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技術 凹凸成形体の製造方法

出願人 王子製袋株式会社
発明者 塩井俊介岩崎廣司福田知之
出願日 2000年8月24日 (20年3ヶ月経過) 出願番号 2000-295153
公開日 2002年3月8日 (18年8ヶ月経過) 公開番号 2002-069900
状態 未査定
技術分野 一体成形容器 緩衝包装 紙(4)
主要キーワード 肉厚箇所 展開部分 抜き角 ベルトソー 凹凸成形 凸形状物 ホットメルト形接着剤 囲い枠
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

凹凸の激しい成形体の極めて効率的な湿式成形法を提供する。

解決手段

凹凸成形体の一部を展開した形状物に対応する成形用空隙を有する成形型内に、スラリー組成物カナダ標準フリーネスが550ml以上のスラリーを供給し、該成形型の小孔からスラリーの媒体である水を除去することによってスラリー中の小孔不通微細成分を成形型内に堆積させて湿潤状態成形物を形成し、続いて該成形物を乾燥し、更に展開部分を起こして展開前の形状にすることによって得る。

概要

背景

包装用緩衝材として最も大量に使用されている発泡スチロールは、衝撃緩衝性に優れ、任意の形状に加工することが容易で、価格が安く、軽量で、しかも外観体裁も良好である等の特徴を有している。しかし、近年、環境問題への関心が高まるにつれて、他の所謂プラスチック製品と同様に、使用後の処理を問題視する声が高まっている。即ち、使用した後に焼却処分した場合には、高温の発生による炉の損傷、有毒ガスの発生が指摘されている。また、埋め立て処分を行った場合は、分解性がなく、しかも嵩張るため、処分場不足を招く一因とも考えられている。

この発泡スチロールの処理上の問題点を解決するものとして、本願出願前に本発明者らは、「多数の小孔を有する成形型の小孔から、スラリー媒体である水を除去することによってスラリー中の小孔不通微細成分を成形型内に堆積させる方法で、スラリー組成物カナダ標準フリーネスCSF)が550ml以上であるスラリーを使って湿潤状態成形物成形し、その後該成形物を型内或いは型外乾燥して得る成形体の製造方法」と、該方法によって得られる肉厚緩衝性に優れたパルプ低密度成形体等について種々の提案をしている。そして、その中で熱風を成形物の堆積層内を通過させることによって効率的に乾燥出来ることも開示している。

概要

凹凸の激しい成形体の極めて効率的な湿式成形法を提供する。

凹凸成形体の一部を展開した形状物に対応する成形用空隙を有する成形型内に、スラリー組成物のカナダ標準フリーネスが550ml以上のスラリーを供給し、該成形型の小孔からスラリーの媒体である水を除去することによってスラリー中の小孔不通過微細成分を成形型内に堆積させて湿潤状態の成形物を形成し、続いて該成形物を乾燥し、更に展開部分を起こして展開前の形状にすることによって得る。

目的

しかし、上記湿式法によって得られる成形体も、従来の成形法に比べれば乾燥が速く生産性の面で優れているが、堆積層の厚みが箇所によって極端違う凹凸の激しい成形体の場合、堆積層の厚い箇所が薄い箇所と比べて極端に熱風が通過し難いために乾燥が遅く、肉厚箇所の乾燥を改善しなければ生産性が悪くコスト高になるという問題を有していた。本発明の目的は、凹凸の激しい肉厚成形体を効率よく生産できる製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

凹凸成形体の一部を展開した形状物に対応する成形用空隙を有する成形型内に、スラリー組成物カナダ標準フリーネスCSF)が550ml以上のスラリーを供給し、該成形型の小孔からスラリーの媒体である水を除去することによってスラリー中の小孔不通微細成分を成形型内に堆積させて湿潤状態成形物を形成し、続いて該成形物を乾燥し、更に展開部分を起こして展開前の形状にすることを特徴とする凹凸成形体の製造方法。

請求項2

該成形型が、壁面に多数の小孔を有する一面が開放状態凹型成形型である請求項1に記載の成形体の製造方法。

請求項3

湿潤状態の成形物の形成の際に、成形型の開放面を越えるように堆積させ、成形型開放面を越えて堆積した該不要部分を乾燥工程前切除する請求項2に記載の成形体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、凹凸の激しい肉厚成形体の極めて効率的な湿式成形法に関する。

背景技術

0002

包装用緩衝材として最も大量に使用されている発泡スチロールは、衝撃緩衝性に優れ、任意の形状に加工することが容易で、価格が安く、軽量で、しかも外観体裁も良好である等の特徴を有している。しかし、近年、環境問題への関心が高まるにつれて、他の所謂プラスチック製品と同様に、使用後の処理を問題視する声が高まっている。即ち、使用した後に焼却処分した場合には、高温の発生による炉の損傷、有毒ガスの発生が指摘されている。また、埋め立て処分を行った場合は、分解性がなく、しかも嵩張るため、処分場不足を招く一因とも考えられている。

0003

この発泡スチロールの処理上の問題点を解決するものとして、本願出願前に本発明者らは、「多数の小孔を有する成形型の小孔から、スラリー媒体である水を除去することによってスラリー中の小孔不通微細成分を成形型内に堆積させる方法で、スラリー組成物カナダ標準フリーネスCSF)が550ml以上であるスラリーを使って湿潤状態成形物成形し、その後該成形物を型内或いは型外乾燥して得る成形体の製造方法」と、該方法によって得られる肉厚で緩衝性に優れたパルプ低密度成形体等について種々の提案をしている。そして、その中で熱風を成形物の堆積層内を通過させることによって効率的に乾燥出来ることも開示している。

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、上記湿式法によって得られる成形体も、従来の成形法に比べれば乾燥が速く生産性の面で優れているが、堆積層の厚みが箇所によって極端違う凹凸の激しい成形体の場合、堆積層の厚い箇所が薄い箇所と比べて極端に熱風が通過し難いために乾燥が遅く、肉厚箇所の乾燥を改善しなければ生産性が悪くコスト高になるという問題を有していた。本発明の目的は、凹凸の激しい肉厚成形体を効率よく生産できる製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明者等は、上記湿式法で堆積層の厚みが箇所によって極端に違う凹凸の激しい成形体を効率良く低コストで生産出来る方法について鋭意検討した結果、凹凸成形体の堆積層の厚い箇所を展開した形で成形することによって、それを成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、凹凸成形体の一部を展開した形状物に対応する成形用空隙を有する成形型内に、スラリー組成物のカナダ標準フリーネス(CSF)が550ml以上のスラリーを供給し、該成形型の小孔からスラリーの媒体である水を除去することによってスラリー中の小孔不通過微細成分を成形型内に堆積させて湿潤状態の成形物を形成し、続いて該成形物を乾燥し、更に展開部分を起こして展開前の形状にすることを特徴とする凹凸成形体の製造方法である。中でも、該成形型が、壁面に多数の小孔を有する一面が開放状態凹型成形型であることが好ましい。また、湿潤状態の成形物の形成の際に、成形型の開放面を越えるように堆積させ、成形型開放面を越えて堆積した該不要部分を乾燥工程前切除するすることが好ましい。

発明を実施するための最良の形態

0006

以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、ここではパルプスラリーを用いて説明するが、本発明の原料はこれに限定されるものではない。図1は、商品収納し保護するための凹部を有する包装用緩衝材10の斜視図である。該包装用緩衝材10は、底面11と四つの側壁面12から構成されている。図2は該包装用緩衝材10を得るためにこれ迄用いられていた凹型成形型13の斜視図で、該緩衝材に対応する成形用空隙を有している。図3は、図2の該凹型成形型13のA−A線での断面図である。図4図9は該凹型成形型13を用いて行った本発明の比較例の実施態様を示す断面図である。図3に示すように、使用される成形型13は内壁14と外壁15からなる二重壁を有する上部開放系凹形状のもので、内壁14には多数の脱水用小孔16を有し、また、内外二重の壁で吸引室17が形成され、外壁底部には吸引口18が取付けられている。

0007

成形の工程は、図4に示すように該成形型13の上に、スラリー溜め用の囲い枠であるホッパー19を取り付けることから始まり、かかる状態で上部のガイド20より濾水性良好なパルプスラリー21が供給されて該ホッパー19の上部まで満たされる。次に、図5に示すように成形型13の下部にある吸引口18から吸引脱水するすることにより、成形型内にパルプ堆積物22が形成される。その際堆積は成形型13の開放面上に盛り上がる状態に行われる。次に、図6に示すようにホッパー19が取り除かれ、次に図7に示すように湿潤状態のパルプ堆積物22の成形型開放面からはみ出した不要部分が、チップソー24で切除される。続いて、図8に示すように乾燥装置25を上にセットし、吸引口18から吸引を行いながら熱風口26から熱風を送り込むことによって乾燥が行われる。その際、小孔27から出た熱風は湿潤状態のパルプ堆積物22の堆積層内を通過し水分を奪うが、堆積層の厚さが増すにつれて抵抗増し堆積物22の下部28に届きにくくなり乾燥に時間がかかる。図9は、乾燥処理後に凹型成形型から取り出された包装用緩衝材10の断面図である。

0008

本発明では、図1の包装用緩衝材10を乾燥時間を短縮して効率良く製造するために、該包装用緩衝材10の四つの側壁面12を展開してフラット構造にしたものを先ず成形し、その後に側壁面12を起こして組み立て固定することによって該包装用緩衝材10を得る。図10は側壁面を展開したもの29を示す平面図であり、そのB−B線での断面図が図11である。図12は該展開形状物29に対応する成形用空隙を有している凹型成形型の断面図であり、図13図19は該凹型成形型13を用いて行った本発明の実施態様を示す断面図である。図12に示すように、使用される成形型13は内壁14と外壁15からなる二重壁を有する上部開放系の凹形状のもので、内壁14には多数の脱水用小孔16を有し、また、内外二重の壁で吸引室17が形成され、外壁底部には吸引口18が取付けられている。

0009

成形の工程は、図13に示すように該成形型13の上に、スラリー溜め用の囲い枠であるホッパー19を取り付けることから始まり、かかる状態で上部のガイド20より濾水性良好なパルプスラリー21が供給されて該ホッパー19の上部まで満たされる 次に、図14に示すように成形型13の下部にある吸引口18から吸引脱水するすることにより、成形型内にパルプ堆積物22が形成される。その際堆積は成形型13の開放面上に盛り上がる状態に行われる。次に、図15に示すようにホッパー19が取り除かれ、次に図16に示すように湿潤状態のパルプ堆積物22の成形型開放面からはみ出した不要部分が、チップソー24で切除される。続いて、図17に示すように乾燥装置25を上にセットし、吸引口18から吸引を行いながら熱風口26から熱風を送り込むことによって乾燥が行われる。その際、小孔27から出た熱風は湿潤状態のパルプ堆積物22の堆積層内を通過し水分を奪うが、比較例の図8の場合と異なり堆積層の厚い箇所が無いので極めて乾燥が速い。かくして得られた図18に示される展開状態の成形物29は、側壁面12を起こし固定することによって簡単に、図9と全く同様の包装用緩衝材(図19の10)が得られる。組み立てた形状の固定には接着剤が用いられる。

0010

本発明は、堆積層の厚みが箇所によって極端に違う凹凸の激しい成形体の生産の効率アップに有効であるが、該凹凸成形体としては、商品を収納し保護するための凹部を有する上記包装用緩衝材以外に、概ね同形状のものが使用出来るサイドパック(商品の一側面を収容するための緩衝材)、図20に示すようなコーナーパッド隅角部用)30、図21に示すようなL字型パッド(角用)31等を具体例として挙げることができる。図20のコーナーパッドの場合、図22のように展開され、図21のL字型パッドの場合、図23のように展開される。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。尚、本発明の凹凸成形体の中でも、図24に示すように貫通或いは非貫通の抜き穴を面に設けたもの34は軽量であり特に好ましい。この場合、図25のように展開される。

0011

本発明の成形体の製造に用いられる成形型は特に限定されるものではないが、成形型の細部までスラリーが入りやすく成形物に鬆が発生し難いという点で優れた成形型である壁面に多数の小孔を有する一面が開放状態の凹型成形型が好ましいものとして挙げられる。成形型の素材としては、パルプモールド業界で公知の素材を使うことが出来るが、通常鉄、アルミニウム等の金属製のものが用いられる。成形型としては、小孔を有する金型の表面に15〜200メッシュ金網張りつけたものが通常用いられる。金網としては必ずしも全面同一のものを使用する必要がなく、例えば、底面に低メッシュ、側面に高メッシュのように種類の異なるものを組み合わせて使うことも出来る。又、金網の張り付けは必ずしも金型の全表面に行う必要はなく、金型表面の一部だけに行うこともできる。成形型の小孔としては通常直径1〜10mmの範囲の円形のものが用いられ、型の全面に同じ大きさの小孔を設けてもよいが、成形型の箇所によって小孔の大きさを変えるのが一般的である。通常成形型としては、深部に行くほど開孔率を上げたものが好ましいが、開孔率を高めたい箇所には大きめの小孔を多めに設け、開孔率を低くしたい箇所には小さめの小孔を少なめに設けるのが普通である。また、成形型には成形体が取り出し易いように1〜5°の抜き角テーパー)を有するものが通常用いられる。

0012

本発明では、スラリー組成物として、厚い堆積層の成形体が効率良く作れるカナダ標準フリーネス550ml以上の濾過性の良好なものが用いられる。主原料としては、成形体を緩衝材として使用する場合、通常天然有機高分子繊維が好ましく用いられる。しかし、本発明においては、これに限定されるものではなく、他に合成有機高分子からなる繊維・粗粉微粒子半合成有機高分子からなる繊維・粗粉・微粒子、天然有機高分子からなる粗粉・微粒子、無機物質からなる繊維・粗粉・微粒子、その他に有機無機複合材料からなる繊維・粗粉・微粒子等を挙げることができ、用途に応じて適宜選択することができる。これらは単独使用或いは併用される。

0013

因みに、カナダ標準フリーネスは、JIS−P−8121に規定されている通常はパルプの濾水性を示す値であるが、本発明では同測定法でスラリー組成物の濾水性を判定した。

0014

以下、緩衝材の原料として最も適している天然有機高分子繊維含有系を主に更に詳細に説明するが、本発明は特にこれに限定されるものではない。天然有機高分子繊維としては、例えば、(1)針葉樹広葉樹クラフトパルプ化、サルファイトパルプ化、アルカリパルプ化等して得られる未晒又は晒化学パルプ、或いはGP、TMP(サーモメカニカルパルプ)等の機械パルプ、或いはコットンパルプリンターパルプ、特願平10−032920号明細書に記載の撥水化、耐水化、硬化の何れかの処理の少なくとも一つを施した古紙パルプ液体アンモニア処理パルプ、マーセル化パルプカールドファイバー(米国ウェアハウザー社製、商品名:HBA−FF、NHB405、NHB416)、特願平10−377923号明細書に記載の麻繊維、等のセルロース系繊維、(2)ウール絹糸コラーゲン繊維等の蛋白系繊維、(3)キチンキトサン繊維アルギン酸繊維等の複合糖鎖系繊維等が挙げられる。中でも、セルロース系繊維は性能的に優れている上に調達が容易であり特に好ましい。天然有機高分子繊維は、通常組成物に対して乾燥重量で35〜100%の範囲で配合される。

0015

成形体の層間強度を高めたい場合には、上記パルプをサンドグラインダー等で機械的処理フィブリル化して得られる数平均繊維長が0.01〜0.80mmの範囲の微細繊維、或いはポリエチレン繊維ポリプロピレン繊維ポリエチレンポリプロピレン鞘芯繊維共重合ポリエステルポリエチレンテレフタレート鞘芯繊維、生分解性脂肪族ポリエステル繊維等の熱可塑性合成繊維をスラリー組成物に配合することが有効である。中でも、パルプ系微細繊維と熱可塑性合成繊維を併用したものは、変形が少なく表面平滑性に優れた成形体が得られるので特に好ましい。尚、該熱可塑性合成樹脂としては、媒体への分散性が容易な数平均繊維長が2〜20mmの範囲の短繊維が特に好ましい。該パルプ系微細繊維、熱可塑性合成繊維は単独使用或いは複数種併用され、通常組成物に対して乾燥重量で2〜40%の範囲で配合される。

0016

また、特願2000−105555号に記載の短冊状古紙は性能的に優れており、上記の如き繊維と併用する素材として好ましいものである。配合的には、通常組成物に対して乾燥重量で5〜80%の範囲で配合される。

0017

スラリー組成物には、必要に応じて他に適宜、接着剤、耐水化剤撥水剤染料顔料濾水性向上剤、PH調整剤、スライムコントロール剤増粘剤防腐剤防黴剤抗菌剤難燃剤殺鼠剤防虫剤保湿剤鮮度保持剤脱酸素剤発泡剤界面活性剤電磁シールド材帯電防止剤防錆剤芳香剤消臭剤発泡性芳香性等の各種マイクロカプセル等を選択し配合することができる。これらは複数種併用することも出来る。

0018

スラリーは、通常攪拌機を有する装置でバッチ式或いは速続的に調製される。スラリー形成に用いられる媒体としては通常水が使用されるが、他にアルコールアセトン酢酸エチルグリセリン等の有機溶媒、或いは水とアルコール(メタノールあるいはエタノール等)の混和液を使用することができる。スラリーの濃度は、通常乾燥固形分量が0.05〜10重量%の範囲に調製されるが、分散状態の点で0.05〜3重量%の範囲のものが好ましい。

0019

一面が開放状態の凹型成形型を用いる場合の該成形型へのスラリーの注入は、開放口が上向きの成形型に開放口からポンプでスラリーを注入する、通常のパルプモールドのように開放口を下向きにしてスラリータンクに浸し、小孔より吸引することによって下向きの開放口よりスラリーを成形型内に吸い込ませる、開放口を上向きにして成形型をスラリータンク中に沈めながら吸引し、開放口よりスラリーを成形型内に吸い込ませる、等の方法をとることができる。

0020

スラリーの媒体を小孔から除去する方法としては、例えば、吸引脱水法、ガス加圧脱水法、機械加圧脱水法、電気浸透脱水法等があり、これらを組合せることもできる。注入に用いられるスラリーの種類は、通常は一種類であるが、スラリーの注入を二段階以上に分け、その際に用いるスラリーの組成を変えることによって、異なる組成の堆積層が順次積層した状態の成形物を得ることもできる。

0021

本発明ではカナダ標準フリーネス(CSF)が550ml以上の組成物からなる高濾水性のスラリーを用いるので流動性が悪く、一面が開放状態の凹型成形型を用いて成形した場合に開放面の堆積層が凹凸になり易く、そのままフラットで平滑な面を有する板状物圧縮して乾燥した場合には密度が不均一な成形物になるので、特願平10−49985号明細書に記載のように、湿潤状態の成形物の形成の際に、該成形下型開放面を越えるように堆積させ、乾燥工程前に成形型開放面を越えて堆積した不要部分を切除することが望ましい。

0022

不要部分の切除方法としては、高圧或いは低圧ウォータージェットハイブローノズル製作所製)を使用した水流糸のこベルトソーエンドレスベルト状の刃)、チップソー(円盤状の刃)等を用いることができる。しかし、切除方法は上記のものに限定されるものではない。

0023

脱水後の湿潤成形物の乾燥は、堆積層の上部より熱風を供給し堆積層内を通過させて行う。乾燥速度は堆積層を通過するエアー量に比例して速くなるので、通常は堆積層の下部から吸引しながら熱風を供給する、下部からの吸引無しの状態で堆積層上部から熱風を加圧注入する、下部から吸引しながら堆積層上部から熱風を加圧注入する、等の方法で堆積層の上部と下部で圧力差を生じさせて乾燥させる。堆積層の上部と下部で圧力差が大きいほど堆積層を通過するエアー量が増え乾燥速度が速くなる。熱風としては通常100〜250℃の範囲のエアーが用いられる。乾燥には、例えば赤外線乾燥マイクロウェーブ乾燥等の公知の方法を併用することもできる。また、途中までの乾燥には、加熱水蒸気も有効である。乾燥速度を速めるには、湿潤成形物に貫通或いは非貫通の穴及び/又は溝を設けてエアーの流れを良くする方法も有効である。穴、溝を開ける方法としては、上記のように湿潤状態の成形物に押型加圧機切削機やウォータージェット等を用いて後加工する方法、成形型に凸形状物を取り付ける或いは特願平11−325871号明細書に記載のように沈め型を用いる等の方法で成形と同時にその形状を成形物に付与する方法、等を挙げることができる。

0024

展開形状の成形物は、成形後に展開部分を起こして展開前の形状に組み立て通常固定されるが、該固定には、嵌め込み接着等の方法を用いることが出来る。しかし、例えば包装用緩衝材を商品と共に箱の中に収納して使用するケースのように、起こした展開部分が該外箱支えられ固定される場合には、必ずしも嵌め込み、接着等の手段を用いる必要はない。接着には、接着剤、粘着剤を用いることが出来る。具体的には、澱粉加工澱粉植物ガムゼラチンカゼインPVC、CMCヒドロキシエチルセルロース尿素樹脂系接着剤メラミン樹脂系接着剤フェノール樹脂系接着剤エポキシ樹脂系接着剤酢酸ビニル樹脂系接着剤シアノアクリレート系接着剤ポリウレタン系接着剤αオレフィン無水マレイン酸樹脂系接着剤、水溶性高分子イソシアネート系接着剤反応性アクリル樹脂系接着剤、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョン形接着剤、EVA樹脂系エマルジョン形接着剤、アクリル樹脂系エマルジョン形接着剤、反応形ホットメルト接着剤EVA系ホットメルト形接着剤エラストマー系ホットメルト形接着剤、ポリアミド系ホットメルト形接着剤、クロロプレンゴム溶剤形接着剤合成ゴム系溶剤形接着剤、合成ゴム系ラテックス形接着剤、アクリル樹脂系エマルジョン形粘着剤、等を挙げることが出来る。これらは単独或いは組み合わせて用いることが出来る。これらは、スプレー刷毛塗り等の手段によって接合面に塗布される。

0025

嵌め込みによって固定する場合には、嵌合構造として当業界公知のものを用いることが出来、例えば図26に示すような構造のものを挙げることが出来る。嵌合構造は、成形型を用いて該形状にする以外に、成形後の後加工によって設けることも出来る。この場合、生産効率の点で成形型を用いて行う方法がより好ましい。嵌め込み単独では固定が不十分な場合には、上記接着剤、粘着剤を併用することが出来る。

0026

本発明の成形体には、展開した状態、或いは起こして組み立て固定した状態において、該表面に必要に応じて種々の加工を施すことが出来る。例えば、スプレー、含浸、塗工等の方法で、接着剤、耐水化剤、撥水剤、染料、顔料、防腐剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、殺鼠剤、防虫剤、鮮度保持剤、脱酸素剤、電磁シールド材、帯電防止剤、防錆剤、芳香剤、消臭剤等を含有せしめることが出来る。また、合成樹脂フィルム、合成紙、合成樹脂板耐水紙撥水紙アルミ等の金属箔金属板ガラス板等の他の素材と貼り合わせることが出来る。また、切削印刷等の加工を施すことも出来る。以下に実施例を挙げてより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例及び比較例において「部」及び「%」とあるのは特に断らない限り、「重量部」及び「重量%」を示す。

0027

<実施例1>ジュート麻袋を、粉砕機(山本百製作所製、アトムズ14−1200型)で粉砕し、続いてグラインダーミルグローエンジニアリング製、GM4−25)で繊維を柔軟にするための処理を施して数平均繊維長7mmの麻繊維を得た。この繊維のカナダ標準フリーネスを測定したところ752mlであった。また、固形分濃度1%の段ボール古紙パルプ水スラリーを、平均粒径2mmΦのガラスビーズを80%充填した1.5リットル用のサンドグラインダー(シンマルエンタープライゼス製、ダイノミルKDL−PILOT)に350ml/分で導入、通過させることにより数平均繊維長0.30mmの微細繊維を得た。次に、上記麻繊維85部(乾燥重量)と微細繊維5部(乾燥重量)に、更に共重合ポリエステル−ポリエチレンテレフタレート鞘芯繊維(帝人製、TSF.TJ04CN2.2×5)10部(乾燥重量)を混合したものに水を加えて固形分濃度を1%に調整し、十分攪拌してスラリーを得た。尚、このスラリー組成物のカナダ標準フリーネスを測定したところ697mlであった。続いて、側壁面12の高さが80mm、底面11の厚さが30mmの図1の包装用緩衝材10の側壁面を展開してフラット構造にして、全ての厚みを30mm以下にした図10に対応する成形用空隙を有する図12に示す凹型成形型13を用意し、更に図13に示すように該成形型13の上にホッパー19を取り付け、吸引室17に先ず水を充満させた後、ガイド20より上記スラリーをホッパー内に供給した。続いて、図14に示すように成形型13の下部にある吸引口18から吸引脱水して、成形型の開放面上に盛り上がるように繊維を堆積させた。次に、図15に示すようにホッパーを外し、続いて図16に示すように成形型の開放面上に盛り上がるように堆積させた不要部分をチップソー24で切除して面を整えた。次に、図17に示すように湿潤成形物の該平滑面に、乾燥装置25を密着セットし、吸引口18から吸引しながら熱風口26から熱風を送り込んで乾燥して、図18に示す展開状態の成形体29を得た。乾燥には、210℃の熱風を用い、吸引を−600mmHgの条件下で行った結果、2分間要した。続いて、展開状態の成形体29の側壁面12を起こし、酢酸ビニル系接着剤を用いて固定して図9と全く同じ包装用緩衝材(図19の10)を得た。

0028

<比較例1>側壁面の高さが80mm、底面の厚さが20mmの図1の包装用緩衝材10に対応する成形用空隙を有する図2図3が断面図)に示す凹型成形型13を用いた以外は、実施例1と全く同様にして成形・乾燥し、図9に示す包装用緩衝材10を得た。乾燥には7分30秒を要した。

発明の効果

0029

上記のように本発明は、凹凸成形体の一部を展開した形状物に対応する成形用空隙を有する成形型内に、スラリー組成物のカナダ標準フリーネス(CSF)が550ml以上のスラリーを供給し、該成形型の小孔からスラリーの媒体である水を除去することによってスラリー中の小孔不通過微細成分を成形型内に堆積させて湿潤状態の成形物を形成し、続いて該成形物を乾燥し、更に展開部分を起こして展開前の形状にすることを特徴とする凹凸成形体の製造方法であるので、凹凸の激しい肉厚成形体を極めて効率よく生産できる。

図面の簡単な説明

0030

図1商品を収納し保護するための凹部を有する包装用緩衝材の斜視図である。
図2図1の包装用緩衝材を得るためにこれまで用いられていた凹型成形型の斜視図である。
図3図2の凹型成形型のA−A線での断面図である。
図4図3の凹型成形型の上に、スラリー溜め用の囲い枠であるホッパーが取り付けられ、上部のガイドよりパルプスラリーが供給された状態を示す断面図である。
図5吸引脱水して成形型内にパルプを堆積させた状態を示す断面図である。
図6図5の状態からホッパーを取り外した状態をを示す断面図である。
図7成形型の開放面上に堆積した不要部分を切除している状態を示す断面図である。
図8湿潤状態のパルプ成形物に、熱風を注入して乾燥している状態を示す断面図である。
図9かくして得られた乾燥成形物を示す断面図である。
図10図1の包装用緩衝材の四つの側壁面を展開してフラット構造にしたものを示す平面図である。
図11図10のフラット構造物のB−B線での断面図である。
図12図10のフラット構造物に対応する成形用空隙を有している凹型成形型の断面図である。
図13図12の凹型成形型の上に、スラリー溜め用の囲い枠であるホッパーが取り付けられ、上部のガイドよりパルプスラリーが供給された状態を示す断面図である。
図14吸引脱水して成形型内にパルプを堆積させた状態を示す断面図である。
図15図14の状態からホッパーを取り外した状態をを示す断面図である。
図16成形型の開放面上に堆積した不要部分を切除している状態を示す断面図である。
図17湿潤状態のパルプ成形物に、熱風を注入して乾燥している状態を示す断面図である。
図18かくして得られた乾燥成形物を示す断面図である。
図19図18の成形物の展開部分を起こし固定して得られた包装用緩衝材の断面図である。
図20コーナーパッド(隅角部用)の斜視図である。
図21L字型パッド(角用)の斜視図である。
図22図20のコーナーパッド(隅角部用)の展開物の斜視図である。
図23図21のL字型パッド(角用)の展開物の斜視図である。
図24抜き穴を面に設けたL字型パッド(角用)の斜視図である。
図25図24のL字型パッド(角用)の展開物の斜視図である。
図26嵌合構造のL字型パッド(角用)展開物の斜視図である。

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0031

10:包装用緩衝材、11:底面、12:側壁面、13:凹型成形型、14:内壁、15:外壁、16:小孔、17:吸引室、18:吸引口、19:ホッパー、20:ガイド、21:パルプスラリー、22:パルプ堆積物、23:水滴、24:チップソー、25:乾燥装置、26:熱風口、27:小孔、28:堆積物の下部、29:展開状態の成形物、30:コーナーパッド、31:L字型パッド、32:コーナーパッドの展開物、33:L字型パッドの展開物、34:抜き穴を面に設けたL字型パッド、35:抜き穴を面に設けたL字型パッドの展開物、36:嵌合構造のL字型パッドの展開物。

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