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技術 画像処理方法、装置および記録媒体

出願人 キヤノン株式会社
発明者 松岡寛親
出願日 2000年7月14日 (20年5ヶ月経過) 出願番号 2000-214387
公開日 2002年1月31日 (18年11ヶ月経過) 公開番号 2002-033931
状態 未査定
技術分野 カラー・階調 画像処理 FAX画像信号回路 カラー画像通信方式
主要キーワード 拡大モニタ 写像装置 明度上昇 写像計算 明度変化量 倍率拡大 導出過程 非線形写像
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2002年1月31日)のものです。
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図面 (20)

課題

階調乱れが生じにくい色再現域写像手法を提供することを目的とする。

解決手段

第1の色再現域における色信号を第2の色再現域へ写像変換する画像処理方法であって、前記第1の色再現域における色信号において、前記第2の色再現域の明度範囲に応じて彩度成分を変化させずに明度成分を変換する第1の変換工程と、前記第1の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の色度成分と同一の色度における前記第2の色再現域の色再現域境界に基づいて、明度成分を変換する第2の変換工程と、前記第2の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の明度成分を保持しながら彩度成分を変換する第3の変換工程とを有する。

概要

背景

近年、パーソナルコンピュータワークステーションの普及に伴い、デスクトップパブリッシング(DTP)やCADが広く一般に使用されるようになってきた。このような中、コンピュータによってモニタ上で表現される色を、実際に色材を用いて再現する色再現技術が重要となってきている。例えばDTPにおいては、カラーモニタカラープリンタとを有するコンピュータシステムにおいて、モニタ上にてカラー画像の作成/編集/加工等を行い、カラープリンタで出力する。ここでユーザは、モニタ上のカラー画像とプリンタ出力画像とが知覚的に一致していることを強く望む

しかしながら色再現技術において、カラー画像とプリンタ出力画像とに於いてこのような知覚上の一致を図ることには困難が伴う。この困難さは以下の理由による。

カラーモニタにおいては、蛍光体を用いて特定波長の光を発光することによりカラー画像を表現する。他方、カラープリンタにおいてはインク等を用いて特定波長の光を吸収し、残りの反射光によってカラー画像を表現する。このように画像表示形態が異なることに起因して、両者を比較すると色再現域が大きく異なる。さらに、カラーモニタであっても、液晶モニタ電子銃方式のブラウン管プラズマ方式のモニタとでは色再現域が異なる。カラープリンタにあっても、紙質等の相違やインクの使用量の相違等により色再現域が異なる。このため、カラーモニタ上の画像とカラープリンタ出力画像、あるいは複数種機種、複数種の紙質にて出力したカラープリンタ出力画像において、これらの画像の色を測色的な意味において完全に一致させることは不可能である。従って、各出力媒体における表示カラー画像を人間が知覚するとき、各画像間に大きな差異感じる。

ここで、これら色再現域の異なる表示媒体間において、表示カラー画像の知覚上の相違を吸収し、表示画像知覚的一致を計る為の技術として、均等表色系を用いて、ある色再現域を別の色再現域内写像するガマットマッピング技術が存在する。例えば、均等表色系において各色相毎に明度彩度を分離し、それぞれを非線形に写像する技術が存在する。

ところが上記の様な従来技術に依り補正されて出力される画像では、モニタ色再現域プリンタ色再現域との形状の相違に起因した知覚上における不自然さが生ずる。モニタ色再現域とプリンタ色再現域とは形状の相違について簡単に説明する。例えば、図4はグリーンの色相におけるプリンタ色再現域の模式図であり、プリンタ色再現域を実線により、モニタ色再現域を点線により示している。図4から明らかな通り、グリーンの色相においてはモニタ色再現域とプリンタ色再現域とは非相似であり、形状が大きく異なる。次に、図18にレッドの色相における模式図を示す。図18においては、モニタ色再現域を実線により、プリンタ色再現域を点線により示している。図18から明らかな通り、レッドの色相においてはモニタ色再現域とプリンタ色再現域とは比較的相似な形状をしている。

このような問題を解決する方法として、本出願人は、図19のように、低彩度部の彩度や中明度部の明度を保存するとともに、モニタ色再現域とプリンタ色再現域とのガマット形状の相違を吸収する非線形なガマットマッピングを提案している。

概要

階調乱れが生じにくい色再現域の写像手法を提供することを目的とする。

第1の色再現域における色信号を第2の色再現域へ写像変換する画像処理方法であって、前記第1の色再現域における色信号において、前記第2の色再現域の明度範囲に応じて彩度成分を変化させずに明度成分を変換する第1の変換工程と、前記第1の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の色度成分と同一の色度における前記第2の色再現域の色再現域境界に基づいて、明度成分を変換する第2の変換工程と、前記第2の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の明度成分を保持しながら彩度成分を変換する第3の変換工程とを有する。

目的

本発明は、より階調の乱れが生じにくい色再現域の写像手法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

第1の色再現域における色信号を第2の色再現域へ写像変換する画像処理方法であって、前記第1の色再現域における色信号において、前記第2の色再現域の明度範囲に応じて彩度成分を変化させずに明度成分を変換する第1の変換工程と、前記第1の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の色度成分と同一の色度における前記第2の色再現域の色再現域境界に基づいて、明度成分を変換する第2の変換工程と、前記第2の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の明度成分を保持しながら彩度成分を変換する第3の変換工程とを有することを特徴とする画像処理方法。

請求項2

前記第1の変換工程は、中間明度部において明度補正量が小さくなるような非線形変換条件を用いて明度成分を変換することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。

請求項3

前記第3の変換工程は、低彩度部において彩度補正量が小さくなるよう非線形変換条件を用いて彩度成分を変換することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。

請求項4

前記第1の色再現域を彩度方向に拡大し、前記拡大された色再現域と前記第2の色再現域から、前記第2の色再現域に含まれる写像色再現域を設定し、前記第3の変換工程は、前記写像色再現域に基づき彩度成分を変換することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。

請求項5

第1の色再現域における色信号を第2の色再現域へ写像変換する画像処理装置であって、前記第1の色再現域における色信号において、前記第2の色再現域の明度範囲に応じて彩度成分を変化させずに明度成分を変換する第1の変換手段と、前記第1の変換手段によって変換された色信号に対して、該色信号の色度成分と同一の色度における前記第2の色再現域の色再現域境界に基づいて、明度成分を変換する第2の変換手段と、前記第2の変換手段によって変換された色信号に対して、該色信号の明度成分を保持しながら彩度成分を変換する第3の変換手段とを有することを特徴とする画像処理方法。

請求項6

第1の色再現域における色信号を第2の色再現域へ写像変換する画像処理方法を実現するためのプログラムを記録する記録媒体であって、前記第1の色再現域における色信号において、前記第2の色再現域の明度範囲に応じて彩度成分を変化させずに明度成分を変換する第1の変換工程と、前記第1の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の色度成分と同一の色度における前記第2の色再現域の色再現域境界に基づいて、明度成分を変換する第2の変換工程と、前記第2の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の明度成分を保持しながら彩度成分を変換する第3の変換工程とを実現するためのプログラムを記録する記録媒体。

技術分野

0001

本発明は、第1の色再現域における色信号を第2の色再現域へ写像変換するものである。

背景技術

0002

近年、パーソナルコンピュータワークステーションの普及に伴い、デスクトップパブリッシング(DTP)やCADが広く一般に使用されるようになってきた。このような中、コンピュータによってモニタ上で表現される色を、実際に色材を用いて再現する色再現技術が重要となってきている。例えばDTPにおいては、カラーモニタカラープリンタとを有するコンピュータシステムにおいて、モニタ上にてカラー画像の作成/編集/加工等を行い、カラープリンタで出力する。ここでユーザは、モニタ上のカラー画像とプリンタ出力画像とが知覚的に一致していることを強く望む

0003

しかしながら色再現技術において、カラー画像とプリンタ出力画像とに於いてこのような知覚上の一致を図ることには困難が伴う。この困難さは以下の理由による。

0004

カラーモニタにおいては、蛍光体を用いて特定波長の光を発光することによりカラー画像を表現する。他方、カラープリンタにおいてはインク等を用いて特定波長の光を吸収し、残りの反射光によってカラー画像を表現する。このように画像表示形態が異なることに起因して、両者を比較すると色再現域が大きく異なる。さらに、カラーモニタであっても、液晶モニタ電子銃方式のブラウン管プラズマ方式のモニタとでは色再現域が異なる。カラープリンタにあっても、紙質等の相違やインクの使用量の相違等により色再現域が異なる。このため、カラーモニタ上の画像とカラープリンタ出力画像、あるいは複数種機種、複数種の紙質にて出力したカラープリンタ出力画像において、これらの画像の色を測色的な意味において完全に一致させることは不可能である。従って、各出力媒体における表示カラー画像を人間が知覚するとき、各画像間に大きな差異感じる。

0005

ここで、これら色再現域の異なる表示媒体間において、表示カラー画像の知覚上の相違を吸収し、表示画像知覚的一致を計る為の技術として、均等表色系を用いて、ある色再現域を別の色再現域内写像するガマットマッピング技術が存在する。例えば、均等表色系において各色相毎に明度彩度を分離し、それぞれを非線形に写像する技術が存在する。

0006

ところが上記の様な従来技術に依り補正されて出力される画像では、モニタ色再現域プリンタ色再現域との形状の相違に起因した知覚上における不自然さが生ずる。モニタ色再現域とプリンタ色再現域とは形状の相違について簡単に説明する。例えば、図4グリーンの色相におけるプリンタ色再現域の模式図であり、プリンタ色再現域を実線により、モニタ色再現域を点線により示している。図4から明らかな通り、グリーンの色相においてはモニタ色再現域とプリンタ色再現域とは非相似であり、形状が大きく異なる。次に、図18レッドの色相における模式図を示す。図18においては、モニタ色再現域を実線により、プリンタ色再現域を点線により示している。図18から明らかな通り、レッドの色相においてはモニタ色再現域とプリンタ色再現域とは比較的相似な形状をしている。

0007

このような問題を解決する方法として、本出願人は、図19のように、低彩度部の彩度や中明度部の明度を保存するとともに、モニタ色再現域とプリンタ色再現域とのガマット形状の相違を吸収する非線形なガマットマッピングを提案している。

発明が解決しようとする課題

0008

図19の方法では、色再現域の写像が完了するまでに明度の非線形写像が2回、彩度の非線形写像が2回施される。このように、明度および彩度に対して数多い処理を行うことに起因し、階調乱れが生じ易い。

0009

本発明は、より階調の乱れが生じにくい色再現域の写像手法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために、本発明は、第1の色再現域における色信号を第2の色再現域へ写像変換する画像処理方法であって、前記第1の色再現域における色信号において、前記第2の色再現域の明度範囲に応じて彩度成分を変化させずに明度成分を変換する第1の変換工程と、前記第1の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の色度成分と同一の色度における前記第2の色再現域の色再現域境界に基づいて、明度成分を変換する第2の変換工程と、前記第2の変換工程によって変換された色信号に対して、該色信号の明度成分を保持しながら彩度成分を変換する第3の変換工程とを有することを特徴とする。

発明を実施するための最良の形態

0011

<第1実施形態>図1は第1実施形態にかかる色信号変換装置システム構成を示すブロック図である。

0012

101はCPU、102はメインメモリ、103はSCSIインタフェース、104はネットワークインタフェース、105はHDD、106はグラフィックアクセラレータ、107はカラーモニタ、108は色信号変換機、109はカラープリンタ、110はキーボードマウスコントローラ、111はキーボード、112はマウス、113はローカルエリアネットワーク、114はPCIバスである。

0013

HDD105に格納されている画像データは、CPU101からの指令によりSCSII/F103を介してPCIバス114経由によりメインメモリ102に転送される。また、LANに接続されているサーバに格納されている画像データあるいはインターネット上の画像データは、CPU101からの指令によりネットワークI/F104を介してPCIバス114経由によりメインメモリ102に転送される。

0014

メインメモリ102に保持されている画像データはCPU101からの指令によりPCIバス114経由によってグラフィックアクセラレータ106に転送される。グラフィックアクセラレータ106は画像データをD/A変換した後ディスプレイケーブルを通じてカラーモニタ107に送信し、カラーモニタ107上に画像データが表示される。ここで、ユーザがメインメモリ102に保持されている画像をプリンタ109から出力するよう指令すると、まずCPU101が、しかるべきカラーモニタの色再現域情報としかるべきプリンタの色再現域情報とをHDD105からメインメモリ102に転送し、その後に前記2つの色再現域情報を色信号変換装置108へ転送する。さらにCPU101は色信号変換装置108に対して、RGBデータからCMYKデータへの変換のための初期化を行うよう指示する。前記初期化動作に付いては、詳細に後述する。前記動作が終了すると、前記メインメモリ102に保持されているRGB画像データがCPU101からの指令によりPCIバス114経由によって色信号変換装置108に転送される。

0015

色信号変換装置108は、前記RGB画像データに対してガマットマッピングの結果に基づく色信号変換を行った後、プリンタ109へ変換結果であるCMYK画像データを送信する。以上一連の動作の結果として、プリンタ109よりCMYK画像データが出力される。

0016

図2は第1実施形態にかかる色信号変換装置108の構成を示すブロック図である。

0017

201はLUT作成部であり、LUT作成部201内の各装置が指定された手順に従って動作することにより、RGBからCMYKへの変換用ルックアップテーブル(LUT)が作成される。202はRAMであり、LUT作成部201により作成されたLUTを記憶する。203は補間装置であり、入力されたRGBデータに対して出力すべきCMYKデータを、RAM202に記憶されたLUTを用いた補間演算を行うことにより算出する。215、216は端子であり、端子215からはメインメモリに保持されていたRGB画像データがラスタスキャン方式にてRGBデータ形式により入力され、端子216からは入力されたRGBデータに対応するCMYKデータがプリンタへ出力される。

0018

LUT作成部201内の各装置について述べる。213、214は端子であり、213からはプリンタの色再現域に関する情報が、214からはモニタの色再現域に関する情報が入力される。204はモニタ色域記憶装置であって入力された前記モニタ色再現域情報を記憶し、205はプリンタ色域記憶装置であって入力された前記プリンタ色再現域情報を記憶する。206は写像パラメータ算出装置であり、前記プリンタ色再現域情報と前記モニタ色再現域情報とを参照して、後述の圧縮動作において必要な圧縮パラメータの算出を行う。

0019

207は明度/色相写像装置であり、前記算出された圧縮パラメータと前記モニタ色再現域情報とを参照し、モニタ色再現域に対して明度成分の写像を行う。さらに、本装置色相成分の補正も行う。以後、明度/色相写像装置207によるモニタ色再現域の写像結果を、第1中間写像色再現域呼称する。

0020

208は色域記憶装置であり、モニタ色再現域の写像結果であるところの第1中間写像色再現域の情報を記憶する。

0021

209は明度調整色域写像装置であり、前記算出された圧縮パラメータと前記第1中間写像色再現域情報とを参照し、第1中間写像色再現域内の各色に対して明度のみの写像を行う。写像においては各色の色度は保存される。以後、色度調整色域写像装置209による第1中間写像色再現域の写像結果を、第2中間写像色再現域と呼称する。

0022

210は色域記憶装置であり、第1中間写像色再現域のマッピング結果であるところの第2中間写像色再現域の情報を記憶する。

0023

211は彩度写像装置であり、前記第2中間写像色再現域情報と写像色再現域情報とを参照し、第2中間写像色再現域をプリンタ色再現域内部へ写像する。写像色再現域は、プリンタ色再現域と前記算出された圧縮パラメータとを参照し、あらかじめ計算され217の色域記憶装置に記憶されている。

0024

212はLUT作成装置であり、モニタ色再現域と写像色再現域との対応関係、並びにモニタ上にて所定の色を出力するRGBデータと、プリンタ上にて所定の色を出力するCMYKデータとを参照して、RGBデータからCMYKデータへの変換用LUTを作成する。217は先述の通り、色域記憶装置である。

0025

なお本実施形態においては、上記一連の写像動作においては均等表色系としてL*a*b*色空間を用いる。用いる均等表色系としては他の表色系を用いても構わない。

0026

LUT作成部201の動作について説明する。

0027

まず初めに、CPU101からの指令によりカラーモニタの色再現域情報ならびにプリンタの色再現域情報が送信される。送信された前記2つの色再現域情報は、それぞれLUT作成部201内のモニタ色域記憶装置204とプリンタ色域記憶装置205にモニタ色再現域情報とプリンタ色再現域情報として記憶される。送信が終了すると、CPU101より色信号変換の為の初期化を行うよう指令される。

0028

この指令を色信号変換装置108が受けると、LUT作成部201内部が以下の様に動作する。

0029

まず、写像パラメータ算出装置206が動作し、LUT作成部201内部の各装置で必要とする各種パラメータを算出する。

0030

パラメータ算出が終了すると、まず明度/色相写像装置207が動作し、均等表色系においてモニタ色再現域を第1中間写像色再現域へ圧縮マッピングする。

0031

本実施形態における明度/色相写像装置207による写像動作の詳細は後述するが、ここで、図3図4図8の各模式図を用いて簡単に説明する。図3はグリーンの色相におけるモニタ色再現域の模式図である。図4はグリーンの色相におけるプリンタ色再現域の模式図であり、プリンタ色再現域を実線により、モニタ色再現域を点線により示している。図8はグリーンの色相における第1中間写像色再現域の模式図であり第1中間写像色再現域を実線により、モニタ色再現域を1点破線により、プリンタ色再現域を点線により示している。

0032

明度/色相写像装置207は、モニタ色再現域内の色に対して明度成分と色度成分を分離し、明度成分を非線形に写像し、モニタ色再現域の明度範囲をプリンタ色再現領域の明度範囲に合わせる。また、色度成分に対しては、色相の調整を行う。この動作により、図3に示すモニタ色再現域を、図8に示す第1中間写像色再現域へと写像する。

0033

明度/色相写像装置207による動作が終了すると、第1中間写像色再現域情報が色域記憶装置208へ格納され、続いて明度調整色域写像装置209が動作し、第1中間写像色再現域を第2中間写像色再現域へ写像する。明度調整色域写像装置によって行われる動作の詳細については後述するが、ここで、図8図12の各模式図を用いて簡単に説明する。図12はグリーンの色相における第2中間写像色再現域の模式図であり第2中間写像色再現域を実線により、第1中間写像色再現域を一点破線により示している。

0034

明度調整色域写像装置209は、第1中間写像色再現域内の色に対して明度成分と色度成分を分離し、色度成分一定のまま明度成分のみ非線形写像を行う。写像を実現する明度入出力関数は色度により異なる。この写像により、図8に示した第1中間写像色再現域は図12に示した第2中間写像色再現域に写像される。

0035

彩度写像装置211は中間写像色再現域情報と写像色再現域情報とを参照し、第2中間写像色再現域を写像色再現域へ写像する。彩度写像装置211の動作の詳細は後述するが、ここで、図12図16の各模式図を用いて簡単に説明する。図16はグリーンの色相における写像色再現域の模式図であり写像色再現域を実線により、第2中間写像色再現域を一点破線により示している。

0036

彩度写像装置211は、第2中間写像色再現域内の色に対して明度成分と色度成分を分離し、明度成分一定のまま、色度成分における彩度成分を非線形に写像する。この写像により、図12に示した第2中間写像色再現域は図16に示した写像色再現域に写像される。

0037

LUT作成装置212は最終写像結果であるところの写像色再現域を参照してRGBデータからCMYKデータへの変換用LUTを作成し、RAM202へLUTを書き込む。以上の一連の動作が終了すると、初期化が終了した旨CPU101へ送信する。

0038

以下、各装置の処理の詳細を説明する。

0039

(明度/色相写像装置207)明度/色相写像装置207においては、明度成分の非線形写像を、色度に依らない1つの入出力関数により実現する。この入出力関数は、中程度の明度においては明度を保存するように制御され、そして、最高明度付近ならびに最低明度付近においては、入出力関数の微分値が小さくなるようにすなわち圧縮率を高くなるように制御される。さらに、疑似輪郭等の発生を防止する為、入出力関数はC1連続となるよう制御される。本実施形態により実現される明度成分の非線形写像の一例を図5に示す。なお、以上述べた明度成分の非線形写像の制御パラメータは、写像パラメータ算出装置206により算出され、設定される。

0040

次に色相成分の写像について、図6フローチャートを用いて説明する。まずステップ601にて、写像変換の対象となる色Mを指定する。ステップ602では、色Mに対する色相入出力関数h(・)を写像パラメータ算出装置206から取得する。なお、概色相入出力関数h(・)は明度により変化する。ステップ603では、次式を用いて色相の写像を行う。次式においてHue_mは色Mの色相であり、Hue_m_mappedは写像後の色相である。

0041

Hue_m_mapped = h(Hue_m)
前記色相入出力関数h(・)の1例を模式図に表すと、図7のようになる。図7においては、色相角を、a*b*色度座標系においてb*軸正方向を色相角0radとし、反時計方向への回転を正としたラジアン表記により表している。

0042

明度/色相写像装置207における写像によれば、図3の模式図に示すモニタ色再現域は、図8の模式図に示す第1中間写像色再現域へと写像される。図8において、実線により示される色再現域は第1中間写像色再現域であり、1点破線により示される色再現域はモニタ色再現域であり、点線により示される色再現域はプリンタ色再現域である。

0043

(明度調整色域写像装置209)明度調整色域写像装置209の動作を、図9のフローチャートを用いて説明する。

0044

まず、ステップ901にて、写像変換の対象となる色Mを指定する。なお、色Mは第1中間写像色再現域における色であって、モニタ色再現域における色を表すものではない。

0045

ステップ902では、色Mと同一の色度における第1中間写像色再現域の上部境界Buを計算する。ステップ903では、色Mと同一の色度における第1中間写像色再現域の下部境界Blを計算する。

0046

ステップ904では、色Mと同一の色度における上部明度補正値Ad_uと、明度調整色域写像装置によりBuが写像された結果である、第2中間写像色再現域上部境界Bu_mappedとを取得する。上部明度補正値Ad_u は上部境界Buに対する明度補正値であり、明度上昇方向を正とする実数で与えられる。

0047

ステップ905では、色Mと同一の色度における下部明度補正値Ad_lと、明度調整色域写像装置によりBlが写像された結果である、第2中間写像色再現域下部境界Bl_mappedとを取得する。下部明度補正値Ad_l は下部境界Blに対する明度補正値であり、明度上昇方向を正とする実数で与えられる。

0048

ここで、上述のステップにて用いた色M、第1中間写像色再現域上部境界Bu、第1中間写像色再現域下部境界Bl、上部明度補正値Ad_u 、第2中間写像色再現域上部境界Bu_mapped、第2中間写像色再現域Bl_mapped の関係を図10に示す。図において、実線により示される色再現域は第1中間写像色再現域の境界であり、1点破線により示される色再現域は第2中間写像色再現域の境界であり、点線により示される色再現域はプリンタ色再現域である。

0049

続いてステップ906では、以上求めたパラメータから明度調整の写像を行う入出力関数p(・)を導出する。ここで本実施形態においては、入出力関数p(・)の導出に当たっては下記の条件を満たすように求められる。なお、LBlはBlの明度であり、LBlmはBl_mappedの明度であり、LBuはBuの明度であり、LBumはBu_mappedの明度である。
p(・)の台は[LBl、LBu]
p(・)は台において単調増加
p(LBl) = LBlm
p(LBu) = LBum
p(・)は少なくともC1連続
p'(LBl) =α,α:α>0、αは圧縮を制御する定数。各色度毎にAd_lに従って定められる。Ad_lが正の場合はα≦1、Ad_lが負の場合はα≧1である。
p'(LBu) =β,β:β>0、βは圧縮を制御する定数。各色度毎にAd_uに従って定められる。Ad_uが正の場合はβ≧1、Ad_uが負の場合はβ≦1である。

0050

入出力関数p(・)は上記条件を満たすよう算出されると共に、さらに台の中間部において明度をできるだけ保存するよう、明度変化量ができるだけ少なくなるよう算出される。本実施形態においては、入出力関数p(・)としてC2連続な3次スプライン関数を用いる。C2連続な3次スプライン関数を用いることの利点として、端点における条件から接点数に依らず入出力関数p(・)が一意に求まる、という点がある。さらに、入出力関数が滑らかに定義されることから、疑似輪郭の抑制においても効果が期待される。

0051

本実施形態における入出力関数p(・)の例を図11(a)ならびに図11(b)に示す。

0052

図11(a)においては、台の中間部において明度がほぼ保たれている一方、明度付近ならびに明度付近では大きく圧縮されている。ちなみにLBl=40、LBlm=45、Ad_l=5、LBu=68、LBum=64、Ad_u=−4である。

0053

また、図11(b)においては、明度調整量Ad_lならびにAd_uの絶対値が大きいことから、台の中間部において明度を保存する機能が働いているものの完全には保存していない。明度付近では大きく伸張され、明度付近では大きく圧縮されている。ちなみにLBl=60、LBlm=46、Ad_l=−14、LBu=84、LBum=75、Ad_u=−9である。なお、当然ながら色Mと同一色度の色は、同一の入出力関数p(・)を用いることとなる。

0054

最後に907のステップにおいて、ステップ906にて求めた入出力関数p(・)を用いて、色Mの写像前の明度Lmに対して写像後の明度Lm_mappedをLm_mapped=p(Lm)と求めて明度調整の写像を行う。

0055

明度調整色域写像装置209の写像動作によれば、図8の模式図に示す第1中間色再現域は、図12の模式図に示す第2中間写像色再現域へと写像される。図12において、実線により示される色再現域は第2中間写像色再現域であり、1点破線により示される色再現域は第1中間写像色再現域であり、点線により示される色再現域はプリンタ色再現域である。

0056

(彩度写像装置211)彩度写像装置211の動作について図13のフローチャートを用いて説明する。

0057

彩度写像装置211は、まずステップ1301にて写像計算対象となる色Mを定める。ここでの色Mは第2中間写像色再現域における色である。

0058

ステップ1302にて、色Mと同一の明度/同一の色相における写像色再現域境界Biを計算し、ステップ1303にて色Mと同一の明度/同一の色相における第2中間写像色再現域境界Bpを計算する。

0059

これらの色M,色Bp、色Biの関係を模式図に表すと、図14の様になる。ただし図14において、実線により示される色再現域は第2中間写像色再現域の境界であり、点線により示される色再現域は写像色再現域の境界であり、1点破線により示される色再現域はプリンタ色再現域である。

0060

ステップ1304にて、算出した色Bp、色Biから彩度補正の写像を行う入出力関数q(・)を導出する。ここで入出力関数q(・)は、色Bpの彩度をcp、色Biの彩度をciとしたとき、本実施形態では下記の条件を満たすように求める。

0061

q(・)の台は[0、ci]
q(0) = 0
q(ci) = cp
q'(0) =1
q'(ci) =γ ,γ:γ>0、
q'(x)≠0 ,x:0 ≦ x ≦ci

0062

γは最大彩度付近における彩度補正の拡大率/圧縮率を制御する値であり、自動的に定められる。但し、ci>cpの場合はγ<1となり、入出力関数q(・)による写像は圧縮動作となる。ci≦cpの場合はγ≧1となり、入出力関数q(・)による写像は伸張動作となる。本実施形態においては、入出力関数q (・)としてC2連続な3次スプライン関数を用いる。C2連続な3次スプライン関数を用いることの利点として、端点における条件から接点数に依らず入出力関数q(・)が一意に求まる、という点がある。さらに、入出力関数が滑らかに定義されることから、疑似輪郭の抑制においても効果が期待される。

0063

ここで、本実施形態における入出力関数q(・)の例を図15(a)ならびに図15(b)に示す。図15(a)は、ci≦cpの場合を示し、が伸張動作となっている。図15(b)は、ci>cpの場合を示し、が圧縮動作となっている。最後に1305のステップにおいて、ステップ1304にて求めた入出力関数q(・)を用いて、色Mの彩度を変換する。色Cの彩度をcorg、変換後の彩度をcmodと表記すると、cmod=q(corg)となる。

0064

彩度写像装置211の写像動作によれば、図12の模式図に示す第2中間色再現域は、図16の模式図に示す写像色再現域へと写像される。図16において、実線により示される色再現域は写像色再現域であり、1点破線により示される色再現域は第2中間写像色再現域であり、点線により示される色再現域はプリンタ色再現域である。

0065

以下に、本実施形態における写像色再現域の導出について説明する。

0066

まず、モニタ色再現域を彩度方向に一定倍率拡大した色再現域を作成する。以下、この色再現域を拡大モニタ色再現域と呼ぶ。これらの色再現域の関係を表す模式図を図17に示す。図17は、あるL値に於ける各色域を、a*b*平面に示した模式図である。実線はプリンタ色再現域を、点線はモニタ色再現域を、一点破線は拡大モニタ色再現域を表す。次に、プリンタ色再現域と拡大モニタ色再現域との積領域に対し、しかるべき加工を施すことにより写像色再現域を定める。写像色再現域の一例をあげると、図17にて実線ならびに2点破線に囲まれた斜線領域の様になる。

0067

本実施形態によれば、モニタ色再現域とプリンタ色再現域との形状の相違を吸収する色再現域写像が可能となり、モニタ上の画像とプリンタ出力による画像とで色の見えを一致させることが可能となるとともに、疑似輪郭等視覚上の問題を大幅に低減できる。

0068

本実施形態は、図19に記載したガマットマッピングでは彩度成分の写像を2回行っていたものを、彩度成分の写像を1回の処理で完了するようにすることができる。低彩度部の彩度や中明度部の明度を保存するとともに、モニタ色再現域とプリンタ色再現域とのガマット形状の相違を吸収する非線形なガマットマッピングを行うための写像回数を抑制することができ、出力画像にける階調の乱れを抑制することができる。

0069

<他の実施形態>また前述した実施形態の機能を実現する様に各種のデバイスを動作させる様に該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに、前記実施形態機能を実現するためのソフトウエアプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)を格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも本発明の範疇に含まれる。

0070

またこの場合、前記ソフトウエアのプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明を構成する。

0071

かかるプログラムコードを格納する記憶媒体としては例えばフロッピー登録商標ディスクハードディスク光ディスク光磁気ディスクCD-ROM磁気テープ不揮発性メモリカード、ROM等を用いることが出来る。

0072

またコンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の実施形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)、あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して前述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。

0073

更に供給されたプログラムコードが、コンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能格納ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も本発明に含まれることは言うまでもない。

発明の効果

0074

本発明によれば、階調の乱れが生じにくい色再現域の写像手法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0075

図1第1実施形態としての色信号変換装置のシステム構成を示すブロック図である。
図2第1実施形態としての色信号変換装置の構成を示すブロック図である。
図3グリーンの色相におけるモニタ色再現域を表す模式図である。
図4グリーンの色相におけるモニタ色再現域とプリンタ色再現域とを表す模式図である。
図5明度成分の非線形写像を実現する入出力関数の一例を示す図である。
図6第1実施形態における明度/色相写像装置207の色相成分写像動作を示すフローチャート図である。
図7色相成分の写像を実現する色相入出力関数の一例を示す図である。
図8グリーンの色相における第1中間写像色再現域を表す模式図である。
図9第1実施形態における明度調整色域写像装置209の動作を示すフローチャート図である。
図10ステップ901〜ステップ905にて得られる各色の空間関係を示す模式図である。
図11明度成分の非線形写像を実現する入出力関数p (・)の一例を示す図である。
図12グリーンの色相における第2中間写像色再現域を表す模式図である。
図13第1実施形態における彩度写像装置211の動作を示すフローチャート図である。
図14ステップ1301〜ステップ1303にて得られる各色の空間関係を示す模式図である。
図15彩度成分の非線形写像を実現する入出力関数q (・)の一例を示す図である。
図16グリーンの色相における写像色再現域を表す模式図である。
図17写像色再現域の導出過程を表す模式図である。
図18レッドの色相におけるモニタ色再現域とプリンタ色再現域とを表す模式図である。
図19処理フローを表す模式図である。

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