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この項目の情報は公開日時点(2002年3月19日)のものです。
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図面 (3)

課題

制御され改良された比表面積及び細孔容積を有する消石灰及びその製造方法を提供する。

解決手段

生石灰と、当量の2倍前後の消化水とを混合する乾式消化により消石灰を得る消石灰の製造方法において、消化反応の間、生石灰と消化水を混合した混合物を冷却する。混合物の冷却は、例えば冷却剤を使用して行われる。冷却剤は典型的には冷却水である。混合物を冷却することにより消化速度を適当に遅らせることができ、これにより従来よりも比表面積が大きく、反応に有用な大きな細孔を持つ消石灰を得ることができる。

概要

背景

生石灰消石灰とを混合することにより製造される消石灰の比表面積は、主として生石灰の相対的な活性消化水の温度とにより決定される。温度が高くなりすぎて消化水が気化し、蒸気消化の状態になってしまうと消石灰の粒子が大きくなり、比表面積が非常に小さくなってしまう。さらに蒸気消化では半径2nm前後の細孔が生成しやすく、イオウ酸化物のように消石灰と反応して水に難溶性化合物を生成する場合は、細孔が小さすぎて効率が悪い。これを解決するには、生石灰を消化する際に消石灰に水分が残る状態の水を添加するいわゆる湿式消化が有効であり、湿式消化により半径5〜20nm程度の大きな細孔が多く生成できるが、乾燥の工程が必要になりコストアップになる。すなわち比表面積の大きく、反応に有用な大きな細孔を持つ消石灰を得るためには、消化の間、消化水は液相として残っていなければならない。なお消化水は水道水地下水のような通常の水であり、あるいは例えば消石灰の比表面積を大きくするためのアルコール等が添加されている混合液である。

概要

制御され改良された比表面積及び細孔容積を有する消石灰及びその製造方法を提供する。

生石灰と、当量の2倍前後の消化水とを混合する乾式消化により消石灰を得る消石灰の製造方法において、消化反応の間、生石灰と消化水を混合した混合物を冷却する。混合物の冷却は、例えば冷却剤を使用して行われる。冷却剤は典型的には冷却水である。混合物を冷却することにより消化速度を適当に遅らせることができ、これにより従来よりも比表面積が大きく、反応に有用な大きな細孔を持つ消石灰を得ることができる。

目的

よって本発明の目的は、湿式消化によらずに、比表面積がより大きく、反応に有用な大きな細孔を持つ消石灰及びそのような消石灰の製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

生石灰と、当量の2倍前後の消化水とを混合する乾式消化により消石灰を得る消石灰の製造方法において、前記生石灰と前記消化水を混合した混合物を冷却することを特徴とする消石灰の製造方法。

請求項2

前記混合物の冷却は、冷却剤を使用して行われる請求項1に記載の消石灰の製造方法。

請求項3

生石灰と、当量の2倍前後の消化水とを混合する乾式消化により消石灰を得る消石灰の製造方法において、前記生石灰と前記消化水を混合した混合物を冷却することにより得られ、半径5〜20nmの細孔容積全細孔容積の30%以上であることを特徴とする消石灰。

請求項4

前記半径5〜20nmの細孔容積が全細孔容積の40〜50%である請求項3に記載の消石灰。

技術分野

背景技術

0001

本発明は、生石灰消化水とを混合することにより消石灰を得る消石灰の製造方法に関し、特に反応性富む比表面積がより大きく、反応に有用な大きな細孔を持つ)消石灰を得ることのできる消石灰の製造方法に関する。

発明が解決しようとする課題

0002

生石灰と消石灰とを混合することにより製造される消石灰の比表面積は、主として生石灰の相対的な活性と消化水の温度とにより決定される。温度が高くなりすぎて消化水が気化し、蒸気消化の状態になってしまうと消石灰の粒子が大きくなり、比表面積が非常に小さくなってしまう。さらに蒸気消化では半径2nm前後の細孔が生成しやすく、イオウ酸化物のように消石灰と反応して水に難溶性化合物を生成する場合は、細孔が小さすぎて効率が悪い。これを解決するには、生石灰を消化する際に消石灰に水分が残る状態の水を添加するいわゆる湿式消化が有効であり、湿式消化により半径5〜20nm程度の大きな細孔が多く生成できるが、乾燥の工程が必要になりコストアップになる。すなわち比表面積の大きく、反応に有用な大きな細孔を持つ消石灰を得るためには、消化の間、消化水は液相として残っていなければならない。なお消化水は水道水地下水のような通常の水であり、あるいは例えば消石灰の比表面積を大きくするためのアルコール等が添加されている混合液である。

課題を解決するための手段

0003

よって本発明の目的は、湿式消化によらずに、比表面積がより大きく、反応に有用な大きな細孔を持つ消石灰及びそのような消石灰の製造方法を提供することにある。

0004

上記目的を達成するために本発明は、生石灰と、当量の2倍前後の消化水とを混合する乾式消化により消石灰を得る消石灰の製造方法において、前記生石灰と前記消化水を混合した混合物を冷却するように消石灰の製造方法を構成した。前記混合物の冷却は、例えば冷却剤を使用して行われる。このような製造方法により得られた消石灰は、半径5〜20nmの細孔容積全細孔容積の30%以上であり、特に40〜50%である。

0005

上述のように、乾式消化において生石灰と消化水とを混合し、その中で消石灰が生じている混合物の温度が、消化反応による発熱のために100℃を越えると比表面積の小さい消石灰が生成される。本発明は、消化が開始されてから消化反応が実質的に終了するまで、工業的には熟成過程移行するまで、混合物を冷却して100℃以下の温度に維持することにより消化反応の速度を適当に遅れさせると、大きい比表面積と大きな細孔を持つ消石灰を得ることができるという発見に基づく。消化反応の途中で冷却を中断した場合、消化反応が実質的に終了するまで冷却した場合に比較して、冷却による比表面積の増大の効果は小さく、5〜20nmの細孔もあまり増加しないことが判明した。また、冷却の度合いを強くするほど、より比表面積の大きく、5〜20nmの細孔が多い消石灰が得られることも判明した。本発明に係る消石灰の製造方法によると、混合物の冷却を行わない場合に比べて、N2−BET比表面積で2倍以上の比表面積を有し、5〜20nmの細孔が増加した消石灰を得ることができる。

0006

冷却は、例えば冷却剤を使用して行われる。冷却剤は、例えば水、油、空気、フロンガス等であり、混合物を100℃以下に保つという目的及び経済性に鑑みれば、最も簡単には水である。冷却水冷却装置で冷却して再利用しても、使い切りにしてもよく、また使い切りにして温水として他の用途に利用してもよい。経済的には使い切りにした方が好ましい。油やフロンガスのような冷却媒体を利用する場合には、熱交換器や冷却装置により冷却媒体の温度を下げ循環させて再利用する。冷却剤は、例えば消化装置の消化機の外壁を覆って設けられた冷却ジャケットの内部を流動する。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明において使用される消化水は通常は水であり、生石灰も通常のもので足りるが、消石灰の比表面積を充分に大きくするために、消化水にはアルコールなどの消化反応を遅らせる成分や表面処理剤等を含んでいてもよく、生石灰は好ましくは100メッシュ以下の粉体である。乾式消化においては、消化水は当量の2倍前後、通常は1.8〜2.2倍であるが、生石灰の活性や消化装置のタイプ等の条件によりこの範囲を超えて変動しうる。本発明に係る消石灰の製造方法を実施するための工業的な消化装置は、乾式消化装置であればバッチ方式連続方式などの別を問わないが、消化反応の間、混合物を撹拌する撹拌装置が備えられていることが好ましい。

0008

以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。

0009

図1(a)は、本発明に係る消石灰の製造方法の一つの実施の形態を実施可能な連続式常圧消化装置の一例を概略的に示す縦断面図であり、図1(b)は図1(a)のb−b断面図であり、図1(c)は同じ消化装置の冷却ジャケット部分を示す拡大正面図である。各図において、説明のために一部部材及び断面のハッチングは省略して示してある。

0010

図1(a)において、消化装置は消化機10と、消化機10の後方に接続された熟成機20と、熟成機20の上方に設けられた集塵機30とからなる。消化機10及び熟成機20の内部には、混合物または消石灰を撹拌しつつ後方へ移動させる撹拌装置12及び22がそれぞれ設けられている。

0011

原料生石灰(100メッシュ以下)は消化装置の最も前方である図1(a)左端から一定量が消化機10内に投入され、消化水は生石灰に対し当量の1.8〜2.2倍程度が注ぎ込まれる。生石灰と消化水とは消化機10内で撹拌装置12により撹拌されて混合物となり、水和しながら後方へ移送される。混合物は消化機10内に5〜10分滞留し、消化がほぼ終了するに、熟成機20の内部に落ち込み、30〜40分熟成されて外部に排出される。

0012

このような消化装置において、図1(b)(c)に示すように、実質的な消化が行われる消化機10の底部近くの外壁には、冷却ジャケット14が被せられている。冷却水は冷却ジャケット14の前方下部に設けられた冷却水入口から冷却ジャケット14に注入され、ジャケット14の後方上部に設けられた冷却水出口を通じて冷却ジャケット14から排出される。冷却水は例えば地下水であり、地下から汲み上げられてそのまま冷却ジャケット14に注入され、冷却ジャケット14から排出された温水は循環されることなく他の用途に再利用される。

発明の効果

0013

この冷却ジャケット14に冷却水を送りみつつ消化を行うことにより、混合物を冷却し、より比表面積が大きく、大きな細孔を持つ消石灰を得ることができる。冷却水の温度及び気温により変動するが、冷却水を冷却ジャケット14に送り込む量を調節して冷却の度合いを調整することにより、及び/または生石灰及び/または消化水を消化機10に投入する量を調整することにより、所望の比表面積を有する消石灰を得ることができる。その場合、冷却の度合いを強くすればするほど消化に時間がかかるため、混合物の消化機10内の滞留時間も、消化機10内で消化が実質的に終了するように調節される。これは、例えば撹拌装置12の回転数により定まる。

0014

本発明に係る消石灰の製造方法によると、従来に比べて比表面積がより大きく、反応に有用な大きな細孔を持つ消石灰を得ることができる。

0015

以下の各実施例及び比較例は、図2のような装置を用いて調製された。生石灰及び消化水は金属製のバッチ式消化容器(133mmφ×144mmL、容量約2L)40内で消化された。混合物は、消化反応が実質的に終了するまで、先端に撹拌羽根が取り付けられた撹拌棒50を回転させて混合された。消化容器40の底部は冷却水が貯留される冷却ジャケット60(150mmφ×50mmL、容量約0.9L)内に挿入された。各実施例及び比較例の比表面積はN2吸着による1点BET法により、全細孔容積および半径5〜20nmの細孔容積はN2吸着による細孔分布測定(BJH法)により測定された。

0016

(実施例1)150gの生石灰(JIS工業用石灰石灰特号、粒径1mm)を消化容器40に入れ、90gの消化水を消化容器40内に投入し、消化を行った。冷却ジャケット60には18℃の冷却水75gを入れておいた。これにより22.5m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.072cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.152cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約47%であった。

0017

(実施例2)冷却水を150gとした以外は実施例1と同様の操作を行った。これにより28.4m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.081cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.168cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約48%であった。

0018

(実施例3)冷却水を300gとした以外は実施例1と同様の操作を行った。これにより31.9m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.085cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.176cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約48%であった。

0019

(実施例4)実施例1と同じ生石灰150gを消化容器40に入れ、90gの水と7gのトリエタノールアミンとを混合した消化水97g(約7%トリエタノールアミン水溶液)を消化容器40内に投入し、消化を行った。冷却ジャケット60には28℃の冷却水75gが入れられていた。これにより47.0m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.063cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.159cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約40%であった。

0020

(実施例5)冷却水を150gとした以外は実施例4と同様の操作を行った。これにより52.4m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.072cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.165cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約44%であった。

0021

(実施例6)冷却水を300gとした以外は実施例4と同様の操作を行った。これにより53.0m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.077cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.174cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約44%であった。

0022

(実施例7)冷却水を900gとした以外は実施例4と同様の操作を行った。これにより65.0m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.076cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.176cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約43%であった。

0023

(比較例1)冷却水を使用しなかった以外は実施例1と同様の操作を行った。これにより13.7m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.037cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.154cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約24%であった。

0024

(比較例2)冷却水を使用しなかった以外は実施例4と同様の操作を行った。これにより36.8m2/gの比表面積を有し、半径5〜20nmの細孔容積が0.026cm3/gの消石灰が得られた。この消石灰の全細孔容積は0.151cm3/gであり半径5〜20nmの細孔容積は全細孔容積の約17%であった。

0025

各実施例及び比較例の実験条件及び結果は以下の表1に示すとおりである。表1より明らかなように、本発明に係る消石灰の製造方法は、消石灰の比表面積を制御し、有用な大きな細孔を持つことで反応性を改良するために使用することができる。

図面の簡単な説明

0026

表1消石灰の比表面積及び細孔容積

--

0027

図1図1(a)は、本発明に係る消石灰の製造方法の一つの実施の形態を実施するための消化装置を概略的に示す縦断面図、図1(b)は図1(a)のb−b断面図、図1(c)は同じ消化装置の消化機及び冷却ジャケットを示す拡大正面図である。
図2図2は、各実施例及び比較例を調製する際に使用された実験器具の構成を示す図である。

0028

10消化機
12撹拌装置
14冷却ジャケット
20熟成機
22 撹拌装置
30 集塵機

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