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図面 (10)

課題

配線短絡状態の発生を事前予測することが可能な配線の短絡検知装置を提供する。

解決手段

短絡事故の発生が予想される信号線1に結合部6及び結合コンデンサ4を介して接地検出電流発生用信号Sg を印加する。信号Sg は、信号線1から短絡事故部の抵抗Rを経て電流検出用CT5を流れ、検出信号Sd として検出される。検出信号Sd は、電流値として短絡検知装置3に取り込まれ、この検出値に基づいて前記配線とアース間抵抗値が算出される。この抵抗値に基づいて接地事故にあることを検出でき、或いは将来、接地事故が発生すること予測することができる。

概要

背景

例えば、電力ケーブル芯線事故等によりアース接地又は短絡)された場合、負荷への電力供給が止まるだけでなく、事故を誘発する恐れがある。また、通信線回線)がアースに短絡した場合には、通信が行えなくなる。更に、鉄道においては、レールに沿って信号用制御線、各種の信号線等が敷設されているが、この制御線や信号線等が雨水の浸入等によって接地された状態になれば、信号機の動作に支障が生じ、事故を招く恐れがある。このため、重要な配線においては、接地事故を直ちに検出し、その後の対策をとると共に、短絡場所や方向を特定し、迅速な復旧を図ることが要求される。

従来の短絡検知装置として、配線とアース間抵抗直流的に測定し、その抵抗値が或る値以下であることをもってアラームを発生するもの、或いは漏電遮断機の動作をもって検知するもの等がある。

概要

配線の短絡状態の発生を事前予測することが可能な配線の短絡検知装置を提供する。

短絡事故の発生が予想される信号線1に結合部6及び結合コンデンサ4を介して接地検出電流発生用信号Sg を印加する。信号Sg は、信号線1から短絡事故部の抵抗Rを経て電流検出用CT5を流れ、検出信号Sd として検出される。検出信号Sd は、電流値として短絡検知装置3に取り込まれ、この検出値に基づいて前記配線とアース間の抵抗値が算出される。この抵抗値に基づいて接地事故にあることを検出でき、或いは将来、接地事故が発生すること予測することができる。

目的

本発明の目的は、配線の短絡状態の発生を事前に予測することが可能な配線の短絡検知装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

短絡事故の発生が予想されるケーブル通信線信号線等の配線交流信号印加する信号発生手段と、信号発生手段から前記配線に流れる前記交流信号の電流値を検出する検出手段と、前記検出手段による前記電流値に基づいて前記配線とアース間抵抗値を算出し、この抵抗値又は変化状況から接地事故予測する演算手段を備えることを特徴とする配線の短絡検知装置

請求項2

前記信号発生手段は、前記交流信号として約10Hzの低周波を用いることを特徴とする請求項1記載の配線の短絡検知装置。

請求項3

前記検出手段は、変流器(CT)を検出部に用いることを特徴とする請求項1記載の配線の短絡検知装置。

請求項4

前記検出手段は、前記配線が2以上の線材からなり、その複数本検出対象であるとき、前記変流器を複数本の前記線材を切り替え接続する選択手段を備えることを特徴とする請求項3記載の配線の短絡検知装置。

請求項5

前記演算手段は、前記演算手段による予測結果を表示する表示手段、又は点灯により警報する警報手段を備えることを特徴とする請求項1記載の配線の短絡検知装置。

請求項6

前記演算手段は、前記演算手段による予測結果を外部へ伝送する第1のインターフェース手段と、前記演算手段による予測結果をプリンタに出力する第2のインターフェース手段を備えることを特徴とする請求項1又は5記載の配線の短絡検知装置。

請求項7

前記検出手段は、前記交流信号の印加点に対し、上り方向及び下り方向のそれぞれに変流器(CT)が設置された検出部を備え、前記演算手段は、前記2台の変流器の内、検出電流の大きい方を接地事故の発生方向として予測することを特徴とする請求項1記載の配線の短絡検知装置。

技術分野

0001

本発明は、配線短絡検知装置に関し、特に、敷設距離が長い通信ケーブル電力ケーブル配電線)、ライン等の配線のアース短絡の発生を事前予測する配線の短絡検知装置に関する。

背景技術

0002

例えば、電力ケーブルの芯線事故等によりアース接地又は短絡)された場合、負荷への電力供給が止まるだけでなく、事故を誘発する恐れがある。また、通信線回線)がアースに短絡した場合には、通信が行えなくなる。更に、鉄道においては、レールに沿って信号用制御線、各種の信号線等が敷設されているが、この制御線や信号線等が雨水の浸入等によって接地された状態になれば、信号機の動作に支障が生じ、事故を招く恐れがある。このため、重要な配線においては、接地事故を直ちに検出し、その後の対策をとると共に、短絡場所や方向を特定し、迅速な復旧を図ることが要求される。

0003

従来の短絡検知装置として、配線とアース間抵抗直流的に測定し、その抵抗値が或る値以下であることをもってアラームを発生するもの、或いは漏電遮断機の動作をもって検知するもの等がある。

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、従来の配線の短絡検知装置によると、閾値に基づいてアラームを発生させる構成では、アラームの発生時点が即短絡発生時点であるため、事前に短絡発生を予測することは困難である。また、漏電遮断機の動作に基づく短絡検知においても、短絡発生と短絡検知が同時になるため、やはり短絡の発生を事前に予測することはできない。短絡発生を事前に検知することができれば、点検保守によって短絡事故の発生を未然に防止することができる。したがって、短絡発生を事前に検知可能な短絡検知装置の開発が望まれている。

0005

本発明の目的は、配線の短絡状態の発生を事前に予測することが可能な配線の短絡検知装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上記の目的を達成するため、短絡事故の発生が予想されるケーブル、通信線、信号線等の配線に交流信号印加する信号発生手段と、信号発生手段から前記配線に流れる前記交流信号の電流値を検出する検出手段と、前記検出手段による前記電流値に基づいて前記配線とアース間の抵抗値を算出し、この抵抗値又は変化状況から接地事故を予測する演算手段を備えることを特徴とする配線の短絡検知装置を提供する。

0007

この構成によれば、短絡事故の発生が予想される配線に信号発生手段によって交流信号を印加し、この交流信号の電流が短絡事故点を経由して検出手段を流れることを検出することにより、その検出電流の値から短絡事故点における抵抗が算出される。この抵抗値が状態であれば短絡を示し、小さい値であれば短絡事故が近いことを示し、抵抗値が大きい短絡状態になるまでに時間のあることがわかる。したがって、配線の短絡事故の発生を事前に予測できるようになる。

0008

以下、本発明の実施の形態について図面を基に説明する。図1は本発明による配線の短絡検知装置の原理を示す。以下においては、鉄道の信号機箱間を接続する中継ライン(平均200本のワイヤを有する)の1本を信号線として説明する。信号線1は、信号機箱2a,2b(例えば、600m間隔で配置)間に接続されており、その1ヵ所に短絡事故による短絡事故点Pが生じるとする。この短絡事故を検知するために短絡検知装置3が接続される。短絡検知装置3は、信号線1の上流である信号機箱2aの出力部の近くに接続(接続点A)される。この接続点Aとアース間には、直流カット用の結合コンデンサ4、電流検出用CT(変流器)5、及び結合部6が直列接続して挿入されている。この結合コンデンサ4、電流検出用CT5、及び結合部6が検出部を形成している。短絡検知装置3及び結合コンデンサ4〜結合部6の検知用部材は、必要に応じて接続してもよいし、常時接続されていてもよい。また、これらの部分を器具箱にまとめると、利便性及び安全性が高められる。

0009

電流検出用CT5と短絡検知装置3はケーブル7によって接続され、結合部6と短絡検知装置3はケーブル8によって接続される。結合部6には絶縁トランスが用いられ、この結合部6には短絡検知装置3から正弦波による10Hzの接地検出電流発生用信号Sg が印加される。この接地検出電流発生用信号Sg の周波数は、好結果が得られた10Hzを用いたが、信号線1を伝送する信号の状態、外来ノイズ等の影響を考慮して適宜設定する。

0010

図1において、信号線1は短絡事故点Pで短絡事故が生じているものとする。また、信号線1には所定の信号が伝送されている活線状態にあるものとする。信号線1の上流(信号機箱2aの出力部の近傍)に結合コンデンサ4、電流検出用CT5、結合部6、及び短絡検知装置3を接続し、ケーブル類の接続を行った後、短絡検知装置3の電源オンにする。短絡検知装置3から結合部6に接地検出電流発生用信号Sg が印加され、この接地検出電流発生用信号Sg は電流検出用CT5及び結合コンデンサ4を通して信号線1のA点に印加される。さらに、信号線1を通して、短絡事故点P、接地抵抗R、アースの経路で接地検出電流発生用信号Sg が、信号機箱2aから出力される信号に重畳して巡回する。

0011

接地検出電流発生用信号Sg が接地抵抗Rに印加されることにより、接地抵抗Rを流れる電流が生じ、これにより電流検出用CT5及び結合部6にも電流が流れる。そこで、この電流を電流検出用CT5で検出信号Sd として検出し、短絡検知装置3でそのレベルを測定し、或る値以下であれば、短絡事故とみなして短絡事故を判定し、その旨のディスプレィ表示や警告点灯を行う。また、接地抵抗Rが大きな値(すなわち、電流検出用CT5を流れる値が小さい)を示しているときには、短絡事故点Pが短絡状態に至らない状態、つまり、現状を放置しておけば将来短絡に至るような状況であると判定し、その旨のディスプレィ表示や警告点灯を行う。短絡事故の状況により接地抵抗Rの値は変わるので、予め接地抵抗Rの値と短絡事故のレベル、及び短絡事故に至る段階的なレベルを把握しておくことにより、状況に応じた検知及び報知(警告)が可能になる。

0012

次に、短絡検知装置3の詳細について説明する。図2は短絡検知装置3を示す。短絡検知装置3は、AC100V、50/60Hzの商用電源により動作し、CPU(中央処理装置)11を中心に構成されている。CPU11に接続されたバス(bus )12には、各種の回路が接続されている。バス12には、プログラムが格納されたROM13、データ等を記憶するRAM14、計時機能を持つ時計回路15、バス17が接続されたパラレル入出力回路(I/O)回路16、プリンタ接続用セントロクス(Centronics)インターフェース(I/F)回路18、直列データ伝送用のRS(Recommended Standard)232Cインターフェース回路19、及び短絡検知処理を実行する計測ユニット20が接続されている。RAM14及び時計回路15にはバッテリー26から常時電源が供給され、電源断時のデータの保持及び時計動作を保証している。

0013

パラレル入出力回路16のバス17には、エラー時に点灯するエラーランプ21、警告ランプ22、検知結果等を表示するLCD(液晶表示器)23、各種の入力操作を行うための操作キー24、電流検出器となる電流検出用CT5の接続先切り替えるためのCT切替回路25、及び接地検出電流発生用信号Sg を発生する発振器50のそれぞれが接続されている。

0014

1つの検出部で信号線1を構成するワイヤ(ライン)の内の測定対象の本数分の検査を可能にするため、各ワイヤに結合コンデンサ4、電流検出用CT5、及び結合部6からなる回路を接続しておき、ワイヤ毎に電流検出用CT5及び結合部6を切り替え選択している。CT切替回路25による電流検出用CT5の選択と同時に、結合部6の選択も専用の回路(図示せず)により行われる。電流検出用CT5の切り替えには半導体素子によるCMOSリレーを用い、結合部6の切り替えにはマイクロリレーを用いることができる。さらに、避雷誘電を避けるために、サージアブソーバを設けている。なお、複数のワイヤの測定の場合でも、測定に時間を要するようになるが、結合コンデンサ4、電流検出用CT5、及び結合部6からなる回路の1組を複数のワイヤに順次接続替えして測定を行うようにしてもよい。

0015

図2の構成において、短絡検知装置3の全体の動作はCPU11によって管理され、ROM13に格納されたプログラムの実行、電源のON/OFF監視、外部とのインターフェースやI/Oに対する制御が行われる。状況に応じて設定内容を変更する必要がある場合、操作キー24の該当するキーを操作して設定を行う。信号線1の短絡検知及び処理は計測ユニット20が担当し、その内部で発成させた接地検出電流発生用信号Sg を検査対象の信号線1へ印加したり、電流検出用CT5による検出信号Sd の取り込み(サンプリング)を行う。ROM13に格納のプログラムに従ってCPU11は各種の処理を実行する。その処理結果はRAM14に保存されるほか、LCD23に表示され、また、検査結果に応じて警報ランプ22を点灯する。更に、セントロニクスインターフェース回路18を通してプリンタにハードコピーすることができる。あるいは、セントロニクスI/F回路18を介して外部の機器ネットワーク等へ検査データを転送することもできる。検査が無事に終了できなかった場合、CPU11はエラー処理を実行し、その結果をLCD23に表示する。別途、必要に応じてプリンタにハードコピーすることも可能である。1つの信号線に対する検査が終了すると、検査対象の他の信号線に測定部をCT切替回路25により接続替えし、同様に検査を実施する。検査日時等の情報は、時計回路15から与えられる。

0016

図3は計測ユニット20の詳細を示す。計測ユニット20は、PLL( Phase-Locked Loop)回路30、このPLL回路30からサンプリングクロックが付与されるCPU41、検出信号Sd の内の必要な帯域の信号のみを濾波するバンドパスフィルタ(BPF)42、BPF42の出力信号アナログデジタル(A/D)変換するA/Dコンバータ43、CPU41に接続されたバス44、検査を実行するためのプログラムが格納されたROM45、検査データ等を記憶するRAM46、バス44に接続されたパラレルI/O47、このパラレルI/O47に接続されて接地検出電流発生用信号Sg を発生する発振回路48、CPU11側との通信を行うためのI/F49を備えている。PLL回路30は、入力された参照信号Sg (周波数fg )と分周出力(周波数fx )の位相を比較する位相比較器30a、この位相比較器30aの出力信号(周波数fp )の遅れ又は進みに応じた出力周波数を出力するVCO(電圧制御発振器)30b、このVCO30bによる発振周波数fvco に対して1/N(ここでは、N=16)の周波数fx =fvco /Nを出力する1/16分周器30cを備えて構成され、周波数fr =fx となるようにVCO30bが動作する。PLL回路30を用いることにより、ノイズ(切り替えパルス、外来ノイズ等)が検出信号Sd に及ぼす影響を低減することができる。VCO30bには、市販のLSIを流用することができる。

0017

A/Dコンバータ43は、検出信号Sd (測定電流値)が小さい場合、ビット数が小さいと、信号線1を流れる電流値の量子化歪み測定電流が埋もれ、検出不能になる。これを避けるため、A/Dコンバータ43のビット数を16ビットにし、信号線1の活線時の電流成分(ACラインの50Hz)はBPF42で除去している。このような問題が発生しやすいケースとして、方向性検出がある。この測定法については後述する。

0018

図3の計測ユニット20においては、接地検出電流発生用信号Sg を参照信号とし、その周波数に検出信号Sd (サンプリング周波数)をロックするようにPLL回路30が動作する。本実施の形態においては、一周期入力信号に対して16回のサンプリングが行われ、この16回のサンプリング結果は、CPU41によって加算処理され、結果はRAM46に保存される。検出信号Sd 以外の信号成分(ノイズ)は位相が異なるため、加算される毎にゼロに近づくこととなる。また、ノイズが多い場合、加算回数を増やすことにより、ノイズの影響を減らすことができる。

0019

図4は短絡検知装置3の外観を示す。本体30の表面には、警告ランプ22(緑色ランプ22a、アンバー色ランプ22b、及び赤色ランプ22cからなる)、LCD23、操作キー24、印刷ボタン27、RS232Cインターフェース用コネクタ28、セントロニクスインターフェース用コネクタ29、LED(発光ダイオード)による電源パイロットランプ31、及びエラーランプ32が設けられている。そして、本体30内には、表面に現れていない図2に示した各回路、及びバックアップ用のバッテリー26が内蔵されている。

0020

緑色ランプ22aは全ての配線に異常が無かったときに点灯し、アンバー色ランプ22bは要注意な活線が存在するときに点灯し、赤色ランプ22cは危険或いは異常な活線が存在するときに点灯する。セントロニクスインターフェース用コネクタ29には、図示しないプリンタのケーブルが接続される。プリンタが接続されているときに印刷ボタン27を押下すると、現在の信号線1の状態、検査日時、検査本数、異常線の番号、抵抗値等を内容とする印刷が開始される。RS232Cインターフェース用コネクタ28には、外部の機器や管理センターの機器を接続することにより、これらの機器へデータを転送することができる。LCD23は、例えば、20文字を4段に表示できるサイズを有しており、例えば、1段目には現在日時が表示され、2段目には検査本数、注意閾値(抵抗値)、危険閾値(抵抗値)が表示され、3,4段目には事故を生じている活線番号(信号線1の番号)と抵抗値の数値が表示される。事故活線本数を表示しきれないときには、操作キー24のアップキー24b及びダウンキー24cを操作してスクロール表示する。

0021

図5は操作キー24の詳細を示す。中央部には設定キー24aが配置され、設定キー24aの上側にアップ(up)キー24b、下側にダウン(down)キー24c、左側にレフト(left)キー24d、右側にライト(right )キー24e、斜め右下に取り消しキー24fが配設されている。アップキー24b、ダウンキー24c、レフトキー24d、及びライトキー24eは、カーソル移動のために用いられる。設定キー24aの操作により、時計、閾値等の変更を行うことができ、数値等の変更はアップキー24b又はダウンキー24cを操作して行う。変更後、確定を行うには、再度、設定キー24aを押下する。設定操作中に取り消しキー24fを押下すると、設定した値はクリアされる。

0022

図6は、信号線1とアース間に生じる各成分を示す。また、図7は各部を流れる電流の位相関係を示す。信号線1には、発振回路48の出力が信号源として接続されている。信号線1とアースの間には、接地事故時に生じる接地抵抗Rと浮遊容量Cが並列接続されている。発振回路21からは、接地検出電流発生用信号Sg による電流IA が流れる。この電流IAの一部が接地抵抗RにIRとして流れ、残りはIc として浮遊容量Cに流れる。PLL回路30は、計測信号の一周期に同期して処理を行うため、サンプリング開始からの検出電流のピークのずれを見ることにより、IA に対するIR の位相角θ図7に示す)を知ることができる。ここで、電流IR は、
IR =IA ×COSθ
として算出することができる。なお、検出電流の計測に変流器(CT)を使用した場合、変流器自身が進み位相を持つため、計測電流付近における進み位相の度合いを予め実験的に計測しておき、この結果をテーブル化する。また、IRの値と接地事故の状況(異常無し、要注意、危険又は異常な状態等)と対応させたテーブルを作成する。これらテーブルを参照することにより、短絡検知の判定を容易に行うことができる。

0023

次に、接地事故方向の計測について説明する。図8は接地事故方向を計測するための構成を示す。図8においては、図1と同一であるものには同一引用数字を用いたので、説明を省略する。電流検出用CT5の系統が接続された接続点Aの両側の信号線1には、接地検出電流発生用信号Sg により生成された検出信号Sd を得るための方向検出用のCT71,72が挿入されている。このCT71,72と電流検出用CT5は切換回路73に接続され、この切換回路73によって3つのCTの内の1つが選択される。切換回路73は制御部3にケーブル7によって接続され、検出信号Sdが短絡検知装置3内の計測ユニット20に取り込まれる。切換回路73は、短絡検知装置3から出力される切換信号74によって切り換えられる。なお、切換回路73は短絡検知装置3内に設けられていてもよい。

0024

図8の構成において、信号線1の短絡検知を行う場合には、上記したように、切換回路73により電流検出用CT5を選択し、接地検出電流発生用信号Sg を結合部6に供給する。一方、接地事故方向を計測する場合、まず、切換回路73によりCT71を選択し、図2に示した発振器50で生成した接地検出電流発生用信号Sg を結合部6に入力し、その時の検出信号Sd を計測する。ついで、切換回路73を切り換えてCT72を選択し、同様に検出信号Sd を計測する。接地検出電流発生用信号Sg を信号線1に印加したときの通電経路は、CT71を通して図示の左側に流れるルートと、CT72を通して図示の右方向に流れるルートになる。CT72と信号機箱2bの間には接地抵抗Rを有する短絡事故点Pがあり、CT71の先には信号機箱2aが有り、非接地状態高インピーダンス状態)にある。したがって、検出電流Sd は接地事故を生じている側のCT72のみで検出される。このように、接続点Aを基準にして、どちら側で接地事故が生じているか、即ち、接地事故方向を知ることができる。

0025

図9は本発明の配線の短絡検知装置の処理を示す。この処理は、CPU11及びCPU41によって実行される。図中、Sはステップを意味している。図2図5を用いて、図9の処理を説明する。図示しない電源スイッチがONにされたことを検出すると(S101)、LCD23への初期表示が行われ、更に操作キー24のいずれかのキーが押下されたか否かが判定される(S102)。所定時間内にキー操作が無かった場合、信号線1の配線の短絡検査が開始される(S103)。一方、所定時間内にいずれかのキーの押下があった場合、印刷ボタン27の押下が有ったか否かを判定し(S104)、印刷ボタン27の押下が有れば、エラープリントを実行する(S105)。印刷ボタン27の押下無しの場合、操作(押下)されたキーの内容に従った処理をし、信号線1の検査を開始する(S106)。

0026

押下されたキーの内容に応じて、次の処理が行われる。
設定キー24aの押下時:LCD表示カーソル位置が時刻の場合は時刻設定入り検査設定表示の場合は検査設定に入る。
アップキー24bの押下時:LCD表示のカーソルを上方へ移動し、信号線1の検査に入るが、カーソルが表示画面の最上部の場合は、3〜4段のエラー表示を下方へスクロールさせ、信号線1の検査に入る。
ダウンキー24cの押下時:LCD表示のカーソルを下方へ移動し、活線検査に入るが、カーソルが表示画面の最下部の場合は、3−4段のエラー表示をスクロールアップさせ、信号線1の検査に入る。
ライトキー24dの押下時:LCD表示のカーソルを右移動し、信号線1の検査に入る。

0027

信号線1の検査が終了するまでの間、所定時間々隔により終了の有無のチエック(S107)、及びキーの押下が有ったか否か(S113)が順次判定され、いずれもNoであれば、検査は続行され(S114)、処理はS107に戻される。一方、S107で検査終了が判定された場合、一本当たりのサンプリング結果(例えば、1波形のサンプリングは16回であり、その各々の値に対して加算をしておき、所定の波形数(例えば、4096波形)をサンプリング後に平均をとる(S108)。ついでエラーの有無が判定され(S109)、エラーが発生していればエラー処理(S111)をし、エラーが発生していない場合には全数の検査が終了したか否かを判定する(S110)。S111のエラー処理は、次のようになる。

0028

(1)純抵抗成分の算出する。
(2)エラーLEDランプを点灯する。
(3)低抗値をエラーテーブル登録し、LCDに表示する。
(4)方向検査をし、エラーの配線方向をエラーテーブルに登録し、LCD表示する。
全数の検査(S110)が終了していれば全ての処理は終了する。S110で残り有りが判定された場合、次の信号線の検査を開始し(S112,107)、その過程でいずれかのキーの押下がチエックされた場合(S113)、S104以降の処理を繰り返し、キーの押下が無い場合にはS114に進み、S107以降の処理を繰り返し実行する。

0029

上記実施の形態においては、鉄道の信号機箱間の信号線を例に説明したが、本発明は信号線に限定されるものではなく、電力ケーブル、配電線、通信ケーブル等の配線に適用可能である。また、接地検出電流発生用信号Sg は、外来ノイズ等を受けにくい10Hzに設定したが、本発明は10Hzに限定されるものではなく、配線の敷設環境、配線を流れる周波数、電流(信号)波形等に応じて適宜最適な値を設定可能である。さらに、上記実施の形態では、配線の活線状態において接地検出電流発生用信号Sg を印加、すなわち使用中の信号や通電電流(又は通電電圧)に重畳するものとしたが、非通電(又は非伝送)状態のときに印加し、接地検出電流発生用信号Sg のみを流すようにしてもかまわない。

発明の効果

0030

上より明らかなように、本発明の配線の短絡検知装置によれば、信号発生手段によって配線に交流信号を印加し、短絡事故点を経由して検出手段に流れる前記交流信号の電流を検出し、この検出電流の値から短絡事故点における抵抗を演算手段により配線とアース間の抵抗値を算出し、この抵抗値又は変化状況から接地事故を予測するようにしたので、配線の短絡事故の発生を事前に予測できるようになる。また、検出手段が、前記交流信号の印加点に対し、上り方向及び下り方向のそれぞれに変流器を設置した検出部を備える構成にすれば、2台の変流器における検出電流の大小から接地事故の発生方向を予測することができ、保守復旧処理を迅速に行うことが可能になる。

図面の簡単な説明

0031

図1本発明による配線の短絡検知装置の概略構成を示す配線図である。
図2図1の短絡検知装置の詳細を示すブロック図である。
図3図2の計測ユニットの詳細構成を示すブロック図である。
図4本発明の短絡検知装置の外観を示す平面図である。
図5図4の操作キーの詳細を示す平面図である。
図6検査対象の信号線とアース間に生じる各成分を示す等価回路図である。
図7図6の回路の各部を流れる電流の位相関係を示す説明図である。
図8接地事故方向を計測するための配線図である。
図9本発明の配線の短絡検知装置の処理を示すフローチャートである。

--

0032

1信号線
3短絡検知装置
4結合コンデンサ
5,71,72電流検出用CT
6 結合部
11,41 CPU
13,45 ROM
20計測ユニット
22,22a,22b,22c警報ランプ
23 LCD
25 CT切替回路
48発振回路
50発振器
73 切換回路

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