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技術 養液栽培用液肥の製造方法

出願人 東芝プラントシステム株式会社
発明者 西上智之
出願日 2000年10月26日 (18年8ヶ月経過) 出願番号 2000-327438
公開日 2002年5月14日 (17年2ヶ月経過) 公開番号 2002-137979
状態 未査定
技術分野 水耕栽培 肥料
主要キーワード 加圧槽 一時貯留槽 有機物含有液 暖房用燃料 充填製品 大型タンク 放流設備 凝集沈殿剤
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年5月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

有機性廃棄物から養液栽培用の液肥を効率よく製造する。

解決手段

有機性廃棄物を嫌気状態メタン発酵し、生成するガス成分を脱離して得られた脱離液から養液栽培用の液肥を得る。

概要

背景

土壌を使用しない養液栽培法野菜などの作物を効率よく大量生産する方法として近年国内でも広く普及してきた。一般に養液栽培法では水に肥料成分を溶解した養液栽培床循環するが、養液は固形分を含まず、その肥料成分は栽培作物が根から直接吸収できるイオンキレートの形態で養液中に存在する必要がある。化学肥料は取り扱いおよびイオンやキレートの形態で養液中に存在させることが容易であり、養液栽培法でも広く使用されている。

しかし最近、化学肥料の多くは安価な外国製品輸入して供給されている。そして土壌栽培養液栽培を問わず、輸入した化学肥料で栽培した作物は、消費された後にその残渣としての厨芥等が家畜糞尿などと同様に有機性廃棄物として蓄積する。このような有機性廃棄物の蓄積は雨、地下水などにより循環して最終的には土壌に窒素成分として滞留し、それが国内土壌における窒素過多など環境負荷増大の原因の一つになっている。このようなことから、大量に排出される厨芥等や家畜糞尿などの有機性廃棄物は、できるだけ肥料としてリサイクルすることが推奨される。

従来から、有機性廃棄物の処理方法としては、焼却、埋め立て、堆肥化、または好気性発酵菌による発酵処理などの方法がある。しかし焼却処理は一般に毒性化学物質を発生し、埋め立てや好気性発酵処理はクリプトスポジウムや0−157菌などの病原生物の増殖、アンモニア臭腐敗臭などの放散等による周辺住民の健康被害病気蔓延嫌悪感などの問題がある。また酪農などに見られる乾燥ラグーンでの糞尿の貯留や処理も悪臭問題を生じ、さらにそれら処理設備に雨水が流入するとクリプトスポジウムなどの病原生物が溢れ出て周辺環境に蔓延する。

一方、堆肥化は製造工程が煩雑で、副資材投入による容量増加施設負荷が増加するという問題があり、さらに未熟堆肥農地散布による土壌の貧酸素状態の助長、作物に対する生育阻害物質の発生などの問題も存在する。そこで最近、有機性廃棄物の処理方法として嫌気状態メタン発酵させる方法が注目されている。この方法は密閉された発酵槽内に有機性廃棄物を含有する液(有機物含有液)を導入し、そこで嫌気性メタン菌により有機物発酵させてメタンを主成分とするガス成分を脱離させ、残った脱離液液肥とする方法である。なお発生したガス成分はガスタンクなどに貯蔵暖房用燃料などに利用される。このような嫌気状態でメタン発酵させる方法は、密閉された発酵槽内で有機性廃棄物が処理されるので、周囲に悪臭や病原生物を拡散するという問題を発生しないという利点がある。

概要

有機性廃棄物から養液栽培用の液肥を効率よく製造する。

有機性廃棄物を嫌気状態でメタン発酵し、生成するガス成分を脱離して得られた脱離液から養液栽培用の液肥を得る。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

有機性廃棄物嫌気状態メタン発酵させ、生成するガス成分を脱離して得られた脱離液から養液栽培液肥を得ることを特徴とする養液栽培用液肥の製造方法。

請求項2

脱離液から固形分を除去して養液栽培用液肥を得る請求項1に記載の養液栽培用液肥の製造方法。

請求項3

脱離液から有機酸を除去して養液栽培用液肥を得る請求項1または請求項2に記載の養液栽培用液肥の製造方法。

請求項4

脱離液にさらに別の肥料成分を添加して養液栽培用液肥を得る請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の養液栽培用液肥の製造方法。

請求項5

添加する肥料成分にはカルシウム分を含有させないことを特徴とする請求項4に記載の養液栽培用液肥の製造方法。

請求項6

脱離液をさらに濃縮して養液栽培用液肥を得る請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の養液栽培用液肥の製造方法。

技術分野

0001

本発明は土壌を使用しない養液栽培法において使用される液肥の製造方法に関し、特に厨芥等や畜産廃棄物などの有機性廃棄物から養液栽培用液肥を製造する方法に関する。

背景技術

0002

土壌を使用しない養液栽培法は野菜などの作物を効率よく大量生産する方法として近年国内でも広く普及してきた。一般に養液栽培法では水に肥料成分を溶解した養液栽培床循環するが、養液は固形分を含まず、その肥料成分は栽培作物が根から直接吸収できるイオンキレートの形態で養液中に存在する必要がある。化学肥料は取り扱いおよびイオンやキレートの形態で養液中に存在させることが容易であり、養液栽培法でも広く使用されている。

0003

しかし最近、化学肥料の多くは安価な外国製品輸入して供給されている。そして土壌栽培、養液栽培を問わず、輸入した化学肥料で栽培した作物は、消費された後にその残渣としての厨芥等が家畜糞尿などと同様に有機性廃棄物として蓄積する。このような有機性廃棄物の蓄積は雨、地下水などにより循環して最終的には土壌に窒素成分として滞留し、それが国内土壌における窒素過多など環境負荷増大の原因の一つになっている。このようなことから、大量に排出される厨芥等や家畜糞尿などの有機性廃棄物は、できるだけ肥料としてリサイクルすることが推奨される。

0004

従来から、有機性廃棄物の処理方法としては、焼却、埋め立て、堆肥化、または好気性発酵菌による発酵処理などの方法がある。しかし焼却処理は一般に毒性化学物質を発生し、埋め立てや好気性発酵処理はクリプトスポジウムや0−157菌などの病原生物の増殖、アンモニア臭腐敗臭などの放散等による周辺住民の健康被害病気蔓延嫌悪感などの問題がある。また酪農などに見られる乾燥ラグーンでの糞尿の貯留や処理も悪臭問題を生じ、さらにそれら処理設備に雨水が流入するとクリプトスポジウムなどの病原生物が溢れ出て周辺環境に蔓延する。

0005

一方、堆肥化は製造工程が煩雑で、副資材投入による容量増加施設負荷が増加するという問題があり、さらに未熟堆肥農地散布による土壌の貧酸素状態の助長、作物に対する生育阻害物質の発生などの問題も存在する。そこで最近、有機性廃棄物の処理方法として嫌気状態メタン発酵させる方法が注目されている。この方法は密閉された発酵槽内に有機性廃棄物を含有する液(有機物含有液)を導入し、そこで嫌気性メタン菌により有機物発酵させてメタンを主成分とするガス成分を脱離させ、残った脱離液を液肥とする方法である。なお発生したガス成分はガスタンクなどに貯蔵暖房用燃料などに利用される。このような嫌気状態でメタン発酵させる方法は、密閉された発酵槽内で有機性廃棄物が処理されるので、周囲に悪臭や病原生物を拡散するという問題を発生しないという利点がある。

発明が解決しようとする課題

0006

従来、このように嫌気状態でメタン発酵させて製造した脱離液は、液肥として土壌に散布する以外に有効な利用方法がなかった。しかし脱離液を液肥として土壌に散布する場合、ある程度の経営規模の農地に必要量施肥するには全体として大量の散布が必要になり、そのためには散布する農地に接近した場所に大型の液肥貯蔵施設などを設置する必要がある。さらに大量の液肥を脱離液の製造施設から貯蔵施設まで移送するには専用の大型タンクローリなどの移送手段も備える必要がある。

0007

一方、脱離液製造施設から経済的に移送可能な地域に脱離液を液肥として受け入れる農地や貯蔵施設が存在しない場合は、何らかの無害化処理をして河川放流するなどの二次対策を必要とする。しかし無害化処理には公共の下水処理と同様な設備コストがかかるという問題がある。そこで本発明者らは種々研究の結果、多くの施設を考えると全体としては大量消費可能な養液栽培法に使用する液肥として、製造上環境的に優れた嫌気状態でメタン発酵して得られた脱離液が有効であるという知見を得て本発明を完成した。

課題を解決するための手段

0008

すなわち本発明は、有機性廃棄物を嫌気状態でメタン発酵させ、生成するガス成分を脱離して得られた脱離液から養液栽培用液肥を得ることを特徴とする養液栽培用液肥の製造方法である(請求項1)。本発明によれば、厨芥等の有機性廃棄物を嫌気状態でメタン発酵させて製造した脱離液から養液栽培用の液肥を製造する工程を採用しているので、製造過程で環境を汚染するおそれがない。そして養液栽培で液肥として使用した脱離液は有機性廃棄物として液肥の製造工程に還元できるので、有機物サイクルを形成することができ、環境への排出量を抑制することができる。また、養液栽培用の脱離液は有機物系であり、化学肥料の使用によって発生する諸問題を回避できる。さらに、脱離液の消費量を拡大できるため、河川放流設備などが不要になる。

0009

上記方法において、脱離液から固形分を除去して養液栽培用液肥を得ることができる(請求項2)。このように脱離液に含まれている固形分を除去することにより、養液栽培設備配管ノズルなどの閉鎖等の問題を回避できる。上記いずれかの方法において、脱離液から有機酸を除去して養液栽培用液肥を得ることができる(請求項3)。脱離液に含まれている揮発性有機酸などの有機酸を除去することにより、養液中での発酵や貧酸素状態など、作物生育の阻害要因の発生を抑制することができる。

0010

上記いずれかの方法において、脱離液にさらに別の肥料成分を添加して養液栽培用液肥を得ることができる(請求項4)。このように別の肥料成分を添加することによって、養液栽培用の液肥における窒素、リンカリウムマグネシウムなどの比率を最適に調整することができる。上記肥料成分の添加に際して、肥料成分にはカルシウム分を含有させないことができる(請求項5)。カルシウム液肥濃度が高くなると他の物質と反応してその沈殿を促進し、養液栽培設備の配管やノズルなどの閉鎖等の問題を生じるが、上記方法によりこれを回避することができる。上記いずれかの方法において、脱離液をさらに濃縮して養液栽培用液肥を得ることができる(請求項6)。このように脱離液を濃縮すると、養液栽培施設までの脱離液の移送や保管がより容易になる。

発明を実施するための最良の形態

0011

次に本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は本発明の方法を実施するプロセスフロー図である。1は密閉型メタン発酵槽、2はメタン発酵槽1で生成した脱離液を貯留する脱離液貯留槽、3は移送ポンプ、4はラグーン、マニュバックスラリータンクなどの脱離液の養液またはそのスラリーを貯留する貯留槽、5は混合槽、6は攪拌装置、7は凝集沈殿剤を貯留するホッパー、8は移送ポンプ、9は加圧浮上槽、10は加圧浮上槽9に加圧された微細気泡を供給するための加圧装置、11は加圧浮上用加圧空気被処理水を混合する混合加圧槽、12は一時貯留槽、13は移送ポンプ、14は上向流嫌気性汚泥床槽、15は上向流嫌気性汚泥床槽14でメタン発酵して生成するバイオガスを貯留するバイオガスタンク、16は一時貯留槽、17は攪拌装置、18は移送ポンプ、19は精密濾過装置、20は一時貯留槽、21は移送ポンプ、22は肥料成分濃縮用の逆浸透膜装置、23,24は充填装置、25は液肥のキュービテナー充填製品、26は濾過水のキュービテナー充填製品、V1〜V7は開閉弁、R1、R2は逆止弁、a〜 o2は配管である。

0012

メタン発酵槽1には図示しない有機性廃棄物の養液もしくはスラリーの導入配管生成ガス排出配管が接続され、さらに内部を攪拌する攪拌装置が設けられる。メタン発酵槽1で生成した養液もしくはスラリー状の脱離液は、配管aからオーバフローして脱離液貯留槽2に貯留される。脱離液貯留槽2の脱離液は移送ポンプ3で汲み上げられ、配管b1,b2,b5を経て混合槽5に供給される。脱離液を混合槽5に供給する通常運転では、開閉弁V1,V2を開け、V3,V4を閉じておく。なお貯留槽4は脱離液の処理容量が一時的に低下したときなどに、その脱離液を一時的に貯留する場合、あるいは脱離液の一部を余剰品として開閉弁V6から他の施設(例えば土壌散布用として出荷するための施設)に供給する場合などに使用され、その際には開閉弁V2を閉じて開閉弁V3(またはV5,V6)を開ける。また貯留槽4から混合槽5に脱離液を補給する場合は開閉弁V4を開ける。

0013

混合槽5では脱離液を後工程に適合する濃度(または粘度)になるように配管cからの水をで希釈すると共に、配管dからpH調整剤を供給してそのpH値を調整する。一般にメタン発酵により得られた脱離液のpH値は中性弱アルカリ性になっているので、例えばリン酸硫酸のようなpH調整剤を添加し、後工程の凝集沈殿工程や上向流嫌気性汚泥床法に適したpH値(前者は沈殿剤による・後者は中性〜弱アリカリ性)に調整する。さらに混合槽5ではホッパー7から凝集沈殿剤を供給し、脱離液中の固形分を沈殿させて分離する。なおホッパー7への凝集沈殿剤は配管eから補給される。凝集沈殿剤としてはカルシウム系凝集沈殿剤、例えば株式会社マナイテッドコムから市販されているエコガイアWを使用することができる。沈殿した固形分は混合槽5の底部からドレン配管(図示せず)などで適宜外部に排出するが、排出した固形分はメタン発酵槽1に戻すことができる。

0014

混合槽5で濃度調整およびpH調整し、さらに固形分を分離した脱離液は、移送ポンプ8で配管fから加圧浮上槽9に供給され、そこで脱離液に残留する固形分を微細な気泡により浮上させて分離し、配管g3から図示しない配管によりメタン発酵槽1に戻される。浮上用の気泡は加圧装置10で発生した加圧空気と配管g1からの脱離液(被処理水)を混合加圧槽11で混合してから配管i2より供給される。

0015

加圧浮上槽9で処理された脱離液は配管g2から一時貯留槽12に流出し、さらに移送ポンプ13を設けた配管g4で上向流嫌気性汚泥床槽14に供給される。上向流嫌気性汚泥床槽14では嫌気性メタン菌により脱離液に含まれている有機酸をメタン発酵して分解し除去する。上向流嫌気性汚泥床槽14で発生したメタンガスを主成分とするバイオガスは配管h1を経てバイオガスタンク15に貯留される。一方、上向流嫌気性汚泥床槽14で有機酸を除去された脱離液は配管h2からオーバフローして一時貯留槽16に流出する。一時貯留槽16では配管iから他の肥料成分、例えばリン酸肥料カリ肥料、さらにはマグネシウム肥料が添加され、脱離液の窒素、リン、カリウム、マグネシウムなどの比率を養液栽培用の液肥として望ましい範囲に調整する。しかし脱離液が養液栽培用の液肥に要求される肥料成分の範囲にある場合には、この肥料添加工程は省略される。なお一時貯留槽16では攪拌装置17により内養液が均一な状態に維持される。

0016

一時貯留槽16の脱離液は配管j1、移送ポンプ18および配管j2によって精密濾過装置19に供給され、そこで残留する固形分、細菌類がさらに分離除去される。精密濾過装置19は、孔径0.1μmの中空糸モジュール平膜モジールのようなフィルタを有するもので、フィルタの加圧濾過作用により固形分や細菌類が分離される。除去した固形分などは適宜開閉弁V7を開けて配管lから排出し、メタン発酵槽1に戻される。精密濾過装置19で固形分や細菌類を除去した脱離液は配管k1を経て一時貯留槽20に移送され、さらに配管k2、移送ポンプ21および配管k3で逆浸透膜装置22に供給される。逆浸透膜装置22は逆浸透膜分離作用で脱離液から水分を分離して肥料成分を濃縮するものである。

0017

肥料成分を濃縮された脱離液は養液栽培用の液肥として配管nから充填装置23に供給され、そこで適当な容量の容器次々充填されて液肥のキュービテナー充填製品25として出荷される。また分離された濾過水は配管o1から充填装置24に供給され、そこで同様に適当な容量の容器に次々と充填されて濾過水のキュービテナー充填製品26として出荷される。この濾過水は例えば養液栽培用の液肥を濃度調整する希釈水などに利用される。またこの濾過水の少なくとも一部を配管o2から混合槽5に供給し、脱離液を希釈する希釈水の一部として使用することもできる。なお、上記の一連の処理工程は連続的に行うことが望ましいが、バッチ的に行うこともできる。

0018

図1プロセスフローと同様なフロー実験装置を使用して脱離液から養液栽培用の液肥を製造した。メタン発酵により得られた脱離液を希釈水で10%の濃度に調整し、カルシウム系凝集沈殿剤を希釈後の脱離液に対し0.9%濃度になるように添加した。この状態で脱離液のpH値は7.2から7.0に低下したのでpH調整剤は特に添加しなかった。次にこのように固形分の沈殿処理をした脱離液を浮上する微細気泡で処理し、残留する固形分をさらに除去した後、上向流嫌気性汚泥床法によりBOD負荷0.5g/L・日の条件下で有機酸を除去した。その際、メタンと二酸化炭素の比率が6:4で45ml/g・BOD・日の濃度のバイオガスが生成した。一方、処理された脱離液のpH値は7.5、総有機酸濃度は3mg/l未満、BODは10mg/l未満であった。

0019

次に有機酸を除去した脱離液に別の肥料成分を添加し、窒素、リン、カリウム、マグネシウムの肥料成分比率を7:2:4:2に調整した。なおカルシウム成分は液肥濃度が高くなると他物質、例えばリン酸などと反応して沈殿を促進し、養液栽培設備の配管やノズルなどの閉鎖等の問題を生じるので添加しない。次に肥料成分を調整した脱離液を精密濾過し、SS濃度が0.1mg/L未満になるよう精製し、さらに逆浸透膜処理をして濃縮された液肥と濾過水を1:25の重量比で得た。なお特に問題となる環境への排気物や放流はなかった。このようにして得られた液肥を使用して養液栽培の養液を調整し、養液循環させながら作物を育成した。作物の育成状態はきわめて良好であり、養液が流れる配管や供給ノズルなどに詰まりなども発生しなかった。

発明の効果

0020

以上のように本発明の養液栽培用液肥の製造方法は、有機性廃棄物を嫌気状態でメタン発酵させ、生成するガス成分を脱離して得られた脱離液から養液栽培用液肥を得ることを特徴とする。そのため以下のような効果を奏する。製造過程で環境を汚染するおそれがない。養液栽培で液肥として使用した脱離液は有機性廃棄物として液肥の製造工程に還元できるので、有機物サイクルを形成することができ、環境への排出量を抑制することができる。養液栽培用の脱離液は有機物系であり、化学肥料の使用によって発生する諸問題を回避できる。脱離液の消費量を拡大できるため、河川放流設備などが不要になる。

0021

上記方法において、脱離液から固形分を除去して養液栽培用液肥を得ることができ、それによって養液栽培設備の配管やノズルなどの閉鎖等の問題を回避できる。さらに上記いずれかの方法において、脱離液から有機酸を除去して養液栽培用液肥を得ることができ、それによって養液中での発酵や貧酸素状態など、作物生育の阻害要因の発生を抑制することができる。

0022

さらに上記いずれかの方法において、脱離液にさらに別の肥料成分を添加して養液栽培用液肥を得ることができ、それによって液肥の窒素、リン、カリウム,マグネシウムなどの比率を最適に調整することができる。上記肥料成分の添加に際して、肥料成分にはカルシウム分を含有させないことができ、それによって液肥濃度が高くなっても他物質と反応してその沈殿を促進することがないので、養液栽培設備の配管やノズルなどの閉鎖等の問題を回避できる。さらに上記いずれかの方法において、脱離液をさらに濃縮して養液栽培用液肥を得ることができ、それによって養液栽培施設までの脱離液の移送、および保管がより容易になる。

図面の簡単な説明

0023

図1本発明による養液栽培用液肥の製造方法を実施するプロセスフロー図。

--

0024

1メタン発酵槽
2脱離液貯留槽
3移送ポンプ
4貯留槽
5混合槽
6攪拌装置
7ホッパー
8 移送ポンプ
9加圧浮上槽
10加圧装置
11 混合加圧槽
12一時貯留槽
13 移送ポンプ
14上向流嫌気性汚泥床槽
15バイオガスタンク
16 一時貯留槽
17 攪拌装置
18 移送ポンプ
19精密濾過装置
20 一時貯留槽
21 移送ポンプ
22逆浸透膜装置
23充填装置
24 充填装置
25液肥のキュービテナー充填製品
26濾過水のキュービテナー充填製品
V1〜V7開閉弁
R1、R2逆止弁
a〜o2 配管

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