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技術 預貯金口座管理装置、預貯金口座管理方法及び預貯金口座管理プログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体

出願人 ソニー株式会社
発明者 浅野元司十時裕樹案野哲也
出願日 2000年12月4日 (19年11ヶ月経過) 出願番号 2000-368995
公開日 2002年6月14日 (18年5ヶ月経過) 公開番号 2002-169964
状態 特許登録済
技術分野 特定用途計算機 金融・保険関連業務,支払い・決済
主要キーワード Zより 落とし機 注文通り 日数差 各有価証券 売買業者 通常顧客 地方債
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年6月14日)のものです。
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図面 (20)

課題

預貯金口座を有する預貯金者が、該預貯金口座を用いて、デビット方式にて株式や債権などの有価証券などの売買を行うようにすること。

解決手段

預貯金口座を預貯金者が自由に使える預貯金が蓄えられた第1の部分と、証券会社などに、有価証券などの売買代金振り込むための預貯金が蓄えられた第2の部分に区分し、預貯金者が株式の買注文を出したとき、その購入代金を前記第1の部分から前記第2の部分に移動し、所定の日数後にこれを証券会社などが指定する口座に振り込む。また、この預貯金口座は先日付にて入金受け付ける機能を持っており、先日付入金された預貯金を実際の入金前に有価証券などの購入代金に充てることができる。

概要

背景

証券会社の顧客がインターネットなどのネットワークを介して株式を売買する場合の売買代金決済方法について以下に図19、図20を用いて説明する。図19は、株式を購入する場合の購入資金の従来の決済システム200を示した図である。証券会社203は銀行207内に証券総合口座205を有している。顧客201は、予め証券総合口座205に、株式の購入資金を振り込んでおく。顧客201は証券総合口座205に入金してある金額の範囲内で、証券会社203に買注文を出すことができる。そのため、顧客201は、予め銀行204の窓口やATM(Automatic Teller Machine)に赴くなどして、銀行204内の自己口座206から、銀行207内の証券総合口座205に資金を振り込んでおく必要がある。なお、証券総合口座205は預かり口座の場合もある。

顧客201は、以上に述べたように、予め証券総合口座205に入金した後、証券会社203のシステムにネットワークを介してパーソナルコンピュータなどの自己の端末装置からログインする。顧客201は、自己の端末から証券会社203に対して株式や債権などの買注文を出す。証券会社203のシステムはネットワークを介して証券総合口座205内に蓄えられている顧客201の残高を把握し、この残高の範囲内で株式の買注文を受ける。証券会社201は顧客201から買注文を受けると証券取引所202にて株式を購入し、顧客201の買注文は約定となる。約定とは、株式の売買契約成立することを言う。約定となって中2営業日後に顧客206が証券総合口座205に振り込んだお金から、株式の購入代金手数料と共に引き落とされる。顧客201が証券会社203に株式の売注文を出す場合は、証券会社203にネットワークを介して売注文を出し、この売注文が約定となってから、中2営業日後に顧客自己口座206に売却代金が振り込まれる。

図20は、従来のブラウザバンキングを利用して株式を購入する場合の決済システム210を示した図である。顧客211は銀行217内に自己の口座216を有しており、また、証券会社213も同一の銀行217内に証券総合口座215を有している。また、この口座は一時預かり口座の場合もある。顧客211が証券会社213に株式の買注文を出した場合、証券会社213は、証券総合口座215内に蓄えられている顧客211の残高の範囲で株式の買注文を受け付ける。そのため、顧客211は、予め株式の購入資金を証券総合口座215に振り込んでおく必要がある。

ブラウザバンキングを利用すると、顧客211はネットワークを介して自己の口座216から証券総合口座215に株式の購入資金を振り込むことができるので、顧客211は銀行217の窓口やATMに赴く必要はない。この場合、顧客211は自己の端末からネットワークを介して銀行217のシステムに接続し、所定の金額の資金を自己の口座216から証券総合口座215に振り込む。

顧客211は送金後、ブラウザバンキングシステムからログアウトし、ネットワークを介して新たに証券会社213のシステムにログインする。顧客211が証券会社213に株式の売買を依頼すると、証券会社213のシステムは証券総合口座215に蓄えられている顧客211の残高を把握し、この残高の範囲で株式の取引213を行う。

ブラウザバンキングによる顧客自己口座216から証券総合口座215への送金と、証券会社213への株式の買注文が分断されているので、顧客211はブラウザバンキングによって個人口座216から証券総合口座215に送金した後、一旦ログアウトし、新たに、証券会社213のシステムにログインする必要がある。顧客211が証券会社213に株式の売注文を出す場合は、証券会社213にネットワークを介して売注文を出し、この売注文が約定となってから、中2営業日後に顧客自己口座216に売却代金が振り込まれる。

概要

預貯金口座を有する預貯金者が、該預貯金口座を用いて、デビット方式にて株式や債権などの有価証券などの売買を行うようにすること。

預貯金口座を預貯金者が自由に使える預貯金が蓄えられた第1の部分と、証券会社などに、有価証券などの売買代金を振り込むための預貯金が蓄えられた第2の部分に区分し、預貯金者が株式の買注文を出したとき、その購入代金を前記第1の部分から前記第2の部分に移動し、所定の日数後にこれを証券会社などが指定する口座に振り込む。また、この預貯金口座は先日付にて入金を受け付ける機能を持っており、先日付入金された預貯金を実際の入金前に有価証券などの購入代金に充てることができる。

目的

加えて、顧客が株式購入代金を振り込んでおくべき証券総合口座は証券会社ごとにあり、顧客は証券会社ごとに証券総合口座に蓄えられている購入資金を管理しなければならなかった。例えば、顧客がA証券会社で証券売却した代金を、B証券会社での証券購入資金に充てたい場合、A証券会社で証券を売却した日から3日後に銀行の窓口に赴き、その売却代金を引き出したて、これをB証券会社の証券総合口座に振り込むなどする必要があった。そこで、本発明の目的は、株式や債券などの有価証券の売買を容易にする預貯金口座管理装置、預貯金口座管理方法及び預貯金口座管理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
7件

この技術が所属する分野

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請求項1

預貯金者が自由に使用することができる預貯金が蓄えられた第1の部分と、所定の時期に所定の用途に使用されることが予定されている預貯金が蓄えられた第2の部分に区分された預貯金口座を管理する預貯金口座管理装置であって、前記預貯金口座の預貯金者が第三者から物又はサービス購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が第三者を介して物又はサービスを購入する際に、前記預貯金口座から前記第三者の指定する口座振り込まれる振込金額を特定するための情報を取得する振込金額取得手段と、前記振込金額取得手段にて取得した情報から特定された前記振込金額を前記第三者の指定する口座に対して振り込む振込日を特定するための情報を取得する振込日取得手段と、前記振込金額に相当する第1の部分の預貯金を、前記第1の部分から第2の部分に移動する預貯金移動手段と、前記振込日特定手段にて取得した情報から特定された前記振込日に、前記預貯金移動手段にて前記第2の部分に移動された預貯金を前記第三者の指定する口座に振り込む振込手段と、を備えたことを特徴とする預貯金口座管理装置。

請求項2

前記預貯金者の前記預貯金口座に先日付にて入金受け付ける先日付入金手段を更に備え、前記先日付入金手段にて入金される預貯金は、前記第1の部分に入金され、前記先日付入金手段にて前記第1の部分に入金された預貯金は、前記先日付にて指定された日付以降に前記預貯金口座から引出し可能になることを特徴とする請求項1に記載の預貯金口座管理装置。

請求項3

前記先日付入金手段によって、前記第1の部分に入金された預貯金を、前記先日付以前に、前記預貯金口座の預貯金者が第三者から物又はサービス又を購入する場合、又は前記預貯金口座の預貯金者が第三者を介して物又はサービス又を購入する場合の購入代金として予約する予約手段を更に備え、前記予約手段にて予約された預金は、前記第2の部分に入金されることを特徴とする請求項1に記載の預貯金口座管理装置。

請求項4

前記預貯金者が前記第三者から前記物又は前記サービスを購入する際に、又は前記預貯金者が前記第三者を介して前記物又はサービスを購入する際に、前記振込日取得手段にて取得された日における前記第1の部分に蓄えられた預貯金の残高を取得する残高取得手段と、前記振込金額取得手段にて取得された情報から特定された前記振込金額を比較して、前記振込金額に相当する預金を前記第1の部分から前記第2の部分へ移動するか否かを判断する判断手段と、を更に備え、前記判断手段にて、前記第1の部分から前記第2の部分へ預貯金を移動すると判断されたときは、前記第1の部分から前記第2の部分へ、前記振込額取得手段にて取得した情報により特定された金額に相当する前記第1の部分の預貯金を前記預貯金移動手段にて前記第2の部分に移動し、前記判断手段にて、前記第1の部分から前記第2の部分へ前記預貯金を移動しないと判断されたときは、前記第1の部分から前記第2の部分への前記預貯金の移動は行わないことを特徴とする請求項1に記載の預貯金口座管理装置。

請求項5

前記判断手段が、前記第1の部分から前記第2の部分へ前記預貯金を移動しないと判断したときは、前記第三者に前記判断手段にて前記第1の部分から前記第2の部分への前記預貯金の移動は行わない旨の通知を行う通知手段を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の預貯金口座管理装置。

請求項6

前記預貯金口座の預貯金者が前記第三者から前記物又は前記サービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が前記第三者を介して前記物又は前記サービスを購入する際に、前記第1の部分から前記第2の部分に移動した前記預貯金は、前記物又は前記サービスの購入がなされなかった場合は前記第2の部分から前記第1の部分へ移動されることを特徴とする請求項1に記載の預貯金口座管理装置。

請求項7

前記預貯金口座の預貯金者が前記第三者から前記物又は前記サービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が前記第三者を介して前記物又は前記サービスを購入する際に、前記第1の部分から第2の部分に移動した前記預貯金の金額が、前記物又は前記サービスを購入した金額よりも大きい場合は、その差額を前記第2の部分から前記第1の部分へ移動することを特徴とする請求項1に記載の預貯金口座管理装置。

請求項8

前記預貯金者からの要求に応じて、前記預貯金者に前記預貯金口座の残高情報を送信する残高送信手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の預貯金口座管理装置。

請求項9

前記第三者は、有価証券売買業者又は有価証券売買仲介業者であり、前記預貯金者が前記第三者から購入する物、又は前記第三者を介して購入する物は有価証券であり、前記有価証券には株式、国債社債地方債投資信託の内少なくとも一つが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の預貯金口座管理装置。

請求項10

前記有価証券売買業者または有価証券売買仲介業者は複数存在し、前記各有価証券売買業者または各有価証券売買仲介業者とネットワーク接続された預貯金口座管理装置であって、前記預貯金口座管理装置は、前記ネットワークを介して前記各有価証券売買業者または前記各有価証券売買仲介業者から、前記第1の部分から前記第2の部分へ移動する預貯金の金額又は、前記第2の部分から前記第1の部分へ移動する預貯金の金額を取得し、更に、前記ネットワークを介して前記各有価証券売買業者または前記各有価証券売買仲介業者から、前記第2の部分に移動した預貯金を前記各有価証券売買業者または前記各有価証券売買仲介業者の指定する預貯金口座に振り込む振込日を取得することを特徴とする請求項9に記載の預貯金口座管理装置。

請求項11

前記預貯金口座と前記第三者が指定する預貯金口座は同一の金融機関内に開設されていることを特徴とする請求項9に記載の預貯金口座管理装置。

請求項12

預貯金者が自由に使用することができる預貯金が蓄えられた第1の部分と、所定の時期に所定の用途に使用されることが予定されている預貯金が蓄えられた第2の部分に区分された預貯金口座を管理する預貯金口座管理方法であって、前記預貯金口座の預貯金者が第三者から物又はサービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が第三者を介して物又はサービスを購入する際に、前記物又は前記サービスの購入と引き替えに前記預貯金口座から前記第三者の指定する口座へ振り込まれる振込金額を特定するための情報を取得する第1のステップと、前記第1のステップにて取得した情報から特定された前記振込金額を前記第三者の指定する口座に対して振り込む振込日を特定するための情報を取得する第2のステップと、前記振込金額に相当する第1の部分の預貯金を、前記第1の部分から第2の部分に移動する第3のステップと、前記第2のステップにて取得した情報から特定された前記振込日に、前記第2の部分に移動された預貯金を前記第三者の指定する口座に振り込む第4のステップと、からなることを特徴とする預貯金口座管理方法。

請求項13

預貯金者が自由に使用することができる預貯金が蓄えられた第1の部分と、所定の時期に所定の用途に使用されることが予定されている預貯金が蓄えられた第2の部分に区分された預貯金口座を管理する預貯金口座管理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記預貯金口座の預貯金者が第三者から物又はサービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が第三者を介して物又はサービスを購入する際に、前記物又は前記サービスの購入と引き替えに前記預貯金口座から前記第三者の指定する口座へ振り込まれる振込金額を特定するための情報を取得する振込金額取得機能と、前記振込金額取得機能にて取得した情報から特定された前記振込金額を前記第三者の指定する口座に対して振り込む振込日を特定するための情報を取得する振込日取得機能と、前記振込金額に相当する第1の部分の預貯金を、前記第1の部分から第2の部分に移動する預貯金移動機能と、前記振込日特定機能にて取得した情報から特定された前記振込日に、前記預貯金移動機能にて前記第2の部分に移動された預貯金を前記第三者の指定する口座に振り込む振込機能と、を備えたことを特徴とする預貯金口座管理プログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体。

技術分野

0001

本発明は、預貯金口座管理装置、預貯金口座管理方法及び預貯金口座管理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関し、例えば、有価証券売買を容易にする預貯金口座管理装置、預貯金口座管理方法及び預貯金口座管理プログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に関する。

背景技術

0002

証券会社の顧客がインターネットなどのネットワークを介して株式を売買する場合の売買代金決済方法について以下に図19図20を用いて説明する。図19は、株式を購入する場合の購入資金の従来の決済システム200を示した図である。証券会社203は銀行207内に証券総合口座205を有している。顧客201は、予め証券総合口座205に、株式の購入資金を振り込んでおく。顧客201は証券総合口座205に入金してある金額の範囲内で、証券会社203に買注文を出すことができる。そのため、顧客201は、予め銀行204の窓口やATM(Automatic Teller Machine)に赴くなどして、銀行204内の自己口座206から、銀行207内の証券総合口座205に資金を振り込んでおく必要がある。なお、証券総合口座205は預かり口座の場合もある。

0003

顧客201は、以上に述べたように、予め証券総合口座205に入金した後、証券会社203のシステムにネットワークを介してパーソナルコンピュータなどの自己の端末装置からログインする。顧客201は、自己の端末から証券会社203に対して株式や債権などの買注文を出す。証券会社203のシステムはネットワークを介して証券総合口座205内に蓄えられている顧客201の残高を把握し、この残高の範囲内で株式の買注文を受ける。証券会社201は顧客201から買注文を受けると証券取引所202にて株式を購入し、顧客201の買注文は約定となる。約定とは、株式の売買契約成立することを言う。約定となって中2営業日後に顧客206が証券総合口座205に振り込んだお金から、株式の購入代金手数料と共に引き落とされる。顧客201が証券会社203に株式の売注文を出す場合は、証券会社203にネットワークを介して売注文を出し、この売注文が約定となってから、中2営業日後に顧客自己口座206に売却代金が振り込まれる。

0004

図20は、従来のブラウザバンキングを利用して株式を購入する場合の決済システム210を示した図である。顧客211は銀行217内に自己の口座216を有しており、また、証券会社213も同一の銀行217内に証券総合口座215を有している。また、この口座は一時預かり口座の場合もある。顧客211が証券会社213に株式の買注文を出した場合、証券会社213は、証券総合口座215内に蓄えられている顧客211の残高の範囲で株式の買注文を受け付ける。そのため、顧客211は、予め株式の購入資金を証券総合口座215に振り込んでおく必要がある。

0005

ブラウザバンキングを利用すると、顧客211はネットワークを介して自己の口座216から証券総合口座215に株式の購入資金を振り込むことができるので、顧客211は銀行217の窓口やATMに赴く必要はない。この場合、顧客211は自己の端末からネットワークを介して銀行217のシステムに接続し、所定の金額の資金を自己の口座216から証券総合口座215に振り込む。

0006

顧客211は送金後、ブラウザバンキングシステムからログアウトし、ネットワークを介して新たに証券会社213のシステムにログインする。顧客211が証券会社213に株式の売買を依頼すると、証券会社213のシステムは証券総合口座215に蓄えられている顧客211の残高を把握し、この残高の範囲で株式の取引213を行う。

0007

ブラウザバンキングによる顧客自己口座216から証券総合口座215への送金と、証券会社213への株式の買注文が分断されているので、顧客211はブラウザバンキングによって個人口座216から証券総合口座215に送金した後、一旦ログアウトし、新たに、証券会社213のシステムにログインする必要がある。顧客211が証券会社213に株式の売注文を出す場合は、証券会社213にネットワークを介して売注文を出し、この売注文が約定となってから、中2営業日後に顧客自己口座216に売却代金が振り込まれる。

発明が解決しようとする課題

0008

しかし、決済システム200では、顧客が証券会社203に証券の売買を依頼する前に、銀行204の窓口やATMに赴き、予め株式の購入資金を証券総合口座205に入金しなくてはならない。また、決済システム210では、顧客211は、銀行217に赴く必要はないものの、顧客は証券会社213に証券の売買を依頼する前に、銀行217のシステムにログインして、証券の購入資金を自己の口座216から証券総合口座215に入金した後、ログアウトし、更に、証券会社213のシステムにログインしなければならない。

0009

更に、顧客が株式を売却した後、その売却代金が顧客の元に振り込まれるのは、株式の売注文が約定となった日から中2営業日後である。即ち、約定となった日を含めて4日後である。そのため、顧客が株式を売却した後、その売却代金で他の株式を購入する場合、その売却代金が顧客の口座に入金されるのを待つ必要があった。

0010

加えて、顧客が株式購入代金を振り込んでおくべき証券総合口座は証券会社ごとにあり、顧客は証券会社ごとに証券総合口座に蓄えられている購入資金を管理しなければならなかった。例えば、顧客がA証券会社で証券を売却した代金を、B証券会社での証券購入資金に充てたい場合、A証券会社で証券を売却した日から3日後に銀行の窓口に赴き、その売却代金を引き出したて、これをB証券会社の証券総合口座に振り込むなどする必要があった。そこで、本発明の目的は、株式や債券などの有価証券の売買を容易にする預貯金口座管理装置、預貯金口座管理方法及び預貯金口座管理プログラムを記憶したコンピュータに読み取り可能な記憶媒体を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、前記目的を達成するために、預貯金者が自由に使用することができる預貯金が蓄えられた第1の部分と、所定の時期に所定の用途に使用されることが予定されている預貯金が蓄えられた第2の部分に区分された預貯金口座を管理する預貯金口座管理装置であって、前記預貯金口座の預貯金者が第三者から物又はサービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が第三者を介して物又はサービスを購入する際に、前記預貯金口座から前記第三者の指定する口座へ振り込まれる振込金額を特定するための情報を取得する振込金額取得手段と、前記振込金額取得手段にて取得した情報から特定された前記振込金額を前記第三者の指定する口座に対して振り込む振込日を特定するための情報を取得する振込日取得手段と、前記振込金額に相当する第1の部分の預貯金を、前記第1の部分から第2の部分に移動する預貯金移動手段と、前記振込日特定手段にて取得した情報から特定された前記振込日に、前記預貯金移動手段にて前記第2の部分に移動された預貯金を前記第三者の指定する口座に振り込む振込手段と、を備えたことを特徴とする預貯金口座管理装置を提供する(第1の構成)。前記第1の構成は、前記預貯金者の前記預貯金口座に先日付にて入金を受け付ける先日付入金手段を更に備え、前記先日付入金手段にて入金される預貯金は、前記第1の部分に入金され、前記先日付入金手段にて前記第1の部分に入金された預貯金は、前記先日付にて指定された日付以降に前記預貯金口座から引出し可能になるように構成することができる(第2の構成)。更に、前記第1の構成は、前記先日付入金手段によって、前記第1の部分に入金された預貯金を、前記先日付以前に、前記預貯金口座の預貯金者が第三者から物又はサービス又を購入する場合、又は前記預貯金口座の預貯金者が第三者を介して物又はサービス又を購入する場合の購入代金として予約する予約手段を更に備え、前記予約手段にて予約された預金は、前記第2の部分に入金されるように構成することができる(第3の構成)。また、前記第1の構成は前記預貯金者が前記第三者から前記物又は前記サービスを購入する際に、又は前記預貯金者が前記第三者を介して前記物又はサービスを購入する際に、前記振込日取得手段にて取得された日における前記第1の部分に蓄えられた預貯金の残高を取得する残高取得手段と、前記振込金額取得手段にて取得された情報から特定された前記振込金額を比較して、前記振込金額に相当する預金を前記第1の部分から前記第2の部分へ移動するか否かを判断する判断手段と、を更に備え、前記判断手段にて、前記第1の部分から前記第2の部分へ預貯金を移動すると判断されたときは、前記第1の部分から前記第2の部分へ、前記振込額取得手段にて取得した情報により特定された金額に相当する前記第1の部分の預貯金を前記預貯金移動手段にて前記第2の部分に移動し、前記判断手段にて、前記第1の部分から前記第2の部分へ前記預貯金を移動しないと判断されたときは、前記第1の部分から前記第2の部分への前記預貯金の移動は行わないように構成することができる(第4の構成)。また、前記第4の構成は、前記判断手段が、前記第1の部分から前記第2の部分へ前記預貯金を移動しないと判断したときは、前記第三者に前記判断手段にて前記第1の部分から前記第2の部分への前記預貯金の移動は行わない旨の通知を行う通知手段を更に備えるように構成することができる(第5の構成)。また、前記第1の構成は、前記預貯金口座の預貯金者が前記第三者から前記物又は前記サービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が前記第三者を介して前記物又は前記サービスを購入する際に、前記第1の部分から前記第2の部分に移動した前記預貯金は、前記物又は前記サービスの購入がなされなかった場合は前記第2の部分から前記第1の部分へ移動されるように構成することができる(第6の構成)。また、前記第1の構成は、前記預貯金口座の預貯金者が前記第三者から前記物又は前記サービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が前記第三者を介して前記物又は前記サービスを購入する際に、前記第1の部分から第2の部分に移動した前記預貯金の金額が、前記物又は前記サービスを購入した金額よりも大きい場合は、その差額を前記第2の部分から前記第1の部分へ移動するように構成することができる(第7の構成)。また、前記第1の構成は、前記預貯金者からの要求に応じて、前記預貯金者に前記預貯金口座の残高情報を送信する残高送信手段を更に備えるように構成することができる(第8の構成)。また、前記第1の構成では、前記第三者は、有価証券売買業者又は有価証券売買仲介業者であり、前記預貯金者が前記第三者から購入する物、又は前記第三者を介して購入する物は有価証券であり、前記有価証券には株式、国債社債地方債投資信託の内少なくとも一つが含まれているように構成することができる(第9の構成)。また、前記第1の構成は、前記有価証券売買業者または有価証券売買仲介業者は複数存在し、前記各有価証券売買業者または各有価証券売買仲介業者とネットワーク接続された預貯金口座管理装置であって、前記預貯金口座管理装置は、前記ネットワークを介して前記各有価証券売買業者または前記各有価証券売買仲介業者から、前記第1の部分から前記第2の部分へ移動する預貯金の金額又は、前記第2の部分から前記第1の部分へ移動する預貯金の金額を取得し、更に、前記ネットワークを介して前記各有価証券売買業者または前記各有価証券売買仲介業者から、前記第2の部分に移動した預貯金を前記各有価証券売買業者または前記各有価証券売買仲介業者の指定する預貯金口座に振り込む振込日を取得するように構成することができる(第10の構成)。また、前記第9の構成は、前記預貯金口座と前記第三者が指定する預貯金口座は同一の金融機関内に開設されているように構成できる(第11の構成)。また、本発明は、前記目的を達成するために、預貯金者が自由に使用することができる預貯金が蓄えられた第1の部分と、所定の時期に所定の用途に使用されることが予定されている預貯金が蓄えられた第2の部分に区分された預貯金口座を管理する預貯金口座管理方法であって、前記預貯金口座の預貯金者が第三者から物又はサービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が第三者を介して物又はサービスを購入する際に、前記物又は前記サービスの購入と引き替えに前記預貯金口座から前記第三者の指定する口座へ振り込まれる振込金額を特定するための情報を取得する第1のステップと、前記第1のステップにて取得した情報から特定された前記振込金額を前記第三者の指定する口座に対して振り込む振込日を特定するための情報を取得する第2のステップと、前記振込金額取得手段にて取得した振込額に相当する第1の部分の預貯金を、前記第1の部分から第2の部分に移動する第3のステップと、前記第2のステップにて取得した情報から特定された前記振込日に、前記第2の部分に移動された預貯金を前記第三者の指定する口座に振り込む第4のステップと、からなることを特徴とする預貯金口座管理方法を提供する。また、本発明では、前記目的を達成するために、預貯金者が自由に使用することができる預貯金が蓄えられた第1の部分と、所定の時期に所定の用途に使用されることが予定されている預貯金が蓄えられた第2の部分に区分された預貯金口座を管理する預貯金口座管理プログラムが記憶されたコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であって、前記預貯金口座の預貯金者が第三者から物又はサービスを購入する際に、又は前記預貯金口座の預貯金者が第三者を介して物又はサービスを購入する際に、前記物又は前記サービスの購入と引き替えに前記預貯金口座から前記第三者の指定する口座へ振り込まれる振込金額を特定するための情報を取得する振込金額取得機能と、前記振込金額取得機能にて取得した情報から特定された前記振込金額を前記第三者の指定する口座に対して振り込む振込日を特定するための情報を取得する振込日取得機能と、前記振込金額に相当する第1の部分の預貯金を、前記第1の部分から第2の部分に移動する預貯金移動機能と、前記振込日特定機能にて取得した情報から特定された前記振込日に、前記預貯金移動機能にて前記第2の部分に移動された預貯金を前記第三者の指定する口座に振り込む振込機能と、を備えたことを特徴とする預貯金口座管理プログラムが記憶されたコンピュータが読み取り可能な記憶媒体を提供する。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明の好適な実施の形態について、図1から図18を参照して詳細に説明する。本実施の形態は、株式の売買注文決済デビット方式にて行うものである。以下に、デビット方式の決済方法について説明する。物やサービスを購入する顧客が自分の預金口座に蓄えられている預金で、物やサービスの購入代金を支払う場合、通常顧客は、その預金を引き出して現金で支払うか、その預金口座にリンクしたクレジットカードを用いて、クレジットカード会社与信にて購入し、後日その預金口座からクレジットカード会社の口座へ代金を引き落としてもらうなどする。これに対して、デビット方式とは、物やサービスを購入したときに、購入場所に設置された端末装置を介して、即座に顧客の預金口座から代金を引き落とすシステムである。つまり、顧客は自分の預金口座に蓄えられている預金を用いて即座に決済ができる。また、顧客は、1つの預金口座で複数の相手と決済をすることができる。例えば、顧客は同一の預金口座を用いて、A書店から本を購入したり、B書店から本を購入したり、また、C店から靴を購入したり、Dレストラン食事をしたりすることができ、A書店用の口座、B書店用の口座、C靴店用の口座、Dレストラン用の口座を設ける必要はない。このように、顧客は1つの預金口座で、いろいろな物、サービス購入代金の決済を即座に行うことができる。

0013

図1は、本実施の形態に係る決済システム1の構成を示したブロック図である。決済システム1は、証券会社の顧客2、証券会社3、4及び証券取引所11を含んでいる。顧客2は株式、債権などの証券の売買を証券会社3、4に依頼する。以下では、顧客2が証券会社3、4に株式の売買注文を出す場合について説明するが、これは、債券などの他の有価証券の売買注文でも良い。証券会社3、4は顧客2の売買注文を受け、株式の売買を仲介する場合もあるし、また、顧客2が証券会社3、4に対して株式の売買を行う場合もある。本実施の形態では、顧客2の端末装置と、証券会社3、4のシステムは、インターネットなどのネットワークによって接続されており、顧客2はオンラインで証券会社3、4に証券の売買注文を出すことができる。証券会社3、4のシステムと証券取引所11のシステムはネットワークにより接続されており、証券会社3、4は顧客2から売買注文を受けてネットワークを介して証券取引所11にて株式の売買を行う。本実施の形態では、証券会社が2つ存在する場合について説明するが、これは任意の個数でよい。

0014

決済システム1は、銀行5を備えている。銀行5には、顧客2の預金口座10、証券会社3の証券総合口座6、証券会社4の証券総合口座7が開設されている。預金口座10は、引出可能部9と一時預り部8の二つに区分されている。引出可能部9は、顧客2がATMで引き出したりなどできる、顧客が自由に処分できる預金が蓄えられている。一時預り部8には、顧客2が株式の買注文を出した際の、購入代金が引出可能部9から移動されてプールされている。一時預り部8の預金は、株式の買注文が約定となった日から中2営業日後に証券総合口座6又は証券総合口座7に振り込まれる。一時預り部8にプールされている預金は、証券総合口座6や証券総合口座7にに振り込まれるために予めプールされているため、預金口座10に属しているが顧客2が自由に使用することはできない。

0015

証券会社3、4のシステムと銀行5のシステムは専用回線によって接続されており、証券会社3、4はそれぞれ、証券総合口座6、7に蓄えられている顧客2の残高を把握することができる。また、証券会社3、4は引出可能部9の預金残高を把握することができる。なお、証券会社3、4のシステムと銀行5のシステムは、公衆回線、インターネット、人工衛星を介した回線無線などにより接続しても良い。

0016

顧客2から証券会社3へ株式の買注文があった場合は、証券会社3は引出可能部9の預金残高を把握し、引出可能部9に所定の預金残高があるか否かを確認する。ここで、所定の預金残高とは、顧客2が指値で株式の買注文を出す場合は、株式の売買金額に売買に必要な手数料を加算したものであり、顧客2が成行で株式の買注文を出す場合は、該株式の当日の値幅制限の上限額で購入した場合の売買金額に売買に必要な手数料を加算したものである。指値とは、購入する株式の株価を顧客2が予め指定するものであり、市場動向により、株価が指定された額になると購入する。一方、成行とは、市場の動向を見ながら証券会社が買いのタイミングを決めるものである。

0017

証券会社3は、顧客2から株式の買注文を受けると、銀行5のシステムに、株式の購入に必要な所定の金額を引出可能部9から一時預り部8へ移動するように依頼する。この依頼は、従来のデビットシステムにおけるデビット指示に該当する。銀行5のシステムは預金移動依頼を証券会社3から受けると、引出可能部9から一時預り部8へ速やかに預金を移動する。この引出可能部9から一時預り部8へ移動した預金は、株式の買注文が約定となった後に決済するまで、一時預り部8にプールされる。このプールされた預金は預金口座10の内部にあるが、株式の購入代金として予約されたお金であり、顧客2が自由に使用することはできない。なお、一時預り部8にプールされている預金も預金口座10に含まれているため、引き落とされるまで利息が付く。

0018

現在の株式売買システムでは、顧客2が証券会社3に購入代金を支払うのは、顧客2の買注文が約定となった日から中2営業日後、即ち、約定となった日を含めて4日目である。そこで、一時預り部8にプールされた預金は、約定となった日から4日目に証券総合口座6に振り込まれ、顧客2と証券会社6との取引は完了する。また、顧客2の買注文が、市場の動向によって、約定とならなかった場合は、引出可能部9から一時預り部8に移動された預金は、引出可能部9へ戻される。また、市場の動向により、株式が安く購入できるなどして、一時預り部8へ移動した預金に余剰金が生じた場合は、この余剰金は引出可能部9へ戻される。通常、成行で株式の買注文がなされたときは、1日で約定となるが、指値で買注文がなされた場合は、約定となるまでに数日を要する場合もある。

0019

通常のデビットシステムでは、商品の購入と、口座からの代金の引き落としは同時に行われる。しかし、証券取引の場合、顧客2が証券会社3に株式の買注文を出す時点、約定となる時点、顧客2が証券総合口座6に購入代金を振り込んで決済する時点が商取引システム上異なる。そのため、顧客の口座を引出可能部9と一時預り部8に区分し、顧客の買い注文と同時に引出可能部9から一時預り部8に購入代金を一時的に移動し保管して、決済日に保管してあった預金を証券総合口座6に振り込むことにより、株式買注文のデビットシステムによる決済が可能となる。

0020

更に、預金口座10は、先日付にて入金する機能を有し、顧客2が効率的に株式の投資を行えるようになっている。ここで、先日付にての入金とは、口座残高表上預金口座に先日付(現在より未来の日付)にて入金された預金である。ただし、その現金が預金口座10から引き出せるのは先日付にて記された日付以降である。例えば、現在が9月15日であるとする。9月17日付けで1万円入金されたとすると、9月15日現在の口座残高表に、9月17日付けで1万円入金されたと記録される。そして、実際にその1万円が預金口座10から引き出せるのは9月17日以降である。先日付にて入金された預金は、先日付で示された日以降でなければ、預金口座10から引き出すことはできないが、預金口座10内で、引出可能部9から一時預り部8への移動、又は一時預り部8から引出可能部9への移動は、同じ口座内での移動なので行うことができる。

0021

株式の買い注文の約定から代金支払いまでに中2営業日の日数差があった。一方、顧客2が株式を売却する場合は、売注文が約定となってから中2営業日後に預金口座10に売却代金が振り込まれる。決済システム1では、株の売却が約定した時点で、その中2営業日後の日付にて売却代金を預金口座10に入金する。実際に預金口座10に売却代金が入金されるのは約定となった日から中2営業日目であるが、これは、入金されることが決まっているので、これを先日付にて入金処理するのである。

0022

この先日付入金された預貯金は、実際に株式の売却代金が預金口座10に振り込まれる前に(即ち、売注文が約定となった日から3日以内に)、他の株式の購入資金に充てることが可能である。これは、株式の買注文が約定となって、その購入代金を預金口座10から証券総合口座6に振り込むのは、約定となった日から中2営業日後であるので、あらかじめ、先日付にて入金された預金を証券総合口座6に振り込むことを予約することにより、実際に株式売却代金が預金口座10に入金される前に、これを次の株式購入資金に充てることができるのである。この機能により、顧客2は、株式の売却代金を、次の株式の買注文に充てる場合、その売却代金が実際に預金口座10に振り込まれるのを待つ必要がなくなり、顧客2は株式の売注文が約定となると、速やかにその売却代金を基に次の株式の買注文を出すことができる。

0023

この先日付入金機能は、預金口座10に具体的に以下のように働く。顧客2が証券会社3に依頼した株式の売注文が約定となったときに、証券会社3のシステムから銀行5のシステムに、中2営業日後に所定の売却代金が預金口座10に振り込まれることが通知される。銀行5のシステムは、この通知を受けると先日付にてこの売却代金を引出可能部9に入金する。この先日付にて入金された預金は、口座残高表上では、先日付にて記帳されているが、まだ、実際には預金口座10には入金されていないものである。顧客2は現在引出可能部9に蓄えられていた預金に加え、先日付にて入金された預金をも、新たな株式の購入代金に充てることができる。

0024

顧客2が、先日付にて入金された預金を株式購入代金に充てて、証券会社3に株式の買注文を出すと、証券会社3のシステムは銀行5のシステムに対して、該先日付にて入金された預金を引出可能部9から一時預り部8に移動するように依頼する。銀行5のシステムは、移動依頼を受けると、先日付にて入金された預金を引出可能部9から一時預り部8へ移動する。これは、後に詳しく説明するように、まだ実際には入金されていない預金を口座残高表上移動するのである。残高表上一時預り部8へ移動したことになっている株式売却代金が、後日引出可能部9に実際に入金されると、即座に一時預り部8へ移動される。そして、顧客2の株式の買注文の購入代金として、一時預り部8にプールされた後、買注文の約定から中2営業日目に証券総合口座6に振り込まれる。以上の説明では、顧客2が証券会社3に株式の売買注文を出す場合について説明したが、証券会社4に対する売買注文も同様な仕組みにて実施される。また、先日付にて預金口座10に入金された預金が、実際に先日付で示された日に入金されるときに、引出可能部9に入金しないで、直接一時預り部8に入金するように構成することもできるし、一旦引出可能部9に入金された後、速やかに一時預り部8へ移動するように構成することもできる。。

0025

従来は、証券会社3と証券会社4との双方に対して、株式売買を依頼する場合、顧客2は、証券総合口座6と証券総合口座7の双方に対して、あらかじめ株式購入代金を振り込むなどの複雑な資金管理を行わなければならなかった。しかし、決済システム1では、預金口座10を用いてデビット方式にて、証券会社3と証券会社4の双方の決済を容易に行うことができる。また、本実施の形態では、証券会社は2社として説明したが、システム1は任意の個数の証券会社に対して適応することができ、顧客2は1つの預金口座10で複数の証券会社を使い分けることができる。

0026

銀行5が、一時預り部8に移動した顧客2の預貯金を、所定の決済日に証券総合口座6、7に振り込むことを前提に、証券会社3、4が株式の買注文を受ける旨は、予め銀行5と証券会社3、4との間で契約されている。引出可能部9から一時預り部8へ移動された預金は、証券総合口座6、7に振り込まれるまでは、顧客2の預金口座10に預金されているので利息が付く。また、本実施の形態では、株式売買を例にとって説明するが、これに限定する者ではなく、社債、国債、投資信託、地方債などの他の証券の売買決済方法としても適用できる。更に、株式の売買のように、物品やサービスの購入時と大金の支払い時に時間的ずれがある場合のデビット決済方法として適用できる。

0027

図2は、顧客2がネットワークを介して銀行5のシステムから自己の端末装置へ表示させた預金口座10の口座残高表301である。表記を簡略化するために金額の単位は万円単位としている。口座残高表301は、株式購入可能金額欄302、引出可能金額欄303及び詳細ボタン304から構成されている。顧客2は残高表301によって、現在、株式を購入するためにどれだけの資金があり、また、自由に使用できる預金の残高を知ることができる。株式購入可能金額欄302には、顧客が株式を購入するために使用できる預金額が表示される。これは、後に説明するように、現在引出可能部9に蓄えられている預金と、中2営業日後までの先日付にて入金された預金の合計額である。図2の例では、顧客2は預金口座10から株式購入のために120万円まで充てることができる。

0028

引出可能金額欄303には、当日に引出可能部9に蓄えられている預金残高が表示され、先日付にて入金されている預金は含まれていない。顧客2は、引出可能部9の預金を自由に使用することができる。図2の例では、顧客は70万円まで、例えば、ATMから引き出したり、ガス使用料金を支払うためにガス会社の口座に振り込んだりするなど自由に使用することができる。顧客2が、詳細ボタン304をマウスなどによってクリックすると、銀行5のシステムは口座残高の詳細を顧客2の端末装置に表示する。

0029

図3は、顧客2が詳細ボタン304をクリックしたときに、銀行5のシステムが顧客2の端末装置に表示する残高表311を示した図である。単位は煩雑な表記をさけるため万円としてある。図3に示したように各行をa〜f、各列をA〜Dで表し、例えば、a行とB列の交わった欄を欄aB、又、欄aBに表示された金額をaBなどと表すことにする。a行、b行は、それぞれ引出可能部9及び一時預り部8に蓄えられている預金額が表示される。c行は引出可能部9と一時預り部8に蓄えられている預金の合計金額であり、預金口座10の預金残高である。d、e行は、株式の売却により先日付にて引出可能部9に入金された預金の金額であり、d行には、株式購入代金として予約されておらず引出可能部9に入金される金額が、e行には既に株式購入代金として予約されており、一時預り部8に入金される金額がそれぞれ表示される。f行には、株式の購入代金として一時預り部8から証券総合口座6や証券総合口座7に振り込まれる金額が表示される。

0030

預金口座10は先日付にての預金や、後日一時預り部8から証券総合口座6、7への振込が行われる預金があるため、残高表311は4日先の残高まで見ることができるようになっている。A列は顧客2が残高表311を照会した当日の口座残高が表示されている。B列は、当日の翌日における口座残高を示している。同様にC列、D列には、当日からそれぞれ2日後、3日後の口座残高が表示される。以降、当日の1日後、2日後、・・・、を+1日、+2日、・・・などと表記し、当日の前日、前々日、・・・、を−1日−2日などと表記する。

0031

以下に詳しく残高表311について説明する。aA欄には、顧客2が残高表311を照会した当日に引出可能部9に蓄えられている預金残高が表示される。bA欄には、当日に一時預り部8に蓄えられている預金残高が表示される。cA欄には、当日の引出可能部9と一時預り部8の合計の預金残高が表示される。A列の表示から、当日は引出可能部9に100万円、一時預り部8に0万円あり、預金口座10としては100万円の残高があることがわかる。

0032

B欄の10万円は−2日の株式売却代金が先日付入金されたものであり、顧客2の新たな株式購入代金として予約されていないので、引出可能部9に入金され、aB欄に加算される。その結果、aB欄の残高はaA+dBであり、110万円となる。同様に、dC欄、dD欄の残高10万円、5万円は、それぞれ−1日、当日に株式売却代金が先日付入金されたものである。dC、dDは共に株式購入代金として予約されていないので、引出可能部9に入金され、それぞれ、aC欄、aD欄に加算される。この残高表311から預貯金者は+1日に110万円、+2日に120万円、+3日に125万円自由に使用できる。また、株式購入代金に充てる場合は、+3日までの先日付にて入金された預金も充てることができるので、aD欄から当日株式を購入できる限度額は、125万円であることが分かる。

0033

図4は、仮に預貯金者2が30万円分の株式の買注文を出し、約定となった場合の残高表312を示した図である。本実施の形態では、後に詳しく述べるように、預貯金者が自由に使用できる預金、即ち、引出可能部9に蓄えられている預金をなるべく多くするように、先の先日付を持つ先日付の預金を購入代金に充てるようにする。顧客2の株式買注文が30万円であった場合、まず、dD欄の残高を購入代金に充てるため予約し、eD欄に移動する。つまり、+3日に入金される5万円は、株式購入のために予約される。次に、dC欄、dB欄の先日付にての入金を株式購入のために予約し、ぞれぞれ、eC欄、eB欄に移動する。これで25万円確保したが、まだ5万円足りないので、これをaA欄の100万円から確保する。

0034

以上の予約機能により、aA欄の預金残高から5万円がbA欄に移動する。つまり、引出可能部9から一時預り部8に5万円が移動する。+1日では、eB欄の10万円はaB欄ではなく、bB欄に加算される。同様に、eC欄の10万円はbC欄に加算される。eD欄の5万円はbC欄の25万円と共に、証券総合口座6、7に入金されるため、fD欄に表示される。

0035

次に図5から図10までを用いて、顧客2が株式の売注文を出した場合の残高表311の預金の移動について説明する。なお、本実施の形態では、買注文を出した日に約定になるものとする。先日付にて入金された預金を株式購入代金として充てる充て方は、いろいろある。例えば、本日買注文した株式の購入代金を+2日の先日付預金にて支払う場合もあれば、+3日の先日付預金にて支払う場合もある。本実施の形態では、なるべく後の日付を持った預金にて株式購入代金を賄う方法を採る。このように株式購入代金を賄うと、顧客2が自由に使える引出可能部9の預金残高が減りにくく、顧客2に取って有利な方法となる。

0036

図5は、顧客2がW万円の買注文をした場合の、預金口座10の預金の移動を示したフローチャートである。まず、図6に示したように、預金口座10の先日付預金でまだ予約されていないものは、+1日、+2日、+3日にそれぞれX、Y、Z万円であるとする。以下、単位万円は省略する。図5のフローチャートでは、まず、WとZを比較し、WがZ以下なら(ステップ40;Y)、株式の購入代金は、Zで支払い処理を行う(ステップ42)。WがZより大きく、Y+Z以下なら(ステップ44;Y)、株式の購入代金はY+Zで支払い処理を行う(ステップ46)。WがY+Zより大きく、X+Y+Z以下なら(ステップ48;Y)、株式の購入代金はX+Y+Zで支払い処理を行う(ステップ50)。以上の場合では、顧客2が当日自由に使える引出可能部9の預金残高は減ることはない。WがX+Y+Zより大きい場合は、aA+X+Y+Zにて株の購入代金を支払い処理を行う(ステップ52)。ここでaAは、当日の引出可能部9の預金残高である。この場合は、株式を買注文した時点で、aA欄の預金残高は、W−X−Y−Zだけ減少する。

0037

図5のフローチャートでは、顧客2が買注文を出して約定となった場合、代金Wに応じた4つの支払い方法を示したが、次に、この各々の場合について、残高表311は、どのように変化するかについて説明する。図7は、株式の購入代金Wが+3日の先日付預金Zより安い場合の、残高表311の変化を示した図である。図7では、買注文に際して変化する部分の変化分のみ示してある。それぞれ、+の符号がついているものは、その欄に加算され、−の符号がついているものは、その欄から減算される。以下図8から図10まで同様である。図7から分かるように、顧客2がWの買注文を出し、約定となった場合は、aD欄、cD欄の残高がからWが引かれる。また、この場合は、購入代金は先日付の入金Zで賄われるため、未予約分ZからWを減算し、予約済み分eD欄にWを加算する。買注文は約定となっているため、fD欄にはWが加算される。

0038

図8は、株式の購入代金Wが+3日の先日付預金Zより高く、+2日、+3日の先日付預金額の合計Y+Zより安い場合の、残高表311の変化を示した図である。+3日の先日付での入金は全て、株式の購入代金として予約される。なお、Zだけでは購入代金に満たないので、+2日の先日付入金から不足分(W−Z)を予約して、引出可能部9から一時預り部8に移動する。+2日に入金される預金の内(W−Z)が予約される。以上の理由からaC欄、dC欄から(W−Z)を減算し、bC欄、eC欄に(W−Z)を加算する。dD欄からZを減算し、eD欄にZを加算する。

0039

図9は、株式の購入代金Wが+2日、+3日の先日付預金額の合計Y+Zより高く、+1日、+2日、+3日の先日付預金額の合計X+Y+Zより安い場合の、残高表311の変化を示した図である。この場合は、+2日、+3日に先日付にて入金される預金は全て株式購入代金として予約される。+2日、+3日に先日付にて入金される預金でまかなえない分(W−Y−Z)を+1日に入金されるXから予約される。そのため、aB欄、dB欄からそれぞれ(W−Y−Z)が減算され、bB欄、eB欄に(W−Y−Z)が加算される。また、+2日の先日付での入金Yは、全額株式購入代金として予約されるので、dC欄からYが減算され、eC欄にYが加算される。

0040

図10は、株式の購入代金Wが+1日、+2日、+3日の先日付預金額の合計X+Y+Zより高い場合の、残高表311の変化を示した図である。この場合は、+1日、+2日、+3日、の先日付での入金の合計が、Wより小さいので、当日のaA欄から不足分を予約金として一時預り部8に移動する。その結果、aA欄から(W−X−Y−Z)が減算され、+1日、+2日、+3日の先日付での預金は全て株式購入代金として予約される。

0041

以上の例では、顧客2が買注文をした日に約定が成立したが、指値注文などのために買注文の後日に約定が成立する場合は、日が更新するたびに、当日の注文として残高表311上取り扱う。つまり、例えば、10日に買注文を出して約定とならなかったときは、この注文は11日には、11日に出された注文と同様に残高表311上に現れる。顧客2が株式の売注文を出す場合は、売注文が約定となった日の中2営業日後の日付で引出可能部9に入金される。例えば、残高表311で、−1日に約定となった売注文の売却代金は+2日の、a行、d行に表示される。

0042

図11は、顧客2が証券会社3を介して証券を購入する場合の手順と、このときに、顧客2が証券会社3に購入代金を支払う手順を示した図である。顧客2は自宅に備えられたパーソナルコンピュータなどの端末装置37aから、図示しないユーザ名、パスワードなどを入力し、インターネットなどを介して銀行システム36に接続する。すると、後に示すように、ユーザの端末装置に銀行5が決済システム1にて決済できる証券会社の一欄表が表示される。次に、顧客2は、証券の購入を依頼する証券会社を選択する。ここでは、証券会社3を選択したものとする。顧客2が証券会社3を選択すると、顧客2の端末装置は、インターネット32を介して証券会社システム35にログインする(ステップ1)。この際、顧客2は、証券会社3によって端末装置に表示された認証画面に、顧客2が証券会社3に登録してあるユーザ名とパスワードを入力する。なお、証券会社システム35には他の顧客の端末装置37b、37c、・・・もインターネット32を介して接続されている。また、以降、端末装置37a、37b、37c、・・・、を特に区別しない場合は単に端末装置37と記すことにする。

0043

顧客2が、証券会社システム35で認証されると、証券会社システム35は顧客2の端末装置にメニュー選択画面を表示し、顧客は、株式取引、債権取引などから希望する取引を選択する。ここでは、顧客2は、株式取引を選択したものとする。次に、証券会社システム35は、顧客2の端末装置に注文画面を表示し、顧客2の株式の買注文を受け付ける(ステップ2)。このとき、顧客2は、購入を希望する銘柄、数量、購入価格は成行か、指値か、などを入力又は選択する。成行とは、株式を売買する株価を予め設定することはせずに、その日の相場の成行の価格で証券会社3のディーラーが売買を行うことであり、指値とは株式を売買する価格を顧客2が予め指定し、その日の相場の動向で株価がその価格になったときに、株式会社が該株式の売買を行うことである。

0044

証券会社システム35は、顧客2から注文を受けると、専用回線31を介して銀行システム36から、顧客2の引出可能部9の残高を照会し、必要残高があるか否かをチェックする(ステップ3)。ここで、証券会社システム35がチェックする引出可能部9の残高は、先日付にて入金された預金を含めた中2営業日後の残高38である。これは、先に述べたように、顧客2から証券会社3への株式の購入代金の支払いは、買注文が約定となった日から中2営業日後なので、中2営業日後の決済個人用口座9の残高を見れは、買注文を受けるための費用が確保できるからである。なお、証券会社システム35と銀行システム36を専用回線で接続したのは、決済システム1のセキュリティーを高めるためである。本実施の形態で専用回線31を使用したのは一例であって、公衆回線、インターネット、無線を用いた回線、人工衛星を介した回線、携帯電話回線を使用したものでも良い。

0045

また、証券会社システム35がチェックする必要残高は、顧客2が指値での株式購入を指示した場合は、購入金額に手数料を加算した額であり、顧客2が成行での株式購入を指示した場合は、当日の値幅制限上限額での購入金額に手数料を加算した額である。株式取引では、株の乱高下を防止するために、その日の株価変動幅に予め、例えば10%など、株価の変動に上下限を設けており、その上限が当日値幅制限上限額である。これは、該株が値上がりした場合の上限を示している。また、証券会社システム35がチェックする値は、これに限定するものではなく、例えば、購入代金に所定の演算を施して算出された金額や、予め設定されている基準金額や、または、これらを組み合わせたものなど、証券会社3が自由に設定できる。銀行システム36は証券会社システム35から残高チェックの指示を受け(ステップ4)、引出可能部9の中2営業日後の残高38をチェックし、必要残高があるか否かの情報を証券会社システム35に送る(ステップ5)。

0046

次に、証券会社システム35は、残高チェックの結果を銀行システム36から受け取り、引出可能部9に必要残高があるか否かを判断し、顧客2からの注文を受け付けることができるか否かを判断する(ステップ6)。引出可能部9に必要残高が確保されていない場合は、証券会社システム35は顧客2の端末装置37に必要残高が不足している旨の通知を表示する。引出可能部9に必要残高が確保されている場合は、証券会社システム35は、顧客の端末装置に注文確認画面を表示し、顧客からの注文を確認する(ステップ7)。

0047

顧客2が端末装置37によって注文確認画面に表示された内容を確認すると、証券会社システム35は銀行システム36に対し、引出可能部9から、一時預り部8へ、必要残高分の預金を移動すように指示する(ステップ8)。これは、通常のデビット方式の決済におけるデビット指示に該当する。銀行システム36は、証券会社システム35からデビット指示を受けると、所定の額の預金を引出可能部9から一時預り部8へ移動する(ステップ9)。一時預り部8に移動された預金は、買注文が約定となった場合に証券会社3に支払うお金としてプールされるので、証券会社3は顧客の買注文に従って株式を購入する資金が確保できたことになる。銀行システム36は引出可能部9の中2営業日後の残高38から、一時預り部8へ移動した預金の金額を引くなどして、預金口座10の残高表を更新する。銀行システム36は、所定の金額を引出可能部9から一時預り部8へ移動すると、預金の移動が完了したことを証券会社システム35に通知する(ステップ10)。

0048

顧客2からの買注文が確定すると、証券会社3は証券取引所11にて、証券の購入を図る。顧客2が指値で買注文を出した場合で、その日の株式市場の動向により、株価が顧客2が示した指値に達せず、売買が不成立となったときは(ステップ11)、証券会社システム35から銀行システム36へ、一時預り部8へ移動した預金を引出可能部9に戻すように指示する(ステップ12)。銀行システム36は証券会社システム35から該指示を受けると、一時預り部8から引出可能部9へ預金を戻す(ステップ13)。本実施の形態では、顧客2が指値にて買注文を出し、その日に約定とならなかった場合は売買が不成立となるが、これに限定するものではなく、当日約定とならくても、更に後日引き続き株価の推移の動向をみながら、指値に達したときに約定となるように決済システム1を構成することもできる。また、顧客2が成行にて買注文を出した場合は、証券会社3は、買注文を受けた日に成行の株価で該株式を購入し、特殊な場合を除いて売買不成立となることはない。

0049

株式市場の動向により、証券会社3が顧客2の注文通りに株式を購入できた場合は、約定となる(ステップ14)。約定になると顧客2が証券会社3に支払う決済金額が確定する。証券会社システム35は銀行システム36に対し、送金指示を出す(ステップ15)。この指示は先日付送金指示であり、一時預り部8の預金を先日付にて証券総合口座6に振り込むものである。また、株式が予定していた額よりも安く購入できた場合など、引出可能部9から一時預り部8へ引き落とした金額よりも株式購入代金が小さく、決済差額が生じた場合は、証券会社システム35は、この差額を一時預り部8から引出可能部9へ戻すように銀行システム36に指示する。一時預り部8から引出可能部9へ預金を差し戻したときは、銀行システム36は引出可能部9の3日後の残高に差し戻した金額を加えるなどの、預金口座10の残高表の更新を行う。

0050

買注文が約定となった日から中2営業日目に銀行システム36は一時預り部8から証券総合口座6へ株式購入代金を振り込み(ステップ16)、証券会社システム35に振込が完了したことを通知する(ステップ17)。証券会社システム35は、銀行システム36から振込が完了した通知を受けると、振り込まれたお金を他行に開設されている証券会社3の口座や証券取引所11の口座などに送金するように指示し(ステップ18)、銀行システム36は送金指示を受けると、指示のあった口座に送金する(ステップ19)。

0051

図12は、顧客2が証券会社3を介して証券を売却する場合の手順と、このときに、顧客2が証券会社3から売却代金を受け取る手順を示した図である。図示しないが、顧客2は図11で説明した株を購入する場合と同様にして、銀行システム36にログインし、株式の売却を依頼する証券会社を選択する。顧客2から証券会社3を選択すると顧客2の端末装置37は証券会社システム35に接続される。証券会社システム35は顧客2の端末装置37からユーザ名とパスワードを入力してもらい認証する(ステップ30)。

0052

顧客2の認証を終えると、証券会社システム35は顧客の端末装置37に売注文画面を表示する。顧客2は端末装置37から注文画面を介して売却したい株の銘柄や数量、指値で売却するのか、成行で売却するのかなどを入力することができる。証券会社システム35は顧客2から注文を受領する(ステップ31)。証券会社システム35は顧客2から売注文を受領すると、端末装置37に注文確認確定画面を表示、顧客2に該株式の売注文の確認及び確定してもらう(ステップ32)。

0053

証券会社3は、顧客2から売注文を受けると、証券取引所11にて株式の売却を図る。顧客が指値にて売注文を出した場合で、当日の株価の動向と顧客2の売却条件があわず、該株式が売却できなかった場合は、その旨を顧客にインターネット32を介して通知する(ステップ33)。顧客2が成行で売注文を出した場合、又は、顧客2が指値で売注文を出して株価の動向と顧客2の売却条件が一致し、株式の売却が行われた場合は約定となる(ステップ34)。約定となった場合は、株式の売却代金は約定となった日から中2営業日後に顧客口座10内の引出可能部9に振り込まれるので、証券会社システム35は、売却代金を証券会社3が他行に開設した口座又は証券取引所の口座33から振り込む場合は、それぞれ該他行又は証券会社に、証券総合口座6から振り込む場合は、銀行システム36に、先日付にて預金口座10に入金するように指示する(ステップ36)。売却代金を証券会社3が他行に開設した口座又は証券取引所の口座33から振り込む場合は、該他行又は証券取引所は銀行システム36に対して先日付入金通知を行う(ステップ37)。

0054

銀行システム36は、証券会社3が口座を開設した他行、又は証券取引所、又はは証券会社システム35から先日付送金指示を受けると、引出可能部9に売却代金を先日付にて入金する。なお、ここで入金される金額は残高表には先日付にて記載されるが、実際に入金されるのは中2営業日後なので、2日目までは利息は付かない。

0055

図13は、顧客2が証券購入のために銀行システム36にログインしたときに、銀行システム36が顧客2の端末装置37に表示する証券会社選択画面41を示した図である。この画面は銀行システム36が端末装置37に表示したものである。証券会社選択画面41はアドレス部42、銀行名欄43、証券会社選択部44から構成されている。アドレス欄42には、銀行5のURL(Uniform ResourceLocator)が表示される。銀行名欄43には、銀行5の名称が表示される。

0056

証券会社選択部44には、決済システム1を採用し、銀行5に開設された顧客2の預金口座10を用いて株式売買代金をデビット方式にて決済できる証券会社の一欄が表示されている。顧客は、この中から、証券の売買を委託する証券会社を選択する。証券会社の選択は、マウス操作により、画面に表示されたポインタを、目的の証券会社が表示されている領域に移動させ、マウスをクリックすることにより行われる。以下の図面では、顧客2は証券会社3(図13の表示ではA証券)を選択したものとして説明する。

0057

図14は証券会社認証画面46を示した図である。顧客2が証券会社3を選択すると、端末装置37は証券会社システム35に接続される。そして、証券会社システム35により端末装置37に証券社認証画面46が表示される。証券会社認証画面46はアドレス欄47、ID(Identification)入力欄48、パスワード入力欄49を有している。アドレス欄47には、端末装置37が接続された証券会社のURLが表示される。顧客2は、ID入力欄欄48、パスワード入力欄49に、それぞれ、証券会社3に登録してあるIDとパスワードを入力する。顧客2が認証ボタン50をマウスによってクリックすると、IDと、パスワードが該証券会社システム35に送られ、認証される。

0058

図15はメニュー選択画面51を示した図である。メニュー選択画面51は取引選択欄52と実行ボタン57を有している。取引選択欄52は、株式買付注文ボタン53、株式売却注文ボタン54、投資信託取引ボタン55、債権取引ボタン56から構成されている。顧客2はこれらのボタンから、取引を希望するボタンをマウスをクリックすることにより選択する。例えば、顧客2が株式買付注文を行いたい場合は、株式買付注文ボタン53をクリックする。これらのボタンは複数クリックすることができ、顧客2が株式買付注文の他に債権取引を行いたい場合、債権取引ボタン56を引き続きクリックする。顧客2は行いたい取引を全て選択した後、実行ボタン57をクリックする。すると、顧客2が入力した情報は、端末装置37から証券会社システム35に送信される。

0059

図16は注文画面60を示した図である。顧客2がメニュー選択画面51にて、株式買付を選択すると、証券会社システム35は端末装置37に注文画面60を表示する。注文画面60に顧客2が必要事項を入力することにより、株式買付注文が行われる。注文画面60は注文内容入力欄68を備えている。注文内容入力欄68は銘柄コード入力欄61、銘柄名欄62、数量欄63、価格欄64、市場選択欄66、決済口座選択欄73、残高確認ボタン69から構成されている。銘柄コード欄61には、顧客2が購入を希望する銘柄のコード番号を入力する。顧客2が銘柄のコード番号を入力すると、入力データは証券会社システム35に送信され、該コード番号に対応する銘柄名が、証券会社システム35により銘柄名欄62に表示される。

0060

顧客2は、数量欄63に購入を希望する株式の数量を入力する。価格欄64は、成行、指値の2つから、希望するものに対応するボタンをクリックする。指値を希望する場合、顧客2は指値欄65に希望の指値を入力する。市場選択欄66には、複数の市場が表示されており、顧客2は株式の購入を希望する市場に対応するボタンをクリックし、これを選択する。決済口座選択欄73には、「証券総合口座」及び「○○○銀行口座引落」の表示があり、顧客2は、該表示に対応するボタンをクリックすることにより、証券総合口座から株式購入代金を証券会社に支払うか、又は、預金口座10から株式購入代金を引き落とすかを選択できるようになっている。また、顧客2が預金口座10の残高を照会したい場合は、残高確認ボタン69をクリックする。すると、証券会社システム35から銀行システム36へ、専用回線31を介して端末装置37に残高表301を表示するように指示が出される。銀行システム36は、指示を受けるとインターネット32を介して残高表301を端末装置37に表示する。端末装置37では、残高表301が注文画面60に割り込んで表示され、顧客2は、預金口座10の残高を知ることができる。以上の必要事項の入力を終えたら、顧客2は注文確認ボタン67をクリックする。すると、以上の入力内容は証券会社システム35に送信される。

0061

図17は注文確認画面70を示した図である。証券会社システム35は、注文画面60を介して顧客2から取得した注文内容を端末装置37に表示し、顧客2に確認を促す。注文確認画面70は注文内容欄71を備えている。注文内容欄71には、証券会社システム35が顧客2から受け取った取引の種類、銘柄コード、銘柄名、数量、価格、選択された市場及び株式購入代金を支払う決済口座が表示される。顧客2は内容が正しい場合は、執行ボタン72をクリックする。証券会社システム35は、執行ボタン72がクリックされると、注文内容が確定し、注文内容欄71に記載された内容で証券の売買を行う。

0062

図18は、終了画面75を示した図である。証券会社システム35は、注文内容が確定すると、端末装置37に終了画面75を表示する。終了画面75は、買注文の代金が顧客2の口座から引き落とされる予定日を欄76に表示する。通常は代金は、注文の確認と共に引出可能部9から一時預り部8へ移動され、欄76に表示された予定日に一時預り部8から証券総合口座6又は証券総合口座7に振り込まれる。また、「本日約定分の金額の出金はできません」という注意書きが表示される。

0063

以上の決済システム1の説明では、銀行内に設けた顧客の預金口座から証券取引代金を入出金する場合について述べたが、この預金口座は、例えば、郵便局に開設した郵便貯金口座や、その他の金融機関などに開設した自動引き落とし機能を有する口座でもよい。また、決済システム1では、証券会社システム35が、引出可能部9の中2営業日後の残高が必要残高に達していなかった場合、銀行5が差額分を引出可能部9に振り込み、顧客に貸し付けるように構成することもできる。

0064

なお、本実施の形態では、現在の株式取引システムに鑑み、売買注文が約定となってから、中2営業日目に決済が行われるとしたが、本発明は、これに限定するものではなく、この日数は任意に設定することが可能である。また、この日数は、一律に特定の日ではなくて、取引ごとに個別に設定するように構成することもでき、証券取引以外の決済システムとして利用することもできる。例えば、一ヶ月後に旅館宿泊を予約した場合、予約時に宿泊料を顧客の預金口座の引出可能部から一時預り部へ移動し、顧客がこの旅館に宿泊した次の日に、一時預り部に移動した預金を当該旅館の口座に振り込んだり、顧客が宿泊をキャンセルした場合は、キャンセル料を旅館の口座に振り込み、一時預り部へ移動した預金からキャンセル料を引いたものを引出可能部に移動するように構成することもできる。この他、本発明は、従来のデビットシステムでのように、商品の引き渡しと代金の決済が同時にできず、両者に時間的ずれがある場合に、適用することができる。

発明の効果

0065

本発明によれば、顧客が口座を有する銀行と、複数の証券会社の間をデビット方式で接続することができる。また、本発明によれば、顧客が証券を売却した場合は、その売却代金を先日付で顧客の口座に入金処理することができる。また、本発明によれば、顧客は一つの口座で複数の証券会社を使い分けることができ、資金移動と買注文が一本化するため、顧客は、この口座を資産管理総合口座として利用することができる。また、本発明によれば、顧客は、証券会社へ売買注文を出すだけで、売買代金は自己口座にて自動的に精算できるので、従来必要であった、売買代金の振り込みと証券売買注文が、証券売買注文のみ行えばよいことになる。また、本発明によれば、先日付にて入金処理された預金を、実際に顧客の口座に入金される前に、証券購入代金に充てることができる。

図面の簡単な説明

0066

図1本実施の形態に係る決済システムの構成を示したブロック図である。
図2顧客がネットワークを介して銀行のシステムから自己の端末装置へ表示させた自己の預金口座の口座残高表である。
図3銀行システムによって、顧客の端末装置に表示した預金口座の残高表の詳細を示した図である。
図4預貯金者が30万円分の株式の買注文を出し、約定となった場合の残高表を示した図である。
図5顧客が株式の買注文をした場合の、預金口座の預金の移動を示したフローチャートである。
図6先日付預金でまだ予約されていないX、Y、Z万円を示した図である。
図7株式の購入代金が+3日の先日付預金Zより安い場合の、残高表の変化を示した図である
図8株式の購入代金が+3日の先日付預金より高く、+2日、+3日の先日付預金額の合計より安い場合の、残高表の変化を示した図である。
図9株式の購入代金が+2日、+3日の先日付預金額の合計より高く、+1日、+2日、+3日の先日付預金額の合計より安い場合の残高表の変化を示した図である。
図10株式の購入代金が+1日、+2日、+3日の先日付預金額の合計より高い場合の残高表の変化を示した図である。
図11顧客が証券会社を介して証券を購入する場合の手順と、このときに、顧客が証券会社に購入代金を支払う手順を示した図である。
図12顧客が証券会社を介して証券を売却する場合の手順と、このときに顧客が証券会社から売却代金を受け取る手順を示した図である。
図13証券会社選択画面を示した図である
図14証券会社認証画面を示した図である。
図15メニュー選択画面を示した図である。
図16注文画面を示した図である。
図17注文確認画面を示した図である。
図18終了画面75を示した図である。
図19株式を購入する場合の購入資金の従来の入金のシステムを示した図である。
図20ブラウザバンキングを利用して株式を購入する場合の従来の購入資金の入金のシステムを示した図である。

--

0067

1決済システム
2 顧客
3証券会社
4 証券会社
5銀行
6証券総合口座
7 証券総合口座
8 一時預り部
9引出可能部
10預金口座
11証券取引所
31専用回線
32インターネット
35証券会社システム
38 3日後の残高
41 証券会社選択画面
44 証券会社選択ボタン
46 証券会社認証画面
47アドレス欄
48 ID力欄
49パスワード入力欄
50認証ボタン
51メニュー選択画面
52取引選択欄
53 株式買付注文ボタン
54 株式売却注文ボタン
55投資信託取引ボタン
56債権取引ボタン
60注文画面
61コード入力
62銘柄名欄
63 数量欄
64 価格欄
65指値欄
66市場選択欄
67注文確認ボタン
68注文内容入力欄
69残高確認ボタン
70注文確認画面
71 注文内容欄
72執行ボタン
73決済口座選択欄
75終了画面
301口座残高表
302 株式購入可能金額
303 引出可能金額
304 詳細ボタン
311 残高表
312 残高表

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