図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2002年3月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

ヒトの性的応答を調節するため、特に不能症を病んでいる男性勃起能を増強するため投与される改良された血管拡張剤の提供。

解決手段

経口投与によってヒトの性的応答性を向上させる方法において使用されることを目的とする組成物であって、血液循環フェントラミンを供給することにより、投与に際して血管拡張剤として作用する薬剤を含むカプセル剤を含む組成物であり、該カプセル剤は20分未満の崩壊時間を有する組成物。前記カプセル剤は、40mgフェントラミンメシル酸塩及び崩壊剤を含む。

概要

背景

男性及び女性の双方におけるヒトの性的応答は、心理的ホルモン的、及び他の生理的な影響が複合した相互作用に起因するものである。男性及び女性の双方に共通する、ヒトの性的応答の1つの重要な点は、自立神経系、内分泌系、及び循環系間の相互作用にそれ自体が起因する勃起性の応答である。

勃起性応答不全は、男性に極めて頻発しがちなものであり、不能症と称されている。不能症は、への貫入及び性交のために充分な陰茎の勃起を、男性が達成または維持できないことを指す。不能症を治療するための試みとして、数多くのアプローチがなされてきている。これらのアプローチには、外用または体内移植される陰茎プロテーゼの使用が包含される(例えば、Zumanowskyの米国特許第5,065,744号を参照されたい)。薬物投与のための様々な薬剤及び方法もまた、不能症を治療する試みに使用されてきている。例えば、Sturmerの米国特許第3,943,246号では、1日の投与量として300〜1500国際単位(I.U.)のオキシトシンを、または1日の分割投与量として150〜250I.U.のデサミノ−オキシトシンを口腔粘膜を介して及び経口的に投与することによる男性の不能症の治療が記載されている。この特許には、1日3回100 I.U.を14日間口腔粘膜を介して投与した結果、治療を行った16名の患者のうち12名で勃起不能症好転したことが記載されている。

Nestorらの米国特許第4,530,920号では、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニストノナペプチド及びデカペプチド類似体の投与が、性的活動性の誘導もしくは増強、または不能症もしくは不感症のための治療において有用であることに対する可能性が示されている。Nestorらは、バッカル剤(経口腔粘膜)、下、経口、非経口(皮下、筋肉内、及び静脈内投与を包含する)、直腸内、膣内、その他の多くの投与経路を示している。

Grunwellらの米国特許第4,139,617号には、内分泌系を介してヒトにおける性的衝動を増強するために、口腔粘膜及び他の経路を介して19位が酸化されたアンドロスタ-5-エンを投与することが示されている。

Andersonらの米国特許第4,863,911号には、生物酸化可能な、血液脳関門を通過するエストロゲン誘導体を使用して、哺乳動物で性的機能不全を治療するための方法が記載されている。Andersonらの発明で意図された目的の一つは、男性における「心因性不能症」の治療である。この研究において使用された薬剤は、去勢ラットでのマウンティング行動、膣内への陰茎の挿入、及びマウンティングの潜在性刺激することが当該発明の実験結果から示された。

男性における不能症の治療のために様々な血管拡張剤を使用することが、多くの出版物で提案されている。不能症の治療のために血管拡張剤を利用する試みは、不能症の症例のうちかなりの割合のものが、脈管原性、すなわち、脈管の(機能)不全に起因することが認められるという事実によって想起されたものである。

Vossらの米国特許第4,801,587号(1989年1月31日発行)には、不能男性の陰茎に局所投与すべく、血管拡張剤及び担体剤を含有する軟膏を使用することが述べられている。Vossらの特許には、陰茎の皮膚に血管拡張剤を投与するための複数工程を要する方法のみならず、カテーテルを使用して陰茎の尿管にかかる軟膏を投与することも記載されている。加うるに、Vossらは、海綿体を取り巻く繊維質包皮の一部を外科的に除去し、これにより血管拡張剤を含有する軟膏を海綿体内部に浸透しやすくすることを提案している。Vossらによって使用が提案された血管拡張剤には、パパベリンヒドララジンニトロプルシドナトリウムフェノキシベンズアミン、及びフェントラミンが包含される。しかしながら、Vossらの特許には、提案された治療による実際の有効性または、かような治療に対する応答の本質に関する情報は、何ら提供されていない。

Latorreの米国特許第4,127,118号には、シリンジ及び1以上の皮下注射用針を使用して、海綿体(corpus cavernosum)及び海綿体(corpus spongiosum)へ直接血管拡張薬剤を注射することによる、男性の不能症の治療が記載されている。さらに詳細には、Latorreの特許では、ニリドリ塩酸塩などの交感神経興奮剤トラゾリン塩酸塩などのアドレナリン遮断剤、ならびにイソクスプリン塩酸塩及びニコチニルアルコールなどといった直接的に作用する血管拡張剤の、海綿体内(intracarvernosal及びintraspongiosal)注射を提案している。

Brindley, G.S.(Br.J.Pharmac.87巻、495〜500頁、1986)は、フェノキシベンズアミン、フェントラミン、チモキサミンイミプラミンベラパミル、パパベリン、及びナフチドロフリルを包含する特定の平滑筋弛緩剤を、皮下注射用針を使って直接海綿体へ注射すると、勃起が惹起こされることを示した。この研究で、「適切な量のフェノキシベンズアミンまたはパパベリンの注射の後、確固たる勃起が数時間継続する」ことが認められた。試験を行った他の薬物の注射によって、約11分から約6.5時間継続する勃起が誘導された。

Zorgniottiら、J.Urol.133巻、39〜41頁(1985)は、パパベリンとフェントラミンとを併用して海綿体内に注射すると、他の場合には不能である男性に勃起が誘発されうることを立証した。同様に、Althofら、J.Sex Marital Ther.17巻2号、101〜112頁(1991)は、パパベリン塩酸塩及びフェントラミンメシル酸塩の海綿体内注射の結果、注射を受けた患者の約84%で勃起能の向上が惹起こされることを報告した。しかしながら、この研究では、中途での落伍者の割合が57%であって、患者の26%に結節線維症発症し、患者の30%は肝機能値が異常となり、そして患者の19%に挫傷が生じた。

不能症の治療のために、皮下注射用針を使用して薬物を海綿体内注射することを記載した他の研究には、Brindley、J.Physiol.342巻、24P(1983)、Brindley、Br.J.Psychiatr.143巻、312〜337頁(1983)、Virag、Lancet ii:978 (1982)、及びViragら、Angiology 35巻、79〜87頁(1984)が包含される。

不能男性への勃起の誘導を目的とする海綿体内への注射は有用であるかもしれないが、この技術には数多くの不利益が伴う。明らかな障害としては、痛み、感染の危険性、至便性欠如、及び性行動自発性にかかる干渉が挙げられる。注射によるこの方法を用いた場合、潜在的な問題として、(有痛性持続勃起症プリアピズム、持続性且つその他痛みを伴う勃起)も現れる。例えば、Brindley(1986)を参照されたい。海綿体内注射を行って、ある場合に生じる別の問題として、陰茎に線維性病変が形成されることが挙げられる。例えば、Corriereら、J.Urol.140巻、615〜617頁(1988)及びLarsenら、J.Urol.137巻、292〜293頁(1987)を参照されたい。

フェントラミンは、海綿体内注射すると勃起を誘導する能力を有することが示されており、非特異的勃起不全の男性にて、その効果を調べるため、経口投与被験物にもなっている(Gwinup、Ann.Int.Med.1988年7月15日、162〜163頁)。この研究で、16名の患者が、偽薬または経口投与による投薬量50 mgのフェントラミンのいずれかを摂取した。16名中11名の患者(偽薬で処置された患者3名を含む)が、肥大(勃起)するようになり、性的刺激に対する応答性が高まり、性交を試みるべく1.5時間待った後にも膣への貫入に充分な勃起を成し遂げることができた。

Sondaら、J.Sex & Marital Ther.16巻1号、15〜21頁(年)は、ヨヒンビンの摂取の結果、処置を受けた不能男性の38%で勃起能の主観的な向上が認められたが、完全に満足した旨報告したのは、処置患者のうちわずか5%であった。

Zorgniottiら、PCT/US94/09048は、ヒトの性的応答を調節するための、フェントラミンメシル酸塩を包含する様々な血管拡張剤の経粘膜投与を記載している。

本発明の背景として興味深いのは、出願人の言によれば、口、咽頭、及び食道粘膜組織を通じての薬剤の吸収を容易ならしめる、棒付きキャンディーの使用を介して、心血管または腎血管活性を有する薬剤を投与する方法を記載した、Stanleyら、米国特許第4,885,173号における開示である。Stanleyらの特許は、棒付きキャンディーで投与された薬物の多く(カルシウムチャンネル阻害剤、β−アドレナリン遮断剤、セロトニン受容体阻害剤アンギナ阻害剤、他の抗高血圧剤心刺激剤、及び腎血管機能を向上させる薬剤を包含する、直接的な血管拡張効果を呈する薬剤を含む)が、心血管機能を向上しうることを提唱している。

Rubinの米国特許第5,059,603号には、イソクスプリン及びカフェイン、ならびにニトログリセリン及びカフェインを、好適な担体化合物と共に不能症治療のために陰茎へ局所投与することが記載されている。

概要

ヒトの性的応答を調節するため、特に不能症を病んでいる男性の勃起能を増強するため投与される改良された血管拡張剤の提供。

経口投与によってヒトの性的応答性を向上させる方法において使用されることを目的とする組成物であって、血液循環にフェントラミンを供給することにより、投与に際して血管拡張剤として作用する薬剤を含むカプセル剤を含む組成物であり、該カプセル剤は20分未満の崩壊時間を有する組成物。前記カプセル剤は、40mgフェントラミンメシル酸塩及び崩壊剤を含む。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

経口投与によってヒトの性的応答性を向上させる方法において使用されることを目的とする組成物であって、血液循環フェントラミンを供給することにより、投与に際して血管拡張剤として作用する薬剤を含むカプセル剤を含む組成物であり、該カプセル剤は20分未満の崩壊時間を有する組成物。

請求項2

前記カプセル剤が5乃至80mgのフェントラミンメシル酸塩を含む請求項1記載の組成物。

請求項3

前記カプセル剤が40mgのフェントラミンメシル酸塩を含む請求項2記載の組成物。

請求項4

医薬品を製造するための方法であって、該医薬品は経口投与によってヒトの性的応答性を向上させるためのものであり、該方法は、血液循環にフェントラミンを供給することにより、投与に際して血管拡張剤として作用する薬剤を使用する工程を含み、該医薬品は該薬剤を含むカプセル剤を含み、該カプセル剤は20分未満の崩壊時間を有する方法。

請求項5

前記薬剤がフェントラミンメシル酸塩である請求項4記載の方法。

請求項6

前記カプセル剤が5乃至80mgのフェントラミンメシル酸塩を含む請求項5記載の方法。

請求項7

前記カプセル剤が40mgのフェントラミンメシル酸塩を含む請求項6記載の方法。

請求項8

5乃至80mgのフェントラミンメシル酸塩及び崩壊剤を含むカプセル剤を含み、該カプセル剤は20分未満の崩壊時間を有する組成物。

請求項9

前記カプセル剤が40mgのフェントラミンメシル酸塩を含む請求項8記載の組成物。

技術分野

0001

本出願は、ヒトの性的応答を要求に応じて調節するための、ヒトの血液循環に対する血管拡張剤投与を目的とした製剤の改良に関する。

背景技術

0002

男性及び女性の双方におけるヒトの性的応答は、心理的ホルモン的、及び他の生理的な影響が複合した相互作用に起因するものである。男性及び女性の双方に共通する、ヒトの性的応答の1つの重要な点は、自立神経系、内分泌系、及び循環系間の相互作用にそれ自体が起因する勃起性の応答である。

0003

勃起性応答不全は、男性に極めて頻発しがちなものであり、不能症と称されている。不能症は、への貫入及び性交のために充分な陰茎の勃起を、男性が達成または維持できないことを指す。不能症を治療するための試みとして、数多くのアプローチがなされてきている。これらのアプローチには、外用または体内移植される陰茎プロテーゼの使用が包含される(例えば、Zumanowskyの米国特許第5,065,744号を参照されたい)。薬物投与のための様々な薬剤及び方法もまた、不能症を治療する試みに使用されてきている。例えば、Sturmerの米国特許第3,943,246号では、1日の投与量として300〜1500国際単位(I.U.)のオキシトシンを、または1日の分割投与量として150〜250I.U.のデサミノ−オキシトシンを口腔粘膜を介して及び経口的に投与することによる男性の不能症の治療が記載されている。この特許には、1日3回100 I.U.を14日間口腔粘膜を介して投与した結果、治療を行った16名の患者のうち12名で勃起不能症好転したことが記載されている。

0004

Nestorらの米国特許第4,530,920号では、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニストノナペプチド及びデカペプチド類似体の投与が、性的活動性の誘導もしくは増強、または不能症もしくは不感症のための治療において有用であることに対する可能性が示されている。Nestorらは、バッカル剤(経口腔粘膜)、下、経口、非経口(皮下、筋肉内、及び静脈内投与を包含する)、直腸内、膣内、その他の多くの投与経路を示している。

0005

Grunwellらの米国特許第4,139,617号には、内分泌系を介してヒトにおける性的衝動を増強するために、口腔粘膜及び他の経路を介して19位が酸化されたアンドロスタ-5-エンを投与することが示されている。

0006

Andersonらの米国特許第4,863,911号には、生物酸化可能な、血液脳関門を通過するエストロゲン誘導体を使用して、哺乳動物で性的機能不全を治療するための方法が記載されている。Andersonらの発明で意図された目的の一つは、男性における「心因性不能症」の治療である。この研究において使用された薬剤は、去勢ラットでのマウンティング行動、膣内への陰茎の挿入、及びマウンティングの潜在性刺激することが当該発明の実験結果から示された。

0007

男性における不能症の治療のために様々な血管拡張剤を使用することが、多くの出版物で提案されている。不能症の治療のために血管拡張剤を利用する試みは、不能症の症例のうちかなりの割合のものが、脈管原性、すなわち、脈管の(機能)不全に起因することが認められるという事実によって想起されたものである。

0008

Vossらの米国特許第4,801,587号(1989年1月31日発行)には、不能男性の陰茎に局所投与すべく、血管拡張剤及び担体剤を含有する軟膏を使用することが述べられている。Vossらの特許には、陰茎の皮膚に血管拡張剤を投与するための複数工程を要する方法のみならず、カテーテルを使用して陰茎の尿管にかかる軟膏を投与することも記載されている。加うるに、Vossらは、海綿体を取り巻く繊維質包皮の一部を外科的に除去し、これにより血管拡張剤を含有する軟膏を海綿体内部に浸透しやすくすることを提案している。Vossらによって使用が提案された血管拡張剤には、パパベリンヒドララジンニトロプルシドナトリウムフェノキシベンズアミン、及びフェントラミンが包含される。しかしながら、Vossらの特許には、提案された治療による実際の有効性または、かような治療に対する応答の本質に関する情報は、何ら提供されていない。

0009

Latorreの米国特許第4,127,118号には、シリンジ及び1以上の皮下注射用針を使用して、海綿体(corpus cavernosum)及び海綿体(corpus spongiosum)へ直接血管拡張薬剤を注射することによる、男性の不能症の治療が記載されている。さらに詳細には、Latorreの特許では、ニリドリ塩酸塩などの交感神経興奮剤トラゾリン塩酸塩などのアドレナリン遮断剤、ならびにイソクスプリン塩酸塩及びニコチニルアルコールなどといった直接的に作用する血管拡張剤の、海綿体内(intracarvernosal及びintraspongiosal)注射を提案している。

0010

Brindley, G.S.(Br.J.Pharmac.87巻、495〜500頁、1986)は、フェノキシベンズアミン、フェントラミン、チモキサミンイミプラミンベラパミル、パパベリン、及びナフチドロフリルを包含する特定の平滑筋弛緩剤を、皮下注射用針を使って直接海綿体へ注射すると、勃起が惹起こされることを示した。この研究で、「適切な量のフェノキシベンズアミンまたはパパベリンの注射の後、確固たる勃起が数時間継続する」ことが認められた。試験を行った他の薬物の注射によって、約11分から約6.5時間継続する勃起が誘導された。

0011

Zorgniottiら、J.Urol.133巻、39〜41頁(1985)は、パパベリンとフェントラミンとを併用して海綿体内に注射すると、他の場合には不能である男性に勃起が誘発されうることを立証した。同様に、Althofら、J.Sex Marital Ther.17巻2号、101〜112頁(1991)は、パパベリン塩酸塩及びフェントラミンメシル酸塩の海綿体内注射の結果、注射を受けた患者の約84%で勃起能の向上が惹起こされることを報告した。しかしながら、この研究では、中途での落伍者の割合が57%であって、患者の26%に結節線維症発症し、患者の30%は肝機能値が異常となり、そして患者の19%に挫傷が生じた。

0012

不能症の治療のために、皮下注射用針を使用して薬物を海綿体内注射することを記載した他の研究には、Brindley、J.Physiol.342巻、24P(1983)、Brindley、Br.J.Psychiatr.143巻、312〜337頁(1983)、Virag、Lancet ii:978 (1982)、及びViragら、Angiology 35巻、79〜87頁(1984)が包含される。

0013

不能男性への勃起の誘導を目的とする海綿体内への注射は有用であるかもしれないが、この技術には数多くの不利益が伴う。明らかな障害としては、痛み、感染の危険性、至便性欠如、及び性行動自発性にかかる干渉が挙げられる。注射によるこの方法を用いた場合、潜在的な問題として、(有痛性持続勃起症プリアピズム、持続性且つその他痛みを伴う勃起)も現れる。例えば、Brindley(1986)を参照されたい。海綿体内注射を行って、ある場合に生じる別の問題として、陰茎に線維性病変が形成されることが挙げられる。例えば、Corriereら、J.Urol.140巻、615〜617頁(1988)及びLarsenら、J.Urol.137巻、292〜293頁(1987)を参照されたい。

0014

フェントラミンは、海綿体内注射すると勃起を誘導する能力を有することが示されており、非特異的勃起不全の男性にて、その効果を調べるため、経口投与被験物にもなっている(Gwinup、Ann.Int.Med.1988年7月15日、162〜163頁)。この研究で、16名の患者が、偽薬または経口投与による投薬量50 mgのフェントラミンのいずれかを摂取した。16名中11名の患者(偽薬で処置された患者3名を含む)が、肥大(勃起)するようになり、性的刺激に対する応答性が高まり、性交を試みるべく1.5時間待った後にも膣への貫入に充分な勃起を成し遂げることができた。

0015

Sondaら、J.Sex & Marital Ther.16巻1号、15〜21頁(年)は、ヨヒンビンの摂取の結果、処置を受けた不能男性の38%で勃起能の主観的な向上が認められたが、完全に満足した旨報告したのは、処置患者のうちわずか5%であった。

0016

Zorgniottiら、PCT/US94/09048は、ヒトの性的応答を調節するための、フェントラミンメシル酸塩を包含する様々な血管拡張剤の経粘膜投与を記載している。

0017

本発明の背景として興味深いのは、出願人の言によれば、口、咽頭、及び食道粘膜組織を通じての薬剤の吸収を容易ならしめる、棒付きキャンディーの使用を介して、心血管または腎血管活性を有する薬剤を投与する方法を記載した、Stanleyら、米国特許第4,885,173号における開示である。Stanleyらの特許は、棒付きキャンディーで投与された薬物の多く(カルシウムチャンネル阻害剤、β−アドレナリン遮断剤、セロトニン受容体阻害剤アンギナ阻害剤、他の抗高血圧剤心刺激剤、及び腎血管機能を向上させる薬剤を包含する、直接的な血管拡張効果を呈する薬剤を含む)が、心血管機能を向上しうることを提唱している。

0018

Rubinの米国特許第5,059,603号には、イソクスプリン及びカフェイン、ならびにニトログリセリン及びカフェインを、好適な担体化合物と共に不能症治療のために陰茎へ局所投与することが記載されている。

発明が解決しようとする課題

0019

当該技術分野において、ヒトの性的応答を調節するため、特に不能症を病んでいる男性の勃起能を増強するための有効な手段が、希求され続けている。かかる手段は、理想的には使用にあたって至便且つ簡易であり所望の結果を成し遂げるために一定薬用量となるように管理したり複数回投与したりする必要がなく、侵襲性がなく、また、要求に応じた、及び正常の性的刺激に呼応した勃起機能の開始のために、迅速且つ予測可能な能力を許容するものであろう。

0020

本明細書に記載の引用文献はすべて、その全体が、引用することで本明細書に組み込まれるものである。

課題を解決するための手段

0021

本発明は、ヒトにおいて、生殖器への血流を増大するに有効な量にて、循環系に血管拡張剤を投与することによって、ヒトの性的応答を調節するための改良された製剤を提供するものである。本発明によれば、経口製剤の形態で血管拡張に有効な量の薬剤を投与することにより、男性及び女性の性的応答の調節が要求に応じて提供される。本発明において有用な血管拡張剤には、フェントラミンメシル酸塩、フェントラミン塩酸塩、フェノキシベンズアミン、ヨヒンビン、有機硝酸塩(例えば、ニトログリセリン)、チモキサミン、イミプラミン、ベラパミル、イソクスプリン、ナフチドロフリル、トラゾリン及びパパベリンよりなる群が包含されるが、これらに限定されることはない。現在のところ好ましい血管拡張剤は、フェントラミンメシル酸塩である。現在のところ好ましい経口製剤には、迅速に溶解する(速溶性錠剤中に血管拡張剤が配合されてなるものが含まれる。速溶性錠剤は、約1分から約10分の崩壊時間を有するものが好ましい。最も好ましいのは、1分を下回る崩壊時間を有する、速溶性錠剤である。本発明の製剤での、フェントラミンメシル酸塩の好ましい経口投薬量は、約5 mgから約80 mgである。

0022

本発明はさらに、咀嚼錠剤に血管拡張剤を配合してなる血管拡張製剤にも関するものである。

0023

本発明は特に、陰茎への血流を増大させるに有効な量にて血管拡張剤を投与することにより、男性の不能症を治療するための改良された方法に関し、当該方法で血管拡張剤を経口投与することによって、要求に応じた勃起能が許容される。

0024

好ましくは、男性の不能症を治療するために本発明を実施するうえで使用される血管拡張剤の量は、薬剤の投与後約1分から約60分で勃起能を向上させるのに有効な量である。

0025

本発明はまた、有効量の血管拡張剤の経口投与により、要求に応じて女性の性的応答の興奮期及び安定期を調節するための方法にも関するものである。

0026

本発明の方法は、男性及び女性の双方における性的応答を調節する能力の効によって、性交の準備段階にも有用である。

0027

本発明はまた、要求に応じてヒトにおける性的応答を調節するための、さらに詳細には、性的刺激に呼応した勃起能を向上させるための経口投与用の薬剤の製造を目的とした、血管拡張活性を有する薬物の使用にも関するものである。当該薬剤を製造するために有用な血管拡張剤には、フェントラミンメシル酸塩、フェントラミン塩酸塩、フェノキシベンズアミン、ヨヒンビン、有機硝酸塩、チモキサミン、イミプラミン、ベラパミル、イソクスプリン、ナフチドロフリル、トラゾリン及びパパベリンが包含されるが、これらに限定されることはない。

0028

本発明により奏される他の多くの利点は、実施例を含む以下の発明の詳細な説明と、添付の特許請求の範囲より明らかであろう。

発明を実施するための最良の形態

0029

男性及び女性の双方におけるヒトの性的応答は、内分泌性、神経学的及び心理学的要素間の複雑な相関関係に関わるものであり、これに起因して、特定の生理学上及び(解剖学的)構造上の応答が男性及び女性の双方に惹起こされる。

0030

男性と女性の間には性的応答に明瞭な差異があるものの、双方で共通する性的応答の一つの点は、勃起性の応答である。男性及び女性の双方における勃起性の応答は、性的刺激(肉体的、心理的、またはその両方)に呼応して、生殖器の勃起組織が血液で充溢されることの結果として誘発される。

0031

男性及び女性において勃起組織を支える(組織に血液を供給する)脈管構造は、類似したものである。特に、男性及び女性の双方で、生殖器の勃起組織への動脈循環は、腹部大動脈から分岐する共通の腸骨動脈由来している。かかる共通の腸骨動脈は、内腸骨動脈外腸骨動脈との二叉に分かれる。内陰部動脈は、内腸骨動脈の腹側の脈の2本の支脈のうち小さい方に端を発する。女性では、内陰部動脈は、外陰部陰唇に血液を供給する浅会陰動脈に分岐している。内陰部動脈は、膣前庭球及び膣の勃起組織に血液を供給する動脈球にも分岐している。海綿体の動脈、内陰部動脈の他の支脈は、陰核の海綿体に血液を供給する。内陰部動脈のさらに別の支脈は陰核背動脈であり、これは陰核の背部に血液を供給し、亀頭と、陰核を取り巻く膜ヒダ(男性の包皮に該当する)にて末尾をなす。

0032

男性においては、内陰部動脈は陰茎の背動脈(これ自体はさらに左及び右の支脈へと分岐する)と海綿体の動脈に分岐し、これらはすべて、海綿体に血液を供給する。陰茎の背動脈は、女性における陰核背動脈の相似物であり、一方男性における海綿体の動脈は、女性での同名の動脈の相似物である。

0033

男性の勃起性応答は、海綿体内及び海綿体周囲の動脈血管に関わる末梢神経の相互作用を介して陰茎への血流を制御する、自律神経系によって調節されている。屹立または勃起していない状態においては、海綿体に血液を供している動脈は比較的収縮した状態にあり、それによって海綿体への血流は制限されている。しかしながら、屹立状態では、カテコールアミンの影響下に動脈に関わる平滑筋弛緩し、海綿体への血流が大いに増加して、陰茎の膨張及び硬直性がもたらされる。Brindley、前出(1986)は、平滑筋の収縮がバルブを開き、それによって血液が海綿体から海綿体外(静脈)血管へと流れることができるという仮説をたてている。Brindley(1986)によれば、関連する平滑筋が弛緩すると、バルブが閉じ、海綿体からの静脈血の流出が減じられる。海綿体への動脈血の流入の増大が伴うと、その結果海綿体の膨張と勃起が惹起こされる。

0034

女性における性的感極期前の応答は、別々の期相に分けることができる。興奮期及び安定期の双方において、男性の勃起性応答に類似した様式で、血管拡張と動脈血での生殖器の充血鬱血)が関わる。

0035

女性の性的応答の興奮期は、膣の壁における鬱血によりその特徴が示され、これによって膣液の浸出及び膣の潤滑化が誘導される。さらに、膣筒の内側3分の1が膨張し、子宮頸部及び子宮体が高められる。これは、大陰唇(labia majora)の平化及び隆起ならびに陰核サイズの増大を伴う。(Kolodnyら、Textbook ofSexual Medicine、Little and Brown、Boston、マサチューセッツ州(1979))。

0036

女性の性的応答では、興奮期の次に安定期が続き、これは、膣開口部の狭窄と、恥骨結合に対する、陰核の骨幹(shaft)及び亀頭の収縮を惹起こす、膣の外側3分の1での顕著な鬱血によりその特徴が示される。これらの応答は、陰唇の顕著な鬱血も伴うものである。(Kolodny、前出(1979))。

0037

興奮期に通常付随する、先行して起こる乳首の勃起を時として妨げる程度まで動脈の充溢も惹起こされるので、女性の性的応答の鬱血性の様相は生殖器に限定されるものではない。

0038

男性において、膣への貫入及び性交を成し遂げることができない程度に勃起性応答が不全であることを、不能症と称する。不能症には、数多くの可能性を孕んだ原因があり、これらはいくつかの一般分類に分けることができる。内分泌に関連する不能症は、第一生殖腺不全、進行した真性糖尿病甲状腺(機能)低下症、そして下垂体腺腫の二次的余病の一つとして、特発性または後天性性機能低下症高プロラクチン血症及び他の内分泌異常に起因する可能性がある。

0039

硬変症慢性腎不全悪性腫瘍及び他の全身性疾患などの、慢性的全身性疾病もまた、不能症を惹起こしうる。中枢神経系で発症する神経原性の不能症は、外傷癲癇新生物腫瘍)及び卒中で惹起こされる側頭葉傷害脊髄内傷害、対麻痺、及び脱髄障害によって惹起こされる可能性がある。末梢神経系にて発症する不能症の神経原性の原因には、体性または自律性ニューロパシー骨盤腫瘍肉芽腫、外傷、その他が包含される。不能症の泌尿器科学的原因としては、前立腺全切除、局部外傷、新生物、ペイロニー病、その他が挙げられる。加えて、前記したように、不能症の原因の多くを占めるのは、本質的に脈管原性のものである。

0040

男性の不能症の原因の半分もが、心因性である可能性がある。これは、かかる障害に対して容易に確定できる器質性の原因がないからである。不能症の根元をなす器質性の原因があるかのように考えられる場合でも、心因性の要因がこの障害において役割を果たしているかもしれない。

0041

本発明は、迅速に溶解する、経口投与用製剤を使用して循環系に投与される血管作用剤製剤を用いて、要求に応じて勃起性応答の循環の様相を修飾するように設計されるものである。

0042

血管拡張剤として立証された全身性の効能に基づき、本発明の実施に当たって多くの血管作用剤を使用することができる。有用な血管拡張剤には、α−アドレナリン作動性アンタゴニスト交換神経興奮性アミン、及び血管平滑筋を直接的な弛緩作用を呈するような薬物などとして、一般に分類される薬剤が包含される。α−アドレナリン作動性アンタゴニストの例としては、フェントラミン塩酸塩、フェントラミンメシル酸塩、フェノキシベンズアミン、トラゾリン、ジベナミン、ヨヒンビン、その他が挙げられる。フェントラミンメシル酸塩は、本発明の好ましい実施態様における使用のために、好ましいα−アドレナリン作動性血管拡張剤である。本発明の方法において使用するために企図される交感神経興奮性アミンの例にはニリドリンがあり、また、血管拡張活性を有する他の交感神経興奮性アミンの使用も企図される。

0043

ニコチン酸(またはニコチニルアルコール)は、本発明の実施において有用な、直接的な血管拡張活性を有している。さらに企図されるのは、血管拡張活性を有し、単独でまたはフェントラミンなどの他の薬物と併用して海綿体へ直接注射することにより男性の不能症を治療するために用いられている、非特異的平滑筋弛緩剤のパパベリンの使用である。ニトログリセリン及び硝酸アミルなどの有機硝酸塩は、血管平滑筋を弛緩させる能力の効によって、顕著な血管拡張活性を有しており、しかして本発明における使用が企図されるものである。本発明を実施するうえで有用な他の血管作用剤には、チモキサミン、イミプラミン、ベラパミル、ナフチドロフリル、及びイソクスプリンが包含されるが、これらに限定されることはない。

0044

本発明の製剤によって、要求に応じて迅速に勃起能を向上させるために単回投薬量を提供することで、継続的な治療を行う必要性を回避することもできる。

0045

本発明によれば、血管拡張剤は、当該薬剤を単回投与した後、短時間内に(要求に応じて)勃起能を向上させるよう、循環系に血管拡張性物質を迅速に導入することを許容する、速溶性咀嚼錠製剤、液剤発泡性(effervescent)製剤、その他の経口投与用製剤の形態で経口投与される。

0046

かくして本発明の製剤及び方法は、より至便であり、薬物を継続的にまたは毎日投与した結果生じうる副作用を種々抑制する一助となる。加うるに、本発明の方法によって、血管拡張剤の海綿体内注射などの他の方法により見込まれるよりも高い、性的活動性における自発性が得られる。

0047

以下に記載する実施例は、本発明を例証することを意図し、添付の特許請求の範囲に示す本発明の範囲を限定することを意図するものではない。

0048

実施例1には、血管拡張剤の経口投与のための速溶性製剤を記載する。実施例2には、速溶性経口製剤を使用して投与された場合のフェントラミンメシル酸塩の生物学的利用率を記載する。実施例3には、フェントラミンメシル酸塩の速溶性経口製剤の投与による、男性の勃起能に対する効果を記載する。実施例4には、ヒトの性的応答を調節するうえで有用な、他の血管作用剤を記載する。実施例5には、女性において勃起性応答を調節するうえでの本発明の実施について示す。

0049

[実施例1:血管拡張剤の経口投与のための速溶性製剤]本発明は、全身の循環系へ血管拡張剤を迅速に輸送するための速溶性経口投与用製剤に関し、これにより、性的刺激に呼応した、向上された勃起能力の迅速な(要求に応じた)開始が許容される。本発明はまた、性的刺激に呼応して勃起能を「要求に応じて」向上させるための他の経口投与用製剤にも関し、当該製剤としては、咀嚼錠、発泡性製剤、液剤、飴剤(lozenge)、トローチ剤粉剤溶液剤、懸濁剤乳剤、またはゼラチン型もしくは他の型が可能であるカプセルに包まれた粉剤が挙げられる。

0050

フェントラミンメシル酸塩を含む速溶性錠剤の製剤例を、表1に示す。

0051

0052

表1に示す成分(及び以下の錠剤の製剤に使用される成分)は、細かく粉砕し、充分に混合して、その後総重量400 mgを有する錠剤になるよう、加圧打錠)した。混合及び錠剤形成のための他の方法は、当業者には容易に明示されよう。この方法により調製された錠剤の物理的特性として、10.7 Kpの平均硬度、約0.20インチの平均厚み、そして約0.71分の平均崩壊時間が挙げられる。

0053

表1に示すごとく、崩壊剤であるクロスカーメロースナトリウムNF(Ac-Di-Sol(登録商標)としてFMCCorporationより入手可能)を錠剤の溶解を促進するために用いたが、下記のごとき他の崩壊剤を、同様の効果を成し遂げるために使用してもよい。

0054

本発明の実施において有用な錠剤には、他の製薬用賦形剤医薬的に容認しうる塩、担体、及び当該技術分野において知られる他の物質を含んでもよい。すなわち、緩衝剤賦香剤、及びラクトースシュクロースコーンスターチなどの不活性充填剤アラビアガム、コーンスターチ、またはゼラチンなどの結合剤イモデンプンなどの崩壊剤及び鎮痛性酸(analgetic acid)、さらにはExplotab(登録商標)デンプングリコール酸ナトリウム、Polyplasdone XL(登録商標)クロスポビドンNF、Starch 1500(登録商標)プレゼラチン化デンプンNF等を含むその他市販の崩壊剤。Gissingerら、「A Comparative Eval-uation of theProperties of Some Tablet Disintegrants」、Drug Development and Industrial Pharmacy 6巻5号511〜536頁(1980)にも、他の崩壊剤と、錠剤の崩壊時間を測定するための方法が記載されており、この内容も引用することによって本明細書に組み入れる。錠剤の崩壊時間を測定するための方法は、European Pharmacopeia 1980にも述べられており、この内容も引用することによって本明細書に組み入れる。本発明を実施するために好ましい崩壊時間は、約20分以下である。より好ましいのは、2分以下の崩壊時間である。最も好ましいのは、1分以下の溶解時間である。好ましい溶解時間は、血管拡張剤自体の薬物動力学的特性に依存して変動しうる。

0055

本発明を実施するうえで有用な製剤は、当該製剤が、1以上の有効成分の迅速な溶解特性と、生物学的利用率が向上しているという特性を維持している限りにおいて、種々に変更可能である。

0056

迅速に崩壊する錠剤の他の製剤例は、Pableyら、の米国特許第5,298,261号('261特許)に記載されており、この内容も引用することによって本明細書に組み入れる。'261特許には、マトリックス平衡凍結点を下回るが、その崩壊温度を上回る温度で真空乾燥しておいたマトリックスネットワークと薬物とを含んでなる速溶性錠剤が記載されている。'261特許に示されたマトリックスネットワークは、好ましくはガム炭化水素、及び薬物を含む。好ましいガムには、アラビア、グア、キサンチンカラギーナン、またはトラガントが含まれる。'261特許に記載された好ましい炭化水素には、マンニトールデキストローススクロース、ラクトース、マルトースマルトデキストリン、またはコーンシロップ溶液が含まれる。

0057

さらに別の速溶性製剤は、Ecanowの米国特許第5,079,018号('018特許)に記載され、この内容も引用することによって本明細書に組み入れる。'018特許には、水溶性水和可能なゲル仮骨格構造または発泡性物質、好ましくはタンパク性物質と、薬物を含んでなる速溶性担体が記載されている。

0058

前記製剤は、例として挙げたものであって、他の速溶性製剤も当業者には明示されるものであろう。

0059

[実施例2:速溶性の経口投与用製剤としてのフェントラミンメシル酸塩の生物学的利用率]経口投与用速溶性錠剤の形態で投与された場合の40 mgの単回投薬によるフェントラミンメシル酸塩の生物学的利用率を、標準的な放出性を有する硬質錠剤で経口投与した場合のフェントラミンメシル酸塩の生物学的利用率と比較する、予備実験を行った。

0060

40 mgのフェントラミンメシル酸塩を含有する速溶性錠剤は、表1に記載した通りに調製した。40 mgのフェントラミンメシル酸塩を含有する標準放出性硬質錠剤は、以下に記載した通りに調製した。

0061

0062

錠剤は、直接打錠によって成型した。表2に従って調製された錠剤の物理的特性として、11.5 Kpの硬度、約0.16インチの平均錠剤厚み、そして約26.33分の平均崩壊時間が挙げられる。

0063

予備実験で、速溶性錠剤の製剤中、または標準放出性硬質錠剤中のいずれかにて、単回投薬量40 mgのフェントラミンメシル酸塩を、志願者グループに投与した。

0064

各個体から5 mlの血液試料を、製剤投与前と、製剤投与後、0.25、0.50、0.75、1.00、1.5及び2時間で採集し、下記の電子捕獲検出で、ガスクロマトグラフィーを使用してフェントラミンの血漿レベルを定量した。

0065

フェントラミン(CIBA GEIGY AG)及び内部標準、BA11038(CIBA GEIGY AG)を、アルカリ性にしたヒトヘパリン化血漿から5%イソプロピルアルコールを含有するトルエンを用いて抽出した。目的化合物は、酸性溶液(例えば、0.05 Mスルホン酸)を用いて有機層から戻し抽出して再度アルカリ性にし、そして5%イソプロピルアルコールを含有するトルエンを用いて抽出した。次いで有機溶媒蒸発させ、乾燥した抽出物ヘキサン再構成して、ヘプタフルオロブチリルイミダゾール誘導体にした。次いで抽出物を洗浄し、ヘキサンで再構成した。次に抽出物は、DB-5広径キャピラリーカラム及び電子捕獲検出器装備したガスクロマトグラフ装置に注射することによって分析した。この方法によるフェントラミン濃度の直線領域は、5〜400ng/mlであり、正確な定量の下限は5 ng/mlであった。フェントラミンのレベルは、前記の方法を使用して処理した溶液中におけるフェントラミンの既知濃度を用いて作成した標準曲線と比較することにより決定した。

0066

表2に示す標準放出性硬質錠剤にて40 mgの投薬量でフェントラミンメシル酸塩を摂取した志願者における、投与後様々な時間での血漿フェントラミン濃度を表3に示す。

0067

0068

表3で認められるように、被験志願者3名のうち1名のみで、定量可能なレベルのフェントラミンが検出され、それも錠剤投与後2時間でしか検出されなかった。

0069

しかしながら、以下の表4に認められるように、表1に示す速溶性錠剤で40 mgの投薬量のフェントラミンメシル酸塩を同様の志願者が摂取した場合、投与後早くも0.25時間で血漿中に定量可能なレベルのフェントラミンが検出され、血漿中に含まれるレベルは投与後0.5時間から0.75時間のあいだにピークに達し、そして投与後1.5時間から2.0時間のあいだに定量可能なレベルを下回るまでに低下した。

0070

0071

フェントラミンメシル酸塩の速溶性経口製剤によって、血流へのフェントラミンメシル酸塩の吸収を、標準放出性経口製剤よりも速くすることが可能になることを立証する前掲のデータに鑑みて、前記の速溶性経口製剤(40 mgフェントラミンメシル酸塩)で、様々な投薬量のレベルで投与した場合の生物学的利用率に関する、さらに広範囲にわたる実験を行った。製剤は、以下の通りに調製した。

0072

0073

0074

成分を混合した後、直接打錠によって錠剤を調製した。表5及び6に従って調製した錠剤の物理的特性は、表1に従って調製した錠剤について記載したものと極めて類似していた。

0075

本実験では、医療歴及び身体検査に基づいて7名の男性被験者を選択した。すべての患者が、3〜4年を越えない期間、器質性病因の不能症に罹患していた。

0076

本実験で、男性被験者は、示された投薬量のフェントラミンメシル酸塩を含む前掲の製剤のうちの一つを摂取した。各患者から、投与前、投与後0.083、0.125、0.167、0.250、0.50、0.750、1.0、1.5、2.0、4.0、6.0、及び8時間で5 mlの血液を採集し、そしてフェントラミンの血漿レベルを前記の通りに測定した。

0077

表7、8、及び9にこれらの実験の結果を示す。

0078

表7は、表5に示す速溶性経口錠剤の製剤とした薬物を20 mgの投薬量で投与した後のフェントラミンメシル酸塩の血漿レベルを表したものである。

0079

0080

表7にて認められるように、血漿フェントラミンレベルの平均は、約5.4 ng/mlのピークをなし、かかるピークは0.25時間から0.50時間のあいだに生じており、その後フェントラミンのレベルは0.50時間から0.75時間のあいだで下降が始まっている。

0081

表8は、表1に示す速溶性経口製剤にて40 mgの投薬量で投与した後のフェントラミンの平均血漿レベルを表したものである。

0082

0083

これらのデータから、フェントラミンの平均血漿レベルは約16.7 ng/mlのピークをなし、かかるピークは投与後概ね0.5時間で生じており、また、投与後2時間の長きにわたって定量可能な薬物レベルが維持され、2名の患者では投与後4時間という長時間、定量可能なレベルを示していることが明らかである。

0084

表9は、表6に示す速溶性経口製剤にて60 mgの投薬量でフェントラミンメシル酸塩を投与した後の血漿中の個々及び平均のフェントラミン濃度を表したものである。

0085

0086

表9の結果により、速溶性経口製剤にて60 mgのフェントラミンを摂取した患者における血漿レベルの近似値は、約2.27 ng/mlのピークをなし、かかるピークは投与後概ね0.75時間で生じており、また、投与後少なくとも4時間は、血漿中に定量可能なレベルの薬物が残存していたことが示される。

0087

前記の実験は、速溶性製剤を使用して行ったものであるが、活性を有する血管拡張剤の迅速な吸収と、これに対応する勃起能の向上を許容する他の製剤が、本発明の範囲に含まれる。例えば、本発明には、表10に示す咀嚼錠の製剤も包含される。

0088

0089

[実施例3:男性の勃起能に対するフェントラミンメシル酸塩の速溶性経口製剤の投与効果]勃起能に対するフェントラミンメシル酸塩の速溶性経口製剤の効力を調べるために、個別験を行った。

0090

すべての患者が、器質性病因の不能症に罹患していた。医療歴及び身体検査に基づき、3〜4年を越えない期間不能症に罹患している患者を、試験への参入について選択した。各患者に2錠の錠剤、すなわち、40 mgのフェントラミンメシル酸塩を含有する速溶性錠剤(表1参照)とフェントラミンメシル酸塩を含まない偽薬錠剤が与えられた。

0091

患者に、性交を試みる20〜30分前に1錠の錠剤を摂取するよう依頼した。第1の錠剤を使用した後1日以上経ってから、第2の錠剤で同様の過程を患者に反復してもらった。

0092

患者には、錠剤を用いる前にアルコール飲用しないよう指示し、性的刺激なしには勃起を期待しないように言い渡した。患者に、いずれかの錠剤が益効をもたらすかもしれないと話しておき、そして、勃起と膣への貫入ができたか、または、膣への貫入に充分な勃起を遂げることが不首尾に終わったかのいずれかとして、結果を報告するよう依頼した。副作用も報告するように、患者に依頼した。本試験の結果を表11に示す。

0093

0094

表11に認められるごとく、速溶性経口製剤を摂取したAグループの患者の50%は薬物の投与後30分以内に、膣への貫入に充分な勃起を遂げることができ、一方B群の患者の33%が成功を修めた。また、表10に示すように、偽薬に応答した患者はなかった。

0095

40 mgの投薬量のフェントラミンメシル酸塩を使用してかなりの成功が成し遂げられたが、約5 mgから約100 mgの範囲のフェントラミンの投薬量が、本発明を実施するうえで有用であると考えられる。

0096

[実施例4:ヒトの性的応答を調節するのに有用な血管拡張剤]血管拡張剤として立証された有効性に基づいて、他の多くの血管拡張剤を本発明において使用してもよい。有用な血管拡張性薬剤には、α−アドレナリン作動性アンタゴニスト、交換神経興奮性アミン及び、血管平滑筋の直接的な弛緩特性を呈する薬物などとして、一般に分類される薬剤が包含される。

0097

α−アドレナリン作動性アンタゴニストの例としては、フェントラミン塩酸塩、フェントラミンメシル酸塩、フェノキシベンズアミン、トラゾリン、ジベナミン、ヨヒンビン、その他が挙げられる。フェントラミンメシル酸塩が、本発明を実施するうえで好ましい。本発明の方法における使用が企図される交感神経興奮性アミンの例にはニリドリンがあるが、血管拡張活性を有する他の交感神経興奮性アミンの使用も本発明にて企図される。

0098

ニコチン酸(またはニコチニルアルコール)は、本発明の実施において有用な、直接的な血管拡張活性を有している。パパベリンも、血管拡張活性を有する非特異的平滑筋弛緩剤であり、単独でまたはフェントラミンなどの他の薬物と併用して海綿体へ直接注射することにより男性の不能症を治療するために用いられている。

0099

ニトログリセリン及び硝酸アミルなどの有機硝酸塩もまた、血管平滑筋を弛緩させる能力の効によって、顕著な血管拡張活性を有している。本発明を実施するうえで有用な他の血管作用剤には、チモキサミン、イミプラミン、ベラパミル、ナフチドロフリル、イソクスプリン、その他が包含されるが、これらに限定されることはない。

0100

本発明を実施するうえで、これらの血管拡張剤は、速溶性経口投与用製剤すなわち、トローチ剤、飴剤、咀嚼錠、発泡性製剤、粉剤、液剤などの他の剤形や、全身の循環系へ血管拡張剤を迅速に輸送し且つ本発明の利点を要求に応じて提供する他の剤形にて投与される。

0101

各投与経路に対する各血管拡張剤の適切な投薬量は、当業者によって難なく決定されるものである。実例として、本発明の血管拡張剤の各々の適切な投薬量を決定するために、当業者は血管拡張剤の通常の公表データ開始点として使用してもよい。市販の血管拡張剤に対する通常の経口投薬量は、Medical Economic Data、Montvale New Jerseyによって年一回発行されているPhysician's Desk Referenceに、さらには入手可能な医学文献に見出すことができる。

0102

実例として、Pavabid(登録商標)経口パパベリン塩酸塩は、Marion MerrellDowより入手でき、通常は血管拡張効果を達成するために12時間ごとに150mg投与される。

0103

Searleより入手可能なCalon(登録商標、ベラパミル塩酸塩)の経口投薬量は、12時間ごとに120 mgから240 mgの薬物を用いて、薬物に対する個々の患者の応答に応じ、個々の患者に対する特定量滴定することによって決定される。

0104

Daytohimbin(登録商標、Dayton Pharmaceuticals)、Yocon(登録商標、Palisades Pharmaceuticals)、及びYohimex(登録商標、Kramer)として入手可能なヨヒンビン塩酸塩は、すべて1日3回、5.4 mgの量で経口投与される。

0105

イミプラミン塩酸塩は、Tofranil(登録商標)としてGeigyより入手可能であり、1日4回、合計の投薬量として1日当たり50 mg〜約150 mgの範囲で経口投与される。

0106

イミプラミンパモ酸塩もGeigyより入手可能であり、1日当たり150 mgの維持経口投薬量で投与される。

0107

開始点として樹立された経口投薬量を使用し、Zorgniottiら、PCT/US94/09048に記載のごとくドップラー超音波速度計を用いて、薬物の投与前に患者の生殖器の循環系における動脈血流基線を測定することによって、特定の投与経路に対する至適投薬量を決定することができる。サーモグラフィープレチスモグラフィー放射分析法またはシンチグラフィー法などの他の方法、そして当該技術分野で周知の他の方法も、生殖器における血流を評価するために利用することができる。基線となる血流量が樹立すれば、本発明の範囲にある製剤を使用してそれぞれの血管拡張剤を様々な投薬量にて投与し、血流に対するそれらの効果を測定すればよい。ヒトにおける性的応答を調節または増強するために必要な血流量の増大の程度は、個体ごとに変動するかもしれないが、ZorgniottiらのPCT/US94/09048に記載の通りに容易に定量される。加えて、至適な投薬量が決定されるまで、それぞれの血管拡張剤を様々な投薬量用いて、個々の患者について滴定を行ってもよい。

0108

血流量の実験に平行して、性的刺激に呼応した勃起能の向上により証明される、性的応答性の評価を行ってもよい。

0109

[実施例5:女性の性的応答の調節]既に論じたように、男性と女性の生殖器の脈管は解剖学的に顕著な相似点があり、かかる脈管構造によって促される勃起性応答も極めて類似するものである。男性及び女性の双方において、肉体的または心理的刺激のもとに、生殖器に血液を供給している動脈で平滑筋が弛緩する効により生殖器への血流量が増大した場合に、勃起性応答が惹起こされる。

0110

本発明の方法及び製剤は、苦痛なしに陰茎が貫入できるようにするに充分な膣の潤滑化を行う能力の減衰や、勃起性応答に関連しうる性的応答性の減損の他の症状によって明示されるような、性的応答が損なわれた女性における勃起性応答を向上または増強させるために使用してもよい。

0111

男性の性的応答の場合と同様に、臨床的診断される女性の勃起性応答の機能不全が何ら存在しない場合、女性の正常の性的応答を増強するために本発明の方法を使用するとよい。本発明の「要求に応じる」という特徴により、組織への血流量の増大の効による女性の性的応答の興奮及び安定期に関わる官能高揚を伴う、より迅速な性的刺激に対する応答が可能になるであろう。

0112

実際には、本発明の方法を使用する女性の性的応答の増強は、上述の男性について記載したと概ね同じ方法によって行われる。

0113

本発明の製剤で、血管拡張剤が有効に血管拡張を行う投薬量を女性に投与する。特定の血管拡張剤の適切な投薬量は、実施例4に記載の方法を使用して容易に決定できる。女性における応答は、Masters, W.H.及びJohnson, V.E.、Human Sexual Response、Little, Brown, and Co.、Boston (1996) に記載の方法を使用して測定するとよく、この内容は、引用することによって本明細書に組み入れることとする。ドップラー超音波速度計、例えば恒温血流トランスデューサを使用するサーモグラフィー、放射分析法、光プレチスモグラフィー等を用いる方法を包含する、血流測定を目的とした方法を使用することもでき、その他当該技術分野において知られた方法も使用できる。加うるに、女性における膣の性的応答の安定期の特徴として、膣末端部の3分の1の収縮をストレインゲージまたは筋肉収縮もしくは筋肉張力を測定するための他の器具を包含する(これらに限定されることはない)当該技術分野において周知の装置及び方法を使用して測定してもよい。

0114

加えて、本発明の方法による血管拡張剤の投与によってもたらされる官能面での何らかの変化を記録するよう、女性に単に依頼することで、より主観的に性的応答の増強を測定してもよい。得られた成果が血管拡張剤の投与に直接寄与するものであるか否かを確かめるために、適切な偽薬によるコントロール実験も行うべきである。

0115

本発明の好ましい実施態様には、性交の約1分から約1時間前、及び性交の準備段階において、本発明の速溶性経口製剤に含まれるフェントラミンメシル酸塩を約5 mgから約80mg投与することが包含される。しかしながら、本発明の範囲に含まれる、いかなる血管拡張剤を使用してもよい。

0116

本発明を好ましい実施態様に基づいて記載しているが、本明細書に示した実施例により本発明の範囲が限定されることはなく、要求に応じて勃起能を向上させることができる経口投与製剤を介した薬物の投与に伴い、全身をめぐる循環系に吸収させることができる薬理学的血管拡張剤の使用が本発明で意図されるものである。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 日本メナード化粧品株式会社の「 白髪の遺伝的素因の判定方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】個人の白髪の遺伝的素因を正確かつ簡便に判定する手段の提供。【解決手段】被験者から採取したDNA含有試料について、特定の遺伝子のうち1種又は2種以上の一塩基多型(SNP)のアレルを検出する工程と... 詳細

  • ミナト製薬株式会社の「 乾燥桑葉の製造方法、乾燥桑葉および桑葉粉末」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】フェオホルバイドの生成を抑えつつ、有効成分である1−デオキシノジリマイシンの損失が少ない乾燥桑葉の製造方法、および、桑葉粉末の製造方法の提供。【解決手段】枝付き桑葉を熱湯ブランチングする工程(... 詳細

  • 森永乳業株式会社の「 エネルギー消費促進用組成物」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】エネルギー消費を促進させることが可能な技術を提供する。平均分子量が220ダルトン以上かつ1000ダルトン以下である乳タンパク質分解物、又はMet−Lys−Proからなるペプチド、又は... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ