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課題

撮像時における倍率の検出を可能にする吸着ノズル,倍率検出方法吸着位置検出方法を提供する。

解決手段

吸着ノズル60のノズル本体80に、吸着管82の軸線軸対称の2つの位置に突起84を設け、その先端面を基準マーク96とする。撮像装置ズームレンズを有し、倍率を無段階に自動で変更可能である。電気部品32の大きさに応じて撮像倍率を設定し、各倍率で2つの基準マーク96を撮像し、それら基準マーク96の像に基づいて、撮像面を構成するピクセルのX軸,Y軸の各方向の長さの比およびサイズを求める。ピクセルサイズは倍率に1対1に対応し、電気部品32を撮像し、その像を処理する際、ピクセルサイズを使用することにより画像処理を精度良く行い、吸着ノズル60による電気部品32の保持位置誤差を精度良く検出することができる。

概要

背景

吸着ノズルは、例えば、電気部品プリント配線板に装着する電気部品装着システムにおいて使用される。吸着ノズルは、電気部品供給装置およびプリント配線板に対して移動させられ、電気部品を電気部品供給装置から取り出してプリント配線板に装着する。吸着ノズルにより吸着された電気部品は、一般に、電気部品供給装置からプリント配線板へ移動する途中で撮像装置により撮像され、吸着ノズルによる電気部品の吸着位置が検出される。そして、吸着位置があるべき正規の位置と比較され、実際の吸着位置が正規位置に対してずれていれば、そのずれが修正されてプリント配線板の部品装着箇所に精度良く装着される。

プリント配線板に装着される電気部品の大きさは、数十ミリから1ミリ未満まで様々であり、電気部品の大きさに応じて撮像装置の倍率を変えることが望ましい。大きさが異なる複数の電気部品を同じ倍率で撮像すれば、小さい電気部品について得られる像が小さく、画像処理精度が低くなるからである。そのため、特開平5−196441号公報に記載の撮像装置においては、倍率が互いに異なる二つのカメラが設けられている。電気部品の像を形成する像形成光は二つのカメラにそれぞれ入光し、各カメラが電気部品を撮像するが、電気部品が大きい場合には、倍率が小さいカメラの撮像により得られた像に基づいて、吸着ノズルによる電気部品の吸着位置が検出され、電気部品が小さい場合には、倍率が大きいカメラの撮像により得られた像に基づいて電気部品の吸着位置が検出される。電気部品が小さくても得られる像が大きいため、画像処理が精度良く行われる。

概要

撮像時における倍率の検出を可能にする吸着ノズル,倍率検出方法,吸着位置検出方法を提供する。

吸着ノズル60のノズル本体80に、吸着管82の軸線軸対称の2つの位置に突起84を設け、その先端面を基準マーク96とする。撮像装置はズームレンズを有し、倍率を無段階に自動で変更可能である。電気部品32の大きさに応じて撮像倍率を設定し、各倍率で2つの基準マーク96を撮像し、それら基準マーク96の像に基づいて、撮像面を構成するピクセルのX軸,Y軸の各方向の長さの比およびサイズを求める。ピクセルサイズは倍率に1対1に対応し、電気部品32を撮像し、その像を処理する際、ピクセルサイズを使用することにより画像処理を精度良く行い、吸着ノズル60による電気部品32の保持位置誤差を精度良く検出することができる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
8件

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請求項1

ノズル本体と、そのノズル本体から延び出した吸着管と、その吸着管からその吸着管の半径方向に離れた位置であって、その吸着管に吸着された電気部品撮像する撮像装置により撮像可能な位置において、前記ノズル本体に設けられた複数の基準マークとを含むことを特徴とする電気部品吸着ノズル

請求項2

前記基準マークが、前記ノズル本体から前記吸着管に平行に延び出た突起の先端に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の電気部品吸着ノズル。

請求項3

電気部品を負圧により吸着する吸着管からその吸着管の半径方向に離れた位置に基準マークを設け、その基準マークを、前記吸着管に吸着された電気部品を撮像する撮像装置により撮像し、その基準マークの像に基づいて撮像装置の倍率を検出することを特徴とする倍率検出方法

請求項4

前記基準マークを前記吸着管の半径方向に離れた複数の位置にそれぞれ設け、それら複数の基準マークの像間の距離に基づいて前記撮像装置の倍率を検出することを特徴とする請求項3に記載の倍率検出方法。

請求項5

吸着管により吸着された電気部品を撮像装置によって撮像し、吸着管による電気部品の吸着位置を検出する方法であって、前記撮像装置の倍率を変更するとともに、変更した撮像装置の倍率の正確な値を検出し、その検出した正確な倍率を使用して前記電気部品の画像処理を行う吸着位置検出方法。

技術分野

0001

本発明は、負圧により電気部品吸着する電気部品吸着ノズル,吸着ノズルにより吸着された電気部品を撮像する撮像装置倍率を検出する方法および吸着ノズルによる電気部品の吸着位置検出方法等に関するものである。

背景技術

0002

吸着ノズルは、例えば、電気部品をプリント配線板に装着する電気部品装着システムにおいて使用される。吸着ノズルは、電気部品供給装置およびプリント配線板に対して移動させられ、電気部品を電気部品供給装置から取り出してプリント配線板に装着する。吸着ノズルにより吸着された電気部品は、一般に、電気部品供給装置からプリント配線板へ移動する途中で撮像装置により撮像され、吸着ノズルによる電気部品の吸着位置が検出される。そして、吸着位置があるべき正規の位置と比較され、実際の吸着位置が正規位置に対してずれていれば、そのずれが修正されてプリント配線板の部品装着箇所に精度良く装着される。

0003

プリント配線板に装着される電気部品の大きさは、数十ミリから1ミリ未満まで様々であり、電気部品の大きさに応じて撮像装置の倍率を変えることが望ましい。大きさが異なる複数の電気部品を同じ倍率で撮像すれば、小さい電気部品について得られる像が小さく、画像処理精度が低くなるからである。そのため、特開平5−196441号公報に記載の撮像装置においては、倍率が互いに異なる二つのカメラが設けられている。電気部品の像を形成する像形成光は二つのカメラにそれぞれ入光し、各カメラが電気部品を撮像するが、電気部品が大きい場合には、倍率が小さいカメラの撮像により得られた像に基づいて、吸着ノズルによる電気部品の吸着位置が検出され、電気部品が小さい場合には、倍率が大きいカメラの撮像により得られた像に基づいて電気部品の吸着位置が検出される。電気部品が小さくても得られる像が大きいため、画像処理が精度良く行われる。

0004

しかしながら、倍率が異なるカメラを複数設け、電気部品を大きさに応じた倍率で撮像するにしても、撮像装置や、撮像装置を備えた装置,システム等のスペース,構造,コスト等の都合上、カメラの数には限りがあり、倍率の種類は限られる。また、撮像装置の撮像により得られる電気部品の像に基づいて電気部品の吸着位置等を精度良く検出するためには、撮像時の倍率が正確にわかっていることが望ましい。このことは、カメラを1台のみ用いて電気部品を撮像する場合にも同様である。

0005

本発明は、以上の事情背景とし、撮像時における倍率の検出を可能にする吸着ノズル,倍率検出方法,吸着位置検出方法および電気部品取扱装置を提供することを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の吸着ノズル,倍率検出方法,吸着位置検出方法および電気部品取扱装置が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。

0006

(1)ノズル本体と、そのノズル本体から延び出した吸着管と、その吸着管からその吸着管の半径方向に離れた位置であって、その吸着管に吸着された電気部品を撮像する撮像装置により撮像可能な位置において、前記ノズル本体に設けられた複数の基準マークとを含む電気部品吸着ノズル(請求項1)。基準マークの形状は任意であり、例えば、円形でもよく、あるいは三角形正方形長方形等の多角形でもよく、あるいは十字形でもよい。上記「撮像装置により撮像可能な位置」は、 (a)撮像装置の焦点を合わせることが可能であって、基準マークの鮮明な像が得られること、および (b)当該吸着ノズルによりプリント配線板等の回路基材への装着が予定されている少なくとも1種類の電気部品について設定された倍率で基準マークが撮像されたとき、それら基準マークの像が撮像領域内に形成されることの2つの条件を満たす位置である。基準マークは、撮像装置の焦点合わせの観点から、吸着管の長手方向に平行な方向において、吸着管に吸着された電気部品の底面とできる限り近い位置に設けられることが望ましい。一方、吸着管による電気部品の受取り時や引渡時に、基準マークを備えた部分と周辺部材との干渉を回避する観点からは、基準マークが吸着管の先端面より十分に後退した位置に設けられていることが望ましい。結局、基準マークは、吸着ノズルの先端面近傍であって、その先端面から一定距離後退した位置、例えば、吸着ノズルにより吸着された電気部品がプリント配線板等の回路基材に装着される場合、当該吸着ノズルによりプリント配線板等の回路基材への装着が予定されている電気部品のうちで最も高さの低いものと最も高いものとの高さの差より僅かに大きい距離だけ後退した位置に設けられることが望ましい。そのようにすれば、電気部品の装着時に既に回路基材に装着されている電気部品と基準マークを備えた部分とが干渉することはないからである。なお、ある吸着ノズルによりある電気部品が回路基材に装着される際、既に他の吸着ノズルによりさらに高い電気部品が回路基材に装着されている場合には、そのさらに高い電気部品と基準マークを備えた部分とが干渉する可能性があることとなるが、実際には、電気部品の装着は、小形の電気部品あるいは高さの低い電気部品から順に行われることが多いため、ある吸着ノズルによりある電気部品が装着される際に、その吸着ノズルにより装着されることが予定されている電気部品の中で最も高いものより高い電気部品が既に回路基材に装着されていることがないのが普通である。電気部品装着時には基準マークがノズル本体側へ後退させられ、あるいはノズル本体内へ収容されるようにしてもよい。そのようにすれば、電気部品の装着時における基準マークと、既に回路基材に装着されている電気部品との干渉回避を考慮しなくてもよくなる。例えば、吸着管の先端面あるいは吸着管に吸着された電気部品の底面と、基準マークとの、吸着管の軸方向における相対位置を一致させることができ、吸着管の先端面あるいは吸着管に吸着された電気部品と、基準マークとのより鮮明な像を得ることができる。なお、撮像装置の被写界深度が深く、吸着管に保持された電気部品の先端面と基準マークとの、吸着管の軸線に平行な方向の距離が長くても、電気部品および基準マークの両方を鮮明に撮像することができるのであれば、基準マークの吸着管の軸線に平行な方向における位置は、上記のような制限を受けない。そのため、例えば、基準マークを、ノズル本体の吸着管が延び出させられている端面に印刷により形成し、あるいはシールを貼り付ることにより形成することができる。これら基準マークは、画像処理においてノズル本体と区別可能に形成され、例えば、ノズル本体の基準マークが設けられる端面とは区別可能な明度あるいは色を有するものとされる。また、基準マークは、吸着管が電気部品を吸着した状態で撮像してもよく、吸着していない状態で行ってもよい。前者の場合、前述の「撮像装置により撮像可能な位置」は更に、吸着管が電気部品を吸着した状態において基準マークが電気部品に隠れない位置であることという条件を満たすことが必要になる。基準マークは、吸着管から半径方向に離れた位置に設けられているため、吸着管が電気部品を吸着したままの状態で基準マークを撮像し、倍率を検出することができるのであり、それにより、例えば、電気部品を1個装着する毎に倍率が変えられる場合、吸着管に吸着された電気部品が撮像されるのと併せて基準マークが撮像され、取得された倍率に従って電気部品の画像が処理されるようにすることができる。撮像装置として、例えば、一挙に被写体の二次元像を取得可能な面撮像装置を使用してもよく、あるいはラインセンサを使用してもよい。ラインセンサと吸着ノズルとを、吸着管の軸方向に直角な成分を有する方向に相対移動させつつ繰り返し撮像を行えば二次元像を得ることができる。ノズル本体に複数の基準マークを設ければ、それら基準マークを撮像装置により撮像し、その撮像により得られた複数の基準マーク間の距離と、実際の基準マーク間の距離(基準距離と称する)とに基づいて、撮像装置の実際の倍率を得ることができる。例えば、撮像により取得された基準マーク間の距離を基準距離で割れば倍率が得られるのである。そのため、撮像装置が、それぞれ倍率が固定であるが互いに異なる複数台のカメラを備え、電気部品の大きさに応じて倍率が異なるカメラで撮像する場合に、それらカメラの各倍率の実際の大きさを取得し、電気部品の画像処理を正確に行うことができる。倍率が固定の1台のカメラを備えた撮像装置の倍率も勿論取得可能である。また、撮像装置を、倍率が複数種類に変更可能な倍率可変のカメラを1台備えたものとし、電気部品をその大きさに応じた倍率で撮像する装置とすることができる。倍率が複数種類に変更される場合、誤差が生じ易く、必ずしも設定された倍率が得られるとは限らないのであるが、吸着ノズルに基準マークを設け、その撮像により実際の倍率を得れば、電気部品の大きさに応じて倍率を変えつつ、画像処理を精度良く行うことができる。カメラを複数有する撮像装置に比較してコンパクトであって、複数種類に異なる倍率で電気部品を撮像し得る撮像装置が得られる。倍率は、無段階に変更してもよく、多段階に変更してもよい。
(2)前記基準マークが、前記ノズル本体から前記吸着管に平行に延び出た突起の先端に設けられた (1)項に記載の電気部品吸着ノズル(請求項2)。基準マークをピン等の突起により構成すれば、例えば、吸着ノズルが保持した電気部品を回路基材に装着する場合、基準マークを、吸着管の先端面より後退した位置ではあるが、吸着管に吸着された電気部品の底面にできる限り近い位置に設けつつ、電気部品の装着時に既に回路基材に装着されている電気部品との干渉を回避することができる。突起の横断面積は小さくすることができ、吸着ノズルにより保持された電気部品が回路基材に装着された状態において、その電気部品と、隣接する電気部品との間の空間へ、隣接する電気部品の表面より回路基材の表面側の位置まで進入させることが可能である。ただし、その場合は、電気部品が設定された回転位置で装着される際、突起が隣接する電気部品との間の空間に進入するように、吸着ノズルの回転位置(中心線まわりの位置)を予め設定しておくことが必要である。そのためには、吸着ノズルが電気部品供給装置の電気部品を吸着する際の回転位置を、上記のことを考慮して設定しておくことが必要である。このように基準マークを突起の先端に設ければ、隣接する電気部品の間の隙間へ進入させることが可能であり、それにより、突起の長さ、すなわち基準マークの、吸着管の軸腺に平行な方向の長さが、回路基材に既に装着された電気部品の高さ等により制限されることが少なくなり、突起の先端と、吸着ノズルに保持された電気部品の底面との距離を短くし、基準マークのより鮮明な象を得ることが可能になる。また、電気部品の回路基材への装着順の設定の自由度が向上する。なお、突起を設ける主たる目的は、撮像装置の実際の倍率を取得することであるが、設けられた基準マークなり、突起なりは、別の目的に用いることもできる。例えば、吸着ノズルがノズル収容装置に収容される場合、収容時における吸着ノズルの回転位置の位置決めに用いることができる。例えば、吸着ノズルをノズル収容装置に収容する際に、ノズル収容装置に設けられた挿入穴に突起を挿入し、吸着ノズルの回転位置を決めるのである。その場合には、挿入穴を、少なくとも開口側端部においては開口側ほど内のり寸法が増大する形状とすることが望ましい。
(3)前記基準マークが、前記突起の先端面自体により形成された (2)項に記載の電気部品吸着ノズル。
(4)電気部品を負圧により吸着する吸着管からその吸着管の半径方向に離れた位置に基準マークを設け、その基準マークを、前記吸着管に吸着された電気部品を撮像する撮像装置により撮像し、その基準マークの像に基づいて撮像装置の倍率を検出する倍率検出方法(請求項3)。基準マークは、1つ設けてもよく、複数設けてもよい。 (1)項ないし (3)項に記載の各特徴は、本項に採用可能である。 (1)項において説明したように、吸着ノズルに基準マークを設け、基準マークを撮像することにより撮像装置の実際の倍率を検出することができる。ただし、本項の倍率検出方法においては、基準マークを吸着ノズルのノズル本体に設けることは不可欠ではない。ノズル本体とは別の部材に基準マークを設けてもよいのである。倍率は、例えば、基準マークについて予め設定された部分の現実の寸法を、その部分に対応する撮像上の寸法で割ることにより検出され、あるいは(11)項において説明するように、ピクセルサイズを取得することにより検出される。
(5)前記基準マークを前記吸着管の半径方向に離れた複数の位置にそれぞれ設ける(4) 項に記載の倍率検出方法。基準マークを1つ設けるのみでも、その実際の寸法と像の大きさとに基づいて倍率を検出することができる。しかし、例えば、基準マークが小さい場合には像も小さく、検出精度が低下する。それに対し、複数の位置に基準マークを設ければ、それら複数の基準マーク間の距離に基づいて倍率を検出することができ、基準マークが小さくても、より大きい距離を基準とすることにより、倍率を精度良く検出することができる。
(6)前記複数の基準マークの像間の距離に基づいて前記撮像装置の倍率を検出する (5)項に記載の倍率検出方法(請求項4)。基準マークの像間の距離は、基準マークの予め設定された部分間の距離であればよく、例えば、基準マークが円形の場合に円の中心間の距離とし、基準マークが三角形である場合に、3つの頂点のいずれか1つずつの間の距離とすることができる。
(7)前記互いに離れた複数の位置を、前記吸着管の軸線を対称軸として軸対称の複数の位置とする (5)項または (6)項に記載の倍率検出方法。複数の位置を、吸着管の軸線を対称軸として軸対称の複数の位置とすれば、撮像装置の撮像領域の外周部に基準マークを配置することができて、倍率の検出精度を向上させることができる。また、軸対称の複数の位置にある基準マークの画像処理は、それ以外の位置にある基準マークの画像処理より短時間で行い得ることが多く、画像処理時間を短縮し得る。
(8)前記互いに離れた複数の位置を、前記吸着管の軸線を中心とする少なくとも一つの円周上の位置とする (5)項または (6)項に記載の倍率検出方法。複数の位置を、吸着管の軸線を中心とする少なくとも一つの円周上の位置とすれば、撮像装置の撮像領域の外周部に基準マークを配置することができて、倍率の検出精度を向上させることができる。また、一円周上の複数の位置にある基準マークの画像処理は、それ以外の位置にある基準マークの画像処理より短時間で行い得ることが多く、画像処理時間を短縮し得る。上記(7) 項と本項との両方の要件を満たす位置に基準マークを3個以上設けることが特に望ましい。基準マークの数を増せば、撮像装置の光学系に歪みが存在する場合に、撮像領域各部の倍率を個別に検出することも可能となる。また、複数の円周上に基準マークを設ければ、保持された電気部品の大きさに応じて、異なる円周上の基準マークを選択して利用することも可能となる。
(9)前記互いに離れた複数の位置を、前記少なくとも一つの円周上の等角度間隔の位置とする (8)項に記載の倍率検出方法。本項は上記(7) 項および(8) 項の両方の要件を満たすものであり、特に望ましい。例えば、4つの基準マークを一円周上に等角度間隔に設ければ、発明の実施形態の項において説明するように、1回の撮像により互いに直交する2方向の倍率を個別に取得することができる。
(10)前記互いに離れた複数の位置が2つの位置である (5)項ないし (9)項のいずれか一つに記載の倍率検出方法。
(11)前記撮像装置が互いに直交するX軸とY軸との両方向に並んだ多数のピクセルを有し、前記倍率検出の工程が、X軸とY軸との両方向におけるピクセルサイズを検出する工程を含む (4)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の倍率検出方法。基準マーク等、撮像の対象物の像は、複数のピクセルの集合により形成され、対象物が同じであれば、倍率が大きいほど、像を形成するピクセル数が多く、1つのピクセルのX軸とY軸との両方向における各寸法にそれぞれ対応する実際の寸法は小さくなる。X軸,Y軸両方向における1ピクセルに対応する実際の寸法がピクセルサイズであって、ピクセル対応長さである。ピクセルサイズは倍率と1対1に対応しており、ピクセルサイズの検出は倍率検出の一態様であると考えることができる。
(12)前記撮像装置が互いに直交するX軸とY軸との両方向に並んだ多数のピクセルを備え、前記倍率検出の工程が、X軸とY軸との両方向におけるピクセルサイズの比を検出する工程を含む (4)項ないし (11) 項のいずれか1つに記載の倍率検出方法。ピクセルサイズの比を検出しておけば、例えば、ピクセルのX軸方向とY軸方向とにおけるピクセルサイズが互いに異なる場合、一方を撮像によって検出することにより、他方を演算により取得することができる。
(13)前記倍率検出の工程を前記吸着管が電気部品を吸着していない状態で行う (4)項ないし(12)項のいずれか一つに記載の倍率検出方法。
(14)前記倍率検出の工程を前記吸着管が電気部品を吸着した状態で行う (4)項ないし(13)項のいずれか一つに記載の倍率検出方法。(13)項に従属する形態では、吸着管が電気部品を吸着している状態と吸着していない状態との両方で倍率の検出が行われることとなる。
(15)吸着管により吸着された電気部品を撮像装置によって撮像し、吸着管による電気部品の吸着位置を検出する方法であって、前記撮像装置の倍率を変更するとともに、変更した撮像装置の倍率の正確な値を検出し、その検出した正確な倍率を使用して前記電気部品の画像処理を行う吸着位置検出方法(請求項5)。上記倍率の検出を、前記 (4)項ないし(14)項のいずれかにより行うことができる。また、その際、前記(1) 項ないし(3) 項に記載の特徴を採用することができる。上記吸着位置には、例えば、吸着管の軸線、あるいは吸着管およびそれを保持するノズル本体を含む吸着ノズルの軸線、さらには、吸着ノズルを保持するノズルホルダの軸線に直角な平面内における電気部品の中心の上記各軸線に対する相対位置である中心位置や、電気部品の吸着管,吸着ノズルあるいはノズルホルダの軸線まわりにおける回転位置がある。吸着ノズルが移動させられる場合、上記各軸線のいずれかについて移動位置が設定されるのであれば、上記中心位置は、電気部品の中心位置誤差を表し、吸着ノズルが上記各軸線のいずれかのまわりに回転させられる場合、上記各軸線のいずれかのまわりにおいて、吸着ノズルの原点位置に対する実際の回転位置と、原点位置に対して予め設定された部品基準回転位置との差が電気部品の回転位置誤差を表す。電気部品の撮像時の正確な倍率が得られれば、電気部品の吸着位置が精度良く得られ、例えば、電気部品の中心位置誤差や回転位置誤差を精度良く得ることができ、電気部品をプリント配線板に装着する場合、電気部品を正規の位置あるいは姿勢でプリント配線板の部品装着箇所に精度良く装着することができる。
(16)前記撮像装置の倍率の変更を、対象物の大きさに合わせて自動で行う(15)項に記載の吸着位置検出方法。例えば、対象物毎にそれを撮像する際の公称倍率に対応するデータを予め作成して記憶手段に記憶させておき、そのデータに基づいて倍率の変更が自動で行われるようにし、あるいは、対象物の像の大きさが予め設定された設定範囲内の大きさとなるように、倍率が自動で変更されるようにするのである。対象物を撮像するために設定された倍率は、設定倍率(公称倍率)であり、検出された正確な倍率は実倍率である。上記「公称倍率に対応するデータ」には、公称倍率自体を表す数値のデータ、大中小あるいは第1,第2倍率のように倍率のランクを表すデータ等が含まれる。
(17)前記倍率の変更を公称倍率の数値指定に基づいて行う(15)項または(16)項に記載の吸着位置検出方法。公称倍率の数値指定は、例えば、作業者による入力装置手動操作ホストコンピュータからのデータの供給により行われ、倍率の変更は自動で行われる。
(18)前記倍率の変更を手動操作により行う(15)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の吸着位置検出方法。
(19)前記倍率の変更を前記撮像装置の交換レンズ交換によって行う(15)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の吸着位置検出方法。
(20)前記吸着管に基準チップを吸着させ、その基準チップの前記撮像装置により撮像した像の画像処理によって前記倍率の検出を行う(15)項ないし(19)項のいずれか一つに記載の吸着位置検出方法。基準チップの実際の大きさは予め測定され、あるいは基準チップが精度良く作られているのであれば、公称寸法が実際の寸法とされる。基準チップの実際の寸法と、基準チップの撮像により得られる像の大きさとに基づいて倍率が検出される。本項の特徴は(15)項ないし(19)項に記載の特徴とは独立して採用することができる。
(21)前記吸着ノズルを保持するホルダに、吸着ノズルの代わりに倍率検出治具を保持させ、その倍率検出治具の被撮像部を前記撮像装置により撮像し、得られた被撮像部の像の画像処理により前記倍率の検出を行う(15)項ないし(20)項のいずれか一つに記載の吸着位置検出方法。吸着ノズルに基準マークを設ける場合、前述のように、基準マークを撮像装置により撮像可能な位置に設けることが必要であり、吸着管との関係において設置位置等に制限を受けるが、倍率検出治具であれば、そのような制限を受けることのない構成とすることができる。それにより例えば、発明の実施の形態の項において説明するように、複数の基準マークを被撮像部全体に設け、被撮像部の各部において個別に倍率を得ることができる。また、吸着ノズルに基準マークを設けなくてもよく、吸着ノズルの構成を簡易にすることができるとともに、プリント配線板に既に装着された電気部品と基準マークとの干渉の問題が生ずることがない。本項の特徴は(15)項ないし(20)項に記載の特徴とは独立して採用することができる。
(22)(a) ノズル本体と、(b) そのノズル本体から延び出した吸着管とを備え、負圧によって電気部品を吸着する吸着ノズルと、その吸着ノズルに対して予め設定された位置であって、前記吸着管に吸着された電気部品を撮像する撮像装置により撮像可能な位置に設けられた基準マークと、前記吸着管に吸着された電気部品と前記基準マークとを、吸着管の軸方向に平行な方向から撮像する撮像装置と、その撮像装置と前記吸着ノズルとを少なくとも前記吸着管の軸方向と交差する方向に相対移動させ、吸着ノズルと撮像装置とを対向させる相対移動装置と、前記撮像装置により撮像された画像の画像処理を行うことにより、撮像装置の倍率を取得するとともに、その取得した倍率を使用して前記吸着管に吸着された電気部品の少なくとも一部の位置を取得する画像処理装置とを含む電気部品取扱装置。基準マークは、吸着ノズル(例えば、ノズル本体)に設けてもよく、吸着ノズルとは別体に設けてもよい。基準マークと、吸着管に吸着された電気部品とを同時に撮像してもよく、別々に撮像してもよい。別々に撮像する場合には、吸着管に電気部品が吸着された状態で基準マークの撮像を行ってもよく、吸着されていない状態で撮像を行ってもよい。撮像装置は、例えば、面撮像装置でもよく、あるいはラインセンサでもよい。電気部品の一部,複数の部分あるいは全体の位置を取得すれば、電気部品の寸法,形状や吸着ノズルに対する相対位置を取得することができる。前記 (1)項ないし(21)項に記載の各特徴は、本項に記載の電気部品取扱装置に採用可能である。
(23)(a) ノズル本体と、(b) そのノズル本体から延び出した吸着管とを備え、負圧により電気部品を吸着する吸着ノズルと、倍率変更装置を備え、前記吸着管に吸着された電気部品を、吸着管の軸方向に平行な方向から撮像する撮像装置と、その撮像装置により、前記電気部品の撮像時と同じ状態で撮像可能な位置に設けられた標準被撮像部と、その標準被撮像部および前記吸着ノズルと前記撮像装置とを少なくとも前記吸着管の軸方向と交差する方向に相対移動させ、吸着ノズルおよび標準被撮像部と撮像装置とを対向させる相対移動装置と、前記撮像装置により撮像された画像の画像処理を行うことにより、前記撮像装置の倍率を取得するとともに、その取得した倍率を使用して前記吸着管に吸着された電気部品の少なくとも一部の位置を取得する画像処理装置とを含む電気部品取扱装置。倍率変更装置は、例えば、撮像装置のレンズ系の倍率を変更するものとされ、撮像装置の倍率として、例えば、レンズ系の倍率が取得される。標準被撮像部は、例えば、基準マーク,倍率検出治具の被撮像部,基準チップ等により構成される。基準マークは、吸着ノズル(例えば、ノズル本体)に設けてられてもよく、吸着ノズルとは別体に設けられてもよい。前記 (1)項ないし(21)項に記載の各特徴は、本項の電気部品取扱装置に採用可能である。
(24)前記標準被撮像部が、前記吸着管からその吸着管の半径方向に離れた位置であって、その吸着管に吸着された電気部品を撮像する撮像装置により撮像可能な位置において、前記ノズル本体に設けられた基準マークである(23)項に記載の電気部品取扱装置。上記(22)項ないし(24)項に記載の電気部品取扱装置は、電気部品を供給する電気部品供給装置と、電気部品が装着されるべきプリント配線板等の回路基材を支持する基材支持装置と組み合わせて、電気部品装着システムを構成することができる。その場合、電気部品取扱装置は、電気部品供給装置は、電気部品供給装置から電気部品を受け取り、搬送して、基材支持装置に支持された回路基材の電気部品装着部位へ装着する電気部品装着装置とすることが望ましい。

発明を実施するための最良の形態

0007

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1において10は、電気部品装着システム12のベースであり、システム本体を構成している。ベース10上には、電気部品取扱装置たる電気部品装着装置16,電気部品供給装置18およびプリント配線板支持搬送装置20等が設けられている。プリント配線板支持搬送装置20は、X軸方向(図1において左右方向)に配設された配線板コンベア22,配線板コンベア22の途中に設けられたプリント配線板支持装置(図示省略)および配線板クランプ装置(図示省略)を有し、プリント配線板24は配線板コンベア22により搬送されるとともに、予め定められた電気部品装着位置に位置決めされ、プリント配線板支持装置により支持される。回路基材の一種であるプリント配線板24は、原則として電気部品が装着されていないものであるが、一部に電気部品が装着されているものでもよい。配線板コンベア22の一側には、電気部品供給装置18が位置を固定して設けられている。この電気部品供給装置18については、本発明と直接関連がないため、説明を省略する。

0008

電気部品装着装置16を説明する。電気部品装着装置16は、図2に示す部品保持ヘッドたる部品装着ヘッド30が互いに直交するX軸方向およびY軸方向の成分を有する方向に直線移動して電気部品32を搬送し、プリント配線板24の表面に装着するものとされている。そのため、図1に示すように、ベース10の配線板コンベア22のY軸方向における両側にはそれぞれ、ボールねじ34がX軸方向に平行に設けられるとともに、X軸スライド36に設けられたナット37(図3には1個のみ図示されている)の各々に螺合されており、これらボールねじ34がそれぞれ、X軸スライド駆動用モータ38によって回転させられることにより、X軸スライド36がX軸方向に移動させられる。なお、ベース10上には、2つのボールねじ34の下側にそれぞれ案内部材たるガイドレール39が設けられており、X軸スライド36は被案内部材たるガイドブロック41においてガイドレール39(図3参照)に摺動可能に嵌合され、移動が案内される。

0009

X軸スライド36上には、ボールねじ40(図3参照)がY軸方向に平行に設けられるとともに、Y軸スライド42がナット43において螺合されている。このボールねじ40がY軸スライド駆動用モータ44(図1参照)によって回転させられることにより、Y軸スライド42は案内部材たる一対のガイドレール46に案内されてY軸方向に移動させられる。以上、ナット37,ボールねじ34,X軸スライド36およびX軸スライド駆動用モータ38、およびナット43,ボールねじ40,Y軸スライド42およびY軸スライド駆動用モータ44等がXYロボット48を構成している。

0010

Y軸スライド42の垂直な側面50には、図1および図2に示すように、部品装着ヘッド30が搭載されている。部品装着ヘッド30は、側面50に昇降可能かつ回転可能に取り付けられており、昇降装置52によって昇降させられ、回転装置54によって垂直軸線まわりに回転させられる。これら昇降装置52および回転装置54はY軸スライド42に設けられ、部品装着ヘッド30と共に移動させられる。昇降装置52は、本実施形態では、昇降用モータ56を駆動源とし、部品装着ヘッド30をプリント配線板24の表面に直角な方向に移動させ、プリント配線板24に接近,離間させる。

0011

部品装着ヘッド30は、図2に示すように、電気部品32を負圧により吸着する吸着ノズル60と、その吸着ノズル60を着脱可能に保持するホルダ62とを有し、吸着ノズル60およびホルダ62はXYロボット48により、水平面内の任意の位置へ移動させられる。吸着ノズル60はアダプタ66を介してホルダ62に保持されており、アダプタ66に対して着脱される。このホルダ62が吸着ノズル60を保持する構成は、特開平10−212023号公報に記載の部品装着ヘッドと同じであり、簡単に説明する。

0012

アダプタ66は、円形断面の嵌合部68を有し、ホルダ62に設けられた嵌合穴70に軸方向に相対移動可能に嵌合されるとともに、ホルダ62からの突出端部に設けられた大径の係合部72に、ホルダ62に設けられた複数の係合部材74が係合させられて保持されている。これら係合部材74はそれぞれ、係合部72に設けられた切欠76に嵌合され、アダプタ66とホルダ62との相対回転を阻止している。

0013

吸着ノズル60のノズル本体80は断面形状が円形を成し、その中心線上に吸着管82が嵌合され、固定されている。ノズル本体80には、吸着管82から離れるほど直径が漸減するテーパ状の突状の嵌合部84が設けられ、アダプタ66に設けられたテーパ状の嵌合穴86に嵌合されるとともに、ばね部材90によって嵌合穴86内に引き込まれ、位置決めされて保持されている。アダプタ66の嵌合部68はホルダ62の嵌合穴70に精度良く嵌合され、吸着ノズル60はアダプタ66にテーパ嵌合されており、吸着ノズル60がアダプタ66を介してホルダ62に保持された状態では、吸着管82の軸線がホルダ62の軸線と一致した状態となる。

0014

ノズル本体80のアダプタ66から突出した端部には、嵌合部84より大径の円板状のマーク保持部92が設けられるとともに、その吸着管82側の端面に2つの突起94が突設され、各先端面が基準マーク96を構成している。マーク保持部92は、基準マークないし基準マークを構成する部材を保持し得る形状を有するものであればよく、円板状に限らず、他の形状を有するものとしてもよい。突起94は、本実施形態においては、断面形状が円形を成し、ノズル本体80から吸着管82の長手方向と平行に延び出させられている。突起94の長さは、吸着管82より短く、吸着ノズル60により取扱いが予定されている複数種類の電気部品32のうちで最も低いものと最も高いものとの高さの差より僅かに大きい距離だけ、吸着管82の先端面98から後退した位置に設けられている。また、2つの突起94は、図2および図4に示すように、吸着管82の軸線を対称軸とする軸対称の位置であって、吸着管82からその吸着管82の半径方向に離れた位置に設けられ、ノズル本体80の互いに離れた2つの位置にそれぞれ設けられている。

0015

プリント配線板24には、複数種類の電気部品32が装着されるが、種類が異なれば大きさ(横断面積と高さとの少なくとも一方)が異なることが多い。ここでは、単純化のために、全部の種類の電気部品32の大きさが互いに異なり、横断面積が大きいほど高さも大きいものとする。電気部品32の装着に当たっては、電気部品32が大きいほど吸着管82の直径が大きい吸着ノズル60が使用される。そのため、吸着管82の直径が異なる複数種類の吸着ノズル60が用意され、図示しないノズル収容装置に収容されている。ノズル収容装置は、例えば、特開平10−21087号公報に記載のノズル収容装置と同様に構成することができ、吸着ノズル60は、マーク保持部92において、ノズル収容装置のノズル支持面により下方から支持され、ホルダ62のプリント配線板24の表面に平行な方向および直角な方向の移動等により、吸着ノズル60が自動交換される。複数種類の吸着ノズル60はそれぞれ、吸着管82の直径に応じた大きさの複数種類の電気部品32を装着する。そのため、1つの吸着ノズル60が装着する複数種類の電気部品32の大きさは異なるが、その差は小さい。なお、本実施形態においては、吸着管82の直径が異なっても、長さは同じであることとする。

0016

吸着ノズル60は、アダプタ66内に形成された空気通路110,ホルダ62内に形成された空気通路112,回転バルブ114,電磁方向切換弁116,118を経て負圧源120,正圧源122および大気に接続されており、電磁方向切換弁116,118の切換えにより、吸着管82が負圧源120,正圧源122および大気に択一的に連通させられる。吸着管82は、ノズル本体80内に設けられた通路124を経て空気通路110に連通させられており、負圧により電気部品32を吸着し、正圧の供給により電気部品32を開放する。

0017

また、前記回転装置54は、本実施形態では、回転用モータ126を駆動源とし、回転用モータ126の回転が回転伝達装置128によりホルダ62に伝達され、ホルダ62がその軸線まわりに回転られさせるとともに、吸着ノズル60がホルダ62の軸線まわりに、すなわち吸着管82の軸線まわりに回転させられる。吸着ノズル60の回転軸線ノズル回転軸線と称する。回転伝達装置128は、本実施形態においては、回転用モータ126により駆動される駆動ギヤ130,Y軸スライド42に垂直軸線まわりに回転可能かつ軸方向に移動不能に設けられ、駆動ギヤ130に噛み合わされた被駆動ギヤ132,被駆動ギヤ132内を貫通して設けられたスプライン穴134,ホルダ62に一体的に設けられ、スプライン穴134に相対回転不能かつ軸方向に相対移動可能に嵌合されたスプライン軸136を含む。

0018

Y軸スライド42にはさらに、プリント配線板24に設けられた基準マーク等を撮像する撮像装置ないし認識装置たるCCDカメラ140(図1参照)が設けられている。なお、図示は省略するが、本実施形態においては、Y軸スライド42に、CCDカメラ140による撮像時に撮像対象物照明する照明装置が設けられている。

0019

X軸スライド36にはまた、図1および図3に示すように、Y軸スライド42より下側であって、Y軸方向において電気部品供給装置18とプリント配線板支持搬送装置20との間の位置に、図1および図3に示すように、電気部品32の保持姿勢を撮像する認識装置ないし撮像装置たるCCDカメラ150および照明装置152が設けられており、本実施形態においては、吸着ノズル60に保持された電気部品32の正面像を撮像する。CCDカメラ150は、本実施形態においては、図5に概略的に示すように、CCD(電荷結合素子)154とレンズ系156とを備えており、被写体の二次元像を一挙に取得する。CCDカメラ150は、本実施形態においては、CCD154およびレンズ系156の光軸が吸着管82の長手方向と平行であって、垂直に、かつ、上向きに設けられている。

0020

CCD154は、一平面上に多数の微小受光素子が配列されたものであり、各受光素子の受光状態に応じた電気信号を発生させる。多数の受光素子の配列により撮像面160(図7参照)が形成されている。撮像面160は多数の受光素子に対応したピクセル162に分解され、各ピクセル162について画像データが作成されることとなる。

0021

本実施形態において撮像面160を構成するピクセル162は、X軸方向、Y軸方向においてそれぞれ複数ずつ配列されるとともに、X軸方向に配列されたピクセル数の方がY軸方向に配列されたピクセル数より多くされ、1個のピクセル162のX軸方向の寸法とY軸方向の寸法とは異なっている。画像処理は、撮像面160の4つの頂点のうちの1つ、例えば、左上の頂点を原点0として行われ、ピクセル単位で像の座標値が求められる。

0022

レンズ系156は、本実施形態においては、ズームレンズを備え、レンズ系156の倍率が自動で無段階に変更され、それによりCCDカメラ150の倍率が自動で無段階に変更されるように構成されている。ズームレンズの構成および倍率変更機構はよく知られており、簡単に図示および説明する。ズームレンズは複数のレンズを備えており、それらレンズがレンズ移動装置170(図5および図6参照)によって移動させられることにより、焦点距離が変えられ、レンズ系156の倍率が変更されてCCDカメラ150の倍率が変更されるとともに、ピント合わせが行われる。レンズ移動装置170は、例えば、図6に概略的に示すように、駆動源としてレンズ移動用モータ172を備え、レンズ移動用モータ172の回転が減速機174,駆動ギヤ176,被駆動ギヤ178によって駆動部材たる駆動筒180に伝達され、駆動筒180が回転させられることにより、レンズが移動させられる。本実施形態においては、レンズ移動装置170が倍率変更装置を構成している。

0023

レンズ移動用モータ172は、本実施形態においては、電動モータの一種であって、回転角度の精度の良い制御が可能な回転モータであるステップモータにより構成されている。レンズ移動用モータ172の回転角度は、回転検出装置の一種であるエンコーダ182により検出され、その検出値からCCDカメラ150の倍率がわかる。エンコーダ182は、本実施形態では、アブソリュートタイプとされており、その0点位置からの回転角パルス数で表される)と倍率との関係が予め取得され、後述するコンピュータのRAMに設けられたレンズ移動用モータ回転角メモリに記憶されている。

0024

CCDカメラ150の倍率は、本実施形態においては、電気部品32の種類毎に異ならされ、電気部品32が小さいほど倍率は大きく設定されている。一定の倍率で全ての電気部品32が撮像される場合には、図8に示すように、小さい電気部品32の像が小さくなり、画像処理精度が低くなるが、電気部品32が小さいほど倍率を大きくすれば、図9に示すように、大きい電気部品32は小さい倍率で撮像面160に収まる大きさに撮像され、小さい電気部品32は大きい倍率で撮像されて大きい像が得られる。なお、理解を容易にするために、電気部品32の撮像により得られる像についても、電気部品32と同じ符号を付すこととする。

0025

複数種類の吸着ノズル60の前記各2つずつの基準マーク96は吸着管82の軸線に対して、半径方向において、その吸着ノズル60が装着する複数種類の電気部品32の各々について設定された倍率のうち、最大の倍率で撮像されたときでも、撮像面160に像が形成される距離を隔てた位置に設けられている。後述するように、実際の撮像倍率の検出が、2つの基準マーク96を同時に撮像し、それらの像に基づいて行われるからであり、吸着ノズル60の種類によって、2つの基準マーク96の吸着管82の軸線からの距離が異ならされている。吸着管82が細いもの(撮像倍率が大きいもの)ほど距離が短くされているのである。

0026

2つの基準マーク96はさらに、吸着ノズル60により吸着された電気部品32がCCDカメラ150によって撮像されるとき、電気部品32に隠れず、電気部品32と重なることなく、電気部品32の像の外に基準マーク96の像が形成される位置に設けることが望ましい。あるいは2つの基準マーク96は、吸着ノズル60が吸着する電気部品32が小さい場合には、電気部品32に隠れず、電気部品32が大きい場合には隠れる位置に設けてもよい。基準マーク96の像の一部が電気部品32の像と重なったりすることがあっても、例えば、基準マーク96の吸着管82の軸線(ノズル回転軸線)に対する位置に基づいて、電気部品32と基準マーク96とが重なって形成された像の輪郭線から、基準マーク96の像により形成される輪郭線を除いて電気部品32の像のみが得られるようにすればよい。2つの基準マーク96の吸着管82の軸線に対する位置は、設計上、わかっており、例えば、吸着ノズル60が回転方向において原点位置に位置する状態における吸着管82の軸線の位置と2つの基準マーク96との、吸着管82の軸線に直角な面内における相対位置が取得され、撮像時における吸着ノズル60の回転位置の原点位置に対する位置が取得されれば、吸着管82の軸線位置から2つの基準マーク96の位置が得られる。あるいは、基準マーク96を、その横断面積が、電気部品32と近接して撮像されたり、あるいは重なって撮像されても、電気部品32の像の取得に支障を及ぼさないほど、小さいものとしてもよい。

0027

CCDカメラ150の焦点は、電気部品32に合わされる。基準マーク96の撮像、および吸着ノズル60により吸着された電気部品32の撮像は、吸着ノズル60が上昇端位置にある状態で行われ、焦点は、例えば、複数種類の電気部品32の各高さの平均値に等しい距離、吸着管82の先端面98から離れた位置に合わされるのである。前述のように、電気部品32は横断面積が大きいほど高さが高く、電気部品32のCCDカメラ150により撮像される面と基準マーク96との距離が大きくなるが、電気部品32の横断面積が大きいほど倍率が小さくされ、倍率が小さいほど被写界深度が深くなるため、基準マークも被写界深度内にあって、鮮明な画像が得られる。

0028

なお、倍率の変更時には、レンズ移動用モータ172は予め定められた一方向に回転させられる。変更後の倍率と、現に設定されている倍率とを比較し、レンズ移動用モータ172の同じ方向の回転によって変更後の倍率が得られる位置へレンズが移動させられるようにするのである。それにより、バックラッシュ等に基づく誤差等が除かれ、レンズ移動用モータ172を設定された角度回転させれば、それに対応した倍率が得られ、倍率が再現される。

0029

本電気部品装着システム12は、図10に示す制御装置200により制御される。制御装置200は、PU202,ROM204,RAM206およびそれらを接続するバスを有するコンピュータ210を主体とするものであり、コンピュータ210のバスに接続された入出力インタフェース212には、CCDカメラ140,150,エンコーダ182,216,218,220,222,入力装置224等が接続されている。エンコーダ216ないし222は、エンコーダ182と同様に回転検出装置を構成し、それぞれ、X軸スライド駆動用モータ38,Y軸スライド駆動用モータ44,昇降用モータ92,回転用モータ126の回転角度を検出する。入力装置224は、テンキーファンクションキー等、入力用の各種キーを備え、入力装置224を用いてデータ,作動指令等の入力等が行われる。

0030

入出力インタフェース212にはまた、駆動回路230を介してX軸スライド駆動用モータ38を始めとする各種アクチュエータ等が接続されるとともに、制御回路232を介してCCDカメラ140,150,照明装置152が接続されている。CCDカメラ140,150はそれぞれ、正確には、CCDが接続されている。X軸スライド駆動用モータ38等、各モータは駆動源たる電動モータの一種であり、本実施形態ではサーボモータとされているが、回転角度を制御可能なモータであれば採用可能であり、ステップモータ等を用いることもできる。これら駆動回路230,制御回路232がコンピュータ210と共に制御装置200を構成している。RAM206には、図17に示すように、プログラムメモリ等がワーキングメモリと共に設けられている。プログラムメモリには、図示しないメインルーチン図12に示す倍率検出ルーチン図13に示すノズル回転軸線位置検出ルーチン図14に示す電気部品装着ルーチン等、種々のプログラム等が記憶されている。

0031

RAM206に設けられた設定倍率メモリには、図15に示すように、複数種類の電気部品32の各々について設定されたCCDカメラ150の倍率を表すデータ(図15において電気部品32はEで表されている)が、電気部品32の種類と対応付けて記憶され、ノズル−部品データメモリには、図16に示すように、複数種類の吸着ノズル60の各々が装着する電気部品32の種類数,電気部品32の種類および装着順を表すデータが吸着ノズル60の種類と対応付けて記憶されている。なお、本実施形態においてプリント配線板24への電気部品32の装着は、小さい電気部品32から順に行われ、ノズル番号Nが小さいほど、装着する電気部品32は小さいこととする。また、部品番号n(図15および図16中、Eに付された数字)が小さいほど、電気部品32は小さいこととする。したがって、設定倍率Rは、付された数字が小さいほど、倍率が大きいこととなる。また、上記設定倍率等のデータは、本実施形態においては、図示しないホストコンピュータからコンピュータ210に供給され、設定倍率メモリ等に記憶される。

0032

以上のように構成された電気部品装着システム12において、本実施形態では、プリント配線板24への電気部品32の装着に先立って、CCDカメラ150の倍率が検出される。前述のように、複数種類の電気部品32の各々について、それら電気部品32を撮像する際のCCDカメラ150の倍率が設定されており、電気部品32の撮像時には、設定された倍率で撮像されるようにCCDカメラ150の倍率が設定倍率に従って変更される。しかし、誤差等により、実際の倍率が設定された倍率(公称倍率)になっているとは限らないため、実際の倍率である実倍率が検出される。この検出は、本実施形態では、吸着ノズル60が電気部品32を保持していない状態で行われる。実倍率は、本実施形態では、撮像面160を構成するピクセル162のサイズであるピクセルサイズを取得することにより検出される。X軸,Y軸の両方向における1ピクセルに対応する実際の寸法がピクセルサイズであって、ピクセル対応長さである。ピクセルサイズは倍率と1対1に対応しており、ピクセルサイズを検出すれば、実倍率が得られる。

0033

倍率検出を図11に基づいて概略的に説明する。倍率検出は、電気部品32のプリント配線板24への装着に先立って行われ、複数種類の電気部品32の各々について設定された設定倍率の全部について行われる。そのため、複数種類の吸着ノズル60は、順次、ホルダ62により保持されて撮像位置へ移動させられ、吸着ノズル60の各々について、電気部品32の種類に応じて倍率が複数種類に変更されて撮像が行われる。撮像は、吸着ノズル60が上昇端位置に位置する状態で行われる。この際、まず、ピクセル比が求められる。ピクセル比は、1つのピクセル162のX軸方向の長さとY軸方向の長さとの比であり、この比を用いてピクセルサイズが求められる。ピクセル比の取得は、1番最初の倍率検出時にのみ行われ、2番目以降の倍率検出時には、既に求められているピクセル比が用いられる。吸着ノズル60の各種移動位置は、本実施形態では、ホルダ62の軸線について設定されており、撮像位置は、本実施形態では、ホルダ62の軸線であってノズル回転軸線が撮像面160の撮像中心と一致する位置である。

0034

ピクセル比およびピクセルサイズは、吸着ノズル60の撮像により得られる2つの基準マーク96の像に基づいて求められる。2つの基準マーク96を、その各中心を通る直線がX軸,Y軸にそれぞれ平行となる状態で撮像し、各状態における2つの基準マーク96の像の中心間の距離をピクセル値で求める。そして、一方の距離を他方で割ってピクセル比を求め、2つの基準マーク96の中心間の実際の距離,ピクセル値により得られる距離およびピクセル比に基づいて、X軸,Y軸方向における各ピクセルサイズが求められる。

0035

1つの吸着ノズル60が装着する複数種類の電気部品32の各々について設定された倍率の全部について実倍率の検出が済んだならば、吸着ノズル60が交換され、その吸着ノズル60が装着する複数種類の電気部品32の各々について設定された倍率の検出が行われる。

0036

倍率検出を図12に示すフローチャートに基づいて具体的に説明する。まず、ステップ11(以下、S11と略記する)においてフラグF1がONにセットされているか否かの判定が行われる。フラグF1は、ONにセットされることにより、吸着ノズル60に付されたノズル番号Nについて初期設定が行われ、1にセットされたことを記憶する。フラグF1はメインルーチンの初期設定等においてOFFリセットされており、S11の判定はNOになってS12が実行され、ノズル番号Nが1にセットされた後、S13が実行され、フラグF1がONにセットされる。

0037

次いでS14が実行され、フラグF2がONにセットされているか否かの判定が行われる。フラグF2はセットにより、倍率検出が行われる吸着ノズル60がホルダ62に保持され、撮像位置へ移動させられたことを記憶する。フラグF2はメインルーチンの初期設定等においてリセットされており、S14の判定はNOになってS15Aが実行され、ノズル番号Nの吸着ノズル60がホルダ62によりノズル収容装置から取り出されて保持され、XYロボット48により撮像位置へ移動させられ、CCDカメラ150と対向させられる。ノズル収容装置における吸着ノズル60の収容位置は、本実施形態においては予め設定されており、ノズル番号Nからわかる。

0038

S15Bにおいて移動が完了したか否かの判定が行われ、移動が完了していなければ、S15Bの判定はNOになってルーチンの実行は終了する。ノズル番号Nの吸着ノズル60がホルダ62により保持されて撮像位置へ移動させられ、停止させられたならば、S15Bの判定がYESになってS16が実行され、フラグF2がONにセットされる。次いでS17が実行され、ノズル番号Nの吸着ノズル60により装着される電気部品32の種類数を数えるカウンタカウント値Cが1にセットされる。カウンタは、図示は省略するが、RAM206に設けられている。

0039

続いてS18が実行され、ノズル番号Nの吸着ノズル60により装着されるC番目の種類の電気部品32について設定された倍率が読み出された後、S19が実行され、CCDカメラ150のレンズ系156においてレンズが移動させられ、CCDカメラ150の倍率が設定倍率を得るべく変更される。設定倍率に対応して設定されたレンズ移動用モータ172の回転角がレンズ移動用モータ回転角メモリから読み出され、レンズ移動用モータ172が起動されてレンズが移動させられ、CCDカメラ150の倍率が設定倍率となるようにされるのである。そして、S20が実行され、フラグF3がONにセットされているか否かの判定が行われる。フラグF3は、セットにより、ピクセル比が取得されたことを記憶する。S20が1回目に行われるとき、フラグF3はOFFにリセットされており、S20の判定はNOになってS21が実行され、ピクセル比が取得される。

0040

ピクセル比の取得時には、まず、CCDカメラ150により2つの基準マーク96が同時に撮像される。この際のCCDカメラ150の倍率は、ノズル番号1番の吸着ノズル60により装着される1番目の種類の電気部品E1について設定された倍率R1であり、その吸着ノズル60が装着する複数種類の電気部品32について設定された倍率のうちで最大である。撮像は、吸着ノズル60が上昇端位置に位置する状態で行われ、前述のように、基準マーク96は被写界深度内にあり、鮮明な画像が得られる。撮像時には、基準マーク96は照明装置152により照明される。

0041

この撮像により撮像面160に形成される2つの基準マーク96の像および吸着管82の像を図18に示す。2つの基準マーク96の像が画像処理され、各中心M1,M2が求められる。画像処理は、例えば、パターンマッチングにより行われる。パターンマッチングによる画像処理の手法は、例えば、特開平11−211420号公報に記載されているようによく知られており、説明を省略する。なお、図中、十字印で示すのは、撮像中心であり、撮像面160の中心である。

0042

2つの基準マーク96の像の中心M1,M2を通る直線は、X軸とY軸との両方に対して傾斜しているのが普通である。そのため、中心M1,M2の各座標(XM1,YM1),(XM2,YM2)が求められ、中心M1,M2を通る直線のX軸,Y軸に対する各傾斜角度θx ,θy が正負の符号を付して求められる。この傾斜角度は、上記直線のX軸,Y軸に対する回転位置を表し、図18に示すように、2つの中心M1,M2のうちの1つ、例えば中心M2について求めてもよく、あるいはノズル回転軸線の位置(撮像中心)において求めてもよく、あるいは2つの中心M1,M2の中点において求めてもよい。そして、傾斜角度θx に基づいて吸着ノズル60が回転させられ、図19に示すように、中心M1,M2を通る直線がX軸に平行とされる。この状態で2つの基準マーク96が撮像され、撮像後、傾斜角度θyに基づいて吸着ノズル60が回転させられ、図20に示すように、中心M1,M2を通る直線がY軸に平行となる状態で2つの基準マーク96が撮像される。

0043

そして、2つの基準マーク96の中心を通る直線がX軸に平行な状態における中心M11,M12の各座標値(XM11 ,YM11 ),(XM12 ,YM12 )、Y軸方向に平行な状態における中心M21,M22の各座標値(XM21 ,YM21 ),(XM22,YM22 )が求められる。これら座標値はピクセルを単位とする。その後、中心M11,M12の各X座標値XM11 ,XM12 のうち、大きい方のX座標値(ここではXM11 とする)から小さい方のX座標値(ここではXM12 とする)が引かれ、中心M11,M12間の距離LPXが求められる。同様に、中心M21,M22間の距離LPYが求められる。そして、本実施形態においては、距離LPYを距離LPXで割ることによりピクセル比Pが求められ、RAM206に設けられたピクセル比メモリに記憶される。

0044

ピクセル比Pの取得後、S22が実行され、ピクセルサイズの取得が行われる。ピクセル値で表される距離LPXおよび距離LPYはそれぞれ、2つの基準マーク96の各中心間の実際の距離LMA (図4参照)と等価である。そのため、距離LMAを距離LPXで割ることにより、ピクセル162のX軸方向の長さLPXA が得られ、距離LMAを離LPYで割ることにより、ピクセル162のY軸方向の長さLPYA が得られる。これら長さは、撮像倍率と対応付けてRAM206のピクセルサイズメモリに記憶される。2つの基準マーク96の中心間の実際の距離LMAは、予め測定装置を用いて測定され、基準マーク実中心間距離メモリに記憶されている。

0045

ピクセルサイズの取得後、S23が実行され、フラグF3がONにセットされ、ピクセル比が取得されたことが記憶される。次いでS25が実行され、ノズル番号Nの吸着ノズル60により装着される複数種類の電気部品32の各々について設定された倍率の全部について、実倍率の検出が行われたか否かが判定される。この判定は、例えば、カウンタのカウント値Cが、ノズル番号Nの吸着ノズル60により装着される電気部品32の種類数と等しくなったか否かにより行われる。この判定は当初はNOであり、S25の判定はNOになってS26が実行され、カウント値Cが1増加させられてルーチンの実行が終了する。

0046

そして、次にノズル番号1の吸着ノズル60により吸着される2番目の電気部品32であって、部品番号2の電気部品32について設定された倍率R2について、実倍率が検出される。吸着ノズル60は変わらず、撮像位置にあり、S11,S14の判定がそれぞれYESになってS18,S19が実行され、CCDカメラ150の倍率が、部品番号2の電気部品32について設定された倍率R2に変更されるようにされる。ピクセル比Pの取得は最初に1回のみ行われ、次の倍率検出時には行われない。倍率が変わっても、ピクセル比Pは同じであるからであり、フラグF3がONにセットされていることにより、S20の判定がYESになってS24が実行され、ピクセルサイズが取得される。S24におけるピクセルサイズの取得においては、ピクセル比メモリに記憶されたピクセル比Pが用いられる。

0047

S24におけるピクセルサイズの取得時には、吸着ノズル60が1回、撮像され、2つの基準マーク96の撮像により、図21に示すように、撮像面160に2つの基準マーク96の像が形成される。そして、これら二つの像の中心点M1,M2の座標値M1(XM1,YM1),M2(XM2,YM2)が求められ、両端を中心点M1,M2により規定される線分LS の長さが (1)式で表される。
LS =√(LMX2 +LMY2 )=√{LMX2 +(LMX×P)2 }・・・ (1)
ただし、LMXは、線分LS のX軸方向の成分のピクセル値で表される長さであり、XM1,XM2のうち、大きい方の値から小さい方の値を引くことにより得られ、LMYは、線分LS のY軸方向の成分のピクセル値で表される長さであり、YM1,YM2のうち、大きい方の値から小さい方の値を引くことにより得られる。

0048

このピクセル値で表される線分LS の長さは、二つの基準マーク96の中心間の実際の距離LMAに等しく、ピクセル162のX軸方向の長さLPXA は (2)式で表され、ピクセル162のY軸方向の長さLPYA は (3)式で表される。そして、(1)式および (2)式からX軸方向の長さLPXA が求められ、長さLPXA およびピクセル比PからY軸方向の長さLPYA が求められ、これら長さLPXA ,LPYA は設定倍率と対応付けてピクセルサイズメモリに記憶される。
LPXA =LMA/LS ・・・ (2)
LPYA =(LMA/LS )×P・・・ (3)

0049

なお、2つの基準マーク96の像の中心を通る直線がY軸方向に平行であり、XM1=XM2であれば、LMXは0になり、 (1)式においてLS は0になる。その場合には、 (4)〜 (6)式を用いてピクセルサイズが演算される。
LS =√(LMX2 +LMY2 )=√{(LMY/P)2 +LMY2 }・・・ (4)
LPYA =LMA/LS ・・・ (5)
LPXA =(LMA/LS )/P・・・ (6)

0050

なお、基準マーク96を撮像する場合、基準マーク96の明るさによって、撮像面160に形成される像の大きさが変わることがある。像の、X軸,Y軸方向においてそれぞれ、互いに対向する輪郭線あるいは輪郭線を構成する輪郭点ないしは背景の像との境界の位置が、X軸,Y軸方向に平行な方向において互いに接近あるいは離間する向きに変わって、像が伸縮するのであり、基準マーク96が明るいほど像が伸び暗いほど像が縮む。しかし、本実施形態におけるように互いに離れて設けられた2つの基準マーク96の像の中心間の距離は、基準マーク96の明るさによって像の伸縮の影響を受けない。像の大きさ(太さ)が変わっても、基準マーク96の像の中心の位置は変わらず、上記中心間距離は変わらないのであり、ピクセルサイズを正確に取得することができる。

0051

ノズル番号Nの吸着ノズル60により装着される複数種類の電気部品32の各々について設定された倍率の全部について、実倍率の検出が行われるまで、S11,S14,S18,S19,S20,S24〜S26が繰り返し実行される。N番の吸着ノズル60により装着される複数種類の電気部品32の各々について設定された倍率の全部について、実倍率の検出が行われれば、S25の判定がYESになってS27が実行され、全部の吸着ノズル60について実倍率の検出が行われたか否かが判定される。この判定は、例えば、ノズル番号Nが全部の種類の吸着ノズルを表す数と等しくなったか否かにより行われる。この判定はNOであり、S28が実行されてノズル番号Nが1増加させられるとともに、フラグF2がOFFにリセットされる。それにより、S15Aが実行され、ホルダ62はノズル収容装置へ移動し、吸着ノズル60を交換して撮像位置へ移動させられ、、次の吸着ノズル60が吸着する電気部品32について設定された倍率の実倍率の検出が行われる。

0052

全部の吸着ノズル60について、吸着する電気部品32について設定された倍率の実倍率の検出が行われるまで、S11,S14〜S28が繰り返し実行され、終了すれば、S27の判定がYESになってS29が実行され、倍率検出の終了が記憶されるとともに、フラグF1等のリセット等の終了処理が行われる。倍率検出の終了は、例えば、RAM206にフラグを設けてONにセットすることにより記憶され、それにより、本実施形態では、検出後は、倍率検出ルーチンは行われず、倍率検出実行指令される等、倍率検出実行条件成立するまで倍率検出は行われない。

0053

X軸,Y軸の各方向のピクセルサイズが取得されたならば、図13に示すノズル回転軸線位置検出ルーチンが実行され、撮像時におけるノズル回転軸線の位置であって、ホルダ62の軸線の位置が検出される。吸着ノズル60の撮像位置は、前述のように、ノズル回転軸線(ホルダ62の軸線)が撮像中心と一致する位置であり、吸着ノズル60を撮像位置へ移動させるために設定されたX軸方向およびY軸方向の各移動距離に従って吸着ノズル60を移動させれば、ノズル回転軸線が撮像中心と一致する状態となるはずである。しかし、実際には、電気部品装着装置16等の組付誤差やXYロボット48を構成するボールねじ34,40等の熱膨張等により、吸着ノズル60は指示された位置からずれた位置へ移動させられ、停止させられることがある。ノズル回転軸線の位置は、後述するように、吸着ノズル60による電気部品32の保持位置誤差を検出するために必要であり、ノズル回転軸線位置検出ルーチンが実行され、正確な位置が求められる。ノズル回転軸線位置の検出は、実倍率の検出に先立って行ってもよい。

0054

ノズル回転軸線位置の検出は、予め設定された条件が満たされたとき、例えば、電気部品32の装着開始前、あるいは電気部品32の装着開始から設定時間が経過した場合、プリント配線板24への電気部品32の装着数設定数に達した場合に行われる。また、ノズル回転軸線の位置検出は、吸着ノズル60が電気部品32を保持していない状態で行われる。ノズル回転軸線位置検出ルーチンのS41においては、現にホルダ62に保持されている吸着ノズル60が撮像位置へ移動させられ、停止させられた後、S42が実行され、CCDカメラ150により撮像される。この際、CCDカメラ150の倍率は、ホルダ62に保持されている吸着ノズル60により吸着される複数種類の電気部品32についてそれぞれ設定された倍率のうち、最大の倍率とされる。

0055

撮像後、S43が実行され、ノズル回転軸線の位置が検出される。撮像により、例えば、図21に示すように、2つの基準マーク96の像および吸着管82の像が得られる。2つの基準マーク96は吸着管82の軸線に対して軸対称に設けられており、ノズル回転軸線(図中、Nで表す)は、2つの基準マーク96の各中心の中間に位置する。そのため、ノズル回転軸線Nの座標は、2つの基準マーク96の像の中心M1 ,M2 の各座標値M1 (XM1,YM1),M2 (XM2,YM2)から求められ、{(XM1+XM2)/2,(YM1+YM2)/2}である。このノズル回転軸線Nの座標値はピクセル値であり、X座標値およびY座標値にそれぞれ、倍率に対応して記憶されているX軸,Y軸方向の各ピクセルサイズが掛けられ、ノズル回転軸線Nの現実の位置(XNA,YNA)が求められ、ノズル回転軸線位置メモリに記憶される。なお、ノズル回転軸線の位置は、予め設定された条件が満たされる毎に検出され、更新されるため、ボールねじ34,40等の熱膨張量の変化等があっても、その影響を排除し、あるいは小さく抑えることができる。

0056

ノズル回転軸線Nの位置が求められたならば、プリント配線板24への電気部品32の装着が開始される。プリント配線板24への電気部品32の装着時には、プリント配線板24が搬送コンベア22によってプリント配線板支持装置上へ搬入され、プリント配線板支持装置によって支持されるとともに配線板クランプ装置により固定される。この状態で部品装着ヘッド30がXYロボット48によって移動させられ、電気部品供給装置18から電気部品32を取り出し、その後、プリント配線板24の所定の部品装着箇所へ移動して電気部品32を装着する。部品装着ヘッド30は、電気部品供給装置18からプリント配線板24へ移動する途中で必ず、X軸スライド36上に設けられたCCDカメラ150の上方を通る。部品装着ヘッド30は、前述の予め設定された撮像位置であって、CCDカメラ150の上方において、CCDカメラ150と対向する状態で停止させられ、電気部品32が撮像されるとともに、吸着管82による電気部品32の吸着位置の検出が行われる。

0057

電気部品32の吸着位置は、本実施形態では、吸着管82の軸線に直角な平面である水平面内における電気部品32の中心の、吸着管82の軸線に対する相対位置である中心位置と、電気部品32の吸着管82の軸線まわりにおける回転位置とを含む。本実施形態では、吸着ノズル60の移動位置が、ホルダ62の軸腺であって、ノズル回転軸線について設定されるとともに、吸着管82の軸線はホルダ62の軸線と一致しており、電気部品32の中心位置は、中心位置誤差を表す。

0058

また、吸着管82の軸線まわりにおいて、部品基準回転位置が、吸着ノズル60の、吸着管82の軸線まわりにおける原点位置に対して予め設定され、電気部品32の実際の回転位置(吸着ノズル60の原点位置に対する回転位置)の、部品基準回転位置に対する差が回転位置誤差を表す。単純化のために、ここでは、電気部品32が吸着時の回転位置のままプリント配線板24に装着され、吸着管82の軸線まわりにおける原点位置と部品基準回転位置とが同じであり、回転位置を求めることにより、回転位置誤差が求められる。部品基準回転位置は、吸着時における電気部品32のあるべき回転位置であって、本実施形態では、図22二点鎖線で示すように、電気部品32の互いに直交する2辺のうちの短辺がX軸に平行となり、長辺がY軸に平行となる位置とされている。なお、電気部品32が正方形であれば、例えば、互いに直交する2辺がそれぞれX軸,Y軸に平行となる位置が、基準回転位置とされる。このように電気部品32の中心位置および回転位置が得られれば、吸着ノズル60による電気部品32の保持位置誤差である中心位置誤差および回転位置誤差が得られ、それらを補正して電気部品32をプリント配線板24に装着することが可能になる。

0059

電気部品32の装着は、図14に示す電気部品装着ルーチンに基づいて行われる。電気部品装着ルーチンのS51においては、吸着ノズル60が電気部品供給装置18へ移動させられ、電気部品32を吸着する。吸着後、吸着ノズル60はプリント配線板24へ移動させられるが、その途中で電気部品32がCCDカメラ150により撮像される。そのため、S52においてCCDカメラ150の倍率が読み出される。電気部品装着ルーチンにおいては、現に電気部品32の装着を行っている吸着ノズル60の種類および装着される電気部品32の種類がわかっており、装着される電気部品32について設定された設定倍率が設定倍率メモリから読み出される。

0060

次いでS53が実行され、S52において読み出された設定倍率(公称倍率)に従ってCCDカメラ150の倍率が変更される。変更後、S54が実行され、電気部品32が撮像される。それにより、図22に示すように、撮像面160に電気部品32の像が形成される。なお、図22において吸着管82の像の図示は省略され、ノズル回転軸線Nが図示されている。倍率の変更は、レンズ移動用モータ172が、設定倍率に対応して設定された角度回転させられることにより行われるが、前述のように、レンズの移動による倍率の変更には再現性があり、レンズ移動用モータ172の駆動に基づく倍率変更が精度良く行われ、撮像は、先に、設定倍率(公称倍率)について検出された実倍率で行われる。

0061

続いてS55が実行され、吸着ノズル60による電気部品32の吸着位置誤差であって、保持位置誤差が検出される。検出時には、電気部品32の像が画像処理され、図22に示すように、その中心Eの座標(XE ,YE )が求められる。撮像は電気部品32の大きさに応じた倍率で行われており、電気部品32の実際の大きさが小さくても像は大きく形成され、画像処理が精度良く行われる。この電気部品32の中心Eの座標値はピクセル値で得られ、電気部品32を撮像した設定倍率について記憶されたピクセルサイズ(実倍率)がピクセルサイズメモリから読み出され、X軸,Y軸方向の各ピクセルサイズにそれぞれXE ,YE が掛けられ、電気部品32の中心Eの実際の位置の座標(XEA,YEA)が求められる。そして、中心位置(XEA,YEA)の、ノズル回転軸線Nの現実の位置(XNA,YNA)に対する位置が求められる。この位置は、電気部品32の中心Eのノズル回転軸線Nに対する中心位置誤差ΔXおよびΔYを表す。ノズル回転軸線Nの位置をピクセル値で求めたままとし、中心位置誤差をピクセル値で求めた後、誤差にピクセルサイズを掛けて現実の誤差を求めてもよい。

0062

また、電気部品32の中心まわりの回転位置であって、部品基準回転位置に対する位置が求められる。部品基準回転位置は、本実施形態では、前述のように、電気部品32の互いに直交する2辺のうちの短辺がX軸に平行となり、長辺がY軸に平行となる位置であり、本実施形態では、電気部品32の回転位置は、電気部品32の中心を通り、短辺に平行な直線が求められるとともに、その直線がX軸に対して為す角度Δθを正負の符号を付けて求めることにより取得される。本実施形態では、電気部品32の部品基準回転位置に対する位置が回転位置誤差を表し、上記角度Δθが回転位置誤差である。

0063

保持位置誤差の検出後、S56が実行され、電気部品32がプリント配線板24に装着されるが、吸着ノズル60による電気部品32の保持位置誤差は、電気部品32がプリント配線板24の部品装着箇所上へ移動させられ、装着されるまでに補正される。中心位置誤差ΔXおよびΔYは、吸着ノズル60の移動距離を補正することにより補正され、回転位置誤差Δθは、吸着ノズル60を回転装置54によって回転させることにより補正される。なお、プリント配線板24への電気部品32の装着に先立って、プリント配線板24に設けられた基準マークがCCDカメラ140によって撮像され、複数の部品装着箇所の各々の、X軸,Y軸の各方向における位置誤差が求められており、吸着ノズル60の移動距離の補正量には、プリント配線板24の部品装着箇所の位置誤差および吸着ノズル60の回転により生ずる中心位置のX軸方向およびY軸方向の各位置の変化が含まれる。

0064

そして、吸着ノズル60が下降させられ、電気部品32がプリント配線板24に装着される。基準マーク96は、前述のように、吸着管82の先端面98より後退した位置に設けられており、電気部品32のプリント配線板24への装着時に、既にプリント配線板24に装着されている電気部品32と干渉することはない。

0065

このように複数種類の電気部品32の各々について設定された倍率毎にピクセル162のX軸およびY軸の各方向の実際のサイズを測定し、画像処理に用いるようにすれば、実際の倍率が設定された倍率と異なっていても、電気部品32の中心位置が精度良く得られ、吸着位置誤差が精度良く得られる。それにより、電気部品32がプリント配線板24に正規の位置に正規の姿勢で精度良く装着されるとともに、画像処理エラーの発生が回避される等の効果が得られる。

0066

以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、XYロボット48が、吸着ノズル60とCCDカメラ150とを、吸着管82の軸方向と交差する方向に相対移動させ、吸着ノズル60とCCDカメラ150とを対向させる相対移動装置を構成し、コンピュータ200のS18〜S22,S24を実行する部分が倍率検出部を構成し、S52〜S55を実行する部分が電気部品位置検出部ないし吸着位置検出部ないし保持位置誤差検出部を構成し、これらが画像処理装置を構成している。XYロボット48はまた、昇降装置52と共に、吸着ノズル60とプリント配線板24とを、プリント配線板24に表面に平行な方向と直角な方向とに相対移動させる相対移動装置を構成している。

0067

上記実施形態においては吸着ノズル60が基準マーク96を2つ備えていたが、3つ以上設けてもよい。基準マークを4つ設ける例を図23に基づいて説明する。本実施形態の吸着ノズル250においては、ノズル本体252の中心線上に吸着管254が設けられるとともに、4つの突起256が、吸着管254の軸線を中心とする一円周上に等角度間隔に、かつ吸着管254と平行に突設され、各突出端面である先端面が基準マーク258を構成している。4つの突起256は、吸着管254の軸線に対して軸対称に設けられているのである。

0068

本実施形態においても、上記実施形態におけると同様に、CCDカメラの実際の倍率の検出時には、まず、ピクセル比が求められる。そのため、吸着ノズル250が撮像され、4つの基準マーク258が同時に撮像される。この際、撮像面160上において吸着管254の軸線を通る一直線上に位置する2つずつ、2組の各基準マーク258の中心を通る2本の直線は互いに直交し、図24に示すように、X軸およびY軸の両方に対して傾斜しているのが普通であり、2本の直線のうちの一方についてX軸に対して成す角度θが正負の符号を付して求められる。

0069

そして、吸着ノズル250が角度θ回転させられ、2本の直線がそれぞれ、X軸,Y軸に平行となるようにされる。その状態で吸着ノズル250が撮像されれば、図25に示すように、4つの基準マーク258のうちの2つがX軸に平行な方向において距離を隔てて位置し、別の2つの基準マーク258がY軸に平行な方向において距離を隔てて位置する像が得られる。そして、X軸方向に平行な方向に距離を隔てて位置する2つの基準マーク258の中心M1,M3のX軸に平行な方向における距離LPXと、Y軸方向に平行な方向に距離を隔てて位置する2つの基準マーク258の中心M2,M4のY軸に平行な方向における距離LPYとがそれぞれ、ピクセル値で求められ、これら2つの距離の一方を他方で割ることにより、ピクセル比Pが求められる。このように基準マーク258を4つ設ければ、基準マークを2つ設ける場合に比較して、ピクセル比Pを求める際の撮像回数が少なくて済む。ピクセル比Pの取得後、ピクセルサイズが求められる。2つ目以降のピクセルサイズの取得について説明すれば、取得時に4つの基準マーク258が撮像される。そのため、例えば、吸着管254の軸線を通る一直線上に位置する2組の基準マーク258のうちの一方の組について、その組に属する基準マーク258の中心間距離について前記実施形態におけると同様に式を設定し、X軸方向のピクセルサイズを求めるとともに、ピクセル比を用いてY軸方向のピクセルサイズが求められる。

0070

なお、基準マーク258が4つ設けられているため、ピクセル比を取得することなく、1回の撮像で演算によりX軸,Y軸方向における各ピクセルサイズを取得してもよい。撮像面160上において吸着管254の軸線を通る一直線上に位置する2つずつ、2組の基準マーク258の各中心間距離についてそれぞれ、その距離をピクセル値で求める式(前記 (1)式のLMX,LMYによってLSを求める式と同じ式であって、LS =√(LMX2 +LMY2 ))を作成し、作成される2つの式と、2組の基準マーク258間の各実中心間距離とに基づいてX軸,Y軸方向におけるピクセルサイズを求めるのである。このようにすれば、1回の撮像によりX軸,Y軸方向における各ピクセルサイズを個別に求めることができる。

0071

さらに、上記各実施形態において、撮像倍率は、電気部品を吸着する吸着ノズルに基準マークを設け、その基準マークを撮像することにより求められていたが、吸着ノズルとは別の、撮像倍率取得のための専用の倍率検出治具を用いて検出するようにしてもよい。その例を図26および図27に基づいて説明する。

0072

本実施形態の倍率検出治具300は、図26に示すように、吸着ノズル60の代わりにアダプタ66を介してホルダ62により保持され、吸着ノズル60と同様にノズル収容装置に収容される。そのため、倍率検出治具300は、吸着ノズル60と同様にホルダ62に保持される被保持部たるテーパ状の嵌合部302を備えるとともに、ノズル収容装置への収容時にノズル支持面により下方から支持される円板状の被支持部304を備えている。被支持部304からは、保持部308が嵌合部302と同心に延び出させられるとともに、その延出端部に倍率検出部310が設けられている。

0073

倍率検出部310は、最も大きい電気部品よりやや大きい矩形、本実施形態では正方形状を成し、図27に示すように、そのCCDカメラ150により撮像される被撮像面312には、まだ、未公開であるが、本出願人の出願に係る特願平11−344186号の明細書に記載されているように、複数の基準マーク314が設けられている。これら基準マーク314は、倍率検出部310のたて方向よこ方向の両方において等ピッチで設けられ、本実施形態においては印刷により設けられている。基準マーク314の色は、被撮像面312とのコントラストが大きく、明確な像が得られる色とされている。上記保持部308は、吸着ノズル60の吸着管82のマーク保持部92からの突出長さにほぼ等しい長さを有し、被撮像面312は、吸着ノズル60に保持された電気部品32の端面とほぼ同じ高さに位置し、電気部品32と同様に撮像される。

0074

倍率検出時には、ホルダ62は倍率検出治具300を保持し、撮像位置へ移動させられる。そして、CCDカメラ150により倍率が複数種類に変更されて撮像され、基準マーク314の像に基づいて実際の倍率が求められるが、複数の基準マーク314が倍率検出部310の被撮像面312の全体に設けられているため、全部の基準マーク314を用いて、例えば、隣接する2つの基準マーク314間の距離に基づいて倍率を検出することにより、CCDカメラ150のレンズの歪みを考慮し、CCDカメラ150の撮像面160全体について実際の倍率の分布が得られる。それにより、電気部品32の撮像時には、撮像面160の電気部品32の像が形成される位置に応じて、その位置を含む領域について得られた実倍率を用いて画像処理が行われ、電気部品32の吸着位置等がより精度良く取得される。

0075

上記各実施形態において基準マークは複数設けられていたが、1つ設けるのみでもよい。その例を図28および図29に基づいて説明する。図28に示すように、本実施形態の吸着ノズル350においては、ノズル本体352の中心線上に吸着管354が設けられるとともに、吸着管354から半径方向に離れた位置に突起356が吸着管354の軸線と平行に突設され、その突出端面である先端面が基準マーク358を構成している。突起356は、前記突起94と同様に吸着管354より短い。

0076

撮像倍率を検出すべく、基準マーク358が撮像されたとき、図29に示すように、吸着管354および基準マーク358の像が形成されたとすれば、基準マーク358の像について、その中心を通り、X軸,Y軸にそれぞれ平行な方向の距離LPX,LPYがそれぞれピクセル値で求められ、それら距離LPX,LPYおよび現実の基準マーク358の直径に基づいて、X軸,Y軸方向における各ピクセルサイズが求められる。

0077

上記各実施形態においてCCDカメラ150のレンズ系156の倍率の変更は自動で行われるようにされていたが、オペレータ手動で変更するようにしてもよい。その例を図30に基づいて説明する。図30に概略的に示すように、本実施形態の撮像装置たるCCDカメラ400のレンズ系402は、前記レンズ系156と同様にズームレンズを備え、レンズを保持する駆動筒404に操作部材たる操作レバー406が設けられており、作業者が操作レバー406を操作して駆動筒404を回転させる。それによりレンズが移動させられ、倍率が無段階に変更される。倍率は、例えば、図示しない倍率表示装置により表示され、作業者は所望の倍率が得られる位置へ駆動筒404を回転させる。符号408はCCDである。本実施形態においてCCDカメラ400の実際の倍率の取得は、上記各実施形態と同様に行われるため、説明を省略する。

0078

また、撮像装置の倍率の変更は、レンズ系のレンズを交換可能なレンズである交換レンズとし、交換レンズの交換により、倍率を変更するようにしてもよい。その例を図31に基づいて説明する。本実施形態のCCDカメラ450において、レンズ系452は、位置を固定して設けられた固定レンズ454と、固定レンズ454に対して交換される複数、本実施形態においては3つの交換レンズ456,458,460とを有する。これら交換レンズ456,458,460はそれぞれ、倍率が互いに異なり、例えば、0.6倍,1倍,2.0倍とされており、保持部材464に、固定レンズ454の光軸に直角な方向に一列に並んで設けられている。符号468はCCDである。

0079

保持部材464は固定レンズ454に対して、固定レンズ454の光軸に直角な方向に移動可能に設けられており、作業者が保持部材464を移動させることにより、3つの交換レンズ456,458,460が選択的に固定レンズ454上に位置させられ、固定レンズ454と対向させられる。固定レンズ454の倍率と、交換レンズ456,458,460の各倍率との組合わせによってCCDカメラ450の倍率が得られ、交換レンズの交換により、CCDカメラ450の倍率が変更される。本実施形態において、CCDカメラ450の実際の倍率の取得は、上記各実施形態と同様に行われるため、説明を省略する。なお、交換レンズの交換、すなわち倍率の変更は、交換レンズを保持する交換レンズ保持部材を駆動源を有する移動装置によって移動させることにより、自動で行われるようにしてもよい。

0080

さらに、上記各実施形態においては、基準マークを撮像することにより、倍率が検出されていたが、吸着ノズルに基準となる電気部品である基準チップを吸着させ、その基準チップを撮像装置により撮像した像の画像処理によって、倍率の検出を行うようにしてもよい。その例を図32図33に基づいて簡単に説明する。

0081

基準チップ500は、本実施形態においては、図32にその像を示すように、横断面形状が長方形状を成し、寸法精度良く形成され、その短辺および長辺の各長さは予め取得されている。倍率の検出時には、吸着ノズル60の吸着管82が基準チップ500を吸着し、撮像装置により撮像され、それにより、図32に示すように基準チップ500の像が得られる。この基準チップ500の像に基づいて、基準チップ500の短辺および長辺をそれぞれX軸,Y軸と平行とするための回転角度および方向が演算され、基準チップ500が回転させられた後、再度、撮像される。それにより、図33に示すように、基準チップ500の短辺および長辺がそれぞれ、X軸,Y軸に平行な像が得られ、各辺の長さがピクセル値で求められ、ピクセル比が求められるとともに、それら辺の実際の長さに基づいてX軸,Y軸方向の各ピクセルサイズが求められる。2つ目の以降の倍率の検出時には、基準チップ500の長辺と短辺との一方について、 (1)式と同様に、その長さをピクセル値で表す式が作成され、実際の長さおよびピクセル比を用いて、X軸,Y軸方向の各ピクセルサイズが求められる。1つの基準チップ500を用いて、全部の種類の倍率を検出してもよく、一部の種類の倍率を検出してもよく、倍率が変わる毎に基準チップを換えてもよい。

0082

なお、基準チップ500を、短辺および長辺がそれぞれX軸,Y軸と平行となる姿勢に変更することなく、ピクセル比を求めることなく、1回の撮像で演算により、X軸,Y軸方向の各ピクセルサイズを求めるようにしてもよい。短辺および長辺についてそれぞれ、長さをピクセル値で求める式を作成し、それら2つの式においてピクセル値で表される辺の長さはそれぞれ、実際の長さと等価であることから、ピクセルサイズを求めるのである。基準チップは正方形状のものとしてもよい。また、基準チップは大きい方が望ましい。基準チップの明るさによる基準チップの像の伸縮の影響を受けることが少なくて済むからである。

0083

なお、上記各実施形態においてCCDカメラ150等の倍率の取得は、電気部品32のプリント配線板24への装着が開始される前に、全部の種類の設定倍率について行われ、吸着ノズル60等が電気部品32を吸着していない状態で行われていたが、装着の途中に行ってもよい。吸着ノズルが電気部品を吸着することにより行う一連の動作の途中で倍率を検出してもよいのであり、画像処理の直前に行ってもよく、倍率が変更される電気部品の吸着の直前に行ってもよい。また、吸着ノズルが、プリント配線板に装着される電気部品を吸着した状態で行ってもよい。さらに、電気部品の取扱い中、例えば装着中に、倍率が変更される毎に行ってもよい。なお、吸着ノズルが電気部品を吸着した状態で倍率が検出される場合、基準マークは、ノズル本体の吸着ノズルにより吸着された電気部品に隠れず、かつ倍率が大きくされても撮像される位置に設けられる。

0084

例えば、プリント配線板に装着される電気部品の種類が、電気部品が1個、装着される毎に変わり、装着毎に倍率が変更され、吸着ノズルが電気部品を吸着したままの状態で倍率が検出される例を図34に示す電気部品装着ルーチンに基づいて説明する。なお、基準マークは、本実施形態では、図1ないし図22に示す実施形態におけると同様に設けられていることとするが、その他の実施形態と同様に設けてもよい。

0085

本実施形態においてS61〜S64は、前記実施形態のS51〜S54と同様に行われる。そして、吸着ノズルにより保持された電気部品が撮像されれば、基準マークも撮像され、S65においては、基準マークの像に基づいてピクセル比およびピクセルサイズが求められる。なお、ピクセル比の取得は、1回目の倍率取得時にのみ行われる。そして、S66において、電気部品の像に基づいて得られる電気部品の中心位置,ピクセルサイズ等に基づいて、吸着ノズルによる電気部品の保持位置誤差が求められ、S67において保持位置誤差が修正されて電気部品がプリント配線板に装着される。なお、ノズル回転軸線の位置は、前記実施形態と同様に、装着に先立って検出されている。

0086

電気部品の種類が変わる毎に倍率が変更される場合、同じ種類の電気部品が連続して複数個装着されるのであれば、同一種類の1個目の電気部品の装着時のみに実倍率を検出すればよい。その例を図35に示す電気部品装着ルーチンに基づいて説明する。なお、基準マークは、本実施形態では、図1ないし図22に示す実施形態におけると同様に設けられていることとするが、その他の実施形態と同様に設けてもよい。

0087

本実施形態においては、S81の実行により電気部品が吸着された後、S82が実行され、装着される電気部品の種類が変わったか否かの判定が行われる。この判定は、例えば、電気部品の装着データから、前回のS81の実行により吸着された電気部品と今回のS81の実行により吸着された電気部品との種類が異なるか否かにより行われる。電気部品の種類が変わっていれば、S82の判定がYESになってS83が実行され、その電気部品の種類について設定されたCCDカメラの倍率が読み出される。なお、装着される最初の種類の電気部品32についても、S82の判定はYESになる。

0088

次いでS84〜S86が実行され、倍率変更,撮像、ピクセル比の取得およびピクセルサイズの取得が行われる。なお、ピクセル比は、最初に装着される電気部品について設定された倍率の実倍率の検出時に求められ、以後、そのピクセル比が使用される。そして、S87,S88が実行され、電気部品の保持位置誤差が検出され、修正されてプリント配線板に装着される。次に装着される電気部品の種類が、前回の装着時と同じであれば、S82の判定はNOになってS89が実行され、電気部品が撮像される。そして、S86において取得されたピクセルサイズ等に基づいて電気部品の保持位置誤差が検出され、修正されてプリント配線板に装着される。

0089

このように撮像装置の倍率が変更される毎に、実倍率を検出するようにすれば、例えば、撮像装置の倍率に再現性がなく、レンズ移動用モータによる倍率変更の精度が十分でなくても、正確な倍率で画像処理を精度良く行うことができる。なお、倍率が変更される毎の倍率の検出は、吸着ノズルが電気部品を吸着していない状態で行ってもよい。例えば、装着データに基づいて倍率が変更されることがわかれば、吸着ノズルが電気部品を吸着する前に倍率を変更し、実倍率を検出するのである。

0090

上記各実施形態において基準マークを吸着ノズルに設ける場合、基準マークは突起の先端面により構成されていたが、ノズル本体の吸着管側の端面に設けてもよい。また、上記各実施形態においては、撮像装置の撮像により、電気部品の正面像が取得されていたが、投影像を取得するようにしてもよい。それらの例を図36および図37に基づいて説明する。

0091

本実施形態の吸着ノズル550は、図36に概略的に示すように、ホルダ552により保持されて、XYロボットのスライド、例えば、Y軸スライド554に搭載されている。ホルダ552はY軸スライド554に、昇降可能かつ自身の軸線まわりに回転可能に保持されており、吸着ノズル550はホルダ552の軸線まわりに回転させられる。吸着ノズル550は、ノズル本体560と、ノズル本体560から延び出させられた吸着管562とを有する。ノズル本体560は、本実施形態においては、断面形状が円形を成し、発光体564が設けられている。発光体564は、本実施形態においては、プリント配線板に多数の発光ダイオードが取り付けられて成り、発光体564の吸着管562側の面である発光面566には、基準マーク570が少なくとも1つ、本実施形態では2個、印刷により設けられている。これら基準マーク570は、吸着管562に対する位置については、前記基準マーク96の吸着管82に対する位置と同様に設けられている。基準マーク570は、本実施形態においては円形を成し、撮像によって発光体566と明確に区別し得るように設けられ、例えば、色が、発光体566とのコントラストが大きく、明確な像が得られる色とされている。図36においては、理解を容易にするために、基準マーク570は厚さを誇張して図示されている。なお、基準マークはシールを貼り付けることにより設けてもよい。

0092

CCDカメラが吸着ノズル550に保持された電気部品32を撮像する際の焦点は、吸着ノズル550に保持された電気部品32に合うように設定されるが、吸着管562の長さは、吸着ノズル550が保持した電気部品32をプリント配線板に装着するとき、既にプリント配線板に装着されている電気部品32にノズル本体560が当たらない長さであって、基準マーク570が、電気部品32を撮像する際の被写界深度内に位置する長さに設定される。

0093

倍率検出は、例えば、電気部品が吸着ノズル550により保持されていない状態で行われ、吸着ノズル550が撮像位置へ移動させられ、CCDカメラにより撮像される際、発光体564が発光し、基準マーク570に光を照射し、図37に示すように、2個の基準マーク570の投影像が撮像面160に形成され、それら像に基づい実倍率が検出される。なお、発光体は、例えば、特開平2−224951号公報に記載されているように、紫外線可視光線に変えて電気部品等に照射するものとしてもよく、あるいは、光を反射して電気部品等に照射する反射体としてもよい。基準マーク570は、前記基準マーク96と同様に、吸着ノズル550により電気部品が保持されたとき、全部が電気部品に隠れるか、あるいは外れる位置に設けることを妨げないようにすることが望ましい。

0094

なお、基準チップを用いて倍率を検出する場合、基準チップの辺の長さに基づいてピクセルサイズが検出されるため、基準チップの明るさによって像の大きさが変われば、倍率検出に誤差が生ずることがある。基準チップが大きければ、基準チップの明るさによる像の伸縮の影響は小さく、誤差が少ないため、支障はないが、基準チップが小さければ、誤差が生ずる。そのため、基準チップを用いて倍率を検出する場合、予め設定された2点間の距離に基づいて倍率を検出するようにすれば、基準チップの明るさの影響を受けずに済む。その例を図38に基づいて説明する。

0095

本実施形態の基準チップ600は、概して矩形を成す本体部602の4つの角にそれぞれ、概して矩形を成す突部604が設けられた形状を有する。これら突部604は同一の形状,寸法を有する。CCDカメラの倍率検出時には、基準チップ600が吸着ノズルにより吸着され、撮像される。この場合、基準チップ600の明るさによって基準チップ600の像が伸縮しても、隣接する2つの突部604の像間の距離LA は変わらず、その距離LA を取得することにより、距離LA に基づいて基準チップ600の像の伸縮の影響を受けることなく、ピクセルサイズを検出することができる。特に、基準チップ600は、突部604を4つ有しているため、互いに直角な2方向において、隣接する2つの突部604の像間の距離を、基準チップ600の像の伸縮の影響を受けることなく、求めることができ、1回の撮像により、X軸,Y軸方向の各ピクセルサイズを個別に取得することができる。突部は、2つ設けるのみでもよい。

0096

上記各実施形態において基準マーク96等は、吸着ノズル60,250,350,550に設けられていたが、吸着ノズルとは別体に設けてもよい。例えば、吸着ノズルが設けられた移動部材ないし支持部材であるY軸スライドに突起を吸着管の軸線に平行な方向に相対移動可能に設け、基準マーク移動装置により移動させる。それにより、突起の先端面により構成される基準マークの、吸着管に平行な方向の位置が多段階あるいは無段階に変えられ、基準マークの撮像時には、基準マークは焦点がより正確に合う位置へ移動させられ、より鮮明な像が得られる。基準マークは、電気部品のプリント配線板への装着時には、既にプリント配線板に装着されている電気部品と干渉しない退避位置へ退避させられる。そのため、例えば、電気部品および基準マークの鮮明な像を得つつ、吸着ノズルによる電気部品の装着順序の設定や、吸着ノズルが電気部品を吸着する際の位相の設定の自由度が向上する効果が得られる。さらに、吸着ノズルにより吸着された電気部品の撮像時には、基準マークが退避位置へ退避させられているため、基準マークの像が形成されても鮮明ではなく、基準マークの像の一部が電気部品の像と重なることがあっても、基準マークの像を区別する処理を行うことなく、電気部品の像のみが得られるようにすることができる。基準マークを吸着ノズルとは別体に設ける場合、位置を固定して設けてもよい。また、吸着ノズルを保持するホルダに基準マークを設けてもよい。

0097

吸着ノズルに基準マークを設ける場合、基準マークを吸着管の軸線に平行な方向に移動可能に設け、移動装置により、吸着ノズルに対して相対移動させるようにしてもよい。

0098

上記各実施形態において、電気部品の種類に対して撮像装置の公称倍率を表すデータは自動でコンピュータのメモリに記憶されるようにされていたが、作業者が指定し、メモリに記憶されるようにしてもよい。例えば、図1ないし図22に示す実施形態の入力装置224を用いて、作業者が電気部品の種類に応じた公称倍率を数値で指定する。公称倍率は、例えば、2倍、あるいは3倍というように倍率そのものの値で指定してもよく、あるいは倍率に対応して設定されたレンズ移動用モータの駆動パルス数で指定してもよい。

0099

上記各実施形態においては、ノズル回転軸線であるホルダ軸線と吸着管の軸線とが一致していたが、製造誤差組付け誤差等によりずれることがある。その場合には、例えば、まだ、未公開であるが、本出願人の出願に係る特願2000−277902の明細書に記載されているように、ノズル回転軸線(ホルダ軸線)を取得するようにしてもよい。ホルダに保持された吸着ノズルを電気部品を吸着していない状態で撮像位置へ移動させ、180度異なる2つの回転位置においてそれぞれ撮像する。それにより、1つの基準マークについて、180度隔たった2カ所における各像が得られる。これら像の中間にノズル回転軸線が位置し、基準マークの2つの像の中心点の座標からノズル回転軸線の位置の座標が得られ、その座標値を用いて吸着ノズルによる電気部品の保持位置誤差が求められる。基準マークが複数ある場合は、いずれか1つの基準マークについて得られる2つの像に基づいてノズル回転軸線の座標を求めてもよく、あるいは、複数の基準マークの各々について得られる複数のノズル回転軸線の位置の平均位置を求め、ノズル回転軸線の位置としてもよい。基準マークに代えて、吸着管の像に基づいてノズル回転軸線を求めてもよい。

0100

また、上記各実施形態において撮像装置の倍率は、種類が異なる複数の電気部品の各々について異ならされていたが、大きさの差が小さい複数種類の電気部品については、倍率を共通にしてもよい。その場合、1つの吸着ノズルにおいては、倍率が1種類になり、吸着ノズルの種類によって倍率が異ならされることもある。その場合、基準マークは、設定された1つの倍率について実倍率が検出されるように設ければよく、電気部品の像との重複等を避けることが容易である。

0101

さらに、上記各実施形態においては、吸着ノズルを撮像位置に停止させて撮像していたが、ゆっくり移動させながら撮像してもよい。この場合、照明装置として、例えばストロボが用いられ、吸着ノズルが予め設定された撮像位置へ移動した状態において、撮像装置が瞬間的に吸着ノズルを撮像する。吸着ノズルの移動速度が低いのであれば、例えば、撮像タイミングにずれが生じ、ノズル回転軸線が撮像位置を通過した状態において撮像が行われても、そのずれは極く僅かであり、保持位置誤差の検出に支障はなく、電気部品のプリント配線板への装着に支障はない。

0102

また、上記各実施形態において吸着ノズルは一平面内において互いに直交する2方向に移動させられるようにされていたが、1方向に移動させるようにしてもよい。さらに、吸着ノズルは、一軸線まわりに回転させられる回転体に保持させてもよい。例えば、複数の吸着ノズルを回転体に等角度間隔に保持させ、回転体を回転装置の一種である間欠回転装置により、吸着ノズルの保持角度間隔と等しい角度ずつ、間欠回転させる。この場合、回転体は、間欠回転体を構成し、複数の吸着ノズルは、複数の停止位置である作業位置に順次停止させられ、電気部品の吸着,撮像,装着等が行われる。撮像装置は、複数の作業位置の1つである撮像位置に設けられ、吸着ノズルは、撮像位置に停止した状態において撮像される。撮像倍率の検出は、上記各実施形態におけると同様に行われる。回転体は、回転装置より、正逆両方向に任意の角度、回転させられるものとしてもよい。回転体の回転軸線は垂直でもよく、垂直面に対して傾斜した線でもよい。また、回転体および回転装置をXYロボット等の移動装置により移動させて、電気部品の吸着,装着を行わせてもよい。

0103

また、種類が異なる吸着ノズルにおいて、吸着管の直径に加えて長さも異ならせるようにしてもよい。

0104

さらに、撮像装置を、吸着管の軸方向に移動可能に設け、撮像装置を移動装置により移動させて吸着ノズルあるいは基準マークとの間の距離を調節し、焦点を合わせるようにしてもよい。また、基準マークが吸着ノズルに設けられる場合、基準マークの撮像時に吸着ノズルを吸着管の軸腺に平行な方向に移動させ、基準マークと撮像装置との距離を調節し、焦点を合わせるようにしてもよい。

0105

また、吸着ノズルを昇降させ、プリント配線板に直角な方向に相対移動させる相対移動装置である昇降装置は、流体圧アクチュエータの一種である流体圧シリンダであるエアシリンダを駆動源として構成してもよい。

0106

さらに、倍率の検出は、撮像装置の倍率が全くわからない状態において、倍率を得るべく行ってもよい。

0107

また、電気部品取扱装置は、電気部品装着装置に限らず、その他の装置としてもよい。電気部品取扱装置は、例えば、電気部品を互いに離れた複数箇所へ搬送する電気部品搬送装置としてもよく、あるいは別の装置との間で電気部品の受け渡しを行う電気部品受渡装置としてもよい。

0108

以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。

図面の簡単な説明

0109

図1本発明の実施形態である吸着ノズルにより電気部品のプリント配線板への装着が行われる電気部品装着システムを概略的に示す平面図である。
図2上記電気部品装着システムを構成する電気部品装着装置の部品装着ヘッドおよびその周辺を示す側面図(一部断面)である。
図3上記電気部品装着装置の部品装着ヘッドおよびその周辺を示す正面図(一部断面)である。
図4上記吸着ノズルを示す底面図である。
図5上記電気部品装着システムに設けられたCCDカメラを概略的に示す正面図である。
図6上記CCDカメラのレンズ系のレンズ移動装置を概略的に示す正面図である。
図7上記CCDカメラの撮像面を示す図である。
図8上記CCDカメラの倍率が小さい状態で大きい電気部品と小さい電気部品とを撮像することにより得られる像を示す図である。
図9上記CCDカメラの倍率を電気部品の大きさに合わせて変更して撮像することにより得られる大きい電気部品の像と小さい電気部品の像とを示す図である。
図10上記電気部品装着システムの制御装置を概略的に示すブロック図である。
図11上記CCDカメラのレンズ系の倍率検出を説明する機能ブロック図である。
図12上記制御装置を構成するコンピュータのRAMに記憶された倍率検出ルーチンを表すフローチャートである。
図13上記RAMに記憶されたノズル回転軸線位置検出ルーチンを表すフローチャートである。
図14上記RAMに記憶された電気部品装着ルーチンを表すフローチャートである。
図15上記コンピュータのRAMに記憶された電気部品と、電気部品について設定されたCCDRAMの倍率とを示す図表である。
図16上記RAMに記憶された吸着ノズルと、吸着ノズルにより吸着される電気部品の種類等とを示す図表である。
図17上記RAMのうち、本発明に関連の深い部分を概略的に示すブロック図である。
図18上記吸着ノズルに設けられた基準マークの撮像に基づくピクセル比およびピクセルサイズの取得の一工程を説明する図である。
図19上記ピクセル比およびピクセルサイズの取得の別の工程を説明する図である。
図20上記ピクセル比およびピクセルサイズの取得の更に別の工程を説明する図である。
図21上記吸着ノズルの回転軸線の検出を説明する図である。
図22上記吸着ノズルにより吸着された電気部品の保持位置誤差の検出を説明する図である。
図23本発明の別の実施形態である吸着ノズルを示す底面図である。
図24図23に示す吸着ノズルに設けられた基準マークの撮像に基づくピクセル比およびピクセルサイズの取得の一工程を説明する図である。
図25図23に示す吸着ノズルに設けられた基準マークの撮像に基づくピクセル比およびピクセルサイズの取得の別の工程を説明する図である。
図26本発明に係る吸着位置検出方法の実施に用いられる倍率検出治具がホルダにより保持された状態を示す側面図(一部断面)である。
図27上記倍率検出治具を示す底面図である。
図28本発明の別の実施形態である吸着ノズルを示す底面図である。
図29図28に示す吸着ノズルに設けられた基準マークの撮像に基づくピクセル比の取得を説明する図である。
図30撮像装置の別の態様を概略的に示す正面図である。
図31撮像装置の別の態様を概略的に示す正面図である。
図32基準チップの撮像に基づくピクセル比の取得の一工程を説明する図である。
図33基準チップの撮像に基づくピクセル比の取得の別の工程を説明する図である。
図34本発明の別の実施形態である電気部品装着システムのコンピュータのROMに記憶された電気部品装着ルーチンを表すフローチャートである。
図35本発明の別の実施形態である電気部品装着システムのコンピュータのROMに記憶された電気部品装着ルーチンを表すフローチャートである。
図36本発明の別の実施形態である電気部品装着システムの吸着ノズルをその周辺の部材と共に概略的に示す側面図である。
図37図36に示す吸着ノズルの基準マークの撮像により得られる像を示す図である。
図38倍率検出に用いられる別の態様の基準チップが撮像された状態を示す図である。

--

0110

16:電気部品装着装置30:部品装着ヘッド32:電気部品48:XYロボット60:吸着ノズル62:ホルダ80:ノズル本体
82:吸着管94:突起96:基準マーク150:CCDカメラ
154:CCD 156:レンズ系 160:撮像面 162:ピクセル170:レンズ移動装置182:エンコーダ200:制御装置
250:吸着ノズル 252:ノズル本体 254:吸着管 256:突起 258:基準マーク 300:倍率検出治具314:基準マーク 350:吸着ノズル 352:ノズル本体 354:吸着管 356:突起 358:基準マーク 400:CCDカメラ 402:レンズ系 408:CCD 450:CCDカメラ 452:レンズ系 456,458,460:交換レンズ468:CCDカメラ 500:基準チップ550:吸着ノズル 552:ホルダ 560:ノズル本体 562:吸着管 570:基準マーク

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