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技術 画像形成方法、及び画像形成装置

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 吉沢英男伊丹明彦
出願日 2000年12月21日 (19年0ヶ月経過) 出願番号 2000-388780
公開日 2002年7月5日 (17年6ヶ月経過) 公開番号 2002-189367
状態 拒絶査定
技術分野 電子写真における定着 電子写真における感光体
主要キーワード 中央領 熱軟化性樹脂 表面層組成物 fθレンズ 有機金属キレート 線状ヒーター 芯金厚み グラフト化物
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

本発明の目的は、物理的強度が高い表面層を有する感光体省エネルギー定着装置と組み合わせた場合に、高湿条件下においても画像ボケが発生することなく、高画質で安定した電子写真画像が得られる画像形成方法画像形成装置を提供することである。

解決手段

定着装置が金属あるいは合金で形成された厚さが0.5〜2mmの円筒の表面にフッ素系樹脂被覆した円筒芯金であり、加圧ローラアスカーC硬度が35〜75のシリコーンゴムを被覆した円筒芯金である加圧ローラと加熱ローラで構成されており、電子写真感光体シロキサン系樹脂、及び酸化防止剤を含有する樹脂層を有し、トナーの主たる樹脂加熱溶融性樹脂であることを特徴とする画像形成方法。

概要

背景

近年地球環境問題の高まりから、電子写真プロセスを用いた画像形成プロセスにおいても、省資源省エネルギーを目的としたいくつかの技術開発がなされている。具体的には特開昭63−313182号、特開平2−157882号のようなサーフ定着と呼ばれる定着フィルムを介した通電発熱体による定着方式や特開平2−33175号、電子写真学会誌31(2)1992P.54〜61の様にトナー定着プロセスの熱容量を小さくして使用電力量を削減する事による省エネルギーや、トナーリサイクル化による廃トナー削減、感光体高寿命化による省資源が検討されている。これらの技術は個々独立した機能で設計され最終的に組み合わされていくが、実際に画像形成方法又は装置として動作させる場合には相互の影響で予期せぬ不都合が発生し問題となる。

一般的に電子写真プロセスにおいては加熱溶融定着プロセスが必須であり、熱が加わらない圧力定着も開発されているものの、その定着性、トナーの安定性の問題から未だ定着の主流となっていない。現状はできるだけ発熱量を押さえ定着装置の使用が主流となっている。

しかしながら定着方法熱ローラ定着を用いて省エネルギーを図った場合には、低温低湿下で加熱むらが発生しやすく、定着不良が発生し問題となった。

又、省資源の観点からは感光体の高寿命化が要望されており、そのためには感光層減耗量の抑制、耐傷性向上、電位安定性の向上、表面異物付着性の低減(クリーニング性の向上)が大きな課題である。そこで、特開昭61−51155号に記された如く、物理的強度向上の観点から表面層の減耗量が小さくなるようにシロキサン樹脂層の保護層を設置した感光体が提案されている。

これらの感光体は、通常の電子写真プロセスを有する画像形成装置でその耐久性を評価されてはいるが、実際各種プロセスと組合わせた場合にはいくつかの課題が発生し問題となった。その中で特に上述の省エネルギープロセスと保護層を設置した感光体を組み合わせた場合に、高温高湿下で画像ボケが発生し、問題となった。

この原因としては、これまで認識されていなかったことではあるが、従来の加熱定着器装備している画像形成装置は、加熱定着器による機内温度上昇が装置内の湿度外気に比べ相対的に低下させる効果があり、従来の高エネルギー加熱定着器では高湿度環境での画像ボケに効果があったことが本発明の検討中に明らかとなった。

特に上記シロキサン樹脂の保護層を設けた感光体を省エネルギープロセスと組み合わせた場合には、上記保護層が親水性の強いシロキシ結合を数多く含むことから、高湿度環境下で画像ボケの発生やトナーフィルミングの問題が発生し、省エネルギープロセスを設計するに際し大きな問題となっている。

概要

本発明の目的は、物理的強度が高い表面層を有する感光体を省エネルギーの定着装置と組み合わせた場合に、高湿条件下においても画像ボケが発生することなく、高画質で安定した電子写真画像が得られる画像形成方法、画像形成装置を提供することである。

定着装置が金属あるいは合金で形成された厚さが0.5〜2mmの円筒の表面にフッ素系樹脂被覆した円筒芯金であり、加圧ローラアスカーC硬度が35〜75のシリコーンゴムを被覆した円筒芯金である加圧ローラと加熱ローラで構成されており、電子写真感光体シロキサン系樹脂、及び酸化防止剤を含有する樹脂層を有し、トナーの主たる樹脂加熱溶融性樹脂であることを特徴とする画像形成方法。

目的

本発明の目的は、上記の様な問題点を解決し、物理的強度が高い表面層を有する感光体を省エネルギーの定着方法と組み合わせた場合に、高湿条件下においても画像ボケが発生することなく、高画質で安定した電子写真画像が得られる画像形成方法、画像形成装置を提供することであり、又、改良されたシロキサン樹脂層を有する電子写真感光体を用いることにより、省エネルギー定着器を用いた場合に発生する高温高湿、低温低湿環境下での種々の電子写真画像形成に関する問題点を解決した画像形成方法、画像形成装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

電子写真感光体上の潜像トナーを含む現像剤により現像し、顕像化されたトナー像記録材転写後、該トナー像を定着装置により定着する工程を有する画像形成方法において、前記定着装置は、加熱ローラとこの加熱ローラに当接する加圧ローラを有し、加熱ローラは内部に固定配置された加熱部材を有し、且つアルミニウム、鉄および銅より選択された金属あるいは合金で形成された厚さが0.5〜2mmの円筒の表面にフッ素系樹脂被覆した円筒芯金であり、加圧ローラはアスカーC硬度が35〜75のシリコーンゴムを被覆した円筒芯金であり、加圧ローラと加熱ローラとが40〜350Nの総圧圧接して構成されており、前記電子写真感光体が導電性支持体上に電荷輸送性能を有する構造単位を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂、及びヒンダードフェノール系化合物或いはヒンダードアミン系化合物を含有する樹脂層を有し、前記トナーの主たる樹脂加熱溶融性樹脂であることを特徴とする画像形成方法。

請求項2

請求項1に記載の画像形成方法を用いたことを特徴とする画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、複写機プリンター等に関連した電子写真分野の画像形成方法画像形成装置に関するものである。

背景技術

0002

近年地球環境問題の高まりから、電子写真プロセスを用いた画像形成プロセスにおいても、省資源省エネルギーを目的としたいくつかの技術開発がなされている。具体的には特開昭63−313182号、特開平2−157882号のようなサーフ定着と呼ばれる定着フィルムを介した通電発熱体による定着方式や特開平2−33175号、電子写真学会誌31(2)1992P.54〜61の様にトナー定着プロセスの熱容量を小さくして使用電力量を削減する事による省エネルギーや、トナーリサイクル化による廃トナー削減、感光体高寿命化による省資源が検討されている。これらの技術は個々独立した機能で設計され最終的に組み合わされていくが、実際に画像形成方法又は装置として動作させる場合には相互の影響で予期せぬ不都合が発生し問題となる。

0003

一般的に電子写真プロセスにおいては加熱溶融定着プロセスが必須であり、熱が加わらない圧力定着も開発されているものの、その定着性、トナーの安定性の問題から未だ定着の主流となっていない。現状はできるだけ発熱量を押さえ定着装置の使用が主流となっている。

0004

しかしながら定着方法熱ローラ定着を用いて省エネルギーを図った場合には、低温低湿下で加熱むらが発生しやすく、定着不良が発生し問題となった。

0005

又、省資源の観点からは感光体の高寿命化が要望されており、そのためには感光層減耗量の抑制、耐傷性向上、電位安定性の向上、表面異物付着性の低減(クリーニング性の向上)が大きな課題である。そこで、特開昭61−51155号に記された如く、物理的強度向上の観点から表面層の減耗量が小さくなるようにシロキサン樹脂層の保護層を設置した感光体が提案されている。

0006

これらの感光体は、通常の電子写真プロセスを有する画像形成装置でその耐久性を評価されてはいるが、実際各種プロセスと組合わせた場合にはいくつかの課題が発生し問題となった。その中で特に上述の省エネルギープロセスと保護層を設置した感光体を組み合わせた場合に、高温高湿下で画像ボケが発生し、問題となった。

0007

この原因としては、これまで認識されていなかったことではあるが、従来の加熱定着器装備している画像形成装置は、加熱定着器による機内温度上昇が装置内の湿度外気に比べ相対的に低下させる効果があり、従来の高エネルギー加熱定着器では高湿度環境での画像ボケに効果があったことが本発明の検討中に明らかとなった。

0008

特に上記シロキサン樹脂の保護層を設けた感光体を省エネルギープロセスと組み合わせた場合には、上記保護層が親水性の強いシロキシ結合を数多く含むことから、高湿度環境下で画像ボケの発生やトナーフィルミングの問題が発生し、省エネルギープロセスを設計するに際し大きな問題となっている。

発明が解決しようとする課題

0009

本発明の目的は、上記の様な問題点を解決し、物理的強度が高い表面層を有する感光体を省エネルギーの定着方法と組み合わせた場合に、高湿条件下においても画像ボケが発生することなく、高画質で安定した電子写真画像が得られる画像形成方法、画像形成装置を提供することであり、又、改良されたシロキサン樹脂層を有する電子写真感光体を用いることにより、省エネルギー定着器を用いた場合に発生する高温高湿、低温低湿環境下での種々の電子写真画像形成に関する問題点を解決した画像形成方法、画像形成装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明者等は、上記問題解決のため鋭意努力した結果、本発明の目的は下記の構成のいずれかをとることにより達成されることを見出した。

0011

1.電子写真感光体上の潜像をトナーを含む現像剤により現像し、顕像化されたトナー像記録材転写後、該トナー像を定着装置により定着する工程を有する画像形成方法において、前記定着装置は、加熱ローラとこの加熱ローラに当接する加圧ローラを有し、加熱ローラは内部に固定配置された加熱部材を有し、且つアルミニウム、鉄および銅より選択された金属あるいは合金で形成された厚さが0.5〜2mmの円筒の表面にフッ素系樹脂被覆した円筒芯金であり、加圧ローラはアスカーC硬度が35〜75のシリコーンゴムを被覆した円筒芯金であり、加圧ローラと加熱ローラとが40〜350Nの総圧圧接して構成されており、前記電子写真感光体が導電性支持体上に電荷輸送性能を有する構造単位を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂、及びヒンダードフェノール系化合物或いはヒンダードアミン系化合物を含有する樹脂層を有し、前記トナーの主たる樹脂加熱溶融性樹脂であることを特徴とする画像形成方法。

0012

2.前記1に記載の画像形成方法を用いたことを特徴とする画像形成装置。以下、本発明について詳細に説明する。

0013

本発明は、特定の定着装置による定着工程を含む画像形成方法(本発明の画像形成方法)及び特定の定着装置による定着手段を含む画像形成装置(本発明の画像形成装置)に使用される。

0014

図1は、本発明において使用する定着装置の一例を示す断面図であり、図1に示す定着装置は、加熱ローラ10と、これに当接する加圧ローラ20とを備えている。図1において、Tは転写紙上に形成されたトナー像である。

0015

加熱ローラ10は、円筒芯金11の表面にフッ素系樹脂からなる被覆層12が形成されてなり、線状ヒーターよりなる加熱部材13を内包している。

0016

円筒芯金11は、アルミニウム、鉄および銅より選択された金属あるいはそれらの合金から構成され、その内径は10〜50mmが好ましい。

0017

円筒芯金11の肉厚は0.5〜2mmとされ、省エネルギーの要請薄肉化)と、強度(構成材料に依存)とのバランスを考慮して決定される。例えば、0.57mmの鉄よりなる円筒芯金と同等の強度を、アルミニウムよりなる円筒芯金で担保するためには、その肉厚を0.8mmとする必要がある。

0018

被覆層12を構成するフッ素系樹脂としてはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)およびPFAテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などを例示することができる。

0019

被覆層12の厚みは50〜1000μmとされる。加熱部材13としては、ハロゲンヒーターを好適に使用することができる。

0020

なお、加熱部材は1本のみでなく、図2に示すように、複数の加熱部材を内包させて、通過する紙のサイズ(幅)に応じて配熱領域を変更できるような構成としてもよい。図2に示す加熱ローラ15には、ローラ表面中央領域を加熱するためのハロゲンヒーター16Aと、ローラ表面の端部領域を加熱するためのハロゲンヒーター16B、ハロゲンヒーター16Cとが配設されている。

0021

図2に示すような加熱ローラ15によれば、幅狭の紙を通過させる場合には、ハロゲンヒーター16Aにのみ通電し、幅広の紙を通過させる場合には、更にゲンヒーター16Bおよびハロゲンヒーター16Cにも通電させればよい。

0022

加圧ローラ20は、円筒芯金21の表面にシリコーンゴムからなる被覆層22が形成されてなる。

0023

円筒芯金21は、アルミニウム、鉄などの金属またはそれらの合金から構成されている。

0024

被覆層22の厚みは1〜30mmが好ましい。被覆層22を構成するシリコーンゴムのアスカーC硬度は35〜75、好ましくは40〜50とされ、シリコーンスポンジゴムであってもよい。

0025

加熱ローラ10と加圧ローラ20との当接圧(総圧)としては、通常40〜350Nとされ、好ましくは50〜300N、さらに好ましくは50〜250Nとされる。この当接圧は、加熱ローラ10の強度(円筒芯金11の肉厚)を考慮して規定され、例えば0.5mmのアルミ合金よりなる円筒芯金を有する加熱ローラにあっては、100N以下とすることが好ましい。

0026

耐オフセット性および定着性の観点から、ニップ幅としては4〜8mmであることが好ましく、当該ニップの面圧は6〜15N/cm2であることが好ましい。

0027

図1に示したような定着装置による好ましい定着条件の一例を示せば、定着温度(加熱ローラ10の表面温度)が150〜210℃とされ、定着線速が80〜640mm/secとされる。

0028

本発明において使用する定着装置には、必要に応じて定着部クリーニング機構を付与してもよい。この場合には、シリコーンオイルを定着部の上ローラに供給する方式として、シリコーンオイルを含浸したパッド、ローラ、ウェッブ等で供給し、クリーニングする方法が使用できる。

0029

シリコーンオイルとしては耐熱性の高いものが使用され、ポリジメチルシリコーンポリフェニルメチルシリコーンポリジフェニルシリコーン等が使用される。粘度の低いものは使用時に流出量が大きくなることから、20℃における粘度が1,000〜100,000cpのものが好適に使用される。

0030

特に、本発明はシリコーンオイルを一定量使用する方式で顕著に効果が発揮される。その理由としては、シリコーンオイルは絶縁性であることから、そのオイルが表面に存在している加熱ローラは、加圧ローラとの回転による摩擦により摩擦帯電での電荷蓄積がより多くなり、結果としてハジキが発生しやすくなるが、本発明によりこれが有効に防止されるからである。シリコーンオイルの塗布量は、0.1〜10μg/cm2が好ましい。

0031

また、ローラ表面の端部領域が過熱されることを抑制するために、定着装置には、当該端部領域の冷却ファンなどが設けられていてもよい。

0032

次に本発明の電子写真感光体について説明する。一般にポリシロキサン樹脂は公知の方法により、水酸基或いは加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を用いて製造される。前記有機ケイ素化合物は下記一般式(A)〜(D)の化学式で示される。

0033

0034

式中、R1〜R6は式中のケイ素炭素直接結合した形の有機基を表し、Z1〜Z4は水酸基又は加水分解性基を表す。

0035

上記一般式中のZ1〜Z4が加水分解性基の場合は、加水分解性基としてメトキシ基エトキシ基メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基メトキシエトキシ基等が挙げられる。R1〜R6に示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチルエチルプロピルブチル等のアルキル基フェニルトリルナフチルビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニルプロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシルパーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基等を挙げることができる。又、R1〜R6はそれぞれの有機基が同一でも良く、異なっていてもよい。

0036

シロキサン樹脂の原料として用いられる前記有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結合している加水分解性基の数nが1のとき、有機ケイ素化合物の高分子化反応は抑制される。nが2、3又は4のときは高分子化反応が起こりやすく、特に3或いは4では高度に架橋反応を進めることが可能である。従って、これらをコントロールすることにより得られる塗布層液の保存性や塗布層の硬度等を制御することが出来る。

0037

又、前記シロキサン樹脂の原料としては前記有機ケイ素化合物を酸性条件下又は塩基性条件下で加水分解してオリゴマー化或いはポリマー化した加水分解縮合物を用いることもできる。

0038

尚、架橋構造を有するシロキサン樹脂とは前記の如く、予め化学構造単位にシロキサン結合を有するモノマーオリゴマーポリマーを反応させて(加水分解反応触媒架橋剤を加えた反応等を含む)3次元網目構造を形成し、硬化させた樹脂を意味する。即ち、シロキサン結合を有する有機珪素化合物を加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させ3次元網目構造を形成させ、その結果生成したポリシロキサン樹脂を意味する。

0039

又、前記シロキサン樹脂は該樹脂中に水酸基或いは加水分解性基を有するコロイダルシリカを含ませて、架橋構造の一部にシリカ粒子を取り込んだ樹脂としてもよい。

0040

上記の如くして形成されるシロキサン樹脂をそのまま感光体の表面層、それに準じる樹脂層として用いると、前記したように親水性の強いシロキサン結合を多量に含むことから、高温高湿下或いは低温低湿下に於いて電子写真特性劣化し、画像ボケやカブリの発生を引き起こす。

0041

本発明はこのような課題を解決するため、前記シロキサン樹脂中に電荷輸送性能を有する構造単位を部分構造として組み込み、親水性の強いシロキサン樹脂の疎水化度を高めると同時に、該樹脂層中に酸化防止剤を存在させることにより、シロキサン樹脂の電子写真特性を改善し、高温高湿条件下でも、低温低湿条件下でも良好な電子写真画像が得られ、環境依存性が大きい定着装置との組み合わせに於いても、良好で安定な電子写真画像が得られる。

0042

前記シロキサン樹脂中に電荷輸送性能を有する構造単位を部分構造として組み込んだ樹脂、即ち電荷輸送性能を有する構造単位を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂は前記有機ケイ素化合物と以下に記す反応性電荷輸送性化合物との反応により得られる。

0043

尚、前記の電荷輸送性能を有する構造単位とは電子或いは正孔ドリフト移動度を有する性質を示す構造単位、或いは電荷輸送性化合物残基であり、又別の定義としてはTime−Of−Flight法などの電荷輸送性能を検知できる公知の方法により電荷輸送に起因する検出電流が得られる構造単位、或いは電荷輸送性化合物残基として表現することもできる。

0044

次に反応性基として水酸基、メルカプト基、アミン基有機珪素含有基を有する前記反応性電荷輸送性化合物について説明する。

0045

前記水酸基を有する反応性電荷輸送性化合物は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つ水酸基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つ水酸基を有している化合物であればよい。

0046

X−(R7−OH)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する基、
R7:単結合置換又は無置換のアルキレン基アリーレン基
m:1〜5の整数である。

0047

その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を電荷輸送性能を有する基=Xとして有し、前記Xを構成する炭素原子を介して、又はXから延長されたアルキレン、アリーレン基を介して水酸基を有する化合物が好ましく用いられる。
1.トリアリールアミン系化合物

0048

0049

2.ヒドラジン系化合物

0050

0051

3.スチルベン系化合物

0052

0053

4.ベンジジン系化合物

0054

0055

5.ブタジエン系化合物

0056

0057

6.その他の化合物

0058

0059

次に、水酸基を有する反応性電荷輸送性化合物の合成例について述べる。
例示化合物T−1の合成

0060

0061

テップ
温度計冷却管撹拌装置滴下ロートの付いた四頭コルベンに、化合物(1)49gとオキシ塩化リン184gを入れ加熱溶解した。滴下ロートよりジメチルホルムアミド117gを徐々に滴下し、その後反液温を85〜95℃に保ち、約15時間撹拌を行った。次に反応液を大過剰の温水に徐々に注いだ後、撹拌しながらゆっくり冷却した。

0062

析出した結晶濾過及び乾燥した後、シリカゲル等により不純物吸着及びアセトニトリルでの再結晶により精製を行って化合物(2)を得た。収量は30gであった。
ステップB
化合物(2)30gとエタノール100mlをコルベンに投入し撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム1.9gを徐々に添加した後、液温を40〜60℃に保ち、約2時間撹拌を行った。次に反応液を約300mlの水に徐々にあけ、撹拌して結晶を析出させた。濾過後充分水洗して、乾燥し化合物(3)を得た。収量は30gであった。
例示化合物S−1の合成

0063

0064

ステップA温度計及び撹拌装置を付けた300mlコルベンに、Cuを30g、K2CO3を60g、化合物(1)8g、化合物(2)100gを投入し、約180℃まで昇温して20時間撹拌した。冷却後濾過し、カラム精製により化合物(3)7gを得た。
ステップB
温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び撹拌装置を付けた100mlコルベンをアルゴンガス雰囲気にし、これに化合物(3)7g、トルエン50ml、塩化ホスホリル3gを投入した。室温下で撹拌しながら、DMF2gをゆっくりと滴下し、その後約80℃に昇温して16時間撹拌した。約70℃の温水にあけてから冷却した。これをトルエンにて抽出し、抽出液を水のpHが7になるまで水洗した。硫酸ナトリウムにて乾燥した後に濃縮し、カラム精製により化合物(4)5gを得た。
ステップC
アルゴンガス導入装置及び撹拌装置を付けた100mlコルベンにt−BuOK1.0g、DMF60mlを投入し、アルゴンガス雰囲気にした。これに化合物(4)2.0g、化合物(5)2.2gを加え、室温で1時間撹拌した。これを大過剰の水にあけ、トルエンにて抽出し、抽出液を水洗した後、硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮してからカラム精製を行い化合物(6)2.44gを得た。
ステップD
温度計、滴下ロート、アルゴンガス導入装置及び撹拌装置を付けた100mlコルベンにトルエンを投入し、アルゴンガス雰囲気にした。これにn−BuLiのヘキサン溶液(1.72M)15mlを加え、50℃に加温した。これに化合物(6)2.44gをトルエン30ml溶解させた液を滴下し、50℃に保って3時間撹拌した。これを−40℃に冷却した後、エチレンオキサイド8mlを加え、−15℃まで昇温して1時間撹拌した。その後室温まで昇温し、水5mlを加えて、エーテル200mlにて抽出後、抽出液を飽和食塩水洗浄した。洗浄液がpHになるまで洗浄した後、硫酸ナトリウムにて乾燥、濃縮、カラム精製して化合物(7)1.0gを得た。

0065

次に、メルカプト基を有する電荷輸送性化合物の具体例を下記に例示する。メルカプト基を有する電荷輸送性化合物とは、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つメルカプト基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つメルカプト基を有している化合物であればよい。

0066

X−(R8−SH)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する基、
R8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレン基、
m:1〜5の整数である。

0067

その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。

0068

0069

更に、アミノ基を有する反応性電荷輸送性化合物について説明する。アミノ基を有する反応性電荷輸送性化合物は、通常用いられる構造の電荷輸送物質で、且つアミノ基を有している化合物である。即ち、代表的には硬化性有機ケイ素化合物と結合して、樹脂層を形成することが出来る下記一般式で示される電荷輸送性化合物を挙げることができるが、下記構造に限定されるものではなく、電荷輸送能を有し、且つアミノ基を有している化合物であればよい。

0070

X−(R9−NR10H)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性能を有する基、
R9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置換のアリーレン基、
R10:水素原子、置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアリール基、
m:1〜5の整数である。

0071

その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。

0072

0073

アミノ基を有する反応性電荷輸送性化合物の中で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、シロキサン構造に連結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の場合は1個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、R10はブランチとして残存する基でも良く、架橋反応を起こす基でも良く、電荷輸送物質を含む化合物残基でもよい。

0074

更に、ケイ素原子含有基を有する反応性電荷輸送性化合物について説明する。ケイ素原子含有基を有する反応性電荷輸送性化合物は、以下のような構造の電荷輸送物質である。この化合物は化合物中の珪素原子を介してシロキサン系樹脂中に部分構造として含有される。

0075

X−(−Y−Si(R11)3-a(R12)a)n
式中、Xは電荷輸送性能を有する構造単位を含む基であり、R11は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アリール基を示し、R12は加水分解性基又は水酸基を示し、Yは置換若しくは無置換のアルキレン基、アリーレン基を示す。aは1〜3の整数を示し、nは整数を示す。

0076

前記電荷輸送性能を有する構造単位を含む基:Xは一般に電荷輸送性物質或いは電荷輸送性化合物(以下CTMとも云う)として知られる化合物基であり、例えば以下に示すような化合物基が挙げられる。

0078

一方、電子輸送型CTMとしては無水コハク酸無水マレイン酸無水フタル酸無水ピロメリット酸無水メリット酸テトラシアノエチレンテトラシアノキノジメタンニトロベンゼンジニトロベンゼントリニトロベンゼンテトラニトロベンゼン、ニトロベンゾニトリルピクリルクロライドキノンクロルイミドクロラニルブロニルベンゾキノンナフトキノンジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、1−クロロアトラキノン、ジニトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−(p−クロロフェニルエチレン、2,7−ジニトロフルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニトリルピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸フタル酸、メリット酸などの化合物基が挙げられる。

0079

前記シロキサン系樹脂の原料、即ち前記一般式(A)から(D)(以下(A)〜(D)という)の有機珪素化合物組成比としては、有機珪素化合物:(A)+(B)成分1モルに対し、(C)+(D)成分0.05〜1モルを用いることが好ましい。

0080

またコロイダルシリカ(E)を添加する場合は前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総質量100部に対し(E)を1〜30質量部を用いることが好ましい。

0081

また前記有機ケイ素化合物やコロイダルシリカと反応して樹脂層を形成することができる反応性電荷輸送性化合物(F)を加える場合は、前記(A)+(B)+(C)+(D)成分の総質量100部に対し(F)を1〜500質量部を用いることが好ましい。前記(A)+(B)成分が少ない場合はシロキサン系樹脂層架橋密度が小さすぎ硬度が不足する。又、(A)+(B)成分が多すぎると架橋密度が大きすぎ硬度は十分だが、脆い樹脂層となる。(E)成分のコロイダルシリカ成分の過不足も、(A)+(B)成分と同様の傾向がみられる。一方、(F)成分が少ない場合はシロキサン系樹脂層の電荷輸送能が小さく、感度の低下、残電の上昇を生じ、(F)成分が多い場合はシロキサン系樹脂層の膜強度が弱くなる傾向がみられる。又、前記したように反応性電荷輸送性化合物はコロイダルシリカ表面の水酸基とも反応性を有し、コロイダルシリカ表面の水酸基との反応により架橋構造を有するシロキサン系樹脂中に電荷輸送性を有する構造単位を含有させることも可能である。

0082

本発明の架橋構造を有するシロキサン系樹脂は予め構造単位にシロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーに触媒や架橋剤を加えて新たな化学結合を形成させ3次元網目構造を形成する事もあり、又加水分解反応とその後の脱水縮合によりシロキサン結合を促進させモノマー、オリゴマー、ポリマーから3次元網目構造を形成する事もできる。シロキサン結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーに加えてコロイダルシリカを樹脂形成に用いるとコロイダルシリカ表面の多数の水酸基がシロキサン樹脂の架橋点となり、強硬度の架橋構造を有するシロキサン樹脂層が形成される。

0083

又、コロイダルシリカ表面の水酸基は反応性電荷輸送性化合物とも反応性を有し、該化合物とコロイダルシリカ表面の水酸基との反応により電荷輸送性を有する構造単位は架橋構造を有するシロキサン系樹脂中に含有させても良い。

0084

また前記の3次元網目構造を形成させる触媒としては有機カルボン酸亜硝酸亜硫酸アルミン酸炭酸及びチオシアン酸の各アルカリ金属塩有機アミン塩水酸化テトラメチルアンモニウムテトラメチルアンモニウムアセテート)、スズ有機酸塩スタナスオクトエートジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンメルカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルチンマリエート等)、アルミニウム、亜鉛オクテン酸ナフテン酸塩アセチルアセトン錯化合物等が挙げられる。

0085

本発明において、電荷輸送性能を有する構造単位を有し且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂中の電荷輸送性能を有する構造単位は前記有機ケイ素化合物やコロイダルシリカ表面の水酸基と反応性電荷輸送性化合物との反応により下記のような化学結合を通して前記シロキサン系樹脂中に組み込まれると考えられる。

0086

即ち、反応性電荷輸送性化合物を構成する炭素原子又は珪素原子を介して下記式中Yの連結原子又は連結基を介してシロキサン系樹脂中に含有されていると推定される。

0087

0088

式中、Xは電荷輸送性能を有する基であって、該付与基を構成する炭素原子又は珪素原子を介して式中のYと結合する基、Yは隣接する結合原子(SiとC)を除いた2価以上の原子又は基である。

0089

但し、Yが3価以上の原子の時は上式中のSiとC以外のYの結合手は結合が可能な前記硬化性樹脂中のいずれかの構成原子と結合しているか又は他の原子、分子基と連結した構造(基)を有する。

0090

又、前記一般式の中で、Y原子として、特に酸素原子(O)、硫黄原子(S)、窒素原子(N)が好ましい。

0091

ここで、Yが窒素原子(N)の場合、前記連結基は−NR−で表される。(Rは水素原子又は1価の有機基である。)
電荷輸送付与基Xは上式中では1価の基として示されているが、シロキサン系樹脂と反応させる電荷輸送性化合物(以後反応性電荷輸送性化合物とも云う)が2つ以上の反応性官能基を有している場合は硬化性樹脂中で2価以上のクロスリンク基として接合してもよく、単にペンダント基として接合していてもよい。

0092

前記原子、即ちO、S、Nの原子はそれぞれ電荷輸送性化合物中に導入された水酸基、メルカプト基、アミン基と水酸基或いは加水分解性基を有する有機珪素化合物との反応によって形成され、シロキサン系樹脂中に電荷輸送化合物を部分構造として取り込む連結基である。

0093

また本発明中の樹脂層にはヒンダードフェノールヒンダードアミン部分構造を持つ酸化防止剤を添加する。該樹脂層にこのような酸化防止剤を存在させることにより、たとえ画像形成装置の機内湿度高湿度になったとしても、画像ボケが発生しにくい。

0094

ここでヒンダードフェノールとはフェノール化合物の水酸基に対しオルト位置分岐アルキル基を有する化合物類及びその誘導体を云う。(但し、水酸基がアルコキシ変成されていても良い。)
又、ヒンダードアミンは、例えば下記構造式で示される有機基を有する化合物類が挙げられる。

0095

0096

式中のR13は水素原子又は1価の有機基、R14、R15、R16、R17はアルキル基、R18は水素原子、水酸基又は1価の有機基を示す。

0097

ヒンダードフェノール部分構造を持つ酸化防止剤としては、例えば特開平1−118137号(P7〜P14)記載の化合物が挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。

0098

ヒンダードアミン部分構造を持つ酸化防止剤としては、例えば特開平1−118138号(P7〜P9)記載の化合物も挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。

0099

以下に代表的な酸化防止剤の化合物例を挙げる。

0100

0101

0102

0103

0104

又、製品化されている酸化防止剤としては以下のような化合物、例えば「イルガノックス1076」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス1098」、「イルガノックス245」、「イルガノックス1330」、「イルガノックス3114」、「イルガノックス1076」、「3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダートフェノール系、「サノールLS2626」、「サノールLS765」、「サノールLS2626」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」以上ヒンダートアミン系、「スミライザTPS」、「スミライザーTP−D」以上チオエーテル系、「マーク2112」、「マークPEP−8」、「マークPEP−24G」、「マークPEP−36」、「マーク329K」、「マークHP−10」以上ホスファイト系が挙げられる。これらの中で本発明の感光体はヒンダードフェノール、ヒンダードアミン系酸化防止剤を含有する。

0105

酸化防止剤の添加量としては表面層組成物の総質量100部に対し、0.1〜10質量部を用いることが好ましい。

0106

本発明の電子写真感光体の層構成は、特に限定はないが、電荷発生層電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の両方の機能を有する単層型感光層)等の感光層とその上に本発明の表面層を塗設した構成をとるのが好ましい。又、前記電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層は各層が複数の層から構成されていてもよい。

0107

本発明に於ける感光層に含有される電荷発生物質CGM)としては、例えばフタロシアニン顔料多環キノン顔料アゾ顔料ペリレン顔料インジゴ顔料キナクリドン顔料アズレニウム顔料、スクワリリウム染料シアニン染料ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色素トリフェニルメタン色素スチリル色素等が挙げられ、これらの電荷発生物質(CGM)は単独で又は適当なバインダー樹脂と共に層形成が行われる。

0108

前記感光層に含有される電荷輸送物質(CTM)としては、例えばオキサゾール誘導体オキサジアゾール誘導体チアゾール誘導体チアジアゾール誘導体トリアゾール誘導体イミダゾール誘導体イミダゾロン誘導体イミダゾリン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物ヒドラゾン化合物ベンジジン化合物ピラゾリン誘導体スチルベン化合物アミン誘導体オキサゾロン誘導体ベンゾチアゾール誘導体ベンズイミダゾール誘導体キナゾリン誘導体ベンゾフラン誘導体アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセン等が挙げられこれらの電荷輸送物質(CTM)は通常バインダーと共に層形成が行われる。

0110

本発明に於いて電荷発生層中の電荷発生物質とバインダー樹脂との割合は質量比で1:10〜10:1が好ましい。また電荷発生層の膜厚は5μm以下が好ましく、特に0.05〜2μmが好ましい。

0111

又、電荷輸送層は前記の電荷輸送物質とバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解し、その溶液塗布乾燥することによって形成される。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合割合は質量比で10:1〜1:10が好ましい。

0112

電荷輸送層の膜厚は通常5〜50μm、特に10〜40μmが好ましい。また、電荷輸送層が複数設けられている場合は、電荷輸送層の上層の膜厚は10μm以下が好ましく、かつ、電荷輸送層の上層の下に設けられた電荷輸送層の全膜厚より小さいことが好ましい。

0113

本発明のシロキサン系樹脂層は、表面層が電荷輸送層の場合は前記電荷輸送層を兼ねても良いが、好ましくは、電荷輸送層もしくは電荷発生層或いは単層型の電荷発生・輸送層等の感光層の上に、これらとは別層の表面層として設けるのがよい。この場合、前記感光層と本発明の表面層の間に接着層を設けても良い。

0114

次に本発明の電子写真感光体の導電性支持体としては、
1)アルミニウム板ステンレス板などの金属板
2)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、アルミニウム、パラジウム、金などの金属薄層ラミネート若しくは蒸着によって設けたもの、
3)紙或いはプラスチックフィルムなどの支持体上に、導電性ポリマー酸化インジウム酸化錫などの導電性化合物の層を塗布若しくは蒸着によって設けたもの等が挙げられる。

0115

本発明で用いられる導電性支持体の材料としては、主としてアルミニウム、銅、真鍮スチールステンレス等の金属材料、その他プラスチック材料ベルト状またはドラム状に成形加工したものが用いられる。中でもコスト及び加工性等に優れたアルミニウムが好ましく用いられ、通常押出成型または引抜成型された薄肉円筒状アルミニウム素管が多く用いられる。

0116

本発明の感光体の製造に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミンジエチルアミンエチレンジアミンイソプロパノールアミントリエタノールアミントリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトンメチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトンシクロヘキサノンベンゼン、トルエン、キシレンクロロホルムジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレンテトラクロロエタンテトラヒドロフランジオキソランジオキサンメタノール、エタノール、ブタノールイソプロパノール酢酸エチル酢酸ブチルジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。

0117

次に本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布スプレー塗布円形規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の表面層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお前記スプレー塗布については例えば特開平3−90250号及び特開平3−269238号公報に詳細に記載され、前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。

0118

本発明の感光体は前記表面層が塗布形成された後、50℃以上好ましくは、60〜200℃の温度で加熱乾燥する事が好ましい。この加熱乾燥により、残存塗布溶媒を少なくすると共に、表面層を十分に硬化させることができる。

0119

本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることが好ましい。

0120

中間層用の材料としては、カゼインポリビニルアルコールニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体ポリビニルブチラール、フェノール樹脂ポリアミド類ナイロン6ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロンアルコキシメチルナイロン等)、ポリウレタンゼラチン及び酸化アルミニウムを用いた中間層、或いは特開平9−68870号公報の如く金属アルコキシド有機金属キレートシランカップリング剤による硬化型中間層等が挙げられる。中間層の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、特には0.1〜5μmが好ましい。

0121

本発明においては、更に、支持体と中間層との間に支持体の表面欠陥を補うための被覆を施すことや、特に画像入力レーザー光の場合には問題となる干渉縞の発生を防止することなどを目的とした導電層を設けることができる。この導電層は、カーボンブラック金属粒子又は金属酸化物粒子等の導電性粉体を適当なバインダー樹脂中に分散した溶液を塗布乾燥して形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmが好ましく、特には10〜30μmが好ましい。

0122

本発明で用いられる加熱溶融性樹脂を有するトナーとは熱溶融性或いは熱軟化性樹脂をトナーの結着樹脂として用いたトナーを云う。本発明ではトナー樹脂の50%以上をこの加熱溶融性樹脂で構成する。該結着樹脂としては、下記の結着樹脂の使用が可能である。

0123

例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエ−テル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリルインデン共重合体などのスチレン系共重合体ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂クマロンインデン樹脂石油系樹脂などが使用できる。好ましい結着物質としては、スチレン系共重合体もしくはポリエステル樹脂がある。

0124

スチレン系重合体またはスチレン系共重合体は架橋されていてもよくまた混合樹脂でもかまわない。

0125

該結着樹脂の合成方法としては、塊状重合法溶液重合法懸濁重合法及び乳化重合法のいずれでも良い。

0126

本発明のトナーに用いられるポリエステル樹脂の組成は以下の通りである。2価のアルコール成分としては、エチレングリコールプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコールトリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノール誘導体等。

0127

2価の酸成分としては、例えばフタル酸、テレフタル酸イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステルこはく酸、アジピン酸セバシン酸アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸などのアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、又はその無水物、低級アルキルエステル;フマル酸マレイン酸シトラコン酸イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類又はその無水物、低級アルキルエステル;等のジカルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。

0128

また、架橋成分としても働く3価以上のアルコール成分と3価以上の酸成分を併用することが好ましい。

0130

また、本発明における3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えばトリメリット酸ピロメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシルメタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンポール三量体酸、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル等の多価カルボン酸類及びその誘導体が挙げられる。

0131

本発明に用いられるアルコール成分としては40〜60mol%、好ましくは45〜55mol%、酸成分としては40〜60mol%、好ましくは45〜55mol%であることが好ましい。

0132

また3価以上の多価の成分は、全成分中の1〜60mol%であることも好ましい。

0133

現像性、定着性、耐久性、クリーニング性の点からスチレン−不飽和カルボン酸誘導体共重合体、ポリエステル樹脂、及びこれらのブロック共重合体グラフト化物、更にはスチレン系共重合体とポリエステル樹脂の混合物が好ましい。本発明のトナーに使用される結着樹脂のTg(ガラス転移点)は、好ましくは50〜70℃である。

0134

また、本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、GPCにより測定される分子量分布で10以上の領域にピークを有することが好ましく、更に3×103〜5×104の領域にもピークを有することが定着性、耐久性の点で好ましい。

0135

また、熱ロール定着時の離型性をよくする目的で低分子量ポリプロピレンマイクロクリスタリンワックスカルナバワックスサゾールワックスパラフィンワックス等の、ワックス状物質を結着樹脂100質量部に対して0.5〜5質量部程度添加することも本発明の好ましい形態の一つであるが、この場合は、結着樹脂としてスチレン系共重合体を使用する時には、ワックスの効果を十分に発揮させるとともに可塑効果による弊害である耐ブロッキング性、現像性の悪化を防ぐために、以下のようなトナーが好ましい。

0136

本発明に使用されるトナーにおいては、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上の為、シリカ微粉末を添加することが好ましい。

0137

本発明に用いられるシリカ微粉末は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が20m2/g以上(特に30〜400m2/g)の範囲内のものが良好な結果を与える。トナー100質量部に対してシリカ微粉体0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜5質量部使用するのが良い。

0138

また、該シリカ微粉末は、必要に応じ、疎水化、帯電性コントロールなどの目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤で、あるいは種々の処理剤で併用して処理されていることも好ましい。

0139

また、現像性、耐久性を向上させるために次の無機粉体を添加することも好ましい。マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、セリウムコバルト、鉄、ジルコニウムクロムマンガンストロンチウム、錫、アンチモンなどの金属酸化物チタン酸カルシウムチタン酸マグネシウムチタン酸ストロンチウムなどの複合金属酸化物炭酸カルシウム炭酸マグネシウム、炭酸アルミニウム等の金属塩カオリンなどの粘土鉱物アパタイトなどリン酸化合物炭化ケイ素窒化ケイ素などのケイ素化合物;カーボンブラックやグラファイトなどの炭素粉末が挙げられる。なかでも、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化コバルト二酸化マンガン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウムなどが好ましい。

0141

本発明のトナーは、キャリアと併用して二成分現像剤として用いることができ、二成分現像方法に用いる場合のキャリアとしては、従来知られているものがすべて使用可能であるが、具体的には、表面酸化または未酸化の鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金または酸化物などの平均粒径20〜300μmの粒子が使用される。

0142

またそれらキャリア粒子の表面に、スチレン系樹脂アクリル系樹脂シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂等の物質を付着または被覆させたもの等が好ましく使用される。

0143

本発明のトナーは更に磁性材料を含有させ磁性トナーとしても使用しうる。この場合、磁性材料は着色剤役割をかねることもできる。本発明において、磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイトマグヘマイトフェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウムビスマスカドミウムカルシウム、マンガン、セレンチタンタングステンバナジウムのような金属の合金及びその混合物等が挙げられる。

0144

これらの強磁性体平均粒子径が2μm以下、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ましい。トナー中に含有させる量としては樹脂成分100質量部に対し約20〜200質量部、特に好ましくは樹脂成分100質量部に対し40〜150質量部が良い。

0145

本発明のトナーに使用し得る着色剤としては、任意の適当な顔料又は染料があげられる。トナーの着色剤としては、例えば顔料としてカーボンブラック、アニリンブラックアセチレンブラックナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキアリザリンレーキ、ベンガラフタロシアニンブルーインダンスレンブルー等がある。これらは定着画像光学濃度を維持するのに必要充分な量が用いられ、樹脂100質量部に対し0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部の添加量が良い。また同様の目的で、更に染料が用いられる。例えばアゾ系染料アントラキノン系染料キサンテン系染料メチン系染料があり樹脂100質量部に対し、0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜10質量部の添加量が良い。

0146

本発明に係る静電荷像現像用トナーを作製するには、上記荷電制御剤、結着樹脂、ワックス、金属塩ないしは金属錯体、着色剤としての顔料、又は染料、磁性体、その他の添加剤等を、ヘンシェルミキサーボールミル等の混合機により充分混合してから加熱ロールニーダーエクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類を互いに相溶せしめた中に金属化合物、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せしめ、冷却固化粉砕及び分級を行って本発明に係るトナーを得ることが出来る。

0147

さらに必要に応じ所望の添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機により充分混合し、本発明に係る静電荷像現像用トナーを得ることができる。

0148

図3は本発明の画像形成装置の1例としての電子写真画像形成装置の断面図である。

0149

図3に於いて50は像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地されて時計方向駆動回転される。52はスコロトロン帯電器で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた露光部51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。

0150

感光体への一様帯電ののち像露光器53により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダイオード露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等を経て反射ミラー542により光路曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。

0151

その静電潜像は次いで現像器54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像剤は、例えば前述のフェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂コーティングしたキャリアと、前述のスチレンアクリル系樹脂主材料としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ酸化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤は層形成手段によって現像スリーブ541上に100〜600μmの層厚規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像される。

0152

記録紙(記録材)Pは画像形成後、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラ57の回転作動により転写域へと給紙される。

0153

転写域においては転写のタイミングに同期して感光体ドラム50の周面に転写ローラ転写器)58が圧接され、給紙された記録紙Pを挟着して転写される。

0154

次いで記録紙Pは転写ローラとほぼ同時に圧接状態とされた分離ブラシ(分離器)59によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面により分離して定着装置60に搬送され、熱ローラ601と圧着ローラ602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラ61を介して装置外部に排出される。なお前記の転写ローラ58及び分離ブラシ59は記録紙Pの通過後感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー像の形成に備える。

0155

一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム50は、クリーニング器62のブレード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び露光部51による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。

0156

尚、70は感光体、帯電器、転写器・分離器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジである。

0157

電子写真画像形成装置としては、上述の感光体と、現像器、クリーニング器等の構成要素をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このユニットを装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。又、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に支持してプロセスカートリッジを形成し、装置本体に着脱自在の単一ユニットとし、装置本体のレールなどの案内手段を用いて着脱自在の構成としても良い。

0158

プロセスカートリッジには、一般には以下に示す一体型カートリッジ及び分離型カートリッジがある。一体型カートリッジとは、帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器の少なくとも1つを感光体とともに一体に構成し、装置本体に着脱可能な構成であり、分離型カートリッジとは感光体とは別体に構成されている帯電器、像露光器、現像器、転写又は分離器、及びクリーニング器であるが、装置本体に着脱可能な構成であり、装置本体に組み込まれた時には感光体と一体化される。本発明におけるプロセスカートリッジは上記双方のタイプのカートリッジを含む。

0159

像露光は、電子写真画像形成装置を複写機やプリンターとして使用する場合には、原稿からの反射光透過光を感光体に照射すること、或いはセンサーで原稿を読み取り信号化し、この信号に従ってレーザービームの走査、LEDアレイの駆動、又は液晶シャッターアレイの駆動を行い感光体に光を照射することなどにより行われる。

0160

尚、ファクシミリのプリンターとして使用する場合には、像露光器53は受信データをプリントするための露光を行うことになる。

0161

本発明の画像形成方法は、複写機、レーザープリンターLEDプリンター、液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適用し得るものであるが、更には電子写真技術を応用したディスプレイ、記録、軽印刷製版、ファクシミリ等の装置にも広く適用し得るものである。

0162

以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
(1)感光体の作製
「感光体1の作製」下記のごとくして感光体を作製した。
〈中間層〉
ポリアミド樹脂(アミランCM−8000:東レ(株)製) 60g
メタノール1600ml
1−ブタノール400ml
を混合し、溶解して中間層塗布液を調製した。この塗布液を円筒状アルミニウム基体上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.3μmの中間層を形成した。
〈電荷発生層〉
Y型チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線回折強度最大ピークが2
7.3のチタニルフタロシアニン) 60g
シリコーン樹脂溶液(KR5240、15%キシレン−ブタノール溶液:信越
化学(株)製) 700g
2−ブタノン2000ml
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
〈電荷輸送層〉
電荷輸送物質(4−メトキシ−4′−(4−メチル−α−フェニルスチリル)
トリフェニルアミン) 200g
ビスフェノールZ型ポリカーボネートユーピロンZ300:三菱ガス化学(
株)製) 300g
ジオキソラン2000ml
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
〈樹脂層〉前記電荷輸送層の上にメチルシロキサン単位80モル%、メチル−フェニルシロキサン単位20モル%からなる組成物10質量部にモレキュラーシーブ4Aを添加し、15時間静置脱水処理しシロキサン樹脂を作製した。この樹脂をトルエン10質量部に溶解し、これにメチルトリメトキシシラン5質量部、ジブチル錫アセテート0.2質量部を加え均一な溶液にした。これにジヒドロキシメチルトリフェニルアミン(例示化合物T−1)6質量部、ヒンダードアミン(例示化合物2−1)0.3質量部を加えて混合し、この溶液を乾燥膜厚2μmの樹脂層として塗布して、120℃、1時間の加熱硬化を行い、感光体1を作製した。
「感光体2の作製」感光体作製例1において樹脂層中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミンを4−[2−(トリエトキシシリル)エチル]トリフェニルアミンに代えた以外は全く同様にして感光体2を作製した。
「感光体3の作製」感光体作製例1において樹脂層中のヒンダードアミンをヒンダードフェノール(1−32)に代えた以外は全く同様にして感光体3を作製した。
「感光体4の作製」感光体作製例1において樹脂層中のヒンダードアミンを用いない以外は全く同様にして感光体4を作製した。
「感光体5の作製」感光体作製例1において樹脂層中のジヒドロキシメチルトリフェニルアミンを用いない以外は全く同様にして感光体5を作製した。
(2)現像剤の作製
下記トナーとキャリアよりなる現像剤を作製した。
〈トナー〉
スチレン−アクリル共重合樹脂100g
カーボンブラック10g
ワックス4g
シリカ微粉体1g
脂肪酸金属塩0.5g
上記スチレン−アクリル共重合樹脂、カーボンブラック、ワックスとを溶融混練、粉砕して体積平均粒径8.5μmの着色粒子を得た。この着色粒子にシリカ微粉体、脂肪酸金属塩を添加して混合しトナー粒子を得た。
〈キャリア〉粒子径70μmのスチレンアクリレート樹脂被覆フェライトキャリアを用いた。
〈現像剤〉上記トナーとキャリアをトナー濃度が5質量%となるように混合した。

0163

評価機
上記感光体1〜5及び現像剤を用い、下記表1に示す定着装置を備えたコニカ社製デジタル複写機Konica7060改造機を用いた実写テストを実施した。コニカ社製デジタル複写機Konica7060改造機はレーザー露光反転モノクロ現像プロセスでA4、60枚/分に設計されており、図1に示したように帯電、露光、現像、転写、クリーニング、消去露光の各工程を感光体周辺に有し、現像、クリーニング工程は下記の条件に設置した。

0164

現像条件
DCバイアス;−500V
Dsd(感光体と現像スリーブ間距離);600μm
現像剤層規制;磁性H−Cut方式
現像剤層厚;700μm
現像スリーブ径;40mm
クリーニング条件
クリーニングのためにゴム硬度ISA70°、反発弾性25、厚さ2mm、自由長9mmのポリウレタン製弾性ゴムブレードを当接角20°で感光体の回転に対してカウンター方向に、重り荷重方式で押圧力20g/cmで当接した。

0165

定着装置の構成および定着条件は下記のとおりである。
(定着装置1)ヒーターを中央部に内蔵し、直径30mmφ、厚み2mm、長さが310mmの円筒アルミ合金の表面をテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)で被覆したローラを加熱ローラとして有し、直径29mmφ、厚み3mm、長さが310mmの円筒アルミ合金の表面をスポンジ状シリコーンゴム(アスカーC硬度=48:厚み8mm)で表面を被覆し、更にその上にテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体(PFA)を被覆した加圧ローラを有している。ニップ圧は10.8N/cm2(総圧=194N)でニップ幅は5.8mmとした。

0166

この定着装置を使用して、印字線速を250mm/secに設定した。なお、定着装置のクリーニング機構としてポリジフェニルシリコーン(20℃の粘度が10,000cpのもの)を含浸したパット方式を使用した。定着の温度は上ロールの表面温度で制御し、175℃の設定温度とした。なお、シリコーンオイルの塗布量は、0.5μg/cm2とした。これを「定着装置1」とする。また、定着装置1の端部温度の上昇を抑制するための機構として、加熱ローラの両端部を冷却するためのファン機械内部に設置した。
(定着装置2〜12)下記表1に従い、加熱ローラの円筒芯金厚み、円筒芯金材質、加圧ローラの弾性層の硬度(アスカーC硬度)、ニップ圧(総荷重)およびニップ幅の少なくとも1つの条件が定着装置1と異なる定着装置2〜12を用意した。

0167

0168

上記評価機を用い、30℃、80%RH(高温高湿)の条件で3万コピー連続プリントを行った。その後1晩放置した後、10℃、20%RH(低温低湿)の条件で3万コピーの連続プリント、計6万プリントを行い、画像の品質(濃度、カブリの評価)、画像ボケ、画像流れ、トナーフィルミングの有無を評価した。

0169

評価は、画素率が7%の文字画像人物顔写真、ベタ白画像ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分ある400dpi(2.54cm当たり400ドット)のオリジナル画像をレーザー露光で像露光し、A4で毎分60枚のプリント速度で画像出しを行った。画像濃度はベタ黒画像の濃度をマクベス社製RD−918を使用し反射濃度で測定した。さらに、カブリについてはベタ白画像を使用し、初期と5万枚後カブリを目視で確認した。トナーフィルミングは複写画像の筋、斑点状(直径0.3mmφ以上の斑点)の画像欠陥を評価した。筋は一カ所以上、斑点は5個以上発生した枚数で評価した。また画像ボケは下記の基準で発生枚数により評価した。評価結果を表2に示す。

0170

カブリ○:カブリ発生無し
×:時々カブリ発生有り
××:連続したカブリ発生有り
画像ボケの発生
◎:6万枚中発生なし
○:6万枚中5枚以下の発生
×:6万枚中6枚以上の発生
トナーフィルミングの発生(表2にはフィルミングと記す)
◎:筋、又は斑点の発生が6万枚中5枚以下
○:筋、又は斑点の発生が6万枚中6枚〜20枚
×:筋、又は斑点の発生が6万枚中21枚以上
定着性評価方法
テープ剥離法
1)□1/4inchのベタ黒の絶対反射濃度D0を測定する
2)メンディングテープ(住友3M:No.810−3−12相当)を軽く張
り付ける
3)0.392N/cm2の圧力でテープを3.5往復擦り付ける
4)180°の角度、200gの力でテープを剥がす
5)剥離後の絶対反射濃度D1を測定する
6)定着強度=100×D1/D0(%)
◎:定着強度95%以上
○:定着強度90%以上、95%未満
×:定着強度90%未満

0171

0172

表2から明らかなように、本発明の電荷輸送性能を有する構造単位を有するシロキサン系樹脂層を有する感光体、と加熱溶融性樹脂を有するトナーを用いて、本発明の定着装置で形成された複写画像は、高温高湿から低温低湿にかけて良好な画像を維持できるのに対し、本発明外の感光体(実施例4、5)を用いたり、本発明外の定着装置(実施例11〜16)から得られた複写画像は、画像ボケが発生したり、消費電力を押さえた設計にすると定着不良が発生するなどの問題点があった。

発明の効果

0173

改良されたシロキサン系樹脂層を有する電子写真感光体と円筒芯金肉厚が0.5〜2mmの薄肉、省エネルギーの加熱ローラを用いた加熱定着装置を組み合わせた本発明の構成をとることで、高温高湿や低温低湿の厳しい環境下に於いても、画像ボケやトナーフィルミングが発生せず、且つ良好な定着性の画像が得られる画像形成方法及び画像形成装置を提供することが出来る。

図面の簡単な説明

0174

図1本発明において使用する定着装置の一例を示す断面図である。
図2本発明において使用する定着装置を構成する加熱ローラの配熱パターンの一例を示す説明図である。
図3本発明の画像形成装置の1例としての電子写真画像形成装置の断面図。

--

0175

10加熱ローラ
11円筒芯金
12被覆層
13加熱部材
15 加熱ローラ
16Aハロゲンヒーター
16B ハロゲンヒーター
16C ハロゲンヒーター
20加圧ローラ
21 円筒芯金
22 被覆層
50感光体ドラム(又は感光体)
51発光ダイオード等を用いた露光部
52帯電器
53像露光器
54現像器
57給紙ローラ
58転写ローラ(転写器)
59 分離ブラシ(分離器)
60定着装置
61排紙ローラ
62クリーニング器
70 プロセスカートリッジ

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