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技術 半導体ウェーハのノッチ研削装置及びノッチ溝の面取り方法

出願人 コマツNTC株式会社
発明者 小林茂雄
出願日 2000年8月9日 (21年6ヶ月経過) 出願番号 2000-240886
公開日 2002年2月19日 (20年0ヶ月経過) 公開番号 2002-052447
状態 未査定
技術分野 研削盤の構成部分、駆動、検出、制御 3次曲面及び複雑な形状面の研削,研磨等
主要キーワード 円筒側面形 回転制御モータ ノッチ溝 字形ノッチ 先端円弧 軸制御モータ 縁端面 軸方向移動装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

半導体ウエーハノッチ溝面取りにおいて、高精度なV斜面を得ることができるノッチ研削措置及びノッチ研削方法を提供する。

解決手段

砥石台40に回転自在に支持された砥石5と、半導体ウェーハ1をノッチ溝3の溝頂点3bの曲率中心を中心に回転可能に保持するターンテーブル63と、半導体ウェーハ1の板面と平行な平面上において、砥石5を直線状に移動させるX軸送り機構30を備えたノッチ研削装置11である。回転している砥石5を、半導体ウェーハ1の板面と平行な平面上において半導体ウェーハ1のノッチ溝3のV斜面3aL(3aR)に沿って直線状に移動させ、半導体ウェーハ1をノッチ溝3の溝頂点3bを中心にして回転させることにより、半導体ウェーハ1のノッチ溝3の面取りを行う。

概要

背景

従来より、半導体デバイスの製造工程においては、半導体ウェーハ結晶方位を合わせ易くするために、ウェーハ周縁の一部を略V字形或いは円弧状に切欠して成るノッチ溝が形成されている。略V字形のノッチ溝は、ウェーハの限られた面積を効率良く活用でき、位置決め精度に優れる等の利点から広く採用されている。

一方、半導体デバイスの製造工程においては、当該半導体ウェーハの周縁が、同製造工程に用いられる装置の一部と接触することが少なくない。このような接触は、時にダストを発生させたりクラックを生じさせたりすることがある。そこで、半導体ウェーハの周縁またはノッチ溝に対しては、面取り加工を施しており、今日ではそれが一般化されている。

また、ノッチ溝を正確な寸法に加工することは、次工程の微細加工時の位置合わせ時間を短縮することができるため、高精度の研削加工が要求されている。

このようなノッチ研削装置の一例が、特許第2611829号公報に記載されている。このノッチ研削装置について図23を用いて説明する。

図23は前記特許公報に記載されたノッチ研削装置の概念図である。ノッチ研削装置100は、半導体ウェーハ101を回転可能に保持するワークホルダ102と、そのワークホルダ102を回転砥石107に接近又は離脱させるためのY軸方向移動装置103を有する。また、ノッチ溝106の面取りを行なうための円板状砥石107を回転させるモータ108、及び、砥石107をその回転軸線方向に移動させるX軸方向移動装置104と、砥石107をウェーハ101に対して上下方向に移動させるZ軸方向移動装置105よりなる。

このノッチ研削装置100によってウェーハ101の面取りを行うには、X軸方向移動装置104及びY軸方向移動装置103を駆動させ、回転砥石107をノッチ溝106のV斜面に沿って移動させる。また、Z軸方向移動装置105を駆動させることにより、ウェーハ101の上面方向から下面方向に亘ってノッチ溝106を研削することができる。

概要

半導体ウエーハのノッチ溝の面取りにおいて、高精度なV斜面を得ることができるノッチ研削措置及びノッチ研削方法を提供する。

砥石台40に回転自在に支持された砥石5と、半導体ウェーハ1をノッチ溝3の溝頂点3bの曲率中心を中心に回転可能に保持するターンテーブル63と、半導体ウェーハ1の板面と平行な平面上において、砥石5を直線状に移動させるX軸送り機構30を備えたノッチ研削装置11である。回転している砥石5を、半導体ウェーハ1の板面と平行な平面上において半導体ウェーハ1のノッチ溝3のV斜面3aL(3aR)に沿って直線状に移動させ、半導体ウェーハ1をノッチ溝3の溝頂点3bを中心にして回転させることにより、半導体ウェーハ1のノッチ溝3の面取りを行う。

目的

本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高精度なV斜面を得ることができるノッチ研削装置、及び、ノッチ溝の面取り方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

砥石台に回転自在に支持された砥石と、半導体ウェーハの板面と平行な平面上において、前記砥石を直線状に移動させる駆動装置を備えた半導体ウェーハのノッチ研削装置において、前記半導体ウェーハを、ノッチ溝底円の曲率中心を中心に回転可能に保持するワーク支持台を有することを特徴とする半導体ウェーハのノッチ研削装置。

請求項2

回転している砥石を、半導体ウェーハの板面と平行な平面上において前記半導体ウェーハのノッチ溝のV斜面に沿って直線状に移動させ、前記半導体ウェーハを、ノッチ溝底円の曲率中心を中心にして回転させることにより、半導体ウェーハのノッチ溝の面取りを行うノッチ溝の面取り方法

技術分野

0001

本発明は、回転する砥石を用いて半導体ウェーハノッチ溝研削及び面取り加工をするノッチ研削装置、及び、ノッチ溝の面取り方法に関する。

背景技術

0002

従来より、半導体デバイスの製造工程においては、半導体ウェーハの結晶方位を合わせ易くするために、ウェーハ周縁の一部を略V字形或いは円弧状に切欠して成るノッチ溝が形成されている。略V字形のノッチ溝は、ウェーハの限られた面積を効率良く活用でき、位置決め精度に優れる等の利点から広く採用されている。

0003

一方、半導体デバイスの製造工程においては、当該半導体ウェーハの周縁が、同製造工程に用いられる装置の一部と接触することが少なくない。このような接触は、時にダストを発生させたりクラックを生じさせたりすることがある。そこで、半導体ウェーハの周縁またはノッチ溝に対しては、面取り加工を施しており、今日ではそれが一般化されている。

0004

また、ノッチ溝を正確な寸法に加工することは、次工程の微細加工時の位置合わせ時間を短縮することができるため、高精度の研削加工が要求されている。

0005

このようなノッチ研削装置の一例が、特許第2611829号公報に記載されている。このノッチ研削装置について図23を用いて説明する。

0006

図23は前記特許公報に記載されたノッチ研削装置の概念図である。ノッチ研削装置100は、半導体ウェーハ101を回転可能に保持するワークホルダ102と、そのワークホルダ102を回転砥石107に接近又は離脱させるためのY軸方向移動装置103を有する。また、ノッチ溝106の面取りを行なうための円板状砥石107を回転させるモータ108、及び、砥石107をその回転軸線方向に移動させるX軸方向移動装置104と、砥石107をウェーハ101に対して上下方向に移動させるZ軸方向移動装置105よりなる。

0007

このノッチ研削装置100によってウェーハ101の面取りを行うには、X軸方向移動装置104及びY軸方向移動装置103を駆動させ、回転砥石107をノッチ溝106のV斜面に沿って移動させる。また、Z軸方向移動装置105を駆動させることにより、ウェーハ101の上面方向から下面方向に亘ってノッチ溝106を研削することができる。

発明が解決しようとする課題

0008

上記のノッチ研削装置100によると、X軸方向移動装置104によって砥石の回転軸線方向に砥石107を移動させ、更に、ウェーハ101をY軸方向移動装置103によって砥石107と接近又は離脱させることにより、X軸方向及びY軸方向への送り移動を合成して、V字形ノッチ溝106のV斜面方向への移動を実現させている。

0009

しかし、V字形ノッチ溝のV斜面に沿うようにX軸方向及びY軸方向の送り移動量を制御するのは複雑であり、また、V斜面方向への移動はX軸方向への移動とY軸方向への移動を合成することによるものであるため、V斜面に沿って直線状に精度良く移動させることが困難であるという問題がある。そのため、V斜面の真直度面粗度を向上させたいという要請がある。特にノッチ溝は、その後の工程において、V斜面の直線部を位置合わせ用として用いられるものであるため、高精度なノッチ溝加工が要求される。

0010

具体的には、ノッチ溝のV斜面は、直径3mm程度の位置決めピンが接触する部位であり、ノッチ溝の面取り部分の面粗度を良くしてウェーハの円板形外周の面取り部と同様に鏡面仕上げをすると、面粗度0.1μm程度に研削しなければならない。しかし、上記のようなX軸方向移動装置104及びY軸方向移動装置103によるノッチ研削装置100では、V斜面の精度が不充分となることが考えられる。

0011

本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高精度なV斜面を得ることができるノッチ研削装置、及び、ノッチ溝の面取り方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、砥石台に回転自在に支持された砥石と、半導体ウェーハの板面と平行な平面上において、前記砥石を直線状に移動させる駆動装置を備えた半導体ウェーハのノッチ研削装置において、前記半導体ウェーハを、ノッチ溝底円の曲率中心を中心に回転可能に保持するワーク支持台を有することを特徴とする半導体ウェーハのノッチ研削装置である。

0013

また、本出願に係る第2の発明は、回転している砥石を、半導体ウェーハの板面と平行な平面上において前記半導体ウェーハのノッチ溝のV斜面に沿って直線状に移動させ、前記半導体ウェーハを、ノッチ溝底円の曲率中心を中心にして回転させることにより、半導体ウェーハのノッチ溝の面取りを行うノッチ溝の面取り方法である。

発明を実施するための最良の形態

0014

以下、本出願に係る発明の第一の実施の形態について、図1〜6、及び、図9〜22に基づいて詳細に説明する。

0015

図9は、本実施の形態においてノッチ溝を面取り加工しようとする前加工された半導体ウェーハ1の平面図である。一般に半導体チップ等に用いられるウェーハ1は、硬脆材料からなるインゴットワイヤソーにより切断し、切断されたウェーハ1を研削盤ラップ盤で所望の厚さに研削して製造される。

0016

ウェーハ1は略円板状の外観をなし、ウェーハ1の外周は中心OWを通り板厚方向に走る中心線を中心として描かれる円筒側面形状の外周部2を有する。この外周部2の一部にV字形のノッチ溝3が設けてある。

0017

本実施の形態では、図21に示すようにノッチ溝3の縁端面のノッチ溝面3fは、前加工においてはウェーハ1の板面1aに対してほぼ垂直をなしている。また、前加工されたウェーハ1の板面1aにおける仕上げの有無、外周部2の面取りの有無は何れであってもよい。

0018

図10に示すようにノッチ溝3は、V字形に切り込まれていて直線状に形成されたV斜面3aL,3aRと、この左右両側のV斜面3aLと3aRが交わる部分を滑らかにつないでいるノッチ溝底円3bと、ノッチ溝3が外周部2に滑らかに推移するための左右の口部3cとを有する。上記ノッチ溝底円3b及び口部3cは、本実施の形態では円弧形であるが、ノッチ溝底円3bはウェーハ1から見て外方に対して凹な曲線、口部3cはウェーハ1から見て外方に対して凸な曲線であれば良く、必ずしも円弧形である必要は無い。

0019

ウェーハ1は様々な大きさを取りうるが、本実施の形態においては、直径約200mm,厚さ約700〜900μm程度の円板状であり、ノッチ溝3は左右両側の口部3c間の幅Fが3mm、ノッチ溝3の深さHが1〜1.5mmのものを用いて説明する。また、ノッチ溝底円3bは、曲率中心3gを中心とする半径R1の円弧状をなし、その半径R1は0.9mm以上を必要とする。ノッチ溝3の左右のV斜面3aL及び3aRによって形成される角θは、90〜92°程度である。但し、本発明は前記の寸法範囲に限定されるものでなく、被研削物であるウェーハの形態によって種々の値をとり得る。

0020

次に、図11を用いてウェーハ1を研削する砥石5とノッチ溝3の関係について説明する。図11は砥石5及び砥石回転軸6を、砥石5の板面に平行な方向から見た図である。砥石5は円板状で、研削作用部の外周の母線は円弧部5aをなし、その円弧部5aに滑らかに連なって砥石回転軸6方向へ向って砥石幅Wを一定とした胸部5dを有し、続いて同方向で次第に砥石幅を広げるように直線部5bを有し、直線部5bから平行板面の腹部5cへと滑らかにつらなる。ここで円弧部5aは研削作用面となるもので、その曲率半径R2はノッチ溝底円3bの半径R1よりも小さい。

0021

(発明の概要について)次に、図4図6を用いて、本発明の概要について説明する。

0022

本発明は、砥石5を砥石回転軸6の方向に送り移動させ、ウェーハ1をそのノッチ溝3のノッチ溝底円3bを描く曲率中心3gを中心として回転させることにより、ノッチ溝3の研削を行うものである。

0023

図4に示すように、真空チャック68によって保持されたウェーハ1を、ターンテーブル63の回転によって、ノッチ溝3の一方のV斜面3aLが砥石回転軸6と平行になるように配置し、ターンテーブル63を停止させる。砥石5は、砥石回転軸6と平行なX方向に移動するものであり、先ず始めに、図4に向かって右側から左側に送り移動させられる。このとき、ノッチ溝3のV斜面3aLがX軸方向と平行に配置されているため、砥石5のX軸方向への送り移動によってV斜面3aLが一直線状に研削される。

0024

そして、図4右下のノッチ溝3の拡大図に示すように、砥石5がノッチ溝底円3bに来たら、図5に示すようにターンテーブル63を反時計回りに回転させ、ノッチ溝底円3bの研削を行う。ターンテーブル63は、ノッチ溝底円3bの曲率中心3gを中心として回転するものであり、このターンテーブル63の回転によりノッチ溝底円3bが円弧状に研削される。ターンテーブル63は、ノッチ溝3のV斜面3aLと3aRがなす角をθ°とすると、(180−θ)°回転したところで停止する(図6右下のノッチ溝3の拡大図参照)。

0025

砥石5はそのままX軸に沿って送り移動させられ、今度は図6に示すように、ノッチ溝3のV斜面3aRがX軸方向と平行に配置されているため、砥石5のX軸方向への送り移動によってV斜面3aRが一直線状に研削される。

0026

このようにウェーハ1の回転中心を、ノッチ溝3のノッチ溝底円3bを描く曲率の中心3gとすることにより、砥石5をX軸方向に送り移動させるだけでノッチ溝3のV斜面3aL,3aR及びノッチ溝底円3bの面取り加工を行うことができる。

0027

(ノッチ研削装置の構成について)次に、本発明のノッチ研削装置の具体的な構成について図1図2を用いて説明する。図1はノッチ研削装置11の側面図、図2はノッチ研削装置11の平面図である。

0028

図1に示すように、ベッド12には、Y軸送り機構20及びX軸送り機構30よりなるXYテーブルが備えられており、XYテーブルの上には砥石台40が備えられている。

0029

Y軸送り機構20は、Y軸スライドレール21とそのY軸スライドレール21と嵌合するY軸ガイド22と、サドル23と、Y軸制御モータ24及びY軸送りねじ25、ナット26より構成される。Y軸スライドレール21はベッド12の上面に設けられており、Y軸スライドレール21上にはサドル23が載置されている。サドル23の底面にはY軸ガイド22が固定されており、Y軸ガイド22はY軸スライドレール21に沿って移動可能な状態で嵌合している。

0030

図2に示すように、Y軸制御モータ24は、ブラケット28によってベッド12に固定されている。そのY軸制御モータ24の回転軸線上にはY軸送りねじ25が設けられており、Y軸制御モータ24の回転によりY軸送りねじ25が回転する。サドル23には、Y軸送りねじ25が捩じ込まれた状態のナット26(図1参照)が固定されており、Y軸送りねじ25が回転することによってナット26がY軸方向に送られて、サドル23がY軸方向への移動を行う。このときサドル23は、図1に示すようにY軸ガイド22によってY軸スライドレール21に沿って案内されて、Y軸方向に移動する。

0031

また、図1に示すようにサドル23の上には、更にX軸送り機構30が備えられている。X軸送り機構30は、X軸スライドレール31とそのX軸スライドレール31と嵌合するX軸ガイド32と、砥石台40を支持するスライドテーブル33と、X軸制御モータ34、X軸送りねじ35及びX軸送りねじ35に捩じ込まれたナット(不図示)より構成される。X軸スライドレール31はサドル23の上面に設けられており、X軸スライドレール31上にはスライドテーブル33が載置されている。スライドテーブル33の底面にはX軸ガイド32が固定されており、X軸ガイド32はX軸スライドレール31に沿って移動可能な状態で嵌合している。

0032

X軸制御モータ34は、ブラケット38によってサドル23に固定されている。そのX軸制御モータ34の回転軸線上にはX軸送りねじ35が設けられており、X軸制御モータ34の回転によりX軸送りねじ35が回転する。スライドテーブル33には、X軸送りねじ35に捩じ込まれた状態のナット(不図示)が固定されており、X軸送りねじ35が回転することによってナットがX軸方向に送られて、スライドテーブル33がX軸方向への移動を行う。このときスライドテーブル33は、X軸ガイド32によってX軸スライドレール31に沿って案内されて、X軸方向に移動する。

0033

なお、本実施の形態においては、図2に示すようにX軸スライドレール31とY軸スライドレール21とは直交するように配置されているが、必ずしも直交する必要はなく、平行でなければ良い。

0034

また、図1に示すように砥石台40は、砥石本体40a、砥石回転駆動用モータ10と砥石回転軸6、そして、研削用の砥石5からなる。砥石台本体40aはスライドテーブル33に固定されている。砥石回転駆動用モータ10は砥石台本体40aに備えられており、砥石回転駆動用モータ10の砥石回転軸6線上には研削用の砥石5が取り付けられている。砥石回転駆動用モータ10は、その砥石回転軸6が、X軸方向及びY軸方向によって形成されるXY平面に平行で、且つX軸方向に平行になるように設けられている。

0035

砥石5は円板状をなし、砥石回転軸6を含む平面によって砥石5の断面をとると、砥石5の研削作用面は少なくともノッチ溝底円3bの曲率半径R1よりも小さな曲率半径R2を有する円弧状をなしている。そして、砥石5の外周近くの砥石幅Wはノッチ溝底円3bの曲線半径R1の2倍より小さくし、砥石側面がノッチ溝3の底を研削する際に、ノッチ溝3と干渉しないようにしてある。

0036

図1に示すように、ベッド12には被研削物であるウェーハ1を保持する真空チャック68を有するターンテーブル63が備えられ、ターンテーブル63はZ軸方向に上下動させるための昇降機構50に設けられている。昇降機構50は、昇降テーブル53と、昇降テーブル53を案内するZ軸スライドレール51及びそのZ軸スライドレール51に嵌合するZ軸ガイド52、そしてZ軸制御モータ54とZ軸送りねじ55、ナット56よりなる。Z軸送りねじ55は、Z軸制御モータ54の回転軸線上に設けられており、Z軸制御モータ54の回転によってZ軸送りねじ55が回転する。Z軸制御モータ54はブラケット58によってベッド12に固定されている。

0037

昇降テーブル53には、Z軸送りねじ55に捩じ込まれた状態のナット56が固定されており、Z軸送りねじ55が回転することによってナット56が上方又は下方に移動し、昇降テーブル53が昇降動作を行う。昇降テーブル53には上下方向に亘ってZ軸スライドレール51が設けられており、そのZ軸スライドレール51に沿って移動可能に嵌合しているZ軸ガイド52がベッド12に固定されている。昇降テーブル53が上下動を行う際には、Z軸スライドレール51がZ軸ガイド52に案内されてスライドするため、昇降テーブル53はZ軸スライドレール51に沿って昇降動作を行う。

0038

図3は、ターンテーブル63を上方から見た図であり、真空チャック68上にはウェーハ1が搭載されていない状態を示している。図3に示すように、ターンテーブル63は昇降テーブル53の上に設けられ、昇降テーブル53の昇降動作に伴ってZ軸方向への移動を行う。ターンテーブル63上面には真空チャック68が設けられている。真空チャック68はウェーハ1よりも小さな円形をなし、その中心はターンテーブル63の回転中心とは一致せず、ずれた状態で装設されている。真空チャック68の上面には複数の吸引穴68aが形成されており、その吸引穴68aから空気を吸引することによって、ウェーハ1が真空チャック68上に真空吸着されて固定される。

0039

図1に示すように、ターンテーブル63はそのテーブル面に垂直な方向に回転軸63aを有し、その回転軸63aは昇降テーブル53に設けたテーブル回転制御モータ64の回転軸64aと連結している。テーブル回転制御モータ64は回転軸64aがZ軸方向に平行になるように設けられており、テーブル回転制御モータ64の回転を制御することによりターンテーブル63の回転を制御する。

0040

なお、ウェーハ1は、このターンテーブル63の真空チャック68に、その板面1aがX軸及びY軸によって形成されるXY平面にほぼ平行になるように配置され、また、Z軸はウェーハ1の板面1aとほぼ直交する方向に配置されている。

0041

上記において、Y軸制御モータ24,X軸制御モータ34,Z軸制御モータ54及びテーブル回転制御モータ64は、それぞれサーボモータであって、CNC制御装置8によって制御される。

0042

(ノッチ研削装置の動作について)次に上記ノッチ研削装置11によって、ノッチ溝3の面取りを行う動作について説明する。

0043

始めに、板面研削が終わったウェーハ1をターンテーブル63の真空チャック68の上に置き、ノッチ溝3の一方のV斜面3aLがX軸方向と平行になるように位置合わせを行う。この位置合わせは、図12に示すように3本の位置決めピン4a,4bによって行う。位置決めピン4a,4bはそれぞれを直線で結ぶと、ノッチ溝3に嵌り込むピン4aを頂点として、残り二本のピン4bが三角形底辺の角に配置されている。位置決めピン4a,4bは円柱形であって、ピン4aはウェーハ1に対してV斜面3aL,3aRの直線部で接する。

0044

まず、真空チャック68上に載置されたウェーハ1は、その外周部2を二本のピン4bによって支持される。このウェーハ1を真空チャック68に載置する作業は、搬送装置等によって行われる。そして、ウェーハ1の外周部2にピン4bを当接させた状態で、半径方向に沿って外周からウェーハ1の中心OWに向かって位置決めピン4aを挿入して、ピン4aとV斜面3aL,3aRを当接させる。

0045

ピン4aの位置からノッチ溝底円3bの位置を検出し、そのノッチ溝底円3bの位置がターンテーブル63の回転軸63aの中心に一致するように移動させる。その後、真空チャック68に設けられた吸引穴68aから真空吸引することにより、ウェーハ1を真空チャック68上に真空吸着する。

0046

ウェーハ1が真空チャック68により吸着され、ウェーハ1がターンテーブル63上に保持されたら、位置決めピン4aを退避させる。そして、ターンテーブル63を回転させ、ノッチ溝3の一方のV斜面3aLがX軸方向と平行になるように位置合わせを行い、ターンテーブル63を停止させる。なお、上記のようにターンテーブル63を回転させることなく、ノッチ溝底円3bの位置を検出したら、始めからノッチ溝3の一方のV斜面3aLがX軸方向に平行になるようにウェーハ1をターンテーブル63上に保持しても良い。

0047

位置合わせが終了したら、砥石回転駆動用モータ10を起動させて、砥石回転軸6に固定した砥石5を回転させる。なお、ノッチ研削装置11の自動運転が行われている間は、砥石回転駆動用モータ10を停止させることなく砥石5を連続回転させていても良い。本実施の形態におけるノッチ研削装置11は、先ず始めに粗加工用砥石を用いて粗研削を行い、その後、仕上げ加工用砥石を用いて仕上げ研削を行う。

0048

次に、図4図6を用いて、砥石5及びターンテーブル63の制御について詳細に説明する。

0049

図4に示すように、真空チャック68によって保持されたウェーハ1は、前記位置合わせにより、ノッチ溝3の一方のV斜面3aLが、砥石回転軸6と平行になるように配置されている。

0050

Y軸送り機構20によって、砥石5がウェーハ1に接触する手前の位置まで、砥石5をウェーハ1に向かって送り移動させる。このとき砥石5は、ノッチ溝3の右側の口部3cよりも右側に配置される。そして、X軸送り機構30とY軸送り機構20によって、砥石5をノッチ溝3の口部3cの形状に合うように円弧状に送り移動させ、口部3cの研削を行う。

0051

その後、Y軸送り機構20の駆動を停止させてY軸方向の送りを止め、X軸制御モータ34の回転とX軸送りねじ35により、砥石5を図4の矢印の方向に送り移動させる。砥石5は砥石回転軸6を中心に回転しながら、ノッチ溝3のV斜面3aLに沿って移動し、V斜面3aLを面取りする。

0052

このとき、ノッチ溝3のV斜面3aLがX軸方向と平行に配置されているため、X軸送り機構30の送りのみによって、V斜面3aLが一直線状かつ高精度に研削される。

0053

そして、図4右下のノッチ溝3の拡大図に示すように、砥石5がノッチ溝3のノッチ溝底円3bに来たら、図5に示すようにターンテーブル63を回転させ、ノッチ溝底円3bの研削を行う。具体的には、V斜面3aLの直線部が終了し、砥石5の砥石幅Wを二等分する中心線がノッチ溝底円3bの円弧部に差し掛かる位置に来たときに、テーブル回転制御モータ64の回転によりターンテーブル63を矢印の方向に回転させる。ターンテーブル63は、ノッチ溝底円3bの円弧を描く曲率中心3gを中心として回転し、このターンテーブル63の回転によりノッチ溝底円3bが円弧状に研削される。

0054

ターンテーブル63は、ノッチ溝3のV斜面3aLと3aRがなす角をθ°とすると、(180−θ)°回転したところで停止するように、テーブル回転制御モータ64によって制御される。

0055

そして、図6に示すように、砥石5はX軸送り機構30によってそのままX軸に沿って送り移動させられるが、今度は、ノッチ溝3のV斜面3aRがX軸方向と平行に配置されているため、砥石5のX軸方向への送り移動によってV斜面3aRが一直線状に研削される。

0056

V斜面3aRの直線部の研削が終わったら、Y軸送り機構20を再び駆動させ、X軸送り機構30とY軸送り機構20によって、砥石5をノッチ溝3の左側の口部3cの形状に合うように円弧状に送り移動させ、口部3cの研削を行う。

0057

口部3cの研削が終了したら、Y軸送り機構30により一旦砥石5をウェーハ1から離し、昇降機構50によりウェーハ1を上昇させる。そして、砥石5を再びウェーハ1に接近させ、今度は別の平面上において上述と同様にノッチ溝3の研削を行う。

0058

このように、ウェーハ1の回転中心をノッチ溝3のノッチ溝底円3bの曲率中心3gとすることにより、砥石5をX軸送り機構30によってX軸方向に送り移動させるだけでノッチ溝3のV斜面3aL,3aR及びノッチ溝底円3bの面取り加工を行うことができる。そのため、X軸方向の送り移動とY軸方向の送り移動を合成してV斜面を研削する場合に比べて、特に精度の必要なV斜面3aL,3aRの直線部を高精度に加工することができる。

0059

なお、ターンテーブル63の回転中心は、V斜面3aL,3aRがなす角θの二等分線上にあれば良く、必ずしもノッチ溝底円3bの曲率中心3gと一致している必要はない。すなわち、V斜面3aL,3aRがなす角θの二等分線上にあり、且つ、ノッチ溝底円3bの曲率中心の近傍にある点であれば、その点を中心に回転させても高精度に加工することができる。従って、本願においてノッチ溝底円3bの曲率中心には、V斜面3aL,3aRがなす角θの二等分線上にあり、ノッチ溝底円3bの曲率中心3gの近傍にある点も含むものとする。

0060

ノッチ溝3のノッチ溝底円3bが円弧状であり、その曲率半径R1が大きい場合には、チャック68にウェーハ1を吸着させる際に、ノッチ溝底円3bとターンテーブル63の回転中心の距離を離して配置し、それに合わせて砥石5の位置もずらして配置すれば良い。

0061

また、ノッチ溝3のノッチ溝底円3bが円弧以外の他の曲線形状である場合には、ノッチ溝底円3bはX軸送り機構30及びY軸送り機構20による2軸同時制御で研削することができる。更に、ノッチ溝底円3bが円弧状で半径R1の大きさが、この曲率中心3gを中心にして回転するのに適していない大きさである場合にも、X軸送り機構30及びY軸送り機構20による2軸同時制御で研削することができる。

0062

図13は、ウェーハ1と砥石5のY軸方向及びZ軸方向の位置関係を示すために、ウェーハ1のノッチ溝3の縦断面を示した断面図である。図13に示すように、砥石5の回転軸中心OをO1〜O5とすると、砥石5は各中心O1〜O5がウェーハ1の板面1aと平行な複数の平面上で工具経路を描くように相対移動する。これは、図1に示すノッチ研削装置11において、X軸送り機構30及びY軸送り機構20を制御すると共に、ウェーハ1をノッチ溝3のノッチ溝底円3bを中心に回転させて研削するものである。

0063

図14は、ウェーハ1を固定してみた場合に、砥石5が相対的に描く相対工具経路(相対工具軌跡)を示したものである。相対工具経路は、図11に示すように砥石5の先端円弧部5aの円弧中心であってウェーハ1に近い側の点Tで代表すると、図14に示す符号TP1〜TP5のようになる。この相対工具経路はまた、砥石5の中心(点Tを通り砥石回転中心線に垂直な平面と、砥石回転中心線の交点)をとっても同一である。従って、以下の説明では、砥石5の中心の相対工具経路を用いて説明する。

0064

何れの相対工具経路TP1〜TP5においても、図10に示す左側の口部3c,V斜面3aL,ノッチ溝底円3bを通って、対称中心SLに対して反対側に位置するV斜面3aR,右側の口部3cを夫々連続して面取りすることができる。また、面取りできる相対工具経路の両側には、エアカットを行うための相対工具経路部TPAを有する。

0065

また図14に示すように、このエアカット工具経路部TPAの終端O1′〜O5′(相対工具経路TPの終端でもある)においては、図15二点鎖線で示すように、砥石5とウェーハ1は離れている。この相対工具経路部TPAの終端O1′〜O5′は、砥石中心O1〜O5に夫々対応している。

0066

図10及び図14を参照して、X軸送り機構30,Y軸送り機構20及びターンテーブル63の具体的な制御方法について説明する。

0067

まず、砥石回転駆動用モータ10を回転させ、その砥石回転軸6に取り付けられた砥石5を回転させる。本実施の形態においては、ノッチ溝3の面取りは粗加工及び仕上げ加工によって鏡面仕上げを行うため、始めは粗加工用砥石を用いて研削を行う。他に、粗加工用砥石と仕上げ加工用砥石の二種類の砥石を用いることなく、一つの砥石のみを用いて切り込み速度を複数段階に分けることにより、粗加工から仕上げ加工までを行うこともできる。

0068

そして、粗加工用砥石5の中心が左側のO1′に配置されるように、Y軸送り機構20の制御を行う。砥石中心がO1′にある状態では、未だ砥石5の研削作用面はウェーハ1には接触していない状態である。

0069

次に、Y軸送り機構20のY軸制御モータ24を作動させ、砥石5の研削作用面がウェーハ1の左側の口部3cに接触する位置まで移動させる。この状態から砥石5によってウェーハが研削され始める。

0070

X軸送り機構30及びY軸送り機構20を制御して、ノッチ溝3の口部3cがウェーハ1の外周部2へと滑らかにつらなるように研削を行う。この口部3cは、外周部2とノッチ溝3のV斜面3aが連結する部分であり、その後の半導体生産工程において製造装置との接触により粉塵が発生しやすい場所であるため、外周部2と連続して極力滑らかに形成する必要がある。

0071

口部3cの面取りが終了すると今度は、V斜面3aLの研削につながる。本ノッチ研削装置11は、Y軸送り機構20を動作させること無く、X軸送り機構30のみにより、V斜面3aLに平行に砥石5を送ることができる。

0072

そして、V斜面3aLの直線部の研削が終了すると、今度はノッチ溝底円3bの研削につながる。このノッチ溝底円3bはR1の曲率半径を持つ円弧状であるため、テーブル回転制御モータ64の回転により、ターンテーブル63を回転させ、砥石5が半径R1の円弧を描くように送り移動を行う。

0073

ノッチ溝底円3bの研削が終了すると、今度はV斜面3aRの直線部の研削につながる。V斜面3aRの研削も、X軸送り機構30の送りによって行う。

0074

その後、X軸送り機構30及びY軸送り機構20を制御することにより、外周部2との連結部である口部3cを滑らかに研削し、口部3cの研削が終了したら、右側の終端部O1′へと砥石5を移動させ、ウェーハ1から砥石5を離れさせる。

0075

以上の制御をTP2〜TP5についても同様に行うことにより、ウェーハ1の面取りを行うことができる。このとき、研削作業時間を極力短くするために、図14に示すようにTP2はTP1とは反対の方向から研削を行う。同様に、TP3はTP2とは反対の方向から、TP4はTP3とは反対の方向から、TP5はTP4とは反対の方向から研削を行う。このように制御することにより、相対工具経路が短くなり、作業時間が短縮される。

0076

次に、砥石5が研削作業を行っている場合と、ウェーハ1から離れている場合の位置関係について図16を用いて説明する。図16はウェーハ1のノッチ溝3の縦断面を示す図であり、砥石中心がO1にあるときがウェーハ1の研削作業を行っている場合を示し、O1′にあるときがウェーハ1から離れている状態を示している。図14の矢印のようにX軸送り機構30,ターンテーブル63を制御して相対的に工具経路TP1に沿って砥石5を送る場合について説明する。

0077

まず始めに左側のエアカット工具経路部TPAを通り、砥石5の研削作用面がウェーハ1に接触すると、図16に示すようにノッチ溝3の縁に沿って断面線を施した部分のストックS1が除去され、面取りC1が形成される。そして、右側のエアカット工具経路部TPAに入り図14に示す右側の終端O1′に砥石中心が達すると、砥石5は図16の二点鎖線で示すようにウェーハ1と離れて位置することになる。

0078

ここで昇降機構50のZ軸制御モータ54を制御してウェーハ1を上昇させると共に、Y軸送り機構20を制御してスライドテーブル33をウェーハ1から離れる方向に後退させる。ウェーハ1の上昇量は、図16に示すように砥石中心O1,O2又はO1′,O2′のZ方向差△Z1であり、スライドテーブル33の後退量は、夫々平面図で示されている図14の相対工具経路TP1,TP2のY方向差△Y1である。

0079

次に、X軸送り機構30及びターンテーブル63を上記TP1の場合と反対方向に制御して、相対工具経路TP2に沿って図14の矢印のように砥石5を相対的に左方へ送ると、図17に示すようにノッチ溝3の縁に沿って断面線を施した部分のストックS2が除去され、面取りC2が形成される。そして、図14において砥石中心が左側の終端O2′に達すると、砥石5は図17の二点鎖線で示すようにウェーハ1と離れて位置することになる。

0080

昇降機構50のZ軸制御モータ54を制御してウェーハ1を上昇させると共に、Y軸送り機構20を制御してスライドテーブル33を後退させる。ウェーハ1の上昇量は図17に示すように砥石中心O2,O3又はO2′,O3′のZ方向差△Z2であり、スライドテーブル33の後退量は夫々平面図で示されている図14の相対工具経路TP2,TP3のY方向差△Y2である。

0081

ここでX軸送り機構30,ターンテーブル63を制御して、相対工具経路TP3に沿って図14の矢印のように砥石5を相対的に右方へ送ると、ノッチ溝3の縁に沿って図18に示すように断面線を施した部分のストックS3が除去され、面取りC3が形成される。そして、図14において砥石中心が右側の終端O3′に達すると、砥石5は図18の二点鎖線で示すようにウェーハ1と離れて位置することになる。

0082

そして、昇降機構50のZ軸制御モータ54を制御してウェーハ1を上昇させると共に、Y軸送り機構20を制御して、今度はスライドテーブル33を前進させる。ウェーハ1の上昇量は図18に示すように、砥石中心O3,O4又はO3′,O4′のZ方向差△Z3であり、スライドテーブル33の前進量は、夫々平面図で示されている図14の相対工具経路TP2,TP3のY方向差△Y3である。

0083

今度は、X軸送り機構30及びターンテーブル63を制御して、相対工具経路TP4に沿って図14の矢印のように相対的に左方へ送ると、ノッチ溝3の縁に沿って図19に示すように断面線を施した部分のストックS4が除去され、面取りC4が形成される。そして、図14において砥石中心が左側の終端O4′に達すると、砥石5は図19の二点鎖線で示すようにウェーハ1と離れて位置することになる。

0084

ここで、Y軸送り機構20と昇降機構50を制御してウェーハ1を上昇すると共にスライドテーブル33を前進させる。ウェーハ1の上昇量は、図19に示すように砥石中心O4,O5又はO4′,O5′のZ方向差△Z4であり、スライドテーブル33の前進量は、夫々平面図で示されている図14の相対工具経路TP4,TP5のY方向差△Y4である。

0085

X軸送り機構30及びターンテーブル63を制御して、図14に示す相対工具経路TP5に沿って矢印のように相対的に右方へ送ると、ノッチ溝3の縁に沿って図20に示すように断面線を施した部分のストックS5が除去され、面取りC5が形成される。図14において砥石中心が右側の終端O5′に達すると、砥石5は図20の二点鎖線で示すように、ウェーハ1と離れて位置することになる。そして、Y軸送り機構20を制御してスライドテーブル33を後退させる。

0086

上記のように粗加工用砥石による面取りが終わったら、今度は仕上げ加工用砥石によって同様に面取りを行う。なお、仕上げ加工用砥石による面取りは、TPの数を増加させて細かく面取りを行うものであるが、粗加工用砥石による面取りと同様な作業であるため説明を省略する。

0087

仕上げ加工が終了したら、X軸送り機構30及びY軸送り機構20と昇降機構50を制御してウェーハ1を上昇させると共に、スライドテーブル33を後退させる。このときウェーハ1は、ウェーハ1の交換可能な位置まで上昇する。

0088

上記工程によるノッチ溝3の研削による面取り方法においては、面取りは多角形状であり、本例では5面取り形状(面取り部の角部が6箇所)である。そして、ウェーハ1の上下面においてほぼ対称な形状に面取りを施している。試算によれば、ノッチ溝3の縁に垂直な法面で切った各面取りC1〜C5の各辺に接する曲線と、面取りC1〜C5間の夫々の角部との距離は最大12μmである。また、9面取り形状(面取り部の角部が10箇所)にすると各面取りC1〜C9の辺に接する曲線と、面取りC1〜C9間の夫々の角部との距離は最大2μmである。従って、ノッチ溝3の後工程として行われるバフ等のポリッシングによる面取りで角部を丸める時間は、本例で1min程度であり、従来に比較して後工程時間が極端に短縮された。

0089

この面取りは、5面取り形状よりも7面取り形状(面取り部の角部が8箇所)、7面取り形状よりも9面取り形状というように、多角形になるほど面取りの断面形状は滑らかになり円弧状に近くなる。ウェーハ1のノッチ溝3の面取りにおいては、少なくとも5面取り形状以上であることが望ましい。また、面取り形状は必ずしも奇数面取りである必要は無く、6面取り形状(面取り部の角部が7箇所)や8面取り形状(面取り部の角部が9箇所)であっても良い。

0090

また、本実施の形態においては、最適な砥石を用いて鏡面研削条件を得ることができるため、Rmax0.1μm程度の面粗度を得ることができる。これによってチッピングクラッキング等の発生がなくなる。また、大径砥石を用いることが可能なため、鏡面仕上げに必要とされる軟かい砥石を用いた場合でも、砥石研削作用面の形状の維持が比較的容易である。

0091

上記における相対工具経路は一例を示すもので、例えば、面取りC1→C5→C4→C2→C3のような順序を採用してもよい。また、切り込みは一回を示したが複数回に分けて切り込んでもよい。また、各相対工具経路TP1とTP5、TP2とTP4を同一としたが、相対工具経路TP1とTP5、TP2とTP4は夫々異なっていても良い。

0092

また、本発明はウェーハ1を、ノッチ溝底円3bの曲率中心3gを中心に回転させることを特徴とするものであり、図24に示すようにZ軸方向及びY軸方向の制御を用いて砥石5を面取り部の断面形状に合わせてコンタリングさせることにより面取りを行うノッチ研削装置にも適用することができる。

0093

本実施の形態においては、ウェーハ1の板面と砥石5の板面を直角にくい違い交叉するようにしたが、交叉角は直角に限定されるものではない。この交叉角を直角よりわずかに傾斜をもたせることにより、砥石5の研削作用面とウェーハ1との接触面が大きくなり研削効率が上がるとともに、ノッチ溝3に形成される条痕傾斜線となるので、ノッチ溝3の溝底部3bからの割れやクラックの発生等を防止することができる。

0094

図21は面取り加工前のウェーハ1の斜視図、図22は上述の面取り加工後におけるウェーハのノッチ溝の斜視図である。図21においては、ノッチ溝面3fは板面1aにほぼ垂直であり、略直角の角部を有するのに対して、図22に示すウェーハ1においては、ノッチ溝3には面取りが施されており、角部は緩やかな鈍角を描く。そのため、接触によるウェーハ1の欠けを防ぐことができ、粉塵の発生を防止することができる。

0095

なお、本実施の形態においては、スライドテーブル33がX軸方向及びY軸方向に移動する構成にしているが、スライドテーブル33の代わりにターンテーブル63が移動する構成にしても良い。また、ターンテーブル63ではなく、スライドテーブル33がZ軸方向に昇降する構成にしても良い。すなわち、砥石5とウェーハ1が相互に相対的にX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動可能な構成であれば良い。また、本実施の形態においては、Z軸の方向は、X軸及びY軸によって形成されるXY平面に垂直であるが、必ずしも垂直である必要はなく、XY平面に交叉する方向(XY平面と平行でない方向)であれば良い。

0096

上記のように本発明は、ノッチ溝3の研削において、最も精度が要求される直線部であるV斜面3aL,3aRを、X軸送り機構30による送りのみによって研削しているため、精度良く一直線に研削することができる。

0097

また、ノッチ溝3の角度θが異なる複数種類のウェーハ1を研削する場合には、V斜面3aL,3aRの角度θに応じて、ターンテーブル63の回転角を(180−θ)°に制御すれば良く、X軸方向及びY軸方向の送りを合成してV斜面3aL,3aRを研削する従来の研削装置に比べて、ウェーハ毎に応じた制御が容易である。

0098

次に、本発明の第二の実施の形態について、図7及び図8を用いて説明する。

0099

本実施の形態は、上記第一の実施の形態において、円板状の砥石5を用いる代わりに総形砥石5′を用いたものであるため、第一の実施の形態と同様である部分については説明を省略する。

0100

図7に示すように総形砥石5′は、ノッチ溝3の凸形状の面取り母線と対応する凹形状の母線5a′を有する回転砥石であって、ノッチ溝底円3bの曲率半径R1よりも小さい曲率半径r(直径d)を有する。総形砥石5′は、ウェーハ1の板面1aと平行な平面において、砥石回転軸6′を中心に回転して、ノッチ溝3の面取りを行う。本実施の形態におけるノッチ研削装置は、図1及び図2に示すノッチ研削装置11の砥石台40において、砥石回転軸6′をウェーハ1の板面1aと直交するようにZ軸方向に配置したものである。

0101

面取りを行う場合には、第一の実施の形態と同様にウェーハ1のノッチ溝3のV斜面3aLがX軸と平行になるように配置し、総形砥石5′をX軸送り機構30によりV斜面3aLに沿って一直線に送り移動させる。そして、総形砥石5′がノッチ溝底円3bに来たら、ウェーハ1をターンテーブル63によってノッチ溝底円3bの曲率中心3gを中心に回転させ、ノッチ溝底円3bを研削する。ノッチ溝3のV斜面3aRがX軸と平行になったらターンテーブル63の回転を止め、そのままX軸送り機構30の送りによりV斜面3aRを直線状に研削する。

0102

図8は、ウェーハ1の回転を止めて見た場合の総形砥石5′の相対的な工具経路13を示すものである。本実施の形態においては、総形砥石5′を複数平面上において往復させることなく、一回送るだけで母線5a′の形状に対応してノッチ溝3の面取りを行うことができる。

0103

以上の通り、本出願に係る発明は、砥石台40に回転自在に支持された砥石5(5′)と、半導体ウェーハ1をノッチ溝3のノッチ溝底円3bの曲率中心を中心に回転可能に保持するターンテーブル63と、半導体ウェーハ1の板面1aと平行な平面上において、砥石5(5′)を直線状に移動させるX軸送り機構30を備えたノッチ研削装置11である。

0104

また、本出願に係る他の発明は、回転している砥石5(5′)を、半導体ウェーハ1の板面1aと平行な平面上において半導体ウェーハ1のノッチ溝3のV斜面3aL(または、3aR)に沿って直線状に移動させ、半導体ウェーハ1をノッチ溝3のノッチ溝底円3bの曲率中心を中心にして回転させることにより、半導体ウェーハ1のノッチ溝3の面取りを行う方法である。

発明の効果

0105

上記のように本発明は、ノッチ溝の研削において、最も精度が要求される直線部であるV斜面を、一つの送り機構による送りによって研削しているため、精度良く一直線に研削することができる。

0106

また、ノッチ溝のなす角度が異なる複数種類のウェーハを研削する場合には、V斜面の角度に応じて、ターンテーブルの回転角を制御するだけで良く、ウェーハ毎に応じた制御が容易である。

図面の簡単な説明

0107

図1本発明のノッチ研削装置の側面図である。
図2本発明のノッチ研削装置を上方から見た平面図である。
図3本発明のターンテーブルを上方から見た平面図である。
図4本発明におけるノッチ溝の研削工程を示す平面図である。
図5本発明におけるノッチ溝の研削工程を示す平面図である。
図6本発明におけるノッチ溝の研削工程を示す平面図である。
図7本発明の他の実施の形態における総形砥石とウェーハの関係を示す側面図である。
図8本発明の他の実施の形態における総形砥石の相対工具経路を示す平面図である。
図9面取り加工を行う前のウェーハの平面図である。
図10面取り加工を行う前のウェーハのノッチ溝の形状を示す平面図である。
図11ウェーハと砥石の関係を示す平面図である。
図12ウェーハを位置決めピンにより位置決めする様子を示す平面図である。
図13ウェーハのノッチ溝の面取り形状を示し、ノッチ溝の縁に対して法面で切った断面図である。
図14砥石の相対工具経路を示す平面図である。
図15工具移動経路の垂直断面図である。
図16面取り工程を示す垂直断面図である。
図17面取り工程を示す垂直断面図である。
図18面取り工程を示す垂直断面図である。
図19面取り工程を示す垂直断面図である。
図20面取り工程を示す垂直断面図である。
図21面取り加工を施す前のノッチ溝の斜視図である。
図22面取り加工を施した後のノッチ溝の斜視図である。
図23従来のノッチ溝研削装置を示す概念図である。
図24砥石をコンタリングさせることによりノッチ溝の面取りを行っている状態を示す縦断面図である。

--

0108

1…ウェーハ1a…板面
2…外周部
3…ノッチ溝3aL,3aR…V斜面 3b…ノッチ溝底円 3c…口部
3f…ノッチ溝面 3g…曲率中心
4a,4b…ピン
5…砥石5a…円弧部 5b…直線部 5c…腹部
5′…総形砥石5a′…母線
6…砥石回転軸
6′…砥石回転軸
8…CNC制御装置
10…砥石回転駆動用モータ
11…ノッチ研削装置
12…ベッド
13…工具経路
20…Y軸送り機構
21…Y軸スライドレール
22…Y軸ガイド
23…サドル
24…Y軸制御モータ
25…Y軸送りねじ
26…ナット
28…ブラケット
30…X軸送り機構
31…X軸スライドレール
32…X軸ガイド
33…スライドテーブル
34…X軸制御モータ
35…X軸送りねじ
38…ブラケット
40…砥石台40a…砥石台本体
50…昇降機構
51…Z軸スライドレール
52…Z軸ガイド
53…昇降テーブル
54…Z軸制御モータ
55…Z軸送りねじ
56…ナット
58…ブラケット
63…ターンテーブル 63a…回転軸
64…テーブル回転制御モータ64a…回転軸
68…チャック68a…吸引穴
100…ノッチ研削装置
101…ウェーハ
102…ワークホルダ
103…Y軸方向移動装置
104…X軸方向移動装置
105…Z軸方向移動装置
106…ノッチ溝
107…砥石
108…モータ
C1〜C5…面取り
d…直径
OW…ウェーハの中心
O(O1〜O5)…砥石中心
O1′〜O5′…終端
R1…ノッチ溝底円の曲率半径
R2…円弧部の曲率半径
TP1〜TP5…相対工具経路
TPA…エアカット工具経路部
△Y1,△Y2,△Y3,△Y4…Y方向差
△Z1,△Z2,△Z3,△Z4…Z方向差
θ…ノッチ溝の直線部のなす角。

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