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技術 アニオン交換樹脂の再生方法

出願人 栗田工業株式会社
発明者 織田信博
出願日 2000年11月27日 (20年0ヶ月経過) 出願番号 2000-359660
公開日 2002年6月4日 (18年6ヶ月経過) 公開番号 2002-159867
状態 未査定
技術分野 イオン交換
主要キーワード 電磁フィルタ 評価試験装置 復水フィルタ 形カチオン交換樹脂 樹脂母体 性能評価法 混床式イオン交換樹脂 ボイラ缶内
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この項目の情報は公開日時点(2002年6月4日)のものです。
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図面 (2)

課題

復水脱塩塔において、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物定期点検時副資材等で汚染され、イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂を効果的に再生してイオン交換反応速度を回復させ、これにより脱塩塔のアニオン交換樹脂の交換頻度を低減する。

解決手段

復水脱塩装置で使用されたアニオン交換樹脂をHCl等の鉱酸水溶液で処理して表面に付着している汚染物剥離除去し、次いで炭酸塩又は重炭酸塩水溶液で処理して塩形イオン交換基をなくし、その後NaOH水溶液で再生する。

概要

背景

火力発電所等の復水処理設備は、通常の場合、復水中鉄錆などの懸濁性物質を除去する電磁フィルタよりなる復水フィルタと、復水中に含まれる不純物イオンを除去する復水脱塩装置とから構成される。この復水脱塩装置は、水素形強酸性カチオン交換樹脂(H形カチオン交換樹脂)と、遊離塩基形強塩基性アニオン交換樹脂OH型アニオン交換樹脂)とが混合状態充填された混床式イオン交換樹脂装置(混床式脱塩装置。以下「脱塩塔」と称す場合もある。)で構成されている。

この脱塩塔のイオン交換樹脂は、復水を処理することによってその交換能力を失うため、復水の脱塩処理に供した後は、再生処理に供される。このイオン交換樹脂の再生に当っては、再生剤等の薬品ボイラ等へ混入するのを防止するために、脱塩塔内のイオン交換樹脂を再生専用再生塔)へ移送し、アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂再生塔で、カチオン交換樹脂はカチオン交換樹脂再生塔でそれぞれ再生処理が行なわれる。そして、再生によってもイオン交換樹脂性能が回復しない場合には、脱塩塔の処理水水質を維持するために、新品のイオン交換樹脂と交換することになる。

脱塩処理に使用されたイオン交換樹脂のうち、特にアニオン交換樹脂は、次のような理由から鉄、カチオン交換樹脂の溶出物及び定期点検時副資材等により表面が汚染される。

鉄による汚染
復水系には微量の鉄(クラッド)が存在し、その多くは復水フィルタで除去されるが、一部の鉄はアニオン交換樹脂に付着する。脱塩塔内のアニオン交換樹脂はカチオン交換樹脂と異なり酸との接触がないため、アニオン交換樹脂に付着した鉄は殆ど剥離溶離されることなく、表面の汚染物として付着したままとなる。

カチオン交換樹脂溶出物による汚染
復水処理においては、プラント構成材料酸化腐食防止の目的で復水中の酸素を低減するために復水処理薬剤としてヒドラジン注入される。このヒドラジンと水中の溶存酸素とが系内のFeやCuの触媒作用で反応し、非常に反応性富む強酸性ヒドロキシラジカルを生成する。生成したヒドロキシラジカルによりカチオン交換樹脂が酸化を受け、カチオン交換樹脂の樹脂母体の切断等でその断片であるポリスチレンスルホン酸(PSA)が溶出する。このPSAがアニオン交換樹脂の表面に付着してアニオン交換樹脂を汚染させる。

定期点検時に使用される副資材による汚染
定期点検時には、防錆剤脂肪酸類)や配管封止剤ポリビニルアルコールなど)が用いられ、そのごく一部は復水脱塩装置に流入してイオン交換樹脂に付着する。このためアニオン交換樹脂はこのような副資材によっても汚染される。

このようにして、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物、定期点検時の副資材等により汚染されたアニオン交換樹脂は、イオン交換反応速度が低下する。イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂では、脱塩塔の処理水質が低下するため、従来においては、脱塩塔の処理水水質ボイラ缶内水質、特にCl−イオンやSO42−イオンを分析することでアニオン交換樹脂のイオン交換反応速度の低下を予測し、アニオン交換樹脂を新品の樹脂と交換することが行われている。

即ち、アニオン交換樹脂は水酸化ナトリウム水溶液で再生が行われており、これによりイオン交換容量を回復させることはできるが、水酸化ナトリウム水溶液による再生では、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物、定期点検時の副資材等により汚染されたアニオン交換樹脂のイオン交換反応速度を回復させることはできないために、イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂は、新品の樹脂と交換されている。

概要

復水の脱塩塔において、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物、定期点検時の副資材等で汚染され、イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂を効果的に再生してイオン交換反応速度を回復させ、これにより脱塩塔のアニオン交換樹脂の交換頻度を低減する。

復水脱塩装置で使用されたアニオン交換樹脂をHCl等の鉱酸水溶液で処理して表面に付着している汚染物を剥離除去し、次いで炭酸塩又は重炭酸塩水溶液で処理して塩形イオン交換基をなくし、その後NaOH水溶液で再生する。

目的

本発明は上記従来の問題点を解決し、復水の脱塩塔において、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物、定期点検時の副資材等で汚染され、イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂を効果的に再生してイオン交換反応速度を回復させ、これにより脱塩塔のアニオン交換樹脂の交換頻度を低減するアニオン交換樹脂の再生方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

復水脱塩装置で使用されたアニオン交換樹脂水酸化ナトリウム水溶液と接触させて再生する方法において、該水酸化ナトリウム水溶液による再生に先立ち、該アニオン交換樹脂の表面に付着している汚染物剥離処理を行うことを特徴とするアニオン交換樹脂の再生方法

請求項2

請求項1において、アニオン交換樹脂を2〜20重量%の鉱酸水溶液と接触させることにより該剥離処理を行うことを特徴とするアニオン交換樹脂の再生方法。

請求項3

請求項2において、アニオン交換樹脂を該鉱酸水溶液に接触させた後、2〜20重量%の炭酸塩及び/又は重炭酸塩水溶液と接触させることにより該剥離処理を行うことを特徴とするアニオン交換樹脂の再生方法。

技術分野

0001

本発明はアニオン交換樹脂再生方法係り、特に復水脱塩装置で使用され、鉄、カチオン交換樹脂溶出物定期点検時副資材等により汚染され、イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂のイオン交換反応速度を回復させる方法に関する。

背景技術

0002

火力発電所等の復水処理設備は、通常の場合、復水中鉄錆などの懸濁性物質を除去する電磁フィルタよりなる復水フィルタと、復水中に含まれる不純物イオンを除去する復水脱塩装置とから構成される。この復水脱塩装置は、水素形強酸性カチオン交換樹脂(H形カチオン交換樹脂)と、遊離塩基形強塩基性アニオン交換樹脂OH型アニオン交換樹脂)とが混合状態充填された混床式イオン交換樹脂装置(混床式脱塩装置。以下「脱塩塔」と称す場合もある。)で構成されている。

0003

この脱塩塔のイオン交換樹脂は、復水を処理することによってその交換能力を失うため、復水の脱塩処理に供した後は、再生処理に供される。このイオン交換樹脂の再生に当っては、再生剤等の薬品ボイラ等へ混入するのを防止するために、脱塩塔内のイオン交換樹脂を再生専用再生塔)へ移送し、アニオン交換樹脂はアニオン交換樹脂再生塔で、カチオン交換樹脂はカチオン交換樹脂再生塔でそれぞれ再生処理が行なわれる。そして、再生によってもイオン交換樹脂性能が回復しない場合には、脱塩塔の処理水水質を維持するために、新品のイオン交換樹脂と交換することになる。

0004

脱塩処理に使用されたイオン交換樹脂のうち、特にアニオン交換樹脂は、次のような理由から鉄、カチオン交換樹脂の溶出物及び定期点検時の副資材等により表面が汚染される。

0005

鉄による汚染
復水系には微量の鉄(クラッド)が存在し、その多くは復水フィルタで除去されるが、一部の鉄はアニオン交換樹脂に付着する。脱塩塔内のアニオン交換樹脂はカチオン交換樹脂と異なり酸との接触がないため、アニオン交換樹脂に付着した鉄は殆ど剥離溶離されることなく、表面の汚染物として付着したままとなる。

0006

カチオン交換樹脂溶出物による汚染
復水処理においては、プラント構成材料酸化腐食防止の目的で復水中の酸素を低減するために復水処理薬剤としてヒドラジン注入される。このヒドラジンと水中の溶存酸素とが系内のFeやCuの触媒作用で反応し、非常に反応性富む強酸性ヒドロキシラジカルを生成する。生成したヒドロキシラジカルによりカチオン交換樹脂が酸化を受け、カチオン交換樹脂の樹脂母体の切断等でその断片であるポリスチレンスルホン酸(PSA)が溶出する。このPSAがアニオン交換樹脂の表面に付着してアニオン交換樹脂を汚染させる。

0007

定期点検時に使用される副資材による汚染
定期点検時には、防錆剤脂肪酸類)や配管封止剤ポリビニルアルコールなど)が用いられ、そのごく一部は復水脱塩装置に流入してイオン交換樹脂に付着する。このためアニオン交換樹脂はこのような副資材によっても汚染される。

0008

このようにして、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物、定期点検時の副資材等により汚染されたアニオン交換樹脂は、イオン交換反応速度が低下する。イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂では、脱塩塔の処理水質が低下するため、従来においては、脱塩塔の処理水水質ボイラ缶内水質、特にCl−イオンやSO42−イオンを分析することでアニオン交換樹脂のイオン交換反応速度の低下を予測し、アニオン交換樹脂を新品の樹脂と交換することが行われている。

0009

即ち、アニオン交換樹脂は水酸化ナトリウム水溶液で再生が行われており、これによりイオン交換容量を回復させることはできるが、水酸化ナトリウム水溶液による再生では、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物、定期点検時の副資材等により汚染されたアニオン交換樹脂のイオン交換反応速度を回復させることはできないために、イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂は、新品の樹脂と交換されている。

発明が解決しようとする課題

0010

上述の如く、従来においては、イオン交換反応速度の低下したアニオン交換樹脂のイオン交換反応速度を回復させる方法がなく、イオン交換反応速度の低下したアニオン交換樹脂は新品の樹脂と交換されているため、アニオン交換樹脂の交換頻度が高いことが問題となっていた。

0011

本発明は上記従来の問題点を解決し、復水の脱塩塔において、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物、定期点検時の副資材等で汚染され、イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂を効果的に再生してイオン交換反応速度を回復させ、これにより脱塩塔のアニオン交換樹脂の交換頻度を低減するアニオン交換樹脂の再生方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

本発明のアニオン交換樹脂の再生方法は、復水脱塩装置で使用されたアニオン交換樹脂を水酸化ナトリウム水溶液と接触させて再生する方法において、該水酸化ナトリウム水溶液による再生に先立ち、該アニオン交換樹脂の表面に付着している汚染物の剥離処理を行うことを特徴とする。

0013

本発明によれば、水酸化ナトリウム水溶液による再生処理に先立ち、イオン交換反応速度低下の原因であるアニオン交換樹脂表面の汚染物を剥離除去することで、イオン交換反応速度を回復させることができる。

0014

このアニオン交換樹脂表面の汚染物の剥離には、塩酸硫酸硝酸などの鉱酸が有効である。

0015

アニオン交換樹脂の汚染物の剥離に塩酸、硫酸、硝酸などを使用すると、アニオン交換樹脂のイオン交換基はそれぞれCl形、SO4形、NO3形100%となる。このようなアニオン交換樹脂を水酸化ナトリウム水溶液で再生してもCl形、SO4形、NO3形のイオン交換基が少なからず残留し、このようなアニオン交換樹脂では脱塩塔の処理水水質が悪化する。従って、鉱酸で処理した後は、炭酸塩及び/又は重炭酸塩でCl形等の塩形アニオン交換樹脂をCO3形やHCO3形とし、Cl形等の塩形の比率を低下させ、その後水酸化ナトリウム水溶液で再生を行うことが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。

0017

図1は本発明のアニオン交換樹脂の再生方法の実施の形態を示す系統図である。

0018

本発明に従って、脱塩塔で使用して性能の低下したアニオン交換樹脂を再生するには、まず、脱塩塔1内のイオン交換樹脂を移送管11でカチオン交換樹脂再生塔2に移送し、このカチオン交換樹脂再生塔2内でイオン交換樹脂の比重差を利用してアニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂とを分離し、アニオン交換樹脂を移送管12でアニオン交換樹脂再生塔3に移送する。

0019

このアニオン交換樹脂再生塔3におけるアニオン交換樹脂の再生に当っては、まず、バルブV1を開として、HCl計量槽6の塩酸(HCl)等の鉱酸水溶液を配管13,14,15より通水して、アニオン交換樹脂の表面に付着している汚染物の剥離除去を行う。この鉱酸水溶液としては、HClの他、硫酸(H2SO4)、硝酸(HNO3)等の1種又は2種以上を用いることができ、その濃度は2〜20重量%であることが好ましい。この鉱酸水溶液の通水量は、鉱酸の濃度、アニオン交換樹脂の汚染の程度によっても異なるが、アニオン交換樹脂量に対して1〜10B.V.程度であることが好ましい。

0020

次いで、バルブV1を閉、バルブV2を開として、Na2CO3計量槽7の炭酸ナトリウム(Na2CO3)等の炭酸塩、重炭酸塩の水溶液を配管16,14,15より通水して、鉱酸による処理で塩形となったアニオン交換樹脂のイオン交換基をCO3形又はHCO3形に変換する。この処理には、Na2CO3の他、重炭酸ナトリウム(NaHCO3)や炭酸アンモニウム(NH4CO3)、重炭酸アンモニウム(H4HCO3)等の1種又は2種以上を用いることができ、その濃度は2〜20重量%であることが好ましい。この炭酸塩及び/又は重炭酸塩水溶液の通水量は、炭酸塩及び/又は重炭酸塩水溶液の濃度や鉱酸による処理の状況によっても異なるが、アニオン交換樹脂量に対して3〜30B.V.程度であることが好ましい。

0021

上記処理後、バルブV2を閉、バルブV3を開として、NaOH計量槽5の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を配管17,15より通水してアニオン交換樹脂をOH形に再生する。このNaOH水溶液の濃度は通常アニオン交換樹脂の再生に用いられている2〜16重量%程度のものでよく、通水量はアニオン交換樹脂に対して1〜20B.V.程度である。

0022

NaOH水溶液による再生後は、ポンプPを起動して純水タンク4の純水を配管18,15より通水して残留するNaOHを除去する。

0023

各通水工程の再生廃液は各々配管19より排出される。

0024

このようにして再生した後のアニオン交換樹脂は、イオン交換反応速度が十分に回復されたものであり、カチオン交換樹脂再生塔2で再生されたカチオン交換樹脂或いは新品のカチオン交換樹脂と混合されて脱塩塔1に戻され、復水の処理に有効に再使用される。

0025

以下に実験例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。

0026

実験例1
脱塩塔で使用したアニオン交換樹脂を再生塔に入れ、表1に示す鉱酸の10重量%水溶液2eq/L−アニオン交換樹脂を通水した後5重量%Na2CO3水溶液2eq/L−アニオン交換樹脂を通水し、その後4重量%NaOH水溶液2.5eq/L−アニオン交換樹脂を通水し、最後に純水を通水して再生処理を行った。

0027

再生後のアニオン交換樹脂について、Cl形などの塩形比率を調べ、結果を表1に示した。

0028

比較のため、Na2CO3水溶液による処理を行わず、鉱酸水溶液を通水した後NaOH水溶液を通水して再生したアニオン交換樹脂についても塩形比率を調べ、結果を表1に示した。

0029

0030

表1より、Na2CO3により処理することで塩形比率を低減できることが明らかである。

0031

実施例1、比較例1,2
原子力発電所蒸気発生器(SG)でClイオン上昇傾向を示した脱塩塔から採取したアニオン交換樹脂(三菱化学(株)製「ダイヤイオンPA312」)を再生塔に充填し、10重量%HCl水溶液2eq/L−アニオン交換樹脂、5重量%Na2CO3水溶液2eq/L−アニオン交換樹脂及び4重量%NaOH水溶液2.5eq/L−アニオン交換樹脂を順次通水し、最後に純水を通水して再生した。

0032

再生したアニオン交換樹脂を新品のカチオン交換樹脂(三菱化学(株)製「ダイヤイオンPK228」)と混合して下記仕様MT評価試験装置に充填して通水試験を行い、MTC値を調べ、結果を表2に示した(実施例1)。MTC値はイオン交換樹脂のイオン交換反応速度の指標であり、この値が大きい程イオン交換反応速度が速い。

0033

[MTC評価試験装置]
カラム直径:30mm
イオン交換樹脂量:720mL(カチオン交換樹脂:460mL,アニオン交換樹脂:260mL)
イオン交換樹脂層高:1000mmH
通水流量:50L/hr(LV=70m/hr)
比較のため、再生を行っていないアニオン交換樹脂(比較例1)及び新品のアニオン交換樹脂(比較例2)についても同様にして通水試験を行い、MTC値を調べ、結果を表2に示した。

0034

0035

表2より、脱塩塔での使用によりイオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂を本発明の方法により再生することで、イオン交換反応速度を回復させることができることがわかる。

0036

なお、実施例1において、再生廃液の鉄とTOCを測定した。また、実施例1において、HCl,Na2CO3の処理を省略し、直接4重量%NaOHのみで再生して得られた再生廃液についても同様に水質分析を行なった。

0037

結果を表3に示す。

0038

0039

表3より本発明の方法では、従来のNaOHのみによる再生に比較して、Fe,TOCとも溶出量が大きく、アニオン樹脂を覆っていた鉄クラッド、TOCといった物質を脱離させることができるものと考えられる。

0040

実施例2、比較例3
実施例1と同様にしてSGのでClイオン上昇傾向を示したアニオン交換樹脂の再生を行い、再生したアニオン交換樹脂を新品のカチオン交換樹脂(三菱化学(株)製「ダイヤイオンPK228」)と混合して下記仕様の海水リーク試験装置に充填して、脱塩塔の性能評価法の一つである、復水器からの海水リークを想定した試験を行い、結果を表4に示した。

0041

[海水リーク試験装置]
カラム直径:80mm
イオン交換樹脂量:3200mL(カチオン交換樹脂:2100mL,アニオン交換樹脂:1100mL)
イオン交換樹脂層高:640mmH
通水流量:200L/hr(LV=62.5m/hr)
通水原水
0〜11m3まで:NH30.8ppm,N2H40.15ppmの復水
11〜54m3まで:上記復水に海水を0.1ppm注入した水
54m3〜ブレークまで:上記復水に海水を0.49ppm注入した水

0042

比較のため、NaOH水溶液のみで再生を行ったアニオン交換樹脂(比較例3)についても同様にして通水試験を行い、結果を表4に示した。

0043

0044

表4より明らかなように、NaOH水溶液のみで再生したアニオン交換樹脂では、海水注入時からClイオン、SO4イオンがリークするのに対して、本発明方法によりHCl及びNa2CO3で処理した後NaOH水溶液で再生したアニオン交換樹脂はイオンのリークが認められない。従って、本発明による再生処理でイオン交換反応速度が回復したと判断される。

発明の効果

0045

以上詳述した通り、本発明のアニオン交換樹脂の再生方法によれば、復水の脱塩塔において、表面が鉄、カチオン交換樹脂溶出物、定期点検時の副資材等で汚染され、イオン交換反応速度が低下したアニオン交換樹脂を効果的に再生してイオン交換反応速度を回復させ、これにより脱塩塔のアニオン交換樹脂の交換頻度を低減することができる。

0046

本発明の方法によれば、鉱酸と炭酸塩又は重炭酸塩という一般的な薬剤を用いて簡便かつ安価にアニオン交換樹脂のイオン交換反応速度を回復させることができ、アニオン交換樹脂の交換頻度を低減して廃棄物量の削減、樹脂コストの低減を図ると共に、脱塩塔の処理水水質を高く維持することができる。

図面の簡単な説明

0047

図1本発明のアニオン交換樹脂の再生方法の実施の形態を示す系統図である。

--

0048

1脱塩塔
2カチオン交換樹脂再生塔
3アニオン交換樹脂再生塔
4純水タンク
5 NaOH計量槽
6 HCl計量槽
7 Na2CO3計量槽

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