図面 (/)

技術 皮膚賦活用組成物

出願人 株式会社ファンケル
発明者 宮田智宇田正紀石田隆男
出願日 2000年10月30日 (21年3ヶ月経過) 出願番号 2000-331318
公開日 2002年5月14日 (19年9ヶ月経過) 公開番号 2002-138047
状態 特許登録済
技術分野 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 加熱調節 乾燥含量 総組成物重量 賦活用 木質部 蒸発残分 仮種皮 RIST
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年5月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

皮膚賦活効果を有する組成物を提供すること。

解決手段

リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイおよびリュウキュウアイから選ばれる1種又は2種以上の植物又は植物抽出物を有効成分として含む皮膚賦活用組成物。

概要

背景

ラミニン5(別名カリニン、エピリグリン、ナイセイン)は皮膚の基底膜に存在するラミニン分子種一種として同定され、α3鎖、β3鎖、γ2鎖の3本のサブユニットで構成される分子量380〜490kDaの糖タンパク質である(Carter, W. G., et al., Cell., 65, 599-610, 1991., Rousselle, P., et al., J. Cell Biol., 114, 567-576, 1991., Verrando, P., et al., Biochem. Biophys. Acta, 942, 45-56, 1988.)。ラミニン5遺伝子は表皮真皮間の剥離水泡形成を特徴とする重篤遺伝的疾患である結合型表皮水泡症(Herlitz's junctional epidermolysis bullosa)の原因遺伝子であることから、ラミニン5は正常な皮膚構造の維持に必要不可欠なタンパク質であることが明らかになった(Aberdam, D., et al., Nat. Genet., 6, 299-304, 1994., Pulkkinen, L., et al.,Genomics, 24, 357-360, 1994, Kivirikko, S., et al., Hum. Mol. Genet., 4,959-962, 1995.)。また、老化した皮膚では基底膜が偏平化していることから、基底膜の構造変化皮膚老化を引き起こす可能性が示唆されていた(Lavker R., et al., Dermatol. Clin., 4, 379-389, 1986.)。

上記のような事から、ラミニン5自体やラミニン5の産生亢進活性を持つ大豆由来調製物を有効成分として配合する事により、皮膚賦活効果などを有する皮膚外用剤や皮膚賦活用組成物が開発されている(特開平10-147515、特開平11-343226)。

概要

皮膚賦活効果を有する組成物を提供すること。

リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイおよびリュウキュウアイから選ばれる1種又は2種以上の植物又は植物抽出物を有効成分として含む皮膚賦活用組成物。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイおよびリュウキュウアイから選ばれる1種または2種以上の植物又は植物抽出物を有効成分として含む皮膚外用組成物

請求項2

リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイおよびリュウキュウアイから選ばれる1種または2種以上の植物又は植物抽出物を有効成分として含む皮膚賦活用組成物

請求項3

リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイ、リュウキュウアイ、ナルコユリおよびカギルマバナルコユリから選ばれる1種または2種以上の植物又は植物抽出物を含むラミニン5産生亢進組成物。

請求項4

リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイ、リュウキュウアイ、ナルコユリおよびカギクルマバナルコユリから選ばれる1種または2種以上の植物又は植物抽出物を含む光老化防止用組成物

請求項5

皮膚外用である請求項2,3又は4記載の組成物。

--

0001

本発明は、皮膚基底膜に存在する細胞外マトリックスタンパク質一種であるラミニン5の産生を亢進させる活性を有するある特定の植物を有効成分として配合する皮膚賦活用組成物に関する。

背景技術

0002

ラミニン5(別名カリニン、エピリグリン、ナイセイン)は皮膚の基底膜に存在するラミニン分子種の一種として同定され、α3鎖、β3鎖、γ2鎖の3本のサブユニットで構成される分子量380〜490kDaの糖タンパク質である(Carter, W. G., et al., Cell., 65, 599-610, 1991., Rousselle, P., et al., J. Cell Biol., 114, 567-576, 1991., Verrando, P., et al., Biochem. Biophys. Acta, 942, 45-56, 1988.)。ラミニン5遺伝子は表皮真皮間の剥離水泡形成を特徴とする重篤遺伝的疾患である結合型表皮水泡症(Herlitz's junctional epidermolysis bullosa)の原因遺伝子であることから、ラミニン5は正常な皮膚構造の維持に必要不可欠なタンパク質であることが明らかになった(Aberdam, D., et al., Nat. Genet., 6, 299-304, 1994., Pulkkinen, L., et al.,Genomics, 24, 357-360, 1994, Kivirikko, S., et al., Hum. Mol. Genet., 4,959-962, 1995.)。また、老化した皮膚では基底膜が偏平化していることから、基底膜の構造変化皮膚老化を引き起こす可能性が示唆されていた(Lavker R., et al., Dermatol. Clin., 4, 379-389, 1986.)。

0003

上記のような事から、ラミニン5自体やラミニン5の産生亢進活性を持つ大豆由来調製物を有効成分として配合する事により、皮膚賦活効果などを有する皮膚外用剤や皮膚賦活用組成物が開発されている(特開平10-147515、特開平11-343226)。

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、ラミニン5は非常に高分子の糖タンパク質であることから、安定性皮膚浸透性などに問題があり、それ自体を有効成分として配合する皮膚外用剤は、必ずしも十分な皮膚賦活用効果を期待できない。一方、従来使用されているラミニン5の産生を亢進させる組成物も活性がそれほど高いとは言い難く、必ずしも十分な皮膚賦活効果を期待できない。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は、種々の植物について、ラミニン5の産生を亢進させる活性を検討した。その結果、リュウガン(Euphoria longan (Lour.)Steud.)、タイセイ(I. Indigotica Fort.)、ホソバタイセイ(Isatis tinctoria L.)、リュウキュウアイ(Storobilanthes flaccidifolius Nees)、ナルコユリ(Polygonatumfolcatum A. Gray)、カギルマバナルコユリ(Polygonatum sibiricum Redoute ex Redoute)がラミニン5の産生を亢進させることを見出し、本発明を完成した。

0006

すなわち、本発明は、リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイおよびリュウキュウアイから選ばれる1種または2種以上の植物又は植物抽出物を有効成分として含む皮膚外用組成物、皮膚賦活用組成物、リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイ、リュウキュウアイ、ナルコユリおよびカギクルマバナルコユリから選ばれる1種または2種以上の植物又は植物抽出物を含むラミニン5産生亢進組成物、リュウガン、タイセイ、ホソバタイセイ、リュウキュウアイ、ナルコユリおよびカギクルマバナルコユリから選ばれる1種または2種以上の植物又は植物抽出物を含む光老化防止用組成物に関する。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明における植物は、リュウガン(Euphoria longan (Lour.)Steud.)、タイセイ(I. Indigotica Fort.)、ホソバタイセイ(Isatis tinctoria L.)、リュウキュウアイ(Storobilanthes flaccidifolius Nees)、ナルコユリ(Polygonatum folcatum A. Gray)、カギクルマバナルコユリ(Polygonatum sibiricum Redoute ex Redoute)が使用可能である。

0008

本発明におけるリュウガン(Euphoria longan (Lour.)Steud.)とは、むくろじ科ユーフォリア属の植物である。仮種皮の部分は竜眼肉リュウガンニク)と呼ばれ、鎮静滋養強壮に処方され、物忘れや不眠症にも効果的で、神経の興奮を静める効力があるといわれている。

0009

本発明におけるタイセイ(I. Indigotica Fort.)、ホソバタイセイ(Isatistinctoria L.)とは、いずれもあぶらな科タイセイ属の植物である。根の部分は板藍根バンランコン)と呼ばれ、種々の病原菌に対する抑制作用を有し、消炎解熱解毒止血薬として用いられている。

0010

本発明におけるリュウキュウアイ(Storobilanthes flaccidifolius Nees)は、きつねのまご科イセハナビ属の植物である。この植物の根、根茎も板藍根(バンランコン)と呼ばれ、タイセイ(I. Indigotica Fort.)、ホソバタイセイ(Isatis tinctoria L.)の根と同様の薬効を有する。また、葉の部分にも抗菌、解毒、解熱、消炎、止血作用があることが知られている。

0011

本発明におけるナルコユリ(Polygonatum folcatum A. Gray)、カギクルマバナルコユリ(Polygonatum sibiricum Redoute ex Redoute)はいずれもゆり科アマドコロ属の植物である。根茎の部分は黄精(オウセイ)と呼ばれ、種々の菌に対する抑制作用、アドレナリンによる高血糖に対する抑制作用、血圧降下作用があり、滋養強壮、糖尿病動脈硬化症などの薬として用いられる。

0012

本発明における植物は、葉、、花、木質部木皮部(樹皮)などの地上部、根、塊茎などの地下部、種子、樹脂などのすべての部位が使用可能である。

0013

本発明における植物は、それら自体を乾燥させた乾燥物、その粉砕物、それら自体を圧搾抽出することにより得られる搾、水またはアルコールエーテルアセトンなどの有機溶媒による粗抽出物および粗抽出物を分配カラムクロマトグラフィーなどの各種クロマトグラフィーなどで段階的に精製して得られた抽出物画分などのすべてを含む。これらは単独で用いても良く、2種以上混合して用いても良い。

0014

本発明の植物の有効配合量は、植物の調製法、製剤の形態などにより、適宜選択、決定され、特に限定されないが、例えば、本発明の植物の乾燥粉砕物からアルコール、エーテル、アセトンなどの有機溶媒により抽出された抽出物を調製物として使用する場合は、その乾燥含量として総組成物重量当たり0.001〜30重量%が適当である。

0015

本発明の組成物は、ローション剤乳液剤、クリーム剤、抽出製剤、散剤造粒製剤、カプセル剤錠剤軟膏剤硬軟剤、懸濁剤シロップ剤ハップ剤坐剤注射剤エアゾール剤などの製剤として、製剤上の常套手段を用いて製剤化することができる。投与方法として、経口投与、注射、吸入経皮投与経粘膜投与などをすることができ、毒性は低い。また、必要に応じて、賦形剤安定化剤乳化剤結合剤保存剤pH調整剤防腐剤、粘度調製剤湿潤剤着色剤等張化剤香料などの添加剤を適宜配合できる。

0016

次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

0017

調製 植物の抽出;リュウガン(Euphoria longan (Lour.)Steud.)の仮種皮の部分(リュウガンニク)、ホソバタイセイ(Isatis tinctoria L.)の根の部分(バンランコン)、ナルコユリ(Polygonatum folcatum A. Gray)の根茎の部分(オウセイ)を細切し、その各1kgに99.5%エタノール3Lを加え、室温で一晩浸漬した。これを濾過し、各抽出液を得た。各抽出液を濃縮したところ、その蒸発残分はそれぞれ75g、110g、135gであった。

0018

試験結果1表皮角化細胞によるラミニン5産生能の測定試験ELISA(enzyme−linked immunosorbent assay)によるラミニン5産生能の測定
表皮角化細胞および培地は、旭テクノグラス株式会社から販売されている胎児由来正常ヒト表皮角化細胞およびKeratinocyte Growth Medium BulletKitを用いた。この培地(KGM)は、表皮角化細胞基礎培地ヒト上皮細胞増殖因子(0.1ng/ml)、インシュリン(5.0μg/ml)、ハイドロコルチゾン(0.5μg/ml)、ゲンタマイシン(50μg/ml)、アンフォテリシンB(50μg/ml)、脳下垂体抽出液(2ml)を添加したものである。細胞はKGMで37℃−5%CO2インキュベーターにて培養した。本実験には継代数が3〜5代の細胞を使用した。

0019

細胞をKGMで培養後、トリプシンEDTA溶液を処理し、接着細胞培養ディッシュから剥がした後、トリプシン中和溶液を用いてトリプシンを中和した。遠心分離により細胞を集めた後、2×105/mlとなるようにKGMにて再懸濁した。この細胞懸濁液を100μl/ウェル96穴プレート播種し、24時間培養後、各植物抽出物を100μg/mlで添加したKGMで24時間培養した。培養後、細胞培養上清回収し、800rpm、5分間遠心して浮遊細胞を除去後、15000rpm、30分間遠心して細胞片を除去し、ELISA用サンプルとして用いた。

0020

96穴ELISA用プレートにリン酸緩衝溶液PBS)で1/8に希釈した細胞培養上清液を37℃で2時間吸着させた。細胞培養上清液を除去後、ブロッキング溶液{1%の牛血清アルブミンBSA)を含むPBS}に浸し、37℃で1時間ブロッキングした。洗浄液{0.05%のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート和光純薬)を含むPBS}にて洗浄後、一次抗体溶液{洗浄液で1mg/mlに調製したラミニンγ2鎖に対するモノクローナル抗体クローンD4B5)(Mizushima, H., et al., Horm. Res., 50, 7-14, 1998.)}を50μl/ウェルずつ添加し、37℃で2時間反応させた。洗浄後、二次抗体{洗浄液で1mg/mlに調製したビオチン化抗マウスイムノグロブリンG(VECTOR LABORATORIES)}を50μl/ウェルずつ添加し、室温で1時間反応させた。洗浄後、酵素溶液{洗浄液で1mg/mlに調製したアルカリフォスファターゼアビジンD(VECTOR LABORATORIES)}を50μl/ウェルずつ添加し、室温で1時間反応させた。洗浄後、基質液{1mg/mlのp−nit−rophenyl phosphate(ICN Biomedicals, Inc.)を含む0.75MTris−HCl(pH10.3)}を100μl/ウェルずつ添加し、37℃で30分間反応後、405nmでの吸光度を測定した。

0021

ELISAによるラミニン5産生能の測定結果を表1に示す。各植物抽出物を処理した時のラミニン5産生率について、無処理対照を100%として表した。バンランコン、リュウガンニク、オウセイを処理した場合は、無処理対照に比べてラミニン5産生率がそれぞれ176、189、168%に亢進した。尚、ラミニン5の産生を亢進することが知られているPHORBOL 12−MYRISTATE 13−ACETATE(PMA)(Sigma−Aldrich Co.)を100ng/mlで処理した場合は、無処理対照に比べてラミニン5産生率が173%であった。

0022

0023

(2)ウエスタンブロッティングによるラミニン5産生能の測定
細胞をKGMで培養後、トリプシン/EDTA溶液を処理し、接着細胞を培養ディッシュから剥がした後、トリプシン中和溶液を用いてトリプシンを中和した。遠心分離により細胞を集めた後、2×105/mlとなるようにKGMにて再懸濁した。この細胞懸濁液をφ90mmディッシュに播種し、80%飽和状態まで培養後、各植物抽出物を100μg/mlで添加したKGMで24時間培養した。培養後、細胞培養上清を回収し、800rpm、5分間遠心して浮遊細胞を除去後、15000rpm、30分間遠心して細胞片を除去した。80%飽和になるように硫酸アンモニウムを添加して4℃で一晩攪拌した。20000rpm、30分間遠心してタンパク質を沈降させ、上清を除去後、20mM Tris−HCl(pH7.5)に溶解した。20mM Tris−HCl(pH7.5)で4℃で一晩透析後、20倍濃縮になるように20mM Tris−HCl(pH7.5)を加え、ウエスタンブロッティング用サンプルとして用いた。

0024

サンプル中のタンパク質を非還元条件でSDS-PAGEで分離後ニトロセルロース膜転写した。転写後のニトロセルロース膜をブロッキング溶液(5%のスキムミルクを含むPBS)に浸し、室温で1時間ブロッキングした。洗浄液{0.1%のBSAおよび0.05%のポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを含むPBS}で洗浄後、一次抗体溶液{洗浄液で1mg/mlに調製したラミニンγ2鎖に対するモノクローナル抗体(クローンD4B5)}に浸し、室温で一晩反応させた。洗浄後、二次抗体溶液(洗浄液で1mg/mlに調製したビオチン化抗マウスイムノグロブリンG)に浸し、室温で1時間反応させた。洗浄後、酵素溶液(洗浄液で1mg/mlに調製したアルカリフォスファターゼアビジンD)に浸し、室温で1時間反応させた。洗浄後、基質液{BCIP/NBTsubstrate kit (VECTOR LABORATORIES)}に浸し、室温で15分間反応させた。

0025

ウエスタンブロッティングによる各植物抽出物のラミニン5産生能の測定結果を図1に示す。バンランコン、リュウガンニク、オウセイを処理した場合は、無処理対照に比べてラミニン5産生率が有意に亢進した。尚、ポジティブコントロールとしてPMAを100ng/mlで処理した場合の結果も同時に示した。

0026

実験結果2光老化に対する効果の測定試験;
(1)ヒト表皮角化細胞の光老化に対する効果の測定試験;ヒト表皮角化細胞をKGMで培養後、トリプシン/EDTA溶液を処理し、接着細胞を培養ディッシュから剥がした後、トリプシン中和溶液を用いてトリプシンを中和した。遠心分離により細胞を集めた後、2×105/mlとなるようにKGMにて再懸濁した。この細胞懸濁液に100μg/mlのリュウガンニク抽出物および5μg/mlのラミニン5中和抗体(CHEMICON,cloneP3H9−2)をそれぞれ単独または組み合せて処理した。本実験では、リュウガンニク抽出物の光老化に対する抑制効果が、ラミニン5の産生亢進に起因するかについて調べるために、ラミニン5中和抗体を用いた。この細胞懸濁液を1ml/ウェルで24穴プレートに播種し、24時間培養後、プレートに蓋をしない状態でUVBを0または70mJ/cm2で照射した。24時間培養後、PBS(−)で洗浄し浮遊細胞を除去した後、5%グルタルアルデヒド水溶液にて室温、15分間処理し、細胞を固定した。水道水にて洗浄後、蛍光染色液{5μg/mlのHochst33342(Sigma−Aldrich Co.)および0.001%のポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル(和光純薬)を含む水溶液}にて室温、暗所にて1.5時間処理した。水道水にて洗浄後、蛍光プレートリーダーにて蛍光強度を測定した。

0027

結果を図2に示す。本実験での細胞生存率は、リュウガンニク抽出物およびラミニン5中和抗体を無処理で、UVBを非照射の場合を100%として表した。UVB非照射の場合は、リュウガンニク抽出物およびラミニン5中和抗体を単独または組み合わせて処理したいずれの場合でも、無処理の場合と同程度の細胞生存率であった。一方、UVBを70mJ/cm2で照射した場合は、無処理の時の細胞生存率が約50%まで低下したのに対して、リュウガンニク抽出物を処理した場合は約70%であった。リュウガンニク抽出物およびラミニン5中和抗体を組み合せて処理した場合の細胞生存率は、約50%で無処理と同程度であった。従って、リュウガンニク抽出物の光老化に対する抑制効果はラミニン5の産生亢進に起因するものであると考えられる。また、ラミニン5中和抗体を単独で処理した場合の細胞生存率は約50%で無処理と同程度であり、抗体による細胞生存率の低下は見られなかった。
(2)ヒト皮膚三次元モデルの光老化に対する効果の測定試験;ヒト皮膚三次元モデルは、東洋紡績(株)のTESTSKIN(LSE−high)を用いプロトコールに従って培養した。60μlのリュウガンニク抽出物(100μg/ml)を含む培地をアッセイリング内の組織上に添加し、24時間培養した。培養後、プレートに蓋をしない状態でUVBを0、240、360および460mJ/cm2で照射し、24時間培養した。培養後、組織培養液を回収し、15000rpm、30分間遠心して組織片を除去した。

0028

この組織培養液を用いて、細胞膜傷害を受けた細胞から遊離される乳酸脱水素酵素LDH)活性を測定することにより、細胞毒性を測定した。LDH活性の測定は、LDH−細胞毒性テスト(和光純薬)を用いて行った。1/8に希釈した組織培養液を50μlずつ96穴の反応プレート分注後、発色液を50μlずつ分注し、室温で20分間反応させた。反応後、反応停止液を100μlずつ分注し、反応を停止させた後、マイクロプレートリーダーにより560nmの吸光度を測定した。

0029

結果を図3に示す。本実験での細胞毒性率は、リュウガンニク抽出物を無処理で、UVBを非照射の場合を100%として表した。UVBを非照射の場合は、リュウガンニク抽出物の処理の有無に関わらず、ほぼ同程度の細胞毒性率であった。一方、UVBを照射した場合は、リュウガンニク抽出物を無処理の場合でも処理した場合でも、UVB照射量の増加に伴い細胞毒性率は増加するが、無処理に比べてリュウガンニク抽出物を処理した場合は、細胞毒性率が有意に低下した。

0030

処方例1クリームの製造;
組成) (配合量)
(A)ステアリルアルコール6.0%
ステアリン酸2.0%
水添ラノリン4.0%
スクワラン9.0%
オクチルドデカノール10.0%
POE(25)セチルアルコールエーテル3.0%
モノステアリン酸グリセリン2.0%
リュウガン抽出液0.1%
防腐剤適量
香料適量
(B) 1,3ブチレングリコール6.0%
PEG 1500 4.0%
精製水残余
製法)A、Bをそれぞれ70℃に加熱調節する。AをBに加えて、ホモミキサーにて乳化粒子を均一にして、脱気、濾過、冷却する。

0031

処方例2錠剤の製造;
(組成) (配合量)
リュウガン抽出液20.0%
乳糖65.0%
コーンスターチ14.0%
グァーガム1.0%
(製法)常法に従い、上記組成の錠剤を製造した。

発明の効果

0032

本発明によると、皮膚基底膜の構造維持を促し、正常な皮膚の構造維持や機能向上に有用な組成物が提供される。また、UVなどにより障害を受けた皮膚に対して、正常な皮膚の構造維持や機能向上を促し、障害を予防、防止および緩和することができる組成物が提供される。

図面の簡単な説明

0033

図1各植物抽出物を処理した場合のヒト表皮角化細胞によるラミニン5産生能をウエスタンブロッティングにより測定した結果を示す。
図2UVB照射時のヒト表皮角化細胞の細胞生存率に対するリュウガンニク抽出物の効果を測定した結果を示す。
図3UVB照射時のヒト皮膚三次元モデルの細胞毒性率に対するリュウガンニク抽出物の効果を測定した結果を示す。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ