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技術 異形円筒部材の誘導加熱コイルおよび焼入装置

出願人 高周波熱錬株式会社
発明者 長谷川宏府高順一
出願日 2000年11月28日 (20年2ヶ月経過) 出願番号 2000-361097
公開日 2002年6月11日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2002-167618
状態 未査定
技術分野 誘導加熱一般 熱処理 物品の熱処理
主要キーワード 加熱回転 冷却液量 冷却部位 大型部材 誘導加熱焼 両リード 中央導体 表面焼入れ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年6月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

異形円筒部材の表面を均一に誘導加熱焼入する。

解決手段

ワークWの表面との間に所定の隙間を形成して、ワークの外周形状に沿って軸方向に配設した3本の導体11、12、13を連結して形成した3本足コイル10により異形円筒部材を誘導加熱する。

概要

背景

例えば図2の鎖線で示すような異形円筒部材表面焼入れにおいては、軸方向に異形円筒部材の表面に沿った曲線の2本の導体を有する加熱コイルを用いて、被加熱体を回転しながら誘導加熱して焼入れする方法がとられている。これを改良したものとして、本出願人は先に実公昭52−49162号公報や実公平1−41192号公報の発明を開示した。

概要

異形円筒部材の表面を均一に誘導加熱焼入する。

ワークWの表面との間に所定の隙間を形成して、ワークの外周形状に沿って軸方向に配設した3本の導体11、12、13を連結して形成した3本足コイル10により異形円筒部材を誘導加熱する。

目的

そこで本発明は、異形円筒部材の誘導加熱焼入れにおいて、焼入性の不十分な材料でも、均一な硬さに焼入れできる誘導加熱コイル焼入装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

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請求項1

異形円筒部材の外周形状に沿って、該部材の被処理表面との間に所定の隙間を形成する形状の3本の導体が軸方向に配設され、該3本の導体の一端同士が連結され、両側の2本の導体の他端同士が連結され、中央の導体の他端のリード部と前記両側の他端同士が連結されたリード部とに電源を接続して3本足コイルを形成させたことを特徴とする異形円筒部材の誘導加熱コイル

請求項2

前記3本の導体のうち、中央の導体の幅を両側の2本の導体の幅より大きくし、該中央の導体の被処理異形円筒部材のくびれ部に対向する部分に部分的に幅を狭くした切欠部を設け、かつ該部の導体に磁束集中材を装着したことを特徴とする請求項1に記載の異形円筒部材の誘導加熱コイル。

請求項3

請求項1または2に記載の誘導加熱コイルと、被処理部材を回転しながら誘導加熱する加熱回転手段と、焼入温度に加熱された被処理部材を回転しながら冷却する冷却手段と冷却回転手段とを備えたことを特徴とする異形円筒部材の誘導加熱焼入装置

請求項4

前記冷却手段は、被処理異形円筒部材の表面との間に所定の隙間を形成するようにして該部材の円周を取り囲む内壁を有し、該内壁に被焼入面にほぼ垂直に冷却液噴出する噴出口が設けられた冷却ジャケットからなり、該ジャケットが部材の軸方向に対称に2つ割りされ、かつ該部材の長さ方向に2以上に分割されたことを特徴とする請求項3に記載の異形円筒部材の誘導加熱焼入装置。

技術分野

0001

本発明は、例えば球状部に軸を付設したボールスタッドのような異形円筒部材などを焼入れする誘導加熱焼コイルおよび焼入装置に関するものである。

背景技術

0002

例えば図2鎖線で示すような異形円筒部材の表面焼入れにおいては、軸方向に異形円筒部材の表面に沿った曲線の2本の導体を有する加熱コイルを用いて、被加熱体を回転しながら誘導加熱して焼入れする方法がとられている。これを改良したものとして、本出願人は先に実公昭52−49162号公報や実公平1−41192号公報の発明を開示した。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、このような2本の導体による加熱では、例えば図2の被焼入異形円筒部材の球状部の径Dが小径の場合には均等に加熱されるが、球径が大きくなると局所加熱になりやすいために、加熱部を均等に加熱することが困難な場合がある。また、2本導体では加熱時間が長くなり、作業性が悪く、加熱深さが大きくなるのにくびれの部分が加熱され難いという問題点がある。経験的には、球径(図2のD)が90mmφ以上になると2本導体では均熱され難い。

0004

また、炭素鋼などの焼入性の十分でない材料の大型部材の焼入れでは、冷却の不均一による焼入硬さにむらが生じやすく、均等な表面硬さを得ることが困難であるという問題点があった。とくに異形円筒部材のくびれ部分(図2の2a)が加熱されず、焼きが入らないという問題点があった。

0005

そこで本発明は、異形円筒部材の誘導加熱焼入れにおいて、焼入性の不十分な材料でも、均一な硬さに焼入れできる誘導加熱コイルと焼入装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために本発明の異形円筒部材の誘導加熱コイルは、異形円筒部材の外周形状に沿って、該部材の被処理表面との間に所定の隙間を形成する形状の3本の導体が軸方向に配設され、該3本の導体の一端同士が連結され、両側の2本の導体の他端同士が連結され、中央の導体の他端のリード部と前記両側の他端同士が連結されたリード部とに電源を接続して3本足コイルを形成させたことを特徴とするものである。

0007

即ち、前述のように、図2の形状の異形円筒部材を従来の2本の導体のコイルにより加熱する場合、球径が大きくなると加熱時間が長くなり作業性が悪い。これに対し本発明のコイルによれば、3本の導体によるために両側の導体により予熱され、中央の導体により加熱される状態になり、加熱時間を短縮できるとともに、均一に加熱しやすい。この効果は、とくに異形円筒部材の球径部が90mmφ以上の場合に有効である。

0008

また、前記3本の導体のうち、中央の導体の幅を両側の2本の導体の幅より大きくし、該中央の導体の被処理異形円筒部材のくびれ部に対向する部分に部分的に幅を狭くした切欠部を設け、かつ該部の導体に磁束集中材を装着することが望ましい。前述したように、通常、異形円筒部材を加熱する際には、そのくびれの部分が加熱され難いという問題がある。これに対し、本発明のコイルはくびれに相当するコイルの部分の幅を小さくすることにより、この部分の電流密度が上がるので、くびれ部分が加熱されやすくなるという特徴がある。さらに導体のこの部分に磁束集中材を装着すれば一層効果を増すことができる。もとより両側の導体のくびれ部に対向する部分にも磁束集中材を装着すれば、くびれの加熱効果を増すことができ、導体のその他の部分にも適宜磁束集中材を装着すると良い。

0009

また、本発明の異形円筒部材の誘導加熱焼入装置は、前記の誘導加熱コイルと、被処理部材を回転しながら誘導加熱する加熱回転手段と、焼入温度に加熱された被処理部材を回転しながら冷却する冷却手段と冷却回転手段とを備えたことを特徴とするものである。

0010

この冷却手段は、被処理異形円筒部材の表面との間に所定の隙間を形成するようにして該部材の円周を取り囲む内壁を有し、該内壁に被焼入面にほぼ垂直に冷却液噴出する噴出口が設けられた冷却ジャケットからなり、該ジャケットが部材の軸方向に対称に2つ割りされ、かつ該部材の長さ方向に2以上に分割されたものであることが望ましい。

0011

このような装置によれば、被処理部材を回転しながら前記コイルにより均一に加熱した後、回転しながら冷却されるので、均一な冷却ができ、均一な焼入硬さが得られる。とくに、冷却液が被焼入面からほぼ等距離で垂直に噴射されるので、くびれ部などにも加熱後の速やかな急冷が十分に行われて、炭素鋼などの焼入性の不十分な材料でも均一な硬さを得ることができる。

0012

また、ジャケットを軸方向に対称に2つ割りにして長さ方向に分割することにより、異形円筒部材と所定の隙間を有する内壁の形状を成形しやすく、冷却液を被焼入面に垂直に噴射する噴射口を設けやすい。また、冷却部位によって冷却水量を容易にコントロールできるので、焼入部分の適切な冷却が可能になる。この2つ割りにされたジャケットの間に被処理部材を置くようにすることにより、加熱後の速やかな冷却と、均一な急冷ができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、本発明を図示の一実施形態について具体的に説明する。図1は本発明の誘導加熱焼入コイルの斜視図、図2は冷却ジャケットの側面図、図3図2のX矢視図である。

0014

本実施形態における被処理異形円筒部材(以下ワークという)Wは、図1図2の鎖線で示すように球状のヘッド1にテーパの軸部2が付設され、くぼみ部2aを有するボールスタッドであり、球状ヘッド1の頂点部を除く球面と軸部テーパ部を焼入れするものである。

0015

図1において、加熱コイル10の3本の導体11、12、13はワークWの表面との間に所定の隙間を形成する形状の曲線に曲げられた導体であり、ワークWの外周形状に沿って軸方向に延長して配設される。その一端11a,12a,13aは半円の導体14により連結されている。

0016

一方、両側の2本の導体11と13の他端11b,13bは、半円の導体15により連結され、導体15のほぼ中央部からリード部16が接続されている。そして、中央の導体12の他端12bにリード部17が接続され、リード部17とリード部16との間に絶縁物18を挟んで両リード部が平行に引き出されている。このリード部17とリード部16が図示しない電源に接続されて3本足コイル10が形成される。

0017

中央の導体12の幅は両側の導体11と13の幅より大きくされている。そして、中央の導体12のワークのくびれ部2aに対向する部分には導体の幅を狭くした切欠部12cが設けられている。また、この切欠部12cに磁束集中材19が装着されている。さらに、本実施形態では両側の導体11と13のくびれ部2aに対向する部分にも磁束集中材19´が装着されている。これにより、両側の導体11と13により予熱されて、中央の導体12により加熱されるように作用する。また、中央の導体12の切欠部では電流密度が増加するので、誘導加熱がされ難いワークのくびれ部2aが加熱されやすく、さらに磁束集中材19の作用により一層均一加熱の効果が発揮される。またその他の導体の部分にも、適宜磁束集中材を装着できる。

0018

次に図2および3に基づき冷却手段20について説明する。図において、冷却手段20は、軸線から対称に2つ割りされ、3段に積み重ねられたジャケット21、22、23および21´、22´、23´から構成され、3段のジャケットは固定部材24とボルト25により一体に固定されている。そして、図の左右のジャケットの間にワークWを置き、焼入温度に加熱されたワークWに冷却液を噴射して冷却する。左右のジャケットは対称であるので、片側のジャケット21、22、23の構造について説明する。

0019

ジャケット21、22、23は、それぞれワークWを取り囲み、その表面との間に所定の隙間を形成する形状の内壁21a,22a,23aを有する中空箱からなる。この内壁に冷却液を噴出する多数の噴出口21b,22b,23bが設けられている。多数の噴出口21b,22b,23bのそれぞれは、冷却液がワークWの被焼入面に垂直に噴射される角度にされている。また、ジャケット21、22、23には、それぞれ1本以上の導水管26が取り付けられ、導水管26から中空箱に導入される冷却液を噴射口21b,22b,23bからワークの表面に噴射する。このようにジャケットを分割することにより、冷却液がワークに垂直に噴射される噴射口の加工が容易になり、また、3段のジャケットごとに水量調整することによりワークの部分ごとの冷却速度を調整することができる。

0020

ワークWは加熱回転手段により回転されながら誘導加熱され、冷却回転手段により回転されながら冷却される。このワークを回転する加熱回転手段と冷却回転手段は既知回転手段が用いられるので、説明は省略する。

0021

上記構成の本発明の加熱コイル10によりワークを加熱すると、前述したようにワークは両側の導体11、13により緩く加熱されて予熱され、中央の導体12により加熱されながら回転するので、加熱の温度分布を均一にしやすい。また、前記した磁束集中材の作用によりワークのくびれ部の加熱不足も補われて均一に加熱される。

0022

焼入温度に達するとワークWを冷却手段20に移して、回転しながら急冷して焼入れする。この際に噴射口から噴射される冷却水ワーク表面に垂直に当たるので、ワーク表面に水蒸気が介在するのを防いで急冷が確実に行われる。また、ジャケットごとに冷却液量が容易に調整できるので、ワーク表面に均一な焼入硬さを得ることができる。

0023

上記構成の焼入装置により、220mmφの球面部とくびれ部が140mmφの軸部とを有するボールスタッドを焼入れした結果、従来のコイルではくびれ部の焼入深さが小さかったが、本発明の装置では、球面と軸部に均一に約3mmの深さの焼入硬化層が得られた。これにより、本発明の加熱コイルの効果が認められた。

0024

以上述べたように、本発明の異形円筒部材の誘導加熱コイルおよび焼入装置によれば、ワーク表面との間に所定の隙間が形成される形状の3本の導体により3本足コイルが形成されたコイルにより加熱するので、通常の2本導体のコイルによる加熱よりも加熱速度が速く、かつ均熱される。また、ワークのくびれに相当する部の中央導体に部分的に幅を狭くした切欠部を設けて、この部の電流密度を増すようにしているので、通常加熱し難いワークのくびれ部も均一に加熱される。さらにこの部分に磁束集中材を装着しているので、くびれ部も均一な焼入硬さが得られる。

0025

また、焼入れの冷却は、ワークの表面から一定距離の冷却ジャケットの内壁の噴出口からワーク表面に垂直に冷却液を噴射するので、冷却効果が大きく、焼入性の不十分な炭素鋼などの焼入れも可能である。また、冷却ジャケットは分割されているので、部分的な冷却速度の調整ができ、一層均一な焼入れができる。

発明の効果

0026

以上説明したように、本発明の異形円筒部材の誘導加熱コイルおよび焼入装置によれば、焼入性の不十分な炭素鋼などの異形円筒部材でも均一な焼入硬さが得られるので、ボールスタッドなどの部品品質の向上と製造コストの低減が可能になる。

図面の簡単な説明

0027

図1本発明実施形態の異形円筒部材の誘導加熱コイルの斜視図である。
図2本発明実施形態の冷却手段の側面断面図である。
図3図2のX視図である。

--

0028

1 球状部、2 軸部、10加熱コイル、11、12、13導体、14、15半円導体、16、17リード部、18絶縁体、19磁束集中材、20 冷却手段、21、22、23、21´22´23´冷却ジャケット、21a、22a、23a内壁、21b、22b、23b噴射口、24固定部材、25ボルト、26 導水管

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