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技術 植栽用防水被覆構造体とその施工方法

出願人 ジャパンコンポジット株式会社
発明者 山崎勇英梶野正彦
出願日 2000年7月19日 (20年4ヶ月経過) 出願番号 2000-219642
公開日 2002年2月5日 (18年9ヶ月経過) 公開番号 2002-034332
状態 特許登録済
技術分野 植物の栽培
主要キーワード 有孔フィルタ 樹脂含浸マット 植物成長剤 防水被覆 都市開発 屋上コンクリート 建築空間 FRP材
関連する未来課題
重要な関連分野

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謀題

屋上等の建築空間緑化するにあたり、土壌排水中の肥料農薬等に対する耐薬品性に優れ、重量や衝撃に対する耐久性に優れ、さらに、植物の根に対する耐根性にも優れ、従来の構造体に比べて漏水のおそれが極めて少ない、新規植栽防水被覆構造体およびその施工方法を提供する。

解決手段

本発明の植栽用防水被覆構造体は、上から、(A)土壌層、(B)土壌粒子流出防止機能および排水機能を有する層、(C)硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合する熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物硬化してなる樹脂硬化層、(D)繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層、(E)プライマー層、(F)基体、の構成を有することを特徴とする。

概要

背景

近年の都市開発に伴う自然破壊は、地球温暖化現象オゾン層破壊という深刻な問題を引き起こしている。特に、緑地の減少が著しい都市部におけるヒートアイランド現象や排出CO2 増加は、これらの問題の根源とされており、早急な対応策が必要とされている。そこで、最近、都市開発と緑地の共存を目的として、建築空間、例えば、建築物の屋上などを緑化することが提案され、実際の施工例も見られるようになっている。

概要

屋上等の建築空間を緑化するにあたり、土壌排水中の肥料農薬等に対する耐薬品性に優れ、重量や衝撃に対する耐久性に優れ、さらに、植物の根に対する耐根性にも優れ、従来の構造体に比べて漏水のおそれが極めて少ない、新規植栽防水被覆構造体およびその施工方法を提供する。

本発明の植栽用防水被覆構造体は、上から、(A)土壌層、(B)土壌粒子流出防止機能および排水機能を有する層、(C)硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合する熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物硬化してなる樹脂硬化層、(D)繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層、(E)プライマー層、(F)基体、の構成を有することを特徴とする。

目的

屋上等の建築空間を緑化する場合には、防水構造に対する十分な配慮が必要である。すなわち、緑化に用いる土壌は通常湿潤状態にあるため、当該土壌層の下部には優れた防水性能を有する防水層が必要となる。このような配慮に基づいた緑化構造体として、FRP防水工法による防水層を土壌層の下部に敷設した構造体がある(特開平5−25894号公報等)。しかし、これら従来の構造体では、耐薬品性に対する性能は十分に考慮されていないため、土壌排水に肥料や農薬が含まれている場合に防水層が腐食劣化し、漏水のおそれがある。また、従来の構造体では、土壌層の重量や、土壌層の敷設や植栽時の衝撃が、直接的に防水層に達するため、受ける機械的ダメージが大きく、亀裂等により漏水が起こる原因となっている。さらに、植物の根が防水層に侵入してしまうことによる漏水のおそれもある。このように、従来の構造体は、屋上緑化を目的とする使用に対しては、未だ十分な性能を有しているとはいえないものであった。

そこで、本発明が解決しようとする課題は、屋上等の建築空間を緑化するにあたり、土壌排水中の肥料や農薬等に対する耐薬品性に優れ、重量や衝撃に対する耐久性に優れ、さらに、植物の根に対する耐根性にも優れ、従来の構造体に比べて漏水のおそれが極めて少ない、新規な植栽用防水被覆構造体およびその施工方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

上から、(A)土壌層、(B)土壌粒子流出防止機能および排水機能を有する層、(C)硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合する熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物硬化してなる樹脂硬化層、(D)繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層、(E)プライマー層、(F)基体、の構成を有することを特徴とする、植栽防水被覆構造体

請求項2

前記(B)層が、有孔フィルタシート層(B1)と排水層(B2)とからなる層である、請求項1に記載の植栽用防水被覆構造体。

請求項3

前記(B2)層が、上下面を貫通する通水孔と下面に排水溝を有するクッション体である、請求項2に記載の植栽用防水被覆構造体。

請求項4

前記(A)層と(B)層との間に保水層(A1)を有する、請求項1から3までのいずれかに記載の植栽用防水被覆構造体。

請求項5

請求項1から4までのいずれかに記載の植栽用防水被覆構造体を施工することを特徴とする、植栽用防水被覆構造体の施工方法

技術分野

0001

本発明は、植栽防水被覆構造体およびその施工方法に関するものである。

背景技術

0002

近年の都市開発に伴う自然破壊は、地球温暖化現象オゾン層破壊という深刻な問題を引き起こしている。特に、緑地の減少が著しい都市部におけるヒートアイランド現象や排出CO2 増加は、これらの問題の根源とされており、早急な対応策が必要とされている。そこで、最近、都市開発と緑地の共存を目的として、建築空間、例えば、建築物の屋上などを緑化することが提案され、実際の施工例も見られるようになっている。

発明が解決しようとする課題

0003

屋上等の建築空間を緑化する場合には、防水構造に対する十分な配慮が必要である。すなわち、緑化に用いる土壌は通常湿潤状態にあるため、当該土壌層の下部には優れた防水性能を有する防水層が必要となる。このような配慮に基づいた緑化構造体として、FRP防水工法による防水層を土壌層の下部に敷設した構造体がある(特開平5−25894号公報等)。しかし、これら従来の構造体では、耐薬品性に対する性能は十分に考慮されていないため、土壌排水に肥料農薬が含まれている場合に防水層が腐食劣化し、漏水のおそれがある。また、従来の構造体では、土壌層の重量や、土壌層の敷設や植栽時の衝撃が、直接的に防水層に達するため、受ける機械的ダメージが大きく、亀裂等により漏水が起こる原因となっている。さらに、植物の根が防水層に侵入してしまうことによる漏水のおそれもある。このように、従来の構造体は、屋上緑化を目的とする使用に対しては、未だ十分な性能を有しているとはいえないものであった。

0004

そこで、本発明が解決しようとする課題は、屋上等の建築空間を緑化するにあたり、土壌排水中の肥料や農薬等に対する耐薬品性に優れ、重量や衝撃に対する耐久性に優れ、さらに、植物の根に対する耐根性にも優れ、従来の構造体に比べて漏水のおそれが極めて少ない、新規な植栽用防水被覆構造体およびその施工方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明者は上記課題を解決するべく、鋭意検討を行った。その結果、FRP防水層と土壌層との間に、上記の耐薬品性、耐久性、耐根性を備えるための特定の層を設けることにより、上記課題を解決できることを見い出した。すなわち、本発明に係る植栽用防水被覆構造体は、上から、(A)土壌層、(B)土壌粒子流出防止機能および排水機能を有する層、(C)硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合する熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物硬化してなる樹脂硬化層、(D)繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層、(E)プライマー層、(F)基体、の構成を有することを特徴とする。

0006

また、本発明に係る植栽用防水被覆構造体の施工方法は、本発明の植栽用防水被覆構造体を施工することを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0007

本発明に係る植栽用防水被覆構造体は、上から、(A)土壌層、(B)土壌粒子流出防止機能および排水機能を有する層、(C)硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合する熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる樹脂硬化層、(D)繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層、(E)プライマー層、(F)基体、の構成を有することを特徴とする。

0008

以下、上記の構成要素の詳細を含めて、本発明について詳細に説明する。本発明における土壌層(A)としては、特に限定されないが、例えば、植栽に使用される一般汎用の土壌であり、具体的には、真砂土、関東ローム黒土赤土細粒土腐食土、富士土、川砂、蛙石土壌、パーライトバーミキュライト畑土砕石砂利等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。土壌層(A)には、必要により、土壌改良剤土壌保水剤植物成長剤有機肥料無機肥料、除草剤、農薬等が含有していてもよい。

0009

土壌層(A)の厚さは、植栽する植物体樹木の大きさ、重量とも関係するので、特に限定されないが、一般的には2〜150cmが好ましく、より好ましくは5〜100cmである。本発明における土壌粒子流出防止機能および排水機能を有する層(B)としては、土壌層(A)の土壌粒子を通過させない土壌粒子流出防止機能と、土壌層(A)からの水分を効率よく排水させることができる排水機能とを有する層であれば特に限定されないが、好ましくは、有孔フィルタシート層(B1)と排水層(B2)とからなる層である。

0010

有孔フィルターシート層(B1)としては、土壌層(A)の土壌粒子は通過しないが、水分は通過する孔を有するシート材を敷設した層であれば、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンポリプロピレンポリエステルナイロンビニロンアクリル等の合成繊維天然繊維ガラス繊維等の無機繊維素材とする不織布からなるものが挙げられる。有孔フィルターシート層(B1)の厚みは、特に限定されないが、例えば、2〜30mmのマット体が好ましく挙げられる。より具体的には、東洋紡績社製の商品名:ボランス4301N、積水化成品工業社製の商品名:ソイレンフィルターAなどが好ましく用いることができる。

0011

前記(A)層と(B)層との間には、必要に応じて、保水層(A1)を介在させてもよい。保水層(A1)を介在させることにより、土壌層中の水分を一定レベル以上に保つことが可能となり、植物体、樹木の成長を促進させることができる。排水層(B2)としては、有孔フィルターシート層(B1)を通過した水分を効率よく排水させることができる層であれば特に限定されないが、上下面を貫通する通水孔と下面に排水溝を有する排水層が好ましい。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンポリウレタン、ポリエステル、ゴム等の素材からなる、厚さ50〜100mm程度の板状体の上下面を貫通する通水孔と下面に連通溝である排水溝を有する排水層が挙げられる。

0012

さらに、排水層(B2)はクッション体であることがより好ましい。具体的には、例えば、上記素材を発泡体として、クッション体とすることが挙げられる。排水層(B2)をクッション体とすることにより、土壌層の重量や、土壌層の敷設や植栽時の衝撃が吸収され、従来問題となっていた防水層への機械的ダメージが軽減され、防水層の亀裂等による漏水のおそれを回避することができる。排水層(B2)の具体例としては、例えば、積水化成品工業社製のソイレンマットシリーズ等からなる層が挙げられる。本発明における樹脂硬化層(C)は、熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる樹脂硬化層であり、前記熱硬化性樹脂の硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合するものであることを特徴とする。

0013

前記熱硬化性樹脂としては、特に限定されないが、不飽和ポリエステル樹脂ビニルエステル樹脂ウレタンメタアクリレート樹脂エポキシ樹脂等が挙げられる。前記熱硬化性樹脂組成物中の前記熱硬化性樹脂の含有量としては、特に限定されないが、50〜100重量%の範囲内が好ましく、70〜100重量%の範囲内がさらに好ましい。前記熱硬化性樹脂組成物中の前記熱硬化性樹脂の割合が50重量%未満では、樹脂硬化層(C)の耐薬品性が十分でないため、長期に使用した場合に(C)層にクラックが発生し、防水層に肥料や農薬等が含まれる排水の影響が及び、漏水の原因となるおそれがある。

0014

硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CMに適合するものとは、耐薬品性に優れているものをいい、UP−CEに適合するものとは、耐薬品性に特に優れているものをいい、UP−CEEに適合するものとは、耐薬品性に非常に優れているものをいう。すなわち、これらUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合するものは、いずれも耐薬品性に優れたものであることを意味する。樹脂硬化層(C)に用いる熱硬化性樹脂がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合するものであれば、本発明に係る構造体を植栽用途に用いる際に、排水に含まれる肥料や農薬等に対して十分な耐薬品性を有するので、例えば、長期間使用しても防水層に影響が及ばない、一方、樹脂硬化層(C)に用いる熱硬化性樹脂がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合しないものであれば、耐薬品性が十分でないため、長期に使用した場合に(C)層にクラックが発生し、防水層に肥料や農薬等が含まれる排水の影響が及び、漏水の原因となるおそれがある。

0015

本発明における、繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層(D)は、いわゆるFRP防水層である。上記繊維強化熱硬化性樹脂組成物で用いられる繊維強化材としては、例えば、ガラス繊維;アミドアラミド、ビニロン、ポリエステル、フェノール等の有機繊維カーボン繊維金属繊維セラミックス繊維;それらの組み合わせ;などが挙げられる。これらの中でも、施工性、経済性を考慮した場合、ガラス繊維と有機繊維が好ましい。前記繊維の形態は、平織り朱子織り、マット状等があるが、施工性、厚み保持等より、マット状が好ましい。また、ガラスロービングを20〜100mm程度にカットして、チョップドストランドにして使用することも可能である。

0016

前記繊維強化熱硬化性樹脂組成物中の前記繊維強化材の含有量は、特に限定されないが、5〜60重量%の範囲内が好ましく、10〜40重量%の範囲内がさらに好ましい。上記の繊維強化熱硬化性樹脂組成物に用いる熱硬化性樹脂の硬化物は、JIS−K−7113で規定する引張り試験において、引張り伸び率が20%以上であることが好ましく、より好ましくは20〜150%の範囲内、特に好ましくは30〜120%の範囲内である。20%より小さいと、下地基体の動きに対する追従性に劣ってしまう。

0017

繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層(D)の形成法は、特に限定されないが、例えば、ハンドレーアップ法、スプレーアップ法樹脂含浸マット状繊維強化材を敷設する方法、マット状繊維強化材施工後に樹脂注型する方法などが挙げられる。繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層(D)の厚みは、特に限定されないが、通常好ましくは0.5〜5mm、より好ましくは1〜2mmである。繊維強化熱硬化性樹脂で用いられる熱硬化性樹脂は、特に限定されないが、例えば不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂アクリル樹脂ポリメチルメタクリレート等をメチルメタクリレート等に溶解させてなるアクリルシラップ、側鎖に硬化性二重結合を導入してなる架橋性アクリルシラップ等が挙げられるが、硬化性が高い点や、施工性等の点から、好ましくは、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂である。

0018

前記繊維強化熱硬化性樹脂組成物中の前記熱硬化性樹脂の含有量は、特に限定されないが、40〜95重量%の範囲内が好ましく、60〜90重量%の範囲内がさらに好ましい。本発明で好ましく使用される不飽和ポリエステル樹脂としては、例えば、α、β−不飽和二塩基酸またはその酸無水物と、芳香族飽和二塩基酸またはその酸無水物と、グリコール類重縮合によって製造され、場合によっては酸成分として脂肪族あるいは脂環族飽和二塩基酸を併用して製造された不飽和ポリエステル30〜80重量部を、重合性不飽和単量体70〜20重量部に溶解して得られるものが挙げられる。

0019

本発明で好ましく使用されるビニルエステル樹脂とは、例えば、不飽和ポリエステルのカルボキシル末端水酸基末端不飽和基を有するエポキシ化合物や不飽和基を有するイソシアネート化合物ビニル変性したビニルエステル、および、多官能エポキシ樹脂エポキシ基不飽和一塩基酸を付加させたビニルエステル30〜80重量部を、重合性不飽和単量体70〜20重量部に溶解して得られるものが挙げられる。繊維強化熱硬化性樹脂組成物には、必要により、増粘剤充填剤硬化剤硬化促進剤低収縮化剤揺変付与剤パラフィンワックス等を添加することができる。特に、硬化剤、硬化促進剤を添加することが好ましい。

0020

α、β−不飽和二塩基酸またはその酸無水物としては、例えば、マレイン酸無水マレイン酸フマル酸イタコン酸シトラコン酸、およびこれらのエステル等があり、芳香族飽和二塩基酸またはその酸無水物としては、フタル酸無水フタル酸イソフタル酸テレフタル酸、およびこれらのエステル等があり、脂肪族あるいは脂環族飽和二塩基酸としては、シュウ酸マロン酸コハク酸アジピン酸セバシン酸アゼライン酸グルタル酸テトラヒドロ無水フタル酸ヘキサヒドロ無水フタル酸、および、これらのエステル等がある。これらは、それぞれ単独あるいは併用して使用することができる。

0021

グリコール類としては、エチレングリコールプロピレングリコールジエチレングリコールジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオールネオペンチルグリコールトリエチレングリコールテトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールビスフェノールA、水素化ビスフェノールA等が挙げられる。これらは単独あるいは併用で使用することができる。その他、エチレンオキサイドプロピレンオキサイド等の酸化物も同様に使用することができる。また、グリコール類と酸成分の一部としてポリエチレンテレフタレート等の重縮合物も使用できる。

0022

重合性不飽和単量体としては、スチレンビニルトルエンα−メチルスチレンメチル(メタ)アクリレートエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のビニル化合物、および、ジアリルフタレートトリアリルシアヌレート等のアリル化合物などの不飽和ポリエステルやビニルエステルと架橋可能なビニルモノマー等が挙げられる。これらは単独あるいは併用で使用することができる。充填剤としては、特に限定されないが、例えば、炭酸カルシウム粉クレーアルミナ粉、硅石粉タルク硫酸バリウムシリカパウダーガラス粉ガラスビーズマイカ水酸化アルミニウムセルロース糸硅砂、川砂、寒水石大理石、砕石など公知のものが挙げられる。

0023

硬化剤としては、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂の硬化に一般に用いられるもので、具体的には、アゾイソブチロニトリルのようなアゾ化合物ターシャリーブチルパーベンゾエートターシャリーパーオクトエートベンゾイルパーオキサイドメチルエチルケトンパーオキサイドジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物等を挙げることができる。硬化剤の使用量は特に限定されないが、例えば、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂100重量部に対して通常0.3〜3重量部の範囲で用いることができる。硬化促進剤としては、有機酸金属塩類、特に、コバルト塩、例えば、ナフテン酸コバルトオクチル酸コバルトアセチルアセトコバルト等が使用されるが、これらに限定されない。

0024

本発明におけるプライマー層(E)は、基体(F)と繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層(D)とを接着させるため等を目的とする層である。プライマー層(E)としては、熱硬化性樹脂と接着性のよいものが望まれ、例えば、コンクリート含浸型の低粘度品(粘度300cps以下)が好ましく、具体的には、一液湿気硬化型ウレタン系プライマービスフェノールA型エポキシポリアミンプライマー、不飽和ポリエステル樹脂系プライマー、ビニルエステル樹脂系プライマーなどを用いることができる。プライマーの塗布量は、溶液で50〜500g/m2 、好ましくは70〜300g/m2 、より好ましくは100〜200g/m2 である。塗布する手段としては、ハケロールスプレーガン等を用いる。

0025

本発明における基体(F)としては、構造材の表面であれば特に限定されないが、例えば、建築物の屋上、中間階ベランダ等の表面や、それぞれの既設防水が挙げられる。材質としては、特に限定されないが、例えば、セメントコンクリートアスファルトコンクリートモルタル石綿ストレートALC板PC板FRP材プラスチック木質材、金属等が挙げられる。本発明に係る植栽用防水被覆構造体に植栽する植物体としては、特に限定されないが、例えば、類;園芸植物類;竹類針葉樹広葉樹等の樹木類;灌木類花木類;庭木類などが挙げられ、庭園公園等で一般に広く使用されているものなどである。

0026

本発明に係る植栽用防水被覆構造体の施工方法は、例えば、まず、基体(F)にプライマーを塗布してプライマー層(E)を形成させる。続いて、プライマー層の上に繊維強化材を敷設した後に熱硬化性樹脂を含浸させるか、あるいは、繊維強化材に熱硬化性樹脂を含浸させたものを敷設するか、あるいは、熱硬化性樹脂を塗布し、続いてその上に繊維強化材を置き、必要に応じて所定のガラス含有量となるように熱硬化性樹脂をさらに含浸させるなどして、繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化した防水層(D)を形成させる。次に、防水層(D)の上に、樹脂硬化層(C)を形成させる。樹脂硬化層(C)の上に、土壌粒子流出防止機能および排水機能を有する層(B)(より具体的には、例えば、排水層(B2)を形成して、その上に、有孔フィルターシート層(B1)を形成)を形成した後、最後に、土壌層(A)を形成させる。なお、先にも述べたように、土壌層(A)を形成する前に、保水層(A1)を形成させてもよい。

0027

以下、図面に基づいて、本発明の実施の例を示すが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。図1は、本発明の実施例における形態の概略図である。図1において、1は基体、2はプライマー層、3は繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層、4は硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合する熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる樹脂硬化層、5は排水層、6は有孔フィルターシート層、7は土壌層を示す。

0028

(実施例1)基体であるビル屋上コンクリート上に1液型ウレタンプライマー(商品名:NS−YP、日本触媒社製)を1m2 当たり約200g均一に塗布し、3時間放置して、指触乾燥程度に乾燥し、プライマー層を形成した。次に、促進剤添加軟質不飽和ポリエステル樹脂(商品名:エポラックN−5553、日本触媒社製)に硬化剤(商品名:カヤメックM、化薬アクゾ社製)を1重量%添加配合した硬化剤添加樹脂を1m2 当たり約400g均一に塗布し、続いて、その上にガラスマット#380、2プライにガラス含有量が約23重量%となるように同様の硬化剤添加樹脂を含浸させ、3時間放置して、指触乾燥程度に硬化させて防水層を形成した。

0029

続いて、不飽和ポリエステル樹脂(商品名:エポラックN−350L、日本触媒社製、JIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐薬品性UP−CEに適合)に硬化剤(商品名:カヤメックM、化薬アクゾ社製)と硬化促進剤(商品名:オクテンサンコバルト、日本触媒社製)を配合した樹脂組成物(不飽和ポリエステル樹脂/硬化剤/硬化促進剤=100/1/0.3重量部)を1m2 当たり約400g均一に塗布し、4時間放置して、樹脂硬化層を形成した。続いて、この上面に、上下に貫通する通水孔と下面に突起とを有する厚さ40mmのポリスチレンフォーム製の排水用成形板を突起が下部になるように載置敷設して排水層を形成し、さらに、厚さ2.7mmのポリエステル繊維スパンボンド不織布(商品名:ボランス4301N、東洋紡績社製)を敷設して有孔フィルターシート層を形成し、その上面に赤土と黒土を混合した土壌を30cmの高さに施工して土壌層を形成し、植栽用防水被覆構造体を構築し、該土壌層に灌木を植栽した。

0030

施工後、1年経過後、肥料腐食による防水層の劣化やそれに伴う防水層からの漏水もなく、問題なく使用できることを確認した。
(実施例2)実施例1と同様にして、ビル屋上コンクリート上にプライマー層、防水層を形成した。続いて、不飽和ポリエステル樹脂(商品名:エポラックN−325、日本触媒社製、JIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐薬品性UP−CMに適合)に硬化剤(商品名:カヤメックM、化薬アクゾ社製)と硬化促進剤(商品名:オクテンサンコバルト、日本触媒社製)を配合した樹脂組成物(不1和ポリエステル樹脂/硬化剤/硬化促進剤=100/1/0.3重量部)を1m2 当たり約400g均一に塗布し、4時間放置して、樹脂硬化層を形成した。

0031

次に、実施例1と同様に、この上面に、排水層、有孔フィルターシート層、土壌層を形成し、植栽用防水被覆構造体を構築し、該土壌層に灌木を植栽した。施工後、1年経過後、肥料腐食による防水層の劣化やそれに伴う防水層からの漏水もなく、問題なく使用できることを確認した。
(実施例3)実施例1と同様にして、ビル屋上コンクリート上にプライマー層、防水層を形成した。続いて、ビニルエステル樹脂(商品名:エポラックRF−701、日本触媒社製、JIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐薬品性UP−CEEに適合)に硬化剤(商品名:カヤメックM、化薬アクゾ社製)と硬化促進剤(商品名:PRO−VE、日本触媒社製)を配合した樹脂組成物(ビニルエステル樹脂/硬化剤/硬化促進剤=100/1/0.5重量部)を1m2 当たり約400g均一に塗布し、4時間放置して、樹脂硬化層を形成した。

0032

次に、実施例1と同様に、この上面に、排水層、有孔フィルターシート層、土壌層を形成し、植栽用防水被覆構造体を構築し、該土壌層に灌木を植栽した。施工後、1年経過後、肥料腐食による防水層の劣化やそれに伴う防水層からの漏水もなく、問題なく使用できることを確認した。

図面の簡単な説明

0033

図1本発明の実施例における形態の概略図。

--

0034

1基体
2プライマー層
3繊維強化熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる防水層
4硬化物がJIS−K−6919(1992)5.2.8に規定される耐アルカリ性試験によりUP−CM、UP−CE、またはUP−CEEに適合する熱硬化性樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる樹脂硬化層
5排水層
6有孔フィルターシート層
7土壌層
本発明によれば、屋上等の建築空間を緑化するにあたり、土壌排水中の肥料や農薬等に対する耐薬品性に優れ、重量や衝撃に対する耐久性に優れ、さらに、植物の根に対する耐根性にも優れ、従来の構造体に比べて漏水のおそれが極めて少ない、新規な植栽用防水被覆構造体およびその施工方法を提供することができる。

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