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技術 ガス浄化処理用光触媒機能体及びその製造方法並びにこれを使用したガス浄化処理方法

出願人 公益財団法人新産業創造研究機構
発明者 佐野紀彰大音和豊
出願日 2001年8月30日 (19年4ヶ月経過) 出願番号 2001-261108
公開日 2002年5月21日 (18年7ヶ月経過) 公開番号 2002-143692
状態 特許登録済
技術分野 空気の消毒,殺菌または脱臭 触媒による排ガス処理 触媒 触媒
主要キーワード ガス循環管 送風フアン 湿度調整装置 光触媒機能体 ホルダー部材 パイプ体 落下テスト 断面角形
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

ガラス繊維酸化チタン等の光触媒粉末担持して成る光触媒機能体3を、紫外線光源5と一緒処理ガスの流れの中に装填することによってガス浄化処理を行う場合に、光触媒の粉末をガラス繊維に、処理ガスの流れに持ち去られることが少ない状態のもとで、多量に担持する。

解決手段

ガラス繊維に光触媒の粉末を、その全量に対して1.0〜20wt%の含有水を存在した状態で担持する。

概要

背景

最近、ガラス繊維等の繊維に酸化チタン等の光触媒粒子担持した光触媒機能体を、紫外線光源一緒に、ガスの流れの中に配設することによって、ガスの脱臭、有害成分の分解又は殺菌等の浄化処理を行うことが種々提案されている。

この光触媒機能体におけるガス浄化処理能力は、ガラス繊維等の繊維に、単位重量当たり担持されている光触媒粒子の量、ひいては、繊維に単位重量当たり担持されている光触媒粒子の表面積に比例することは容易に理解できるところである。

ところで、このように、繊維に光触媒の粒子を担持して成る光触媒機能体は、紫外線の光源と一緒に、ガスの流れの中に設置することによって使用されるものであるから、前記光触媒の粒子は繊維に対して、この光触媒の粒子がガス流によって持ち去れることがないような状態にして担持することが必要である。

そこで、従来は、ガラス繊維等の適宜材料の繊維を、光触媒粒子のゾル又はスラリー液、或いは、光触媒の水溶液に浸漬したのち引き揚げて乾燥し、次いで、焼き付けるという方法と、ポリエチレンテレフタレート等の繊維原料に、光触媒の粒子を混合し、この繊維原料を溶融紡糸装置にかけて繊維に加工するという方法を採用することにより、光触媒の粒子が繊維から持ち去られることがないように担持している。

概要

ガラス繊維に酸化チタン等の光触媒の粉末を担持して成る光触媒機能体3を、紫外線の光源5と一緒に処理ガスの流れの中に装填することによってガスの浄化処理を行う場合に、光触媒の粉末をガラス繊維に、処理ガスの流れに持ち去られることが少ない状態のもとで、多量に担持する。

ガラス繊維に光触媒の粉末を、その全量に対して1.0〜20wt%の含有水を存在した状態で担持する。

目的

本発明は、ガラス繊維に光触媒の粒子を担持するに際しては、含有水分の存在が重要であることに着目して、このことを利用して、前記従来の問題を解消することを技術的課題とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
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請求項1

ガラス繊維光触媒粒子を、その全量に対して1.0〜20wt%の含有水を存在した状態で担持することを特徴とするガス浄化処理用光触媒機能体

請求項2

前記請求項1の記載において、含有水が、コロイダルシリカ又はアルミナゾルを含んでいることを特徴とするガス浄化処理用光触媒機能体。

請求項3

ガラス繊維と、光触媒の粒子と、水とを混合又は練り合わせ、この混合練り合わせ物を、その全量に対して含有水分が1.0〜20wt%になるように乾燥することを特徴とするガス浄化処理用光触媒機能体の製造方法。

請求項4

前記請求項3の記載において、水が、コロイダルシリカ又はアルミナゾルを含む水溶液であることを特徴とするガス浄化処理用光触媒機能体の製造方法。

請求項5

ガラス繊維に光触媒の粒子を水で担持して成る光触媒機能体を、紫外線光源一緒に、処理ガスの流れの中に配設して成るガス浄化処理方法において、前記処理ガスの湿度を、70〜98%に維持することを特徴とする光触媒機能体を使用したガス浄化処理方法。

請求項6

ガラス繊維に光触媒の粒子をコロイダルシリカ又はアルミナゾルを含む水溶液で担持して成る光触媒機能体を、紫外線光源と一緒に、処理ガスの流れの中に配設して成るガス浄化処理方法において、前記処理ガスの湿度を、40〜98%に維持することを特徴とする光触媒機能体を使用したガス浄化処理方法。

技術分野

0001

本発明は、ガラス繊維酸化チタン等の光触媒粒子担持して成るガス浄化処理用光触媒機能体と、その製造方法と、この光触媒機能体を使用したガス浄化処理方法とに関するものである。

背景技術

0002

最近、ガラス繊維等の繊維に酸化チタン等の光触媒の粒子を担持した光触媒機能体を、紫外線光源一緒に、ガスの流れの中に配設することによって、ガスの脱臭、有害成分の分解又は殺菌等の浄化処理を行うことが種々提案されている。

0003

この光触媒機能体におけるガス浄化の処理能力は、ガラス繊維等の繊維に、単位重量当たり担持されている光触媒粒子の量、ひいては、繊維に単位重量当たり担持されている光触媒粒子の表面積に比例することは容易に理解できるところである。

0004

ところで、このように、繊維に光触媒の粒子を担持して成る光触媒機能体は、紫外線の光源と一緒に、ガスの流れの中に設置することによって使用されるものであるから、前記光触媒の粒子は繊維に対して、この光触媒の粒子がガス流によって持ち去れることがないような状態にして担持することが必要である。

0005

そこで、従来は、ガラス繊維等の適宜材料の繊維を、光触媒粒子のゾル又はスラリー液、或いは、光触媒の水溶液に浸漬したのち引き揚げて乾燥し、次いで、焼き付けるという方法と、ポリエチレンテレフタレート等の繊維原料に、光触媒の粒子を混合し、この繊維原料を溶融紡糸装置にかけて繊維に加工するという方法を採用することにより、光触媒の粒子が繊維から持ち去られることがないように担持している。

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、前者の方法は、繊維を光触媒粒子のゾル又はスラリー液、或いは、光触媒の水溶液に浸漬して乾燥・焼き付けるという方法であることにより、繊維に担持される光触媒の粒子は、繊維における全表面のうち極く一部の表面に焼き付けにて固着する粒子に限られるから、繊維に単位重量当たり担持することができる光触媒粒子の量は可成り少ないのである。

0007

また、後者の方法は、繊維原料に、予め光触媒の粒子を混合し、この繊維原料を繊維に加工するという方法であることにより、繊維原料に混合できる光触媒粒子の量には一定の限界値が存在するばかりか、光触媒粒子の一部は繊維に埋め込まれた状態になっていることから、光触媒粒子のうち処理ガスが接触する表面積が小さくなるのである。

0008

つまり、従来の方法においては、いずれも、繊維にその単位重量当たり担持されている光触媒粒子の表面積を大きくすることができないから、その単位重量当たりの処理能力が低く、所定の処理能力を得るには、光触媒機能体の使用量を多く必要があり、従って、装置を大型化しなければならないのである。

0009

本発明は、ガラス繊維に光触媒の粒子を担持するに際しては、含有水分の存在が重要であることに着目して、このことを利用して、前記従来の問題を解消することを技術的課題とするものである。

課題を解決するための手段

0010

この技術的課題を達成するため本発明におけるガス浄化処理用光触媒機能体は、「ガラス繊維に光触媒の粒子を、その全量に対して1.0〜20wt%の含有水分を存在した状態で担持することを特徴とする。」とするものである。

0011

また、本発明におけるガス浄化処理用光触媒機能体の製造方法は、「ガラス繊維と、光触媒の粒子と、水とを混合又は練り合わせ、この混合練り合わせ物を、その全量に対して含有水分が1.0〜20wt%になるように乾燥することを特徴とする。」とするものである。

0012

更にまた、本発明におけるガス浄化処理方法は、「ガラス繊維に光触媒の粒子を水で担持して成る光触媒機能体を、紫外線光源と一緒に、処理ガスの流れの中に配設して成るガス浄化処理方法において、前記処理ガスの湿度を、70〜98%に維持することを特徴とする。」とするものである。

0013

なお、ここにおける光触媒には、酸化チタン(TiO2) に限らず、ZnO 、SrTiO3、CdS、CdO 、CaP 、InP、In2O3 、CaAs、BaTiO3等が使用できることはいうまでもない。

発明を実施するための最良の形態

0014

以下、実施の形態について説明する。

0015

先ず、繊維径10ミクロンのガラス繊維を0.26gと、X線による平均粒径が7nm程度の酸化チタン(TiO2) の粉末1.43gと、水3.4gとを用意して、これら三者を混合又は練り合わせる。

0016

この混合又は練り合わせに際しては、先に、酸化チタンの粉末と水とを混合て、スラリーとして、このスラリーとガラス繊維とを練り合わせるようにても良く、また、三者と同時に、混合又は練り合わせるようにしても良い。

0017

この混合又は練り合わせ物を、加熱炉内に入れて、加熱することにより、適宜の含有水分を残すように乾燥して、光触媒機能体を得る。

0018

この三者の混合又は練り合わせに際し、水に対して酸化チタンを混合したスラリー濃度は、10〜50wt%にすることが好ましく、スラリー濃度が前記10wt%未満のときには、スラリーがいわゆるさらさらの状態になるからガラス繊維と練り合わせした後で、スラリーがカラス繊維から簡単に垂れ落ちる等して分離するのであり、また、スラリー濃度が前記50wt%を越えるときには、ガラス繊維に対して均一に練り合わせることができなくなるのであった。

0019

更にまた、ガラス繊維に対する前記スラリーの混合割合は、3〜25wt%にすることが好ましかった。

0020

次に、図1に示すように、ガラス製下部容器1に着脱自在に接合したガラス製上部容器2内に、前記のようにして得た光触媒機能体3を装填し、両容器1,2の全体に対して毎秒当たり4回7mmだけ上下動する振動を5分間にわたって付与することにより、下部容器1の底1aに、前記光触媒機能体3から剥離・落下して溜まる酸化チタンの粉末の量を測定する実験を、前記光触媒機能体3における含有水分を種々変えた場合について行った。

0021

その結果は、図2に示す通りであった。

0022

すなわち、前記光触媒機能体3の製造に際して、その含有水分を0とするように完全に乾燥した場合には、この光触媒機能体3から可成りの量の酸化チタン粉末が剥離・落下することが認められたが、光触媒機能体3から剥離・落下する酸化チタン粉末の量は、前記光触媒機能体3における含有水分に反比例して減少することが認められ、含有水分を1.0wt%にした場合、光触媒機能体3からの酸化チタン粉末の剥離・落下は著しく少なくなり、特に、含有水分を1.4wt%以上にすることにより、酸化チタン粉末の剥離・落下は大幅に少なくなるのであった。

0023

しかし、前記光触媒機能体3における含有水分が多くなると、前記光触媒機能体3に対するガスの浸透性が低下することになることから、前記含有水分の上限値は、その後における実験によると、20wt%であり、特に好ましいのは8〜15wt%であることが判った。

0024

これらの結果より、ガラス繊維に、光触媒である酸化チタンの粉末を担持するに際して、その全量に対して1.0〜20wt%の含有水分(最も好ましいのは1.4〜15wt%)を存在させるか、或いは、ガラス繊維、酸化チタンの粉末及び水とを混合又は練り合わせ、この混合又は練り合わせ物を乾燥するに際して、その含有水分が1.0〜20wt%になるように乾燥することにより、ガラス繊維に対して、酸化チタンの粉末を、前記従来のように焼き付け又は繊維への埋め込みによる場合と比較にならないほど多量に、且つ、処理ガスによって持ち去られることがない状態にして担持することができるのである。

0025

特に、その後における実験によると、ガラス繊維と、酸化チタン粉末と、水との三者を混合又は練り合わせに際して、その水として、コロイダルシリカ又はアルミナゾルを含む水溶液を使用することにより、この水溶液中におけるコロイダルシリカ又はアルミナゾルが、ガラス繊維に対して酸化チタン粉末を結合するいう作用を行うから、光触媒機能体3から酸化チタン粉末が剥離・落下することを、より大幅に抑制することができるのであった。

0026

すなわち、実験例として、日産化学工業株式会社から商品名「スノーテックスO」として市販されているコロイダルシリカの水溶液(無水珪酸を20〜21wt%と、酸化ナトリウムを0.04wt%以下とを含み、PHが2〜4の水溶液)を使用した場合、含有水分が約10wt%になるまで乾燥したとき、酸化チタン粉末の光触媒機能体3からの剥離・落下を、コロイダルシリカを含まない水だけを約10wt%を含む場合に比べて、約10分の1に抑制することができるのであった。

0027

また、三者の混合又は練り合わせに、このようなコロイダルシリカの水溶液を使用することにより、前記スラリー濃度の下限を、10wt%から3wt%にまで下げることができ、これにより、酸化チタンの粉末と水溶液とを混合したスラリーが更にさらさらの状態になるが、ガラス繊維と練り合わせした後で、スラリーがカラス繊維から簡単に垂れ落ちる等して分離することが少なくなるから、このスラリーをガラス繊維と混合又は練り合わせる作業性を向上できるばかりか、この混合又は練り合わせたものを、以下に述べるように所定の形状に成形するときの作業性を向上できるのであった。

0028

ところで、前記した光触媒機能体3を使用しての一般的なガス浄化処理装置は、図3及び図4に示すように、内径Dで長さLのパイプホルダー部材4内に、前記光触媒機能体3をパイプ状にして装填し、更に、この中心に紫外線蛍光灯5を挿入し、この蛍光灯5と、前記光触媒機能体3との間の環状通路に、処理ガスを、前記ホルダー部材4の一端における入りヘッダー6から導入したのち他端における出口ヘッダー7から流出するという構成にされることは周知の通りである。

0029

このように一般的なガス浄化処理装置において、光触媒機能体3は、パイプ状のホルダー部材4内にパイプの形態にして装填されることから、パイプ状に形成にして製造することが必要であり、この光触媒機能体3をパイプ状の形状にして製造するに際しては、以下に述べるような各種の方法を採用することができる。

0030

すなわち、第1の方法は、図5に示すように、前記ガラス繊維、酸化チタン(TiO2) の粉末及び水又はコロイダルシリカ等を含む水溶液との三者の混合又は練り合わせ物3′を、平面板8の上面において適宜厚さの板状に延ばし、この状態で含有水分が1.0〜20wt%になるように加熱・乾燥したのち、前記平面板8から型抜き(剥離)する。

0031

或いは、図6に示すように、前記三者の混合又は練り合わせ物3′を、トレイ9内に入れて適宜厚さの板状に延ばし、この状態で含有水分が1.0〜20wt%になるように加熱・乾燥したのち、トレイ9から型抜き(剥離)することにより、図7に示すように、適宜厚さの板状の光触媒機能体3aを得て、次いで、この板状の光触媒機能体3aを、パイプ状に巻き付けて、図3に示される直径Dで長さLで且つ厚さTのパイプ状の光触媒機能体3を得るという方法である。

0032

また、第2の方法は、図8に示すように、内径Dで長さLのパイプを縦方向に沿って二つ割りにして成る断面半円形型枠10を用意し、次いで、図9に示すように、この型枠10の内面に、前記三者の混合又は練り合わせ物3′を、板状に延ばしながら厚さTにして張り付け、この状態で含有水分が1.0〜20wt%になるように加熱・乾燥したのち、前記型枠10から型抜きすることにより、図10に示すように、半割りパイプ状の光触媒機能体3bを得て、この半割りパイプ状の光触媒機能体3bの二本を合わせることにより、図11に示すように、直径Dで長さLで且つ厚さTのパイプ状の光触媒機能体3を得るという方法である。

0033

更にまた、第3の方法は、前記ガス浄化処理装置におけるパイプ状のホルダー部材4を、図12に示すように、二つの半割りパイプ体4′に縦割りし、この両半割りパイプ体4′の内面に、図13に示すように、前記三者の混合又は練り合わせ物3′を、板状に延ばしながら厚さTにして張り付けたのち、この状態で含有水分が1.0〜20wt%になるように加熱・乾燥し、次いで、前記両半割りパイプ体4′を合わせることにより、前記ホルダー部材4を、その内面にパイプ状の光触媒機能体3を装填した状態にして構成するという方法である。

0034

加えて、第4の方法は、図14に示すように、棒状の中子型11を使用し、この棒状中子型11の外周面に、前記三者の混合又は練り合わせ物3′を、厚さTに巻き付け、この状態で含有水分が1.0〜20wt%になるように加熱・乾燥したのち、前記中子型を引き抜くことにより、直径Dで長さLで且つ厚さTののパイプ状の光触媒機能体3を得るという方法である。

0035

これら四つの方法のうち、特に、第1、第2及び第4の方法は、加熱・乾燥した後での型抜き又は離型に際して、若干の酸化チタン粉末がガラス繊維から脱落することになるが、第3の方法は、光触媒機能体3を、これを装着するホルダー部材4の表面に付着させた状態で製造することにより、加熱・乾燥した後での型抜き又は剥離を必要とすることなく、そのままでガス浄化に使用できるから、その製造中において、酸化チタンの粉末がガラス繊維から脱落することを確実に回避でき、より多くの酸化チタン粉末を担持させることができる利点を有する。

0036

以上のように、加熱・乾燥にて含有水分が1.0〜20wt%にすることに代えて、三者を混合又は練り合わせるときにおいて含有水分が1.0〜20wt%になるようにしても良い。

0037

そして、本発明による光触媒機能体は、前記したように、処理ガスの流れに曝して(接触して)使用されることにより、この光触媒機能体における含有水分を、常に、前記したように、1.0〜20wt%に維持することができるか否かが問題になる。

0038

そこで、本発明者は、前記図1に示す実験装置を使用し、図15に示すように、その上部容器2内に、適宜湿度に調整した大気圧の空気を、入り口2′から毎分1リットルずつ供給し、酸化チタンの粉末を水のみで担持して成る光触媒機能体3を通過したのち下部容器1における出口1′から排出するという実験を行ったところ、前記入り口2′から供給する空気の25℃における湿度と、前記光触媒機能体3における含有水分との間には、図16に示すような関係を有することが判った。

0039

すなわち、前記光触媒機能体3における含有水分を1.0wt%に維持するためには、空気の湿度を、少なくとも70%以上にすることが必要であり、空気の湿度が98%を越える場合には、前記光触媒機能体3において結露が発生し、この光触媒機能体3における含有水分が、短い時間で10wt%を越えるという現象が認められたことから、処理ガスの湿度を、70〜98%にすることにより、前記光触媒機能体3における含有水分を1.0〜20wt%に維持することができることが判った。

0040

従って、前記図3及び図4に示すガス浄化処理装置において、酸化チタンの粉末を水のみで担持して成る光触媒機能体3を使用する場合には、その入り口ヘッダー6への処理ガス供給管路12中に、加湿又は除湿を行う湿度調整装置13を設けて、処理ガスの湿度を常時前記70〜98%に保つように調整するという構成にすることにより、光触媒機能体3における酸化チタン粉末の消失を少なくできる状態のもとで、長時間にわたって連続運転できるのである。

0041

また、本発明者のその後における実験によると、前記図3及び図4に示すガス浄化処理装置において、前記したように、酸化チタンの粉末を日産化学工業株式会社から商品名「スノーテックスO」として市販されているコロイダルシリカの水溶液を使用して担持して成る光触媒機能体3を使用した場合には、処理ガスにおける湿度の下限を40%しても、光触媒機能体3における酸化チタン粉末の消失を少なくできる状態のもとで、長時間にわたって連続運転できるのであった。

0042

次に、本発明者は、前記図3及び図4に示すガス浄化処理装置において、酸化チタンの粉末を水のみで担持して成る光触媒機能体3を使用して実際のガス浄化処理を行った。

0043

すなわち、図17に示すように、入り口ヘッダー6と出口ヘッダー7との間におけるパイプ状ホルダー部材4の内径Dを18mmに長さLを250mmにする一方、前記入り口ヘッダー6と出口ヘッダー7とを接続するガス循環管路14中に、内容積1リットルの空気タンク15、送風フアン16及び二つの三方切換弁17,18を設け、この空気タンク15内に充填した湿度約80%/℃の空気に、アセトアルデヒドを、その濃度が約1000ppmになるように注入し、最初は、前記空気タンク15内の空気を、両切換弁17,18の操作にて、前記ホルダー部材4内に通過させることなく、入り口ヘッダー6と出口ヘッダー7とに対するバイパス通路19を通って循環させ、濃度が安定になった状態で、前記両切換弁17,18の操作にて、入り口ヘッダー6から前記ホルダー部材4内に流入したのち出口ヘッダー7から出ていくように毎分3リットルずつ循環し、この循環空気におけるアセトアルデヒドの濃度を、5分間隔で測定する実験を行った結果は、図18に示す通りであった。

0044

前記ホルダー部材4の内面に光触媒の水溶液を直接に塗布・乾燥した場合、前記循環空気のアセトアルデヒドの濃度の減衰は、点線曲線Aで示す通りであり、また、金網の光触媒の水溶液を塗布・乾燥し、この金網を、前記ホルダー部材4内に装填した場合、前記循環空気のアセトアルデヒドの濃度の減衰は、二点鎖線の曲線Bで示す通りであった。

0045

これに対し、前記ホルダー部材4内に、前記本発明の方法によって得た、直径D=18mmで長さL=250mmで且つ厚さT=1.5mmのパイプ状光触媒機能体3を装填した場合、前記循環空気のアセトアルデヒドの濃度の減衰は、実線の曲線Cで示すように、前記二つの場合よりも大幅に改善でき、ガス浄化処理を高能率で行うことができるのであった。

0046

また、ガス処理装置としては、前記図3に示すように、パイプ状にした光触媒機能体3内に、紫外線蛍光灯5を設けて処理ガスを軸線方向に流すように構成した場合に限らず、図19に示すように、断面角形又は丸形のパイプ状にした光触媒機能体3内に、紫外線蛍光灯5を設けて、処理ガスを矢印で示すように軸線方向と直角の方向、つまり、前記パイプ状にした光触媒機能体3を横断して通過するように流すという構成にしても良いのである。なお、この図19に示すパイプ状の光触媒機能体3は、図示していないが、外周面及び内周面が金網等の多孔板にて覆われている。

発明の効果

0047

以上の通り、本発明における光触媒機能体は、酸化チタン等の光触媒の粉末をガラス繊維に対して、1.0〜20wt%の含有水分の存在によって担持するものであるから、前記光触媒の粉末を、処理ガスの流れに持ち去されない状態のもとで、前記従来のように焼き付け又は繊維への埋め込みによる場合と比較にならないほど多量に担持することができる。

0048

特に、前記した1.0〜20wt%の含有水に、コロイダルシリカ又はアルミナゾルを含ませることにより、光触媒の粉末の消失を著しく少なくできるから、光触媒機能体における耐久性を大幅に向上できる。

0049

また、本発明における光触媒機能体の製造方法によると、前記光触媒機能体を容易に製造できる。

0050

更にまた、本発明におけるガス浄化方法によると、前記光触媒機能体における含有水分を1.0〜20wt%に維持した状態でガスの浄化処理を連続して行うことができるのである。

図面の簡単な説明

0051

図1光触媒粉末の落下をテストする装置の縦断正面図である。
図2その落下テストの結果を示す図である。
図3ガス浄化処理装置を示す縦断正面図である。
図4前記図3のガス浄化処理装置において光触媒機能体と光源との関係を示す斜視図である。
図5前記光触媒機能体の第1の製造方法を示す斜視図である。
図6前記第1の製造方法の変形例を示す縦断正面図である。
図7前記第1の製造方法にて得た板状の光触媒機能体を示す斜視図である。
図8前記光触媒機能体の第2の製造方法において使用する型枠を示す斜視図である。
図9前記第2の製造方法を示す斜視図である。
図10前記第2の製造方法にて得た半割りパイプ状の光触媒機能体を示す斜視図である。
図11前記第2の製造方法において、二つの半割りパイプ状光触媒機能体を合わせて成るパイプ状光触媒機能体を示す斜視図である。
図12前記光触媒機能体の第3の製造方法においてホルダー部材を二つ割りにした状態を示す斜視図である。
図13前記第3の製造方法を示す斜視図である。
図14前記光触媒機能体の第4の製造方法を示す斜視図である。
図15前記図1の装置を使用して、光触媒機能体の含有水分とガス湿度の関係をテストをして状態を示す図である。
図16光触媒機能体の含有水分とガス湿度の関係を示す図である。
図17前記図3のガス浄化処理装置を使用してガス浄化処理を行っている状態を示す図である。
図18前記図17の結果を示す図である。
図19ガス浄化処理装置の別の例を示す斜視図である。

--

0052

3光触媒機能体
4ホルダー部材
5紫外線蛍光灯
6入り口ヘッダー
7 出口ヘッダー

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