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技術 エアバッグ及びエアバッグの折畳方法

出願人 日本プラスト株式会社
発明者 石川克巳
出願日 2000年11月14日 (19年4ヶ月経過) 出願番号 2000-347216
公開日 2002年5月22日 (17年9ヶ月経過) 公開番号 2002-144996
状態 未査定
技術分野 エアバッグ
主要キーワード 外殻形状 外周同士 電子的制御装置 縫いしろ 展開寸法 一筆書き状 裏パネル 廃車処理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年5月22日)のものです。
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図面 (13)

課題

エアバッグ展開特性を向上する。

解決手段

外殻を構成する第1の基布21と第2の基布22との間に、第1及び第2の基布21,22より小さい第3の基布23を配置する。第3の基布23は、第1の基布21に形成したガス導入口28を覆い、4カ所の円環状の接合部33で第1の基布21に縫い付ける。1カ所の接合部33に囲まれた部分に、エアバッグ1の外側に開口する排気口35を形成する。排気口35の近傍と第2の基布22とを、吊り41で連結する。吊り紐41は、エアバッグ1の突出寸法規制するとともに、エアバッグ1を折り畳んだ状態で排気口35を覆い、ガスを有効に利用する。

概要

背景

従来、例えば、自動車ステアリングホイールボス部に備えられ、ガスの流入により袋状のエアバッグ膨出させ、乗員に加わる衝突の衝撃を緩和する運転席用エアバッグ装置が用いられている。そして、このエアバッグ装置に用いられるエアバッグは、2枚の円形ナイロン製の織布である基布外周同士を縫い合わせ、偏平な袋状に形成されている。また、このエアバッグは、車体側の基布にガス導入孔を形成し、このガス導入孔からガスが導入されるとともに、このガス導入孔の周囲がステアリングホイール本体に固定され、小さく折り畳まれて収納されている。そして、インフレータの作動時には、このインフレータから噴射されたガスの圧力により乗員側へ膨出し、前方に投げ出された乗員を受け止めて拘束し、衝撃を緩和するようになっている。

そして、このようなエアバッグは、例えば、乗員が、ステアリングホイールに上体近接するような極端前傾姿勢をとった状態(Out of position 、OOPと略記)で着座したときにエアバッグ装置が作動した場合を想定したときの、被保護物に加わる圧力を緩和して、偏平に広く展開することが求められ、例えば、特開平7−149199号公報に記載されているように、袋の内側に、ガスの流れを外周側に向かって制御する布を設けた構成が知られている。すなわち、この構成では、反乗員側、すなわち車体側でありインフレータ側である基布と乗員側の基布とで形成した外殻の内側に、ガス導入孔を覆って円形状の内側布を配置し、この内側布の外周部に沿った複数カ所で車体側の基布に縫製し、この縫製部分の間から、ガスをエアバッグ内に流入させている。また、この構成では、エアバッグ内のガスを排気する通孔であるベントホールは、内側布の外周側に位置して、車体側の基布に形成されている。

しかしながら、この特開平7−149199号公報記載の構成では、内側布を設けたため、ベントホールの位置は制限され、すなわち、インフレータの直近にベントホールを配置すると、大量のガスが展開に寄与せずにエアバッグ外に排気され、インフレータの大容量化展開速度の低下を招くため、ベントホールは、内側布の外周側で、支持点となる取付部から離れた位置に配置することになる。そして、このように内側布の外周側にベントホールを配置する構成では、ステアリングホイールのボス部に装着したエアバッグ装置が展開する過程において、ベントホールが環状のリム部(把持部)に重なり、あるいはリム部より外周側に位置することになる。そして、このようにベントホールが外周側に位置すると、ベントホールから排気されるガスの乗員への影響が考えられ、インフレータから供給されるガスの冷却手段、あるいは比較的低温のガスを発生するインフレータの採用を考慮する必要が生じ、製造コストの低減が困難になる。また、ベントホールが外周側に位置する構成では、エアバッグの展開の際にベントホールが反乗員側に確実に向いて乗員への緩衝と所定の調圧作用を確保できるようにエアバッグの折り畳み方法を考慮する必要がある。この点、エアバッグは柔らかいため、支持点となる取付部から離れた外周部に設けたベントホールの位置の安定は困難となる。

さらに、内側布は、所定以上の寸法を有さないとガスの流れを変える作用が得られないが、内側布は、外周部が反乗員側の基布に縫製され、ガスの流入時には中央部が乗員側に膨出するため、所定以上の寸法となると、中央部が乗員側に大きく膨出し、乗員に対する圧力の問題を生じる問題を有している。

また、例えば、特開平10−152009号公報に記載されたエアバッグが知られている。そして、この公報記載の構成では、内側布により、インフレータが直接にガスを吹き込む分室と、この分室に連結されエアバッグ内部空間の主要部を構成する分室とが形成され、さらに、つりにより、エアバッグの乗員側への展開寸法規制している。

しかしながら、この特開平10−152009号公報記載の構成では、エアバッグ内のガスを排気するベントホールは図示も言及もされておらず、上記特開平7−149199号公報記載の構成と同様の問題を有している。

概要

エアバッグの展開特性を向上する。

外殻を構成する第1の基布21と第2の基布22との間に、第1及び第2の基布21,22より小さい第3の基布23を配置する。第3の基布23は、第1の基布21に形成したガス導入口28を覆い、4カ所の円環状の接合部33で第1の基布21に縫い付ける。1カ所の接合部33に囲まれた部分に、エアバッグ1の外側に開口する排気口35を形成する。排気口35の近傍と第2の基布22とを、吊り紐41で連結する。吊り紐41は、エアバッグ1の突出寸法を規制するとともに、エアバッグ1を折り畳んだ状態で排気口35を覆い、ガスを有効に利用する。

目的

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、製造コストを低減でき、展開特性を容易に向上できるエアバッグ及びエアバッグの折畳方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

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請求項1

支持部材に取り付けられる取付部及びガスが導入されるガス導入部を設けた第1の基布と、この第1の基布の被保護物側に重ねられ外周部が接合されて前記第1の基布とともに袋体外殻を構成する第2の基布と、前記第1及び第2の基布間に配置され、前記ガス導入部の被保護物側を覆って配置され、接合部により第1の基布に接合された第3の基布と、前記第1及び第3の基布同士の間に位置し、前記ガス導入部側から外周側に連通する流通路と、前記接合部に囲まれ、前記第3の基布の被保護物側から前記第1の基布の反被保護物側に連通する排気口と、一端が前記第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結され、他端が前記第2の基布に連結されて、互いに連結された基布同士の間の離間距離規制するとともに、前記一端は、前記排気口に近接して配置された連結手段とを具備したことを特徴とするエアバッグ

請求項2

支持部材に取り付けられる取付部及びガスが導入されるガス導入部を設けた第1の基布と、この第1の基布の被保護物側に重ねられ外周部が接合されて前記第1の基布とともに袋体の外殻を構成する第2の基布と、前記第1及び第2の基布間に配置され、前記ガス導入部の被保護物側を覆って配置され、接合部により第1の基布に接合された第3の基布と、前記第1及び第3の基布同士の間に位置し、前記ガス導入部側から外周側に連通する流通路と、前記接合部に囲まれ、前記第3の基布の被保護物側から前記第1の基布の反被保護物側に連通する排気口と、一端が前記第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結され、他端が前記第2の基布に連結された連結手段とを具備し、前記連結手段は、前記各基布が折り畳まれた状態で、前記排気口の少なくとも一部を覆い、前記外殻内にガスが導入された状態で、互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制することを特徴とするエアバッグ。

請求項3

連結手段は、排気口を実質的に閉塞可能な幅寸法ベルト部を備えたことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ。

請求項4

第3の基布は、第1及び第2の基布が構成する外殻内に配置されることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のエアバッグ。

請求項5

連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、接合部の上流側で第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結されることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載のエアバッグ。

請求項6

連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、接合部の下流側で第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結されることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載のエアバッグ。

請求項7

連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、排気口の上流側及び下流側でそれぞれ第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結されることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載のエアバッグ。

請求項8

連結手段は、少なくとも一部が第3の基布に一体に形成されることを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載のエアバッグ。

請求項9

支持部材に取り付けられる取付部及びガスが導入されるガス導入部を設けた第1の基布と、この第1の基布の被保護物側に重ねられ外周部が接合されて前記第1の基布とともに袋体の外殻を構成する第2の基布と、前記第1及び第2の基布間に配置され、前記ガス導入部の被保護物側を覆って配置され、接合部により第1の基布に接合された第3の基布と、前記第1及び第3の基布同士の間に位置し、前記ガス導入部側から外周側に連通する流通路と、前記接合部に囲まれ、前記第3の基布の被保護物側から前記第1の基布の反被保護物側に連通する排気口と、一端が前記第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結され、他端が前記第2の基布に連結されて、前記外殻内にガスが導入された状態で互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制する連結手段とを具備したエアバッグの折畳方法であって、前記連結手段を、前記各基布を折り畳む際に、前記排気口の少なくとも一部を覆うように折り畳むことを特徴とするエアバッグの折畳方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば、車両のステアリングホイールに備えられるエアバッグ及びエアバッグの折畳方法に関する。

背景技術

0002

従来、例えば、自動車のステアリングホイールのボス部に備えられ、ガスの流入により袋状のエアバッグを膨出させ、乗員に加わる衝突の衝撃を緩和する運転席用エアバッグ装置が用いられている。そして、このエアバッグ装置に用いられるエアバッグは、2枚の円形ナイロン製の織布である基布外周同士を縫い合わせ、偏平な袋状に形成されている。また、このエアバッグは、車体側の基布にガス導入孔を形成し、このガス導入孔からガスが導入されるとともに、このガス導入孔の周囲がステアリングホイール本体に固定され、小さく折り畳まれて収納されている。そして、インフレータの作動時には、このインフレータから噴射されたガスの圧力により乗員側へ膨出し、前方に投げ出された乗員を受け止めて拘束し、衝撃を緩和するようになっている。

0003

そして、このようなエアバッグは、例えば、乗員が、ステアリングホイールに上体近接するような極端前傾姿勢をとった状態(Out of position 、OOPと略記)で着座したときにエアバッグ装置が作動した場合を想定したときの、被保護物に加わる圧力を緩和して、偏平に広く展開することが求められ、例えば、特開平7−149199号公報に記載されているように、袋の内側に、ガスの流れを外周側に向かって制御する布を設けた構成が知られている。すなわち、この構成では、反乗員側、すなわち車体側でありインフレータ側である基布と乗員側の基布とで形成した外殻の内側に、ガス導入孔を覆って円形状の内側布を配置し、この内側布の外周部に沿った複数カ所で車体側の基布に縫製し、この縫製部分の間から、ガスをエアバッグ内に流入させている。また、この構成では、エアバッグ内のガスを排気する通孔であるベントホールは、内側布の外周側に位置して、車体側の基布に形成されている。

0004

しかしながら、この特開平7−149199号公報記載の構成では、内側布を設けたため、ベントホールの位置は制限され、すなわち、インフレータの直近にベントホールを配置すると、大量のガスが展開に寄与せずにエアバッグ外に排気され、インフレータの大容量化展開速度の低下を招くため、ベントホールは、内側布の外周側で、支持点となる取付部から離れた位置に配置することになる。そして、このように内側布の外周側にベントホールを配置する構成では、ステアリングホイールのボス部に装着したエアバッグ装置が展開する過程において、ベントホールが環状のリム部(把持部)に重なり、あるいはリム部より外周側に位置することになる。そして、このようにベントホールが外周側に位置すると、ベントホールから排気されるガスの乗員への影響が考えられ、インフレータから供給されるガスの冷却手段、あるいは比較的低温のガスを発生するインフレータの採用を考慮する必要が生じ、製造コストの低減が困難になる。また、ベントホールが外周側に位置する構成では、エアバッグの展開の際にベントホールが反乗員側に確実に向いて乗員への緩衝と所定の調圧作用を確保できるようにエアバッグの折り畳み方法を考慮する必要がある。この点、エアバッグは柔らかいため、支持点となる取付部から離れた外周部に設けたベントホールの位置の安定は困難となる。

0005

さらに、内側布は、所定以上の寸法を有さないとガスの流れを変える作用が得られないが、内側布は、外周部が反乗員側の基布に縫製され、ガスの流入時には中央部が乗員側に膨出するため、所定以上の寸法となると、中央部が乗員側に大きく膨出し、乗員に対する圧力の問題を生じる問題を有している。

0006

また、例えば、特開平10−152009号公報に記載されたエアバッグが知られている。そして、この公報記載の構成では、内側布により、インフレータが直接にガスを吹き込む分室と、この分室に連結されエアバッグ内部空間の主要部を構成する分室とが形成され、さらに、つりにより、エアバッグの乗員側への展開寸法規制している。

0007

しかしながら、この特開平10−152009号公報記載の構成では、エアバッグ内のガスを排気するベントホールは図示も言及もされておらず、上記特開平7−149199号公報記載の構成と同様の問題を有している。

発明が解決しようとする課題

0008

上記のように、エアバッグの外殻内に基布を設けた構成において、展開特性を容易に向上できる構成が求められている。

0009

本発明は、このような点に鑑みなされたもので、製造コストを低減でき、展開特性を容易に向上できるエアバッグ及びエアバッグの折畳方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

請求項1記載のエアバッグは、支持部材に取り付けられる取付部及びガスが導入されるガス導入部を設けた第1の基布と、この第1の基布の被保護物側に重ねられ外周部が接合されて前記第1の基布とともに袋体の外殻を構成する第2の基布と、前記第1及び第2の基布間に配置され、前記ガス導入部の被保護物側を覆って配置され、接合部により第1の基布に接合された第3の基布と、前記第1及び第3の基布同士の間に位置し、前記ガス導入部側から外周側に連通する流通路と、前記接合部に囲まれ、前記第3の基布の被保護物側から前記第1の基布の反被保護物側に連通する排気口と、一端が前記第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結され、他端が前記第2の基布に連結されて、互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制するとともに、前記一端は、前記排気口に近接して配置された連結手段とを具備したものである。

0011

そして、この構成では、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第3の基布に案内され、流通路を通ってエアバッグの外周側に供給され、偏平に展開して被保護物側に向かって加わる圧力が抑制され、展開特性が良好になり、例えば、エアバッグに極めて近接した被保護物に対する圧力の緩和が容易になる。この間、ガスは排気口を越えて流れず、ガスが有効に利用される。さらに、エアバッグの外周側に供給されたガスは、エアバッグの中心側に供給され、排気口から反保護物側に排気される。そして、この排気口は、接合部に囲まれて形成したので、第3の基布の被保護物側から第1の基布の反被保護物側に連通し、かつ、ガス導入部に近接して配置する構成が容易に可能になる。そこで、排気口の位置を反被保護物側に向けて安定して保持することが可能になる。さらに、この構成では、乗員側の基布と他の基布とを連結する連結手段を備えたため、エアバッグの乗員側に向かう突出量を規制し、好適な展開形状が容易かつ安定して得られる。また、展開初期には、第3の基布のガスの案内によりエアバッグの外周部を膨張させ、連結手段の作用を伴わずに偏平な中間形状を得、この中間形状の後、連結手段が張力を生じて突出量を規制することにより、良好な展開特性が容易に得られる。さらに、連結手段は、排気口に近接して配置したため、折り畳んだエアバッグにガスを導入して展開させる際には、展開初期には、この連結手段が排気口の一部あるいは全部を覆って排気を制限し、この後連結手段が張り伸ばされた状態では、連結手段が排気口から離れて排気能力を発揮させるとの排気特性の調整が可能になり、良好な展開特性が容易に得られる。

0012

請求項2記載のエアバッグは、支持部材に取り付けられる取付部及びガスが導入されるガス導入部を設けた第1の基布と、この第1の基布の被保護物側に重ねられ外周部が接合されて前記第1の基布とともに袋体の外殻を構成する第2の基布と、前記第1及び第2の基布間に配置され、前記ガス導入部の被保護物側を覆って配置され、接合部により第1の基布に接合された第3の基布と、前記第1及び第3の基布同士の間に位置し、前記ガス導入部側から外周側に連通する流通路と、前記接合部に囲まれ、前記第3の基布の被保護物側から前記第1の基布の反被保護物側に連通する排気口と、一端が前記第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結され、他端が前記第2の基布に連結された連結手段とを具備し、前記連結手段は、前記各基布が折り畳まれた状態で、前記排気口の少なくとも一部を覆い、前記外殻内にガスが導入された状態で、互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制するものである。

0013

そして、この構成では、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第3の基布に案内され、流通路を通ってエアバッグの外周側に供給され、偏平に展開して被保護物側に向かって加わる圧力が抑制され、展開特性が良好になり、例えば、エアバッグに極めて近接した被保護物に対する圧力の緩和が容易になる。この間、ガスは排気口を越えて流れず、ガスが有効に利用される。さらに、エアバッグの外周側に供給されたガスは、エアバッグの中心側に供給され、排気口から反保護物側に排気される。そして、この排気口は、接合部に囲まれて形成したので、第3の基布の被保護物側から第1の基布の反被保護物側に連通し、かつ、ガス導入部に近接して配置する構成が容易に可能になる。そこで、排気口の位置を反被保護物側に向けて安定して保持することが可能になる。さらに、この構成では、乗員側の基布と他の基布とを連結する連結手段を備えたため、外殻内にガスが導入された状態で、互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制し、エアバッグの乗員側に向かう突出量を規制して、好適な展開形状が容易かつ安定して得られる。また、展開初期には、第3の基布のガスの案内によりエアバッグの外周部を膨張させ、連結手段の作用を伴わずに偏平な中間形状を得、この中間形状の後、連結手段が張力を生じて突出量を規制することにより、良好な展開特性が容易に得られる。さらに、連結手段は、各基布が折り畳まれた状態で、排気口の少なくとも一部を覆うため、折り畳んだエアバッグにガスを導入して展開させる際には、展開初期には、この連結手段が排気口の一部あるいは全部を覆って排気を制限し、この後連結手段が張り伸ばされた状態では、連結手段が排気口から離れて排気能力を発揮させるとの排気特性の調整が可能になり、良好な展開特性が容易に得られる。

0014

請求項3記載のエアバッグは、請求項1または2記載のエアバッグにおいて、連結手段は、排気口を実質的に閉塞可能な幅寸法ベルト部を備えたものである。

0015

そして、この構成では、エアバッグの展開時の初期の段階でガスが排気口から流出することを実質的に抑制し、エアバッグが効率良く膨張展開する。

0016

請求項4記載のエアバッグは、請求項1ないし3いずれか記載のエアバッグにおいて、第3の基布は、第1及び第2の基布が構成する外殻内に配置されるものである。

0017

そして、この構成では、第3の基布の周縁部と外殻との間がガスの通路になり、所望の展開特性が容易に実現される。また、第3の基布を他の基布より小さくすることが可能になり、3枚の基布を同時に縫合する必要もなくなるため、製造作業を容易にし、製造コストの低減が可能になるとともに、軽量化を図ることが可能になる。

0018

請求項5記載のエアバッグは、請求項1ないし4いずれか記載のエアバッグにおいて、連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、接合部の上流側で第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結されるものである。

0019

そして、この構成では、各基布の中央部の近傍同士を連結することが可能になり、展開形状が容易に安定する。

0020

請求項6記載のエアバッグは、請求項1ないし4いずれか記載のエアバッグにおいて、連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、接合部の下流側で第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結されるものである。

0021

そして、この構成では、ガスの導入時に荷重が加わる接合部の上流側から離間した位置に連結部を連結することにより、荷重の作用点の集中を抑制し、基布の保護などが可能になる。

0022

請求項7記載のエアバッグは、請求項1ないし4いずれか記載のエアバッグにおいて、連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、排気口の上流側及び下流側でそれぞれ第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結されるものである。

0023

そして、この構成では、連結手段の倒れ方向を規制し、連結手段を排気口に重ねるエアバッグの折り畳み作業が容易になる。

0024

請求項8記載のエアバッグは、請求項1ないし7いずれか記載のエアバッグにおいて、連結手段は、少なくとも一部が第3の基布に一体に形成されるものである。

0025

そして、この構成では、部品点数の削減が可能になり、製造コストの低減が可能になる。

0026

請求項9記載のエアバッグの折畳方法は、支持部材に取り付けられる取付部及びガスが導入されるガス導入部を設けた第1の基布と、この第1の基布の被保護物側に重ねられ外周部が接合されて前記第1の基布とともに袋体の外殻を構成する第2の基布と、前記第1及び第2の基布間に配置され、前記ガス導入部の被保護物側を覆って配置され、接合部により第1の基布に接合された第3の基布と、前記第1及び第3の基布同士の間に位置し、前記ガス導入部側から外周側に連通する流通路と、前記接合部に囲まれ、前記第3の基布の被保護物側から前記第1の基布の反被保護物側に連通する排気口と、一端が前記第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結され、他端が前記第2の基布に連結されて、前記外殻内にガスが導入された状態で互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制する連結手段とを具備したエアバッグの折畳方法であって、前記連結手段を、前記各基布を折り畳む際に、前記排気口の少なくとも一部を覆うように折り畳むものである。

0027

そして、この構成では、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第3の基布に案内され、流通路を通ってエアバッグの外周側に供給され、偏平に展開して被保護物側に向かって加わる圧力が抑制され、展開特性が良好になり、例えば、エアバッグに極めて近接した被保護物に対する圧力の緩和が容易になる。この間、ガスは排気口を越えて流れず、ガスが有効に利用される。さらに、エアバッグの外周側に供給されたガスは、エアバッグの中心側に供給され、排気口から反保護物側に排気される。そして、この排気口は、接合部に囲まれて形成したので、第3の基布の被保護物側から第1の基布の反被保護物側に連通し、かつ、ガス導入部に近接して配置する構成が容易に可能になる。そこで、排気口の位置を反被保護物側に向けて安定して保持することが可能になる。さらに、この構成では、乗員側の基布と他の基布とを連結する連結手段を備えたため、外殻内にガスが導入された状態で、互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制し、エアバッグの乗員側に向かう突出量を規制して、好適な展開形状が容易かつ安定して得られる。また、展開初期には、第3の基布のガスの案内によりエアバッグの外周部を膨張させ、連結手段の作用を伴わずに偏平な中間形状を得、この中間形状の後、連結手段が張力を生じて突出量を規制することにより、良好な展開特性が容易に得られる。さらに、連結手段は、各基布を折り畳む際に、排気口の少なくとも一部を覆うように折り畳むことにより、折り畳んだエアバッグにガスを導入して展開させる際には、展開初期には、この連結手段が排気口の一部あるいは全部を覆って排気を制限し、この後連結手段が張り伸ばされた状態では、連結手段が排気口から離れて排気能力を発揮させるとの排気特性の調整が可能になり、良好な展開特性が容易に得られる。

発明を実施するための最良の形態

0028

以下、本発明のエアバッグ及びエアバッグの折畳方法の一実施の形態を図面を参照して説明する。

0029

図1ないし図5において、1はエアバッグで、このエアバッグ1は、図1及び図2に一部を示すエアバッグ装置2を構成している。そして、このエアバッグ装置2は、図2に示す車両としての自動車のステアリングホイール3の被取付部材としてのステアリングホイール本体4に装着され、図1に示す被保護物である乗員Aを衝突の衝撃から保護するようになっている。なお、ステアリングホイール本体4は、通常、傾斜したステアリングシャフトに取り付けられ、傾斜した状態で用いられるものであるが、以下、エアバッグ装置2が取り付けられた被保護物側を乗員側、上側、あるいは表側とし、反被保護物側すなわち乗員側の反対側を車体側、下側、あるいは裏側とし、車両の前側上方すなわちフロントガラス側を前側とし、車両の後側下方を後側として説明する。

0030

そして、ステアリングホイール本体4は、グリップ部あるいはリング部とも呼ばれる把持部としての円環状をなすリム部5と、このリム部5の内側に位置するボス部6と、これらリム部5とボス部6とを連結する複数本、例えば3本あるいは4本のスポーク部7とを備えており、ボス部6に備えたボス6aに、図示しないステアリングシャフトが嵌着して固定される。

0031

また、エアバッグ装置2は、支持部材を構成するベースプレート11と、このベースプレート11に取り付けられるエアバッグ1、インフレータ12、リテーナ14、およびカバー体15となどから構成されている。

0032

そして、ベースプレート11は、金属板プレス成形などして形成され、平面略矩形状をなす基板部と、この基板部の外周部から下方に折曲された周板部とが一体に形成されている。そして、基板部には、略中央部に位置して、円孔状のインフレータ取付孔が形成されているとともに、このインフレータ取付孔の周囲に位置して、複数、例えば4カ所にボルト取付孔が形成されている。また、周板部には、取付片部が形成され、この取付片部が、ステアリングホイール本体4のボス部6の芯金などに取り付けられている。

0033

また、インフレータ12は、図2などに示すように、略円柱状をなす本体部12aを備え、この本体部12aの外周部からフランジ部12b が突設されているとともに、このフランジ部12bの上側に位置して、ガスを噴射するガス噴射口12cが外周側に向かって複数放射状に配置されている。また、フランジ部12bには、ベースプレート11のボルト取付孔に連通するボルト取付孔が形成されている。

0034

また、リテーナ14は、環状などをなすリテーナ本体を備え、このリテーナ本体には、各ボルト取付孔に挿入される取付ボルトが下方に向かって一体に固着されている。

0035

また、カバー体15は、合成樹脂により一体に形成され、ステアリングホイール本体4のボス部6およびスポーク部7の一部を覆う曲面状の被覆部15a と、この被覆部15a の下面から下方に突設された角筒状の取付壁部15b とを備えている。そして、これら被覆部15a の下側と取付壁部15b との内側とに囲まれた部分がエアバッグ1の収納空間になっている。また、取付壁部15b は、ベースプレート11の周板部の外周部に嵌合し、係合するとともに、ベルトを締め付けあるいは複数のリベットを用いるなどして固着されている。さらに、エアバッグ1の収納空間に面して、被覆部15a の下面に平面略H字状などをなして脆弱テアラインが形成され、エアバッグ1の展開時にこのテアラインが破断して、回動して開く扉部20が形成されるようになっている。

0036

また、エアバッグ1は、図1ないし図5に示すように、それぞれ円形状をなす車体側の第1の基布21及び乗員側に対向する第2の基布22と、これら基布21,22が構成する外殻内に配置される小径の円形状をなした第3の基布23とを備えている。そして、これら基布21,22,23は、プレート(下プレート部、上プレート部、中プレート部)あるいはパネル裏パネル表パネル中央パネル)などとも呼ばれるもので、例えばナイロン製の織布で、本実施の形態では、それぞれ66ナイロン繊維の織布、350dtexの糸を用い、打ち込み本数は縦横(経方向緯方向)とも1cmあたり24.4本(62本/インチ)で、樹脂などによる被覆がなされていないいわゆるノンコートタイプの基布を用いている。

0037

そして、第1の基布21と第2の基布22とは、重ねられた状態で外周部の周縁部24を二重環縫の外周縫製部24aに沿って一体的に縫い合わされ、内外反転して縫い代であるを内側に向けた状態で、第1の基布21と第2の基布22とにより、偏平な袋状の外殻が形成されている。なお、本実施の形態では、外周縫製部24aに使用する縫糸は、ナイロン66製の糸で、上糸は、1395dtex(1260デニール)下糸は、930dtex(840デニール)であり、運針数は、3.5針/cmとなっている。

0038

そして、下側に位置しベースプレート11に固定される第1の基布21には、中央部に位置して、インフレータ12の本体部12aが挿入されるガス導入部としてのインフレータ挿入口であるガス導入口28が開口形成されているとともに、このガス導入口28の周囲に位置し、リテーナ14の取付ボルトが挿入されるバッグ固定用孔である円孔状のボルト取付孔29が形成され、これらボルト取付孔29を含み、ガス導入口28を囲む円環状の取付部30が構成されている。

0039

また、第3の基布23は、ガス規制パネルとも呼び得るもので、第1及び第2の基布21,22より径寸法が小さい円形状のパネル部23aを備え、このパネル部23aは、例えば、第1及び第2の基布21,22の半径寸法の1/2より若干大きい半径寸法を有し、第1及び第2の基布21,22と同心状をなし、ガス導入口28及びこのガス導入口28の周辺部を覆うように配置されている。さらに、この第3の基布23は、この第3の基布23の外周部近傍の複数カ所、本実施の形態では4カ所で、接合部33のみにより第1の基布21に縫合などして接合されている。そして、本実施の形態では、各接合部33は、円形状をなす二重の縫い線ステッチ)によりほぼ気密に構成され、ガス導入口28を囲むようにして、ほぼ等間隔でいわば放射状に配置されている。また、この接合部33の縫い条件は、本縫いを用いたほか、糸及び運針数について上記の外周縫製部24aの縫い条件と同一である。

0040

そして、これら接合部33同士の間の部分である、第3の基布23の外周部と第1の基布21との間が、ガス導入口28から導入されたガスが通過可能な流通路34となり、この流通路34の上流側となる第1の基布21と第3の基布23との間が第1の分室B1となり、この流通路34の下流側となる第1の基布21及び第3の基布23と第2の基布22との間が第2の分室B2となる。

0041

さらに、これら接合部33の1カ所あるいは複数カ所には、本実施の形態では前側の1カ所で、接合部33内に位置して、排気部としての排気口(ベントホール)35が開口して形成されている。すなわち、この排気口35は、第3の基布23の下面すなわち第1の分室B1ではエアバッグ1内外を連通せず、第3の基布23の上面である乗員側すなわち第2の分室B2と、エアバッグ1外の下面すなわち反乗員側とを連通させている。

0042

さらに、このエアバッグ1には、複数あるいは単数の、本実施の形態では2本の連結手段としてのテザーベルトとも呼ばれる吊り紐41が設けられ、この吊り紐41により、第3の基布23と第2の基布22とが連結されている。そして、この吊り紐41は、所定の幅寸法のベルト状すなわち帯状のベルト部42を備え、このベルト部42は、第3の基布23の複数カ所例えば2カ所からすなわち直径方向に一体に延設された下ベルト部43と、上ベルト部材45の取付部であるパッチ部46の複数カ所例えば2カ所から直径方向に一体に延設された上ベルト部47とを接合して構成されている。そして、下ベルト部43の一方は、排気口35に近接して配置され、さらに、本実施の形態では、排気口35の外周側に位置して設けられている。また、上ベルト部材45は、例えば他の基布と同一の材質で、パッチ部46は、平面円形状をなし、第2の基布22の円形の中心部分に縫着されている。また、下ベルト部43と上ベルト部47とは、先端部の端末を互いに重ねて縫い合わせて接合されている。なお、本実施の形態では、排気口35の開口部分の直径寸法が50mmであるのに対して、ベルト部42の幅寸法は70mmであり、ベルト部42の幅寸法が排気口35の開口部分の直径寸法より大きく、すなわち、ベルト部42が排気口35を実質的に覆い得るようになっている。なお、ここで、実質的に覆うとは、微細な隙間もなく気密に覆うもののに限られず、布同士が密着して重なった程度の状態、あるいはしわなどにより若干の隙間がある程度の状態、あるいは排気口35の開口面積の大半を遮るように位置する程度の状態を含むものである。

0043

そして、このエアバッグ装置2の組み立ての際は、エアバッグ1の内側にリテーナ14を挿入し、取付ボルトをエアバッグ1およびベースプレート11のボルト取付孔29に挿入する。そして、エアバッグ1を花弁状など所定の形状に折り畳み、上側からカバー体15を被せて嵌合する。さらに、ベースプレート11のインフレータ取付孔およびエアバッグ1のガス導入口28を介して、インフレータ12の上側部をエアバッグ1の内側に下側から挿入するとともに、取付ボルトをフランジ部12b のボルト取付孔に挿入し、下側からナット締め付ける。この状態で、リテーナ14とインフレータ12との間にエアバッグ1の第1の基布21とベースプレート11とが共締めされ、すなわち、これら部材12,14,21,11が一括してナットにより固定され、エアバッグ装置2が組み立てられる。

0044

そして、このエアバッグ装置2は、ベースプレート11に設けた取付片部を、ボルトなどを用いてステアリングホイール本体4のボス部6の芯金に固定し、ステアリングホイール3に装着される。

0045

そして、このエアバッグ装置2を備えた自動車に衝突の衝撃が加わると、図示しない制御ユニットにより、インフレータ12が起動され、インフレータ12のガス噴射口12c からエアバッグ1内に急速にガスが噴射される。すると、エアバッグ1は、カバー体15をテアラインに沿って破断して扉部20を回動させて突出口を形成し、この突出口を介して膨出し、乗員Aの前方に所定の形状に膨出して、前方に投げ出されてくる乗員Aを受け止めて拘束し、乗員Aに加わる衝撃を緩和するようになっている。

0046

次に、エアバッグ1の折り畳み状態及びエアバッグ1が膨出する際の動作を詳細に説明する。なお、図1では、エアバッグ1、インフレータ12、リテーナ14、及びカバー体15のみが図示されている。

0047

まず、エアバッグ1を折り畳む際は、例えば図5に示すように、全体が平板状になるように、第1及び第2の基布21,22と第3の基布23のパネル部23aとを重ね合わせるが、この状態で、吊り紐41のベルト部42は、第3の基布23のパネル部23a側の一端で折り返されてパネル部23aに重ねられるように、吊り紐41は折り畳まれる。これにより、吊り紐41の一方は、この吊り紐41の付け根付近に位置する排気口35を覆うことになる。そして、上記のように、ベルト部42の幅寸法は排気口35の開口部分の直径寸法より大きいため、吊り紐41は排気口35全体に覆い被さる。

0048

そして、このように吊り紐41が排気口35を覆った状態をできるだけ保持しつつ、エアバッグ1を外周部から中心部に押圧して波状集積し、また、エアバッグ1を回転させて集積した部分の周囲に巻き付けるなどして、カバー体15に収納可能な形状とする。

0049

次に、エアバッグ1の展開過程図1などを参照して説明する。なお、図1において、白抜きの矢印はガスの流れを模式的に示している。また矢印Cは上下方向、矢印Dはこの上下方向と直交する水平方向を示している。

0050

図1(a)は、エアバッグ1がカバー体15の所定の弱部であるテアラインを破断し扉部20を開いた直後の状態を示している。まず、インフレータ12から噴射されたガスは、エアバッグ1内の第3の基布23により、この第3の基布23の下側に放射方向に向かって導入される。このとき、第3の基布23は、ガス導入口28を囲んで配置された複数の接合部33で第1の基布21に連結され、第1の基布21はベースプレート11に固定されているため、第3の基布23は若干乗員側に膨出する状態で保持され、すなわち、高さが低く保持され、流通路34を介して、エアバッグ1の外周部にガスが導入され、水平方向に偏平に展開する。この状態では、吊り紐41には、全く張力が作用せず、排気口35に覆い被さった状態となる。すなわち、排気口35からのガスの洩れは防止され、ガスの圧力は効率良く利用されている。

0051

次いで、図1(b)は、さらに展開が進んだ状態であり、ガスは周縁部24近傍で立体的に反転し、エアバッグ1の外周部は上方に膨張するものの、中央部分の高さはほとんど変化しない。そして、この状態においても、吊り紐41は延びておらず、吊り紐41の長さ寸法に対して、エアバッグ1の中央部の高さは低く、吊り紐41は排気口35に覆い被さった状態となる。すなわち、排気口35からのガスの洩れは防止され、ガスの圧力は効率良く利用されている。

0052

次いで、図1(c)及び図2はさらに展開が進んだ状態であり、いわばフル展開の状態を示している。エアバッグ1の特に第2の基布22を外周部から膨出させたガスは、さらに、第2の分室B2の中央部に導入されて、エアバッグ1全体を所定の形状に膨出させる。この状態で、吊り紐41に張力が作用して張った状態となり、排気口35から離反して、エアバッグ1の中央部の高さを規制するように作用する。この状態でも、インフレータ12から供給されるガスが接合部33のステッチのインフレータ12側に当たるが、ガスの流れに対してこの接合部33の反体側に位置する吊り紐41が、荷重を分担し、強度を向上できる。また、第3の基布23に吊り紐41が取り付けられている位置は、吊り紐41が第1の基布21に縫着されている位置に一致しており、第1の基布21がガス圧で外方に押されることにより、このガス圧の張力により吊り紐41が支えられ、吊り紐41が上方に移動しないように保持できる。このようにして、被保護物である乗員Aに対するエアバッグ1の突出高さを所定の寸法にすることができ、高さ寸法の過剰や不足を防止できる。なお、この吊り紐41が規制する突出寸法は、例えば、米国の車両衝突安全基準であるFMSS208の規定を考慮して設定することができる。

0053

図1(d)は、図1(c)の直後の状態であり、乗員Aがエアバッグ1により受け止められ、反乗員側に連通した排気口35を介してガスが排出される。

0054

このように、本実施の形態のエアバッグ及びエアバッグの折畳方法によれば、外殻を構成する第1及び第2の基布21,22の内側にこれら基布21,22より小さい第3の基布23を配置して第1の分室B1と第2の分室B2とを区画したいわゆる2.5層タイプのエアバッグ1において、第2の分室B2からエアバッグ1外へ開口する排気口35を吊り紐41で覆うことができるようにしたため、上記の展開過程を通じてエアバッグ1の外側に直結していない第1の分室B1からガスがエアバッグ1の外側に排出されることはなく、また、第2の分室B2からの排気は、排気口35が展開の前半の段階では吊り紐41に覆われているため、展開過程で第1の分室B1から第2の分室B2に導入されたガスはエアバッグ1のほぼ全体を膨張させるように無駄なく作用し、この後、乗員Aの当接にともない乗員Aに加わる衝撃を吸収して緩和し、吊り紐41が離反して開放された開口する排気口35を介して第2の分室B2からエアバッグ1外へガスが放出され、乗員Aの受ける衝撃を適切に緩和するように拘束できる。

0055

また、いわゆる2.5層タイプのエアバッグにおいて、外殻内に配置した第3の基布23及び吊り紐41により、所望の展開特性、すなわち、エアバッグ1を外周側に迅速に展開させてこの後に中央部を膨出させるとの展開動作を容易に実現できる。そこで、例えば、ステアリングホイール3すなわちエアバッグ1に極めて近接した乗員Aに対する圧力を容易に緩和でき、いわゆるOOP対策として有効である。

0056

また、エアバッグ1を展開させる過程において、ガスは排気口35を越えて流れず、さらには排気口35を実質的に覆う幅寸法を有した吊り紐41が展開前半では閉じ展開後半では開く弁として機能するため、ガスを有効に利用できる。

0057

さらに、上記のような展開特性の向上及びガスの有効利用などの作用は、高価で複雑な開閉弁及び電子的制御装置ステムセンサを用いたシステムによることなく、エアバッグ1の主要部を構成する基布に用いるものと同様の安価で入手の容易な織布を利用して構成された、エアバッグ1内部を部分的に区画しガスが流れる方向を周縁に向ける第3の基布と、排気口35の近傍に付け根を有し排気口35の排気を展開過程の前半で抑制する吊り紐41により、極めて簡便に得ることができる。従って、エアバッグ1の展開特性を容易に向上でき、インフレータ12のガス発生能力を有効に活用できる結果として、インフレータ12はエアバッグ1の容積に対して必要最小限の小型のものを適用できる。このため、製造コストの削減、エアバッグなどのシステムの小型軽量化廃車処理における未使用薬剤の処理の容易化などが実現され、総合的なコストの低減に大きな効果を奏する。

0058

また、第3の基布23は、第1及び第2の基布21,22より外形を小さくし、すなわち本実施の形態のように各基布が円形の場合には径寸法を小さくしたため、第3の基布23の周縁部とエアバッグ1の外殻形状における周縁部24との間で容易にガス通路である流通路34を容易に形成できる。さらに、本実施の形態の2.5層のエアバッグ1では、さらに、外殻を構成する基布と同じ大きさの基布を用いて複数の分室を区画形成する構成に比べて、例えば、3枚の基布を用いたいわゆる3層バックの場合は、3枚の基布を一括して縫合する必要が有り、位置合せが煩雑であってミシン縫いが難しくなる、縫合部が粗硬になる、袋の反転が困難になるなどの問題があるのに対し、第1の基布21と第3の基布23とを縫い合わせ、また、第1の基布21と第2の基布22とを縫い合わせることにより、第1の基布21と第2の基布22とを縫い合わせた縫いしろ(外周の耳)を反転して外殻の内側に向ける作業も容易にでき、エアバッグ1を容易に製造できる。

0059

さらに、第3の基布23が小さくなることで、基布使用量が減ってコストが下がり、折り畳んだときの嵩を小さくでき、また、3枚重ねよりも、2枚重ねの方がしなやかな動きをするので折り畳み易く、自動折りの波形の形成も容易にできる。さらに、第3の基布23が小さくなることで、軽量化及び小さな折り畳み形状を実現でき、さらにエアバッグ1の製造あるいは製造したエアバッグ1のエアバッグ装置2への組み込み作業が容易になり、エアバッグ装置2の製造コストを低減できる。

0060

そして、インフレータ12から噴射されたガスは、エアバッグ1内で長い距離を流れ冷却された状態で、反乗員側に向かって、第3の基布23に引っ張られてくぼんだ状態の排気口35からエアバッグ1外に排出されるため、初期温度が比較的高温のガスを噴射するインフレータ12をも使用でき、インフレータタイプの選択範囲が拡大し低コストのインフレータの適用可能性と、排気口35周辺部などに厳重な熱対策を施すことを要しないために、製造コストを低減できる。

0061

また、接合部33は、縫製により環状に形成したため、この接合部33の内側に孔を位置させるのみで、第3の基布23の乗員側から反乗員側に連通する排気口35を容易に形成でき、構成を簡略化して、製造コストを低減できる。

0062

さらに、吊り紐41は、排気口35のガスフローにおける下流側に連結して設けたため、吊り紐41の支持点を接合部33のガスフローとは異なる位置に設定でき、ガスの圧力による荷重の作用点の集中を防止できる。

0063

さらに、接合部33は、円環状に形成し、すなわち、少なくともガス導入口28に向かう縁辺を凸形の滑らかな曲線としたため、例えばガス導入口28に向かう凹形とした構成などに比べて、ガスを対流させずに流通路34に円滑に案内でき、ガスの圧力を効率よく利用でき、また、滑らかな曲線としたため、エアバッグ1の展開時の応力の集中を防ぎ、接合部33を構成するステッチの機械的、熱的強度を必要以上に高める必要がなく、製造コストを低減できる。

0064

また、吊り紐41の少なくとも一部を第3の基布23に一体に形成したため、部品点数を削減し、コストを低減できる。

0065

なお、上記の実施の形態においては、第3の基布23が第1及び第2の基布21,22よりも小さいいわゆる2.5層のエアバッグ1を用いたが、外殻を構成する基布の内側に複数の基布を配置させることもでき、また、外殻を構成する基布の内側に配置する基布の外径すなわち径寸法を、外殻を構成する基布と同様にして、外周部を一括で縫着することもできる。

0066

また、上記の実施の形態では、4カ所に接合部33を設け、これら接合部33のうちの1カ所に排気口35を設けたが、接合部33すなわち接合部33間に構成される流通路34の構成や排気口35の数は適宜変更することが可能である。

0067

例えば、図6及び図7に示す第2の実施の形態のように、第3の基布23の外形を、第1及び第2の基布21,22の外形と同一に設定し、3枚の基布21,22,23を積層してこれらの外周部を一括して縫着したいわゆる3層エアバッグとすることもできる。そして、この構成では、第3の基布23は、第1及び第2の基布21,22間にいわばサンドイッチ状に配置され、積層状に下上に配置される第1の分室B1と第2の分室B2とが区画されているとともに、外周部近傍に形成された流通路を構成する複数の、例えば本実施の形態では8つの円孔状の連通孔51により、これら第1の分室B1と第2の分室B2とが互いに連通されている。そして、図1などに示す実施の形態と同様に、連通孔51の内周側に位置して周方向に等間隔に配置された4カ所の接合部33により、第1の基布21と第3の基布23とが縫合などして接合されている。そして、本実施の形態においても、各接合部33は円環状をなす二重の本縫いの縫い線(ステッチ)によりほぼ気密に構成されている。なお、図6においては、各接合部33は一本線の破線で略記している。そして、4カ所のうちの隣接する2カ所の接合部33内に、第2の分室B2とエアバッグ1の外側とを連通する排気口35が形成されている。

0068

また、連結手段である吊り紐41は、第3の基布23とは別体で、上ベルト部材45の取付部であるパッチ部46の2カ所から直径方向に一体に延設された上ベルト部47の先端部が、付け根である一端41aとして接合部33の外周側に近接して縫い付けて接合され、第2の基布22と第3の基布23との離間距離を規制している。さらに、各吊り紐41の一端41aは接合部33に近接しているため、これら吊り紐41は、実質的には、第1の基布21と第2の基布22との間の離間距離も規制することになる。そして、本実施の形態では、2本の吊り紐41の一方が、一方の排気口35に近接して配置され、展開前半においては、吊り紐41がこの排気口35を塞いでガスの効率良い利用を図り、展開後半においては、吊り紐41は離反して排気口35を開放し、円滑な排気を図るようになっている。また、この実施の形態では、排気口35は直径35mmの円形状、吊り紐41の幅は80mmに設定されている。

0069

なお、この実施の形態では、他方の排気口35は、吊り紐41に近接しておらず常開放となっているが、一方の排気口35のみに近接させて吊り紐41の付け根を配置し、この排気口35のみに吊り紐41を作用させて、排気口35を開閉させても、それなりの作用が得られる。

0070

そして、展開過程におけるエアバッグ1の挙動は、図1に示す実施の形態と同様であり、例えば、図1(b)に示す段階に相当する段階の状態を図7に示すように、エアバッグ1の外周部は連通孔51を通ったガスにより持ち上げられるものの、弛んだ状態の吊り紐41は排気口35を覆うように重なり、ガスがエアバッグ1の外部に自由に排出されることを防いでいる。

0071

また、上記の図6などに示す実施の形態において、排気口35を対角線上に配置し、2本の吊り紐41をそれぞれの排気口35に近接して設定することもできる。

0072

また、上記の各実施の形態において、吊り紐41は2本に限られず、例えば4本配置することもできる。

0073

さらに、上記の各実施の形態においては、吊り紐41は排気口35すなわち接合部33の外周部、すなわち第1の分室B1においてガス流の下流側に位置して接続したが、他の位置に接続することもできる。例えば、図8に示す第3の実施の形態のように、図1などに示す構成において、吊り紐41の一端41aを、ステッチである接合部33の内周部、すなちわエアバッグ1の中心寄り、すなわち第1の分室B1におけるガス流(ガスフロー)の上流側に位置して縫合して連結することもできる。なお、この第3の実施の形態では、吊り紐41の一端41aが排気口35のインフレータ12寄りの縁部に接結されている他、この吊り紐41が第3の基布23とは別体の下ベルト部43に形成されている点が第1の実施の形態とは異なっている。

0074

そして、このような構成により、吊り紐41の一端41aを、第1の実施の形態などよりベースプレート11への固定点であるリテーナ14寄りに配置でき、すなわち、エアバッグ1を支持する支持中心寄りに吊り紐41を連結できるため、展開時のエアバッグ1の形状を容易に安定化できる。また、吊り紐41の付け根である一端41aは、排気口35に近接しており、エアバッグ1を折り畳む際には、例えば、吊り紐41を中間部から折り曲げ、外周の周縁部24側に向けて寝かせるように平坦折り重ね、あるいは、中央に向かって皺状に集積などして折り畳む。この状態で、排気口35は、吊り紐41の中間部41bが折り重なって塞がれ、上記の第1及び第2の実施の形態と同様に、エアバッグ1の展開過程の前段でのガスの抜けを抑制できる。

0075

さらに、第3の基布23の径を他の基布21,22と同一とした3層のエアバッグ、あるいは第3の基布23を小径とした2.5層のエアバッグ1についても、吊り紐41と第3の基布23とを連結する一端の連結部は、種々の構成を採ることができる。

0076

例えば、吊り紐41の一端を複数、例えば2本に分岐して、排気口35すなわち接合部33のガスフローにおける内周側と外周側とに接続することもできる。そして、この構成では、エアバッグ1の折り畳みにおける吊り紐41の通常の倒れ方向ににより、吊り紐41を排気口35に折り重ならせた状態で、配置でき、エアバッグ1の折り畳み作業を容易にできる。

0077

例えば、図9に示す第4の実施の形態のように、吊り紐41を、上側ベルト部61と、この上側ベルト部61の下端部から下側に一体に延設した第1の下側ベルト部62と、上側ベルト部61の下端部に縫い付けなどして接続された第2の下側ベルト部63とを備えた逆Y字状に構成している。そして、第1の下側ベルト部62の先端部である一端62aは、排気口35を設けた接合部33のエアバッグ1の外周寄りに縫い付けられて接続され、第2の下側ベルト部63の先端部である一端63aは、当該接合部33のエアバッグ1の中心寄りに縫い付けられて接続されている。

0078

そして、この構成によれば、各吊り紐41の端部を支持部材側で複数カ所で支持し、特に、所定の幅寸法を有するベルト状の部材を同一直線状にない複数カ所で接続したため、エアバッグ1の展開過程で横方向への振れを抑制でき、エアバッグ1の挙動を安定化できる。また、エアバッグ1の折り畳みの際には、第1及び第2の基布21,22を重ね合わせるだけで、下側ベルト部62,63の少なくとも一方が排気口35に覆い被さるようになるため、従来の通常の折り畳み工程を用いても、吊り紐41が排気口35を覆う構成を、極めて容易かつ確実に実現できる。

0079

また、図9に示す第4の実施の形態において、分岐した下側ベルト部の先端部同士を連結することもできる。

0080

例えば、図10に示すように、吊り紐41の一端側を一筆書き状として、排気口35の内側を覆う連結部65を備えた下側ベルト部66を用いることができる。また、この構成では、連結部65は、排気口35の直径寸法に対して、幅寸法は小さく、かつ、長さ寸法は大きく設定することにより、展開後半のフル排気時における排気性能を容易に確保できる。すなわち、図10においては、連結部65は、エアバッグ1の内側に隆起した状態を示したが、排気の際には排気口35を介してエアバッグ1の外側に隆起突出し、排気の実質的な妨げとはならない。

0081

また、例えば、図11に示すように、図10に示す構成において、連結部65の幅寸法を排気口35の直径寸法よりも大きくするとともに、排気口35に沿って挿通孔67を形成することもできる。この連通孔67は、第3の基布23に縫い合わせる前に予め同じ径寸法の円孔をあけるか、あるいは、縫着の後、レーザーカッターなどの道具を用いて穿設することもできる。さらに、この連結部65は、円環状とし、周方向に沿って縫い付けていわばパッチ状とすることにより、排気口35の周縁を補強する作用を奏させることができる。

0082

また、例えば、図12に示す第5の実施の形態のように、第3の基布23の外周部から一体に延設した部分を内周側に折り返し、連結部65を排気口35を囲んで第3の基布23上に縫い付け、さらに、排気口35に対してエアバッグ1の中心側に位置して第3の基布23に縫い付けたうえで、第2の基布22側に下側ベルト部66を立ち上げることもできる。

0083

そして、この図12に示す構成では、図8に示す構成と同様に、吊り紐41を排気口35に対しエアバッグ1の中心寄りの周縁に連結したため、エアバッグ1を支持する支持中心寄りに吊り紐41を連結できるため、展開時のエアバッグ1の形状を容易に安定化でき、第3の基布23と下側ベルト部66とを一体に形成して部品点数を削減して製造コストを削減できるとともに、図11に示す構成と同様にパッチ状に形成して排気口35の周縁を補強する作用を奏させている。

0084

また、排気口35は、1カ所に限られず複数カ所に設けることもできるほか、排気口35は、円孔状以外の他の多角形状などに形成することもでき、さらには、基布の通気性を部分的に大きくして形成することもできる。さらに、接合部33も、円環状の他、多角形状や異形に形成することができる。

0085

また、エアバッグ装置は、ステアリングホイール本体に取り付けられる運転者用のほか、インストルメントパネルに設けられる助手席乗員用や、座席の側部に設けられる側部保護用、あるいは座席の後部に備えられる後部座席用のエアバッグ装置のエアバッグに適用でき、さらには、被保護物の衝撃を吸収するエアバッグ装置のエアバッグに広く適用できる。

発明の効果

0086

請求項1記載のエアバッグによれば、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第3の基布に案内され、流通路を通ってエアバッグの外周側に供給され、偏平に展開して被保護物側に向かって加わる圧力を抑制し、展開特性を良好にでき、例えば、エアバッグに極めて近接した被保護物に対する圧力の緩和を容易にできる。この間、ガスは排気口を越えて流れず、ガスを有効に利用できる。さらに、エアバッグの外周側に供給されたガスは、エアバッグの中心側に供給され、排気口から反保護物側に排気できる。そして、この排気口は、接合部に囲まれて形成したため、第3の基布の被保護物側から第1の基布の反被保護物側に連通し、かつ、ガス導入部に近接して配置する構成を容易に実現できる。そこで、排気口の位置を反被保護物側に向けて安定して保持できる。さらに、この構成では、乗員側の基布と他の基布とを連結する連結手段を備えたため、エアバッグの乗員側に向かう突出量を規制し、好適な展開形状を容易かつ安定して実現できる。また、展開初期には、第3の基布のガスの案内によりエアバッグの外周部を膨張させ、連結手段の作用を伴わずに偏平な中間形状を得、この中間形状の後、連結手段が張力を生じて突出量を規制することにより、良好な展開特性を容易に実現できる。さらに、連結手段は、排気口に近接して配置したため、折り畳んだエアバッグにガスを導入して展開させる際には、展開初期には、この連結手段が排気口の一部あるいは全部を覆って排気を制限し、この後連結手段が張り伸ばされた状態では、連結手段が排気口から離れて排気能力を発揮させるとの排気特性の調整が可能になり、良好な展開特性を容易に実現できる。

0087

請求項2記載のエアバッグによれば、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第3の基布に案内され、流通路を通ってエアバッグの外周側に供給され、偏平に展開して被保護物側に向かって加わる圧力を抑制し、展開特性を良好にでき、例えば、エアバッグに極めて近接した被保護物に対する圧力の緩和を容易にできる。この間、ガスは排気口を越えて流れず、ガスを有効に利用できる。さらに、エアバッグの外周側に供給されたガスは、エアバッグの中心側に供給され、排気口から反保護物側に排気できる。そして、この排気口は、接合部に囲まれて形成したため、第3の基布の被保護物側から第1の基布の反被保護物側に連通し、かつ、ガス導入部に近接して配置する構成を容易に実現できる。そこで、排気口の位置を反被保護物側に向けて安定して保持できる。さらに、この構成では、乗員側の基布と他の基布とを連結する連結手段を備えたため、外殻内にガスが導入された状態で、互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制し、エアバッグの乗員側に向かう突出量を規制して、好適な展開形状を容易かつ安定して実現できる。また、展開初期には、第3の基布のガスの案内によりエアバッグの外周部を膨張させ、連結手段の作用を伴わずに偏平な中間形状を得、この中間形状の後、連結手段が張力を生じて突出量を規制することにより、良好な展開特性を容易に実現できる。さらに、連結手段は、各基布が折り畳まれた状態で、排気口の少なくとも一部を覆うため、折り畳んだエアバッグにガスを導入して展開させる際には、展開初期には、この連結手段が排気口の一部あるいは全部を覆って排気を制限し、この後連結手段が張り伸ばされた状態では、連結手段が排気口から離れて排気能力を発揮させるとの排気特性の調整が可能になり、良好な展開特性を容易に実現できる。

0088

請求項3記載のエアバッグによれば、請求項1または2記載の効果に加え、連結手段は、排気口を実質的に閉塞可能な幅寸法のベルト部を備えたため、エアバッグの展開時の初期の段階でガスが排気口から流出することを実質的に抑制し、エアバッグを効率良く膨張展開させることができる。

0089

請求項4記載のエアバッグによれば、請求項1ないし3いずれか記載の効果に加え、第3の基布を第1及び第2の基布が構成する外殻内に配置することにより、第3の基布の周縁部と外殻との間がガスの通路になり、所望の展開特性を容易に実現できる。また、第3の基布を他の基布より小さくでき、3枚の基布を同時に縫合する必要もなくなるため、製造作業を容易にでき、製造コストを低減できるとともに、軽量化を実現できる。

0090

請求項5記載のエアバッグによれば、請求項1ないし4いずれか記載の効果に加え、連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、接合部の上流側で第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結することにより、各基布の中央部の近傍同士を連結することが可能になり、展開形状が容易に安定させることができる。

0091

請求項6記載のエアバッグによれば、請求項1ないし4いずれか記載の効果に加え、連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、接合部の下流側で第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結することにより、ガスの導入時に荷重が加わる接合部の上流側から離間した位置に連結部を連結することにより、荷重の作用点の集中を抑制でき、基布の保護などが可能になる。

0092

請求項7記載のエアバッグによれば、請求項1ないし4いずれか記載の効果に加え、連結手段は、ガス導入部から導入されるガスの流通方向について、排気口の上流側及び下流側でそれぞれ第1及び第3の基布の少なくとも一方に連結することにより、連結手段の倒れ方向を規制し、連結手段を排気口に重ねるエアバッグの折り畳み作業を容易にできる。

0093

請求項8記載のエアバッグによれば、請求項1ないし7いずれか記載の効果に加え、連結手段は、少なくとも一部を第3の基布に一体に形成することにより、部品点数の削減が可能になり、製造コストを低減できる。

0094

請求項9記載のエアバッグの折畳方法によれば、ガス導入部からガスが導入されると、このガスは、第3の基布に案内され、流通路を通ってエアバッグの外周側に供給され、偏平に展開して被保護物側に向かって加わる圧力を抑制し、展開特性を良好にでき、例えば、エアバッグに極めて近接した被保護物に対する圧力の緩和を容易にできる。この間、ガスは排気口を越えて流れず、ガスを有効に利用できる。さらに、エアバッグの外周側に供給されたガスは、エアバッグの中心側に供給され、排気口から反保護物側に排気される。そして、この排気口は、接合部に囲まれて形成したため、第3の基布の被保護物側から第1の基布の反被保護物側に連通し、かつ、ガス導入部に近接して配置する構成を容易に実現できる。そこで、排気口の位置を反被保護物側に向けて安定して保持できる。さらに、この構成では、乗員側の基布と他の基布とを連結する連結手段を備えたため、外殻内にガスが導入された状態で、互いに連結された基布同士の間の離間距離を規制し、エアバッグが乗員側に向かう突出量を規制して、好適な展開形状を容易かつ安定して実現できる。また、展開初期には、第3の基布のガスの案内によりエアバッグの外周部を膨張させ、連結手段の作用を伴わずに偏平な中間形状を得ることができ、この中間形状の後、連結手段が張力を生じて突出量を規制することにより、良好な展開特性を容易に実現できる。さらに、連結手段は、各基布を折り畳む際に、排気口の少なくとも一部を覆うように折り畳むことにより、折り畳んだエアバッグにガスを導入して展開させる際には、展開初期には、この連結手段が排気口の一部あるいは全部を覆って排気を制限し、この後連結手段が張り伸ばされた状態では、連結手段が排気口から離れて排気能力を発揮させるとの排気特性の調整が可能になり、良好な展開特性を容易に実現できる。

図面の簡単な説明

0095

図1本発明のエアバッグを備えたエアバッグ装置の一実施の形態を示す展開動作の説明図である。
(a)は展開初期の状態を示す図4のI−O−II相当位置の断面図(b)は(a)に続く状態を示す図4のI−O−II相当位置の断面図(c)は(b)に続く状態を示す図4のI−O−II相当位置の断面図(d)は(c)に続く状態を示す図4のI−O−II相当位置の断面図
図2同上エアバッグ装置を備えたステアリングホイールのエアバッグの展開状態を示す図4のI−O−III相当位置の断面図である。
図3同上エアバッグの展開状態を示す一部を切り欠いた斜視図である。
図4同上エアバッグを平面上に広げた状態を示す底面図である。
図5同上エアバッグを平面上に広げた状態を示す一部の断面図である。
図6本発明の他の実施の形態を示すエアバッグを平面上に広げて階段状に切り欠いた底面図である。
図7同上エアバッグの展開動作を示す図6のIV−O−IV相当位置の断面図である。
図8本発明のさらに他の実施の形態を示すエアバッグの一部を切り欠いた斜視図である。
図9本発明のさらに他の実施の形態のエアバッグの展開状態を示す一部を切り欠いた一部の斜視図である。
図10本発明のさらに他の実施の形態のエアバッグの展開状態を示す一部を切り欠いた一部の斜視図である。
図11本発明のさらに他の実施の形態のエアバッグの展開状態を示す一部を切り欠いた一部の斜視図である。
図12本発明のさらに他の実施の形態のエアバッグの展開状態を示す一部を切り欠いた一部の斜視図である。

--

0096

1エアバッグ
11支持部材を構成するベースプレート
21 第1の基布
22 第2の基布
23 第3の基布
28ガス導入部としてのガス導入口
30取付部
33接合部
34流通路
35排気口
41連結手段としての吊り紐
42ベルト部
A被保護物としての乗員

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