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技術 含フッ素共重合体組成物

出願人 ユニマテック株式会社
発明者 榎田貴司山田起正
出願日 2000年9月20日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 2000-284639
公開日 2002年4月2日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2002-097329
状態 特許登録済
技術分野 高分子物質の処理方法 高分子成形体の製造 高分子組成物
主要キーワード 製品原材料 含ヨウ素化合物 ブレンド割合 オートクレーブ内温度 強度改善効果 ジヨードパーフルオロエタン パーオキサイド系架橋剤 ジブロモヘキサフルオロプロパン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年4月2日)のものです。
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課題

共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物であって、補強剤となる無機充填剤を添加しない場合にあっても、機械的特性、特に耐圧縮永久歪特性にすぐれた架橋成形品を与え得るものを提供する。

解決手段

共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン共重合体であるフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物。

概要

背景

含フッ素エラストマーは、耐熱性耐油性耐薬品性などにすぐれており、それの加硫成形品は、オイルシール、Oリングパッキンガスケット等の各種シール材として広く用いられている。しかしながら、含フッ素エラストマーの架橋成形品にシール材として実用上十分な硬さ、強度および耐圧縮永久歪特性を付与するためには、カーボンブラックシリカ等の補強性充填剤の配合が不可欠であった。

一方、耐熱性や耐薬品性が要求されるシール材の中でも、半導体製造装置医療用材料食品工業などの用途に用いられるものについては、これらのシール材と接する製品製品原材料などを汚染することが望ましくないため、無機充填剤受酸剤架橋促進剤着色剤等の各種無機添加剤の配合が好ましくない場合もみられる。

本出願人は先に、ロール加工性および成形性にすぐれ、また機械的強度にすぐれた架橋成形性を与え得る含フッ素共重合体組成物として、共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物を提案している(特開平11-315180号公報)。

ここでは、共通の架橋剤と反応する反応点が導入されたフッ素樹脂として、フッ化ビニリデンおよびテトラフルオロエチレンよりなる群から選ばれた少くとも一種単量体と、ヘキサフルオロプロペンクロロトリフルオロエチレンおよび炭素数1〜3の低級アルキル基を有するパーフルオロ(低級アルキルビニルエーテル)よりなる群から選ばれた少くとも一種の単量体との共重合体などが好んで用いられている。

概要

共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物であって、補強剤となる無機充填剤を添加しない場合にあっても、機械的特性、特に耐圧縮永久歪特性にすぐれた架橋成形品を与え得るものを提供する。

共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン共重合体であるフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物。

目的

本発明の目的は、共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物であって、補強剤となる無機充填剤を添加しない場合にあっても、機械的特性、特に耐圧縮永久歪特性にすぐれた架橋成形品を与え得るものを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

請求項2

含フッ素エラストマーがフッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)3元共重合体である請求項1記載の含フッ素共重合体組成物。

請求項3

パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する請求項1または2記載の含フッ素共重合体組成物。

請求項4

パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点がヨウ素および/または臭素基である請求項3記載の含フッ素共重合体組成物。

請求項5

請求項1または2記載の含フッ素共重合体組成物およびパーオキサイド系架橋剤を含有してなる架橋性組成物

請求項6

無機充填剤を含有しない請求項5記載の架橋性組成物。

請求項7

請求項5または6記載の架橋性組成物を架橋成形して得られたシール材

請求項8

共通の架橋剤と反応する架橋点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン共重合体とをそれぞれ水性ラテックスとして混合し、共凝析させることを特徴とする含フッ素共重合体組成物の製造法

技術分野

200℃ (%) 39 29 32 34 36 63 43

背景技術

0001

本発明は、含フッ素共重合体組成物に関する。更に詳しくは、含フッ素エラストマーフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物に関する。

0002

含フッ素エラストマーは、耐熱性耐油性耐薬品性などにすぐれており、それの加硫成形品は、オイルシール、Oリングパッキンガスケット等の各種シール材として広く用いられている。しかしながら、含フッ素エラストマーの架橋成形品にシール材として実用上十分な硬さ、強度および耐圧縮永久歪特性を付与するためには、カーボンブラックシリカ等の補強性充填剤の配合が不可欠であった。

0003

一方、耐熱性や耐薬品性が要求されるシール材の中でも、半導体製造装置医療用材料食品工業などの用途に用いられるものについては、これらのシール材と接する製品製品原材料などを汚染することが望ましくないため、無機充填剤受酸剤架橋促進剤着色剤等の各種無機添加剤の配合が好ましくない場合もみられる。

0004

本出願人は先に、ロール加工性および成形性にすぐれ、また機械的強度にすぐれた架橋成形性を与え得る含フッ素共重合体組成物として、共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物を提案している(特開平11-315180号公報)。

発明が解決しようとする課題

0005

ここでは、共通の架橋剤と反応する反応点が導入されたフッ素樹脂として、フッ化ビニリデンおよびテトラフルオロエチレンよりなる群から選ばれた少くとも一種単量体と、ヘキサフルオロプロペンクロロトリフルオロエチレンおよび炭素数1〜3の低級アルキル基を有するパーフルオロ(低級アルキルビニルエーテル)よりなる群から選ばれた少くとも一種の単量体との共重合体などが好んで用いられている。

課題を解決するための手段

0006

本発明の目的は、共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物であって、補強剤となる無機充填剤を添加しない場合にあっても、機械的特性、特に耐圧縮永久歪特性にすぐれた架橋成形品を与え得るものを提供することにある。

発明を実施するための最良の形態

0007

かかる本発明の目的は、共通の架橋剤と反応する反応点をそれぞれに有する含フッ素エラストマーおよびフッ化ビニリデン-テトラフルオロエチレン共重合体であるフッ素樹脂よりなる含フッ素共重合体組成物によって達成される。

0008

本発明で用いられる含フッ素エラストマーとしては、分子内にフッ素原子を有する弾性重合体であって、フッ化ビニリデン[VdF]およびテトラフルオロエチレン[TFE]なる群から選ばれた少くとも一種の単量体と、含フッ素重合体に弾性を付与するヘキサフルオロプロペン[HFP]、クロロトリフルオロエチレン[CTFE]、パーフルオロ(低級アルキルビニルエーテル)[FAVE]およびプロピレン[P]なる群から選ばれた少くとも一種の単量体との共重合体を含む、公知のすべての含フッ素エラストマーを用いることができる。

0009

具体的には、VdF-HFP共重合体、VdF-TFE-HFP3元共重合体、VdF-FAVE共重合体、VdF-TFE-FAVE3元共重合体、VdF-CTFE共重合体、VdF-TFE-CTFE3元共重合体、TFE-P共重合体、TFE-VdF-P3元共重合体、TFE-FAVE共重合体等が挙げられ、FAVEとしては好ましくはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(FMVE)が用いられる。また、これらの共重合体または3元共重合体に、エチレンやアルキルビニルエーテル等を更に共重合させたものを用いることもできる。これらの含フッ素エラストマーの中で、フッ素樹脂と組成物を形成し、最も良好な耐圧縮永久歪特性を示すものはVdF-TFE-FAVE3元共重合体である。

0010

これらの含フッ素エラストマー中に導入される、架橋剤と反応する反応点は、いずれの架橋系を選択するかによって決定される。架橋系としては、パーオキサイド架橋ポリオール架橋、アミン架橋、イソシアネート架橋、エポキシ架橋等従来公知の架橋系から選択することが可能であるが、好ましくはパーオキサイド架橋系が用いられる。

0011

パーオキサイド架橋系を選択する場合には、含フッ素エラストマー中にヨウ素基臭素基、ペルオキシ基不飽和基等の官能性基が結合されていることが必要であるが、官能性基導入の容易性からヨウ素基および/または臭素基の選択が好ましい。

0012

ヨウ素および臭素基の導入は、共重合反応によって含フッ素エラストマーを製造するに際し、反応系内に一般式InBrmR (ここで、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素基クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1または2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物共存させることによって行われる。かかる含ヨウ素臭素化合物としては、飽和または不飽和の、脂肪族または芳香族化合物であって、好ましくはnおよびmがそれぞれ1のものが使用される。

0013

鎖状の含ヨウ素臭素化合物としては、例えば1-ブロモ-2-ヨードテトラフルオロエタン、1-ブロモ-3-ヨードパーフルオロプロパン、1-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブタン、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロ(2-メチルプロパン)、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロブタン、モノブロモモノヨードパーフルオロペンタン、モノブロモモノヨードパーフルオロ-n-オクタン、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロヘキサン、1-ブロモ-1-ヨ−ド-2-クロロパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-クロロパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-2-クロロパーフルオロエタン、1,1-ジブロモ-2-ヨ−ドパフルオロエタン、1,2-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロエタン、1,2-ジヨード-2-ブロモパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1-ジフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-フルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-フルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-ヨード-2-ブロモ-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨード-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1-ヨード-2-ブロモ-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロブタン、2,4-ジブロモ-1-ヨードパーフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨード-3,3,4,4-テトラフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロモ-3,3,4,4-テトラフルオロブタン、1,1-ジブロモ-2,4-ジヨードパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-クロロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1-ジクロロエタン、1,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロパン、2,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロパン、1,3-ジヨード-2-ブロモパーフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨードエタン、1-ブロモ-2-ヨードプロパン、1-ヨード-2-ブロモプロパン、1-ブロモ-2-ヨードブタン、1-ヨード-2-ブロモブタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-トリフルオルメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン、1-ヨード-2-ブロモ-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨード-2-フェニルパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-2-フェニルパーフルオロエタン、3-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、3-ヨード-4-ブロモパーフルオロブテン-1、1-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、1-ヨード-4-ブロモパーフルオロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-3,4,4-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-3-ヨード-3,4,4-トリフルオロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-1,1,2-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-5-ヨードパーフルオロペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモパーフルオロペンテン-1、4-ブロモ-5-ヨード-1,1,2-トリフルオロペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモ-1,1,2-トリフルオロペンテン-1、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロメチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロエチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロプロピルエーテル、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロプロピルパーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロアリルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルメチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモパーフルオロエチルエチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモエチルエチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードエチル-2′-クロロエチルエーテル等が挙げられる。これらの含ヨウ素臭素化合物は、適宜公知の方法により製造することができ、例えば含フッ素オレフィン臭化ヨウ素を反応させることにより、モノブロモモノヨード含フッ素オレフィンが得られる。

0014

また、芳香族の含ヨウ素臭素化合物としては、例えばベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-ジヨード-1-ブロモ、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(2-ブロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、3,5-ビス(2-ブロモエチル)-1-(2-ヨードエチル)、3,5-ビス(2-ヨードエチル)-1-(2-ブロモエチル)、1-(3-ヨードプロピル)-2-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-4-(3-ブロモプロピル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(3-ヨードプロピル)、1-(4-ヨードブチル)-3-(4-ブロモブチル)、1-(4-ヨードブチル)-4-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(4-ヨードブチル)-1-(4-ブロモブチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-3-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(2-ヨードエチル)、1-ヨード-3-(2-ブロモエチル)、1-ヨード-3-(3-ブロモプロピル)、1,3-ジヨード-5-(2-ブロモエチル)、1,3-ジヨード-5-(3-ブロモプロピル)、1-ブロモ-3-(2-ヨードエチル)、1-ブロモ-3-(3-ヨードプロピル)、1,3-ジブロモ-5-(2-ヨードエチル)、1,3-ジブロモ-5-(3-ヨードプロピル)などの各置換体、パーフルオロベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-ジヨード-1-ブロモ等の各置換体が用いられる。

0015

また、ヨウ素基の導入は、共重合反応によって含フッ素エラストマーを製造するに際し、反応系内に一般式RIn (ここで、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nは1または2である)で表わされる飽和または不飽和の含ヨウ素化合物を共存させることによって行われる。

0016

上記一般式で表わされる飽和含ヨウ素化合物としては、例えば1,2-ジヨードパーフルオロエタン、1,3-ジヨードパーフルオロプロパン、1,4-ジヨードパーフルオロブタン、1,6-ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8-ジヨードパーフルオロオクタン等が挙げられ、好ましくは1,4-ジヨードパーフルオロブタンが用いられる。また、不飽和含ヨウ素化合物としては、例えばヨードトリフルオロエチレン、1-ヨード-2,2-ジフルオロエチレン、パーフルオロ(2-ヨードエチルビニルエーテル)等が挙げられる。

0017

更に、臭素基の導入は、共重合反応によって含フッ素エラストマーを製造するに際し、反応系内に飽和または不飽和の含臭素フッ素化化合物を共存させることによって行われる。これらの含臭素フッ素化化合物は、分子内に更に塩素原子を含むことができる。

0018

かかる含臭素フッ素化化合物としては、例えば1,2-ジブロモ-1-フルオロエタン、1,2-ジブロモ-1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1,1,2-トリフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1-クロロトリフルオロエタン、2,3-ジブロモ-1,1,1-トリフルオロプロパン、1,2-ジブロモヘキサフルオロプロパン、1,2-ジブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-クロロ-1,1,2-トリフルオロブタン、1,6-ジブロモパーフルオロヘキサン等の炭素数2〜10の飽和脂肪族化合物、2-ブロモ-1,1-ジフルオロエチレン、1,1-ジブロモジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、2-ブロモ-3,3,3-トリフルオロプロペン、4-ブロモ-1,1,2-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-3-クロロ-3,4,4-トリフルオロブテン-1等の炭素数2〜10の不飽和脂肪族化合物、あるいは1,2-ジブロモ-3,5-ジフルオロベンゼン、1,2-ジブロモ-4,5-ジフルオロベンゼン、1,4-ジブロモ-2,5-ジフルオロベンゼン、2,4-ジブロモ-1-フルオロベンゼン、1,3-ジブロモ-5-フルオロベンゼン、1,4-ジブロモ-2-フルオロベンゼン、1,2-ジブロモパーフルオロベンゼン、1,3-ジブロモパーフルオロベンゼン、1,4-ジブロモパーフルオロベンゼン等の芳香族化合物が用いられる。

0019

これらのヨウ素基および/または臭素基含有化合物は、単独または組合せて用いられるが、その選択は含フッ素エラストマーをフッ素樹脂とブレンドし、架橋成形する際の架橋条件やこれらの化合物の反応性などを考慮して決定される。

0020

用いられる含フッ素エラストマーの分子量は、含フッ素共重合体組成物の加工性機械的諸特性を考慮して決定されるが、分子量の指標としての還元粘度ηsp/cが、約0.3〜1.5dl/g、好ましくは約0.4〜1.3dl/gを有することが望ましい。

0021

このような範囲の溶液粘度に相当する分子量の含フッ素エラストマーを得るためには、必要に応じて重合反応時マロン酸エチルアセトンイソプロパノール等の連鎖移動剤が用いられるが、含ヨウ素臭素化合物が用いられる場合には、それ自体連鎖移動作用を有するので、特別な場合を除き、連鎖移動剤の添加は不要である。

0022

含フッ素エラストマー製造のための共重合反応は、乳化重合けん濁重合、溶液重合塊状重合等の任意の重合法によって行うことができるが、重合度を高めかつ経済性の面からは乳化重合法が好ましい。乳化重合反応は、過硫酸アンモニウム等の水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドックス系触媒として、パーフルオロオクタン酸アンモニウムパーフルオロヘプタンアンモニウム、パーフルオロノナン酸アンモニウム等またはそれらの混合物、好ましくはパーフルオロオクタン酸アンモニウムを乳化剤に用いて、一般に圧力約0〜10MPa・G、好ましくは約1〜5MPa・G、温度約0〜100℃、好ましくは約20〜80℃の条件下で行われる。その際、重合系内のpHを調節するために、Na2HPO4、NaH2PO4、KH2PO4等の緩衝能を有する電解質物質あるいは水酸化ナトリウムを添加して用いてもよい。

0023

含フッ素エラストマーとブレンドされるフッ素樹脂としては、含フッ素エラストマーと共通の架橋剤と反応する反応点を有するVdF-TFE共重合体であって、その共重合比VdF/TFEが99/1〜1/99モル%、好ましくは97/3〜10/90モル%、さらに好ましくは90/10〜65/35モル%のものが用いられる。VdFの共重合割合がこれ以上では架橋成形品の引張強さの改善が少なく、一方これ以下では耐圧縮永久歪特性が低下するようになる。

0024

VdF-TFE共重合体中には、VdFおよびTFEとの共重合性を有する単量体、例えばFAVE、CTFE、HFP、プロピレン、エチレン等を共重合させることもでき、その共重合割合は得られる含フッ素共重合体組成物に求められる性質阻害しない範囲内、一般には約30モル%以下である。

0025

このようなVdF-TFE共重合体中へのパーオキサイド架橋性反応点の導入は、VdF-TFE共重合体を製造する重合反応の際に、前記含ヨウ素臭素化合物InBrmRおよび/または前記含ヨウ素化合物RInを反応系に共存させることによって行われる。

0026

VdF-TFE共重合体を得るための重合反応は、含フッ素エラストマーの場合と同様に、乳化重合法によって行われることが好ましい。得られるVdF-TFE共重合体の分子量は、その指標としての極限粘度〔η〕が約0.5dl/g以上、好ましくは約0.8dl/g以上であることが望ましい。これ以下の値では、含フッ素共重合体組成物の架橋成形品の強度改善効果が小さくなる。

0027

なお、後述する如く、含フッ素共重合体組成物の製造は、含フッ素エラストマー水性ラテックスとVdF-TFE共重合体水性ラテックスとを混合するいわゆるラテックスブレンド法によって行われることが好ましい。

0028

含フッ素エラストマーとVdF-TFE共重合体とは、前者が約95〜55%、好ましくは約90〜60%、また後者が約5〜45%、好ましくは約10〜40%となるような重量比でブレンドされる。VdF-TFE共重合体のブレンド割合がこれより少ないと、含フッ素エラストマーの物性改善効果が少なく、一方これより多い割合でブレンドされると、耐圧縮永久歪特性が低下するようになる。

0029

ブレンド物の製造は、いずれも固体状に単離された含フッ素エラストマーとVdF-TFE共重合体とを、ミキシングロールニーダバンバリーミキサ等で混合、混練することによって行うこともできるが、いずれも乳化重合法で得られた含フッ素エラストマーの水性ラテックスとVdF-TFE共重合体の水性ラテックスとを、所望の固形分ブレンド割合になるような割合でラテックスブレンドし、それを凝析洗浄および乾燥する方法をとった方が、(a)凝析、洗浄および乾燥が1回で済む、(b)混練時間が短かい、(c)含フッ素エラストマーのVdF-TFE共重合体への分散性が向上するなどの利点がもたらされる。なお、水性ラテックスの凝析は、塩化カルシウム塩化ナトリウムカリミョウバン等の塩類水溶液中に、水性ラテックスを滴下することにより行われる。

0030

含フッ素エラストマーおよびVdF-TFE共重合体のブレンド物の架橋成形は、これら2種類の含フッ素ポリマーに導入された反応点の種類に応じた架橋剤を用いることによって行われる。

0031

含フッ素エラストマーおよびVdF-TFE共重合体中に、それぞれ約0.005〜0.050ミリモル/gポリマー、好ましくは約0.01〜0.04ミリモル/gポリマーの割合で導入されたヨウ素基あるいはこのような割合のヨウ素基と共に約0.005〜0.050ミリモル、好ましくは約0.01〜0.04ミリモル/gポリマーの割合で導入された臭素基が存在する場合には、有機過酸化物が架橋剤として用いられる。

0032

有機過酸化物としては、例えば2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パーオキサイドジクミルパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゼン、1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシパーオキサイド、α,α´-ビス(第3ブチルパーオキシ)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートが用いられる。

0034

パーオキサイド架橋系に配合される以上の各成分は、ブレンド物100重量部当り、有機過酸化物が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で、また共架橋剤が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合でそれぞれ用いられる。

発明の効果

0035

以上の各成分は、ミキシングロール、ニーダ、バンバリーミキサ等を用いて混練され、組成物が調製される。調製された組成物は、プレス成形機を用いて、約150〜220℃で約0.5〜10分間程度加熱することにより架橋成形されるが、必要に応じて約150〜250℃で約1〜20時間二次架橋が行われる。

0036

本発明に係る含フッ素共重合体組成物は、共通の架橋剤と反応する反応点を有する含フッ素エラストマーとVdF-TFE共重合体とを混合するだけで、特に補強性の無機充填剤を添加しない場合にあっても、良好な機械的特性、特に耐圧縮永久歪特性にすぐれた架橋成形品を与えることができ、またコスパーフォマンスの点でもすぐれている。

0037

次に、実施例について本発明を説明する。

0038

参考例1
内容積10Lのオートクレーブ内に、
脱イオン水3660ml
パーフルオロオクタン酸アンモニウム15g
Na2HPO4・12H20 11g
NaOH(pH調整用) 2.2g
仕込み窒素ガス置換した後減圧脱気した。そこに、
BrCF2CF2I 7.5g
CF2=CFOCF2CF2Br 15g
を仕込み、さらに次の単量体を仕込んだ。
フッ化ビニリデン[VdF] 814.5g(72.5モル%)
テトラフルオロエチレン[TFE] 175.5g(10.0モル%)
パーフルオロ(メチルビニルエーテル) [FMVE] 510.0g(17.5モル%)

0039

これらの各単量体を仕込んだ後、オートクレーブ内を攪拌すると、オートクレーブ内温度は50℃に昇温した。この時点で、過硫酸アンモニウム1.46gを加えて重合反応を開始させ、24時間反応を継続してオートクレーブ内のゲージ圧力が0であることを確認した後、オートクレーブの内温を室温迄冷却した。得られたラテックスを1重量%塩化カルシウム水溶液塩析し、乾燥させて、白色の含フッ素エラストマー1485g(重合率99%)を得た。

0040

参考例2
内容積10Lのオートクレーブ内に、
脱イオン水4500ml
パーフルオロオクタン酸アンモニウム15g
Na2HPO4・12H20 11g
を仕込み、窒素ガス置換した後減圧脱気した。そこに、
BrCF2CF2I 15g
を仕込み、さらに次の単量体を仕込んだ。
VdF 364g(78.5モル%)
TFE 156g(21.5モル%)

0041

これらの各単量体を仕込んだ後、オートクレーブ内を攪拌し、さらにオートクレーブ内温が70℃になる迄昇温した。このときのオートクレーブの内圧は2.4MPa・Gであった。この時点で、過硫酸アンモニウム2.0gを加えて重合反応を開始させた。反応が始まり、オートクレーブの内圧が2.3MPa・Gに降下したら、VdF/TFE=78.5/21.5(モル%)の混合ガスをオートクレーブ内に圧入し、内圧を2.4MPa・Gに戻した。

0042

このような操作を、生成ラテックスの固形分濃度が30重量%になる迄くり返し、所定の固形分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスパージして、反応を停止させた。得られたラテックスの一部を1重量%塩化カルシウム水溶液で塩析し、乾燥させて重合率をみると、その値は85%であった。

0043

参考例3
参考例2において、反応開始前仕込む単量体をVdF442g(89.9モル%)、TFE78g(10.1モル%)に、また重合反応開始後に仕込む混合ガス組成をVdF/TFE=89.9/10.1(モル%)にそれぞれ変更した。

0044

参考例4
参考例2において、反応開始前に仕込む単量体をVdF286g(65.6モル%)、TFE234g(34.4モル%)に、また重合反応開始後に仕込む混合ガス組成をVdF/TFE=65.6/34.4(モル%)にそれぞれ変更した。

0045

参考例5
参考例2において、BrCF2CF2Iの代りに、マロン酸ジエチル6.0gが用いられた。

0046

以上の各参考例で得られたVdF-TFE-FMVE3元共重合体またはVdF-TFE共重合体について、共重合組成(19F-NMRによる)、融点(DSC法による)、ヨウ素および臭素含有量(元素分析による)および還元粘度ηsp/c(1%メチルエチルケトン溶媒;35℃)または極限粘度〔η〕(0.25〜1.0%ジメチルホルムアミド溶媒;35℃)をそれぞれ測定した。得られた結果は、次の表1に示される。
表1
共重合組成(モル%) 融点 I含有 Br含有 ηsp/c 〔η〕
参考例 VdF TFE FMVE (℃) (mM/g) (mM/g) (dl/g) (dl/g)
1 73 10 17 - 0.01 0.03 1.0 -
2 80 20 - 135 0.02 0.02 - 1.0
3 90 10 - 140 0.02 0.02 - 0.90
4 65 35 - 150 0.02 0.02 - 1.1
5 90 10 - 134 - - - 0.97

0047

実施例1
参考例1で得られた含フッ素エラストマーラテックスと参考例2で得られたVdF-TFE共重合体ラテックスとを、それらの固形分重量比が90/10になるように混合し、撹拌した後、この混合水性ラテックスを1重量%塩化カルシウム水溶液で塩析し、水洗、乾燥して、含フッ素共重合体組成物Aを得た。

0048

この含フッ素共重合体組成物100重量部に2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5重量部およびトリアリルイソシアヌレート4重量部を加えてロール混練し、混練物について180℃、5分間のプレス架橋および200℃、4時間のオーブン架橋を行って、シートおよびOリングを架橋成形し、得られた架橋成形品について、次の各項目の測定を行った。
常態物性
硬さ(ショアーA)ASTMD-2240-81準拠
引張強さ ASTM D-412-83準拠
伸びASTM D-412-83準拠
圧縮永久歪
線径3.5mmのOリングを、50℃、100℃、150℃または200℃でいずれも70時間25%圧縮したものについて測定

0049

実施例2
実施例1において、固形分重量比が80/20に変更された。

0050

実施例3
実施例1において、固形分重量比が60/40に変更された。

0051

実施例4
実施例2において、VdF-TFE共重合体が参考例3で得られたものに変更された。

0052

実施例5
実施例2において、VdF-TFE共重合体が参考例4で得られたものに変更された。

0053

比較例1
実施例1において、VdF-TFE共重合体が用いられず、参考例1の含フッ素エラストマーが単体で用いられた。

0054

比較例2
実施例2において、VdF-TFE共重合体ラテックスとして、参考例5で得られたものが用いられた。この場合には、得られた架橋シートに不均一な縞模様がみられた。

0055

以上の各実施例および比較例における測定結果は、次の表2に示される。
表2
測定項目実-1 実-2 実-3 実-4 実-5 比-1 比-2
[常態物性]
硬さ (ショアーA) 55 64 70 63 65 48 63
引張強さ (MPa) 9.8 15.2 17.7 11.2 18.1 3.7 13.8
伸び(%) 400 500 470 440 480 360 470
[圧縮永久歪]
50℃、 (%) 21 20 25 22 26 22 30
100℃ (%) 25 24 26 25 25 26 27
150℃ (%) 38 22 27 25 33 41 30

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