図面 (/)

技術 紙製品、書類管理方法、書類管理システム、事務用品および事務機器

出願人 株式会社日立製作所
発明者 浜野順一野中洋一石川誠二菅井弘
出願日 2000年10月16日 (18年0ヶ月経過) 出願番号 2000-315513
公開日 2002年4月23日 (16年6ヶ月経過) 公開番号 2002-120475
状態 拒絶査定
技術分野 伝票 兼用筆記具 カード 付属装置、全体制御 製図用具、黒板 その他の机上用具 本・特殊印刷物 倉庫・貯蔵装置 物品の積み重ね及び付属装置 紙(4) デジタルマーク記録担体 特定用途計算機 カ-ドリ-ダライタ及び複合周辺装置 物流システム 記録担体の読み取り
主要キーワード 掲示領域 各領域対 内蔵マグネット コルクボード 識別位置 読み取り場所 盤状体 来歴管理
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年4月23日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

書類の管理を用紙それ自身に付した識別子を用いて、書類を用紙レベルで識別して管理する技術を提供する。

解決手段

書類管理システムは、印刷するための文字、画像等の情報を含むコンテンツを生成するコンテンツ生成装置300と、用紙1000に印刷を行う印刷装置400と、書類に承認を行うための事務用品として機能する承認装置500と、書類に設けられているRFID100を読み取る読取装置200と、書類データを管理するための書類データ管理装置600と、これらを接続するLAN900とを有する。

概要

背景

企業等では、その活動に伴って多種多様書類が作成され、それに基づいて、各種決定がなされ、各種業務が実行され、最終的に、その書類が保存される。従って、書類の発生、閲覧、記録等が、各種業務のフローを決定付けているともいえる。そのため、業務の円滑な運営のためには、書類を管理することが必要である。従って、書類管理が事務の管理において重要な要素となっている。

ところで、書類の管理にあったては、書類を識別することがまず必要である。そのため、従来は、書類の適当な場所に、識別のための符号を付したり、インデックスを付したりすることが行われている。さらに、符号を機械読み取りできるように、バーコードが用いられている。

すなわち、書類、物品などの個体認識を行うために、書類、物品に、番号やバーコードを印刷し、これらを専用の読み取り機により読み取って識別する視覚的な個別認識技術が存在する。この技術により、書類、物品等の来歴管理、現状の所在位置を管理することが行われている。この方法は、物に、番号やバーコードを印刷するだけで運用できるため、安価であり、占有容積が小さい(薄い)利点がある。

しかし、番号やバーコードによる管理では、番号やバーコードを物の表面に露出しなければならない。そのため、物の外観制約を加えるという問題がある。また、印刷された番号、バーコードが汚れると、読み取りが不可能となり管理が困難となるといった問題がある。また、バーコードの場合、情報の容量に限界があり、多くの情報を格納することには適さないという問題がある。

一方、文献:「モノに情報を貼り付けるRFIDタグとその応用」情報処理学会誌40巻8号p846〜850(1999年8月)にあるように、個別情報を電子的に保持して電磁誘導により非接触で情報伝達するID素子RFID:Radio Frequency IDentification)技術が開発され、物の識別管理のために応用され始めている。ID素子を用いた個体認識方式は、上記のバーコードの欠点に対し、データ記憶容量が比較的多い、電磁誘導による情報伝達のため、物の意匠に制約を加えることがない、表面が汚れていても読み取りには影響しないといった利点がある。

概要

書類の管理を用紙それ自身に付した識別子を用いて、書類を用紙レベルで識別して管理する技術を提供する。

書類管理システムは、印刷するための文字、画像等の情報を含むコンテンツを生成するコンテンツ生成装置300と、用紙1000に印刷を行う印刷装置400と、書類に承認を行うための事務用品として機能する承認装置500と、書類に設けられているRFID100を読み取る読取装置200と、書類データを管理するための書類データ管理装置600と、これらを接続するLAN900とを有する。

目的

本発明の目的は、書類の管理を用紙それ自身に付した識別子を用いて、書類を用紙レベルで識別して管理する技術を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
16件
牽制数
62件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

可視的な記録が可能な紙製品であって、その一部に、近接無線交信を行う無線交信素子が取り付けられ、かつ、前記無線交信素子が取り付けられた部分およびその近傍のいずれかに、表記が行える領域を可視的に示す表示を有することを特徴とする紙製品。

請求項2

記録を行うための紙製品であって、特定の位置に、表記が行える領域を可視的に示す表示が設けられ、かつ、前記領域およびその近傍のいずれかに、近接無線交信を行う無線交信素子が漉き込まれていることを特徴とする紙製品。

請求項3

請求項2に記載の紙製品において、前記特定位置は複数箇所設けられ、各箇所ごとに、無線交信素子が漉き込まれていることを特徴とする紙製品。

請求項4

請求項1、2および3のいずれか一項に記載の紙製品において、前記表記は、承認のための表記であることを特徴とする紙製品。

請求項5

請求項1、2および3のいずれか一項に記載の紙製品において、前記表記が行える領域を可視的に示す表示は、枠の表示であることを特徴とする紙製品。

請求項6

請求項1、2、3、4および5のいずれか一項に記載の紙製品において、前記無線交信素子は、情報を格納する情報格納部と、無線入力応答し、前記情報格納部から情報を読み出し無線送信する応答部とを有することを特徴とする紙製品。

請求項7

請求項6に記載の紙製品において、前記情報格納部には、当該無線交信素子に固有に付与された識別子が少なくとも格納されていることを特徴とする紙製品。

請求項8

請求項7に記載の紙製品において、前記応答部は、無線入力された情報を前記情報格納部に記録する機能をさらに有することを特徴等する紙製品。

請求項9

請求項8に記載の紙製品において、前記情報格納部は、前記固有に付与された識別子を書き換え不能の状態で格納していることを特徴とする紙製品。

請求項10

請求項1〜9に記載の紙製品において、工程毎の記入欄が設けられ、それぞれの記入欄に対応して、前記無線交信素子が配置され、工程管理に用いられる帳票であることを特徴とする紙製品。

請求項11

請求項1〜9に記載の紙製品において、進捗状況を示す複数の記入欄が設けられ、それぞれの記入欄に対応して、前記無線交信素子が配置され、進捗管理に用いられる帳票であることを特徴とする紙製品。

請求項12

記録材に可視的に表記を行うことに用いられる事務用品であって、前記記録材に接して、表記を行う部分を有する本体部と、前記本体部に取り付けられて、問いかけを無線送信すると共に、無線で送られる情報を受信して、該情報を取り出す質問部とを有することを特徴とする事務用品。

請求項13

請求項12に記載の事務用品において、前記本体部が、印章であることを特徴とする事務用品。

請求項14

請求項12に記載の事務用品において、前記本体部が、筆記具であることを特徴とする事務用品。

請求項15

請求項13および14のいずれか一項に記載の事務用品において、前記質問部は、受信した情報を保存する機能と、情報を出力する機能とを有することを特徴とする事務用品。

請求項16

請求項15に記載の事務用品において、前記記録材は、無線に応答して情報を無線出力する1個以上の無線交信素子が設けられたシート状部材であることを特徴とする事務用品。

請求項17

請求項16に記載の事務用品において、前記シート状部材は、1個以上の無線交信素子を漉き込んだ用紙であることを特徴とする事務用品。

請求項18

書類についての承認情報収集方法であって、その一部に、無線入力に応答して予め記憶している固有の識別情報を近接無線送信する無線交信素子が取り付けられ、かつ、前記無線交信素子が取り付けられた部分およびその近傍のいずれかに、表記が行える領域を可視的に示す表示を有する用紙を、承認を要する書類を構成する用紙の少なくとも一部に用い、かつ、承認に際し、請求項12、13および14のいずれか一項に記載の事務用品を用い、前記用紙の表記が行える領域を可視的に示す表示がなされている部分に前記事務用品により表記がなされる際、該事務用品の質問部により前記用紙の無線交信素子と交信して、当該無線交信素子から識別情報を取得することを特徴とする承認情報収集方法。

請求項19

書類についての承認情報管理方法であって、その一部に、無線入力に応答して予め記憶している固有の識別情報を近接無線送信する無線交信素子が取り付けられ、かつ、前記無線交信素子が取り付けられた部分およびその近傍のいずれかに、表記が行える領域を可視的に示す表示を有する用紙を、承認を要する書類を構成する用紙の少なくとも一部に用い、承認に際し、請求項12、13および14のいずれか一項に記載の事務用品を用い、前記用紙の表記が行える領域を可視的に示す表示がなされている部分に前記事務用品により表記がなされる際、該事務用品の質問部により前記用紙の無線交信素子と交信して、当該無線交信素子から識別情報を取得し、かつ、識別情報取得時点の日付および時刻を示す情報と、予め与えられる当該表記実行者の識別子とを、前記取得した用紙についての識別情報と関連付けて記憶装置において保存することを特徴とする承認情報管理方法。

請求項20

請求項19に記載の承認情報管理方法において、前記取得した用紙に関する識別情報を、時系列に管理することを特徴とする承認情報管理方法。

請求項21

情報を可視的に記録する記録材を表面に固定することができる事務機器であって、前記記録材がその上に固定可能な領域を有する盤状体部と、問いかけを無線送信すると共に、無線で送られる情報を受信して、該情報を取り出す質問部とを有し、前記質問部は、前記盤状体部の前記領域に配置されることを特徴とする事務機器。

請求項22

請求項21に記載の事務機器において、前記領域は、盤状体部の複数箇所に設けられ、前記送受信部は、複数箇所の前記領域毎に配置されることを特徴とする事務機器。

請求項23

請求項21および22のいずれか一項に記載の事務機器において、前記盤状体部は、記録材を掲示するためのものであることを特徴とする事務機器。

請求項24

情報が記録された記録材を廃棄するための事務機器であって、前記記録材について記録されている情報が読み取り不能となる状態に加工処理する記録材加工処理部と、問いかけを無線送信すると共に、無線で送られる情報を受信して、該情報を取り出す質問部とを有し、前記質問部は、前記記録材加工処理部に記録材を投入する部分に配置されることを特徴とする事務機器。

請求項25

請求項21〜請求項24のいずれか一項に記載の事務機器において、前記質問部は、受信した情報を保存する機能と、出力する機能とを有することを特徴とする事務用品。

請求項26

請求項21〜請求項25のいずれか一項に記載の事務機器において、前記記録材は、無線による問いかけに応答して情報を無線出力する1個以上の無線交信素子が設けられたシート状部材であることを特徴とする事務機器。

請求項27

請求項21〜請求項25のいずれか一項に記載の事務機器において、前記記録材は、無線による問いかけに応答して情報を無線出力する1個以上の無線交信素子を漉き込んだ紙であることを特徴とする事務機器。

請求項28

被印刷物に情報を印刷する印刷装置であって、可視化すべきコンテンツの印刷を行う印刷部と、問いかけを無線送信すると共に、無線で送られる情報を受信して、該情報を取り出す質問部とを有し、前記質問部は、前記被印刷物に、無線による問いかけに応答して被印刷物を識別する識別情報を無線出力する1個以上の無線交信素子が設けられている場合に、前記受信した被印刷物識別情報と当該被印刷物に印刷するコンテンツを特定するコンテンツ特定情報とを関連付け、この関連付けを示す情報を保存する機能を有することを特徴とする印刷装置。

請求項29

請求項28に記載の印刷装置であって、ネットワークを介して情報を送受信する通信制御部をさらに有し、前記通信制御部は、印刷依頼元からの印刷すべき情報を受信し、また、当該印刷すべき情報に関する前記関連付けを示す情報を依頼元に送信することを特徴とする印刷装置。

請求項30

請求項28および29のいずれか一項に記載の印刷装置であって、前記被印刷物は用紙であり、前記無線交信素子は、前記用紙に漉き込まれていることを特徴とする印刷装置。

請求項31

書類を管理するシステムであって、印刷するためのコンテンツを受け取って、用紙上に印刷すると共に、用紙に付されている識別子を読み取って、印刷したコンテンツを特定する情報と印刷した用紙の識別子とを関連付けるコンテンツ印刷用紙関連付け情報を生成する少なくとも1の印刷装置と、前記コンテンツが印刷された用紙を含む書類についての承認を表記するとともに、承認対象の用紙の識別子と、承認時点を示す情報と、承認者を示す情報とを含む承認データを生成する1以上の承認装置と、前記印刷装置において生成されたコンテンツ印刷用紙関連付け情報と、前記承認装置で生成された承認データとを取得して、用紙の識別子をキーとして、コンテンツおよび承認を管理する書類管理データを蓄積する少なくとも1の書類データ管理装置とを有し、前記印刷装置および前記承認装置は、無線交信を行って送られる情報を受信して、該情報を取得する読取装置をそれぞれ有し、前記用紙には、識別子を予め記憶している無線交信素子が、その一部に取り付けられ、前記無線交信素子は、前記無線送信に応じて、前記識別子を送信することを特徴とする書類管理システム

請求項32

請求項31に記載の書類管理システムにおいて、前記用紙がその上に固定可能な領域を有する盤状体部と、問いかけを無線送信すると共に、無線で送られる識別子を受信して、該識別子を取り出す読取装置とを有する事務機器をさらに有し、前記読取装置は、前記盤状体部の前記領域に配置され、前記書類データ管理装置は、前記事務機器から用紙の識別子を取得して、書類が現在事務機器上に存在することを示す情報を生成することを特徴とする書類データ管理システム。

請求項33

請求項31および32のいずれか一項に記載の書類管理システムにおいて、印刷されているコンテンツが読み取り不能となる状態に前記用紙を加工処理する用紙加工処理装置をさらに備え、用紙加工処理装置は、無線交信を行って送られる情報を受信して、用紙に付されてい識別子を取得する読取装置を有し、前記書類データ管理装置は、前記取得された識別子を取得して、当該識別子をキーとして管理される書類管理データに関し、それが印刷された用紙が廃棄された旨の情報を付加する処理を行うことを特徴とする書類管理システム。

請求項34

請求項31、32および33のいずれか一項に記載の書類管理システムにおいて、コンテンツを生成するコンテンツ生成装置をさらに備え、前記コンテンツ生成装置は、生成されたコンテンツについて印刷が指示された場合、当該コンテンツと、コンテンツを特定する情報とを前記印刷装置に送ると共に、コンテンツを特定する情報を書類データ管理装置に送ることを特徴とする書類管理システム。

請求項35

請求項31、32、33および34のいずれか一項に記載の書類管理システムにおいて、前記用紙には、その特定位置に前記無線交信素子が取り付けられ、その取り付けられた部分およびその近傍のいずれかに、承認が可視的に行える領域を、可視的に示す表示を有することを特徴とする書類管理システム。

請求項36

請求項35に記載の書類管理システムにおいて、前記用紙には、前記特定位置が複数箇所に設けられ、それぞれに対応して前記無線交信素子が取り付けられていることを特徴とする書類管理システム。

請求項37

請求項31〜36のいずれか一項に記載の書類管理システムにおいて前記無線交信素子は、用紙への取付が漉き込みにより行われていることを特徴とする書類管理システム。

請求項38

情報を可視的に記録する記録材と接する状態で用いられる事務用品であって、前記記録材を他の部材に固定する固定機能を有する本体部と、前記本体部に取り付けられて、問いかけを無線送信すると共に、無線で送られる情報を受信して、該情報を取り出す質問部とを有することを特徴とする事務用品。

請求項39

請求項38に記載の事務用品であって、前記本体部が、文鎮およびマグネット式紙抑えのいずれかであることを特徴とする事務用品。

請求項40

情報を可視的に記録する記録材と接する状態で用いられる事務用品であって、前記記録材を複数枚束ねた状態で保持する保持機能を有する本体部と、前記本体部に取り付けられて、問いかけを無線送信すると共に、無線で送られる情報を受信して、該情報を取り出す質問部とを有することを特徴とする事務用品。

請求項41

請求項40に記載の事務用品であって、前記本体部が、ピン下敷きクリップクリップボードファスナーファイルバインダおよび綴り込み表紙のいずれかであることを特徴とする事務用品。

請求項42

請求項38〜請求項41のいずれか一項に記載の事務用品において、前記質問部は、受信した情報を保存する機能と、情報を出力する機能とを有することを特徴とする事務用品。

請求項43

請求項42に記載の事務用品において、前記記録材は、無線に応答して情報を無線出力する1個以上の無線交信素子が設けられたシート状部材であることを特徴とする事務用品。

請求項44

請求項43に記載の事務用品において、前記シート状部材は、1個以上の無線交信素子を漉き込んだ用紙であることを特徴とする事務用品。

請求項45

書類を管理する方法であって、識別子を予め記憶し、無線送信に応じて、前記識別子を送信する無線交信素子が、その一部に取り付けられた用紙を、書類を構成するための要素として用意し、印刷装置、印刷物に承認を行うための承認装置、および、書類に関する管理データを管理する書類データ管理装置とをネットワークを介して接続し、前記印刷装置において、用紙に印刷するためのコンテンツを受け取って、用紙上に印刷する際、用紙に付されている識別子を読み取って、印刷したコンテンツを特定する情報と印刷した用紙の識別子とを関連付けるコンテンツ印刷用紙関連付け情報を生成して、前記書類データ管理装置にネットワークを介して送り、前記承認装置において、前記コンテンツが印刷された用紙を含む書類についての承認を表記する際に、承認対象の書類を構成する用紙の識別子を読み取って、承認時点を示す情報と、承認者を示す情報とを含む承認データを生成して、前記書類データ管理装置にネットワークを介して送り、前記書類データ管理装置において、前記印刷装置において生成されたコンテンツ印刷用紙関連付け情報と、前記承認装置で生成された承認データとを取得して、用紙の識別子をキーとして、書類のコンテンツ、および、それに対する承認を蓄積し、要求に応じて蓄積データを出力することを特徴とする書類管理方法

請求項46

請求項45に記載の書類管理方法において、前記承認装置は、書類について承認が行われる度に、承認データを生成して、前記書類データ管理装置にネットワークを介して送り、前記書類データ管理装置において、前記承認データを蓄積し、要求に応じて承認データを時系列に出力することを特徴とする書類管理方法。

請求項47

請求項46に記載の書類管理方法において、管理する対象の書類が工程管理表であり、前記時系列で出力される承認データは、進捗状況を示す情報であることを特徴とする書類管理方法。

技術分野

0001

本発明は、書類を管理する技術に係り、特に、用紙を個別に識別して、当該用紙に関わる書類管理行う技術に関する。

背景技術

0002

企業等では、その活動に伴って多種多様の書類が作成され、それに基づいて、各種決定がなされ、各種業務が実行され、最終的に、その書類が保存される。従って、書類の発生、閲覧、記録等が、各種業務のフローを決定付けているともいえる。そのため、業務の円滑な運営のためには、書類を管理することが必要である。従って、書類管理が事務の管理において重要な要素となっている。

0003

ところで、書類の管理にあったては、書類を識別することがまず必要である。そのため、従来は、書類の適当な場所に、識別のための符号を付したり、インデックスを付したりすることが行われている。さらに、符号を機械読み取りできるように、バーコードが用いられている。

0004

すなわち、書類、物品などの個体認識を行うために、書類、物品に、番号やバーコードを印刷し、これらを専用の読み取り機により読み取って識別する視覚的な個別認識技術が存在する。この技術により、書類、物品等の来歴管理、現状の所在位置を管理することが行われている。この方法は、物に、番号やバーコードを印刷するだけで運用できるため、安価であり、占有容積が小さい(薄い)利点がある。

0005

しかし、番号やバーコードによる管理では、番号やバーコードを物の表面に露出しなければならない。そのため、物の外観制約を加えるという問題がある。また、印刷された番号、バーコードが汚れると、読み取りが不可能となり管理が困難となるといった問題がある。また、バーコードの場合、情報の容量に限界があり、多くの情報を格納することには適さないという問題がある。

0006

一方、文献:「モノに情報を貼り付けるRFIDタグとその応用」情報処理学会誌40巻8号p846〜850(1999年8月)にあるように、個別情報を電子的に保持して電磁誘導により非接触で情報伝達するID素子RFID:Radio Frequency IDentification)技術が開発され、物の識別管理のために応用され始めている。ID素子を用いた個体認識方式は、上記のバーコードの欠点に対し、データ記憶容量が比較的多い、電磁誘導による情報伝達のため、物の意匠に制約を加えることがない、表面が汚れていても読み取りには影響しないといった利点がある。

発明が解決しようとする課題

0007

ID素子の読み取りは、読み取り距離が数cmから数mと大きく、複数素子の読み取りが可能である。すなわち、特定空間の中にある複数のIDを一度の読み取り作業で読みとることができる。そのため、例えば、部品在庫管理等に用いることに適している。

0008

ところで、書類の管理では、書類が非常に大量に存在し、しかも、蓄積されることが多いことに留意する必要がある。すなわち、管理に際しては、できるだけ手間を掛けずに書類管理のための場所や状態が精度よく収集ができることが望まれる。さらに、個別識別情報既読のものかをその場で確認できることを可能とすること要求される。

0009

ところが、従来、書類を用紙レベルで識別して、それに基づいて管理するという考え方は存在していない。

0010

本発明の目的は、書類の管理を用紙それ自身に付した識別子を用いて、書類を用紙レベルで識別して管理する技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

前記目的を達成するため、本発明では、例えば、書類を管理するシステムであって、用紙に印刷するためのコンテンツを受け取って、用紙上に印刷すると共に、用紙に付されている識別子を読み取って、印刷したコンテンツを特定する情報と印刷した用紙の識別子とを関連付けるコンテンツ印刷用紙関連付け情報を生成する少なくとも1の印刷装置と、前記コンテンツが印刷された用紙を含む書類についての承認表記するとともに、承認対象の用紙の識別子と、承認時点を示す情報と、承認者を示す情報とを含む承認データを生成する1以上の承認装置と、前記印刷装置において生成されたコンテンツ印刷用紙関連付け情報と、前記承認装置で生成された承認データとを取得して、用紙の識別子をキーとして、コンテンツおよび承認を管理する書類管理データを蓄積する少なくとも1の書類データ管理装置とを有し、前記印刷装置および前記承認装置は、無線交信を行って送られる情報を受信して、該情報を取得する読取装置をそれぞれ有し、前記用紙には、識別子を予め記憶している無線交信素子が、その一部に取り付けられ、前記無線交信素子は、前記無線送信に応じて、前記識別子を送信することを特徴とする書類管理システムが提供される。

発明を実施するための最良の形態

0012

本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。本明細書では、書類管理システムと、これを実現するための技術として用いられる、紙製品事務用品、印刷装置、事務機器等が開示される。

0013

まず、本発明で用いられる紙製品について説明する。紙製品としては、材料、形態を問わず、さまざまの種類の紙が対象となる。ただし、ここでは、事務用に用いられる用紙、すなわち、図1に示すように、例えば、可視的な記録、すなわち、印刷が可能な用紙を対象として説明する。もちろん、本発明は、これに限られない。

0014

用紙1000には、その一部には、近接無線交信を行う無線交信素子100(図4図5参照)が取り付けられる。個数は、必要な個数分設けられる。ただし、適当な個数を用紙に分散配置しておき、配置されている中から必要な個数を選んで、使用することもできる。図1に示す用紙では、無線交信素子100が目視できるように設けられている。無線交信素子100として、微細半導体チップを用いる場合、非常に小さいため、用紙に埋設されると、容易に目視できない可能性もある。そこで、図2には、その一例である。用紙の右肩の部分に、枠表示1101を設け、この枠内に、無線交信素子100が存在することを示している。この例では、用紙自体を識別する目的で無線交信素子100を利用することを想定している。もちろん、用紙の識別を読取装置で行うだけであれば、枠表示は必要とはいえない。しかし、枠表示がなされていれば、ユーザが他の目的のために行うことができる。例えば、後述するように、承認欄であることを示す枠表示とすることもできる。その場合には、ユーザは、この枠内に、後述する承認装置を用いて承認を行う。なお、用紙を扱うユーザは、枠表示に注目すれば足り、そこに無線交信素子が存在することについて知らなくてもよい。

0015

用紙1000は、より目的にあった様式とすることができる。例えば、リポート用紙、伝票工程管理表稟議書原稿用紙カバーレター用紙、送り状ファックス送信票等の種々の型式とすることができる。これらの様式は、用紙に印刷する際に、併せて印刷させることができる。また、予め印刷しておくこともできる。本発明では、無線交信素子との位置関係が保たれるのであれば、その都度印刷すること、予め印刷しておくことのいずれであってもよい。

0016

無線交信素子100と、様式との位置関係は、用紙を製造する段階で、用紙における位置決めを行って、その位置に無線交信素子100を配置することで行うことができる。これは、規格化された様式を持つ用紙、例えば、伝票、原稿用紙等の定型用紙の場合に好適である。また、需要者が、様式に従って、特注することで用紙を生産する場合にも好適である。一方、用紙メーカで、予め定めた複数箇所に、無線交信素子を配置して用紙を生産することもできる。さらに、無線交信素子100を、プリンタ等において印刷を行うときに、貼り付けるようにすることも可能である。

0017

無線交信素子100は、無線通信機能と、それに予め付与された識別子を示す情報とを持っている。そのため、以下の説明では、RFIDと称することとする。

0018

RFID100は、混信を防ぐため、無線の有効到達範囲ができる限り狭く、かつ、短いことが望ましい。例えば、RFIDと、交信する装置のアンテナとの間隔が、1cm以下、可能であれば、数ミリメートル以下とする。従って、RFIDの配置位置と、承認等を行う欄とは、できる限り近いことが好ましい。従って、RFID100が取り付けられた部分およびその近傍のいずれかの範囲に、表記が行える領域を可視的に示す表示を設けることとする。できれば、この表示される領域内に、RFIDが存在することが好ましい。ここで、RFIDと一対一対応させる場合には、表示される一つの領域内には、RFID100が1つ存在することとなることが望ましい。一方、表示される一つの領域内に予め複数個のRFIDを配置し、それらのRFIDをすべて既知のものとして登録しておくこともできる。この場合には、承認欄内での承認をより確実に捕捉できる。

0019

また、表記が行える領域を可視的に示す表示は、例えば、図3に示すように、チェック欄1120,承認欄1130、署名欄1140等として表示される。表示の態様は、図3に示す用紙では、これらの欄の表示を、枠および下線により行っている。このように表示することで、チェック、承認、署名等の表記が行われるべき位置を、ユーザに示すことができる。その結果、後述する承認装置500を用いて、チェック、承認、署名等の各行為を行うと、その行為を行ったことが電子的に記録可能となる。すなわち、承認装置500が承認等を行った位置に存在しているRFID100から取得した識別子と関連付けて、当該承認等を電子データとして記録することができる。このデータに基づいて書類の管理を行うことができる。

0020

ここで、用紙の様式の一例について、図3を参照して説明する。図3には、管理用帳票の様式を一例として示す。

0021

図3に示すように、枠1100内に、複数行区分された事項記入欄1110と、事項記入欄の各行対応に配置されたチェック欄1120と、枠下方に配置された署名欄1140とが設けられる。また、枠1100の上部外側には、承認欄1130が配置されている。そして、用紙1000には、それぞれ、特定の目的のために、次のようなRFID100がそれぞれは位置される。
(1)用紙識別用RFID100a
(2)承認印用RFID100b
(3)チェック用RFID100c
(4)サイン用RFID100d

0022

用紙識別用RFID100aは、書類を用紙一枚単位で管理することを考慮して、用紙自体を識別するために設けられている。図3に示す用紙の場合、用紙識別用RFID100aが取り付けられ部分に枠表示を行っていない。その点については、図2に示す用紙とは異なる。これにより、RFID100aを用紙識別専用として、チェック欄などに利用されないようにすることができる。なお、他のRFID100b〜100dが存在する部分についても、枠および欄の各表示を行わない白紙状態とすることが可能である。これは、例えば、印刷装置400で、枠および欄を含む様式自体を、印刷する場合に適している。

0023

通常は、書類のフォーマット確定しているので、RFID100の配置と共に欄が印刷されているものを用いる。また、例えば、書類によって、承認印欄やチェック欄が増減したりする場合がある。この場合を想定して、用紙にRFID100を網羅的に配置しておく。また、枠および欄を設けない用紙としておく。そして、印刷時に必要な枠および欄を印刷する。これにより、用紙のバリエーション集約することができる。

0024

RFID100の用紙への取り付けは、本実施形態では、用紙を生産する段階で、RFID100を漉き込むことにより行う。もちろん、これに限られない。例えば、用紙にRFIDを貼付するようにしてもよい。ただし、印刷、コピー等の処理を用紙に施すことを考慮すると、摩擦、引っかかりを小さくするため、漉き込みが好ましい。

0025

RFID100は、本実施形態では、図4に示すように、半導体チップ10で構成される。図4(a)に示すように、薄型のほぼ直方体の形状を有しており、図4(b)に示すように、シリコンチップ10上に、メモリとして機能する電子回路101、コンデンサ131およびアンテナ125を形成したものである。ここで、電子回路101、コンデンサ131およびアンテナ125は、図4(c)に示すような回路を形成している。この回路は、外部から与えられた電波から、アンテナ125において電流誘起し、電荷をコンデンサ131に蓄積すると共に、コンデンサ131に蓄積された電荷から得た電力を用いて、電子回路101に記憶された情報をアンテナ125より電波を用いて送信するよう動作する。すなわち、この半導体チップ101に電波を与えることにより、外部より、非接触で電子回路101に記憶された情報を読み出すことができる。なお、コンデンサ131は、電子回路101やアンテナ125を形成するパターンにより発生する浮遊容量などを利用して形成するようにしてもよい。

0026

このRFID100は、図5に示すようなその機能を有する。すなわち、RFID100は、固有の識別子等の各種情報を記憶するメモリを有する情報格納部(メモリ部)110と、無線に応答し、メモリ部110から情報を読み出して送信する応答部120と、電源回路130とを有する。応答部120は、アンテナ125を有する。

0027

メモリ部110は、読み出し専用型および読み書き可能型のいずれであってもよい。本実施形態では、説明を簡単にするため、読み出し専用型を用いることとする。メモリ部110は、半導体メモリが用いられる。

0028

応答部120は、送受信制御情報読み出し制御等を行う制御部121と、受信電波復調、および、送信電波変調を行う変調・復調回路122と、無線周波数の信号の送受を行うRF回路123と、無線の送受信に用いられる高周波信号を生成する発振回路124と、アンテナ125とを有する。

0029

ここで、読み取りの時、無線交信素100子の応答感度や読取装置の感度がよいと、近接する他のRFID100を区別できない場合が生じる。そこで双方の感度を調整して、読み取り距離を制約する。通信距離を制約するための手法としては、単純にアンテナを小さくする、通信回路の感度を制限する等が考えられる。また、一般に、通信距離は、主に電磁波の周波数によって決まる。すなわち、低周波のものは、通信距離が長く、高周波のものは、通信距離が短い特性がある。低周波のものは、占有容積が大きく、コストも高い。しかし、通信距離が10m程度まで可能であるため、遠隔通信に向く。一方、高周波のものは、通信距離が1mmから数cmと短い。しかも、全体を微小サイズに形成することができるため、占有容積が小さく、シート状に加工可能であり、コストも小さい。このため大量運用に向く。従って、混信を防ぐためには、高周波を利用する方式が考えられる。本実施形態では、通信距離が高々数cm以下としている。これは、混信を防ぐため、電力が小さくてすむこと、非常に微細であることを考慮したものである。また、小型化できるとに伴い、シート状の対象物に取り付けて用いることに適していることを考慮したものである。

0030

電源回路130は、前述したようにコンデンサ131を有し、これに受信電波により誘起される電流によって充電して、回路に電力を供給する。

0031

次に、RFIDを漉き込んだ用紙の製造方法について説明する。

0032

本実施形態では、まず、図6(a)および図6(b)に示すように、RFID100を、それが有する広面より大きな面を有する水溶性のシート20に装着して、仮のチップ搭載シート5を作製する。水溶性シート20には、薄く、かつ、表面の滑らかなものが適している。例えば、オブラートとして知られる、澱粉質ゼラチン練り込んだシートが挙げられる。

0033

チップ搭載シート20は、次のようにして作製される。すなわち、RFIDを構成する半導体チップ10としての製造の最終工程では、既に、図4(c)に示すチップ10が、マトリックス上に多数形成されたシリコンウエハ1の下面に、紫外線照射接着性が減少するダイシングテープ11を接着し、当該シリコンウエア1をカットすることにより、個々の半導体チップ10を切り出す。したがって、この工程の終了後は、図7(a)のように、ダイシングテープ11により、シリコンウエハ1から切り出された多数の半導体チップ10がマトリックス上に整列されて接着されている状態となる。

0034

そこで、まず、紫外線照射を行って、ダイシングテープ11の接着性を失わせた後、個々の半導体チップ10を吸着ノズル12で吸着する(図7(b-1))。この吸着により、半導体チップ10を持ち上げる(図7(b-2))。それから、別途用意した、上面に接着剤14が塗布された水溶性シート20上に落下させる(図7(b-3))。これにより、水溶性シート20上に半導体チップ10が装着されたチップ搭載シート5(図7(c))が作製される。この工程を、シリコンウエハ1から切り出された各半導体チップ10に対して行う。

0035

また、半導体チップ10の水溶性シート20への装着は、例えば、次のような工程で行うこともできる。すなわち、紫外線照射を行って、ダイシングテープ11の接着性を減少させた後、ダイシングテープ11の下方に設置されたポインタ15を、個々の半導体チップ10に対応する位置に移動させる(図7(d-1))。ダイシングテープ11をポインタ15によって押し上げることにより(図7(d-2))、半導体チップ10を持ち上げる。そして、シリコンウエハ1の上方に置かれた、下面に接着剤14が塗布された水溶性シート20に接触させる。これにより、水溶性シート20上に半導体チップ10が装着されたチップ搭載シート5(図7(c))を作製する。この工程を、シリコンウエハ1から切り出された各半導体チップ10に対して行う。なお、水溶性シート20に塗布する接着剤は、水溶性であることが好ましい。

0036

このようにして作成されたチップ搭載シート5は、半導体チップ10より大きい。このため、半導体チップ10単体ハンドリングする場合に比べ、人および機械によるハンドリングが容易となる。また、水溶性シート20の半導体チップ10が装着されていない部分をもってハンドリングすれば、ハンドリングの際に、半導体チップ10の破損を防ぐことができる。

0037

次に、チップ搭載シート5を用いて、半導体チップ10を紙に装着(内蔵)させる。半導体チップ10の紙への装着(内蔵)は、液状もしくは半液状に漉かれた紙が乾燥する前に、この液状もしくは半液状の紙に、チップ搭載シート5を、水溶性シート20ごと落下させる。または、チップ搭載シート5を、液状もしくは半液状の紙に押し込むことにより行う。

0038

具体的には、例えば、次のように行う。すなわち、図8(a)および図8(b)に示す、紙の製造ラインにおいて、液状もしくは半液状に漉かれた紙30が、流路21を一定速度で流れる(図8(b-1))。その流れの過程で、乾燥して厚みが減少する(図8(b-3))。その後、流路21からベルトコンベア22上に移る。そして、ベルトコンベア22で運ばれながら、ローラ23により一定の厚みの紙30とされる(図8(b-4))。

0039

このような工程において、半導体チップ10の紙30への装着(内蔵)は、次のようにして行う。すなわち、紙30が液状または半液状の状態で一定速度で流れている箇所に位置を定める。その位置で、流路21上に、一定の時間間隔で、紙30に、チップ搭載シート5を、水溶性シート20の面が紙30の面と平行になるようにして落下させる(図8(b-2))。このような処理を行う機構24を1列もしくは複数列設ける。このような機構24を用いてチップ搭載シート5を紙30上に落下させることにより、チップ搭載シート5が一定間隔で紙上に並ぶことになる。

0040

また、図9に示すように、落下したチップ搭載シート5は、その重みによって紙30の中に沈み、その後、紙30の、乾燥による粘度の上昇に伴い、適当な位置で停止する。また、この間に、チップ搭載シート5を構成する水溶性シート20は、溶けて液状または半液状の紙30の中に拡散する。また、半導体チップ10と水溶性シート20とを接着していた接着剤14も、これを水溶性のものとした場合には、液状または半液状の紙30の中に溶けて拡散する。ただし、このように適当な沈み位置で半導体チップ10が留まるよう、別途、この紙30の製造ラインの温度や粘度を管理する。

0041

ここで、チップ搭載シート5を、水溶性シート20ごと、水溶性シート20の面と紙30の面が平行になるようにして落下させる際、半導体チップ10を水溶性シート20の上側にするか下側にするかは、半導体チップ10が最終的に適当な沈み位置で停止する限り、任意でよい。しかし、条件によっては、半導体チップ10を水溶性シート20の上側にして落下した場合、水溶性シート20に対する紙30の表面張力の影響により、水溶性シート20が紙30の内側に沈まず、結果として半導体チップ10が紙30の上に残ってしまう場合がある。

0042

そこで、このような場合には、半導体チップ10を水溶性シート20を下側にして落下させることが好ましい。このようにすれば、半導体チップ10は、その面が小さく紙30の表面張力の影響が少ないことなどにより、少なくとも半導体チップ10を、紙30の内側に沈めることができる確率が高まる。

0043

さて、このようにして、半導体チップ10を一定間隔で埋め込んだ紙30が製造される。その後、これを裁断する。これにより、所望の形状を持つ、紙30のシート、紙30のカード等が得られる。もちろん、先程の紙30にチップ搭載シート5を落下させるタイミングや、チップ搭載シート5を何列単位で落下させるかなどは、この紙30シートや紙30カードの形状、あるいは、この紙30シートや紙30カードに半導体チップ10を埋め込む位置に応じて決定する。

0044

このようにして得られた紙から、事務に用いられる用紙1000が製造される。すなわち、A4サイズのカット紙等が得られる。そして、前述したように、製造段階で決定された位置に、半導体チップ10で構成されるRFID100が漉き込まれた状態で配置される。従って、用紙1000の見かけ上の状態では、普通の用紙に見えるものが供給される。また、前述したように、RFID100の位置に押した様式を持つ枠線等を予め印刷して、例えば、工程管理表等の帳票として提供することができる。

0045

この用紙の製造においては、RFIDを用紙のどの位置に配置するかの制御が行われている。そのため、用紙について、メーカが規格を決定している場合には、RFIDの用紙上の配置を示すRFID分布情報を、メーカから提供を受けることにより、前述した用紙の様式を決めることができる。また、RFID分布情報と様式との関係付けを予め登録しておくことが可能となる。従って、このような用紙は、本発明において書類管理を行う際、好ましく用いることができる。

0046

また、前述したように、用紙の需要者側から、RFIDの分布希望情報を用紙メーカに提供することで、希望のRFID分布を持つ用紙の提供を受けることが可能となる。その際、用紙メーカ自身が、または、事務管理コンサルタント仲介して、ユーザの希望にあった様式の設計と、RFIDの分布の決定を支援するサービスをユーザに提供する構成とすることができる。この場合には、ユーザの希望する用紙の様式デザインを示す画像データと、その用紙について実施しようとしている書類管理システムの運用方法とを考慮して、最適な様式と、RFIDの分布を決定する。また、それに基づいて、用紙の単価を決定する。

0047

また、どのような仕様のRFID100を使用するかを決定することについて支援することも行い得る。例えば、メモリを読み出し専用とするか、書き込みも可能とするか、記憶容量等を選んで、用途に適したRFID100を配置した用紙を得ることが可能となる。

0048

このようにして、用紙1000は、特定の位置に、表記が行える領域を可視的に示す表示110が設けられる。また、その領域は、例えば、チェック、押印、サイン等が行われるチェック欄、承認欄等として機能する。さらに、前述したRFID100が当該領域に漉き込まれている。そのため、承認装置を用いた用紙へのチェック等の行為が当該用紙に関連付けて管理できることになる。

0049

次に、本発明の実施形態に係る書類管理システムについて、図1を参照して説明する。図1には、本実施形態のシステム構成概要を示す。図1に示すように、書類管理システムは、印刷するための文字、画像等の情報を含むコンテンツを生成するコンテンツ生成装置300と、用紙1000に印刷を行う印刷装置400と、書類に承認を行うための事務用品として機能する承認装置500と、書類に設けられているRFIDを読み取る読取装置200と、書類データを管理するための書類データ管理装置600と、これらを接続するLAN(ローカルエリアネットワーク)900とを有する。この他に、書類を廃棄する廃棄装置掲示板等の事務機器が接続されることがある。

0050

コンテンツ生成装置300は、書類を作成するためのデータの入力、編集、管理するコンピュータワープロ等の書類データ編集装置が用いられる。コンテンツ生成装置300は、生成された、文字、画像等のコンテンツと、当該コンテンツを特定する情報、例えば、文書名、ファイル名等の識別子とを、それ自身が有する記憶装置に格納すると共に、印刷装置400に送る。なお、コンテンツ生成装置300において、用紙上に一定の様式を形成して文書データと共に印刷装置に送ることもできる。この場合、予め対象とする用紙におけるRFIDの分布情報を、コンテンツ生成装置300が取得していることが好ましい。そのようにすることで、様式において、RFIDの識別番号を的確に利用することが可能となる。

0051

印刷装置400は、前記コンテンツ生成装置300から送られるコンテンツを、それを特定する情報と共に受け取って、用紙上に印刷する。また、印刷装置400は、用紙1000に付されているRFID100から識別子を読み取って、印刷したコンテンツを特定する情報と印刷した用紙の識別子とを関連付けるコンテンツ印刷用紙関連付け情報を生成する。このため、印刷装置400は、図10に示すように、給紙部410と、印刷機構420、排紙部430とを有する。給紙部410から排紙部430までの間における用紙の通路のいずれかに配置される読取装置200と、印刷すべきデータ、読み取ったデータ等を、LAN900を介して書類データ管理装置600と送受信する通信制御部(図示せず)とを有する。本実施形態では、読取装置200を給紙部410に設置している。

0052

読取装置200は、前述したように、用紙に取り付けられているRFID100と交信して当該RFID100を読み取る。この読取装置200は、例えば、用紙の特定方向に移動して、用紙をその幅方向(搬送方向と直交する方向)にスキャンしつつ、問いかけを無線送信する。そのスキャンライン上にRFID100が存在していて、応答が受信できたばあいには、その受信した信号から当該RFID100の識別子を抽出する。なお、読取装置200は、これを複数個一列に配列して、前述したスキャンに代える構成としてもよい。

0053

取得したデータは、当該印刷装置のコードと共に、図示しない通信制御装置から、書類データ管理装置600に向けて出力される。これにより、特定の用紙が特定の印刷装置において印刷が行われたことを示す情報が書類データ管理装置に送られる。なお、この際、読み取った、日付および時刻を示す情報を併せて送るようにしてもよい。

0054

この印刷装置400では、予め用紙にRFID100が取り付けられている場合に、そのRFID100から識別子を取得することについて述べた。しかし、本発明はそれに限られない。RFIDが取り付けられていない用紙について印刷する場合に、当該印刷装置で、RFIDをその用紙に取り付けるようにしてもよい。

0055

図12に、そのような機能を有する印刷装置400の一例を示す。ここでは、図10に示した印刷装置との相違点について説明する。すなわち、図12に示す印刷装置400は、RFID100を格納する素子格納部440と、この素子格納部からRFID100を取り出して、用紙1000に取り付ける素子取り付け機構450とを有する。RFID100は、半導体チップその物を用いることができる。その場合には、素子取り付け機構450を、接着材等を用いてチップを用紙上に貼付する方式とすることができる。また、RFID100を台紙に固定して格納し、この状態で取り出して、素子取り付け機構450により用紙に取り付けるようにしてもよい。この場合には、接着材を台紙に塗布して台紙と共に用紙に貼り付けるようにしてもよい。そして、用紙にRFID100を取り付けた後、読取装置200により交信して、取り付けたRFIDの識別子を取得して、用紙に関する他のデータと共に、書類データ管理装置に送る。なお、RFID100を取り付ける位置は、予め押印位置記入位置を決めておき、書類データ編集装置にてその位置を指定できるようにしておくことができる。

0056

このような機構を有する印刷装置400を用いることで、RFID100が予め取り付けられていない用紙についても、書類管理システムにおいて管理可能とすることができる。また、RFIDが予め取り付けられている用紙であっても、チェック欄、署名欄等を新たに設ける必要が生じた場合の手当としても利用可能である。すなわち、何も施されていない素のままの用紙に対しても、また、予め特定の様式が定められている用紙において様式が変更されたような場合にも対処することができる。

0057

前述したように、印刷装置400は、用紙1000に付された識別子を読み取るための読取装置200を有する。読取装置200は、例えば、図11に示すように構成される。

0058

図11に示すように、読取装置200は、情報を保存するメモリ部210と、問いかけを無線送信すると共に、無線で送られる情報を受信して、該情報を取り出す質問部220と、電源回路230と、カレンダ機能付き時計290とを有する。メモリ部210は、読み書き可能な型のものが用いられる。本実施形態では、RFID100から取得した情報を一旦格納するために用いられる。この際、時計290から日付および時刻情報を取得して、識別子と時刻とを合わせて蓄積する。後に、メモリに格納された情報は、外部に出力される。情報の出力は、図示していないインタフェースを介して行われる。例えば、前述した印刷装置400の場合には、通信制御装置からLAN900を経由して、当該装置を特定する情報と共に、書類データ管理装置600に送られる。なお、これを併せて送る。また、メモリ部210を着脱可能な可搬型メモリとすることで、メモリ自体を取り外して、情報を外部に出力することも可能である。

0059

質問部220は、送受信制御、情報読み出し制御等を行う制御部221と、受信電波の復調、および、送信電波の変調を行う変調・復調回路222と、無線周波数の信号の送受を行うRF回路223と、無線の送受信に用いられる高周波信号を生成する発振回路224と、内蔵アンテナ225とを有する。

0060

読取装置200の通信距離は、主に電磁波の周波数によって決まる。一方、送信電力は、前述した情報保持装置100に給電が可能な電界強度とする。

0061

電源回路230は、図示していないが、バッテリを備えている。なお、印刷装置等の、電源を有する装置に搭載される読取装置200の場合には、バッテリを省略して、それを搭載している装置から電力の供給を受けるようにしてもよい。

0062

承認装置500は、コンテンツが印刷された用紙を含む書類についての承認を表記するとともに、承認対象の用紙の識別子と、承認時点を示す情報と、承認者を示す情報とを含む承認データを生成する。承認装置500として、典型的なものに、図1に示すように、ペン等の筆記具510、印章520が挙げられる。承認装置500は、無線交信を行って送られる情報を受信して、該情報を取得する読取装置200を有する。この読取装置200については、印刷装置400が有するものと基本的に同じである。

0063

図13に、承認装置500の一例として、押印機構を持つ印章520の例を示す。印章520は、押印を行う印刷部522と、読取装置200と、承認者コード記憶部524と、通信制御部525と、これらを収容する本体521と、図示していない電源部とを有する。印刷部522には、印影を形成する印刷面522aが形成されている。また、本体521の一部、本実施形態では、印刷面522aと反対側の端部に、発光素子523が設けてある。この発光素子523は、読取装置200からの指示により点灯する。また、この端部には、データを送受信するためのケーブル529が取り付けられている。このケーブル529は、例えば、LANに接続するためのものである。

0064

読取装置200は、前述した読取装置と基本的な構成は同じである。相違するとすれば、小型化されている点といえる。また、本実施形態の読取装置200には、押印動作を検出する感圧スイッチ201が設けられている。この点も相違点といえる。

0065

承認等の押印時には、印刷部522を図11の矢印Xの方向に移動させて、その印刷面522aを用紙1000の目的位置密着させる動作が行われる。この際、RFID100に、印刷面522aを密着させる。このとき、感圧スイッチ201が、密着のための圧力を感知し、読取装置200を起動する。

0066

読取装置200は、読み取り動作を、印刷面522aが用紙1000に密着している間、継続して行う。RFID100に対して無線による問いかけを送る。そして、RFID100から識別子を含む情報が無線で送られてくると、それを受信して、少なくとも、識別子の情報を抽出する。また、時計290が出力する日付を含む時刻情報を取得する。さらに、承認者コード記憶部524から承認者コードを取得する。そして、識別子を含む情報と、時刻情報と、承認者コードとを、メモリ部210に格納する。また、読取装置200は、RFID100からのデータを受け取ると、前記発光素子523を点灯させて、RFID100からの読取が終了したことをユーザに知らせる。読みとったデータは、一旦、メモリ部210で保持し、通信制御装置525によりLANを介して書類データ管理装置に転送する。

0067

本実施形態では、感圧スイッチにより読み取り開始をおこなっている。もちろん、他の構造を有するスイッチを用いることができる。例えば、圧力により若干の伸縮をおこなう機構を持つ機械式スイッチ、書類との間の静電容量の変化を検知する静電スイッチ等を用いることができる。

0068

以上では、承認装置として、印章を用いる例を示したが、本発明は、その他の承認装置を用いることもできる。その典型例として、図1に示すような、筆記具510が挙げられる。すなわち、ボールペン、マーカペン、万年筆等が挙げられる。図示していないが、これらは、いずれも、サイン、チェック等の表記を可視的に行う、筆記具本来の機能の他、前述した印章と同様に、RFIDと交信して、識別子等の情報を読み取る読取装置を備えている。読取装置は、図11に示すものと同様の構成を有する。この筆記具510の動作は、前述した印章520と同様であって、サイン、チェック等を行うため、筆圧がかかると、感圧スイッチが作動して、内蔵される読取装置が起動され、用紙に存在するRFID100と交信して、識別子等の情報を取得する。この後は、印章520と同様にして、承認データを書類データ管理装置600に送信する。

0069

前述した読取装置200において、承認データに、さらに情報を付加することができる。例えば、当該承認場所等の情報を付加することができる。場所を示す情報としては、例えば、LANにおいて各機器割り当てられるアドレスを用いることができる。また、承認者コードを予め複数人承認者コード記憶部524に登録しておき、図示しない入力操作部を設けて、外部から操作して、承認者コードを選択して出力できるようにする。この場合、承認者の選択の入力は、パスワードの入力によって行うようにしてもよい。

0070

図14に、機能を拡張した印章520の一例を示す。この印章520は、図13に示す印章520に、承認者を選択する機能を追加したものである。そのため、承認者選択処理部526を備えている。この印章520では、承認者コード記憶部524に、パスワード対応に承認者コードを予め記憶しておく。一方、承認者選択処理部526に、例えば、数字入力キーを有する操作入力部528を設ける。そして、この操作入力部528においてパスワードの入力を受け付けて、前記承認者コード記憶部524から該当する承認者コード読み出して、選択された承認者コード記憶部527に格納して、ここに格納されている承認者コードを用いて、前述した承認データを構成する。

0071

なお、承認者をパスワードではなく、単に、コード化して入力し、それに対応する承認者を選択するようにしてもよい。例えば、1〜0の数字に、それぞれ承認者を割り当てるようにすることができる。

0072

また、この他、承認部署を示す情報を記憶する記憶部を設け、記憶されている部署を選択して、承認データに付加するようにしてもよい。これについても、例えば、1〜0の数字を部署に割り当てて、部署を選択できるようにすることができる。

0073

図15に、承認装置に搭載することができる入力操作部の一例を示す。入力操作部528は、入力操作面528aを有する。この入力操作面528aには、承認者コード表示部528bと、場所コード表示部528cと、各コードナンバーを増減させる矢印キー528d、528eと、設定キー528f、528gとが配置される。承認者コード設定時には承認者を示すコードナンバー用の矢印キー528dを操作して、承認者コード表示部528bのコードナンバーが所定のコードナンバーとなったときに、設定キー528fを指示すると、その内容が選択された承認者コード記憶部527に記憶される。

0074

前述したように、読取装置200は、RFID100から読み出した識別子等の情報とともに、記憶されている承認者コード、場所コードを併せて、書類データ管理装置600に転送する。

0075

以上により、年月日、時刻、読取装置の扱い者読み取り場所情報を書類識別子と共に管理することが可能となる次に、データ管理装置600について説明する。データ管理装置600は、図1に示すように、演算装置、記憶装置等を有する処理ユニット610と、ディスプレイ620と、入力装置630とを含むコンピュータシステムで構成される。このデータ管理装置600は、印刷装置400において生成されたコンテンツ印刷用紙関連付け情報と、承認装置500で生成された承認データとを取得して、用紙1000の識別子をキーとして、コンテンツ、および、それについての承認を管理するための書類管理データを蓄積する。

0076

データ管理装置600は、処理ユニット610内に設けられている記憶装置においてデータを蓄積する。

0077

記憶装置でのデータの管理についてさらに説明する。記憶装置には、書類データ管理テーブルが設けられる。この書類データ管理テーブルの一例を図16に示す。

0078

書類データ管理テーブルは、管理の対象として含まれるRFID100のそれぞれの識別子を、コンテンツ特定情報対応にグループ化して管理する。そのため、階層構造となっている。書類の管理コード6111(例えば書類名称)を基にして、その書類の印刷時の1ページ単位でテーブル6112が設けられる。このようにした理由は、実際の書類が枚葉で管理されるためである。各書類管理テーブル6111には、元々の書類データの管理コード6110が設定されている。また、各テーブル6111には、印刷装置のコード、読取装置のコード等の欄が並んでいる。

0079

まず、用紙の印刷時に、前述した手順で読みとられた実際の書類の識別子と、印刷装置400のコードが書類データ管理装置600に転送されると、書類データ管理装置600では、該当する管理コード6110を持つ書類データ管理テーブル6111を検索し、さらに、ページの検索をおこなう。その結果、書類データ管理テーブル6111に印刷装置400により印刷したページのテーブル(本例ではページ1)に登録される(本例ではprinter 1)。さらに、押印、サイン等の表記時に、読み取られた用紙の識別子が登録される(reader 1)。

0080

ここで、前記したように、年月日等の付加データがある場合には、図17に示すような書類管理テーブル6120には、印刷装置400、承認装置500等のコードの後に、付加データがそれぞれ登録される。ここで、図17に示す、#5、#7等は、承認者や承認場所の番号である。

0081

以上の繰り返しにより、用紙識別子のデータが、逐次書類データ管理装置600に転送され、書類データ管理テーブル6110または6120に、順次、登録されていく。その結果、書類の各状態であるところの、年月日、時刻、承認者(あるいは記入者)、承認場所のデータが蓄積し管理される。これにより、この書類管理データに対し、検索をおこなうことにより、例えば、今書類がどこにあるかとか、誰の承認を得たかといったような書類の管理が可能となる。

0082

次に、本実施形態での書類の管理の流れについて説明する。なお、説明の前提として、図2図3に示すような、RFID100が予め漉き込まれ、その位置を可視的に表示することが行われている用紙を用いるものとする。

0083

コンテンツ生成装置300において、生成、編集されたコンテンツは、LAN900を介して印刷装置400に送られる。印刷装置400では、当該コンテンツを印刷する際に、読取装置200により、例えば、前述した用紙識別用RFIDを含む各種RFID100a〜100dと交信して、それらが保持する識別子を取得する。取得した識別子と、印刷するコンテンツを特定する情報と、当該印刷装置のコードとを、書類データ管理装置600に転送する。書類データ管理装置600では、対象となる用紙において、管理の対象として含まれるRFID100のそれぞれの識別子を、コンテンツ特定情報対応にグループ化して管理する。これにより印刷される書類データと、実際の書類との対応が可能となる。この後、用紙のコンテンツが印刷されて形成された書類が、回覧されたり、稟議手順に従って各工程を渡っていくこととなる。

0084

そこで、回覧確認、稟議承認等を行う場合における承認操作について説明する。承認印を押印する場合、図3に示すような決められた承認欄1130に、前述した印章520により押印する。この押印により、用紙上に、その印章520が持つ印影502(図1参照)が可視的に表記される。また、印章520内の読取装置200により、承認欄1130に配置されている承認用RFID100bから識別子が取得される。そして、取得した識別子の情報が、その印章520において、それに登録されている承認者、承認年月日および時刻等の付加データが存在する場合には、付加データも書類データ管理装置600に送られる。

0085

また、筆記具510を用いる場合、筆記具510により、チェック欄1120にチェックされると、チェックを示すシンボル501が可視的に表記される。また、筆記具510に内蔵される読取装置により、その欄にあるチェック用RFID110cから識別子が読み出されて、前述した印章520と同様に、承認データ(チェックデータ)が書類データ管理装置600に転送される。ここで、付加データが存在する場合には、その付加データも送られる。これらは、筆記具510によるサインについても同様である。

0086

このようにして、書類に関する各種データが書類データ管理装置600に蓄積される。書類データ管理装置600では、まず最初に、印刷時に元々ある書類データに、書類の個別認識のためのIDデータが付加される。さらに、各承認やチェックやサインがおこなわれる毎にそのIDデータが付加されていく。その結果、書類データに対して実際の書類の状況が常に対となって反映される書類管理が行われる。

0087

以上のように、識別子を保持するRFIDが取り付けられた用紙を含む書類、印刷装置、承認装置、書類データ管理装置、コンテンツ生成装置等を組み合わせた書類管理システムを構築することができる。これにより、用紙にコンテンツが印刷され、各場所で、承認者、回覧者承認のための表記が行われると、それが書類データ管理装置に蓄積される。そして、書類データ管理装置で蓄積されたデータを検索して、書類の稟議、回覧状況等と共に、取扱者、承認場所等の把握を容易に行えるようにすることができる。

0088

本実施形態の書類管理システムによる書類管理方法では、次の事項の管理に有効である。
a)稟議の状況、回覧の状況のリアルタイム把握
b)承認者もしくは場所に仕掛かっている書類の量や内容の把握
c)稟議、回覧後結果として個々の承認者、場所、年月日時刻及び処理時間
d)書類の稟議、回覧順のテーブルと比較することにより、現在仕掛かっている書類の次の回覧、稟議先

0089

以上の事項の管理は、従来は、現実の書類に基づいて行うことは容易ではなかった。本実施形態では、それを容易に行えるようにしている。

0090

次に、前述した書類管理システムによる書類管理方法を、製造現場での工程管理に適用する例について説明する。ここでは、図18に示すような、製造現場において、RFIDを取り付けた印刷書類を、ワークに添付して管理するシステムについて説明する。

0091

図18に示すシステムは、コンテンツ生成装置300、印刷装置400、承認装置500および書類データ管理装置600を有する。これらは、図1に示すシステムにおいて用いられる装置と同じものである。ただし、生産管理に関するデータを生成、編集、承認、管理等を行う点に特徴がある。このシステムでは、工程管理表1500を用いて管理を行う。工程管理表1500は、例えば、図3に例示した用紙のように、一定の様式を示す枠線等の表示と、用紙の識別位置、チェック欄、承認欄、署名欄等に対応して、RFID100aから100dが配置されている。

0092

まず、生産管理を行うための工程管理表1500を、コンテンツ生成装置300で生成して、印刷装置400で印刷する。ここまでの工程で、当該工程管理表1500に設けられているRFIDから読み出された識別子は、当該工程管理表1500を特定するデータと共に、書類データ管理装置600に送られる。

0093

その後、工程管理表1500は、管理対象となるワークWに添付される。その後、ワークWについての加工等が行われる度に、チェック欄に筆記具510でチェック501が表記される。それと共に、そこに配置されているRFIDの識別子が読み出され、筆記具を使用する承認者、承認時刻、承認場所(例えば工程名)の各付加データを含む承認データが、書類データ管理装置600に送られる。また、同様にして、印章520により、印影502を表記して承認が行われると、承認データが書類データ管理装置600に送られる。

0094

書類データ管理装置600では、前述した書類の管理の場合と同様に、工程管理表に関する、生成、チェック、承認等を管理することができる。ここで、承認日時を検索することで、等がワークについての作業の進捗状況を知ることができる。このように、書類データ管理装置600に、ワークWが。加工、組立検査等の各工程を渡っている間に、工程管理表になされる各種チェック、承認等が、履歴として取得できる。そしてこれを管理することにより、添付されたワークの作業や試験結果等の状況管理や進捗管理を行うことが可能となる。また、生産現場での、ワーク顔枯れている状況把握、結果把握が容易に行える。

0095

以上の例では、書類管理システムによる書類の管理について説明した。本発明は、前述した機器以外にも、書類管理に利用できる。そのような事務用品、事務機器等について説明する。これらの機器を、LAN等のネットワークに接続することで、前述した書類管理システムに統合することができる。

0096

図19は、RFIDが組み込まれている用紙1000を、掲示板7100に掲示する際に、図11に示すような読取装置200を内蔵したマグネット7200により固定する例である。ここで、用紙1000は、例えば、ドキュメント、図面、帳票等の種々の、掲示することに向いた書類を構成する用紙となる。マグネット7200には、ケーブル7201が設けられ、内蔵する読取装置200をLAN900に接続できるようにしている。LAN900には、前述した書類データ管理装置600が接続される。この例では、掲示する書類を読取装置内蔵マグネット7200で固定することで、書類の管理が行えるという利点がある。これまでのバーコードと比べて、識別子の読取の手間が大幅に削減できる。また、マグネット7200による固定状態を継続している間、書類データ管理装置600により、周期的に読取装置200に対して問い合わせを行うことで、掲示されている書類の存否を確認することもできる。

0097

なお、図19の例では、有線方式で書類データ管理装置600と接続しているが、これに限られない。例えば、ある程度の距離、例えば、数メートル程度の距離の無線通信が行える無線機を搭載する構成としてもよい。また、ケーブル7201を無線機に接続して、無線機を掲示板7100に取り付ける構成としてもよい。

0098

また、図19に示す例ではマグネットに読取装置を設けた。しかし、本発明はこれに限られない。例えば、掲示板に読取装置を配置することができる。すなわち、掲示板に、1または複数箇所の掲示領域を設定し、各領域対応に、読取装置を配置する。このように構成すると、掲示領域に、RFIDを持つ用紙が掲示されると、RFIDの情報を読取装置が読み取って、掲示されている用紙を特定することができる。また、掲示板が、ホワイトボード等の書き込み可能なボードである場合には、前述した筆記具510を用いて、ボードに書き込むことで、ボードに書き込みがあったことが捕捉できる。

0099

さらに、図19に示す例は、用紙に記載された事項についてプレゼンテーションする場合にも応用できる。すなわち、発表事項対応に、RFID100を配置する。また、マグネット7200に代えて、読取装置200を内蔵した指し棒で目的事項を指すこととする。このようにして、指し棒で指されたRFIDに対応する説明を、書類データ管理装置600を介して、図示していない音響装置映像投影装置等のプレゼンテーション装置から出力させることができる。

0100

また、マグネット602の他に、クリップピン等に、RFID100の読取装置200を組み込んで使用することもできる。

0101

また、掲示板7100の代わりに、、ホワイトボード、黒板コルクボード等を利用してもよい。例えば、工場において、生産現場にある掲示板、机、設備等に、帳票、図面等を貼り付けて作業を進める場合に、適用することができる。この場合、承認装置を構成する筆記具520を用いて各種書き込みをおこなう場合には、その行為を行う際に、配置されているRFIDと交信して、その位置に書き込みが行われたことをデータとして捕捉して、管理することができる。この際、書き込みを行った作業者は、この交信について格別の操作を行う必要はない。

0102

さらに、掲示する対象は、用紙に限らず、RFIDが組み込まれているものであれば、書籍パンフレット等であってもよい。

0103

図20は、RFID100が組み込まれた帳票1600を固定するクリップボード7300に、読取装置200を設けたものである。このクリップボード7300により固定される帳票類に取り付けられたRFID100と読取装置200とが交信して識別情報とを取得する。固定する対象は、帳票に限られない。図面、書籍等でもよい。同様の事務用品として、下敷き文鎮しおり等に読取装置を設けることができる。すなわち、用紙等の記録材に接して、または、近接して用いられる各種事務用品に、読取装置を設けることで、その事務用品は、記録材の管理のための要素となり得る。

0104

図21は、用紙を廃棄するための事務機器、例えば、シュレッダ8100に読取装置200が組み込まれ、裁断機8110にかける書類1000について、それにに組み込まれているRFID100と交信して、識別子を取得し、書類データ管理装置600に送る。これにより、守秘管理が必要な書類について、当該書類が完全に廃棄廃棄されたかどうか自動的に確認することが可能となる。なお、無線を用いて、書類データ管理装置600に情報伝達するようにしてもよい。

0105

図22は、工場の生産現場において、作業指図帳票1700にRFID100が組み込まれているとき、これを利用して、書類データ管理装置600により生産管理を行う例を示す。書類データ管理装置600から生産現場に作業進捗調整用の指示を行うことができるシステムの構成を表す。

0106

受注生産を行う工場、多品種少量生産の工場等では、生産設備生産手順に従ってライン化されていないことが多い。そのため、加工設備F毎に、ある程度独立した計画で作業を行う場合が多い。このまとまりショップと呼ぶ。製品生産計画を立てて、工場を運営するとき、ショップ毎に作業指図帳票1700を作成して指示する。例えば、何らかの理由で、予定された生産計画とは異なる状況で作業を行う場合、従来のシステムでは予定外の状況をタイムリーに把握できず、生産計画に混乱を来していた。ここで言う「予定外」とは、加工設備Fの故障、作業者の作業遅延などの不慮の状況を指す。不慮の状況が発生した場合、そのショップをタイムリーに特定して、生産計画を立て直す。それによって、影響を最小限にくい止めなければならない。しかし、従来は、生産現場での実績収集にはバーコードが使われており、読み取り機に読みとらせる専用の動作が必要であるために、作業者は1日の終わりにまとめて読みとらせることが多く、生産現場の状況をタイムリーに把握することができなかった。

0107

図22に示すシステムによれば、作業指図帳票1700にRFID100を組み付け、これを読取装置200が自動的に読みとれば、作業指図帳票1700の所在をタイムリーに把握できることになる。このため、生産計画と比較した作業進捗管理が行え、不慮の状況が発生したショップを特定することができる。作業進捗管理は、書類データ管理装置600で行宇ことができる。生産計画に対する作業進捗の誤差を吸収するように、加工設備FのNCプログラムを加工設備Fに伝送したり、作業終了時刻などを表示器8500で表示して、作業進捗を促したりすることができる。

0108

図23は、前述した印刷装置400をネットワークNWに接続して利用するシステムの例である。すなわち、ネットワークNWを介して伝送されたコンテンツを、印刷装置400で印刷すると共に、印刷用紙1000に組み込まれているRFID100の情報を読取装置200により読み取って、印刷内容と関連付けてWebサーバ650に返送する。

0109

印刷装置400の利用者は、ネットワークNWのインターフェースを持つコンピュータ680からアクセスして、印刷したい内容を伝送する。一方、印刷装置400は、ネットワークNWから印刷する内容を取得して、印刷機構420により印刷用紙1000に印刷を行い、印刷物を出力する。このとき、印刷用紙1000に組み込んであるRFID100の情報を読取装置200で読み取り、これを印刷物1000の識別番号と見なして、ネットワークNWに返送する。

0110

ユーザーは、この識別番号をネットワークNWから受け取り、その後の印刷物の所在をこの識別番号で検索することができる。例えば、ユーザーは、製品のパンフレットをこの印刷装置400で印刷すると共に、パンフレットの識別番号としてRFID100に格納されている識別子を取得する。そして、このパンフレットが市場に出回ったときに、ユーザーはネットワークNWのインターフェースを持つコンピュータ680から、前述の識別子を有するRFID100の所在をトレースするシステム650にアクセスして、識別番号を入力することにより、パンフレットがどのような場所に配布されているかについての情報を提供するサービスを受けることができる。これにより、例えば、市場調査を行うことができる。

0111

ネットワークNWは、電話回線でもLAN(Local Area Network)でもWWW(World Wide Web)でも良い。

0112

また、図23では、印刷装置400として表したが、これを印刷会社として、RFIDをトレースする組織として扱うことができる。すなわち、図23に示すシステムを、ユーザーに対する印刷会社と、RFID100をトレースする組織の情報配信サービスを行うシステムと見てもよい。

0113

図24は、用紙へのRFID100の組み込みの概要を示す。すなわち、RFIDメーカ9100でRFID100を製造して、製紙会社等の用紙メーカ9200へ供給し、用紙メーカ9200において、供給されたRFID100を用紙1000に組み込む作業を行う。RFIDメーカ9100では、RFID100を製造して、用紙メーカ9200に供給すると共に、RFID100に関する情報も用紙メーカ9200に供給する。用紙メーカ9200では、供給されたRFID100を紙に漉き込んで、RFID100付き用紙1000を製造する。また、用紙メーカ9200は、供給されたRFIDの識別情報から、RFID付き紙の識別情報を管理する。

0114

RFID100を組み込むメーカーは、用紙メーカ9200とは限らない。製本メーカ、印刷会社であっても良い。また、用紙メーカ9200は、パルプから紙を製造する一次メーカとは限らず、紙から所定の大きさに整形する2次メーカであっても良い。そして、RFIDメーカ9100から用紙メーカに対して、RFID100の情報を伝達する手段は、書類のほか、FAXインターネットを利用した方法がある。

発明の効果

0115

本発明によれば、書類の管理を用紙それ自身に付した識別子を用いて、書類を用紙レベルで識別して管理することができる。

図面の簡単な説明

0116

図1図1は、本発明の一実施形態である書類管理システムの構成を示す説明図。
図2図2は、本発明で用いられる紙製品の一例を示す平面図。
図3図3は、本発明で用いられる紙製品の一例であって様式を示す枠が印刷されたを用紙示す平面図。
図4図4(a)は本発明において用いられる無線交信素子(RFID)が設けられる半導体チップの一例を示す斜視図、図4(b)はチップに電子回路、アンテナ、コンデンサを設けた状態を示す説明図、図4(c)はRFIDの回路構成を示す回路図。
図5図5は、本発明で用いられるRFIDの機能構成を示すブロック図。
図6図6(a)は、RFIDを水溶性シートに載せたチップ搭載シートの一例を示す平面図、図6(b)はその正面図。
図7図7(a)〜図7(d−3)は、本発明において用いられるRFIDを紙に漉き込むために用いられるチップ搭載シートを作製する工程を示す説明図。
図8図8(a)〜図8(b−4)は、本発明において用いられるRFIDを紙に漉き込む工程を示す説明図。
図9図9は、RFIDを紙に漉き込む工程において、RFIDチップが紙の内部において沈下する状態を示す説明図。
図10図10は、本発明において用いられる印刷装置の構成の概要を示す説明図。
図11図11は、本発明においてRFIDの読取に用いられる読取装置の機能構成の一例を示すブロック図。
図12図12は、本発明において用いられる、RFIDを用紙に取り付ける機能有する印刷装置の一例を示す説明図。
図13図13は、本発明において用いられる承認装置である印章の一例を示す説明図。
図14図14は、本発明において用いられる承認装置である印章の他の例を示す説明図。
図15図15は、、承認装置に搭載することができる入力操作部の一例を示す説明図。
図16図16は、書類データ管理装置において管理に用いられる書類データ管理テーブルの一例を示す説明図。
図17図17は、書類データ管理装置において管理に用いられる書類データ管理テーブルに付加データを付加した状態の例を示す説明図。
図18図18は、製造現場において、RFIDを取り付けた印刷書類を、ワークに添付して管理するシステムの一例を示すブロック図。
図19図19は、RFIDが組み込まれている用紙を、読取装置を内蔵したマグネットにより掲示板に固定して掲示する例を示す説明図。
図20図20は、読取装置を内蔵する、帳票を固定するクリップボードの一例を示す説明図。
図21図21は、用紙を廃棄するための事務機器の位置例を示す説明図。
図22図22は、作業指図帳票にRFIDを組み込んで、書類データ管理装置により生産管理を行う例を示す説明図。
図23図23は、印刷装置をネットワークNWに接続して利用するシステムの一例を示す説明図。
図24図24は、用紙へのRFIDの組み込みの概要を示す説明図。

--

0117

100…無線交信素子(RFID)、110…メモリ部、120…応答部、125…アンテナ、130…電源、200…読取装置、210…メモリ部、220…質問部、225…アンテナ、230…電源部、400…印刷装置、500…承認装置、510…印章、600…書類データ管理装置、1000…用紙、1100…枠、1110…事項記入欄、1120…チェック欄、1130…承認欄、1140…サイン欄、7100…掲示板、7200…マグネット、7300…クリップボード、8100…シュレッダ。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

新着 最近 公開された関連が強い 技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する挑戦したい社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ