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図面 (6)

課題

従来の有機導電性高分子では達成できなかった高い無次元熱電性能指数(ZT)を有するドープしたエメラジン型導電性ポリアニリン類超薄膜状物、それを用いた熱電材料およびその製法の提供。

解決手段

伸び分子配座分子立体配座)を有し、膜厚0.42〜1000nm、導電率150Ω−1cm−1以上をもつことを特徴とするドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物、それを用いた熱電材料およびその製法。

概要

背景

本発明者らは、先にカンファースルホン酸(CSA)でドープした高導電性ポリアニリン膜が初の有機材料として熱電変換材料として使用できる可能性があることを見出し、特願平11−126301号発明として出願した。しかし、さらに研究を進めたところ、実用的熱電材料としては、まだその熱電特性が充分でないことが判かり、従来導電性高分子材料では達成できなかった、実用化可能レベルの高い熱電特性における物理内部因子TPF)を有するドープしたエメラジン型導電性ポリアニリン類とその製造方法を特願2000−140831号発明として出願した。

概要

従来の有機導電性高分子では達成できなかった高い無次元熱電性能指数(ZT)を有するドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製超薄膜状物、それを用いた熱電材料およびその製法の提供。

伸び分子配座分子立体配座)を有し、膜厚0.42〜1000nm、導電率150Ω−1cm−1以上をもつことを特徴とするドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物、それを用いた熱電材料およびその製法。

目的

本発明の目的は、従来の有機導電性高分子では達成できなかった高い無次元熱電性能指数(ZT)を有するドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製超薄形膜状物、それを用いた熱電材料およびその製法を提供する点にある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

伸び分子配座分子立体配座)を有し、膜厚0.42〜1000nm、導電率150Ω−1cm−1以上をもつことを特徴とするドープしたエメラジン型導電性ポリアニリン類製膜状物

請求項2

ゼーベック係数が1×10−5VK−1以上である請求項1記載のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物。

請求項3

300Kで無次元熱電性能指数(ZT)が0.005以上であり、427Kで無次元熱電性能指数が0.015以上である請求項1または2記載のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物。

請求項4

請求項1〜3いずれか記載のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物よりなることを特徴とする熱電材料

請求項5

ポリアニリン類溶液基板上に塗布密度が6×10−7〜6×10−4gcm−2になるように塗布することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、超薄膜化したドープしたエメラジン型導電性ポリアニリン類製膜状物、それを用いた熱電材料およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

本発明者らは、先にカンファースルホン酸(CSA)でドープした高導電性ポリアニリン膜が初の有機材料として熱電変換材料として使用できる可能性があることを見出し、特願平11−126301号発明として出願した。しかし、さらに研究を進めたところ、実用的熱電材料としては、まだその熱電特性が充分でないことが判かり、従来導電性高分子材料では達成できなかった、実用化可能レベルの高い熱電特性における物理内部因子TPF)を有するドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類とその製造方法を特願2000−140831号発明として出願した。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明の目的は、従来の有機導電性高分子では達成できなかった高い無次元熱電性能指数(ZT)を有するドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製超薄膜状物、それを用いた熱電材料およびその製法を提供する点にある。

課題を解決するための手段

0004

本発明の第一は、伸び分子配座を有し、膜厚0.42〜1000nm、好ましくは0.42〜700nm、とくに好ましくは0.42〜500nm、導電率150Ω−1cm−1以上、好ましくは200Ω−1cm−1、とくに好ましくは260Ω−1cm−1をもつことを特徴とするドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物に関する。なお、伸びた分子配座とは、分子内の化学結合を切らず、ただ結合を軸に回転することでとることが可能な一連の異なる立体的分子構造のことであり、分子同士の並びと関係なく、一つ一つの分子が、例えば極端な場合には、棒のような立体的分子構造である。

0005

本発明の第二は、ゼーベック係数が1×10−5VK−1以上、好ましくは1.5×10−5VK−1以上、とくに好ましくは2×10−5VK−1以上である請求項1記載のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物に関する。

0006

本発明の第三は、300Kで無次元熱電性能指数(ZT)が0.005以上、好ましくは0.0075以上、とくに好ましくは0.01以上であり、427Kで無次元熱電性能指数が0.015以上、好ましくは0.02以上、とくに好ましくは0.03以上である請求項1または2記載のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物に関する。

0007

本発明の第四は、請求項1〜3いずれか記載のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物よりなることを特徴とする熱電材料に関する。

0008

本発明の第五は、ポリアニリン類溶液基板上に塗布密度が6×10−7〜6×10−4gcm−2、好ましくは6×10−7〜6×10−5gcm−2、とくに好ましくは6×10−7〜6×10−6gcm−2になるように塗布することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物の製造方法に関する。なお、ポリアニリンのような物質は、沸点が非常に高い極性溶媒しか使えないので、通常乾燥するのに例えば80℃に加熱して終夜保持する必要があるが、本発明の場合には加熱により1〜120分間という短い時間で乾燥できる条件設定を行うことが好ましい。このようにして得られた膜厚が1000nm以下となったドープしたエメラルジン型ポリアニリン類のフィルムは、驚くべきことに伸びた分子配座を有し、その結果、これを有しないことを前提に考えられる最善の導電率である100Ω−1cm−1よりも50%以上高い導電率をもつ膜状物が得られたのである。

0009

本発明において、改善を狙っている熱電特性とは、ゼーベック係数S、導電率σ熱伝導率κ、無次元熱電性能指数ZTなどがある。熱電特性がよいと熱(温度差)を電気換える効率や電気を用いて冷却する効率を高めることができる。なお、前記ゼーベック係数S、導電率σ、熱伝導率κおよび無次元熱電性能指数ZTは、

0010

本発明において、前記熱電特性の測定は、10〜10−4mAの定電流を流すことのできる定電流発生装置温度制御が室温から1000℃まで可能な電気炉小型ヒータおよび図6に示す精密電位差測定装置(0.1μVまで測定可能)を用い、ポリアニリン類の膜を図のようにセットし、温度毎のゼーベック係数Sや導電率σを測定することなどにより求めることができる。具体的に説明するとPt→の部分は白金線であり、左から右に電流を流す。またポリアニリン類の膜上にはPt/Pt−Rh/Ptよりなる熱電対を設け、Pt−Pt間電位を測定し、Pt/Pt−Rh熱電対で温度を測定する。

0011

本発明に用いるドーピング剤は、ポリアニリン類に対する機能性酸とくに、カンファースルホン酸(CSA)、ドデシルベンゼンスルホン酸(DBS)、2−ナフタレンスルホン酸リン酸などを挙げることができる。

0012

本発明で用いる溶剤は、とくに制限はないが、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシドDMSO)、m−クレゾールジメチルフランDMF)、N,N′−ジメチルプロピレン尿素(DMPU)、クロロホルムトルエンキシレンなどを例示することができる。

0013

本発明のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類としては、N−置換アニリン以外のものであれば何でもよく、それ以外に特別の制限はないが、一つの代表グループとしては下記反応式で得られるものを例示することができる。また、分子量は通常1万〜100万のものを使用する。

0014

ID=000002HE=080 WI=130 LX=0400 LY=1150
(式中、R1、R2、R3、R4は、水素アルキル基アリール基ハロゲンスルホン酸基カルボキシル基ニトリル基よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた基であり、Aはドーピング剤である酸基であり、yは全ポリアニリン類中におけるキノイド型構造の割合を示し、nはアニリン単位の数を示す。)

0015

ドープしたエメラルジン型ポリアニリン類製膜状物調製用混合溶液におけるポリアニリン類とドーパントの割合は、ポリアニリン類のアニリン単位に対してのモル比で通常0.2〜2.0、好ましくは0.3〜1.0、とくに好ましくは0.35〜0.55であり、ポリアニリン類とドーパントの総量の溶媒に対する重量含有率は、通常1〜10重量%、好ましくは3〜8重量%、とくに好ましくは4〜5重量%である。

0016

前記ポリアニリン類とドーパントおよび溶媒との混合溶液に、その溶解状態を向上させる目的で超音波処理を行うことが望ましい。超音波処理機の出力は110〜930W、液温は20〜55℃、処理時間は1〜10時間程度であるが、液温はドーパントや溶媒の沸点によって変化する。このようにして得られた溶液は遠心分離などの手段によって不溶分を完全に除去することが好ましい。

0017

不溶分を除去したポリアニリン類溶液は、流延成形スピンコートなどの手段で薄膜に成形する。溶液濃度をうすくすれば流延成形でもかなり膜厚を薄くすることができる。

0018

前記塗布密度は、

0019

本発明における製膜手段は、とくに制限するものではないが、スピンコート法スプレー法などを用いることができる。

0020

本発明のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物は、1000nm以上の厚いドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物に比べ、無次元熱電性能指数(ZT)が4倍以上、好ましくは6倍以上向上している点が特徴的である。

0021

本発明における熱電材料とは、温度差を直接電力に変換したり、反対に電力直接温度差に変換する材料であり、可動部がなく直接変換できる点が特徴的である。具体的には体温で動く時計振動のない冷蔵庫ワイン冷却保存用)、レーザの冷却、人工衛星での温度差利用発電自動車などの廃熱利用発電、小さい温度差を利用した発電、液化天然ガスなどの冷廃熱を利用した発電、ペルチエ効果を利用して電力を用いた電子冷却材などがある。とくに本発明のものは膜状物であるから対象物サンドイッチ状に挟んで廃熱発電、ペルチエ効果による冷却材として極めて有用である。

0022

以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれにより何等限定されるものではない。

0023

実施例1
アニリンを重合温度−8℃〜−6℃で化学酸化重合することにより得られた重量平均分子量(Mw)99000、分散度(Mw/Mn)=3.20のポリアニリン1.0gを(±)−10−カンファースルホン酸1.2g、m−クレゾール24.9gの混合液に溶解し、液温20〜55℃において、110〜930W、38KHzの超音波処理を4時間行い、溶解とドーピングを充分に進行させた後、遠心分離を行って不溶解分を除去した。このようにして得られたドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン溶液を基板上に2×10−3gcm−2の塗布密度でスピンコートし、80℃で10分間加熱して、図1に示すような480nmの膜厚のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリンフィルムを得た。この膜を20Torr〜10−4Torrの減圧下60℃で24時間乾燥処理して熱電特性測定用サンプルとした。

0024

この薄いドープしたエメラルジン型ポリアニリン類製膜状物は、図2黒丸に示すように無次元熱電性能指数(ZT)が300Kのとき0.12;361Kのとき0.017;427Kのとき0.03という高い値を示した。一方、従来報告(Journal of Applied Physics,Vol.8,No.6,pp3111〜3117)された導電性有機高分子(比較例1に相当)の中で無次元熱電性能指数(ZT)の一番大きな値は300Kで0.01;361Kのとき0.017;427Kのとき0.03という低い値である。また、本実施例のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン類製膜状物は、図3の黒丸に示すように300Kで150Ω−1cm−1以上の高い導電率と、図4の黒丸に示すように2×10−5VK−1以上の大きなゼーベック係数を示した。

0025

比較例1
実施例1のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン溶液を石英ガラス基板上に5×10−4gcm−2の塗布密度で塗布し、80℃で250分加熱して、1200nmの膜厚のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリンフィルムを得た。この膜を20Torr〜10−4Torrの減圧下60℃で24時間乾燥処理して熱電特性測定用サンプルとした。この厚い膜は、図2白丸に示すように実施例1の膜に比べて1桁低い10−3以下の無次元熱電性能指数を示し、図3の白丸のように300Kで100Ω−1cm−1以下の低い導電性を示し、また図4の白丸に示すように1.2×10−5VK−1程度の低いゼーベック係数を示した。

0026

実施例2
実施例1のドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン膜のUV−Vis−near IRの透過型反射型スペクトル図5に示す。図中、上のスペクトル(a)は、石英基板上のフィルムに対して垂直に光を入射し、透過光を測定して得られた透過型スペクトルであり、下のスペクトル(b)は、前記透過型スペクトルの測定に用いたフィルムと同一のフィルムに対して斜め方向から光を入射して、反射光を測定して得られた反射型スペクトルである。波長1000nm以上での吸収が強いほど「伸びた分子配座」をとることになる。この透過型スペクトルと反射型スペクトルの違いは、膜の分子配座が均一でなく、基板に近いほどより伸びた分子配座が存在することを意味している。直接に分子配座の様子(分子配座の伸び具合と伸びたものの割合など)を解析する方法としてX線結晶構造解析などがあるが、ポリアニリン膜のような非結晶質のものに対してはX線結晶構造解析を利用できないので、本件では近赤外領域吸収測定で解析した。

発明の効果

0027

発熱するのが避けられないデバイス、たとえばEL素子やLSIなどに本発明の方法で極めて薄いドープしたエメラルジン型導電性ポリアニリン膜を形成し、これに電流を流すことにより、直接冷却することが可能となった。

図面の簡単な説明

0028

図1実施例1で得られた膜の断面の透過型電子顕微鏡写真である。
図2実施例1と比較例1で得られた膜を300K〜430Kの温度範囲で測定した無次元熱電性能指数を示す。図中黒丸は、実施例1の無次元熱電性能指数であり、白丸は、比較例1の無次元熱電性能指数である。
図3実施例1と比較例1で得られた膜を300K〜430Kの温度範囲で測定した導電率を示す。図中黒丸は、実施例1の導電率を示し、白丸は、比較例1の導電率を示す。
図4実施例1と比較例1で得られた膜を300K〜430Kの温度範囲で測定したゼーベック係数を示す。図中黒丸は、実施例1のゼーベック係数を示し、白丸は、比較例1のゼーベック係数を示す。
図5実施例1で得られた膜のUV−Vis−near IRの透過型aと反射型bのスペクトルである。但し、横軸は波長(nm)で、縦軸吸光度である。
図6本発明の熱電特性測定のための装置の概略図である。

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