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技術 免疫学的測定法

出願人 株式会社ヤクルト本社
発明者 奥村剛一大村浩濱里一明山本修太長井冨美子兼光明男河野俊郎
出願日 2000年7月27日 (19年9ヶ月経過) 出願番号 2000-226868
公開日 2002年2月6日 (18年2ヶ月経過) 公開番号 2002-040027
状態 未査定
技術分野 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード ポリビーズ 間接凝集反応 ホワイトスポット 抗凝固液 血リンパ液 検出下限値 固定化粒子 マイクロタイター法
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解決手段

魚介類体液中に存在する病原性細菌病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の免疫学的測定法において、当該病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体と検体との反応を乳蛋白質の存在下に行うことを特徴とする魚介類の病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の測定法

効果

本発明によれば魚介類の体液中に存在する病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体が免疫学的測定法により、正確に測定できる。

概要

背景

概要

魚介類体液中に存在する病原性細菌病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の免疫学的測定法において、当該病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体と検体との反応を乳蛋白質の存在下に行うことを特徴とする魚介類の病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の測定法

本発明によれば魚介類の体液中に存在する病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体が免疫学的測定法により、正確に測定できる。

目的

効果

実績

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請求項1

魚介類体液中に存在する病原性細菌病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の免疫学的測定法において、当該病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体と検体との反応を乳蛋白質の存在下に行うことを特徴とする魚介類の病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の測定法

請求項2

病原性細菌、病原性ウイルス又はそれらに対する抗体を固定化した固定化担体を乳蛋白質によりブロッキングした後、該ブロッキングされた固定化担体を検体と反応させる免疫凝集法である請求項1記載の測定法。

請求項3

魚介類の体液中に存在する病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体が、ピネイッドDNAウイルス(PRDV)である請求項1又は2記載の測定法。

請求項4

魚介類が、クルマエビブラックタイガーウシエビ、コウライエビ、ホワイトシュリンプイセエビ及びガザミから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の測定法。

技術分野

0001

本発明は、魚介類体液中に存在する病原性細菌病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の正確な免疫学的測定法に関する。

0002

ピネイッドDNAウイルス(PRDV)による感染症は、1993年に中国から輸入されたクルマエビ種苗により日本国内に広がって以来、依然としてエビ養殖業や種苗生産業に深刻な被害を与えている。この感染症は死亡率が非常に高く、短期間に急激な大量死が生じることがわかっている(中野ら、1994年)。

0003

現在までに、当該ウイルスを検出する方法として、暗視野顕微鏡法、ネガティブ染色法による電子顕微鏡観察PCR法、in−situハイブリダイゼーション法及びウェスタンブロット法報告されており、日常的には、エビの上皮細胞胃上皮細胞)や体液(血リンパ液)中のウイルス粒子を、暗視野顕微鏡法やPCR法で検査する方法がとられている。

0004

しかし、上記の方法は、特殊な機器生化学実験手法を用いることから、技術的な熟練が必要とされるという問題があった。また、検査を実施できる施設が限定されてしまうため、養殖圃場等でも使用可能な迅速・簡便な検査方法要請されていた。

0005

一方、本発明者らは、これまでにPRDVに対し特異性の高い抗体を開発し、当該抗体を吸着又は結合させた免疫学的凝集反応粒子を使用することにより、PRDVを作業環境を限定することなく迅速・簡便に検出する方法を提案している(特開平11−279198号)。そしてこの方法を用いることにより、感染部位の一つである胃上皮細胞中のPRDVを、精度よく検出可能であることを明らかにした。

0006

しかし、血リンパ液を希釈することなく試料とした場合には、血リンパ液中の何らかの因子と上記の凝集反応粒子が非特異的に凝集するためPRDVを特異的に検出することができなかった。そのため、試料を非特異的に凝集が生じない程度(10000倍以上)にまで希釈して用いる必要が生じたことから、ウイルス濃度も希釈により減少し、検出可能な試料が限定されたり、正確な判断ができなくなる等の不具合が生じていた。

0007

従って本発明の目的は、検体として魚介類の血リンパ液を用いた場合であっても非特異的に凝集を生じることなく、正確にPRDVに代表される魚介類の病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素及びそれらの抗体を検出することのできる免疫学的測定法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

そこで本発明者らは非特異的な凝集反応に影響されることなく、魚介類の体液中に存在するウイルス等を特異的に検出することを目的として鋭意検討を行ったその結果、クルマエビの体液中の非特異的反応因子は、約670kDa、約142kDa、約30kDaの少なくとも3種類以上の蛋白質であることを明らかにし、また、種々の成分の中で乳蛋白質が特に魚介類の体液中のこれらの因子と反応せず、これを用いれば非特異的反応が防止できることからウイルスや細菌の免疫学的測定が正確にできることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、魚介類の体液中に存在する病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の免疫学的測定法において、当該病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体と検体との反応を乳蛋白質の存在下に行うことを特徴とする魚介類の病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の測定法を提供するものである。

発明を実施するための最良の形態

0009

本発明の測定法は、魚介類の体液中に存在する病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素(以下両者をあわせて抗原と記載する)又はそれらに対する抗体と、検体とを反応させる免疫学的測定法であればよく、検体としては、例えば、魚介類の血液、リンパ液組織等をそのままあるいはホモジネート処理して用いることができる。より具体的には、検体中に存在する病原性細菌、病原性ウイルス又はそれらの産生する毒素等を、これらに特異的な抗体により検出する免疫測定法、あるいは病原性細菌又は病原性ウイルスの感染により体液中で産生が促進された抗体を、該抗体の抗原(病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素)を用いて検出する免疫測定法等が挙げられる。

0010

免疫測定法としては、例えば、ラテックス凝集法や逆受身ラテックス赤血球凝集法マイクロタイター法)等の免疫凝集法、免役クロマト法、蛍光抗体法酵素抗体法及び放射免疫法などが挙げられるが、簡便性、及び迅速性の点から免疫凝集法及び免疫クロマト法が好ましい。また、当該免疫凝集法のうち、抗原又は抗体を結合した赤血球又はラテックス粒子を用いる間接凝集反応であるマイクロタイター法が特に好ましい。

0011

本発明に用いる乳蛋白質としては、乳カゼイン乳漿蛋白質等の乳蛋白質そのものや、これらを混合した混合蛋白質等が挙げられる。当該乳蛋白質は、非特異的反応防止効果の点から、ブロッキング溶液中に乾燥重量で0.1〜2.0(w/v)%、特に0.5〜1.0(w/v)%となるように添加するのが好ましい。

0012

これらの乳蛋白質は、抗体又は抗原と、検体との反応の場に存在すればよく、その添加手段は特に制限されず、緩衝液中への添加等いずれの手段を用いてもよい。中でも、検体中の抗体又は抗原に特異的な抗原又は抗体を固定化担体担持させた固定化粒子を用い、これを検体と反応させる場合に用いることが迅速性、簡便性の点から好ましく、特に該固定化担体を乳蛋白質にてブロッキングして用いることが好ましい。このとき用いる固定化担体としては、ラテックス粒子、金コロイド粒子、赤血球等いずれを用いてもよいが、ラテックス粒子を用いることが抗原又は抗体感作後の試薬の安定性の点から好ましい。

0013

魚介類の体液中に存在する病原性細菌又は病原性ウイルスとしては、バキュロウイルス中腸腺壊死病、PRDV感染症(PAV)〔WSV感染症(ホワイトスポットシンドローム)ともいう〕、イエローヘッド病、タウ症候群などのウイルス性感染症ビブリオ属細菌によるビブリオ病などの細菌性感染症などの原因ウイルス、原因細菌が挙げられるが、このうち、測定の正確性等の点からPRDVが特に好ましい。これらの病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素に対する抗体は、これらの感染原を抗原としてウサギマウスラットニワトリなどの動物を免疫して抗血清ポリクローナル抗体)を採取すればよい。また、モノクローナル抗体を用いてもよい。抗PRDV抗体としては、例えば特開平11−279198号公報記載のポリクローナル抗体が抗原の精製が容易であるため好ましい。また、検体中に存在する病原性細菌等に対する抗体を、抗原により検出する場合の抗原としては、病原性細菌又は病原性ウイルスをそのまま用いてもよいが、抗原認識部位を抽出して用いることが好ましい。

0014

本発明が適用し得る魚介類としては、特に限定されず、淡水魚としてウナギコイニジマスアユテラピアフナ等、海水魚として、ブリ、タイ、ギンザケ、マアジヒラメ、カレイクロソイ、トラフグカンパチ、マグロ等、甲殻類としてクルマエビ、ブラックタイガーウシエビ、コウライエビ、ホワイトシュリンプイセエビ、ガザミなどが挙げられる。中でも甲殻類では乳蛋白質による非特異的反応の抑制効果が高いため好ましく、特にエビ類が好ましい。

0015

また、検体としては、病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の存在する魚介類の体組織又は体液であればいずれでもよいが、魚介類の体液、特に血リンパ液が好ましい。

0016

以下、免疫凝集法の場合を例にとり、より詳細に説明する。免疫学的凝集反応粒子に使用する不溶性担体としては、赤血球、金コロイド粒子等の無機化合物粒子及びラテックス粒子等の有機高分子粒子が挙げられるが、特に抗体感作後の試薬の安定性からラテックスが好適であった。用いるラテックス粒子としては、比重が1.0g以上/mLであり、好ましくは1.5mg/mL前後の高比重ラテックス粒子が好適なものとして用いられ、更に平均粒子径は0.1〜2.0μm、好ましくは1.0μm前後のラテックス粒子が好適なものとして用いられ、更にはラテックス粒子に着色したものが好適なものとして用いられる。このようなラテックス粒子としては、例えば、バクトラテックス0.81(Difco社製、平均粒径0.81μm、比重1.0g/mL)や、H0901、H0902、H2002(JSR社製、平均粒径及び比重はそれぞれ0.94μm・1.5g/mL、0.98μm・1.5g/mL、2.22μm・1.5g/mL、着色したラテックスを含む)及びポリビーズ♯15706、♯15709(ポリサエンス社製)等の市販製品が例示できるが、これに限らず、これらと同じ効果を有するものであればその種類を問わず使用することが可能である。

0017

これら抗体を担体粒子に担持させて免疫学的凝集反応粒子とする方法は、物理吸着法化学結合法があるが、どちらも本発明の免疫学的凝集反応に好適に使用することができる。凝集反応粒子としてラテックス粒子を用いる場合は、物理的吸着法で充分に抗体を感作させることが可能である。

0018

上記のラテックス粒子を感作する場合は、緩衝液中において行うことが好ましい。すなわち、適当な濃度に希釈したラテックス粒子の懸濁液と抗体の溶液とを混合し、しばらく放置した後に洗浄して感作ラテックス粒子を製造する。希釈に用いる緩衝液としては、一般に担持された抗体の測定対象物質である抗原との反応を阻害しないイオン強度、pHを有するものが選択される。例えば、TBSPBS、GBS、リン酸緩衝液及びホウ酸緩衝液が利用できる。中でも、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液及びGBSは感作ラテックス粒子の凝集性自己凝集の起こりにくさから好適なものとして用いられる。pH5〜10の範囲で選択されることが一般的であり、特にpH6〜9の範囲が好適なものとして選択される。

0019

感作時のラテックス粒子の濃度は0.01〜0.5(w/v)%が適当であり、特に0.05〜0.25(w/v)%程度で良好な結果が得られる。また、抗体を感作させる場合における抗体溶液抗体蛋白質濃度は、1.0〜1000μgが適当であり、それ以外では感度の低下や感作ラテックス粒子の自己凝集により陽性陰性の判断がつきにくくなる。

0020

更に、感作反応時の温度については、0〜60℃の範囲内で行うが、室温又は室温よりやや高めの温度(〜40℃)で反応を行うと、感度のよいラテックス粒子が得られる。

0021

ラテックス粒子に抗体を感作させた後、粒子上の抗体と結合していない露出部分を乳蛋白質によりブロッキングを行う。

0022

また、免疫学的凝集反応粒子を利用して、魚介類の病原性細菌、病原性ウイルス、それらの産生する毒素又はそれらに対する抗体の検出・定量を行うときにTriton X100、Tween 20などの界面活性剤や、ポリエチレングリコールなどの水溶性高分子等の添加剤を添加することにより感度を向上させたり、非特異的な抗原抗体反応の抑制をすることが知られている。本発明においても必要に応じてこれらの添加剤を添加することができる。

0023

上記のラテックス粒子を用いて被検物質の検出・定量を行うためには、マイクロタイター法が好ましい。マイクロタイター法とは、被検物質と特異的に結合する性質を持つ物質(抗体など)を高比重標識物質(ラテックス粒子など)に結合させた免疫学的凝集反応粒子を含む液状の試薬と、被検物質を含む試料を混合し、混合の結果形成される複合物凝集沈降像を肉眼で観察することにより対象物質の検出あるいは定量を行う方法である。より詳細には、U型の96ウェルマイクロタイタープレートに、緩衝液で段階的に希釈した被検試料を添加し、各ウェルに等量の試薬を分注した後、室温で4〜17時間静置した後の凝集像を、肉眼又は10倍程度のルーペを用いて観察・判定するものである。

0024

マイクロタイター法において用いる免疫学的凝集反応粒子としては上記感作時において例示されているラテックス粒子が好適なものとして用いられる。すなわち、比重1.5g/mL前後、粒径1.0μm程度のものが、凝集したラテックス粒子を速やかに沈降させ、肉眼でも容易かつ正確に判断を行うために適している。

0025

本発明においては、このほかにも本発明に係るラテックス粒子と被検試料とをスライドグラス上で混合し、光学顕微鏡的に凝集像の成否を判断する方法(顕微鏡ラテックス法)や、免疫クロマト法等、免疫学的凝集反応粒子を用いる様々な定性・定量方法に利用できることは言うまでもない。

0026

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。

0027

実施例1魚介類の体液中に含まれる非特異的凝集因子の精製と結合しないブロッキング剤の探索
(1)血プラズマ液の作成
血リンパ液の抗凝固剤にはASP緩衝液(27mMクエン酸Na、336mMNaCl、115mMグルコース、9.0mMEDTA、5.0mMPMSFpH7.0)を用いた。クルマエビから採取した血リンパ液と上記の抗凝固液を等量混合した後、2000G、10分間の遠心分離により血球等を除去した液を血プラズマ液とした。血プラズマ液は、雌雄別にそれぞれ50尾ずつ調製し、使用するまで−30℃に保存した。陽イオン交換クロマトグラフィーを用いた非特異的凝集因子の部分精製には、雌雄各5尾分の血プラズマ液を混合した溶液を用いた。

0028

(2)非特異的凝集判定用ラテックス試薬の作成
BSA(fraction V:岩井化学薬品株式会社)を、10mMグリシン緩衝食塩水(GBS、pH8.2)を用てい1.0%(w/v)となるように希釈した。この希釈液1容に10mM GBS(pH7.5)で0.25%(w/v)になるように希釈したラテックス粒子(JSR製H0902Y、粒径0.98μm、比重1.5g/mL)1容を加え、よく混和した後、37℃で1.0時間放置してBSAをラテックス粒子に吸着させた。その後、未吸着のBSAを遠心洗浄して除いた後、ラテックス粒子濃度が0.25%になるように10mM GBS(pH7.5、1.0% BSA、0.08%アジ化ナトリウムを含む)に懸濁し非特異的凝集判定用ラテックス試薬とした。

0029

(3)陽イオン交換クロマトグラフィーによる血プラズマ液中の非特異的凝集因子の内部精製
この血プラズマ液1.0mLを、Macro-Prep highS(Bio-RAD)に重層した後、クエン酸溶液(27mMクエン酸Na pH7.0)と1.0M NaCl含有クエン酸溶液(pH7.0)によるNaClのグラディエント溶出した。分画条件は、1.0mL/min.3.0mL/tubeとし、22のフラクションを採取した。各フラクション25μLと非特異的凝集判定用ラテックス試薬25μLを、96ウェルUVプレート(800901;三光純薬株式会社)中のウェルに添加混合し、プレートをボルテックミキサーにより注意深く攪拌した後、室温で約4時間静置した。静置反応後の凝集結果を表1に示す。非特異的な凝集反応はフラクションNo.3〜5(ピーク1)及びフラクションNo.12〜22(ピーク2)に認められたが、単位蛋白質あたり凝集強度指標として両者を比較した結果、ピーク2に含まれる物質がBSAに対する凝集因子として強く作用していると考えられた。

0030

0031

(2)ゲル濾過クロマトグラフィーによる非特異的凝集因子の精製
陽イオン交換クロマトグラフィーで得たフラクションの中で、強い凝集活性が認められたフラクションNo.14について、更にゲル濾過クロマトグラフィーによる凝集因子の精製を行った。カラムはHiprep16/60 Sephacry」S300(ファルマシア社製)を用い、AS緩衝液(27mM Na−Citrate、336mMNaCl、115mMグルコース、9.0mMEDTA)で平衡化した後、当該フラクションを500μL(蛋白質量として85μg)重層した。分画条件は、0.5mL/min.1.5mL/tubeとし、112のフラクションを採取した。各フラクション25μLと非特異的凝集判定用ラテックス試薬25μLを、96ウェルUVプレート(800901;三光純薬株式会社)中のウェルに添加混合し、プレートをボルテックスミキサーにより注意深く攪拌した後、室温で約4時間静置した。凝集は3つのピークに観察された。また、標準物質溶出パターンから推定される分子量は、大きいものから順に約670kDa、約142kDa及び約30kDaであり、それぞれ性質の異なる3種類以上の蛋白質が、この非特異的な凝集に関与することが明らかとなった。

0032

実施例2魚介類の体液中に含まれる凝集因子と結合しないブロッキング剤の探索
(1)ブロッキング剤を吸着させたラテックス粒子の作成
各種ブロッキング剤(表2)を、10mMグリシン緩衝食塩液(GBS)(pH7.5)を用いて、適当な濃度となるように希釈した。この希釈液1容に、10mMGBS(pH7.5)で0.25%(w/v)となるように希釈してポリスチレン製高比重ラテックス溶液(JSR製、H0902Y、粒径0.98μm、比重1.5g/mL)1容を加え、よく混和した後、37℃で1.0時間放置してブロッキング剤をラテックス粒子に吸着させた。その後、未吸着のブロッキング剤を遠心洗浄して除いた後、ラテックス粒子濃度が0.25%になるように0.1Mグリシン緩衝食塩液(各濃度のブロッキング剤、0.08% NaN3を含むpH7.5)に懸濁し、スクリーニング用の試薬とした。

0033

(2)ラテックス試薬と凝集因子混合液との反応
実施例1で得た、凝集因子を含む3つのフラクションを等量混合した凝集因子混合液25μLと、各種ブロッキング剤のみを結合させたラテックス粒子25μLを、96ウェルUVプレート(800901;三光純薬株式会社)ウェルに添加し、プレートをボルテックスミキサーにより注意深く攪拌した後、室温で約4時間静置した。静置反応後の結果を表2に示す。カゼインブロクエース及び脱脂粉乳を結合させたラテックス粒子は、血プラズマ液とほぼ凝集しなかった。それ以外のブロッキング剤についてはBSAと同様に凝集を生じたため、ラテックス試薬調製時のブロッキング剤として適さないことが分かった。またカブトエビ由来ヘモシアニンをブロッキングしたラテックス試薬は、緩衝液中で自己凝集を生じることから使用できなかった。

0034

0035

実施例3血リンパ液の希釈倍率の検討
(1)血プラズマ液の調製
クルマエビ生体は、市場購入した平均体重10gの養殖クルマエビを使用した。血リンパ液の抗凝固剤として0.5mLのASP緩衝液(27mMクエン酸Na、336mM、NaCl、115mMグルコース、9.0mMEDTA、5.0mMPMSF pH=7.0)を入れ予めリンスした1.0mLシリンジを用いて、クルマエビ第一腹節部から血リンパ液500μLを採取した。そして、2000G、10分間の遠心分離により血球等の夾雑物質を除去した液を血プラズマ液とした。血プラズマ液は、雌雄別にそれぞれ50尾ずつ調製し、使用するまで−30℃に保存した。

0036

(2)乳蛋白質を吸着させたラテックス粒子の作成
実施例1で示したブロックエースを、精製水を用いて適当な濃度となるように希釈した。この希釈液1容にポリスチレン製高比重ラテックス溶液(JSR製、粒径0.98μm、比重1.5g/mL)1容を加え、よく混和した後、37℃で1.0時間放置してブロッキング剤をラテックス粒子に吸着させた。その後、未吸着のブロッキング剤を遠心洗浄して除いた後、ラテックス粒子濃度が0.25%になるように40倍希釈ブロックエース(0.08%NaN3を含む)を用いて調製した。

0037

(3)ラテックス試薬とエビ血プラズマ液との反応
(2)で調製したラテックス試薬25μLと2倍、4倍及び40倍に希釈した血プラズマ液各25μLを、96ウェルUVプレート(800901;三光純薬株式会社)のウェルに添加し、プレートをボルテックミキサーにより注意深く攪拌した後、室温で約4時間静置した。反応後、ウェル中に凝集が認められたものを、非特異的な凝集反応有りと判定した。

0038

結果を表3に示す。抗凝固剤で2倍希釈した血プラズマ液については、44%の個体で非特異的な凝集が認められた。しかし、血プラズマ液を抗凝固剤で4倍に希釈することにより、非特異的な凝集の発生率が3.0%以下に減少することが分かった。なお、今回の実験では、雌雄によって凝集の差は認められなかった。また、今回試験したいずれの希釈倍率でもBSAでブロッキングしたラテックス試薬では、血プラズマ液と非特異的に凝集を生成した。従って、血プラズマ液を4倍にまで希釈すれば、夾雑物質の影響を受けることなくPRDVの検出が可能であることが明らかとなった。

0039

0040

実施例4マイクロタイター法による血リンパ液中のPRDV検出試験
(1)抗PRDVポリクローナル抗体感作高比重ラテックス粒子の調製
抗PRDVポリクローナル抗体蛋白質を、10mMグリシン緩衝食塩液(pH8.2)を用いて、50μg/mLになるように希釈した。この抗体蛋白質1容にラテックス溶液H0902Y(JSR製、粒径0.98μm、比重1.5g/mL)1容を加え、よく混和した後、37℃で1.0時間緩やかに振盪し、抗体をラテックス粒子に吸着させた。吸着後、40倍希釈したブロックエースを過剰量加え反応を停止させた後、遠心分離により上清を除去することで余剰の抗体を取り除いた。ラテックス粒子の濃度が0.25%になるように40倍希釈ブロックエース溶液(0.8%NaN3、0.016% TRITON X100含有)を添加した試薬をPRDV検出試薬とした。なお、当該試薬の検出下限値は、精製PRDVの蛋白質量で約300ngであった。また抗PRDVポリクローナル抗体の変わりに正常ウサギIgGを感作させたラテックス粒子を調製し、対照試薬として用いた。

0041

(2)疑似感染血リンパ液中からのPRDV検出試験
クルマエビ生体は、市場で購入した平均体重10gの養殖クルマエビを使用した。血リンパ液の抗凝固剤として0.3mLのASP緩衝液(27mMクエン酸Na、336mM NaCl、115mMグルコース、9.0mMEDTA、5.0mMPMSF pH=7.0)を入れ予めリンスした1.0mLシリンジを用いて、クルマエビ第一腹節部から血リンパ液300μLを採取した。そして、2000G、10分間の遠心分離により血球等の夾雑物質を除去した液を血プラズマ液とした。当該血プラズマ液200μLに3.0μgの精製PRDVを含むASP緩衝液200μLを混和し、4倍希釈した疑似感染血プラズマ液(精製PRDV1.5μg含有)を調製した。

0042

(1)で調製したPRDV検出試薬及び対照試薬をそれぞれ25μLと擬似感染血プラズマ液(4倍希釈)25μLを、96ウェルUVプレート(800901;三光純薬株式会社)のウェルに添加し、プレートをボルテックスミキサーにより注意深く攪拌した後、室温で約4時間静置した。反応後、ウェル中に凝集が認められたものを、非特異的な凝集反応有りと判定した。結果を表4に示す。ブロッキング剤としてブロックエースを使用した対照試薬では、擬似感染血プラズマ液との間に非特異的な凝集反応は生じなかった。従って、検出試薬を添加したウェルで観察された凝集反応はPRDVと抗体との特異的な凝集反応であり、PRDV陽性と判定することが可能であった。一方、BSAをブロッキング剤として調製したラテックス試薬では対照試薬を添加したウェルでも強い凝集が生じ、検出試薬と対照試薬の凝集強度に差が生じなかったことから、PRDVを特異的に検出することができなかった。

0043

発明の効果

0044

本発明によれば魚介類の体液中に存在する病原性細菌や病原性ウイルスが免疫学的測定法により、正確に測定できる。

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