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技術 オンライン圧延ロール研削方法及び装置並びに圧延機列

出願人 株式会社日立製作所
発明者 森茂
出願日 1994年11月4日 (24年8ヶ月経過) 出願番号 2001-187454
公開日 2002年2月26日 (17年4ヶ月経過) 公開番号 2002-059205
状態 特許登録済
技術分野 円筒・平面研削 圧延ロール・圧延スタンド・圧延機の駆動 研磨体及び研磨工具
主要キーワード ラップマーク 押付位置 薄板円板 板端部位 軸方向移動速度 荷重集中 左右均 ビビリ現象
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (16)

目的

オンライン圧延ロール研削方法及び装置において、連続熱間圧延機列の最終スタンド調質圧延機で圧延ロールを研削しても、良好な表面品質を持つ圧延材圧延できるようにする。

構成

圧延機内において圧延ロール1aに対して平面型またはカップ型回転砥石20を有する研削ユニット5を設け、圧延ロールをオンラインで研削する。研削ユニット5の回転砥石20は、薄板円盤52と、薄板円盤52の側面に取り付けられ、立方晶窒化硼素砥粒又はダイアモンド砥粒を、レジンボンド結合材に用いて固めて作られた環状の砥粒層51とを有している。砥粒層51の砥粒のサイズは170/200番及び200/230番のいずれかである。更に、環状の砥粒層51の径方向の幅(砥石幅)Wは30mm〜50mmとされる。この研削ユニットを連続熱間圧延機列の最終スタンド又は調質圧延機に設置する。

概要

背景

一般に板圧延機圧延ロールスラブ材圧延すると、圧延部分のみが摩耗し非圧延部分との段差が生じてしまう。このため、幅広スラブから幅狭のスラブに順番を付けて圧延するなど圧延上の制約があった。この問題を解決すべく多くのオンラインロール研削方法及び装置が提案されている。

例えば、特開平5−104115号公報「オンラインロールグラインダー装置におけるロール研削方法」には、ロールプロフィール演算装置を備え、オンラインにて測定したロールプロフィールと目的とするロールプロフィールとの差を求め、この差からロール軸方向オシレート毎に砥石押付位置を決定し、かつ研削位置を変更するようにした研削方法が提案されている(以下、第1の従来技術という)。

また、特公平3−73364号公報「圧延ロール研削法」には、圧延ロールの軸線に沿って配設された複数の研削体を用い、圧延材通板部(圧延部)はロール表面肌あれが除去できる程度に研削し、非通板部との段差部は研削体の押付け力を通板部に比較し大きくする研削方法が述べられている(以下、第2の従来技術という)。

概要

オンライン圧延ロール研削方法及び装置において、連続熱間圧延機列の最終スタンド調質圧延機で圧延ロールを研削しても、良好な表面品質を持つ圧延材を圧延できるようにする。

圧延機内において圧延ロール1aに対して平面型またはカップ型回転砥石20を有する研削ユニット5を設け、圧延ロールをオンラインで研削する。研削ユニット5の回転砥石20は、薄板円盤52と、薄板円盤52の側面に取り付けられ、立方晶窒化硼素砥粒又はダイアモンド砥粒を、レジンボンド結合材に用いて固めて作られた環状の砥粒層51とを有している。砥粒層51の砥粒のサイズは170/200番及び200/230番のいずれかである。更に、環状の砥粒層51の径方向の幅(砥石幅)Wは30mm〜50mmとされる。この研削ユニットを連続熱間圧延機列の最終スタンド又は調質圧延機に設置する。

目的

本発明の第1の目的は、圧延ロールを表面粗さや研削ムラのない良好な表面性状に研削することのできるオンライン圧延ロール研削方法及び装置並びにそのオンライン圧延ロール研削装置を備えた圧延機列を提供することである。

本発明の第2の目的は、連続熱間圧延機列の最終スタンドや調質圧延機で圧延ロールを研削しても、良好な表面品質を持つ圧延材を圧延できるオンライン圧延ロール研削方法及び装置並びにそのオンライン圧延ロール研削装置を備えた圧延機列を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

圧延機内において圧延ロールに対して平面型またはカップ型回転砥石を有する研削ユニットを設け、前記回転砥石を回転させながら前記圧延ロールに押し付けロール軸方向に移動することにより前記圧延ロールを研削するオンライン圧延ロール研削方法において、前記研削ユニットの回転砥石として立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒レジンボンドで結合した砥粒層を有するものを使用し、前記砥粒のサイズを170/200番及び200/230番のいずれかにし、前記研削ユニットを連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置し圧延ロールを研削することを特徴とするオンライン圧延ロール研削方法。

請求項2

圧延機内において圧延ロールに対して平面型またはカップ型の回転砥石を有する研削ユニットを設け、前記回転砥石を回転させながら前記圧延ロールに押し付け、ロール軸方向に移動することにより前記圧延ロールを研削するオンライン圧延ロール研削方法において、前記研削ユニットの回転砥石として、前記砥石駆動装置により回転される円盤と、この円盤の側面に取り付けられ、立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した環状の砥粒層とを有するものを使用し、前記環状の砥粒層の径方向の幅を30mm〜50mmとし、前記研削ユニットを連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置し圧延ロールを研削することを特徴とするオンライン圧延ロール研削方法。

請求項3

圧延機内において圧延ロールに対して平面型またはカップ型の回転砥石を有する研削ユニットを設け、前記回転砥石を回転させながら前記圧延ロールに押し付け、ロール軸方向に移動することにより前記圧延ロールを研削するオンライン圧延ロール研削方法において、前記研削ユニットを1本の圧延ロールに対して1個設け、その研削ユニットを連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置し、1個の回転砥石で圧延ロール全長を研削することを特徴とするオンライン圧延ロール研削方法。

請求項4

圧延機内において圧延ロールに対して設けられた研削ユニットを有し、前記研削ユニットが、前記圧延ロールを研削する平面型またはカップ型の回転砥石と、前記回転砥石を回転させる砥石駆動装置と、前記回転砥石を前記圧延ロールに押し付ける砥石送り装置と、前記研削ユニットを摺動レールに沿ってロール軸方向に移動させるトラバース装置とを備えるオンライン圧延ロール研削装置において、前記回転砥石は立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した砥粒層を有し、前記砥粒のサイズを170/200番及び200/230番のいずれかにし、連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置されることを特徴とするオンライン圧延ロール研削装置。

請求項5

圧延機内において圧延ロールに対して設けられた研削ユニットを有し、前記研削ユニットが、前記圧延ロールを研削する平面型またはカップ型の回転砥石と、前記回転砥石を回転させる砥石駆動装置と、前記回転砥石を前記圧延ロールに押し付ける砥石送り装置と、前記研削ユニットを摺動レールに沿ってロール軸方向に移動させるトラバース装置とを備えるオンライン圧延ロール研削装置において、前記回転砥石は、前記砥石駆動装置により回転される円盤と、この円盤の側面に取り付けられ、立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した環状の砥粒層とを有し、前記環状の砥粒層の径方向の幅を30mm〜50mmとし、連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置されることを特徴とするオンライン圧延ロール研削装置。

請求項6

圧延機内において圧延ロールに対して設けられた研削ユニットを有し、前記研削ユニットが、前記圧延ロールを研削する平面型またはカップ型の回転砥石と、前記回転砥石を回転させる砥石駆動装置と、前記回転砥石を前記圧延ロールに押し付ける砥石送り装置と、前記研削ユニットを摺動レールに沿ってロール軸方向に移動させるトラバース装置とを備えるオンライン圧延ロール研削装置において、連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置され、前記研削ユニットを1本の圧延ロールに対して1個設けたことを特徴とするオンライン圧延ロール研削装置。

請求項7

圧延機内において圧延ロールに対して設けられた研削ユニットを有し、前記研削ユニットが、前記圧延ロールを研削する平面型またはカップ型の回転砥石と、前記回転砥石を回転させる砥石駆動装置と、前記回転砥石を前記圧延ロールに押し付ける砥石送り装置と、前記研削ユニットを摺動レールに沿ってロール軸方向に移動させるトラバース装置とを備えるオンライン圧延ロール研削装置を最終スタンドに設置することを特徴とする圧延機列

請求項8

圧延機内において圧延ロールに対して設けられた研削ユニットを有し、前記研削ユニットが、前記圧延ロールを研削する平面型またはカップ型の回転砥石と、前記回転砥石を回転させる砥石駆動装置と、前記回転砥石を前記圧延ロールに押し付ける砥石送り装置と、前記研削ユニットを摺動レールに沿ってロール軸方向に移動させるトラバース装置とを備え、前記回転砥石は立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した砥粒層を有し、前記砥粒のサイズを170/200番及び200/230番のいずれかにしたオンライン圧延ロール研削装置を最終スタンドに設置した圧延機列。

技術分野

0001

本発明はオンライン圧延ロール研削方法及び装置並びに圧延機列係り、特に、圧延ロールを圧延に最適な形状及び表面性状に研削するのに適したオンライン圧延ロール研削方法及び装置並びにオンライン圧延ロール研削装置を備えた圧延機列に関する。

背景技術

0002

一般に板圧延機の圧延ロールはスラブ材を圧延すると、圧延部分のみが摩耗し非圧延部分との段差が生じてしまう。このため、幅広スラブから幅狭のスラブに順番を付けて圧延するなど圧延上の制約があった。この問題を解決すべく多くのオンラインロール研削方法及び装置が提案されている。

0003

例えば、特開平5−104115号公報「オンラインロールグラインダー装置におけるロール研削方法」には、ロールプロフィール演算装置を備え、オンラインにて測定したロールプロフィールと目的とするロールプロフィールとの差を求め、この差からロール軸方向オシレート毎に砥石押付位置を決定し、かつ研削位置を変更するようにした研削方法が提案されている(以下、第1の従来技術という)。

0004

また、特公平3−73364号公報「圧延ロール研削法」には、圧延ロールの軸線に沿って配設された複数の研削体を用い、圧延材通板部(圧延部)はロール表面肌あれが除去できる程度に研削し、非通板部との段差部は研削体の押付け力を通板部に比較し大きくする研削方法が述べられている(以下、第2の従来技術という)。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。

0006

板圧延機の圧延ロールはスラブ材を圧延すると、圧延部分のみが摩耗し非圧延部分との段差が生じてしまうが、このとき、同一幅のスラブ材を圧延すると圧延材の板端部にあたる位置が圧延部の他の部分より更に摩耗量が増え、局部摩耗段差を生じる。このため、それが圧延材に転写し、圧延材端部が他の部分より板厚の厚いエッジビルドアップが生じ、板厚が不均一になる。

0007

上記第1の従来技術では、圧延ロールの摩耗したロールプロフィールをオンラインにて測定し、所定のロールプロフィールとの差があれば、その差の大小により圧延ロールへの研削体の押付け研削する位置と研削しない位置を演算して決め、研削を行なう。この方法によれば、エッジビルドアップの原因となる局部摩耗段差は研削除去できるが、圧延材通板部のロール表面には研削された部分と研削されない部分とができ、ロール表面が不均一な粗さとなり良好な表面性状が得られない。

0008

上記第2の従来技術では、通板部は肌あれを除去する程度の研削力なので、圧延材の板端部位置にできる圧延ロールの局部摩耗段差を除去することができない。このため、圧延ロールに局部摩耗段差が残り、上記のエッジルドアップ自体を防止することができない。また、この従来技術では、圧延ロールの軸線に沿って配設された複数の研削体を用いて研削するので、複数の研削体の研削位置がロール表面上で重なり合う位置にラップマークが生じ、はやり良好なロール表面性状が得られない。

0009

ところで、上記のように圧延ロールの研削に際して、ロール表面粗さが不均一になったり、ラップマーク等が発生して表面性状が悪化すると、それが圧延材に転写し、圧延材の表面品質に影響を及ぼす。特に、圧延された板材がそのまま製品となる連続熱間圧延機列の最終スタンド調質圧延機では、研削された後のロール表面性状が圧延材表面に転写すると、圧延材表面に光沢差が出たり、研削目複数個の砥石のラップマークが見えたりするため、圧延材の表面品質に影響を及ぼすような研削条件を避けて研削することが強く要望されている。

0010

本発明の第1の目的は、圧延ロールを表面粗さや研削ムラのない良好な表面性状に研削することのできるオンライン圧延ロール研削方法及び装置並びにそのオンライン圧延ロール研削装置を備えた圧延機列を提供することである。

0011

本発明の第2の目的は、連続熱間圧延機列の最終スタンドや調質圧延機で圧延ロールを研削しても、良好な表面品質を持つ圧延材を圧延できるオンライン圧延ロール研削方法及び装置並びにそのオンライン圧延ロール研削装置を備えた圧延機列を提供することである。

0012

上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の研削方法は、圧延機内において圧延ロールに対して平面型またはカップ型回転砥石を有する研削ユニットを設け、前記回転砥石を回転させながら前記圧延ロールに押し付け、ロール軸方向に移動することにより前記圧延ロールを研削するオンライン圧延ロール研削方法において、前記研削ユニットの回転砥石として立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒レジンボンドで結合した砥粒層を有するものを使用し、前記砥粒のサイズを170/200番及び200/230番のいずれかにし、前記研削ユニットを連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置し圧延ロールを研削するものである。

0013

また、上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の研削方法は、前記研削ユニットの回転砥石として、前記砥石駆動装置により回転される円盤と、この円盤の側面に取り付けられ、立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した環状の砥粒層とを有するものを使用し、前記環状の砥粒層の径方向の幅を30mm〜50mmとし、前記研削ユニットを連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置し圧延ロールを研削するものである。

0014

更に、上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の研削方法は、前記研削ユニットを1本の圧延ロールに対して1個設け、その研削ユニットを連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置し、1個の回転砥石で圧延ロール全長を研削するものである。

0015

また、上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の研削装置は、圧延機内において圧延ロールに対して設けられた研削ユニットを有し、前記研削ユニットが、前記圧延ロールを研削する平面型またはカップ型の回転砥石と、前記回転砥石を回転させる砥石駆動装置と、前記回転砥石を前記圧延ロールに押し付ける砥石送り装置と、前記研削ユニットを摺動レールに沿ってロール軸方向に移動させるトラバース装置とを備えるオンライン圧延ロール研削装置において、前記回転砥石は立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した砥粒層を有し、前記砥粒のサイズを170/200番及び200/230番のいずれかにし、連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置されるものである。

0016

また、上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の研削装置は、前記回転砥石は、前記砥石駆動装置により回転される円盤と、この円盤の側面に取り付けられ、立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した環状の砥粒層とを有し、前記環状の砥粒層の径方向の幅を30mm〜50mmとし、連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置されるものである。

0017

更に、上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の研削装置は、連続熱間圧延機列の最終スタンドまたは調質圧延機に設置され、前記研削ユニットを1本の圧延ロールに対して1個設けたものである。

0018

また、上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明の圧延機列は、圧延機内において圧延ロールに対して設けられた研削ユニットを有し、前記研削ユニットが、前記圧延ロールを研削する平面型またはカップ型の回転砥石と、前記回転砥石を回転させる砥石駆動装置と、前記回転砥石を前記圧延ロールに押し付ける砥石送り装置と、前記研削ユニットを摺動レールに沿ってロール軸方向に移動させるトラバース装置とを備え、前記回転砥石は立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した砥粒層を有し、前記砥粒のサイズを170/200番及び200/230番のいずれかにしたオンライン圧延ロール研削装置を最終スタンドに設置したものである。

0019

圧延ロールは圧延により圧延部と非圧延部で摩耗により段差ができる。また、同一幅の鋼板連続圧延すると、圧延部の圧延材端部にあたる部分が圧延部の他の部分より多く摩耗し、圧延材端部から所定長さの範囲に局部摩耗が生じる。この局部摩耗は圧延材の板端部が早く冷却し他の部分より硬くなることや、板端部での荷重集中により生じるものであり、局部摩耗が生じる所定長さの範囲は板厚、板材質等により変化するが、一般的に圧延材端部から20mmから50mm程度の範囲である。圧延材端部部分を除いた圧延部は一般的にサーマルクラウンを持ちながら均一に摩耗して行く。

0020

特に、最終スタンドや調質圧延機の圧延ロールの表面性状は研削する回転砥石に取り付けらた砥粒のサイズによっても影響され、砥粒サイズが細かくなればそれに伴って圧延ロールの表面性状は良好となる。しかし、あまり細かな砥粒サイズの砥石では砥石の寿命が短すぎ、実際のオンライン圧延ロール研削装置には使用できない。

0021

本発明では、回転砥石の砥粒層を立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合したもので作り、砥粒のサイズを170/200番及び200/230番のいずれかにすることにより、長時間、良好な表面性状に圧延ロールを研削することができるようになり、連続熱間圧延機列の最終スタンドや調質圧延機のオンライン圧延ロール研削装置に取り付けられる回転砥石に必要な研削能力砥石寿命を達成することができる。

0022

更に、回転砥石をロール軸方向に移動する速度を速くしても、砥石の送りマークが圧延ロール表面に残らないようにする必要がある。

0023

本発明では、研削ユニットの回転砥石として、立方晶窒化硼素砥粒またはダイアモンド砥粒をレジンボンドで結合した環状の砥粒層を有するものを用い、環状の砥粒層の径方向の幅を30mm〜50mmとすることにより、砥石移動速度を速くしながら送りマークを残さず良好な表面性状に研削するとともに、砥石寿命の確保でき、更に均一に目詰りを起こすことなく研削することができる。これにより連続熱間圧延機列の最終スタンドや調質圧延機のオンライン圧延ロール研削装置に取り付けられる回転砥石に必要な研削能力と砥石寿命を達成することができる。

0024

また、本発明では、研削ユニットを1本の圧延ロールに対して1個設け、1個の回転砥石で圧延ロール全長を研削することにより、複数個の砥石で研削する場合のようなラップマークを生じることなく良好な表面性状に圧延ロールを研削することができ、連続熱間圧延機列の最終スタンドや調質圧延機で圧延ロールを研削しても、良好な表面品質を持つ圧延材を圧延できる。

0025

以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。まず、本発明の第1の実施例を図1図10により説明する。図1及び図2において、本実施例に関わる圧延機は圧延材Sを延伸する一対の圧延ロール(上下作業ロール)1a,1aと、圧延ロール1a,1aを支持する一対の圧延ロール(上下補強ロール)1b,1b(一方のみ図示)とを有する4段圧延機である。圧延ロール1a,1aは軸受箱3,3により保持され、これら軸受箱3,3は操作側及び駆動側スタンド4,4に組み込まれている。圧延機入側には入側ガイド10が配置され、圧延材Sの圧延ロール1aへのガイドを行う。圧延時発生する圧延ロール1a,1aの熱を冷却するクーラントヘッダ15(一方のみ図示)が設けられ、圧延時発生する圧延ロール1a,1aの熱を冷却する。

0026

このような圧延機に本実施例のオンライン圧延ロール研削装置が設けられている。オンライン圧延ロール研削装置は、1本の作業ロール1aに複数個、この実施例では2個設置された研削ユニット5,5を有している。

0027

各研削ユニット5は、図3及び図4に示すように、作業ロール1aを研削する円盤状の回転砥石20、この回転砥石20を砥石回転軸21を介して回転させる砥石駆動装置22、圧延ロール1aに回転砥石20を押しつける砥石送り装置23、回転砥石20を圧延ロール1aの軸方向に移動させるトラバース装置24を備えている。

0028

回転砥石20は、ボス52aを有する薄板円盤52と、薄板円盤52の反ボス側の側面に固定された環状の砥粒層51とを有し、薄板円盤52はボス52aの部分で砥石回転軸21に取付けられている。また、薄板円盤52は圧延ロールからの振動を吸収するための弾性体機能を有しており、圧延ロール1aと砥粒層51間の接触力により撓み量が変わる構造となっている。

0029

砥粒層51は超砥粒である立方晶窒化硼素砥粒(一般的にはCBNと呼ばれている)又はダイアモンド砥粒を、レジンボンドを結合材に用いて固めて作られている。また、薄板円盤52の材質は砥粒層51の超砥粒からの研削熱を容易に放熱する目的と可動部質量を少なくする目的のため、アルミ材又はアルミ合金で作られている。

0030

砥石回転軸21は、図3に示すように、回転砥石20の片側一方のみを圧延ロール1に接触させるため、圧延ロール1aの軸心に直角な線に対して0.5°〜1.0°程度の微小角傾いて設置されている。これにより、砥粒層51と作業ロール1aとの接触線が砥石中央から見て一方の側のみに形成され、薄板円盤52は弾性体機能を有効に発揮することができる。

0031

砥石駆動装置22は、図3に示すように、回転砥石20を所定の砥石周速になるよう回転駆動する液圧モータ54(電気モータでもよい)と、液体モータ54の出力軸54aの回転を砥石回転軸21に伝えるプーリシャフト54b及びベルト55とを有し、出力軸54aとプーリシャフト54bとは平行スプライン54cを介して連結されている。プーリシャフト54bはボデー59に回転自在に支持されている。砥石回転軸21はスライド型ラジアル軸受21a,21bを介してボデー59内に回転自在にかつ軸方向に移動可能に支持されている。砥石回転軸21の反回転砥石側には回転砥石20と作業ロール1aの接触力を測定するロードセル53が配置されている。

0032

ボデー59はケース25に収納されており、液圧モータ54はケース25に取り付けられている。また、ボデー59は、図4に示すように、ケース25の底部にスライドベアリング25aを介して砥石回転軸21の軸方向に移動可能に搭載されている。

0033

砥石送り装置23は、図3に示すように、ケース25に取り付けられた送りモータ57と、送りモータ57の回転でボデー59を作業ロール1aの接離方向に移動させ、回転砥石20、砥石回転軸21及びロードセル53を一緒前後送りするバックラッシュレスタイプの予圧ボールねじ56と、送りモータ57の回転角度を検出するエンコーダ57aとを有している。予圧式ボールねじ56の代わりにバックラッシュレスタイプの歯車機構を用いてもよい。

0034

トラバース装置24は、図4に示すように、ケース25に取り付けられたトラバースモータ58と、トラバースモータ58の回転軸に装着され、ラック14と噛み合うピニオン58aと、ケース25の上面に取り付けられ、1対のガイドレール7a,7bと係合する2対のガイドローラ26(図2参照)と、トラバースモータ58の回転数を検出するエンコーダ58bとを有している。ガイドレール7a,7bは、図2に示すように、圧延ロール1aの入側に圧延ロール1aの軸心に沿って差し渡されたレールフレーム7に取り付けられている。ラック14はガイドレール7aの反圧延ロール側の側面に形成されている。このように研削ユニット5は、ガイドローラ26及びガイドレール7a,7bを介してレールフレーム7に支えられながら、トラバースモータ58の回転とピニオン58aとラック14の噛合いによりスムーズにロール軸心方向に移動可能としてある。

0035

ロール研削ユニット5は、圧延ロール1aの交換時に操作側の軸受箱3と干渉しないようにする必要がある。このため、レールフレーム7の両端は、図2に示すようにスタンド4に取付けられたガイド9に摺動可能に支持され、研削ユニット5はレールフレーム7の両端近傍にそれぞれ設けられた操作側及び駆動側のレール移動装置30(図1参照)によりレールフレーム7と一緒に圧延ロール1aの接離方向に移動できるようになっている。各レール移動装置30は先端がレールフレーム7にピン結合された油圧シリンダ11を備えている。

0036

砥石送り装置22の送りモータ57及びトラバース装置24のトラバースモータ58は図3に示すように制御装置13aにより制御される。砥石駆動装置22の液圧モータ54は油圧回路13cから供給される流体により駆動され、油圧回路13cも制御装置13aにより制御される。また、ロードセル53、砥石送り装置23のエンコーダ57a及びトラバース装置24のエンコーダ58bの検出信号情報処理装置13bに送られ処理され、その結果が制御装置13aに送られる。

0037

以上のように構成した本実施例では、回転砥石20を砥石駆動装置22で積極的に高速で駆動することにより、研削能力と砥石寿命を高め長時間研削することができる。また、本実施例では、特開平6−47654号公報に記載のように回転砥石20は圧延ロールの有する振動を容易に吸収し、ビビリを生じさせることなく長時間正しく研削することができるため、研削能力と砥石寿命を更に高めるのに有効である。

0038

すなわち、圧延ロール1aは圧延速度にも依るが10から150C/Sの振動数を有しながら振動している。オンライン研削装置として従来オフライン研削装置で一般的な円筒型砥石を有するロールグラインダーを取り付けた場合、円筒型砥石と圧延ロールは砥石表面の砥粒を介して接触し、ロール表面の金属と砥粒がぶつかりながら研削を行うようになる。

0039

砥粒と圧延ロール表面金属が接触した時は圧延ロールは研削され、次の瞬間砥石は圧延ロールから離れ砥粒は空を切り回転する。このような不連続研削ビビリ現象の原因となり、凹凸のある圧延ロール表面及び断面となってしまう。

0040

圧延ロールの振動と同じ振動を砥石がすれば、砥石と圧延ロールの接触力の変化は発生しない。しかし、砥石と砥石フレーム全体を圧延ロールと同調するよう振動させることは、圧延ロール振動が150c/sと高周波のため追従が難しい。圧延ロールの振動を砥石と砥石フレーム全体で逃そうとせず、砥石自体に弾性体機能を持たせて振動を砥石の撓みで吸収すれば、可動部の質量が小さくなるため圧延ロールの振動に速やかに追従し、砥石と圧延ロール間の接触力の変動は小さくなる。

0041

本実施例では、回転砥石20の一部である薄板円盤52に弾性体機能を持たせることで砥石自体に弾性体機能を持たせ、この回転砥石20を砥粒層51の周速が外周で1000m/minから1600m/minになるよう回転しながら、回転する圧延ロール1aに押しつけ撓ませる。圧延ロール1aは上記のように前後に振動している。この振動によって回転砥石20は押されるが、そのとき薄板円盤52が撓み、圧延ロール1aからの振動を瞬時に吸収する。これにより、砥粒層51と圧延ロール1a間の接触力の変動は薄板円盤52の撓みで生ずる弾性力の小さな範囲となり、ビビリ現象をなくすことができる。

0042

また、本実施例では、薄板円盤52の弾性体機能を有効に発揮させるために、図3に示すように砥粒層51と圧延ロール1aとの接触位置が砥石中央から一方の側のみに形成されるように砥石回転軸21を傾けている。このようにすれば、圧延ロール1aへの押し付け力片持ち梁の形で薄板円盤52が撓み、圧延ロール1aからの振動を容易に吸収することができる。

0043

また、本実施例では、砥粒層51を支える台金である薄板円板52に弾性体機能を持たせているので、圧延ロールからの振動で可動する質量は砥粒層51と薄板円板52のみとなり、しかも砥粒層51に少ない重量で長時間の研削が可能な研削比工作物の減少体積/砥石減少体積)の高い超砥粒(立方晶窒化硼素砥粒又はダイアモンド砥粒)を用いているため、可動部の質量が非常に小さくなり、回転砥石20の固有振動数が高くなる。このため、振動する圧延ロールを共振によるビビリ現象を生じさせずに長時間正しく研削することができる。

0044

次に、本実施例の研削方法を図5図8を用いて説明する。

0045

図5にオンラインで測定したロールプロフィールを示す。この図に示すように、圧延ロールは圧延により圧延部(通板部)と非圧延部で摩耗により段差ができ、同一幅の鋼板を連続圧延すると、圧延部の圧延材端部にあたる部分が圧延部の他の部分より多く摩耗する。また、一般的に圧延部はサーマルクラウンを持ちながら均一に摩耗して行く。

0046

図6に同一幅の圧延材を圧延したときのロールプロフィールの他の例を示す。この例はオフラインで計測したロールプロフィールであり、サーマルクラウンは消失している。図中、破線が実測ロールプロフィールであり、実線が理論上(計算上)のロールプロフィールである。この図から分かるように、同一幅の圧延材(鋼板)Sを20本以上圧延し続けると、圧延部と非圧延部間に摩耗段差aが生じる。また、同一幅の鋼板を連続圧延すると、圧延材端部Seにあたる部分が他の通板部より多く摩耗し、圧延材Sの端部Seから所定長さcの部分に段差bの局部摩耗が生じる。この局部摩耗は圧延材の板端部が早く冷却し他の部分より硬くなることや、板端部の荷重集中により生じるものであり、長さcは板厚、板材質等により変化するが、本願発明者等の検討によれば一般的に20mmから50mmの範囲にある。その長さcの部分より内側はほぼ均一に摩耗する。

0047

オンラインで測定したロールプロフィールを模式化して図7に示す。図中、Aは圧延ロール1aの端部位置を、Bは圧延材Sの板端部Seより局部摩耗の長さcだけ内側の位置を、Cは圧延ロール1aのロール軸方向中央位置を、Dは圧延材Sの板端部Seの位置をそれぞれ示す。

0048

本実施例の研削方法では、まず、圧延により生じた摩耗段差a及び局部摩耗段差bを除去するため、圧延材S板端部Seにあたる部分より外側のA−Dの範囲では目標ロールプロフィールと実測ロールプロフィールとの差から必要研削量を求め、この必要研削量から圧延ロール1aと回転砥石20の接触力を演算し、これを設定接触力として研削する。局部摩耗の長さcの部分、すなわちD−Bの範囲も摩耗による形状変化が大きいので、同様に目標ロールプロフィールと実測ロールプロフィールとの差により圧延ロール1aと回転砥石20の接触力を制御して研削する。

0049

一方、局部摩耗の長さcの部分より内側のB−Bの範囲ではサーマルクラウンのあるほぼ一定の曲率を持ったロールプロフィールとなるので、圧延ロール1aと回転砥石20の接触力を変えず一定の接触力で研削する。

0050

以上のようにして研削したときの接触力の変化を図8に示す。圧延ロール1aの研削範囲を圧延部の両端から局部摩耗長さcを含む所定長さだけ内側のロール軸方向位置Bを境界にしてロール軸方向外側の第1の範囲A−Bとロール軸方向内側の第2の範囲B−Bとに分け、第1の範囲A−Bでは目標ロールプロフィールと実測ロールプロフィールとの差により圧延ロール1aと回転砥石20の接触力を制御して研削し、第2の範囲B−Bでは圧延ロール1aと回転砥石20の接触力が一定になるように制御して研削する。第2の範囲を一定の接触力で研削することにより、圧延部は表面粗さにムラのない良好な表面性状に研削される。

0051

ここで、圧延部のほぼ均一に摩耗する部分である第2の範囲B−Bの研削能力は圧延材Sの端部Seによる局部摩耗段差b(図6参照)を除去できることが必要である。すなわち、一般的に圧延材Sの端部Seでできる局部摩耗段差bは1コイル圧延すると0.3から0.6μmm生じる。この段差を研削除去可能な研削能力になるよう制御する。研削能力は圧延ロール1aと回転砥石20の接触力(回転砥石20の押付け力)、回転砥石20の圧延ロール1aの軸方向移動速度トラバース速度)、または回転砥石20の回転数から決まる。したがって、第2の範囲B−Bでの一定の接触力は、圧延材端部位置にできる局部摩耗段差bを除去できる研削能力となるように設定される。

0052

以上のように圧延ロール1aを研削することにより、サーマルクラウンの形を変えることなく、摩耗により生じたロールプロフィールの段差部を平坦にすることができる。

0053

本実施例の圧延ロール研削装置は以上の研削方法を実施するものであり、その制御手順図9フローチャートで示す。これら制御手順は情報処理装置13bにプログラムとして予め格納されている。

0054

まず、2つの研削ユニット5,5の回転砥石20を作業ロール1aに押し付けながらロール軸方向に移動させ、ロール全長プロフィールを測定する(ステップ100)。このオンラインの研削装置を用いて行なうロールプロフィール測定方法は特開平6−47654号公報に記載の方法を用いることができ、その一例について後述する。次に、目標ロールプロフィールと実測ロールプロフィールとの差からA−B間の必要研削量を求め、この必要研削量から圧延ロール1aと回転砥石20の接触力を演算し、これを設定接触力とする(ステップ101)。目標ロールプロフィール及びBの位置は予め情報処理装置13bに記憶してある。次いで2つの研削ユニット5,5の回転砥石20を作業ロール1aに押し付けながらロール軸方向に移動させ、研削を開始する(ステップ102)。このとき、情報処理装置13bはトラバースモータ58のエンコーダ58bの検出信号からロール軸方向の研削位置を常時認識しており(ステップ103)、研削位置がA−B間にあるときにはロードセル53により測定された圧延ロール1aと回転砥石20との接触力が上記のように演算され設定された接触力となるように砥石送り装置23の送りモータ57の送り量を制御する(ステップ104)。また、研削位置がB−C間にあるときはロードセル53で測定された接触力が一定の接触力になるように砥石送り装置23の送りモータ57の送り量を制御する(ステップ105)。その一定の接触力も予め情報処理装置13bに記憶してある。ロール全長の研削が完了すると研削回数カウントし(ステップ106,107)、研削回数が指定回数に達したかどうかを判定する(ステップ108)。指定研削回数とは例えば5〜6回であり、この回数も予め情報処理装置13bに記憶してある。研削回数が指定回数に達しない場合はステップ102に戻って上記のステップ103〜108の処理を繰り返し、指定回数に達するとステップ100に戻って再びロールプロフィールを測定し、上記のステップ101〜108の処理を繰り返す。以上のロール研削を圧延中継続して実施する。

0055

ステップ100におけるロールプロフィール測定の処理手順の一例を図10を用いて説明する。この処理手順も情報処理装置13bにプログラムとして格納されている。まず、一方の研削ユニット5の回転砥石20を作業ロール1aの操作側端部に押し付ける(ステップ300)。次で、トラバースモータ58を回転し研削ユニット5aをロール軸方向に移動する(ステップ301)。この移動の間、ロードセル53で砥粒層51と作業ロール1aとの接触力を測定し、その接触力が一定となるように送りモータ57で送り位置を制御し(ステップ302)、送りモータ57のエンコーダ57aからの信号により回転砥石20の送り量を算出する(ステップ303)。これと同時に、トラバースモータ58のエンコーダ58bからの信号により研削ユニット5aのロール軸方向の位置を測定する(ステップ304)。そして、ロール軸方向の位置と回転砥石の送り量からロールプロフィールを算出する(ステップ305)。他方の研削ユニット5についても同様の手順を実施し、ロールプロフィールを算出する(ステップ306)。ただし、ロール軸方向の移動は駆動側端部から行なう。2つの研削ユニット5,5の移動により求めたロールプロフィールを合成し、作業ロール1aの全長のプロフィールを決定する(ステップ307)。以上によりオンライン研削装置を利用し、圧延ロールのプロフィールをオンラインで測定することができる。

0056

なお、オンライン研削装置を利用してロールプロフィールを測定する方法として、特開平6−47654号公報に記載のように送り位置を固定し、接触力の変化を測定する方法であってもよい。また、専用のオンラインプロフィルメータを設置し、その検出値を用いてもよい。

0057

以上により本実施例によれば、エッジビルドアップの原因となる局部摩耗段差を残さずかつサーマルクラウンの形を変えることなく、圧延に最適なロールプロフィール及び表面性状に圧延ロールを研削することができる。

0058

また、連続熱間圧延機列の最終スタンドや調質圧延機では、オンライン圧延ロール研削装置により研削された圧延ロールのロールプロフィールや表面性状により圧延材の板厚の均一性や、圧延材表面の光沢及び表面粗度が大きく影響を受ける。本実施例のオンライン圧延ロール研削装置を連続熱間圧延機列の最終スタンドや調質圧延機に設け圧延ロールを研削することにより、均一な板厚及び良好な表面品質を持つ圧延材を製造することができる。

0059

本発明の第2の実施例を図11により説明する。

0060

第1の実施例では、圧延材Sの端部Seより所定長さだけ内側のロール軸方向位置Bを境にして内側の第2の範囲B−Cでは接触力を一定にして研削することにより、B−Cの範囲では摩耗した形状と同じ形状に研削される。したがって、この方法は、B−Cの範囲で左右均一に摩耗した場合に都合の良い方法である。しかし、B−Cの範囲で均一に摩耗せず、左右不均一に摩耗する場合は左右対称のロールプロフィールになるように研削する必要があり、そのためこの範囲でも目標ロールプロフィールを設定し、目標ロールプロフィールと実測ロールプロフィールとの差から圧延ロール1aと回転砥石20の接触力を場所によって変えて研削する必要がある。しかし、この場合でも圧延ロール1aと回転砥石20の接触力の差を場所によって大きくし過ぎると、圧延部の場合は圧延ロール1a表面性状が場所によって変わり、これが圧延材Sに転写し表面品質を悪化させる恐れがある。

0061

本実施例の研削方法では、目標ロールプロフィールと実測ロールプロフィールとの差が同じであってもロール端部のA−Bの範囲と圧延部のB−Cの範囲では圧延ロール1aと回転砥石20の接触力を演算するゲインを変えることにより、ロール端部はより大きな接触力の差になり、圧延部は小さな接触力の差にとなるようにする。圧延部の接触力を演算するゲインを小さくすることにより、測定されたロールプロフィールに誤差が有った場合でも、研削によるロールプロフィール誤差も小さくなるため、圧延部でのロール表面性状の変化が少なくなり、良好な表面品質を持つ圧延材を製造することができる。

0062

図11に上記の研削方法を実施するための圧延ロール研削装置の制御手順をフローチャートで示す。

0063

まず、第1の実施例と同様に2つの研削ユニット5,5の回転砥石20を作業ロール1aに押し付けながらロール軸方向に移動させ、ロール全長のプロフィールを測定する(ステップ500)。次に、目標ロールプロフィールと実測ロールプロフィールとの差からA−B間及びB−間の必要研削量を求め、この必要研削量からA−B間よりB−C間の方が同じロールプロフィール差に対する接触力の変化が小さくなるように接触力設定ゲインGを変えて接触力を演算し、これを設定接触力とする(ステップ501)。すなわち、目標ロールプロフィールをZ(x)、実測ロールプロフィールをZ′(x)、接触力変換定数をK、ゲインをG1,G2とすると、A−B間では、
P(x)=KG1{Z(x)−Z′(x)} …(1)
で接触力P(x)を演算し、B−C間では、
P(x)=KG2{Z(x)−Z′(x)} …(2)
で接触力P(x)を演算する。ここで、{Z(x)−Z′(x)}は目標ロールプロフィールと実測ロールプロフィールとの差、すなわち必要研削量であり、ゲインG1、G2はG1>G2の関係にある。一例としてG1=1,G2=0.5に設定する。上記の式(1)及び(2)はゲインG1,G2、Bの位置とともに予め情報処理装置13bに記憶してある。

0064

次いで2つの研削ユニット5,5の回転砥石20を作業ロール1aに押し付けながらロール軸方向に移動させ、研削を開始する(ステップ502)。このとき、情報処理装置13bはトラバースモータ58のエンコーダ58bの検出信号からロール軸方向の研削位置を常時認識しており、研削位置がA−B間にあるときにはロードセル53により測定された圧延ロール1aと回転砥石20との接触力が上記の式(1)で演算され設定された接触力となるように砥石送り装置23の送りモータ57の送り量を制御し、研削位置がB−C間にあるときはロードセル53で測定された接触力が上記のしき(2)で演算された接触力となるように砥石送り装置23の送りモータ57の送り量を制御する(ステップ503)。ロール全長の研削が完了すると研削回数をカウントし(ステップ504,505)、研削回数が指定回数に達したかどうかを判定する(ステップ506)。指定研削回数とは例えば5〜6回であり、この回数も予め情報処理装置13bに記憶してある。研削回数が指定回数に達しない場合はステップ502に戻って上記のステップ503〜506の処理を繰り返し、指定回数に達するとステップ500に戻って再びロールプロフィールを測定し、上記のステップ501〜506の処理を繰り返す。以上のロール研削を圧延中継続して実施する。

0065

以上により本実施例によっても、エッジビルドアップの原因となる局部摩耗段差を残さずかつサーマルクラウンの形を変えることなく、圧延に最適なロールプロフィール及び表面性状に圧延ロールを研削することができる。また、連続熱間圧延機列の最終スタンドや調質圧延機の圧延ロールを研削しても、圧延材の表面品質を良好に保つオンラインの研削が可能となる。

0066

本発明の第3の実施例を図12図15により説明する。本実施例は本発明のオンライン圧延ロール研削装置を備えた圧延機を連続熱間圧延機列の最終スタンドに設置したものである。

0067

図12において、本実施例の連続熱間圧延機列は、第1スタンドから第6スタンドまでの6台の圧延機80〜85をタンデムに配列して構成され、最終スタンド(第6スタンド)の圧延機85に本発明のオンライン圧延ロール研削装置が設けられている。この圧延ロール研削装置は上下の圧延ロール1a,1aに対してそれぞれ1個づつ配置された研削ユニット5を有している。研削ユニット5の構成を含む圧延ロール研削装置のその他の構成は、圧延ロール1aの全長を1個の研削ユニット5で研削するように制御するように制御装置13a及び情報処理装置13b(図3参照)が機能する点を除いて第1の実施例と同じである。

0068

また、図13において、研削ユニット5の回転砥石20は、第1の実施例で説明したように、薄板円盤52と、薄板円盤52の側面に取り付けられ、立方晶窒化硼素砥粒又はダイアモンド砥粒を、レジンボンドを結合材に用いて固めて作られた環状の砥粒層51とを有しているが、砥粒層51の砥粒のサイズは170/200番及び200/230番のいずれかである。更に、環状の砥粒層51の径方向の幅(砥石幅)Wは30mm〜50mmとされている。

0069

連続熱間圧延機列の最終スタンドにオンライン圧延ロール研削装置を設けた場合、他のスタンドと異なり研削した圧延ロール1a表面性状が圧延材Sに転写するので、オンライン圧延ロール研削装置は研削能力を高める以上に、圧延ロール1a表面性状を良好に維持することが望まれる。

0070

図14に砥石の砥粒粒度の違いによるロール表面研削粗度の違いについての実験結果を示す。この図の各砥粒粒度毎の矢印の範囲がロール表面粗度の範囲を示す。また、図15に砥石の砥粒粒度の違いと研削比(工作物の破研削量/砥石の摩耗量)の違いの関係についての実験結果を示す。各砥粒粒度毎の矢印の範囲が研削比の範囲を示す。これらの実験結果における研削条件は以下のようである。
ロール被研削材):ニッケルグレンロール
ロール回転速度:300〜600m/min
砥石回転速度:1200m/min
接触力:300N
砥石トラバース速度:10〜20mm/s
アップカット研削(ロールの回転方向砥石回転方向が逆の状態で研削)
砥石幅:40mm。

0071

本願発明者等の検討によれば、最終スタンドにオンライン圧延ロール研削装置によって研削された圧延ロール1a表面性状は平均粗さRa0.9μmmから1.0μmm以上の凹凸のある表面状態になると、この凹凸が研削目として圧延材Sに転写することが分かった。このため、これを避けるために、圧延ロール1a表面性状を平均粗さRa0.9μmmから1.0μmm以下の凹凸の状態に研削する必要があり、図14より立方晶窒化硼素(CBN)またはダイアモンド砥粒でできた砥粒層51の砥粒の粒度は#170/200を含めこれより細かいことが必要となる。一方、砥粒の粒度を細かくすれば圧延ロール1aの平均粗さは向上するが、図15に示すように砥粒の磨減は急激に早くなる。これは砥粒が小さくなると結合材がレジンボンドなので砥粒を支える力が小さくなり、容易に砥粒が脱落し砥粒層51の摩耗が早くなるからである。砥粒粒度が#230/270以上細かくなると砥石寿命は2,3日となり、頻繁に砥石の交換が必要となるので、砥石交換のために圧延を止める必要が生じ、オンラインロール研削装置の効果が大きく失われる。

0072

上より、回転砥石20における砥粒層51の砥粒粒度を170/200番か200/230番とすることにより、最終スタンドのオンライン圧延ロール研削装置に取り付けられる回転砥石20に必要な研削能力と砥石寿命を達成することができる。

0073

また、本願発明者等の検討によれば、圧延ロール1aの1回転中に回転砥石がロール軸方向に移動する距離が砥粒層51の幅、すなわち砥石幅Wの1/3以上になると、砥石の送りマークが発生しやすいことが分かった。例えば、ロール径700mm、ロール回転速度300m/minのとき、砥石幅Wを20mm,30mm,40mmにして砥石幅Wの/3だけ移動する時の回転砥石20のロール軸方向移動速度(許容砥石移動速度)は、それぞれ、
砥石幅W 20mm 許容砥石移動速度 15mm/s
30mm 22.7mm/s
40mm 30mm/s
50mm 37.5mm/s
60mm 45.4mm/s
となり、砥石幅Wが広いほど送りマークを残さず砥石移動速度を速くすることができる。

0074

一方、回転砥石20は砥粒層51の砥粒粒度や圧延ロール1aと回転砥石20の接触力を同じにしても、砥石幅Wによって砥石の寿命が異なる。例えばCBN砥粒で#170/200の砥石で圧延ロール1aを研削しても、砥石幅20mmでは研削比50に対し、砥石幅40mmでは研削比120となる。つまり砥石幅が広い方が上記のように砥石移動速度を速くできるだけでなく、研削比が大きくなり、このため同じ研削能力を要求される場合、砥石幅が広い方が砥石寿命が長いことになる。しかし、砥石幅Wを広くしすぎると環状の砥粒層51の外周部と内周部とで研削速度差が大きくなり、均一に接触して研削するのが難しくなったり、研削速度が相対的に遅くなる内側に目詰りが生じたりする。

0075

以上より、砥石幅Wは30mmから50mmが良く、特に40mm前後が最適であり、これにより砥石移動速度を速くしながら送りマークを残さず良好な表面性状に圧延ロール1aを研削できるとともに、砥石寿命の確保でき、更に均一に目詰りを起こすことなく研削することができる。

0076

連続圧延設備の最終スタンドでは上記のような砥粒層51を取り付けた回転砥石20を用いて研削することにより、研削されロール表面が圧延材Sに研削目等を転写するのを防ぐことができる。しかし、1本の圧延ロール1aに対して複数個の回転砥石20を用いて研削すると、回転砥石20が圧延ロール1a表面上でラップする所が生ずる。このラップした位置の圧延ロール1aの表面性状が他とは微少ながら異なってくる。本実施例では、圧延材Sの表面性状の厳しい上記最終スタンドの圧延機では1本の圧延ロール1aに対し1個の回転砥石20で圧延ロール1aの一方の端部から他方の端部まで研削する。これにより良好な表面品質を持つ圧延材Sを圧延することができる。

0077

なお、第3の実施例では圧延材Sの表面性状の厳しい圧延機として連続熱間圧延設備の最終スタンドに本発明を適用したが、圧延材Sの表面性状の厳しい圧延機であればそれ以外にも本発明は適用することができる。例えば、図示はしないが調質圧延機に本発明を適用しても同様の効果が得られる。

0078

以上本発明の好ましい実施例を幾つか説明したが、上記実施例本発明の精神の範囲内で種々変更可能である。例えば、上記実施例では回転砥石として薄板円盤に環状の砥粒層を取り付けた平面型の回転砥石を有するものとしたが、基礎円板にカップ型の砥石部材を取り付けたカップ型の回転砥石にも本発明を同様に適用し、同様の効果を得ることができる。

発明の効果

0079

本発明によれば、研削により圧延ロール表面は常に肌荒れのない表面性状を維持できるので、摩耗段差の改善と表面粗さの改善により、同一幅材の圧延を制限なく連続的に行なうことができる。

0080

また、連続圧延設備の最終スタンドや調質圧延機の圧延ロールをオンラインで研削しても、圧延ロールの表面性状が圧延材表面に転写して光沢差や研削目により表面品質が低下することがなく、良好な表面品質を持つ圧延材を製造することができる。

0081

また、連続圧延設備の最終スタンドや調質圧延設備の圧延ロールをオンラインで研削しても、1本のロールに対し1個の回転砥石を用いて全長を研削することによりラップマークのない高品位の圧延ロールの表面性状に研削を行うことができ、良好な表面品質の圧延材を圧延することができる。

図面の簡単な説明

0082

図1本発明の第1の実施例によるオンライン圧延ロール研削装置を備えた圧延機の要部の部分断面側面図で有る。
図2図1に示す圧延機の一部分を切除して示す部分断面平面図である。
図3研削ユニットの水平断面図を制御装置及び情報処理装置とともに示す図である。
図4研削ユニットの垂直断面図である。
図5オンラインロール研削装置を用いて測定したロールプロフィールを示す図である。(社団法人「日本鉄鋼協会」西記念技術講座「ロールプロフィール変更装置を有する圧延機」住友金属 益居 健氏著より。)
図6同一幅の圧延材を圧延したときのロールプロフィールを示す図である。(社団法人「日本鉄鋼協会」西山記念技術講座「ロールプロフィール変更装置を有する圧延機」住友金属 益居 健氏著より。)
図7オンラインで測定したロールプロフィールを模式化して示す図である。
図8図7に示すロールプロフィールを持つ圧延ロールを第1の実施例により研削するときの接触力の変化を示す図である。
図9第1の実施例による圧延ロール研削装置の制御手順を示すフローチャートである。
図10図9のフローチャートにおけるロールプロフィール測定処理手順の詳細を示すフローチャートである。
図11本発明の第2の実施例による圧延ロール研削装置の制御手順を示すフローチャートである。
図12本発明の第3の実施例による連続熱間圧延機列の概略図である。
図13回転砥石の正面図である。
図14回転砥石の砥粒粒度とロール表面研削粗度の関係を示す図である。
図15回転砥石の砥粒粒度と研削比の関係を示す図である。

--

0083

1a:圧延ロール(上下作業ロール)
1b:圧延ロール(上下補強ロール)
3:軸受箱
4:スタンド
5:研削ユニット
7:トラバース用レールフレーム
13a:制御装置
13b:情報処理装置
14:ラック
20:回転砥石
21:砥石回転軸
22:砥石駆動装置
23:砥石送り装置
24:トラバース装置
58:トラバース用モータ
85:連続熱間圧延機列の最終スタンド

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