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技術 空気分離方法及び熱消費装置内での燃焼を支援するための酸素製造システム

出願人 プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド
発明者 ロレンス・イー・ブール・ザ・サードヒサシ・コバヤシ
出願日 2001年7月11日 (19年4ヶ月経過) 出願番号 2001-210487
公開日 2002年4月26日 (18年7ヶ月経過) 公開番号 2002-122306
状態 拒絶査定
技術分野 空気の供給 他に分類されない燃焼 半透膜を用いた分離 酸素;オゾン;酸化物一般
主要キーワード 補充空気 機械リンク機構 圧縮空気流れ 位相モジュール 追加利益 熱消費装置 独立運転 透過物流れ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

セラミック膜ステムを効率使用して酸素を供給する、熱消費装置内での酸素或いは酸素増量燃焼のための方法及びシステムを提供することである。

解決手段

圧縮器10内で空気が、酸素選択性の、イオン導伝性の1つ以上の膜を用いるセラミック膜システム120内で空気から酸素を分離するための充分な圧力に圧縮される。圧縮器10内で圧縮された空気が、前ヒータ14内で前加熱される圧縮空気流れ12を形成する。炉2内には熱交換器16が、熱交換器16内の圧縮空気流れ12と、燃料3の燃焼により生じた煙道ガスとを間接熱交換させるように位置付けられる。熱交換器16を通過した圧縮空気流れ12はセラミック膜システム120の運転温度に達するに充分な温度となり、圧縮空気流れ12は燃料3に直接提供されない。

概要

背景

化石燃料を燃やす燃焼システムで生じた汚染物質が排出されることで発生する環境問題に対する関心が高まっている。それらの燃焼システムは空気汚染排出物中における最大の二酸化炭素供給源の1つである。そうした排出物を減らして燃焼効率を高めるには燃焼プロセス内で酸素又は酸素富化空気を使用することが有効であることが知られている。酸素或いは酸素富化空気を使用すると排気管熱損失量が減少してシステム効率が向上し、同時にNOx排出物も減少する。更に、希釈剤として作用する窒素が少ない或いは全く無いことから、煙道ガス中二酸化炭素濃度が高くなる。そうした煙道ガスは、再使用或いは隔離(sequestration)する二酸化炭素富化流れを生じさせるために、窒素含有率の高い煙道ガスよりもずっと容易に使用することができる。

酸素を使用して燃焼支援する用途は高温要求プロセス、例えばガラス炉である。そうした用途では、達成される燃料節減その他の利益が酸素のコストを軽減する。そうした高温用途に於いて燃料の燃焼を支援するために空気を使用すると、燃料の発熱量のかなりの部分が、空気に含まれる窒素を加熱するために消費され、生じた熱は生じた煙道ガスが高温で排出される際に排気される。ボイラのような低温排気ステムでは煙道ガスが大気中に排出される以前に煙道ガスからより多くの熱が回収されるので熱損失発生量はずっと少ない。従ってこの場合は、酸素コストが燃料消費現実に低下することで得られる節減よりもずっと大きくなるので経済的な魅力はない。実際上、既知極低温プロセスや吸着プロセスにより従来通り酸素を発生させるために必要なエネルギーを考えると、全体的な熱効率は低下する。

極低温或いは吸着式の各酸素製造法に代わる主たる方法は、酸素選択性の、イオン導伝性のセラミック膜システムを通して酸素を現場製造する方法である。イオン導伝性のセラミック膜システムでは膜自体が酸素不透過性を有し、酸素はセラミック膜の一方の表面位置で圧縮されてイオン化する。酸素イオンは膜を通して運ばれ、再結合して酸素分子となる。この再結合に際し、酸素イオンから電子が放出され、放出された電子は膜を直接貫くか或いは導伝性の通路を通して移動し、膜の他方の表面位置の酸素をイオン化する。そうしたセラミック膜は1000℃をも上回り得る高温下にイオンを伝導させる。従って、従来技術では補助燃焼を使用してセラミック膜の高い運転要求温度を提供している。

米国特許第5,888,272号には、セラミック膜の高い運転温度を発生させるための燃料燃焼を支援するために、位相モジュール燃焼器内の圧縮送給ガス流れから分離した酸素を使用するプロセスが記載される。1実施例では、膜透過流れが、膜の透過側パージするために使用する排気を生じる下流の熱消費プロセスで使用される。透過流れはまた、この熱消費プロセスの上流側に位置する外部燃焼器内での燃焼を支援するためにも使用され得る。外部燃焼器の排気の一部は追加のパージガスを供給するために使用することができる。熱消費プロセスからの比較的冷えた排気の一部は、加熱された残留物と共に使用されて外部熱交換器に流入する空気を加熱する。

米国特許第5,855,648号には、溶鉱炉に送る酸素富化された送給ガスを発生させるためのプロセスが記載される。この米国特許によれば、空気は圧縮され且つ加熱される。空気の一部は外部熱交換器内で加熱された後、セラミック膜システムに導入されて透過流れを生じる。この透過流れは結局、流入する高温の空気流れに導入され、炉内に導入させる酸素富化空気を発生させるために使用される。セラミック膜内で分離されるべき空気に、膜自体の内部での燃焼を支援するための燃料を追加することができる。更には、圧縮エネルギーの一部をエキスパンダを使用して回収することもできる。

上記何れの米国特許もセラミック膜システムと熱消費装置一体化を図ったものではあるが、完全に独立運転されるシステムを熱的に完全に一体化することを意図したものではない。例えば、米国特許第5,888,272号では酸素−燃料燃焼が図られているものの、燃焼及び酸素製造装置は一体化されているので、酸素製造システム無しはでそうした熱消費装置の運転は極めて困難である。しかも、熱消費プロセスからの排気ガスとの熱交換を通して外部熱交換器内で空気を加熱するのは非効率的である。なぜなら、そうした構成上、環境への熱損失が常に生じるからである。米国特許第5,855,648号では熱消費プロセス、つまり溶鉱炉内での酸素富化燃焼が意図されるが、そうしたプロセスからの高温の排気ガスは単に放出され、その熱量を回収する何らの設備もない。

上述の2つの米国特許では、セラミック膜システムは燃焼ガスが膜と接触するプロセス内で使用される。故に、何れの米国特許も、その用途は無機質含有量が高い石炭重油のような燃料を使用するものに限定される。天然ガスのようなもっと純粋な燃料は無機質含有量の多い燃料よりも一般にずっと高価であることから、無機質含有量の多い燃料と一体化させ得るプロセス及びシステムが望ましい。

概要

セラミック膜システムを効率使用して酸素を供給する、熱消費装置内での酸素或いは酸素増量燃焼のための方法及びシステムを提供することである。

圧縮器10内で空気が、酸素選択性の、イオン導伝性の1つ以上の膜を用いるセラミック膜システム120内で空気から酸素を分離するための充分な圧力に圧縮される。圧縮器10内で圧縮された空気が、前ヒータ14内で前加熱される圧縮空気流れ12を形成する。炉2内には熱交換器16が、熱交換器16内の圧縮空気流れ12と、燃料3の燃焼により生じた煙道ガスとを間接熱交換させるように位置付けられる。熱交換器16を通過した圧縮空気流れ12はセラミック膜システム120の運転温度に達するに充分な温度となり、圧縮空気流れ12は燃料3に直接提供されない。

目的

解決しようとする課題は、セラミック膜システムを効率的に使用して酸素を供給する、熱消費装置内での酸素燃焼或いは酸素増量燃焼のための方法及びシステムを提供することである。解決しようとする他の課題は、低温排気システム、例えばボイラ或いは炉への適用性を有し且つ無機質含有量の多い燃料を容易に使用し得る前記方法及びシステムを提供することである。解決しようとする更に他の課題は、必要であれば、熱消費装置をセラミック膜システム無しで運転させ得るように設計した前述のシステムを提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
3件

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請求項1

燃料燃焼支援するための酸素を生成し、熱消費装置内に熱を発生させるための、空気から酸素を分離する方法であって、送給空気流れを圧縮して圧縮空気流れを生じさせること、圧縮空気流れを、間接熱交換を介して且つ熱消費装置内の少なくとも一部分の内部で、酸素透過性の、イオン導伝性の少なくとも1つの膜を使用するセラミック膜ステム運転温度に加熱すること、加熱した圧縮空気流れをセラミック膜システムに導入し、酸素透過物と、酸素減損された残留物とを生成すること、少なくとも部分的にセラミック膜システム内で生成された酸素透過物から形成された酸化物の存在下に燃料を燃焼させること、を含む空気から酸素を分離する方法。

請求項2

燃料を燃焼させることにより加熱された煙道ガスを生じさせることを含み、圧縮空気流れが加熱された煙道ガスとの間接熱交換を通して熱消費装置内で加熱される請求項1の方法。

請求項3

熱消費装置が放射熱交換帯域を有し、圧縮空気流れが前記放射熱交換帯域内の放射熱により熱消費装置内で主に加熱される請求項1の方法。

技術分野

0001

本発明は空気分離法並びに、燃料燃焼支援するための酸素を製造するシステムに関する。詳しくは、本発明は燃焼が熱消費装置のための熱を生じる方法及びシステムに関する。更に詳しくは本発明は、空気が熱消費装置内で加熱され、次いでセラミック膜分離システム内で分離されて酸素を生じる方法及びシステムに関する。

背景技術

0002

化石燃料を燃やす燃焼システムで生じた汚染物質が排出されることで発生する環境問題に対する関心が高まっている。それらの燃焼システムは空気汚染排出物中における最大の二酸化炭素供給源の1つである。そうした排出物を減らして燃焼効率を高めるには燃焼プロセス内で酸素又は酸素富化空気を使用することが有効であることが知られている。酸素或いは酸素富化空気を使用すると排気管熱損失量が減少してシステム効率が向上し、同時にNOx排出物も減少する。更に、希釈剤として作用する窒素が少ない或いは全く無いことから、煙道ガス中二酸化炭素濃度が高くなる。そうした煙道ガスは、再使用或いは隔離(sequestration)する二酸化炭素富化流れを生じさせるために、窒素含有率の高い煙道ガスよりもずっと容易に使用することができる。

0003

酸素を使用して燃焼を支援する用途は高温要求プロセス、例えばガラス炉である。そうした用途では、達成される燃料節減その他の利益が酸素のコストを軽減する。そうした高温用途に於いて燃料の燃焼を支援するために空気を使用すると、燃料の発熱量のかなりの部分が、空気に含まれる窒素を加熱するために消費され、生じた熱は生じた煙道ガスが高温で排出される際に排気される。ボイラのような低温排気システムでは煙道ガスが大気中に排出される以前に煙道ガスからより多くの熱が回収されるので熱損失発生量はずっと少ない。従ってこの場合は、酸素コストが燃料消費現実に低下することで得られる節減よりもずっと大きくなるので経済的な魅力はない。実際上、既知極低温プロセスや吸着プロセスにより従来通り酸素を発生させるために必要なエネルギーを考えると、全体的な熱効率は低下する。

0004

極低温或いは吸着式の各酸素製造法に代わる主たる方法は、酸素選択性の、イオン導伝性のセラミック膜システムを通して酸素を現場製造する方法である。イオン導伝性のセラミック膜システムでは膜自体が酸素不透過性を有し、酸素はセラミック膜の一方の表面位置で圧縮されてイオン化する。酸素イオンは膜を通して運ばれ、再結合して酸素分子となる。この再結合に際し、酸素イオンから電子が放出され、放出された電子は膜を直接貫くか或いは導伝性の通路を通して移動し、膜の他方の表面位置の酸素をイオン化する。そうしたセラミック膜は1000℃をも上回り得る高温下にイオンを伝導させる。従って、従来技術では補助燃焼を使用してセラミック膜の高い運転要求温度を提供している。

0005

米国特許第5,888,272号には、セラミック膜の高い運転温度を発生させるための燃料燃焼を支援するために、位相モジュール燃焼器内の圧縮送給ガス流れから分離した酸素を使用するプロセスが記載される。1実施例では、膜透過流れが、膜の透過側パージするために使用する排気を生じる下流の熱消費プロセスで使用される。透過流れはまた、この熱消費プロセスの上流側に位置する外部燃焼器内での燃焼を支援するためにも使用され得る。外部燃焼器の排気の一部は追加のパージガスを供給するために使用することができる。熱消費プロセスからの比較的冷えた排気の一部は、加熱された残留物と共に使用されて外部熱交換器に流入する空気を加熱する。

0006

米国特許第5,855,648号には、溶鉱炉に送る酸素富化された送給ガスを発生させるためのプロセスが記載される。この米国特許によれば、空気は圧縮され且つ加熱される。空気の一部は外部熱交換器内で加熱された後、セラミック膜システムに導入されて透過流れを生じる。この透過流れは結局、流入する高温の空気流れに導入され、炉内に導入させる酸素富化空気を発生させるために使用される。セラミック膜内で分離されるべき空気に、膜自体の内部での燃焼を支援するための燃料を追加することができる。更には、圧縮エネルギーの一部をエキスパンダを使用して回収することもできる。

0007

上記何れの米国特許もセラミック膜システムと熱消費装置の一体化を図ったものではあるが、完全に独立運転されるシステムを熱的に完全に一体化することを意図したものではない。例えば、米国特許第5,888,272号では酸素−燃料燃焼が図られているものの、燃焼及び酸素製造装置は一体化されているので、酸素製造システム無しはでそうした熱消費装置の運転は極めて困難である。しかも、熱消費プロセスからの排気ガスとの熱交換を通して外部熱交換器内で空気を加熱するのは非効率的である。なぜなら、そうした構成上、環境への熱損失が常に生じるからである。米国特許第5,855,648号では熱消費プロセス、つまり溶鉱炉内での酸素富化燃焼が意図されるが、そうしたプロセスからの高温の排気ガスは単に放出され、その熱量を回収する何らの設備もない。

0008

上述の2つの米国特許では、セラミック膜システムは燃焼ガスが膜と接触するプロセス内で使用される。故に、何れの米国特許も、その用途は無機質含有量が高い石炭重油のような燃料を使用するものに限定される。天然ガスのようなもっと純粋な燃料は無機質含有量の多い燃料よりも一般にずっと高価であることから、無機質含有量の多い燃料と一体化させ得るプロセス及びシステムが望ましい。

発明が解決しようとする課題

0009

解決しようとする課題は、セラミック膜システムを効率的に使用して酸素を供給する、熱消費装置内での酸素燃焼或いは酸素増量燃焼のための方法及びシステムを提供することである。解決しようとする他の課題は、低温排気システム、例えばボイラ或いは炉への適用性を有し且つ無機質含有量の多い燃料を容易に使用し得る前記方法及びシステムを提供することである。解決しようとする更に他の課題は、必要であれば、熱消費装置をセラミック膜システム無しで運転させ得るように設計した前述のシステムを提供することである。

課題を解決するための手段

0010

本発明によれば、空気から酸素を分離して燃料の燃焼を支援するための酸素を製造し、熱消費装置内で熱を発生させるための方法が提供される。本発明に従えば、送給空気流れが圧縮されて圧縮空気流れが発生される。この圧縮空気流れは、少なくとも1つの、酸素選択性の、イオン導伝性の膜を使用するセラミック膜システムの運転温度に加熱される。圧縮空気流れは間接熱交換を通して加熱され、少なくとも部分的に熱消費装置内部に入る。加熱された圧縮空気流れはセラミック膜システムに導入されて酸素透過物と、酸素減損された残留物とを生じる。燃料はセラミック膜システム内に生じた酸素透過物から少なくとも部分的に形成された酸化物の存在下に燃焼される。

0011

有益には、残留物から成る残留物流れ仕事を発生しつつ膨張し、この膨張による仕事が送給空気流れを圧縮するために適用され得る。残留物流れの膨張により生じる膨張残留物流れは間接熱交換を介して圧縮空気流れを前加熱するために使用することができる。また、送給空気流れを、例えばパージ流れを使用せずに、セラミック膜システム内の空気から酸素を分離させるために充分な圧力に圧縮させることもできる。

0012

熱消費装置内ではバーナーが、燃料の燃焼に基づいて高温の煙道ガスを発生する。圧縮空気流れは熱消費装置内でこの加熱された煙道ガスとの間接熱交換を通して加熱され得る。或いは、熱消費装置は放射熱交換帯域を備える形式のものであり、圧縮空気流れは放射熱交換帯域内の放射熱により、主に熱消費装置内で加熱される。

0013

本発明の他の様相によれば、燃料の燃焼を支援するための酸素を製造し、以て熱消費装置内に熱を発生させるための空気分離システムが提供される。この様相では、送給空気流れを圧縮して圧縮空気流れを発生させるためのコンプレッサが設けられる。セラミック膜システムはコンプレッサと連通され、少なくとも1つの、酸素選択性の、イオン導伝性の膜を使用して圧縮された送給空気流れから酸素を分離する。熱消費装置内に位置付けられた熱交換器がコンプレッサとセラミック膜システムとの間に装着され、圧縮空気流れをセラミック膜システムの運転温度に加熱する。熱消費装置内で、セラミック膜システム内に生じた酸素透過物から少なくとも部分的に形成された酸化物の存在下に、燃料を燃焼させるための手段が設けられる。

0014

空気分離システムは、有益には、残留物から成る残留物流れを膨張させて仕事を発生させるエキスパンダをセラミック膜システムに連結することができる。膨張の仕事を適用して圧縮器を駆動させる手段を設けることができる。熱交換器とコンプレッサとの間に前ヒータを介挿し、この前ヒータをエキスパンダに連結し、エキスパンダを通して膨張する残留物流れとの間接熱交換を通して圧縮空気流れを前加熱することができる。

0015

燃料燃焼手段は、燃料の燃焼により高温の煙道ガスを発生し得、熱交換器は、圧縮空気流れがこの高温の煙道ガスとの間接熱交換を通して加熱されるように熱消費装置内で位置決めすることができる。或いは、熱消費装置は放射熱交換帯域を備えた形式のものとし得、熱交換器を、圧縮空気流れが放射熱交換帯域内で放射熱により先ず加熱されるように放射熱交換帯域内に位置付けることができる。そうした熱消費装置はボイラであり得、熱交換器は蒸気管を介挿した熱交換管を含み得る。

0016

上述の本発明の説明から明らかなように、セラミック膜システムを、このセラミック膜システム内で発生した酸素を介して酸素富化燃焼を用いる熱消費装置と熱的に一体化することが意図される。熱消費装置内に熱交換器を配置する点は、最初は逆効果に、或いはせいぜい従来の空気燃焼装置と比較して何の追加利益もないように考えられる。

0017

本発明並びに従来の空気燃焼装置では共に、空気は熱消費装置を運転するために加熱される。従来の空気燃焼装置では、空気、特には空気の不活性成分、例えば窒素が燃焼空間内で加熱される。本発明では空気は熱交換器を使用して間接的に加熱される。従って、本発明は、熱効率の観点から見れば従来の空気燃焼装置と一見同じ形態を有している。更に、外部熱交換器を使用することと、加熱した透過物流れを熱消費装置に送ることにより環境への熱損失が避けがたいこととにより、本発明の熱効率は空気燃焼装置におけるそれよりも実際に低いように思える。しかしながら実際には、本発明によれば、従来の空気燃焼装置を上回る著しく高い効率が提供される。空気燃焼式の代表的なボイラは、酸性ガスによる腐食を防止するために煙道ガス温度最低148.89〜204.4℃(約300〜400°F)とする制約上、その効率は約85〜90%(高発熱量時)である。

0018

本発明によれば、約90〜95%(高発熱量時)の間の効率が類似のシステムのために提供される。この高い効率は、残留物流れが空気燃焼装置からの排気温度よりもずっと低い温度に冷却され得るという事実に基づくものである。これにより、残留物に入力した熱量を、従来からの空気燃焼装置と比較してずっと多く回収することが可能となる。上記効率は、凝縮熱交換器を使用して煙道ガス流れを更に冷却することで更に高めることができる。凝縮熱交換器は空気燃焼装置では典型的には随意選択することができない。

0019

本発明の、圧縮器をエキスパンダを使用して駆動する実施例では、エネルギー節減を実現するのみならず、酸素を希釈しがちなパージを使用することなく、圧縮器を使用して生じさせた圧力を用いて分離操作単独駆動することが可能となる利益がある。膨張残留物流れ内の熱を用いる前加熱を使用することで本発明に従う方法或いはシステムの熱効率が高まる。

0020

本発明の追加的利益は、熱消費装置内での間接熱交換により、燃焼生成物を膜に入り込ませずにセラミック膜システムを運転させ得ることから、無機物を大量に含有する燃料を使用し得ることである。本発明の意図する方法及びシステムでは、熱消費装置及びセラミック膜システムは幾分切り離して運転される。熱消費装置は、システム全体の始動及び停止を助成する酸素製造システム無しで運転することができる。この点に関し、熱消費装置はセラミックシステムが故障した場合でも尚、補充酸素源を使用して運転することができる。更には、セラミック膜システムのターンダウンは熱消費装置の運転とは無関係に取り扱うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0021

図1を参照するに、装置1が例示され、炉2が燃料3の燃焼により生じた熱を消費している。圧縮器10内で空気が、酸素選択性の、イオン導伝性の1つ以上の膜を用いるセラミック膜システム120内で酸素を分離させるための充分な圧力に圧縮される。しかしながら、本発明は膜の透過側でのパージガス使用を排除するものではない。酸素選択性の、イオン導伝性の膜は、高温下に酸素イオンを導伝するが酸素自体に対しては不透過性の形式のものである。本発明は2相導伝膜の使用を意図し、その場合、酸素及びイオンは共に膜内を導伝されるのみならず、酸素イオンのみを導伝するイオン性膜内をも導伝される。イオン導伝膜では電子導伝用の導伝通路が提供される。

0022

圧縮器10内で圧縮された空気が、前ヒータ14内で前加熱される圧縮空気流れ12を形成する。炉2内には熱交換器16が、この熱交換器16内の圧縮空気流れ12と、燃料3の燃焼により生じた煙道ガスとを間接熱交換させるように位置付けられる。かくして、熱交換器16を通過した圧縮空気流れ12はセラミック膜システム120の運転温度に達するに充分な温度となる。それ故、圧縮空気流れ12は燃料3に直接提供されることはない。

0023

本発明の各実施例は前ヒータ14を使用せずに実施し得、圧縮空気流れ12は熱交換器16内でのみ加熱され得る。しかしながら、前ヒータ14を使用することで、この前ヒータを使用しない場合にはシステムから失われてしまう熱が回収される利益が生じる。熱交換器16は1本のパイプとしてのみ例示されるが、必要に応じて多数のパイプを使用して必要な伝熱を提供させることができる。

0024

セラミック膜システム120内で圧縮空気流れ12から酸素が分離され、酸素からなる透過物流れ18が生成される。透過物流れ18は燃料3を燃焼するための酸素−燃料バ−ナに直接送られ、酸素富化燃焼のための補充空気と混合され、或いは酸素槍目的のために使用しても良い。

0025

酸素減損された残留物流れ20をエキスパンダ22に送り、膨張させて仕事を発生させることができる。次いで、この膨張による仕事を機械リンク機構を介して直接的に、或いは圧縮器10のために使用する電気を発生する発電機を介して間接的に、空気圧縮のために適用することができる。そうした膨張による仕事を提供するに際しては、発電機の発生する電気は、圧縮器10がこの膨張による仕事を圧縮に適宜適用する電力を引き出すところの電気グリッドに送られるべきである。

0026

エキスパンダ22による膨張が残留物流れ20よりも低温且つ低圧膨張空気流れ24を創出する。しかしながら、膨張空気流れ24の温度は圧縮空気流れ12を前加熱するべく前ヒータ14に送るに充分なものである。次いで、膨張空気流れ24は煙突に送られ或いはその他目的のために使用され得る。認識されるように、本発明の各実施例はエキスパンダ22を組み込まずに実施することもできる。

0027

図2を参照するに、装置4が例示され、燃料の燃焼がボイラ5内の酸素により支援されている。ボイラ5は燃料入口ノズル30と、酸素入口ノズル32とを有する。従来の蒸気管34が放射熱交換帯域38内の空気加熱管36の列に好ましく割り込み挿入されている。空気加熱管36は相互に結合されて放射熱交換帯域38内で熱交換器を構成する。流入空気は圧縮器40で圧縮されて前ヒータ44内で前加熱される圧縮空気流れ42を発生する。圧縮空気流れは空気加熱管36に送られた後、酸素選択性の、イオン導伝性の1つ以上のイオン導伝性の膜を使用するセラミック膜システム46に送られる。

0028

空気加熱管36は、少なくとも多少の対流伝熱が存在するものの、主に放射熱により圧縮空気流れ42を加熱する。次いで、空気から分離された酸素が透過物流れ48として酸素入口ノズル32に送られる。酸素の希薄な残留物流れ50はエキスパンダ52内で膨張して膨張空気流れ54を生じ得る。膨張空気流れ54は膨張空気流れ54を生じ、この膨張空気流れ54は圧縮空気流れ42に熱を付与するべく作用する前ヒータ44に導入され得る。

0029

図1に示す実施例のように、本発明の各実施例は、前ヒータ44を用いず、セラミック膜システム46内で純粋流れを使用することが意図される。エキスパンダ52を用いない更に他の実施例も実施することができる。

0030

随意的には装置4は、流入する圧縮空気流れ42の一部から形成される補助空気流れ58を加熱するための熱交換器56を放射熱交換帯域38の上方に設けることで、放射熱加熱及び対流熱加熱を共に使用することができる。加熱された補助空気流れ60はセラミック膜システム46に導入することができる。

0031

以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。

発明の効果

0032

セラミック膜システムを効率的に使用して酸素を供給する、熱消費装置内での酸素燃焼或いは酸素増量燃焼のための方法及びシステムが提供される。低温排気システム、例えばボイラ或いは炉への適用性を有し且つ無機質含有量の多い燃料を容易に使用し得る前記方法及びシステムが提供される。必要であれば熱消費装置をセラミック膜無しで運転させ得るように設計した前述のシステムが提供される。

図面の簡単な説明

0033

図1流入する圧縮空気が、煙道ガスから間接熱交換するように位置付けた熱交換器により加熱される、本発明に従うシステムの概略図である。
図2圧縮空気が、熱消費装置の放射熱交換帯域内の放射熱により主に加熱される、本発明の別態様の概略図である。

--

0034

1 装置
2 炉
3燃料
5ボイラ
10、40圧縮器
12、42圧縮空気流れ
14、44 前ヒータ
16、56熱交換器
18、48透過物流れ
20、50残留物流れ
22、52エキスパンダ
24、54膨張空気流れ
30燃料入口ノズル
32酸素入口ノズル
34蒸気管
36空気加熱管
38放射熱交換帯域
50 酸素の薄い残留物流れ
60補助空気流れ
120、46セラミック膜システム

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