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技術 液体吐出ヘッド、液体吐出装置および液体吐出ヘッドの製造方法

出願人 キヤノン株式会社
発明者 小川正彦
出願日 2001年8月24日 (19年4ヶ月経過) 出願番号 2001-254510
公開日 2002年5月21日 (18年7ヶ月経過) 公開番号 2002-144579
状態 未査定
技術分野 インクジェット(粒子形成、飛翔制御)
主要キーワード 開口部形成部材 開口部付き パルス形 テーパ形 エネルギ発生 発泡空間 界面温度 機能性液体
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

小液滴においても、吐出の間隔が長くなっても吐出することができ、液滴の吐出速度を上げることができ、更に、繰り返し吐出周波数を非常に高くすることのできる、液体吐出ヘッド、このヘッドを用いた液体吐出装置および液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。

解決手段

吐出口16の面積吐出エネルギ発生部3の面積より小さく、吐出口16は液体流路4中に設けられる。そして、液体大気が接する界面を保持する開口部2を備え、この開口部の面積は吐出口16の面積より大きく形成する。

概要

背景

液体吐出装置としては、例えば、発熱体からの熱エネルギを利用してインク吐出する液体吐出ヘッドを用いて画像を記録する液体吐出装置がある。

従来、このような液体吐出ヘッドには、例えば、インク吐出周りの部分を図13のように拡大して見ると、インクを吐出させるための発泡用の発熱体3が搭載されている基板8の周辺インク流路4、インク吐出口16を有するプレート7を載せて構成する液体吐出ヘッドがある。

このような液体吐出ヘッドにおいては、今後、ますます高画質高解像度高速度等の様々な印字性能が求められ、これらのために、多ノズル化,小液滴化が必要となってきている。

しかしながら、前述の図13に示したような従来の構成では、以下のような問題が有る。

図13に示したような今までの液体吐出ヘッドでは、高解像度化のために、小液滴化をしていくときに、発泡用の発熱体の面積を小さくして発泡エネルギを小さくし、それとともに、吐出口の面積を小さくして、所望の吐出量吐出スピードを得るようにしている。ところが、吐出口を小さくすると、吐出を続けているときは良いが、一つの吐出口からの吐出の間隔が長くなると、吐出口での、インクと大気との界面部分のインク粘度が上がりひいては吐出ができなくなり不吐出になることがあると言う問題がある。また、小液滴化の時には、液滴が小さいために、更に、高速化をして多くの液滴を吐出しなければならないが、消泡する時に、吐出口でのインクと大気との界面部分から空気を引き込むために、界面部分が安定するのに時間がかかり、繰り返し吐出周波数を非常に高くすることが難しいと言う問題がある。

概要

小液滴においても、吐出の間隔が長くなっても吐出することができ、液滴の吐出速度を上げることができ、更に、繰り返し吐出周波数を非常に高くすることのできる、液体吐出ヘッド、このヘッドを用いた液体吐出装置および液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。

吐出口16の面積が吐出エネルギ発生部3の面積より小さく、吐出口16は液体流路4中に設けられる。そして、液体と大気が接する界面を保持する開口部2を備え、この開口部の面積は吐出口16の面積より大きく形成する。

目的

本発明は、このような状況のもとでなされたもので、この種の液体吐出ヘッドがますます、多ノズル化,高速化,小液滴化が進むなか、小液滴においても、吐出の間隔が長くなっても吐出することができ、液滴の吐出速度を上げることができ、更に、繰り返し吐出周波数を非常に高くすることのできる、液体吐出ヘッド、このヘッドを用いた液体吐出装置および液体吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

液体を滴として吐出するために利用されるエネルギを発生する吐出エネルギ発生部と、該吐出エネルギ発生部に対向して配置された吐出口とを備える液体吐出ヘッドであって、前記吐出口の面積が前記吐出エネルギ発生部の面積より小さく、前記吐出口は前記液体中に設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項2

請求項1記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出口と対向する位置に、液体と大気が接する界面を保持する開口部を備え、この開口部の面積は前記吐出口の面積より大きいことを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項3

請求項2記載の液体吐出ヘッドにおいて、複数の吐出口に対向して1つの開口部が設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項4

請求項1記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出口の前端から液体と大気が接する界面までの距離が2μmから20μmの範囲内であることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項5

請求項1記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出エネルギ発生部に対応して、前記吐出エネルギ発生部上へ液体を供給する液体流路が設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項6

請求項1記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出エネルギ発生部の表面から前記吐出口までの空間を、吐出口形成壁が囲んでいることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項7

請求項6記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出エネルギ発生部に対応して、該吐出エネルギ発生部上へ液体を供給する液体流路が設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項8

請求項7記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出口と対向する位置に、液体と大気が接する界面を保持する開口部が設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項9

請求項8記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記開口部の面積は、前記吐出口形成壁の外壁の前記吐出口側の端部に囲まれた面積より大きいことを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項10

請求項7記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出口形成壁の高さと、前記液体流路を形成するための液体流路壁の高さとは、同じ高さであることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項11

請求項1記載の液体吐出ヘッドにおいて、該液体吐出ヘッドは、前記吐出エネルギ発生部に発生する熱エネルギーにより液体に膜沸騰生起させて液体を滴として吐出するものであることを特徴とする液体吐出ヘッド。

請求項12

請求項1記載の液体吐出ヘッドを搭載し、該液体吐出ヘッドから液体を滴として吐出して記録媒体に付着させる液体吐出装置であって、記録媒体を搬送する搬送手段を備えていることを特徴とする液体吐出装置。

請求項13

液体を滴として吐出するために利用されるエネルギを発生する吐出エネルギ発生部と、該吐出エネルギ発生部に対向して前記液体中に配置された吐出口と、前記吐出エネルギ発生部に対応して設けられ、該吐出エネルギ発生部上へ液体を供給する液体流路と、前記エネルギ発生部の表面から前記吐出口までの空間を囲む吐出口形成壁と、前記液体流路を形成するための液体流路壁と、を備え、前記吐出口の面積が該吐出口と対向する前記吐出エネルギ発生部の面積より小さい液体吐出ヘッドを製造するための液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記吐出口形成壁と前記液体流路壁とを、前記吐出エネルギ発生部が設けられた基板上に半導体製造プロセスで一括して形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項14

請求項13に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記半導体製造プロセスは、前記吐出エネルギ発生部が設けられた基板を準備する工程と、該基板上の前記吐出エネルギ発生部の表面から前記吐出口までの空間の下部に対応する位置にエッチングストップ層を形成する工程と、前記基板および前記エッチングストップ層上に前記吐出口形成壁の材料または前記液体流路壁の材料となる膜を積層する工程と、前記膜上の前記吐出口形成壁または前記液体流路壁に対応する位置にエッチングマスク層を形成する工程と、前記膜をエッチングすることにより、前記吐出口形成壁と前記液体流路壁とを一括して形成する工程と、前記エッチングストップ層と前記エッチングマスク層とを除去する工程と、を備えたことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項15

請求項13記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記吐出口形成壁および前記液体流路壁を、窒化シリコンまたは酸化シリコンまたは炭化シリコンで形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項16

請求項13記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記吐出口形成壁および前記液体流路壁を、感光性樹脂で形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項17

請求項16記載液体吐出ヘッドの製造方法において、前記感光性樹脂は、前記吐出エネルギ発生部を搭載している基板上にスピンコート法により形成した薄膜であることを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項18

請求項16記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記吐出口形成壁と前記液体流路壁との上に、フィルム状の感光性樹脂膜を貼り合わせて、前記液体流路を形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項19

液体を滴として吐出するために利用されるエネルギを発生する吐出エネルギ発生部と、該吐出エネルギ発生部に対向して前記液体中に配置された吐出口と、前記吐出エネルギ発生部に対応して設けられ、該吐出エネルギ発生部上へ液体を供給する液体流路と、前記吐出口と対向する位置に設けられ、液体と大気が接する界面を保持する開口部と、前記エネルギ発生部の表面から前記吐出口までの空間を囲む吐出口形成壁と、前記液流路を形成するための液体流路壁と、前記開口部を形成する開口部形成部材と、を備え、前記吐出口の面積が該吐出口と対向する前記吐出エネルギ発生部の面積より小さく、前記開口部の面積が該開口部が対向する吐出口を形成する前記吐出口形成壁の外壁の前記吐出口側の端部に囲まれた面積より大きい液体吐出ヘッドを製造するための液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記吐出口形成壁、前記液体流路壁および前記開口部形成部材を、前記吐出エネルギ発生部が設けられた基板上に半導体製造プロセスで形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項20

請求項19記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記半導体製造プロセスは、前記前記吐出エネルギ発生部が設けられた基板を準備する工程と、前記基板上に、前記吐出口形成壁の下部の材料または前記液体流路壁の下部の材料となる第1の膜を形成する工程と、前記第1の膜の一部を除去することにより、前記吐出口形成壁の下部と前記液体流路壁の下部とを一括して形成する工程と、前記吐出口形成壁の下部上および前記液体流路壁の下部上に、前記基板を覆うように、前記吐出口形成壁の上部の材料または前記液体流路壁の上部の材料となる第2の膜を形成する工程と、前記第2の膜の一部を除去することにより、前記吐出口形成壁の上部と前記液体流路壁の上部とを一括して形成する工程と、前記吐出口形成壁の上部上および前記液体流路壁の上部上に、前記基板を覆うように、前記開口部形成部材の材料となる第3の膜を形成する工程と、前記第3の膜の一部を除去することにより、前記開口部形成部材を形成する工程と、を備えたことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項21

請求項19記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記開口部形成部材を、感光性樹脂のプレートで形成することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

請求項22

請求項21記載液体吐出ヘッドの製造方法において、前記感光性樹脂のプレートは、前記液体流路壁の上に貼り合わせられたフィルム状の膜であることを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、紙,プラスチックシート,布,物品等を包含する記録保持体に対して、インクやその定着処理液等の機能性液体吐出させ、文字記号,画像等の記録,印刷を行う液体吐出ヘッド(通常、インクジェット記録ヘッドといっている)、この液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置およびこの液体吐出ヘッドの製造方法に関するものである。

背景技術

0002

液体吐出装置としては、例えば、発熱体からの熱エネルギを利用してインクを吐出する液体吐出ヘッドを用いて画像を記録する液体吐出装置がある。

0003

従来、このような液体吐出ヘッドには、例えば、インク吐出周りの部分を図13のように拡大して見ると、インクを吐出させるための発泡用の発熱体3が搭載されている基板8の周辺インク流路4、インク吐出口16を有するプレート7を載せて構成する液体吐出ヘッドがある。

0004

このような液体吐出ヘッドにおいては、今後、ますます高画質高解像度高速度等の様々な印字性能が求められ、これらのために、多ノズル化,小液滴化が必要となってきている。

0005

しかしながら、前述の図13に示したような従来の構成では、以下のような問題が有る。

0006

図13に示したような今までの液体吐出ヘッドでは、高解像度化のために、小液滴化をしていくときに、発泡用の発熱体の面積を小さくして発泡エネルギを小さくし、それとともに、吐出口の面積を小さくして、所望の吐出量吐出スピードを得るようにしている。ところが、吐出口を小さくすると、吐出を続けているときは良いが、一つの吐出口からの吐出の間隔が長くなると、吐出口での、インクと大気との界面部分のインク粘度が上がりひいては吐出ができなくなり不吐出になることがあると言う問題がある。また、小液滴化の時には、液滴が小さいために、更に、高速化をして多くの液滴を吐出しなければならないが、消泡する時に、吐出口でのインクと大気との界面部分から空気を引き込むために、界面部分が安定するのに時間がかかり、繰り返し吐出周波数を非常に高くすることが難しいと言う問題がある。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、このような状況のもとでなされたもので、この種の液体吐出ヘッドがますます、多ノズル化,高速化,小液滴化が進むなか、小液滴においても、吐出の間隔が長くなっても吐出することができ、液滴の吐出速度を上げることができ、更に、繰り返し吐出周波数を非常に高くすることのできる、液体吐出ヘッド、このヘッドを用いた液体吐出装置および液体吐出ヘッドの製造方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0008

前記目的を達成するため、本発明では、液体吐出ヘッドを次の(1)ないし(11)のとおりに構成し、液体吐出装置を次の(12)のとおりに構成し、液体吐出ヘッドの製造方法を次の(13)ないし(22)のとおりに構成する。

0009

(1)液体を滴として吐出するために利用されるエネルギを発生する吐出エネルギ発生部と、該吐出エネルギ発生部に対向して配置された吐出口とを備える液体吐出ヘッドであって、前記吐出口の面積が前記吐出エネルギ発生部の面積より小さく、前記吐出口は前記液体中に設けられている液体吐出ヘッド。

0010

(2) 前記(1)記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出口と対向する位置に、液体と大気が接する界面を保持する開口部を備え、この開口部の面積は前記吐出口の面積より大きい液体吐出ヘッド。

0011

(3) 前記(2)記載の液体吐出ヘッドにおいて、複数の吐出口に対向して1つの開口部が設けられている液体吐出ヘッド。

0012

(4) 前記(1)記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出口の前端から液体と大気が接する界面までの距離が2μmから20μmの範囲内である液体吐出ヘッド。

0013

(5) 前記(1)記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出エネルギ発生部に対応して、前記吐出エネルギ発生部上へ液体を供給する液体流路が設けられている液体吐出ヘッド。

0014

(6) 前記(1)記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出エネルギ発生部の表面から前記吐出口までの空間を、吐出口形成壁が囲んでいる液体吐出ヘッド。

0015

(7) 前記(6)記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出エネルギ発生部に対応して、該吐出エネルギ発生部上へ液体を供給する液体流路が設けられている液体吐出ヘッド。

0016

(8) 前記(7)記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出口と対向する位置に、液体と大気が接する界面を保持する開口部が設けられている液体吐出ヘッド。

0017

(9) 前記(8)記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記開口部の面積は、前記吐出口形成壁の外壁の前記吐出口側の端部に囲まれた面積より大きい液体吐出ヘッド。

0018

(10) 前記(7)記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記吐出口形成壁の高さと、前記液体流路を形成するための液体流路壁の高さとは、同じ高さである液体吐出ヘッド。

0019

(11) 前記(1)記載の液体吐出ヘッドにおいて、該液体吐出ヘッドは、前記吐出エネルギ発生部に発生する熱エネルギーにより液体に膜沸騰生起させて液体を滴として吐出するものである液体吐出ヘッド。

0020

(12) 前記(1)記載の液体吐出ヘッドを搭載し、該液体吐出ヘッドから液体を滴として吐出して記録媒体に付着させる液体吐出装置であって、記録媒体を搬送する搬送手段を備えている液体吐出装置。

0021

(13)液体を滴として吐出するために利用されるエネルギを発生する吐出エネルギ発生部と、該吐出エネルギ発生部に対向して前記液体中に配置された吐出口と、前記吐出エネルギ発生部に対応して設けられ、該吐出エネルギ発生部上へ液体を供給する液体流路と、前記エネルギ発生部の表面から前記吐出口までの空間を囲む吐出口形成壁と、前記液体流路を形成するための液体流路壁と、を備え、前記吐出口の面積が該吐出口と対向する前記吐出エネルギ発生部の面積より小さい液体吐出ヘッドを製造するための液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記吐出口形成壁と前記液体流路壁とを、前記吐出エネルギ発生部が設けられた基板上に半導体製造プロセスで一括して形成する液体吐出ヘッドの製造方法。

0022

(14) 前記(13)に記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記半導体製造プロセスは、前記吐出エネルギ発生部が設けられた基板を準備する工程と、該基板上の前記吐出エネルギ発生部の表面から前記吐出口までの空間の下部に対応する位置にエッチングストップ層を形成する工程と、前記基板および前記エッチングストップ層上に前記吐出口形成壁の材料または前記液体流路壁の材料となる膜を積層する工程と、前記膜上の前記吐出口形成壁または前記液体流路壁に対応する位置にエッチングマスク層を形成する工程と、前記膜をエッチングすることにより、前記吐出口形成壁と前記液体流路壁とを一括して形成する工程と、前記エッチングストップ層と前記エッチングマスク層とを除去する工程と、を備えた液体吐出ヘッドの製造方法。

0023

(15) 前記(13)記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記吐出口形成壁および前記液体流路壁を、窒化シリコンまたは酸化シリコンまたは炭化シリコンで形成する液体吐出ヘッドの製造方法。

0024

(16) 前記(13)記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記吐出口形成壁および前記液体流路壁を、感光性樹脂で形成する液体吐出ヘッドの製造方法。

0025

(17) 前記(16)記載液体吐出ヘッドの製造方法において、前記感光性樹脂は、前記吐出エネルギ発生部を搭載している基板上にスピンコート法により形成した薄膜である液体吐出ヘッドの製造方法。

0026

(18) 前記(16)記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記吐出口形成壁と前記液体流路壁との上に、フィルム状の感光性樹脂膜を貼り合わせて、前記液体流路を形成する液体吐出ヘッドの製造方法。

0027

(19)液体を滴として吐出するために利用されるエネルギを発生する吐出エネルギ発生部と、該吐出エネルギ発生部に対向して前記液体中に配置された吐出口と、前記吐出エネルギ発生部に対応して設けられ、該吐出エネルギ発生部上へ液体を供給する液体流路と、前記吐出口と対向する位置に設けられ、液体と大気が接する界面を保持する開口部と、前記エネルギ発生部の表面から前記吐出口までの空間を囲む吐出口形成壁と、前記液流路を形成するための液体流路壁と、前記開口部を形成する開口部形成部材と、を備え、前記吐出口の面積が該吐出口と対向する前記吐出エネルギ発生部の面積より小さく、前記開口部の面積が該開口部が対向する吐出口を形成する前記吐出口形成壁の外壁の前記吐出口側の端部に囲まれた面積より大きい液体吐出ヘッドを製造するための液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記吐出口形成壁、前記液体流路壁および前記開口部形成部材を、前記吐出エネルギ発生部が設けられた基板上に半導体製造プロセスで形成する液体吐出ヘッドの製造方法。

0028

(20) 前記(19)記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記半導体製造プロセスは、前記前記吐出エネルギ発生部が設けられた基板を準備する工程と、前記基板上に、前記吐出口形成壁の下部の材料または前記液体流路壁の下部の材料となる第1の膜を形成する工程と、前記第1の膜の一部を除去することにより、前記吐出口形成壁の下部と前記液体流路壁の下部とを一括して形成する工程と、前記吐出口形成壁の下部上および前記液体流路壁の下部上に、前記基板を覆うように、前記吐出口形成壁の上部の材料または前記液体流路壁の上部の材料となる第2の膜を形成する工程と、前記第2の膜の一部を除去することにより、前記吐出口形成壁の上部と前記液体流路壁の上部とを一括して形成する工程と、前記吐出口形成壁の上部上および前記液体流路壁の上部上に、前記基板を覆うように、前記開口部形成部材の材料となる第3の膜を形成する工程と、前記第3の膜の一部を除去することにより、前記開口部形成部材を形成する工程と、を備えた液体吐出ヘッドの製造方法。

0029

(21) 前記(19)記載の液体吐出ヘッドの製造方法において、前記開口部形成部材を、感光性樹脂のプレートで形成する液体吐出ヘッドの製造方法。

0030

(22) 前記(21)記載液体吐出ヘッドの製造方法において、前記感光性樹脂のプレートは、前記液体流路壁の上に貼り合わせられたフィルム状の膜である液体吐出ヘッドの製造方法。

発明を実施するための最良の形態

0031

以下本発明の実施の形態を液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドの製造方法および液体吐出装置の実施例により詳しく説明する。

0032

(実施例1)図1は、実施例1である“液体吐出ヘッド”の要部を示す平面図である。本実施例は、図1に示すのように、吐出エネルギ発生部3の面積より小さい面積の吐出口16を搭載したものであり、液体流路4、液体流路4を形成するための液体流路壁6および液体と大気とが接する界面10を保持または形成する開口部2を備えている。液体流路4の中には、吐出口16が吐出エネルギ発生部3の上方に設けられている。吐出口形成壁1は、吐出エネルギ発生部3から吐出口16までの空間を囲んでおり(図2参照)、この吐出口形成壁1によって、点線で示した吐出エネルギ発生部3の面積よりも小さな吐出口16が形成されている。そして、この吐出口形成壁1の外壁17の吐出口16側の端部に囲まれた面積より大きな面積の開口部2が配置されている。また隣接する液体流路4同士は、液体流路壁6で仕切られている。ここで、吐出口16の形状は、四角の例であるが、丸型でも星型でも形状にはこだわらずに特性上,構造上あるいは製造上、最適な形状を選択すればよい。

0033

この図1のX−Y線で切断した断面図が図2である。図2に示すように、吐出口形成壁1の内壁は、吐出エネルギ発生部3の表面から吐出口16までの空間を囲んでおり、吐出口形成壁1の内壁の下方部が、吐出口16方向にすぼまるテーパ形状をしている。

0034

これにより、液体流路4の中の、吐出エネルギ発生部3の上方に、吐出エネルギ発生部3の表面から吐出口16までの空間を囲む吐出口形成壁1が位置し、エネルギ発生部3の面積よりも小さな面積をもつ吐出口16が形成されている。また、液体と大気とが接する界面10を保持する開口部2は、吐出口形成壁1の外壁17の吐出口16側の端部よりの外側に位置している。

0035

吐出口16は、液体中に有り、界面10との距離を2μmから20μmの範囲内に設定することが好ましい。これは、2μmより小さいと吐出口16と界面10が接触してしまって、吐出不安定になり、また、20μmより大きいと、所望の吐出速度が得られないためである。

0036

また、液体流路4は液体流路壁6で仕切られているので、開口部2を含むプレート7を液体流路壁6の上に貼り合わせれば、液体流路が出来上がる。したがって、今までのように、吐出口と吐出エネルギ発生部を厳密にあわせる必要がなく製造上も楽になる。

0037

図3は、図2に示した液体吐出ヘッドの変形例であり、図2図3の違いは、吐出口形成壁1の内壁の下方底辺部15から上方の吐出口16までの形状である。この形状をどのようにするかは、実際の作りやすさと吐出特性を考慮して選択すれば良い。

0038

次に、吐出エネルギ発生部3を加熱して発泡させたときの、液体が吐出する様子を説明する。

0039

まず、従来例による液体吐出ヘッドの場合を図14により説明する。なお、図14では、説明の都合上、ハッチング斜線)で液体の部分を示している。すなわちこのハッチングの部分に液体が充填されている。

0040

図14の(a)は、液体流路4に液体が満たされている状態である。吐出口16の液体と大気とが接する部分である界面10は、安定している。ここで、吐出エネルギ発生部3としての発熱体に不図示の駆動回路により通電すると、発熱し温度が上がる。吐出エネルギ発生部3の上部の液体(インク液等)との界面温度が、液体の膜沸騰温度になると液体は膜沸騰をし、発泡を始める。(b)は、発泡した状態を示している。その後、発泡した圧力の勢いで(b),(c)のように、発泡空間9が増大し、液体が動き、吐出口16の上方が盛り上がり、徐々に吐出していく。そして、発泡空間9が最大になってから、(d)のように消泡に向かう。吐出し始めた液体は、(e),(f)のように進み、(f)のように液滴11が、ちぎれて飛び出す。そして、(g)のように、消泡時には、界面10は、へこんでしまい、(h)のように、徐々に、界面10は、元の位置の(a)の界面10に戻る。通常、この戻る時間は、発泡して消泡するまでの時間の約2倍から6倍ぐらいになる。すなわち、戻る時間は、吐出口16の内径毛細管力によることになる。この時間が、繰返し吐出周波数を遅くしている原因である。

0041

次に、本実施例の場合を図7により説明する。なお、図7では、前述の図14と同様に、説明の都合上、ハッチング(斜線)で液体の部分を示している。

0042

図7の(a)は、液体流路4に液体が満たされている状態である。開口部2の液体と大気とが接する部分である界面10は、安定している。ここで、吐出エネルギ発生部3としての発熱体に不図示の駆動回路により通電すると、発熱し温度が上がる。吐出エネルギ発生部3の上部の液体(インク等)との界面温度が、液体の膜沸騰温度になると液体は膜沸騰をし、発泡を始める。(b)は、発泡した状態を示している。その後、発泡した圧力の勢いで(b),(c)のように、発泡空間9が増大し、液体が動き、界面10の一部である吐出口16の上方が盛り上がる。このとき、吐出口16の面積は、吐出エネルギ発生部3の面積より小さいために、吐出エネルギ発生部3の表面から吐出口16までの空間を囲む吐出口形成壁1の内側から勢いよく上方に液体が移動する。そして、発泡空間9が最大になってから、(d)のように消泡に向かう。盛り上がった液体は、(e),(f)のように進み、(g)のように液滴11が、ちぎれて飛び出す。すなわち、大きな開口部2から、小さな液滴11が吐出速度を大きくして吐出されることになる。

0043

また、(d),(e)と消泡する時に液体を周りから供給するため、界面10の安定が早くなり、消泡後すぐに吐出エネルギ発生部3を加熱し、発泡させることができる。こうして、繰返し吐出周波数を高くすることが可能になる。

0044

以上説明したように、本実施例によれば、吐出エネルギ発生部の面積より吐出口の面積を小さくし、吐出口を液体中に設けることにより、今までのように、液体と大気との界面の形状に応じた吐出量の液滴が吐出されるのではなく、吐出エネルギ発生部上方の液体中の吐出口の形状に応じた吐出量の液滴が吐出される。

0045

よって、高解像度化の小液滴化をするために、今までは、液体と大気との界面の形状を小さくしなければならなかったが、その必要がなくなり、液体と大気との界面の形状が大きい開口部から小さな液滴を吐出することができるようになった。

0046

また、液体と大気との界面の形状の大きい開口部を用いているので、開口部での液体と大気との界面部分の液体粘度があがりにくくなり、同一ノズルの吐出の間隔が長くなっても安定して小さな液滴を吐出できるようになった。

0047

また、吐出口の開口面積が吐出エネルギ発生部の面積より小さいことにより、吐出エネルギが吐出口の中心により集中するため、吐出速度が速くて直進性に優れた液滴を吐出できるようになった。

0048

また、今までのように、消泡時に、開口部から界面を引っ張り、界面がへこむことがないために、所望の吐出量,吐出速度が、すばやく実現でき、繰返し吐出周波数を非常に高くできるようになった。

0049

また、開口部の大きさは、吐出液滴によらず大きくできるので、開口部付きのプレートを貼る時の精度は低くて良いので、製造工程が容易になり、歩留まりがあがりコスト低減になった。

0050

なお、本実施例では、図1図2に示すように、吐出エネルギ発生部3の面積S1、吐出口16の開口面積S2、開口部2の開口面積S3、液体流路壁6の高さH1、吐出口形成壁1の高さH2、吐出口16と気液界面10との距離L1が下記の表1の(a)に示す値となるように設定した。このような構成により、吐出量2.7ngの液滴を10m/sの吐出速度で吐出することができた。また、表1の(b)に示すように、本実施例において、吐出口16の開口面積S2を196μm2(14μm×14μm)にすると、液滴の吐出量,吐出速度はそれぞれ3.7ng,5m/sであった。また、表1の(c)に示すように、吐出口16の開口面積S2を吐出エネルギ発生部3の開口面積S1と同じにすると、気液界面10が突出するだけで、液滴は吐出されなかった。このように、本実施例の液体吐出ヘッドは、液体中に吐出口を設け、吐出口16の開口面積を吐出エネルギ発生部3の面積より小さくすることにより、大きな開口部から小さな液滴を吐出することができるものであり、さらには、吐出エネルギ発生部3の面積と比べて吐出口16の開口面積を小さくするほど、より小さな液滴をより高い吐出速度で吐出できるものであることが確認されている。

0051

ID=000003HE=035 WI=138 LX=0360 LY=0650
(実施例2)図4は、実施例2による“液体吐出ヘッド”の要部を示す平面図である。本実施例は、図示のように、1つの開口部2に複数の吐出エネルギ発生部3を持つ例である。図4では、一つの開口部2に対して、液体流路4の中に、複数の吐出エネルギ発生部3を、この例では2個持ち、その吐出エネルギ発生部3ごとに、各吐出エネルギ発生部3の表面から各吐出口16までの空間を囲む吐出口形成壁1を形成したものであり、各吐出エネルギ発生部3の面積より各吐出口16の面積の方が小さくなっている。また、一つの開口部2に対応する各吐出口形成壁1は一体になっており、この開口部2の開口面積は、この吐出口形成壁1の外壁17の吐出口16側の端部に囲まれた面積よりも大きい。また隣接する液体流路4同士は、液体流路壁6で仕切られている。

0052

この図4のX−Y線で切断した断面図が図5であり、図6はその変形例である。図5又は図6に示すように、液体流路4の中の、2個の吐出エネルギ発生部3の上方に、各吐出口16までの空間を囲む壁1が位置し、各エネルギ発生部3の面積よりも小さな面積をもつ吐出口16がそれぞれ形成されている。また、開口部2は、吐出口16までの空間を囲む壁1の外壁の吐出口16側の端部より外側に位置している。また、吐出口16は、液体中に有り、界面10との距離を2μmから20μmの範囲内に設定している。これは、2μmより小さいと吐出口16と界面10とが接触してしまって吐出不安定になり、また、20μmより大きいと、所望の吐出速度が得られないためである。

0053

また、隣接する液体流路4同士が、液体流路壁6で仕切られているので、開口部2を含むプレート7を液体流路壁6の上に貼り合わせれば、液体流路が出来上がる。したがって、開口部2と吐出エネルギ発生部3を厳密にあわせる必要がなく製造上も楽になる。

0054

また、2個の吐出エネルギ発生部3の片方を加熱して小さな液滴を吐出し、2個の吐出エネルギ発生部3の両方を加熱して大きな液滴を吐出することができる。

0055

吐出エネルギ発生部3を加熱して発泡させたときの、液体が吐出する様子は実施例1の場合と同様なので、ここでの再度の説明は省略する。本実施例では、実施例1に対し、2倍の吐出量をすばやく吐出することができる。

0056

以上説明したように、本実施例によれば、吐出エネルギ発生部の面積より吐出口の面積を小さくし、吐出口を液中に設けることにより、今までのように、液体と大気との界面の形状に応じた吐出量の液滴が吐出されるのではなく、吐出エネルギ発生部上方の液中の吐出口の形状に応じた吐出量の液滴が吐出される。したがって、高解像度化の小液滴化をするために、今までは、液体と大気の界面の形状を小さくしなければならなかったが、その必要がなくなり、液体と大気との界面の形状が大きい開口部から小さな液滴を吐出することができるようになった。

0057

これにより、開口部での液体と大気との界面部分の液体粘度があがりにくくなったため、同一ノズルの吐出の間隔が長くなっても安定して液滴を吐出できるようになった。

0058

また、吐出口の面積が吐出エネルギ発生部の面積より小さいことにより、吐出エネルギが吐出口の中心により集中するため、吐出速度が速くて直進性に優れた液滴を吐出できるようになった。

0059

更に、一つの開口部から複数の液滴を吐出することができ階調記録もできるようになった。

0060

また、今までのように、消泡時に、開口部から界面を引っ張り、界面がへこむことがないために、所望の吐出量,吐出速度が、すばやく実現でき、繰返し吐出周波数を非常に高くすることができるようになった。

0061

また、開口部の大きさを吐出液滴によらず大きくできるので、開口部付きのプレートを貼る時の精度は低くて良いなって、製造工程が容易になり、その結果、歩留まりが上がりコスト低減になった。

0062

(実施例3)実施例3は、実施例1による液体吐出ヘッド(図2参照)を、窒化シリコン膜を用いた半導体製造プロセスで製造する例である。図8は、実施例1の液体吐出ヘッドの要部である、吐出口16までの空間を囲む吐出口形成壁1と液体流路を囲む壁6の製造方法を説明するための図である。この要部以外の部分は従来どおりの適宜の方法で製造すればよく、ここでの説明は省略する。

0063

図8の(a)は、吐出エネルギ発生部3が搭載されている基板8の上部断面を示している。この基板8の上に、アルミニウムスパッターして、それをパターニングして更に、テーパエッチングして、これから載せる窒化シリコン膜(SiN膜)をエッチングするときに基板8にダメージを与えないようにし、同時に、吐出口16までの空間を囲む壁1の内壁の下方底辺部15より上方に湾曲させる空間を作るエッチングストップ層12を(b)のように形成する。

0064

それからその上に、プラズマCVD等で(c)のようにSiN膜13を高速成膜して吐出口16までの空間を囲む壁1,液体流路を囲む壁6の材料とする。そして、その上にアルミニウムをスパッターして、それをエッチングして、液体流路用の空間を空けるためのエッチングマスク層14を(d)のように形成する。

0065

そして、SiN膜13をエッチングストップ層12まで高速エッチングして(e)のように形成し、最後に、エッチングストップ層12とエッチングマスク層14のアルミニウムを除去して(f)のように、吐出口16までの空間を囲む壁1,液体流路を囲む壁6を形成する。

0066

このように、半導体製造プロセス上で製造できるので、非常に精度も上がりコストも低減できる。また、吐出口16までの空間を囲む壁1と液体流路を囲む壁6の高さを同じにすると製造工程を簡略化できる。そして、この吐出口16までの空間を囲む壁1と液体流路を囲む壁6の上に、開口部2を含むプレート7を貼り合わせれば液体流路4が出来上がり、今までのように、吐出口と吐出エネルギ発生部を厳密に合わせる必要がなく製造上も楽になる。

0067

同様に、実施例1の変形例である液体吐出ヘッド(図3参照)の吐出口16までの空間を囲む吐出口形成壁1と液体流路を形成するための液体流路壁6の製造方法を、図9にしたがって説明する。

0068

図9の(a)は、吐出エネルギ発生部3が搭載されている基板8の上部断面を示している。この基板8の上に、アルミニウムをスパッターして、それをエッチングして、これから載せる窒化シリコン膜(SiN膜)をエッチングするときに基板8にダメージを与えないようにし、吐出エネルギ発生部3の面積より吐出口16の面積を小さくするためのエッチングストップ層12を(b)のように形成する。

0069

それからその上に、プラズマCVD等で(c)のようにSiN膜13を高速成膜して、吐出口16までの空間を囲む壁1と液体流路壁6の材料とする。そして、その上にアルミニウムをスパッターして、それをエッチングして、液体流路用の空間を空けるためのエッチングマスク層14を(d)のように形成する。

0070

そして、SiN膜13をエッチングストップ層12まで高速エッチングして(e)のように形成し、最後に、エッチングストップ層12とエッチングマスク層14のアルミニウムを除去して(f)のように、吐出口形成壁1、液体流路壁6を形成する。

0071

このように吐出口形成壁1と液体流路壁6の高さを同じにすると製造工程を簡略化できる。

0072

なお、本実施例では、吐出口形成壁1および液体流路壁6を窒化シリコンで形成しているが、これに限らず、酸化シリコンまたは炭化シリコンで形成することもできる。

0073

(実施例4)実施例4は、実施例1の変形の液体吐出ヘッド(図3参照)を感光性樹脂を用いた半導体製造プロセスで製造する例である。図10図11は、図3に示した実施例1の変形例の、液体吐出ヘッドの要部の製造方法、ずなわち、吐出口形成壁1と液体流路壁6の部分の製造方法を説明する図である。この要部以外の部分は従来どおりに製造すればよく、ここでの説明は省略する。

0074

図10の(a)は、吐出エネルギ発生部3が搭載されている基板8の上部断面の一部を示している。この基板8の上に、液状のネガレジストタイプの第一の感光性樹脂をスピンコートして、(b)の18のように形成する。この状態で、フォトマスクをかけて(c)の第一の感光性樹脂膜の露光部分19を残すように露光する。これを、現像処理して未露光部分の20を取り去りベークすれば、(d)のように液体流路壁の一部を形成できる。

0075

更に、その上に、フィルム状のネガレジストタイプの第二の感光性樹脂膜を貼付け、(e)の21のように形成する。この状態で、フォトマスクをかけて(f)の第二の感光性樹脂膜の露光部分22を残すように露光する。これを、現像処理して未露光部分の23を取り去りベークすれば、(g)のように吐出口形成壁1と液体流路壁6を形成することができる。

0076

このように吐出口形成壁1と液体流路壁6の高さが同じにすると製造工程を簡略化できる。そして、この吐出口形成壁1と液体流路壁6の上に、開口部2を含むプレート7を貼り合わせるだけで液体流路が出来上がり、今までのように、吐出口と吐出エネルギ部を厳密に合わせる必要がなく製造上も楽になる。

0077

図10の工程に続けて、図10の(g)の構成の上にフィルム状のネガレジストタイプの第三の感光性樹脂膜を貼付け、図11の(h)の24のように形成する。この状態で、フォトマスクをかけて(i)に示すように第三の感光性樹脂膜の露光部分25を残すように露光する。これを、現像処理して未露光部分の26を取り去りベークすれば、(j)に示すように開口部2を含むプレート7が形成でき、半導体製造プロセス上で製造できるので、非常に精度も上がりコストも低減できる。

0078

(実施例5)図12は、実施例5である“液体吐出装置”の概略構成を示す斜視図である。本実施例は、図1および図2に示した液体吐出ヘッドを有するヘッドカートリッジ200を搭載した装置である。

0079

図12に示される液体吐出装置では、互いに平行な、リードスクリュー304およびガイド軸305が筐体に備えられている。リードスクリュー304およびガイド軸305には、キャリッジ301がリードスクリュー304およびガイド軸305と平行な方向に移動可能に取り付けられている。キャリッジ301は、キャリッジモータ(不図示)によってリードスクリュー304が回転されることで平行移動させられる。

0080

キャリッジ301には、図1および図2に示したような液体吐出ヘッド100を備えたヘッドカートリッジ200が搭載されている。液体吐出ヘッド100の吐出面の移動軌跡面の近傍には、紙押さえ板309が備えられている。

0081

また、本液吐出装置には、記録媒体である記録用紙306を液体吐出ヘッド100の記録領域に向けて搬送する給紙ローラ307と、液体吐出ヘッド100により記録された記録用紙306を排出するための排紙ローラ308とが備えられている。給紙ローラ307および排紙ローラ308は、不図示のモータにより回転される。そのモータや、給紙ローラ307および排紙ローラ308などから、ヘッドカートリッジ200の液体吐出ヘッド100から吐出された液体を受ける記録用紙306を搬送する記録媒体搬送機構が構成されている。そして、記録媒体搬送機構による記録用紙306の搬送方向と交差する方向にキャリッジ301が往復移動する。

0082

液体吐出ヘッド100から吐出されるインクが、液体吐出ヘッド100の吐出口面と対向する記録用紙306に付着することによって、記録用紙306の表面に記録画像が形成される。液体吐出ヘッド100による記録用紙306への記録と連動して、モータにより回転される給紙ローラ307および排紙ローラ308と、紙押さえ板309とによって記録用紙306が液体吐出装置の外部に排出される。

0083

(本発明の関連技術)なお、本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、液体の吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の液体吐出ヘッド、この液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の高密度化高精細化が達成できるからである。

0084

その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク液等)が保持されているシート液路に対応して配置されている電気熱変換体(本発明においては、吐出エネルギ発生部3である。)に、記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッド熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長収縮により吐出用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、前記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。

発明の効果

0085

以上説明したように、本発明によれば、小液滴においても、吐出の間隔が長くなっても吐出することができ、液滴の吐出速度を上げることができ、更に、繰り返し吐出周波数を非常に高くすることのできる。

0086

詳しくは、請求項1記載の発明によれば、吐出エネルギ発生部上方の液体中の吐出口の形状に応じた吐出量の液滴が吐出されるので、高解像度化の小液滴化をするために、液体と大気との界面の形状を小さくする必要がなくなり、また吐出エネルギが吐出口の中心により集中するため、吐出速度が速くて直進性に優れた液滴を吐出できる。請求項2記載の発明によれば、開口部を大きくできるため、開口での液体と大気との界面部分の液体粘度があがりにくく、同一ノズルの吐出の間隔が長くなっても安定して液滴を吐出できる。請求項3記載の発明によれば、一つの開口部から複数の液滴を吐出することができ階調記録もできる。

0087

請求項10記載の発明によれば、この吐出口形成壁と液体流路壁の上に、開口部を含むプレート7を貼り合わせれば液体流路が形成でき、製造工程を簡略化できる。

0088

請求項13,16記載の発明によれば、半導体製造プロセス上で製造できるので、非常に精度も上がりコストも低減できる。

図面の簡単な説明

0089

図1実施例1の要部を示す平面図
図2図1のX−Y線で切断した断面図
図3図2の変形例の断面図
図4実施例2の要部を示す平面図
図5図4のX−Y線で切断した断面図
図6図5の変形例の断面図
図7実施例1における液滴の吐出過程を示す図
図8実施例3の製造方法を示す図
図9実施例3の変形の製造方法を示す図
図10実施例4の製造方法を示す図(その1)
図11実施例4の製造方法を示す図(その2)
図12実施例5の概略構成を示す断面図
図13従来例の要部を示す断面図
図14従来例における液滴の吐出過程を示す図

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0090

3吐出エネルギ発生部
4液体流路
16吐出口

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