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図面 (9)

課題

マスクバターン側面に発生しうる応力層や膜を抑制し、ひいてはマスクの位置精度を高めることを可能にする。

解決手段

メンブレンマスク微細マスクパターンドライエッチング工程において、パターニングに寄与しない窒素炭素もしくは酸素の少なくとも一つ以上を含むラジカルイオンプラズマにより発生させて、マスクパターンの上面、側面および下地に供給し、側面に応力発生を抑制する層(膜)を確実に形成する。メンプレンマスク作製において、エッチング後の歪みに応じてあらかじめパターン描画時に補正をしてマスクパターンを描画する。ラジカルやイオンの供給方法としてクラスターイオンビーム酸化膜形成の場合には酸化活性ガス、オゾンを用いてもよい。ラジカルやイオンの供給をマスクの完成後も複数回、定期的に行うことによって、パターン位置精度を長期間に渡って保つことができる。

概要

背景

メンブレンマスクひとつの例として、X線マスク作製方法を図7の断面図を用いて説明する。図中、1,3は炭化硅素(SiC)からなるX線透過性薄膜(以下、メンブレンと称する)、2はシリコンウエハ、4はインジウム錫酸化物(ITO,Indium-Tin-Oxide)からなるエッチングストッパ、5はX線吸収体膜でこの図の例ではW−Ti合金が用いられている。6はCrNからなるエッチングマスク膜、7は炭化硅素(SiC)セラミックスからなるサポートリング、8は電子線描面用レジスト、9は作製されたX線マスクを表している。

先ず、(a)工程でSiCメンブレン1,3がSiウエハ2上に成膜される。ついで、(b)工程でITOエッチングストッパ4、W−Ti合金吸収体5、CrNエッチマスク6を順次成膜する。そして(c)工程でシリコンウエハを裏側から溶かして(バックエッチングと称する)、1,4〜6の積層膜をメンブレン化する。(d)ではメンブレン付きのシリコンウエハ2をサポートリング7に接着する。これはマスク全体の強度を高めるためである。(e)工程では電子線レジストパターンを形成する。具体的には電子線レジスト8をエッチングマスク膜6上に塗布した後加熱硬化させ、電子線で所望のパターンの描画を行い、現像によってレジストパターン8pを形成する。

その後の(f)工程で、レジストパターンをマスクにCrNエッチングマスク膜6を、例えば塩素系のガスを用いてECRエッチング装置などでドライエツチングを行う。さらに(g)工程でそのCrNエッチングマスク膜6のパターンをマスクにW−Ti合金X線吸収体膜5を例えばフッ素系のガスを用いてドライエッチングによりパターニングを行う。通常は以上のような工程を経て微細パターン5pを有するX線マスク9を作製する。

概要

マスクバターン側面に発生しうる応力層や膜を抑制し、ひいてはマスクの位置精度を高めることを可能にする。

メンブレンマスクの微細マスクパターンのドライエッチング工程において、パターニングに寄与しない窒素炭素もしくは酸素の少なくとも一つ以上を含むラジカルイオンプラズマにより発生させて、マスクパターンの上面、側面および下地に供給し、側面に応力発生を抑制する層(膜)を確実に形成する。メンプレンマスク作製において、エッチング後の歪みに応じてあらかじめパターン描画時に補正をしてマスクパターンを描画する。ラジカルやイオンの供給方法としてクラスターイオンビーム酸化膜形成の場合には酸化活性ガス、オゾンを用いてもよい。ラジカルやイオンの供給をマスクの完成後も複数回、定期的に行うことによって、パターン位置精度を長期間に渡って保つことができる。

目的

本発明の目的は、バターン側面等に発生しうる応力膜の発生を抑制して、ひいてはマスクの位置精度を高め、位置精度を保持することを可能にするメンブレンマスク、その製造方法及びマスクパターンの位置精度保持方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

メンブレンマスクの製造工程のうち、微細マスクパターンドライエッチング後パターニングに寄与しないラジカルイオンの少なくとも一つをマスクパターン上面、側面および下地に供給し、これらの面に応力が発生することを抑制する層もしくは膜を形成したことを特徴とするメンブレンマスク。

請求項2

パターニングに寄与しないラジカルもしくはイオンとして窒素炭素もしくは酸素の少なくとも一つ以上を含むラジカルもしくはイオンを用いることを特徴とする請求項1に記載のメンブレンマスク。

請求項3

メンブレンマスクの製造工程のうち、微細マスクパターンのドライエッチング後にパターニングに寄与しないラジカル、イオンの少なくとも一つをマスクパターン上面、側面および下地に供給することによって、高い位置精度を達成することを特徴とするメンブレンマスクの製造方法。

請求項4

パターニング効果のないラジカルもしくはイオンとして窒素、炭素もしくは酸素の少なくとも一つ以上を含むラジカルもしくはイオンを用いることを特徴とする請求項3に記載のメンブレンマスクの製造方法。

請求項5

パターニングに寄与しないラジカルもしくはイオンの供給方法としてプラズマを用いることを特徴とする請求項3ないし請求項4のいずれかに記載のメンブレンマスクの製造方法。

請求項6

パターニングに寄与しないラジカルの供給方法としてオゾンを用いることを特徴とする請求項4に記載のメンブレンマスクの製造方法。

請求項7

パターニング効果のないイオンの供給方法としてクラスターイオンビームを用いることを特徴とする請求項3ないし請求項4のいずれかに記載のメンプレマスクの製造方法。

請求項8

請求項3ないし請求項7のいずれかに記載のメンプレンマスクの製造方法において、エッチング後の歪みに応じて予めパターン描画時に補正をして描画することを特徴とするメンブレンマスクの製造方法。

請求項9

メンブレンマスクの製造工程のうち、微細マスクパターンのドライエッチング後にパターニングに寄与しないラジカルもしくはイオンをマスクパターン上面、側面および下地に供給することによつて、高い位置精度を達成したメンブレンマスクに、複数回、定期的にパターニングに寄与しないラジカルもしくはイオンの供給を行うことによって、マスクパターン位置精度を長期間に渡って保持することを特徴とするマスクパターンの位置精度保持方法

技術分野

0001

本発明は半導体装置の製造に用いられる写真製版工程の1種であるX線リソグラフィー縮小投影式電子線露光リソグラフィーなどにおいて、原版として使用されるメンブレンマスク(Membrane mask)、その製造方法及び位置精度維持方法に関するものである。

背景技術

0002

メンブレンマスクのひとつの例として、X線マスク作製方法図7の断面図を用いて説明する。図中、1,3は炭化硅素(SiC)からなるX線透過性薄膜(以下、メンブレンと称する)、2はシリコンウエハ、4はインジウム錫酸化物(ITO,Indium-Tin-Oxide)からなるエッチングストッパ、5はX線吸収体膜でこの図の例ではW−Ti合金が用いられている。6はCrNからなるエッチングマスク膜、7は炭化硅素(SiC)セラミックスからなるサポートリング、8は電子線描面用レジスト、9は作製されたX線マスクを表している。

0003

先ず、(a)工程でSiCメンブレン1,3がSiウエハ2上に成膜される。ついで、(b)工程でITOエッチングストッパ4、W−Ti合金吸収体5、CrNエッチマスク6を順次成膜する。そして(c)工程でシリコンウエハを裏側から溶かして(バックエッチングと称する)、1,4〜6の積層膜をメンブレン化する。(d)ではメンブレン付きのシリコンウエハ2をサポートリング7に接着する。これはマスク全体の強度を高めるためである。(e)工程では電子線レジストパターンを形成する。具体的には電子線レジスト8をエッチングマスク膜6上に塗布した後加熱硬化させ、電子線で所望のパターンの描画を行い、現像によってレジストパターン8pを形成する。

0004

その後の(f)工程で、レジストパターンをマスクにCrNエッチングマスク膜6を、例えば塩素系のガスを用いてECRエッチング装置などでドライエツチングを行う。さらに(g)工程でそのCrNエッチングマスク膜6のパターンをマスクにW−Ti合金X線吸収体膜5を例えばフッ素系のガスを用いてドライエッチングによりパターニングを行う。通常は以上のような工程を経て微細パターン5pを有するX線マスク9を作製する。

発明が解決しようとする課題

0005

半導体高集積化に伴い、DRAMなどの半導体製品最小設計寸法は0.1μm以下のレベルにまで微細化すると考えられている。このような微細化に伴って従来の光リソグラフィを越える新規転写技術の開発が急務となっている。そのなかでもX線リソグラフィは,短波長化によって線幅35nmレベルまで拡張できる可能性のある有力な転写技術と考えられている。しかしX線リソグラフィに使用されるマスクは厚さ数μmのX線透過膜上にパターンを形成するため、高い寸法精度・位置精度の達成がその課題となっている。

0006

なかでもマスクパターン位置ずれは、マスクパターンの微細化に伴って増加するという事実が明らかになり(文献 Jpn.J.Appl.Phys.Vol.38(1999)pp.7080−7083)、その原因追及とともに新たに対策が必要となった。微細マスクパターンにおける位置精度の悪化は図8を用いて以下のように説明することができる。

0007

図8エッチング工程によりマスクパターン(吸収体パターン5p)が作製された(図7の(g)工程)直後の模式図を示している。マスク表面5aの10は成膜工程のアニーリング時に形成された若干の酸化層を表している。図8の(a)は0.4μmのラインスペースパターン例で、(b)は(a)のパターンを微細化した0.1μmのパターン例である。(a)と(b)ではパターン密度は同じ50%であるが、ドライエッチングによって形成されるパターンの側面5bの面積図8から分かるように、(b)は(a)の4倍になる。また同様にパターンと下地5cとの界面領域5dも(b)は(a)の4倍存在することになる。又、界面領域5dは異なる結晶の界面であるため、酸素や水などと反応しやすい活性領域となっている。なお、本明細書及び図面で同じ参照符号引用したものは同じもの又は同様なものを意味している。

0008

このため、何らかの理由によりパターン表面に強い応力を示す層や膜が形成されると、(b)は(a)に比べてその4倍の影響の応力をマスクパターン5aは受けて、歪むことになる。実際のマスクパターンは細いパターンと太いパターンが混在しているため、このようなパターン側面に依存する位置歪みはマスクパターンの位置精度を上げるうえで大きな障害となっている。

0009

図8のマスクパターン5pはエッチング直後では、側面5b、界面領域5dはフレッシュな面であり、表面5aは酸化によって発生する応力が一定になるまでの量には至っていず、位置精度が不安定量領域である。このようなフレッシュ、不安定な面が大気中にさらされると、酸素と反応して、例えば図8(c)のような応力をマスクパターンに発生させ、マスクパターンに歪みをもたらす。

0010

本発明の目的は、バターン側面等に発生しうる応力膜の発生を抑制して、ひいてはマスクの位置精度を高め、位置精度を保持することを可能にするメンブレンマスク、その製造方法及びマスクパターンの位置精度保持方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

本発明のメンブレンマスクは、メンブレンマスクの製造工程のうち、微細マスクパターンのドライエッチング後にパターニングに寄与しないラジカルイオンをパターン上面、側面および下面に供給して応力を発生することを抑制する層や膜を形成したものである。ラジカルはマスクパターンの側面にも十分層や膜を形成する。応力発生を抑制することにより、メンブレンマスクに応力が発生せず、マスクパターンの位置精度は高くなる。

0012

応力を発生することを抑制するものとしては、酸化抑制層や膜及び酸化層や膜が好都合である。酸化抑制層や膜としての窒化層や膜、炭化層や膜等は大気中の酸素とマスクパターン材とを隔離して、マスクパターン材の酸化を抑制し、酸化による応力の発生を抑制する。又、所定以上の厚さの酸化層や膜は酸化が完了しているためこれ以上の酸化により発生する応力は位置精度に影響を及ぼさない。

0013

ラジカルやイオンをマスクパターンに供給することにより、マスクパターンの側面にもラジカルやイオンを付着させ、応力を発生することを抑制する層や膜をマスクパターンの側面にも確実に形成することができる。ラジカルやイオンの供給方法として、プラズマ及びイオンクラスタービームが好都合である。又、酸化層や膜を形成する方法では酸化活性ガス、例えばオゾンを供給する方法もある。

0014

エッチング後に発生するマスクパターンの歪みに応じて予め補正をしたマスクパターンをパターン描画時に描画することにより、位置精度の高いメンブレンマスクを製造することができる。

0015

メンブレンマスクの完成後もパターニングに寄与しないラジカルの供給を複数回、定期的に行うことにより、応力を発生することを抑制する層や膜の劣化に際し、応力を発生することを抑制する層や膜を再び形成して、位置精度の高いメンブレンマスクを維持することができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

[発明の実施の形態1]図1はマスクパターンの側面等における応力を示す層や膜(以下、両者を層(膜)で表す。)の発生を抑制する層(膜)、例えば酸化抑制層(膜)を形成する本発明の実施の形態1を説明する模式図である。図の(a)は本発明に使用されるECR−RIE装置(Electron Cyclotron Resonance−Reactive Ion Etching装置,電子サイクロトロン共鳴反応性イオンエッチング装置)11を示している。図中、12は生成されるプラズマ、13はチャンバ、14はマグネトロン、15は導波管、16は電磁コイル、17は陽極、18はマスク9を保持するホルダ陰極を兼ねたもので、19はRF電源を表している。

0017

従来の技術(図7)で説明したように吸収体パターン5aの形成工程はドライエッチングにより行われる(ハードマスクエッチング,吸収体エッチング,ハードマスク除去工程、(e)工程,(f)工程)。これらのドライエッチングは図1のようなECR−RIE装置を使用して、例えば吸収体エッチングでは圧力:1mTorr,ガス流量SF6:5.5sccm[standard cubic centimeterper minute],CHF3:25sccm,RFパワー:25W,マイクロ波パワー:200W,温度:−50℃等のエッチング条件で行われている。

0018

本発明の応力発生を抑制する層(膜)を酸化抑制層(膜)、例えば窒化層(膜)とすると、(a)のように窒素ガスをECR−RIE装置に供給し、チャンバ13内に窒素プラズマを生成する。ECR−RIE装置の操作条件は例えば圧力20mTorr,窒素ガス流量100sccm,RFパワー:0W,マイクロ波パワー500Wである。この条件は他のエッチング条件に比べてマイクロ波パワーを上げ、ラジカルが発生しやすいようにしてある。また、圧力を高く設定して平均自由工程を短くし、RFパワーを下げてイオンのスピードを抑えイオンを側壁に当てるようにする。さらに、窒化反応を促進するために、室温以上の温度で窒化処理すると良い。メンブレンマスク9は、各工程ごとに吸収体5の一部が露出するため、各々のエッチング後に同一チャンバ内で(すなわち大気中に暴露することなく)、高密度な窒素プラズマ12にパターン表面・側面をさらすように配置される。

0019

図1(b)により、本発明の酸化抑制層(膜)の形成原理を説明する。プラズマ12中のラジカル12aは熱拡散やガスの流れにより移動するため、直進成分以外を持つものも多く、図1に示すように細いパターンの側面5bに十分ラジカルは付着する。付着した窒素は吸収体のWと反応してW2N層(膜)が合成され、酸素がX線吸収体のWと接触が非常に少なくなるので、応力を示す酸化(WO3)の形成は抑制される。また、プラズマ12中の窒素イオン12bは電界によって移動するので、パターンの側面5bに付着する量は少ないが、斜め入射や他の原子分子との衝突により方向が変わり、マスクパターンの側面5cに入射し窒化層(膜)が形成される。

0020

又、下地5cのエッチングストッパ4表面及びアニールによって若干酸化された吸収体表面5aに付着した窒素ラジカルやイオンは窒化物(WNxOy,例えばW0.62(N,O)やInNxOy,SnNxOy)層(膜)を形成する。窒化層(膜)の厚さは酸素がWに接触しない厚さで十分なので、薄く例えば1nm〜10nmで良い。図2は形成された層(膜)の厚さと発生する応力と関係の例を概念的に示している。形成された層(膜)が薄い(図2のd1)と、発生する応力は小さく、歪み発生は無視できる。この結果、X線マスクをチャンバから取り出したときに露出した吸収体5に、位置精度を悪化させる酸化層(膜)10などの付着が抑制され、その結果細いパターン寸法のマスクに対しても高い位置精度を達成することが可能となる。又、窒素プラズマ代わりにNH3プラズマでも窒化層(膜)膜が形成できる。HCN(シアン化水素)プラズマを使用すると、炭化層(膜)と窒化層(膜)とが同時に形成される。

0021

[発明の実施の形熊2]応力発生を抑制する層(膜)として、上記の実施の形態1では酸化抑制層(膜)の窒化層(膜)を例に説明したが、これに限らず炭化層(膜)をマスクパターンの表面に形成させても良い。メタンエタン等の炭化水素化合物のプラズマを発生し、炭素ラジカル炭素イオンをマスクパターンに供給し、マスクパターンの側面、表面、下地に炭化(WC,W2C)層(膜)を形成させる。上記実施の形態1の窒化層(膜)と同じく、炭化層(膜)は薄くて良い(例えば1nm〜10nm)ので、炭化層(膜)により発生する応力は無視し得るほど小さい。

0022

[発明の実施の形熊3]吸収体パターンに形成された酸化層(膜)による応力は、酸化が十分行われた場合飽和して安定状態になる。そこで、この安定した状態の層(膜)厚(図2のd2,せいぜい10nm)にまで、実施の形態1,2と同様に酸素プラズマにより供給される酸素ラジカル酸素イオンで吸収体を酸化すれば、その後大気中からの酸素付着があったとしても、吸収体パターンに応力は発生せず、歪みが発生することはない。

0023

この酸化処理は、酸素プラズマから供給された酸素ラジカルや酸素イオンを用いて酸化膜を形成する例であるが、酸素プラズマの代わりにオゾン(O3)等の酸化活性ガスを使用しても良い。紫外線放電などにより生成されたオゾンガスをメンブレンマスクのマスクパターン5に供給すると、マスクパターン(吸収体パターン5p)の上面、側面及び下地と反応し、酸化層(膜)を形成する。

0024

[発明の実施の形熊4]図3は酸化抑制層(膜)をイオンクラスターにより形成する実施の形態を説明する図である。図中、20はイオンクラスター発生器、21は高圧ガス室、22はノズル、23はイオン化室を表している。図の例では、高圧ガス窒素高圧ガスとすると、放出されるイオンクラスターは窒素イオンクラスター24となる。高圧ガスをノズル22から真空チャンバ内に吹き出し、断熱膨張により急激に冷却されてクラスタービームを作り出す。吹き出したクラスタービームは、イオン化室24で帯電し、窒素イオンクラスタービームとなる。

0025

窒素イオンクラスターはチャンバ内を印加された電界により陰極側に設置されたX線マスク9の吸収体パターン5pに向かって移動する。窒素イオンクラスター24は吸収体5の表面5a及び下地5cに衝突し、表面5a、下地5cに付着する。下地5cに衝突した窒素イオンクラスター24は、跳ね返って両側の側面5bに付着する。このようにして、窒化層(膜)が吸収体パターン5pの表面、側面及び下地に形成される。

0026

メンブレンマスクの微細マスクパターンは実施の形態1と同様な方法でエッチングされる。その際各工程ごとに吸収体5の一部が露出するため、各々のエッチング後に隣り合うチヤンバ内で(すなわち途中で大気中に暴露することなく)、例えばクラスターイオンビームなどを用いて窒素ラジカルをパターン表面・側面にさらしていく。この結果、X線マスクをチヤンバから取り出したときに露出した吸収体に、位置精度を悪化させる酸化層(膜)などの付着が抑制され、その結果細いパターン寸法のマスクに対しても高い位置精度を達成することが可能となる。また、前記実施の形態1ないし3で使用されるNH3ガス、HCNガス、酸素ガス炭化水素化合物ガスも窒素ガスと同様にイオンクラスタービームにより、応力発生を抑制する膜をマスクパターンの側面等に形成できる。

0027

[発明の実施の形熊5]図4はこの発明の実施の形態5を説明する模式図である。従来の技術で説明したように、まず図4(a)にあるようにレシストパターンをEB描画(Electron Beam,電子ビーム描画)により形成する。その後ドライエッチングにより吸収体5をパターニングするが、吸収体5の応力のずれや応力むらなどの原因により、図4(b)に示すように描画したマスクパターンパターンがエッチング後又はその後の酸化層(膜)形成後に所望の位置からずれることがある。

0028

そこで、あらかじめマスクを作製しその位置歪み量を計測する、もしくは吸収体の応力を計測しその値からこれらの歪みを計算する、などの手法によりエッチング時に発生する位置歪みを実マスク描画前に予測し、それに応じて図4(c)のようにパターン描画位置をずらしてEB描画を行う。その結果、エッチング後・膜形成後には図4(d)のようにパターンが所望の位置に完成することになる。さらに各エッチング工程の後に大気に暴露することなく、例えばECR−RIE装置で、圧力20mTorr,窒素ガス流量100sccm,RFパワー:0W,マイクロ波500Wなどの条件で生成された窒素プラズマに、マスクパターン5aをさらし、窒素ラジカルやイオンをパターン表面,側面,下地に反応させる。

0029

以上のような工程を経て、位置精度の高い、かつ、完成後の長期安定性にも優れたX線マスクを得ることができる。また、以上の実施の形態1〜5で形成された層(膜)は薄くかつ軽元素のために、X線,光,電子ビーム等の透過に影響しない。

0030

[発明の実施の形態6]図5は本発明の実施の形態1〜4により作製されたメンブレンマスク9によりウェハのレジストにパターンを転写する方法を示す模式図である。図中、31はシンクロトロン光源、32は光(X線)、33は半導体装置のウェハ、34はレジスト、35はマスクの歪み状態を検出するためのレーザ光源、36はマスクパターン5pの適当な箇所に配置された位置精度マークを表している。

0031

転写中、メンブレンマスク9の吸収体表面、側面に形成された酸化抑制層(膜)の一部は、X線の吸収及び大気放置により、窒素等は吸収体より離脱するため、応力発生を抑制する膜は劣化して、大気中の酸化によりパターンマスク5pに応力が発生し、パターンに歪みが現れ、位置精度が劣化することになる。このため、再度実施の形態1〜4の方法により酸化抑制層(膜)を及び酸化層(膜)を形成する。マスク中の位置精度マークの位置座標を定期的に測定し、マークの位置変動による劣化状態を検出し、又は予め計測した劣化データを基に劣化時期、歪み量を予測して、層(膜)の形成を複数回、定期的に行うことによって、パターン位置精度を長期間に渡って保持することが可能となる。

0032

図6は、メンブレンマスクのエッチング工程、本発明の応力発生を抑制する膜を形成する工程における製造装置を、各工程毎の装置で実現するマルチチャンバ例を示しいる。図中、11aは図7の(e)工程を処理するチャンバ、11bは(f)工程を処理するチャンバ、11cは窒素ラジカルやイオンで窒化層(膜)を形成するチャンバ、11dは酸素ラジカルやイオン若しくはオゾンで酸化層(膜)を形成するチャンバ、11eはイオンクラスターチャンバで膜を形成するチャンバを表し、40は格納装置、41はロードロック装置、42はロードロック装置及び各チャンバのゲートバルブ、43はメンブレンマスク9をロードロック装置・チャンバ間、各チャンバ間にメンブレンマスクを搬送するロボットを表している。図7の(d)工程を終了したもの又は再度応力発生を抑制する層(膜)を形成するメンブレンマスクが格納装置に収納されてロードロック装置41に搬入される。

0033

なお、上記実施の形態1〜6では等倍X線転写で用いられるX線マスクについて説明したが、その他の露光技術用のマスク、例えばSCALPEL(Scattering with Angular Limitation Projection Electron Lithography)マスクにも適用でき、同じ効果を得ることは明らかである。

発明の効果

0034

本発明のメンブレンマスクによれば、微細マスクパターンのドライエッチング後にパターニングに寄与しないラジカルやイオンをパターン上面、側面およぴ下面に供給して、応力発生を抑制する層(膜)を形成することによつてパ夕一ニング後のマスクパターンの位置精度を高く、安定させるメンブレンマスクを得ることができる。

0035

本発明のメンブレンマスクの製造方法において、パターニング効果のないラジカルやイオンをメンブレンマスクに供給する方法により、マスクパターンの側面にも確実に応力発生を抑制する膜を形成できることができる。ラジカルやイオンはプラズマ、イオンクラスタービーム及びオゾンにより簡便に、効率よく供給できる。

0036

本発明のメンブレンマスクの製造方法において、エッチング後の歪みに応じてあらかじめパターン描画時に補正をして描面する方法によって.エッチング時及び層(膜)形成による吸収体などの応力で発生する位置歪みを抑え、かつパターニング後の位置精度の安定したメンブレンマスクを得ることができる。

0037

本発明のメンブレンマスクの完成後もパターニングに寄与しないラジカルの供給を複数回、定期的に行う方法により、メンブレンマスクのマスクパターン位置精度を長期間に渡って保持することができる。

図面の簡単な説明

0038

図1本発明の実施の形態1における応力を発生する層(膜)の形成を説明する図である。
図2本発明の応力を発生する層(膜)厚と発生する応力との関係を概念的に説明する図である。
図3本発明の実施の形態4における応力を発生する層(膜)の形成を説明する図である。
図4本発明の実施の形態5におけるマスクパターンを予測して形成することを説明する図である。
図5本発明の酸化抑制層(膜)の維持を説明する図である。
図6本発明の酸化抑制層(膜)の生成、維持の工程を説明する図である。
図7X線マスクの製造工程を示す図である。
図8X線マスクのマスクパターンの歪みを説明する図である。

--

0039

1メンブレン
5吸収体
5p吸収体パターン
5c吸収体側
9X線マスク(メンブレンマスク)
11ECR−RIE装置
12プラズマ
12a窒素ラジカル
12b窒素イオン
20イオンクラスター発生器
24 窒素イオンクラスター

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