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技術 ステッピングモータ

出願人 FDK株式会社
発明者 竹本保幸松井隆之
出願日 2000年10月31日 (20年6ヶ月経過) 出願番号 2000-333014
公開日 2002年5月17日 (18年11ヶ月経過) 公開番号 2002-142432
状態 特許登録済
技術分野 回転電機の鉄心 ステッピング電動機 回転電機の鉄心
主要キーワード 双方向駆動 両端口 磁気的連結 筒状空洞 樹脂製ケーシング 厚み段差 ギア付 同一平面形状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年5月17日)のものです。
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図面 (7)

課題

多極着磁された永久磁石を有する回転子と、その永久磁石の磁極通過面に両端磁極部が近接対向するような屈曲形状に形成されたステータヨークと、このステータヨークを励磁するためのコイルがあらかじめ巻回された貫通筒状巻線ボビンとを有するステッピングモータにおいて、ステータ磁気的特性防錆等の品質を向上させるとともに、組立作業性にすぐれたステッピングモータを得る。

解決手段

巻線ボビンの両端口挿入した第1のヨーク部材と、その他方口から挿入した第2のヨーク部材とによってステータヨークを形成する。両ヨーク部材の各挿入端部は挿入方向と重なり方向で互いに面接触する継ぎ合わせ部によって両者間に連続的な磁路を形成する。その継ぎ合わせ部は上記ボビン内圧入状態で固定させる。

概要

背景

近年、半導体等の電子デバイスの進歩およびマイコンマイクロコンピュータ)等を用いたデジタル制御技術の進歩に伴い、たとえば速度メータなどの車載用指示計器における指針駆動制御も、従前の機械的制御に代わってマイコン等によるデジタル制御が主流になりつつある。

指示計器は目盛盤上での指針の振れ位置によって速度等のアナログ量直感的にわかりやすく表示することができるが、その指針の振れ位置をデジタル制御するためにステッピングモータが使われるようになってきた。この場合、そのステッピングモータは、オープンループ制御による指針の位置決めに使われる。すなわち、上記指針に回転出力軸が連結されたステッピングモータに、順方向または逆方向の回転駆動パルスを与えることにより、上記指針を双方向に移動させることができるとともに、その回転駆動パルスの数によって上記指針の移動量を制御することができる。ステッピングモータの回転量(回転角度)は上記駆動パルスの数によって一義的に定めることができるので、位置センサーを用いる複雑なフィードバック制御によらずに指針等の位置決めをなすことができる。

この種のステッピングモータは、円周方向に沿って磁極が交互に反転するように多極着磁された永久磁石を有する回転子と、両端がそれぞれに上記永久磁石の磁極通過面近接対向する磁極部となるような屈曲形状に形成されたステータヨークと、このステータヨークを励磁するためのコイルがあらかじめ巻回された貫通筒状巻線ボビンとを有するとともに、この巻線ボビンに上記ステータヨークの中間部が嵌挿させられた構造を有する(たとえば米国特許5,959,378号参照)。このステッピングモータは通常、複数のギアからなる減速機構組合わせて上記指示計器などに使用される。

概要

多極着磁された永久磁石を有する回転子と、その永久磁石の磁極通過面に両端磁極部が近接対向するような屈曲形状に形成されたステータヨークと、このステータヨークを励磁するためのコイルがあらかじめ巻回された貫通筒状の巻線ボビンとを有するステッピングモータにおいて、ステータ磁気的特性防錆等の品質を向上させるとともに、組立作業性にすぐれたステッピングモータを得る。

巻線ボビンの両端口挿入した第1のヨーク部材と、その他方口から挿入した第2のヨーク部材とによってステータヨークを形成する。両ヨーク部材の各挿入端部は挿入方向と重なり方向で互いに面接触する継ぎ合わせ部によって両者間に連続的な磁路を形成する。その継ぎ合わせ部は上記ボビン内圧入状態で固定させる。

目的

この発明は、以上のような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ステータの磁気的特性や防錆等の品質を向上させるとともに、組立作業性にすぐれたステッピングモータを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

円周方向に沿って磁極が交互に反転するように多極着磁された永久磁石を有する回転子と、両端がそれぞれに上記永久磁石の磁極通過面近接対向する磁極部となるような屈曲形状に形成されたステータヨークと、このステータヨークを励磁するためのコイルがあらかじめ巻回された貫通筒状巻線ボビンとを有し、この巻線ボビンに上記ステータヨークの中間部が嵌挿させられた構造のステッピングモータにおいて、上記ステータヨークは上記ボビンの一方口から挿入される第1のヨーク部材と、上記ボビンの他方口から挿入される第2のヨーク部材とによって形成され、両ヨーク部材の各挿入端部は少なくとも挿入方向と重なり方向の2方向で互いに面接触する継ぎ合わせ部によって両者間に連続的な磁路を形成するとともに、その継ぎ合わせ部が上記ボビン内圧入状態で固定されていることを特徴とするステッピングモータ。

請求項2

請求項1において、第1のヨーク部材と第2のヨーク部材の少なくとも一方の挿入端部に前記ボビンの内側面に圧接する突起部を設けたことを特徴とするステッピングモータ。

請求項3

請求項1または2において、第1のヨーク部材と第2のヨーク部材の少なくとも一方の挿入端部に前記ボビンに圧接する突起部を設けるとともに、両ヨーク部材の挿入端部が互いに継ぎ合って連続的な磁路を形成する状態にて上記突起部を係止させる凹部を、上記ボビン側に設けたことを特徴とするステッピングモータ。

請求項4

請求項1〜3のいずれかにおいて、第1と第2の両ヨーク部材の挿入端部が互いに継ぎ合って連続的な磁路を形成する状態にて互いに挿入方向の移動を係止し合う一対の凸部と凹部を、両ヨーク部材に振り分けて設けたことを特徴とするステッピングモータ。

請求項5

請求項1〜4のいずれかにおいて、第1と第2の両ヨーク部材の挿入端部にそれぞれ挿入方向に向けて縮小するテーパ部を形成したことを特徴とするステッピングモータ。

請求項6

請求項1〜5のいずれかにおいて、少なくとも2つのステータヨークが前記回転子の外周囲に配置されて2相以上の多相界磁を形成することを特徴とするステッピングモータ。

請求項7

請求項1〜6のいずれかにおいて、前記永久磁石は3対6極の磁極を有し、前記ステータヨークは1対2極の磁極を形成するものが2つ設けられ、前記ステータヨークは両磁極のなす角が60度となるように形成されたものが2つ設けられるとともに、1つ目のステータヨークの一方の磁極と2つ目のステータヨークの一方の磁極との間が90度になるように配置されていることを特徴とするステッピングモータ。

技術分野

0001

この発明はステッピングモータ、とくにロータ回転子)の回転運動減速しながら伝動する複数のギアを内蔵したギア付モータに適用して有効な技術に関し、たとえば車載用指示計器指針駆動に利用して有効である。

背景技術

0002

近年、半導体等の電子デバイスの進歩およびマイコンマイクロコンピュータ)等を用いたデジタル制御技術の進歩に伴い、たとえば速度メータなどの車載用指示計器における指針の駆動制御も、従前の機械的制御に代わってマイコン等によるデジタル制御が主流になりつつある。

0003

指示計器は目盛盤上での指針の振れ位置によって速度等のアナログ量直感的にわかりやすく表示することができるが、その指針の振れ位置をデジタル制御するためにステッピングモータが使われるようになってきた。この場合、そのステッピングモータは、オープンループ制御による指針の位置決めに使われる。すなわち、上記指針に回転出力軸が連結されたステッピングモータに、順方向または逆方向の回転駆動パルスを与えることにより、上記指針を双方向に移動させることができるとともに、その回転駆動パルスの数によって上記指針の移動量を制御することができる。ステッピングモータの回転量(回転角度)は上記駆動パルスの数によって一義的に定めることができるので、位置センサーを用いる複雑なフィードバック制御によらずに指針等の位置決めをなすことができる。

0004

この種のステッピングモータは、円周方向に沿って磁極が交互に反転するように多極着磁された永久磁石を有する回転子と、両端がそれぞれに上記永久磁石の磁極通過面近接対向する磁極部となるような屈曲形状に形成されたステータヨークと、このステータヨークを励磁するためのコイルがあらかじめ巻回された貫通筒状巻線ボビンとを有するとともに、この巻線ボビンに上記ステータヨークの中間部が嵌挿させられた構造を有する(たとえば米国特許5,959,378号参照)。このステッピングモータは通常、複数のギアからなる減速機構組合わせて上記指示計器などに使用される。

発明が解決しようとする課題

0005

この種のステッピングモータでは、励磁用のコイルがあらかじめ巻回された貫通筒状の巻線ボビンにステータヨークの中間部を嵌挿させるが、屈曲形状のステータヨークはそのままでは巻線ボビンに嵌挿させることができない。そこで、従来においては、ステータヨークをあらかじめ長さ方向に2分割して形成し、一方の分割ヨーク部材を巻線ボビンに嵌挿させた後、ボビンの外側にて一方の分割ヨーク部材と他方の分割ヨーク部材とを溶接接合することにより、最終的に一体化された屈曲形状のステータヨークを形成していた。あるいは、長さ方向と厚み方向にそれぞれ分割された多数枚のヨーク片積み重ね磁気的に一体化された屈曲形状のステータヨークを組み立てていた。

0006

しかし、溶接によってステータヨークを組み立てた場合は、その溶接によってステータヨークを構成する磁性材料磁気的特性が変化し、ステータヨークとして所定の機能が得られなくなるという問題が生じる。ステータヨークの材料には所定の磁気的特性が保証されたものを使用する必要があるが、溶接等の加工を行うとその保証を維持することができなくなる。

0007

ステータヨークには防錆等の保護のためにメッキを施すことが望ましいが、メッキされたステータヨークに溶接加工を行うと、その加工部分にてメッキ保護が失われるとともに異種合金が形成されて、防錆等の品質保証もできなくなってしまうという問題が生じる。

0008

多数枚のヨーク片を積み重ねてステータヨークを組み立てた場合は、溶接による問題は回避できるが、各ヨーク片が重なり合う部分の接触面積接触状態バラツキが生じて所定の磁気的特性を再現性良く得ることができないとともに、各ヨーク片のエッジ部がそれぞれに作り出す磁場が他のヨークに悪影響を及ぼす等の問題が生じる。さらに、この場合は、多数枚のヨーク片を使用するため、部材数が多くなるとともに各部材がバラバラに崩れやすくなって組立作業性が著しく低下するという問題も生じる。

0009

この発明は、以上のような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ステータの磁気的特性や防錆等の品質を向上させるとともに、組立作業性にすぐれたステッピングモータを提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

前述した課題を解決するための手段として、本発明では次のような手段を提供する。第1の手段は、円周方向に沿って磁極が交互に反転するように多極着磁された永久磁石を有する回転子と、両端がそれぞれに上記永久磁石の磁極通過面に近接対向する磁極部となるような屈曲形状に形成されたステータヨークと、このステータヨークを励磁するためのコイルがあらかじめ巻回された貫通筒状の巻線ボビンとを有し、この巻線ボビンに上記ステータヨークの中間部が嵌挿させられた構造のステッピングモータにおいて、上記ステータヨークは上記ボビンの一方口から挿入される第1のヨーク部材と、上記ボビンの他方口から挿入される第2のヨーク部材とによって形成され、両ヨーク部材の各挿入端部は少なくとも挿入方向と重なり方向の2方向で互いに面接触する継ぎ合わせ部によって両者間に連続的な磁路を形成するとともに、その継ぎ合わせ部が上記ボビン内圧入状態で固定されていることを特徴とする。

0011

上記手段によれば、溶接等の加工を行うことなく、かつ多数の部材を積み重ねる手間を行うことなく、一対のヨーク部材を巻線ボビンの両端から差し込むという簡単な作業でもって、ステータヨークを巻線ボビン内で確実に組み立てることができる。これとともに、両ヨーク部材の挿入端部が少なくとも挿入方向と重なり方向の2方向で互いに面接触することにより、両ヨーク部材間磁場漏れの少ない良好かつ安定な磁気的連結を得ることができる。さらに、その継ぎ合わせ部が巻線ボビン内に圧入状態で固定されていることにより、機械的にも良好かつ安定な連結状態を得ることができる。これにより、ステータの磁気的特性や防錆等の品質を向上させるとともに、組立作業性にすぐれたステッピングモータを提供するという目的を達成することができる。

0012

第2の手段は、第1の手段において、第1のヨーク部材と第2のヨーク部材の少なくとも一方の挿入端部に前記ボビンの内側面に圧接する突起部を設けたことを特徴とする。この手段により、巻線ボビン内でのステータヨークの圧入固定状態を確保しながら、ヨーク部材を巻線ボビン内に嵌挿してステータヨークを組み立てる際の作業性を高めることができる。

0013

第3の手段は、第1または第2の手段において、第1のヨーク部材と第2のヨーク部材の少なくとも一方の挿入端部に前記ボビンに圧接する突起部を設けるとともに、両ヨーク部材の挿入端部が互いに継ぎ合って連続的な磁路を形成する状態にて上記突起部を係止させる凹部を、上記ボビン側に設けたことを特徴とする。この手段により、ヨーク部材と巻線ボビン間の連結をさらに確実にすることができる。

0014

第4の手段は、第1から第3のいずれかの手段において、第1と第2の両ヨーク部材の挿入端部が互いに継ぎ合って連続的な磁路を形成する状態にて互いに挿入方向の移動を係止し合う一対の凸部と凹部を、両ヨーク部材に振り分けて設けたことを特徴とする。この手段により、ヨーク部材間の磁気的および機械的な連結状態をさらに確実かつ安定なものとすることができる。

0015

第5の手段は、第1〜4のいずれかの手段において、第1と第2の両ヨーク部材の挿入端部にそれぞれ挿入方向に向けて縮小するテーパ部を形成したことを特徴とする。この手段により、巻線ボビン内でのステータヨークの組立作業性を向上させることができる。

0016

第6の手段は、第1〜5のいずれかの手段において、少なくとも2つのステータヨークが前記回転子の外周囲に配置されて2相以上の多相界磁を形成することを特徴とする。指示計器の指針をオープンループ制御で双方向駆動するには1つのロータに対して2つのステータヨークと励磁コイルを使用する2相ステッピングモータが適しているが、この2相モータはステータヨークを2個配置するためにその組立作業が面倒になりやすい。しかし、上述した本発明の手段により、その組立作業を効率良く簡単に行わせることが可能となる。

0017

第7の手段は、第1〜6のいずれかの手段において、前記永久磁石は3対6極の磁極を有し、前記ステータヨークは1対2極の磁極を形成するものが2つ設けられ、前記ステータヨークは両磁極のなす角が60度となるように形成されたものが2つ設けられるとともに、1つ目のステータヨークの一方の磁極と2つ目のステータヨークの一方の磁極との間が90度になるように配置されていることを特徴とする。たとえば指示計器の指針駆動に使用されるステッピングモータの場合、モータの小形化および回転効率の向上等の最適化をはかる上で、上記のような磁極配置を持つ構成が有効であることが知られているが、この構成を実現するためのステータヨークの形状は両端の磁極部を正確かつ安定に配置する必要がある。上述した本発明の手段は、そのステータヨークの磁極部を正確かつ安定に配置する上で非常に有効である。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、前述した解決手段の代表的な実施形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明のステッピングモータで使用するステータヨークの要部を示す側断面図である。同図において、(A)はステータヨーク1に組み立てられる前のヨーク部材1a,1bを示す。(B)はそのヨーク部材1a,1bを巻線ボビン2内でステータヨーク1に組み立てる前の状態、(C)はそのヨーク部材1a,1bが巻線ボビン2内で継ぎ合わせられて磁気的に一体化されたステータヨーク1を形成した状態をそれぞれ示す。

0019

同図に示すように、ステータヨーク1は、励磁コイル3があらかじめ巻回された貫通筒状の巻線ボビン2の一方口(図では左側)から挿入される第1のヨーク部材1aと、そのボビン2の他方口(図では右側)から挿入される第2のヨーク部材1bとによって形成される。両ヨーク部材1a,1bの各挿入端部11a,11bにはそれぞれ先端部に厚み段差を形成するL状の切欠部12a,12bが設けられている。この切欠部12a,12bは互いに対称相補形状をなし、両ヨーク部材1a,1bの各挿入端部11a,11bをその挿入方向(図では左右方向)と重なり方向(図では上下方向)の2方向で互いに面接触させながら両者間に連続的な磁路を形成する継ぎ合わせ部13を形成する。この継ぎ合わせ部13は巻線ボビン2内に圧入された状態で固定されている。

0020

両ヨーク部材1a,1bは共に所定の厚みd1を有する一定の長方断面形状を有するが、上記切欠部12a,12bではその厚みd1が半分(d1/2)に形成されている。つまり、ステータヨーク1の全体の厚みが均一になるように上記切欠部12a,12bでの厚みd1が設定されている。他方、貫通筒状の巻線ボビン2は、上記ヨーク部材1a,1bを所定の位置決め状態で嵌挿させるべく一定の長方断面形状をなす筒状空洞を有するが、その空洞の高さ(厚みd1に対応する高さ)h1は、巻線ボビン2と継ぎ合わせ部13間にて弾性応力が有効に作用する範囲内にて、上記継ぎ合わせ部13での厚みd1(=d1/2+d1/2)よりもわずかに小さく設定されている(h1<d1)。これにより、両ヨーク部材1a,1bは巻線ボビン2内に圧入状態で嵌挿させられて係止および固定される。

0021

上述のような構成により、溶接等の加工を行うことなく、かつ多数の部材を積み重ねる手間を行うこともなく、一対のヨーク部材1a,1bを巻線ボビン2の両端から差し込むという簡単な作業でもって、ステータヨーク1を巻線ボビン2内で確実に組み立てることができる。これとともに、両ヨーク部材1a,1bの挿入端部11a,11bが挿入方向と重なり方向の2方向で互いに面接触することにより、両ヨーク部材1a,1b間に磁場漏れの少ない良好かつ安定な磁気的連結状態を形成することができる。さらに、その継ぎ合わせ部13が巻線ボビン2内に圧入状態で固定されていることにより、機械的にも良好かつ安定な連結状態を得ることができる。以上のようにして、ステータの磁気的特性や防錆等の品質を向上させるとともに、組立作業性にすぐれたステッピングモータを提供するという目的が達成される。

0022

さらに、図示の実施形態では、両ヨーク部材1a,1bの挿入端部11a,11bにそれぞれ挿入方向に向けて縮小するテーパ部14a,14bを形成してあるが、これにより、巻線ボビン2内でのステータヨーク1の組み立てに際し、ヨーク部材1a,1bを巻線ボビン2内に挿入する作業性を大幅に向上させることができる。

0023

図2は上記ステータヨークの要部における別の実施形態を示す。上述した実施形態との相違に着目して説明すると、先ず、同図の(A)では、一方のヨーク部材1aの挿入端部11aに巻線ボビン2の内側面に圧接する突起部15aを設けてある。この場合、この突起部15aの高さd2を加えた継ぎ合わせ部13の総厚さd1’(=d1+d2)が巻線ボビン2内の空洞高h1よりもわずかに高くなるようにする(d1+d2>h1)。

0024

この構成により、両ヨーク部材1a,1bを巻線ボビン2内にて圧入状態で固定することができるとともに、両ヨーク部材1a,1bを巻線ボビン2内に挿入しやすくすることができる。つまり、突起部15aの部分を除いた挿入端部11a,11bの総厚み(d1/2+d1/2)は巻線ボビン2内の空洞高h1と同程度またはそれよりも若干小さくすることができ、これにより、その挿入端部11a,11bを巻線ボビン2内に挿入しやすくすることができる。したがって、この実施形態では、巻線ボビン2内でのステータヨーク1の圧入固定状態を確保しながら、ヨーク部材1a,1bを巻線ボビン2内に嵌挿してステータヨーク1を組み立てる際の作業性を高めることができる。また、ヨークがボビンをこすることにより発生する削りかす等も発生しにくくなり、モータのごみ不良等を軽減でき、品質を高めることができる。

0025

同図の(B)は、2つのヨーク部材1a,1bに突起部15a,15bを設けた実施形態を示す。この場合は、各突起部15a,15bの高さd2,d2を加えた継ぎ合わせ部13の総厚さd1’(=d1+2・d2)が、巻線ボビン2内の空洞高h1よりもわずかに高くなるようにする(d1+2・d2>h1)。これにより、上述の場合と同様、巻線ボビン2内でのステータヨーク1の圧入固定状態を確保しながら、ヨーク部材1a,1bを巻線ボビン2内に嵌挿してステータヨーク1を組み立てる際の作業性を高めることができる。

0026

図3は上記ステータヨークと巻線ボビンに関する別の実施形態を示す。同図に示す実施形態では、両ヨーク部材1a,1bの各挿入端部11a,11bにそれぞれ巻線ボビン2の内側面に圧接する突起部15a,15bを設けるとともに、その突起部15a,15bを嵌入させて係止する凹部21a,21bが巻線ボビン2側に設けられている。この凹部21a,21bは、両ヨーク部材1a,1bの挿入端部11a,11bが互いに継ぎ合って連続的な磁路を形成する状態にて、上記突起部15a,15bを巻線ボビン2内に係止させる。これにより、ヨーク部材1a,1bと巻線ボビン2間の連結をさらに確実にすることができる。なお、図2の(A)に示したように、一方のヨーク部材1a側だけに上記突起部11を設けた場合には、その突起部11を嵌入係止させる一方の凹部21aだけ設ければよい。

0027

図4は上記ステータヨークと巻線ボビンに関するさらに別の実施形態を示す。同図に示す実施形態では、両ヨーク部材1a,1bの挿入端部11a,11bが互いに継ぎ合って連続的な磁路を形成する状態にて互いに挿入方向の移動を係止し合う一対の凸部16と凹部17を、両ヨーク部材11a,11bに振り分けて設けてある。これにより、ヨーク部材11a,11b間の磁気的および機械的な連結状態をさらに確実かつ安定なものとすることができる。

0028

図5は本発明によるステッピングモータの要部組立状態を示す上側面図である。同図に示すステッピングモータは上述したステータヨーク(図1図4)を使用して構成されている。このステッピングモータは、まず、回転軸4に同心同軸上に取り付けられた環状の永久磁石51によってロータ(回転子)4が形成されている。永久磁石51は円周方向に沿って60度ピッチで磁極が交互に反転するように多極着磁されて3対6極(3極対)の磁極を有する。ロータ5の外側には2つのステータヨーク1,1が配置されている。

0029

各ステータヨーク1,1はそれぞれ変形U字状の平面形状を有し、そのU字の両先端が磁極部1a1,1a2,1b1,1b2を形成する。この2つのステータヨーク1,1は互いに同一平面形状を有し、左右対称に向かい合う形で、磁極部1a1,1a2,1b1,1b2が永久磁石51の磁極通過面に近接対向するように配置されている。

0030

各磁極部1a1,1a2,1b1,1b2の先端面はそれぞれ、上記永久磁石51の外周囲面すなわち磁極通過面に等間隔・平行に近接対向すべく、同心円上に沿った円弧状に形成されている。磁極1a1と1a2、および1b1と1b2はそれぞれ、永久磁石51の磁極ピッチに一致させるために、回転軸4を中心とした中心角60度の扇形の円弧の両端に位置するように配置されている。また、磁極1a1と磁極1b1は、電気角で90度の位相差を生じさせるために、回転軸4を中心とした中心角90度の扇形の円弧の両端に位置するように配置されている。

0031

各ステータヨーク1,1のU字状脚対の一方にはそれぞれ、上記巻線ボビン2が装着されている。このボビン2には前述したように、励磁コイル3があらかじめ巻回されている。これにより、2相突極タイプのステッピングモータが形成されている。この2相ステッピングモータは、指示計器の指針をオープンループ制御で双方向駆動する用途に適しているが、ステータヨークを2個配置するためにその組立作業が面倒になりやすいという問題があった。上述したステータヨーク1,1を使用することによって、その組立作業を効率良く簡単に行わせることが可能となる。また、上述した2相ステッピングモータでは、ロータ5の回りにステータヨーク1,1の磁極部を正確かつ安定に配置する必要があるが、これも、上述したステータヨーク1,1を使用することによって簡単かつ再現性良く行うことができる。

0032

図6は、本発明によるステッピングモータを減速ギアと共に電気絶縁性樹脂製ケーシング内に組み込んだ状態を示す上側面図である。同図において、ステッピングモータの回転出力は永久磁石51の回転軸4から取り出される。この回転軸4の回転は、この回転軸4に軸結された第1ピニオン6a、この第1ピニオン6aに噛合する第1歯車7a、この第1歯車7aと同一回転軸81に軸結された第2ピニオン6b、およびこの第2ピニオン6bに噛合する第2歯車7bによって減速伝動され、最終的にその第2歯車7bの回転軸82から取り出されるようになっている。

0033

以上、本発明の実施例をその主要な用途である指示計器用のステッピングモータについて説明してきたが、本発明の技術は上記実施例に限定されるものではなく、たとえば、時計あるいは計器用途以外のアクチェータとしても使用可能である。また、モータの極数等についても上記以外の多極構造が可能である。

発明の効果

0034

以上説明したように、本発明によれば、円周方向に沿って磁極が交互に反転するように多極着磁された永久磁石を有する回転子と、両端がそれぞれに上記永久磁石の磁極通過面に近接対向する磁極部となるような屈曲形状に形成されたステータヨークと、このステータヨークを励磁するためのコイルがあらかじめ巻回された貫通筒状の巻線ボビンとを有し、この巻線ボビンに上記ステータヨークの中間部が嵌挿させられた構造のステッピングモータにおいて、上記ステータヨークはボビンの一方口から挿入される第1のヨーク部材と、上記ボビンの他方口から挿入される第2のヨーク部材とによって形成され、両ヨーク部材の各挿入端部は少なくとも挿入方向と重なり方向の2方向で互いに面接触する継ぎ合わせ部によって両者間に連続的な磁路を形成するとともに、その継ぎ合わせ部が上記ボビン内に圧入状態で固定されている構成により、ステータの磁気的特性や防錆等の品質を向上させるとともに、組立作業性にすぐれたステッピングモータを得ることができる。

図面の簡単な説明

0035

図1本発明によるステッピングモータのステータヨーク部分の実施形態を示す側断面図である。
図2本発明によるステッピングモータのステータヨーク部分の別の実施形態を示す側断面図である。
図3本発明によるステッピングモータのステータヨークと巻線ボビン部分の実施形態を示す側断面図である。
図4本発明によるステッピングモータのステータヨークと巻線ボビン部分の別の実施形態を示す側断面図である。
図5本発明によるステッピングモータの要部を示す上側面図である。
図6本発明によるステッピングモータの全体構成を示す上側面図である。

--

0036

1ステータヨーク
1a,1bヨーク部材
1a1,1a2,1b1,1b2磁極部
11a,11b挿入端部
12a,12b切欠部
13継ぎ合わせ部
14a,14bテーパ部
15a,15b突起部
2巻線ボビン
21a,21b 凹部
3励磁コイル
16 凸部
17 凹部
4回転軸
51永久磁石
5ロータ
6a,6bピニオン
7a,7b歯車
81,82 回転軸
d1 ヨーク部材の厚み
d2 突起部の高さ
h1 巻線ボビンの空洞高

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    【課題】筒部材の変形を抑制できる回転電機のロータを提供すること【解決手段】筒部材16は、少なくとも永久磁石17と第1軸部材18との境界に対応する境界対応部29が、境界対応部29よりも永久磁石17の重心... 詳細

  • 日本電産サンキョー株式会社の「 ギヤードモータ」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】ギヤードモータに用いられる歯車部材について、磁気センサによる配置角度の検知精度と歯車としての強度との両立を図る。【解決手段】金属部と樹脂部とが一体化された歯車部材と、前記歯車部材が所定の配置角... 詳細

  • アイシン・エィ・ダブリュ株式会社の「 ロータ」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】ロータシャフトに回転部材がスプライン結合される構成において、締付荷重等に起因して生じる歯と歯との間の応力を有効に分散・緩和する。【解決手段】ロータシャフト(34)と、ロータシャフトの径方向外側... 詳細

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