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技術 水辺景観回復保全資材

出願人 株式会社山都屋タマタイ産業株式会社
発明者 山本睦男
出願日 2000年11月24日 (19年5ヶ月経過) 出願番号 2000-357171
公開日 2002年6月4日 (17年10ヶ月経過) 公開番号 2002-161524
状態 未査定
技術分野 微生物・酵素関連装置 護岸 水耕栽培 生分解性ポリマー 生物膜廃水処理 植物の栽培 高分子組成物 護岸
主要キーワード 維持保全 植物破砕 紡糸加工性 生育空間 編網機 侵食防止 速効的 自然浄化
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年6月4日)のものです。
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図面 (3)

課題

動植物の生育育成を図って水の浄化を促進し、水辺景観回復保全する水辺景観回復保全資材を提供する。

解決手段

生分解性樹脂で作られた網状包容体に、植物の破砕物及び植物の炭化物充填してなることを特徴とする水辺景観回復保全資材。

概要

背景

従来から行われている河川護岸工事は、その目的である洪水氾濫治水の観点から形状は直線的となり、河床河岸コンクリートや石等を用いて平坦化、稠密化された構造になっている。従って、樹木草木といった植物は水辺では皆無に近い状態となり、小動物も生息できない状況になっている。水辺に植物が繁茂すれば、水の浄化作用が期待でき、鳥や小動物が生育すれば、その死骸が植物の育養材となるし、自身も水の浄化作用を有している。この点で、現在では、水の浄化作用は専ら人為的な処理に委ねられているのが実情である。

そこで、最近では、これら河川を本来あるべき姿、即ち、自然浄化作用を復活させるべく多自然河川づくりが注目されている。このため、護岸緑化工法や木材、石及びコンクリート構成物等からなる多孔質空間形成物組合せた植物の生育場所や小動物の生育空間を作ることで、自然環境回復保全しながら、必要な治水や利水工事を行なう工事が採用されつつある。

概要

動植物の生育育成を図って水の浄化を促進し、水辺の景観を回復保全する水辺景観回復保全資材を提供する。

生分解性樹脂で作られた網状包容体に、植物の破砕物及び植物の炭化物充填してなることを特徴とする水辺景観回復保全資材。

目的

しかし、この種の工法で、親水域での土の流失防止と植物の安定基盤を図ることは容易ではない。このため、特開平11−56096号公報では、分解性を有する高分子繊維マット状或いはブロック状にしたものを、河川等の水際に敷設することが提案されている。しかし、この先行例において用いられている生分解性繊維は、脂肪族ポリエステル主体としており、これらの分解能は不十分でしかも遅効性であるから、河川の水の浄化作用を早期に求めることはできない。又、天然繊維等を中に充填することも開示しているが、これらだけでは、浄化作用が十分ではない。本発明は、こうした事情を考慮してなされたもので、もともとの河川(水辺)の景観を回復するとともに、維持保全する水辺景観回復保全資材を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

生分解性樹脂で作られた網状包容体に、植物の破砕物及び植物の炭化物充填してなることを特徴とする水辺景観回復保全資材

請求項2

生分解性樹脂がポリ乳酸主体とするものである請求項1の水辺景観回復保全資材。

請求項3

植物の炭化物が活性炭木炭及び竹炭一種又は二種以上である請求項1又は2の水辺景観回復保全資材。

請求項4

植物の破砕物が広葉樹樹皮針葉樹樹皮、広葉樹木質部、針葉樹木質部、剪定された枝、葦の一種又は二種以上である請求項1〜3いずれかの水辺景観回復保全資材。

技術分野

0001

本発明は、河川河岸等に積築することで植物の生育を促し、自然景観回復して水の浄化を図る水辺景観回復保全資材に関するものである。

背景技術

0002

従来から行われている河川の護岸工事は、その目的である洪水氾濫治水の観点から形状は直線的となり、河床や河岸もコンクリートや石等を用いて平坦化、稠密化された構造になっている。従って、樹木草木といった植物は水辺では皆無に近い状態となり、小動物も生息できない状況になっている。水辺に植物が繁茂すれば、水の浄化作用が期待でき、鳥や小動物が生育すれば、その死骸が植物の育養材となるし、自身も水の浄化作用を有している。この点で、現在では、水の浄化作用は専ら人為的な処理に委ねられているのが実情である。

0003

そこで、最近では、これら河川を本来あるべき姿、即ち、自然浄化作用を復活させるべく多自然河川づくりが注目されている。このため、護岸緑化工法や木材、石及びコンクリート構成物等からなる多孔質空間形成物組合せた植物の生育場所や小動物の生育空間を作ることで、自然環境を回復保全しながら、必要な治水や利水工事を行なう工事が採用されつつある。

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、この種の工法で、親水域での土の流失防止と植物の安定基盤を図ることは容易ではない。このため、特開平11−56096号公報では、分解性を有する高分子繊維マット状或いはブロック状にしたものを、河川等の水際に敷設することが提案されている。しかし、この先行例において用いられている生分解性繊維は、脂肪族ポリエステル主体としており、これらの分解能は不十分でしかも遅効性であるから、河川の水の浄化作用を早期に求めることはできない。又、天然繊維等を中に充填することも開示しているが、これらだけでは、浄化作用が十分ではない。本発明は、こうした事情を考慮してなされたもので、もともとの河川(水辺)の景観を回復するとともに、維持保全する水辺景観回復保全資材を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0005

本発明者等は、これら問題点に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、河川の水に対して優れた自然浄化作用を有するとともに、自然景観回復保全の問題を解決でき、かつ、侵食防止効果、保水性、強度性に優れた水辺景観回復保全資材の完成に至ったものである。即ち、本発明は、生分解性樹脂で作られた網状包容体に、植物の破砕物及び植物の炭化物を充填してなる水辺景観回復保全資材を提供するものである。

0006

ここで生分解性とは、時間が経つと自然に分解する性質を有することであり、本発明における生分解性樹脂は、その紡糸加工性紡糸の強度等からポリ乳酸主原料としたものが使用される。このポリ乳酸を主原料とした樹脂は、溶融紡糸することにより、又、その後延伸処理することでモノフィラメントマルチフィラメントを製造することができる。この際、公知の酸化防止剤紫外線吸収剤滑剤顔料等を適当に配合しても特に問題はない。

0007

こうして得られたモノフィラメントやマルチフィラメントを既存の撚糸機編網機で網状の円筒状(包容体)にする。又、平状の網にした後、円筒状に後加工することも可能である。生分解性樹脂として、その環境への配慮等から、各種のものが開発検討され、既に市販されている。本発明で推奨するのは化学合成系のポリ乳酸であるが、この他に微生物系のものとしてはポリヒドロキシブチレートバクテリアセルロース等があり、化学合成系のものとしてはポリカプロラクトンポリブトレンサクシネートポリグリコール酸ポリビニルアルコールポリアミノ酸等があり、天然物系のものとしてはセルロース澱粉等があり、複合系としては澱粉と合成高分子合物等がある。

0008

中でも、ポリ乳酸が最適であることは前述したが、その製造方法は種々提案されている。このうちの代表的なものとしては、澱粉を乳酸醗酵させて乳酸を製造し、適当な触媒を用いて重合させることによりポリ乳酸とする。このポリ乳酸の生分解機構は、まず、加水分解されて低分子量物となり、これを微生物体内に取り込んで消化することにより、水と炭酸ガスとなる。而して、ポリ乳酸は、この分解が完全でしかも速効的であるのが特徴である。

0009

本発明において、前記網状包容体に、植物の破砕物、即ち、広葉樹針葉樹樹皮及び木質部、及び森林等の維持管理のために発生する剪定廃材、更に水辺に群生する葦等を公知の破砕機により繊維状に破砕されたものの一種又は二種以上を充填する。この場合の広葉樹、針葉樹及び剪定廃材はその種類を問わない。本発明において重要な点は、この際に植物の炭化物、即ち、活性炭木炭竹炭等を1mm〜50mmに整粒したものの一種又は二種以上を、植物の破砕物に混合又は不織布等の袋に入れたものを充填することにある。換言すれば、本発明における特徴は、植物の破砕物と炭化物を共存させたものを充填物とした点にあることである。両者の協働作用によって水の浄化作用は一層高まるのである。

0010

このようにして得られた水辺景観回復保全資材は、護岸工事等に供されて河岸等に積築されると、植物繊維(破砕物)の空間、植物炭化物表面及び内部にバクテリア類が生息し、河川の水の中の汚濁物質である有機物を消化除去する作用を有し、この結果、水辺の動植物が生育可能な環境を生み出す。同時に、水辺の動植物の恰好の培養資材となるとともに、物理的な育床材としても機能する。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は生分解性樹脂で作られた網状包容体1に植物の破砕物と炭化物を加えた充填物2を充填したものである。この場合、包容体1の大きさは任意であるが、護岸工事に供されるものであると、直径が300mm、長さが3m程度の状にしたものが適するであろう。尚、この俵状体は必ずしも円柱である必要はない。又、網の目の大きさは、中に充填するものが漏れ出ないものであればよく、それには、3〜30mm程度の網目にすれば十分であろう。

0012

図2は以上の包容体1を両に積んだものであるが、このように、水辺構築体とすることで、中に充填された充填物がバクテリア生息体となり、河川の水の中の汚濁物質である有機物、即ち、CODBODを消化除去する作用を有するのである。同時に水辺の動植物の恰好の培養資材となるとともに、物理的な育床材としても機能し、これに植物の種子を播いたり、挿し木等をしておけば、これらの生育を促進する。そして、植物が繁茂したときには、包容体1及び充填物2の全部又は一部は分解してなくなり、自然の景観が得られるのである。特に、包容体1に鳥等が足を絡めるといった懸念があるが、包容体1が早期に分解すれば、このよう問題も生じない。

0013

以下、実施例を説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものでないことは言うまでもない。尚、この中で部及びppmは、すべて重量部及び重量ppmを示す。又、水の浄化のテストは、幅1m、長さ10mの蛇行域を有する模擬河川を作り、流速を0.1〜0.5m/秒に調整して行い、浄化の程度はCODを測定することによった。

0014

ポリ乳酸を主成分とする生分解樹脂製500デニールのモノフィラメント24本を撚った糸を用いて網目が30mmの網状包容体を作成した。この包容体を直径300mm、長さ3mの筒状に成形し(平なものを丸めてもよい)、この中に広葉樹樹皮の破砕物(繊維長さ約100mm)及び粒径3mmの活性炭100gを不織布製の袋に詰めたもの30個を中心部に並べるように充填した。これを模擬河川の両岸の水際に並べた。敷設直後、敷設後5日、30日での浄化テストを実施した。この結果、源水のCOD、58ppmに対して、敷設直後、47ppm敷設後5日、7ppm 30日、5ppmであった。このことより、充分に浄化作用が認められた。

0015

実施例1の植物破砕物を剪定廃材、植物炭化物を粒径30mmの竹炭に変えた以外は実施例1と同様にして行なった。この結果、源水のCOD、58ppmに対して、敷設直後、51ppm 敷設後5日、6ppm 30日、3ppmであった。これも、充分に浄化作用が認められた。

0016

実施例1の植物破砕物を剪定廃材、植物炭化物を粒径45mmの木炭に変えた以外は実施例1と同様にして行なった。この結果、源水のCOD、58ppmに対して、敷設直後、53ppm 敷設後5日、8ppm 30日、3ppmであった。これも、充分に浄化作用が認められた。

0017

実施例1の活性炭を抜いた以外は実施例1と同様にして行なった。この結果、源水のCOD、58ppmに対して、敷設直後、55ppm 敷設後5日、39ppm 30日、40ppmであった。浄化作用は認められなかった。この点からして、本発明は、植物の破砕物と炭化物が併存しているのが条件であることがわかる。

発明の効果

0018

以上に詳述したように、本発明によれば、河川の水の浄化作用を強化し、従来から問題視されていた動植物が生育可能な環境を回復保全できるのである。

図面の簡単な説明

0019

図1本発明の一例を示す生分解性樹脂で作られた網状包容体に植物の破砕物及び植物の炭化物を充填したものの斜視図である。
図2本発明の一例を示す生分解性樹脂で作られた網状包容体に植物の破砕物及び植物の炭化物を充填したもので護岸工事をした河川の断面図である。

--

0020

1 網状包容体
2充填物(植物の破砕物及び植物の炭化物)

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