、新たにランダムに遺伝子を決定することにより作られた(M−m)個の個体を混ぜてM個の個体の集団とし、
’M個の個体のうちランダムに選ばれた2個の個体の間の、ランダムに選ばれた遺伝子座対同士の間で、遺伝子の交換や結合を行うことを所定回行って新しい2個の個体を得、得られた新しい個体のそれぞれについて1つの遺伝子座をランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にし、この動作をm’(m’<m/2)回数繰り返し、
’以下、前記’と’とを所定回数又は所定の収束条件が満足されるまで繰り返して、ガス製造コストが最低となる気化器の運転条件を求めるものであることを特徴とするもの(請求項18)である。

0078

本手段の方法は、基本的には前記第17の手段と代わるところはないが、前記’の段階で、製造コストの高い(M−m)個の個体を消滅させた後、新たにランダムに遺伝子を決定することにより作られた(M−m)個の個体を混ぜてM個の個体の集団を作り、M個の個体の集団内で交配を行っており、その代わり第15の手段における’の工程が省略されている点のみが異なっている。よって、作用効果も、前記第17の手段と同じである。

0079

前記課題を解決するための第19の手段は、前記第17の手段又は第18の手段であって、’の工程において2m’個新しい個体を作った後に、1組の個体をランダムに選択して、そのうちランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更し、その後、必要に応じて、選ばれなかった遺伝子座の中から一つをランダムに選んで、その遺伝子を変えることにより、ガス気化量の総計を目標値とし、これを所定回繰り返す工程を’の工程の最後に新たな一部として追加したことを特徴とするもの(請求項19)である。

0080

本手段は、前記第17の手段又は第18の手段に、突然変異を与える工程を付加したものである。

0081

すなわち、1個の個体をランダムに選択して、その遺伝子座の中からランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更する。もちろん、新しく選ばれた値が、対応する気化器の能力的な制約条件を満たすものである必要があり、もし、満たさない場合は、満たす値が選ばれるまで、ランダム選択を繰り返す。

0082

このようにして突然変異を与えた結果、その個体が、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にするという制約を満たさなくなる場合は(「必要に応じて」とは、このようなことである。)、例えば、突然変異を与えるのに選ばれなかった遺伝子座の中から一つをランダムに選んで、その遺伝子を変えること等により、前記所定の長時間における各ガスの消費量を所定範囲にする。

0083

この遺伝子の変え方としては、第1段階で選ばれた候補の中から、制限条件を満足するものが選択されるまでランダムに選択してもよいし、計算により、制限条件を満足するような遺伝子を新しく作り出してもよいが、第1段階で最適化がある程度なされていることから、前者を採用することが好ましい。

0084

この動作を所定回数繰り返し、所定数の個体に突然変異を与える。突然変異を与えることにより、集団から離れたところに最適解がある場合に、それを見つけ出す確率が高くなる。

0085

前記課題を解決するための第20の手段は、前記第17又は第18の手段であって、’の工程において新しい個体を作った後に、1組の個体をランダムに選択して、そのうちランダムに選ばれた所定数の遺伝子座の遺伝子をランダムな値、又は現在の値からランダムに離れた値に変更し、新しい個体が(b)の条件を満たさないときは、その個体を捨て、新たに1組の個体を選んで同じことを行うことにより、(b)の条件を満たす新しい個体を作り、これを所定回繰り返す工程を’の工程の最後に新たな一部として追加したことを特徴とするもの(請求項20)である。

0086

本手段においては、突然変異で選ばれた個体が(b)の条件を満たさないときは、他の遺伝子で調整をせず、その個体を捨て去り、新たに新しい個体に突然変異を与えるようにしている。よって、前記第19の手段よりも簡単で、ほぼ同一の作用効果を有する。

0087

前記課題を解決するための第21の手段は、前記第17の手段から第20の手段のいずれかであって、’の工程において遺伝子を操作する個体を選ぶに際し、製造コストが低い順に所定数の個体は、選択の対象としないことを特徴とするもの(請求項21)である。

0088

遺伝的アルゴリズムを使用した場合、折角見つかった優秀な個体が、交配や突然変異によって劣化してしまう恐れがある。本手段はこれを避けるためのもので、製造コストが低い順に所定数の個体は、交配や突然変異の対象としないようにしている。よって、製造コストが低い運転条件が失われてしまうことを防止することができる。

0089

前記課題を解決するための第22の手段は、前記第17の手段から第20の手段のいずれかであって、製造コストが低い順に所定数の個体は、そのまま残し、残された分だけ、新しく追加される個体の数を減らすことを特徴とするもの(請求項22)である。

0090

本手段の目的は前記第21の手段と同じであるが、優秀な個体も交配に使用し、その代わり交配によって失われた場合には、その親となった優秀な個体を次世代に残しておく手法を使用している。よって、のこされる個体が増えるので、その分だけランダムに製造して新しく集団に加える個体の個数を減らしておく。よって、本手段においては、前記第21の手段よりも優秀な個体が得られる可能性が高くなる。

0091

前記課題を解決するための第23の手段は、前記第17の手段から第22の手段のいずれかであって、製造コストの低いものから順にm(m<M)の個体を残すに際し、まず、製造コストの低いものから順にmの個体を選出し、それらのうち、最も製造コストの低い個体と他の個体の類似度を判定し、類似度が所定値以上のものは残す対象から除外して、その分だけ、当初のm個の個体以外の個体を製造コストの低い順に残す対象に加えるようにしたことを特徴とするもの(請求項23)である。

0092

本手法は、対象とする個体をできるだけ広い範囲から選択することにより、多峰性のある問題において、候補となる個体が少数の峰に集中してしまうのを避けるものである。すなわち、最も製造コストの低い個体と他の個体の類似度を判定し、類似度が所定値以上のものは残す対象から除外して、その分だけ、当初のm個の個体以外の個体を製造コストの低い順に残す対象に加えるようにしている。ここで類似度とは、例えば前記の遺伝子配列(X?,1,X?,2,…,X?,K)を、原点を起点とする一つのベクトルとみなし、二つのベクトルの差の絶対値の逆数を類似度とするような方法が考えられるが、他に、類似を示す指数であればどのようなものでもよい。

0093

前記課題を解決する第24の手段は、前記第17の手段から第23の手段のいずれかであって、所定の収束条件が、製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするもの(請求項24)である。

0094

製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなった場合には、最適解に近い解が得られてしまったために、それを超えるものが現れなくなったと考えられるので収束したとみなすことができる。

0095

前記課題を解決するための第25の手段は、前記第17の手段から第23の手段のいずれかであって、所定の収束条件が、製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするもの(請求項25)である。

0096

製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなった場合には、所定個の集団が最適に近いものとなっているため、それを超えるものが現れなくなったと考えられるので収束したとみなすことができる。

0097

前記課題を解決するための第26の手段は、前記第17の手段から第23の手段のいずれかであって、所定の収束条件が、製造コストの最低値を与える個体が所定回数の間更新されなくなり、かつ製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、所定回数の間更新されなくなったことであることを特徴とするもの(請求項26)である。

0098

本手段は、前記第24の手段の収束条件と、前記第25の手段の収束条件を組み合わせたもので、より厳密に収束条件を判定することができる。

発明を実施するための最良の形態

0099

以下、本発明の実施の形態の例を図を用いて説明する。本実施の形態の前提となっているガス供給基地は、図4に示したようなものである。その機能は従来技術の説明の欄において説明したので、重複した説明を省略する。以下に示す実施の形態においては、1時間ごとのガス発生量の目標値が与えられており、11台の気化器の総気化量がこの値となるように制御するものとする。すなわち、j番目の1時間のガス発生目標値をDjとし、その1時間における各ガス気化器のガス発生量をxij(iは気化器の番号でi=1〜11)とする。

0100

そして、1ヶ月間における3種のガスA、B、Cの使用量をそれぞれ所定範囲にするものとする。このような制限条件の下で、ガス供給基地の製造コストを最低にすることを考える。

0101

以上の制限条件をまとめると

0102

0103

0104

ここに、Aj、Bj、Cjは、期間jにおける各ガスの使用量である。もちろん、Dj=Aj+Bj+Cjが各期間jについて成り立つ。さらに、xijは、各ガス気化器の能力の制約を満たさなければならない。

0105

本実施の形態においては、この最適化問題を、2段階の問題として解く。すなわち第1段階においては、(4)式を満足させ、かつ製造コストが低い気化器の組み合わせを、各期間jごとに50組ずつ選択する。第2段階においては、各期間jから一つずつ気化器の組み合わせを選択してそれをj=1〜744まで組み合わせて、1ヶ月間の気化器の運転の組み合わせを作成する。そして、この組み合わせを何組か作り、そのうちから(5)、(6)、(7)を満足するものを選択し、その中で製造コストのが最低となるものを最終的な候補とする。

0106

図1は、このうち第1段階の処理の手順の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、ある特定の短期間における気化器ガス発生量の組み合わせを50組選択するプロセスを示すもので、図1に示すフローチャートをj=1〜744まで繰り返し、各短期間における気化器のガス発生量の組み合わせの候補を50組ずつ決定する。

0107

図1は、特定の短期間についての処理であるので、添え字jを省略して説明を行う。まず、ステップS11において、乱数を発生させて、各気化器iのガス発生量xiをi=1〜10について決定する。この際、各xiは各気化器自身が持つ制約を満たす必要があり、もし、この制約を満たさないものが選ばれた場合には、それを捨て去り、さらに乱数を発生させて新しいxiを求め、これを制約が満たされるまで繰り返す。

0108

(4)式を満足する必要があるため、x11は乱数により決定せず、(4)式が満たされるように決定する。(4)式を満たすように決定されたx11が設備制約を満足しないときは、既に決定されたx1〜x10を捨て去り、はじめから選択の手順をやり直す。このようにして、(4)式を満たす各気化器のガス発生量の組み合わせを100組作成する。x1〜x11の配列を遺伝子配列であるとすれば、それぞれの遺伝子配列からなる染色体を有する個体が100個発生したことになる。

0109

この実施の形態においては、i=1〜10について各気化器iのガス発生量xiを乱数によって決定し、x11は乱数により決定せず、(4)式が満たされるように決定しているが、ガス発生量xiを乱数によって決定しないi=i’を乱数により決定し、残りのiについてガス発生量xiを乱数によって決定し、(4)式が満たされるようにガス発生量xi’を決定するようにしてもよい。

0110

次にステップS12で1000世代を超えたか、すなわち、ステップS12からステップS18のループが1000回繰り返されたかを判別する。1000世代を超えた場合は、目的とする解が得られなかったとして処理を終了する。1000世代を超えていない場合は、ステップS13に移り、収束したかを判別する。収束条件については後に説明する。

0111

収束していない場合は、ステップ14に移り、100個の個体について、各々製造コストを計算する。この場合製造コストは電力コストと燃料コストの和で決定されるものとし、F(x1,x2,…x11)=f1(x1)+f2(x2)+…+f11(x11)として示される。Fは全体の製造コストであり,fj(j=1〜11)は各ガス気化器の製造コストである。電力コストとしては、海水ポンプLNGポンプLPGポンプ等の電動機コスト等があり、冷熱自家発電分がコストから差し引かれる。燃料コストとしては、ボイラスチーム発生用燃料コスト、自家発電用燃料コスト等がある。fj(j=1〜11)は一般に不連続で微分不可能な関数となる。

0112

次にステップS15に移り、製造コストFの小さいものから順番に80個の個体を残し、残りの20個を捨て去る。これは、遺伝的アルゴリズムにおける淘汰に相当する。

0113

そして、ステップS16に移り、ステップS11で行ったのと同じ手順により、新しい各気化器のガス発生量の組み合わせ(個体)を新たに20組作って残された80組とあわせて、100組の集団を作成する。

0114

その上で、ステップS17に移り、交配により次世代の個体の集団を作成する。この実施の形態では、遺伝子の交換により交配を行うようにしている。すなわち、100組の中から、ランダムに2組を選び、そのうちからランダムに所定の気化器を選び出し、当該気化器のガス発生量を交換する。例えば、4番目の組み合わせ(個体)と15番目の組み合わせ(個体)が選ばれたとし、その中で、3番目と7番目の気化器(遺伝子座)が選ばれたとすると、4番目の個体の3番目の気化器のガス発生量を、15番目の個体の3番目の気化器のガス発生量とし、15番目の個体の3番目の気化器のガス発生量を、4番目の個体の3番目の気化器のガス発生量とする。また、4番目の個体の7番目の気化器のガス発生量を、15番目の個体の7番目の気化器のガス発生量とし、15番目の個体の7番目の気化器のガス発生量を、4番目の個体の7番目の気化器のガス発生量とする(遺伝子の交換)。

0115

この結果得られた、ガス発生量が、各気化器の制約条件を外れる場合は、気化器の選択をやり直して、気化器の制約条件を満たす新しい個体が得られるまで繰り返す。もし、所定回数の試行で気化器の制約条件を満たす新しい個体が得られない場合は、個体の組の選択からをやり直す。

0116

このようにすると、一般に4番目の個体と15番目の個体では(4)式が満たされなくなる。よって、これら各個体において、3番目と7番目の気化器以外の気化器をランダムに選び、そのガス発生量を(4)式が満たされるように変更する。このガス発生量の変更の結果、変更されたガス発生量が対応する気化器の設備制約を満たさない場合は、変更する気化器を代えて同じことをやり直す。変更する気化器をどのようにしても、変更されたガス発生量が対応する気化器の設備制約を満たさない場合は、遺伝子の交換を行う染色体(気化器)を変えて遺伝子の交換動作をやり直す。それでも解が得られない場合は、遺伝子の交換を行う個体の組み合わせを変えてやり直す。

0117

以上の実施の形態においては、単に2つの個体の同じ染色体の間で遺伝子を交換しているが、計算により全く新しい遺伝子を作り出してもよい。例えば、第1の個体の遺伝子をz1、第2の個体の遺伝子をz2とすると、それぞれの個体の新しい遺伝子z1new、z2newを、z1new=g1(z1,z2)
z2new=g2(z1,z2)
として決定する(遺伝子の結合)。

0118

以上の動作を10回繰り返して20組のデータを変更する。すなわち、20個の個体が新しい個体に生まれ変わる。このとき、遺伝子の交配を行うために選択する個体には、製造コストが最低のものからいくつか(例えば3個)のものが含まれないようにすることが好ましい。これは、せっかく優秀な性能を持つ個体が遺伝子の交配のために劣化する可能性(劣性遺伝)を防ぐ意味がある。しかし、一方では、優秀な性能を持つ個体同士を交配した方が、より優勢な子が生まれる可能性を否定できない。この両方の考え方を満足させる方法は、全ての個体を交配の対象とした後で、製造コストが最低のものから所定順位内にあるものが交配の対象になった場合は、対応する交配前の親も次世代に残す方法である。すると、残る個体の数が増えるので、新しい個体を加える処理を行う段階(例えばステップS16)で、その分加える数を減らす。

0119

以上の操作を行った後に、ステップS18に入る。ステップ18の操作は突然変異を与えることである。すなわち、100組の個体(ステップS17で前述の処理により個体の数が増えている場合はその数)の個体の中から、1個の個体をランダムに選び出し、その個体についてランダムに選んだ気化器(遺伝子座)のガス発生量(遺伝子)をランダムに選ばれた値に変更する(突然変異)。選択されたガス発生量が、対応する気化器の設備制約を満たさない場合は、その値を捨て去り、設備制約を満たす値が選ばれるまで選択を繰り返す。

0120

その上で、別の気化器をランダム選び出し、そのガス発生量を(4)式を満足するように変更する。変更されたガス発生量が対応する気化器の設備制約を満たさない場合は、対象とする気化器を変えて同じことを行い、すべての気化器で条件が満たされない場合は、前記突然変異を与える工程からやり直す。

0121

このような処理を20回繰り返して20個の個体に突然変異を与える。その後ステップS12に戻って繰り返し計算を行う。なお、突然変異の与え方としては、前述のように全くランダムな値に変えるのではなく、現在の値からランダムな量だけ離れた値に変える方法を採用してもよい。また、製造コストが最小のものから順に所定数の個体は、突然変異を与える対象から除外するようにしてもよい。

0122

以下、ステップS13における収束判定方法について説明する。本実施の形態においては、製造コストの最低値を与える個体が50回の間更新されなくなり、かつ製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、50回の間更新されなくなったことを収束の条件としている。もちろん、この2つの条件のうち、どちらか一つが満たされたときに収束したと考えてもよいが、第1段階においては、最適なものを一つ選ぶのではなく、最終的に各短時間ごとに50個の個体を候補として残すので、製造コストの最低値を与える個体が50回の間更新されなくなったことのみで収束を判定するのは多少の危険が伴う。よって、製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、50回の間更新されなくなったことを収束の条件とするか、本実施の形態におけるように、両者を組み合わせて収束を判定するようにした方が好ましい。

0123

ステップS13において収束したと判定された場合は、ステップS19に移り、製造コストの低い各気化器のガス発生量の組み合わせ(個体)を50組選び、第2段階の処理で使用する候補とする。

0124

なお、本実施の形態である第1図に示すフローチャートにおいては、ステップS12において解なし、ステップS13において、収束の判定を行っているが、これらを行わず、ステップS14からステップS18の工程を所定回数繰り返し、その段階で処理を打ち切って、製造コストの低い各気化器のガス発生量の組み合わせ(個体)を50組選び、第2段階の処理で使用する候補とするようにしてもよい。

0125

また、このような処理とする場合には、ステップS11及びステップS16で新しい個体を発生させるときに、製造コストが所定値以下のものばかりである所定数の個体を発生させるようにすると、確実に製造コストの低いものを残すようにすることができる。ただし、この条件をきつくしすぎ、閾値となる製造コストを低くしすぎると、第2段階で解が得られなくなる可能性があるので注意が必要である。

0126

また、図1において、ステップS15で、製造コストの優れた個体を80組残すとき、製造コストが最低の個体に対して距離の近い個体を残す対象から除外するようにしてもよい。これは、運転条件が類似しているものを排除して、解が一つの峰に集中するのを防止し、その分広い範囲から解を求めるようにすることに相当する。個体同士の距離としては、個体の遺伝子配列を、原点を起点とするベクトルとみなし、そのベクトルの先端同士の距離を、個体同士の距離とすることが考えられる。

0127

以下、本発明の実施の形態の1例である第2段階の処理を図2を用いて説明する。前述のように、第1段階では、一時間毎に、最適な気化器のガス発生量の組み合わせが50組ずつ選択されている。第2段階では、これらのデータが処理の対象となる。

0128

第2段階では、各時間帯j(j=1〜744)を遺伝子座とみなし、各時間帯jごとに選ばれている気化器のガス発生量の組み合わせを遺伝子とみなす。すなわち、各遺伝子座はそれがとりうる遺伝子の候補として50個の遺伝子を有しており、そのうちの一つが遺伝子座に対応して選ばれることになる。今、この遺伝子をXi,jと表すことにする。すなわち、Xi,jは、時間帯jにおいてそれぞれ選ばれた50組の、気化器のガス発生量の組み合わせのうち、i番目のものを示す。そして、遺伝子配列を(X?,1,X?,2,…,X?,K)と表すことにする。ここで、?は1〜50のうちいずれかの数字を示し、各jについて必ずしも同一の値ではないことを示す。1つの遺伝子配列に対して一つの個体(染色体)が決定される。すなわち、個体(染色体)は、1ヶ月に亘る気化器のガス発生量の組み合わせに相当する。

0129

まず、初期条件として、ステップS21において、各時間帯jから一つずつ遺伝子Xi,jをランダムに選択し、所定の遺伝子配列を有する個体を発生させる。そして、この個体の遺伝子配列によって決定される各ガスの消費量が、(5)、(6)、(7)の制約条件を全て満たすかどうかを判断し、満たさない場合は採用しないようにする。これを繰り返し、(5)、(6)、(7)の制約条件を全て満たす個体を80個作成する。

0130

次にステップS22に移って、1000世代を超えたか、すなわち、ステップS22からステップS28のループが1000回繰り返されたかを判別する。1000世代を超えた場合は、目的とする解が得られなかったとして処理を終了する。1000世代を超えていない場合は、ステップS23に移り、収束したかを判別する。収束条件については後に説明する。

0131

収束していない場合は、ステップ14に移り、80個の組み合わせ(個体)について、各々製造コストを計算する。遺伝子Xi,jに対応する製造コストはそれぞれ第1段階で計算され分かっているので、製造コストは、各時間帯jの遺伝子に対応する製造コストをj=1〜744に対して加え合わせることにより簡単に計算される。

0132

次にステップS25に移り、製造コストの小さいものから順番に50個の個体を残し、残りの30個の個体を捨て去る。これは、遺伝的アルゴリズムにおける淘汰に相当する。

0133

そして、ステップS26に移り、ステップS21で行ったのと同じ手順により、新しい遺伝子配列を持つ個体を新たに30個作って残された50個とあわせて、80個の集団を作成する。

0134

その上で、ステップS27に移り、交配により次世代の個体の集団を作成する。この実施の形態では、遺伝子の交換により交配を行うようにしている。すなわち、80個の個体の中から、ランダムに2個を選び、そのうちからランダムに所定の期間(遺伝子座)を選び出し、遺伝子座間で遺伝子を交換する。例えば、5番目の時系列(個体)と16番目の時系列(個体)が選ばれたとし、その中で、4番目と8番目の期間(遺伝子座)が選ばれたとすると、5番目の個体の4番目の期間の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)を、16番目の個体の4番目の期間の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)とし、16番目の個体の4番目の期間の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)を、5番目の個体の4番目の期間の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)とする。また、5番目の個体の8番目の期間の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)を、16番目の個体の8番目の期間の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)とし、16番目の個体の8番目の期間の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)を、5番目の個体の8番目の期間の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)とする(遺伝子の交換)。

0135

このような遺伝子の交換によらず、前述のように、遺伝子の結合によって新しい遺伝子を作り出してもよい。

0136

この結果得られた新しい個体が、前記(5)、(6)、(7)の制約条件を満たさない場合は、これらの個体を採用するのをやめ、別の遺伝子座を選んで、前述の方法により新しい遺伝子を作り出す。どのように遺伝子座を選んでも前記(5)、(6)、(7)の制約条件を満たさない場合は、新しく2個の個体を選び出して、これらの間で前記のような交配を行うようにする。

0137

以上の動作を10回繰り返して20組のデータを変更する。すなわち、20個の個体が新しい個体に生まれ変わる。このとき、遺伝子の交配を行うために選択する個体には、製造コストが最低のものからいくつか(例えば3個)のものが含まれないようにすることが好ましい。これは、せっかく優秀な性能を持つ個体が遺伝子の交配のために劣化する可能性(劣性遺伝)を防ぐ意味がある。一方では、優秀な性能を持つ個体同士を交配した方が、より優勢な子が生まれる可能性を否定できない。この両方の考え方を満足させる方法は、全ての個体を交配の対象とした後で、製造コストが最低のものからいくつかのものが交配の対象になった場合は、対応する交配前の親も次世代に残す方法である。すると、残る個体の数が増えるので、新しい個体を加える処理を行う段階(例えばステップS26)で、その分加える数を減らす。

0138

以上の操作を行った後に、ステップS28に入る。ステップ28の操作は突然変異を与えることである。すなわち、80組の個体(ステップS27で前述の処理により個体の数が増えている場合はその数)の個体の中から、1個の個体をランダムに選び出し、その個体についてランダムに選んだ所定の期間体(遺伝子座)の気化器のガス発生量の組み合わせ(遺伝子)をランダムに選ばれた値に変更する(突然変異)。すなわち、第1段階の初期に行った方法と同じ方法で、新しい気化器のガス発生量の組み合わせをランダムに選び、その値を新しい遺伝子として有する個体を発生させる。新しい個体が(5)、(6)、(7)式の制限を充たさない場合は、その遺伝子の値を捨て去り、設備制約を満たす値が選ばれるまで選択を繰り返す。

0139

このような処理を20回繰り返して20個の個体に突然変異を与える。その後ステップS22に戻って繰り返し計算を行う。

0140

以下、ステップS23における収束判定方法について説明する。本実施の形態においては、製造コストの最低値を与える個体が50回の間更新されなくなり、かつ製造コストが低い順に所定個の個体の製造コストの平均値が、50回の間更新されなくなったことを収束の条件としている。もちろん、この2つの条件のうち、どちらか一つが満たされたときに収束したと考えてもよい。

0141

ステップS23において収束したと判定された場合は、ステップS29に移り、製造コストの一番低い個体、すなわち、気化器の全期間におけるガス発生量の時系列的な組み合わせを、最終解として採用する。

0142

なお、本実施の形態である第2図に示すフローチャートにおいては、ステップS22において解なし、ステップS23において、収束の判定を行っているが、これらを行わず、ステップS24からステップS28の工程を所定回数繰り返し、その段階で処理を打ち切って、製造コストの最も低いものを最終解とするようにしてもよい。

0143

また、図2において、ステップS25で、製造コストの優れた個体を50組残すとき、製造コストが最低の個体に対して距離の近い個体を残す対象から除外するようにしてもよい。これは、運転条件が類似しているものを排除して、解が一つの峰に集中するのを防止し、その分広い範囲から解を求めるようにすることに相当する。個体同士の距離としては、個体の遺伝子配列を、原点を起点とするベクトルとみなし、そのベクトルの先端同士の距離を、個体同士の距離とすることが考えられる。

0144

以上の実施の形態においては、第2段階においても遺伝的アルゴリズムを使用したが、既に第1段階においてある程度の最適化が測られているのであるから、遺伝的アルゴリズムを用いず、単に図2におけるS21のステップで説明したような方法で、個体をランダムに発生させ、その製造コストが所定値以下のみのものを残して、残った個体が所定数になったところで処理を打ち切り、その中で製造コストが最低のものを最終解として採用するような簡単な方法でも、ある程度目的とする解を得ることができる。

0145

また、第1段階で所定短時間内のガス発生量の目標値が同じ時間帯については、代表的に1つの時間帯についてのみ、50個の個体を図1に示す処理手順に従って発生させ、ガス発生量の目標値が同じ他の時間帯についても、この同じ50個の個体を使用するようにしてよい。これにより、計算回数を減少させることができる。

0146

また、以上の実施の形態では、第1段階において、各気化器のガス発生量を遺伝子と考え、これを一様乱数により発生させたが、乱数の値と各気化器のガス発生量の間に所定の関数関係をもたせるようにすることにより、各気化器について好ましい運転状態が多く発生するようにすることができる。例えば、冷熱発電設備が付属した気化器ではなるべく多く100%の能力で稼動される機会を多くしたいような場合は、図3に示すようなグラフに従ってガス発生量(遺伝子)が決定されるようにすればよい。

0147

図3において横軸は0〜1に亘って発生する一様乱数の値であり、縦軸はガス発生量(最大ガス発生量に対する割合)である。このようにすることで、約50%の確率で100%の能力で設備が稼動するように選択が行われる。また、この設備では、設備最大能力の10%以下のガス発生量では運転できないときは、図3に示すように、0〜0.1の乱数に対応するガス発生量(遺伝子)を0とすることにより、選ばれた遺伝子に対応する運転ができないという状態を大幅に回避することができる。

0148

図1図2に示すような2段階の遺伝的アルゴリズムを使用して、図4に示されるようなガス発生基地の最適運転計画を作成した。その結果、従来人間がに頼って計画していた場合に比して設備の製造コストを85%程度にすることができた。また、2段階目においては遺伝的アルゴリズムを使用せずにランダムな組み合わせから製造コストを最低にするものを選ぶようにした場合でも、従来人間が勘に頼って計画していた場合に比して設備の製造コストを90%程度にすることができた。

発明の効果

0149

以上説明したように、本発明においては、ガス発生基地の最適運転計画を求めるに際し、問題を2つの段階に分けて解くことととし、少なくともその第1段階において遺伝的アルゴリズムによる探索を用いているので、コストを決定する関数が非連続で微分不可能であったり、最適化すべき関数が多峰性の関数であったり、複雑な制限条件がある場合でも、比較的少ない計算量で最適解、又はそれに近い解を求めることが可能となる。

図面の簡単な説明

0150

図1本発明の実施の形態の1例の、第1段階の処理の手順の例を示すフローチャートである。
図2本発明の実施の形態の1例の、第2段階の処理の手順の例を示すフローチャートである。
図3乱数とガス発生量の関係の一例を示す図である。
図4ガス供給基地における設備と配管系統の例を示す図である。

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