図面 (/)

技術 回転体の制動構造、及びその回転体の制動構造を備えたアシストグリップ

出願人 株式会社ニフコ
発明者 倉地勝人広瀬明彦
出願日 2000年8月10日 (19年3ヶ月経過) 出願番号 2000-243214
公開日 2002年2月19日 (17年8ヶ月経過) 公開番号 2002-052970
状態 未査定
技術分野 乗客設備
主要キーワード 同軸孔 嵌入部分 長突起 制動構造 端側先端 内幅寸法 ダンパーオイル シールリング溝
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年2月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

組み付け作業性を改善した回転体制動構造を得る。

解決手段

アシストグリップ10は、リテーナ14Aの突出部40、41に突出方向が同じで同軸の軸42、43が設けられ、この軸42、43にグリップ本体12の壁部50、51に穿設された同軸の貫通孔52、53を挿入してグリップ本体12を揺動可能に軸支する。軸支状態では突出部41と壁部50との間に空間が形成され、その空間にオイルダンパー収納することでグリップ本体の外れ止めがなされる。このとき、オイルダンパーの内軸62は突起部66を突出部41の溝44に係合させて回り止めし、外筒64は長突起部68をグリップ本体の長溝56に係合させてグリップ本体の揺動に伴い回転するよう構成する。

概要

背景

従来、自動車装備された可動揺動)式のアシストグリップにおいては、アシストグリップを使用位置から格納位置へと戻すスプリング等の付勢手段と、その付勢力戻り方向へ揺動するアシストグリップを制動するためのダンパーとを備えたものが知られており、例としては、特開平9−263166号公報に開示されているものが挙げられる。図9に、特開平9−263166号公報のアシストグリップにおけるダンパーが装着された側の支持部を示し、以下に説明する。

図に示されるように、アシストグリップ100の一方の支持部は、車内天井部等の壁面に固定されているベース部材102に、グリップ部材104がダンパー106を介して取付けられている。

ダンパー106は、外筒108(樹脂製)と内軸110(金属製)とからなり、外筒108は、挿入方向先端側の小径部112がベース部材102の小口径同軸孔114に嵌挿され、挿入方向基端側の大径部116外周面に形成されているローレット部118がベース部材102の大口径同軸孔120の孔壁に回転不能に固結されている。

この外筒108に回転可能に内挿されている内軸110は、挿入方向先端側の小径部122がグリップ部材104の小口径同軸孔124に嵌挿され、挿入方向基端側のローレット部126がグリップ部材104の大口径同軸孔128の孔壁に回転不能に固結されている。

そして内軸110の大径部130と外筒108の収容孔132との間に形成されている隙間にはダンパーオイル充填されており、大径部130の軸方向両側部に形成されている一対のシールリング溝134にシールリング136がそれぞれ嵌め込まれて密閉されている。

一方、図示を省略したアシストグリップ100の他方の支持部には付勢手段が装着されており、アシストグリップを常時壁面側(格納位置)に付勢している。

これにより、付勢手段の付勢力で使用位置から格納位置へと戻されるアシストグリップ100は、ダンパー106のオイルによる粘性抵抗戻り速度が抑えられ、壁面に高速衝突するようなことが防止されている。

概要

組み付け作業性を改善した回転体制動構造を得る。

アシストグリップ10は、リテーナ14Aの突出部40、41に突出方向が同じで同軸の軸42、43が設けられ、この軸42、43にグリップ本体12の壁部50、51に穿設された同軸の貫通孔52、53を挿入してグリップ本体12を揺動可能に軸支する。軸支状態では突出部41と壁部50との間に空間が形成され、その空間にオイルダンパー収納することでグリップ本体の外れ止めがなされる。このとき、オイルダンパーの内軸62は突起部66を突出部41の溝44に係合させて回り止めし、外筒64は長突起部68をグリップ本体の長溝56に係合させてグリップ本体の揺動に伴い回転するよう構成する。

目的

本発明は上記事実を考慮して、組み付け作業性を改善するとともに、回転体を正常に制動させつつ耐久性にも優れた回転体の制動構造、及びその回転体の制動構造を備えたアシストグリップを提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
4件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

所定間隔で配置された複数の突出部を備え、該複数の突出部の各々に突出方向が同じで同軸に配置された軸又は開口方向が同じで同軸に配置された孔が設けられた基体と、前記複数の突出部と対応する複数の壁部を備え、該複数の壁部の各々に前記軸又は前記孔に挿入される挿入孔又は挿入軸が設けられて前記基体に回転自在に軸支されるとともに該軸支状態では前記複数の壁部の少なくとも1つが隣接する前記突出部との間に空間を形成する回転体と、前記空間に収納されて対向する各側面を前記突出部及び前記壁部に当接し、前記軸又は前記孔と同軸に配置されるとともに突出部に設けられた第1係止部に係合する第2係止部を備えた内軸と、該内軸回りに回転可能に取付けられ且つ内軸との相対的な回転に制動力を生じさせるとともに前記回転体に設けられた第3係止部に係合する第4係止部を備えた外筒と、からなる制動体と、を有することを特徴とする回転体の制動構造

請求項2

軸又は孔が設けられた突出部を備える基体と、前記軸又は前記孔に挿入される挿入孔又は挿入軸が設けられて前記基体の突出部に回転自在に軸支される第1壁部と、該第1壁部と対向し前記挿入方向前方に配置されるとともに前記軸支状態では突出部との間に空間を形成する第2壁部と、を備えた回転体と、前記空間に収納されて対向する各側面を前記突出部及び前記第2壁部に当接し、前記軸又は前記孔と同軸に配置されるとともに突出部に設けられた第1係止部に係合する第2係止部を備えた内軸と、該内軸回りに回転可能に取付けられ且つ内軸との相対的な回転に制動力を生じさせるとともに前記回転体に設けられた第3係止部に係合する第4係止部を備えた外筒と、からなる制動体と、を有することを特徴とする回転体の制動構造。

請求項3

前記空間に収納された前記制動体を保持する保持手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回転体の制動構造。

請求項4

前記保持手段は、前記基体に一体的に設けられ、弾性変形可能とされて前記制動体の前記外筒を支持する弾性部材とされていることを特徴とする請求項3に記載の回転体の制動構造。

請求項5

請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の回転体の制動構造を備えたアシストグリップ

技術分野

0001

本発明は回転体制動構造に関し、特に、自動車アシストグリップに用いられる回転体の制動構造に関する。

背景技術

0002

従来、自動車に装備された可動揺動)式のアシストグリップにおいては、アシストグリップを使用位置から格納位置へと戻すスプリング等の付勢手段と、その付勢力戻り方向へ揺動するアシストグリップを制動するためのダンパーとを備えたものが知られており、例としては、特開平9−263166号公報に開示されているものが挙げられる。図9に、特開平9−263166号公報のアシストグリップにおけるダンパーが装着された側の支持部を示し、以下に説明する。

0003

図に示されるように、アシストグリップ100の一方の支持部は、車内天井部等の壁面に固定されているベース部材102に、グリップ部材104がダンパー106を介して取付けられている。

0004

ダンパー106は、外筒108(樹脂製)と内軸110(金属製)とからなり、外筒108は、挿入方向先端側の小径部112がベース部材102の小口径同軸孔114に嵌挿され、挿入方向基端側の大径部116外周面に形成されているローレット部118がベース部材102の大口径同軸孔120の孔壁に回転不能に固結されている。

0005

この外筒108に回転可能に内挿されている内軸110は、挿入方向先端側の小径部122がグリップ部材104の小口径同軸孔124に嵌挿され、挿入方向基端側のローレット部126がグリップ部材104の大口径同軸孔128の孔壁に回転不能に固結されている。

0006

そして内軸110の大径部130と外筒108の収容孔132との間に形成されている隙間にはダンパーオイル充填されており、大径部130の軸方向両側部に形成されている一対のシールリング溝134にシールリング136がそれぞれ嵌め込まれて密閉されている。

0007

一方、図示を省略したアシストグリップ100の他方の支持部には付勢手段が装着されており、アシストグリップを常時壁面側(格納位置)に付勢している。

0008

これにより、付勢手段の付勢力で使用位置から格納位置へと戻されるアシストグリップ100は、ダンパー106のオイルによる粘性抵抗戻り速度が抑えられ、壁面に高速衝突するようなことが防止されている。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、上述した従来のアシストグリップでは、ダンパーの組み付けを回転軸の組み付けと共に行う構造であるため、すなわち、グリップ部材104をベース部材102に位置合わせし内軸110を外筒108に軸方向から挿通させてダンパー106を構成しつつ、内軸110先端の小径部122をグリップ部材104の小口径同軸孔124に位置合わせして嵌挿させなければならないため、組み付け時の作業性が悪い。

0010

また、グリップ部材104が制動機能を持つダンパー106を介してベース部材102に軸支されているため、グリップ部材104に掛かる力(荷重)は当然ながらダンパー106にも作用する。このため、内軸110と外筒108が接する摺接部138A、138B、138Cでの摩擦抵抗が大きくなるなどして制動力が変化したり、ダンパー106全体が撓んでオイル漏れが起こる恐れがあるなど、制動や耐久性に悪影響を及ぼす問題もある。

0011

本発明は上記事実を考慮して、組み付け作業性を改善するとともに、回転体を正常に制動させつつ耐久性にも優れた回転体の制動構造、及びその回転体の制動構造を備えたアシストグリップを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0012

請求項1に記載の発明は、所定間隔で配置された複数の突出部を備え、該複数の突出部の各々に突出方向が同じで同軸に配置された軸又は開口方向が同じで同軸に配置された孔が設けられた基体と、前記複数の突出部と対応する複数の壁部を備え、該複数の壁部の各々に前記軸又は前記孔に挿入される挿入孔又は挿入軸が設けられて前記基体に回転自在に軸支されるとともに該軸支状態では前記複数の壁部の少なくとも1つが隣接する前記突出部との間に空間を形成する回転体と、前記空間に収納されて対向する各側面を前記突出部及び前記壁部に当接し、前記軸又は前記孔と同軸に配置されるとともに突出部に設けられた第1係止部に係合する第2係止部を備えた内軸と、該内軸回りに回転可能に取付けられ且つ内軸との相対的な回転に制動力を生じさせるとともに前記回転体に設けられた第3係止部に係合する第4係止部を備えた外筒と、からなる制動体と、を有することを特徴としている。

0013

請求項1に記載の発明では、基体に回転自在に軸支された回転体は、基体と回転体との間に配置される制動体の制動力によって回転が制動される。基体には複数の突出部を所定間隔で配置し、この複数の突出部の各々に突出方向を同じとして同軸に配置した軸、又は、開口方向を同じとして同軸に配置した孔を設ける。回転体には複数の突出部と対応する複数の壁部を配設し、各壁部に挿入孔又は挿入軸を設けて基体側の軸又孔に所定方向から挿入することにより、上記の軸支状態を得る。

0014

ここで、挿入孔又は挿入軸を軸又孔に挿入すると、複数の壁部の少なくとも1つは隣接する突出部との間に空間を形成する。この空間に制動体を収納すると、制動体の対向する各側面が突出部及び壁部に当接し、回転体の基体からの脱落が阻止される。

0015

制動体は、内軸と、内軸回りに回転可能に取付けられた外筒とで構成されており、空間への収納状態では内軸の軸心が軸又は孔(挿入孔又は挿入軸)の軸心に揃えられる。また内軸は第2係止部が基体の突出部に設けられた第1係止部に係合して基体側に固定されて回転不能とされ、外筒は第4係止部を回転体に設けられた第3係止部に係合させていることで回転体と共に回転する。

0016

これにより、回転体が回転するとその回転に伴い制動体の外筒が内軸に対して相対的に回転し、内軸との間に抵抗力を生じて回転体を制動する。この抵抗力は、例えば、機械的な摩擦抵抗や、内軸と外筒との間に封入するオイル等の粘性流体の粘性抵抗等を利用することができる。

0017

このように、本発明の回転体の制動構造では、基体の軸又は孔に回転体の挿入孔又は挿入軸を所定方向から挿入して軸支し、その軸支状態で形成される基体の突出部と回転体の壁部との間の空間に制動体を収納しつつ各係止部同士を係合させるだけで組み付けが完了するため、従来のように制動体(ダンパー)を回転軸の挿入とともに組み付ける複雑な手順はなくなり、組み付けが簡単になる。さらに、制動体が単体で組み付けできることにより制動体の交換も容易になる。

0018

また、アシストグリップ等のように回転体に径方向の荷重が付加されるような使用形態においては、回転体に加わった力が軸支部(軸と挿入孔又は孔と挿入軸の嵌入部分)を介して基体で支持されるため、制動体に直接作用することはない。したがって、制動力の変化が防がれ耐久性が向上する。

0019

請求項2に記載の発明は、軸又は孔が設けられた突出部を備える基体と、前記軸又は前記孔に挿入される挿入孔又は挿入軸が設けられて前記基体の突出部に回転自在に軸支される第1壁部と、該第1壁部と対向し前記挿入方向前方に配置されるとともに前記軸支状態では突出部との間に空間を形成する第2壁部と、を備えた回転体と、前記空間に収納されて対向する各側面を前記突出部及び前記第2壁部に当接し、前記軸又は前記孔と同軸に配置されるとともに突出部に設けられた第1係止部に係合する第2係止部を備えた内軸と、該内軸回りに回転可能に取付けられ且つ内軸との相対的な回転に制動力を生じさせるとともに前記回転体に設けられた第3係止部に係合する第4係止部を備えた外筒と、からなる制動体と、を有することを特徴としている。

0020

請求項2に記載の発明では、基体に突出部を配置し、この突出部に軸又は孔を設ける。回転体には突出部と対応する第1壁部を設け、第1壁部に挿入孔又は挿入軸を設けて基体側の軸又孔に所定方向から挿入することにより、上記の軸支状態を得る。さらに回転体には、第1壁部と対向する第2壁部を上記の挿入方向前方に配置し、回転体を基体に軸支すると第2壁部が突出部との間に空間を形成する。この空間に制動体を収納すると、請求項1に記載の発明と同じく、制動体の対向する各側面が突出部及び壁部に当接して回転体の基体からの脱落を阻止する。

0021

制動体の構成も請求項1と同じく、内軸と、内軸回りに回転可能に取付けられた外筒とからなり、空間への収納状態では内軸の軸心が軸又は孔(挿入孔又は挿入軸)の軸心に揃えられるとともに、内軸は第2係止部が基体の突出部に設けられた第1係止部に係合して基体側に回り止めされ、外筒は第4係止部を回転体に設けられた第3係止部に係合させていることで回転体と共に回転する。

0022

このため、回転体の回転で制動体の外筒が回転し、内軸との間に抵抗力を生じて回転体を制動する。なおここでも、抵抗力には機械的な摩擦抵抗や粘性流体の粘性抵抗等を利用することができる。

0023

したがって、この回転体の制動構造でも、基体の軸又は孔に回転体の挿入孔又は挿入軸を所定方向から挿入して軸支し、基体の突出部と回転体の第2壁部との間の空間に制動体を収納しながら各係止部同士を係合させるだけで組み付けが完了するため、組み付けが容易になる。

0024

また、回転体に径方向の荷重が作用する形態でも、請求項1と同様、回転体に掛かった力が基体との間の軸支部で支持され制動体には作用しないため、制動力の変化や耐久性の低下を防止することができる。

0025

請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の回転体の制動構造において、前記空間に収納された前記制動体を保持する保持手段を有することを特徴としている。

0026

請求項3に記載の発明では、制動体が保持手段により保持されることで収納空間(基体及び回転体)からの外れ止めがなされ、振動や衝撃等による脱落が回避される。

0027

請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の回転体の制動構造において、前記保持手段は、前記基体に一体的に設けられ、弾性変形可能とされて前記制動体の前記外筒を支持する弾性部材とされていることを特徴としている。

0028

請求項4に記載の発明では、上記の保持手段を基体に一体的に設けた弾性変形可能な弾性部材とすることで、構造を簡単にすることができ安価に作製できる。また、ネジ等の締結構造や機械的な固定構造等を持たないことにより、制動体の組み付けが容易に行える。

0029

請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の回転体の制動構造をアシストグリップに適用することができる。

発明を実施するための最良の形態

0030

以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。

0031

図1及び図2には、本発明の一実施形態に係るアシストグリップが示されている(図1は使用位置での斜視図で、図2はその分解斜視図である)。アシストグリップ10は、把持部となる略U字形状グリップ本体12と、グリップ本体12の両端部に各々配設されて車室内天井部(壁面)に取付けられるとともにグリップ本体12を揺動可能に軸支するリテーナ14A、14Bとを備えている。

0032

図中右側に位置するリテーナ14Aにはオイルダンパー16が組み込まれており、図中左側に配置されたリテーナ14Bには付勢手段としてのスプリング18が装着されている。以下、これらオイルダンパー16やスプリング18等を装備したアシストグリップ10の構成について詳細に説明する。

0033

リテーナ14Aは樹脂製(PA)とされ、図示のように略台形状の本体部20を備えている。本体部20の表面側には、本体部20の外形と略相似の開口形状とされた凹部22が形成されており、凹部22の底面中央には長穴24が穿設されている。

0034

長穴24は、内径長手を本体部20の幅方向に合わせた向きとされて本体部20及び本体部20の裏面略中央に突設された筒部26を貫通している。この長穴24には、図3及び図4に示されるように、リテーナ14Aを壁面28に固定するためのボルト30が挿通されるようになっている。

0035

リテーナ14Aは、図示のように筒部26及び本体部20の一部を壁面28の取付穴32に挿入した状態で長穴24にボルト30が挿通され、ボルト30先端側のネジ部34がボディー35のネジ孔36に螺合されて取付けられている。ボルト30の頭部38は、上述した凹部22内に収納されて本体部20の表面側には突出しないようにされている。なお、本体部20の表面には図示しないカバーが被せられて、ボルト30の頭部38が覆い隠されるようになっている。

0036

本体部20の両側面からは、腕状に延出された先端を略円盤とした一対の突出部40、41が下方へ向けて突設されている。この突出部40、41は所定の間隔を置き対向して配置され、一側面(外側面)の略中央からは同軸に配置され且つ同径寸法とされた軸42、43が外方(図中右方向)へ向けて突出されている。また外側に位置する突出部41の他側面(内側面)には、筒部26の突出方向と平行な向きの溝44が形成されている。

0037

さらに本体部20の下面側で筒部26の基端付近からは、所定の厚さ寸法とされて弾性変形を可能とした平板状の弾性片46が軸42、43の軸心方向へ向けて突設されている(図3及び図4参照)。

0038

一方、リテーナ14Aに組み付けられるグリップ本体12の一端側先端部には、突出部40、41に対応する一対の壁部50、51が所定の間隔で対向して形成されている。壁部50、51は輪郭(壁部外周)が略円弧状とされ、壁面の略中央には同軸の貫通孔52、53が穿設されている。貫通孔52、53はリテーナ14A側の軸42、43よりも径寸法が僅かに大きくされており、グリップ本体12の一端側はこの貫通孔52、53が軸42、43に挿入されてリテーナ14Aに揺動可能に軸支されるようになる。

0039

また、壁部50、51の間に位置する底壁54は、先端側の壁面54Aが壁部50、51の輪郭に沿って湾曲しており、貫通孔52、53の軸線と重なる位置には軸方向に沿った長溝56が形成されている。

0040

図5及び図6には、グリップ本体12の一端側をリテーナ14Aにより軸支した状態の部分断面図が示されている。図5に示すように、リテーナ14A側の軸42、43にグリップ本体12側の貫通孔52、53を挿入し、壁部50を突出部40に、壁部51を突出部41にそれぞれ突き当てると、突出部41と壁部50、及びグリップ本体12の底壁54に囲まれた空間60が形成される。この空間60に、図6に示すようにオイルダンパー16が収納される構造である。

0041

オイルダンパー16は樹脂製であり、円筒体の内軸62と、内軸62を内包するとともに内軸62回りに回転可能に取付けられた外筒64とで構成されている(図2参照)。内軸62と外筒64との間に形成される空隙にはオイルが充填されており、内軸62に対し外筒64が相対的に回転すると、オイルの粘性抵抗によって制動力が生じるよう構成されている。

0042

また、内軸62の一端面には、一対の突起部66が内軸62の軸心を中心とした対称位置に配設されており、外筒64の外周面には、軸方向に沿った長突起部68が形成されている。

0043

オイルダンパー16の長さ寸法は、前述した空間60の幅寸法、すなわち突出部41と壁部50の内幅寸法に合わせられている。したがって、オイルダンパー16が空間60に収納された図6図1)の状態では、オイルダンパー16の両側面が突出部41と壁部50に当接し、軸方向の位置決めがなされるとともに、グリップ本体12がリテーナ14Aから抜け出さないようにされる。

0044

またこの収納状態では、図3図4)に示すように、外筒64の外周面の一部がグリップ本体12の底壁54の壁面54Aに接しており、その接触部分の反対側に配置された弾性片46によって外筒64が保持されている。これにより、オイルダンパー16の径方向の位置決めがなされ、オイルダンパー16(内軸62)の軸心が軸42、43及び貫通孔52、53の軸心に揃えられている。

0045

さらに、内軸62は一対の突起部66が突出部41の溝44に係合してリテーナ14に回り止めされており、外筒64の長突起部68はグリップ本体12側の長溝56に係合している。したがって、グリップ本体12が揺動すると、揺動に伴ってオイルダンパー16の外筒64が内軸62に対して相対的に回転し、ダンパー機能が働いてグリップ本体12の動作を制動するようになる。

0046

他方、リテーナ14B側については、図2に示すようにリテーナ14B及びリテーナ14Bに取付けられるグリップ本体12の他端側が、リテーナ14A及びグリップ本体12の一端側と左右対称の形状をしており、ここでは、リテーナ14A側と同じ機能を果たす部位にリテーナ14A側の説明で用いたものと同じ符号を付し、その説明を省略する。

0047

そして本実施の形態では、スプリング18(金属製)はリテーナ14Bの突出部41とグリップ本体12の他端側の壁部50との間に形成される空間に装着されて、グリップ本体12を図3に示す格納方向へと付勢するようになっている。

0048

ここで、リテーナ14A側にオイルダンパー16を組み込む手順を説明する。

0049

リテーナ14A側の軸42、43にグリップ本体12側の貫通孔52、53を挿入した後(図5参照)、図7に示すように、グリップ本体12の底壁54をリテーナ14Aの本体部20に近づけるよう回転させる。これにより、リテーナ14Aとグリップ本体12との間に形成される空間60の入り口が大きく開放され、オイルダンパー16の挿入が可能となる。

0050

オイルダンパー16を空間60に挿入する際は、外筒64の長突起部68を挿入方向の前方に位置合わせし、内軸62の突起部66はリテーナ14A側の溝44に嵌合させながら挿入していく。このとき、外筒64の外周面がリテーナ14A側の弾性片46を押圧し、弾性片46は本体部20側へ倒されるように撓み変形する。

0051

そのままオイルダンパー16を空間60へと押し込み、長突起部68をグリップ本体12側の長溝56に嵌合させる。外筒64が底壁54の壁面54Aに接して位置決めされると、弾性片46が弾性力により元の形状に復帰して外筒64を保持し、図8に示すように組み付けられる。

0052

次に、本実施形態の作用を説明する。

0053

図4に示すアシストグリップの使用位置でグリップ本体12から手を放すと、スプリング18の付勢力によりグリップ本体12が図中矢印A方向へと揺動し、図3に示す格納位置まで戻る。このとき、オイルダンパー16は、リテーナ14Aに固定された内軸62回りに外筒64が回動して制動力を生じ、外筒64に連結されたグリップ本体12の動作速度を緩める。

0054

またオイルダンパー16は、回転軸等を介さずにリテーナ14Aとグリップ本体12の間に組み込まれており、グリップ本体12に掛かる荷重は貫通孔52、53に挿入された軸42、43を介してリテーナ14Aで支持されるため、オイルダンパー16に及ぶことはない。よって、グリップ本体12を正常に制動させることができ、オイルダンパー16の耐久性も向上する。

0055

以上説明したように、本実施形態に係るアシストグリップ10では、リテーナ14Aの軸42、43にグリップ本体12の貫通孔52、53を所定方向から挿入して軸支し、その軸支状態で形成されるリテーナ14Aの突出部41とグリップ本体12の壁部50との間の空間60にオイルダンパー16を収納しながら内軸62の突起部66を溝44に、外筒64の長突起部68を長溝56にそれぞれ係合させるだけで組み付けが完了するため、組み付けが簡単になる。

0056

また、本実施形態のようなアシストグリップ10に適用した場合でも、グリップ本体12に掛かる荷重がオイルダンパー16に直接作用することはなく、長期間に渡り正常な制動力が得られる。

0057

さらに本実施形態では、オイルダンパー16がリテーナ14Aの弾性片46によって保持されるため、振動や衝撃等が加わっても容易に外れることはない。またこの弾性片46は、リテーナ14Aに一体的に設けているため構造が簡単で安価に作製でき、オイルダンパー16の組み付けも容易にできる。

0058

なお、本実施の形態では、リテーナ側に軸(軸42、43)を設けグリップ本体側に貫通孔(貫通孔52、53)を形成しているが、それらは配置を入れ替えて構成してもよい。また突出方向が同じとされた各軸がそれぞれ挿入される各孔は貫通させなくともよく、開口方向が揃えらていれば同一方向から挿入することができる。

0059

また、軸と孔の組み合わせによる軸支部は2箇所に限らず、突出部と壁部を増やして3箇所以上とすることも可能であり、1箇所で軸支する構造であっても本発明が適用できる。本実施形態の場合では、リテーナ14Aの突出部40及び軸42を取り除き、グリップ本体12には突出部41の軸43に挿入される貫通孔53が穿設された壁部51と、この壁部51と対向し挿入方向前方に配置されて軸支状態では突出部41との間に空間60を形成する壁部50とを設けることで、組み付けが簡単になる等の上述した効果が得られる。

0060

また、制動力を得るダンパーについてはオイルダンパーに限らず、例えば、内軸と軸回りに回転する外筒との間の摩擦抵抗により制動力を発生させるものでもよい。

0061

さらに本発明は、本実施形態にような自動車のアシストグリップに限らず、例えば、扉の制動構造等にも適用可能である。

発明の効果

0062

本発明の回転体の制動構造、及びその回転体の制動構造を備えたアシストグリップは上記構成としたので、組み付け作業性が改善されるとともに、正常に制動できて耐久性も向上する。

図面の簡単な説明

0063

図1本発明の一実施形態に係る回転体の制動構造を適用したアシストグリップの外観図である。
図2図1のアシストグリップの分解斜視図である。
図3図1のアシストグリップが車室内の天井部に取付けられている状態のオイルダンパー装着側リテーナの側断面図であり、格納位置を示す。
図4図1のアシストグリップが車室内の天井部に取付けられている状態のオイルダンパー装着側リテーナの側断面図であり、使用位置を示す。
図5グリップ本体の一端側がリテーナに軸支され格納位置にあるときの要部のみを示した概略部分断面図であり、オイルダンパーが組み付けられていない状態である。
図6グリップ本体の一端側がリテーナに軸支され格納位置にあるときの要部のみを示した概略部分断面図であり、オイルダンパーが組み付けられている状態である。
図7オイルダンパーを組み込む手順を説明するための図でグリップ本体及びリテーナの側断面図を示し、オイルダンパーを組み付ける途中の状態である。
図8オイルダンパーを組み込む手順を説明するための図でグリップ本体及びリテーナの側断面図を示し、オイルダンパーが組み付けられた状態である。
図9従来のアシストグリップにおけるオイルダンパー装着側リテーナの概略断面図である。

--

0064

10アシストグリップ
12グリップ本体(回転体)
14Aリテーナ(基体)
16オイルダンパー(制動体)
40、41 突出部
42、43 軸
44 溝(第1係止部)
50 壁部(壁部/第2壁部)
51 壁部(壁部/第1壁部)
52、53貫通孔(挿入孔)
56長溝(第3係止部)
60 空間
62内軸
64外筒
66突起部(第2係止部)
68長突起部(第4係止部)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • アイシン精機株式会社の「 車両用シート装置」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】より快適性の高い車両用シート装置を提供すること。【解決手段】シート装置30は、シートに設けられた空気袋10,20に空気を圧送する空気ポンプ31と、そのシートに着座した乗員が当接するシート表皮を... 詳細

  • 明和工業株式会社の「 カップホルダ」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】ホールド径の著しい減少や大型化を招くことなく、安定感を確保した状態で高さのあるドリンク容器を載せることができるカップホルダを提供すること。【解決手段】自動車の内装部材に取り付けられるカップホル... 詳細

  • 三上化工材株式会社の「 吊手用帯と吊手」が 公開されました。( 2019/09/12)

    【課題】難燃性があり、燃焼時に有毒ガスが発生せず、芯地と被覆層との結合の程度が高い丈夫な吊手用帯と、この吊手用帯を用いた吊手にする。【解決手段】ポリエステル長繊維の縦糸と横糸とを高密度に織編成した、横... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ