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技術 平版印刷版用原版

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 大橋秀和
出願日 2000年10月3日 (19年7ヶ月経過) 出願番号 2000-303953
公開日 2002年4月10日 (18年0ヶ月経過) 公開番号 2002-107929
状態 特許登録済
技術分野 ホトレジストの材料 感光性樹脂・フォトレジストの処理 印刷版及びその材料 フォトリソグラフィー用材料
主要キーワード 熱伝導率分布 高分子化合物水溶液 アルカリエッチング剤 フマル酸アミド 極性変換 ヒートモード記録方式 ジアゾニウムイオン シリカゲル粒子
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年4月10日)のものです。
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図面 (1)

課題

ディジタル信号に基づいた赤外線を放出する固体レーザー及び半導体レーザー走査露光による製版が可能であり、感度が高く、且つ残膜による汚れの生じない平版印刷版用原版を提供する。更に、水または水溶液によって現像可能な、あるいは現像することなしにそのまま印刷機に装着し印刷することが可能な平版印刷版用原版を提供する。

解決手段

表面親水性支持体上に、一般式(1)で表される官能基及び一般式(2)で表される官能基の少なくともいずれかを有する疎水性高分子化合物を含有する画像形成層を有することを特徴とする。

化1

概要

背景

一般に、平版印刷版は、印刷過程インク受容する親油性画像部湿し水を受容する親水性非画像部とからなる。このような平版印刷版用原版としては、従来、親水性支持体上に、親油性の感光性樹脂層を設けたPS版が広く用いられ、その製版方法として、通常は、リスフイルムを介してマスク露光した後、非画像部を現像液によって溶解除去することにより所望の印刷版を得ていた。近年、画像情報コンピュータを用いて電子的に処理するディジタル化技術に対応した、新しい画像出力方式が種々実用される様になっきた。これに伴い、レーザ光の様な指向性の高い活性放射線をディジタル化された画像情報に応じて走査し、リスフィルムを介することなく、直接印刷版を製造するコンピュータトゥプレート技術が切望されており、これに適応した印刷版原版を得ることが重要な技術課題となっている。

他方、従来のPS版に於ける製版行程は、露光の後、非画像部を湿式の処理により溶解除去する工程が不可欠であり、改善が望まれているもう一つの課題である。特に近年は、地球環境への配慮が産業界全体の大きな関心事となっている。処理の簡素化、乾式化、無処理化は、この様な環境面と、先述のディジタル化に伴った工程の合理化の両方の観点から、従来にも増して、強く望まれるようになっている。この様な観点から、従来の処理工程をなくす方法の一つとして、印刷版用原版の非画像部の除去を通常の印刷過程のなかで行えるような感光層を用い、現像工程を行うことなく、露光後、印刷機上で現像し最終的な印刷版を得る機上現像方式がある。しかしながら、機上現像方式の大きな問題は、原版は露光後も、感光層が定着されないため、例えば、印刷機に装着するまでの間、版を完全に遮光及び/もしくは恒温条件にて保存する、といった非効率な方法をとる必要があった。

一方、走査露光による印刷版の製造法として、最近、半導体レーザYAGレーザ等の固体レーザで高出力なものが安価に入手できるようになってきたことから、特に、これらのレーザを用いる方法が有望視されるようになってきた。これらの高出力レーザを用いた高パワー密度露光系では、従来の、低〜中パワー密度露光用感光材料系に利用される光反応とは異なった、 様々な現象を利用できる。通常、このような高パワー密度露光による記録方式ヒートモード記録と呼ばれ、感材に吸収された光エネルギーは、熱に変換され、生じた熱によって、所望の現象が引き起こされる。この様なヒートモード記録方式の大きな長所は、普通の強度の光に対する暴露や、普通の環境温度下では実質的に生じないため、露光後の画像の定着は必須ではないことにある。従って、例えば、ヒートモード露光により不溶化若しくは可溶化する感光層を用い、製版を機上現像方式で行えば、現像(非画像部の除去)は、画像露光後、任意の時間、たとえ環境光に暴露させてから行っても得られる画像に変化が生じないシステムが可能である。従ってヒートモード記録によれば、先述の機上現像方式に望ましい平版印刷版原版を得ることも可能となる。

ヒートモード記録に基づく平版印刷版の好ましい製造法の一つとして、親水性の支持体上に疎水性画像形成層を設け、画像状にヒートモード露光し、疎水性の画像形成層の溶解性分散性を変化させ、必要に応じ、湿式現像により非画像部を除去する方法が提案されている。しかしながら、上記のような画像形成層は感熱性が十分でないため、ヒートモード走査露光感度がはなはだ不十分であった。また、露光前後の疎水性/親水性のディスクリミネーション、即ち、溶解性の変化が小さいことも、実用上問題であった。この様な小さいディスクリミネーションで、機上現像方式の製版を行うことは実質不可能に近い。

概要

ディジタル信号に基づいた赤外線を放出する固体レーザー及び半導体レーザーの走査露光による製版が可能であり、感度が高く、且つ残膜による汚れの生じない平版印刷版用原版を提供する。更に、水または水溶液によって現像可能な、あるいは現像することなしにそのまま印刷機に装着し印刷することが可能な平版印刷版用原版を提供する。

表面親水性の支持体上に、一般式(1)で表される官能基及び一般式(2)で表される官能基の少なくともいずれかを有する疎水性高分子化合物を含有する画像形成層を有することを特徴とする。

(式中、X+はヨードニウムイオンスルホニウムイオンまたはジアゾニウムイオンを表す。)

目的

従って、本発明の目的は、ディジタル信号に基づいた赤外線を放出する固体レーザー及び半導体レーザーの走査露光による製版が可能であり、感度が高く、且つ残膜による汚れの生じない平版印刷版用原版を提供することにある。更に本発明の目的は水または水溶液によって現像可能な、あるいは現像することなしにそのまま印刷機に装着し印刷することが可能な平版印刷版用原版を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
6件

この技術が所属する分野

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請求項1

表面親水性支持体上に、下記一般式(1)で表される官能基及び下記一般式(2)で表される官能基の少なくともいずれかを有する疎水性高分子化合物を含有する画像形成層を有することを特徴とする平版印刷版用原版

請求項

ID=000003HE=025 WI=055 LX=0325 LY=0650(式中、X+はヨードニウムイオンスルホニウムイオンまたはジアゾニウムイオンを表す。)

技術分野

0001

本発明は平版印刷版用原版に関するものであり、詳しくは支持体、及び感光層画像形成層ともいう)から成り、ディジタル信号に基づいた走査露光による製版が可能であり、且つ水現像可能な、あるいは現像することなしにそのまま印刷機に装着し印刷することが可能な平版印刷版用原版に関する。

背景技術

0002

一般に、平版印刷版は、印刷過程インク受容する親油性画像部湿し水を受容する親水性非画像部とからなる。このような平版印刷版用原版としては、従来、親水性支持体上に、親油性の感光性樹脂層を設けたPS版が広く用いられ、その製版方法として、通常は、リスフイルムを介してマスク露光した後、非画像部を現像液によって溶解除去することにより所望の印刷版を得ていた。近年、画像情報コンピュータを用いて電子的に処理するディジタル化技術に対応した、新しい画像出力方式が種々実用される様になっきた。これに伴い、レーザ光の様な指向性の高い活性放射線をディジタル化された画像情報に応じて走査し、リスフィルムを介することなく、直接印刷版を製造するコンピュータトゥプレート技術が切望されており、これに適応した印刷版原版を得ることが重要な技術課題となっている。

0003

他方、従来のPS版に於ける製版行程は、露光の後、非画像部を湿式の処理により溶解除去する工程が不可欠であり、改善が望まれているもう一つの課題である。特に近年は、地球環境への配慮が産業界全体の大きな関心事となっている。処理の簡素化、乾式化、無処理化は、この様な環境面と、先述のディジタル化に伴った工程の合理化の両方の観点から、従来にも増して、強く望まれるようになっている。この様な観点から、従来の処理工程をなくす方法の一つとして、印刷版用原版の非画像部の除去を通常の印刷過程のなかで行えるような感光層を用い、現像工程を行うことなく、露光後、印刷機上で現像し最終的な印刷版を得る機上現像方式がある。しかしながら、機上現像方式の大きな問題は、原版は露光後も、感光層が定着されないため、例えば、印刷機に装着するまでの間、版を完全に遮光及び/もしくは恒温条件にて保存する、といった非効率な方法をとる必要があった。

0004

一方、走査露光による印刷版の製造法として、最近、半導体レーザYAGレーザ等の固体レーザで高出力なものが安価に入手できるようになってきたことから、特に、これらのレーザを用いる方法が有望視されるようになってきた。これらの高出力レーザを用いた高パワー密度露光系では、従来の、低〜中パワー密度露光用感光材料系に利用される光反応とは異なった、 様々な現象を利用できる。通常、このような高パワー密度露光による記録方式ヒートモード記録と呼ばれ、感材に吸収された光エネルギーは、熱に変換され、生じた熱によって、所望の現象が引き起こされる。この様なヒートモード記録方式の大きな長所は、普通の強度の光に対する暴露や、普通の環境温度下では実質的に生じないため、露光後の画像の定着は必須ではないことにある。従って、例えば、ヒートモード露光により不溶化若しくは可溶化する感光層を用い、製版を機上現像方式で行えば、現像(非画像部の除去)は、画像露光後、任意の時間、たとえ環境光に暴露させてから行っても得られる画像に変化が生じないシステムが可能である。従ってヒートモード記録によれば、先述の機上現像方式に望ましい平版印刷版原版を得ることも可能となる。

0005

ヒートモード記録に基づく平版印刷版の好ましい製造法の一つとして、親水性の支持体上に疎水性の画像形成層を設け、画像状にヒートモード露光し、疎水性の画像形成層の溶解性分散性を変化させ、必要に応じ、湿式現像により非画像部を除去する方法が提案されている。しかしながら、上記のような画像形成層は感熱性が十分でないため、ヒートモード走査露光感度がはなはだ不十分であった。また、露光前後の疎水性/親水性のディスクリミネーション、即ち、溶解性の変化が小さいことも、実用上問題であった。この様な小さいディスクリミネーションで、機上現像方式の製版を行うことは実質不可能に近い。

発明が解決しようとする課題

0006

従って、本発明の目的は、ディジタル信号に基づいた赤外線を放出する固体レーザー及び半導体レーザーの走査露光による製版が可能であり、感度が高く、且つ残膜による汚れの生じない平版印刷版用原版を提供することにある。更に本発明の目的は水または水溶液によって現像可能な、あるいは現像することなしにそのまま印刷機に装着し印刷することが可能な平版印刷版用原版を提供することにある。

0007

本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、下記平版印刷版用原版を用いることにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。即ち本発明は以下の通りである。
(1)表面親水性の支持体上に、下記一般式(1)で表される官能基及び下記一般式(2)で表される官能基の少なくともいずれかを有する疎水性高分子化合物を含有する画像形成層を有することを特徴とする平版印刷版用原版。

0008

0010

X+で表されるヨードニウムイオン、スルホニウムイオン、ジアゾニウムイオンは、酸発生剤として当該業者間では周知であり、活性光線照射及び/又は加熱によって対応するカウンターアニオンの酸を形成する。従来の平版印刷版では、このようにして発生した酸を架橋反応酸分解性官能基の分解を起こさせるための触媒として利用してきた。これに対し、本発明の平版印刷版用原版によれば、活性光線の照射又は加熱により、前記官能基のようなスルホン酸塩基カルボン酸塩基がそれぞれスルホン酸カルボン酸に変化し、元々疎水性であった高分子化合物が親水性に変化する。これにより画像形成層も親水性に変化し、水、水性液体又は印刷機上の湿し水により現像することによって、加熱部の画像形成層が溶解除去されて平版印刷版が製版される。以上のように、本発明の平版印刷版用原版は、サーマルヘッドや赤外線を放出する固体レーザー及び半導体レーザー、若しくは可視光線を放出する固体レーザー及び半導体レーザーを用いて記録することにより、コンピューター等のデジタルデータから直接製版可能であり、感度が高く、耐刷性もよく且つ汚れの生じない平版印刷版を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0011

以下、本発明について詳細に説明する。本発明による平版印刷用原版は、表面が親水性の支持体上に、下記一般式(1)で表される官能基及び下記一般式(2)で表される官能基の少なくともいずれかを有する活性光線の照射及び/又は加熱により親水性に変化する疎水性高分子化合物(以下、極性変換高分子化合物と略す)を含有する画像形成層を有することを特徴とする平版印刷版用原版である。

0012

0013

(式中、X+はヨードニウムイオン、スルホニウムイオンまたはジアゾニウムイオンを表す。)

0014

〔極性変換高分子化合物〕本発明に用いられる「極性変換高分子化合物」とは、一般式(1)又は(2)で表される官能基を有する活性光線の照射及び/又は加熱により親水性に変化する疎水性高分子化合物であり、疎水性から親水性への変化は、活性光線が照射された場合、若しくはサーマルヘッド等により熱が加えられた場合に、常温では水に対して溶解するあるいは膨潤する等の親和性を示さない高分子化合物が、前記一般式(1)又は(2)で表されるスルホン酸塩基及び/又はカルボン酸塩の一部もしくは全部がスルホン酸及び/又はカルボン酸に変化して水に対して溶解するあるいは膨潤する等の親和性を示すようになる程度の変化であることを要する。

0015

X+で表されるヨードニウムイオン、スルホニウムイオン、ジアゾニウムイオンは、変換前の極性変換高分子化合物を疎水性にし、変換後の極性変換高分子化合物を親水性にするものであれば何れの化合物も好適に用いることができるが、変換前の疎水性や経時安定性を考慮すると、以下の一般式(3)〜(5)で表されるヨードニウムイオン、スルホニウムイオン、ジアゾニウムイオンが特に好ましい。

0016

0017

式中、R1〜R30は、各々独立して水素原子ハロゲン原子シアノ基ニトロ基アルキル基アリール基アルキニル基アルケニル基、及び以下の一般式で表される官能基を表し、R31〜R33は水素原子、アルキル基、アリール基、アルキニル基、アルケニル基を表し、R1〜R10の任意の2つで環を形成してもよく、R11〜R25の任意の2つで環を形成してもよく、R26〜R30の任意の2つで環を形成しても良い。

0018

0019

(式中、R31、R32は各々独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルキニル基、アルケニル基を表す)
R1〜R30がアルキル基を表すとき、アルキル基としては、炭素原子数が1〜20までの直鎖状分岐状、及び環状のアルキル基を挙げることができる。その具体例としては、メチル基エチル基プロピル基ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、ヘプチル基オクチル基、ノニル基、デシル基ウンデシル基、ドデシル基トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基イソプロピル基イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基シクロペンチル基、2−ノルボルニル基等を挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1〜12までの直鎖状、炭素原子数3〜12までの分岐状、並びに炭素原子数5〜10までの環状のアルキル基がより好ましい。

0020

R1〜R30が置換アルキル基を表すとき、その置換基としては、水素を除く一価非金属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基アルコキシ基アリーロキシ基メルカプト基アルキルチオ基アリールチオ基アルキルジチオ基アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシチオ基アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N′−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキルウレイド基、N′−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アリール−N−アリールウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N′,N′−ジアリール−N−アリールウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アルキルウレイド基、N′−アルキル−N′−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基アシル基カルボキシル基

0021

アルコキシカルボニル基アリーロキシカルボニル基カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基アリールスルフィニル基アルキルスルホニル基アリールスルホニル基スルホ基(−SO3H)及びその共役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基スルフィモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基(−PO3H2)及びその共役塩基基(以下、ホスフォナト基と称す)、ジアルキルホスフォノ基(−PO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォノ基(−PO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォノ基(−PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノ基(−PO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナト基と称す)、モノアリールホスフォノ基(−PO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールホスフォナト基と称す)、ホスフォノオキシ基(−OPO3H2)及びその共役塩基基(以後、ホスフォナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスフォノオキシ基(−OPO3(alkyl)2)、ジアリールホスフォノオキシ基(−OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホスフォノオキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスフォノオキシ基(−OPO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスフォナトオキシ基と称す)、モノアリールホスフォノオキシ基(−OPO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールフォスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。

0022

これらの置換基におけるアルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール基の具体例としては、フェニル基ビフェニル基ナフチル基トリル基キシリル基メシチル基、クメニル基クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、シアノフェニル基スルホフェニル基スルホナトフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基等を挙げることができる。また、アルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基等が挙げられ、アルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基等が挙げられる。アシル基(R41CO−)におけるR41としては、水素、及び上記のアルキル基、アリール基を挙げることができる。

0023

これら置換基の内、更により好ましいものとしては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスフォノ基、ホスフォナト基、ジアルキルホスフォノ基、ジアリールホスフォノ基、モノアルキルホスフォノ基、アルキルホスフォナト基、モノアリールホスフォノ基、アリールホスフォナト基、ホスフォノオキシ基、ホスフォナトオキシ基、アリール基、アルケニル基等が挙げられる。

0024

一方、置換アルキル基におけるアルキレン基としては、前述の炭素数1〜20のアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除き、2価の有機残基としたものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1〜12までの直鎖状、炭素原子数3〜12までの分岐状、及び炭素原子数5〜10までの環状のアルキレン基を挙げることができる。該置換基とアルキレン基を組み合わせる事により得られる置換アルキル基の、好ましい具体例としては、クロロメチル基ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基メトキシメチル基、メトキシエトキシエチル基アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスフォノブチル基、ホスフォナトヘキシル基、ジエチルホスフォノブチル基、ジフェニルホスフォノプロピル基、メチルホスフォノブチル基、メチルホスフォナトブチル基、トリルホスフォノヘキシル基、トリルホスフォナトヘキシル基、ホスフォノオキシプロピル基、ホスフォナトオキシブチル基、ベンジル基フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、等を挙げることができる。

0025

R1〜R30が、アリール基を表すとき、アリール基としては、1個〜3個のベンゼン環縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基フェナントリル基インデニル基アセナフテニル基フルオレニル基等を挙げることができ、これらのなかでは、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。また、アリール基には上記炭素環式アリール基の他、複素環式(ヘテロ)アリール基が含まれる。複素環式アリール基としては、ピリジル基フリル基、その他ベンゼン環が縮環したキノリル基、ベンゾフリル基、チオキサントン基、カルバゾール基等の炭素数3〜20、ヘテロ原子数1〜5を含むものが用いられる。

0026

R1〜R30が、置換アリール基を表すとき、置換アリール基としては、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素を除く一価の非金属原子団を有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては前述のアルキル基、置換アルキル基、及び、先に置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。この様な、置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホスフォノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスフォノフェニル基、ホスフォナトフェニル基、ジエチルホスフォノフェニル基、ジフェニルホスフォノフェニル基、メチルホスフォノフェニル基、メチルホスフォナトフェニル基、トリルホスフォノフェニル基、トリルホスフォナトフェニル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル基等を挙げることができる。

0027

R1〜R30が、アルケニル基、置換アルケニル基[−C(R42)=C(R43)(R44)]、アルキニル基、又は置換アルキニル基[−C≡C(R45)]を表すとき、R42〜R45としては、一価の非金属原子団を使用することができる。好ましいR42〜R45の例としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基を挙げることができる。これらの具体例としては、前述の例として示したものを挙げることができる。R42〜R45のより好ましい置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、及び炭素原子数1〜10の直鎖状、分岐状、環状のアルキル基を挙げることができる。

0028

アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基及び置換アルキニル基の具体例としては、ビニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−オクテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基、2−クロロ−1−エテニル基、エチニル基、プロピニル基、フェニルエチル基等を挙げることができる。

0029

これらのうち、経時安定性や変換前の極性変換高分子化合物の疎水性の観点からR1〜R30として好ましい官能基は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキニル基、アルケニル基、シアノ基、及び以下の一般式で表される官能基である。

0030

0031

(式中、R31、R32は各々独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルキニル基、アルケニル基を表す)
以下に、ヨードニウムイオン、スルホニウムイオン、ジアゾニウムイオンの具体例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0032

0033

0034

0035

本発明に用いられる極性変換高分子化合物は、一般式(1)又は(2)で表される官能基を有するモノマー単独重合、共重合、若しくは他のモノマーとの共重合によって合成することもできるが、重合性の観点から、一般式(1)又は(2)で表される官能基へと変換することが可能な官能基を有するモノマー(以後「前駆体モノマー」と呼ぶ)を用いて高分子化合物を合成した後、一般式(1)又は(2)で表される官能基へと導く方法が好ましい。以下に、ラジカル重合に用いられる前駆体モノマーの具体例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0036

0037

本発明に用いられる極性変換高分子化合物は、前述のような前駆体モノマーを単独で重合した高分子化合物や2種以上を共重合した高分子化合物より導くことができるが、本発明の効果を妨げない限り、前駆体モノマーと他のモノマーを共重合した高分子化合物より導くこともできる。このようなラジカル重合性のモノマーとしては以下のようなモノマーが挙げられる。

0039

アクリル酸エステル類の具体例としては、メチルアクリレートエチルアクリレート、(n-又はi-)プロピルアクリレート、(n-、i-、sec-又はt-)ブチルアクリレートペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、へプチルアクリレート、オクチルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリレートアミルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、クロロエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、5-ヒドロキシペンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレートアリルアクリレートトリメチロールプロパンモノアクリレートペンタエリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレートメトキシベンジルアクリレート、クロロベンジルアクリレート、ヒドロキシベンジルアクリレート、ヒドロキシフェネチルアクリレート、ジヒドロキシフェネチルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレートフェニルアクリレートヒドロキシフェニルアクリレート、クロロフェニルアクリレート、スルファモイルフェニルアクリレート、2-(ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)エチルアクリレート等が挙げられる。

0040

アクリルアミド類の具体例としては、アクリルアミドN-メチルアクリルアミド、N-エチルアクリルアミド、N-(n-又はi-)プロピルアクリルアミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)アクリルアミド、N-ベンジルアクリルアミド、N-ヒドロキシエチルアクリルアミド、N-フェニルアクリルアミド、N-トリルアクリルアミド、N-(ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N-(スルファモイルフェニル)アクリルアミド、N-(フェニルスルホニル)アクリルアミド、N-(トリルスルホニル)アクリルアミド、N、N-ジメチルアクリルアミド、N-メチル-N-フェニルアクリルアミド、N-ヒドロキシエチル-N-メチルアクリルアミド等が挙げられる。

0041

メタクリル酸エステル類の具体例としては、メチルメタクリレートエチルメタクリレート、(n-又はi-)プロピルメタクリレート、(n-、i-、sec-又はt-)ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、へプチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、アミルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、クロロエチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、5-ヒドロキシペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートアリルメタクリレートトリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、ベンジルメタクリレート、メトキシベンジルメタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、ヒドロキシベンジルメタクリレート、ヒドロキシフェネチルメタクリレート、ジヒドロキシフェネチルメタクリレート、フルフリルメタクリレートテトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ヒドロキシフェニルメタクリレート、クロロフェニルメタクリレート、スルファモイルフェニルメタクリレート、2-(ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)エチルメタクリレート等が挙げられる。

0042

メタクリルアミド類の具体例としては、メタクリルアミド、N-メチルメタクリルアミド、N-エチルメタクリルアミド、N-(n-又はi-)プロピルメタクリルアミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)メタクリルアミド、N-ベンジルメタクリルアミド、N-ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N-フェニルメタクリルアミド、N-トリルメタクリルアミド、N-(ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N-(スルファモイルフェニル)メタクリルアミド、N-(フェニルスルホニル)メタクリルアミド、N-(トリルスルホニル)メタクリルアミド、N、N-ジメチルメタクリルアミド、N-メチル-N-フェニルメタクリルアミド、N-ヒドロキシエチル-N-メチルメタクリルアミド等が挙げられる。

0043

クロトン酸エステル類の具体例としては、メチルクロトネート、エチルクロトネート、(n-又はi-)プロピルクロトネート、(n-、i-、sec-又はt-)ブチルクロトネート、ペンチルクロトネート、ヘキシルクロトネート、へプチルクロトネート、オクチルクロトネート、ノニルクロトネート、デシルクロトネート、アミルクロトネート、2-エチルヘキシルクロトネート、ドデシルクロトネート、クロロエチルクロトネート、2-ヒドロキシエチルクロトネート、2-ヒドロキシプロピルクロトネート、5-ヒドロキシペンチルクロトネート、シクロヘキシルクロトネート、アリルクロトネート、トリメチロールプロパンモノクロトネート、ペンタエリスリトールモノクロトネート、ベンジルクロトネート、メトキシベンジルクロトネート、クロロベンジルクロトネート、ヒドロキシベンジルクロトネート、ヒドロキシフェネチルクロトネート、ジヒドロキシフェネチルクロトネート、フルフリルクロトネート、テトラヒドロフルフリルクロトネート、フェニルクロトネート、ヒドロキシフェニルクロトネート、クロロフェニルクロトネート、スルファモイルフェニルクロトネート、2-(ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)エチルクロトネート等が挙げられる。

0044

クロトン酸アミド類の具体例としては、クロトン酸アミド、N-メチルクロトン酸アミド、N-エチルクロトン酸アミド、N-(n-又はi-)プロピルクロトン酸アミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)クロトン酸アミド、N-ベンジルクロトン酸アミド、N-ヒドロキシエチルクロトン酸アミド、N-フェニルクロトン酸アミド、N-トリルクロトン酸アミド、N-(ヒドロキシフェニル)クロトン酸アミド、N-(スルファモイルフェニル)クロトン酸アミド、N-(フェニルスルホニル)クロトン酸アミド、N-(トリルスルホニル)クロトン酸アミド、N、N-ジメチルクロトン酸アミド、N-メチル-N-フェニルクロトン酸アミド、N-ヒドロキシエチル-N-メチルクロトン酸アミド等が挙げられる。

0045

マレイン酸エステル類の具体例としては、マレイン酸ジメチルマレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ(n-又はi-)プロピル、マレイン酸ジ(n-、i-、sec-又はt-)ブチル、マレイン酸ジフェニル、マレイン酸ジアリル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノ(n-又はi-)プロピル、マレイン酸モノ(n-、i-、sec-又はt-)ブチル、マレイン酸ジベンジル、マレイン酸モノベンジル、マレイン酸メチルエチル、マレイン酸メチルプロピル、マレイン酸エチルプロピル等が挙げられる。

0046

マレイン酸アミド類の具体例としては、マレイン酸アミド、N-メチルマレイン酸アミド、N-エチルマレイン酸アミド、N-(n-又はi-)プロピルマレイン酸アミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)ブチルマレイン酸アミド、N-ベンジルマレイン酸アミド、N-ヒドロキシエチルマレイン酸アミド、N-フェニルマレイン酸アミド、N-トリルマレイン酸アミド、N-(ヒドロキシフェニル)マレイン酸アミド、N-(スルファモイルフェニル)マレイン酸アミド、N-(フェニルスルホニル)マレイン酸アミド、N-(トリルスルホニル)マレイン酸アミド、N、N-ジメチルマレイン酸アミド、N-メチル-N-フェニルマレイン酸アミド、N-ヒドロキシエチル-N-メチルマレイン酸アミド、N-メチルマレイン酸モノアミド、N-エチルマレイン酸モノアミド、N、N-ジメチルマレイン酸モノアミド、N-メチル-N’-エチルマレイン酸アミド、N-メチル-N’-フェニルマレイン酸アミド等が挙げられる。

0047

マレイン酸イミド類の具体例としては、マレイン酸イミド、N-メチルマレイン酸イミド、N-エチルマレイン酸イミド、N-(n-又はi-)プロピルマレイン酸イミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)ブチルマレイン酸イミド、N-ベンジルマレイン酸イミド、N-ヒドロキシエチルマレイン酸イミド、N-フェニルマレイン酸イミド、N-トリルマレイン酸イミド、N-(ヒドロキシフェニル)マレイン酸イミド、N-(スルファモイルフェニル)マレイン酸イミド、N-(フェニルスルホニル)マレイン酸イミド、N-(トリルスルホニル)マレイン酸イミド等が挙げられる。

0048

イタコン酸エステル類の具体例としては、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジ(n-又はi-)プロピル、イタコン酸ジ(n-、i-、sec-又はt-)ブチル、イタコン酸ジフェニル、イタコン酸ジアリル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノ(n-又はi-)プロピル、イタコン酸モノ(n-、i-、sec-又はt-)ブチル、イタコン酸ジベンジル、イタコン酸モノベンジル、イタコン酸メチルエチル、イタコン酸メチルプロピル、イタコン酸エチルプロピル等が挙げられる。

0049

イタコン酸アミド類の具体例としては、イタコン酸アミド、N-メチルイタコン酸アミド、N-エチルイタコン酸アミド、N-(n-又はi-)プロピルイタコン酸アミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)ブチルイタコン酸アミド、N-ベンジルイタコン酸アミド、N-ヒドロキシエチルイタコン酸アミド、N-フェニルイタコン酸アミド、N-トリルイタコン酸アミド、N-(ヒドロキシフェニル)イタコン酸アミド、N-(スルファモイルフェニル)イタコン酸アミド、N-(フェニルスルホニル)イタコン酸アミド、N-(トリルスルホニル)イタコン酸アミド、N、N-ジメチルイタコン酸アミド、N-メチル-N-フェニルイタコン酸アミド、N-ヒドロキシエチル-N-メチルイタコン酸アミド、N-メチルイタコン酸モノアミド、N-エチルイタコン酸モノアミド、N、N-ジメチルイタコン酸モノアミド、N-メチル-N’-エチルイタコン酸アミド、N-メチル-N’-フェニルイタコン酸アミド等が挙げられる。

0050

イタコン酸イミド類の具体例としては、イタコン酸イミド、N-メチルイタコン酸イミド、N-エチルイタコン酸イミド、N-(n-又はi-)プロピルイタコン酸イミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)ブチルイタコン酸イミド、N-ベンジルイタコン酸イミド、N-ヒドロキシエチルイタコン酸イミド、N-フェニルイタコン酸イミド、N-トリルイタコン酸イミド、N-(ヒドロキシフェニル)イタコン酸イミド、N-(スルファモイルフェニル)イタコン酸イミド、N-(フェニルスルホニル)イタコン酸イミド、N-(トリルスルホニル)イタコン酸イミド等が挙げられる。

0051

フマル酸エステル類の具体例としては、フマル酸ジメチルフマル酸ジエチルフマル酸ジ(n-又はi-)プロピル、フマル酸ジ(n-、i-、sec-又はt-)ブチル、フマル酸ジフェニル、フマル酸ジアリル、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モノ(n-又はi-)プロピル、フマル酸モノ(n-、i-、sec-又はt-)ブチル、フマル酸ジベンジル、フマル酸モノベンジル、フマル酸メチルエチル、フマル酸メチルプロピル、フマル酸エチルプロピル等が挙げられる。

0052

フマル酸アミド類の具体例としては、フマル酸アミド、N-メチルフマル酸アミド、N-エチルフマル酸アミド、N-(n-又はi-)プロピルフマル酸アミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)ブチルフマル酸アミド、N-ベンジルフマル酸アミド、N-ヒドロキシエチルフマル酸アミド、N-フェニルフマル酸アミド、N-トリルフマル酸アミド、N-(ヒドロキシフェニル)フマル酸アミド、N-(スルファモイルフェニル)フマル酸アミド、N-(フェニルスルホニル)フマル酸アミド、N-(トリルスルホニル)フマル酸アミド、N、N-ジメチルフマル酸アミド、N-メチル-N-フェニルフマル酸アミド、N-ヒドロキシエチル-N-メチルフマル酸アミド、N-メチルフマル酸モノアミド、N-エチルフマル酸モノアミド、N、N-ジメチルフマル酸モノアミド、N-メチル-N’-エチルフマル酸アミド、N-メチル-N’-フェニルフマル酸アミド等が挙げられる。

0053

メサコン酸エステル類の具体例としては、メサコン酸ジメチル、メサコン酸ジエチル、メサコン酸ジ(n-又はi-)プロピル、メサコン酸ジ(n-、i-、sec-又はt-)ブチル、メサコン酸ジフェニル、メサコン酸ジアリル、メサコン酸モノメチル、メサコン酸モノエチル、メサコン酸モノ(n-又はi-)プロピル、メサコン酸モノ(n-、i-、sec-又はt-)ブチル、メサコン酸ジベンジル、メサコン酸モノベンジル、メサコン酸メチルエチル、メサコン酸メチルプロピル、メサコン酸エチルプロピル等が挙げられる。

0054

メサコン酸アミド類の具体例としては、メサコン酸アミド、N-メチルメサコン酸アミド、N-エチルメサコン酸アミド、N-(n-又はi-)プロピルメサコン酸アミド、N-(n-、i-、sec-又はt-)ブチルメサコン酸アミド、N-ベンジルメサコン酸アミド、N-ヒドロキシエチルメサコン酸アミド、N-フェニルメサコン酸アミド、N-トリルメサコン酸アミド、N-(ヒドロキシフェニル)メサコン酸アミド、N-(スルファモイルフェニル)メサコン酸アミド、N-(フェニルスルホニル)メサコン酸アミド、N-(トリルスルホニル)メサコン酸アミド、N、N-ジメチルメサコン酸アミド、N-メチル-N-フェニルメサコン酸アミド、N-ヒドロキシエチル-N-メチルメサコン酸アミド、N-メチルメサコン酸モノアミド、N-エチルメサコン酸モノアミド、N、N-ジメチルメサコン酸モノアミド、N-メチル-N’-エチルメサコン酸アミド、N-メチル-N’-フェニルメサコン酸アミド等が挙げられる。

0055

スチレン類の具体例としては、スチレンメチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、シクロヘキシルスチレン、クロロメチルスチレントリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン、メトキシスチレンジメトキシスチレン、クロロスチレンジクロロスチレン、ブロモスチレンヨードスチレン、フルオロスチレンカルボキシスチレン、4-ビニルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。α、β-不飽和ラクトン類の具体例としては、以下のような化合物が挙げられる。

0056

0057

α、β-不飽和ラクタム類の具体例としては、以下のような化合物等が挙げられる。

0058

0059

不飽和炭化水素類の具体例としては、以下のような化合物等が挙げられる。

0060

0061

ビニルエーテル類の具体例としては、以下のような化合物等が挙げられる。

0062

0063

ビニルエステル類の具体例としては、以下のような化合物等が挙げられる。

0064

0065

α、β-不飽和ケトン類の具体例としては、以下のような化合物等が挙げられる。

0066

0067

本発明に用いられる極性変換高分子化合物の合成に使用される前駆体モノマーの割合は、5重量%以上が好ましく、10〜90重量%がより好ましい。前駆体モノマーの割合が5重量%より少ないと、一般式(1)又は(2)で表されるスルホン酸塩基、カルボン酸塩基が全てスルホン酸、カルボン酸に変化したとしても、極性変換高分子化合物は親水性に変化しないため、水性液体により除去することができず、結果として印刷版を形成することができなくなる。また、極性変換高分子化合物の合成に、前駆体モノマー以外の他のモノマーを使用する場合、共重合可能な他のモノマーの割合は、前駆体モノマーが好ましい割合で使用されている限り、どのような割合でも使用することができる。このような共重合可能な他のモノマーは、1種類のみを用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。

0068

本発明で使用される極性変換高分子化合物は、前述のような前駆体モノマーの単独重合体、2種類以上の前駆体モノマーの共重合体、又は前駆体モノマーと他のモノマーの共重合体を、必要に応じて適当な溶媒中にて、酸触媒又は塩基触媒の存在下加熱した後、前述のようなヨードニウム塩スルホニウム塩ジアゾニウム塩へと導くことによって得ることができる。以下に本発明で使用される極性変換高分子化合物の具体例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0069

0070

0071

0072

0073

また、本発明の平版印刷版用原版で使用される極性変換高分子化合物のGPCで測定した重量平均分子量は、好ましくは2000以上であり、更に好ましくは500〜30万の範囲であり、数平均分子量は好ましくは800以上であり、更に好ましくは1000〜25万の範囲である。多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は1以上が好ましく、更に好ましくは1.1〜10の範囲である。これらの極性変換高分子化合物は、ランダムポリマーブロックポリマーグラフトポリマー等何れでも良いが、ランダムポリマーであることが好ましい。

0075

本発明に使用される極性変換高分子化合物を合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤過酸化物開始剤等の公知の化合物が使用できる。

0076

上記のような極性変換高分子化合物が画像形成層に含まれる場合、1種のみの極性変換高分子化合物単独でも、2種以上の極性変換高分子化合物を混合して用いても良い。画像形成層に含まれる極性変換高分子化合物の割合は、40重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましい。添加量が40重量%未満の場合は、画像強度が弱くなり、耐刷性が低下する。

0077

以下に、本発明に用いられる極性変換高分子化合物の合成例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0078

(a)トリフェニルスルホニウムヨージドの合成[下記構造(1)]
ジフェニルスルホキシド:50.9gをベンゼン:800mLに溶解させ、これに塩化アルミニウム:200gを加えた後、還流下24時間攪拌した。得られた反応溶液を、氷冷した水:2Lに少量づつそそぎ込み、その後濃塩酸:400mLを加えて、70℃まで昇温して10分間加熱した。この水溶液を放冷し、酢酸エチル:500mLで洗浄後、濾過して得られた水溶液に、攪拌下ヨウ化アンモニウム:200gを水:400mLに溶かした水溶液をゆっくりと加えると固体析出した。析出した固体を濾過して、水、酢酸エチルの順で洗浄した後、減圧下において乾燥するとトリフェニルスルホニウムヨージド:70gが得られた。

0079

(b)ジ(4-t-アミルフェニル)ヨードニウムヨージドの合成[下記構造(2)]
t-アミルベンゼン:60g、ヨウ素酸カリウム:39.5g、無水酢酸:81g、ジクロロメタン:170mLを混合し、これに氷冷下濃硫酸:66.8gをゆっくりと滴下した。氷冷下2時間攪拌後、室温で10時間攪拌した。得られた反応溶液を氷冷後、水:500mLを加え、よく攪拌した後、水相ジクロロメタン相を分離した。得られた水相にジクロロメタン:200mLを加えてよく攪拌した後、再度水相とジクロロメタン相を分離して、得られたジクロロメタン溶液を併せて、炭酸水素ナトリウム水溶液、水、塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄した。こうして得られたジクロロメタン溶液を、無水硫酸マグネシウムにより十分に脱水した後、濾過して濃縮するとジ(4-t-アミルフェニル)ヨードニウム硫酸塩が得られた。この硫酸塩を過剰量のヨウ化カリウムを含む水溶液に加えた。得られた水溶液をジクロロメタンにより抽出し、ジクロロメタン溶液を水により洗浄した後、濃縮するとジ(4-t-アミルフェニル)ヨードニウムヨージド(2):75gが得られた。

0080

(c)極性変換高分子化合物の合成[下記構造(3)]
500mLの三口フラスコに、メチルエチルケトン:240gを加え、窒素気流下65℃にて攪拌した。ここに、スチレン:93.74gと4-ビニルベンゼンスルホン酸シクロヘキシルエステル:26.64gと2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル):1.99gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル):0.5gを加え、更に2時間攪拌を続け、スチレン−4-ビニルベンゼンスルホン酸シクロヘキシルエステル共重合体を得た。この反応混合物を、1Lのナスフラスコに移して濃縮した後、MFG:300gを加えて、MFG還流下にて3時間加熱し、スルホン酸シクロヘキシルエステルを分解させスルホン酸とした。得られた反応混合物を、室温まで冷却後水:3Lの入ったビーカーに移し、高分子化合物水溶液を調製した。トリフェニルスルホニウムヨージド(1):39.03gをメタノール:1000mLに溶解させ、この溶液酸化銀:24.44gを加え、室温で4時間攪拌した。この反応溶液を濾過した後、激しく攪拌した前述の高分子化合物水溶液にゆっくりと注ぐと、固形物が析出した。析出した固形物を濾過し、蒸留水で洗浄後、減圧乾燥すると極性変換高分子化合物(3):140gが得られた。

0081

(d)極性変換高分子化合物の合成[下記構造(4)]
500mLの三口フラスコに、メチルエチルケトン:240gを加え、窒素気流下65℃にて攪拌した。ここに、スチレン:93.74gと4-ビニルベンゼンスルホン酸シクロヘキシルエステル:26.64gと2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル):1.99gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル):0.5gを加え、更に2時間攪拌を続け、スチレン−4-ビニルベンゼンスルホン酸シクロヘキシルエステル共重合体を得た。この反応混合物を、1Lのナスフラスコに移して濃縮した後、MFG:300gを加えて、MFG還流下にて3時間加熱し、スルホン酸シクロヘキシルエステルを分解させスルホン酸とした。得られた反応混合物を、室温まで冷却後水:3Lの入ったビーカーに移し、高分子化合物水溶液を調製した。ジ(4-t-アミルフェニル)ヨードニウムヨージド(2):54.83gをメタノール:2000mLに溶解させ、この溶液に酸化銀:24.82gを加え、室温で4時間攪拌した。この反応溶液を濾過した後、激しく攪拌した前述の高分子化合物水溶液にゆっくりと注ぐと、固形物が析出した。析出した固形物を濾過し、蒸留水で洗浄後、減圧乾燥すると極性変換高分子化合物(4):145gが得られた。

0082

(e)極性変換高分子化合物の合成[下記構造(5)]
500mLの三口フラスコに、メチルエチルケトン:240gを加え、窒素気流下65℃にて攪拌した。ここに、スチレン:93.74gと4-ビニルベンゼンスルホン酸シクロヘキシルエステル:26.64gと2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル):1.99gの混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル):0.5gを加え、更に2時間攪拌を続け、スチレン−4-ビニルベンゼンスルホン酸シクロヘキシルエステル共重合体を得た。この反応混合物を、1Lのナスフラスコに移して濃縮した後、MFG:300gを加えて、MFG還流下にて3時間加熱し、スルホン酸シクロヘキシルエステルを分解させスルホン酸とした。得られた反応混合物を、室温まで冷却後水:3Lの入ったビーカーに移し、高分子化合物水溶液を調製した。

0083

1,3,5-ベンゼントリオールを定法によりニトロ化して得られる2-ニトロベンゼン-1,3,5-トリオール:12gを、ヨウ化エチル:33g、炭酸カリウム:29gとN,N-ジメチルアセトアミド:30mL中、80℃で5時間反応させた後、水:300mL中に注ぎ、析出した固体を濾過、水洗して、2-ニトロ-1,3,5-トリエトキシベンゼン:13.4gを得た。2-ニトロ-1,3,5-トリエトキシベンゼン:12.8gをイソプロピルアルコール:80mL中、鉄粉:28g、塩化アンモニウム:2.85g、水:8.4mLを加えて90℃で2時間反応させた後、酢酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣に濃塩酸:6mLを加え、少量のアセトンで洗浄して、2,4,6-トリエトキシアニリン塩酸塩:4.7gを得た。2,4,6-トリエトキシアニリン・塩酸塩:24.37gをメタノール:400mLに溶かし、氷冷後、濃塩酸:20mLで酸性にした。この溶液に亜硝酸ナトリウム:13.12gを水:90mLに溶かした溶液をゆっくりと加え、2時間攪拌した。2時間後、反応溶液を先に調製した高分子化合物水溶液にゆっくりとそそぎ込むと固体が析出した。析出した固体を濾過し、蒸留水で洗浄後、減圧乾燥すると極性変換高分子化合物(5):118gが得られた。他の極性変換高分子化合物についても同様に合成することができる。

0084

0085

また、ヨードニウムヨージドを得る方法として、Bull.Chem.Soc.Jpn.,70,219-224(1997)Bull.Chem.Soc.Jpn.,70,1665-1669(1997)Bull.Chem.Soc.Jpn.,70,115-120(1999)、J.Amer.Chem. Soc.,82,725-731(1960)、J.Amer.Chem.Soc.,81,342-346(1959)記載の方法などを使用することができる。スルホニウムヨージドを得る他の方法として、J.Amer.Chem.Soc.,91,145-150(1969)に記載の方法などが使用することができる。次に、画像形成層に含有されうる極性変換高分子化合物以外の構成成分について説明する。

0086

光熱変換剤〕本発明の平版印刷版用原版は、極性変換高分子化合物のみから成る画像形成層であっても、フィルムを介した任意の波長の活性放射線の照射により画像を形成することが可能であるが、近年のレーザー光線のような指向性の高い活性放射線を用いた、フィルムを用いずに直接印刷版用原版に画像を形成するコンピュータートゥプレート技術に適応した印刷版用原版とするために、画像形成層に光熱変換剤を添加することが好ましい。本発明において好ましく使用される光熱変換剤は、波長760〜1200nmの光を有効に吸収する染料又は顔料である。より好ましくは、波長760〜1200nmに吸収極大を有する染料又は顔料である。染料としては、市販の染料及び文献(例えば「染料便覧有機合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染料フタロシアニン染料カルボニウム染料キノンイミン染料、メチン染料シアニン染料、金属チオレート錯体等の染料が挙げられる。

0087

好ましい染料としては例えば、シアニン染料、メチン染料、ナフトキノン染料スクワリリウム色素等を挙げることができる。また、近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、置換されたアリールベンゾ(チオピリリウム塩、トリメチンチアピリリウム塩、ピリリウム系化合物、シアニン色素ペンタメチンチオピリリウム塩等やピリリウム化合物も好ましく用いられる。また、染料として好ましい別の例として米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料を挙げることができる。これらの染料のうち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙げられる。

0088

本発明において使用される顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。顔料の種類としては、黒色顔料黄色顔料オレンジ色顔料褐色顔料赤色顔料紫色顔料青色顔料緑色顔料蛍光顔料金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料アゾレーキ顔料縮合アゾ顔料キレートアゾ顔料フタロシアニン系顔料アントラキノン系顔料ペリレン及びペリノン系顔料チオインジゴ系顔料キナクリドン系顔料ジオキサジン系顔料イソインドリノン系顔料キノフタロン系顔料染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料カーボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラックである。

0089

これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理をほどこして用いてもよい。表面処理の方法には樹脂ワックス表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤エポキシ化合物ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。

0090

顔料の粒径は0.01〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05〜1μmの範囲にあることが更に好ましく、特に0.1〜1μmの範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.01μm未満のときは分散物の画像形成層の塗布液中での安定性の点で好ましくなく、また、10μmを越えると塗布後の画像形成層の均一性の点で好ましくない。顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミルアトライター、パールミルスーパーミル、ボールミルインペラーデスパーザー、KDミル、コロイドミルダイナトロン、3本ロールミル加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。

0091

これらの染料若しくは顔料は、本発明の平版印刷版用原版の画像形成層の全固形物分に対し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、染料の場合特に好ましくは0.5〜10重量%、顔料の場合特に好ましくは1.0〜10重量%の割合で添加することができる。顔料若しくは染料の添加量が0.01重量%未満であると感度が低くなり、また50重量%を越えると印刷時非画像部に汚れが発生しやすい。

0092

固体粒子〕本発明の画像形成層には、光熱変換剤の他に固体粒子を添加しても良い。固体粒子は、画像形成層の除去性を挙げると共に、熱伝導率分布を変化させて画像形成層で発生した熱を効率よく利用できる粒子が好ましい。かかる固体粒子としては、無機粒子有機粒子、及び金属粒子が挙げられる。無機粒子としては、例えば酸化亜鉛二酸化チタン酸化鉄ジルコニア等の金属酸化物無水ケイ酸含水ケイ酸カルシウム及び含水ケイ酸アルミニウム等それ自体は可視域に吸収を持たないホワイトカーボンとも呼ばれている珪素含有酸化物クレータルクカオリン、ふっ石等の粘土鉱物粒子等が使用できる。また、金属粒子としては、例えばアルミニウム、銅、ニッケル、銀、鉄等が使用できる。無機粒子又は金属粒子は10mm以下、好ましくは0.01〜10mm、さらに好ましくは0.1〜5mmの平均粒径を有する。

0093

無機粒子又は金属粒子の平均粒径が0.01mmを下回ると、画像形成層の除去性、熱伝導率分布変化は、効果が見られるほど改良されない。10mmを上回ると、印刷物解像度が悪くなったり、支持体との接着性極端に悪くなって画像部の強度が低下する。無機粒子又は金属粒子は、他の成分が好ましい含有量で使用されている限り、どのような含有量でも使用することができるが、含有する場合は画像形成層の全固形分に対し2〜90重量%が好ましく、5〜80重量%がより好ましい。粒子の含有量が2重量%を下回ると、画像形成層の除去性、熱伝導率分布変化は、効果が見られるほど改良されない。また、90重量%を上回ると、印刷物の解像度が悪くなったり、支持体との接着性が極端に悪くなって画像部の強度が低下することがある。

0094

粒状物として無機粒子又は金属粒子以外に有機粒子も使用できる。有機粒子は画像形成層の除去性を挙げると共に、熱伝導率分布を変化させて画像形成層で発生した熱を効率よく利用できるものであれば特に限定はしないが粒状物の有機粒子としては樹脂粒子が使用できる。使用の際に次の注意払うことが必要である。樹脂粒子を分散させる際に溶剤を用いるときはその溶剤に溶解しない樹脂粒子を選択するか、樹脂粒子を溶解しない溶剤を選択する必要がある。また、樹脂粒子を熱可塑性ポリマーと熱により分散させる際には樹脂粒子が分散させるときの熱により溶融したり、変形したり、分解しないような物を選択する必要がある。

0095

これらの注意点を軽減する物として、架橋された樹脂粒子を好ましく使用することができる。有機粒子は0.01〜10mm、好ましくは0.05〜10mm、さらに好ましくは0.1〜5mmの平均粒径を有する。有機粒子の平均粒径が0.01mmを下回ると、画像形成層の除去性、熱伝導率分布変化は、効果が見られるほど改良されない。10mmを上回ると、印刷物の解像度が悪くなったり、支持体との接着性が極端に悪くなって画像部の強度が低下する。有機粒子は、他の成分が好ましい含有量で使用されている限り、どのような含有量でも使用することができるが、含有する場合は2〜90重量%が好ましく、5〜80重量%がより好ましい。粒子の含有量が2重量%を下回ると、画像形成層の除去性、熱伝導率分布変化は、効果が見られるほど改良されない。また、90重量%を上回ると、印刷物の解像度が悪くなったり、支持体との接着性が極端に悪くなって画像部の強度が低下することもある。

0096

有機粒子としては、ポリスチレン粒子(粒径4〜10mm)、シリコーン樹脂粒子(粒径2〜4mm)等が挙げられる。架橋された樹脂粒子としては、例えば、2種以上のエチレン性不飽和モノマーから成るマイクロゲル(粒径0.01〜1mm)、スチレンとジビニルベンゼンとから成る架橋樹脂粒子(粒径4〜10mm)メチルメタクリレートとジエチレングリコールジメタクリレートとからなる架橋樹脂粒子(粒径4〜10mm)等、つまりアクリル樹脂のマイクロゲル、架橋ポリスチレン及び架橋メチルメタクリレート等が挙げられる。これらは乳化重合法ソープフリー乳化重合法シード乳化重合法、分散重合法懸濁重合法等の一般的な方法で調製される。

0097

また、溶液から無機粒子を調製することも可能である。例えば、エタノールなどの溶剤中に金属低級アルコキシドを加え、水及び酸もしくはアルカリの存在下により、該金属を含む無機粒子が得られる。できた無機粒子溶液を溶剤可溶の熱可塑性ポリマー溶液に加えて無機粒子分散溶液を作ることができる。或いは金属低級アルコキシドをさきに熱可塑性ポリマー溶液に加えてから水及び酸もしくはアルカリを添加し、該金属を含む無機粒子を得ることも可能である。熱可塑性ポリマーの前駆体溶液に金属低級アルコキシドを添加して無機粒子を作成する場合はポリマー前駆体を熱により熱可塑性ポリマーにするときにポリマー無機複合体のものが得られる。金属低級アルコキシドとしてはテトラエトキシシランテトラエトキシチタン等が使用できる。

0098

〔界面活性剤〕本発明の平版印刷版用原版の画像形成層中には、印刷条件に対する安定性を拡げるため、特開昭62-251740号公報や特開平3-208514号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59-121044号公報、特開平4-13149号に記載されているような両性界面活性剤を添加することができる。非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレートソルビタンモノパルミテートソルビタントリオレート、ステアリン酸モノグリセリドポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。両性界面活性剤の具体例としては、アルキルジ(アミノエチルグリシンアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2-アルキル-N-カルボキシエチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインやN-テトラデシル-N,N-ベタイン型(例えば、商品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げられる。上記非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の画像形成層全固形物中に占める割合は、0.05〜15重量%が好ましく、0.1〜5 重量%がより好ましい。

0099

〔その他構成成分〕本発明の平版印刷版用原版の画像形成層には、必要に応じて塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ポリエチレングリコールクエン酸トリブチルフタル酸ジエチルフタル酸ジブチルフタル酸ジヘキシルフタル酸ジオクチルリン酸トリクレジルリン酸トリブチルリン酸トリオクチルオレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用いられる。

0100

本発明の平版印刷版用原版の画像形成層は、通常上記各成分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布することにより、或いはさらに必要に応じて酸加水分解塩基加水分解熱分解光分解酸化還元等の種々の処理を行うことにより製造することができる。ここで使用する溶媒としては、テトラヒドロフラン、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2-メトキシエチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1-メトキシ-2-プロパノール、1-メトキシ-2-プロピルアセテート、ジメトキシエタン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、トルエン、酢酸エチル、乳酸エチル、乳酸メチル、ジメチルスルホキシド、水、スルホランγ-ブチロラクトン等を挙げることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独或いは混合して使用される。塗布液を調製する場合、溶媒中の上記画像形成層構成成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%である。

0101

塗布する方法としては、公知の種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコター塗布、回転塗布スプレー塗布カーテン塗布ディップ塗布エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。本発明の平版印刷版用原版の画像形成層中には、塗布性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62-170950号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、画像形成層全固形物分に対し、0.01〜1重量%であり、更に好ましくは0.05〜0.5重量%である。塗布、乾燥後に得られる画像形成層塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、一般的な平版印刷版用原版についていえば、0.1〜5.0g/m2の範囲であり、0.2〜2.5g/m2が好ましく、0.5〜2.0g/m2がより好ましい。

0102

〔支持体〕本発明の画像形成層を塗布すべき平版印刷版用原版に使用される支持体(基板)は、寸法安定性の良好な板状物であり、これまで印刷版の支持体として使用された公知のものはいずれも好適に使用することができる。かかる支持体としては、紙、プラスチックス(例えば、ポリエチレンポリプロピレンポリスチレン等)がラミネートされた紙、例えば、アルミニウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、鉄、銅等のような金属の板、例えば、二酢酸セルロース三酢酸セルロースプロピオン酸セルロース酪酸セルロース酪酸酢酸セルロース硝酸セルロースポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートポリビニルアセタール等のようなプラスチックスのフィルム、上記のような金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等が含まれるが、特にアルミニウム板が好ましい。アルミニウム板には純アルミニウム板及びアルミニウム合金板が含まれる。アルミニウム合金としては種々のものが使用でき、例えば、ケイ素、銅、マンガンマグネシウムクロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッケル等の金属とアルミニウムの合金が用いられる。これらの合金組成物には、いくらかの鉄及びチタンに加えてその他無視し得る程度の量の不純物を含むことが容認される。

0103

支持体は、必要に応じて表面処理される。例えば、平版印刷版用原版を作製する場合には、支持体の表面に、画像形成層を塗布するに先立って親水化処理が施される。また金属、特にアルミニウムの表面を有する支持体の場合には、砂目立て処理、ケイ酸ソーダ、弗化ジルコニウムカリウム燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、あるいは陽極酸化処理等の表面処理がなされていることが好ましい。また、米国特許第2,714,066号公報に記載されているように、砂目立てしたのち珪酸ナトリウム水溶液に浸漬処理したアルミニウム板、米国特許第3,181,461号公報に記載されているようにアルミニウム板を陽極酸化処理を行った後にアルカリ金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものも好適に使用される。上記陽極酸化処理は、例えば、燐酸クロム酸、硫酸、硼酸等の無機酸、若しくは蓚酸スルファミン酸等の有機酸又はこれらの塩の水溶液又は非水溶液の単独又は二種以上を組み合わせた電解液中でアルミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施される。

0104

表面処理としては、米国特許第3,658,662号公報に記載されているようなシリケート電着も有効である。これらの親水化処理は、支持体の表面を親水性とするために施される以外に、その上に設けられる画像形成層との有害な反応を防ぐ為や、該層との密着性を向上させるために施されるものである。アルミニウム板を砂目立てにより粗面化するに先立って、必要に応じて表面の圧延油を除去するため、あるいは清浄アルミニウム面表出させるためにその表面に前処理を施してもよい。通常、圧延油等の除去には、トリクレン等の溶剤、界面活性剤等が用いられている。また、清浄な面の表出のためには水酸化ナトリウム水酸化カリウム等のアルカリエッチング剤を用いる方法が広く行われている。

0105

砂目立て方法としては、機械的、化学的及び電気化学的な方法のいずれの方法も有効である。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラスト研磨法、軽石のような研磨剤水分散スラリーナイロンブラシで擦りつけるブラシ研磨法等があり、化学的方法としては、特開昭54−31187号公報に記載されているような鉱酸アルミニウム塩飽和水溶液に浸漬する方法が適しており、電気化学的方法としては塩酸硝酸又はこれらの組合せのような酸性電解液中で交流電解する方法が好ましい。このような粗面化方法のうち、特に特開昭55−137993号公報に記載されているような機械的粗面化と電気化学的粗面化を組合せた粗面化方法が、画像形成層の支持体への接着力が強いので好ましい。上記の如き方法による砂目立ては、アルミニウム板の表面の中心線表面粗さ(Ra)が0.3〜1.0μmとなるような範囲で施されることが好ましい。このようにして砂目立てされたアルミニウム板は必要に応じて水洗及び化学的にエッチングされる。

0106

エッチング処理液は、通常アルミニウムを溶解する塩基あるいは酸の水溶液より選ばれる。この場合、エッチングされた表面に、エッチング液成分から誘導されるアルミニウムと異なる被膜が形成されないものでなければならない。好ましいエッチング剤を例示すれば、塩基性物質としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸三ナトリウムリン酸二ナトリウムリン酸三カリウムリン酸二カリウム等;酸性物質としては硫酸、過硫酸リン酸、塩酸及びその塩等であるが、アルミニウムよりイオン化傾向の低い金属、例えば、亜鉛、クロム、コバルト、ニッケル、銅等の塩はエッチング表面に不必要な被膜を形成するため好ましくない。これらのエッチング剤は、使用濃度、温度の設定において、使用するアルミニウムあるいは合金の溶解速度が浸漬時間1分あたり0.3〜40g/m2になるように行なわれるのが最も好ましいが、これを上回るあるいは下回るものであっても差支えない、

0107

エッチングは上記エッチング液にアルミニウム板を浸漬したり、該アルミニウム板にエッチング液を塗布すること等により行われ、エッチング量が0.5〜10g/m2の範囲となるように処理されることが好ましい。上記エッチング剤としては、そのエッチング速度が早いという特長から塩基の水溶液を使用することが望ましい。この場合、スマットが生成するので、通常デスマット処理される。デスマット処理に使用される酸は、硝酸、硫酸、りん酸、クロム酸、フッ酸、ホウフッ化水素酸等が用いられる。エッチング処理されたアルミニウム板は、必要により水洗及び陽極酸化される。陽極酸化は、この分野で従来より行なわれている方法で行なうことができる。具体的には、硫酸、りん酸、クロム酸、蓚酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはそれらの二種類以上を組み合せた水溶液又は非水溶液中でアルミニウムに直流又は交流の電流を流すと、アルミニウム支持体表面に陽極酸化被膜を形成させることができる。

0108

陽極酸化の処理条件は使用される電解液によって種々変化するので一般には決定され得ないが、一般的には電解液の濃度が1〜80重量%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60アンペア/dm2、電圧1〜100V、電解時間30秒〜50分の範囲が適当である。これらの陽極酸化処理の内でも、とくに英国特許第1,412,768号公報に記載されている硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法及び米国特許第3,511,661号公報に記載されている燐酸を電解浴として陽極酸化する方法が好ましい。上記のように粗面化され、更に陽極酸化されたアルミニウム板は、必要に応じて親水化処理しても良く、その好ましい例としては米国特許第2,714,066号及び同第3,181,461号明細書に開示されているようなアルカリ金属シリケート、例えば珪酸ナトリウム水溶液又は特公昭36−22063号公報に開示されている弗化ジルコニウム酸カリウム及び米国特許第4,153,461号明細書に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法がある。

0109

〔その他の層〕支持体の裏面には、必要に応じてバックコートが設けられる。かかるバックコートとしては特開平5−45885号公報に記載の有機高分子化合物及び特開平6−35174号公報に記載の有機又は無機金属化合物加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。これらの被覆層のうち、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4等のケイ素のアルコキシ化合物が安価で入手し易く、それから得られる金属酸化物の被覆層が親水性に優れており特に好ましい。

0110

〔製版方法〕次に、本発明の平版印刷版用原版からの平版印刷版の製版方法について説明する。この平版印刷版用原版は、例えば、熱記録ヘッド等により直接画像様に感熱記録を施されたり、光によって画像様に露光されることで記録を施されたりする。像露光に用いられる活性光線の光源としては、例えば、水銀灯メタルハライドランプキセノンランプケミカルランプカーボンアーク灯等がある。放射線としては、電子線、X線イオンビーム遠赤外線等がある。またg線、i線、Deep-UV光、高密度エネルギービームレーザービーム)も使用される。レーザービームとしてはヘリウムネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrFエキシマレーザー、固体レーザー、半導体レーザー等が挙げられる。本発明においては、波長760〜1200nmの赤外線を放射する固体レーザー、半導体レーザーが特に好ましい。

0111

本発明の平版印刷版用原版は、上述の手法により画像記録された後、現像液により現像後、更に必要であればガム引きバーニング処理等を行った後、印刷機に版を装着し印刷を行うこともできる。また、本発明の平版印刷版用原版は、画像記録後直ちに(現像工程を経ずに)印刷機に版を装着し印刷を行うこともできる。この場合は、湿し水等により、加熱部或いは露光部が膨潤し、印刷初期に膨潤部が除去され、平版印刷版が形成される。即ち、本発明の平版印刷版用原版を使用する製版方法では、特に現像処理やその他の処理を経ることなく平版印刷版を製版し得る。

0112

また、近年、製版・印刷業界では製版作業の合理化および標準化のため、印刷版用自動現像機が広く用いられている。この自動現像機は、一般に現像部と後処理部からなり、印刷版を搬送する装置と各処理液槽およびスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液スプレーノズルから吹き付けて現像処理するものである。また、最近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイドロールなどによって印刷版を浸漬搬送させて処理する方法も知られている。このような自動処理においては、各処理液に処理量稼働時間等に応じて補充液を補充しながら処理することができる。また、実質的に未使用の処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。

0113

画像を記録した本発明の平版印刷版用原版を、上述のような自動現像機を用いて現像する場合には、従来のようなアルカリ強度の高い水溶液(補充液)を現像液に用いても良いが、より環境安全性が高く、取り扱いが容易な水や炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム炭酸水素カリウム有機カルボン酸塩などの弱塩基を含有した水溶液を用いることができる。また、現像液には、現像性の促進や抑制、現像カスの分散および印刷版画像部の親インキ性を高める目的で、必要に応じて種々の界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が挙げられる。

0114

更に現像液には必要に応じて、ハイドロキノンレゾルシン亜硫酸亜硫酸水素酸などの無機酸のナトリウム塩カリウム塩等の還元剤、更に有機カルボン酸消泡剤硬水軟化剤を加えることもできる。上記現像液を用いて現像処理された印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液アラビアガム澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理される。画像形成層を有する本発明の平版印刷版用原版に画像形成を行い印刷版として使用する場合の後処理としては、これらの処理を種々組み合わせて用いることができる。

0115

本発明の平版印刷版用原版は、画像露光し、現像し、水洗及び/又はリンス及び/又はガム引きして得られた平版印刷版に不必要な画像部(例えば原画フィルムのフィルムエッジ跡など)がある場合には、その不必要な画像部の消去が行われる。このような消去は、例えば特公平2−13293号公報に記載されているような消去液を不必要画像部に塗布し、そのまま所定の時間放置したのちに水洗することにより行う方法が好ましいが、特開平59−174842号公報に記載されているようなオプティカルファイバーで導かれた活性光線を不必要画像部に照射したのち現像する方法も利用できる。以上のようにして得られた平版印刷版は所望により不感脂化ガムを塗布した後、オフセット印刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。

0116

以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〜6〕
〔平版印刷版用原版(1)の調製〕厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質1050)をトリクロロエチレン洗浄して脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパミストン−水懸濁液を用いその表面を砂目立てし、水でよく洗浄した。この板を45℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエッチングを行い、水洗後、更に2%硝酸に20秒間浸漬して水洗した。このときの砂目立て表面のエッチング量は約3g/m2であった。次にこの板を7%硫酸を電解液として電流密度15A/dm2の直流で3g/m2の陽極酸化皮膜を設けた後、水洗乾燥した。得られたアルミニウム板を2.5wt%の3号珪酸ソーダ水溶液(70℃)に14秒間浸した後、水洗乾燥した。上記の処理済みのアルミニウム板に、下記のように調製した画像形成層塗布溶液[1]を回転数:150rpmで回転塗布し、80℃で3分間乾燥した。このときの固形分塗布量は1.2g/m2であった。以上のようにして平版印刷版用原版(1)を調製した。

0117

画像形成層塗布溶液[1]
・極性変換高分子化合物(1)[下記構造] 1.288g
赤外線吸収剤(1)[下記構造] 0.236g
・1-メトキシ-2-プロパノール24g
・メタノール24g

0118

[平版印刷版用原版(2)の調製]画像形成層塗布溶液[1]の代わりに、下記の画像形成層塗布溶液[2]を用いた以外は、平版印刷版用原版(1)と同様の手法により平版印刷版用原版(2)を調製した。なお、固形分塗布量は1.1g/m2であった。

0119

画像形成層塗布溶液[2]
・極性変換高分子化合物(2)[下記構造] 1.288g
・赤外線吸収剤(1)[下記構造] 0.236g
・1-メトキシ-2-プロパノール24g
・メタノール24g

0120

[平版印刷版用原版(3)の調製]画像形成層塗布溶液[1]の代わりに、下記の画像形成層塗布溶液[3]を用いた以外は、平版印刷版用原版(1)と同様の手法により平版印刷版用原版(3)を調製した。なお、固形分塗布量は1.1g/m2であった。

0121

画像形成層塗布溶液[3]
・極性変換高分子化合物(3)[下記構造] 1.288g
・赤外線吸収剤(2)[下記構造] 0.236g
・1-メトキシ-2-プロパノール24g
・メタノール24g

0122

[平版印刷版用原版(4)の調製]画像形成層塗布溶液[1]の代わりに、下記の画像形成層塗布溶液[4]を用いた以外は、平版印刷版用原版(1)と同様の手法により平版印刷版用原版(4)を調製した。なお、固形分塗布量は1.5g/m2であった。

0123

画像形成層塗布溶液[4]
・極性変換高分子化合物(4)[下記構造] 1.288g
・赤外線吸収剤(1)[下記構造] 0.236g
・フッ素系界面活性剤メガファックF-177 0.06g
(大日本インキ化学工業(株)製)
・1-メトキシ-2-プロパノール24g
・メタノール24g

0124

[平版印刷版用原版(5)の調製]平版印刷版用原版(1)の調製時と同様の処理を施したアルミニウム板に、下記のように調製した画像形成層塗布溶液[5]をペイントシェーカーにより1時間良く振とうした後、ロッドバー#10で塗布し、80℃にて3分間乾燥した。乾燥後の塗布重量は1.3g/m2であった。以上のようにして平版印刷版用原版(5)を調製した。

0125

画像形成層塗布溶液[5]
・極性変換高分子化合物(5)[下記構造] 3.56g
・赤外線吸収剤(2)[下記構造] 0.236g
シリカゲル粒子サイリシア#445 0.5g
(富士シリシア化学社製)
ガラスビーズ5.0g
・1-メトキシ-2-プロパノール24g
・メタノール24g

0126

[平版印刷版用原版(6)の調製]画像形成層塗布溶液[5]の代わりに、下記の画像形成層塗布溶液[6]を用いた以外は、平版印刷版用原版(5)と同様の手法により平版印刷版用原版(6)を調製した。なお、固形分塗布量は1.5g/m2であった。

0127

画像形成層塗布溶液[6]
・極性変換高分子化合物(6)[下記構造] 3.56g
・赤外線吸収剤(1)[下記構造] 0.236g
・フッ素系界面活性剤メガファックF-177 0.06g
(大日本インキ化学工業(株)製)
・シリカゲル粒子サイリシア#445 0.5g
(富士シリシア化学社製)
・1-メトキシ-2-プロパノール24g
・メタノール24g

0128

0129

0130

〔平版印刷版用原版の性能評価〕上記のようにして実施例1〜6の順に作製した平版印刷版用原版(1)〜(6)を、波長840nmの赤外線を発する半導体レーザーにより主走査速度2.0m/sで露光した。露光後、平版印刷版用原版(1)〜(3)は蒸留水に、(4)〜(6)は1Nの炭酸ナトリウム水溶液にそれぞれ1分間浸漬し、光学顕微鏡により非画像部の線幅観測した。その線幅に相当するレーザーの照射エネルギーを求めてこれを感度とした。また、同様に平版印刷版用原版(1)〜(6)を波長840nmの赤外線を発する半導体レーザーにより主走査速度2.0m/sと4.0m/sでそれぞれ露光した後、平版印刷版用原版(1)〜(3)に関しては何ら処理することなく、(4)〜(6)に関しては1Nの炭酸ナトリウム水溶液に1分間浸漬した後、ハイデルKOR−D機で通常通り印刷した。この際、3000枚目の印刷物の非画像部に汚れが発生しているかどうか、何枚良好な印刷物が得られるかを評価した。以上の結果を表1に示す。

0131

0132

表1から明らかなように、本発明に係る各実施例の平版印刷版用原版(1)〜(6)は何れも感度が高く、2.0m/s、4.0m/sの何れの走査速度で露光しても3000枚目の印刷物非画像部には汚れが無く、良好な印刷物が40000枚以上得られ、満足すべき結果を得た。

発明の効果

0133

以上説明したように、本発明の平版印刷版用原版は、画像形成層に特定の官能基を有し、活性光線の照射及び/又は加熱により、親水性に変化する疎水性高分分子化合物を含有させることによって、高感度であり、且つ残色、汚れのない印刷物を与えることが可能である。特に赤外線を放射する固体レーザー又は半導体レーザー等を用いて記録することにより、ディジタルデータから直接製版可能な平版印刷版用原版を提供することができる。また、水又は弱アルカリ水溶液現像可能な、或いは画像書き込み後、湿式現像処理や擦り等の特別な処理を必要としない、極めて簡便な実用性を有する平版印刷版用原版提供することができるという効果を奏する。

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