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技術 密着補助材取付部を有する濾布移動式単式フィルタープレス用濾布

出願人 月島機械株式会社シキボウ株式会社
発明者 今坂登君嶋良夫永井章夫川口登
出願日 2000年9月13日 (19年6ヶ月経過) 出願番号 2000-278394
公開日 2002年3月26日 (17年11ヶ月経過) 公開番号 2002-085917
状態 特許登録済
技術分野 複数瀘過体及びフィルタープレス 濾過材
主要キーワード 加熱コテ バネ動作 織物部材 内のり寸法 高周波溶着装置 一連一体 トップフィード方式 脱水サイクル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年3月26日)のものです。
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図面 (7)

課題

密着補助材を常に正確かつ再現性を持って装着でき、装着後の位置ズレや抜け出し脱落がなく、濾布原液流入口の周部の濾布面濾板原液供給孔の周部の濾板面に常に確実且つ均一に圧着される濾布移動式単式フィルタープレス用濾布を提供すること。

解決手段

原液供給孔11に相対する一方の濾布1に原液流入口8を有し、該原液流入口8の下端近接して、濾布1の面を濾板3に密着させるための密着補助材取付部10を有し、該密着補助材取付部10を形成する長方形状部材のヨコ方向の二辺に沿って濾布1への縫着部17、17を配設し、かつ、該長方形状部材のタテ方向一辺に沿って、濾布1との結合部18を配設した。密着補助材取付部10を合成繊維織物で形成し、該織物バイアス方向に用いた。

概要

背景

一般にフィルタープレスは、多数の濾板とこれらの間に挟まれる様に構成される一対の濾布を有しており、それぞれに濾室を形成すべき窪みを有する左右一対の濾板によって形成される濾室内に2枚の濾布を重ねて挿入し、この濾布と濾布との間の空間に、濾板に設けた原液供給孔より原液を圧送して濾過を行う。

更には、濾板の濾室面側に可撓性を有する素材からなるダイヤフラムを有し、このダイヤフラム背面を適当な方法で加圧して濾布を介して湿潤ケーキ圧搾し、ケーキ水分を低下させる。

ところで、先述トップフィード方式のフィルタープレスは従来から多く用いられており、それに取付けて用いる濾布ユニットについては、例えば特開昭52—30976号公報において提案されている。

この提案に係わる濾布ユニットでは、重なり合う2枚の濾布の所定の位置に原液を導入するための通過孔が設けられており、この通過孔に一体に連通して、濾布と濾布に挟まれて固定されて給液板が設けられている。

この給液板には下方に向けて開口する原液供給孔が設けられており、原液が濾布と濾布とで挟まれた濾室に供給されるようになっている。

この提案に係わる濾布ユニットが用いられるフィルタープレスでは、濾布の昇降装置巻取り装置を有しているので、圧搾濾過後に開枠してケーキを排出した後に、濾布の濾過面を濾板下方に移動すると同時に噴射水によって濾布表面を洗浄することが可能であるが、濾布全体が一連一体の構造であるため、濾布を交換する際には、濾布の取外しに多大の時間を必要とすると共に、給液板に設けられた原液供給孔が洗浄できないために、異物付着物等によって閉塞されて原液供給がされなくなると隣接する濾室内同士に圧力差を生じて濾板を破損する等の不都合があった。

更に、濾板を閉塞する際には、上記給液板を濾板の所定の位置に正確に位置決めする必要があり、少しでも位置関係がずれて閉塞された場合には、濾板の閉枠が不完全となるだけでなく、濾板間に隙間が生じて外部への原液の漏出を起こすという欠点があった。

これに対して、給液板を用いない原液供給構造を持つフィルタープレスやそれに用いる濾布が提案されている。

特開昭54−6174号公報には、濾板の原液供給孔に接する濾布の部分に濾板の原液供給孔よりも大きい開口部を設け、その開口部の周部に合成樹脂又はゴム等を接着又は塗着するか、又は濾布の開口部と同じ大きさの開口部を有する薄板縫着又は接着すると共に、他の一枚の濾布を介して接触する圧搾用ダイヤフラムによって、濾布開口部の周部に設けた合成樹脂又はゴムの部分又は薄板を押える様にして、濾板の原液供給孔周部と濾布の開口部周部とが密接して原液が濾板と濾布の隙間から漏出しないようにした原液供給装置が提案されている。

また、特開昭58−3609号公報には、濾板の上部に濾布の昇降装置を有し、濾板の下方に濾布の巻取り装置を有するフィルタープレスに取付けて用いる濾布において、一対の濾布の一方に設けた原液流入口の下部に近接して、濾板と対向する濾布面に、濾布面を濾板に密着させるための密着補助材取付部を設けることが提案されている。

ここで、図4は従来の上記提案に係わる濾布の斜視図であり、図5は図4の濾布を取付けて閉枠する直前の状態を示す側面図である。

図4、図5において、1、2は濾布、3は濾板、4は吊棒、5は吊棒取付部、6は折返し部、7は縫い合せ部、8は原液流入口、9は密着補助材、10は密着補助材取付部、11は原液供給孔、12は濾布下端添着テープ、13はダイヤフラム、13aは凹部、14、15は巻取りロール、16は噴水ノズルである。

この提案による濾布は、濾過(圧搾)サイクル毎に濾布面に残留したケーキを洗浄および掻き取りすることが容易なため、濾過性能の変動低下が抑制できる上に、一対の濾板毎にそれぞれ独立した構造になっているので、取外しが容易であり、先述の提案のような濾布に付随する給液板を用いないため、給液板の原液供給孔の閉塞が生じることがなく、給液板の濾板に対する位置決めの不良が原因の原液漏出の発生が回避できる等、多くの利点を有している。

上記の提案による濾布を取付けたフィルタープレスにおいては、密着補助材9としては、例えば鋼製ステンレス製板バネ等が用いられるが、密着補助材取付部10に挿入された密着補助材のバネ反力の作用により濾布面を濾板に密着させているので、原液を濾室内に圧送する際に濾板と濾布との間の僅かな隙間から原液が流れ出して部分的に濾過されない状態が生じる事を防ぐことができる。

ところで、上記のフィルタプレスにおいては、密着補助材9は濾布に設けられた原液流入口8の下部に近接してお互いの中心線同士がほぼ合致するような位置を所定位置として装着されるのが通常であるが、所定位置からずれて装着されている場合には、濾布の原液流入口8の下部周部と濾板の原液供給孔11の下部周部との密着が不均一あるいは不充分となり、原液が濾板と濾布との間の僅かな隙間から流れ出してしまう不具合を生じる。

ここで図6は、従来の密着補助材取付部を示す正面図である。長方形状の密着補助材取付部10が、濾布に設けられた原液流入口8の下部に近接して、その中心線8aを基準に左右振り分けて置かれ、上下二辺に沿う縫着部20、20で濾布1に縫着されている。

図6に示されるような従来提案されている密着補助材取付部10においては、長方形状の四辺のうちの上辺および下辺に沿ってのみ縫着されているため、密着補助材9の装着時において、位置決めが不正確になったり、各々の密着補助材9で不揃いになったりして、濾布の原液流入口8の下部周部と濾板の原液供給孔11の下部周部との密着が不均一あるいは不充分となり、原液が濾板3と濾布1との間の僅かな隙間から流れ出してしまう不具合を生じる場合が多々あった。

また、密着補助材9の装着時の位置決め精度個人差が大きい上に、位置決めの正確さを要するため作業時間も多く必要とした。

更に、密着補助材9に対する拘束が不充分なため、フィルタープレスの閉枠に伴う濾板3面への圧着や濾布1の昇降運動などによって、経時的に装着位置のズレを生じたり、甚だしくは密着補助材取付部10から抜け出したり抜け落ちたりすることがあり、その都度、フィルタープレスの運転を停止して密着補助材9を所定位置に再装着する必要があった。

概要

密着補助材を常に正確かつ再現性を持って装着でき、装着後の位置ズレや抜け出し、脱落がなく、濾布の原液流入口の周部の濾布面が濾板の原液供給孔の周部の濾板面に常に確実且つ均一に圧着される濾布移動式単式フィルタープレス用濾布を提供すること。

原液供給孔11に相対する一方の濾布1に原液流入口8を有し、該原液流入口8の下端に近接して、濾布1の面を濾板3に密着させるための密着補助材取付部10を有し、該密着補助材取付部10を形成する長方形状部材のヨコ方向の二辺に沿って濾布1への縫着部17、17を配設し、かつ、該長方形状部材のタテ方向一辺に沿って、濾布1との結合部18を配設した。密着補助材取付部10を合成繊維織物で形成し、該織物バイアス方向に用いた。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

濾布昇降装置及び巻取り装置を有し、原液供給孔が濾板上部側に寄せて設けられた単式フィルタープレスに用いられる濾布であって、前記原液供給孔に相対する一方の濾布に原液流入口を有し、該原液流入口の下端近接して、濾布面を濾板に密着させるための密着補助材取付部を有し、該密着補助材取付部を形成する長方形状部材のヨコ方向の二辺に沿って濾布への縫着部が配設されていると共に、該長方形状部材のタテ方向一辺に沿って、一辺長の全長若しくは部分長にわたって濾布との結合部が配設されていることを特徴とする濾布移動式単式フィルタープレス用濾布

請求項2

前記密着補助材取付部が合成繊維織物により形成され、該織物バイアス方向に用いられていることを特徴とする請求項1に記載の濾布移動式単式フィルタープレス用濾布。

請求項3

前記縫着部が、縫着、又は、縫着と接着を併用、又は、縫着した後に樹脂を塗布、又は、縫着と接着を併用した後に樹脂を塗布することによって形成されていると共に、前記結合部が、縫着、又は、溶着、又は、縫着と接着を併用、又は、溶着と接着を併用、又は、縫着若しくは溶着した後に樹脂を塗布、又は、縫着と接着を併用若しくは溶着と接着を併用した後に樹脂を塗布することによって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の濾布移動式単式フィルタープレス用濾布。

技術分野

0001

本発明は、対向する2枚の濾板により形成される濾室内に2枚の濾布を重ねて挿入し、この濾布間に分離濾過すべき固形物を含む溶液(以下、原液という)を適当な方法で供給し加圧して濾過脱水を行い、湿潤ケーキを得ることのできる単式フィルタープレス用濾布に関する。

0002

ここに云う「単式フィルタープレス」には、対向する2枚の内の1枚の濾板の濾室面側に可撓性を有する素材からなるダイヤフラムを有し、このダイヤフラム背面を適当な方法で加圧して濾布を介して湿潤ケーキを圧搾する機構を有する単式フィルタープレスを含むものとする。

0003

更には、ここに云う「単式フィルタープレス」とは、濾板の上部に濾布の昇降装置を有し、濾板の下方に濾布の巻取り装置を有し、原液を供給する孔(以下、原液供給孔という)が、対向する2枚の内の1枚の濾板に、その濾板の上部側に寄せて設けてある、いわゆる「トップフィード方式」の濾布移動式の単式フィルタープレスを云う。

0004

より詳しくは、上記原液供給孔に相対する一方の濾布に原液が流入するための開口部(以下、原液流入口という)を有し、この原液流入口の下端近接して、濾布の面を濾板に密着させるための密着補助材取付部(以下、密着補助材取付部という)を有する濾布に関する。

背景技術

0005

一般にフィルタープレスは、多数の濾板とこれらの間に挟まれる様に構成される一対の濾布を有しており、それぞれに濾室を形成すべき窪みを有する左右一対の濾板によって形成される濾室内に2枚の濾布を重ねて挿入し、この濾布と濾布との間の空間に、濾板に設けた原液供給孔より原液を圧送して濾過を行う。

0006

更には、濾板の濾室面側に可撓性を有する素材からなるダイヤフラムを有し、このダイヤフラム背面を適当な方法で加圧して濾布を介して湿潤ケーキを圧搾し、ケーキ水分を低下させる。

0007

ところで、先述のトップフィード方式のフィルタープレスは従来から多く用いられており、それに取付けて用いる濾布ユニットについては、例えば特開昭52—30976号公報において提案されている。

0008

この提案に係わる濾布ユニットでは、重なり合う2枚の濾布の所定の位置に原液を導入するための通過孔が設けられており、この通過孔に一体に連通して、濾布と濾布に挟まれて固定されて給液板が設けられている。

0009

この給液板には下方に向けて開口する原液供給孔が設けられており、原液が濾布と濾布とで挟まれた濾室に供給されるようになっている。

0010

この提案に係わる濾布ユニットが用いられるフィルタープレスでは、濾布の昇降装置と巻取り装置を有しているので、圧搾濾過後に開枠してケーキを排出した後に、濾布の濾過面を濾板下方に移動すると同時に噴射水によって濾布表面を洗浄することが可能であるが、濾布全体が一連一体の構造であるため、濾布を交換する際には、濾布の取外しに多大の時間を必要とすると共に、給液板に設けられた原液供給孔が洗浄できないために、異物付着物等によって閉塞されて原液供給がされなくなると隣接する濾室内同士に圧力差を生じて濾板を破損する等の不都合があった。

0011

更に、濾板を閉塞する際には、上記給液板を濾板の所定の位置に正確に位置決めする必要があり、少しでも位置関係がずれて閉塞された場合には、濾板の閉枠が不完全となるだけでなく、濾板間に隙間が生じて外部への原液の漏出を起こすという欠点があった。

0012

これに対して、給液板を用いない原液供給構造を持つフィルタープレスやそれに用いる濾布が提案されている。

0013

特開昭54−6174号公報には、濾板の原液供給孔に接する濾布の部分に濾板の原液供給孔よりも大きい開口部を設け、その開口部の周部に合成樹脂又はゴム等を接着又は塗着するか、又は濾布の開口部と同じ大きさの開口部を有する薄板縫着又は接着すると共に、他の一枚の濾布を介して接触する圧搾用ダイヤフラムによって、濾布開口部の周部に設けた合成樹脂又はゴムの部分又は薄板を押える様にして、濾板の原液供給孔周部と濾布の開口部周部とが密接して原液が濾板と濾布の隙間から漏出しないようにした原液供給装置が提案されている。

0014

また、特開昭58−3609号公報には、濾板の上部に濾布の昇降装置を有し、濾板の下方に濾布の巻取り装置を有するフィルタープレスに取付けて用いる濾布において、一対の濾布の一方に設けた原液流入口の下部に近接して、濾板と対向する濾布面に、濾布面を濾板に密着させるための密着補助材の取付部を設けることが提案されている。

0015

ここで、図4は従来の上記提案に係わる濾布の斜視図であり、図5図4の濾布を取付けて閉枠する直前の状態を示す側面図である。

0016

図4図5において、1、2は濾布、3は濾板、4は吊棒、5は吊棒取付部、6は折返し部、7は縫い合せ部、8は原液流入口、9は密着補助材、10は密着補助材取付部、11は原液供給孔、12は濾布下端添着テープ、13はダイヤフラム、13aは凹部、14、15は巻取りロール、16は噴水ノズルである。

0017

この提案による濾布は、濾過(圧搾)サイクル毎に濾布面に残留したケーキを洗浄および掻き取りすることが容易なため、濾過性能の変動低下が抑制できる上に、一対の濾板毎にそれぞれ独立した構造になっているので、取外しが容易であり、先述の提案のような濾布に付随する給液板を用いないため、給液板の原液供給孔の閉塞が生じることがなく、給液板の濾板に対する位置決めの不良が原因の原液漏出の発生が回避できる等、多くの利点を有している。

0018

上記の提案による濾布を取付けたフィルタープレスにおいては、密着補助材9としては、例えば鋼製ステンレス製板バネ等が用いられるが、密着補助材取付部10に挿入された密着補助材のバネ反力の作用により濾布面を濾板に密着させているので、原液を濾室内に圧送する際に濾板と濾布との間の僅かな隙間から原液が流れ出して部分的に濾過されない状態が生じる事を防ぐことができる。

0019

ところで、上記のフィルタプレスにおいては、密着補助材9は濾布に設けられた原液流入口8の下部に近接してお互いの中心線同士がほぼ合致するような位置を所定位置として装着されるのが通常であるが、所定位置からずれて装着されている場合には、濾布の原液流入口8の下部周部と濾板の原液供給孔11の下部周部との密着が不均一あるいは不充分となり、原液が濾板と濾布との間の僅かな隙間から流れ出してしまう不具合を生じる。

0020

ここで図6は、従来の密着補助材取付部を示す正面図である。長方形状の密着補助材取付部10が、濾布に設けられた原液流入口8の下部に近接して、その中心線8aを基準に左右振り分けて置かれ、上下二辺に沿う縫着部20、20で濾布1に縫着されている。

0021

図6に示されるような従来提案されている密着補助材取付部10においては、長方形状の四辺のうちの上辺および下辺に沿ってのみ縫着されているため、密着補助材9の装着時において、位置決めが不正確になったり、各々の密着補助材9で不揃いになったりして、濾布の原液流入口8の下部周部と濾板の原液供給孔11の下部周部との密着が不均一あるいは不充分となり、原液が濾板3と濾布1との間の僅かな隙間から流れ出してしまう不具合を生じる場合が多々あった。

0022

また、密着補助材9の装着時の位置決め精度個人差が大きい上に、位置決めの正確さを要するため作業時間も多く必要とした。

0023

更に、密着補助材9に対する拘束が不充分なため、フィルタープレスの閉枠に伴う濾板3面への圧着や濾布1の昇降運動などによって、経時的に装着位置のズレを生じたり、甚だしくは密着補助材取付部10から抜け出したり抜け落ちたりすることがあり、その都度、フィルタープレスの運転を停止して密着補助材9を所定位置に再装着する必要があった。

発明が解決しようとする課題

0024

本発明は、いわゆる「トップフィード方式」の濾布移動式の単式フィルタープレスに用いられる濾布において、密着補助材取付部へ密着補助材を装着する際に、再現性をもって一様に所定位置へ位置決めできる密着補助材取付部を有する濾布を提案するものである。

0025

また本発明は、装着後の密着補助材がフィルタープレスの稼動時に所定位置からずれることがなく、濾布の原液流入口の下側周部の濾布面が濾板の原液供給孔の下側周部の濾板面に、常に確実且つ均一に圧着されることが可能な密着補助材取付部を有する濾布を提案するものである。

課題を解決するための手段

0026

上記課題を解決するための第1の手段として本発明は、濾布の昇降装置及び巻取り装置を有し、原液供給孔が濾板上部側に寄せて設けられた単式フィルタープレスに用いられる濾布であって、前記原液供給孔に相対する一方の濾布に原液流入口を有し、該原液流入口の下端に近接して、濾布面を濾板に密着させるための密着補助材取付部を有し、該密着補助材取付部を形成する長方形状部材のヨコ方向の二辺に沿って濾布への縫着部が配設されていると共に、該長方形状部材のタテ方向一辺に沿って、一辺長の全長若しくは部分長にわたって濾布との結合部が配設されていることを特徴とする。

0027

前記密着補助材取付部を有する濾布における前記濾布との結合部の位置は、密着補助材を装着する際に密着補助材の端部がこの結合部に押し当るまで挿入した時に、密着補助材および原液流入口の中心線同士がほぼ合致して位置決めされる様に、密着補助材の形状、寸法を考慮して好適な位置に設ける。好ましくは、原液流入口の中心線を基準にして左右それぞれ、密着補助材の長さ寸法の1/2にその厚さ寸法の1〜2倍を加えた位置とする。

0028

また、前記濾布との結合部の長さについては、該長方形状部材のタテ方向の一辺に沿う全長とすることが望ましいが、密着補助材を該結合部に押し当るまで挿入した時に確実に位置決めされる事が可能であれば必ずしも全長にわたる必要はなく、該長方形状部材のタテ方向の一辺に沿う一部分の長さにわたる一箇所若しくは複数箇所に分割した形態でもよい。

0029

更に、前記課題を解決するための第2の手段として本発明は、前記密着補助材取付部を形成する部材に合成繊維織物を用い、かつ、該織物伸長性を有効に利用して密着補助材に適度な拘束を与え得るように、該織物をバイアス方向に用いる。

0030

この場合に織物をバイアス方向に用いるとは、前記密着補助材取付部を形成する織物のタテ糸方向が、該密着補助材取付部のタテ方向に対して右方若しくは左方に30°〜60°、好ましくは、40°〜50°の範囲になるように用いることを云う。

0031

前記密着補助材取付部を形成する合成繊維織物としては、耐摩耗性耐薬品性に優れるポリエステルポリプロピレンポリアミド等の合成繊維素材より成るマルチフィラメント糸モノフィラメント糸経糸および緯糸に用いた緯一重織或いは多重織の綾織或いは朱子織組織の合成繊維織物が適する。

0032

更に、前記密着補助材取付部の上辺側及び下辺側の縫着部同士の間隔、即ち、内のり寸法は、挿入される密着補助材の寸法及び形状を考慮して、挿入が無理なく行え、かつ挿入後の密着補助材の可撓動作に支障をきたすことなく、密着補助材が適度な拘束力を受けるような内のり寸法に適宜好適に決定する。好ましくは、密着補助材の幅寸法にその厚み寸法の2〜4倍を加えた寸法に等しくする。

0033

また、前記密着補助材取付部を形成する織物部材の周部をなす各辺部については、刃物で切った後に、その切り口を加熱されたコテ溶着若しくは接着剤を塗布するか、又は、直接コテで溶断して、解れ止めを施すのが良い。或いは、ミシンかがり縫いを施しても良い。

0034

前記課題を解決するための第3の手段として本発明は、前記密着補助材取付部を有する濾布において、前記濾布への縫着部を、縫着、又は、縫着と接着を併用、又は、縫着した後に樹脂を塗布、又は、縫着と接着を併用した後に樹脂を塗布することによって形成し、強固かつ永続して縫着の状態が維持される縫着部とする。

0035

更に、前記濾布との結合部を、縫着、又は、溶着、又は、縫着と接着を併用、又は、溶着と接着を併用、又は、縫着若しくは溶着した後に樹脂を塗布、又は、縫着と接着を併用若しくは溶着と接着を併用した後に樹脂を塗布することによって形成し、強固かつ永続して結合の状態が維持される結合部とする。

0036

前記縫着部或いは結合部を成すに際して縫着するには、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン等の一般に用いられる合成繊維ミシン糸を用いるが、好ましくは、ポリプロピレンミシン糸 #20(190dtexマルチフィラメント糸3本を撚糸したミシン糸)、又は、ポリプロピレンミシン糸 #8(24番手紡績糸下撚2本、上撚3本に撚糸したミシン糸)を用いる。

0037

縫着形態は通常は「本縫」を用いるが、「本縫千鳥」としても良い。

0038

また、通常のミシン縫製であれば1列の縫製で必要な強度が得られるが、複数の縫製列としても良い。

0039

前記縫着部或いは結合部を成すに際して接着するには、ウレタン系接着剤エポキシ系接着剤シリコン系接着剤合成ゴム系接着剤等から、適宜選択して用いられるが、クロロプレンゴムを主成分とする合成ゴム系接着剤が好適である。

0040

前記結合部を成すに際して溶着するには、密着補助材取付部を形成する織物部材の周部に沿って、周部全長若しくは部分長に亘り、連続若しくは間歇状に、加熱コテ等を用いて濾布への溶着を施す。或いは、超音波または高周波溶着装置ウエルダー)を用いて溶着を施す。また、加熱コテ先による複数の溶融貫通孔を前記ミシン縫着に代えて直線状若しくは千鳥状に配置して結合してもよい。

0041

前記縫着部或いは結合部に樹脂を塗布するのは、縫着或いは縫着と接着の強度や耐久性を向上することに加えて、濾布を通しての密着補助材取付部の内部への原液流入を阻止する目止めの目的がある。そのため、縫着部或いは結合部だけではなく、それらに囲まれた密着補助材取付部が取り付く部分及びその周辺に対して、少なくとも濾過面側から樹脂を塗布する。

0042

また、密着補助材取付部が取り付けられる側の濾布だけでなく、密着補助材取付部が取り付かない側の濾布の相対峙する範囲に対しても樹脂塗布を行い、濾板面同士或いはダイヤフラムを介しての圧接に伴う密着補助材と濾布との接触による密着補助材取付部や濾布の損傷を防ぐ。

0043

用いられる樹脂は、濾布或いは密着補助材取付部との充分な密着性と適度な弾力性を有する必要があると共に、耐薬品性や耐水性耐油性等が適宜求められる。一般のウレタン樹脂エポキシ樹脂シリコン樹脂等から選択して用いられるが、シリコン樹脂が好適である。

0044

また、前記濾布への縫着部のうち、特に密着補助材取付部の上辺に沿う側については上辺に極めて近寄せて形成する。これにより、濾布の原液流入口の下側周部の濾布面が濾板の原液供給孔の下側周部の濾板面により一層確実且つ均一に圧着されるようにすると共に、密着補助材取付部の縫着部より外側部分と濾布との間に原液の固形分が堆積するのを防ぐ。

0045

更に、密着補助材取付部の上辺に極めて近寄せて縫着部を形成するために、密着補助材取付部の辺部が解れて縫着部が損われる可能性があるのを、織物部材をバイアス方向に用いて密着補助材取付部を形成することで、織物周部の解れが生じないようにするのである。

0046

密着補助材取付部の上辺に沿う縫着部の位置は、上辺から2〜3mmの位置が好ましい。

0047

上記それぞれに示した密着補助材取付部を有する濾布によれば、前記密着補助材取付部を形成するヨコ方向の一辺に沿って濾布との結合部を設けると共に、その位置を密着補助材の形状、寸法を考慮して好適な位置とするので、密着補助材を密着補助材取付部に対して横から挿入して装着する際に、密着補助材の先端部が結合部に押し当り、再現性をもって一様に最適な位置へ位置決めできる。

0048

加えて、密着補助材取付部を合成繊維織物で形成し織物の伸長性を有効に利用するように織物をバイアス方向に用いるので、並びに、密着補助材のバネ動作が妨げられることなく密着補助材が密着補助材取付部の内部で適度な拘束力を受けて装着されるように、密着補助材取付部の内のり寸法を決めるので、装着後の密着補助材の装着位置のズレや密着補助材の抜け出しや脱落を阻止できると共に、濾布の原液流入口の下側周部の濾布面が濾板の原液供給孔の下側周部の濾板面に常に確実且つ均一に圧着される。

0049

また、濾布への縫着部を密着補助材取付部の上辺に極めて近寄せて形成するので、濾布の原液流入口の下側周部の濾布面が濾板の原液供給孔の下側周部の濾板面により確実且つ均一に圧着されて、密着補助材取付部の縫着部から外側部分と濾布との間に原液の固形分が溜まる事を防ぐことができる上に、溜まった固形分が硬化したりすることもなく、原液流入が妨げられたり、密着補助材のバネ動作が妨げられたりせず、安定な稼動状態が得られる。

0050

また、密着補助材取付部を形成する合成繊維織物をバイアス方向に用いるので、濾布への縫着部を密着補助材取付部の上辺及び下辺に極めて近寄せて形成しても、密着補助材取付部自体の周部が解れることがなく、良好な縫着状態が維持できる。

発明を実施するための最良の形態

0051

以下、本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1は本発明の一実施形態例に係わる濾布の斜視図であり、図2図1の濾布を取付けて閉枠する直前の状態を示す側面図である。

0052

図1図2において、1、2は濾布、3は濾板、4は吊棒、5は吊棒取付部、6は折返し部、7は縫い合せ部、8は原液流入口、9は密着補助材、10は密着補助材取付部、11は原液供給孔、12は濾布下端添着テープ、13はダイヤフラム、13aは凹部、14、15は巻取りロール、16は噴水ノズルを示している。

0053

濾布1、2は、長手方向を1/2に折り返して形成し、その折返し部6に沿って内側位置で縫い合せて、濾布を吊下げる吊棒4を挿入するための吊棒取付部5を設けた。また、濾布1、2のそれぞれの端部には濾布を巻取りロール14、15に取付けるための濾布下端添着テープ12、12を縫着した。

0054

一方の濾布1には、その上側、即ち、折返し部6の近くに原液が通過するための原液流入口8を開口形成した。原液流入口8は、濾布1の前記部分を刃物で切った後に、その切り口を加熱したコテで溶着して解れ止めを施した。

0055

濾布1の濾板3に接する側の面に、原液流入口8の下部に近接して、合成繊維織物よりなる密着補助材取付部10を、長手方向が濾布1のヨコ方向と平行になるように縫着にて取付けた。

0056

更に、濾布1における原液流入口8及び密着補助材取付部10を充分覆う範囲、並びに濾布2における前記濾布1の範囲と相対する範囲の、それぞれ濾過面側に、シリコン樹脂を2度塗布して、補強並びに目止めを施した。

0057

ここで用いた密着補助材9は、ステンレス製の板バネである。これは、鋼製の板バネでもよい。また、濾布下端添着テープ12、12は、その片面全体に可撓性が設けられ、お互いの可撓性鈎が設けられた面同士を圧接させて接合することができ、繰り返して接合、分離が可能なテープで、一般に面ファスナー等の呼称や「マジックテープ」の商品名で呼ばれているものを使用した。

0058

密着補助材取付部10は、570dtexのポリプロピレンマルチフィラメント糸1本を5回/2.54cmの撚り数で撚糸した経糸と、570dtexのポリプロピレンマルチフィラメント糸1本を3回/2.54cmの撚り数で撚糸した緯糸とを用い、経糸密度72本/2.54cm、緯糸密度32本/2.54cmの2/1綾織の一重織に製織して適当なヒートセット加工を施した織物を、バイアス方向に裁断して形成した。2/1綾織の織物をバイアス方向に用いたため、タテ方向及びヨコ方向に伸長性のある密着補助材取付部10が得られた。

0059

上記織物の5%伸びにおける荷重をJIS L1096 6.13(1990年)に基づき測定した結果は、ヨコ糸方向に152N/3cm、タテ糸方向に191N/3cm、45°バイアス方向に3.7N/3cmであった。

0060

図3は、本発明の一実施形態例に係わる密着補助材取付部10の拡大正面図である。

0061

本発明は、前記織物をバイアス方向に裁断して図3のように長方形状に形成した密着補助材取付部10を、その上辺が濾布1に設けられた原液流入口8の下辺に接するようにして、かつ原液流入口8の中心線8aを基準に左右に振り分けて、上下二辺に沿う縫着部17、17により濾布1に取り付けた。更に、左辺のタテ方向に沿って濾布1との結合部18を設けた。

0062

上記縫着部17、17は、密着補助材取付部10の上辺に沿い全長に亘って上辺から2mmの位置、並びに、下辺に沿い全長に亘って下辺から3mmの位置に、ポリプロピレンミシン糸#20を用いて、一列の本縫にミシン縫着して形成した。

0063

また、上辺側と下辺側の縫着部17、17の間隔、即ち、密着補助材取付部10の内のり寸法は、密着補助材9の幅寸法にその厚み寸法の2倍の長さを加えた寸法に等しくした。

0064

この寸法を採った上に、先述のように密着補助材取付部10を伸長性のある織物で形成してバイアス方向に用いたので、密着補助材9を密着補助材取付部10の内部において、そのバネ動作が妨げられることなく、適度な拘束力でもって把持することができた。

0065

また、結合部18は、密着補助材取付部10の左辺のタテ方向に沿って左辺全長に亘って、ポリプロピレンミシン糸#20を用いて、一列の本縫にミシン縫着して形成した。

0066

この結合部18の縫着位置は、密着補助材9を密着補助材取付部10に挿入して装着する際に、この結合部18に密着補助材9の端部が押し当って、密着補助材9及び原液流入口8の中心線同士がほぼ合致して位置決めされる様、原液流入口8の中心線8aを基準にして密着補助材9の長さ寸法の1/2にその厚さ寸法を加えた位置とした。

0067

上記縫着部17、17及び結合部18を形成した後、密着補助材取付部10が取り付く濾布1の密着補助材取付部10が取り付く部分及び原液流入口8の周辺部19に対して、濾布1の濾過面側からシリコン樹脂の塗布・乾燥を2回行った。また、密着補助材取付部10が取り付かない側の濾布2の相対峙する範囲に対しても、濾布2濾過面側からシリコン樹脂の塗布・乾燥を2回行った。

0068

上記により製作した濾布1、2を76組の濾板対を有する濾布移動式単式フィルタープレスに装着して、脱水サイクル20分で1ヶ月間操業を行った。濾布装着時の密着補助材9の位置決め不良はなく、また操業の間における密着補助材9の装着位置のズレや抜け出し、脱落も発生せず、良好な稼動状況、濾過状況であった。

発明の効果

0069

本発明の密着補助材取付部を有する濾布によれば、密着補助材取付部の一辺に沿って濾布との結合部を好適な位置に設けたので、密着補助材を常に最適な位置に正確かつ再現性を持って装着できる。従って、装着時の位置決め精度に個人差がなくなり、装着に要する時間も減少する。

0070

更に、密着補助材取付部を合成繊維織物で形成してバイアス方向に用いると共に、密着補助材が適度な拘束力を受けて装着されるように、密着補助材取付部の内のり寸法を決めたので、装着後の密着補助材の装着位置のズレや密着補助材の抜け出しや脱落がなくなると共に、濾布の原液流入口の周部の濾布面が濾板の原液供給孔の周部の濾板面に常に確実且つ均一に圧着される。

0071

従って、原液が濾板と濾布との間へ漏出することを防止できて濾過効率の低下が回避できると共に、運転停止を伴う密着補助材の再装着の必要がなくなり、フィルタープレスの稼働率の低下が回避できる。

0072

また、密着補助材取付部を形成する合成繊維織物をバイアス方向に用いたので、濾布への縫着部を密着補助材取付部の上辺及び下辺に極めて近寄せて形成しても密着補助材取付部自体の周部が解れることがなく、良好な縫着状態が維持できる。

図面の簡単な説明

0073

図1本発明の一実施形態例に係わる濾布の斜視図。
図2図1の濾布を取付けて閉枠する直前の状態を示す側面図。
図3本発明の一実施形態例に係わる密着補助材取付部の拡大正面図。
図4従来の濾布の斜視図。
図5図4の濾布を取付けて閉枠する直前の状態を示す側面図。
図6従来の密着補助材取付部の拡大正面図。

--

0074

1、2濾布
3濾板
4 吊棒
5 吊棒取付部
6 折返し部
7 縫い合わせ部
8原液流入口
9密着補助材
10 密着補助材取付部
11原液供給孔
12濾布下端添着テープ
13ダイヤフラム
14、15巻取りロール
16噴水ノズル
17縫着部
18 結合部
19 原液流入口及び密着補助材取付部の周辺部(樹脂塗布範囲)

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