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技術 複合分離膜およびその製造方法

出願人 東レ株式会社
発明者 井上哲男秦野貞次郎上野賢司
出願日 2000年12月13日 (19年3ヶ月経過) 出願番号 2000-378511
公開日 2002年6月25日 (17年9ヶ月経過) 公開番号 2002-177749
状態 未査定
技術分野 半透膜を用いた分離
主要キーワード 投錨状態 平均性 超薄膜層 製膜液 多孔質支持膜 微多孔性支持体 半透膜支持体 多官能アミ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年6月25日)のものです。
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課題

欠点の発生を抑え、塩排除性能の高い複合分離膜およびその製造方法を提供する。

解決手段

通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒である不織布からなる支持体上に、粘度が1〜10ポアズの範囲の溶液ポリスルホン濃度が10〜20%の範囲の溶液を塗布して形成してなる分離膜を有する複合分離膜。

概要

背景

近年、海水淡水化かん水脱塩半導体分野における超純水の製造、各種産業における排水の濃縮有価を含む廃液処理等、様々な分野で逆浸透などの複合分離膜を用いた液体処理技術が利用されている。現在市販されている複合分離膜の大部分は、微多孔性支持体上にゲル層を有するもの、および、微多孔性の支持体上にポリマー架橋した超薄膜層を有するものの2種類で、一般に、超薄膜層を有するタイプの複合分離膜が、高い脱塩性能を発揮している。

しかしながら、この超薄膜層は、水透過性を高めるために微多孔性支持体上に非常に薄く形成するため、支持体の傷や異物などが複合分離膜としての欠点になる。さらに、流体分離素子の製造時に膜表面が傷つき、膜本来の脱塩性能に対して流体分離素子としての脱塩性能が低下することがしばしばある。

さらに、不織布からなる支持体上に重合体を含む製膜液流延したときには製膜液が裏面にまで浸透することが多々あり、このような膜を集水管周りに巻囲する際には、裏面にまで浸透して固化した部分が重なりあう別の膜の表面に転写したり膜表面を傷付けるといった問題がある。これについては、特開平10−225630号公報に製膜液の裏面浸透を抑制することを目的とした半透膜支持体が開示されているが、裏面に製膜溶液が浸透するか否かは、支持体の通気度と製膜溶液の粘度や濃度との相互関係によるものであるにも関わらず、この点については何ら説明されていない。

概要

欠点の発生を抑え、塩排除性能の高い複合分離膜およびその製造方法を提供する。

通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒である不織布からなる支持体上に、粘度が1〜10ポアズの範囲の溶液ポリスルホン濃度が10〜20%の範囲の溶液を塗布して形成してなる分離膜を有する複合分離膜。

目的

本発明は、欠点の発生を抑え、膜性能の高い複合分離膜およびその製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にある支持体の上に、粘度が1〜10ポアズの範囲にある製膜溶液を塗布して分離膜を形成することを特徴とする複合分離膜の製造方法。

請求項2

通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にある支持体の上に、ポリスルホン濃度が10〜20%の範囲にある製膜溶液を塗布して分離膜を形成することを特徴とする複合分離膜の製造方法。

請求項3

支持体上に分離膜を有する複合分離膜であって、支持体は、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にあり、分離膜は、粘度が1〜10ポアズの範囲の製膜溶液を塗布して形成されてなることを特徴とする複合分離膜。

請求項4

支持体上に分離膜を有する複合分離膜であって、支持体は、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にあり、分離膜は、ポリスルホン濃度が10〜20%の範囲の製膜溶液を塗布して形成されてなることを特徴とする複合分離膜。

請求項5

支持体上に分離膜を有する複合分離膜であって、支持体は、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にあり、分離膜は、支持体の一方の面上および一方の面から他方の面までの間で支持体に係合していることを特徴とする複合分離膜。

請求項6

支持体は、単糸繊度が0.1〜6.0デシテックスの範囲にある、少なくとも2種類の繊度ポリエステル繊維混繊して形成された不織布である、請求項3〜5のいずれかに記載の複合分離膜。

請求項7

支持体に形成されている孔の径が10μm以下である、請求項6に記載の複合分離膜。

請求項8

請求項1または2に記載の方法により得られた複合分離膜または請求項3〜7のいずれかの複合分離膜、原液流路材および透過液流路材を含む膜ユニット巻回してなる流体分離素子

技術分野

0001

本発明は、海水淡水化かん水脱塩等に好適に利用できる複合分離膜に関し、詳しくは、製膜溶液の粘度や濃度と、複合分離膜を構成する支持体通気度との関係を特定範囲に設定することにより欠点発生を抑制した複合分離膜およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

近年、海水淡水化やかん水の脱塩、半導体分野における超純水の製造、各種産業における排水の濃縮有価を含む廃液処理等、様々な分野で逆浸透などの複合分離膜を用いた液体処理技術が利用されている。現在市販されている複合分離膜の大部分は、微多孔性の支持体上にゲル層を有するもの、および、微多孔性の支持体上にポリマー架橋した超薄膜層を有するものの2種類で、一般に、超薄膜層を有するタイプの複合分離膜が、高い脱塩性能を発揮している。

0003

しかしながら、この超薄膜層は、水透過性を高めるために微多孔性支持体上に非常に薄く形成するため、支持体の傷や異物などが複合分離膜としての欠点になる。さらに、流体分離素子の製造時に膜表面が傷つき、膜本来の脱塩性能に対して流体分離素子としての脱塩性能が低下することがしばしばある。

0004

さらに、不織布からなる支持体上に重合体を含む製膜液流延したときには製膜液が裏面にまで浸透することが多々あり、このような膜を集水管周りに巻囲する際には、裏面にまで浸透して固化した部分が重なりあう別の膜の表面に転写したり膜表面を傷付けるといった問題がある。これについては、特開平10−225630号公報に製膜液の裏面浸透を抑制することを目的とした半透膜支持体が開示されているが、裏面に製膜溶液が浸透するか否かは、支持体の通気度と製膜溶液の粘度や濃度との相互関係によるものであるにも関わらず、この点については何ら説明されていない。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、欠点の発生を抑え、膜性能の高い複合分離膜およびその製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するための本発明は、次のとおりを要旨とするものである。
1.通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にある支持体の上に、粘度が1〜10ポアズの範囲にある製膜溶液を塗布して分離膜を形成する複合分離膜の製造方法。
2. 通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にある支持体の上に、ポリスルホン濃度が10〜20%の範囲にある製膜溶液を塗布して分離膜を形成する複合分離膜の製造方法。
3. 支持体上に分離膜を有する複合分離膜であって、支持体は、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にあり、分離膜は、粘度が1〜10ポアズの範囲の製膜溶液を塗布して形成されてなる複合分離膜。
4. 支持体上に分離膜を有する複合分離膜であって、支持体は、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にあり、分離膜は、ポリスルホン濃度が10〜20%の範囲の製膜溶液を塗布して形成されてなる複合分離膜。
5. 支持体上に分離膜を有する複合分離膜であって、支持体は、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にあり、分離膜は、支持体の一方の面上および一方の面から他方の面までの間で支持体に係合している複合分離膜。

0007

そして、上記3〜5の複合分離膜において、支持体は、単糸繊度が0.1〜6.0デシテックスの範囲にある、少なくとも2種類の繊度ポリエステル繊維混繊して形成された不織布であること、支持体に形成されている孔の径が10μm以下であることが好ましい。

0008

さらに、上記記載の方法により得られた複合分離膜または上記いずれかの複合分離膜、原液流路材および透過液流路材を含む膜ユニット巻回してなる流体分離素子も好ましい態様である。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明の複合分離膜は、支持体上に分離膜を有し、支持体は、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にあり、分離膜は、粘度が1〜10ポアズの範囲の製膜溶液を塗布して形成されてなる。

0010

製膜溶液の粘度が低い場合、また、支持体の通気度が高い場合には、溶液が支持体の裏面にまで達するほど浸透し、得られた膜の性能が低下する。一方、溶液の粘度が高い場合や支持体の通気度が低い場合には、膜性能の低下は免れるものの、分離膜と支持体との接合強度が低くなり、分離膜が支持体から剥離しやすくなる。したがって、粘度が1〜10ポアズ、好ましくは2〜4ポアズの範囲の溶液に対して、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒、好ましくは、0.4〜1.5cm3/cm2・秒である不織布等の支持体を使用することで、製膜溶液を支持体に過浸透させることなく適度に浸透させることができ、その結果、分離膜は、支持体の一方の面上と、一方の面から他方の面までの間とで支持体に係合されることになり、塩排除率等膜性能とともに複合分離膜としての強度をバランス良く達成することができる。

0011

また、本発明の他の態様の複合分離膜は、支持体上に分離膜を有し、支持体は、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒の範囲にあり、分離膜は、ポリスルホン濃度が10〜20%の範囲の製膜溶液を塗布して形成されてなるポリスルホン濃度が低い場合や支持体の通気度が高い場合には、溶液が支持体の裏面に達するほど浸透して膜性能が低下する。一方、ポリスルホン濃度が高い場合や支持体の通気度が低い場合には、膜性能の低下は免れるものの、分離膜と支持体との接合強度が低下し、分離膜が支持体から剥離し易くなる。したがって、ポリスルホン濃度が10〜20%、好ましくは15〜18%の範囲の溶液に対して、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒、好ましくは0.4〜1.5cm3/cm2・秒の不織布を支持体とすることで、溶液を支持体に過浸透させることなく適度に浸透させることができ、その結果、分離膜は、支持体の一方の面上と、一方の面から他方の面までの間において支持体に係合することになり、塩排除率等の膜性能とともに複合分離膜としての強度をバランス良く達成することができる。

0012

そして、本発明においては、支持体の通気度を、支持体を構成する繊度や表面加工等でコントロールすることができるが、支持体として、単糸繊度が0.1〜6.0デシテックスの範囲、中でも0.3〜2.0デシテックスの範囲にある、少なくとも2種類の繊度のポリエステル繊維を混繊して形成された不織布を用いることが好ましい。繊度が上記の範囲にある2種類の繊維を混繊することで、支持体を構成している繊維間に径10μm以下の孔を形成することができ、分離膜と支持体との接合状態投錨状態とすることができ、接合強度が高くなる。そして、接合強度をより高くするためには、径10μm以下の孔が、90%以上の割合で存在することが好ましい。

0013

なお、本発明において、支持体の通気度は、JIS L1096のフラジール法に基づいて測定される。また、孔径は、JIS K3832のバブルポイント法に基づいて測定される。圧力が細孔中液体毛細管作用の力を越えたときに空気が透過するので、一定面積の水に濡らした支持体に空気を圧力を変化させて供給することにより、孔径を算出することができる。なお、孔径の算出には下記式を用いる。

0014

d=Cr/P ここでd=細孔直径(μm)
r=液体の表面張力(mN/m)
P=圧力(Pa)
C=定数2860(PSIの単位の時は0.415)
また、不織布等布帛の場合は、通常、経方向(MD方向)と緯方向(TD方向)とで引張強度、引張伸度が異なるが、複合分離膜は、使用時にたとえば0.5MPa〜8.8MPaの圧力が加えられ変形したり損傷する場合がある。そこで、この複合分離膜の変形や損傷を防ぐために、本発明においては、支持体として、経方向(MD方向)および緯方向(TD方向)の引張強度が、それぞれ 78、20N/15mm幅以上であるものを用いることが好ましく、また、経方向(MD方向)および緯方向(TD方向)の引張伸度が、それぞれ5〜25%、さらには10〜20%の範囲にあるものを用いることが好ましい。また、支持体の均一性および分離膜の形成安定性の観点からも、引張強度および引張伸度は上記範囲内にあることが好ましい。

0015

さらに、本発明においては、耐熱性の観点から、分離膜を支持膜分離機能膜から構成し、その支持膜をジメチルホルムアミド溶媒のポリスルホン溶液から形成することが好ましい。また、分離機能膜を形成するには、1分子中に2個以上の反応性アミノ基を有する水溶性化合物を含む製膜溶液を用いることが好ましい。このとき、分離機能膜の製膜溶液中のアミンの濃度は1%〜20%の範囲にあることが好ましい。1%を下回ると架橋反応が不十分となり脱塩性能の低下を招きやすく、20%を上回ると過剰な架橋反応が起こり造水性能の低下を招きやすい。

0016

次に、本発明の複合分離膜の製造方法について説明する。

0017

まず、たとえば、単糸繊度が0.10〜6.0デシテックス、好ましくは0.3〜2.0デシテックスの範囲にある2種類の繊度のポリエステル繊維を混繊して形成された、通気度0.1〜2.0cm3/cm2・秒、好ましくは0.4〜1.5cm3/cm2・秒、孔径10μm以下の湿式不織布基材(支持体)上に、支持膜を形成する。

0018

支持膜の製膜溶液は、たとえば、ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒の、粘度が1〜10ポアズの範囲、好ましくは2〜4ポアズの範囲、また、ポリスルホン濃度が10%〜20%、さらには15〜18%の範囲の溶液であることが好ましい。

0019

支持膜は、実質的な分離性能を有さず、強度を与えるためのものである。そのため、耐薬品性、耐熱性、耐圧性の観点から、ポリスルホン、酢酸セルロース硝酸セルロースポリフェニレンスルフィドホモポリマーまたはコポリマーを、単独もしくは混合したものから形成されることが好ましいが、中でも、化学的機械的、熱的に安定性が高く、膜形成の容易なポリスルホンがより好ましい。

0020

このような支持膜の製膜溶液を、湿式不織布などの上に一定厚さになるように注型し、ドデシル硫酸ソーダ0.5重量%およびDMF2重量%を含む水溶液中で湿式凝固させることによって、表面に直径10nm以下の微細な孔を多数有する多孔性支持膜を形成する。

0021

続いて、上記のように形成された支持膜上に、1分子中に2個以上の反応性基を有する水溶性化合物の水溶液を塗布し、さらに、その水溶性化合物と反応しうる多官能性反応溶液を順に塗布して、in−situ界面重縮合反応させて過剰な有機溶媒を除去、揮発させる。その後、ただちに1分子中に反応性基を2個以上もつ水溶性化合物と界面活性剤を含む水溶液を塗布し、残存している多官能性反応溶液の官能基と反応させ、実質的に分離機能を有する分離機能膜を形成して、複合分離膜とする。

0022

1分子中に2個以上の反応性基を有する水溶性化合物とは、実質的に水に可溶で、多官能性反応溶液と反応して水不溶性架橋ポリマーを形成するもの、たとえば、2個以上の反応性基を有する脂肪族芳香族、あるいは複素環の化合物である。ここで反応性基とはアミノ基や水酸基等であるが、反応性の観点からアミノ基であることが好ましい。そして、2個以上の反応性基は、同一であっても、異なっていてもよい。

0023

上記水溶性化合物の例としては、m−フェニレンジアミンp−フェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼンパラキシリレンジアミンなどの芳香族アミン類エチレンジアミンピペラジンアミノメチルピペラジンなどの脂肪族アミン類ポリエチレンイミンなどである。これらの中では、反応性や得られる膜性能の面から、多官能アミノ化合物が好ましく、中でも芳香族アミン類、特にはm−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼンが好ましい。

0024

これらの水溶性化合物は単独であっても混合していてもよい。そして、これらの水溶性化合物は重量濃度で1.0〜20%、さらには3〜15%の範囲の水溶液として使用することが好ましい。

0025

また、本発明における多官能性反応溶液としては、多官能酸ハロゲン化物、多官能のイソシアネート化合物などの溶液を用いることができる。多官能酸ハロゲン化物としては、たとえば、トリメシン酸ハライドイソフタル酸ハライド、テレフタル酸ハライド、トリメット酸ハライド、ベンゼンジスルホン酸ハライドなどの芳香族系多官能酸ハロゲン化物が用いられる。中でも、反応性および得られる膜の分離性能の観点から、酸塩化物、たとえば、トリメシン酸クロライドイソフタル酸クロライドテレフタル酸クロライドトリメリット酸クロライド、ベンゼンジスルホン酸クロライド、およびこれらの混合物が好ましい。そして、多官能イソシアネート化合物としては、たとえばトルエンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート化合物が用いられる。

0026

そして、上記多官能性反応溶液の上に塗布して残存する官能基と反応せしめる水溶液に含まれる水溶性化合物は、多孔質支持膜表面に塗布する水溶性化合物と同一であっても異なっていてもかまわない。

0027

なお、本発明において、製膜溶液を塗布する場合、含浸塗布であってもよい。

0028

実施例1
単糸繊度0.5および1.5デシテックスのポリエステル繊維の混繊で、通気度0.7cm3/cm2・秒、平均孔径7μm以下の、縦30cm、横20cmの大きさの湿式不織布をガラス板上に固定し、その上に、ジメチルホルムアミド(DMF)溶媒のポリスルホン濃度15重量%の溶液(2.5ポアズ:20℃)を、総厚み200μmになるようにキャストし、直ちに水に浸積してポリスルホンの多孔性支持膜を製造した。この支持膜をメタフェニレンジアミンの2重量%水溶液に2分間浸積した後、1,1,2トリクロロ1,2,2トリフルオロエタンにトリメシン酸クロライドを0.1重量%溶解した溶液を160cm3/m2塗布して、過剰の溶液を液切りして除去した後、さらに上から0.1重量%メタフェニレンジアミンと0.5重量%ドデシル酸ソーダを含む水溶液を160cm3/m2塗布して30秒間静置し、分離機能膜を形成した。

0029

このようにして得られた複合分離膜10枚を用い、5.5MPa、25℃の条件下で、活性炭処理したpH=6.5、3.5%海水を処理した。その結果、塩排除率は99.89%(塩透過率0.11%)、透水速度0.66m3/m2・日の平均性能が得られた。n=10の標準偏差は、塩排除率が0.02%、透水速度が0.03m3/m2・日であった。
比較例1
単糸繊度3デシテックスのポリエステル繊維の単繊で形成された、通気度2.5cm3/cm2・秒、孔径が10〜200μm以上の支持膜を用いた以外は実施例1と同様に複合分離膜を製造し、海水を処理した。

0030

結果、塩排除率99.05%(塩透過率0.95%)、透水速度0.75m3/m2・日の平均性能であった。n=10の標準偏差は、塩透過率が0.05%、透水速度が0.06m3/m2・日であった。
比較例2
比較例1と同様のポリエステル繊維の単繊で形成された、通気度2.5cm3/cm2・秒の湿式不織布を用いて、粘度が0.5ポアズの範囲にある製膜溶液を塗布して支持膜を用いた以外は実施例1と同様に複合分離膜を製造し、海水を処理した。

0031

結果、塩排除率98.5%(塩透過率1.5%)、透水速度0.85m3/m2・日の平均性能であった。n=10の標準偏差は、塩透過率が0.08%、透水速度が0.07m3/m2・日であった。複合分離膜を製造した際、膜表面の均一性に欠け基材裏面にポリマーが浸透していた。
比較例3
比較例1と同様のポリエステル繊維の単繊で形成された、通気度2.5cm3/cm2・秒の湿式不織布を用いて、ポリスルホン濃度が7%の製膜溶液を塗布して支持膜を用いた以外は実施例1と同様に複合分離膜を製造し、海水を処理した。結果、塩排除率97.0%(塩透過率3.0%)、透水速度1.25m3/m2・日の平均性能であった。n=10の標準偏差は、塩透過率が1.52%、透水速度が1.02m3/m2・日であった。比較例2と同様に複合分離膜を製造した際、膜表面の均一性に欠け基材裏面にポリマーが浸透していた。

発明の効果

0032

本発明においては、通気度が0.1〜2.0cm3/cm2・秒である支持体の上に、粘度が1〜10ポアズの範囲の溶液やポリスルホン濃度が10〜20%の範囲の溶液を塗布して分離膜を形成しているので、製膜溶液の過浸透を防ぐことができ、分離膜が、支持体の一方の面上および一方の面から他方の面までの間で支持体に係合するように構成することができる。その結果、巻囲時に膜表面に欠点や傷が発生しにくく、均一性や塩排除率、強度の高い複合分離膜となる。

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