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技術 生ゴミ処理方法及びその装置並びに該処理方法によって得られた有機肥料及び該生ゴミ処理方法に使用される醗酵助材

出願人 岩崎照皇神鋼造機株式会社
発明者 岩崎照皇平田和男松岡清
出願日 2000年9月27日 (20年9ヶ月経過) 出願番号 2000-293259
公開日 2002年4月2日 (19年3ヶ月経過) 公開番号 2002-096047
状態 特許登録済
技術分野 微生物・酵素関連装置 固体廃棄物の処理 破砕・粉砕(3) 溶解、混合、フローミキサー 回転容器形および振動形混合機 肥料
主要キーワード 棒状温度計 ゴミ粒子 潰し力 運転要領 排出頻度 前部温度 原料投入ホッパ 出口寄り
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

特殊なバクテリアを用いる事なく、自然環境で安定した好気性醗酵による生ゴミ分解処理を行う事のできる処理方法とその装置を提供する。

解決手段

木質材を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕装置Bによって粉砕して得られた木質粉砕物醗酵助材とし、これと生ゴミとを、攪拌手段16を備えた醗酵槽1内に投入して攪拌混合すると共に、該醗酵槽内通気7,8,9しつつ好気性雰囲気下で前記生ゴミを分解処理を行う。

概要

背景

ゴミは、野菜屑魚介類肉類の不要部等の食品調理残渣残飯等からなるものであって、各家庭は勿論、人の生活する全ての場所から不可避的に排出されるものであり、年々その量は増加傾向にある。又、生ゴミは、放置しておくと腐敗して悪臭を発生すると共に衛生的にも問題がある事から、多くの場合、公的機関により蒐集処理されているのが一般的である。

これら生ゴミの処理方法としては、一般には紙類可燃性プラスチック類と共に一般都市ゴミとして焼却処分されているが、係る生ゴミは水分が多いため重油バーナー高温に保持した燃焼炉投入して焼却する方式が通常の方式である。しかし乍ら、単にゴミを焼却するために重油燃焼させるのは資源の有効活用の観点から見ても問題の多い処理法であった。又、埋め立てに利用する方式もあるが、環境上大きな問題もあり、今後とも有効な処理法とは認められなくなってきている。

又、青果市場では、多量の野菜屑や果物等を主体とする生ゴミと共に、これらを輸送してきた木箱廃材市場内での移送に使用されるパレットの廃材が発生し、又、魚市場では、魚介類の残渣を主体とする生ゴミと共に、前記木箱やパレットの廃材が発生している。これらの生ゴミや廃材は、いずれも、焼却処分か埋め立て処分に付されている。

そこで、近年の環境問題に対する意識の高まりと共に、係る生ゴミを再資源化する方策が種々提案され、既に一部で実用化されている。その代表的な例としては、特定の微生物を添加したり或いは自然界に存在する微生物の作用によって分解させ、堆肥化する方法である。しかし乍ら、これらの方式では、減容率は小さく且つ堆肥化に長期間を要するのみならず、その普及に連れて生成される堆肥も増加し、特に、都市部では生成した堆肥自体の処分が次ぎなる問題として生じている。

そこで、生ゴミを好気性醗酵処理して分解させ、基本的には消滅させる消滅型処理法が種々提案されている。この方式は、特開平10−225673号公報や特開平9−192829号に示されている様に、有機性廃棄物中に微生物着床材としての「おが屑や籾殻等の基材」と共に「好気性バクテリア」を投入して混合と攪拌を行い、好気性醗酵させる方式である。

概要

特殊なバクテリアを用いる事なく、自然環境で安定した好気性醗酵による生ゴミの分解処理を行う事のできる処理方法とその装置を提供する。

木質材を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕装置Bによって粉砕して得られた木質粉砕物醗酵助材とし、これと生ゴミとを、攪拌手段16を備えた醗酵槽1内に投入して攪拌混合すると共に、該醗酵槽内通気7,8,9しつつ好気性雰囲気下で前記生ゴミを分解処理を行う。

目的

そこで本発明は、係る問題点に鑑み、特定の好気性醗酵用のバクテリアの購入の必要がなく、僅かな量の添加材を、生ゴミに添加するのみで安定した好気性醗酵が可能であり、更に装置の運転コストも安い、低コストで安全な処理方法とその処理方法に使用する装置を提供する事を目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

ゴミ醗酵助材を添加混合し、好気性雰囲気下で生ゴミを醗酵処理する生ゴミ処理方法において、剪定枝木箱廃材パレット廃材,建築廃木材等の廃木質材一種以上を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕装置によって粉砕して得られた木質粉砕物を醗酵助材とし、該醗酵助材と生ゴミとを、攪拌手段を備えた醗酵槽内投入して攪拌混合すると共に、該醗酵槽内に通気しつつ好気性雰囲気下で前記生ゴミを分解処理する事を特徴とする生ゴミ処理方法

請求項2

前記生ゴミを、前記スクリュー式粉砕装置に供給して粉砕処理した後に、前記醗酵槽内に投入する様にしてなる請求項1に記載の生ゴミ処理方法

請求項3

前記生ゴミを、前記廃木質材と共に前記スクリュー式粉砕装置に供給して粉砕するする請求項2に記載の生ゴミ処理方法

請求項4

前記生ゴミ及び前記廃木質材が、共に青果市場或いは魚市場等の農産物又は海産物を多量に売買する市場で発生するものである請求項1乃至3のいずれかに記載の生ゴミ処理方法

請求項5

生ゴミ及びその醗酵助材とからなる被処理体醗酵槽(1)内に投入するための投入部(2)と、前記醗酵槽(1)内から前記被処理体の醗酵残渣を排出するための排出部(3)と、前記醗酵槽(1)内で前記被処理体を攪拌する攪拌手段(16)と、前記被処理体を好気性醗酵させるために前記醗酵槽(1)内に空気を供給する通気手段とを備えた醗酵装置(A)と、一端側に被処理体投入口(46)を有し、他端側に多数の開口を有するトップカバー(44)が配置されてなる円筒状のシリンダー(41)と、該シリンダーの内面長手方向に沿って配置された複数条剪断刃部材(43)と、前記シリンダー内に回転可能に装入されたスクリュー(42)とを備え、該スクリューの回転により前記被処理体投入口(46)から前記トップカバー(44)に向けて送給される被処理体を、前記スクリュー(42)の外周面と前記剪断刃部材(43)とで剪断破砕すると共に、擦り潰して粉砕する様にしてなるスクリュー式粉砕装置(B)と、を備え該スクリュー式粉砕装置(B)の前記トップカバー(44)から排出された被処理体粉砕物が、前記醗酵槽(1)の被処理体投入口(2)に供給される様にしてなる事を特徴とする生ゴミ処理装置

請求項6

前記スクリュー式粉砕装置(B)の前記スクリュー(42)の先端部に、前記トップカバー(44)の内面に摺接するカッター(45)が配置されてなる請求項5に記載の生ゴミ処理装置

請求項7

前記シリンダー(41)の内部に対して、進退自在な抵抗棒(50)が該シリンダー(41)の先端部に配置されている請求項5又は6に記載の生ゴミ処理装置

請求項8

前記シリンダー(41)の内部に水を供給する水供給部(55)が形成されてなる請求項5乃至7のいずれかに記載の生ゴミ処理装置

請求項9

前記攪拌手段(16)は、タイマーにより間欠的に作動する様に構成されている請求項5乃至8のいずれかに記載の生ゴミ処理装置

請求項10

前記醗酵装置(A)は、正逆方向に切替え回転可能に横置された醗酵槽(1)と、該醗酵槽(1)の外面を囲繞する様に配置されたハウジング(4)とを有し、前記醗酵槽(1)の一端部には該醗酵槽の中心から偏位した位置に常時開口した被処理体供給用開口(5a)が形成され、該開口には前記ハウジング(4)を貫通して被処理体投入ホッパ(2)が接続され、前記醗酵槽(1)の他端部には該醗酵槽の中心から偏位した位置に常時開口した残渣排出用開口(6a)が形成され、該開口には醗酵残渣排出ダクト(3)が前記ハウジング(4)を貫通して外部に突出して形成され、前記醗酵槽(1)の逆転時に前記醗酵残渣を前記残渣排出用開口(6a)から排出する様にしてなる請求項5乃至9のいずれかに記載の生ゴミ処理装置

請求項11

生ゴミを好気性雰囲気下で醗酵処理して得られる有機肥料であって、剪定枝,木箱廃材,パレット廃材,建築廃木材等の廃木質材の一種以上を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕装置によって粉砕して得られた木質粉砕物を醗酵助材とし、該醗酵助材と生ゴミとを、攪拌手段を備えた醗酵槽内に投入して攪拌混合すると共に、該醗酵槽内に通気しつつ好気性雰囲気下で前記生ゴミを分解処理して得られた醗酵残渣からなる事を特徴とする有機肥料

請求項12

生ゴミを好気性雰囲気下で醗酵処理するための醗酵助材であって、剪定枝,木箱廃材,パレット廃材,建築廃木材等の廃木質材の一種以上を、スクリュー式粉砕装置によって、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉砕して大気中に押し出して得られた木質粉砕物からなる事を特徴とする木質粉砕物からなる醗酵助材

技術分野

0001

本発明は、生ゴミ処理方法とその装置に関するものであり、特に、自然界に存在する好気性醗酵菌によって生ゴミを分解処理する方法と、その醗酵処理に使用する装置並びに該処理方法によって得られる有機肥料及び前記処理方法に使用する醗酵助材に関するものである。

背景技術

0002

生ゴミは、野菜屑魚介類肉類の不要部等の食品調理残渣残飯等からなるものであって、各家庭は勿論、人の生活する全ての場所から不可避的に排出されるものであり、年々その量は増加傾向にある。又、生ゴミは、放置しておくと腐敗して悪臭を発生すると共に衛生的にも問題がある事から、多くの場合、公的機関により蒐集処理されているのが一般的である。

0003

これら生ゴミの処理方法としては、一般には紙類可燃性プラスチック類と共に一般都市ゴミとして焼却処分されているが、係る生ゴミは水分が多いため重油バーナー高温に保持した燃焼炉投入して焼却する方式が通常の方式である。しかし乍ら、単にゴミを焼却するために重油燃焼させるのは資源の有効活用の観点から見ても問題の多い処理法であった。又、埋め立てに利用する方式もあるが、環境上大きな問題もあり、今後とも有効な処理法とは認められなくなってきている。

0004

又、青果市場では、多量の野菜屑や果物等を主体とする生ゴミと共に、これらを輸送してきた木箱廃材市場内での移送に使用されるパレットの廃材が発生し、又、魚市場では、魚介類の残渣を主体とする生ゴミと共に、前記木箱やパレットの廃材が発生している。これらの生ゴミや廃材は、いずれも、焼却処分か埋め立て処分に付されている。

0005

そこで、近年の環境問題に対する意識の高まりと共に、係る生ゴミを再資源化する方策が種々提案され、既に一部で実用化されている。その代表的な例としては、特定の微生物を添加したり或いは自然界に存在する微生物の作用によって分解させ、堆肥化する方法である。しかし乍ら、これらの方式では、減容率は小さく且つ堆肥化に長期間を要するのみならず、その普及に連れて生成される堆肥も増加し、特に、都市部では生成した堆肥自体の処分が次ぎなる問題として生じている。

0006

そこで、生ゴミを好気性醗酵処理して分解させ、基本的には消滅させる消滅型処理法が種々提案されている。この方式は、特開平10−225673号公報や特開平9−192829号に示されている様に、有機性廃棄物中に微生物着床材としての「おが屑や籾殻等の基材」と共に「好気性バクテリア」を投入して混合と攪拌を行い、好気性醗酵させる方式である。

発明が解決しようとする課題

0007

係る従来の方法において、先ず、堆肥化する方法は、再資源化の道として有用な方式ではあるが、都市部では生成堆肥の需要が少なく処理仕切れない問題がある事は前述の通りであり、又、好気性醗酵による消滅型処理法では、各方式毎に異なる特定のバクテリアを使用する方法であるので、一般的に処理可能な条件範囲が狭く且つ生ゴミの特性や処理環境の影響に大きく左右される傾向が強い。特に、好気性醗酵に失敗して一旦嫌気性醗酵が生じると、腐臭を発生するばかりでなく、元の好気性醗酵に復元して安定化させるには長時間を要する等の運転上の問題点が存在している。

0008

又、消滅型処理と雖も残渣は必ず発生するが、この残渣を堆肥として使用するには、使用したバクテリアの農作物に対する安全性の観点から、一般農家同意を得るのが必ずしも容易ではない場合もある。

0009

又、従来法においては、例えば特開平10−211482号公報に記載の方法によると、生ゴミ100重量部に対して生ゴミ処理用配合物を1000〜5000重量部も添加しなければならず、処理すべき生ゴミよりも、これに添加する処理材の方が数十倍も多いという不合理な面も存在していた。

0010

更に、好気性醗酵用のバクテリアは、専門業者から継続して購入しなければならず、処理コストの面からは無視し得ない負担であった。

0011

そこで本発明は、係る問題点に鑑み、特定の好気性醗酵用のバクテリアの購入の必要がなく、僅かな量の添加材を、生ゴミに添加するのみで安定した好気性醗酵が可能であり、更に装置の運転コストも安い、低コストで安全な処理方法とその処理方法に使用する装置を提供する事を目的とするものである。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、係る観点の元になされたものであって、その特徴とするところは、生ゴミに醗酵助材を添加混合し、好気性雰囲気下で生ゴミを醗酵処理する生ゴミ処理方法であって、剪定枝,木箱廃材,パレット廃材,建築廃木材等の廃木質材一種以上を、加圧しつつ擦り潰しながら破砕及び粉砕して大気中に押し出す様にしてなるスクリュー式粉砕装置によって粉砕して得られた木質粉砕物を醗酵助材とし、この醗酵助材と生ゴミとを、攪拌手段を備えた醗酵槽内に投入して両者を攪拌混合すると共に、該醗酵槽内に通気しつつ好気性雰囲気下で前記生ゴミを分解処理する事を特徴とする生ゴミ処理法である。この方法によれば、廃棄物である剪定枝,木箱廃材,パレット廃材,建築廃木材等の廃木質材を用いて生ゴミを処理できるので、青果市場や魚市場等の農産物海産物を多量に売買する市場では、該市場内で発生する生ゴミを該市場内で発生する廃木質材と共に一括処理できる利点がある。

0013

尚、前記生ゴミを、前記スクリュー式粉砕装置に供給して粉砕処理した後に前記醗酵槽に投入する様になせば、大きさが不均な生ゴミが、略均一なサイズに小さく粉砕されているので、好気性醗酵の速度が早くなる共に、嫌気性醗酵が生じる可能性(腐敗する可能性)を小さくできる効果があり、このスクリュー式粉砕装置による生ゴミの粉砕を前記廃木質材と同時に行うのも合理的な方法である。尚、僅かに残る醗酵残渣は、有機肥料とて使用する事も可能である。

0014

上記生ゴミ処理方法に使用する生ゴミ処理装置としては、生ゴミ及びその醗酵助材とからなる被処理体を醗酵槽内に投入するための投入部と、醗酵槽内から前記被処理体の醗酵残渣を排出するための排出部と、醗酵槽内で前記被処理体を攪拌する攪拌手段と、前記被処理体を好気性醗酵させるために醗酵槽内に空気を供給する通気手段とを備えた醗酵装置と、一端側に被処理体投入口を有し他端側に多数の開口を有するトップカバーが配置されてなる円筒状のシリンダーと、該シリンダーの内面長手方向に沿って配置された複数条剪断刃部材と、前記シリンダー内に回転可能に装入されたスクリューとを備え、該スクリューの回転により前記被処理体投入口から前記トップカバーに向けて送給される被処理体を、前記スクリューの外周面と前記剪断刃部材とで剪断破砕すると共に擦り潰して粉砕する様にしてなるスクリュー式粉砕装置と、を備え、該スクリュー式粉砕装置の前記トップカバーから排出された被処理体粉砕物が前記醗酵槽内の被処理体投入口に供給される様にしてなるものである。これにより、生ゴミと廃木質材とを同一のスクリュー式粉砕装置で粉砕して生ゴミ処理装置内に投入する事が可能となり、装置の簡素化が可能となる。

0015

尚、前記スクリュー式粉砕装置の前記スクリューの先端部に、前記トップカバーの内面に摺接するカッターを配置する事により、繊維質被処理物の排出が容易となり、又、前記シリンダーの内部に対して進退自在な抵抗棒を該シリンダーの先端部に配置する事により、湿潤な生ゴミの該シリンダー内での共回りを防止する事ができる。更に、該シリンダーの内部に水を供給する水供給部を設ける事により、乾燥した廃木質材の粉砕と前記トップカバーからの排出を容易にする事ができる。

0016

又、前記醗酵槽内混合物の攪拌は、連続攪拌ではなく間歇的に攪拌する程度でよく、これにより装置運転コストの大幅な低減を可能となしている。同時に、醗酵槽内の強制通気と相まって好気性環境の維持に効果がある。

0017

又、前記醗酵装置の好ましい形態としては、正逆方向に切替え回転可能に横置された醗酵槽と、該該醗酵槽の外面を囲繞する様に配置されたハウジングとを有し、前記醗酵槽の一端部には該醗酵槽の中心から偏位した位置に常時開口した被処理体供給用開口が形成され、該開口には前記ハウジングを貫通して被処理体投入ホッパが接続され、前記醗酵槽の他端部には該醗酵槽の中心から偏位した位置に常時開口した残渣排出用開口が形成され、該開口には醗酵残渣排出ダクトが前記ハウジングを貫通して外部に突出して形成され、前記醗酵槽の逆転時に前記醗酵残渣を前記残渣排出用開口から排出する様にしてなるものがある。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下、本発明について詳細に説明する。先ず、本発明の基本思想について説明すると、本発明では、生ゴミを好気性醗酵によって分解処理するに当り、好気性醗酵菌として市販されている各種バクテリアを使用する事なく醗酵処理するもので、好気性醗酵菌として、その処理環境に存在する(被処理体に付着している)各種好気性醗酵菌を利用する点を第一の基本思想とし、生ゴミの好気性醗酵処理に使用する水分調整材及び醗酵菌床材としての醗酵助材として、木質系廃棄物を使用する点を第二の基本思想としており、これによって、廃棄物と廃棄物とを組み合わせて処理する事により、その大部分を消滅させてしまう点に大きな特徴を有するものである。

0019

先ず第一の基本思想について説明すると、本発明で使用する好気性醗酵菌は、自然界において、その地域に生息し且つその地域の環境に適した菌群であって、人為的に培養した市販の分解用バクテリアとは根本的に異なるものである。即ちバクテリアと雖も生物であるから、その地域で発生した生ゴミは、その地域環境気候風土)に適した醗酵菌に分解処理を委ねるのが最適な方法であり、人為的に培養した醗酵菌では、特定の環境下では有効であっても、他の環境では必ずしも有効ではないとの思想に立脚し、その地域に相応しい醗酵菌を有効に利用するものである。換言すると、本発明は、醗酵菌の活動し易い環境を提供する事により、その処理現場に存在している無数の醗酵菌を作用させて生ゴミを処理するものである。

0020

次に第二の基本思想について説明すると、生ゴミの好気性醗酵処理には水分調整重要な要素であり、水分が多過ぎると好気性環境が失われて嫌気性醗酵が生じ、所謂「腐敗」が生じる。そこで、好気性環境を維持する為に、従来から種々の提案がなされている。その代表的な方式として「オガ屑」を生ゴミに添加混合して水分調整を行う方式がある。木材自体は比較的吸湿性が高いので、木質粉体物の一種であるオガ屑は、一般的には吸湿性に優れており、水分調整材として有効であると考えられている。しかしながら、実際の使用に当り、オガ屑は、比較的早い時期に水分吸収能の限界に達するため、多量のオガ屑を必要とする事になる。ところが、オガ屑自体は製材所で発生する廃棄物であって、その量には限りがあり、更に、その大量輸送にはコスト的にも問題がある。そこで、本発明では廃木質材を利用し、しかも該廃木質材を特定の処理手段によって粉砕する事により、オガ屑よりも遙かに吸湿性の高い木質粉砕物を生成させて、これを利用するもので、生ゴミ発生地又はその近傍で発生する廃木質材の処理を兼ねて生ゴミを処理するものである。尚、廃木質材としては、街路樹植木の剪定枝が何処にでも発生する代表的な廃木質材であるが、工場や青果市場或いは魚市場等で、各種製品商品の輸送に使用された木箱の廃材、及び所定敷地内での製品等の移送に使用されたパレットの廃材、或いは建築廃材等が代表的な廃木質材である。

0021

以下に、本発明について図面を用いて説明する。先ず、図1は、本発明の生ゴミ処理方法を実施するための装置の一例を示す要部断面概略図であって、該装置は、生ゴミ処理装置の本体部である醗酵装置Aと、前記廃木質材を粉砕するためのスクリュー式粉砕装置Bとから構成されている。

0022

先ず、本発明の特徴の一つである廃木質材の粉砕に使用される前記スクリュー式粉砕装置Bの構造と作用について説明する。該スクリュー式粉砕装置Bは、図示の如く、基台40に設置された架台39上に搭載されており、廃木質材の投入口となるホッパ46を一端に有する円筒状のシリンダー41内にスクリュー42が装入されており、該スクリュー42の先端部42aには、前記シリンダー41の他端部に固着され且つ多数の小孔47を有するトップカバー44が配置されている。前記シリンダー42のシャフト48の端部は、駆動装置モーター及び減速機)49に接続され、これによりスクリュー42は回転可能となっている。そして、適宜の大きさ、例えば5〜10cm以下の大きさに予めチッパー等により破砕されている廃木質材を、前記ホッパ46から投入すると、該廃木質材は、シリンダー41内に落下してスクリュー42の回転により前方に送られつつ後述する様に内部で破砕と擦り潰し粉砕を受け、前記トップカバー44の内面に摺接する如く前記スクリュー42の先端部内側に配置されたカッター45によって繊維質が切断されて前記トップカバー44の小孔47から装置外に押し出される様になっている。ここで、前記スクリュー42のスクリュー羽根ピッチは、先端程狭く形成されているので、シリンダー41内の被処理体は、前方に送られるに連れて加圧されつつ粉砕され、前記小孔47からは大気中に噴出する如く押し出される様になっている。

0023

図2は、スクリュー式粉砕装置Bの先端要部断面図であり、同図に示している様に、スクリュー42の先端部42aは、シリンダー41前面に固定され且つ多数の小孔47を有するトップカバー44の中心にベアリング部材52を介して回転自在に保持されており、その内側には前記トップカバー44の内面に摺接する如くカッター45が固着されてスクリュー42と共に回転する様になっている。又、シリンダー41の内面には、複数条の剪断刃部材43が、適当な間隔、例えば45°間隔で該シリンダーの長手方向に沿って配置されており、前記剪断刃部材43と前記スクリュー42との間で、シリンダー内に投入された廃木質材が破砕と擦り潰し作用による粉砕を受ける様になっている。

0024

即ち、図3(a)は、図2のイ−イ断面図であり、同図に示している様に、シリンダー41の内面には同図(b)に示している如くテーパー刃面43bを有するバー状の剪断刃部材43が配置され、前記シリンダー41を貫通して設けられたボルト57を前記剪断刃部材43に適宜形成されたネジ穴43aに螺合させて該剪断刃部材43をシリンダー内面の所定位置に固着する様になっている。

0025

図4は、前記剪断刃部材43とスクリュー42とによって廃木質材等の被処理物56が破砕,粉砕される様子を概念的に示したものである。先ず同図(a)に示している様に、スクリュー42の回転によって運ばれて来た被処理物56は、スクリュー42の外周部と前記剪断刃部材43とに挟まれる状態となる。次に同図(b)に示している様に、該被処理物56は、スクリュー42の回転(図中矢印方向)によって、該スクリューの外周部と前記剪断刃部材43の剪断刃面43bとの間で剪断力を受け、同図(c)に示している様に、引き千切られる様にして破砕される。同時に同図(b)に示している様に、前記スクリュー42の外周面と前記剪断刃部材53のテーパー状剪断刃面43bと間に存在する被処理物56は、両面の相対運動により擦り潰し作用を受けて被処理物中の繊維質はほぐされつつ粉砕されていく事になる。以上の様にして、シリンダー内に投入された被処理物(廃木質材)は、次第に小片に破砕されつつ擦り潰し作用によって、より小さな粒子へと粉砕されてゆく事になる。特に、前記スクリュー42のスクリュー羽根ピッチは、前方程狭くなっているので、スクリューの前方にいく程、スクリューの回転力によって被処理物は圧縮されて圧密化され、その状態で更に上記の剪断力による破砕と擦り潰し粉砕作用を受けて、一層細かな粒子へと粉砕されてゆく事になる。

0026

この様にして、廃木質材は微細な粒子へと破砕,粉砕されてシリンダー内を前方に圧送され、前記シリンダー41の前面に配置されたトップカバー44の小孔47から大気中に放出されるが、廃木質材が剪定枝の如く生木の場合には、その繊維質や柔軟性に富んでいるので、前記剪断刃部材43とスクリュー42との剪断力や擦り潰し力によっては充分に切断されていない場合があり、この様な場合には、前記小孔47に粉砕物が詰まって排出され難くなる場合がある。そこで、本発明の粉砕装置では、前記スクリュー42の先端部に前記トップカバー44の内面に摺接する如くカッター45が配置されており、スクリューの回転と共に回転する様になっている。これにより、トップカバー44の内面部分で長い繊維質も切断され、スクリューの回転力によって形成された内部の高圧力によって前記小孔47から噴出する如く押し出される事になる。

0027

ここで特すべき事は、粉砕物は、スクリューやシリンダーとの摩擦力によって温度が70℃〜80℃程度に昇温されており且つシリンダー内の高圧部から大気中に一気に排出される結果、粉砕物粒子内に含有されている水分が急激に膨張して木質材の植物細胞細胞壁破壊して「膨潤」する現象が生じ、粉砕物自体の吸湿性が極めて高くなっている事である。これは、同じ様な粉砕物である前述の「オガ屑」とは基本的に異なっている点であり、この点が、廃木質材をして生ゴミの醗酵処理のための水分調整材として及びバクテリア菌床として優れた機能を発揮せしめるという本発明の特徴点の一つである。

0028

因みに、乾燥した廃木質材の粉砕の如く、粉砕物を前記小孔47から押し出すための滑剤として機能すべき水分が不足する場合に備えて、水供給部55がシリンダー41の先端近傍に配置されている。該水供給部55は、シリンダー壁を貫通して内部に連通する導水管51と、該導水管に連通して形成された導水ノズル53と、該導水管51内で進退してシリンダー内への開口部の流路面積を調整して流路開閉と水量の調整をする調節弁54とからなり、前記導水ノズル53から水道水を供給可能となっている。

0029

又、前記トップカバー44の小孔47からの粉砕物の押し出しは、スクリューの回転により該粉砕物に作用する押圧力によって行われるものであるが、スクリューの先端部では、該粉砕物は加圧されて圧密化されており、該圧密体によってスクリューの押圧力が吸収されて前記小孔47内に存在する粉砕物の圧密体に充分な押し出し圧力が伝達されない場合が生じる。この様な場合には、スクリュー先端部で粉砕物がスクリューと共回りして前記小孔47からの粉砕物の排出が生じなくなる。従って、本発明の装置では、前記シリンダー41を貫通して前記トップカバー44の内側に突出する進退自在な抵抗棒50が設けられており、該抵抗棒50をシリンダー内に突入させる事によって共回りしようとする粉砕物に抵抗を与えて共回りを防止し、前記小孔47からの粉砕物の排出が円滑に行われる様になっている。

0030

この様にして、スクリュー式粉砕装置により加圧されつつ磨り潰された廃木質材の粉砕物は、粉砕による微細化と細胞壁や繊維質の破壊の結果、吸湿性が一段と増加する。即ち、各種廃木質材の粉砕試験の結果、殆どのケースで、粉砕物の単位重量当たり吸水性は、粉砕処理前の木質材に対して約3〜4倍の吸水率を示す事が確認されており、この粉砕方法が木質材の吸水率向上に極めて有効である事が確認されている。従って、図1に示している様に、この廃木質材の粉砕物(醗酵助材)を、前記トップカバー44の小孔から前記醗酵装置Aの原料投入ホッパ2に向かって直接供給する様にしておけば、必要な量の醗酵助材をその都度粉砕処理して醗酵装置A内に供給する事ができる。

0031

一方、係る高吸湿性の醗酵助材が醗酵装置内に供給され、醗酵装置内の生ゴミに混合されると、生ゴミ中の水分を該醗酵助材が吸収し、生ゴミと醗酵助材とからなる被処理体混合物は、手に触れてもベト付かないサラサラとした感じ通気性の良い混合物に変化し、好気性醗酵の良好な環境が得られる事になる。同時に該醗酵助材は、前述の通り細かく粉砕されているので、生ゴミに混合すると均一に分散し易くなり、この結果、前記通気性の改善と相まって生ゴミの均一な醗酵分解反応を促進する事になる。更に特筆すべきは、該醗酵助材自体も分解し易い状態に粉砕されているので、後述する実施例からも明らかな通り、生ゴミの分解と同時に該醗酵助材の分解反応も進行する事になる結果、分解残渣(醗酵残渣)は極めて少ないものとなる。

0032

次に、図1に示した醗酵装置Aについて詳細に説明する。同図において、醗酵装置Aは、生ゴミを前記醗酵助材と共に醗酵処理する醗酵槽1と、該醗酵槽1の外周面を囲繞する様に配置されたハウジング4と、前記醗酵槽内の前記被処理体混合物を攪拌するための攪拌装置15,16と、前記醗酵槽を回転させるための回転装置17と、前記醗酵槽内の発生ガス強制換気する排気ダクト9とを主要構成要素とするものである。

0033

前記醗酵槽1は、両端部の固定側板5,6と、該固定側板5,6に対して回転可能な円筒ドラム1aとで構成され、該円筒ドラム1aは前記固定側板5,6に対してベアリング機構等により回動自在に連結されている。前記一端の固定側板5には、該固定側板5の正面概略図である図5に示す様に、醗酵槽1の中心Oから偏位した位置に原料投入用の開口5aが形成され、他端の固定側板6には、該固定側板6の正面概略図である図6に示す様に、醗酵残渣排出用の排出口6aが前記原料投入用の開口5aと同様に前記醗酵槽1の中心Oから偏位した位置に形成されている。前記原料投入用開口5aには、前記ハウジング4を貫通して外部に開口部2aを有する原料投入ホッパ2が斜め上向きに形成され、該ホッパ2の開口部2aには、開閉自在な蓋部材24が配置されている。一方、前記醗酵残渣排出用の排出口6aには、残渣排出ダクト3が前記ハウジング4を貫通して斜め下向きに形成されており、その外部に露出した排出口3aには、残渣収容袋25が着脱自在に取り付けられている。

0034

前記醗酵槽1内には、該醗酵槽のドラム中心軸から上側に偏位した位置で前記両側の固定側板5,6を貫通して配置された回転軸15と該回転軸15の長手方向に複数個設置された切断刃面を有する攪拌翼16とからなる攪拌手段が設置されている。この攪拌手段は、投入原料ブロック状の場合には、これを破砕すると共に、被処理体混合物を攪拌混合する作用を有するものであって、前記ハウジング4内に設置されている駆動モータ13と、これに連結された減速機14とによって回転駆動される様になっている。尚、前記回転軸15はベース40に固定された支持スタンド26(図中左側のスタンドは省略している)によって両端部が回転可能に支持されている。

0035

又、前記醗酵槽1のドラム1aの一端外周部にギア27が装着されており、前記駆動モータ13,前記減速機14及び前記回転軸15の端部に取り付けられたギア28,該ギア28に一端を係合されたチェーン30,該チェーン30に他端を係合されたギア29,該ギア29に接続された減速機20,該減速機20の出力軸21及び該出力軸21の端部に保持されたギア22を介して、前記ドラムギア27に回転力を付与して前記醗酵槽のドラム1aを回転させる様に構成されている。尚、前記ドラム1aは、ベース40に固定された複数の支持部材18と、該支持部材18に回転自在に取り付けられた複数のローラ17によって保持されて、自由に回転する様になっている。

0036

前記醗酵残渣排出ダクト3の上面部の適所には吸気口7が形成され、前記原料投入ホッパ2の上面部の適所には排気口8が形成され、該排気口8は排気ダクト9に接続され、該排気ダクト9の適所に排気ファン10と脱臭剤11とが配置されている。これにより、排気ファン10の吸気力によってハウジング4内の空気が前記排出ダクト3の吸気口7から吸引され、前記固定側板6の排出口6aを経て醗酵槽1内に流入し、該醗酵槽1内に発生したガスと共に、前記固定側板5の原料投入用開口5a及び原料投入ホッパ2の排気口8を経て前記排気ダクト9から大気中に放出される様になっている。即ち、前記排気ファン10によって醗酵槽1内のガスを強制的に排気すると共に、新鮮なハウジング内の空気を前記排出ダクト3に形成された吸気口7から前記醗酵槽1内に供給(通気)する様になっている。尚、醗酵臭は、前記排気ダクト9内に設置された前記脱臭剤11によって除去される様になっている。又、醗酵によって生じた水分の殆どは排気ダクト9から大気中に放出されるが、外気温が低い場合には、該ダクト内で凝縮する場合があるので、ドレン抜き12から適宜凝縮水を排出できる様になっている。

0037

又、前記ハウジング4の適所には、吸気用の開口(図示せず)が形成されており、該吸気口の近傍に、ヒーター23が配置されている。従って、前記排気ファン10が作動すると、前述の通りハウジング4内の空気は醗酵槽1内に吸引されるが、その際に、該ハウジング4に形成された吸気用開口部から外気が吸引されると共に、前記ヒーター23で加温されてハウジング4内に流入する事になる。この加温空気が醗酵槽1のドラム1aの周囲を流れて前記醗酵残渣排出ダクト3に形成された吸気口7から吸引される事により、醗酵槽1を外部から加温すると共に、醗酵槽1内に加温空気を供給して醗酵槽1内の温度を所定の温度に保つ役割がある。

0038

次に、上述の処理装置を用いて生ゴミを好気性醗酵処理する処理操作について説明する。先ず、生ゴミは、原料供給ホッパ2の開口部2aに配置された蓋部材24を手動で開け、該ホッパ2内に前記生ゴミを投入すると、該ホッパ2内を滑り落ちて、前記固定側板5に形成されて常時開口している投入口5aから、既に醗酵槽1内に存在している好気性醗酵中の被処理体混合物の上に落下堆積する。一方、前記廃木質材の粉砕物からなる前記醗酵助材を、前述の通りスクリュー式粉砕装置の前記トップカバー44から直接前記ホッパ2に投入する。この様にして適宜投入された生ゴミと醗酵助材とは、前記醗酵槽1のドラム1aが回転される事により混合され、且つ、前記生ゴミがブロック状態で投入されている場合には、前記攪拌翼16の回転によって該ブロックの解砕が行われると共に生ゴミと醗酵助材との一層の混合が促進される。尚、前記蓋部材24は、生ゴミや醗酵助材を醗酵槽に投入するときのみ手動で開かれるもので、通常は閉じられているものである。

0039

次に、醗酵槽1内での被処理体混合物の挙動について、図5,6によって説明する。図5は、醗酵槽1内の状態を原料投入口5a側から見た該略図であり、醗酵槽1内に原料投入口5aから新たに投入された生ゴミは、醗酵槽1の矢印33に示す方向への回転(正転)によって図中A1で示す様に回転方向に向かって上り勾配を有する状態で堆積している被処理体混合物の上に落下するが、この堆積物は、醗酵槽1の回転によって矢印34に示した方向に循環しているので、新たに投入された生ゴミも、この循環に巻き込まれて醗酵助材との混合が行われる。この混合操作により、前記堆積物中滞留している醗酵ガスの放出と新鮮な空気の巻き込みが同時に行われる。

0040

図6は、醗酵槽1内の状態を醗酵残渣排出口6a側から見た該略図であり、醗酵槽1が矢印33で示した方向への回転(正転)の場合には、前記排出口6aの位置は、前記堆積物A1から離れているので、醗酵残渣は該排出口6aから外部に排出される事はない。そこで、醗酵槽1の回転方向を、図中の矢印35に示す方向への回転(逆転)に切り換えると、該堆積物は、図中A2に示す様に前記A1とは逆勾配の堆積物となる。この結果、堆積物の上面が、前記排出口6aの下端面より高い位置になると、該排出口6aから醗酵残渣は醗酵槽1外に排出される様になっている。

0041

ここで、湿潤な生ゴミが前記醗酵助材と混合されると、該生ゴミ中の水分を吸収して、該生ゴミが醗酵槽内面や攪拌翼等に付着しない様な適度の乾き度を与えると共に、適度に乾いた生ゴミ粒子間に適度の空隙率を形成して空気の流通を促進し、嫌気性醗酵を抑制しつつ好気性醗酵を促進する事は前述の通りである。

0042

この様にして順次投入・混合された生ゴミと醗酵助材との被処理体混合物は、該生ゴミや醗酵助材に付着している自然界に存在する各種好気性醗酵菌及び醗酵槽内に送風されてくる空気と共に供給される各種好気性醗酵菌によって好気性醗酵が進行し、被処理体混合物は基本的には炭酸ガスと水とに分解されるが、この際に新鮮な空気の供給と、発生したガスの排気が必要であるので、前述の排気ダクト9に配置された排気ファン10を作動させて強制排気を行うと同時に新鮮な空気を醗酵槽1内に吸引して好気性醗酵の環境を維持する。

0043

次に、前記醗酵槽のドラム1aは、前述の要領で回転されるが、この回転は連続的に緩やかに回転させる事も可能であるが、間歇的に回転させる方が運転コストの観点からは好ましい。即ち、好気性醗酵の反応速度は、一般の化学装置による化学反応に比して極めて緩やかに進行するものであるから、前記空気相を保持した混合物を放置していても、好気性醗酵が維持される範囲の適当な時間であれば、前記ドラムの回転による混合を行わなくても何等問題は生じない。同様の意味において、前記強制排気も連続的に常時同レベルの排気を行う必要はなく、前記ドラムの回転に併せて排気に強弱を付ける事も可能であるが、勿論、該ドラムの回転とは独立して適宜間欠的に強制排気する事も可能である。

0044

これら、醗酵ドラムの間歇回転と強制排気のレベルについて、図7に示すタイムチャートの一例によって説明する。図7(A)は醗酵ドラムの間歇回転のタイムチャートであり、同図(B)は強制排気の排気レベルを示すタイムチャートである。先ず、図(A)において、t1は醗酵ドラムの回転を行っている時間帯であり、t2は醗酵ドラムの回転を休止している時間帯である。ここで、t1とt2の比、即ち、t1:t2は、一般には1:10〜1:180の範囲で選択されるが、実用的には1:30〜1:100程度が好ましい範囲である。具体的にはt1を2〜3分とした場合には、t2は60分〜150分程度の時間を選択するのが好ましい。

0045

次に、同図(B)において、t1,t2は、上記醗酵ドラムの間歇回転に合わせた強制排気の強弱の時間帯を示しており、醗酵ドラムが回転している時間帯t1では、内部堆積物が強制混合される結果、内部堆積物中に滞留していた醗酵ガスが醗酵槽内に放出されるので、この期間は前記排気ファン10を強回転させて強力に排気を行い、醗酵ドラムの回転が休止している時間帯t2では、前記排気ファン10を弱回転させて弱排気状態にしておく。ここで、強排気状態における排気量w1を100とした場合の弱排気状態における排気量w2は、10〜30程度、好ましくは20程度に設定しておくのが一般的であるが、強制排気操作には、醗酵ガスの放出と共に、原料中の水分を除去する乾燥作用もあるので、生ゴミ中の水分含有量が多い場合には、弱排気状態の排気量w2のレベルを若干高めに設定しておく事が好ましい。

0046

次に、好気性醗酵が進行して被処理体混合物の分解が進み、被処理体混合物が次第に減容されてくると、前述の如く醗酵ドラム1aの回転方向を逆転させる事により、醗酵残渣は前記固定側板6に開口している排出口6aから排出ダクト3に排出され、該ダクト3の先端に取り付けられている残渣収容袋25内に落下する。該残渣収容袋25内の醗酵残渣量が所定量に達すると、該残渣収容袋25を新たなものに取り替える。尚、前記醗酵ドラム1aの回転方向の逆転の頻度の設定は、醗酵槽1内における原料投入物滞留時間と醗酵槽内の滞留量を決定する事になる。即ち、逆転頻度を高めると、醗酵残渣の排出頻度が高くなって投入物の滞留時間は短くなり、同時に醗酵槽内の滞留量も少なくなるが、逆転頻度を低くすると、投入物の滞留時間は長くなり、同時に醗酵槽内の滞留量も多くなる。従って、生ゴミの特性や環境条件に応じて、適宜設定する事になるが、一般には、青果市場の生ゴミの如く生ゴミの大まかな特性が略一定であれば、初期試運転段階で設定した正転/逆転の頻度を変化させる必要性は殆どない。

0047

次に、前記残渣収容袋25内に落下する醗酵残渣は、前記生ゴミの醗酵残渣と醗酵助材の醗酵残渣の混合物であるので、これを生ゴミの醗酵残渣と醗酵助材とにい分け、生ゴミの醗酵残渣のみを有機肥料として使用し、回収した醗酵助材の残渣は再使用する事も可能であるが、これらを分離する事なく、全てを有機肥料として使用したり、或いはその一部を再度醗酵助材として再使用する事も可能である。特に、本発明で使用する醗酵助材は、いずれも木質粉砕物であり、しかもその組織が破壊されて吸湿性を有している上に前記醗酵槽内で醗酵分解が進んでいるものであるので、肥料として使用しても何等問題はない。特に、本発明の方法によると、投入された生ゴミの殆どは分解して消失しており、前記排出された醗酵残渣の大部分は、醗酵助材の未分解成分であるので、全量を新たな醗酵助材に混合して再度使用するのも、排出物を出さない完全消滅型の処理法として好ましい態様である。

0048

又、生ゴミが、青果市場から傷もの或いは不良品として廃棄処分される青果物の場合には、個々の生ゴミ自体が相当の大きさのものであるから、これをそのまま前記醗酵槽1内に投入すると、前記攪拌翼16による破砕作用により、幾分は小さくなるが、分解速度が著しく遅くなり、極端な場合には、そのままの形状を保持して排出される場合も生じる。そこで、本発明では、この様な大きな生ゴミの場合には、前記スクリュー式粉砕装置Bに生ゴミを供給して前述の廃木質材と同様に粉砕処理して前記醗酵槽内に供給するのが好ましい形態である。尚、生ゴミをスクリュー式粉砕装置Bに供給して粉砕処理する方式は、生ゴミの大きさや種類に限らず、全ての生ゴミの醗酵前処理として採用すれば、生ゴミ自体が小さな粒子に粉砕されると共に、前記廃木質材の場合と同様に細胞組織までも破砕されて分解され易い状態となっているので、分解速度が速くなり、醗酵槽内での滞留時間も短くなる結果、同一容積の醗酵槽の場合の処理能力を大幅に大きくする事が可能となる。

0049

又、生ゴミをスクリュー式粉砕装置に供給して粉砕するに当り、前記廃木質材と一緒に供給して同時に粉砕する様になせば、両者が混合された状態で醗酵槽内に供給されるので、醗酵速度が速くなる効果もある。又、廃木質材が建築廃材やパレット廃材或いは木箱廃材等の乾燥状態の場合には、前述のシリンダー内への水分補給も省略する事が可能となり、運転コストの削減効果も期待できる。

0050

尚、生ゴミに添加混合する廃木質材の粉砕物(醗酵助材)の添加量は、生ゴミの分解速度の面からは、生ゴミ100重量部に対して少なくとも3重量部程度は必要であり、これより少ないと、生ゴミの処理速度が遅くなるおそれがある。一方、生ゴミの分解環境の観点からは、該生ゴミの含水率に応じて添加量を適宜調整する必要があり、生ゴミの含水率が高い場合には、該生ゴミの水分を吸収する醗酵助材の添加量を適宜増加し、被処理体混合物がベト付かず通気性が良好に維持できる程度に添加すれば良い。尚、生ゴミの含水率が高く、多量の醗酵助材を添加する必要がある場合には、事前に生ゴミの水切りを行っておくのも醗酵助材の添加量を減らす有効な方式である。特に、生ゴミ発生現場に本発明の生ゴミ処理装置を設置し、不足する廃木質材を他所から移送する様な場合には、醗酵助材の添加量が少なければ移送の手間が省けるので、該醗酵助材の添加量は、生ゴミ100重量部に対して30重量部以下に抑える様にするのが好ましい方式といえる。又、醗酵助材は、生ゴミに比して分解速度が遅いので、多量に添加すると分解残渣(醗酵残渣)が増加する傾向になるので、この意味からも、生ゴミ100重量部に対して醗酵助材の添加量を30重量部以下に抑える様にするのが好ましい。

0051

次に、本発明の実施例について説明する。

0052

装置の運転に当たり、空の発酵槽内に始めから生ゴミを投入すると発酵槽内壁に湿潤な生ゴミが付着してしまうので、予め剪定枝を前記スクリュー式粉砕装置で粉砕したものをベースとして約360リットル投入し、この中に生ゴミを投入して運転を開始した。又、醗酵槽は、120分毎に2分間回転させる間歇回転方式とし、攪拌装置の作動も醗酵槽の回転時にのみ作動させる様にした。醗酵槽内の排気は、醗酵槽の回転時には排気ファンの排気能力の100%の排気量に設定し、醗酵槽の回転停止時には20%の排気量に設定した。因みに運転過程における醗酵助材の追加投入は、運転開始後8日目から行なわれているが、これは、醗酵槽内部の状態を観察し、水分が多い様であれば、醗酵助材を追加投入する方式を採用している為である。即ち、醗酵槽内の目視観察と被処理体混合物を手に取って見て、手に混合物が付着する様であれば醗酵助材を追加する便宜的な方式を採用している。

0053

尚、好気性醗酵菌としての各種バクテリアの故意の添加は全く行わず、前記生ゴミや醗酵助材及び送風空気と共に自然に供給されるバクテリアによる好気性醗酵に委ねた。装置は風通しの良い屋外に設置され、直射日光が当たらない様に片屋根式の覆いが設置されている。この運転初期における試験条件及びその結果を表1に記載した。

0054

0055

表1において、日数の欄は運転開始日からの経過日数を示し、数字が飛んでいるのは休日を意味している。この休日の間は、生ゴミや醗酵助材の投入はないが、装置はの運転は自動運転により継続されている。又、発酵槽内温度は、該発酵槽の前部(生ゴミ投入口寄り)と略中央部及び後部(排出口寄り)の温度を、生ゴミの投入直前棒状温度計を挿入して測定したものである。尚、運転初日の発酵槽内温度は、外気温と同じ28℃である。この槽内温度が上がれば醗酵反応が生じている事を意味し、最も温度が高い部分で最も醗酵反応が進行している事を意味している。

0056

表1から明らかな通り、運転初日から7日間は、初期に投入した多量の醗酵助材が存在するので、生ゴミのみの投入を行っている。生ゴミ投入後2日目から醗酵槽内の温度は明らかに外気温度以上の高温になっており、発酵反応による温度上昇が生じている事が分かる。3日目には槽内中央温度が57℃にも達し、以後は順調な発酵反応が進行している事が認められる。この事から本発明に係る醗酵助材を用いれば、装置を速やかに立ち上げる事ができ、速やかな生ゴミ処理が進行する事が分かる。尚、槽内温度の前部が相対的に低いのは、生ゴミ投入口近傍であり、反応が充分進行していない事を意味している。従って前記醗酵槽の回転頻度を高めて充分攪拌すれば温度上昇も認められるが、この場合には、排出口近傍にまで投入直後の生ゴミが分散し、排出物中に生ゴミがそのまま含まれる場合も生じるので、この前部温度が最も低温となる様な温度分布が好ましい運転条件と言える。

0057

処理開始後15日目から発酵残渣の排出が認められた。この排出物は、生ゴミの醗酵残渣と醗酵助材の残渣の合計量である。この排出物の殆どは醗酵助材の分解残渣であったので、この全量を生ゴミと共に再度発酵槽内に投入して発酵処理を継続した。又、排出物中の醗酵助材は、生ゴミ中の水分を吸水して当初よりも膨潤していた。この事は、排出物中には、醗酵助材や生ゴミの未分解物や分解残渣と共に、生ゴミ中の水分も多量に含有されている事を意味している。尚、醗酵残渣中には、魚骨原型を留めておらず、魚骨までも分解されており、キャベツの芯の部分も全く見当たらなかった。

0058

装置運転中は、多少の臭気はあるが腐蝕臭ではなく、不快感はないが、前記処理装置の排気ダクトのライン中に配置した活性炭による除臭を行った結果、臭気は殆ど除去されていた。又、処理中に醗酵槽内の被処理体混合物を手に取って見たが、全体的に湿気を帯びているものの手に付着する事はなく、手で強く握って塊状体を作ってみたが、粒子間の付着力は極めて弱く、手を離すと直ぐにばらばらに分散してしまった。この事は、醗酵助材が、生ゴミ中の水分を吸収して生ゴミに適度の乾き度を与えると共に、生ゴミ粒子の凝集をも防止している事が分かる。

0059

生ゴミとして、青果市場から排出される生ゴミを想定し、主として野菜屑と果物屑とからなる生ゴミを用い、該生ゴミの全てをスクリュー式粉砕装置を通して粉砕処理した後に醗酵装置に供給する様にした。一方、醗酵助材としては、剪定枝と共に工場内で発生した木箱の廃材とを、約半分ずつ混ぜ合わせた粉砕物を使用した。尚、醗酵装置の運転に先立ち、剪定枝と木箱廃材との粉砕物を地面に山積みして1日放置したもの(土中の好気性醗酵菌が付着したもの)を、実施例1の場合と同様に、醗酵槽内に約350l投入した。その他の醗酵装置の運転条件(回転条件通風排気条件)は、実施例1と同一条件試験を行った。この試験結果を表2に示す。

0060

0061

表2から明らかな通り、表1に示した実施例1の場合に比べ、運転開始2日目から内部温度は高くなっており、これは、生ゴミを事前にスクリュー式粉砕装置によって粉砕処理して醗酵し易い状態にした事と、予め醗酵槽内に投入した醗酵助材が、地表面に1日放置されて地中の醗酵菌が付着したものを用いている事に起因するものと考えられる。因みに、スクリュー式粉砕装置で粉砕した木質粉砕物を地面に山積みにして放置しておくと、自然醗酵が進行して3日目には内部温度が60℃近くにまで上昇する事から、粉砕物の地面への山積みは、土中醗酵菌による粉砕物の醗酵促進に効果があるものと考えられている。

0062

処理開始後15日目から発酵残渣の排出が認められた。この排出物の殆どは実施例1と同様に醗酵助材の分解残渣であったので、この全量を生ゴミと共に再度発酵槽内に投入して発酵処理を継続した。又、排出物中の醗酵助材も実施例1と同様に生ゴミ中の水分を吸水して当初よりも膨潤していた。又、運転中の臭気は殆ど感じられず、醗酵槽内の被処理体混合物も、全体的に湿気を帯びているものの手に付着する事はなく、実施例1の場合と同様に適度の乾き度を有していた。

0063

次に、比較例とし、生ゴミの醗酵処理用に水分調整材として添加される代表的な材料であるオガ屑を用いた場合について説明する。

0064

廃木質材を粉砕してなる醗酵助材に代えて、「オガ屑」を使用する以外は、上記実施例と同一の条件で醗酵装置を運転して処理を行った。運転初期は順調な好気性醗酵が進行していたが、途中から腐臭が発生し始めたので、装置内の内容物を観察したところ、全体的にベタ付いており、生ゴミ内への空気の流通が不十分(嫌気性醗酵に移行)と判断した。そこで、攪拌しながらオガ屑を投入し、ベタ付きが解消する程度まで大量投入して実施例1と同様の運転を継続したところ、暫くして再び好気性醗酵に戻った。しかし、この状態も長続きせず、再度腐臭が発生し始めたので、再び同様にオガクズの大量投入を行って好気性醗酵に復元させたが、暫くして再び腐臭の発生が生じた。この「腐臭発生」→「オガ屑大量投入」→「好気性醗酵に復元」→「腐臭発生」の繰り返しを数回行って、比較試験運転を終了した。因みに排出された醗酵残渣には、キャベツの芯,大根人参切れ端は殆ど原形のままで残っており、御飯の一部も団子状になって排出されていた。又、順調に好気性醗酵が行われている過程で、醗酵槽内の原料混合物を手に取って見たが、実施例1,2の場合の様な、サラサラ感はなく、湿っぽい状態で、手に少量付着するのは避けられなかった。更に、手で強く握りしめて塊状にしたところ、手を放してもその状態が維持され、生ゴミ粒子が凝集し易い事が判明した。

0065

因みに、上記腐臭が発生している状態における醗酵槽内容物の水分量を測定したところ、約60重量%であって、この値は、前記実施例1及び2における好気性醗酵が順調に行われている状態での水分量と大差はなかった。この事は、全水分量が同一であっても醗酵助材の吸水率の違いにより、生ゴミ中の水分の醗酵助材への移行量に大きな差異がある、その結果が、好気性醗酵の継続の有無に現れているものと考えられる。

0066

以上の実施例及び比較例から明らかな様に、本発明の方法においては、一切の市販されている好気性バクテリアの類を添加する事なく、良好な好気性醗酵が行われている。この事実は、廃木質材や生ゴミに付着している好気性醗酵菌や空気中に存在する好気性醗酵菌が送風によって醗酵槽内に導入されて、生ゴミを自然醗酵させたものと考えられる。この事は、同一条件にて実施したオガ屑でも、当初は好気性醗酵が生じている事実からも、生ゴミやオガ屑自体に付着している好気性醗酵菌や送風した空気中に存在している好気性醗酵菌も生ゴミに作用して醗酵分解を生じさせる事が理解される。

0067

以上の通り、本発明は、生ゴミを廃木質材をスクリュー式粉砕装置で粉砕処理して得られた粉砕物を醗酵助材として用いる点に最大の特徴を有するものであって、実際の運用に当たっては、上記した事項に限られず、種々の変形対応が可能である事は言うまでもない。又、適用される生ゴミについても、給食センターホテルレストラン或いはスーパーマーケット厨房から排出される生ゴミは勿論、青果市場や魚市場等から排出される生ゴミにも適用可能である。特に、実施例2において示した様に、青果市場から排出される生ゴミは、野菜屑や果物屑が主体であり、比較的均質な生ゴミであるので、醗酵装置の運転要領も略一定の条件で運転する事が可能となるばかりでなく、該市場で発生するパレット廃材,木箱廃材をも同時に処理する事が可能となる。

0068

又、実施例1からも理解される様に、魚肉アラ等の肉類も完全に醗酵消化することが可能であるので、魚市場から排出される生ゴミを同市場に発生する木箱廃材やパレット廃材を用いて処理する事も可能である。

発明の効果

0069

以上説明した通り、本発明によると、廃木質材をスクリュー式粉砕装置によって粉砕処理する事によって得られた、吸水性を高められた粉砕物を醗酵助材として使用し、これを生ゴミに混合するだけで生ゴミの好気性醗酵を生じさせる事ができるので、従来一般に使用されている特別な好気性バクテリアの添加が不要となる。従って、生ゴミ処理に要する費用が大幅に軽減される事になる。

0070

又、醗酵槽から排出される排出物の量は、投入総原料の10%以下であり、しかも、この排出物の殆どは、吸湿して重量が増加した前記醗酵助材であって、これらはいずれは分解消滅する可能性を有しているものであるから、再度醗酵槽内に投入する事も可能であるので、生ゴミの完全消滅に限り無く近づける事が期待できる。

0071

又、排出物は、生ゴミの醗酵残渣と天然物である木質材からなる醗酵助材の残渣であるから、そのまま全量を有機肥料として使用する事も可能である。特に、焼却処理しか処理方法のなかった各種廃木質材も、生ゴミ処理のための醗酵助材として有効に活用できるのみならず、生ゴミの醗酵処理過程で醗酵分解が進行しているので、これら醗酵助材を主体とする醗酵残渣も肥料として散布する事ができ、しかも畑に撒布した後の分解も極めて速く進行し、有効な肥料としての利用も可能となる点で一石二鳥の効果がある。

0072

更に、特別な好気性バクテリアを使用していないので、醗酵残渣を肥料とする場合においても、該好気性バクテリアの畑や農作物に対する安全性を論ずる必要がなく、一般農家においても抵抗なく受け入れ易い利点を有している。

0073

又、特別な好気性バクテリアを使用する場合には、そのバクテリアに最適な環境でなければならず、生ゴミの種類や地域環境による特性が問題となる場合が多く、装置の運転条件に柔軟性を欠く場合が多いが、本発明では、その環境に存在する各種好気性醗酵菌を用いるものであるから、これら各種分解菌は、本来的にその地域の環境に適したものであるので、処理装置の運転条件は極めて柔軟となり、特殊な専門家や特殊な運転条件を必要としない点は、汎用性が要求されるこの種装置においては大きなメリットである。この点は、前記実施例1,2において、装置の運転条件として醗酵槽の回転速度と送風速度を設定しただけで、投入する生ゴミには何らの改変も加えずそのまま投入し、単に、投入する醗酵助材の量を被処理体混合物の水分量に応じて適宜調整するのみである事からも容易に理解されるであろう。

0074

従来一般的にバクテリアの菌床として使用されているオガ屑では、順調に好気性醗酵していても、その継続維持が困難であり、常時監視が必要であったが、本発明においては、醗酵助材の吸水性により生ゴミの水分が吸収されると共に、生ゴミに適度の乾き度を与え、且つ、生ゴミ粒子の凝集を防止して生ゴミ粒子間に適度の通気度を確保する事が自然に行われるので、装置の運転管理が極めて容易となり、夜間の無人運転を含めて省力化も可能となり、係る生ゴミ処理装置の導入を容易にする顕著な効果も期待される。

0075

又、廃棄物である生ゴミを、同様に廃棄物である廃木質材を用いて処理するものであるから、これらの廃棄物が同時に多量に発生する青果市場や魚市場等に本発明を適用すれば、廃棄物の外部への搬出がなくなるのみならず、特に廃木質材については外部からの搬入も可能となり、加えて、排出されるものは、少量となり、且つ肥料として有用なものとなるので、ゴミ処理に費用を費やしていたこれら市場におけるゴミ処理問題を一挙に解決する事が可能となる。

図面の簡単な説明

0076

図1本発明に係る生ゴミ処理装置の一例を示す要部断面図である。
図2図1のスクリュー式粉砕装置の要部断面図である。
図3図2のイ−イ断面図である。
図4図3の要部拡大概念図であり、スクリュー式粉砕装置における破砕,粉砕工程を示す概念図である。
図5図1の醗酵槽内の状態を示す原料投入側から見た要部概念図である。
図6図1の醗酵槽内の状態を示す醗酵残渣排出側から見た要部概念図である。
図7図1の装置の運転条件の一例を示すタイムチャートであり、(A)は、醗酵槽の間欠回転のタイムチャート、(B)は、強制排気の排気量の変化を示すタイムチャートである。

--

0077

A醗酵装置
Bスクリュー式粉砕装置
1醗酵槽
1a 醗酵槽回転ドラム
2被処理体(原料)投入ホッパ
3 残渣排出ダクト
4ハウジング
5a 被処理体(原料)投入用開口
6a醗酵残渣排出用開口
給気
8排気口
9排気ダクト
10排気ファン
15回転軸
16攪拌翼
17支持ローラ
41シリンダー
42スクリュー
43剪断刃部材
44トップカバー
45カッター
47小孔
50抵抗棒
51水供給部

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