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技術 衝撃特性の異方性に優れる非調質鋼

出願人 山陽特殊製鋼株式会社
発明者 常陰典正塗嘉夫
出願日 2000年12月12日 (20年0ヶ月経過) 出願番号 2000-377834
公開日 2002年6月26日 (18年6ヶ月経過) 公開番号 2002-180194
状態 拒絶査定
技術分野
  • -
主要キーワード 角棒材 硫化物組成 集中効果 鍛造方向 鍛錬比 熱間鍛造用 快削性 硫化物中
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課題

フェライトパーライトあるいはベイナイトなどのSを含有する熱間圧延用あるいは熱間鍛造用非調質鋼において、硫化物の数、大きさ、形態を一定の範囲内に制御して圧延方向に垂直なT方向の靱性を改善した非調質鋼を提供する。

解決手段

鋼の圧延又は鍛造方向に垂直な衝撃値:CTと圧延又は鍛造方向に平行な衝撃値:CLとが関係式(1)で決定されるとき、図1に示すCL≧25J/cm2、(K−1)I≦2、m≦2を満足する範囲の鋼であることを特徴する圧延又は鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼。

CT=CLexp(−m(K−1)I) ・・・・・(1)

概要

背景

熱間圧延または鍛造後空冷ままで必要な強度が得られる非調質鋼は、従来の焼入焼戻しを行った焼戻しマルテンサイト鋼と比較して、工程省略によるコストダウンリードタイムの短縮が可能となるため、機械構造用鋼に多く用いられている。しかし、非調質鋼は、焼戻しマルテンサイト鋼と比較して靭性が悪いという欠点がある。この欠点の改善を目的としてSを積極的に添加して、フェライトパーライト組織微細化する技術として特公昭60−45250号公報に開示の技術がある。これらは、MnSによって熱間圧延または鍛造温度域のオーステナイト結晶粒成長を抑制し、さらに、粒内のMnSが核となって粒内フェライト変態を促進するという技術である。また、鋼中に存在するMnSは応力集中源になるため、被削性を改善する効果があり、そのためにもSの積極添加が行われている。

しかし、圧延または鍛造方向延伸したMnSが多量に存在する場合には、圧延方向または鍛造方向と垂直な方向(T方向という。)の材料の衝撃特性劣化するという新たな問題点が発生する。

概要

フェライト・パーライトあるいはベイナイトなどのSを含有する熱間圧延用あるいは熱間鍛造用の非調質鋼において、硫化物の数、大きさ、形態を一定の範囲内に制御して圧延方向に垂直なT方向の靱性を改善した非調質鋼を提供する。

鋼の圧延又は鍛造方向に垂直な衝撃値:CTと圧延又は鍛造方向に平行な衝撃値:CLとが関係式(1)で決定されるとき、図1に示すCL≧25J/cm2、(K−1)I≦2、m≦2を満足する範囲の鋼であることを特徴する圧延又は鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼。

CT=CLexp(−m(K−1)I) ・・・・・(1)

目的

本発明が解決しようとする課題は、上記のようにフェライト・パーライト型非調質鋼には、ミクロ組織微細化や被削性改善のために硫化物を含有させることがあるが、硫化物が圧延方向や鍛造方向に延伸してT方向の靱性が劣化するので、フェライト・パーライトあるいはベイナイトなどのSを含有する熱間圧延用あるいは熱間鍛造用の非調質鋼において、硫化物の数、大きさ、形態を一定の範囲内に制御して圧延方向に垂直なT方向の靱性を改善した非調質鋼を提供することである。

効果

実績

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牽制数
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請求項1

鋼の圧延又は鍛造方向に垂直な衝撃値:CTと圧延又は鍛造方向に平行な衝撃値:CLとが関係式(1)で決定されるとき、CL≧25J/cm2、(K−1)I≦2、m≦2を満足する範囲の鋼であることを特徴する圧延又は鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼

請求項

CT=CLexp(−m(K−1)I) ・・・・・(1)ただし、式(1)において、CT:鋼の圧延または鍛造方向に垂直な衝撃値(J/cm2)CL:鋼の圧延または鍛造方向に平行な衝撃値(J/cm2)m:定数であり、Kは下記式(2)、Iは下記式(3)から求められる値である。

請求項

K=(1+2λ)/(1+2/λ) ・・・・・・・(2)ただし、式(2)において、λ:硫化物系介在物延伸率アスペクト比

請求項

I=LN1/2 ・・・・・・・・・・・・(3)ただし、式(3)は硫化物系介在物の大きさと量を示す式であり、式(3)において、L:検査面に観察された長径0.5μm以上の硫化物系介在物の平均長さ(μm)N:検査面に観察された長径0.5μm以上の硫化物系介在物単位面積あたりの個数(個/mm2)である。

請求項2

非調質鋼は、その鋼成分が、質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.20〜3.50%、S:0.03〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、さらに硫化物形態を制御する化学成分として、Mnよりも硫化物を形成しやすい元素、および、Mnと化合物を形成する元素を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼。

請求項3

非調質鋼は、さらに質量%で、O:0.01%以下、Cr:1.50%以下、Mo:1.00%以下、Ni:1.50%以下、B:0.015%以下、から選択したいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2に記載の圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼。

請求項4

非調質鋼は、質量%で、V:0.50%以下、Nb:0.10%以下、Ti:0.50%以下、から選択したいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項3に記載の圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼。

請求項5

非調質鋼は、質量%で、Bi:0.30%以下、Pb:0.30%以下、から選択した1種または2種を含有することを特徴とする請求項4に記載の圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼。

請求項6

非調質鋼は、熱間圧延または熱間鍛造開始温度≧1100℃鋼塊断面積/圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な断面積からなる鍛錬比≦50の条件のうち、いずれか一方または両方の条件を満たす鍛造により硫化物形態制御されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼。

技術分野

0001

本発明は、熱間圧延あるいは熱間鍛造用非調質鋼、特に圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃値が良好な非調質鋼に関する。

背景技術

0002

熱間圧延または鍛造後空冷ままで必要な強度が得られる非調質鋼は、従来の焼入焼戻しを行った焼戻しマルテンサイト鋼と比較して、工程省略によるコストダウンリードタイムの短縮が可能となるため、機械構造用鋼に多く用いられている。しかし、非調質鋼は、焼戻しマルテンサイト鋼と比較して靭性が悪いという欠点がある。この欠点の改善を目的としてSを積極的に添加して、フェライトパーライト組織微細化する技術として特公昭60−45250号公報に開示の技術がある。これらは、MnSによって熱間圧延または鍛造温度域のオーステナイト結晶粒成長を抑制し、さらに、粒内のMnSが核となって粒内フェライト変態を促進するという技術である。また、鋼中に存在するMnSは応力集中源になるため、被削性を改善する効果があり、そのためにもSの積極添加が行われている。

0003

しかし、圧延または鍛造方向に延伸したMnSが多量に存在する場合には、圧延方向または鍛造方向と垂直な方向(T方向という。)の材料の衝撃特性劣化するという新たな問題点が発生する。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明が解決しようとする課題は、上記のようにフェライト・パーライト型非調質鋼には、ミクロ組織微細化や被削性改善のために硫化物を含有させることがあるが、硫化物が圧延方向や鍛造方向に延伸してT方向の靱性が劣化するので、フェライト・パーライトあるいはベイナイトなどのSを含有する熱間圧延用あるいは熱間鍛造用の非調質鋼において、硫化物の数、大きさ、形態を一定の範囲内に制御して圧延方向に垂直なT方向の靱性を改善した非調質鋼を提供することである。

課題を解決するための手段

0005

上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、鋼の圧延又は鍛造方向に垂直な衝撃値:CTと圧延又は鍛造方向に平行な衝撃値:CLとが関係式(1)で決定されるとき、CL≧25J/cm2、(K−1)I≦2、m≦2を満足する範囲の鋼であることを特徴する圧延又は鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼である。

0006

CT=CLexp(−m(K−1)I) ・・・・・(1)
ただし、式(1)において、
CT:鋼の圧延または鍛造方向に垂直な衝撃値(J/cm2)
CL:鋼の圧延または鍛造方向に平行な衝撃値(J/cm2)
m:定数
であり、Kは下記式(2)、Iは下記式(3)から求められる値である。

0007

K=(1+2λ)/(1+2/λ) ・・・・・・・(2)
ただし、式(2)において、
λ:硫化物系介在物延伸率アスペクト比

0008

I=LN1/2 ・・・・・・・・・・・・(3)
ただし、式(3)は硫化物系介在物の大きさと量を示す式であり、式(3)において、
L:検査面に観察された長径0.5μm以上の硫化物系介在物の平均長さ(μm)
N:検査面に観察された長径0.5μm以上の硫化物系介在物単位面積あたりの個数(個/mm2)である。

0009

請求項2の発明では、非調質鋼は、その鋼成分が、質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.20〜3.50%、S:0.03〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、さらに硫化物形態を制御する化学成分として、Mnよりも硫化物を形成しやすい元素、および、Mnと化合物を形成する元素を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とする請求項1の手段における圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼である。

0010

請求項3の発明では、非調質鋼は、さらに質量%で、O:0.01%以下、Cr:1.50%以下、Mo:1.00%以下、Ni:1.50%以下、B:0.015%以下、から選択したいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2の手段における圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼である。

0011

請求項4の発明では、非調質鋼は、質量%で、V:0.50%以下、Nb:0.10%以下、Ti:0.50%以下、から選択したいずれか1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項3の手段における圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼である。

0012

請求項5の発明では、非調質鋼は、質量%で、Bi:0.30%以下、Pb:0.30%以下、から選択した1種または2種を含有することを特徴とする請求項4の手段における圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼である。

0013

請求項6の発明では、非調質鋼は、
熱間圧延または熱間鍛造開始温度≧1100℃
鋼塊断面積/圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な断面積からなる鍛錬比≦50の条件のうち、いずれか一方または両方の条件を満たす鍛造により硫化物形態制御されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項の手段における圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼である。

0014

本発明の手段のT方向衝撃値の改善について説明する。本発明は、熱間圧延用あるいは熱間鍛造用の非調質鋼に含有される硫化物の数、大きさおよび形態を一定の範囲内に制御することにより、T方向衝撃値を改善している。この場合、請求項1に示したT方向衝撃値と圧延方向と平行な方向(L方向という。)の衝撃値すなわちL方向衝撃値との関係を示す式(1)は、L.Jiang等によって提唱された理論式[Steel research,68,(1997),pp.163-168.]である。この式(1)において、m、(K−1)I、およびlnCTを上述の範囲に制御するためには、硫化物組成を変更して熱間圧延または鍛造時の変形抵抗を高めて硫化物の延伸を抑制する方法によるか、熱間圧延条件または熱間鍛造条件を制御して硫化物の延伸を抑制する方法によるものとする。

0015

まず、前者の方法のためには、Mnよりも硫化物を形成しやすい元素である、Ca、Zr、Ti、Mgの添加が有効であり、その他の硫化物形成元素、例えば、Sr、Al、Ba、La、Ce、Li、Nd、Th、Be、K、Naを添加しても良い。さらに、Sと同様にMnと化合物を形成する元素、例えばSe、Teを添加しても良く、硫化物中に固溶して熱間での硫化物の変形抵抗を増大させる元素、例えばOを添加しても良い。後者については、圧延温度または鍛造温度を高温とする、すなわち圧延開始温度または鍛造開始温度を1100℃以上とするか、あるいは、鍛錬比の抑制する、すなわち断面積比50以下とすることが有効である。

0016

さらに、請求項2〜5の手段における非調質鋼の成分限定理由を以下に説明する。なお、%は質量%で示す。

0017

C:0.01〜0.70%
Cは、鋼の強度を確保するために添加する元素で、Cが0.01%未満では強度の確保が不十分であり、0.70%を超えると靭性が低下するので、Cは0.01〜0.70%とする。

0018

Si:0.05〜1.80%
Siは、製鋼での脱酸効果と、鋼の強度確保のために添加する元素で、Siが0.05%未満では脱酸効果が不十分であり、1.80%を超えると熱間加工性が低下するので、Siは0.05〜1.80%とする。

0019

Mn:0.20〜3.50%
Mnは、焼入性を向上させるために添加する元素であり、また、Sと硫化物を生成して被削性を向上させるために、不可欠な元素である。さらに、MnSはオーステナイト粒成長を抑制したり、粒内フェライト変態や粒内ベイナイト変態を促進するために、フェライト・パーライト組織やベイナイト組織を微細化する効果もある。Mnが0.20%未満ではこの効果が小さく、2.50%を超えると加工性が低下するので、Mnは0.20〜3.50%とする。

0020

S:0.03〜0.20%
Sは、硫化物を形成して被削性を改善させる元素である。また、熱間加工のために1100℃以上に加熱した場合にオーステナイト粒成長を抑制するため、非調質鋼では靭性を高める効果がある。これらの効果を得るには、最低0.03%以上必要であり、望ましくは0.05%以上必要である。しかし、Sが0.20%を超えると硫化物の応力集中効果により靭性を劣化させるので、Sは0.03〜0.20%とする。

0021

Al:0.003〜0.10%
Alは、Siと同様に製鋼での脱酸のために添加する元素である。また、AlNを形成しオーステナイト粒微細化に寄与する。その効果を得るには、Alは0.003%以上必要であり、0.20%を超えて添加すると、Al酸化物により靭性や被削性が劣化するので、Alは0.003〜0.10%とする。

0022

N:0.003〜0.025%
Nは、強靭化のために添加する元素である。また、Nは、AlNなどの窒化物を生成してオーステナイト粒微細化の効果がある。その効果を得るには、Nは0.003%以上必要であり、0.025%を超えて添加してもその効果は飽和するので、Nは0.003〜0.025%とする。

0023

O:0.01%以下
Oは、添加しなくてもよい。しかし、Oは硫化物中に固溶して硫化物を球状化し、巨大化する効果がある。さらに、酸化物は硫化物の核生成サイトにもなるために、Oは添加しても良い。しかし、過剰に添加すると衝撃値を劣化させるため、上限を0.01%とする。

0024

Cr:1.50%以下
Crは、添加しなくても良い。しかし、Crは焼入性を高め強度を向上させる効果がある。この場合、1.50%を超えるとコスト高となるので、上限を1.50%とする。

0025

Mo:1.00%以下
Moは、添加しなくても良い。しかし、MoはCrと同様の働きをし、焼入性を高め強度を向上させる。しかし、1.00%を超えるとコスト高となるので、1.00%とする。

0026

Ni:1.50%以下
Niは添加しなくても良い。しかし、NiはMoと同様の働きをし、焼入性を高め強度を向上させる。しかし、1.50%を超えるとコスト高となるので、1.50%以下とする。

0027

B:0.015%以下
Bは、添加しなくても良い。ところで、Bは熱間加工性を向上させる効果を持つ。また、鋼中のNと結合してBNを生成し、被削性改善にも寄与する。しかし、過剰に添加するとB−constituentsが析出して靭性を劣化させるため、上限を0.015%とする。

0028

V:0.50%以下、Nb:0.10%以下、Ti:0.50%
V、Nb、Tiは、添加しなくても良いが選択的に添加しても良い。V、Nb、Tiは鋼中に微細な炭窒化物を生成し、これらの析出物により熱間加工時オーステナイト粒径を微細化し靭性を向上させる。また、これらの析出物の分散強化による強度向上効果もある。また、TiはSと結合してTi2CSを生成し、硫化物形態制御元素および快削性物質として働く。ただし、多量に添加すると靭性が劣化するため、Vは0.50%、Nbは0.10%、Tiは0.50%を上限とする。

0029

Pb:0〜0.30%、Bi:0〜0.30%
Pb、Biは、添加しなくても良いが選択的に添加しても良い。Pb、Biは鋼の被削性を改善する効果がある。過剰に添加しても効果は飽和し、コスト高となるため、上限をそれぞれ0.30%とする。

0030

次いで、請求項6の手段における製造条件の限定理由を説明する。
熱間圧延または鍛造開始温度≧1100℃
硫化物のアスペクト比は熱間圧延温度または熱間鍛造温度を高くするほど大きくなりにくいという性質がある。特に、熱間圧延開始温度または熱間鍛造開始温度が1100℃以上の場合にアスペクト比の極端な上昇を抑制することができる。そこで熱間圧延または鍛造開始温度≧1100℃とする。

0031

鍛錬比≦50
鍛錬比(鋼塊断面積/圧延方向あるいは鍛造方向に垂直な断面積)も、熱間圧延または鍛造温度と同様に硫化物のアスペクト比に大きな影響を及ぼす。鍛錬比が50以下の場合に、アスペクト比の極端な上昇を抑制することができる。そこで鍛錬比≦50とする。

発明を実施するための最良の形態

0032

表1に示すNo.1〜6、No.9〜15、No.18〜20の化学成分の非調質鋼を100kg真空溶解炉で溶製し、No.7、No.8、No.16、No.17の化学成分の非調質鋼を90t電気炉で溶製した。

0033

0034

その後、それぞれの鋼種を、表2に示す圧延または鍛造開始温度と鍛練比の条件で、40mm×65mm角棒材に圧延および鍛造した。

0035

0036

No.1〜10は、請求項2〜5のいずれかに1項に記載した化学成分に適合する発明鋼であり、No.11〜20は請求項2〜5のいずれか1項に記載した化学成分には適合しない比較鋼である。

0037

上記の角棒材からT方向およびL方向のシャルピー衝撃試験片(2mm Uノッチ)を採取し、室温での試験に供した。また、この角棒材の圧延方向と平行な面の中央部分を用いて、硫化物密度N(個/mm2)と平均長さL(μm)、アスペクト比λを求め、K=(1+2λ)/(1+2/λ)、I=LN1/2に代入して(K−1)Iを求めた。さらに、シャルピー衝撃試験によって求めたT方向衝撃値CT(J/cm2)と、L方向衝撃値CL(J/cm2)を用いて、下記式(1)から、定数mの値を求めた。

0038

CT=CLexp(−m(K−1)I)・・・・・・・(1)

0039

本発明鋼と比較鋼について、(K−1)I、m、CL(J/cm2)、CLexp(−m(K−1)I)、CT(J/cm2)の値を表3に示す。この表3からNo.1〜10の発明鋼は、本発明の請求項の範囲にあることがわかる。本発明鋼は、図1グラフに示すCLが25J/cm2以上の範囲にある。

0040

発明の効果

0041

以上説明したように、本発明の実施により圧延あるいは鍛造方向と平行なL方向衝撃値が25J/cm2以上でありながら、圧延あるいは鍛造方向と垂直なT方向の衝撃特性に優れた非調質鋼を得ることが可能となり、優れた産業上の効果を奏する。

図面の簡単な説明

0042

図1(K−1)IとlnCTの関係のグラフと本発明の範囲を示す図である。

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